JP2007100042A - 硬化性樹脂組成物、カラムスペーサ及び液晶表示素子 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、カラムスペーサ及び液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた現像性、溶解性、及び、EBR適性を有し、液晶表示素子の製造に使用するカラムスペーサ用途に用いた場合、パターン形成時に現像残滓を生じることがなく、鮮明なパターンのカラムスペーサを形成することができる硬化性樹脂組成物、該硬化性樹脂組成物を用いてなるカラムスペーサ及び液晶表示素子を提供する。
【解決手段】
アルカリ可溶性高分子化合物(A)と、光反応開始剤とを含有する硬化性樹脂組成物であって、前記アルカリ可溶性高分子化合物(A)は、少なくとも、側鎖に炭素数8以上の長鎖アルキル及び/又は環構造骨格を含有する構造単位(A1)と、側鎖にアルカリ可溶性官能基を含有する構造単位(A2)とを有する共重合体であり、かつ、前記構造単位(A1)の含有量が5〜70モル%、前記構造単位(A2)成分の含有量が10〜50モル%である硬化性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、優れた現像性、溶解性、及び、エッジビードリムーブ(以下、EBRともいう)適性を有し、液晶表示素子の製造に使用するカラムスペーサ用途に用いた場合、パターン形成時に現像残滓を生じることがなく、鮮明なパターンのカラムスペーサを形成することができる硬化性樹脂組成物、該硬化性樹脂組成物を用いてなるカラムスペーサ及び液晶表示素子に関する。
一般に、液晶表示素子は、2枚のガラス基板の間隙を一定に維持するためのスペーサを具備し、これらの他に透明電極や偏光板及び液晶物質を配向させる配向層等から構成されている。現在スペーサとしては、主に粒子径が数μm程度の微粒子スペーサが用いられている。しかし、従来の液晶表示素子の製造方法では、ガラス基板上に微粒子スペーサをランダムに散布していたことから、画素部内に微粒子スペーサが配置されてしまうことがあった。画素部内に微粒子スペーサがあると、スペーサ周辺の液晶配向の乱れから光が漏れて画像のコントラストが低下したりする等、画像品質を低下させることがあるという問題がある。これに対して、微粒子スペーサが画素部に配置されないような微粒子スペーサの配置方法が種々検討されているが、いずれも操作が煩雑であり実用性に乏しいものであった。
また、近年、液晶表示素子の生産性を上げるために、ワンドロップフィル法(One Drop Fill Technology:ODF法)が提案されている。この方法は、ガラス基板の液晶封入面上に、所定量の液晶を滴下し、もう一方の液晶パネル用基板を真空下で所定のセルギャップを維持できる状態で対峙させ、貼り合わせることにより液晶表示素子を製造する方法である。この方法によれば、従来の方法に比べて液晶表示素子が大面積化し、セルギャップが狭小化しても、液晶の封入が容易であることから、今後はODF法が液晶表示素子の製造方法の主流になると考えられる。
しかし、ODF法において微粒子スペーサを用いると、液晶の滴下時、又は、対向基板の貼り合わせ時に散布した微粒子スペーサが液晶の流動とともに流されて、基板上における微粒子スペーサの分布が不均一となる問題が生じる。微粒子スペーサの分布が不均一になると、液晶セルのセルギャップにバラツキが生じ、液晶表示に色ムラが発生してしまうという問題があった。
これに対して、従来の微粒子スペーサに代って、液晶基板上にフォトリソグラフの手法によってセルギャップを均一保持するための凸型パターンを形成したカラムスペーサが提案され、実用化されるようになってきている(例えば、特許文献1、特許文献2等)。
このようなカラムスペーサを用いれば、画素部内にスペーサが配置されてしまう問題や、ODF法においてスペーサムラが生じてしまう問題を解決することができる。
しかしながら、従来のカラムスペーサ用樹脂組成物は、現像性及び溶解性が余り高くなく、フォトリソグラフの手法によりカラムスペーサを形成すると現像残滓が生じることがあり、鮮明なパターンのカラムスペーサを形成することが困難であった。
また、近年、カラムスペーサ用樹脂組成物の基材表面への塗布方法として、スピンコート法、スリットアンドスピン法、スリット法等の種々の方法が採られている。このスピンコート法及びスリットアンドスピン法では、基材上にカラムスペーサ用樹脂組成物が滴下され、この滴下されたカラムスペーサ用樹脂組成物は、基材の回転により基材外周方向に流延され、過剰のカラムスペーサ用樹脂組成物は、基材外周から飛散除去され、基材中心部は、所望の膜厚を有するカラムスペーサ用樹脂組成物膜が形成される。ところが、このようなスピンコート法及びスリットアンドスピン法によると、カラムスペーサ用樹脂組成物の一部が基材の背面にまで回り込んだり、基材の外周縁にカラムスペーサ用樹脂組成物が他の部分より厚く残る、いわゆるビードの形成がなされたりする欠点があった。基材の背面に回り込んだカラムスペーサ用樹脂組成物やビードは、次工程の熱処理によって脆くなり、基材の搬送中に小りん片状に剥離し、これが装置内のゴミ発生の原因になったり、基材上のカラムスペーサ用樹脂組成物膜表面に付着したりして、製造上の大きな問題となっていた。
このため、スピンコート法やスリットアンドスピン法により基材表面にカラムスペーサ用樹脂組成物膜を形成した場合、基材側面周辺部や裏面から不要なカラムスペーサ用樹脂組成物やビードを除去するEBR工程を行う必要があった。
しかしながら、近年、液晶表示装置の生産効率向上に伴い、EBR工程で使用する溶剤である「EBR液」による基材側面周辺部や裏面(エッジ)洗浄工程は、スピードアップがなされてきているが、従来のレジスト材料ではEBR工程でのカラムスペーサ用樹脂組成物の洗浄残りが発生することがあった。
更に、EBR液に対するカラムスペーサ用樹脂組成物の溶解性が高い場合、本来カラムスペーサ用樹脂組成物を残さなければならない有効領域までEBR液が染み込み、アライメントマークや有効画素部を侵すという問題が考えられる。一方、EBR液に対するカラムスペーサ用樹脂組成物の溶解性が低い場合、カラムスペーサ用樹脂組成物やビードの除去が不充分となり、その結果、異物の発生等を招き、生産効率を落としてしまうという問題があった。従来、カラムスペーサ用樹脂組成物のEBR適性を向上させるために、含有するアルカリ可溶性高分子化合物の分子量を上げる、ガラス転移温度(Tg)を上げる、配合量を増やす等がなされてきたが、これらは、上げすぎても下げすぎてもEBR適性を満たさず、EBR液に対するカラムスペーサ用樹脂組成物の溶解性を最適な範囲へ合わせ込むことが求められていた。
特開2001−91954号公報 特開2002−251007号公報
本発明は、上記現状に鑑み、優れた現像性、溶解性、及び、EBR適性を有し、液晶表示素子の製造に使用するカラムスペーサ用途に用いた場合、パターン形成時に現像残滓を生じることがなく、鮮明なパターンのカラムスペーサを形成することができる硬化性樹脂組成物、該硬化性樹脂組成物を用いてなるカラムスペーサ及び液晶表示素子を提供することを目的とする。
本発明は、アルカリ可溶性高分子化合物(A)と、光反応開始剤とを含有する硬化性樹脂組成物であって、前記アルカリ可溶性高分子化合物(A)は、少なくとも、側鎖に炭素数8以上の長鎖アルキル及び/又は環構造骨格を含有する構造単位(A1)と、側鎖にアルカリ可溶性官能基を含有する構造単位(A2)とを有する共重合体であり、かつ、前記構造単位(A1)の含有量が5〜70モル%、前記構造単位(A2)成分の含有量が10〜50モル%である硬化性樹脂組成物である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、硬化性樹脂組成物を、ある特定の構造を有するアルカリ可溶性高分子化合物と光反応開始剤とを含有するものとすることで、高いEBR適性を実現できることを見出した。このような硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いることで、フォトリソグラフの手法によりカラムスペーサとなるパターン形成する際に、現像残滓を生ずることなく、シャープな解像性を得ることができる。
更に、本発明者らは、特定の構造の分子内に2以上の重合性不飽和結合を有する化合物を併用することにより、カラムスペーサ用途に用いた際に、優れた柔軟性と高い圧縮回復性とを有するカラムスペーサを得ることができることを見出した。
なお、本発明の硬化性樹脂組成物の用途としては特に限定されず、種々の用途に用いることができるが、なかでも、液晶表示素子のカラムスペーサ用途に特に好適に用いることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、アルカリ可溶性高分子化合物(A)と光反応開始剤とを含有する。
本発明の硬化性樹脂組成物に用いられるアルカリ可溶性高分子化合物(A)は、一般に光や熱の作用による反応性及びアルカリ溶解性を有するものである。本発明の硬化性樹脂組成物に用いられるアルカリ可溶性高分子化合物(A)は、少なくとも、側鎖に炭素数8以上の長鎖アルキル及び/又は環構造骨格を含有する構造単位(A1)と、側鎖にアルカリ可溶性官能基を含有する構造単位(A2)とを有する共重合体である。なお、本明細書において、「長鎖アルキル」は、枝分かれ構造を有する場合を含み、枝分かれ構造を有する場合、「炭素数8以上の長鎖アルキル」とは、枝分かれ部分を合わせた長鎖アルキルの炭素数が8以上であることを意味する。
上記構造単位(A1)は、本発明の硬化性樹脂組成物の優れたEBR適性を担保する部分である。このような構造単位(A1)の単量体は、本発明の硬化性樹脂組成物に高い耐薬品性を付与するものであり、本発明の硬化性樹脂組成物において、上記構造単位(A1)の単量体は、一分子中に炭素数8以上の長鎖アルキル及び/又は環構造骨格と、重合性不飽和結合とを有する。具体的には、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸の無置換又は置換アルキルエステル;シクロオクチル(メタ)アクリレート、シクロオクテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、メンタジエニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ピナニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ノルボルネニル(メタ)アクリレート、ピネニル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸の脂環式基を含むエステル化合物等が挙げられる。
このような単量体からなる構造単位(A1)を、上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)に導入することで、本発明の硬化性樹脂組成物は、EBR液に対する溶解性を最適な範囲へ合わせ込むことが可能となる。特に、不飽和カルボン酸の無置換又は置換アルキルエステル類が耐薬品性を維持しつつ、EBR液に対する溶解性も高く、好ましい。なお、本明細書において、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
また、上記構造単位(A1)の単量体は、ホモポリマーのTgが0℃以下のものが好ましい。具体的には、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸の無置換又は置換アルキルエステルが挙げられる。このような構造単位(A1)の単量体を用いることで、上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)に柔軟性を付与することができ、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた場合、優れたEBR適性とともに、優れた柔軟性と高い圧縮回復特性とを有するカラムスペーサを得ることができる。
上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)における上記構造単位(A1)の含有量の下限は5モル%、上限は70モル%である。5モル%未満であると、EBR液に対する本発明の硬化性樹脂組成物の溶解度が高くなり、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた場合、基板表面に塗布した樹脂膜のエッジ部がきれいに除去できす、ひどい場合は本来レジストを残さなければならない有効領域までEBR液が染み込み、アライメントマークや有効画素部を侵すという問題が生じる。更に上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)のガラス転移温度(Tg)が高くなり、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた場合、優れた柔軟性と高い圧縮回復特性とを有するカラムスペーサを得ることができない。70モル%を超えると、相対的に後述する構成単位(A2)の含有量が少なくなり、本発明の硬化性樹脂組成物に充分なアルカリ可溶性を付与できず、また、後述する分子内に2以上の重合性不飽和結合を有する化合物(B)を含有する場合、該化合物(B)との相溶性低下を引き起こしてしまう。好ましい下限は10モル%、好ましい上限は60モル%である。
上記構造単位(A2)は、本発明の硬化性樹脂組成物のアルカリ可溶性を担保する部分であり、該構造単位(A2)の単量体としては、例えば、一分子中にアルカリ可溶性官能基と重合性不飽和結合とを有する化合物が挙げられる。このような構造単位(A2)の単量体と上述した構造単位(A1)の単量体等とを共重合させることで、上記構造単位(A2)を上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)に導入できる。更に、上記構造単位(A2)は、一分子中に反応性官能基と重合性不飽和結合とを有する化合物と、上述した構造単位(A1)の単量体等とを共重合させた後、得られた共重合体(A’)の反応性官能基とアルカリ可溶性官能基を有する化合物とを反応させる方法によっても、上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)に導入することができる。
上記構造単位(A2)の単量体である一分子中にアルカリ可溶性官能基と重合性不飽和結合とを有する化合物としては特に限定されず、例えば、アクリル酸やメタクリル酸等が挙げられる。これらのアクリル酸やメタクリル酸は、それぞれ単独で用いられてもよく、両者が組み合わせて用いられてもよい。また、これらのアクリル酸やメタクリル酸に加えて、その他の酸を用いることができる。その他の酸としては、具体的には、例えば、クロトン酸、o−、m−、p−ビニル安息香酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸が挙げられる。これらの不飽和カルボン酸は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。また、α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシル基を含有するモノマーを併用することもできる。
上記反応性官能基と重合性不飽和結合とを有する化合物としては特に限定されず、例えば、2−メタクリロイルエチルイソシアネート、2−アクリロイルエチルイソシアネート等の(メタ)アクリル基とイソシアネート基とを一分子内に有する化合物;グリシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル基とグリシジル基とを一分子内に有する化合物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基と(メタ)アクリル基とを一分子内に有する化合物等が挙げられる。また、水酸基と(メタ)アクリル基とを一分子内に有する化合物は、例えば、上記(メタ)アクリル基とグリシジル基とを一分子内に有する化合物のグリシジル基が開環する等して水酸基を有する化合物になるものも挙げられる。
上記アルカリ可溶性官能基を有する化合物としては、上記共重合体(A’)の反応性基と高分子反応可能な化合物であれば特に限定されないが、反応性基とアルカリ可溶性官能基とを有するものが好ましく、これらは特に限定されず、多塩基酸無水物が好ましく用いられ、例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水クロレンド酸等の二塩基酸化物;無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸無水物等の多塩基酸無水物等が挙げられる。なかでも、テトラヒドロ無水フタル酸又は無水コハク酸が好適である。
更に、上記構造単位(A2)は、アルカリ可溶性官能基を有する側鎖に、重合性不飽和結合を含有する化合物が枝分かれ状に付加されていてもよい。
このような構造の構造単位(A2)は、例えば、上述した方法で得られた共重合体(A’)の反応性官能基と重合性不飽和結合を有する化合物とを反応させた後、更に、上記アルカリ可溶性官能基を有する化合物を反応させる方法等により、上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)に導入することができる。
上記重合性不飽和結合を有する化合物としては、上記共重合体(A’)の反応性基と高分子反応可能な化合物であれば特に限定されず、反応性基と重合性不飽和基とを有するものが好ましい。このような反応性基と重合性不飽和基とを有する化合物としては特に限定されないが、不飽和カルボン酸が好適に用いられ、具体的には、アクリル酸やメタクリル酸が挙げられる。上記アクリル酸やメタクリル酸は、それぞれ単独で用いられてもよく、両者が組み合わされて用いられてもよい。
