JP2007086152A - 感光性樹脂積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】IR吸収性金属層と金属製支持体に挟まれた高品位の感光性樹脂積層体を提供すること。
【解決手段】少なくとも支持体、感光性樹脂層、非IR感受性高分子樹脂層、IRアブレーション層およびカバーフィルムを有する感光性樹脂積層体において、前記支持体が金属であり、かつ非IR感受性高分子樹脂層の厚みが0.1〜2.0μm未満であることを特徴とする水現像可能な感光性樹脂積層体。

Description

本発明は、コンピュータ製版技術により凸版印刷版やレリーフ版を製造する際に使用されるIRアブレーション層を有する感光性樹脂積層体に関する。
近年、凸版やフレキソ印刷の分野において、デジタル画像形成技術としても知られているコンピュータ製版技術(コンピュータ・トゥ・プレート(CTP)技術)は、極めて一般的なものとなってきている。CTP技術では、感光性印刷版の重合するべきでない領域を覆うために従来から使用されている写真マスク(フォトマスクやネガフィルムともいう)は、印刷版内で形成統合されるマスクに取って代わられている。このような統合マスクを得るための方法として、市場には2つの技術が存在する。一つは感光性印刷原版上にインクジェットプリンターでマスクを印刷する方法であり、もう一つは感光層上に紫外線に対して実質的に不透明で(即ち紫外線を実質的に通さない)、かつ、IRレーザの照射により融除可能な層(この層は、一般に「IRアブレーション層」や「赤外融除層」等と呼ばれており、本明細書では「IRアブレーション層」と呼ぶこととする。)を設け、当該層にIRレーザで画像形成をすることでマスクを形成する方法である。これらの技術を用いることで画像(マスク)が版上に直接形成され、次の工程で当該画像(マスク)を介して紫外線が照射され、製版へといたる。
ところで、上記IRアブレーション層を有する感光性印刷原版において、IRアブレーション層には、一般に、高分子バインダにカーボンブラックを多量に含有させた組成物が使用されている。また通常、IRアブレーション層上には、原版の保存時や取り扱いの際にIRアブレーション層の保護のためにカバーフィルムが設けられており、このカバーフィルムはIRレーザの照射前またはIRレーザの照射後(通常、主露光後、現像前の時点)に除去される。しかしIRアブレーション実施後、紫外線で主露光し、現像液で現像する際にカーボンブラックが現像液へ移行して現像液が汚れやすく、現像液を一回の製版作業毎に交換しなければならず、これが印刷コストの上昇の原因になっていた。
そこで、上記従来の問題が解消されて、高品位の印刷画像が得られ、しかも、現像液の汚れを低減できること、および種々の感光性樹脂層に対しても応用できるようなIRアブレーション用積層体の要望に応えるため、IRアブレーション層がIR吸収性金属層を含む感光性樹脂積層体が提案された。
前記IR吸収性金属層含有感光性樹脂積層体の提案により、殆どの課題を解決することができた。ところが、印刷の種類によっては支持体として金属板を用いる必要があり、その場合は、IR吸収性金属層と金属製支持体との間に感光層が存在するため、酸素透過性が悪く、重合が進み過ぎるという問題が生じた。このような状態は、充分な現像が出来ず、しいては画像再現性、品質にも悪影響を及ぼすものである。
本発明は、上記事情に鑑み、従来よりも高品位の印刷画像が得られ、IRアブレーション層と金属製支持体を有する感光性樹脂積層体を提供することを課題とするものである。
本発明者等は、上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに到った。すなわち本発明は、(1)少なくとも支持体、感光性樹脂層、非IR感受性高分子樹脂層、IRアブレーション層およびカバーフィルムを有する感光性樹脂積層体において、前記支持体が金属であり、かつ非IR感受性高分子樹脂層の厚みが0.1〜2.0μm未満であることを特徴とする水現像可能な感光性樹脂積層体。(2)IRアブレーション層がIR吸収性金属層である前記(1)記載の感光性樹脂積層体。(3)IRアブレーション層がアルミ蒸着層である前記(1)記載の感光性樹脂積層体。(4)IRアブレーション層が感光性樹脂層に接触配置されている前記(1)〜(3)のいずれかに記載の感光性樹脂積層体である。
本発明感光性樹脂積層体は、IR吸収性金属層と金属製支持体を有し品質にも悪影響が無く、画像再現性の優れたCTP版を得ることができるので、産業界に寄与すること大である。
本発明におけるIRアブレーション層はIR吸収性金属を含むものであり、「IR吸収性金属」とは、IRを吸収して融除(アブレーション)され得る金属、合金または含金属化合物を意味し、ここでの合金とは、2種以上の金属元素の融合物だけでなく、2種以上の金属元素とともに金属元素以外の元素を含む融合物も含む。また、「IR吸収性金属」は1種の材料でも2種以上の材料を併用してもよい。
