JP2007080380A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP2007080380A
JP2007080380A JP2005266426A JP2005266426A JP2007080380A JP 2007080380 A JP2007080380 A JP 2007080380A JP 2005266426 A JP2005266426 A JP 2005266426A JP 2005266426 A JP2005266426 A JP 2005266426A JP 2007080380 A JP2007080380 A JP 2007080380A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
layer
recording medium
film
magnetic recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005266426A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Hinoue
竜也 檜上
Hiroyuki Suzuki
博之 鈴木
Tomoo Yamamoto
朋生 山本
Yotsuo Yahisa
四男 屋久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HGST Netherlands BV
Original Assignee
Hitachi Global Storage Technologies Netherlands BV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Global Storage Technologies Netherlands BV filed Critical Hitachi Global Storage Technologies Netherlands BV
Priority to JP2005266426A priority Critical patent/JP2007080380A/ja
Publication of JP2007080380A publication Critical patent/JP2007080380A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)

Abstract

【課題】高い媒体S/Nを有し、オーバーライト特性に問題なく、ビットエラーレートに優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な磁気記録媒体を提供する。
【解決手段】基板10上に下地膜と磁性膜が順次形成された磁気記録媒体において、前記下地膜は少なくとも3層の下地層を有し、前記下地層のうち基板10に接して形成される下地層11はTiとCuを含有する非晶質合金層であり、前記下地層のうち前記磁性膜に接して形成される下地層13は体心立方構造のCr基合金層であり、前記磁性膜は六方稠密構造のCo基合金であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は高密度磁気記録を実現するための磁気記録媒体に関する。
磁気ディスク装置に代表される磁気記憶装置に対する大容量化の要求が益々高まっている。この要求を満たすため、高感度な磁気ヘッドや、高S/Nな磁気記録媒体の開発が求められている。媒体のS/Nを向上させるには、高密度で記録したときの再生出力を向上させる必要がある。一般に磁気記録媒体は、基板上に形成されたシード層と呼ばれる第1の下地層、クロムを主成分とする合金からなる体心立方構造の第2の下地層、磁性膜、及びカーボンを主成分とする保護膜から構成される。磁性膜には主にコバルトを主成分とする六方稠密構造をとる合金が用いられている。再生出力を向上させるには、磁性膜に(11.0)面、もしくは(10.0)面を基板面と略平行とした結晶配向をとらせて、磁化容易軸である六方稠密構造のc軸を膜面内方向に向けることが有効である。磁性膜の結晶配向はシード層によって制御できることが知られている。また、再生出力は基板表面に機械的なテクスチャ加工を施して、円周方向に磁気的な異方性を導入することによっても向上できることが知られている。
磁性膜の結晶配向性を制御する技術として、特許文献1には、基板上に第1の下地層、第2の下地層、及び第3の下地層を介して磁性膜が形成されており、第1の下地層が非晶質構造の合金からなり、第2の下地層がW単体もしくはWを含む合金層からなり、第3の下地層が1層以上のCrを主成分とした体心立方構造の合金層からなり、磁性膜が1層以上のCoを主成分とした六方稠密構造の合金層からなる磁気記録媒体が開示されている。特許文献2には、非磁性基板、非磁性下地層、磁性層及び保護膜をこの順で有する磁気記録媒において、非磁性下地層を2層以上の積層構造から構成し、非磁性基板側から、Cr-Ta系合金、Cr-Nb系合金、Cr-Ti系合金、Cr-Zr系合金、Cr-Hf系合金からなる群から選ばれる層と、Co-W系合金、Co-W-B系合金、Co-Mo系合金、Co-Mo-B系合金、Co-W-Mo系合金、Co-W-Mo-B系合金からなる群から選ばれる層とから構成する磁気記録媒体が開示されている。
