JP2007115470A - 燃料電池セパレータ保持用治具および燃料電池構成部品保持装置 - Google Patents

燃料電池セパレータ保持用治具および燃料電池構成部品保持装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 煮込み工程への搬入、煮込み、煮込みからの搬出において、セパレータが接触したり当たったりしてもセパレータを傷つけにくい燃料電池セパレータ保持用治具の提供。
【解決手段】(1)燃料電池用セパレータの濡れ性を向上させるために燃料電池用セパレータを煮込む際に用いられる燃料電池セパレータを保持する治具50であって、該治具50の少なくともセパレータ18と接触する部分が弾性体である。
(2)複数のセパレータを、互いの面がほぼ平行となるようにかつ互いの間に間隔をもたせて、支持する。
(3)治具50はセパレータの面がほぼ鉛直となるように保持する。
(4)治具50は、前記セパレータの発電面を露出させた状態でセパレータを保持する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置に関し、とくに燃料電池セパレータを煮込み、洗浄する際に使用するセパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置に関する。
燃料電池生成水によるガス流路におけるフラッディングを抑制するために、セパレータのガス流路領域における濡れ性を向上することが望まれる。セパレータのガス流路領域の濡れ性を向上させるには、セパレータの表面に付着している、またはセパレータの表面を構成している撥水性物質を除去することが有効であり、そのうちの1つの方法に煮込みがある。
図9は、従来の煮込みを示す。
まず、図9の(イ)に示すように、セパレータ70を煮込み缶73に1枚ずつ挿入し、セレータ70を横向き(セパレータ70が水平となる向き)にして積載していく。セパレータ70間にはスペーサ71を挟む。この状態で、煮込む。
ついで、図9の(ロ)に示すように、煮込み缶から取り出したセパレータ70を縦向き(セパレータ70が鉛直となる向き)にし、かつ互いの間に間隔をおいて、金属製の洗浄治具74に搭載し、セパレータ70と洗浄治具74を共に洗浄槽75に入れて洗浄液で洗浄する。
ついで、図9の(ハ)に示すように、洗浄されたセパレータ70を乾燥缶77に1枚ずつ挿入し、セパレータ70を横向き(セパレータ70が水平となる向き)にして積載していく。セパレータ70間にはスペーサ76を挟む。この状態で、乾燥する。
特開2004−342419号公報は、燃料電池セパレータの製造における、セパレータの洗浄(図9の(ロ)に対応)を開示している。その場合、洗浄水を加熱することも開示しており、その場合は、煮込みに近い効果もあると考えられる。
特開2004−342419号公報
しかし、従来の煮込み方法には以下の課題があった。
すなわち、セパレータを保持する治具が金属製のため、治具により、あるいは治具への装着あるいは離脱時に落下して治具に当たったりすることにより、セパレータ(とくにカーボンセパレータ、ただしカーボンセパレータに限らず)を傷つけるおそれがあった。
本発明の目的は、煮込み工程への搬入、煮込み、煮込みからの搬出において、セパレータが接触したり当たったりしてもセパレータを傷つけにくい燃料電池セパレータ保持用治具を提供することにある。
上記課題を解決する、そして上記目的を達成する、本発明は、つぎのとおりである。
(1) 燃料電池用セパレータの濡れ性を向上させるために燃料電池用セパレータを煮込む際に用いられる燃料電池セパレータを保持する治具であって、該治具の少なくともセパレータと接触する部分が弾性体である燃料電池セパレータ保持用治具。
(2) 複数の前記セパレータを、互いの面がほぼ平行となるようにかつ互いの間に間隔をもたせて、支持する(1)記載の燃料電池セパレータ保持用治具。
(3) 前記治具は前記セパレータを液体に浸す際に用いられる治具であり、セパレータの面がほぼ鉛直となるように保持する(1)または(2)記載の燃料電池セパレータ保持用治具。
(4) 前記治具は、前記セパレータの発電面を露出させた状態でセパレータを保持する(1)〜(3)の何れかに記載の燃料電池セパレータ保持用治具。
(5) 燃料電池用セパレータが、煮込みの前にショットブラストをかけられたものである(1)〜(4)の何れかに記載の燃料電池セパレータ保持用治具。
(6) 燃料電池の構成部品を保持する装置であって、該構成部品と接触する部分が弾性体である燃料電池構成部品保持装置。
