JP2007090837A - 紙積層材 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観として金属光沢を有した優れた意匠性を持ち、水蒸気バリアー性、酸素バリアー性が要求される用途、特に、食品包装材料として使用可能な、安定した蒸着層を有する紙積層材を提供すること。
【解決手段】紙である基材層上に、アンカーコート剤を塗布してアンカーコート層もしくはアンカーコート含浸層を形成し、さらに、該アンカーコート層もしくはアンカーコート含浸層上に金属蒸着層を積層した紙積層材であり、基材層の厚さ1μm当たりに対し、前記アンカーコート剤が乾燥後の重量で0.2g/m2 以上塗布されていて、前記金属蒸着層を積層した後の入射角60°×反射角60°条件での光沢度が70%以上、かつ、水蒸気透過率が3g/m2 /day以下であることを特徴とする紙積層材。
【選択図】なし

Description

本発明は、水蒸気バリアー性が要求される用途、特に、食品包装材料として使用可能であり、かつ安定した蒸着層を有する紙積層材に関する。
従来から、ガス遮断性、遮光性に優れているアルミ箔をプラスチックフィルムにラミネートしたものが包装材として使用されてきている。
しかし、アルミ箔をラミネートしたプラスチックフィルムを廃棄処理する方法としては、焼却法と埋め立て法があるが、焼却の場合はアルミ箔は燃焼せずに残存し、埋め立ての場合は永久的に地中に残存することから環境問題の原因となっており、近年、脱アルミ箔化が望まれるようになった。
この問題に対し、近年、紙を使用した積層材が注目され、包装材料の分野においても研究が試みられるようになってきた。
例えば、外装紙と珪素の蒸着層を片面に形成したポリエチレンテレフタレートフィルムの間にポリエチレンフィルムを介在させ、ポリエチレンテレフタレートフィルム層の珪素蒸着面にポリエチレンフィルム層を形成させた菓子用包装材が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、この菓子用包装材は、外装紙と、珪素蒸着によりガスバリア性を付与したポリエチレンテレフタレートフィルムとの組合せであり、環境に対する負荷の少ない紙単体でガスバリア性が得られるという紙積層材ではなく、いまだ環境に対する負荷の少ない紙単体でガスバリア性を有するという紙積層材は知られていなかった。
特開2002−11822号公報
上述したような点に鑑み、本発明の目的は、外観は金属光沢を有した優れた意匠性を持ち、水蒸気バリアー性が要求される用途、特に、食品包装材料として使用可能であり、かつ、安定した蒸着層を有する紙積層材を提供することにある。
上述した目的を達成する本発明の紙積層材は、以下の(1) の構成を有する。
(1)紙である基材層上に、アンカーコート剤を塗布してアンカーコート層もしくはアンカーコート含浸層を形成し、さらに、該アンカーコート層もしくはアンカーコート含浸層上に金属蒸着層を積層した紙積層材であり、基材層の厚さ1μm当たりに対し、前記アンカーコート剤が乾燥後の重量で0.2g/m2 以上塗布されていて、前記金属蒸着層を積層した後の入射角60°×反射角60°条件での光沢度が70%以上、かつ、水蒸気透過率が3g/m2 /day以下であることを特徴とする紙積層材。
また、かかる本発明の紙積層材において、好ましくは、以下の(2) 〜(3) の構成を有するものである。
(2)アンカーコート層の塗布面における表面粗さの最大高さが11μm以下である上記(1) 記載の紙積層材。
(3)蒸着層をなす金属が、金属アルミニウムである上記(1) 、(2) のいずれかに記載の紙積層材。
本発明の紙積層材は、外観は金属光沢を有した良好な意匠性を持ち、水蒸気バリアー性を有し、遮光性にも優れる。
また、本発明の紙積層材は、基材層に紙を使用することにより、良好な印刷適性と、アルミ箔を使用した構成品と同等の折れ性、ひねり性を有し、食品包装材、たばこ、医薬品包装材、または精密電子部品の包装材として良好に使用することができる。
また、本発明の紙積層材は、主要部は紙であることから焼却が可能な積層材である。
