JP2007085660A - 空気調和システム - Google Patents

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千章 森本
Makoto Shimizu
真 清水
Masakatsu Iwashimizu
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Abstract

【課題】輻射による温度分布の均一化と複数方向からの気流を提供し、居住者の快適感や満足感の向上と、身体の温熱的な環境適応に対する負担の軽減を図ること。
【解決手段】室内空間1を構成する面のうち少なくとも一つ以上の面が冷却または加熱される手段を有するパネル11から構成され、かつこの室内空間1の異なる位置に複数の送風機2、3、4、5が設置され、前記送風機は吹出す気流の風速を可変するための手段を有する空気調和システムであって、パネル11の熱放射によって室内空間1の温熱環境を制御して温度分布の均一化を図ることができ、かつ複数方向から風速が変動する気流が発生して居住者に適度な刺激を与えることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱放射を行うパネルにより室内空間の温熱環境を制御し、かつ複数の送風機または複数の吹出し口を有する送風機の風速風向制御によって風向が異なる変動気流を発生する空気調和システムに関するものである。
従来、この種の空気調和システムは、熱放射システムに室内気流をスイングさせて組み合わせることにより温度分布を均一にし、かつスイング周期によって居住者の温冷感に影響を与えるものが考案されている(例えば、非特許文献1参照)。図15は非特許文献1に記載されたシステムの構成を示すものである。図15に示すように、天井放射パネル7の中央部にスイング式の吹出し口8が設けられ、室内空気を攪拌するようになっている。
また、例えば図16に示されたように、複数の送風機の風量制御によって水平成分の風向が異なる複数の気流を発生させて、居住者の受ける気流の発生時間やそれらの割合、各風向変化特性が、それぞれ居住者にとって最も快適な気流を生成し、より自然で快適な風向及び風速の変化特性の気流環境を生成しているものもある(例えば、特許文献1参照)。
図16は、特許文献1に記載された従来の送風システムの構成を示すものである。図16に示すように、部屋1に空気調和機2、サーキュレータ3、送風機付加湿器4、送風機付空気清浄機5といった複数の気流制御機器が設置され、各送風機の吹出し口から送出される気流によって人が居住する空間6に風向変化を有する気流環境を生成する。
三建設備工業(株)つくば総合研究所研究報告 2004年No.11P.21−26 特開2001−330298号公報
しかしながら、前記従来の構成では、熱放射にスイングする気流を組み合わせているが、この構成により温度分布の均一化や温冷感を変化させることは可能だが、一定方向からの気流は居住者にとって常に同一方向からの刺激となるため、身体の特定部位の皮膚温低下を招いたり、単調な刺激になることから十分な快適感を与えることができないという課題を有していた。
また別の従来の構成では、複数の環境制御を伴った送風機によって気流を生成し、居住者に自然環境に近い快適性をもたらすものとなっているが、温熱環境を構成する要素としてこれら気流、気温、湿度の他に輻射があり、この輻射に関して制御する機器がないため、室外環境の輻射が室内に強く影響するような場合、快適感を満足し得ない場合も有り得る。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、冷却または加熱されたパネルによって室内空間へ熱放射を行うことによって室内の温度分布の均一化図り、かつ複数の送風機や吹出し口の時系列の風速、風向制御によって風速や風向が変動する気流を発生させることで、居住者の快適感の向上をもたらす空気調和システムを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の空気調和システムは、室内空間を構成する
