JP2007083836A - 椅子用キャスター支持装置及び椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 独立した4本脚を有する一般的な椅子に装着して椅子を移動不能状態又は移動可能状態に切り替えることができる椅子用キャスター支持装置を提供する。
【解決手段】 左右前脚に固定される前側キャスターブラケット40L,40Rにより前側キャスター支持軸42L,42Rが、また、左右後脚に固定される後側キャスターブラケット47L,47Rにより後側キャスター支持軸49L,49Rがそれぞれ上下移動可能に支持される。座部の下方において椅子本体に固定されるハウジング21には、左右方向に延びる昇降軸27が上下移動可能に支持され、その左右両側には、左右一対の前側レバー32及び後側レバー35が揺動可能に支持される。各前側レバー32の後端は、昇降軸27に上側から当接され、その前端は前側キャスター支持軸42L,42Rの上端に当接される。各後側レバー35の前端は昇降軸27に上側から当接され、その後端は後側キャスター支持軸の上端に当接される。
【選択図】 図5

Description

この発明は、必要に応じて椅子を移動不能状態又は移動可能状態とすることができる椅子用キャスター支持装置、及び、移動不能状態又は移動可能状態に切り替えることができる椅子に関するものである。
従来、例えば、歩行が困難な老人や身障者を家庭内で介護するために、いわゆる車椅子とは異なる通常の椅子の各脚にキャスターを設けた椅子が用いられている。このような椅子は、老人や身障者等の要介護者が通常の椅子として使用できる上に、介助者が要介護者を椅子に座らせたままで例えば寝室から食堂やトイレへ連れて行くことができるようになっており、いわゆる車椅子よりも小型となっている。このような椅子に設けられるキャスターはストッパ機構を備え、その切り替えによって椅子を移動不能状態又は移動可能状態とすることができるようになっている。これは、椅子が通常の椅子として使用されるときに、椅子が無用に動かないようにするためである。
ところが、上記のように各脚にキャスターを設けた椅子においては、椅子を移動不能な状態から移動可能な状態へ切り替えるとき、又は、椅子を移動可能な状態から移動不能な状態へ切り替えるときに、各脚のキャスターのストッパ機構をそれぞれ切替操作しなければならず不便であった。
特許文献1に記載された椅子によれば、上記のような問題が解消される。特許文献1に記載の椅子においては、左右両前脚及び左右両後脚の内側に、平面方形のパネルが配置され、このパネルの下面四隅にキャスターが支持されている。また、右前脚及び右後脚の下端間を連絡する右方貫には、右側パネル上下板が蝶番を介して連結されるとともに、左前脚及び左後脚の下端間を連絡する左方貫には、左側パネル上下板が蝶番を介して連結されている。各パネル上下板は、前記パネルに対してもそれぞれ蝶番を介して連結されている。また、右前脚及び左前脚の下端間を連絡する前方貫には、左右両パネル上下板の上側に配置される中央アーム板が蝶番を介して連結されている。さらに、座部よりも下方における左右両後脚の間には、一端が右後脚に対して蝶番を介して連結されるとともに中央アーム板の後端上面に他端側が当接可能な操作板が設けられている。この操作板の他端側の位置は、椅子本体に設けられたストッパ機構によって調節可能となっている。そして、操作板の他端側を下方に押し下げると、操作板によって中央アーム板の後端側が下方に押し下げられるとともに中央アーム板によって左右両パネル板の中央側が下方に押し下げられる。すると、左右両パネル板によってパネルが下方に下げられ、同パネルの4つのキャスターが下方に移動してその下端が各脚の下端よりも下方に配置される。すなわち、椅子は、座部の座面が平行なまま持ち上がる。この結果、椅子は、4つのキャスターによって支持された移動可能状態となる。この状態から、操作板の他端側を上方に押し上げると、椅子本体の荷重によって各キャスターが椅子本体に対して上方に押し上げられ、その下端が各脚の下端よりも上方に配置される。この結果、椅子は、4つの脚によって支持された移動不能状態となる。従って、この椅子は、一回の切替操作だけで移動不能状態と移動可能状態とを切り替えることができるようになっている。
特開2005−21177号公報
ところで、上記特許文献1のような椅子を利用する老人や身障者等の要介護者は、家族が使う椅子と同じ形態の椅子を好む傾向がある。このため、種々の形態の椅子において、特許文献1の椅子のように移動不能状態と移動可能状態とを切り替えるようにできることが望ましい。しかしながら、特許文献1の椅子は、左右両パネル板を接続するための左右貫を左右前後脚間に必要とするとともに、中央アーム板を接続するための前方貫を左右両前脚間に必要とする。このため、独立した4本脚を有する一般的な椅子のように前方貫や左右貫が設けられていない椅子には、上記の椅子のようなキャスターを必要に応じて上下させる機構を設けることができないという問題があった。
この発明の目的は、一回の切替操作だけで椅子を移動不能状態又は移動可能状態に切り替えることができるとともに、独立した4本脚を有する一般的な椅子に装着することができる椅子用キャスター支持装置を提供することにある。
また、別の目的は、一回の切替操作だけで椅子を移動不能状態又は移動可能状態に切り替えることができる椅子を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、左右両前脚及び左右両後脚によって座部が支持される椅子本体を備えた椅子に装着されるとともに同椅子本体を移動不能状態又は移動可能状態とする椅子用キャスター支持装置であって、前記座部の下方において前記椅子本体に固定されるハウジングと、前記ハウジング又は椅子本体に対し、左右各前脚の近くにおいて上下移動可能に支持されるとともに下端に前側キャスターがそれぞれ支持された左右一対の前側キャスター支持軸と、前記ハウジング又は椅子本体に対し、左右各後脚の近くにおいて上下移動可能に支持されるとともに下端に後側キャスターがそれぞれ支持された左右一対の後側キャスター支持軸と、前記ハウジングに支持された昇降手段とを備え、同昇降手段は、前記両前側キャスター支持軸及び両後側キャスタ支持軸を一緒に上下移動させるとともに上下方向における任意の位置に保持することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、前記昇降手段は、前記椅子本体の左右方向に延びるとともに上下移動可能に前記ハウジングに対して支持された昇降軸と、前記昇降軸が上下移動されることにより前記両前側キャスター支持軸及び前記両後側キャスター支持軸を同昇降軸とは逆向きに上下移動させるレバー機構と、前記ハウジングに支持されて前記昇降軸を上下に移動させるとともに上下方向における任意の位置に保持する軸昇降手段とからなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明に加えて、前記レバー機構は、前記ハウジングの左右両側において前記椅子本体の前後方向に延びるとともに上下揺動可能に中央部が支持された左右一対の前側レバーと、前記ハウジング左右両側の前記前側レバーよりも後方において前記前後方向に延びるとともに上下揺動可能に中央部が支持された左右一対の後側レバーとを備え、前記両前側レバーは、それぞれその後端が前記昇降軸に係合されるとともにその前端が前記前側キャスター支持軸の上端に係合され、前記両後側レバーは、それぞれその前端が前記昇降軸に係合されるとともにその後端が前記後側キャスター支持軸の上端に係合されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明に加えて、前記各前側キャスター支持軸を前記ハウジング又は椅子本体に対して上方に付勢する第1のばね部材を備え、この第1のばね部材の弾性付勢力により各前側キャスター支持軸の上端を前記前側レバーの前端に当接させるとともに、前記各後側キャスター支持軸を前記ハウジング又は椅子本体に対して上方に付勢する第2のばね部材を備え、この第2のばね部材の弾性付勢力により各後側キャスター支持軸の上端を前記後側レバーの後端に当接させることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、前記昇降軸は、前記左右方向において傾くことができるように前記ハウジングに支持されていることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか一項。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記軸昇降手段は、前記椅子本体の後側に配置されるように前記両後脚の下端部に対して下端がそれぞれ回動可能に連結された昇降用ハンドルと、同昇降用ハンドルが前記椅子本体の後方へ倒されることによって前記昇降軸を上向きに移動させるように同昇降用ハンドルと同昇降軸とを連結する連結手段と、前記ハウジングと前記昇降用ハンドルとの間に介在されるとともに前記椅子本体に対する同昇降用ハンドルの傾動を許容又は禁止可能なロック手段とからなることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、左右両前脚及び左右両後脚によって座部が支持された椅子本体を備えるとともに、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の椅子用キャスター支持装置が同椅子本体に装着されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、左右両前脚及び左右両後脚によって座部が支持される椅子本体を備えた椅子であって、前記椅子本体に対し、左右各前脚の近くにおいて上下移動可能に支持されるとともに下端に前側キャスターがそれぞれ支持された左右一対の前側キャスター支持軸と、前記椅子本体に対し、左右各後脚の近くにおいて上下移動可能に支持されるとともに下端に後側キャスターがそれぞれ支持された左右一対の後側キャスター支持軸と、前記椅子本体に支持された昇降手段とを備え、同昇降手段は、前記両前側キャスター支持軸及び両後側キャスター支持軸を一緒に上下移動させるとともに上下方向における任意の位置に保持することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、前記昇降手段は、前記椅子本体の左右方向に延びるとともに上下移動可能に同椅子本体に対して支持された昇降軸と、前記昇降軸が上下移動されることにより前記両前側キャスター支持軸及び前記両後側キャスター支持軸を同昇降軸とは逆向きに上下移動させるレバー機構と、前記昇降軸を上下に移動させるとともに上下方向における任意の位置に保持する軸昇降手段とからなることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記レバー機構は、前記椅子本体の左右両側においてその前後方向に延びるとともに上下揺動可能に中央部が支持された左右一対の前側レバーと、前記椅子本体左右両側の前記前側レバーよりも後方において前記前後方向に延びるとともに上下揺動可能に中央部が支持された左右一対の後側レバーとを備え、前記両前側レバーは、それぞれその後端が前記昇降軸に係合されるとともにその前端が前記前側キャスター支持軸の上端に係合され、前記両後側レバーは、それぞれその前端が前記昇降軸に係合されるとともにその後端が前記後側キャスター支持軸の上端に係合されていることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項9又は請求項10に記載の発明において、前記軸昇降手段は、前記椅子本体の後側に配置されるように前記両後脚の下端部に対して下端がそれぞれ回動可能に連結された昇降用ハンドルと、同昇降用ハンドルが前記椅子本体の後方へ倒されることによって前記昇降軸を上向きに移動させるように同昇降用ハンドルと同昇降軸とを連結する連結手段と、前記椅子本体と前記昇降用ハンドルとの間に介在されるとともに前記椅子本体に対する同昇降用ハンドルの傾動を許容又は禁止可能なロック手段とからなることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項8〜請求項11のいずれか一項に記載の発明において、前記両後脚の下端部にそれぞれ固定された左右一対のバーブラケットと、両バーブラケット間を連絡するように、かつ、上下移動可能に各端部がバーブラケットにそれぞれ支持されたバーと、各バーブラケットにおいてそれぞれ上下移動可能に支持されるとともに上端が前記バーの下面にそれぞれ当接可能とされた左右一対の支軸と、各バーブラケットと各支軸との間にそれぞれ介在されるとともに同支軸を介して前記バーを上方に弾性的に付勢支持する一対のばね部材とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、左右各前脚の近くにおいて上下移動可能に左右一対の前側キャスター支持軸が支持され、その下端に前側キャスターがそれぞれ支持される。また、左右各後脚の近くにおいて上下移動可能に左右一対の後側キャスター支持軸が支持され、その下端に後側キャスターがそれぞれ支持される。そして、座部の下方において椅子本体に固定されたハウジングに昇降手段が支持され、この昇降手段によって両前側キャスター支持軸及び両後側キャスター支持軸が一緒に上下移動されるとともに上下方向における任意の位置に保持される。この結果、椅子本体が両前脚及び両後脚によって支持された移動不能状態と、椅子本体が両前側キャスター及び両後側キャスターによって支持された移動可能状態とを切り替えることができる。従って、一回の切替操作だけで椅子を移動不能状態又は移動可能状態に切り替えることができるとともに、独立した4本脚を有する一般的な椅子に装着することができる。
また、各前側キャスター支持軸を前記ハウジング又は椅子本体に対して上方に付勢する第1のばね部材を備え、この第1のばね部材の弾性付勢力により各前側キャスター支持軸の上端を前記前側レバーの前端に当接させるとともに、各後側キャスター支持軸を前記ハウジング又は椅子本体に対して上方に付勢する第2のばね部材を備え、この第2のばね部材の弾性付勢力により各後側キャスター支持軸の上端を前記後側レバーの後端に当接させることが望ましい。この場合には、昇降軸が下方位置に配置されたときには、第1のばね部材及び第2のばね部材により、両前側キャスター及び両後側キャスターが床面から持ち上げられるとともにその位置に保持される。従って、各前側レバーの前端を、各前側キャスター支持軸の上端に対して回動可能に連結する必要がなく、また、各後側レバーの後端を、各後側キャスター支持軸の上端に対して回動可能に連結する必要がない。ゆえに、昇降軸、前側レバー、後側レバー、前側キャスター支持軸及び後側キャスター支持軸からなるキャスター昇降機構の構成が簡素化されるとともに、組立てを容易に行うことができる。
