JP2007103511A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 LEDチップなどの発光素子を用いた発光装置において、波長400〜760nmの可視光と波長290〜380nmの中近紫外線との割合を調整でき、太陽光に近い光を出力することが可能な発光装置を提供する。
【解決手段】 波長290〜380nmの中近紫外線を含む光を発生する発光素子3と、発光素子3が発する光のうち少なくとも一部の光を、波長400〜760nmの可視光に変換する波長変換器4とを備え、波長変換器4は平均粒子径0.5〜70nmの蛍光体を含有しており、波長変換器4が変換した波長400〜760nmの可視光に加えて、発光素子3が発生する波長290〜380nmの中近紫外線を含む光を出力する発光装置を製造した。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばLED発光装置などの発光装置に関する。
室内照明装置には、従来より電力的に高効率であること、装置が安価であること、十分な演色性を持つ光を発することが要求されている。演色性が高い光とはある物体にその光を当てたときに人間が感じる色合いが、自然光(太陽光)をその物体に当てたときに人間が感じる色合いをよりよく再現できる光のことである。これらの要求に答えるため、一般の照明には、現在蛍光灯が最も多く使用されている。
一方、現在、半導体材料からなる発光素子(以下LEDチップということがある)を利用した発光装置(LED発光装置)が、液晶などのバックライト光源として利用されている。LED発光装置には、電力的に高効率である、製品寿命が長い、オン・オフ点灯の繰り返しに強いといった優れた特徴がある。このため、将来、このLED発光装置を照明に利用できるように、装置の価格や発光する光の色合いを改良する開発が盛んにすすめられている。
例えば、青色のLEDチップと、青色の光を黄色の光に変換する蛍光体とを組み合わせれば、LEDチップが発生した青色の光の一部を蛍光体で黄色に変換して、蛍光体で変換されない青色光の残りを混合することができる。そのような混合によって得られる白色光を放出する白色LED発光装置が製品化されており、簡易照明、懐中電灯などに応用されつつある。
しかし、これらの白色LED発光装置が発する光の色は白色であるものの、この白色光には青色及び黄色の2色の光しか含まれていない。このため、この発光装置が発する光は演色性が低く、この光が緑色や赤色の物体で反射した光は、天然の白色光(太陽光)がこれらの物体で反射した光の色から大きくずれ、室内照明などに使用すると物体の色を正しく知覚することができないといった問題がある。
この問題を解決するため、下記特許文献1または特許文献2に記載されているように、近年、紫外LEDチップ(400nm以下)上にこのLEDチップの発する紫外線から赤色、緑色、青色の3種類の光を発する蛍光体を配置した物体の色を正しく反映できる白色光、つまり演色性の高い白色光を発する白色LED発光装置が開発され、白色LED発光装置が室内照明などの照明用光源へ応用される下地が整いつつある。
ところで、近年の室内照明には、前述の電力的に高効率であること、装置が安価であること、十分な演色性を持つ光を発することの他に、中近紫外線(波長290〜380nm)を含むことが求められつつある。この理由は、次のようなものである。
太陽光には、波長400〜760nmの可視光と波長290〜380nmの中近紫外線とが90対10の割合という割合で含まれている。この中近紫外線には、動植物の細胞の活動を活発にし、また動物が必要なビタミンDを作り出す働きを助けるといった効果がある。このため、動植物が健康を維持するために、中近紫外線を必要量受光することは、必要不可欠である。しかし、今日の社会の高齢化に伴い、足腰が悪いなどで外出が負担となる老人が増えてきている。これらの方にとっては、外出せず室内にいながらにして中近紫外線を発する室内照明から中近紫外線を受光できることは、健康を維持する上で有効な手段となる。
また、現代社会においては、ビル内や地下街などの太陽光の当たらない生活空間が増えてきており、これらの場所において照明装置から中近紫外線を含む光を照射させることは、人間のためのみならず観葉植物を長持ちさせるためにも有効である。今日、マンションやアパートなどの室内でペットが飼育されるケースが増えている。この場合、ペットは、本来の屋外で飼われる場合に比べて、中近紫外線の受光量が減るため不健康となりがちである。このため、これらの場所において照明装置から中近紫外線を含む光を照射させることは、人間のためのみならず、ペットの健康を維持するためにも有効である。