上記IR吸収性金属の好ましい例としては、Al、Zn、Cuが挙げられる。また、上記合金の好ましい例としては、Ca、Sc、Tl、V、Sb、Cr、Mn、Al、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Ag、In、Sn、Ta、W、Au、BiおよびPbから選ばれる2種以上の金属の合金や、かかる2種以上の金属とともに、さらに非金属元素(炭素、ケイ素等)および/または希土類元素(Nd、Sm、Gd、Tb等)を含む合金が挙げられる。また、含金属化合物としては、IRを吸収して融除され得るものであれば、金属酸化物、金属窒化物等の各種化合物を使用できるが、それらの中でも、亜クロム酸銅、酸化クロム、アルミン酸コバルト−クロム等の暗色無機顔料が好ましい。
なお、IRアブレーション層の破れやキズつきの防止(膜強度)の点から、IR吸収性金属には、金属、合金を用いるのが好ましく、特に好ましくはAl、Zn、Cu、Bi−In−Cu合金であり、とりわけ好ましくはAlである。
本発明感光性印刷用原版の支持体は、可撓性で、しかし寸法安定性に優れた材料が好ましく用いられ、スチール、アルミニウム、銅、ニッケルなどに代表される金属製が使用される。ここで使用される支持体の厚みは50〜350μm、好ましくは100〜250μmが機械的特性、形状安定化あるいは印刷版製版時の取り扱い性等から望ましい。また、必要により、支持体と感光性樹脂層との接着を向上させるために、一般に用いられる接着剤を設けても良い。
次に、本発明における非IR感受性高分子樹脂層の構成材料としては、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレンオキシド、両性インターポリマー、アルキルセルローズ、セルローズ系ポリマー(特にヒドロキシプロピルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ニトロセルローズ)、エチレンとビニルアセテートのコポリマー、セルローズアセテートブチレート、ポリブチラール、環状ゴム等が挙げられる。これらは、いずれか1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。なお、両性インターポリマーは米国特許第4,293,635号に記載されているものを採用することができる。
上記例示の材料の中でも、水又は水性媒体で現像できることや、シワの発生等を考慮して、非IR感受性高分子樹脂層の膜厚は、好ましくは0.1〜2.0μm未満、さらに好ましくは0.5〜1.5μm、望ましくは1.0〜1.2μmである。
本発明では、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレンオキシドが挙げられ、なかでも重合度500〜4000、好ましくは1000〜3000で、かつ、ケン化度70%以上、好ましくは80〜99%、さらに好ましくは80〜90%のポリビニルアルコールまたは変性ポリビニルアルコールが望ましい。ここで、変性ポリビニルアルコールとは、ポリビニルアルコールの水酸基と反応性を有する化合物(例えば、カルボキシル基、二重結合、芳香族環等を有する化合物)を二次的に反応させたり、酢酸ビニルと他のビニルモノマーとの共重合体をケン化したりして、末端や主鎖中にカルボキシル基、カルボニル基、ポリオキシアルキレン基、アセトアセチル基、スルホン基、シラノール基を導入したものである。
本発明において、IRアブレーション層は実質的に紫外線(活性光線)を透過させない。すなわち、活性光線に対する光学濃度が2.5を超える値であり、好ましくは3.0を超える値である。
前記光学濃度を有するためには、IRアブレーション層としてIR吸収性金属層のみの場合、その厚みは、70〜20000Åが好ましく、特に好ましくは100〜8000Å、とりわけ好ましくは300〜5000Åである。厚みが70Å未満であると、IRアブレーション後のマスクとしての機能が劣るので好ましくなく、また、2000Åを超えると、画像形成用のIRではアブレーション(融除)することが困難になるので、好ましくない。
一方、IRアブレーション層をIR吸収性金属層と他のIR吸収性物質とで構成する場合、IR吸収性金属層の厚みは、50〜15000Åが好ましく、特に好ましくは70〜8000Å、とりわけ好ましくは100〜5000Åである。厚みが50Å未満であると、IRアブレーション後のマスクとしての機能が劣るので好ましくなく、また、15000Åを超えると、画像形成用のIRではアブレーション(融除)することが困難になるので、好ましくない。
本発明における感光性樹脂層としては、エラストマーバインダ等も含む公知の可溶性合成高分子化合物、光重合性不飽和化合物(以下、架橋剤ともいう)及び光重合開始剤を少なくとも含む組成物の層である。さらに添加剤、例えば可塑剤、熱重合防止剤、染料、顔料、紫外線吸収剤、香料または酸化防止剤を含んでよい。