また、昇降軸は、前記左右方向において傾くことができるように支持されることが好ましい。この場合には、椅子の前進に伴って両前側キャスターのいずれか一方が床面上の段差に乗り上げたときに、その段差によって椅子に加わる上向きの力が緩衝される。これと同様に、椅子を後退させているときに両後側キャスターのいずれか一方が段差に乗り上げた場合にも、この段差によって椅子に加わる衝撃が緩衝される。ゆえに、例えば床面上の段差を乗り越えるときの乗り心地が向上する。
また、軸昇降手段は、前記椅子本体の後側に配置されるように前記両後脚の下端部に対して下端がそれぞれ回動可能に連結された昇降用ハンドルと、同昇降用ハンドルが前記椅子本体の後方へ倒されることによって前記昇降軸を上向きに移動させるように同昇降用ハンドルと同昇降軸とを連結する連結手段と、前記ハウジングと前記昇降用ハンドルとの間に介在されるとともに前記椅子本体に対する同昇降用ハンドルの傾動を許容又は禁止可能なロック手段とからなることが好ましい。この場合には、椅子本体の後側において介護者が昇降用ハンドルを椅子本体に対して後方へ倒すように力を加えると、両前側キャスター及び両後側キャスターが下方に移動して椅子本体を床面上から持ち上げる。このため、介護者が椅子本体に対して力を加えやすいので、要介護者が着座したままの椅子を移動不能状態から移動可能状態に切り替えやすい。
また、この発明によれば、左右各前脚の近くにおいて上下移動可能に左右一対の前側キャスター支持軸が支持され、その下端に前側キャスターがそれぞれ支持される。また、左右各後脚の近くにおいて上下移動可能に左右一対の後側キャスター支持軸が支持され、その下端に後側キャスターがそれぞれ支持される。そして、座部の下方において椅子本体に支持された昇降手段によって両前側キャスター支持軸及び両後側キャスター支持軸が一緒に上下移動されるとともに上下方向における任意の位置に保持される。この結果、椅子本体が両前脚及び両後脚によって支持された移動不能状態と、椅子本体が両前側キャスター及び両後側キャスターによって支持された移動可能状態とを切り替えることができる。従って、一回の切替操作だけで椅子を移動不能状態又は移動可能状態に切り替えることができる。
また、前記軸昇降手段は、前記椅子本体の後側に配置されるように前記両後脚の下端部に対して下端がそれぞれ回動可能に連結された昇降用ハンドルと、同昇降用ハンドルが前記椅子本体の後方へ倒されることによって前記昇降軸を上向きに移動させるように同昇降用ハンドルと同昇降軸とを連結する連結手段と、前記椅子本体と前記昇降用ハンドルとの間に介在されるとともに前記椅子本体に対する同昇降用ハンドルの傾動を許容又は禁止可能なロック手段とからなることが好ましい。この場合には、椅子本体の後側において介護者が昇降用ハンドルを椅子本体に対して後方へ倒すように力を加えると、両前側キャスター及び両後側キャスターが下方に移動して椅子本体を床面上から持ち上げる。このため、介護者が椅子本体に対して力を加えやすいので、要介護者が着座したままの椅子を移動不能状態から移動可能状態に切り替えやすい。
また、前記両後脚の下端部にそれぞれ固定された左右一対のバーブラケットと、両バーブラケット間を連絡するように、かつ、上下移動可能に各端部がバーブラケットにそれぞれ支持されたバーと、各バーブラケットにおいてそれぞれ上下移動可能に支持されるとともに上端が前記バーの下面にそれぞれ当接可能とされた左右一対の支軸と、各バーブラケットと各支軸との間にそれぞれ介在されるとともに同支軸を介して前記バーを上方に弾性的に付勢支持する一対のばね部材とを備えることが好ましい。この場合には、昇降用ハンドルを椅子本体に対して傾動させることによって椅子を移動不能状態及び移動可能状態の一方から他方へ切り替えるようとするときに、昇降用ハンドルから椅子本体に加わる横向きの力によって椅子が前後に動いてしまわないようにすることができる。従って、椅子を移動不能状態及び移動可能状態の一方から他方へ切り替える作業を容易に行うことができるとともに、その作業時において椅子に着座している老人や身障者に対して不快な動きを与えることはない。
次に、この発明を具体化した一実施形態について図1〜図17に従って説明する。
図1〜図4に示すように、木製の椅子10は、左右一対の前脚11L,11R及び左右一対の後脚12L,12Rによって支持される座枠13を備えるとともに、両後脚12L,12Rと一体化された背もたれ14を備えている。略矩形状の座枠13の上には、二点鎖線で示す座部15が設けられている。また、座枠13及び背もたれ14の両側には、左右一対の肘掛け16が設けられている。そして、両前脚11L,11R、両後脚12L,12R、座枠13、背もたれ14及び肘掛け16により椅子本体17が構成されている。この椅子本体17には、両前脚11L,11R及び両後脚12L,12Rによって椅子本体17が床面上に支持された移動不能状態と、床面上に支持されない移動可能状態とに切り替えるためのキャスター支持装置20が設けられている。
図5及び図6に示すように、キャスター支持装置20のハウジング21は、座枠13の中央部内側に固定配置されている。本体部22は、金属板材により上方が開口した略箱体状に形成されるとともに、その両側には、左右両側に延びる金属の角パイプ状の一対の前側延長部23と、この前側延長部23よりも後方において左右両側に延びる一対の後側延長部24とが設けられている。本体部22の前端は、座枠13の前板に対しボルトによって固定されるとともに、各前側延長部23及び各後側延長部24の先端は、座枠13の側板内面に対しそれぞれボルトによって固定される。また、本体部22の後端下面左右両側には、それぞれ下方に延びる一対の後端垂下部25が設けられている。
また、図5及び図6に示すように、前記各前側延長部23の下面には、前後方向に延びる金属製の前側レバー32がブラケット33を介して上下に揺動可能にそれぞれ支持されている。各前側レバー32の後端には長孔32aが設けられるとともに、その前端にはローラ34が支持されている。また、前記各後側延長部24の下面には、前後方向に延びる金属製の後側レバー35がブラケット36を介して上下に揺動可能にそれぞれ支持されている。各後側レバー35の前端には長孔35aが設けられるとともに、その後端にはローラ37が支持されている。
図6に示すように、本体部22の下方には、椅子本体17の左右方向に延びる昇降軸27が、前記両前側レバー32及び両後側レバー35によって支持されている。昇降軸27の各端部は、各前側レバー32の長孔32aに挿通されるとともに各後側レバー35の長孔35aに挿通されている。これにより、昇降軸27は、両前側レバー32及び両後側レバー35に支持されるとともに、両前側レバー32及び両後側レバー35を連動状態で揺動させるように連結している。但し、昇降軸27の各端部が左右別々に支持されていることから、昇降軸27が左右方向において傾くことが許容される。なお、昇降軸27は、その各端部に取着された図示しない止め輪により、各長孔32a,35aから抜けないようになっている。
