JP2007080586A - 燃料電池および電気機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡便な構成で燃料電池の発電に伴う発熱を用いて燃料タンクを加熱して温度を一定の範囲に保持し、燃料タンク内の圧力および燃料放出速度を最適に保つことができる燃料電池を提供する。
【解決手段】 燃料タンク3と、燃料電池セル1と、前記燃料タンクと燃料電池セルを接続して燃料電池セルから燃料タンクに熱を供給し、かつ前記燃料タンクの温度に応じて熱の供給を制御し、燃料タンクの温度を一定の範囲に保持する接続部材2を有する燃料電池。前記燃料タンクに設けられた接続部材2と、燃料電池セルに設けられた接点4は、前記接続部材2が燃料タンクの温度に応じて膨張または収縮し、前記接点4と開放または接触することにより燃料電池セルから燃料タンクへの熱の供給を制御する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、燃料電池および電気機器に関し、特にデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、小型プロジェクタ、小型プリンタ、ノート型パソコンなどの持ち運び可能な小型電気機器に搭載可能な発電量が数ミリワットから数百ワットまでの燃料電池およびそれを用いた小型電気機器に関するものである。
従来、小型の電気機器を持ち運んで使用するためには、種々の一次電池、二次電池が使用されてきた。しかし、最近の小型電気機器の高性能化に伴い、消費電力が大きくなり、一次電池では、小型軽量で、十分なエネルギーを供給できなくなっている。一方、二次電池においては、繰り返し充電して使用できるという利点はあるが、一回の充電で使用できるエネルギーは一次電池よりも更に少ない。また、二次電池の充電の為には、別の電源が必要である上、充電には通常数十分から数時間かかり、いつでもどこでもすぐに使用できる様にするということは困難である。今後、電気機器のますますの小型、軽量化が進み、ワイヤレスのネットワーク環境が整うことになる。そのために、電器機器を持ち運んで使用する傾向が高まる中で、従来の一次電池、二次電池では機器の駆動に十分なエネルギーを供給することは困難である。
このような問題の解決策として、小型の燃料電池が注目されている。燃料電池は、従来は大型の発電機、自動車用の駆動源として開発が進められてきた。これは燃料電池が、従来の発電システムに比べて、発電効率が高く、しかも廃棄物がクリーンであることが主な理由である。一方、燃料電池が小型電気機器の駆動源として有用な理由に体積当たり、重量当たりの供給可能なエネルギー量が従来の電池に比べて、数倍から十倍近くであることが挙げられる。さらに、燃料のみを交換すれば連続して使用が可能であるため、他の二次電池の様に充電に時間がかかることもない。
燃料電池には、様々な方式のものがあるが、小型電気機器、とりわけ持ち運びして使用する機器に対しては、固体高分子形燃料電池が適している。これは、常温に近い温度で使用でき、また、電解質が液体ではなく固体であるので、安全に持ち運べるという利点を有しているためである。
小型電気機器用の燃料電池の燃料としては、従来メタノールが検討されてきた。これは、メタノールが保存しやすく、また入手しやすい燃料であることが主な理由である。しかしながら、ダイレクトメタノール型の燃料電池は、燃料極での活性化過電圧が大きい上、燃料のメタノールが高分子電解質膜を透過して酸化剤極側で酸素と直接反応してしまうクロスオーバー現象を起す問題がある。また、反応で生成する一酸化炭素が電極触媒を被毒する問題があり、出力はさらに小さなものしか得られていのが現状である。
大きな出力を得るための燃料電池には、水素を燃料に使用するのが効果的である。しかし、水素は常温で気体であり、小型の燃料タンクの中に高密度に水素を貯蔵することは非常に困難であった。燃料タンクに水素を貯蔵する第一の方法は、水素を圧縮して高圧ガスとして保存する方法であるが、ガスの圧力を200気圧まで高めても体積水素密度は18mg/cm3程度である。その上、高圧のガスタンクを安全に扱うためには、タンクの肉厚を大きくする必要があり、小型化には向かない。第二の方法は水素を低温にして、液体として貯蔵する方法である。この方法では、高密度な保存が可能であるが、水素を液化するためには、大きなエネルギーが必要であること、また、液体水素が自然気化して、漏れだしてしまうことが問題である。
第三の方法は水素吸蔵合金を使用して水素を貯蔵する方法である。この方法は、体積ベースでの吸蔵量は大きいが、水素吸蔵合金の比重が大きいため、重量ベースでは、2wt%程度の水素しか吸蔵できず、燃料タンクが重くなる。しかし、燃料タンクを小型化できるという点では非常に有効な方法である。
これらの水素貯蔵方法のうち、第三の水素吸蔵合金を使用する場合においては、水素の放出反応は一般に吸熱反応である。例えば、水素吸蔵合金として知られるLaNi5は、水素1molを放出する際に約30kJの熱を吸収する。また、水素吸蔵合金の温度Tと水素解離圧PH2との関係はファントホッフの式と呼ばれる次式で表される。
