JP2007114500A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 中間転写ベルト上のトナー像の、張架ローラにおけるトナーの飛び散りを回避する。
【解決手段】 一次転写部材の中心から、前記張架部材のうち一次転写部の直近下流に配設される張架部材の中心までの、中間転写体に沿った回転駆動方向の距離をL[m]、前記中間転写体の、トナーを担持している状態での特性時間をτT[sec]、回転駆動を受ける際の中間転写体の速度をV[m/sec]とすると、L≧V×2×τTを満たすように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、像形成部によって形成されたトナー像を、一旦中間転写体上に1次転写した後、転写材上に一括転写を行う、中間転写方式の画像形成装置に関するもので、電子写真方式のファクシミリ、プリンタ、複写機などに具現化できる。
画像形成装置において、中間転写体を用いてトナー像を転写する技術としては、図2に示すようなものが知られている。
感光体ドラムは、帯電ローラによって表面を一様に帯電され、レーザードライバによって、画像情報に対応したレーザー照射を受けることで、表面に静電潜像が形成される。静電潜像は、現像手段によって、帯電したトナーが静電的に付着することで顕像化される。
感光体ドラム上のトナー像は、1次転写ローラによって中間転写体上に静電的に1次転写される。さらに、所定のタイミングで搬送されてくる転写材上に、2次転写ローラによって、静電的に2次転写される。トナー像を転写された転写材は、定着手段まで搬送され、加熱定着を受け、永久画像となる。
図中、1転下流ローラは、中間転写体としての中間転写ベルトを張架するローラのうち、1次転写部の直近下流に配設されるローラである。図中図示しない、基準濃度パターンや位置情報パターンなどの、基準パターン検知手段に対して対向しており、パターン読み取り精度を高めるために必須となる部材である。
従来例としては、例えば特許文献1をあげることが出来る。
特開2000−298408号公報
上記のような1転下流ローラにおいて、中間転写ベルト上に担持されたトナー像が、ベルト裏面が前記ローラに触れるとトナーが飛び散り、トナー像が乱れる現象が見られる。これは、1次転写部において、1次転写ローラより中間転写ベルトに供給された、トナー担持用の電荷が、1転下流ローラ部において、再配置を起こすことに起因する。
図3に示すように、1次転写部において、1次転写ローラから中間転写ベルトに対して、トナー担持用の電荷が注入され、トナー担持面に移動することで、トナー像が中間転写ベルト上に担持される。ここで、図中+印はトナー担持用電荷を模式的に表したものであり、極性はトナーと逆極性になる。図中では、マイナス極性に帯電したネガトナーを用いており、トナー担持用電荷の極性はプラスである。また、トナー担持用電荷の総量は、トナー像の総帯電電荷量よりも多く、したがって1次転写直後では過剰な電荷がベルトのトナー担持面に存在する。
このとき、図4に示すように、トナー担持用の電荷は、トナーのあるところと、無いところで異なる。これは図5に示すように、1次転写を行う際に、トナーのあるところと無いところとで、電流値が異なることに起因する。トナーが無いところでは、感光体ドラムの表層が絶縁層であることによって放電でしかベルトに電荷が移動することができず、したがって中間転写ベルトのトナー担持面と感光体ドラムとのギャップで放電が開始するに十分な電界が印加できるまで、1次転写部では電荷は移動せず、したがって電流が流れない。一方で、トナーが存在すると、帯電したトナーは電界を印加するのみで感光体ドラムから中間転写ベルトに移動できるため、放電が起こらない電圧でも、中間転写ベルトに対して、トナー量に対応した電荷が移動することができる。以上の理由から、トナーを中間転写ベルトに1次転写するに必要な電圧を印加した際には、トナーのあるところでは電流が流れるものの、トナーの無いところでは電流が少量しか流れない。したがってベルトに移動したトナー担持用の電荷量は、電流値に比例することから、トナーのある場所では電荷が多く存在し、トナーの無いところには電荷は少量しか存在せず、電荷量に差が生じる。
しかし、実際にはトナーのあるところにおいては、トナー担持用電荷のうち、トナー総帯電電荷量と等しい電荷量については、トナーと打ち消しあうため、マクロには余剰な電荷分しか存在していないようになる。
さらに、中間転写ベルト内部に分布するトナー担持用電荷は、駆動を受けている際に減衰することが知られている。これは、自然消滅による減衰と、接地された張架ローラに逃散していくことによる減衰の2種類がある。
