JP2007092916A - 樹脂系摺動部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンプレッサの冷媒が脈動的に吸引・吐出されるに伴い、軸が直交方向に微振動するために、荷重(P)が鋭く変動し、またシャフトの回転数(V)も鋭く変動している。PV値が高くかつ変動する厳しい摺動条件に対応できる摺動材料を提供する。
【解決手段】 裏金1上に焼結された銅合金層3と、PTFEの融点以上で焼成された該PTFEと固体潤滑剤を主成分とする摺動材料2とからなり、摺動材料が銅合金層3の焼結空孔に含浸された部分と、銅合金層3上の成膜部分の境界あるいは成膜部分に境界層4が実質的に存在しない樹脂系摺動部材。
【選択図】 図1

Description

本発明は、樹脂系摺動部材及びその製造方法に関するものであり、さらに詳しく述べるならば、裏金上で焼結された銅合金層にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とMoS2などの固体潤滑剤を主成分とする摺動材料を含浸し、焼成した樹脂系摺動部材及びその製造方法に関するものである。
PTFEは代表的低摩擦トライボ材料であるが、摩擦特性以外に次のよう物性をもっている。
(1) 融点:融点は327℃の一定である、あるいは幅をもつなどの研究が発表されている。
(2) 溶融粘度:溶融粘度は327℃で1011〜1012Poise(ポイズ)と非常に高く市販のPTFEは融点以上でもほとんど流動しない。このため焼成後にボイドが残り易い。
(3) 結晶性:結晶性樹脂に分類されており、分子量が大きい。
(4) 焼成前のPTFEはせん断を与えると簡単に繊維化(フィブリル化)する。
特許文献1、特開2002−20568号公報によると、焼結銅合金に含浸される摺動材料成分として、1〜 30vol%の硫酸バリウム、5 〜40vol%のMoS2、黒鉛などの固体潤滑剤、残部PTFEが挙げられている。この摺動部材の製法によると、PTFEとして、乳化重合によって得られる球状疎水性コロイド樹脂の水分散液を使用しており、また、裏金上の焼結銅合金層の焼結空孔へのPTFEと固体潤滑剤を主成分とする摺動材料の含浸は、PTFEディスパージョンをゆるやかに撹拌、凝集剤添加等により凝集した組成物を銅合金焼結層上へ載せ、含浸ロールすることにより行われている。
特許文献1は、この方法により流動性が低く、更に焼成後にボイドが発生し易いというPTFEの問題に対応している。ここで、上記したPTFEのフィブリル化はロールによる上記摺動材料の含浸時発生している。
特許文献1では、ロール含浸後370〜420℃に加熱する1回焼成を行っている。この摺動材料に添加された硫酸バリウムはPbと同等のなじみ作用を有するために、無潤滑スラスト摺動条件で、Pb含有材料と同等の性能がPbフリー組成で実現されている。なお、試験条件のうち速度(V)は41.7m/min、圧力(P)は75kg/cm2である。
特開2002-20568号公報
例えば、コンプレッサの回転軸を支えるブシュは、ある範囲内の回転数と荷重に耐えるように材料設計されているが、一定の回転数及び荷重が微変動することについては十分に想定されていない。しかしながら実際には、コンプレッサの冷媒が脈動的に吸引・吐出されるに伴い、軸が直交方向に微振動するために、荷重(P)が鋭く変動し、またシャフトの回転数(V)も鋭く変動している。したがって、従来におけるコンプレッサの使用条件でもPV値は激しく変動していたが、従来ではPV値が高い条件での摺動特性向上は達成してきたものの、上記微振動によるPV値変動については考慮していなかった。また、特にPV値が高くなって、かつこれに変動が加わると、摺動条件は非常に厳しくなるため、PV値の変動についても十分に考慮する必要があった。
従来樹脂含浸焼結銅合金が使用されているショックアブソーバーのブッシュでも、同様に、通常の振動の他に油圧媒体が脈動することによりPV値変動が起こっている。
激しく変動するPV値のうちPは摺動部材相互の微衝突をもたらし、衝撃摩耗(Impact Wear)を起す。衝撃摩耗に関する学説では、(1)摺動部材のうち軟質材料の摩耗は通常の凝着摩耗と同じである;(2)軟質材料の表面では疲労摩耗が起こる;(3)硬質材料では表面破壊(surface fracture)が起こる;(4) 摺動部材のうち硬質材料と軟質材料の硬度差が大きい場合は、軟質材料ではマイルド摩耗が起こり、硬質材料では破壊摩耗が起こるなどの機構が提唱されている。