Figure 2007080586
ここで、nはモル数、Rは気体定数であり、LaNi5では、ΔH0=−30.1[kJ/molH2]、ΔS0=−108.8[kJ/molH2]である。
上式より、水素放出に伴い、燃料タンクは温度が低下し、タンク内部の圧力および水素放出速度は減少する。特に、燃料電池発電中は、発電による水素放出に伴い、燃料タンクの温度が低下し、水素放出速度が減少する。反対に燃料タンクを加熱すると、タンク内部の圧力、および水素放出速度は増加する。従って、十分な水素放出速度を得、タンク圧力が上がり過ぎることを防ぐために、タンク内の温度を一定に保つ必要がある。
燃料タンクの温度低下時にタンクを加熱する方法としては、特許文献1において、タンク壁面に触媒を塗布し、燃料の触媒燃焼を利用する方法が開示されている。
一方、固体高分子形燃料電池の発電は以下の様にして行われる。高分子電解質膜には、パーフルオロスルホン酸系の陽イオン交換樹脂がよく用いられる。例えば、このような膜としては、デュポン社のナフィオンなどがよく知られている。高分子電解質膜を、白金などの触媒を担持した一対の多孔質電極、すなわち、燃料極と酸化剤極とで狭持した膜電極複合体が発電セルとなる。この燃料電池セルに対して、酸化剤極には酸化剤を、燃料極には燃料を供給することにより、高分子電解質膜中をプロトンが移動し、発電が行われる。
この発電反応は60℃〜100℃程度の温度範囲で行われると最も効率がよい。しかし、高分子電解質膜は、100℃を超えると、発電性能が著しく低下するという性質を持っている。また、高分子電解質膜は、通常湿らせて使用するが、100℃以上の温度では、高分子電解質膜中の水分が蒸発してしまう。従って、発電において発電セル温度が100℃以上になることは好ましくない。固体高分子形燃料電池の発電効率は50%程度であり、発電量と同程度の熱が発生する。従って、発電においては、燃料電池セルを適切な温度に保つことが必要になる。
そこで、特許文献2においては、発電セルの発熱を燃料タンク筐体を用いて放熱する方法が開示されている。さらに、特許文献2においては、燃料タンクが発電セルの熱によって過熱状態にならないように、タンク筐体とタンク内部との間は絶縁部材によって隔てられている。
また、特許文献3では冷却水を用いて、特許文献4では排ガスを用いて、燃料電池セルと燃料タンクとの間で熱交換を行なう方法を開示している。さらに、冷却水や排ガスなどの媒体を用いずに直接燃料電池セルと燃料タンクとの間で効率的に熱交換を行なう方法として、特許文献5では、発電セルを一平面状に配置した燃料電池において、燃料電池の主平面と燃料タンクの主平面とを接触させた燃料電池システムを開示している。
特開平09−227101号公報 特開2004−31096号公報 特開平06−260202号公報 特開平10−064567号公報 米国特許第6268077 B1号明細書
しかしながら、特許文献1においては、燃料タンクを加熱する際に燃料を使用する必要があり、また、燃料電池セルの温度上昇対策には有効ではない。
特許文献2においては、燃料電池セルの温度上昇は防げるものの、燃料タンク内部の温度低下に対しては有効でなかった。また、特許文献3および4においては、燃料電池セルと燃料タンクとの間で熱交換を行なう際に、冷却水や排ガスの循環装置を必要とし、システムの大型化、およびシステム全体のエネルギー利用効率の低下を招く恐れがあった。特許文献5においては、熱交換に特別なシステムを必要としない反面、熱交換量は燃料電池主平面の面積によって決定され、熱交換量を最適に制御することが難しかった。
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、簡便な構成で燃料電池の発電に伴う発熱を用いて燃料タンクを加熱して温度を一定の範囲に保持し、燃料タンク内の圧力および燃料放出速度を最適に保つことができる燃料電池を提供するものである。
また、本発明は、上記の燃料電池を用いた電気機器を提供するものである。
すなわち、本発明の第一の発明は、燃料タンクと、燃料電池セルと、前記燃料タンクと燃料電池セルを接続して燃料電池セルから燃料タンクに熱を供給し、かつ前記燃料タンクの温度に応じて熱の供給を制御し、燃料タンクの温度を一定の範囲に保持する熱供給制御手段を有することを特徴とする燃料電池である。
本発明の第二の発明は、吸熱反応によって燃料を放出する材料を充填した燃料タンクと、前記燃料を用いて発電する燃料電池セルと、前記燃料タンクと燃料電池セルを接続して燃料電池セルから燃料タンクに熱を供給し、かつ前記燃料タンクの温度に応じて熱の供給を制御し、燃料タンクの温度を一定の範囲に保持する熱供給制御手段を有する燃料電池であって、前記熱供給制御手段が、定格発電状態において、燃料電池セルと燃料タンクとの間の伝熱量と、燃料電池外部から前記燃料タンクへの伝熱量の和が、前記燃料タンクでの吸熱量とほぼ等しくなるような熱抵抗を有する部材からなることを特徴とする燃料電池である。