図5に示すように、電荷を保持した誘電体である中間転写ベルトは、開放端のRC並列回路と等価である。このとき、コンデンサに一定の電荷が保持されている状態では、RC並列回路に電位差が生じていることから、R成分を通じて電流が流れ、コンデンサの電荷を放出していく現象が発生する。RC並列回路の自然放電現象は、中間転写ベルトが1次転写部を抜けて、張架ローラなどの接地された部材など、あらゆる部材に接していない、フロートの状態で発生する減衰挙動である。また、この減衰挙動は誘電体そのものの伝導特性、誘電特性に依存する現象で、トナーの存在には影響を受けない。
一方、中間転写ベルトが、設置された張架ローラに触れた際に、ローラに対して電荷が失われていく減衰挙動については、トナーの存在に大きく影響を受ける。図6に示すように、接地された張架ローラに裏面が触れる際には、ベルトと等価なRC並列回路の1端が接地される。一方、ベルト上に担持されたトナーは絶縁のため、ある電荷を保持したコンデンサとみなし、RC並列回路と直列につながり、もう1端は電気的にはフロートの状態にある。このときの電荷の流れは、RC並列回路の電荷の接地面への流れ込みのみであるが、その減衰挙動は、RC並列回路のみならず、直列につながっている、トナー層と等価のコンデンサの容量成分の影響を受け、緩和の特性時間が長くなる性質がある。すなわち、裏面に接地されたローラが触れた際にローラに電荷が逃げることに起因する減衰は、トナーがあるところの方が、トナーの無いところよりも特性時間としては長くなる、という特徴がある。
以上をまとめると、1次転写部において中間転写ベルトに対して注入されたトナー担持電荷についての挙動、およびトナー担持用電荷の分布に起因して生じるベルト内部の電界の挙動は、以下のようになる。
1次転写部においては、トナーのあるところ、無いところともに帯電電荷を注入され、電荷量としてはトナーのあるところの方が多くなるが、トナーの総帯電電荷量と等しい電荷量についてはマクロにはキャンセルされるため、トナー総帯電電荷量よりも多い、余剰電荷量のみしか存在していないようになる。このことから、トナーのあるところ、無いところは実効的な電荷量の差は小さい。このことより、中間転写ベルト内部における、トナーのあるところからトナーの無いところに向う電界は小さい。
1次転写部を抜けて、ベルトのトナー担持面、裏面ともにフロートの状態になったときには、トナーの有無にかかわらず、ベルト内部で電荷の自然減衰が発生し、減衰の特性時間は同じである。このことより、1次転写部において、トナーの有無に伴って生じた、ベルト内部の電荷量差は維持される。これより、中間転写ベルト内部における、トナーのあるところからトナーの無いところに向う電界は、1次転写部と同じ大きさになる。
中間転写ベルトが搬送され、接地された張架ローラに触れると、ローラに対してトナー担持電荷が逃げることに起因する減衰が発生する。このとき、トナーの有無によって減衰の特性時間が変化し、トナーのあるところの方が特性時間は長くなり、したがって電荷は減衰しにくくなる。これにより、中間転写ベルト内部における、トナーのあるところからトナーの無いところに向う電界は、接地ローラに触れているときが最も大きくなる。
このように、接地ローラに触れている際に、ベルト内部における、トナーのあるところからトナーの無いところに向う電界が大きくなることから、図7に示すように、本来トナーのあるところに存在していたトナー担持用電荷の一部が、本来トナーの無いところに移動してしまう。このトナー担持用電荷の再配置により、ベルトに静電的に保持できなくなったトナーが、トナー同士の極性反発によって弾き飛ばされ、再配置後のトナー担持用電荷に引き寄せられて移動することで、トナーの飛び散り現象が発生してしまう。
以上が、接地ローラにおけるトナー飛び散りの発生原因の説明である。
このトナーの飛び散り現象に対し、たとえば、ローラを直接接地せずに、抵抗を介して接地することでの対策が公知である(例えば、特許文献1参照)。ローラを抵抗を介して接地することで、上記のローラに触れた際の減衰の特性時間を長くすることができ、トナー担持用電荷の減衰量が低減することから、電荷の再配置は起こりにくくなるため、トナーの飛び散り現象が緩和することは事実である。しかしながら、ローラを直接接地しない構成をとることから構成が複雑化し、コストアップにつながるおそれがある。
本発明は、上記のような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、複雑な構成をとることなく、接地された張架ローラ部でのトナーの飛び散りを回避することができる、中間転写方式の画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するための、本発明の代表的な構成は、以下のとおりである。