そこで、例えば蛍光灯では、放出される中近紫外線および可視光線の割合が太陽光に近くなるように設計されている「トゥルーライト」と呼ばれる名前で販売されているものがある。
しかしながら、一般に中近紫外線と蛍光体とを組み合わせたLED照明装置においては、波長変換器より中近紫外線がもれ出ると、この中近紫外線によりLED照明装置に設置される樹脂製の部品、例えば保護カバーなどが劣化を起こすため、中近紫外線は抑えることが望ましいとされている。例えば、中近紫外線を発生する発光素子と蛍光体とを組み合わせたLED照明装置に関する下記特許文献1および2では、発光素子が発生する中近紫外線は波長変換器から漏れでないことが望ましいと記述されている。このうち、下記特許文献1では、波長400〜760nmの可視光の効率を上げるための手法が取られており、中近紫外線(波長290〜380nm)は完全に可視光に変換されている。また、下記特許文献2では、蛍光層の各材質及び量を最適化しまたは紫外線吸収体剤を封止体に添加することにより、半導体発光素子からの近紫外光を十分吸収するのがよいと記載されている。つまり、LED照明装置において、中近紫外線を意図的にLED照明装置より放出して、有効に利用するようなものはない。
特開2003−298116号公報 特開2002−76445号公報
本発明の課題は、LEDチップなどの発光素子を用いた発光装置において、波長400〜760nmの可視光と波長290〜380nmの中近紫外線との割合を調整でき、太陽光に近い光を出力することが可能な発光装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の発光素子と、発光素子が発する光を可視光に変換する波長変換器とによって、可視光および中近紫外線の割合を調整して、太陽光に近い光を出力することができることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明における発光装置は、以下の構成からなる。
(1) 少なくとも波長290〜380nmの中近紫外線を含む光を発生する発光素子と、前記発光素子が発する光のうち少なくとも一部の光を、波長400〜760nmの可視光に変換する波長変換器とを備え、前記波長変換器は平均粒子径0.5〜70nmの蛍光体を含有しており、前記波長変換器が変換した波長400〜760nmの可視光に加えて、前記発光素子が発生する波長290〜380nmの中近紫外線を含む光を出力することを特徴とする発光装置。
(2) 前記発光装置から出力される光における波長400〜760nmの可視光と波長290〜380nmの中近紫外線との割合が、可視光85〜99%に対して中近紫外線1〜15%であることを特徴とする(1)に記載の発光装置。
(3) 前記波長変換器は、前記蛍光体を0.5〜20質量%含有していることを特徴とする(1)または(2)に記載の発光装置。
(4) 前記発光素子の発する励起光のピーク波長が380〜410nmであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の発光装置。
(5) 前記波長変換器は透明な固体マトリクス中に前記蛍光体を分散させており、前記固体マトリクスは、ポリエチレン、ポリイソプロピレンおよびシリコーン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1つの樹脂からなることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の発光装置。
上記(1)および(2)によれば、少なくとも波長290〜380nmの中近紫外線を含む光を発生する発光素子と、前記発光素子が発する光のうち少なくとも一部の光を可視光(波長400〜760nm)に変換する波長変換器とを備え、出力光として、波長290〜380nmの中近紫外線と波長400〜760nmの可視光との両者を含む光を出力する。さらに、波長変換器は、平均粒子径0.5〜70nmの蛍光体を含有している。蛍光体の平均粒子径を0.5〜70nmとすると、蛍光体のサイズが中近紫外線波長の4分の1以下となるため、中近紫外線が蛍光体によって散乱されることがない。その結果、発光素子が発生する中近紫外線のうち、蛍光体によって可視光に変換される量と、蛍光体により変換されずに放出される中近紫外線の量とが安定した発光装置を製造することができ、上記可視光と上記中近紫外線との割合を調整して、太陽光に近い光を出力することができる。