上記(1)の燃料電池セパレータ保持用治具によれば、治具の少なくともセパレータと接触する部分が弾性体であるため、治具がセパレータと接触しても、あるいはセパレータが落下して治具に当たっても、セパレータは傷つきにくい。
上記(2)の燃料電池セパレータ保持用治具によれば、上記(1)の効果に加えて、煮込み中に、治具が、セパレータを、互いの面がほぼ平行となるようにかつ互いの間に間隔をもたせて、支持するので、セパレータ間にスペーサを挟む必要がなく、スペーサがあった場合にスペーサに触れているセパレータ部分の濡れ性が悪くなるという問題がなくなる。
上記(3)の燃料電池セパレータ保持用治具によれば、上記(1)の効果に加えて、煮込み中に、治具が、セパレータを、セパレータの面がほぼ鉛直となるように保持するので、液への出し入れの際にセパレータにかかる液圧、気泡からセパレータにかかる圧力、等によってワークに面直方向の反りが生じにくく、従来あった反りが生じた時のセパレータ同士の接触部分の濡れ性が悪くなるという問題がなくなる。
上記(4)の燃料電池セパレータ保持用治具によれば、上記(1)の効果に加えて、治具が、セパレータの発電面を露出させた状態でセパレータを保持するので、セパレータのガス流路の濡れ性を向上させることができ、燃料電池のフラッディングを抑制することができる。
上記(5)の燃料電池セパレータ保持用治具によれば、上記(1)の効果に加えて、セパレータが、煮込みの前にショットブラストをかけられたものであるので、セパレータは、ショットブラストによる撥水性の付着物や樹脂リッチ撥水性層の削り取りと、煮込みによる、ショットブラストで除去できなかった撥水性の付着物や樹脂リッチ撥水性層の溶出除去によって、ほぼ完全に、かつ、効果的に撥水性の付着物や樹脂リッチ撥水性層を除去することができ、燃料電池のフラッディングを抑制することができる。
上記(6)の燃料電池構成部品保持装置によれば、保持装置の少なくとも燃料電池構成部品(セパレータ、MEA、樹脂フレーム等)と接触する部分が弾性体であるため、保持装置が燃料電池構成部品と接触しても、あるいは燃料電池構成部品が落下して保持装置に当たっても、燃料電池構成部品は傷つきにくい。この場合、煮込まない状態であっても、適用可能である。
以下に、本発明の燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置を、図1〜図8を参照して説明する。
本発明の燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置を用いて製造されたセパレータ、MEA、樹脂フレームが組み込まれる燃料電池は、たとえば固体高分子電解質型燃料電池10である。燃料電池10は、たとえば燃料電池自動車に搭載される。ただし、自動車以外に用いられてもよい。
固体高分子電解質型燃料電池10は、図6〜図8に示すように、膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane-Electrode Assembly )19とセパレータ18とを重ね合わせて構成される。
膜−電極アッセンブリは、イオン交換膜からなる電解質膜11とこの電解質膜11の一面に配置された触媒層からなる電極(アノード、燃料極)14および電解質膜の他面に配置された触媒層からなる電極(カソード、空気極)17とからなる。膜−電極アッセンブリとセパレータ18との間には、アノード側、カソード側にそれぞれ拡散層13、16が設けられる。
膜−電極アッセンブリとセパレータ18を重ねて燃料電池(セル)10を構成し、セル19を積層してセル積層体とし、セル積層体のセル積層方向両端に、ターミナル20、インシュレータ21、エンドプレート22を配置し、セル積層体をセル積層方向に締め付け、両端のエンドプレート22をセル積層方向に延びる締結部材(たとえば、テンションプレート24)にボルト・ナット25等により固定して、セル積層体にセル積層方向の締結荷重を付与して、燃料電池スタック23を構成する。
MEA19を挟む一対のセパレータ18のうち、アノード側のセパレータ18には、アノード14に燃料ガス(水素)を供給するための燃料ガス流路27が形成され、カソード側のセパレータ18には、カソード17に酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための酸化ガス流路28が形成されている。また、セパレータ18には冷媒(通常、冷却水)を流すための冷媒流路26も形成されている。セパレータ18には、非発電領域において、燃料ガスマニホールド30、酸化ガスマニホールド31、冷媒マニホールド29が形成されている。燃料ガスマニホールド30は燃料ガス流路27と連通しており、酸化ガスマニホールド31は酸化ガス流路28と連通しており、冷媒マニホールド29は冷媒流路26と連通している。