像担持体上のトナー像を中間転写体上に一次転写し、転写材に一括して二次転写を行う、中間転写方式の画像形成装置について、
中間転写体は無端状のベルト体で構成され、少なくとも複数の張架部材に張架されて回転駆動を受けることを特徴とし、
一次転写部材の中心から、前記張架部材のうち一次転写部の直近下流に配設される張架部材の中心までの、中間転写体に沿った回転駆動方向の距離をL[m]、前記中間転写体の、トナーを担持している状態での特性時間をτT[sec]、回転駆動を受ける際の中間転写体の速度をV[m/sec]とすると、L≧V×2×τTを満たすことを特徴とする画像形成装置によって具現化される。
以上説明したように、本発明の画像形成装置によれば、張架部材に接触するまでに余剰電荷を有効に減少させることで、トナー像の飛び散りを有効に回避することができる。
したがって、このような画像形成装置を利用すれば、安定して飛び散りの発生しない、高画質を維持することのできる画像形成装置を提供することが可能となる。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、以下の説明で一度説明した部材についての材質、形状などは、特に改めて記載しない限り初めの説明と同様のものである。
図1を用いて、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例である電子写真方式のフルカラーレーザープリンタの概略構成を説明する。
本実施例は、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの計4色のトナー像を重ねてフルカラー画像を形成する画像形成装置である。
図中、1はイエロー成分の画像情報の担持体としての感光体ドラムである。感光体ドラムは、外径84mmのアルミニウム製のシリンダに、有機感光体(OPC)を塗布して構成したものであり、帯電ローラ2によって表面を一様に帯電された後、レーザー3の照射を受け、イエロー成分に対応する静電潜像を表面に形成される。
形成された静電潜像に対し、イエロートナーを収容したイエロートナー現像器4yによってイエロートナー像が現像され、可視像となる。感光体ドラム上に形成されたイエロートナー像は、1次転写ローラ5によって、中間転写ベルト11上に1次転写される。イエロートナー像を中間転写ベルトに転移した感光体ドラム1は、感光体ドラムクリーナ12によって表面を清掃され、次回以降の画像形成動作に供される。
マゼンダ、シアン、ブラック各色成分のトナー像は、上記と同様のプロセスで形成され、中間転写ベルト上に重ねられる。
中間転写ベルト上に形成されたトナー像は、2次転写内ローラ71及び2次転写外ローラ72から構成される2次転写部まで搬送され、所定のタイミングで搬送される転写材上に一括転写され、定着器9によって加熱加圧定着を受け、永久画像となる。
トナー像を転写材に転写した後、中間転写ベルトは、中間転写ベルトクリーナ10によって清掃を受け、次回以降の画像形成に供される。
以下では、イエロートナーの可視像を形成する画像形成部について、各部材の構成、および画像形成条件を説明する。
イエロートナー現像器4yは、図示しない現像器内のイエロートナー搬送機構によって現像スリーブにイエロートナーを搬送し、現像スリーブの外周に圧接された規制ブレードによって現像スリーブの外周にイエロートナーを薄層塗布し、イエロートナーに電荷を付与した後、現像スリーブにDCバイアスにACバイアスを重畳した現像バイアスを印加することで感光体ドラム1上に形成された静電潜像に対し、現像を行う。現像スリーブは、感光体ドラム1に対向した位置に微小間隔(300μm)をもって配設される。
本実施の形態では、感光体ドラムの電位、及び現像スリーブの電位、および1次転写ローラに印加される電位は以下に述べるように設定される。
23℃・50%Rh環境下では、帯電ローラに−450VのDCバイアスに900Vp−pのACバイアスを重畳した交流バイアスを印加することで、感光体ドラムの表面電位を−450Vとなるように制御を行っている。
一方、現像スリーブには、−300VのDC成分に1.2kVp−pのAC成分を重畳した交流バイアスを印加している。なお、このときのAC成分の波形はブランクパルス波形であり、9kHzのAC波形と、4.5kHzのブランクとを組み合わせた波形を現像バイアスとして印加している。
感光体ドラムは、レーザー露光を受けると、最大濃度画像となる静電潜像を形成する箇所において、−200Vの明部電位となる。