また、これらのアクリル酸やメタクリル酸に加えて、その他の酸を用いることもできる。その他の酸としては、具体的に、クロトン酸、o−、m−、p−ビニル安息香酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等、他の不飽和カルボン酸から選ばれる少なくとも1種のカルボン酸を併用することもできる。また、α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシル基を含有するモノマーを併用することもできる。
このような構造単位(A2)を上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)に導入するための方法においては、一般に使用されるアミン系、リン系の触媒を用いることが好ましい。
上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)における上記構造単位(A2)の含有量の下限は10モル%、上限は50モル%である。10モル%未満であると、本発明の硬化性樹脂組成物に充分なアルカリ可溶性を付与できず、50モル%を超えると、膨潤が著しくパターンの形成が困難となることがある。好ましい下限は15モル%、好ましい上限は40モル%である。
また、本発明の硬化性樹脂組成物において、上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)は、更に、上記構造単位(A1)及び(A2)と共重合可能な構造単位(A3)並びに/又は側鎖に重合性不飽和結合を含有する構造単位(A4)を有する共重合体であることが好ましい。
上記構造単位(A1)及び(A2)と共重合可能な構造単位(A3)の単量体としては、上記構造単位(A1)及び(A2)の単量体と共重合可能な不飽和結合を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸の無置換又は置換アルキルエステル;オリゴエチレングリコールモノアルキル(メタ)アクリレート等のグリコール類のモノ飽和カルボン酸エステル化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物;メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、イソプロピルマレイミド等のアルキル置換マレイミド等のマレイミド化合物等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)が上記構造単位(A3)を有する場合、その含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は5モル%、好ましい上限は50モル%である。5モル%未満であると、上記構造単位(A3)を有する効果を殆ど得ることができず、50モル%を超えると、本発明の硬化性樹脂組成物の可とう性及び耐熱性のバランスが崩れ、EBR適性に劣ることがある。より好ましい下限は10モル%、より好ましい上限は40モル%である。
上記側鎖に重合性不飽和結合を含有する構造単位(A4)を有することで、上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)は、側鎖に重合性不飽和結合を有する共重合体となり、このようなアルカリ可溶性高分子化合物(A)の側鎖の重合性不飽和結合は、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化させる際の架橋点となり、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物は、好適な3次元架橋構造を有することとなる。また、後述する分子内に2以上の重合性不飽和結合を有する化合物(B)を含有する場合、上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)の側鎖の重合性不飽和結合は、上記化合物(B)との反応点ともなる。
上記側鎖に重合性不飽和結合を含有する構造単位(A4)は、例えば、一分子中に重合性不飽和結合と反応性官能基とを有する化合物と、上述した構造単位(A1)の単量体等とを共重合させた後、得られた共重合体(A”)の反応性官能基と重合性不飽和基を有する化合物とを反応させる方法等により、上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)中に導入することができる。
上記一分子中に重合性不飽和結合と反応性官能基とを有する化合物としては特に限定されず、例えば、2−メタクリロイルエチルイソシアネート、2−アクリロイルエチルイソシアネート等の(メタ)アクリル基とイソシアネート基とを一分子内に有する化合物;グリシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル基とグリシジル基とを一分子内に有する化合物等が挙げられる。
上記重合性不飽和結合を有する化合物としては、上記共重合体(A”)の反応性基と高分子反応可能な化合物であれば特に限定されず、反応性基と重合性不飽和基とを有するものが好ましい。このような反応性基と重合性不飽和基とを有する化合物としては特に限定されないが、不飽和カルボン酸が好適に用いられ、具体的には、アクリル酸やメタクリル酸が挙げられる。上記アクリル酸やメタクリル酸は、それぞれ単独で用いられてもよく、両者が組み合わされて用いられてもよい。
また、これらのアクリル酸やメタクリル酸に加えて、その他の酸を用いることもできる。その他の酸としては、具体的に、クロトン酸、o−、m−、p−ビニル安息香酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等、他の不飽和カルボン酸から選ばれる少なくとも1種のカルボン酸を併用することもできる。また、α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシル基を含有するモノマーを併用することもできる。
上述した構造単位(A3)及び(A4)を上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)に導入するための方法においは、一般に使用されるアミン系、リン系の触媒を用いることが好ましい。
上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)が、上記構造単位(A4)を有する場合、その含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は5モル%、好ましい上限は50モル%である。5モル%未満であると、上記構造単位(A4)を有する効果が殆ど得られず、50モル%を超えると、本発明の硬化性樹脂組成物の可とう性及び耐熱性のバランスが崩れ、EBR適性に劣ることがある。より好ましい下限は10モル%、より好ましい上限は40モル%である。
溶液重合法により上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)を製造する場合、使用する溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、グリコール等の脂肪族アルコール類;セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類;酢酸セロソルブ、酢酸カルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;テトラヒドロフラン等の環状エーテル、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の極性を有する有機溶剤等が挙げられる。
また、懸濁重合、分散重合、乳化重合等の非水系の分散重合により上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)を製造する場合、使用する媒体としては、例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン等の液状の炭化水素や、その他の非極性の有機溶剤等が挙げられる。
上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)を製造する場合に用いるラジカル重合開始剤としては特に限定されず、例えば、過酸化物、アゾ開始剤等の従来公知のラジカル重合開始剤を用いることができる。
上記ラジカル重合開始剤の使用量としては特に限定されないが、例えば、上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)の全単量体成分100重量部に対して好ましい下限は0.5重量部、好ましい上限は20.0重量部であり、より好ましい下限は1.0重量部、より好ましい上限は10.0重量部である。