図1及び図2に示すように、椅子本体17における各前脚11L,11Rの内側面には、金属板材からなるとともに略「コ」字形状をなす前側キャスターブラケット40L,40Rがそれぞれ固定されている。各前側キャスターブラケット40L,40Rには、その上下に設けられた一対の突出片41a,41bによって、起立状態に配置された金属製の前側キャスター支持軸42L,42Rがそれぞれ上下移動可能に支持されている。各前側キャスター支持軸42L,42Rの下端には、前側キャスター43L,43Rがそれぞれ支持されている。各前側キャスター43L,43Rは、その側面が各前脚11L,11Rの内側面に近接する位置に配置され、これにより鉛直方向の軸回りでの回動が規制されている。
図13に示すように、右前側キャスター支持軸42Rの上端には、フランジ状のストッパ44が固定され、右前側キャスターブラケット40Rの上側の突出片41aとこのストッパ44との間には、右前側キャスター支持軸42Rに外嵌した圧縮コイルスプリング(第1のばね部材)45が介在されている。そして、右前側キャスター支持軸42Rは、圧縮コイルスプリング45から受ける弾性付勢力によって右前側キャスターブラケット40Rに対して上方に変位するように付勢されている。このため、右前側キャスター支持軸42Rは、図10に示すように、前側レバー32の前端のローラ34にストッパ44の上面を当接させている。なお、右前側キャスターブラケット40Rの下側の突出片41bには、椅子本体17の前方に延びる足置き部41cが設けられている。また、図1〜図4に示すように、左前側キャスターブラケット40L及び左前側キャスター支持軸42Lは、右前側キャスターブラケット40R及び右前側キャスター支持軸42Rとそれぞれ同様に構成されている。そして、左前側キャスター支持軸42Lは、図9に示すように、前側レバー32の前端のローラ34にストッパ44の上面を当接させている。なお、左前側キャスターブラケット40Lの下側の突出片41bには、右前側キャスターブラケット40Rと同様に、椅子本体17の前方へ延びる足置き部41cが設けられている。
図9〜図12に示すように、椅子本体17における各後脚12L,12Rの内側面には、金属板材からなるとともに略「L」字形状をなす後側キャスターブラケット47L,47Rがそれぞれ固定されている。図5に示すように、各後側キャスターブラケット47L,47Rには、その上下に設けられた一対の突出片48a,48bによって、起立状態に配置された後側キャスター支持軸49Rがそれぞれ上下移動可能に支持されている。各後側キャスター支持軸49L,49Rの下端には、後側キャスター50L,50Rがそれぞれ支持されている。前記各後側キャスター支持軸49L,49Rの上端には、前記ストッパ44がそれぞれ設けられ、上側の突出片48aとストッパ44との間には、各後側キャスター支持軸49L,49Rに外嵌した前記圧縮コイルスプリング(第2のばね部材)45がそれぞれ介在されている。そして、各後側キャスター支持軸49L,49Rは、圧縮コイルスプリング45から受ける付勢力によって各後側キャスターブラケット47L,47Rに対して上方に変位するように付勢されている。このため、各後側キャスター支持軸49L,49Rは、図9〜図12に示すように、前記後側レバー35の後端のローラ37にストッパ44の上面を当接させている。
図3及び図4に示すように、椅子本体17の背面側に位置するように、金属の丸パイプにより略逆U字形状に形成された昇降用ハンドル51が、その両下端において左右両後脚12L,12Rの下端内側に対して回動可能に連結されている。昇降用ハンドル51の両下部間は、金属の四角パイプからなるタイビーム51aによって連結されている。図9〜図12に示すように、タイビーム51aの前面左右中央には、前記昇降軸27に連結された左右一対のワイヤ31の他端が、前記ハウジング21における本体部22の左右両側壁外面にそれぞれ支持された第1プーリ28、第2プーリ29及び第3プーリ30を介して接続されている。図5及び図6に示すように、第1プーリ28は、本体部22の左右両側壁外面における昇降軸27のほぼ上方位置にそれぞれ支持され、第2プーリ29は、本体部22の後端位置にそれぞれ支持されている。また、第3プーリ30は、左右の後端垂下部25の下端外側にそれぞれ支持されている。
図5及び図6に示すように、ハウジング21の本体部22には、シリンダに対して出没するロッドのロック機能を有するとともにダンパー機能を有するガススプリング(ロック手段)52のシリンダ側端部が、椅子本体17の左右方向に延びるように本体部22内に固定された支持棒53に対して回動可能に連結されている。ガススプリング52のロッド側は、本体部22の底板に設けられた開口を通じて本体部22の下方に延ばされ、図10及び図12に示すように、そのロッド側端部は、前記昇降用ハンドル51のタイビーム51a上に配置されたスプリングブラケット54に連結されている。図15(a)に示すように、ガススプリング52のロッド先端からは、シリンダに対するロッドのロック状態を解除するためのピン52aが延出されている。ガススプリング52は、ロッドにピン52aが押し込まれた状態ではロッドをシリンダから出し入れ可能な状態となるとともに、ロッドからピンが延出された状態ではシリンダに対するロッドの出し入れを禁止するようになっている。
図14に示すように、略「コ」字形状に形成されたスプリングブラケット54は、タイビーム51aの上面に固定されたビーム側ブラケット55に対し支軸55aを介して回動可能に連結されるとともに、ガススプリング52のロッド側端部をタイビーム51aに対して回動可能に連結している。図15(a),(b)に示すように、スプリングブラケット54の内側には、スプリングブラケット54に対し回動軸56を介して回動可能に上端が支持された押圧片57が設けられ、この押圧片57は、ガススプリング52のピン52aの先端に当接されている。スプリングブラケット54の下部には、ワイヤケーブル58のアウタケーシング58aの一端が固定され、ワイヤケーブル58のインナワイヤ58bが、スプリングブラケット54を貫通して押圧片57の下端に接続されている。そして、ワイヤケーブル58のインナワイヤ58bがアウタケーシング58a内に引き込まれると、押圧片57が回動軸56回りに回動され、ガススプリング52のピン52aがロッド内に押し込まれるようになっている。
図1〜図4に示すように、昇降用ハンドル51の上端部中央には、前記ワイヤケーブル58の他端側が接続されたロック解除レバー59が設けられている。このロック解除レバー59は、昇降用ハンドル51とともに握られることでインナワイヤ58bを引っ張り、ガススプリング52のロック状態を解除するようになっている。なお、ワイヤケーブル58は、図9及び図11に示すように、昇降用ハンドル51の左側部分の下部からその内部に引き込まれ、その左側部分を通って昇降用ハンドル51の上側部まで案内された後、図1及び図2に示すように、その上側部から外側に引き出されてロック解除レバー59に接続されている。
前記キャスター支持装置20は、ハウジング21、両前側キャスター支持軸42L,42R、両後側キャスター支持軸49L,49R、両前側レバー32、両後側レバー35、昇降軸27、各プーリ28,29,30、ワイヤ31、昇降用ハンドル51及びガススプリング52によって構成される。そして、この実施形態では、第1プーリ28、第2プーリ29、第3プーリ30及びワイヤ31によって連結手段が構成され、この連結手段、昇降用ハンドル51及びガススプリング52によって軸昇降手段が構成されている。また、両前側レバー32及び両後側レバー35によってレバー機構が構成され、このレバー機構、昇降軸27及び軸昇降手段によって昇降手段が構成されている。従って、この実施形態の軸昇降手段及び昇降手段は、ハウジング21及び椅子本体17に支持される。
