JP2007113450A - スクロール式流体機械 - Google Patents

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Masao Nakano
雅夫 中野
Noboru Iida
飯田  登
Tatsuya Nakamoto
達也 中本
Tsutomu Tsujimoto
力 辻本
Kiyoshi Sawai
澤井  清
Hideki Murakami
秀樹 村上
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】補助クランク旋回スクロール側の玉軸受けに複列アンギュラー玉軸受けを使用しているために組立ての余裕度が小さく、また旋回スクロールの厚みが大きく、外形が大きい構成になりさらに複列アンギュラー玉軸受け自身の質量も単列深溝玉軸受けの約2倍近くあるため旋回スクロールの質量が増大し、遠心力が増大する構成となっていた。
【解決手段】旋回スクロール6の自転運動を防止するために旋回スクロール6と固定フレーム7との間に設けられた補助クランク機構12とを備えてなるスクロール式流体機械とし、補助クランク13の旋回スクロール側玉軸受け14を単列深溝玉軸受けとし、固定フレーム側の玉軸受け15を複列アンギュラー玉軸受けとしたことにより、単列深溝玉軸受けのスラスト方向およびラジアル方向の自由度が複列アンギュラーより大きいので補助クランク玉軸受け用の穴位置が多少ずれても組立てが可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体の圧縮、膨張および圧送を行なうスクロール式流体機械、特に固定スクロールに対して、旋回スクロールの回転阻止機構を有したスクロール式流体機械に関する。
従来のこの種の無給型スクロール式流体機械には、旋回スクロールの自転を防止するためには補助クランク機構が広く使用されている。前記補助クランク機構の旋回スクロール側、固定フレーム側にはそれぞれ複列アンギュラー玉軸受けが使用され回転自在に軸支している(例えば、特許文献1参照)。
図3は、特許文献1に記載された従来のスクロール式流体機械の補助クランク機構を示すものである。図3に示すように旋回スクロール31、固定フレーム32を連結する補助クランク33および複列アンギュラー玉軸受け34、35より構成されている。また、この種のスクロール式流体機械では旋回スクロール側の補助クランク玉軸受け用の穴位置と固定フレーム側の補助クランク玉軸受け用の穴位置が合っていなければ補助クランクによるスムーズな旋回運転が困難になるため高精度の加工が要求された。
図4は、特許文献2に記載された従来のスクロール式流体機械の断面図を示すものである。図4に示すように補助クランク41と玉軸受け42の間には補助クランク玉軸受け用の穴位置補正のためにOリング43、44が挿入されている。
特開平11−247770号公報(図2) 特開平11−82328号公報(図1)
しかしながら、前記従来の構成では補助クランク旋回スクロール側の玉軸受けに複列アンギュラー玉軸受けを使用しているために組立ての余裕度が小さく、また旋回スクロールの厚みが大きくなったり、外形が大きい構成になり、さらに複列アンギュラー玉軸受け自身の質量も単列深溝玉軸受けの約2倍近くあるため旋回スクロールの質量が増大し、遠心力が増大する構成となっていた。また、補助クランク玉軸受け用の穴位置補正のためにOリングを採用しているが、熱や経年変化でゴムが劣化して補助クランクピンと玉軸受けが滑りクリープが発生する可能性があった。
本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、補助クランク玉軸受け用の穴位置が多少ずれても組立てが可能であり、旋回スクロールの容量を小さく構成し、遠心力等の力を低減するスクロール式流体機械を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、旋回スクロールの自転運動を防止するために前記旋回スクロールと前記固定フレームとの間に設けられた補助クランク機構とを備えてなるスクロール式流体機械とし、前記補助クランクの旋回スクロール側玉軸受けを単列深溝玉軸受けとし、固定フレーム側の玉軸受けを複列アンギュラー玉軸受けとしたことを特徴とする。
これにより、単列深溝玉軸受けのスラスト方向およびラジアル方向の自由度が複列アン
