JP2007082651A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、循環ポンプ等を用いることなく外槽内の洗濯水を回転ドラム内rに戻すことにより、製造コストを低く抑えながら洗浄力を向上させ、洗浄ムラを減少させることができるドラム式洗濯機を提供することを目的とする。
【解決手段】回転ドラム5の回転に伴って外槽内を回転する洗濯水が入り込む取水口20と、取水口20と一端が連通し他端が回転ドラム5内に洗濯水を吐出する吐出口32と連通する循環水路22、26、27、28と、洗い等の各行程を実行する制御手段16とを備え、制御手段16は、第1の所定回転速度で回転ドラム5を回転させ洗濯物を回転ドラム5の内周壁に張り付かせ、外槽6内の洗濯水を循環させる張り付き行程と、第3の所定回転速度で回転ドラム5を回転させて叩き洗いを行い、吐出口32から少量の洗濯水を吐出させるかまたは洗濯水を吐出させない叩き洗い行程とを実行するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、水平方向もしくは斜め方向に回転軸を有する回転ドラム内で洗濯、すすぎ、脱水等の各行程を行うドラム式洗濯機に関するものである。
従来におけるこの種のドラム式洗濯機について以下説明する。
図13は、回転ドラムの回転軸が水平方向であるドラム式洗濯機の断面図である。ドラム式洗濯機の筐体101内に、サスペンションによって支持された外槽102と、外槽102内に回転自在に支持された回転ドラム103を配設している。回転ドラム103は、駆動モータ104によって回転駆動される。筐体101の正面側に開閉自在に設けた扉体105を開くことにより、外槽102の開口部102a及び回転ドラム103にある開口部103aを通して洗濯物を回転ドラム103内から出し入れすることができるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
このようなドラム式洗濯機における洗濯行程について説明する。扉体105が開かれて回転ドラム103内に洗濯物が投入され、さらに洗剤が投入されて運転が開始されると、まず、給水弁106を開き外槽102内に所定の水位まで給水する。その後、駆動モータ104により回転ドラム103を所定回転速度で回転駆動させると、回転ドラム103に収容された洗濯物は、回転ドラム103の内面に設けられた撹拌突起107に引っ掛けられて回転方向に持ち上げられて適当な高さから落下しその衝撃力で洗濯される、いわゆる叩き洗いを行う。
この洗濯行程の後、汚れた洗濯水を排水し、新たに供給した水を用いてすすぎ行程を実行し、すすぎ行程が終了すると回転ドラム103を高速回転させる脱水行程を行う。
このような構成では、洗濯物が十分洗濯水を含まない状態で洗濯行程を行うので、洗浄力の不足や、洗浄ムラ、さらに一定の洗浄力を確保するには洗いに時間がかかるという課題があった。
これらの課題を解決するものとして、外槽102内に溜まった洗濯水を循環ポンプで吸い上げ、回転ドラム内に戻すことにより洗濯物に洗濯水を十分に給水させて洗浄力を高める技術がある(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−215894号公報 特開平9−215893号公報
しかしながら、このような従来のドラム式洗濯機では、循環ポンプにより循環することができる水量は循環ポンプの大きさによって異なるため、洗濯物に洗濯水を十分に給水させるには大きな循環ポンプが必要となるが、洗濯機本体をコンパクト化するには循環ポンプも小さくせざるを得ず、そのため十分な循環水量を得ることができないという問題があった。また、循環ポンプという新たな構成が必要となってしまうため複雑な構成となり、製造コストがかかるものであった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、循環ポンプ等を用いることなく外槽内の洗濯水を回転ドラム内に戻すことにより、洗浄力を向上させ、洗浄ムラを減少させることができるとともに製造コストを低く抑えるドラム式洗濯機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のドラム式洗濯機は、筐体と、前記筐体に内包され衣類出入用の第1開口部を有する有底円筒状の外槽と、前記外槽に回転自在に内包され前記第1開口部に対応して開口する第2開口部と水平方向または水平方向から傾斜した回転軸とを有する有底円筒状の回転ドラムと、前記外槽内に給水する給水手段と、前記外槽に設けられ前記回転ドラムの回転に伴って前記外槽内を回転する洗濯水が入り込む取水口と、前記取水口と一端が連通する循環水路と、前記循環水路の他端と連通し前記回転ドラム内に洗濯水を吐出する吐出口と、洗い、すすぎ、脱水等の各行程を実行する制御手段とを備え、前記制御手段は、第1の所定回転速度で回転ドラムを回転させることにより、洗濯物を遠心力で前記回転ドラムの内周壁に張り付かせるとともに吐出口から洗濯水を吐出させる張り付き行程と、前記回転ドラムを前記第1の所定回転速度より低い第2の所定回転速度で回転させることにより、前記洗濯物を前記回転ドラムの回転により回転方向に持ち上げて適当な高さから落下させるとともに前記吐出口から前記張り付き行程より少量の洗濯水を吐出させるかまたは洗濯水を吐出させない叩き洗い行程とを実行することを特徴とするものである。
回転ドラムの回転に伴って回転する外槽内の洗濯水を、外槽に設けた取水口に取り込み、その取水口から取り込んだ洗濯水を吐出口から回転ドラムに吐出することにより、洗濯水を洗濯物にふりかけて循環させる。これにより洗濯水が洗濯物に含まれやすくなるため、洗浄力が向上し、洗浄ムラを減少させることができる。