本発明において、可溶性合成高分子化合物としては公知の可溶性合成高分子化合物を使用できる。例えばポリエーテルアミド(例えば特開昭55−79437号公報等)、ポリエーテルエステルアミド(例えば特開昭58−113537号公報等)、三級窒素含有ポリアミド(例えば特開昭50−76055公報等)、アンモニウム塩型三級窒素原子含有ポリアミド(例えば特開昭53−36555公報等)、アミド結合を1つ以上有するアミド化合物と有機ジイソシアネート化合物の付加重合体(例えば特開昭58−140737号公報等)、アミド結合を有しないジアミンと有機ジイソシアネート化合物の付加重合体(例えば特開平4-97154号公報等)などが挙げられ、そのなかでも三級窒素原子含有ポリアミドおよびアンモニウム塩型三級窒素原子含有ポリアミドが好ましい。
また、可溶性合成高分子化合物としてエラストマーバインダの場合は、単一のポリマーでも、ポリマー混合物でもよい。また、疎水性のポリマーでも、親水性のポリマーでも、疎水性のポリマーと親水性のポリマーの混合物でもよい。疎水性ポリマーとしては、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、1,2−ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エステルコポリマー、アクリロニトリル−(メタ)アクリル酸エステルコポリマー、エピクロロヒドリンゴム、塩素化ポリエチレン、シリコーンゴム、ウレタンゴムが好適である。これらはそれぞれを単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
また、その他に、ポリブタジエンラテックス、天然ゴムラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、ポリクロロプレンラテックス、ポリイソプレンラテックス、ポリウレタンラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、ビニルピリジン重合体ラテックス、ブチル重合体ラテックス、チオコール重合体ラテックス、アクリレート重合体ラテックスなどの水分散ラテックス重合体やこれら重合体にアクリル酸やメタクリル酸などの他の成分を共重合して得られる重合体が挙げられる。この中でも分子鎖中にブタジエン骨格またはイソプレン骨格を含有する水分散ラテックス重合体が、硬度やゴム弾性の点から好ましく用いられる。具体的には、ポリブタジエンラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、ポリイソプレンラテックスが好ましい。
親水性ポリマーとしては、−COOH、−COOM(Mは1価、2価、或いは3価の金属イオンまたは置換または無置換のアンモニウムイオン)、−OH、−NH2、−SO3H、リン酸エステル基などの親水基を有するものが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸またはその塩類の重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類とアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類とスチレンとの共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類と酢酸ビニルとの共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類とアクリロニトリルとの共重合体、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、−COOM基を有するポリウレタン、−COOM基を有するポリウレアウレタン、−COOM基を有するポリアミド酸およびこれらの塩類または誘導体が挙げられる。これらはそれぞれを単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
可溶性合成高分子化合物がエラストマーバインダの場合、好適に用いられる光重合性不飽和化合物としては、重合性印刷版の製造に使用でき且つエラストマーバインダと相溶性である慣用の重合可能なエチレン性モノ又はポリ不飽和有機化合物である。
また光開始剤の例としては、ベンゾフェノン類、ベンゾイン類、アセトフェノン類、ベンジル類、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンジルアルキルケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類などが挙げられる。
なお、本発明における感光性樹脂層は、可溶性合成高分子化合物、重合性化合物及び光開始剤以外に、添加剤、例えば、可塑剤、熱重合防止剤、染料、酸化防止剤等を含んでもよい。