特開2005−190512号公報 特開2004−39196号公報
磁気記録媒体において再生出力の向上は、媒体S/Nを向上させる上で重要な課題である。出力特性の向上には、上記特許文献にあるような技術を用いて結晶配向性を向上する方法がある。しかし、1平方ミリメートル当たり160メガビット以上の面記録密度を実現するには、上記の方法を単純に組み合わせるだけでは不十分である。更なる媒体S/N向上のためには、結晶配向性を向上させるだけでなく、テクスチャ加工が施された基板を用いたときに導入される磁気的な異方性も同時に向上させる必要がある。そのためには、特に基板に接して形成される層の材料や組成、成膜条件等を最適化する必要がある。
本発明の目的は、高い媒体S/Nを有し、オーバーライト特性に問題なく、ビットエラーレートに優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な磁気記録媒体を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の代表的な磁気記録媒体は、基板上に下地膜と磁性膜が順次形成され、下地膜は少なくとも3層の下地層を有し、これら下地層のうち基板に接して形成される層はTiとCuを含有する非晶質合金層であり、前記下地層のうち前記磁性膜に接して形成される層は体心立方構造のCr基合金層であり、前記磁性膜は六方稠密構造のCo基合金であることを特徴とする。
前記TiとCuを含有する非晶質合金層に含まれるCuの濃度は25at.%以上であることが望ましい。また、前記基板は表面にテクスチャ加工による溝が概ね基板円周方向に形成されており、磁性膜の残留磁束密度Brと膜厚tの積Brtについて円周方向に測定したBrtθと半径方向に測定したBrtrの比Brtθ/Brtr(BrOR)が1.2以上であることが望ましい。さらに、線源にCuKα1線を用いたX線回折装置を用い、X線の入射方向を媒体円周方向と平行になるようにして測定した媒体円周方向の磁性層(11.0)面のロッキングカーブから求めた半値幅Δθ50が6°以下であることが望ましい。
本発明によれば、高い媒体S/Nを有し、オーバーライト特性に問題なく、ビットエラーレートに優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な磁気記録媒体を提供することができる。
図1は本発明の実施例による磁気記録媒体(磁気ディスク)の基本構成を示す断面図である。磁気ディスクは基板に対して両面が同じ構成であるので、図1では片面のみ示している。磁気ディスクは、基板10に下地膜(第1の下地層11、第2の下地層12、第3の下地層13)、磁性膜(第1の磁性層14、中間層15、第2の磁性層16)、保護膜17、潤滑膜18が順に堆積された膜構造をとる。基板10として、化学強化されたガラス基板、あるいはリンを含有したニッケル合金をアルミニウム合金にめっきした剛体基板を用いることが好ましい。これらの基板上に概ね円板の周方向に微細なテクスチャ加工を施すことが、磁気的な異方性を付与する上で好ましい。検証の結果、円板の半径方向に測定した表面粗さは、間歇接触型の原子間力顕微鏡で5μm角の大きさを観察した結果、最大高さRmaxで1.0nmから5.0nm、平均表面粗さRaで0.15nmから0.60nmの基板を用いれば、磁気ヘッドの浮上信頼性が十分であることが確認できた。
基板10と第1の磁性層14の間に下地膜を形成することにより、磁性膜の結晶配向性を制御し、結晶粒径を微細化することが可能である。ここでは、基板10と第1の磁性層14との間に非晶質構造のTi-Cu合金からなる第1の下地層11と、非晶質構造のW-Co合金からなる第2の下地層12と、体心立方構造のCr-Ti-B合金からなる第3の下地層13を設けた。磁性膜の良好な結晶配向性を得るためには、基板と体心立方構造のCr基合金の間に形成する層を非晶質構造とする必要がある。さらに、基板に接する層にTiとCuを含有することで、テクスチャ加工を施した基板(以下テクスチャ基板)を用いたときの磁気的な異方性と、磁性膜の結晶配向性を同時に高めることができる。磁性膜のCo基合金に11.0配向をとらせてCo基合金のc軸を面内方向に向かせるためには、磁性膜と接する層に体心立方構造のCr基合金を用いる必要がある。ここでは、磁性膜はCo-Cr-Pt合金からなる第1の磁性層14、Ru中間層15、Co-Cr-Pt-B合金からなる第2の磁性層16を積層した。複数の磁性層を積層することによって媒体性能を向上することができる。複数の磁性層を積層する際、磁性層間に非磁性の中間層を形成すると、特に低ノイズ化が可能となり好ましい。磁性層の層数をさらに増やすことも媒体性能向上のためには効果がある。