上記分子量調節剤としては、例えば、α−メチルスチレンダイマー、メルカプタン系の連鎖移動剤等を用いることができる。なかでも、炭素数8以上の長鎖アルキルメルカプタンが、臭気や着色の少なさの点で好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物において、アルカリ可溶性高分子化合物(A)の重合度としては特に限定されないが、重量平均重合度で好ましい下限は15、好ましい上限は500である。15未満であると、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた場合、カラムスペーサを製造する際の現像性が低下することがあり、500を超えると、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた場合、カラムスペーサを製造する際の解像度が低下することがある。より好ましい下限は25、より好ましい上限は250である。
また、上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)の分子量としては特に限定されないが、重量平均分子量で好ましい下限は3000、好ましい上限は10万である。3000未満であると、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた場合、カラムスペーサを製造する際の現像性が低下することがあり、10万を超えると、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた場合、カラムスペーサを製造する際の解像度が低下することがある。より好ましい下限は5000、より好ましい上限は5万である。
本発明の硬化性樹脂組成物において、上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は10重量%、好ましい上限は80重量%である。10重量%未満であると、EBR適性が劣ることとなったり、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた場合、カラムスペーサを製造する際に使用するアルカリ現像液への溶解性が不足し、製造するカラムスペーサのパターンの現像性が不充分となったりすることがあり、80重量%を超えると、本発明の硬化性樹脂組成物が充分に光硬化せず、カラムスペーサ用途に用いた場合、フォトリソグラフィーによりカラムスペーサのパターンを形成することができないことがある。より好ましい下限は20重量%、より好ましい上限は60重量%である。
このようなアルカリ可溶性高分子化合物(A)を含有する本発明の硬化性樹脂組成物は、優れたEBR適性を有するものとすることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物に使用されるEBR液としては特に限定されないが、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとエチルラクテートの混合液、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとプロピレングリコールモノメチルエーテルの混合液、N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン等が好適に用いられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、分子内に2以上の重合性不飽和結合を有する化合物(B)を含有することが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物において、上記分子内に2以上の重合性不飽和結合を有する化合物(B)は、カプロラクトン変性、エチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性された分子内に2以上の重合性不飽和結合を有する化合物(以下、本発明に係る重合性化合物ともいう)であることが好ましい。
このような本発明に係る重合性化合物を含有する本発明の硬化性樹脂組成物は、カラムスペーサ用途に用いた場合、本発明の硬化性樹脂組成物を用いてなるカラムスペーサが優れた柔軟性と高い圧縮回復特性とを有するものとなり、このようなカラムスペーサを用いて製造した液晶表示素子に加熱時の液晶膨張による「重力不良」と、低温時の液晶の収縮による「低温発泡」とを同時に抑制可能である。
なお、上記「重力不良」とは、表示装置の使用中に液晶セル内の液晶が加熱されて膨張してセルギャップを押し広げたときに、カラムスペーサが基板から浮き上がってしまい、カラムスペーサによって保持されなくなった体積分の液晶が下方へ流動することにより、表示パネルの上半面と下半面において色ムラが生じる現象をいう。また、上記「低温発泡」とは、低温時に液晶セル内の液晶の体積収縮が起こると液晶セル内の内圧が急激に低下して気泡が発生する現象をいう。
上記本発明に係る重合性化合物としては特に限定されないが、例えば、カプロラクトン変性、エチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性された多官能(メタ)アクリレート化合物(以下、本発明に係る多官能(メタ)アクリレートともいう)であることが好適である。
なお、本明細書において、カプロラクトン変性とは、(メタ)アクリレート化合物のアルコール由来部位と(メタ)アクリロイル基との間に、カプロラクトンの開環体又は開環重合体が導入されることを意味する。また、エチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性とは、(メタ)アクリレート化合物のアルコール由来部位と(メタ)アクリロイル基との間に、エチレンオキサイドセグメント及び/又はプロピレンオキサイドセグメントが導入されることを意味する。
上記本発明に係る多官能(メタ)アクリレートがカプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレート化合物である場合、該多官能(メタ)アクリレート化合物としては特に限定されず、例えば、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート化合物をカプロラクトン変性した化合物;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレート化合物をカプロラクトン変性した化合物等が挙げられる。なかでも、3官能以上の(メタ)アクリレート化合物をカプロラクトン変性した化合物は、重合反応の進行が速く、露光感度を向上させやすいことから特に好適である。
これらの本発明に係る多官能(メタ)アクリレートは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記本発明に係る多官能(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性の変性度としては、ベースとなる多官能(メタ)アクリレート化合物の官能基数をnとした場合、分子内に2以上の重合性不飽和結合を有する化合物1モルに対して好ましい下限は0.5nモル、好ましい上限は5nモルである。0.5nモル未満であると、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた場合、製造するカラムスペーサの柔軟性が不充分となることがあり、5nモルを超えると、カラムスペーサを製造する際の露光時の反応性が低下し、製造するカラムスペーサのパターニングが困難となることがある。より好ましい下限は1nモル、より好ましい上限は3nモルである。
上記多官能(メタ)アクリレート化合物をカプロラクトン変性する具体的な方法としては特に限定されず、例えば、多価アルコールとカプロラクトンを反応させ、カプロラクトン変性アルコールを合成した後、(メタ)アクリル酸とをエステル化反応させる方法;(メタ)アクリル酸とカプロラクトンとを反応させ、カプロラクトン変性(メタ)アクリル酸を合成した後、アルコールとエステル化反応させる方法;(メタ)アクリル酸、カプロラクトン、並びに、多価アルコールを一括反応させる方法等が挙げられる。
また、上記本発明に係る重合性化合物が、エチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性された多官能(メタ)アクリレート化合物である場合、該多官能(メタ)アクリレート化合物としては特に限定されず、例えば、上述した3官能以上の(メタ)アクリレート化合物をエチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性した化合物等が挙げられる。なかでも、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、或いは、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートにカルボキシル基を付加させた化合物を、エチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性したものであることが好ましい。