本発明のドラム式洗濯機は、循環ポンプ等を用いることなく外槽内の洗濯水を回転ドラム内に戻すことにより、洗浄力を向上させ、洗浄ムラを減少させることができるとともに製造コストを低く抑えることができる。
第1の発明におけるドラム式洗濯機は、筐体と、前記筐体に内包され衣類出入用の第1開口部を有する有底円筒状の外槽と、前記外槽に回転自在に内包され前記第1開口部に対応して開口する第2開口部と水平方向または水平方向から傾斜した回転軸とを有する有底円筒状の回転ドラムと、前記外槽内に給水する給水手段と、前記外槽に設けられ前記回転ドラムの回転に伴って前記外槽内を回転する洗濯水が入り込む取水口と、前記取水口と一端が連通する循環水路と、前記循環水路の他端と連通し前記回転ドラム内に洗濯水を吐出する吐出口と、洗い、すすぎ、脱水等の各行程を実行する制御手段とを備え、前記制御手段は、第1の所定回転速度で回転ドラムを回転させることにより、洗濯物を遠心力で前記回転ドラムの内周壁に張り付かせるとともに吐出口から洗濯水を吐出させる張り付き行程と、前記回転ドラムを前記第1の所定回転速度より低い第2の所定回転速度で回転させることにより、前記洗濯物を前記回転ドラムの回転により回転方向に持ち上げて適当な高さから落下させるとともに前記吐出口から前記張り付き行程より少量の洗濯水を吐出させるかまたは洗濯水を吐出させない叩き洗い行程とを実行するものである。
この構成によると、回転ドラムの回転に伴って回転する外槽内の洗濯水を、外槽に設けた取水口に取り込み、その取水口から取り込んだ洗濯水を吐出口から回転ドラムに吐出することにより、洗濯水を洗濯物にふりかけて循環させ、これにより洗濯水が洗濯物に含まれやすくなるため、洗浄力が向上し、洗浄ムラを減少させることができる。また、張り付き行程では、回転ドラムを第1の所定回転速度で回転させることにより、洗濯物を遠心力で回転ドラムの内壁に張り付かせ、泡を含む洗濯水を回転ドラムに循環させて洗濯物に浸透させることができる。さらに、叩き洗い行程では、第1の所定回転速度より低い第2の所定回転速度で回転ドラムを回転させることにより、洗濯水を張り付き行程より少ない水量を循環させるかまたは循環させずに、洗濯物を回転ドラムの内壁に張り付かせることなく回転ドラムの回転方向に持ち上げて適当な高さから落下させて洗浄する叩き洗いを行うので、洗濯水が回転ドラム内に吐出し続けることでその衝撃によって洗剤泡が充満してしまい洗剤泡がクッションとなって叩き洗いの効果が十分得られないという状況を防ぐことができる。
第2の発明は、前記請求項1に記載の発明において、制御手段は、叩き洗い行程を第1の所定時間実行し、張り付き行程を前記第1の所定時間より短い第2の所定時間実行するものである。
この構成によると、張り付き行程を実行する時間は叩き洗い行程を実行する時間より短いので、洗濯水を吐出口から吐出させたときに洗濯物や回転ドラムの内周面と当たる衝撃により生じる洗剤泡の発生量を抑えることができる。
第3の発明は、前記請求項1または2に記載の発明において、張り付き行程と叩き洗い行程とを所定回数または第3の所定時間経過するまで繰り返して行うものである。
この構成によると、外槽に溜まった洗濯水を回転ドラム内に循環させ洗濯物に洗濯水を浸透させる張り付き行程と、叩き洗いを行う叩き洗い行程とを繰り返し行うことができるので、洗濯物に洗濯水を十分に含ませた状態で何度も叩き洗いを行うことができ、洗浄力を向上させることができる。
第4の発明は、前記請求項1〜3に記載の発明において、制御手段は、第1の所定回転速度より高い第3の所定回転速度で回転ドラムを回転させることにより外槽内の洗濯水を泡立たせる泡生成行程を実行するものである。
この構成によると、泡生成行程において大量に洗剤泡を生成し、洗濯物に洗剤泡を浸透させることができるので、洗浄力を上げることができる。また、第1の所定回転速度より高い第3の所定回転速度で回転させるので、低い水位でも循環水量を確保することができる。
第5の発明は、前記請求項4記載の発明において、泡生成行程における洗濯水の水位は、叩き洗い行程および張り付き行程における洗濯水の水位より低いものである。
この構成によると、泡生成行程における水位を低くすることにより、洗い行程初期に高濃度の洗剤泡を生成して衣類にふりかけて循環することができ、洗浄力を上げることができる。また、叩き洗い行程および張り付き行程における水位を高くすることにより、洗剤濃度が低くなり泡立ちが抑えられ、また水位が高いため、泡立ちを抑えるために回転ドラムの回転速度を泡生成行程より低くしても、十分に循環水量を得ることができる。
第6の発明は、前記請求項4または5に記載の発明において、制御手段は、泡生成行程を叩き洗い行程および張り付き行程より前に実行するものである。
この構成によると、泡生成行程において洗剤泡を発生させて洗濯物に浸透させ、その後叩き洗いを行うので、洗剤による洗浄力を上げることができる。
第7の発明は、前記請求項6記載の発明において、制御手段は、泡生成行程より後であって張り付き行程より前に給水を行うことにより、張り付き行程における洗剤濃度を泡生成行程における洗剤濃度より低くしたものである。
この構成によると、張り付き行程における洗剤濃度が低くなり泡立ちが抑えられ、また水位が高いため、泡立ちを抑えるために回転ドラムの回転速度を泡生成行程より低くしても、十分に循環水量を得ることができる。
第8の発明は、前記請求項1〜7記載の発明において、給水手段は、回転ドラムの第2開口部から前記回転ドラム内へ給水する第1の給水手段と、洗剤を収納する洗剤ケースを介して外槽内に給水する第2の給水手段とからなり、制御手段は、第1の給水手段による給水を所定時間行った後、第2の給水手段により所定水位まで給水するものである。