第1の下地層11に含まれるCuの濃度を25at.%以上とすると、非晶質構造をとりやすくなり磁性膜の結晶配向性を高めることができるため好ましい。
第2の下地層12にWとCoを含むと、磁性膜の結晶配向性をさらに高めることができ好ましい。
Cr基合金である第3の下地層13にTiとBを含有させると、磁性膜の結晶粒径が微細化され低ノイズ化のため好ましい。
第1の磁性層14はCo-Cr合金、Co-Cr-Pt合金、Co-Cr-B合金など、PtとBを同時に含有しないCo基合金を用いることが、磁性膜の11.0配向を得るために好ましい。
第2の磁性層16は低ノイズ化のためCrとBを含有することが好ましい。また、第2の磁性層16は保磁力確保のためPtを含有することが好ましい。
上記下地膜、磁性膜は、ターゲットをスパッタすることによって基板上に形成する。物理蒸着法として直流スパッタ法が有効であり、直流スパッタ法の他に、高周波スパッタ法、直流パルススパッタ法等の方法も有効である。直流スパッタ法を用いる場合には、第2の磁性層16以降のプロセスでバイアス電圧を印加すると、保磁力が増加するため好ましい。バイアスが印加される磁性層にTaが含まれると、特にバイアスの効果が大きい。
上記の方法で作製した磁気ディスクを、磁気ディスクを駆動する駆動部と、誘導型記録ヘッドと磁気抵抗効果型再生ヘッドからなる高感度な磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気ディスクに対して相対運動させる手段と、磁気ヘッドへの信号入力手段と磁気ヘッドからの出力信号の処理手段とを有する磁気ディスク装置に採用することにより、1平方ミリメートル当たり160メガビット以上の面記録密度を実現することが可能となる。
以下、各実施例の膜構成、製造方法、磁気特性について詳細に説明する。
〈実施例1〉
実施例1による磁気ディスクの膜構造は図1と同じである。基板10上に第1の下地層11として10.0〜25.0nmのTi-Cu合金層、第2の下地層12として3.0nmのW-30at.%Co合金層を室温で形成した。ランプヒータによって基板の温度を約330℃になるように加熱した後、第3の下地層13として厚さ8.0nmのCr-10at.%Ti-5at.%B合金層を形成した。更に厚さ3.0nmのCo-14at.%Cr-6at.%Pt合金からなる第1の磁性層14、0.6nmのRu中間層15、18.0nmのCo-18at.%Cr-14at.%Pt-8at.%B合金からなる第2の磁性層16を順次形成後、3.0nmのカーボンを主成分とする保護膜17を形成した。保護膜形成後、パーフルオロアルキルポリエーテルを主成分とする潤滑剤を塗布して厚さ1.8nmの潤滑膜18を形成した。
第1の下地層11の成膜には以下の組成のTi-Cu合金ターゲットを用いた。
Ti-33at.%Cu、
Ti-50at.%Cu、
Ti-75at.%Cu。
成膜には表面に同心円状のテクスチャ加工が施されたアルミノシリケートガラス基板10を用いた。基板10は成膜前にアルカリ洗浄を行い乾燥させた。上記多層膜の形成は枚葉式スパッタリング装置を用いて行った。このスパッタリング装置のベース真空度は1.0〜1.2×10-5Paであった。タクトは9秒とした。成膜時のArガス圧力は、第1の下地層11は0.53〜1.73Pa、第2の下地層12は0.53Pa、第3の下地層13から第2の磁性層16までは0.93Paとした。加熱はArに酸素を1%添加した混合ガス雰囲気中で行った。カーボン保護膜17はArに窒素を10%添加した混合ガス雰囲気中で形成した。第1の下地層11および第2の磁性層16の放電時間は4.5秒、第2の下地層12、第1の磁性層14および中間層15の放電時間は2.5秒、第3の下地層13の放電時間は4.0秒とした。
作製した磁気ディスクのBrt(Br:磁性膜の残留磁束密度、t:磁性膜の膜厚)と残留保磁力HcrはFast Remanent Moment Magnetometer (FRMM)を用いて評価した。KV/kT(K:結晶磁気異方性定数、V:磁性結晶粒の体積、k:ボルツマン定数、T:絶対温度)は、振動試料型磁力計(VSM)を用いて次の方法で評価した。室温において7.5秒から240秒までの残留保磁力を測定し、その結果をSharrockの式にフィッティングしてKV/kTを求めた。発明者らの検討から、この手法により求めたKV/kTが概ね70以上であれば、熱揺らぎによる出力減衰を抑制でき、信頼性上問題はないという結果を得た。テクスチャ基板によって媒体の円周方向に導入される磁気的な異方性BrORは、VSMによって測定した円周方向のBrtθと半径方向のBrtrの比をとることで求めた。VSMによる評価には、磁気ディスクを8mm角に切り出した試料を用いた。