図3及び図4に示すように、椅子本体17の左右両後脚12L,12Rの両下端間には、椅子本体17の移動を規制するための椅子固定機構60が設けられている。椅子固定機構60は、金属板材から形成されるとともに各後脚12L,12Rの下端後面にそれぞれ固定された左右一対のバーブラケット61を備えている。図16に示すように、各バーブラケット61の側板部には、上下に延びる長孔62が設けられ、両長孔62により、両バーブラケット61間を連絡するバー63が上下移動可能にバーブラケット61間に支持されている。なお、バー63は、各端部に止着された止め輪64によって、両バーブラケット61からの脱落が防止されている。又、図17(a),(b)に示すように、各バーブラケット61の底板部に設けられた貫通孔61aには、頭部65aを有するとともに起立状態に配置された支軸65が上下移動可能に挿通されるとともに、支軸65の下端には、床面に当接されるゴム脚66が装着されている。各支軸65の頭部65aとバーブラケット61の底板との間には、バーブラケット61に対して支軸65を上方に弾性的に付勢する圧縮コイルスプリング(ばね部材)67がそれぞれ介在されるとともに、各支軸65の頭部65aが、圧縮コイルスプリング67の付勢力によりバー63の下側に当接されている。すなわち、バー63は、圧縮コイルスプリング67の弾性付勢力により、両支軸65を介して上方に付勢支持されている。
次に、上記のように構成されたこの実施形態の作用について説明する。
図1、図3及び図7は、移動不能状態の椅子10を示す。この状態の椅子10においては、昇降用ハンドル51が立ち上がった状態となっていることから、図9及び図10に示すように、昇降軸27が、両ワイヤ31によって引き上げられず、下方位置に配置される。また、左右両前側キャスター支持軸42L,42Rが、圧縮コイルスプリング45の付勢力によって上方に持ち上げられ、左右両前側キャスター43L,43Rは、床面に当接しない位置に保持される。このとき、ガススプリング52は、シリンダにロッドが押し込まれた状態でロックされ、椅子本体17に対する昇降用ハンドル51の傾動が禁止されている。この状態から、椅子10を移動させるようにするには、まず、椅子10を移動させる介助者Mが椅子10の後側において椅子固定機構60のバー63を片足で踏み込んで左右の両ゴム脚66を床面上に押し付ける。すると、各ゴム脚66と床面との間に摩擦が発生する状態となり、椅子10が前後方向には容易に動かない状態となる。
次に、介助者Mが昇降用ハンドル51の上部を持った状態でロック解除レバー59を握ると、ワイヤケーブル58を介して押圧片57が引っ張られ、この押圧片57によってガススプリング52のピン52aがロッド内に押し込まれる。すると、ガススプリング52のロック状態が解除され、椅子本体17に対する昇降用ハンドル51の傾動が許容される。
次に、介助者Mがバー63を片足で踏み込んだままで昇降用ハンドル51を椅子本体17の後方へ倒していくと、昇降用ハンドル51の下部に接続された左右両ワイヤ31を介して昇降軸27が引き上げられる。そして、昇降軸27が上方へ移動するにつれて、両前側レバー32の後端側が上げられるとともにその前端側が下げられる。同時に、両後側レバー35の前端側が上げられるとともにその後端側が下げられる。そして、両前側レバー32の前端によって両前側キャスター支持軸42L,42Rが椅子本体17に対して押し下げられるとともに、両後側レバー35の後端によって両後側キャスター支持軸49L,49Rが椅子本体17に対して押し下げられる。このとき、非ロック状態のガススプリング52においては、昇降用ハンドル51に傾動に伴ってシリンダからロッドが延出する。この結果、両前側キャスター43L,43R及び両後側キャスター50L,50Rにより、椅子本体17が床面上から持ち上げられる。このとき、椅子本体17は、座部15の座面が水平なままで床面上から持ち上がるとともに、ガススプリング52のダンパー機能によりゆっくりと持ち上がる。この状態で、介助者Mがロック解除レバー59を戻すと、ガススプリング52のピン52aがロッド内に押し込まれなくなる。このため、ロッドをシリンダから延出させた状態のガススプリング52がロック状態に戻り、昇降用ハンドル51を椅子本体17に対して傾動させることができなくなる。すると、図11及び図12に示すように、昇降軸27が左右両ワイヤ31によって引き上げられた状態が保持され、両前側キャスター43L,43R及び両後側キャスター50L,50Rによって椅子本体17が持ち上げられたままとなる。この結果、椅子10は、図2、図4及び図8に示すように、両前側キャスター43L,43R及び両後側キャスター50L,50Rによって床面上に支持された移動可能状態となる。
移動可能状態の椅子10は、介助者Mが昇降用ハンドル51を持って押すことによって床面上を移動する。このとき、左右両前側キャスター43L,43Rは、鉛直軸回りの回動が各前脚11L,11Rによって規制されることから、椅子10の方向転換は、左右両後側キャスター50L,50Rの鉛直軸回りでの回動によって行われる。このとき、椅子10に着座している老人や身障者は、左右の前側キャスターブラケット40L,40Rの足置き部41cに足の踵側を乗せることができるので、足が床面に引きずられることはない。
また、椅子10を移動させているときに、例えば左前側キャスター43Lが床面上の段差に乗り上げると、昇降軸27の左側端部に加わる下向きの力の大きさがその右側端部に加わる下向きの力の大きさよりも大きくなる。このため、昇降軸27は、その左端側が右端側よりも低くなるように傾いた状態となる。そして、椅子10の移動に伴って右前側キャスター43Rも段差に乗り上げると、昇降軸27の両端に加わる下向きの力が同じとなり、昇降軸27は傾かない状態に戻る。従って、椅子10の移動に伴って左前側キャスター43L(又は右前側キャスター43R)が段差に乗り上げたときに、その前側キャスター43L(又は43R)に段差から加わる上向きの力が緩衝される。ゆえに、段差がある床面上に沿って椅子10を移動させるときに、段差によって椅子10に加わる衝撃が緩衝されて乗り心地が向上する。なお、椅子10を後退させているときに両後側キャスター50L,50Rのいずれか一方が段差に乗り上げた場合にも、上記と同様に、段差によって椅子10に加わる衝撃が緩衝されて乗り心地が向上する。
また、椅子10を移動可能状態から移動不能状態に切り替えるには、まず、介助者Mが椅子10の後側において片足でバー63を踏み込んで両ゴム脚66を床面上に押し付ける。すると、各ゴム脚66と床面との間に摩擦が発生する状態となり、椅子10が前後方向には容易に動かない状態となる。次に、介助者Mが昇降用ハンドル51の上部を持った状態でロック解除レバー59を握ると、ガススプリング52のロック状態が解除され、椅子本体17に対する昇降用ハンドル51の傾動が許容される。
