JP2007092546A - 流体機械 - Google Patents

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Shogo Shida
勝吾 志田
Masayuki Okuda
正幸 奥田
Masatoshi Yoshida
政敏 吉田
Satoshi Koyama
聡 小山
Takeshi Fukuda
岳 福田
Moriaki Shimoda
盛彰 下田
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Abstract

【課題】シール部材および相手面の摩耗が小さく、長期信頼性があり、高い機密性を有し、摩擦による摺動ロスを小さく、高性能で静粛な流体機械を提供する。
【解決手段】ヘリカル圧縮機構部を備えた流体機械において、ローラの他端側の端面と軸受部材の軸受面の一方に設けられた環状溝に装着され、ローラの端面と軸受部材の軸受面間をシールする環状のシール部材を備え、このシール部材は、断面形状がコ字状をなし互いに対向してシール面を構成する2個のリップ部及びこのリップ部同士を連結するヒール部とからなるシール材と、このシール材の内側に設けられたバネとからなり、2個のリップ部のうち、反溝底側のリップ部の摺動面に突起を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は流体機械に係り、特にヘリカル式作動室のシール機構を改良した流体機械に関する。
シリンダ内に偏心配置されたローラの外周面に形成された螺旋状のブレード溝に摺動可能に嵌められかつ複数の作動室を形成する螺旋状のブレードを備えたヘリカル式コンプレッサにおいて、無潤滑のコンプレッサは、圧縮室の吐出側とローラの駆動部(クランクシャフト、ボールベアリング、オルダムリングなど大気中の部分)との間にシール部材(以下、シールリングという。)が必要である。
従来、この箇所は、スプリングを装着したPTFE樹脂(四ふっ化エチレン樹脂)製のシール部材(バリシール)を使用、ローラ端面と副軸受でシールしている。このシール隙間はローラ、シリンダ、副軸受の部品精度および組立精度によって決定され、シール隙間の変動幅(寸法、平行度)は大きくなる。また、装着の際にシールリングを押し潰すが、剛性が高く押圧力が大きいと摩耗の増加および摩擦抵抗の増加による消費電力の増加を招く問題がある。
そのため、スプリングには押圧力が小さく可動範囲が広い斜め巻きコイルスプリングなどが使用されている。
シールリングは、ローラもしくは軸受のどちらか一方に設けられた溝にフリーの状態で装着される。フランジタイプのように固定可能なシール部材では、シール隙間の変動幅が許容できず、一方を固定することによってシール性低下を招くおそれがある。
つまり、この種のシール材が一般に使用される回転軸回りのシールとは異なり、シール部を構成する部品点数が多いためにシール隙間の変動幅が大きくなり、上記構成のシールリングが使用される。
上記従来の構成では、次の問題があった。
シール部材の接触状態が不安定であり、初期の摺動側の接触面が広いと、(1)摺動面の初期馴染みが阻害される、(2)摩耗粉の排出が悪く摩耗粉の噛み込みによる摩耗進行がある、(3)摩耗進行により更に接触面が広がって摩擦抵抗が増加、圧縮機性能低下(摩擦ロス大)がある、(4)摩擦抵抗増加により溝内を回転、更に摩耗を進行させる、といった悪循環になり、圧縮機性能の長期信頼性に問題があった。
また、従来のヘリカル式コンプレッサにおいて、起動時、運転条件変更時など過渡時には、ローラが不安定な動きとなり、シリンダと接触して、音、振動、摩耗などの問題が発生するおそれがあった。
なお、流体機械の摺動部の改良に関して、特許文献1及び特許文献2に記載のような提案がなされている。
特開2003−3978号公報 特開2003−97464号公報