作製した磁気ディスクの結晶配向性はCuKα1線を用いたX線回折により評価した。X線源には銅の回転対陰極を用い、印加電圧を50kV、電流を160mAに設定した。光学系は、発散スリットを1°、散乱スリットを1°、受光スリットを0.3mm、湾曲モノクロメータを使用して構成した。X線の入射方向が媒体の円周方向と平行になるように設定した。θ-2θ走査は2θ角度を30°から90°まで4°/分の速さで0.03°間隔で走査して反射強度を測定した。ロッキングカーブ測定は、まずθ-2θ走査によって求めた磁性膜の11.0回折ピーク位置に2θ角度を固定し、θ角度を15°から60°まで2°/分の速さで0.05°間隔で走査して反射強度を測定した。次に、2θ角度を磁性膜の測定時と同じ値に固定し、同様の測定方法によって成膜していないガラス基板のロッキングカーブ測定を行い、これをバックグラウンドデータとした。磁性膜のカーブからバックグラウンドのカーブを差し引くことによって磁性膜(11.0)面のロッキングカーブを求め、このカーブの半値幅をとりΔθ50とした。
記録再生特性の評価は記録用の電磁誘導型磁気ヘッドと再生用のスピンバルブ型磁気ヘッドを併せ持つ複合型ヘッドと組み合わせてスピンスタンドで行った。図2に本実施例及び他の実施例で用いられる磁気ヘッドの特性を示す。ヘッドサンプル(HEAD No.1-5)の各々の、最高線記録密度HF(kFC/mm)、記録電流Iw(mA)、センス電流Is(mA)、書込トラック幅Tww(μm)、読出トラック幅Twr(μm)、スキュー角Skew(deg.)、回転数ROTNUM(s-1)が示されている。本実施例の評価にはヘッドサンプル(HEAD No.1)を用いた。中記録密度MF=HF/2で記録した時の出力と、高記録密度HFにおける媒体ノイズから信号対雑音比(Smf/N)を求めた。低記録密度LF=HF/10で記録後、高記録密度HF信号を重ね書きしてLF信号の減衰比からオーバーライト特性(O/W)を求めた。ビットエラーレート(logBER)はランダムパターンで特定のトラックをほぼ1周記録した直後に読み出しを行った際の、総読み出しバイト数に対するエラーバイト数をカウントすることによって求めた。
本実施例(試験例No.101〜112)の評価結果を図3に示す。第1の下地層11にTi-33at.%Cuを用いた試験例No.101〜104は、第1の下地層成膜時のArガス圧力が増加するにつれて、Δθ50が徐々に大きくなり、BrORが徐々に大きくなった。第1の下地層11にTi-50at。%CuおよびTi-75at.%Cuを用いた試験例No.105〜112は、Arガス圧力増加とともにΔθ50が減少し、試験例No.101〜104とは逆の傾向を示した。ただし、Δθ50が最小となったときの値は、どの第1の下地層材料でも5.5°前後となった。各試験例のHcrは約360kA/mでほぼ一定となった。BrtはΔθ50の値が大きくなり結晶配向性が劣化した試験例で減少した。Ti-75at.%Cuを用いた試験例No.109〜112のBrORは他の試験例より小さくなった。第1の下地層に含まれるCu濃度が増加するとBrORが低下することが示唆される。Smf/Nが14dB未満となった試験例No.105、106、109、110はΔθ50の値が他の試験例よりも大きく、結晶配向性の向上が記録再生特性の向上につながることがわかる。Ti-75at.%Cuを用いた媒体のlogBERが他の試験例に比べ若干悪くなったが、これはBrORが小さいことによるものと考えられる。
〈比較例1〉
第1の下地層11にCo-50at.%Ti合金層を形成した以外、実施例1と同様にして磁気ディスクを作製した。本比較例(試験例No.121〜124)の評価結果を図4に示す。記録再生特性評価にはヘッドサンプル(HEADNo.1)を用いた。第1の下地層成膜時のArガス圧力が増加するにつれてΔθ50が急激に増加した。本比較例のなかで最もΔθ50が小さくなった試験例No.121の値は6.1°となった。実施例1では各第1の下地層とも最小5.5°程度であったことから、Ti-Cu合金を第1の下地層11に用いることで、結晶配向性を高めることができることがわかる。本比較例のSmf/Nは条件によらずすべての試験例で14dB未満となり、実施例1の媒体に比べ低くなった。結晶配向性の差がSmf/Nの差につながっものと考えられる。本比較例のlogBERは最良のもので-4.0桁を示したが、全体としては実施例1の媒体に比べると若干悪くなった。
〈実施例2〉
基板10上に第1の下地層11として5.0〜25.0nmのTi-Cu合金層、第2の下地層12として3.0nmのW-30at.%Co合金層を室温で形成した。ランプヒータによって基板の温度を約390℃になるように加熱した後、第3の下地層13として厚さ10.0nmのCr-10at.%Ti-3at.%B合金層を形成した。更に厚さ3.0nmのCo-14at.%Cr-6at.%Pt合金からなる第1の磁性層14、0.6nmのRu中間層15、12.5nmのCo-22at.%Cr-14at.%Pt-4at.%B-2at.%Ta合金からなる第2の磁性層16、10.0nmのCo-11at.%Cr-13at.%Pt-15at.%B合金からなる第3の磁性層を順次形成後、保護膜17として3.0nmのカーボンを主成分とする膜を形成した。保護膜形成後、パーフルオロアルキルポリエーテルを主成分とする潤滑剤を塗布して厚さ1.8nmの潤滑膜18を形成した。