次に、介助者Mがバー63を片足で踏み込んだままで昇降用ハンドル51を椅子本体17側に起こしていくと、左右両ワイヤ31によって引き上げられなくなった昇降軸27が下方に移動する。このため、左右両前側レバー32の後端側が下がるとともに前端側が上がり、両前側キャスター支持軸42L,42Rが上方に移動する。また、左右両後側レバー35の前端側が下がるとともに後端側が上がり、両後側キャスター支持軸49L,49Rが上方に移動する。このとき、非ロック状態のガススプリング52においては、昇降用ハンドル51が起こされることに伴ってロッドがシリンダ内に押し込まれる。この結果、両前側キャスター43L,43R及び両後側キャスター50L,50Rによって椅子本体17が床面上から持ち上げられなくなり、両前脚11L,11R及び両後脚12L,12Rの下端が床面上に降りる。このとき、椅子本体17は、座部15の座面が水平なままで床面上に降りるとともに、ガススプリング52のダンパー機能によりゆっくりと降りる。この状態で、介助者Mがロック解除レバー59を戻すと、ロッドがシリンダに押し込まれた状態のガススプリング52がロック状態に戻り、昇降用ハンドル51を椅子本体17に対して傾動させることができなくなる。すると、昇降軸27が下方に配置された状態が保持され、両前側キャスター43L,43R及び両後側キャスター50L,50Rが床面から持ち上げられたままとなる。この結果、椅子10は、左右両前脚11L,11R及び左右両後脚12L,12Rにより床面上に支持された移動不能状態となる。
以上説明したこの実施の形態によれば、次の各効果を得ることができる。
(1) 左右各前脚11L,11Rに対して起立状態で上下移動可能に左右一対の前側キャスター支持軸42L,42Rが支持され、その下端に前側キャスター43L,43Rがそれぞれ支持される。また、左右各後脚12L,12Rに対して起立状態で上下移動可能に左右一対の後側キャスター支持軸49L,49Rが支持され、その下端に後側キャスター50L,50Rがそれぞれ支持される。そして、座部15の下方において椅子本体17に固定されたハウジング21に昇降軸27、両前側レバー32及び両後側レバー35等からなるキャスター昇降機構が支持されている。また、ハウジング21と椅子本体17との間には、昇降軸27を上下方向における任意の位置に保持するガススプリング52が設けられている。このキャスター昇降機構及びガススプリング52によって両前側キャスター支持軸42L,42R及び両後側キャスター支持軸49L,49Rが一緒に上下移動されるとともに上下方向における任意の位置に保持される。これにより、両前側キャスター43L,43R及び両後側キャスター50L,50Rが、両前脚11L,11R及び両後脚12L,12Rの下端に対して高さ調節され、座部15の座面が水平なまま椅子本体17が移動不能状態又は移動可能状態に切り替えられる。
このため、このキャスター支持装置20は、前記特許文献1の椅子に設けられたキャスター支持機構とは異なり、左前脚11L及び左後脚12Lの下端間、及び、右前脚11R及び右後脚12Rの下端間が貫で連絡されておらず、また、左右両前脚11L,11Rの下端間が貫で連結されていない4本脚を有する一般的な椅子に装着することができる。従って、昇降用ハンドル51に対する一回の切替操作だけで椅子10を移動不能状態又は移動可能状態に切り替えることができるとともに、独立した4本脚を有する一般的な椅子に装着することができる。そして、例えば老人や身障者の家族が使う椅子と同じ椅子に装着することができるので、老人や身障者が疎外感を持ちにくい。また、椅子10を移動不能状態及び移動可能状態の一方から他方へ切り替えるときに、座部15の座面が水平なままであるので、要介護者に不安を与えない。
(2) 椅子本体17の後側において両後脚12L,12Rの下端に対し回動可能に連結された昇降用ハンドル51を椅子本体17の後方へ倒すと、左右両ワイヤ31、昇降軸27、両前側レバー32及び両後側レバー35を介して両前側キャスター支持軸42L,42R及び両後側キャスター支持軸49L,49Rに下向きの力が加えられる。このとき、昇降用ハンドル51の梃子作用により、両前側キャスター支持軸42L,42R及び両後側キャスター支持軸49L,49Rに加わる下向きの力が増幅される。このため、介護者が椅子本体17に対して力を加えやすいので、要介護者が着座したままの椅子10を移動不能状態から移動可能状態へ容易に切り替えることができる。
(3) 昇降軸27が、椅子本体17の左右方向において傾くことができるようにハウジング21に対して支持されている。このため、椅子10を前進させているときに両前側キャスター43L,43Rのいずれか一方が例えば床面上の段差等に乗り上げたときに、その段差によって椅子10に加わる上向きの衝撃が緩衝される。ゆえに、例えば床面上の段差を乗り越えたり、凹凸のある床面を移動したりするときの乗り心地が向上する。さらに、段差を乗り越えようとするときの衝撃が緩和されることから、要介護者に不快感を与えることなく段差を乗り越えることができる。
(4) 各前側キャスター支持軸42L,42Rが、圧縮コイルスプリング45の弾性付勢力によって上方に付勢され、その上端が各前側レバー32の前端に当接される。また、各後側キャスター支持軸49L,49Rが、圧縮コイルスプリング45の弾性付勢力によって上方に付勢され、その上端が各後側レバー35の後端に当接される。このため、椅子10を移動不能状態とするために昇降軸27が下方に配置されたときには、各圧縮コイルスプリング45の弾性付勢力により、両前側キャスター43L,43R及び両後側キャスター50L,50Rが床面から持ち上げられるとともにその位置に保持される。
従って、各前側レバー32の前端を、各前側キャスター支持軸42L,42Rの上端に対して回動可能に連結する必要がなく、また、各後側レバー35の後端を、各後側キャスター支持軸49L,49Rの上端に対して回動可能に連結する必要がない。ゆえに、昇降軸27、前側レバー32、後側レバー35、前側キャスター支持軸42L,42R及び後側キャスター支持軸49L,49Rからなるキャスター昇降機構の構成が簡素化されるとともに、組立てを容易に行うことができる。
(5) 椅子本体17の両後脚12L,12Rの下端部にはそれぞれバーブラケット61が固定されるとともに、両バーブラケット61間には、上下移動可能にバー63が支持されている。各バーブラケット61には、上下移動可能に支軸65が支持されるとともに、各支軸65の上端が、バー63の下面に当接可能とされている。そして、バー63は、各バーブラケット61と支軸65との間に介在された圧縮コイルスプリング67の付勢力により、上向きに弾性的に付勢支持されている。このため、昇降用ハンドル51を椅子本体17に対して傾動させることによって椅子10を移動不能状態及び移動可能状態の一方から他方へ切り替えるようとするときに、昇降用ハンドル51から椅子本体17に加わる横向きの力によって椅子10が前後に動いてしまわないようにすることができる。従って、椅子10を移動不能状態及び移動可能状態の一方から他方へ切り替える作業を容易に行うことができるとともに、その作業時において椅子10に着座している老人や身障者に対して不快な動きを与えることはない。
(6) ハウジング21と昇降用ハンドル51との間に介在させたロック機能付きのガススプリング52によって、両前側キャスター43L,43R及び両後側キャスター50L,50Rを移動不能状態又は移動可能状態のときの各位置に保持するようにした。このため、椅子10を移動不能状態から移動可能状態へ切り替えるために昇降用ハンドル51を椅子本体17の後方へ倒していくときに、両前側キャスター43L,43R及び両後側キャスター50L,50Rにより椅子本体17が持ち上げられるときの速度がガススプリング52のダンパー機能によって制限される。これと同様に、椅子10を移動可能状態から移動不能状態へ切り替えるときに、椅子本体17が下降する速度が制限される。従って、椅子本体17を移動不能状態及び移動可能状態の一方から他方へ切り替えるときに、椅子本体17に発生する衝撃が抑制されるので、椅子10に着座している要介護者に安心感を与えることができるとともに安全に切替を行うことができる。