ギュラーより大きいので補助クランク玉軸受け用の穴位置が多少ずれても組立てが可能である。
また、請求項2に記載の発明は、旋回スクロールの自転運動を防止するために前記旋回スクロールと前記固定フレームとの間に設けられた補助クランク機構とを備えてなるスクロール式流体機械とし、前記補助クランクの旋回スクロール側玉軸受け外輪と挿入穴をすきま嵌めで構成し、前記玉軸受け外輪と軸受け穴のすきまに接着剤を挿入して固定したことを特徴とする。
このことにより補助クランク玉軸受け用の穴位置が多少ずれても組立てが可能である。
本発明のスクロール式流体機械は、補助クランク玉軸受け用の穴位置が多少ずれても組立てが可能であり、旋回スクロールの容量を小さく構成し、遠心力等の力を低減することが出来る。
第1の発明は固定フレームとその固定フレームの中心部に回転可能に設けられ、先端がクランク部となった駆動軸と前記固定フレーム内に位置してその駆動軸のクランク部に旋回スクロール玉軸受けを介して旋回可能に設けられ鏡板にラップ部が立設された旋回スクロールと、その旋回スクロールに対向して前記固定フレームの他端側に設けられて鏡板にその旋回スクロールのラップ部との間で複数の圧縮室を形成するラップが立設された固定スクロールと、前記旋回スクロールの自転運動を防止するために前記旋回スクロールと前記固定フレームとの間に設けられた補助クランク機構とを備えてなるスクロール式流体機械とし、前記補助クランクの旋回スクロール側玉軸受けを単列深溝玉軸受けとし、固定フレーム側の玉軸受けを複列アンギュラー玉軸受けとしたことにより、単列深溝玉軸受けのスラスト方向およびラジアル方向の自由度が複列アンギュラーより大きいので補助クランク玉軸受け用の穴位置が多少ずれても組立てが可能であり、旋回スクロールの容量を小さく構成し、遠心力等の力を低減することが出来る。
第2の発明は固定フレームとその固定フレームの中心部に回転可能に設けられ、先端がクランク部となった駆動軸と前記固定フレーム内に位置してその駆動軸のクランク部に旋回スクロール玉軸受けを介して旋回可能に設けられ鏡板にラップ部が立設された旋回スクロールと、その旋回スクロールに対向して前記固定フレームの他端側に設けられて鏡板にその旋回スクロールのラップ部との間で複数の圧縮室を形成するラップが立設された固定スクロールと、前記旋回スクロールの自転運動を防止するために前記旋回スクロールと前記固定フレームとの間に設けられた補助クランク機構とを備えてなるスクロール式流体機械とし、前記補助クランクの旋回スクロール側玉軸受け外輪と挿入穴をすきま嵌めで構成し、前記玉軸受け外輪と軸受け穴のすきまに接着剤を挿入して固定したことにより、補助クランク玉軸受け用の穴位置が多少ずれても組立てが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明にかかるスクロール式流体機械の縦断面図を示している。
図1に示されるように、モータケーシング1内に電動機の固定子2が固定されており、駆動軸3に電動機の回転子4が固定されている。駆動軸3の先端はクランク状になり旋回スクロール5の鏡板中心に旋回スクロール玉軸受け6を介して回転可能に接合されている。また、駆動軸3は固定フレーム7に主軸玉軸受け8でもって回転自在に支持されている
。前記旋回スクロール5の鏡面にラップ部9が立設され、その旋回スクロール5に対向して前記固定フレーム7の他端側に設けられて鏡板にその旋回スクロールのラップ部9との間で複数の圧縮室を形成するラップ部10が立設された固定スクロール11がある。
また、前記旋回スクロール5の自転運動を防止するために旋回スクロール5と固定フレーム7の間にクランク機構12が設置されている。またこのクランク機構には少なくとも3個以上の補助クランク13(1個のみ図示)と旋回スクロール側および固定フレーム側に旋回スクロール側玉軸受け14、固定フレーム側玉軸受け15により回転自在に設置されている。旋回スクロール側玉軸受け14は単列深溝玉軸受けであり、固定フレーム側玉軸受けは複列アンギュラー玉軸受けで構成されている。
以上のように構成されたスクロール式流体機械について、以下その動作、作用を説明する。
まず、駆動軸3が回転するとクランク機構12により自転防止されながら旋回スクロール5が公転し、旋回スクロールのラップ部9と固定スクロールのラップ部10に囲まれた空間が圧縮され固定スクロールに設けられた吐出口16より圧縮流体が吐出される。