上記多官能(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性の変性度としては、ベースとなる多官能(メタ)アクリレート化合物の官能基数をnとした場合、多官能(メタ)アクリレート化合物1モルに対して好ましい下限は0.5nモル、好ましい上限は15nモルである。0.5nモル未満であると、製造するカラムスペーサの柔軟性が不充分となることがあり、15nモルを超えると、アルカリ現像液への親和性が高くなり、膨潤による解像性の低下が起こりやすくなる。より好ましい下限は3nモル、より好ましい上限は10nモルである。
上記多官能(メタ)アクリレート化合物をエチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性する具体的な方法としては特に限定されず、例えば、多価アルコールとエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドとを反応させ、エチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性アルコールを合成した後、このエチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性アルコールと(メタ)アクリル酸とをエステル化反応させる方法;(メタ)アクリル酸とエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドとを反応させ、エチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性(メタ)アクリル酸を合成した後、アルコールとエステル化反応させる方法;(メタ)アクリル酸、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド、並びに、多価アルコールを一括反応させる方法等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物において、上述した本発明に係る重合性化合物の含有量としては特に限定されないが、本発明の硬化性樹脂組成物の固形分に対し、好ましい下限は20重量%、好ましい上限は90重量%である。20重量%未満であると、本発明の硬化性樹脂組成物が充分に光硬化せず、カラムスペーサ用途に用いた場合、フォトリソグラフの手法によりカラムスペーサのパターンを形成することができないことがある。90重量%を超えると、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた場合、カラムスペーサを製造する際に使用するアルカリ現像液への溶解性が不足し、製造するカラムスペーサのパターンの現像性が不充分となることがある。より好ましい下限は40重量%、より好ましい上限は80重量%である。
また、本発明の硬化性樹脂組成物は、上述した本発明に係る重合性化合物に加えて、反応性、現像性等を調整するために、カプロラクトン変性、エチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性された部位を有さない重合性不飽和結合を有する化合物(以下、単に重合性不飽和結合含有化合物ともいう)を、例えば、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた際に、製造するカラムスペーサの柔軟性や現像性を損なわない範囲で併用してもよい。
上記重合性不飽和結合含有化合物としては特に限定されず、例えば、2官能のものとしては、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコール(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコール(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、3官能以上のものとしては、例えば、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物が上記重合性不飽和結合含有化合物を含有する場合、その配合量としては特に限定されないが、上記本発明に係る重合性化合物との合計量の40重量%未満であることが好ましい。40重量%を超えると、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた場合、得られるカラムスペーサのEBR適性や柔軟性が損なわれ、重力不良及び低温発泡の抑制効果が低下することがある。より好ましい上限は30重量%である。
上記分子内に2以上の重合性不飽和結合を有する化合物(B)は、上述したカプロラクトン変性、エチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性された分子内に2以上の重合性不飽和結合を有し、更に、カプロラクトン変性、エチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性された分子内に1以上のカルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物であってもよい。
このような化合物(以下、本発明に係る他の多官能(メタ)アクリレートともいう)を含有する本発明の硬化性樹脂組成物は、カラムスペーサ用途に使用した場合、硬化性樹脂組成物を用いてなるカラムスペーサが圧縮変形からの回復性に優れたものとなり、このようなカラムスペーサを用いて製造した液晶表示素子に加熱時の液晶膨張による「重力不良」と、低温時の液晶の収縮による「低温発泡」とを同時に抑制可能である。更にフォトリソグラフの手法によりカラムスペーサとなるパターン形成する際に、現像残滓を生ずることなく、シャープな解像性を得ることができる。また、現像液に対する溶解性が高いために、現像液をリサイクルして使用する際には、現像液の回収フィルター詰りが生じにくく、高いプロセス適性を生み出すことができる。
上記本発明に係る他の多官能(メタ)アクリレートとしては特に限定されず、例えば、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート化合物をカプロラクトン変性等した化合物;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレート化合物をカプロラクトン変性等した化合物等が挙げられる。なかでも、3官能以上の(メタ)アクリレート化合物をカプロラクトン変性等させた化合物は、重合反応の進行が速く、露光感度を向上させやすいことから特に好適である。
これらの本発明に係る他の多官能(メタ)アクリレートは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
このような本発明に係る他の多官能(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性の変性度、並びに、エチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性の変性度するとしては、先述した本発明に係る多官能(メタ)アクリレートにおいて説明した内容と同様である。
本発明に係る他の多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、3官能以上の(メタ)アクリレート化合物の(メタ)アクリル基の一部に、カルボキシル基を有する化合物を付加反応させることによりカルボン酸を導入した(メタ)アクリレート化合物であることが好ましい。このようなカルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物を含有することで、本発明の硬化性樹脂組成物は、フォトリソグラフの手法によるパターン形成時の露光感度を得るために必要な速やかな重合反応性と、現像時の解像性を得るために必要なアルカリ現像液との親和性に優れたものとなる。
上記カルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物を得る方法としては特に限定されず、例えば、I)水酸基を有する3官能以上の(メタ)アクリレート化合物の水酸基に、無水コハク酸やテトラヒドロ無水フタル酸等の酸無水物を付加する方法、II)3官能以上の(メタ)アクリレート化合物の(メタ)アクリル基に、チオサリチル酸等のチオール基とカルボキシル基とを有する化合物を、エン−チオール反応により付加する方法、等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物においては、重合反応の進行が速く、露光感度を向上させやすいことから、分子内の(メタ)アクリル基の数の好ましい下限は3である。