前記感光性樹脂層は、各成分の材料を適宜変更することにより、水溶性現像液、半水溶性現像液又は有機溶剤性現像液に可溶或いは分散するものに調製できるが、水又は水性媒体で現像できるものとするのが好ましい。また、かかる水又は水性媒体で現像できる感光性樹脂層とする場合、具体的には、EP−A767407号公報、特開昭60−211451号公報、特開平2−175702号公報、特開平4−3162号公報、特開平2−305805号公報、特開平3−228060号公報、特開平10−339951号公報等に記載されている感光性樹脂層に相当するものとするのが好ましい。
本発明においてはカバーフィルムを設けてもよく、該カバーフィルムは原版の貯蔵および取り扱いの間にIRアブレーション層の保護のために設けられるものであり、IR照射前またはIR照射後に除去(剥離)される。
前記カバーフィルムの構成材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ナイロン6、ナイロン4、ナイロン66、ナイロン12、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、全芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキサイド等が好適である。これらはいずれかを単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。また、これらに他の有機重合体を少量共重合したり、ブレンドしたりしてもよい。
前記カバーフィルムの厚みは10〜300μmが好ましく、特に好ましくは10〜200μmである。
本発明におけるIRアブレーション用層を作成する方法としては特に限定されないが、予めブロッキング防止層が設けられたカバーフィルムに塗布、スプレーコーティング等で必要により非IR感受性高分子樹脂層を形成後、これに続けて真空蒸着、スパッタリング等でIR吸収性金属層を形成することにより得ることができる。
また、本発明感光性樹脂積層体(感光性印刷原版ともいう)を作製する方法としては、一般的には、支持体上に塗布、スプレーコーティング等で感光性樹脂層を形成するか、若しくは、市販の感光性印刷版から保護フィルムを剥がすことで一方の積層体を作成し、さらにこれとは別に、前記IRアブレーション用積層体を形成し、これら2つの積層体をヒートプレス機等を用いてラミネートすることにより作製することができる。ラミネート条件は、温度を室温〜150℃、好ましくは50〜120℃とし、圧力を20〜200kg重/cm2、好ましくは50〜150kg重/cm2とするのがよい。
前記感光性樹脂原版からの印刷版の作製は以下のようにして行う。
カバーフィルムを剥がした後、または、残したまま、IRアブレーション層にIRレーザによる画像照射を行いことでIRアブレーションを実施し、感光性樹脂層上にマスクを形成する。適当なIRレーザの例としては、ND/YAGレーザ(1064nm)又はダイオードレーザ(例、830nm)を挙げることができる。コンピュータ製版技術に適当なレーザシステムは、市販されており、例えばダイオードレーザシステムOmniSetter(登録商標)(Fa. Misomex;レーザ波長:830nm;作業幅:1800mm)或いはND/YAGレーザシステムDigilas(登録商標)(Fa. Schepers)を挙げることができる。これらは、それぞれ感光性印刷原版を保持する回転円筒ドラム、IRレーザの照射装置およびレイアウトコンピュータを含む。画像情報は、レイアウトコンピュータからレーザ装置に直接移される。
次に、上記のようにして、画像情報をIRアブレーション層に書き込んだ後、これをマスクとし、感光性印刷版に該マスクを介して化学線を全面照射する。これはレーザシリンダ上において直接行うことが有利である。或いは、版を、レーザ装置から取り外し、慣用の平板な照射ユニットで照射してもよい。照射工程の間、感光性樹脂層は上記マスクの形成工程(融除工程)で露出した領域において重合し、一方照射光を通さないIRアブレーション層によりなお被覆されているIRアブレーション層領域では、重合は起こらない。活性光線の照射は、慣用の真空フレームで酸素を除去して行うことも可能であるが、大気酸素の存在下に行うことが有利である。
上記のようにして活性光線が照射された版は、現像工程に供される。現像工程は、慣用の現像ユニットで実施することができ、版の性質に応じて、水、有機溶剤またはこれらの混合物を使用することができる。現像の間に、感光性樹脂層の非重合領域及びIRアブレーション層の残留部は除去される。IRアブレーション層を1種の溶剤又は溶剤混合物でまず除去し、別の現像剤で感光性樹脂層を現像することも可能である。現像工程後、得られた印刷版は乾燥させる。版の乾燥条件は、例えば、45〜80℃で5分〜4時間である。乾燥後に、幾つかの後処理操作をさらに行ってもよい。例えば、印刷版を非粘着性にするために、殺菌灯の照射又はBr2による処理を行うことができる。