面のうち少なくとも一つ以上の面が冷却または加熱される手段を有するパネルから構成され、かつこの室内空間の異なる位置に複数の送風機または複数の吹出し口を持つ送風機が設置され、前記送風機は吹出す気流の風速を可変するための手段を有するものである。
これによって、パネルの熱放射によって室内空間の温熱環境を制御して温度分布の均一化を図ることができ、かつ複数方向から風速が変動する気流が発生して居住者に適度な刺激を与えることができる。
また、本発明の空気調和システムは、送風機から吹出す気流の風向を可変するための手段を有するものである。
これによって、居住者にはより複雑な気流の風向変化による刺激を与えることができる。
また、本発明の空気調和システムは、パネル内部にパイプが埋設され、このパイプ内部に冷却または加熱された冷媒が循環する手段を有するものである。
これによってパネルは直接冷却または加熱され、迅速にパネル温度を制御することができる。
また、本発明の空気調和システムは、パネル内部に空間が設けられ、このパネル内部の空間に冷却または加熱された気流が送られる手段を有するものである。
これによってパネル面を均一に冷却または加熱でき、パネル温度を制御することができる。
また、本発明の空気調和システムは、室内空間を構成する面のうち少なくとも一つ以上の面のパネル内部に空間が設けられ、このパネル内部の空間に冷却または加熱された気流が送られる手段を有し、かつこのパネルの室内空間側は異なる位置に複数の吹出し口を持ち、前記パネルの複数の吹出し口より室内空間に風速が可変する気流が送られる手段を有するものである。
これによって、冷暖房気流と放射の両面から室内気温を迅速に制御でき、さらに室内空間に吹出す気流は一旦パネルを冷却または加熱した後に室内空間に吹出すため、室内気温との差が少ない気流となり、居住者へ穏やかな刺激を与えることができる。
また、本発明の空気調和システムは、複数の空気調和機を有し、前記複数の空気調和機にはそれぞれダクトが接続され、前記ダクトはそれぞれ室内空間に気流を送る少なくとも1つ以上の吹出し口へ通じる経路と、前記室内空間を構成し内部に空間を持つパネルへ気流を送る吹出し口へ通じる経路とに切替える手段を有し、かつ前記複数の空気調和機は吹出す気流の風速をそれぞれ可変する手段を有するものである。
これによって、室内負荷に応じて冷暖房気流により室内気温を居住者の所望の気温にさらに迅速に制御でき、かつダクト経路の切替えにより複数の吹出し口による気流の生成が可能となる。
本発明の空気調和システムは、居住者に最適な熱放射と異なる方向から変動する気流を与えることにより、快適で適度な刺激のある環境を提供することができ、居住者の快適感や満足感の向上と、身体の温熱的な環境適応に対する負担の軽減を図ることができる。
第1の発明は、室内空間を構成する面のうち少なくとも一つ以上の面が冷却または加熱される手段を有するパネルから構成され、かつこの室内空間の異なる位置に複数の送風機または複数の吹出し口を持つ送風機が設置され、前記送風機は吹出す気流の風速を可変するための手段を有する空気調和システムであって、パネルの熱放射によって室内空間の温熱環境を制御して温度分布の均一化を図ることができ、かつ複数方向から風速が変動する気流が発生して居住者に適度な刺激を与えることができ、居住者は温度分布の安定した適度な気流による刺激のある環境で、皮膚温低下を招くことなく、身体の環境適応に対する負担が少なく、健康的で積極的な快適感を得ることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の空気調和システムの送風機から吹出す気流の風向を可変するための手段を有することにより、居住者にはより複雑な気流の風向変化による刺激を与えることができ、居住者はさらに複雑な変化を楽しめ、積極的に快適感の向上を図ることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の空気調和システムのパネル内部にパイプが埋設され、このパイプ内部に冷却または加熱された冷媒が循環する手段を有することにより、パネルは直接冷却または加熱され、迅速にパネル温度を制御することができ、居住者に空気調和システムを作動させてから短時間で好みの環境を提供することにより、一層身体への環境適応に対する負担を軽減することができる。