この構成によると、同じ水量を第2の給水手段のみで給水する場合に比べ、洗濯物に含まれる水量が増えるため外槽内に溜まる洗濯水の量が少量になり、外槽内に溜まる洗濯水を減らすことができる。これにより、洗剤泡を含む洗濯水の体積を減らすことができる。また、洗剤が外槽内に投入される時間が遅くなるので、洗濯水がリブに掻きあげられる時間を短くすることができ、発生する洗剤泡の量を制限することができる。
第9の発明は、前記請求項1〜8記載の発明において、制御手段は、回転ドラムを回転させて洗剤を溶解する洗剤溶解行程を、泡生成行程より前に実行するものである。
この構成によると、洗剤が洗濯水に溶けずに洗濯物に付着するのを防ぐことができ、また洗濯水に洗濯物の汚れが溶解する前に洗剤を溶解させるので、汚れが洗濯水に溶解することにより泡生成行程において洗剤泡の発生が抑えられるのを防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるドラム式洗濯機の断面図を示している。図1において、ドラム式洗濯機の筐体1内には、有底円筒状の外槽6が図示しないサスペンション構造によって筐体1の正面側から背面側に向かって下向きに傾斜した状態で支持されている。外槽6は外槽本体2と外槽カバー3とで構成され、その接続部分で第1のパッキング部材4を介して接続固定されている。外槽6は、その内側に有底円筒形に形成された回転ドラム5を、その回転軸が筐体1の正面側から背面側に向かって下向きに傾斜するように回転自在に支持している。
筐体1の正面側には、洗濯物を出し入れするための筐体開口部1aが設けられており、さらにその筐体開口部1aを開閉自在に覆う扉体8が設けられている。
外槽カバー3には、筐体開口部1aの対応位置に外槽カバー開口部(第1開口部)3aが設けられており、回転ドラム5には、筐体開口部1a及び外槽カバー開口部3aの対応位置に、回転ドラム開口部5a(第2開口部)が設けられている。この筐体開口部1a、外槽カバー開口部3a及び回転ドラム開口部5aを介して、筐体1の外から回転ドラム5内への洗濯物の出し入れを行う。
回転ドラム5は、回転ドラム開口部5aが設けられた回転ドラム前面部5b、有底円筒状の胴部を構成する回転ドラム胴部5c及び底部を構成する回転ドラム底部5dより構成され、また回転ドラム胴部5cの内面には撹拌突起5eが複数個設けられており、外槽本体2の外槽本体底部2cの外方に取り付けられた駆動モータ7によって回転駆動され、その回転速度や回転方向は可変である。
第1の給水弁(第1の給水手段)9には、第1給水ホース10aの一端が接続され、第1給水ホース10aの他端は、注水口金部10bに接続されている。注水口金部10bは、注水される水が略水平方向に広がりながら回転ドラム5内へ注水されるようスリット状に開口しており、回転ドラム5内に広がるように注水される。
第2の給水弁(第2の給水手段)11には、第2給水ホース13aの一端が接続され、第2給水ホース13aの他端は洗剤13bを収納する洗剤ケース13cに接続され、さらに洗剤ケース13cの下部に第3給水ホース13dの一端が接続され、第3給水ホース13dの他端が外槽6に接続されて、外槽6内に給水できるようにしている。
洗剤ケース13cの上面には、第2給水ホース13aにより給水された水を洗剤ケース13c内へシャワー状に注水する複数の注水穴13eが設けられ、注水穴13eから出たシャワー状の水は洗剤13bの上に落下し、洗剤13bとともに外槽6内に流れ落ちる。外槽6内へ流れ落ちた洗濯水は、排水管路42の途中に設けられた排水弁43が開かれることにより、外槽6外へ排水される。
また、本実施の形態1におけるドラム式洗濯機は、回転ドラム5内の洗濯物を乾燥させる乾燥機能を有している。図2は、本発明の第1の実施の形態における外槽6内に送風する循環送風経路を示す側断面図であり、図3は、本発明の第1の実施の形態における外槽6内に送風する循環送風経路を示す断面図である。
図2に示すように、筐体1の上方にはヒータ44と送風ファン45とを内部に収容したファンケース46が設けられている。この送風ファン45を回転させることにより、循環送風経路内に空気の流れが発生し、回転ドラム5内の空気は、回転ドラム5の側壁に設けられた通水孔5gを通して、外槽6の胴部に設けた温風取入口47から、一端が温風取入口47と連通する熱交換経路48へ排気される。この熱交換経路48において空気は除湿され、さらに熱交換経路48の他端と連通する第1蛇腹ホース49を介してファンケース46へ送り込まれる。ファンケース46内でヒータ44に加熱された空気は、ファンケース46と一端が連通する第2蛇腹ホース50を介して温風送風経路51を通り、さらに外槽6の背面に設けられ温風送風経路51の他端と連通する温風送風口52から外槽6内に送風され、回転ドラム5の背面に設けられた背面透孔5hを通って回転ドラム5内に再び送風される。
このような空気の循環を所定時間繰り返すことにより洗濯物の乾燥がなされる。
また、図3に示すように、この温風送風経路51内には洗剤泡の侵入を検知する泡検知手段53が設けられている。外槽6内に洗剤泡が過剰に発生して温風送風経路51内に入り込み、泡検知手段53の位置まで達したとき、泡検知手段53は洗剤泡を検知する。泡検知手段53が洗剤泡を検知すると、これ以上洗剤泡を増やさないようにするため、泡生成行程(後述)を行わずに第2の給水行程(後述)へ進むようにしている。これは、洗剤泡がさらに生成されて泡検知手段53の位置よりもさらに温風送風経路51の奥へ侵入すると、洗剤泡が送風ファン45やヒータ44等の電気部品に付着してしまい故障等の不具合が発生してしまうためである。
さらに、洗濯物の量に応じて駆動モータ7が受ける負荷変化から洗濯物の量を検知する布量検知手段12、外槽6内の洗濯水の水位を検知する水位検知手段14(図4に示す)及び洗濯行程から脱水行程までの運転動作の一連行程を制御する制御装置15(図4に示す)などを設けている。