激しく変動するV値について、従来の学説ではスティックスリップ(stick-slip)摩耗における摩擦力・摩擦係数変動に基づいて考察している。スティックスリップ摩耗における摩擦係数を小さくするためには、摺動部に潤滑膜を形成することが提案されている。
特許文献1で提案された樹脂系摺動材料は、激しいPV条件で変動荷重を受けるとPTFE層にクラックが発生したり、あるいは樹脂層が焼結層との界面で剥離したりする問題があることが分かった。このような境界層は、連続ライン方向で行われる含浸に平行な向きで生じるが、含浸方式によっては含浸方向に垂直な向きで生じる場合もある。例えば摺動材料を液体の状態で含浸・乾燥すると、液体の乾燥により生ずるマッドクラックである。
先の二つの段落で紹介した学説は、材料には初期状態で特に欠陥のようなものがないとの前提で、変動PV値条件下で起こる様々な摩耗現象を説明している。
本発明者らは、このような従来の研究も参照して、PV値が激しく変動する摺動条件に耐えることができるフッ素樹脂系摺動材料を開発する研究を行なった。そして、フィブリル化したPTFEは従来行われている1回焼成により元の状態に戻ると従来考えられていたが、粗大もしくは長大な繊維の残存組織が、微細な擬似クラックを生じて、上述の摺動条件において樹脂層内または樹脂層と焼結層の間で剥離するのではないかということに着目した。この擬似クラックは電子顕微鏡では確認できないが、PV値変動条件下における摺動特性の良否と繊維化には明らかな関係が認められるので、上記のように考察した。
本発明は、裏金と、裏金上に焼結された銅合金層と、PTFEの融点以上で焼成された該PTFEと固体潤滑剤を主成分とする摺動材料とからなり、前記摺動材料が前記銅合金層の焼結空孔に含浸された部分と前記銅合金層上で成膜された部分を有する樹脂系摺動材料において、含浸部分と成膜部分の境界あるいは成膜部分に境界層が実質的に存在しないことを特徴とする。以下本発明の樹脂系摺動部材を詳しく説明する。
先ず、本発明の樹脂系摺動部材において公知の事項を適用した構成を説明する。
裏金は、軟鋼などの通常使用される金属材料薄板であり、厚さは特に制限がないが0.5〜3.0mmである。裏金表面には必要により、ショットブラスト、サンディングなどの粗面化処理、無電解Cu-Pめっきなどの密着性向上手段を施してもよい。
銅合金焼結層はリン青銅、Cu-Sn合金、Cu-Sn-Pb合金などを焼結した多孔質材料であり、微細な焼結空孔に上記摺動材料が含浸される。焼結層の厚さは、特に限定されないが、250〜350μmが好ましい。焼結層の焼結は一般に800〜950℃で1回目焼結を行い、中間圧下後に前記温度範囲で2回目の焼結を行うものである。
PTFE樹脂としては、ディスパージョン(乳化重合によって得られる球状疎水性コロイド状樹脂粒子の水懸濁液)、例えば三井デュポンフロロケミカル社製の「テフロンディスパージョン38−J 」(商品名)、ダイキン工業社製の「ポリフロンディスパージョンD(商品名)」等を使用することができる。
PTFEとともに摺動層を構成する固体潤滑剤としては、MoS2, 黒鉛、BaSO4などを使用することができる。PTFEとこれらの固体潤滑剤は摺動層の90〜100質量%を占めている。この残部としては、Fe3P, 球状カーボン、ガラス球、カーボン繊維、グラファイト繊維、ガラス繊維、金属粉末及び金属繊維から選択される少なくとも1種を使用することができる。
上記した摺動材料の成分割合は特に限定されないが、vol%で、PTFEが73〜91%、残部固体潤滑剤であることが好ましい。これらの割合の範囲で、摺動材料中の固体潤滑剤の割合が多くなると耐摩耗性が向上するが、低摩擦性と皮膜の接着強度は低下する傾向にある。このように特性の変化はあるが、境界層が存在すると、PV値変動条件下でPTFE材料にクラックが発生し易くなるので、本発明においては次の段落で説明するように境界層を発生させない構造とした。また、固体潤滑剤の割合は、摺動材料全体に対して、vol%で、MoS2:3〜9%、 黒鉛:3〜9%、BaSO4 :3〜9%であることが好ましい。これらの固体潤滑剤は単独添加でもよいが、全部添加することが耐摩耗性の面で好ましい。このように固体潤滑剤の添加形態により耐摩耗性の差は生じるが、境界層を存在させない構成とした。なお、これらの固体潤滑剤の粒度については、BaSO4は平均粒径が0.1〜10μmのものが好ましく、MoS2の好ましい平均粒径は0.3〜10μmであり、黒鉛の好ましい平均粒径は1〜10μmである