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、シール部材および相手面の摩耗が小さく、長期信頼性があり、高い機密性を有し、摩擦による摺動ロスを小さく、高性能で、静粛な流体機械を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明に係る流体機械は、シリンダと、このシリンダ内に偏心して配置され一端側から他端側に向かって螺旋状溝が設けられたローラと、前記螺旋状溝に出没自在に嵌め込まれ前記シリンダと前記ローラとの間に複数の作動室を形成する螺旋状のブレードと、前記ローラを前記シリンダ内で偏心回転させることにより一端側の作動室に吸込んだ作動流体を他端側の作動室に移送するクランクシャフトと、前記シリンダの端面に設けられ前記クランクシャフトを支持するとともに前記ローラのスラスト荷重を支持する軸受部材と、前記ローラの他端側の端面と前記軸受部材の軸受面の一方に設けられた環状溝と、前記環状溝に装着され、前記ローラの端面と前記軸受部材の軸受面間をシールする環状のシール部材を備えた流体機械において、前記シール部材は、断面形状がコ字状をなし互いに対向してシール面を構成する2個のリップ部及びこのリップ部同士を連結するヒール部とからなるシール材と、このシール材の内側に設けられたバネとからなり、前記2個のリップ部のうち、反溝底側のリップ部の摺動面に突起を設けたことを特徴とする。
本発明に係る流体機械によれば、シール部材および相手面の摩耗が小さく、長期信頼性があり、高い機密性を有し、摩擦による摺動ロスを小さく、高性能で静粛な流体機械を提供することができる。
以下、本発明に係る流体機械の第1実施形態について横型ヘリカル圧縮機を例にとり添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る流体機械の第1実施形態としての横型ヘリカル圧縮機の縦断面図である。
図1に示すように、本第1実施形態の横型ヘリカル圧縮機1は、ケーシングレスであり、多数の作動室が形成されるヘリカル圧縮機構部2と、このヘリカル圧縮機構部2を駆動させる電動機部3と、この電動機部3とヘリカル圧縮機構部2間に設けられ電動機部3の動力をヘリカル圧縮機構部2に伝達するクランクシャフト4をベース5に直線上に配置している。
また、ヘリカル圧縮機構部2の一側と電動機部3間にクランクシャフト4を支持する主軸受6を、ヘリカル圧縮機構部2の他側にクランクシャフト4を支持するとともにローラ22のスラスト荷重を支持する副軸受7を設けて、副軸受7とヘリカル圧縮機構部2のローラ22間には、ローラ22が自転するのを防止するための自転防止機構を構成するオルダムリング8を設け、さらに、クランクシャフト4の一端には、ヘリカル圧縮機1を冷却する冷却ファン9を設けている。
電動機部3は、主軸受6に固定されたモータステータ31と、このモータステータ31内で回転し、クランクシャフト4を回転させるモータロータ32とからなっている。
一方、ヘリカル圧縮機構部2は、シリンダ21内に、旋回(公転)自在に偏心配置された可動部材としての環状の上記ローラ22と、このローラ22とシリンダ21間に軸方向に次第に容積が小さくなる作動室としての圧縮室23を区画する不等ピッチのブレード24とを有している。
ローラ22の外周面には、所定寸法の螺旋状溝22aが図1中左端の吸込口21a側端から右端の吐出口21b端に向けてピッチが徐々に小さくなるように形成されており、このブレード溝22a内には弾性を有する螺旋状のブレード24が出没かつ摺動可能に嵌め込まれている。
また、回転するローラ22と主軸受6間には、主軸受6に設けた取付溝6aに挿入して、環状をなし、図2に示す断面形状をなす吸込側シール部材25を設けている。この吸込側シール部材25は、断面形状がコ字状をなし互いに対向してシール面を構成する2個のリップ部25a及びこのリップ部25a同士を連結するヒール部25bとからなるシール材25cと、このシール材25cの内側に設けられた弾性部材25dとからなっている。