また、上記カルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物は、分子内のカルボキシル基の好ましい上限は2である。3以上であると、現像液への溶解性・膨潤性が高くなり、例えば、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた際に現像パターンの剥離や、膨潤性による解像度の低下が起こりやすくなる。
本発明の硬化性樹脂組成物において、上記本発明に係る他の多官能(メタ)アクリレートの含有量としては特に限定されないが、本発明の硬化性樹脂組成物の固形分に対し、好ましい下限は20重量%、好ましい上限は90重量%である。20重量%未満であると、本発明の硬化性樹脂組成物が充分に光硬化せず、カラムスペーサ用途に用いた場合、フォトリソグラフの手法によりカラムスペーサのパターンを形成することができないことがある。90重量%を超えると、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた場合、カラムスペーサを製造する際に使用するアルカリ現像液への溶解性が不足し、製造するカラムスペーサのパターンの現像性が不充分となることがある。より好ましい下限は40重量%、より好ましい上限は80重量%である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、光反応開始剤を含有する。
上記光反応開始剤としては特に限定されず、例えば、ベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンジル、チオキサントン及びこれらの誘導体等、従来公知の光反応開始剤が挙げられる。具体的には、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ミヒラーケトン、(4−(メチルフェニルチオ)フェニル)フェイルメタノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1(4−メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等が挙げられる。これらの光反応開始剤は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物において、上記光反応開始剤の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は1重量%、好ましい上限は20重量%である。1重量%未満であると、本発明の硬化性樹脂組成物が光硬化しないことがあり、20重量%を超えると、カラムスペーサ用途に用いた場合、フォトリソグラフィーにおいてアルカリ現像できないことがある。より好ましい下限は5重量%、より好ましい上限は15重量%である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、酸素による反応障害を軽減するために反応助剤を含有してもよい。このような反応助剤と水素引き抜き型の光反応開始剤とを併用することにより光照射したときの硬化速度を向上させることができる。
上記反応助剤としては、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリエチレンテトラミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等のアミン系;トリ−n−ブチルホスフィン等のホスフィン系;s−ベンジルイソチウロニウム−p−トルエンスルフィネート等のスルホン酸のもの等を用いることができる。これらの反応助剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、更に、2以上のブロックイソシアネート基を有する化合物を含有することが好ましい。上記2以上のブロックイソシアネート基を有する化合物は、熱架橋剤として働き、このような2以上のブロックイソシアネート基を有する化合物を含有することで、本発明の硬化性樹脂組成物に熱硬化性を付与することができる。
上記2以上のブロックイソシアネート基を有する化合物としては特に限定されず、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、及び、これらのオリゴマーからなる多官能イソシアネートを、活性メチレン系、オキシム系、ラクタム系、アルコ−ル系等のブロック剤化合物によりブロック化することにより得られるもの等が挙げられる。これらの2以上のブロックイソシアネート基を有する化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
また、このような2以上のブロックイソシアネート基を有する化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デュラネート17B−60PX、デュラネートE−402−B80T(以上、旭化成ケミカルズ社製)等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物に上記2以上のブロックイソシアネート基を有する化合物が含有されている場合、その配合量としては、上記アルカリ可溶性高分子化合物(A)100重量部に対して好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が50重量部である。0.01重量部未満であると、本発明の硬化性樹脂組成物が充分に熱硬化しないことがあり、50重量部を超えると、得られる硬化物の架橋度が高くなりすぎて後述する弾性特性を満たさないことがある。より好ましい下限は0.05重量部、より好ましい上限は20重量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、粘度を調整するために希釈剤により希釈されてもよい。
上記希釈剤としては、本発明の硬化性樹脂組成物との相溶性、塗工方法、乾燥時の膜均一性、乾燥効率等を考慮して選択すればよく特に限定されないが、本発明の硬化性樹脂組成物をスピンコーター、スリットコーターを用いて塗工する場合には、例えば、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、エチルセルソルブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、イソプロピルアルコール等の有機溶媒が好適である。これらの希釈剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、基板との密着性を向上するためのシランカップリング剤等、従来公知の添加剤が含有されていてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物を用いれば、光硬化(及び熱硬化)させることにより、高いEBR適性を有し、パターン形成時に現像残滓を生じることがなくシャープな解像性を得ることができる。また、分子内に2以上の重合性不飽和結合を有する化合物(B)を含有する場合、本発明の硬化性樹脂組成物は、圧縮変形からの高い回復性と、柔軟で低弾性率であることとを両立したカラムスペーサを製造することができ、このようなカラムスペーサを用いれば、低温発泡を生ずることなく、重力不良による色ムラの発生を効果的に抑制した液晶表示素子を得ることができる。
このような本発明の硬化性樹脂組成物は、光照射(及び加熱)により硬化させたときの硬化物の25℃における15%圧縮時の弾性係数の好ましい下限が0.2GPa、好ましい上限が1.0GPaである。0.2GPa未満であると、軟らかすぎて、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた場合、セルギャップの保持が困難となることがあり、1.0GPaを超えると、硬すぎて、本発明の硬化性樹脂組成物をカラムスペーサ用途に用いた場合、基板貼り合わせ時にカラーフィルター層に突入してしまったり、回復に必要な充分な弾性変形が得られなかったりすることがある。より好ましい下限は0.3GPa、より好ましい上限は0.9GPaであり、更に好ましい下限は0.5GPa、更に好ましい上限は0.7GPaである。
なお、本明細書において硬化物とは、光照射(及び加熱)により本発明の硬化性樹脂組成物をほぼ完全に硬化させたときの硬化物を意味する。ほぼ完全に硬化させる条件は、少なくとも、50mJ/cmの紫外線を照射し、更に、加熱する場合は、200〜250℃の温度で20分程度熱処理を加えることによりほぼ完全に硬化させることができる。
また、本明細書において15%圧縮とは、カラムスペーサの高さの変形率が15%となるように圧縮することを意味する。更に、弾性係数及び回復率は、以下の方法により測定したものである。