続いて、本発明の樹脂系摺動部材が特徴とする事項を説明する。
従来の樹脂系摺動材料のPV値が激しく変動する条件において、摺動特性が優れない原因について、含浸条件に着目して次のように考察した。
PTFEと固体潤滑剤の含浸は、焼結層付き裏金を連続的に処理する連続ラインでロール含浸により行われる。含浸の過程では次の現象(1)〜(3)が起こると考えられる。(1)凝集PTFEは含浸ロール手前で層状に滞留しており、含浸ロールにより流動されて焼結空孔内に圧入される。(2)層状滞留凝集PTFEは含浸ロールの手前で焼結空孔内に僅かに浸入し、さらに、その後は上記した圧入が起こる。(3)凝集PTFEがある程度焼結空孔内に浸入すると、その後の浸入する凝集PTFEを押し戻すように作用するために、時間の経緯とともに凝集組成物の一部が焼結空孔に含浸されずに、押戻され滞留した凝集組成物が新しい凝集組成物と混在して含浸される。その際滞留組成物は含浸ロール手前で流動化しているために、フィブリル化が進行する。結果として、摺動層は含浸方向にフィブリル化が進行した滞留凝集組成物と新しい凝集組成物との間に層状境界が生じ易くなる。一般の樹脂材料は焼成によりその境界面は融着して消滅するが、PTFEの場合は溶融粘度が非常に大きいため、境界面で融着せず、溶融による収縮の影響を受け、境界層が消えないかまたは逆に広がる傾向にある。この現象は滞留組成物のフィブリル化及び含浸によるフィブリル化の進行が大きいほど、顕著になり、境界層が生じやすい。さらに、PTFEディスパージョン凝集時の攪拌を激しくすると、粗大・長大な繊維組織が発生し、境界層が同合金層との界面で発生し易い。
この境界層ではフィブリル化した部分とフィブリル化していない部分が境界を接していることが、走査電子顕微鏡等により観察することができる。但し,上述のようにフィブリル化した繊維組織は焼成によりほとんど消失するので、走査電子顕微鏡などで観察されている対象物は、フィブリル化した履歴をもつ組織の痕跡が、筋状に検出されたものである。同様に、境界組織の筋の結晶構造、分子構造などは同定できないが、PV値変動条件下では明らかに摺動特性に影響をもっているので、本発明者らは「境界層」との技術用語を定めた。
図1は、この観察結果のスケッチ図であり、1は裏金、2は銅合金焼結層、3は摺動層、4は境界層である。この境界層4は通常の摩擦条件ではあまり問題視されるものではなかったが、PV値が激しく変動する部位においては境界層4を起点として剥離摩耗が発生し易くなり、特に銅合金焼結層2と摺動層3の界面付近に境界層4aが存在するとさらに剥離摩耗し易くなる。したがって、本発明においては、境界層が実質的に存在しないことを特徴とする。すなわち、上記した観察法により境界層4が、銅合金焼結層2の上方の摺動層内あるいは銅合金焼結層2と摺動層4の境界に、電子顕微鏡観察で発見されないことを特徴とする。銅合金焼結層内部に境界層が発生する場合は摺動に大きな影響を与えることはないが、焼結層表層部または焼結層上部の摺動層内に発生すると、摺動時に摺動層のせん断が発生し易くなる。特に異種材料である焼結層表層部と摺動層部との境界付近で境界層が発生するときに摺動時のせん断が発生して、クラックになり易い。
本発明の樹脂系摺動材料と従来の摺動材料を対比すると、上記した境界層の有無の点で相違しているが、製造直後にはクラックなどの点では相違は目視では認められない。しかしながら、PV値が激しく変動する条件において摺動を続けると、境界層がある摺動材料では境界層があった箇所にクラックが発生する。このクラックは電子顕微鏡(SEM)で観察することができる。
さらに、他の性質を測定して有意差が認められたものに、次表に示す硬さがある。この表に示したように本発明材は硬さが高くなっているが、境界層は一種の欠陥であるから、欠陥があると見掛け硬さが低くなっていることが示されている。

上記した樹脂系摺動部材料の製造方法について以下説明する。
本発明に係る製法においては、固体潤滑剤等が混合された凝集組成物を多孔質銅合金焼結層が設けられた裏金上へ一定量載せ、含浸ロールにより含浸を行う。含浸後適当な条件で乾燥を行うか、あるいは静置(setting)を行い、摺動材料の含浸状態が安定した後に第1回目の溶融による焼成を行う。この結果摺動材料のうちPTFEと銅合金粒子との結合及びPTFE粒子の流動化が実現されるが、前記凝集組成物の含浸時に凝集組成物が滞留すると繊維化(フィブリル化)が進み、新しい凝集組成物と混ざったときに新旧の凝集組成物の間に境界層が発生することとなる。この境界層が含浸層のどの位置に生ずるかについては傾向がない。