本発明の紙積層材は、紙で構成される基材層上に、アンカーコート剤を塗布してアンカーコート層もしくはアンカーコート含浸層を形成し、さらに、該アンカーコート層もしくはアンカーコート含浸層上に金属蒸着層を積層した紙積層材である。該アンカーコート剤の塗布量は、紙である基材層がある程度該アンカーコード剤を吸い込むので、該基材層の厚さが厚いものであればそれに比例対応して塗布量も多くすべきであり、該基材層の厚さ1μm当たりに対し、前記アンカーコート剤が乾燥後の重量で0.2g/m2 以上塗布されていることが重要である。すなわち、基材層の厚さが10倍である10μmであれば、アンカーコート剤は乾燥後の重量で上記の10倍である2g/m2 以上塗布されていることが必要なものである。
また、本発明の紙積層材は、金属蒸着層を積層した後の入射角60°×反射角60°条件での光沢度が70%以上であり、かつ、水蒸気透過率が3g/m2 /day以下であることを特徴とするものである。
本発明において、基材層を構成する紙とは、JIS−P0001で定義される紙をいうものであって、植物繊維その他の繊維をこう(膠)着させて製造したものをいい、素材繊維として、合成高分子物質を用いて製造した合成紙のほか、繊維状無機材料を配合した紙も含む概念である。
該基材層を形成する紙について、いわゆる紙の種類の観点からいうと、本発明に好ましく使用される紙の例として、グラビア用紙、クラフト紙、カーボン紙、グラシン紙、アート紙、白合紙、つや紙、パラフィン紙等の各種の紙類が使用できる。中でも、価格的に安価な白合紙が好ましい。
また、アンカーコート剤とは、基材層上に対してアンカーコート層を形成することができ、表面平滑性とバリアー性を付与する効果を有する薬剤のことであり、例えば、蒸着用プライマー剤として市販されているもの等を用いることができる。
本発明において、該アンカーコート剤の塗布量は、前述の通り、紙である基材層がある程度アンカーコード剤を吸い込むことから、該基材層の厚さが厚いものであればそれに比例対応して塗布量も多くするのであり、該基材層の厚さ1μm当たりに対し、該アンカーコート剤を乾燥後の重量で0.2g/m2 以上塗布する。本発明者らの知見によれば、該塗布量の上限は、塗布量に見合った効果が見られなくなってくることから、基材層の厚さ1μm当たりに対し、該アンカーコート剤の乾燥後の重量で1.0g/m2 程度までである。
アンカーコート剤の塗布、乾燥後の該塗布面の表面粗さの最大高さは、11μm以下であることが好ましい。特に、蒸着後の水蒸気透過率を考慮すると、アンカーコート剤の塗布、乾燥後の表面粗さの最大高さは9μm以下であることがより好ましい。該表面粗さの最大高さの下限値は、加工上の観点から、3.0μm程度までである。
また、アンカーコート剤の塗布後の表面の光沢度(入射角60°×反射角60°条件)は、13%以上であることが望ましい。特に、蒸着後の水蒸気透過率を考慮する場合、アンカーコート剤の塗布後の表面の光沢度(入射角60°×反射角60°)は、16%以上であることがより好ましい。
上記アンカーコート剤は、紙である基材層上に塗布する。塗布後、アンカーコート剤は基材層上に、アンカーコート層として層を形成してもよく、アンカーコートが基材層に完全に含侵されてもよく、さらに、アンカーコートの一部がアンカーコート層を形成し、一部が基材層に含侵されてもよく、いずれの場合でも本発明者らの知見によれば、アンカーコート剤を用いた効果は、十分に認められるものである。
アンカーコート剤として用いられるポリマーの性状は、上述のガスバリア性、乾燥後の表面粗さ、光沢度(入射角60°×反射角60°)に対して改善効果を有する薬剤であって、基材である紙の構成繊維に有効に塗布されるものであればよく、更には繊維間に含浸できるものであればよく、特に限定はされない。
アンカーコート剤として用いられるポリマーは、例えば、アクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ワックス系、あるいはポリブチルアルコール系のコート剤が好適であり、本発明の紙積層材の蒸着後の水蒸気透過率を考慮した場合、ポリウレタン系が特に好ましい。
アンカーコート剤を塗布するにあたり、そのコーティング回数(塗布回数)は、特に限定されないがコストの面から考え1回〜3回程度とするのが好ましい。
上記アンカーコート剤を紙である基材層上に塗布するにあたり、アンカーコート剤の乾燥温度・乾燥時間は、特に限定されないが、後工程の蒸着加工を考慮した場合、アンカーコートの乾燥温度・乾燥時間は、アンカーコート塗布した後の乾燥後の含有水分率が3%以下となる条件が好ましく、2%以下となる条件がより更に望ましい。該乾燥後の含有水分率の好ましい下限値は0%である。