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することもできる。
・ 両前側キャスター支持軸42L,42Rが、ハウジング21に一体に設けた左右両前側キャスターブラケットに対しそれぞれ上下移動可能に支持された構成とする。また、両後側キャスター支持軸49L,49Rが、ハウジング21に一体に設けた左右両後側キャスターブラケットに対しそれぞれ上下移動可能に支持された構成とする。
・ 椅子本体17に、ハウジング21を備えたキャスター支持装置20を設ける代わりに、座枠13内に設けた構造材に支持枠26を介して昇降軸27を支持するとともに、両前側レバー32及び両後側レバー35を、座枠13の左右側板に対しブラケットを介して支持した構成とする。
・ 昇降用ハンドル51及びガススプリング52を無くして以下のように構成する。すなわち、ハウジング21に支持されるとともに左右両ワイヤ31を巻回可能な軸と、この軸と一体回動するウォームホイールと、このウォームホイールに歯合するウォームギヤと、このウォームギヤが出力軸に装着されるとともにハウジング21に支持された電動モータと、電動モータに電力を供給するバッテリとを設けた構成とする。この構成では、電動モータの運転によって昇降軸27の上下方向の位置が調節されるとともに、ウォームホイールからウォームギヤへ伝達される力が遮断されることにより電動モータの停止状態で昇降軸27の位置が保持される。この場合、軸、ウォームホイール、ウォームギヤ及び電動モータによって軸昇降手段が構成される。この軸昇降手段は、ハウジング21のみに支持される。
・ 昇降用ハンドル51及びガススプリング52を無くして以下のように構成する。すなわち、電動モータを内蔵したハウジングから軸を直線運動によって出没させる電動式リニアアクチュエータを用いて、前記昇降軸27を上下に移動させるとともに上下方向の任意の位置に保持する構成とする。このような電動式リニアアクチュエータとしては、例えばリナック株式会社製のリニアアクチュエータLA31がある。このリニアアクチュエータは、出力軸にウォームが固定された回転モータと、ウォームが噛み合うウォームホイールが支持されたボールねじと、ボールねじに噛み合うとともにその軸線方向に移動可能な移動部材とを備え、この移動部材に軸が一体化されている。そして、リニアアクチュエータは、ウォームとウォームホイールとの間の大きなギヤ比により、任意の位置まで延出させた軸に外力が加わっても軸をその位置に保持する。具体的には、前記ハウジング21における本体部22の底壁上面後側に、椅子本体17の前方向に軸が延びるようにリニアアクチュエータを固定する。そして、その軸の先端に一端を接続したワイヤの他端を、本体部22の内側において回転可能に支持したプーリを介して昇降軸27の中央部に接続する。この構成では、リニアアクチュエータが軸をハウジング内に引き込む動作により、ワイヤを介して昇降軸27が下方位置から上方に引き上げられる。また、リニアアクチュエータが軸をハウジング内から延出させる動作により、ワイヤを介して昇降軸27が上方位置から下方に降ろされる。なお、この構成は、中央部にワイヤが接続された昇降軸27が左右方向において傾くことができるので、上記実施形態の(3)に記載の効果を有している。
また、上記電動式リニアアクチュエータを用いて以下のような実施形態とすることもできる。すなわち、ハウジング21には、その底板下面から下方に延出するブラケットを一体に設け、このブラケットに対し、リニアアクチュエータを起立状態で支持させる。そして、リニアアクチュエータのハウジングから上向きに延出させた軸の先端を、昇降軸27の中央部に接続する。この構成では、リニアアクチュエータが軸をハウジング内から上方に延出させる動作により、昇降軸27が下方位置から上方に押し上げられる。また、リニアアクチュエータが軸をハウジング内に引き込む動作により、昇降軸27が上方位置から下方に降ろされる。さらに、この構成において、リニアアクチュエータの軸の先端に対して、昇降軸27が左右方向において傾くことができるように接続すれば、上記実施形態の(3)に記載の効果を得ることができる。
・ 左右各前側レバー32の前端に長孔を設け、各前側キャスター支持軸42L,42Rの上端に固定した軸を同長孔に挿通させる。また、左右各前側レバー32の後端に長孔を設け、昇降軸27の各端部を同長孔に挿通させる。このような構成によっても、昇降軸27を上下移動させることにより、両前側キャスター43L,43R及び両後側キャスター50L,50Rを上下移動させることができる。
以下、上記各実施形態から把握される技術的思想を記載する。
(1) 請求項10に記載の椅子において、前記各前側キャスター支持軸を前記椅子本体に対して上方に付勢する第1のばね部材を備え、この第1のばね部材の弾性付勢力により各前側キャスター支持軸の上端を前記前側レバーの前端に当接させるとともに、前記各後側キャスター支持軸を前記椅子本体に対して上方に付勢する第2のばね部材を備え、この第2のばね部材の弾性付勢力により各後側キャスター支持軸の上端を前記後側レバーの後端に当接させることを特徴とする椅子。
(2) 請求項2、請求項3及び技術的思想の(1)のいずれか一項に記載の椅子において、前記昇降軸は、前記左右方向において傾くことができるように前記椅子本体に支持されていることを特徴とする。
一実施形態の椅子を示す正面側からの斜視図。 同じく椅子を示す正面側からの斜視図。 同じく背面側からの斜視図。 同じく背面側からの斜視図。 キャスター昇降機構を示す分解斜視図。 キャスター昇降機構のハウジングを示す下側からの斜視図。 移動不能状態の椅子を示す側面図。 移動可能状態の椅子を示す側面図。 移動不能状態の椅子を示す左前脚及び左後脚内側位置での縦断面図。 同じ状態の椅子を示す左右中央位置での縦断面図。 移動可能状態の椅子を示す左前脚及び左後脚内側位置での縦断面図。 同じ状態の椅子を示す左右中央位置での縦断面図。 右側の前側キャスターブラケット、前側キャスター支持軸及び前側レバーを示す斜視図。 昇降用ハンドルとガススプリングとの連結部を示す斜視図。 (a),(b)は共に昇降用ハンドルとガススプリングとの連結部を示す縦断面図。 椅子固定機構を示す斜視図。 (a),(b)は共に椅子固定機構の要部を示す正面図。
符号の説明
10…椅子、11L,11R…前脚、12L,12R…後脚、15…座部、17…椅子本体、20…キャスター支持装置、21…ハウジング、27…昇降手段を構成する昇降軸、28…昇降手段、軸昇降手段及び連結手段を構成する第1プーリ、29…同じく第2プーリ、30…同じく第3プーリ、31…昇降手段、軸昇降手段及び連結手段を構成するワイヤ、32…昇降手段、軸昇降手段及びレバー機構を構成する前側レバー、35…同じく後側レバー、42L,42R…前側キャスター支持軸、43L,43R…前側キャスター、45…第1及び第2のばね部材としての圧縮コイルスプリング、49L,49R…後側キャスター支持軸、50L,50R…後側キャスター、51…昇降手段及び軸昇降手段を構成する昇降用ハンドル、52…昇降手段、軸昇降手段を構成するロック手段としてのガススプリング、60…椅子固定機構、61…バーブラケット、63…バー、65…支軸、67…ばね部材としての圧縮コイルスプリング。