さらに、ローラ22と副軸受7間には、ローラ22に設けた取付溝22bに挿入して、図3に示す環状、図4に示す断面形状をなす吐出側シール部材26を設けている。吐出側シール部材26は、例えばふっ素樹脂製で、断面形状がコ字状をなし互いに対向してシール面を構成する2個のリップ部26a、26a及びこのリップ部26a、26a同士を連結するヒール部26bとからなるシール材26cと、このシール材26cの内側に設けられた斜め巻きバネ26dとからなっており、2個のリップ部26a、26aのうち、反溝底側のリップ部26aの摺動面に円弧状突起26eを設ける。
図5に示すように、円弧状突起26eの幅D1は摺動面となり得る全幅D2の1/2以下であるのが好ましい。これにより、初期馴染みや長期の使用において、円弧状突起に摩耗が生じてもシール面の幅が大きくならず、突起の効果が長期に渡って得られる。また、図5および図6に示すように、円弧状突起26eの位置(突起中心L)が摺動面となり得る全幅D2の中心よりも開口側に配置するのが好ましい。これにより、シール部材の押圧力が減少、シール部の面圧および摩擦抵抗が低減でき高性能と信頼性が得られる。
さらに、上述図4に示すように、溝底側のリップ部26aの摺動面に傾斜面を設けてもよいが、図7あるいは図8に示すように、溝底側のリップ部26aからヒール部26bに渡って同一平面状であってもよい。これにより、溝へ挿入する面を平滑にして、広い面で溝底と接触するように配設することで、溝底との摩擦抵抗が大きくなり、シール部材の回転を抑制でき、安定したシール性能が長期に渡って維持できる。摺動側ではないので、摩擦抵抗による圧縮機性能への影響はない。
なお、本実施形態では、突起を円弧状の例で説明したが、図9に示す三角形状突起26eあるいは図10に示す台形状突起26eでも同様の効果が得られ、また、図11に示すように、リップ部26aに円弧状突起26eを有し、リップ部26aからヒール部26bに渡って同一平面状にし、板バネ26fを装着した構成でも、同様の効果が得られる。
本第1実施形態の横型ヘリカル圧縮機によれば、反溝底側のリップ部に突起を設けることで、小さい接触面でシールを行うため、使用初期、接触面圧が大きく摺動面の初期馴染みが早く(ふっ素樹脂の移着膜生成)、高い機密性が得られる。また、旋回運動による摺動は、小半径を連続的に描くような微細な動きであることから摩耗粉の排出が難しく、噛込み易く、摩耗粉による摩耗(ざらつき摩耗)が生じるが、突起によって接触部から閉口部に向けて常に隙間ができ、摩耗粉の排出が良好で摩耗粉の噛込みが抑えられ、シール部材および相手面の摩耗が低減できる。さらに接触面が小さいために摩擦による摺動ロスが小さく、圧縮機性能が向上する。
次に本発明の第2実施形態に係る流体機械について説明する。
本第2実施形態は、第1実施形態の吐出側及び吸込側シール部材が接する接触面を含む摺動面に摺動特性が優れた別部材を付加する。
例えば、図1及び図12に示すように、ローラ22と主軸受6間に吸込側シール部材25を設けている。この吸込側シール部材25が互いに対向して相対的に摺動する部材、すなわちローラ22の一側面に摺動特性が優れた別部材27を付着する。
また、図13に示すように、ローラ22と副軸受7間に吐出側シール部材26を設けている。この吐出側シール部材26が互いに対向して相対的に摺動する部材、すなわち副軸受7の一側に摺動特性が優れた別部材27を付着する。
さらに、図14に示すように、副軸受7のオルダム溝7aに案内されるオルダムリング8のキー部8aに別部材27を付着する。
一般にローラ等摺動相手部品の表面処理により摺動特性を向上させる場合には、その使用材料は、材質が制限されるが、本第2実施形態によれば、材質に制限されずに最適な摺動部材を選定できる。また別部材を交換することで、摺動相手部品全体の交換が必要なく、メンテナンス性が向上する。さらには、摺動相手部品の製造性向上のために、この部品を鋳造した場合、その摺動面に巣があっても、別部材品を介在させることで巣による摩耗への影響を排除でき、高信頼性の圧縮機が実現される。