アンカーコート剤の塗布方法は、例として、グラビア方式、コンマ方式、エアナイフ方式、あるいはリバースロール方式等の従来から知られている手法によって適宜に可能である。バーコーターを使用したハンドコートでも本質的には変わらない。
本発明の紙積層材において、上述のとおり、アンカーコート剤の塗布量は、基材層厚さ1μm当たりに対し、アンカーコート剤を乾燥後の重量で0.2g/m2 以上塗布する。アンカーコート剤の塗布量は、基材層厚さ1μm当たりに対し、好ましくは、乾燥後の重量で0.4g/m2 以上塗布することである。
本発明の紙積層材において、基材層の厚みを1μmとした場合のアンカーコート剤の乾燥後の塗布量(面積当たりの塗布量)は、基材層厚みを基準に換算した面積当たり塗布量(重量)の換算値により規定されるものである。基材層の厚み1μm当たりに対し乾燥後の重量で0.2g/m2 塗布するとは、基材層を1μm厚さに換算した場合のアンカーコート剤重量(乾燥後)が0.2g/m2 となるように塗布することであり、例えば、基材層が10μm厚さの場合には、厚さが10倍であるので、アンカーコート剤を乾燥後の重量で10倍の2g/m2 塗布するものであることを意味する。
本発明の紙積層材においてアンカーコート剤は、蒸着後の水蒸気透過率性の付与効果だけでなく、基材層の吸湿を防ぎ、紙の吸湿によるシワとそのシワに起因する蒸着層割れを防止する保護層としての効果をももたらすものである。
本発明の紙積層材は、紙である基材層上にアンカーコート剤を塗布し、さらに、アンカーコート塗布面上に金属蒸着層を積層する。
上記金属蒸着層は、例として、アルミニウム、錫、亜鉛、銅、マグネシウム、銅及びその酸化物、シリカ等の珪素酸化物の蒸着層が挙げられるが、蒸着外観と食品衛生上から、金属アルミニウム、アルミナまたはシリカから形成される金属蒸着方法が好ましい。
金属蒸着層を積層する方法は、真空蒸着方法が好ましい。
真空蒸着は、加熱蒸着法、スパッタリング、イオンプレーティング法等の従来から実施されてきている手法において可能である。工業的には、真空蒸着は、連続巻き取り式が好ましく採用されるが枚葉式であってもよい。
本発明にかかる紙積層材は、金属蒸着層を積層後の入射角60°×反射角60°条件での光沢度が70%以上であり、より好ましくは、該光沢度が100%以上である。該光沢度が70%未満である場合には、ガスバリア性が不十分であり、食品包装材料として使用する際には、中身の食物に外気が透過してしまうことから好ましくないのである。
また、本発明にかかる紙積層材は、該金属蒸着層を積層した後の水蒸気透過率が3g/m2 /day以下であることが重要であり、更には、2g/m2 /day以下であることが好ましい。かかる水蒸気透過率が低いことは、金属蒸着が理想的に行われていることを意味しているものであるが、3g/m2 /day以下と小さいこと、さらに好ましくは、2g/m2 /day以下と小さいことは、特に、食品用の包装材料として、ガスの透過を遮断し、包装材中の食物の鮮度を長く保つことができる点で、非常に優れたものである。
本発明の紙積層材において、該水蒸気透過率の好ましい範囲の下限値は、良好に作製された本発明の紙積層材で0.5g/m2 /day程度まで可能であり、さらに場合によっては、0g/m2 /day程度の実現も金属蒸着層をうまく構成することにより可能である。
本発明の紙積層材において、上記蒸着層の厚みは特に限定されないが、表面抵抗値3Ω以下を満足する厚さであることが好ましく、水蒸気バリアー性を考慮した場合、該表面抵抗値が1Ω以下を満足する厚さであることが更に好ましい。表面抵抗値と金属蒸着層との間には、金属蒸着層の厚みの相関関係があるからである。
本発明の紙積層材において、金属蒸着層を積層後の入射角60°×反射角60°条件での光沢度が70%以上、水蒸気透過率を3g/m2 /day以下を満足する紙積層材とするためには、表面粗さの最大高さを11μm以下、表面の光沢度(入射角60°×反射角60°)を13%以上になるようにアンカーコート剤を塗布し、表面抵抗値3Ω以下にコントロールして金属蒸着層を形成させるのが重要である。
以下の実施例により本発明の紙積層材を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
(1)最大高さ(μm):