第4の発明は、特に、第1または第2の発明の空気調和システムのパネル内部に空間が設けられ、このパネル内部の空間に冷却または加熱された気流が送られる手段を有することにより、パネル面を均一に冷却または加熱でき、パネル温度を制御することができ、居住者はパネルに接触または近傍でも熱放射のムラがなく一層身体へ穏やかな環境を提供することにより快適感のさらなる向上をもたらすことができる。
第5の発明は、室内空間を構成する面のうち少なくとも一つ以上の面のパネル内部に空間が設けられ、このパネル内部の空間に冷却または加熱された気流が送られる手段を有し、かつこのパネルの室内空間側は異なる位置に複数の吹出し口を持ち、前記パネルの複数の吹出し口より室内空間に風速が可変する気流が送られる手段を有する空気調和システムであって、冷暖房気流と放射の両面から室内気温を迅速に制御でき、さらに室内空間に吹出す気流は一旦パネルを冷却または加熱した後に室内空間に吹出すため、室内気温との差が少ない気流となり、居住者へ穏やかな刺激を与えることができ、居住者の快適感を向上させることができるとともに、システムの構成を簡易化することができるために、コスト削減や施工の簡易化を図ることができる。
第6の発明は、特に、第5の発明の冷却または加熱された気流はまず、パネル内部の空間に送られてパネルを冷却または加熱した後に、任意の吹出し口から室内空間に送られることにより、室内空間に吹出す気流は一旦パネルを冷却または加熱した後に室内空間に吹出すため、室内気温との差が少ない気流となり、居住者へ穏やかな刺激を与えることができ、居住者の快適感を向上させることができるとともに、システムの構成を簡易化することができるために、コスト削減や施工の簡易化を図ることができる。
第7の発明は、複数の空気調和機を有し、前記複数の空気調和機にはそれぞれダクトが接続され、前記ダクトはそれぞれ室内空間に気流を送る少なくとも1つ以上の吹出し口へ通じる経路と、前記室内空間を構成し内部に空間を持つパネルへ気流を送る吹出し口へ通じる経路を有し、前記各経路の内、1つ以上に気流を送ることを選択する手段を有し、かつ前記複数の空気調和機は吹出す気流の風速をそれぞれ可変する手段を有する空気調和シ
ステムであって、室内負荷に応じて冷暖房気流により室内気温を居住者の所望の気温にさらに迅速に制御でき、かつダクト経路の選択により複数の吹出し口による気流の生成が可能なため、より室内の環境制御の自由度が増し、居住者に迅速に快適な環境を提供することができる。
第8の発明は、特に第5〜7のいずれか1つの発明の空気調和システムの複数の吹出し口の風向を可変する手段を有することにより、迅速な温熱環境制御に加えて居住者にはより複雑な気流の風向変化による刺激を与えることができ、居住者はさらに複雑な変化を楽しめ、積極的に快適感の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における空気調和システムが設置された部屋の配置を示す立体構成図である。部屋1において、4面の壁際に設置された空気調和機2、サーキュレータ3、送風機付加湿器4、送風機付空気清浄機5が発生する気流は、居住者の方向に気流が向けられており、居住者に対する水平成分の風向が異なる4つの風向の気流を発生する。空気調和機2は居住者の正面方向、サーキュレータ3は居住者の背面方向、送風機付加湿器4は居住者の左面方向、送風機付空気清浄機5は居住者の右面方向の各風向の気流を発生する。これら4台の端末ははそれぞれ送風機制御手段9と信号線および電源線で結合されており、4台の端末の各送風量は予め記憶された時系列の制御パターンに従って制御され、変動している。また、居住者はリモコン等のコントローラ10を用いて運転の入/切、風量、風向等の選択ができるようになっている。
また部屋1の天井面11にはパイプ12が埋設されており、空気調和機2bにより冷却された冷媒がパイプを循環している。これにより、天井面からは冷放射が行われている。この空気調和機2bと室内にある空気調和機2はそれぞれ居住者が持つコントローラ10を用いて任意に温度選択ができるようになっている。