即ち、まず、基板上に形成したカラムスペーサを10mN/sの荷重印加速度で圧縮し、初期高さHの85%に相当する高さになるまで圧縮する。ここで1mNの荷重を印加した際のカラムスペーサ高さをH、Hの85%に相当するカラムスペーサ高さをH、Hに達した時点での荷重をFとする。次いで、この荷重Fを5秒間保持し、定荷重での変形を与えた後、10mN/秒の荷重印加速度で負荷を取り除き弾性回復によるカラムスペーサ高さの回復変形を測定する。この間の圧縮変形が最大となった時点のカラムスペーサ高さをHとし、カラムスペーサの変形を回復する過程における1mNの荷重印可時のカラムスペーサ高さをHとする。弾性計数及び回復率は、下記式(1)及び下記式(2)により算出することができる。
弾性係数E=F/(D×S) (1)
回復率R=(H−H)/(H−H)×100 (2)
式(1)中、Fは荷重(N)を表し、Dはカラムスペーサの高さの変形率を表し、Sはカラムスペーサの断面積(m)を表す。
本発明の硬化性樹脂組成物を製造する方法としては特に限定されず、例えば、上述したアルカリ可溶性高分子化合物(A)、分子内に2以上の重合性不飽和結合を有する化合物(B)、光反応性開始剤、及び、必要に応じて添加される重合性不飽和結合含有化合物、2以上のブロックイソシアネート基を有する化合物、希釈剤等を従来公知の方法により混合する方法が挙げられる。
次に、本発明の硬化性樹脂組成物を用いてカラムスペーサを製造する方法を説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物を用いてカラムスペーサを製造する場合には、まず、本発明の硬化性樹脂組成物を所定の厚さになるように基板上に塗工して被膜を形成する。
上記塗工の方法としては特に限定されず、例えば、スピンコート、スリット&スピン、スリットコート、スプレーコート、ディップコート、バーコート等の従来公知の塗工法を用いることができる。
次いで、形成した被膜上に、所定のパターンが形成されたマスクを介して、紫外線等の活性光線を照射する。これにより、光照射部においては、本発明の硬化性樹脂組成物中に含まれるアルカリ可溶性高分子化合物と光反応開始剤とが反応して光硬化する。
上記活性光線の照射量としては特に限定されないが、紫外線の場合で50mJ/cm以上であることが好ましい。50mJ/cm未満であると、光硬化が不充分で続くアルカリ処理を行ったときに露光部まで溶解しパターンが形成されないことがある。
次いで、光硬化後の光硬化物をアルカリ現像して基板上に本発明の硬化性樹脂組成物の光硬化物からなる所定のパターンのカラムスペーサを形成する。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上述した特定の構造を有するアルカリ可溶性高分子化合物(A)を含有するため、EBR液に対する溶解性を最適な範囲へ合わせ込むことができ優れたEBR適性を有する。また、上述した分子内に2以上の重合性不飽和結合を有する化合物(B)を含有する場合、本発明の硬化性化合物は、その硬化物が圧縮変形からの高い回復性と、柔軟で低弾性率とを有し、所定のパターンを形成した際に殆ど残滓が生じることがなく、且つ解像性に優れるシャープなパターンのカラムスペーサを形成することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物が2以上のブロックイソシアネート基を有する化合物を含有する場合には、更に、現像処理後のパターン化された光硬化物を加熱することにより、含有されるアルカリ可溶性高分子化合物と2以上のブロックイソシアネート基を有する化合物とが反応する。
上記加熱の条件としては、上記パターンの大きさや厚さ等を考慮して適宜決定すればよいが、少なくとも、200℃、20分間以上であることが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物を用いてなるカラムスペーサもまた、本発明の1つである。
本発明のカラムスペーサは、25℃における15%圧縮時の弾性係数の好ましい下限が0.2GPa、好ましい上限が1.0GPaである。0.2GPa未満であると、軟らかすぎてセルギャップの保持が困難となることがあり、1.0GPaを超えると、硬すぎて基板貼り合わせ時にカラーフィルター層に突入してしまったり、回復に必要な充分な弾性変形が得られなかったりすることがある。より好ましい下限は0.3GPa、より好ましい上限は0.9GPaであり、更に好ましい下限は0.5GPa、更に好ましい上限は0.7GPaである。
本発明のカラムスペーサは、その高さをセルギャップより若干高くなるように設計して、ODF法等の従来公知の方法により製造することにより、低温発泡を生ずることなく重力不良による色ムラの発生を効果的に抑制することができる液晶表示素子を得ることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物、又は、本発明のカラムスペーサを用いてなる液晶表示素子もまた、本発明の1つである。
本発明の硬化性樹脂組成物は、優れた現像性、溶解性およびEBR適性を有し、液晶表示素子の製造に使用するカラムスペーサ用途に用いた場合、パターン形成時に現像残滓を生じることがなく、鮮明なパターンのカラムスペーサを形成することができる。また、分子内に2以上の重合性不飽和結合を有する化合物(B)を含有する本発明の硬化性樹脂組成物を用いてなるカラムスペーサは、優れた柔軟性と高い圧縮回復特性とを有するものとなり、このようなカラムスペーサによれば、加熱時の液晶膨張による「重力不良」と、低温時の液晶の収縮による「低温発泡」とを同時に抑制可能な液晶表示素子を提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)アルカリ可溶性高分子化合物の合成
攪拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えたフラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGM−AC)145重量部を取り、窒素置換しながら攪拌し120℃に昇温した。
次に、スチレン10.4重量部(0.1モル)、グリシジルメタクリレート71重量部(0.5モル)及びイソデシルメタクリレート87重量部(0.4モル)からなるモノマー混合物に、t−ブチルヒドロパーオキサイド(日本油脂社製、パーブチルO)を7.6重量部(モノマー混合物100部に対し4.5部)を添加した。これを滴下ロートから2時間かけてフラスコに滴下し、更に120℃で2時間攪拌し続けエージングを行った。
次に、フラスコ内を空気置換に替え、アクリル酸34.2重量部(0.475モル、グリシジル基の95%)にトリスジメチルアミノメチルフェノール(DMP−30)0.9重量部及びハイドロキノン0.145重量部を、エージングした中に投入し、120℃で6時間反応を続けたところで反応を終了し、硬化性樹脂を得た。得られた硬化性樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量は12300であった。
得られた硬化性樹脂に、更に引き続きテトラヒドロ無水フタル酸(THPA)60.8重量部(0.4モル、生成した水酸基の84.2%)、トリエチルアミン0.8重量部を加え120℃で3.5時間反応させてアルカリ可溶なアルカリ可溶性高分子化合物(固形分40%)を得た。
(2)硬化性樹脂組成物の調製
(1)で得られたアルカリ可溶性高分子化合物溶液100重量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート60重量部、光反応開始剤としてイルガキュアー907(チバスペシャリティケミカルズ社製)10重量部及びDETX−S(日本化薬製)10重量部、並びに、溶剤としてジエチレングリコールジメチルエーテル70重量部を混合して硬化性樹脂組成物を調製した。
(実施例2)
(1)で得られたアルカリ可溶性高分子化合物溶液100重量部、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、KAYARAD DPCA−120)60重量部、光反応開始剤としてイルガキュアー907(チバスペシャリティケミカルズ社製)10重量部及びDETX−S(日本化薬製)10重量部、並びに、溶剤としてジエチレングリコールジメチルエーテル70重量部を混合して硬化性樹脂組成物を調製した。
(比較例1)
(1)アルカリ可溶性高分子化合物の合成
3L容のセパラブルフラスコに、溶媒としてジエチレングリコールジメチルエーテル60重量部を仕込み、窒素雰囲気下にて70℃に昇温した後、スチレン20重量部、メタクリル酸20重量部、ジシクロペンタニルメタクリレート30重量部及びベンジルメタクリレート30重量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)4重量部を仕込んで、4時間保持して重合を継続し、アルカリ可溶性高分子化合物溶液(固形分40%)を得た。
得られたアルカリ可溶性高分子化合物をサンプリングし、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)は16000であった。
(2)硬化性樹脂組成物の調製