各種流体は、互いに、かつ外部から、それぞれシールされる。各セル10のMEAを挟む2つのセパレータ18間は、第1のシール部材32によってシールされており、隣接するセル19同士の間は、第2のシール部材33によってシールされている。
各セル10の、アノード14側では、水素を水素イオン(プロトン)と電子に変換する電離反応が行われ、水素イオンは電解質膜11中をカソード17側に移動し、カソード17側では酸素と水素イオンおよび電子(隣りのMEAのアノードで生成した電子がセパレータを通してくる、またはセル積層方向一端のセルのアノードで生成した電子が外部回路を通して他端のセルのカソードにくる)から水が生成され、次式にしたがって発電が行われる。
アノード側:H2 →2H+ +2e-
カソード側:2H+ +2e- +(1/2)O2 →H2
セパレータ18は、カーボン粉末と樹脂バインダを混ぜて成形したカーボンセパレータ、または、金属板をプレス成形したメタルセパレータ(メタルセパレータの場合は、樹脂フレームを伴うことが多い)、または、樹脂中の導電性物質を混ぜて成形した導電性樹脂セパレータ、等からなる。
燃料電池の発電では、上式に示されるように、カソード側に生成水を生じ、一部は膜を通してアノード側に移行する。水分が過多になってフラッディングを生じると、反応ガスの電極への供給が阻害され、発電性能が阻害される。生成水を円滑にガス流路から下流側に排出しフラッディングを抑制して発電性能を良好かつ安定に維持するために、セパレータのガス流路面は濡れ性(親水性)が高いことが要求される。
セパレータ18がカーボンセパレータの場合、成形型の離型剤(シリコン系、フッ素系離型剤)がセパレータの成形型からの離型時にセパレータ表面に付着すると、セパレータ表面が疎水性(濡れ性が悪い)となり、また、成形中にセパレータ材料中の樹脂バインダがセパレータ表面に集中すると、樹脂バインダが疎水性のためセパレータ表面が疎水性となるので、成形後に、セパレータ表面層が除去されることが望まれる。セパレータ18がメタルセパレータの場合も、メタルの表面にカーボン皮膜が形成される場合は疎水性表面層を除去することが望まれる。
本発明の燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置50を用いて実行する煮込み工程を有する、燃料電池の製造方法は、図4に示すように、セパレータ(ワーク)18のガス流路27、28を構成する凹凸面にショットブラスト(セラミック粒子を噴射する)をかける工程60と、ショットブラストされた後のセパレータ(ワーク)18を本発明の燃料電池セパレータ保持用治具50に積載し煮込み缶57に入れて水(純水やイオン交換水など)にて煮込みを実行する工程61と、セパレータ(ワーク)18を治具50に搭載したまま、治具50ごと煮込み缶57から洗浄槽58に移しセパレータ(ワーク)18を洗浄する工程62と、同様に治具50ごと洗浄槽58から乾燥缶59に移しセパレータ(ワーク)18を乾燥する工程63と、を含む。ワークは、セパレータ以外に、MEAや樹脂フレームであってもよい。
すなわち、ショットブラストを行って効率的にセパレータ(ワーク)表面層を削り取り、ショットブラストで取りきれずに残っている疎水層を煮込みで除去する方法である。
本発明の燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置50は、燃料電池用セパレータ(ワーク)18の濡れ性を向上させるために燃料電池用セパレータ(ワーク)18を煮込む際に用いられる燃料電池セパレータ(ワーク)18を保持する治具、燃料電池構成部品保持装置であり、たとえば、セパレータ(ワーク)18を搭載して治具、保持装置ごと煮込み缶57に入れ、セパレータ(ワーク)18を煮込みし、煮込みを終了した時にセパレータ(ワーク)18を煮込み缶57から出して洗浄槽58に移す際に、用いられる。
本発明の燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置50は、図2に示すように、たとえば、セパレータ(ワーク)18を載せるベース51と、ベース51から上方に向かって立ち上がる複数本(図示例では4本)の柱52と、柱52に支持されセパレータ(ワーク)18を支持する複数のサポート53と、対向するサポート53の対向縁部に形成された複数のスリット54と、サポート53を上下から挟んでサポート53を適宜の高さに柱52に固定するナット55と、治具50を引掛けるための引掛けフック56と、を有する。
燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置50の、少なくともセパレータ(ワーク)18と接触する部分は弾性体(この弾性体には、たとえば、MCナイロンという商品名で市販されているものを利用できる)から構成されている。図2の治具50では、セパレータ18と接触する部分は、ベース51の上面(ベース51の全体である必要はなく、ベース51の厚さ方向上面部だけでもよい)と、サポート53のスリット54の表面である。柱52やナット55やフック56は、金属製、たとえばステンレススチール、である。また、弾性体は、ゴム、樹脂である。
複数のセパレータ(ワーク)18は共通の弾性体サポート53によって支持されることが望ましい。
治具、燃料電池構成部品保持装置50の少なくともセパレータ18と接触する部分が弾性体であることにより、治具、燃料電池構成部品保持装置50がセパレータ(ワーク)18と接触しても、あるいはセパレータ(ワーク)18が落下して治具、燃料電池構成部品保持装置50に当たっても、セパレータ(ワーク)18は傷つきにくい。
燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置50は、複数のセパレータ(ワーク)18を、複数のセパレータ(ワーク)18の互いの面がほぼ平行となるように、かつ、複数のセパレータ(ワーク)18の互いの間に間隔をもたせて、支持する。サポート53の複数のスリット54は、スリット54同士の間に間隔があるので、各セパレータ18の端部を各スリット54に挿入することにより、複数のセパレータ(ワーク)18間に間隔をもたせることができ、かつ、複数のセパレータ(ワーク)18を互いに平行とすることができる。
煮込み中に、治具50が、セパレータ(ワーク)18を、互いの面がほぼ平行となるようにかつ互いの間に間隔をもたせて、支持するので、セパレータ(ワーク)18間にスペーサを挟む必要がなく、スペーサがあった場合にスペーサに触れているセパレータ(ワーク)部分の濡れ性が悪くなるという問題を解決することができる。
燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置50は、セパレータ(ワーク)18を煮込み缶57中の液体に浸したり液体から取り出す際に用いられる治具、燃料電池構成部品保持装置である。治具、燃料電池構成部品保持装置50は、セパレータ(ワーク)18の面がほぼ鉛直または水平に対して斜めとなるように保持する。これによって、セパレータ(ワーク)18を煮込み缶57中の液体に浸すしたり液体から取り出す際に、セパレータ(ワーク)18に液圧がかかりにくくなる。セパレータ(ワーク)18を水平にして液に挿入するとセパレータ(ワーク)18に液圧がかかりセパレータ(ワーク)18の撓みや反りや割れの原因になるので、それを防止するためである。セパレータ(ワーク)18の面がほぼ鉛直または水平に対して斜めとなるようにすることにより、煮込み中の気泡がセパレータ(ワーク)18に付着することを抑制することができる。
煮込み中に、治具、燃料電池構成部品保持装置50が、セパレータ(ワーク)18を、セパレータ(ワーク)18の面がほぼ鉛直となるように保持するので、液への出し入れの際にセパレータ(ワーク)18にかかる液圧や、気泡からセパレータ(ワーク)18にかかる圧力、等によってセパレータ(ワーク)18に面直方向の反りが生じにくく、従来あった反りが生じた時のセパレータ(ワーク)同士の接触部分の濡れ性が悪くなるという問題を解決することができる。
燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置50は、セパレータ(ワーク)18の発電面(ガス流路27、28側の面)を露出させた状態でセパレータ(ワーク)18を保持する。露出したセパレータ(ワーク)18の発電面は煮込み缶57中の液体に十分に触れて、煮込みによる表面層の除去が効果的に行われる。
これによって、セパレータ(ワーク)18のガス流路27、28の面の濡れ性を向上させることができ、燃料電池のフラッディングを抑制することができる。
煮込み缶57に入れられる燃料電池用セパレータ(ワーク)18は、図4において煮込み工程61の前にショットブラスト工程60があることからわかるように、煮込みの前にショットブラストをかけられたものである。