図2は、本発明の第1の実施の形態における空気調和システムの制御装置の制御ブロック図を示すものである。
図2において、2、3、4、5はそれぞれ居住者に対する水平成分の風向が異なる複数の風向の気流を発生するための空気調和機、サーキュレータ、送風機付加湿器、送風機付空気清浄機であり、9は複数の端末の各送風量を時系列に制御する送風機制御手段、13は各端末の各送風量を時系列に制御する制御パターンを設定する制御パターン設定手段、14は風向を居住者がコントローラ10で直接選択するための風向選択手段であり、各端末の各送風量を時系列的に制御することにより、居住者に対する気流の風向、風速を任意に時間変化させることができ、複雑な風速および風向変化特性の気流環境が生成できるように構成されている。
また15は空気調和機2、2bに接続され室内温度を制御するための温度制御手段であり、16は居住者がコントローラ10で温度を設定するための温度選択手段であり、これらによって居住者は室内温度を任意に制御できるよう構成されている。
以上のように構成された空気調和システムについて、以下その動作、作用を説明する。
図3は、4方向の風向変化を生成する4台の端末の各送風量を時系列に制御する制御パターンの一例を示す。例えば、空気調和機2から居住者の正面方向への風向の気流を生成
するためには、空気調和機2を運転し所定の送風量に設定し、サーキュレータ3、送風機付加湿器4、送風機付空気清浄機5を停止、または、空気調和機2の気流を妨げない程度にサーキュレータ3、送風機付加湿器4、送風機付空気清浄機5の送風量を最小に低下させる。同じようにして、サーキュレータ3から居住者の背面方向への風向、送風機付加湿器4から居住者の左面方向への風向、送風機付空気清浄機から居住者の右面方向への風向の気流を生成する。それぞれ運転中はモータ回転数の変更等により送風量をさせ、気流の風速は常に変動するようになっている。また、経過時間0〜T1までの制御パターンを1周期とし、以降同じ制御パターンを繰り返すように制御する。
図4はこれら各送風機の制御パターンによって生成された居住者付近における風向経時変化と一定方向のスイング気流によって生成された居住者付近の風向経時変化を表すものである。この風向経時変化は3次元風速計で実測したものであるが、スイング気流が単調で同一方向からになっているのに対して、第1の実施の形態による気流は複雑に変化している。またこの時の風速変動を同様に図5に示すが、やはり複雑に変化している。本発明の第1の実施の形態の空気調和システムにおいては、平均風速をより小さくなるように設定したが、これは室内に長時間いても快適感が持続するように刺激量を減らしたためである。風速が高いと室内に存在する軽量物が気流によって移動する可能性が考えられるため、居住者の生活の利便性も考慮した設定とした。
図6は本発明の第1の実施の形態の空気調和システムによって生成される室内の垂直温度分布を示すものである。天井面の放射と各送風端末を組み合わせることによって、均一に近い温度分布となっている。
図7には風向変化や輻射により快適感がどのように変化するか、居住者の申告結果の経時変化を示している。風向変化のみの条件1、輻射のみの条件2、風向変化と輻射の組み合わせの条件3を見た時、刺激が少ない輻射のみの条件は時間変化とともに物足りなさから快適感が減少し、風向変化のみの条件では天井輻射温度が高かったため、やはり時間とともに快適感が減少する傾向だった。これらに対して風向変化と輻射を組み合わせた条件は適度な刺激から快適感が持続する結果であった。
また図8には同様に生理量変化の一例として居住者の前額皮膚温の経時変化を示している。風向のみの変化では天井輻射温度により前額の皮膚温がやや上昇した。輻射のみの条件や風向変化と輻射を組み合わせた条件では皮膚温は一定であった。また参考として輻射に一方向からのスイング気流を組み合わせた条件4の皮膚温変化も示すが、この場合、気流が直接当たる前額の皮膚温低下が見られた。また図示しないが、一方向からのスイング気流は他にも手背、足背といった気流が当たる部位で徐々に皮膚温低下が見られ、風向変化のある条件1や3はこれらの部位では皮膚温低下はなかった。これは刺激が連続しないため、皮膚温の低下までには至らないためである。しかしながら常に身体のいずれかの部位に複雑で穏やかな刺激があるために快適感の向上が図られている。