JIS B0601に準処して万能表面形状測定機(小坂研究所社製、SE−3C)を使用し、3インチ紙管に巻き取られた紙を23℃、63%RH雰囲気中で20センチ×10センチサイズにカットし、n数5点にて測定した。
(2)光沢度:
3インチ紙管に巻き取られた紙を23℃、63%RH雰囲気中でA−4サイズにカットし、JIS Z8105、JIS Z8120、JIS Z8401、JIS Z8701に準拠してデジタル変角光沢計(スガ試験器社製、UGV−5D)を使用し、入射角60°×反射角60°条件でn数5点にて測定した。
(3)水蒸気透過率(g/m2 ・day):
A−4サイズの紙積層材を23℃、63%RH雰囲気中で10cm×10cmサイズにカットし、JIS K 7129 Bに準処して水蒸気透過率測定装置(モダンコントロール社製、Permatran)を使用して、温度40℃、相対湿度90%の条件下で、n数5点にて測定した。
(4)表面抵抗値(Ω/□):
A−4サイズの紙積層材を23℃、63%RH雰囲気中で10cm×10cmサイズにカットし、JIS C2316に準処して、表面抵抗値測定装置(三菱化学社製、ロレスタ−EP)を使用しn数5点にて測定した。
(5)アンカーコート剤の塗布乾燥後の塗布重量(重量測定)(g):
10cm×10cmサイズの紙を温度120℃のオーブンにて6分間乾燥させた後、メトラー・トレド社製電子天秤 メトラートレドを使用し、23℃×64%RH雰囲気中でn数5点でサンプルの重量を測定して、乾燥後のアンカーコート剤の塗布量を求めた。
実施例1
大興製紙社製の白合紙「タイラップ」(厚さ40μm)に、アンカーコート剤として大日精化(株)社製蒸着用プライマー PD−4 PET−2と、同アンカーコート剤硬化剤VM−Dとを所定の配合(30対1.5)で調合し、さらに、乾燥後の塗布量に換算して8g/m2 塗布した後に、温度120℃のオーブンにて6分間乾燥させた。
次に、枚葉式蒸着機を用いて真空度2×10-4Torrに排気後、アンカーコート塗布層上にタングステンフィラメントを用いて99.9%アルミニウムを蒸気化し、表面抵抗値1Ωとなるように蒸着時間(蒸着時間10秒)で表面抵抗値をコントロールし、アルミニウム蒸着層を形成させ、本発明にかかる紙積層材を得た(紙1μm厚さあたりのアンカーコート剤の乾燥後の塗布重量は0.2g/m2 )。
実施例2
大興製紙社製白合紙「タイラップ」(厚さ40μm)に、アンカーコート剤として大日精化(株)社製蒸着用プライマー PD−4 PET−2と、同アンカーコート剤硬化剤VM−Dとを所定の配合(30対1.5)で調合し、さらに、乾燥後の塗布量に換算して10g/m2 塗布した後に、温度120℃のオーブンにて6分間乾燥させた。
次に、枚葉式蒸着機を用いて真空度2×10-4Torrに排気後、アンカーコート剤塗布層上にタングステンフィラメントを用いて99.9%アルミニウムを蒸気化し、表面抵抗値1Ωとなるように蒸着時間(蒸着時間10秒)で表面抵抗値をコントロールし、アルミニウム蒸着層を形成させ、本発明にかかる紙積層材を得た(紙1μm厚さあたりのアンカーコート剤の乾燥後の塗布重量は0.25g/m2 )。
実施例3
大興製紙社製白合紙タイラップ「タイラップ」(厚さ40μm)に、アンカーコート剤として大日精化(株)社製蒸着用プライマー PD−4 PET−2と、同アンカーコート剤硬化剤VM−Dとを所定の配合(30対1.5)で調合し、さらに、乾燥後の塗布量に換算して15g/m2 塗布した後に、温度120℃のオーブンにて6分間乾燥させた。
次に、枚葉式蒸着機を用いて真空度2×10-4Torrに排気後、アンカーコート剤塗布層上にタングステンフィラメントを用いて99.9%アルミニウムを蒸気化し、表面抵抗値1Ωとなるように蒸着時間(蒸着時間10秒)で表面抵抗値をコントロールし、アルミニウム蒸着層を形成させ、本発明にかかる紙積層材を得た(紙1μm厚さあたりのアンカーコート剤の乾燥後の重量は0.38g/m2 )。
実施例4
大興製紙社製グラシン紙(厚さ40μm)に、アンカーコート剤として大日精化(株)社製蒸着用プライマー PD−4 PET−2と、同アンカーコート剤硬化剤VM−Dとを所定の配合(30対1.5)で調合し、さらに、乾燥後の塗布量に換算して15g/m2 塗布した後に、温度120℃のオーブンにて6分間乾燥させた。