本発明の第三の発明は、吸熱反応によって燃料を放出する材料を充填した燃料タンクと、前記燃料を用いて発電する燃料電池セルと、前記燃料タンクと燃料電池セルを接続して燃料電池セルから燃料タンクに熱を供給し、かつ前記燃料タンクの温度に応じて熱の供給を制御し、燃料タンクの温度を一定の範囲に保持する熱供給制御手段を有する燃料電池であって、前記熱供給制御手段が、定格発電状態において、燃料電池セルと燃料タンクとの間の伝熱量と、前記燃料電池セルから燃料電池外部への伝熱量の和が、前記燃料電池セルでの発熱量とほぼ等しくなるような熱抵抗を有する部材からなることを特徴とする燃料電池である。
本発明の第四の発明は、容器筐体と容器内部との間に温度に応じて動作する接点を有し、前記容器筐体と容器内部との間を開放、または接触することにより容器筐体から容器内部への熱の供給を制御することを特徴とする燃料容器である。
本発明の第五の発明は、容器筐体と容器内部との間に温度に応じて伝熱量が変化する断熱材料と高熱伝導材料との混合物からなる接続部材を有し、容器筐体から容器内部への熱の供給を制御することを特徴とする燃料容器である。
本発明の第六の発明は、上記の燃料電池を用いた電気機器。
本発明は、簡便な構成で燃料電池の発電に伴う発熱を用いて燃料タンクを加熱して温度を一定の範囲に保持し、燃料タンク内の圧力および燃料放出速度を最適に保つことができる燃料電池を提供することができる。
また、本発明は、上記の燃料電池を用いた電気機器を提供することができる。
本発明の燃料電池は、燃料タンクと、燃料電池セルと、前記燃料タンクと燃料電池セルを接続して燃料電池セルから燃料タンクに熱を供給し、かつ前記燃料タンクの温度に応じて熱の供給を制御し、燃料タンクの温度を一定の範囲に保持する熱供給制御手段を有することを特徴とする。
前記熱供給制御手段が、前記燃料タンクに設けられた接続部材と、燃料電池セルに設けられた接点からなり、前記接続部材が燃料タンクの温度に応じて膨張または収縮し、前記接点と開放または接触することにより燃料電池セルから燃料タンクへの熱の供給を制御することが好ましい。
前記接続部材が、熱膨張性材料、バイメタル材料または形状記憶合金からなることが好ましい。
前記接点が、燃料電池セルの筐体であることが好ましい。
前記熱供給制御手段が、温度に応じて伝熱量が変化する断熱材料と高熱伝導材料との混合物からなる接続部材からなり、前記接続部材により燃料タンクと燃料電池セルが接続されていることが好ましい。
前記燃料タンクが、燃料タンク筐体と燃料を収容している燃料タンク内部との間に断熱部材を有しており、かつ燃料タンク内部に設けられた接続部材と、燃料電池セルとが接続され、前記接続部材が燃料タンクの温度に応じて膨張または収縮し、前記燃料電池セルと開放または接触することにより燃料電池セルから燃料タンクへの熱の供給を制御することが好ましい。
前記燃料タンクが、燃料タンク筐体と燃料を収容している燃料タンク内部との間に断熱部材を有しており、かつ燃料タンク内部に設けられた接続部材と、燃料電池セルとが接続され、前記接続部材が温度に応じて伝熱量が変化する断熱材料と高熱伝導材料との混合物からなることが好ましい。
前記燃料タンクが、燃料タンク筐体と燃料タンク内部との間に温度に応じて動作する接点を有し、前記燃料タンク筐体と燃料タンク内部との間を開放、または接触することにより燃料タンク筐体から燃料タンク内部への熱の供給を制御することが好ましい。
前記燃料タンクが、燃料タンク筐体と燃料タンク内部との間に温度に応じて伝熱量が変化する断熱材料と高熱伝導材料との混合物からなる接続部材を有し、燃料タンク筐体から燃料タンク内部への熱の供給を制御することが好ましい。
前記接続部材の接続状態を判別する検出器を有することが好ましい。
前記燃料タンク内部の温度を検知する検出器を有することが好ましい。
また、本発明の燃料電池は、吸熱反応によって燃料を放出する材料を充填した燃料タンクと、前記燃料を用いて発電する燃料電池セルと、前記燃料タンクと燃料電池セルを接続して燃料電池セルから燃料タンクに熱を供給し、かつ前記燃料タンクの温度に応じて熱の供給を制御し、燃料タンクの温度を一定の範囲に保持する熱供給制御手段を有する燃料電池であって、前記熱供給制御手段が、定格発電状態において、燃料電池セルと燃料タンクとの間の伝熱量と、燃料電池外部から前記燃料タンクへの伝熱量の和が、前記燃料タンクでの吸熱量とほぼ等しくなるような熱抵抗を有する部材からなることを特徴とする。
さらに、本発明の燃料電池は、吸熱反応によって燃料を放出する材料を充填した燃料タンクと、前記燃料を用いて発電する燃料電池セルと、前記燃料タンクと燃料電池セルを接続して燃料電池セルから燃料タンクに熱を供給し、かつ前記燃料タンクの温度に応じて熱の供給を制御し、燃料タンクの温度を一定の範囲に保持する熱供給制御手段を有する燃料電池であって、前記熱供給制御手段が、定格発電状態において、燃料電池セルと燃料タンクとの間の伝熱量と、前記燃料電池セルから燃料電池外部への伝熱量の和が、前記燃料電池セルでの発熱量とほぼ等しくなるような熱抵抗を有する部材からなることを特徴とする。