ショットブラストは、セパレータ(ワーク)18の発電領域のガス流路面にかけられ、冷媒流路面と、ガス流路27、28がある側の面の非発電領域(接着剤シールがある部分)には、マスキングして、ショットブラストはかけられない。これは、セパレータ(ワーク)18のガス流路27、28がある側の面の非発電領域(接着剤シールがある部分)にショットブラストをかけると面が荒れてセパレータ(ワーク)表面と接着剤との接着力が低下し漏れが生じるのを防止するためである。
ただし、セパレータ(ワーク)18のガス流路27、28がある側の面の非発電領域(接着剤シールがある部分)は、煮込み時には露出させて(マスキングしない)、煮込み液と接触するようにする。これは煮込みにより面を滑らかにして接着剤との接着力を増大させるためである。
セパレータ(ワーク)18が、煮込みの前にショットブラストをかけられたものであるので、セパレータ(ワーク)18は、ショットブラストによる撥水性の付着物や樹脂リッチ撥水性層の削り取りと、煮込みによる、ショットブラストで除去できなかった撥水性の付着物や樹脂リッチ撥水性層の溶出除去によって、ほぼ完全に、かつ、効果的に撥水性の付着物や樹脂リッチ撥水性層を除去することができ、燃料電池のフラッディングを抑制することができる。
図3に示すように、燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置50は、セパレータ(ワーク)18と面接触はせず線接触するようにしてセパレータ(ワーク)18を保持することが望ましい。たとえば、サポート53のスリット54をV字状または側面がテーパとなるように形成することにより、セパレータ(ワーク)18の端部とスリット54の当たり面が線接触するようになる。これは、セパレータ(ワーク)18とスリット54が面接触すると、面接触している部位のセパレータ(ワーク)18に煮込み液が十分に接触しないため、煮込みによる不純物除去、セパレータ(ワーク)表面層の除去の効果が得られにくくなるので、それを防止するためである。ただし、治具、燃料電池構成部品保持装置50のセパレータ(ワーク)との接触部が煮込み液を含むような材料(たとえば、スポンジ等)で作製されている場合は、線接触させなくてもよい。
燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置50で保持されるセパレータ18がカーボンセパレータの場合は、ショットブラストおよび煮込みにより、効果的にセパレータ表面層を除去することができる。煮込みのみでセパレータ表面層を除去すると表面層除去に時間がかかり過ぎ、ショットブラストのみでセパレータ表面層を除去すると除去し残し部分が生じるからである。ショットブラスト時間を長くして除去し残し部分を少なくしようとすると、表面層除去部分の除去した層の厚さが厚くなり過ぎ(削り過ぎが生じ)、セパレータ強度を低下させたりリブと拡散層との間を通り抜けるガス量を増加させたりするので、ショットブラスト時間を単純に長くすることはできない。ショットブラストを適正時間かけ、ついで煮込みを実行することにより、煮込みによってセパレータ表面層を除去する時間が20時間程度になり、煮込みのみによってセパレータ表面層を除去する時間に比べて半減できる。
燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置50にセパレータ(ワーク)18を積載したまま、煮込み、洗浄、乾燥の各処理を実施するためには、セパレータ(ワーク)18を搭載した治具、燃料電池構成部品保持装置50を各容器57、58、59から容易に取り出せることが要求される。そのためには上方から治具、燃料電池構成部品保持装置50に接近できて治具、燃料電池構成部品保持装置50を着脱可能に保持できる把手があるか、または引掛け具を引掛けることができる引掛けフック56や穴があることが望ましい。図2の治具には引掛けフック56があるので、治具50の缶への挿入、取り出しは容易である。
本発明では、図1、図4の洗浄、乾燥工程の変形例として、図5に示す工程を採用してもよい。図5の方法は、煮込み後にワーク(セパレータ18)を缶57から出すことなく洗浄する方法である。
図5では、煮込み缶57に液排出用のバルブ65を設けておいて、煮込み終了時に、煮込み缶57の治具50とセパレータ18は取り出さずにそのままにして、バルブ65を開にして煮込み液を排出する(図5の(イ))。ついで、全煮込み液が排出すると、バルブ65を閉じて煮込み缶57の中に常温の洗浄液を投入し、煮込み缶57の中のセパレータ18を洗浄する(図5の(ロ))。洗浄終了時に、煮込み缶57の治具50とセパレータ18は取り出さずにそのままにして、バルブ65を開にして洗浄液を排出する(図5の(ハ))。ついで、全洗浄液が排出すると、煮込み缶57の中のセパレータ18を、自然乾燥するか、または風を送り込むことにより強制乾燥する(図5の(ニ))。