第1の下地層の成膜には以下の組成のTi-Cu合金ターゲットを用いた。
Ti-15at.%Cu、
Ti-25at.%Cu、
Ti-33at.%Cu、
Ti-41at.%Cu。
成膜には表面に同心円状のテクスチャ加工が施されたアルミノシリケートガラス基板10を用いた。基板10は成膜前にアルカリ洗浄を行い乾燥させた。上記多層膜の形成は枚葉式スパッタリング装置を用いて行った。このスパッタリング装置のベース真空度は1.0〜1.2×10-5Paであった。タクトは9秒とした。成膜時のArガス圧力は、第1の下地層11および第2の下地層12は0.53Pa、第3の下地層13、第1の磁性層14および中間層15は0.93Pa、第2の磁性層16および第3の磁性層は0.67Paとした。加熱はArに酸素を1%添加した混合ガス雰囲気中で行った。カーボン保護膜17はArに窒素を10%添加した混合ガス雰囲気中で形成した。第3の下地層13、第2の磁性層16および第3の磁性層のスパッタ時に-200Vのバイアス電圧を基板に印加した。第1の下地層11、第2の磁性層16および第3の磁性層の放電時間は4.5秒、第2の下地層12、第1の磁性層14および中間層15の放電時間は2.5秒、第3の下地層13の放電時間は4.0秒とした。
本実施例(試験例No.201〜216)の評価結果を図5に示す。記録再生特性評価にはヘッドサンプル(HEADNo.2)を用いた。第1の下地層11にTi-25at.%Cu、Ti-33at.%Cu、Ti-41at.%Cuを用いた試験例205〜216は、第1の下地層11の膜厚によらずBrtが5.0Tnm程度、Hcrが360kA/m程度でほぼ一定となった。それに対し、第1の下地層11にTi-15at.%Cuを用いた試験例No.201〜204は、第1の下地層11の膜厚が増加するに従って、BrtとHcrが徐々に劣化した。図6〜9に試験例No.203、206、210、214のX線回折プロファイルを示す。第1の下地層11のCu濃度が25at.%以上である試験例No.206、210、214では、磁性層によるCo基合金の11.0回折ピークおよび第3の下地層13によるCr基合金の200回折ピークのみが現れた。一方、Ti-15at.%Cuを第1の下地層11に用いた試験例No.203では、Co基合金11.0回折ピークおよびCr基合金200回折ピーク以外に、Co基合金の00.2回折ピークおよび第1の下地層11によるTi基合金の00.2回折ピークが観測された。
第1の下地層11のTi-Cu合金のCu濃度が少ない場合、第1の下地層11が結晶構造を持つようになり、そのことが第3の下地層13のCr基合金や磁性層のCo基合金の結晶配向性を乱したのである。また、第1の下地層11が結晶構造を持つ場合、第1の下地層の膜厚が厚くなるに従って第1の下地層の結晶が成長するため、第1の下地層が厚くなるほど第3の下地層13と磁性層の結晶配向性が劣化し媒体性能が劣化する。試験例201〜204おいて、第1の下地層11の膜厚が増加するに従って磁気特性が劣化したのはこのためである。図5よりΔθ50の値で結晶配向性を比較すると、第1の下地層11のCu濃度が25at.%以上である試験例No.205〜216では3.6°程度で差はなかった。それに対し、第1の下地層11のCu濃度が15at.%の試験例201〜204は他の媒体よりΔθ50の値が大きくなり、第1の下地層11の膜厚が厚くなるほどΔθ50の値が大きくなった。
図5より、記録再生特性は第1の下地層11にTi-33at.%Cuを用いた試験例209〜212が最も高Smf/Nで最も低logBERとなった。Ti-25at.%CuとTi-41at.%Cuを用いた媒体は、Ti-33at.%Cuを用いた媒体に比べlogBERが最大0.4桁劣化したが、−6桁以上の値を示しており十分に良好な性能を示した。Ti-15at.%Cuを用いた媒体は、第1の下地層11の膜厚が5.0nmの試験例No.201のみ記録再生特性を評価し、他の試験例は磁気特性が大きく劣化しているため記録再生特性は評価しなかった。Ti-33at.%Cuを用いた媒体に比べ、試験例No.201はBERが1桁近く劣化し、Smf/Nは1dB以上劣化した。
〈比較例2〉
第1の下地層11に10.0〜20.0nmのCo-50at.%Ti合金層を形成した以外、実施例2と同様にして磁気ディスクを作製した。本比較例(試験例No.221〜223)の評価結果を図10に示す。記録再生特性評価にはヘッドサンプル(HEADNo.2)を用いた。BrtおよびHcrは実施例2の試験例No.205〜216と同等であった。図11に試験例No.222のX線回折プロファイルを示す。本比較例のX線回折ピークはCo基合金の11.0回折ピークとCr基合金の200回折ピークのみが現れた。ただし、Δθ50の値は実施例2の試験例No.205〜216に比べ0.8°程度大きくなった。本比較例のlogBERは−6桁程度の値で良好であったが、Smf/Nは実施例2の試験例No.205〜216に比べ0.5〜1dB程度劣化した。このSmf/Nの違いはΔθ50の値の差に現れたような結晶配向性の違いによるものと考えられる。すなわち、Ti-Cu合金を第1の下地層11に用いると結晶配向性を高めることができ、その結果、記録再生特性を改善できることがわかる。