次に、枚葉式蒸着機を用いて真空度2×10-4Torrに排気後、アンカーコート剤塗布層上にタングステンフィラメントを用いて99.9%アルミニウムを蒸気化し、表面抵抗値1Ωとなるように蒸着時間(蒸着時間10秒)で表面抵抗値をコントロールし、アルミニウム蒸着層を形成させ、本発明にかかる紙積層材を得た(紙1μm厚さあたりのアンカーコート剤の乾燥後の重量は0.38g/m2 )。
比較例1
大興製紙社製白合紙「タイラップ」(厚さ40μm)に、アンカーコート剤として大日精化(株)社製蒸着用プライマー PD−4 PET−2と、同アンカーコート剤硬化剤VM−Dとを所定の配合(30対1.5)で調合し、さらに。乾燥後の塗布量に換算して5g/m2 塗布した後に、温度120℃のオーブンにて6分間乾燥させた。
次に、枚葉式蒸着機を用いて真空度2×10-4Torrに排気後、アンカーコート剤塗布層上にタングステンフィラメントを用いて99.9%アルミニウムを蒸気化し、表面抵抗値1Ωとなるように蒸着時間(蒸着時間10秒)で表面抵抗値をコントロールし、アルミニウム蒸着層を形成させ、紙積層材(比較例1)を得た(紙1μm厚さあたりのアンカーコート剤の乾燥後の重量は0.13g/m2 )。
比較例2
大興製紙社製白合紙「タイラップ」(厚さ40μm)にアンカーコート剤として大日精化(株)社製蒸着用プライマー PD−4 PET−2と、同アンカーコート剤硬化剤VM−Dとを所定の配合(30対1.5)で調合し、さらに、乾燥後の塗布量に換算して4g/m2 塗布した後に、温度120℃のオーブンにて6分間乾燥させた。
次に枚葉式蒸着機を用いて真空度2×10-4Torrに排気後、アンカーコート剤塗布層上にタングステンフィラメントを用いて99.9%アルミニウムを蒸気化し、表面抵抗値1Ωとなるように蒸着時間(蒸着時間10秒)で表面抵抗値をコントロールし、アルミニウム蒸着層を形成させ、紙積層材(比較例2)を得た(紙1μm厚さあたりのアンカーコート剤の乾燥後の重量は0.1g/m2 )。
比較例3
大興製紙社製白合紙「タイラップ」(厚さ40μm)を120℃×6分乾燥後に、枚葉式蒸着機を用いて真空度2×10-4Torrに排気後、紙にタングステンフィラメントを用いて99.9%アルミニウムを蒸気化し、表面抵抗値1Ωとなるように蒸着時間(蒸着時間10秒)で表面抵抗値をコントロールし、アルミニウム蒸着層を形成させ、紙積層材(比較例3)を得た(アンカーコートなし)。
こうして得られた実施例1〜4品、比較例1〜3品について評価と比較を行った結果を表1に示した。
Figure 2007090837
実施例1、2、3、4から、紙積層材において食品包装材料にも使用可能なレベルの水蒸気バリア性を得るには、紙の繊維間の含浸が可能で平滑なアンカーコート層と安定した蒸着層が不可欠であることがわかる。
表1より、各実施例品は水蒸気透過率が低く、各比較例品は水蒸気透過率が高いことが確認できる。
実施例1、2、3、4品は、蒸着後の光沢度も高く、最大高さも低いことから十分な水蒸気バリアー性があることがわかる。
また、実施例4の結果から基材層の紙の種類が変わっても得られる水蒸気透過率に差異がなく、優れた水蒸気バリアー性を得ることが確認できる。
一方、比較例1、2、3品は、アンカーコート剤の紙への繊維間の含浸が不十分であり原紙光沢度が低く、最大高さも高いことから、良好な水蒸気バリアー性も得られていないことがわかる。
比較例3品については、紙に直接アルミ蒸着層を形成させたものでアンカーコートがないことから、蒸着後の水蒸気バリアー性が全く得られていないことがわかる。

Claims (3)

  1. 紙である基材層上に、アンカーコート剤を塗布してアンカーコート層もしくはアンカーコート含浸層を形成し、さらに、該アンカーコート層もしくはアンカーコート含浸層上に金属蒸着層を積層した紙積層材であり、基材層の厚さ1μm当たりに対し、前記アンカーコート剤が乾燥後の重量で0.2g/m2 以上塗布されていて、前記金属蒸着層を積層した後の入射角60°×反射角60°条件での光沢度が70%以上、かつ、水蒸気透過率が3g/m2 /day以下であることを特徴とする紙積層材。
  2. アンカーコート層の塗布面における表面粗さの最大高さが11μm以下である請求項1記載の紙積層材。
  3. 蒸着層をなす金属が、金属アルミニウムである請求項1、2のいずれかに記載の紙積層材。
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