このように、摺動部に摺動特性の優れた別部材を設けることで、摩擦が低減し、低入力化することで高性能の圧縮機を実現でき、さらに、整備時に別部材のみの部分的な交換ですみ、経済的である。
この別部材として、ローラ等摺動相手部品となる部材より面粗さの小さい部材を用いるのが好ましい。これにより、高信頼性、摩擦が低減して、低入力化することで高性能の圧縮機が実現され、また、平面度の高い部品を設けることで、シール面においては漏れが低減し、その他の面でもあっても摺動の際のガタつきが低減して、より高性能の圧縮機が実現される。
別部材の材質としては、面粗さの小さい、あるいは平面度の良いPET(ポリエチレンテレフタレート)等でできたシートが好ましい。これにより、面精度がよいものを容易に入手でき、また部品形状に合った加工もし易い。
さらに、別部材が薄板であるのが好ましい。薄板であれば別部材自体の平面度が若干悪くても、組立てた際に形状が他部品に倣うので、組立てた状態で良好な平面度を得やすい。
また、薄板は固体潤滑被膜で覆ったものが好ましい。これにより、摺動特性がさらに優れた材料の選定が可能になり、高信頼性、摩擦が低減して、低入力化で高性能の圧縮機が実現される。
また、本発明の第3実施形態に係る流体機械について説明する。
本第3実施形態は、第1実施形態のローラの外周にテーパー部を形成し、このテーパー部に固体潤滑被膜を形成する。
例えば、図15に示すように、第3実施形態の横型ヘリカル圧縮機のローラ22は、その外周面22cにテーパー部22cを形成し、このテーパー部22cの表面に固体潤滑被膜28を形成する。
ローラとシリンダのクリアランスは、漏れを減らし、体積効率をよくするためには、小さい方が好ましいが、起動時、運転条件変更時など過渡時には、ローラが不安定な動きとなり、シリンダと接触する可能性がある。そこで、ローラ外周の反オルダム側はその一部をテーパーとし、接触を防止している。テーパーとすれば、ローラとシリンダのクリアランスが広がるので漏れは増加する。そこで、そのテーパー部に固体潤滑被膜を塗布することにより、クリアランスを小さくして漏れを防止し、ローラの動きが不安定な時も固体潤滑被膜と直接シリンダが接触し、ローラが直接は接触しないので、音、振動、摩耗などの問題を解決でき静粛な横型ヘリカル圧縮機が実現される。
テーパーの始点からの距離に応じて、固体潤滑被膜の厚さを変えるのが好ましい。テーパーの始点から遠くローラ外周径が小さい部位では、固体潤滑被膜を厚く、テーパの始点近傍のローラ外径がそれ程小さくない部位では薄く塗布することにより、テーパーを設けていない部位とほぼ同様の外径にして、ローラとシリンダのクリアランスを小さくして、ローラが直接シリンダに接触するのを減じることができる。
また、図16に示すように、ローラ22の外周の吸込側第1室目に対応する部位に、固体潤滑被膜29を塗布して形成するのが好ましい。これにより、熱膨脹の小さい吸込側第1室目のローラとシリンダのクリアランスが小さくなって、漏れが減少し、体積効率が向上する。
なお、上記各実施形態の流体機械では、横型ヘリカル圧縮機を例にとり説明したが、本発明はこれ以外の流体機械にも適用できる。
図1に示す本発明の横型ヘリカル圧縮機を用い、表1及び下記に示すように突起の有無及び突起の形状を変化させて、表2に示すような消費電力、摩耗量、圧縮応力を調べた。耐久時間は100時間と1000時間とし、また、シールリングの形状の差によって装着した際の押圧力が変化し摺動部の面圧や摩擦抵抗の増加に至ることから、装着を模擬した圧縮試験により圧縮応力を相対比較した。
[実施例1]
図5及び図6に示すように、PTFE樹脂製のシール外皮に斜め巻きコイルスプリングを挿入、開口部側の反溝底側のシール部(リップ部という)に円弧状の突起を設けている。また閉口部(ヒール部という)には段差が設けてある。ローラ側のリング状の装着溝と副軸側の摺動面の隙間(シール隙間という)の最大値に対して、充分に接触可能なリップ間高さ(H)が有りかつ、最小のシール隙間(K2)に対しても円弧状突起のリップ部とヒール部の段差によって副軸側摺動面との間に隙間(W)を設けている。つまり、使用されるシール隙間の範囲において隙間(W)が確保でき、摺動面では突起の先端が接触する。