〈実施例3〉
第1の下地層11の成膜時のArガス圧力を0.53〜2.13Paとし、実施例2と同様に磁気ディスクを作製した。本実施例(No.301〜312)の評価結果を図12に示す。図12には実施例2の試験例No.201、206、210、214の結果も併せて示した。記録再生特性評価にはヘッドサンプル(HEADNo.2)を用いた。第1の下地層成膜時のArガス圧力に対し、BrtとHcrはほぼ一定となった。第1の下地層11の組成によらず、Arガス圧力増加とともにΔθ50の値が徐々に大きくなった。ただし、第1の下地層11に含まれるCu濃度が高くなるにつれてΔθ50の増加幅は小さくなった。一方、第1の下地層11の組成によらず、Arガス圧力増加とともにBrORが徐々に増加した。特に第1の下地層11にTi-41at.%Cuを用いた試験例No.214および310〜312では、Arガス圧力増加とともにSmf/NとlogBERが改善した。これは、Δθ50を大きく劣化させずにBrORを向上できたためである。
〈比較例3〉
第1の下地層11に15.0nmのCo-50at.%Ti合金層を用い、成膜時のArガス圧力を0.53〜2.13Paとして、実施例3と同様に磁気ディスクを作製した。本比較例(試験例No.321〜323)の評価結果を図13に示す。図13には比較例2の試験例No.222の結果も併せて示した。記録再生特性評価にはヘッドサンプル(HEADNo.2)を用いた。第1の下地層成膜時のArガス圧力が増加するに従って、Δθ50の値が急激に大きくなった。このことから、Ti-Cu合金を第1の下地層11に用いた場合、結晶配向性を向上できるだけでなく、成膜時のArガス圧力に対して結晶配向性をより安定化できることがわかる。
〈実施例4〉
基板10上に第1の下地層11として15.0nmのTi-Cu合金層、第2の下地層12として3.0nmのW-30at.%Co合金層を室温で形成した。ランプヒータによって基板の温度を約310℃になるように加熱した後、第3の下地層13として厚さ8.0nmのCr-10at.%Ti-3at.%B合金層を形成した。更に厚さ3.0nmのCo-14at.%Cr-6at.%Pt合金からなる第1の磁性層14、0.6nmのRu中間層15、15.0nmのCo-18at.%Cr-13at.%Pt-8at.%B合金からなる第2の磁性層16、2.5nmのCo-11at.%Cr-13at.%Pt-15at.%B合金からなる第3の磁性層を順次形成後、保護膜17として3.0nmのカーボンを主成分とする膜を形成した。保護膜形成後、パーフルオロアルキルポリエーテルを主成分とする潤滑剤を塗布して厚さ1.8nmの潤滑膜を形成した。
第1の下地層11の成膜には以下の組成のTi-Cu合金ターゲットを用いた。
Ti-25at.%Cu、
Ti-33at.%Cu、
Ti-41at.%Cu、
Ti-50at.%Cu。
成膜には表面に同心円状のテクスチャ加工が施されたアルミノシリケートガラス基板10を用いた。基板は成膜前にアルカリ洗浄を行い乾燥させた。上記多層膜の形成は枚葉式スパッタリング装置を用いて行った。このスパッタリング装置のベース真空度は1.0〜1.2×10-5Paであった。タクトは9秒とした。成膜時のArガス圧力は、第1の下地層11は0.53〜3.72Pa、第2の下地層12は0.53Pa、第3の下地層13から第3の磁性層までは0.93Paとした。加熱はArに酸素を1%添加した混合ガス雰囲気中で行った。カーボン保護膜17はArに窒素を10%添加した混合ガス雰囲気中で形成した。第1の下地層11、第2の磁性層14および第3の磁性層の放電時間は4.5秒、第2の下地層12、第1の磁性層14および中間層15の放電時間は2.5秒、第3の下地層13の放電時間は4.0秒とした。
本実施例(試験例No.401〜416)の評価結果を図14に示す。記録再生特性評価にはヘッドサンプル(HEADNo.3)を用いた。第1の下地層11にTi-25at.%CuおよびTi-33at.%Cuを用いた場合、第1の下地層成膜時のArガス圧力が1.60PaのときΔθ50が最小となりBrORが最大となり、Smf/NおよびlogBERが最良となった。Ti-41at.%CuおよびTi-50at.%Cuを用いた場合、Arガス圧力が0.53PaのときΔθ50が最小となったが、BrORは小さくなった。Ti-41at.%CuおよびTi-50at.%Cuを用いた場合、Δθ50が5.5°程度でBrORが1.3程度の値をとるとき、Smf/NとlogBERが最良となった。以上より、記録再生特性改善のためにはΔθ50とBrORを同時に改善する必要があることがわかる。第1の下地層11に用いるTi-Cu合金の組成と成膜条件を制御することにより、Δθ50とBrORを同時に改善できる。
〈比較例4〉
第1の下地層11の材料を変え、成膜時のArガス圧力を0.53〜2.13Paとして、実施例4と同様に磁気ディスクを作製した。第1の下地層11の成膜には以下の合金ターゲットを用いた。