本発明の実施例における製造方法は、上記のように1回目の焼成をしてから一旦冷却後、さらに、PTFEの融点以上での再焼成を行うものである。再焼成はPTFEの融点以上であれば、特に条件は限定されず、冷却条件も限定されないが、第1回焼成と同じ条件が好ましい。しかし、焼成温度があまりに高いとPTFEが分解してしまうため、420℃以下で行うのが好ましい。1回目の焼成が終了した後の冷却はPTFEの融点以下まで下げればよく、室温付近までの冷却は必要ない。一旦冷却後に再度焼成を行うことによって繊維化が消失する理由は、一旦冷却後の再焼成では樹脂層の収縮が殆どないため境界層が溶融して消失することによると考えられる。
さらに、再焼成後にあるいは再焼成と同時に、溶融温度または溶融温度に近い温度で圧延をすれば完全に境界層が消失する。
境界層を発生させない他の手段としては凝集PTFEが焼結空孔内で滞留しないように、一定速度で連続的に浸入するようにすればよく、そのために凝集組成物を極力少量ずつ追加する方法が考えられる。あるいは、逆に、含浸速度を高めて一挙に含浸を終了する方法が考えられる。また、第1回目の焼成途中(溶融温度域)での圧延でも効果がある。
続いて、本発明の実施例によりさらに詳しく説明を行う。
比較例
厚さが0.7mmの低炭素鋼(S15C)裏金上にリン青銅焼結層を厚さ0.3mmに積層した。摺動材料の成分としては次のものを使用した。
PTFE(三井デュポンフロロケミカル社製:商品名 テフロンディスパージョン38−J )
MoS2 :平均粒径1.0μm( 住鉱潤滑剤 社製:商品名 PAパウダー )
黒鉛 :平均粒径1.0μm( 日本黒鉛 社製:商品名 CSSP )
BaSO4:平均粒径10μm ( 堺化学工業 社製:商品名 BMH−100 )
上記摺動材料成分を表2の比較例の組成となるように混練し、連続ライン上を移動する裏金の焼結層上にロールで含浸した。その後、380 ℃で20minの条件で1回焼成を行った。
剥離荷重を測定するために往復剥離試験は次の方法で行った。
往復剥離試験(図2、10−供試材、11−相手材)
速度:4Hz
軸(相手軸):Crめっき丸棒(直径10mm)
油種:コンプレッサ用オイル
ストローク:±10mm
荷重:98Nから荷重漸増20N/5min
剥離が起こったことは摩擦トルクの変化により検出した。
試験の結果を実施例とともに表2に示す。
実施例
比較例と同一条件で焼成後室温まで冷却し、その後再び同じ条件で焼成を行った。

表2から明らかなように、本発明の摺動材料は比較例の材料よりも剥離荷重が高いことが明らかである。境界層は比較例の材料では観察されたが、実施例の材料では観察されなかった。
表2の実施例 と 比較例 につきコンプレッサ実機試験を行った。試験条件は次のとおりであった。
供試材:ブシュ
Pd/Ps: 35/2.7 (kg/cm2)
Td/Ts: 160/50(℃)
回転数:2000rpm
時間:100Hr
エバポレータ槽温度:55℃
コンデンサー槽温度:95℃
試験の結果を図3のグラフに示す。
図3より、本発明によると、剥離が極めて起こり難くなっていることが明らかである。
また、ブッシュの内面を外観観察したところ、比較材は焼結層が露出していた。
以上説明したように、本発明に係る樹脂系摺動部材は、PV値が激しく変動する条件において高い摺動特性を示し、従来の摺動条件のみならず、従来材では考慮されていないために対応できていなかった摺動条件にも対応することができる。
境界層イメージ図である。 往復剥離試験機の要部説明図である。 実機試験の結果を示すグラフである。
符号の説明
10 供試材
11 相手材(軸)

Claims (2)

  1. 裏金と、裏金上に焼結された銅合金層と、PTFEの融点以上で焼成された該PTFEと固体潤滑剤を主成分とする摺動材料とからなり、前記摺動材料が前記銅合金層の焼結空孔に含浸された部分と、前記銅合金層上の成膜部分を有する樹脂系摺動部材において、前記含浸部分と前記成膜部分の境界あるいは前記成膜部分に境界層が実質的に存在しないことを特徴とする樹脂系摺動部材。
  2. 裏金上に焼結された銅合金層に、PTFEと固体潤滑剤を主成分とする摺動材料を含浸し、PTFEの融点以上で焼成する樹脂系摺動部材の製造方法において、前記焼成後に、一旦冷却し、前記PTFEの融点以上で再焼成を行うことを特徴とする樹脂系摺動部材の製造方法。
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