円弧状の突起の幅(D1)は、ヒール段差までのシール幅(D2)と同じ幅(D1=D2)としている。また接触部はシール幅(D2)に対して1/2の位置(L)に配置される。以下、同じ条件とするためにリップ間高さ(H)、最小のシール隙間(K)を合わせている。
[実施例2]
実施例1と同じ構成であるが、突起の幅(D1)はヒール段差までのシール幅(D2)に対して1/2、1/3、1/7の長さの円弧状としている。接触部は、実施例1と同じシール幅(D2)に対して1/2の位置(L)に配置している。
[実施例3]
実施例2と同じ、突起の幅(D1)がヒール段差までのシール幅(D2)に対して1/3の円弧状とした構成であるが、接触部はシール幅(D2)に対して1/3、1/6の位置(L)に配置する。
[実施例4]
図7に示すような構造を有し、図4の実施例1に対し、反摺動面(溝挿入側の面)は平滑である。リップ部の構成は実施例1と同じで、円弧状の突起の幅(D1)はシール幅(D2)と同じ幅(D1=D2)としている。また接触部はシール幅(D2)に対して1/2の位置(L)に配置される。
[比較例1]
図17〜図19に示す従来のシールリングで、突起がない構成であるがリップ間高さ(H)と接触点は実施例1(突起位置)と同じである。また、最小のシール隙間(K2)に対しては隙間(W2)が小さく、面接触し易い状態である。
Figure 2007092546
調査結果を表2に示す。
Figure 2007092546
表2からもわかるように、
(1)圧縮応力(相対比)は、装着のバネ、リップ部の撓み剛性、リップ間高さ(H)、シール隙間(K)は同じなので、圧縮した際の作用点(接触点)の位置に関係する。つまり、開口部先端位置に突起を設けた方がモーメントの差で小さい力により挟み込むことができる。よって、その反力となる突起の接触応力(面圧)も小さくなる。
以下、具体的に比較する。
(2)実施例1(比較例1との比較)
消費電力が100H後で比較例1の消費電力量を1としたとき0.02(2%)低減、1000H後の増加量も小さく、接触部の寸法差による摩擦抵抗の違いによる。圧縮応力は同一なので、突起による摺動特性向上の効果を確認できる。一方、比較例1は1000H後には、摩耗量が大きくなり、信頼性に乏しいことが判る。また、シールリングの閉口部内周面に摺動傷が見られ、ローラ構内を回転した痕跡があった。
実施例1はシールリングの閉口部内周面に摺動傷が若干見られ、ローラ構内を多少回転した痕跡があった。
(3)実施例2(比較例1及び実施例1との比較)
実施例2は比較例1に比べて、消費電力が低減、1000H後の増加量も小さく、また、実施例1に比べて、突起の幅を小さくしたことで、実施例1よりも消費電力、摩耗量が改善された。しかし、実施例2の(3)は、突起の幅1/7が小さすぎて初期馴染みの段階で摩耗し、1000H後には実施例1よりも摩耗量は増加した。よって、シール可能な面の1/2未満、1/7を超える範囲の突起の幅が適していることが判る。
(4)実施例3(比較例1及び実施例2との比較)
実施例3は突起の位置を開口部の端に配置したことで、比較例1に比べて、消費電力が低減、1000H後の摩耗量も小さく、さらに、実施例2に比べて圧縮応力も小さくなり、突起の効果を最大限に発揮でき、消費電力、摩耗量が最も小さくなった。よって、突起の位置はシール可能な面の1/2を超えて開口側への配置が適していることが判る。
(5)実施例4(比較例1及実施例1との比較)
実施例4は、反摺動面が平滑であり、比較例1に比べて、消費電力が低減、1000H後の摩耗量も小さく、摩耗量も改善された。また、実施例1に比べて、1000Hでの摩耗量が抑制され、よって、溝挿入側の面を平滑にして接触面積を増やした効果により回転が抑えられ、長期に渡って高い信頼性が得られる。