図4は、本発明の第1の実施の形態における制御装置15の構成を示すブロック図である。制御装置15は、制御手段16、設定手段17、記憶手段18及びパワースイッチング手段19等から構成される。マイクロコンピュータにより構成される制御手段16は、設定手段17から入力される運転コースの選択などの設定入力に応じて、記憶手段18に記憶された制御プログラムを用いてパワースイッチング手段19に制御指令を出力する。
パワースイッチング手段19はSCR等のスイッチング素子を用いて構成されており、制御手段16からの制御指令に応じて駆動モータ7、第1の給水弁9、第2の給水弁11および排水弁43などの動作を制御する。
図5は、本発明の第1の実施の形態における外槽本体2の斜視図である。外槽本体2は、外槽本体開口部2a、外槽本体胴部2bおよび外槽本体底部2cを有する有底円筒型である。
外槽本体底部2cと外槽本体胴部2bの境界部の近傍であって外槽本体底部2c内面には、略凹状に形成された外槽本体底溝部2dを、外槽本体胴部2bと略同心円の円弧状に設けている。外槽本体底溝部2dには、内面側より外槽本体底溝部2dに対応した形状の外槽本体溝蓋23が、その外周近傍に設けられた第2のパッキング部材24を介して外周部をねじ25にてねじ止め固定されており、この外槽本体底溝部2dと外槽本体溝蓋23とにより第1の循環水路22が形成されている。
第1の循環水路22の一端である取水口20は、底面が外槽本体底溝部2dの底面から外槽本体底部2cの内面まで徐々に変化する案内凹部21に連通している。また、外槽本体2には、その外槽本体胴部2bの外側に、外槽本体開口部2aから外槽本体底部2cまで連通するパイプ状の第2の循環水路26が一体に形成されており、この第2の循環水路26の外槽本体底部2c側の端が第1の循環水路22の他端に連通している。
図6は、本発明の第1の実施の形態における外槽カバー3の斜視図である。
外槽カバー3は、外槽カバー開口部3aが設けられた外槽カバー前面部3bと、外槽カバー胴部3cと、外槽カバー後方開口部3dを有する略円筒状に形成されている。
外槽カバー3には、その外槽カバー胴部3cの外側で、第2の循環水路26に対応する位置に外槽カバー後方開口部3dから外槽カバー前面部3bまで連通する第3の循環水路27が一体に形成されている。
外槽カバー前面部3b内面には、略凹状に形成された外槽カバー前面溝部3eを、外槽カバー前面部3bの外周側から外槽カバー開口部3aに近づくにつれ、途中で二股に分かれるような略Y字状に設けられている。この外槽カバー前面溝部3eには、内面側より外槽カバー前面溝部3eの形状に対応した形状の外槽カバー溝蓋29が、その外周近傍に設けられた第3のパッキング部材30を介して、外周部をねじ31にてねじ止め固定されている。この外槽カバー前面溝部3eと外槽カバー溝蓋29とにより、略Y字状の第4の循環水路28が形成されている。
第4の循環水路28の略Y字状の下側端である一端は、第3の循環水路27の外槽カバー前面部3b側の端と連通している。外槽カバー溝蓋29には、二股に分かれた先端部分の近傍に、洗濯水を吐出するための循環ノズル34がそれぞれ設けられている。
この構成により、図6に示すように循環ノズル34は、外槽カバー開口部3aの外周近傍で、かつ、外槽カバー前面部3bの内面側であって、回転ドラム開口部5a内に面するように配設されている。
また、外槽本体2と外槽カバー3が接続固定され外槽6として筐体1に支持された状態において、循環ノズル34は、外槽カバー前面部5cの下半分の部分に位置し、取水口20より低い位置になるように設けられている。
また、外槽本体2と外槽カバー3が接続固定された時において、第2の循環水路26と第3の循環水路27は、前述した外槽本体2と外槽カバー3を接続固定する方法と同様にして第1のパッキング部材4を介して接続固定されている。
図7(a)は本発明の第1の実施の形態における循環ノズル34の正面図、図7(b)は同循環ノズル34の平面図、図7(c)は同循環ノズル34の側断面図である。循環ノズル34は、一端が第4の循環水路28と連通し、他端が回転ドラム5の内面側へ突出した、略円筒状のノズル34aと、下半分がノズル34aの突出した端の下半分と一体に形成され、上半分が回転ドラム5の内面側へ向かうにつれてノズル34aから離れるように傾斜し、その上端の高さがノズル34aの上端と略同じ高さになるように形成された略円盤状の調節板33とで、構成されている。この調節板33の上半分をノズル34aと離すことにより吐出口32を形成している。また、調節板33の傾斜角度を調節することにより、第1〜4の循環水路22、26、27、28を通ってきた洗濯水の吐出角度を調節することができる。
図8は、本発明の第1の実施の形態における回転ドラム5の回転ドラム底部5dの外方からの平面図であり、図9は、回転ドラム5の縦断面図である。
回転ドラム底部5dは、その外周に外側へ突出するフランジ部5fを設けることで、略凹状に形成され、回転ドラム胴部5cの後端部分と、フランジ部5fとをかしめまたは溶接等により連接している。
この回転ドラム底部5dの外面側のフランジ部5f内には、3本の延設部35aを略放射状に有するアルミダイキャスト製のドラム固定部材35が設けられるとともに、3本の延設部35a間に、それぞれ回転ドラム底部5dの外周に沿うように形成された略円弧状のリブ取付部材37が設けられている。
ドラム固定部材35は、モータ7から延出したシャフト7aとその中央部分で連結され、モータ7の回転を回転ドラム5に伝達している。
リブ取付部材37は、外周に後方へ凸の外壁40および内壁41を設けることで、略凹状に形成し、その内部に外壁40と内壁41とを連結する複数本のリブ38を外壁40と内壁41とほぼ同じ高さで、外周側に向かうにつれ外槽6内を回転する洗濯水の流れ方向に向かって所定の角度で傾斜させ、かつ、外槽6内を回転する洗濯水の流れ方向と反対方向に凸となるように湾曲させている。