本発明の燃料容器は、容器筐体と容器内部との間に温度に応じて動作する接点を有し、前記容器筐体と容器内部との間を開放、または接触することにより容器筐体から容器内部への熱の供給を制御することを特徴とする。
また、本発明の燃料容器は、容器筐体と容器内部との間に温度に応じて伝熱量が変化する断熱材料と高熱伝導材料との混合物からなる接続部材を有し、容器筐体から容器内部への熱の供給を制御することを特徴とする。
本発明の電気機器は、上記の燃料電池を用いた電気機器からなることを特徴とする。
以下、実施例を示し本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
まず、本実施例の燃料電池の構成を述べる。図1は本発明の燃料電池の構成を示す概要図である。
本実施例の燃料電池は、酸化剤として反応に用いる酸素を外気から取り入れるための通気孔7を有する。また、この通気孔は生成した水を水蒸気として外に逃がす作用する。また、一方の側面には、電気を取り出すための電極53が設けられている。燃料電池の内部は、高分子電解質膜12、酸化剤極11、燃料極13、触媒からなる燃料電池セル1と、燃料を貯蔵する燃料タンク3、各燃料電池セルで発電した電気をとりまとめる配線部5によって構成されている。
次に本実施例の燃料電池システムの形態に関し以下に説明するが、燃料電池セルや流路、タンクの形状や配置関係に関しては、これに限るものではない。
図2は実施例1の燃料電池を表す斜視図である。図3Aは燃料電池の平面図である。図3Bは燃料電池の正面図である。図3Cは燃料電池の側面図である。燃料電池の外寸法は50mm×30mm×10mmであり、通常コンパクトデジタルカメラで使用されているリチウムイオン電池の大きさとほぼ同じである。図15は本発明の燃料電池92をデジタルカメラ91に搭載した状態を示す概要図である。このように本発明の燃料電池は小型で一体化されるため、デジタルカメラ等の携帯機器に組み込みやすい形状となっている。
以下、本発明の燃料電池の各部位について詳細に説明する。
燃料電池セル1について説明する。燃料電池セルは燃料極13に燃料(水素)、酸化剤極11に酸化剤(酸素または空気)を供給することより、触媒反応が起こり発電する。その際、生成物として水が発生する。燃料極13および酸化剤極11での反応式(1)および(2)は、以下の通りである。
Figure 2007080586
上式からわかるように、得られる電流量と消費する水素量とには比例関係がある。電流量I[A]の発電を行なったとすると、消費する水素量は5.1×10-6×I[mol/s]となる。
また、発電とともに熱が発生する。理論上の発生熱量は以下のように計算される。発電量をP[W]、燃料電池セル1枚当たりの起電力をv[V]として、
発熱量Hc=P×(v0−v)÷v
=I×(v0−v)
ただし、v0:理論開回路電圧(25℃では1.23[V])である。
燃料電池は、通常、燃料電池セル1枚あたり0.6V程度で使用されるので、発電電力と同程度の熱が発生する。
次に燃料タンク3について説明する。本実施例では燃料として水素を使用するものとする。タンクの内部に水素吸蔵合金を充填する場合について述べる。一般に、燃料電池に用いる高分子電解質膜の耐圧が0.3〜0.5MPaであることから、外気との差圧が0.1MPa以内の範囲で用いるのが好ましい。例えば、水素の解放圧が常温で0.2MPaの特性を持つ水素吸蔵合金として、LaNi5などを用いることができる。燃料タンクの容積を燃料電池全体の半分とし、タンク肉厚を1mmとすると、燃料タンク容積は約5.2cm3になる。LaNi5は重量当たり1.1wt%の水素を吸脱着可能なので、充填率を50%とすると、燃料タンクに蓄えられている水素量は0.2gであり、発電可能なエネルギーは、約5.7[W・hr]となる。
表1にLaNi5の温度による放出速度の変化を示す。一般に水素吸蔵合金は温度の低下に伴い、水素放出速度が低下する。また、水素放出反応は吸熱反応であるので、水素の放出に伴って温度が低下し、水素放出速度は低下する。従って、燃料電池発電中、発電に十分な水素放出量を得るためには、燃料タンクの温度低下を防ぐ必要がある。
Figure 2007080586
但し、タンク容量=5.15cm3:2.8×2.3×0.8cmである。
一方、一般に水素吸蔵合金は温度の上昇に伴い、水素の解離圧が上昇する。表2はLaNi5の温度による解離圧の変化を表したものである。表2から分かるように、燃料タンク内の温度が50℃を超えると、タンク内圧は0.4MPa(4atm)を超えてしまう。燃料タンクがこのような高圧になることは、破裂の危険性が高まる。たとえ、燃料タンクと燃料電池セルとの間に燃料の圧力を制御するバルブを設けても、バルブが正常に動作しなくなる原因となる。従って、燃料タンクの圧力上昇を防ぐためには、発電に伴って発生する熱や外部からの熱が燃料タンクに過度に伝わらないようにすることが必要である。