このように本発明の第1の実施の形態の空気調和システムによって生成される環境は居住者にとって快適感の向上と身体への温熱的な負担の軽減をもたらすことができ、しかもほどよい穏やかな刺激が継続することから満足感も得られる。
なお、第1の実施の形態では複数の送風端末と天井面の冷却による空気調和システムを例に挙げたが、図9に示すように送風端末17がダクト18等の接続により1台で複数の吹出し口19a、19b、19cを持ち、このダクト18内のダンパあるいはシャッタ20の開閉により吹出し口の風速をそれぞれ制御するようなシステムや、図10に示すように複数の送風端末17a、17bが同一面に設置されていて、それぞれの端末が吹出し風向を変化させることにより風向の異なる気流を送ることが可能なシステムも考えられる。
(実施の形態2)
図11は、本発明の第2の実施の形態の空気調和システムの断面図である。部屋1において、2面の壁際の上方に設置されたサーキュレータ3a、3bが発生する気流は居住者の方向に気流が向けられており、居住者に対する風向が異なる2つの気流を発生する。これらのサーキュレータはそれぞれ送風機制御手段9と信号線、電源線で結合されており、予め記憶された時系列の制御パターンに従って制御され、変動している。また居住者はコントローラ10を用いて運転入/切、風量、風向等の選択ができるようになっている。
また部屋1の床面21には空間22が設けられ、空気調和機2cにより加熱された空気が吹出されている。これにより床面は床暖房状態となっている。また床面の一部には複数の吹出し口23a、23bが設けられ、これら吹出し口により暖気流が室内に吹出している。吹出し口には風量や風向を調節するための開閉部24a、24bがそれぞれ設けられている。この時、居住者はやはりコントローラ10を用いて床面の温度や吹出し風量、風向等を任意に選択できるようになっている。この時の制御や動作は第1の実施の形態に準じるため説明は割愛する。
図12には本発明の第2の実施の形態の空気調和システムによって生成される室内の垂直温度分布を示すものである。居住者上方の温度より床面付近が温かく、頭寒足熱状態となっている。これはサーキュレータ3a、3bによる気流が室内を攪拌し、温度ムラの発生を軽減させたためである。しかも複数の風向からの穏やかな暖気を伴った気流は、常に同じ方向から気流を浴びるより刺激が少なく、長時間室内にいても苦痛とならない。
一般に床暖房単独でも頭寒足熱状態の環境を生成して快適であると言われている一方、床暖房単独では部屋全体を暖めるのに時間がかかることも知られている。本発明の第2の実施の形態の空気調和システムではこの欠点を補い、室温を迅速に上昇させて頭寒足熱環境を生成することによって、居住者の快適感を早く満足させることができる。また床面や上方から穏やかな気流が流れることにより皮膚温の著しい低下を招くことはなく、さらに室内の澱みがなくなり温度分布を均一にできる。
また、本実施の形態の、部屋の床面に設けられた空間を埋設されたパイプとし、パイプ内部に加熱された空気を送り出して、床面を床暖房状態としても同様の効果が得られる。
また、本実施の形態の構成を、加熱された気流がまず、部屋の床面に設けられた空間に送られて床面を加熱して床暖房状態とした後に、任意の吹出し口から室内空間に送られるような構成にすることにより、室内空間に吹出す気流は一旦床面を加熱した後に室内空間に吹出すため、室内気温との差が少ない気流となり、居住者へ穏やかな刺激を与えることができ、居住者の快適感を向上させることができるとともに、システムの構成を簡易化することができるために、コスト削減や施工の簡易化を図ることができる。
(実施の形態3)
図13は、本発明の第3の実施の形態の空気調和システムの断面図である。部屋1の構成する一つの壁面25aには空間22aが設けられ、空気調和機2dによりダクト18aを通じて冷却された空気が吹出して、壁面全体が冷やされ、室内に冷放射を行っている。