以上のように構成されたドラム式洗濯機について、以下その動作及び作用を説明する。図10および図11は洗い行程のフローチャートであり、図10は、布量判定行程から泡生成行程までのフローチャート、図11は、第2給水行程から張り付き行程までのフローチャートである。
S100において、回転ドラム5内に洗濯物が投入され運転開始の入力が行われると、制御手段16は、制御プログラムを記憶手段18から読み出し、以下のような制御動作を行う。
S101では、布量検知手段12により回転ドラム5を回転させることにより洗濯物の量を検知し、検知した洗濯物の量を記憶手段18に記憶する(布量判定行程)。
次にS102では、第1の給水弁9を開き、第1給水ホース10aを通して注水口金部10bから回転ドラム内に注水する。注水口金部10bはスリット状に開口しているため、注水された水は略水平方向に広がって回転ドラム5内の洗濯物にふりかかり、洗濯物に浸透する。第4の所定時間(例えば、60秒)給水すると(S103)、S104で第1の給水弁9を閉じ、給水を停止する。
次にS105では、第2の給水弁11を開き第2給水ホース13aを通して洗剤ケース13cに水を流し込むとともに、第1の給水弁9からの給水(S102)を始めるのと並行して、回転ドラム5を第4の所定回転速度(例えば、35r/min)で筐体1の正面側から見て左回転させる。洗剤ケース13cに流れ込んだ水は、洗剤ケース13cの上面に設けられた複数の注水穴13eを通過し、シャワー状に洗剤13b上へ流れ落ちる。その後、水は洗剤13bとともに洗剤ケース13cの下部に接続した第3給水ホース13dを通り、外槽6内に流れ込む。S106において、第1の水位まで水が給水されたことを水位検知手段14により検知すると、S107において第2の給水弁11を閉じて給水を停止するとともに、回転ドラム5の回転を停止させる。
この第1の給水行程(S102〜S107)において、回転ドラム5を左回転させているのは、温風送風経路51に設けた泡検知手段53により洗濯泡が検知されにくいようにするためである。
すなわち、第1の給水行程において回転ドラム5を低い第4の所定回転速度で回転させているため、外槽6に溜まった洗剤13bを含む水(以下、洗濯水という)は、作用する遠心力が小さいため外槽本体胴部2bと外槽本体底部2cの境界近傍を回転せずに途中で下方に落ちてしまう。そのため、外槽本体底部2cの上方に設けた取水口21に洗濯水はほとんど入らないため回転ドラム5内へ循環されず、外槽6内には回転ドラム5の回転により洗剤泡が発生して洗濯水の体積が増える一方となる。
また、回転ドラム5の回転ドラム底部5dには、図8に示すようにリブ38を設けているため、リブ38を設けていない場合に比べて洗剤泡が発生しやすい。特に、リブ38は筐体1の正面側から見て右回転方向(矢印Bの向き)に向かって傾斜させた状態で形成しているため(図8は本体1の後面側から見た図)、回転ドラム5を右回転させるとリブ38がより多くの洗濯水を掻きあげることにより洗剤泡が大量に発生してしまう。
さらに、温風送風経路51は、図3に示すように回転ドラム5を筐体1の正面側から見て左回転よりも右回転させたときに洗濯水が矢印Aの方向へ取り込まれやすい形状であるため(図3は筐体1の背面側から見た図)、右回転させるとより多くの洗剤泡が泡検知手段53を内部に有する温風送風経路51に入り込んでしまう。
したがって、回転ドラム5の回転方向を筐体1の正面側から見て左回転(図9の矢印D)とすることにより、リブ38が洗濯水を掻きあげにくくして洗剤泡の発生を抑え、洗剤泡が温風送風経路51に入るのを抑えている。
以上のように、第1の給水行程において、第1の給水弁9により回転ドラム5内に直接給水して水を洗濯物に浸透させ、第2の給水弁11により洗剤13bと共に外槽6内に流れ落ちるように給水するので、第2の給水手段のみで給水する場合に比べると、同じ水量を給水しても洗濯物に浸透する洗濯水の量が増えるので、外槽6内に溜まる洗濯水の量が少量になり、洗剤泡を含む洗濯水の体積を減らすことができる。また、洗剤13bが外槽6内に投入される時間が遅くなるので、洗濯水がリブ38に掻きあげられる時間を短くすることができ、洗剤泡の発生を制限することができる。
また、回転ドラム5を回転させながら給水を行うことにより、洗濯物は回転ドラム5内を移動するため、洗濯物に洗濯水をまんべんなくかけることができ、略均一に洗濯水を浸透させることができる。これにより、後の泡生成行程(S110〜S112)で回転ドラム5を高い回転速度(100r/min以上)で回転させたときに、洗濯水が洗濯物に不均一に浸透しているためアンバランスが生じ外槽6が異常振動しまうといった問題を防止することができる。
次にS108において、回転ドラム5を、右回転で略静止状態から、第1の所定回転速度(回転ドラム5の回転に伴う遠心力により洗濯物が回転ドラム5の内周面に張り付く程度の回転速度、例えば80r/min)まで徐々に加速させることにより、洗濯物に作用する重力よりも遠心力が大きくなるようにして、洗濯物を回転ドラム5の内周面に張り付かせる。
S109では、駆動モータ7へ印加する電圧を、回転ドラム5の回転速度が第1の所定回転速度に保てる程度に固定し、その状態で回転速度の変動を測定し、バランス状態が良いか悪いかを判定する。バランス状態が良いと判定したとき、次の泡生成行程(S110〜S112)へ移り、バランス状態が悪いと判定したとき、回転ドラム5の回転を停止し、S108に戻る。S108を実行し、S109において再度バランス状態を判定し、バランス状態が良いと判定したときは、泡生成行程に移り、再度バランス状態が悪いと判定したときは、次の泡生成行程を行わずに、第2の給水行程(S113〜S116)へ移る。