Claims (12)

  1. 左右両前脚及び左右両後脚によって座部が支持される椅子本体を備えた椅子に装着されるとともに同椅子本体を移動不能状態又は移動可能状態とする椅子用キャスター支持装置であって、
    前記座部の下方において前記椅子本体に固定されるハウジングと、
    前記ハウジング又は椅子本体に対し、左右各前脚の近くにおいて上下移動可能に支持されるとともに下端に前側キャスターがそれぞれ支持された左右一対の前側キャスター支持軸と、
    前記ハウジング又は椅子本体に対し、左右各後脚の近くにおいて上下移動可能に支持されるとともに下端に後側キャスターがそれぞれ支持された左右一対の後側キャスター支持軸と、
    前記ハウジングに支持された昇降手段とを備え、同昇降手段は、前記両前側キャスター支持軸及び両後側キャスタ支持軸を一緒に上下移動させるとともに上下方向における任意の位置に保持することを特徴とする椅子用キャスター支持装置。
  2. 前記昇降手段は、
    前記椅子本体の左右方向に延びるとともに上下移動可能に前記ハウジングに対して支持された昇降軸と、
    前記昇降軸が上下移動されることにより前記両前側キャスター支持軸及び前記両後側キャスター支持軸を同昇降軸とは逆向きに上下移動させるレバー機構と、
    前記ハウジングに支持されて前記昇降軸を上下に移動させるとともに上下方向における任意の位置に保持する軸昇降手段とからなることを特徴とする請求項1に記載の椅子用キャスター支持装置。
  3. 前記レバー機構は、
    前記ハウジングの左右両側において前記椅子本体の前後方向に延びるとともに上下揺動可能に中央部が支持された左右一対の前側レバーと、
    前記ハウジング左右両側の前記前側レバーよりも後方において前記前後方向に延びるとともに上下揺動可能に中央部が支持された左右一対の後側レバーとを備え、
    前記両前側レバーは、それぞれその後端が前記昇降軸に係合されるとともにその前端が前記前側キャスター支持軸の上端に係合され、前記両後側レバーは、それぞれその前端が前記昇降軸に係合されるとともにその後端が前記後側キャスター支持軸の上端に係合されていることを特徴とする請求項2に記載の椅子用キャスター支持装置。
  4. 前記各前側キャスター支持軸を前記ハウジング又は椅子本体に対して上方に付勢する第1のばね部材を備え、この第1のばね部材の弾性付勢力により各前側キャスター支持軸の上端を前記前側レバーの前端に当接させるとともに、
    前記各後側キャスター支持軸を前記ハウジング又は椅子本体に対して上方に付勢する第2のばね部材を備え、この第2のばね部材の弾性付勢力により各後側キャスター支持軸の上端を前記後側レバーの後端に当接させることを特徴とする請求項3に記載の椅子用キャスター支持装置。
  5. 前記昇降軸は、前記左右方向において傾くことができるように前記ハウジングに支持されていることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の椅子用キャスター支持装置。
  6. 前記軸昇降手段は、
    前記椅子本体の後側に配置されるように前記両後脚の下端部に対して下端がそれぞれ回動可能に連結された昇降用ハンドルと、
    同昇降用ハンドルが前記椅子本体の後方へ倒されることによって前記昇降軸を上向きに移動させるように同昇降用ハンドルと同昇降軸とを連結する連結手段と、
    前記ハウジングと前記昇降用ハンドルとの間に介在されるとともに前記椅子本体に対する同昇降用ハンドルの傾動を許容又は禁止可能なロック手段とからなることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載の椅子用キャスター支持装置。
  7. 左右両前脚及び左右両後脚によって座部が支持された椅子本体を備えるとともに、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の椅子用キャスター支持装置が同椅子本体に装着されていることを特徴とする椅子。
  8. 左右両前脚及び左右両後脚によって座部が支持される椅子本体を備えた椅子であって、
    前記椅子本体に対し、左右各前脚の近くにおいて上下移動可能に支持されるとともに下端に前側キャスターがそれぞれ支持された左右一対の前側キャスター支持軸と、
    前記椅子本体に対し、左右各後脚の近くにおいて上下移動可能に支持されるとともに下端に後側キャスターがそれぞれ支持された左右一対の後側キャスター支持軸と、
    前記椅子本体に支持された昇降手段とを備え、同昇降手段は、前記両前側キャスター支持軸及び両後側キャスター支持軸を一緒に上下移動させるとともに上下方向における任意の位置に保持することを特徴とする椅子。
  9. 前記昇降手段は、
    前記椅子本体の左右方向に延びるとともに上下移動可能に同椅子本体に対して支持された昇降軸と、
    前記昇降軸が上下移動されることにより前記両前側キャスター支持軸及び前記両後側キャスター支持軸を同昇降軸とは逆向きに上下移動させるレバー機構と、
    前記昇降軸を上下に移動させるとともに上下方向における任意の位置に保持する軸昇降手段とからなることを特徴とする請求項8に記載の椅子。
  10. 前記レバー機構は、
    前記椅子本体の左右両側においてその前後方向に延びるとともに上下揺動可能に中央部が支持された左右一対の前側レバーと、
    前記椅子本体左右両側の前記前側レバーよりも後方において前記前後方向に延びるとともに上下揺動可能に中央部が支持された左右一対の後側レバーとを備え、
    前記両前側レバーは、それぞれその後端が前記昇降軸に係合されるとともにその前端が前記前側キャスター支持軸の上端に係合され、前記両後側レバーは、それぞれその前端が前記昇降軸に係合されるとともにその後端が前記後側キャスター支持軸の上端に係合されていることを特徴とする請求項9に記載の椅子。
  11. 前記軸昇降手段は、
    前記椅子本体の後側に配置されるように前記両後脚の下端部に対して下端がそれぞれ回動可能に連結された昇降用ハンドルと、
    同昇降用ハンドルが前記椅子本体の後方へ倒されることによって前記昇降軸を上向きに移動させるように同昇降用ハンドルと同昇降軸とを連結する連結手段と、
    前記椅子本体と前記昇降用ハンドルとの間に介在されるとともに前記椅子本体に対する同昇降用ハンドルの傾動を許容又は禁止可能なロック手段とからなることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の椅子用キャスター支持装置。
  12. 前記両後脚の下端部にそれぞれ固定された左右一対のバーブラケットと、
    両バーブラケット間を連絡するように、かつ、上下移動可能に各端部がバーブラケットにそれぞれ支持されたバーと、
    各バーブラケットにおいてそれぞれ上下移動可能に支持されるとともに上端が前記バーの下面にそれぞれ当接可能とされた左右一対の支軸と、
    各バーブラケットと各支軸との間にそれぞれ介在されるとともに同支軸を介して前記バーを上方に弾性的に付勢支持する一対のばね部材とを備えたことを特徴とする請求項8〜請求項11のいずれか一項に記載の椅子。
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