さらに同様に部屋1を構成するもう一つの壁面25bには空間22bが設けられ、空気調和機2eによりダクト18bを通じて冷却された空気が吹出して、壁面全体が冷やされ、室内に冷放射を行っている。また空気調和機2dに接続されたダクト18aはダンパ20aの制御により壁面25aの空間22aに吹出す経路と、壁面25aの室内側に設けられた吹出し口23cに吹出す経路に切替えることが可能である。空気調和機2eに接続されたダクト18bも同様にダンパ20bの制御により壁面25bの空間22bに吹出す経路と、壁面25bの室内側に設けられた吹出し口23dに吹出す経路に切替えることが可
能である。吹出し口23c、23dにはそれぞれ風速や風向を変化させることのできる開閉部24c、24dが設けられている。これらシステムは信号線や電源で結合されており、居住者はコントローラ10を用いて運転の入/切、温度、風量、風向等の選択ができるようになっている。
図14は本発明の第3の実施の形態における空気調和システムの制御装置の制御ブロック図を示すものである。図14において、26は室内に吹出す風量を選択する風量選択手段、27はダンパ20の切替え制御を行うダンパ制御手段である。
以上のように構成された空気調和システムについて、以下その動作、作用を説明する。例えば夏季などで部屋を冷却したい場合、居住者はコントローラ10で所望の温度、風量、風向を選択する。コントローラ10から送られた信号は、空気調和システムの温度制御手段15、送風制御パターン設定手段13へ送られ、例えば室温と設定温に大きな差が生じていればダンパ制御手段27は冷却された空気が室内側への吹出し口23へ通じるようダンパ制御を行う。またこの際、送風制御パターン設定手段13は居住者に気流の風速、風向変化が与えられるよう、空気調和機2dの送風機と空気調和機2eの送風機の各送風量を時系列に制御するとともに開閉部24c、24dを同様に時系列に制御するための信号を送風機制御手段9へ送る。そして例えば室温と設定温が近くなれば、ダンパ制御手段27は冷却された気流を壁面25内の空間22にも送るようにダンパ20の制御を行う。このような状態では吹出し口23からの風量は若干低下するが、壁面からの冷放射があるために居住者は満足感を得ることができる。また完全に放射に切替えることも可能だが、その場合でも居住者がコントローラ10により気流の要求をすれば、ダンパ20を再度制御して吹出し口23から気流を送ることができる。冷放射を行いながら気流も送られる場合、部屋の温度分布は均一になり、気流が様々な方向から穏やかに流れるため居住者は単調ではなく積極的な快適感を得ることが可能である。また単独の空気調和機2d、2eで放射と室内送風が可能で、システム全体が壁面25内に収まるため、サーキュレータ3を別に取り付けた場合などと比較してシステム全体の構成が簡易となり、美観上も優れている。
また、本実施の形態の、一つの壁面に設けられた空間を埋設されたパイプとし、パイプ内部に冷却された空気を送り出しても、壁面全体が冷やされ、室内に冷放射を行うという同様の効果が得られる。
また、本実施の形態の構成を、冷却された気流がまず、一つの壁面に設けられた空間に送られて壁面全体を冷やした後に、更に壁面の室内側に設けられた吹出し口から室内空間に送られるような構成にすることにより、室内空間に吹出す気流は一旦壁面全体を冷やした後に室内空間に吹出すため、室内気温との差が少ない気流となり、居住者へ穏やかな刺激を与えることができ、居住者の快適感を向上させることができるとともに、システムの構成を簡易化することができるために、コスト削減や施工の簡易化を図ることができる。
以上のように、本発明にかかる空気調和システムは、室内において均一な温度分布と複雑な気流環境を形成するとともに、居住者に応じてより快適な環境の形成が可能となるので、住宅の空気調和システムだけでなくオフィスや店舗等の空気調和システムの用途にも適用できる。また、本発明にかかる空気調和システムを構成する複数の送風機は、居住空間への送風機能を有するものであれば特に限定するものではなく、実施の形態で挙げたエアコン、空気清浄機、サーキュレータ、加湿器、ダクトの他扇風機、除湿機等の既存の送風機器を連携制御する空気調和システムにも応用展開が可能である。