Co-50at.%Ti、
Cr-50at.%Ti、
Cr-44at.%Ti-12at.%Al。
本比較例(試験例No.421〜432)の評価結果を図15に示す。記録再生特性評価にはヘッドサンプル(HEADNo.3)を用いた。第1の下地層成膜時のArガス圧力増加とともに、Δθ50の値が急激に増加した。Δθ50の値は最良の場合でも6°程度で、実施例4のTi-Cu合金を第1の下地層11に用いた場合に比べ悪くなった。ただし、BrORは最大1.3程度で実施例4の媒体と同程度であった。Δθ50が劣化したため、Smf/Nも実施例4の媒体に比べ若干劣化した。以上より、Δθ50とBrORを同時に改善し記録再生特性を改善するには、第1の下地層11にTi-Cu合金を用いることが有効であることがわかる。
〈実施例5〉
基板10上に15.0nmの第1の下地層11を形成後、第2の下地層12として3.0nmのW-30at.%Co合金層を室温で形成した。ランプヒータによって基板の温度を約370℃になるように加熱した後、第3の下地層13として厚さ8.0nmのCr-10at.%Ti-3at.%B合金層を形成した。更に厚さ1.2nmのCo-16at.%Cr-9at.%Pt合金からなる第1の磁性層14、9.0nmのCo-22at.%Cr-14at.%Pt-6at.%B-2at.%Ta合金からなる第2の磁性層16、9.5nmのCo-12at.%Cr-13at.%Pt-12at.%B合金からなる第3の磁性層を順次形成後、保護膜17として3.0nmのカーボンを主成分とする膜を形成した。保護膜形成後、パーフルオロアルキルポリエーテルを主成分とする潤滑剤を塗布して厚さ1.8nmの潤滑膜18を形成した。
第1の下地層11の成膜には以下の合金ターゲットを用いた。
Ti-25at.%Cu、
Ti-40at.%Co-10at.%Ni、
Al-25at.%Cu、
Al-50at.%Cu。
成膜には表面に同心円状のテクスチャ加工が施されたアルミノシリケートガラス基板10を用いた。基板は成膜前にアルカリ洗浄を行い乾燥させた。上記多層膜の形成は枚葉式スパッタリング装置を用いて行った。このスパッタリング装置のベース真空度は1.0〜1.2×10-5Paであった。タクトは9秒とした。成膜時のArガス圧力は、第1の下地層11と第2の下地層12は0.53Pa、第3の下地層13と第1の磁性層14は0.93Pa、第2の磁性層16と第3の磁性層は0.67Paとした。加熱はArに酸素を1%添加した混合ガス雰囲気中で行った。カーボン保護膜17はArに窒素を10%添加した混合ガス雰囲気中で形成した。第3の下地層13、第2の磁性層16および第3の磁性層のスパッタ時に-200Vのバイアス電圧を基板に印加した。第1の下地層11、第2の磁性層14および第3の磁性層の放電時間は4.5秒、第2の下地層12および第1の磁性層14の放電時間は2.5秒、第3の下地層13の放電時間は4.0秒とした。
本実施例(試験例No.501〜504)の評価結果を図16に示す。記録再生特性評価にはヘッドサンプル(HEADNo.4)を用いた。第1の下地層11にTi-25at.%Cuを用いた試験例No.501がΔθ50が最も小さくなりSmf/NとlogBERが最良となった。Ti-40at.%Co-10at.%Niを用いた試験例No.502はBrORは最も大きくなったがΔθ50が試験例No.501に比べ大きくなり、Smf/NとlogBERは試験例No.501に比べ悪くなった。Al-25at.%CuおよびAl-50at.%Cuを用いた試験例No.503、504は、Δθ50が大きくなりBrORも小さくなって、磁気特性と記録再生特性が大きく劣化した。これらの結果から、第1の下地層11にはTiとCuを同時に含むことが媒体性能向上のために重要であることがわかる。
〈実施例6〉
基板10上に15.0nmの第1の下地層11を形成後、第2の下地層12として3.0nmのW-30at.%Co合金層を室温で形成した。ランプヒータによって基板の温度を約370℃になるように加熱した後、第3の下地層13として厚さ8.0nmのCr-10at.%Ti-3at.%B合金層を形成した。更に厚さ2.5nmのCo-16at.%Cr-9at.%Pt合金からなる第1の磁性層14、0.6nmのRuからなる第1の中間層15、12.0nmのCo-16at.%Cr-12at.%Pt-8at.%B合金からなる第2の磁性層16、0.7nmのRuからなる第2の中間層、10.0nmのCo-11at.%Cr-13at.%Pt-15at.%B合金からなる第3の磁性層を順次形成後、保護膜17として3.0nmのカーボンを主成分とする膜を形成した。保護膜形成後、パーフルオロアルキルポリエーテルを主成分とする潤滑剤を塗布して厚さ1.8nmの潤滑膜を形成した。
第1の下地層の成膜には以下の合金ターゲットを用いた。
Ti-25at.%Cu、
Ti-50at.%Cu、
Ti-25at.%Cu-25at.%Al、
Ti-33at.%Cu-33at.%Al。