また、旋回スクロール側玉軸受け14に採用されている単列深溝玉軸受けはスラスト方向およびラジアル方向の自由度が複列アンギュラーより大きいので補助クランク玉軸受け用の穴位置が多少ずれても組立てが可能であり、複列アンギュラー玉軸受けを採用した場合より旋回スクロールの容量を小さく構成し、遠心力等の力を低減することが出来る。
(実施の形態2)
図2は、本発明にかかるスクロール式流体機械の補助クランク機構部周りの拡大図を示している。
図2に示されるように補助クランク13の旋回スクロール6側玉軸受け14の外輪14aはすきま嵌めで構成されており、前記すきま部に接着剤17充填されている。
以上のように構成された補助クランク機構部周りの嵌め合いについて、以下その動作、作用を説明する。
旋回スクロール側玉軸受け外輪14aと挿入穴をすきま嵌めで構成し、前記玉軸受け外輪と軸受け穴のすきまに接着剤17を挿入して旋回スクロール6と固定フレーム7を補助クランク機構12でもって組み立てた後、接着剤17を凝固固定することができるため、補助クランク玉軸受け用の穴位置が多少ずれても組立てが可能である。
以上のように、本実施の形態においては旋回スクロールの自転運動を防止するために前記旋回スクロールと前記固定フレームとの間に設けられた補助クランク機構とを備えてなるスクロール式流体機械とし、前記補助クランクの旋回スクロール側玉軸受けを単列深溝玉軸受けとし、固定フレーム側の玉軸受けを複列アンギュラー玉軸受けとしているので、補助クランク玉軸受け用の穴位置が多少ずれても組立てが可能であり、旋回スクロールの容量を小さく構成し、遠心力等の力を低減することが出来る。
上述したように、本発明にかかるスクロール式流体機械は、補助クランク玉軸受け用の穴位置が多少ずれても組立てが可能であるため流体送風機、空気圧縮の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1にかかるスクロール式流体機械の縦断面図 本発明の実施の形態2にかかるスクロール式流体機械のクランク機構部の拡大断面図 従来のスクロール式流体機械の補助クランク機構の縦断面図 従来のスクロール式流体機械の縦断面図
符号の説明
1 モータケーシング
2 固定子
3 駆動軸
4 回転子
5 旋回スクロール
6 旋回スクロール玉軸受け
7 固定フレーム
8 主軸玉軸受け
9 旋回スクロールのラップ部
10 固定スクロールのラップ部
11 固定スクロール
12 補助クランク機構部
13 補助クランク
14 旋回スクロール側玉軸受け
15 固定フレーム側玉軸受け
16 吐出口
17 接着剤

Claims (2)

  1. 固定フレームとその固定フレームの中心部に回転可能に設けられ、先端がクランク部となった駆動軸と前記固定フレーム内に位置してその駆動軸のクランク部に旋回スクロール玉軸受けを介して旋回可能に設けられ鏡板にラップ部が立設された旋回スクロールと、その旋回スクロールに対向して前記固定フレームの他端側に設けられて鏡板にその旋回スクロールのラップ部との間で複数の圧縮室を形成するラップが立設された固定スクロールと、前記旋回スクロールの自転運動を防止するために前記旋回スクロールと前記固定フレームとの間に設けられた補助クランク機構とを備えてなるスクロール式流体機械とし、前記補助クランクの旋回スクロール側玉軸受けを単列深溝玉軸受けとし、固定フレーム側の玉軸受けを複列アンギュラー玉軸受けとしたことを特徴とするスクロール式流体機械。
  2. 固定フレームとその固定フレームの中心部に回転可能に設けられ、先端がクランク部となった駆動軸と前記固定フレーム内に位置してその駆動軸のクランク部に旋回スクロール玉軸受けを介して旋回可能に設けられ鏡板にラップ部が立設された旋回スクロールと、その旋回スクロールに対向して前記固定フレームの他端側に設けられて鏡板にその旋回スクロールのラップ部との間で複数の圧縮室を形成するラップが立設された固定スクロールと、前記旋回スクロールの自転運動を防止するために前記旋回スクロールと前記固定フレームとの間に設けられた補助クランク機構とを備えてなるスクロール式流体機械とし、前記補助クランクの旋回スクロール側玉軸受け外輪と挿入穴をすきま嵌めで構成し、前記玉軸受け外輪と軸受け穴のすきまに接着剤を挿入して固定したことを特徴とするスクロール式流体機械。
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