本発明の実施の形態1における空気調和システムが設置された部屋の立体構成図 本発明の実施の形態1における空気調和システムの制御装置の制御ブロック図 本発明の実施の形態1における空気調和システムの各端末の制御パターンの一例を示す図 本発明の実施の形態1における空気調和システムによって生成された水平成分の風向経時変化と従来例の水平成分の風向経時変化を示す図 本発明の実施の形態1における空気調和システムによって生成された風速経時変化と従来例の風速経時変化を示す図 本発明の第1の実施の形態の空気調和システムによって生成される室内の垂直温度分布を示す図 従来例と本発明の実施の形態1における空気調和システムの快適性比較を示す図 従来例と本発明の実施の形態1における空気調和システムの皮膚温比較を示す図 本発明の実施の形態1の吹出し口の別の例を示す平面図 本発明の実施の形態1の送風端末の設置の別の例を示す平面図 本発明の実施の形態2における空気調和システムの断面図 本発明の第2の実施の形態の空気調和システムによって生成される室内の垂直温度分布を示す図 本発明の実施の形態3における空気調和システムの断面図 本発明の実施の形態3における空気調和システムの制御装置の制御ブロック図 従来の放射システムの立体構成図 従来の送風システムの立体構成図
符号の説明
1 部屋
2 空気調和機
3 サーキュレータ
4 送風機付加湿器
5 送風機付清浄機
6 居住空間
7 天井放射パネル
8 スイング式吹出し口
9 送風機制御手段
10 コントローラ
11 天井面
12 パイプ
13 制御パターン設定手段
14 風向選択手段
15 温度制御手段
16 温度選択手段
17 送風端末
18 ダクト
19 ダクト吹出し口
20 ダンパまたはシャッタ
21 床面
22 空間
23 吹出し口
24 開閉部
25 壁面
26 風量選択手段
27 ダンパ制御手段

Claims (8)

  1. 室内空間を構成する面のうち少なくとも一つ以上の面が冷却または加熱される手段を有するパネルから構成され、かつこの室内空間の異なる位置に複数の送風機または複数の吹出し口を持つ送風機が設置され、前記送風機は吹出す気流の風速を可変するための手段を有することを特徴とする空気調和システム。
  2. 送風機から吹出す気流の風向を可変するための手段を有する請求項1に記載の空気調和システム。
  3. パネル内部にパイプが埋設され、このパイプ内部に冷却または加熱された冷媒が循環する手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和システム。
  4. パネル内部に空間が設けられ、このパネル内部の空間に冷却または加熱された気流が送られる手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和システム。
  5. 室内空間を構成する面のうち少なくとも一つ以上の面のパネル内部に空間が設けられ、このパネル内部の空間に冷却または加熱された気流が送られる手段を有し、かつこのパネルの室内空間側は異なる位置に複数の吹出し口を持ち、前記パネルの複数の吹出し口より室内空間に風速が可変する気流が送られる手段を有することを特徴とする空気調和システム。
  6. 冷却または加熱された気流はまずパネル内部の空間に送られて、パネルを冷却または加熱した後に、任意の吹出し口より室内空間に送られることを特徴とする請求項5に記載の空気調和システム。
  7. 複数の空気調和機を有し、前記複数の空気調和機にはそれぞれダクトが接続され、前記ダクトはそれぞれ室内空間に気流を送る少なくとも1つ以上の吹出し口へ通じる経路と、前記室内空間を構成し内部に空間を持つパネルへ気流を送る吹出し口へ通じる経路を有し、前記各経路の内、1つ以上に気流を送ることを選択する手段を有し、かつ前記複数の空気調和機は吹出す気流の風速をそれぞれ可変する手段を有することを特徴とする空気調和システム。
  8. 室内空間に気流を送る複数の吹出し口の風向を可変する手段を有する請求項5〜7のいずれか1項に記載の空気調和システム。
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