このように発光素子で中近紫外線を含む光を発生し、この発光素子から得られる光の一部を波長変換器により変換して白色の可視光にする方法をとることによって、小型で安価の白色の可視光と中近紫外線の混合した光を発生する発光装置を作ることができる。その結果、太陽光を浴びなくとも、室内にいながらにして人間、観葉植物、ペットに必要な中近紫外線を受光することができる。なお、発光素子が発する光は波長290〜380nmの中近紫外線を含めば良く、波長290〜380nmに必ずしもその光の強度のピークを持つ必要は無い。
上記(3)によれば、蛍光体の濃度を0.5質量%以上とすることによって、波長変換器の厚みを薄くすることができる。また、蛍光体の濃度を20質量%以下とすることで波長変換器の機械的強度が低下するのを防ぐことができる。
上記(4)によれば、励起光のピーク波長を380〜410nmとすることによって、半導体材料からなる発光層を備えた出力の高い発光素子を使用することができる。その結果、高出力の可視光および中近紫外線を発生する発光装置が得られる。
上記(5)によれば、固体マトリクスが、ポリエチレン、ポリイソプロピレンおよびシリコーン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1つの樹脂からなるため、固体マトリクスが中近紫外線を吸収することがなく、蛍光体で変換されない中近紫外線を有効に発光装置より出力することができる。
本発明の発光装置について、図を用いて以下説明する。図1は、本発明の発光装置の一実施態様を示す概略断面図である。図1によれば、発光装置は、電極1が形成された基板2上に、少なくとも波長290〜380nmの中近紫外線を含む光を発生する発光素子3と、発光素子3を覆うように設けられた樹脂42および蛍光体41のコンポジットからなる波長変換器4とを備えている。また、発光装置では、必要に応じて、図1に示す保護層5を備えてもよい。図1の保護層5はガラスからなるが、ガラス以外の他の素材で構成してもよい。
本発明の発光装置は、波長変換器4により変換された可視光に加えて、発光素子3が発生した波長290〜380nmの中近紫外線を含む光を出力する。このとき、出力される可視光と中近紫外線との割合は、可視光85〜99%に対して中近紫外線1〜15%とする。なお、中近紫外線の割合の下限値は5%以上、好ましくは8%以上とするのがよく、中近紫外線の割合の上限値は11%以下、好ましくは13%以下とするのがよい。このような割合がよいのは、まず、中近紫外線の量が1%以下では、中近紫外線を照射することにより得られる動植物が活性化させるという効果が小さくなるためである。次に、中近紫外線の量が15%以上になると、中近紫外線が可視光に変換されずに必要以上出力されるため、出力される可視光線が減り、部屋を明るく保つために多くの発光装置を設置する必要があり、かつ多くの電力を使用することとなるためである。
ここで、可視光および中近紫外線の量の割合は、次のようにして求めることができる。まず、波長290から760nmまでの各波長について、発光装置から出力される光の強度を測定する。次に、測定結果について、波長290〜380nmと波長400〜760nmとでそれぞれ積分して、それぞれを波長290〜380nmの中近紫外線の量、および波長400〜760nmの可視光の量とすることによって、可視光および中近紫外線の量の割合を求めることができる。このような測定および積分は、例えばlabsphere社製の全光束測定システムSLMS-1011を用いて行うことができる。
(電極)
電極1は、発光素子3を電気的に接続するための導電路としての機能を有し、導電性接合材で発光素子3と接続されている。電極1としては、例えば金属粉末を含むメタライズ層などを用いることができる。具体的には、W,Mo,Cu,Ag等の金属粉末のメタライズ層を用いることが好ましい。
(基板)
図1の発光装置では、セラミック製の基板2を用いている。基板2としては、例えばアルミナ、窒素アルミニウム等のセラミック材料の他に、金属酸化物微粒子を分散させた高分子樹脂などを用いてもよい。図1に示すように、基板2には凹部が設けられており、その凹部に発光素子3が設けられている。
(発光素子)
発光素子3は、高い外部量子効率の点で、半導体材料からなる発光層を備えることが好ましい。このような半導体材料としては、少なくとも波長290〜380nmの中近紫外線を含む光を発する発光素子3を構成することができる半導体材料であれば、種類は特に限定されないが、例えばZnSeや窒化物半導体などの種々の半導体が挙げられる。