以上のようにバランス行程(S108〜S109)においては、洗濯物を略均一に回転ドラム5の内周面へ張り付かせるので、後の泡生成行程(S110〜S112)で回転ドラム5を高い回転速度(100r/min以上)で回転させてもアンバランスが生じず、外槽6の異常振動を防止することができる。
また、このバランス行程において回転ドラム5を回転させることにより洗剤13bが溶解する(洗剤溶解行程)。このバランス行程において洗剤を溶解させておくことにより、後の行程において外槽6内の洗濯水を回転ドラム5内に循環させたときに、洗剤13bが洗濯水に溶けず洗濯物に付着してしまうのを防ぐことができる。
次にS110では、回転ドラム5の回転速度を、第1の所定回転速度から第3の所定回転速度(第1の所定回転速度より高い回転速度、例えば、120r/min)まで立ち上げ、外槽6内の洗濯水を泡立たせて洗剤泡を生成する。
図12は回転ドラム5および外槽6の断面図(筐体1の正面側から見た図)であり、図12に示すように、外槽6の最下部には回転ドラム5の回転方向(右方向、矢印C方向)と直交する方向に排水溝54が形成されている。この排水溝54の側壁54aは水流方向(矢印D方向)に交差しているので、回転ドラム5を右回転させることにより、この側壁54aによって水流に乱流(矢印E)が生じ、乱流によって洗濯水を泡立たせ洗剤泡を生成することができる。
また、回転ドラム底部5dに形成されたリブ38が右回転方向に向かって傾斜しているため、回転ドラム5が右回転することにより洗濯水をより多く掻きあげ、洗濯水をさらに泡立たせることができる。
このようにして大量に生成された洗剤泡は、外槽6と回転ドラム5の間に充満して回転ドラム開口部5a側へ上昇し、回転ドラム開口部5aから回転ドラム5内に次々と入っていく。さらに、リブ38により外槽6内の洗剤泡を含む洗濯水が掻きあげられることにより、洗濯水は外槽本体胴部2bと外槽本体底部2cの境界近傍を回転し、外槽本体底部2cに設けた案内凹部21に導かれて取水口20に取り込まれ、第1〜4の循環水路22、26、27、28を通って吐出口32から回転ドラム5内に吐出される。これにより、洗剤泡を含む洗濯水を大量に回転ドラム5内に循環することができる。
このように、回転ドラム5を第3の所定回転速度で第5の所定時間(例えば、30秒)回転させて洗剤泡を生成し回転ドラム5内に洗剤泡を充満させると(S111)、S112において回転ドラム5を停止する。
回転ドラム5内に洗剤泡が大量にある場合、後述する叩き洗い行程において叩き洗いの効果を十分に得ることができない。しかし、泡生成行程(S110〜S112)の後であって叩き洗い行程より前に、回転ドラム5内に給水し、洗剤泡を消すようにしていることから、回転ドラム5を第3の所定回転速度のように高い回転速度で回転させ大量に洗剤泡を生成しても問題はなく、むしろ洗剤による洗浄力を上げるためにこの泡生成行程では大量に洗剤泡を生成させることが望ましい。
また、第1の給水行程で給水した水は洗濯物に吸収されるため、この泡生成行程における外槽6の水位は、第1の給水行程において給水した第1の所定水位よりはるかに低くなっている。しかし、回転ドラム5を第3の回転速度で回転させているので、取水口20から取り込んで回転ドラム5内に循環させる循環水量を十分に確保することができる。また、泡生成行程における水位が低いため、高濃度の洗剤泡を生成し洗濯物に浸透させることができ洗浄力を上げることができる。
さらに、前行程のバランス行程から回転方向を変えずに徐々に回転速度を上げているので、洗濯物が回転ドラム5の内周面に張り付いた状態で回転しており、洗濯物が一部に固まって回転している状態よりも広い範囲で洗濯物に洗剤泡を浸透させることができ、洗剤泡をより早く洗濯物全体に浸透させることができる。
以上により泡生成行程(S110〜S112)では、洗濯水を体積の大きい泡の状態にして、回転ドラム5内の洗濯物に付着浸透させることにより、汚れに洗剤成分が作用しやすくなり、高濃度の洗剤液が染み込みやすくなって洗いむらが抑制され、洗浄力が向上する。また、洗剤泡を含む洗濯水を早期に洗濯物に浸透させるほど洗浄力を上げることができるので、この泡生成行程はできるだけ早い段階で行うことが望ましい。
次にS113では、第1の給水弁9を開き第1給水ホース10aを通じて注水口金部10bから回転ドラム5内に給水するとともに、回転ドラム5を、第2の所定回転速度(回転ドラム5内に収容された洗濯物が、回転ドラム5の回転により回転方向に持ち上げられ、回転に伴う慣性や遠心力よりも自重が勝る高さ位置に移動したとき回転ドラム5の下方内周面上に落下する挙動を示す回転速度、例えば45r/min)で右回転・休止・第2の所定回転速度で左回転・休止の順で繰り返し回転させる。
第2の所定水位(第1の所定水位と同程度か低い水位)まで給水すると(S114)、S115において第1の給水弁9を閉じ給水を停止する。
第6の所定時間(例えば、1分30秒)回転および給水を行うと(S116)、次の叩き洗い行程(S117〜S120)へ移る。
以上のように第2の給水行程(S113〜S116)において、回転ドラム5内に直接給水することにより、回転ドラム5内の洗剤泡を減らし、洗濯水の洗剤濃度を下げている。すなわち、後の叩き洗い行程において、叩き洗いを行うときに回転ドラム5内に洗剤泡があると、洗剤泡がクッションとなって叩き洗いの効果が十分に得られない。そのため、この第2の給水行程で給水することにより、洗剤泡を減らし、洗剤濃度を低くして洗濯水の泡立ちを減らすようにしている。
次にS117において、第1の給水弁9を開き第1給水ホース10aを通じて注水口金部10bから回転ドラム5の内部に第1の所定水位まで給水するとともに、回転ドラム5を第2の所定回転速度で右回転・休止・第2の所定回転速度で左回転・休止の順に繰り返し回転させる。