Figure 2007080586
図4および図5は本発明の実施例1の燃料電池の熱供給制御手段の動作を説明する説明図である。前記熱供給制御手段は、前記燃料タンク3に設けられた接続部材2と、燃料電池セル1に設けられた接点4からなり、前記接続部材2が燃料タンク3の温度に応じて膨張または収縮し、前記接点4と開放または接触することにより燃料電池セル1から燃料タンク3へ熱の供給を制御する。14は燃料タンク3から燃料電池セル1へ燃料を供給するための流路である。
接続部材2は、熱伝導性が良く、かつ熱膨張率の大きなものが好ましく、このような材料には、アルミニウム、鉄、金、銀、銅や各種合金などがあり、燃料タンクおよび燃料電池セル筐体に使用されている材料よりも熱膨張率が大きなものを選択して用いる。表3にこれらの材料の20℃での熱膨張率、および0℃での熱伝導率を示す。
Figure 2007080586
燃料タンク3に設けられた接続部材2と、燃料電池セル1に設けられる接点4とは、燃料タンク3が一定の範囲の温度以上であれば、接続部材2が熱膨張により膨張して図4のように接触していない。一方、燃料タンク3が一定の範囲の温度以下になると、接続部材2が収縮して図5のように接続部材2と接点4は接触する。上記接点4が接続部材2と接触すると、接続部材2を介して、燃料電池セル1から燃料タンク3へと熱が伝わり、燃料タンク3の温度低下を防ぐことができる。さらに、燃料タンク3の温度が所定の温度よりも高くなった場合に上記接点4は離れるため、燃料タンク3の過剰な温度上昇を防ぐことができ、タンク内の圧力の高圧化を防ぐことができる。
例えば、筐体の材質をステンレスとし、接続部材2の材質をアルミニウム、長さを10mmとすると、接続部材2と接点4の間の距離変化は1℃の温度変化に対し、1.6×10-7[m]となる。例えば、40℃で、接点がちょうど接触するように調整しておけば、それ以上の温度では接点は接続部材と離れ、それ以下の温度では接点は接続部材と接触した状態となる。図5のように接続部材が薄い板状で、接点で斜めに接触するようにしておけば、タンク温度がさらに下がっても、接続部材2は板バネのように働くので、接続部材2の変形により、破損することがない。
図6および図7は、本発明の燃料電池の熱供給制御手段の動作の他の例を説明する説明図である。図6に示す様に、接続部材2と接点4の接続される部分に導電性材料を使用し、検出器(電気抵抗測定器)61と接続して組み合わせれば、燃料タンク3と燃料電池セル1とが接続されているかどうかを検出器61の電気抵抗の変化から検出することができる。
さらに、図7に示す様に、接続部材2と接点4の接続される部分に電気的絶縁被覆された帯電導電性材料を使用し、検出器(静電容量測定器)62と接続して組み合わせて用いることにより、検出器62の静電容量の変化から、燃料タンクの温度を検出することも可能である。
実施例2
本発明の燃料電池の他の実施例を説明する。
本実施例における燃料電池の燃料電池セルおよび燃料タンクの構成は実施例1と同様である。図8および図9は本発明の実施例2の燃料電池の熱供給制御手段の動作を説明する説明図である。燃料タンク3と燃料電池セル1との間には接続部材2が設置されている。接続部材2は燃料タンク3に設置され、接点4は燃料電池セルの筐体からなる。
接続部材2はバイメタルまたは形状記憶合金からなる。バイメタルは2種類の熱膨張率の異なる材料を張り合わせたものからなり、形状記憶合金はTiNi系合金などがある。図8に示す様に、接続部材2は、燃料タンク3が所定の温度以上であれば熱変形により、接点4と接触しない。燃料タンク3が所定の温度以下になると、図9に示すように、接続部材2と接点4とは接触する。接続部材2と接点4が接触すると、接続部材2を介して、燃料電池セル1から燃料タンク3へと熱が伝わり、燃料タンクの温度低下を防ぐことができる。さらに、燃料タンク3の温度が所定の温度よりも高くなった場合には、接点4は接続部材2から離れるため、燃料タンク3の過剰な温度上昇を防ぐことができ、タンク内圧力の高圧化を防ぐことができる。
さらに、実施例1と同様にして、図6に示す様に、接続部材2と接点4の接続される部分に導電性材料を使用し、検出器61と組み合わせれば、燃料タンク3と燃料電池セル1とが接続されているかどうかを電気的に検出することができる。さらに、図7に示す様に、接続部材2と接点4の接続される部分に電気的絶縁被覆された帯電導電性材料と検出器62を用いることにより、静電容量の変化から、燃料タンク3の温度を検出することも可能である。
実施例3
本発明の燃料電池の他の実施例を説明する。
本実施例における燃料電池の燃料電池セル1および燃料タンク3の構成は実施例1と同様である。
本実施例においては、図10に示すように、燃料タンク1と燃料電池電池セル3とは接続部材2aによって常時接続されており、燃料電池セル1と燃料タンク3との間で熱交換が行われる。この場合、実施例1の様な接点は必要ない。