本発明の発光装置では、発光素子3が発する励起光のピーク波長が380〜410nmであることが望ましい。この範囲の光を発生する発光素子3の材料としては、例えばGaNが挙げられる。GaNからなる発光層を使用する場合、発光層を設置する発光素子基板は、サファイア、スピネル、SiC、Si、ZnO、ZrB2、GaNおよび石英等の材料が好適に用いられる。GaN発光層の形成法は例えば、有機金属気相成長法(MOCVD法)や分子線エピタシャル成長法などの結晶成長法により、サファイアなどの発光素子基板上に発光層として形成することができる。
(蛍光体)
蛍光体としては、化合物半導体からなる蛍光体を用いることが好ましい。ここでいう化合物半導体は、特に限定されないが、例えば、周期律表第I−b族、第II族(ただし、Be、Hg、Raを除く)、第III族(ただし、Tl、Ac系列元素を除く)、第IV族(ただし、Pb、Hfを除く)、第V族(ただし、AsとPa系列を除く)、第VI族(ただし、Uを除く)に属する少なくとも2種類以上の元素からなる化合物が挙げられる。具体的には、BN、BP、BAs、AlN、AlP、AlSb、GaN、GaP、GaSb、InN、InP、InSb等のIII−V族化合物半導体、ZnO、ZnS等のII−VI族化合物半導体、CuInS2、CuGaS2、CuAlS2、Cu(In1-xAlx)S2(xは0≦x≦1で示される値)、CuInS2、Cu(In1-xGax)S2(xは0≦x≦1で示される値)などが好適に用いられる。
(波長変換器)
波長変換器4は、発光素子3から発せられる光の一部を吸収して、可視光(波長400〜760nm)に変換して出力する。本発明の発光装置は、図1に示す波長変換器4を図2のごとく発光素子を覆うように蛍光体ペーストを塗布して蛍光体層を設置した後、この上部に樹脂などの充填剤を充填し、さらにこの上に保護層を形成すること、あるいは図3に示すように蛍光体をインキ状にして基板2の凹部および発光素子部3に拭き付け塗布し、その上に樹脂コートすることも考えられるが、図1に示すように、透明な固体マトリクス42中に蛍光体41が分散されてなるコンポジットを波長変換器4とすることが好ましい。また、蛍光体の平均粒子径は0.5〜70nmであることが好ましい。以下、波長変換器4の例であるコンポジットについて、図1を用いて説明する。
図1に示すコンポジットは、蛍光体41と固体マトリクス42とを備えている。蛍光体41の平均粒子径は0.5〜70nmとすれば、蛍光体41のサイズは中近紫外線波長の4分の1以下となるため、中近紫外線は蛍光体41によって散乱されることがない。このため、波長変換器4から外部に出力される中近紫外線の量について、安定した量の出力が可能な発光装置を製造することができる。
このとき、発光装置からより演色性の高い白色の光が得られるよう、複数種類の蛍光体41、例えば3種類以上の蛍光体41を混合してコンポジットを作製することが好ましく、具体例としては上記化合物半導体からなる蛍光体を用いる。また、蛍光体41のサイズは、平均粒子径20nm以下とすることが好ましい。この場合、蛍光体41のサイズ(平均粒子径)を変えることによって、赤(長波長)から青(短波長)まで様々な発光を示すことができ、蛍光体41から発せられる光の波長を幅広く設定することができる。このため、平均粒子径が20nm以下の蛍光体41であって、平均粒子径の異なるものを数種類組み合わせることによって、発光装置の演色性を大幅に向上させることができる。
固体マトリクス42としては、例えばシリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの硬化性樹脂、ポリエチレン、ポリイソプロピレンなどを用いることができる。ポリエチレン、ポリイソプロピレン、シリコーン樹脂の固体マトリクス42は、中近紫外線をよく透過する。このため、固体マトリクスが中近紫外線を吸収することが無く、蛍光体で変換されない中近紫外線を有効に発光装置より出力することができる。特に、シリコーン樹脂は、光に対する安定性および耐熱性が高い。そのため、シリコーン樹脂を固体マトリクス42に使用することによって、波長変換器4が茶褐色に変色することなく、発光装置を長期間安定して使用することができる。これは、シリコーン樹脂の主構造である珪素−酸素の結合が炭素−炭素の結合の約1.5倍と強いため、光や熱による分解が起こりにくいことに起因している。