第1の水位まで給水すると(S118)、S119において第1の給水弁9を閉じ給水を停止する。
回転ドラム5を第1の所定時間(例えば、3分30秒)給水および回転させると(S120)、次の張り付き行程(S121〜S122)へ移る。
回転ドラム5を第2の所定回転速度で回転させることにより、回転ドラム5の内周面の複数位置に設けた撹拌突起5eが、回転ドラム5内の洗濯物を引っ掛けて回転方向に持ち上げる。持ち上げられた洗濯物は、その自重が回転に伴う慣性や遠心力に勝る高さ位置まで持ち上げられたとき落下する。このように洗濯物は次々と持ち上げられては落下するため位置が次々と入れ替わり、注水口金部10bから回転ドラム5に給水される水が洗濯物に略均一にふりかかり浸透する。これにより、前行程の泡生成行程により洗濯物に付着浸透している洗剤泡が注水口金部10bより給水される水によってさらに洗濯物内部にまで浸透することになる。このように随時洗濯物に洗剤泡が浸透しながら、洗濯物は落下したときの衝撃力で洗浄される。
また、回転ドラム5を第1の所定回転速度より低い第2の所定回転速度で回転させることによって、取水口20から取り込まれ回転ドラム5内に循環される循環水量を、後行程の張り付き行程における循環水量より低いかまたは循環されないようにしている。
すなわち、長時間洗濯水を循環させて吐出口32から吐出させると、吐出されたときに洗濯物や回転ドラム5の内周面と当たる衝撃によって洗濯水が泡立ち洗剤泡が多く発生してしまう。叩き洗い行程を行う第1の所定時間は、後の張り付き行程を行う第2の所定時間より長いため、叩き洗い行程では洗剤泡をできるだけ発生させないように低い回転速度で回転させることにより洗濯水の循環水量を抑えている。
次にS121において、回転ドラム5を第1の所定回転速度で右回転させると、外槽6内の洗濯水はリブ38により掻きあげられて取水口20に取り込まれ、第1〜4の循環水路22、26、27、28を通って吐出口32から回転ドラム5内に吐出され、回転ドラム5内に循環される。洗濯水を循環させることにより洗濯物に洗濯水をより多く浸透させることができる。
回転ドラム5を第2の所定時間(例えば、30秒)回転させると(S122)、S117に戻って再び叩き洗い行程を開始する。これにより、張り付き行程で洗濯物に洗濯水を十分に浸透させた状態で叩き洗い行程を行うことができる。叩き洗い行程と張り付き行程を第3の所定時間(例えば、33分)経過するまで繰り返して行い、第3の所定時間経過すると(S123)、次にすすぎ行程へ移る(S124)。
この張り付き行程において第3の回転速度より低い第1の回転速度で回転させているのは、洗剤泡の発生を抑えるためである。すなわち、外槽6内に洗剤泡が多く発生し、第1〜4の循環水路22、26、27、28に洗剤泡が入ってしまうと、洗濯水よりも軽い洗剤泡は吐出口32近傍に集まるため、洗濯水が回転ドラム5内へ吐出されるときの勢いが弱くなり、循環された洗濯水が洗濯物にかかりにくくなってしまう。そこで、泡生成行程での第3の所定回転速度よりも低い第1の所定回転速度で回転させることにより、洗剤泡の発生を抑えている。
また、張り付き行程より前の第2の給水行程および叩き洗い行程において第1の所定水位になるよう給水を行っているため、外槽6の水位は泡生成行程での水位よりも高いことから、泡生成行程における第3の所定回転速度より低い第1の所定回転速度で回転させても、十分な循環水量を確保することができる。さらに、前の行程で給水することにより洗剤濃度を低くしているので、洗剤泡の発生を抑えることができる。
以上のように叩き洗い行程と張り付き行程を繰り返し行うことにより、洗濯水を循環させて洗濯物により多くの洗濯水を浸透させることができ、洗濯物に洗濯水を十分浸透させた状態で叩き洗いを行うことができるので、洗濯水の浸透が不十分な状態で叩き洗いを行う場合に比べて洗浄力を向上させることができるともに、洗浄ムラを減らすことができる。
また、洗濯水を循環させることにより、外槽6内の水位を上げることなく洗浄力を上げることができる。さらに、同じ洗浄効果を得るための時間が短くなり、洗い時間を短縮することができる。
以上の洗い行程(S100〜S123)を行った後、すすぎ行程、脱水行程を行う。
なお、本実施の形態1では洗い行程において泡生成行程、叩き洗い行程および張り付き行程を行ったが、泡生成行程を行わずに叩き洗い行程と張り付き行程を行ってもよく、張り付き行程において外槽6内の洗濯水を吐出口32より回転ドラム5内に循環し、洗濯物に洗濯水を十分に浸透させた状態で叩き洗いを行うことにより、洗浄力を向上させることができる。
また、本実施の形態1では、泡検知手段53を温風送風経路51内に設けた場合について説明したが、泡検知手段53を設ける位置は外槽6内の洗濯泡の量を検知できる位置であればどこでもよく、その位置に応じて、各行程における回転ドラム5の回転方向を決めてもよい。さらに、泡検知手段53に関係なく各行程の回転ドラム5の回転方向を決めてもよい。
また、本実施の形態1では、乾燥機能を有するドラム式洗濯機について説明したが、乾燥機能を有しないドラム式洗濯機でも同様の効果を奏することができる。
また、リブ38の形状は本実施の形態1で説明した形状に限定されず、洗濯水を掻きあげる形状であることが望ましいが、リブ38を設けなくても洗濯水を循環させることができるのであればリブ38を設けなくてもよい。
また、取水口20、第1〜4の循環水路22、26、27、28および吐出口32は本実施の形態1で説明した構成に限定されず、取水口20は外槽6内の洗濯水を取り込むことができ、第1〜4の循環水路22、26、27、28は取水口20から取り込んだ洗濯水を吐出口32まで流すことができ、吐出口32は取水口20から取り込んだ洗濯水を回転ドラム5内に吐出できる構成であればどのような構成でもよい。