このとき、1次転写ローラに、1次転写バイアスとして400Vの電位を与えることで、1次転写ローラと感光体ドラムの明部との電位差(1次転写コントラスト)が600Vになる。この1次転写コントラストによって、負極性に帯電したトナーが中間転写ベルト上へ1次転写される。
中間転写ベルトは、厚さ85μmのポリイミド樹脂フィルムを基材としており、カーボンブラックを分散して、表面抵抗率で1×1012Ω/□、体積抵抗率で1×109.5Ω・cmとなるように抵抗調整した。中間転写ベルトの周長は527.5mmとし、駆動速度(プロセススピード)を130mm/secとした。
2次転写外ローラは、外径12mmの鋼鉄製の芯金に、発泡処理をしたNBR(ニトリルブタジエンゴム)を基材とする発泡ゴム層を設けたスポンジローラとし、NBRゴム層を含めた外径を24mmとした。ローラの抵抗値は、23℃・50%Rh環境下で、107.5Ω(2kV印加時)となるように、イオン伝導性の抵抗調整剤を分散することで抵抗調整を行った。
1次転写下流ローラ6は、外径16mmのSUS製のローラであり、接地されている。1次転写部において、1次転写ローラ5から電荷を付与された中間転写ベルトを裏面より担持するため、接地していないとチャージアップするおそれがあり、周辺の部材へリークし、画像形成装置本体に電気的ストレスを与えるおそれがあることから、接地することが望ましい。
本実施例では、中間転写ベルト上に担持されたトナー像にとって、1次転写通過後、最初に接触する、中間転写ベルトの張架部材は、1次転写下流ローラ6である。1次転写ローラ5の中心位置から、1次転写下流ローラ6中心位置までの距離を、本実施例では50mmとすることで、トナー像に飛び散りが発生しない、高画質を維持できる画像形成装置とすることができた。
トナー像の飛び散りは、中間転写ベルト11内に存在するトナー担持用電荷のうち、トナーの総帯電電荷量に対応する電荷量を除いた、トナーのあるところと無いところでの余剰電荷量の差に起因する。すなわち、トナーの有無によらず、トナー担持用電荷に差がなくなれば、飛び散りは発生しない。
図8に示すように、中間転写ベルト11が1次転写下流ローラ6に接触する際の、中間転写ベルトの表面電位を計測することで、トナー担持用電荷量のうち、余剰電荷量を計測することができる。トナーのあるところにおいては、トナーの総帯電電荷量と、トナー担持用電荷のうち、トナーの総帯電電荷量に対応する電荷分については、絶対値が同じで極性が異なることから、表面電位を計測しても、見かけ上キャンセルしてしまうため、余剰な電荷分のみが計測することができる。このため、トナーのあるところの表面電位が、トナーの無いところよりも大きければ、トナーのあるところの方が、余剰電荷がより多く、飛び散りが発生しやすい状況にあることを示す。
図9に、上記の表面電位の測定結果を示す。図中、横軸は1次転写ローラの中心から1次転写下流ローラまでの距離L、縦軸は表面電位の測定結果の相対値を示している。実線はトナーのあるところ、破線はトナーの無いところの表面電位の測定値であることを表している。図より明らかなように、L=50[mm]までは、トナーのあるところの方が表面電位の測定値は高いが、L≧50[mm]ではトナーのあるところと無いところに、表面電位の測定値の差は無くなる。すなわち、L≧50[mm]なる条件である、1次転写下流ローラの中心位置と、1次転写ローラの距離を50[mm]以上離して配設することで、トナーの有無にかかわらず、中間転写ベルト内の余剰電荷が均一となり、飛び散りが発生しない状況となる。
上記の余剰電荷量の相対量の計測結果について、考察する。1次転写下流ローラに触れてから、余剰電荷の減衰挙動の特性時間が異なることに起因して、飛び散りが発生する。これに対し、1次転写下流ローラに接触するまでに、余剰電荷が全て緩和され、なくなっていれば、飛び散りは発生しないものと考えられる。そこで、L=50[mm]という距離での、余剰電荷の減衰量を調べるため、ベルトがフロートにあるときに発生する、自然放電の緩和時間を計測する。図10に、中間転写ベルトの自然放電の緩和時間を計測する、測定計の模式図を示す。図中、電位規制板は接地された金属板であり、中間転写ベルト11の裏面から4mmはなして、ベルトに平行に配設されている。中間転写ベルトを介して、表面電位計と対向する位置に電位規制板を配置することで、表面電位の測定結果の精度を高める役割を持つ。測定方法として、通常の画像形成を行い、1次転写されたトナー担持部が、上記測定系に至った際に、画像形成装置の動作を強制的に止め、その後のベルト表面電位測定値の減衰挙動の計測を行う。ベルトの表面電位は、ベルト内部に存在する余剰電荷を相対的に表現できることから、余剰電荷の減衰挙動を精度よく計測できる。