さらに、接続部材に低融点材料を用いたり、高温では熱伝導率が大きく下がる材料を用いることなどにより熱ヒューズ機構を持たせ、高温域では熱的接続が切断される構成をあわせて取り入れることも可能である。
熱供給制御手段が断熱材料と高熱伝導材料との混合物からなる接続部材からなり、前記接続部材により燃料タンクと燃料電池セルが接続されているのが好ましい。例えば、図11に示すように、接続部材2aに熱伝導率が低く、熱膨張率の大きな高分子などからなる断熱粒子82と、熱伝導率の高いカーボンや金属などの高熱伝導粒子81を混合した混合物からなる接続部材2aが挙げられる。この接続部材2aを用いると、所定の温度以下では、図11(a)のように、高熱伝導粒子81同士が接触することによって熱が伝えられるが、所定の温度を超えると断熱粒子82が膨張することにより、図11(b)のように、高熱伝導粒子81同士の接触がなくなり、熱が伝わらなくなる。このような接続部材2aを使用すれば、所定温度以下では燃料タンク3に熱が伝えられて温度低下を防ぎ、所定温度以上では燃料タンク3が過度に加熱されることを防ぐことが可能である。特に、高熱伝導粒子81に導電性材料を、断熱粒子82に絶縁材料を使用すれば、電気抵抗の変化から、燃料タンク3の温度状態を検出することが可能である。
実施例4
本発明の燃料電池の他の実施例を説明する。
本実施例の燃料電池は、熱供給制御手段が、定格発電状態において、燃料電池セルと燃料タンクとの間の伝熱量と、燃料電池外部から前記燃料タンクへの伝熱量の和が、前記燃料タンクでの吸熱量とほぼ等しくなるような熱抵抗を有する部材からなる。
または、本実施例では、熱供給制御手段が、定格発電状態において、燃料電池セルと燃料タンクとの間の伝熱量と、前記燃料電池セルから燃料電池外部への伝熱量の和が、前記燃料電池セルでの発熱量とほぼ等しくなるような熱抵抗を有する部材からなる。
図12に示すように、熱供給制御手段の接続部材2の熱抵抗は、定格発電状態において、燃料電池セル1と燃料タンク3の温度が最適になるように設計することができる。まず、燃料電池セル1で発電された熱は、外気に放出されるか、燃料タンク3に伝えられる。一方、燃料タンク3では水素放出に伴う吸熱と、外気、および、燃料電池セル1からの熱の流入がある。
ここで、図12に示すように、燃料タンク3の表面積をAT、温度をTT、吸熱量をHT、燃料電池セル1の表面積をAC、温度をTC、発熱量をHC、外気温度をT0、空気の熱伝達率をh、接続部材2の熱伝導係数をλ、断面積をA、厚さをtとし、発電セルから外気へ放出される熱量をQC0、外気から燃料タンクへ伝えられる熱量をQT0、燃料電池セルから燃料タンクへ伝えられる熱量をQとする。これらの熱の収支は以下の連立方程式として表される。
Figure 2007080586
燃料電池の発電量をP[W]、燃料電池セル1枚当たりの起電力をv[V]とすると、発熱量HCは、
発熱量Hc=P×(v0−v)÷v
=I×(v0−v)
である。
ただし、v0:理論開回路電圧(25℃では1.23[V])である。
一方、燃料タンクでの吸熱量は、以下のように計算される。
発電総電流I=P÷v
消費水素量q=I÷96500÷2[mol/s]
タンクの吸熱量HT=H0×q
ここで、H0は燃料タンク内の水素吸蔵材料の水素放出エンタルピーである。
これらの式を連立させることで、最適な熱交換量Qが得られるような接続部材の熱抵抗条件を決定できる。
例えば、水素吸蔵材料にLaNi5を用い(H0=30[kJ/mol])、燃料タンク3および燃料電池セル1の筐体表面積をそれぞれ40cm2、外気を25℃とし、燃料電池の発電量が3W程度で、発熱量が3Wである場合、発電時に燃料タンク3の温度を外気と等しく保とうとした場合、接続部材2に断面積2.4cm2、厚さ10mmのアルミニウムを使用すれば燃料タンク3と燃料電池セル1との間の熱交換量は0.8Wとなり、燃料タンク3の温度を25℃、燃料電池セル1の温度を40℃程度に保つことができる。
実施例5
本発明の燃料電池の他の実施例を説明する。
本実施例における燃料電池の燃料電池セル1および燃料タンク3の構成は実施例1と同様である。また、本実施例における伝熱制御のための接続部材2は実施例1乃至3のものを使用することができる。
本実施例においては、燃料タンク内壁に断熱部材9を有し、さらに伝熱制御のための接続部材2を断熱部材9よりも内側の燃料タンク内部10に設ける。図13は接続部材2として、実施例2のバイメタル構造を用いた場合を表している。断熱部材9には、断熱性を有する材料を用いて構成する方法と、断熱性の高い構造を具備する方法がある。断熱性を有する材料には、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリカーボネートなどのプラスチック類、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどのゴム類、ガラス、シリコンカーバイド、窒化シリコン、アモルファスカーボン、木材、コルク、紙、陶磁器などがあり、必要とされる加工性、強度などから最適な材料を選択することができる。また、断熱性の高い構造としては、断熱部分に真空室を設ける方法がある。