また、コンポジットは、固体マトリクス42中に、波長変換器4総量に対して0.1〜50質量%の蛍光体41を含むことが好ましい。より好ましくは、0.5〜20質量%である。蛍光体41を固体マトリクス42に濃度0.1〜50質量%の割合で混合する手法としては、例えば次のような手法が挙げられる。まず、未硬化のシリコーン樹脂、アクリル樹脂、またはエポキシ樹脂などの樹脂に、蛍光体41を添加して攪拌機で混錬する。混錬後、これを所定形状に硬化させることによって、波長変換器4に使用できるコンポジットとすることができる。このとき、蛍光体41を分散剤で処理すれば、樹脂中に蛍光体41を均一に分散させることができる。このようにして得られたコンポジットからなる波長変換器4は、発光素子3の発する中近紫外線のうち85〜99%を吸収して可視光に変換し、残りの1〜15%の中近紫外線をそのまま透過するため、発光装置から出力される光の可視光と中近紫外線の量比を可視光85〜99%に対して中近紫外線1〜15%とすることができる。また、波長変換器4のコンポジットは、固体マトリクス42中に濃度3〜6質量%の蛍光体41を含むことが好ましい。
コンポジットとしては、未硬化の樹脂に蛍光体41を混錬して、これをドクターブレードなどのシート成形法で成形した後硬化させて、これを所定の大きさに裁断または打ち抜いてフィルム状としたものを用いてもよい。このほか、コンポジットは、基板2上に設置した発光素子3を覆うようにポッティングして形成してもよい。このとき、安定した発光装置を作製するという点では、コンポジットの厚みは0.1〜5mmの範囲であることが好ましい。
図2に、本発明の発光装置における他の実施態様を示す。図2の発光装置では、発光素子3と波長変換器4との間に内部層45が設けられており、発光素子3は内部層45で被覆されている。このような内部層45は、例えばシリコーン樹脂などの樹脂を充填・硬化することによって形成することができる。その他は前述の図1と同じであるので、同一符号を付し、その説明を省略する。前記内部層45を設けることによって、波長変換器4を予めフィルム上に形成したものを使用することができる。これにより、波長変換器4の厚みをコントロールすることが容易となる他、硬化のタイミングをコントロールしやすいため、蛍光体の沈殿等を抑制することが容易となる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
[実施例]
図2の発光装置を以下に示す通りに作製した。
(蛍光体の作製)
ホットソープ法にて、セレン化カドミウム(CdSe)ナノ粒子を合成した。このとき、それぞれのCdSeナノ粒子の表面には、1〜2nmの硫化亜鉛膜をコートした。CdSeナノ粒子は、平均粒子径を変えて、下記に示す蛍光波長の異なるAからCの3種類の粒子を準備した。
CdSeナノ粒子A:平均粒子径、2.1nm;蛍光波長、520nm
CdSeナノ粒子B:平均粒子径、4.5nm;蛍光波長、630nm
CdSeナノ粒子C:平均粒子径、5.5nm;蛍光波長、700nm
CdSeナノ粒子の平均粒子径の測定は次のように行った。溶液に分散したCdSeナノ粒子の、粒子濃度が0.002〜0.02モル/リットルの範囲の粒子分散液を調整した。溶媒はIPAやトルエンを用いる。
次に、TEM観察用マイクログリッドをこの粒子分散液に浸して粒子を付着させ、常温でデシケーター中に静置して粒子分散液を乾燥させ、CdSeナノ粒子が表面に付着したTEM観察用マイクログリッドを作成して測定に供する。
倍率は500000倍から1000000倍で、粒子の格子縞が見えるように焦点を合わせ、得られたTEM像の拡大写真上で200個以上の粒子を試料として、粒子径を測定した。粒子径が大きくて粒子全体が視野に入らない場合は、格子縞が見える高倍率で1次粒子であることを確認ののち、粒子全体が視野に入る倍率でTEM像を観察し、格子像の直径を測定した。CdSeナノ粒子の粒子径は、JEOL製透過型電子顕微鏡(TEM)JEM2010Fにより、加速電圧200kVで観察した。
この際、写真撮影するCdSeナノ粒子は格子縞が見えている部分のみを対象としており、粒子表面に吸着している有機配位子などの有機物は格子像の直径に含めない。
測定した格子像の直径は、ヒストグラムを書いて統計的に計算することで、長さ平均直径を算出した。長さ平均直径の算出方法は、直径区に属する個数をカウントし、直径区の中心値と個数のそれぞれの積の和を、測定した粒子の個数の総数で割るという方法を用いた(平均粒子径の形状とその計算式、「セラミックの製造プロセス」p.11〜12、窯業協会編集委員会講座小委員会編)。このようにして計算した長さ平均直径をCdSeナノ粒子の平均粒子径として扱った。