次に本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例中、単に部とあるのは重量部を示す。
実施例1
2−メチルペンタメチレンジアミン(MPDA)2.0部、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン(BAPP)7.9部、ポリエチレングリコールヘキサメチレンジイソシアネート反応物(HE−600)45.2部およびアジピン酸1.7部をメタノール100部と撹拌付き加熱溶解釜に入れ、充分な窒素置換を行った後に密閉にして徐々に65℃まで加熱撹拌した。約2時間撹拌してから、N−エチルトルエンスルホン酸アミド5.0部、1,4−ナフトキノン0.03部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.1部を添加してさらに30分撹拌溶解させた。その後、グリシジルメタクリレート(GMA)2.5部、水18部、亜硫酸アンモニウム0.3部、シュウ酸0.1部、アジピン酸1.2部、光開始剤としてベンジルジメチルケタール1.0部、グリセリンジメタクリレート(共栄社化学株式会社製架橋剤ライトエステルG101P)24.8部、共栄社化学株式会社製架橋剤トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルー(メタ)アクリル酸付加物CHA8.3部をさらに添加して30分撹拌溶解させた。次いで、徐々に昇温してメタノールと水を留出させて、釜内の温度が110℃となるまで濃縮した。この段階で流動性のある粘稠な感光性樹脂組成物1を金属製支持体と膜厚1.2μmの非IR感受性高分子樹脂層、IRアブレーション層を有するカバーフィルムに挟みプレスしシート状の樹脂厚み675μmの感光性積層体1を得た。この感光性樹脂組成物1を25℃の水で2分間ブラッシング(以降洗出しとする)したが、残存樹脂は無く満足できるものであった。
比較例1
実施例1で得られた感光性樹脂組成物1を金属製支持体と膜厚2.4μmの非IR感受性高分子樹脂層、IRアブレーション層を有するカバーフィルムに挟みプレスしシート状の樹脂厚み675μmの感光性積層体1を得た。この感光性樹脂積層体1を2分間洗出したが、未露光部も硬化してしまい、洗出すことが出来なかった。
実施例2
(A)成分である疎水性重合体(α):アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)8重量部、疎水性重合体(β):ブタジエンラテックス(Nipol LX111NF 不揮発分55% 日本ゼオン(株)製)50重量部、(B)成分であるオリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)26重量部、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)8重量部、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート8重量部(C)成分である光重合開始剤1重量部、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.1重量部、その他の添加剤としてノニオン系界面活性剤0.1重量部をトルエン15重量部とともに容器中で混合してから、次に加圧ニーダーを用いて105℃で混練し、その後トルエンと水を減圧除去することにより、感光性樹脂組成物2を得た。
得られた感光性樹脂組成物2を実施例1と同様にして感光性積層体2を得、ブラッシングしたが、残存樹脂は無く満足できるものであった。
以上、かかる構成よりなる本発明感光性樹脂積層体は、IR吸収性金属層と金属製支持体を有していても品質にも悪影響が無く、画像再現性が優れているため、CTP版として種々の印刷用途に広く利用することができる。

Claims (4)

  1. 少なくとも支持体、感光性樹脂層、非IR感受性高分子樹脂層、IRアブレーション層およびカバーフィルムを有する感光性樹脂積層体において、前記支持体が金属であり、かつ非IR感受性高分子樹脂層の厚みが0.1〜2.0μm未満であることを特徴とする水現像可能な感光性樹脂積層体。
  2. IRアブレーション層がIR吸収性金属層である請求項1記載の感光性樹脂積層体。
  3. IRアブレーション層がアルミ蒸着層である請求項1記載の感光性樹脂積層体。
  4. IRアブレーション層が感光性樹脂層に接触配置されている請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂積層体。
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