本発明に係る流体機械の第1実施形態の縦断面図。 本発明に係る流体機械の第1実施形態に用いられる吸込側シール部材の縦断面図。 本発明に係る流体機械の第1実施形態に用いられる吐出側シール部材の平面図。 本発明に係る流体機械の第1実施形態に用いられる吐出側シール部材の縦断面図。 図4の吐出側シール部材の円弧状突起を拡大して示す縦断面図。 本発明に係る吐出側シール部材の円弧状突起を示す縦断面図。 本発明に係る吐出側シール部材の円弧状突起の他の実施形態を示す縦断面図。 本発明に係る吐出側シール部材の円弧状突起の他の実施形態を示す縦断面図。 本発明に係る吐出側シール部材の円弧状突起の他の実施形態を示す縦断面図。 本発明に係る吐出側シール部材の円弧状突起の他の実施形態を示す縦断面図。 本発明に係る吐出側シール部材の円弧状突起の他の実施形態を示す縦断面図。 本発明に係る流体機械の第2実施形態に用いられる別部材の取り付け状態を示す縦断面図。 本発明に係る流体機械の第2実施形態に用いられる別部材の取り付け状態を示す縦断面図。 本発明に係る流体機械の第2実施形態に用いられる別部材の取り付け状態を示す縦断面図。 本発明に係る流体機械の第3実施形態に用いられるローラの縦断面図。 本発明に係る流体機械の第3実施形態に用いられるローラの側面図。 従来の流体機械に用いられる吐出側シール部材の縦断面図。 従来の流体機械に用いられる吐出側シール部材の縦断面図。 従来の流体機械に用いられる吐出側シール部材の縦断面図。
符号の説明
1…横型ヘリカル圧縮機、2…ヘリカル圧縮機構部、3…電動機部、4…クランクシャフト、6…主軸受、7…副軸受、8…オルダムリング、6a…取付溝、21…シリンダ、22…ローラ、22a…螺旋状溝、22b…取付溝、23…圧縮室、24…ブレード、25…吸込側シール部材、26…吐出側シール部材、26a…リップ部、26a…リップ部、26b…ヒール部、26c…シール材、26d…斜め巻きバネ、26e…円弧状突起。

Claims (4)

  1. シリンダと、
    このシリンダ内に偏心して配置され一端側から他端側に向かって螺旋状溝が設けられたローラと、
    前記螺旋状溝に出没自在に嵌め込まれ前記シリンダと前記ローラとの間に複数の作動室を形成する螺旋状のブレードと、
    前記ローラを前記シリンダ内で偏心回転させることにより一端側の作動室に吸込んだ作動流体を他端側の作動室に移送するクランクシャフトと、
    前記シリンダの端面に設けられ前記クランクシャフトを支持するとともに前記ローラのスラスト荷重を支持する軸受部材と、
    前記ローラの他端側の端面と前記軸受部材の軸受面の一方に設けられた環状溝と、
    前記環状溝に装着され、前記ローラの端面と前記軸受部材の軸受面間をシールする環状のシール部材を備えた流体機械において、
    前記シール部材は、断面形状がコ字状をなし互いに対向してシール面を構成する2個のリップ部及びこのリップ部同士を連結するヒール部とからなるシール材と、このシール材の内側に設けられたバネとからなり、前記2個のリップ部のうち、反溝底側のリップ部の摺動面に突起を設けたことを特徴とする流体機械。
  2. 前記シール材の溝底側はリップ部からヒール部に渡って同一平面状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体機械。
  3. 互いに対向して相対的に摺動する部材間に摺動特性の優れた別部材を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の流体機械。
  4. 前記ローラの外周面にテーパー部を形成し、前記テーパー部の表面に固体潤滑被膜を形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の流体機械。
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