(1)で得られたアルカリ可溶性高分子化合物溶液100重量部、重合性不飽和結合含有化合物として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート60重量部、光反応開始剤としてイルガキュアー907(チバスペシャリティケミカルズ社製)10重量部及びDETX−S(日本化薬製)10重量部、並びに、溶剤としてジエチレングリコールジメチルエーテル70重量部を混合して硬化性樹脂組成物を調製した。
(比較例2)
(1)アルカリ可溶性高分子化合物の合成
3L容のセパラブルフラスコに、溶媒としてジエチレングリコールジメチルエーテル60重量部を仕込み、窒素雰囲気下にて90℃に昇温した後、メタクリル酸メチル20重量部、メタクリル酸8重量部、メタクリル酸n−ブチル12重量部、アゾビスバレロニトリル2重量部、及び、n−ドデシルメルカプタン0.8重量部を3時間かけて連続的に滴下した。
その後、90℃にて30分間保持した後、温度を105℃に昇温し、3時間重合を継続し、アルカリ可溶性高分子化合物溶液(固形分40%)を得た。
得られたアルカリ可溶性高分子化合物をサンプリングし、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)は18000であった。
(2)硬化性樹脂組成物の調製
(1)で得られたアルカリ可溶性高分子化合物溶液100重量部、重合性不飽和結合含有化合物として、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、KAYARAD DPCA−120)60重量部、光反応開始剤としてイルガキュアー907(チバスペシャリティケミカルズ社製)10重量部及びDETX−S(日本化薬製)10重量部、並びに、溶剤としてジエチレングリコールジメチルエーテル70重量部を混合して硬化性樹脂組成物を調製した。
(評価)
実施例1〜2及び比較例1〜2で得られた硬化性樹脂組成物について以下の方法により評価を行った。それぞれの結果を表1に示した。
(EBR適性)
ガラス基板上に、各実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物をスピンコートにより塗布し、300Paで5分間の減圧乾燥を行って塗膜を得た。得られた塗膜の端部を、EBR液流量40mL/分及び窒素流量5NL/分で、スキャンスピード100mm/s及び30mm/sの条件で、レジスト除去を行った。スキャン回数は2往復行った。レジストが本来残る側のエッジ部に対するEBR液の染み込み範囲を、ナトリウムランプによる目視観察により、以下の基準で評価した。また、エッジのレジスト残りについては、光学顕微鏡観察を行い、以下の基準により評価した。
EBR適性の評価
(1)エッジ部への染み込み
○:0〜0.5mm未満
×:0.5mm以上
(2)エッジ部のレジスト残り
○:残り無し
×:残り有り
(1)カラムスペーサの作製
透明導電膜が形成されたガラス基板上に、各実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物をスピンコートにより塗布し、100℃、2分間乾燥して塗膜を得た。得られた塗膜に、20μm角のドットパターンマスクを介して100mJ/cmの紫外線を照射した後、0.04%KOH溶液により60秒間現像し、純水にて30秒間洗浄してカラムスペーサのパターンを形成した。
その後、220℃、30分のベーキング処理を行った後、カラムスペーサの断面積は20μm×20μm(400μm)、高さは3.0μmであった。
(カラムスペーサの評価)
(解像性)
光学顕微鏡により、カラムスペーサパターンのエッジのシャープさ(解像性)、及び、パターン表面の荒れ(パターン形成状態)を観察し、以下の基準により評価した。
解像性の評価
○:エッジがシャープな状態
×:エッジが不均一、あるいは残滓が見られる状態
パターン形成状態
○:パターン表面が平滑な状態
×:パターン表面が荒れた状態
(圧縮特性)
温度25℃に調整した室内において、カラムスペーサを10mN/sの荷重印加速度で圧縮し、初期高さHの85%に相当する高さになるまで圧縮した。ここで1mNの荷重を印加した際のカラムスペーサ高さをH、Hの85%に相当するカラムスペーサ高さをH、Hに達した時点での荷重をFとした。
次いで、この荷重Fを5秒間保持し、定荷重での変形を与えた後、10mN/秒の荷重印加速度で負荷を取り除き弾性回復によるカラムスペーサ高さの回復変形を測定した。この間の圧縮変形が最大となった時点のカラムスペーサ高さをHとし、カラムスペーサの変形を回復する過程における1mNの荷重印可時のカラムスペーサ高さをHとした。得られた各値を用いて、下記式(1)及び下記式(2)により15%圧縮時の圧縮弾性係数E及び15%圧縮変形したときの回復率Rを算出した。なお、式(1)中、Eは圧縮弾性係数(Pa)を表し、Fは、荷重(N)を表し、Dは、カラムスペーサの高さ変形率=(H−H)/Hを表し、Sは、カラムスペーサの断面積(m)を表す。
E=F/(D×S) (1)
R=(H−H)/(H−H)×100 (2)
(2)液晶表示素子の製造
得られたカラムスペーサが形成されたガラス基板上に、シール剤(積水化学工業社製)を長方形の枠を描く様にディスペンサーで塗布した。
続いて、液晶(チッソ社製、JC−5004LA)の微小滴をガラス基板の枠内全面に滴下塗布し、すぐに他方のガラス基板を重ねあわせてシール部に高圧水銀ランプを用い紫外線を50mW/cmで60秒照射した。
その後、液晶アニールを120℃にて1時間行い熱硬化させ、液晶表示素子を作製した。
(液晶表示素子の評価)
液晶表示素子を点灯表示し、セルギャップの均一性を表示画面を目視にて観察して、以下の基準により評価した。
また、液晶表示素子を垂直に立てた状態で、60℃の条件下にて60時間放置した。放置後、クロスニコル間に液晶表示装置を設置し、目視により表示画像を観察し、重力不良の発生について以下の基準により評価した。
更に、液晶表示素子を−20℃の条件下にて24時間放置した。放置後、クロスニコル間に液晶表示装置を設置し、目視により観察し、低温発泡の発生について以下の基準により評価した。
セルギャップの評価
〇:均一
×:色ムラあり
重力不良の評価
〇:均一
×:色ムラあり
低温発泡の評価
〇:発泡なし
×:発泡あり
Figure 2007100042
本発明によれば、優れた現像性、溶解性、及び、EBR適性を有し、液晶表示素子の製造に使用するカラムスペーサ用途に用いた場合、パターン形成時に現像残滓を生じることがなく、鮮明なパターンのカラムスペーサを形成することができる硬化性樹脂組成物、該硬化性樹脂組成物を用いてなるカラムスペーサ及び液晶表示素子を提供することができる。

Claims (7)

  1. アルカリ可溶性高分子化合物(A)と、光反応開始剤とを含有する硬化性樹脂組成物であって、
    前記アルカリ可溶性高分子化合物(A)は、少なくとも、側鎖に炭素数8以上の長鎖アルキル及び/又は環構造骨格を含有する構造単位(A1)と、側鎖にアルカリ可溶性官能基を含有する構造単位(A2)とを有する共重合体であり、かつ、前記構造単位(A1)の含有量が5〜70モル%、前記構造単位(A2)成分の含有量が10〜50モル%である
    ことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. アルカリ可溶性高分子化合物(A)は、更に、構造単位(A1)及び(A2)と共重合可能な構造単位(A3)並びに/又は側鎖に重合性不飽和結合を含有する構造単位(A4)を有する共重合体であることを特徴とする請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 分子内に2以上の重合性不飽和結合を有する化合物(B)を含有し、前記化合物(B)は、カプロラクトン変性、エチレンオキサイド変性及び/又はプロピレンオキサイド変性された分子内に2以上の重合性不飽和結合を有する化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 更に、2以上のブロックイソシアネート基を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の硬化性樹脂組成物を用いてなることを特徴とするカラムスペーサ。
  6. 25℃における15%圧縮時の弾性係数が0.2〜1.0GPaであることを特徴とする請求項5記載のカラムスペーサ。
  7. 請求項1、2、3若しくは4記載の硬化性樹脂組成物、又は、請求項5若しくは6記載のカラムスペーサを用いてなることを特徴とする液晶表示素子。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101359132B (zh) * 2007-08-03 2012-05-16 富士胶片株式会社 间隔件及其制造方法、液晶显示装置用基板、液晶显示装置

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