また、本実施の形態1では、回転ドラム5の回転速度を、泡生成行程と張り付き行程で異なる回転速度としたが、泡生成行程および張り付き行程において同じ回転速度で回転ドラム5を回転させても良く、張り付き行程において洗剤泡が過剰に発生しないのであれば張り付き行程での回転速度を泡生成行程での回転速度より高くしてもよい。張り付き行程において高い回転速度で回転させることにより、循環水量を増やすことができる。さらに、洗濯物の量に対応する設定水位に応じて、泡生成行程、叩き洗い行程および張り付き行程の回転速度をそれぞれ変えることにより循環水量を調節してもよい。
また、本実施の形態1では、叩き洗い行程における循環水量を、張り付き行程での循環水量より少ないかまたは循環させないように回転速度を調節したが、回転速度を上げて洗濯水を十分循環させるようにしてもよい。この場合、洗剤泡が発生し叩き洗いによる洗浄力が薄れる可能性があるが、洗濯物により多くの洗濯水を浸透させることができるので、洗剤による洗浄力を上げることができる。
また、洗剤溶解行程はバランス行程より前に設けてもよく、洗濯水が回転ドラム5内へ循環される前に洗剤を溶解することにより、洗剤13bが洗濯水に溶けず洗濯物に付着してしまうのを防ぐことができる。
以上のように、本発明にかかるドラム式洗濯機は、循環ポンプを用いずに叩き洗いすることができるため、洗浄力を向上させることができるともに洗浄ムラを減少させることが可能となるので、洗濯機に限らず、回転ドラムを回転させながら洗浄を行う各種機器、装置にも広く適用できるものである。
本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の断面図 同外槽内に送風する循環送風経路を示す側断面図 同外槽内に送風する循環送風経路を示す断面図 同制御装置の構成を示すブロック図 同外槽本体の斜視図 同外槽カバーの斜視図 (a)同循環ノズルの正面図(b)同循環ノズルの平面図(c)同循環ノズルの側断面図 同回転ドラムの底部の外方からの平面図 同回転ドラムの縦断面図 同制御手段の動作フローチャート 同制御手段の動作フローチャート 同外槽および回転ドラムの主要断面図 従来のドラム式洗濯機の構造を示す断面図
符号の説明
1 筐体
2 外槽本体
3 外槽カバー
5 回転ドラム
6 外槽
16 制御手段
20 取水口
22 第1の循環水路
26 第2の循環水路
27 第3の循環水路
28 第4の循環水路
32 吐出口

Claims (9)

  1. 筐体と、前記筐体に内包され衣類出入用の第1開口部を有する有底円筒状の外槽と、前記外槽に回転自在に内包され前記第1開口部に対応して開口する第2開口部と水平方向または水平方向から傾斜した回転軸とを有する有底円筒状の回転ドラムと、前記外槽内に給水する給水手段と、前記外槽に設けられ前記回転ドラムの回転に伴って前記外槽内を回転する洗濯水が入り込む取水口と、前記取水口と一端が連通する循環水路と、前記循環水路の他端と連通し前記回転ドラム内に洗濯水を吐出する吐出口と、洗い、すすぎ、脱水等の各行程を実行する制御手段とを備え、前記制御手段は、第1の所定回転速度で回転ドラムを回転させることにより、洗濯物を遠心力で前記回転ドラムの内周壁に張り付かせるとともに吐出口から洗濯水を吐出させる張り付き行程と、前記回転ドラムを前記第1の所定回転速度より低い第2の所定回転速度で回転させることにより、前記洗濯物を前記回転ドラムの回転により回転方向に持ち上げて適当な高さから落下させるとともに前記吐出口から前記張り付き行程より少量の洗濯水を吐出させるかまたは洗濯水を吐出させない叩き洗い行程とを実行することを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 制御手段は、叩き洗い行程を第1の所定時間実行し、張り付き行程を前記第1の所定時間より短い第2の所定時間実行することを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
  3. 張り付き行程と叩き洗い行程とを所定回数または第3の所定時間経過するまで繰り返して行うことを特徴とする請求項1または2に記載のドラム式洗濯機。
  4. 制御手段は、第1の所定回転速度より高い第3の所定回転速度で回転ドラムを回転させることにより外槽内の洗濯水を泡立たせる泡生成行程を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機。
  5. 泡生成行程における洗濯水の水位は、叩き洗い行程および張り付き行程における洗濯水の水位より低いことを特徴とする請求項4に記載のドラム式洗濯機。
  6. 制御手段は、泡生成行程を叩き洗い行程および張り付き行程より前に実行することを特徴とする請求項4または5に記載のドラム式洗濯機。
  7. 制御手段は、泡生成行程より後であって張り付き行程より前に給水を行うことにより、張り付き行程における洗剤濃度を泡生成行程における洗剤濃度より低くしたことを特徴とする請求項6記載のドラム式洗濯機。
  8. 給水手段は、回転ドラムの第2開口部から前記回転ドラム内へ給水する第1の給水手段と、洗剤を収納する洗剤ケースを介して外槽内に給水する第2の給水手段とからなり、制御手段は、前記第1の給水手段による給水を所定時間行った後、前記第2の給水手段により所定水位まで給水することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機。
  9. 制御手段は、洗剤を溶解する洗剤溶解行程を、泡生成行程より前に実行することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機。
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