図11に、トナーのあるところの余剰電荷の緩和挙動の測定結果を示す。図に示すように、画像形成装置を強制的に停止させた瞬間には、ベルト内部に余剰電荷が存在するためある程度の表面電位を持つが、ベルト内部での電荷の自然減衰によって余剰電荷が減衰し、ベルトの表面電位も減衰する。このとき、指数関数V=V0×exp(−t/τ)でフィッティングすることで、トナーのあるところでの、中間転写ベルトの自然減衰の特性時間τT=192[msec]と求まる。
本実施例における、中間転写ベルトの駆動速度は130[mm/sec]であることより、自然減衰の特性時間を単純にかけると、25[mm]となる。これより、本実施例における中間転写ベルトは、25mm駆動を受ける間に、余剰電荷が1/e、すなわちおよそ36.8%に減衰することを示している。
1次転写下流ローラを、1次転写部より25mm下流に配設した場合には、余剰電荷は1次転写部の余剰電荷量の36.8%に自然減衰するが、図9での、ベルトの表面電位の測定結果より、飛び散りが発生しない、余剰電荷が十分に減衰した条件になっているとはいえないことがわかる。これは、余剰電荷が36.8%程度に減少しても、飛び散りを抑えるには、減衰が不十分であることを示している。図9より、50[mm]下流に配設しないと、余剰電荷は十分に消滅しないことから、緩和の特性時間の2倍の時間を要し、このときの電荷の減衰量は、(1/e)2=13%であることがわかる。
以上より、1次転写下流ローラ部での飛び散りを有効に回避するためには、ベルトの自然緩和の特性時間の2倍にあたる距離を、1次転写ローラから離して配設する必要があることから、本実施例においては、1次転写下流ローラと、1次転写ローラとの距離を50mmと設定したことで、有効にトナー像の飛び散りを回避することができた。
本発明の一実施形態の概略図である。 従来の技術を説明するための図である。 ベルト内部のトナー担持電荷を説明するための模式図である。 1次転写のI-V特性を説明するための模式図である。 ベルト内部の電荷の自然減衰を説明するための図である。 バルトからの電荷の散逸による減衰を説明するための図である。 余剰電荷の再配置を説明するための模式図である。 ベルトの表面電位の測定系を説明するための模式図である。 ベルトの表面電位の測定結果を表す図である。 ベルトの表面電位の減衰を計測系を説明するための模式図である。 ベルトの表面電位の減衰の測定結果を表す図である。
符号の説明
1 感光体ドラム
2 帯電ローラ
3 露光手段
4 回転現像器
4y イエロートナー現像器
4m マゼンダトナー現像器
4c シアントナー現像器
4k ブラックトナー現像器
5 1次転写ローラ
6 1次転写下流ローラ
71 2次転写内ローラ
72 2次転写外ローラ
81 テンションローラ
82 張架ローラ
9 定着器
10 中間転写ベルトクリーナ
11 中間転写ベルト
12 感光体ドラムクリーナ
a1 現像器の駆動方向
a2 感光体ドラムの駆動方向
a3 中間転写ベルトの駆動方向

Claims (3)

  1. 像担持体上のトナー像を中間転写体上に一次転写し、転写材に一括して二次転写を行う、中間転写方式の画像形成装置について、
    中間転写体は無端状のベルト体で構成され、少なくとも複数の張架部材に張架されて回転駆動を受けることを特徴とし、
    一次転写部材の中心から、前記張架部材のうち一次転写部の直近下流に配設される張架部材の中心までの、中間転写体に沿った回転駆動方向の距離をL[m]、前記中間転写体の、トナーを担持している状態での特性時間をτT[sec]、回転駆動を受ける際の中間転写体の速度をV[m/sec]とすると、L≧V×2×τTを満たすことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記張架部材のうち一次転写部の直近下流に配設される張架部材は接地されて構成されることを特徴とする、請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記中間転写体は、樹脂を基材として、抵抗調整剤によって半導電性を付与されたことを特徴とする、請求項1記載の画像形成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8292457B2 (en) 2007-12-27 2012-10-23 Herbert Waldmann Gmbh & Co. Kg Lamp

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