図5の方法では、図1〜図4の治具50をそのまま用いることにより、従来の横積み方式(図9)よりも液の排出性が良好で、高効率である。横積み方式(図9)の場合は、セパレータ面上の水滴がたまったままになり、煮込み液が洗浄液に混ざってしまったり、乾燥の効率が落ちたりする。
図5の方法ではバルブ65を設けて液を排出する場合を示したが、ホースなどを用いてサイフォンの原理を用いた排出や、ポンプによる排出も可能である。
図5の洗浄方法では、洗浄専用スペースを設ける必要がない。
本発明の燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置を用いて実行する煮込み工程を有する燃料電池の製造方法の、工程順に示した、装置の斜視図である。 本発明の燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置の斜視図である。 本発明の燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置とセパレータ(ワーク)との接触部の一部の平面図である。 本発明の燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置を用いて実行する煮込み工程を有する燃料電池の製造方法の工程図である。 本発明の図4に示す工程のうち洗浄工程、乾燥工程の変形例を示す斜視図である。 本発明の燃料電池セパレータ保持用治具、燃料電池構成部品保持装置を用いて製造された燃料電池セパレータ(ワーク)を組み込んだ燃料電池の側面図である。 図6の一部の拡大断面図である。 図6のセパレータ部位の正面図である。 従来の燃料電池の製造方法の、工程順に示した、装置の斜視図である。 図9の煮込み工程でセパレータ(ワーク)間にスペーサを挟む場合の、セパレータ(ワーク)とスペーサの正面図である。 図9でスペーサを細型スペーサにした場合の、セパレータ(ワーク)とスペーサの正面図である。 図11の側面図である。
符号の説明
10 (固体高分子電解質型)燃料電池
11 電解質膜
13、16 拡散層
14 アノード
17 カソード
18 セパレータ(ワーク)
19 MEA
20 ターミナル
21 インシュレータ
22 エンドプレート
23 燃料電池スタック
24 締結部材(テンションプレート)
25 ボルト
26 冷媒流路(冷却水流路)
27 燃料ガス流路
28 酸化ガス流路
29 冷媒マニホールド
30 燃料ガスマニホールド
31 酸化ガスマニホールド
32 第1のシール部材
33 第2のシール部材
50 燃料電池セパレータ保持用治具
51 ベース
52 柱
53 サポート
54 スリット
55 ナット
56 フック
57 煮込み缶
58 洗浄槽
59 乾燥缶
60 ショットブラスト工程
61 煮込み工程
62 洗浄工程
63 乾燥工程
65 バルブ
70 従来セパレータ
71、72 スペーサ
73 煮込み缶
74 洗浄治具
75 洗浄槽
76 スペーサ
77 乾燥缶

Claims (6)

  1. 燃料電池用セパレータの濡れ性を向上させるために燃料電池用セパレータを煮込む際に用いられる燃料電池セパレータを保持する治具であって、該治具の少なくともセパレータと接触する部分が弾性体である燃料電池セパレータ保持用治具。
  2. 複数の前記セパレータを、互いの面がほぼ平行となるようにかつ互いの間に間隔をもたせて、支持する請求項1記載の燃料電池セパレータ保持用治具。
  3. 前記治具は前記セパレータを液体に浸す際に用いられる治具であり、セパレータの面がほぼ鉛直となるように保持する請求項1または請求項2記載の燃料電池セパレータ保持用治具。
  4. 前記治具は、前記セパレータの発電面を露出させた状態でセパレータを保持する請求項1〜請求項3の何れかに記載の燃料電池セパレータ保持用治具。
  5. 燃料電池用セパレータが、煮込みの前にショットブラストをかけられたものである請求項1〜請求項4の何れかに記載の燃料電池セパレータ保持用治具。
  6. 燃料電池の構成部品を保持する装置であって、該構成部品と接触する部分が弾性体である燃料電池構成部品保持装置。
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