本実施例においては、実施例1乃至3と同様に、燃料タンク内の温度が低下した場合には、接続部材2が接続され、燃料電池セル1から燃料タンクへ熱を取り込むことにより、燃料タンクの過度の冷却を防ぐことができる。一方、燃料タンクの温度が所定の温度以上になれば、熱的接続が切断されるため、タンク内部の温度が上昇しすぎるのを防ぐことができる。特に、本実施例では、タンク内壁に断熱部材9を有するため、燃料電池セル1の発熱だけでなく、外部空間の温度上昇による、燃料タンク内部の過度の温度上昇も防ぐことができる。
さらに、断熱部材9に所定の温度以下では伝熱性を示し、所定の温度以上で断熱性を示す部材を使用すれば、所定の温度以下では、燃料タンク3は外気と熱交換を行い、所定の温度以上になった場合にのみ、外部からの熱を遮断することができる。このような部材には、例えば、図11に示すような熱伝導率が低く、熱膨張率の大きな高分子などからなる断熱粒子82と、熱伝導率の高いカーボンや金属などの高熱伝導粒子81を混合したものを用いることができる。
さらに、図14に示す構成とすることも可能である。具体的には、燃料電池セル1に燃料タンク3の筐体と接続可能な外部接続部材22をさらに具備した構成である。
燃料電池セル1が温度上昇すると、外部接続部材22が接続され、燃料タンク3の筐体を介して放熱が行なわれる。一方、燃料タンク3内部の温度が低下すると、接続部材2が接続され、燃料電池セル1の発熱により、燃料タンク3内部に熱が伝わり、温度低下を防ぐことができる。さらに燃料タンク3内の温度が上昇しすぎると、接続部材2の熱的接続を切断し、燃料タンク3内の圧力上昇を防ぐことができる。従って、上記構成により、燃料電池セル1の放熱と、燃料タンク3の温度制御をさらに最適に保つことができる。
さらに、接続部材と燃料タンクの接続される部分に導電性材料を使用し、検出器61と組み合わせれば、燃料タンク3と燃料電池セル1とが接続されているかどうかを電気的に検出することができ、さらに、接続部材と燃料タンクの接続される部分に電気的絶縁被覆された帯電導電性材料と検出器62を用いることにより、静電容量の変化から、燃料タンク3の温度を検出することも可能であることは実施例1と同様である。
以上で説明した本発明のは燃料電池は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、小型プロジェクタ、小型プリンタ、ノート型パソコンなどの持ち運び可能な小型電気機器に搭載して用いることができる。
本発明の燃料電池は、簡便な構成で燃料電池の発電に伴う発熱を用いて燃料タンクを加熱して温度を一定の範囲に保持し、燃料タンク内の圧力および燃料放出速度を最適に保つことができるので、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、小型プロジェクタ、小型プリンタ、ノート型パソコンなどの電気機器用の電源として利用することができる。
本発明の燃料電池の構成を示す概要図である。 本発明の実施例1の燃料電池を表す斜視図である。 図2の燃料電池の平面図である。 図2の燃料電池の正面図である。 図2の燃料電池の側面図である。 本発明の実施例1の燃料電池の接続部材の動作を説明する説明図である。 本発明の実施例1の燃料電池の接続部材の動作を説明する説明図である。 本発明の燃料電池の接続部材の動作の他の例を説明する説明図である。 本発明の燃料電池の接続部材の動作の他の例を説明する説明図である。 本発明の実施例2の燃料電池の接続部材の動作を説明する説明図である。 本発明の実施例2の燃料電池の接続部材の動作を説明する説明図である。 本発明の実施例3の燃料電池の接続部材の動作を説明する説明図である。 本発明の実施例3の燃料電池の接続部材を説明する説明図である。 本発明の実施例4の燃料電池の接続部材を説明する説明図である。 本発明の実施例5の燃料電池の接続部材の動作を説明する説明図である。 本発明の実施例5の燃料電池の他の接続部材の動作を説明する説明図である。 本発明の燃料電池をデジタルカメラに搭載した状態を示す概要図である。
符号の説明
1 燃料電池セル
2 接続部材
2a 接続部材
3 燃料タンク
4 接点
5 配線部
7 通気孔
9 断熱部材
10 燃料タンク内部
11 酸化剤極
12 高分子電解質膜
13 燃料極
14 流路
22 外部接続部材
53 電極
61 検出器1
62 検出器2
81 高熱伝導粒子
82 断熱粒子
91 デジタルカメラ
92 燃料電池

Claims (16)

  1. 燃料タンクと、燃料電池セルと、前記燃料タンクと燃料電池セルを接続して燃料電池セルから燃料タンクに熱を供給し、かつ前記燃料タンクの温度に応じて熱の供給を制御し、燃料タンクの温度を一定の範囲に保持する熱供給制御手段を有することを特徴とする燃料電池。