なお、TEM観察で得られた像を透明な樹脂フィルムシートに写し取り、画像解析処理装置によって、粒子の平均粒子径を求める方法でも測定は可能であることを確認した。
(実施例1:波長変換器および発光装置の作製)
CdSeナノ粒子A〜Cは、得られる波長変換器4総量に対してそれぞれ2.7質量%、2.2質量%、1.1質量%となるように縮合型のシリコーン樹脂に混合し、ドクターブレード法で成形した後、80℃で硬化させて、厚み2mmのコンポジットフィルムを形成した。
この時、コンポジット内部のCdSeナノ粒子の分散状態および粒子径はTEMにより確認した。
コンポジットを超薄切片法で100nm以下に薄片化した後、目安として30nm程度の部分を、TEM観察に供する。このとき、樹脂が柔らかすぎて薄片化が難しい場合は、液体窒素で凍結させて加工した後、TEM観察に供する。
CdSeナノ粒子の粒子径は、JEOL製透過型電子顕微鏡(TEM)JEM2010Fにより、加速電圧200kVで観察した。
CdSeナノ粒子の凝集の有無を再度500,000倍で確認した後、倍率を4,000,000倍としてCdSeナノ粒子の格子像の観察を行なった。
また、格子像の確認できたナノ蛍光体粒子200個を選び、各々のナノ蛍光体粒子の格子像の直径を測長した。測定した格子像の直径を、前記と同様にしてヒストグラムを書いて統計的に計算することで、長さ平均直径を算出し、これをCdSeナノ粒子の粒子径とみなした。
次に、これを直径2mmに打ち抜き、波長変換器4とした。その後、先に準備したセラミック(アルミナ)基板上に実装された発光素子3上に、この波長変換器4を配置して発光装置を作製した。発光素子3は、InGaN−GaNからなる発光波長395nm、サイズ0.35mm×0.35mmのチップとした。この発光装置が発する光の強度を、波長290〜760nmの範囲で測定したところ、波長290〜380nmの中近紫外線が7.8%、波長400〜760nmの可視光が92.2%の光を得ることができた。
(実施例2〜14)
蛍光体(CdSeナノ粒子A〜C)の混合比率を表1に示す比率とした以外は、上記実施例1と同様の方法にて発光装置を作製した。
Figure 2007103511
上記実施例によれば、表1に示す割合の可視光と中近紫外線とを発光する発光装置が製造できたことが分かる。また、表1に示すように、蛍光体の添加量によって、可視光と中近紫外線との割合を調整することができる。
本発明の発光装置の実施形態を示す概略説明図である。 内部層が設けられた本発明の発光装置の実施形態を示す概略説明図である。 本発明の発光装置における他の実施形態を示す概略説明図である。
符号の説明
1 電極
2 基板
3 発光素子
4 波長変換器
5 保護層
41 蛍光体
42 固体マトリクス
45 内部層

Claims (5)

  1. 少なくとも波長290〜380nmの中近紫外線を含む光を発生する発光素子と、前記発光素子が発する光のうち少なくとも一部の光を波長400〜760nmの可視光に変換する波長変換器とを備え、
    前記波長変換器は平均粒子径0.5〜70nmの蛍光体を含有しており、
    前記波長変換器が変換した波長400〜760nmの可視光に加えて、前記発光素子が発生する波長290〜380nmの中近紫外線を含む光を出力することを特徴とする発光装置。
  2. 前記発光装置から出力される光における波長400〜760nmの可視光と波長290〜380nmの中近紫外線との割合が、可視光85〜99%に対して中近紫外線1〜15%であることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記波長変換器は、前記蛍光体を0.5〜20質量%含有していることを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 前記発光素子の発する励起光のピーク波長が380〜410nmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発光装置。
  5. 前記波長変換器は透明な固体マトリクス中に前記蛍光体を分散させており、
    前記固体マトリクスは、ポリエチレン、ポリイソプロピレンおよびシリコーン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1つの樹脂からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発光装置。

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