  2. 前記熱供給制御手段が、前記燃料タンクに設けられた接続部材と、燃料電池セルに設けられた接点からなり、前記接続部材が燃料タンクの温度に応じて膨張または収縮し、前記接点と開放または接触することにより燃料電池セルから燃料タンクへの熱の供給を制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記接続部材が、熱膨張性材料、バイメタル材料または形状記憶合金からなることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記接点が、燃料電池セルの筐体であることを特徴とする請求項2または3に記載の燃料電池。
  5. 前記熱供給制御手段が、温度に応じて伝熱量が変化する断熱材料と高熱伝導材料との混合物からなる接続部材からなり、前記接続部材により燃料タンクと燃料電池セルが接続されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  6. 前記燃料タンクが、燃料タンク筐体と燃料を収容している燃料タンク内部との間に断熱部材を有しており、かつ燃料タンク内部に設けられた接続部材と、燃料電池セルとが接続され、前記接続部材が燃料タンクの温度に応じて膨張または収縮し、前記燃料電池セルと開放または接触することにより燃料電池セルから燃料タンクへの熱の供給を制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかの項に記載の燃料電池。
  7. 前記燃料タンクが、燃料タンク筐体と燃料を収容している燃料タンク内部との間に断熱部材を有しており、かつ燃料タンク内部に設けられた接続部材と、燃料電池セルとが接続され、前記接続部材が温度に応じて伝熱量が変化する断熱材料と高熱伝導材料との混合物からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかの項に記載の燃料電池。
  8. 前記燃料タンクが、燃料タンク筐体と燃料タンク内部との間に温度に応じて動作する接点を有し、前記燃料タンク筐体と燃料タンク内部との間を開放、または接触することにより燃料タンク筐体から燃料タンク内部への熱の供給を制御することを特徴とする請求項6または7に記載の燃料電池。
  9. 前記燃料タンクが、燃料タンク筐体と燃料タンク内部との間に温度に応じて伝熱量が変化する断熱材料と高熱伝導材料との混合物からなる接続部材を有し、燃料タンク筐体から燃料タンク内部への熱の供給を制御することを特徴とする請求項6または7に記載の燃料電池。
  10. 前記接続部材の接続状態を判別する検出器を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかの項に記載の燃料電池。
  11. 前記燃料タンク内部の温度を検知する検出器を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかの項に記載の燃料電池。
  12. 吸熱反応によって燃料を放出する材料を充填した燃料タンクと、前記燃料を用いて発電する燃料電池セルと、前記燃料タンクと燃料電池セルを接続して燃料電池セルから燃料タンクに熱を供給し、かつ前記燃料タンクの温度に応じて熱の供給を制御し、燃料タンクの温度を一定の範囲に保持する熱供給制御手段を有する燃料電池であって、前記熱供給制御手段が、定格発電状態において、燃料電池セルと燃料タンクとの間の伝熱量と、燃料電池外部から前記燃料タンクへの伝熱量の和が、前記燃料タンクでの吸熱量とほぼ等しくなるような熱抵抗を有する部材からなることを特徴とする燃料電池。
  13. 吸熱反応によって燃料を放出する材料を充填した燃料タンクと、前記燃料を用いて発電する燃料電池セルと、前記燃料タンクと燃料電池セルを接続して燃料電池セルから燃料タンクに熱を供給し、かつ前記燃料タンクの温度に応じて熱の供給を制御し、燃料タンクの温度を一定の範囲に保持する熱供給制御手段を有する燃料電池であって、前記熱供給制御手段が、定格発電状態において、燃料電池セルと燃料タンクとの間の伝熱量と、前記燃料電池セルから燃料電池外部への伝熱量の和が、前記燃料電池セルでの発熱量とほぼ等しくなるような熱抵抗を有する部材からなることを特徴とする燃料電池。
  14. 容器筐体と容器内部との間に温度に応じて動作する接点を有し、前記容器筐体と容器内部との間を開放、または接触することにより容器筐体から容器内部への熱の供給を制御することを特徴とする燃料容器。
  15. 容器筐体と容器内部との間に温度に応じて伝熱量が変化する断熱材料と高熱伝導材料との混合物からなる接続部材を有し、容器筐体から容器内部への熱の供給を制御することを特徴とする燃料容器。
  16. 請求項1乃至13のいずれかに記載の燃料電池を用いた電気機器。
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