成膜には表面に同心円状のテクスチャ加工が施されたアルミノシリケートガラス基板10を用いた。基板は成膜前にアルカリ洗浄を行い乾燥させた。上記多層膜の形成は枚葉式スパッタリング装置を用いて行った。このスパッタリング装置のベース真空度は1.0〜1.2×10-5Paであった。タクトは9秒とした。成膜時のArガス圧力は、第1の下地層11は0.53〜1.60Pa、第2の下地層12は0.53Pa、第3の下地層13から第3の磁性層までは0.93Paとした。加熱はArに酸素を1%添加した混合ガス雰囲気中で行った。カーボン保護膜17はArに窒素を10%添加した混合ガス雰囲気中で形成した。第3の下地層13、第2の磁性層16および第3の磁性層のスパッタ時に-200Vのバイアス電圧を基板に印加した。第1の下地層11、第2の磁性層14および第3の磁性層の放電時間は4.5秒、第2の下地層12、第1の磁性層14、第1の中間層15および第2の中間層の放電時間は2.5秒、第3の下地層13の放電時間は4.0秒とした。
本実施例(試験例No.601〜612)の評価結果を図17に示す。記録再生特性評価にはヘッドサンプル(HEADNo.5)を用いた。各試験例とも同等のΔθ50の値を示し、Smf/NとlogBERもほぼ同等であった。第1の下地層11にTi-Cu-Al合金を用いた媒体はTi-Cu合金を用いた媒体に比べ、BrORが若干高くなった。Ti-Cu合金にAlなどの第3の材料を加えることで、更なる性能向上を見込めることがわかる。
以上の説明のとおり本発明の各実施例によれば、高い媒体S/Nを有し、オーバーライト特性に問題なく、ビットエラーレートに優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な磁気ディスクを提供することができる。また、上記磁気ディスクを高感度な磁気ヘッドと組み合わせた磁気ディスク装置においては、1平方ミリメートル当たり160メガビット以上の面記録密度を実現することが可能となる。
本発明の実施例による磁気ディスクの基本構成を示す断面図である。 磁気ディスクの電磁変換特性の測定に用いられる磁気ヘッドの特性を示す図である。 本発明の実施例1による磁気ディスクの媒体諸特性を示す図である。 比較例1の媒体諸特性を示す図である。 本発明の実施例2による磁気ディスクの媒体諸特性を示す図である。 本発明の実施例2による磁気ディスクのX線回折プロファイルを示す図である。 本発明の実施例2による磁気ディスクのX線回折プロファイルを示す図である。 本発明の実施例2による磁気ディスクのX線回折プロファイルを示す図である。 本発明の実施例2による磁気ディスクのX線回折プロファイルを示す図である。 比較例2の媒体諸特性を示す図である。 比較例2のX線回折プロファイルを示す図である。 本発明の実施例3による磁気ディスクの媒体諸特性を示す図である。 比較例3の媒体諸特性を示す図である。 本発明の実施例4による磁気ディスクの媒体諸特性を示す図である。 比較例4の媒体諸特性を示す図である。 本発明の実施例5による磁気ディスクの媒体諸特性を示す図である。 本発明の実施例6による磁気ディスクの媒体諸特性を示す図である。
符号の説明
10…基板、
11…第1の下地層、
12…第2の下地層、
13…第3の下地層、
14…第1の磁性層、
15…中間層、
16…第2の磁性層、
17…保護膜、
18…潤滑膜。

Claims (21)

  1. 基板上に下地膜と磁性膜が順次形成された磁気記録媒体において、
    前記下地膜は少なくとも3層の下地層を有し、
    前記下地層のうち前記基板に接して形成される層はTiとCuを含有する非晶質合金層であり、
    前記下地層のうち前記磁性膜に接して形成される層は体心立方構造のCr基合金層であり、
    前記磁性膜は六方稠密構造のCo基合金であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記下地膜は第1の下地層と第2の下地層と第3の下地層を有し、
    前記第1の下地層はTiとCuを含有する非晶質合金層であり、
    前記第2の下地層はWとCoを含有する非晶質合金層であり、
    前記第3の下地層はTiとBを含有する体心立方構造のCr基合金層であることを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記下地膜は第1の下地層と第2の下地層と第3の下地層を有し、
    前記第1の下地層はTiとCuを含有する非晶質合金層であり、
    前記第2の下地層はWとCoを含有する非晶質合金層であり、
    前記第3の下地層はTiとBを含有する体心立方構造のCr基合金層であり、
    前記磁性膜は少なくとも2層の磁性層を有し、
    前記磁性層のうち前記下地膜に接して形成される第1の磁性層はCo-Cr合金層、もしくはCo-Cr-Pt合金層、もしくはCo-Cr-B合金層であり、
    前記磁性層のうち前記第1の磁性層の上部に形成される磁性層はCrとPtとBを含有するCo基合金層であることを特徴とする磁気記録媒体。
  4. 請求項3に記載の磁気記録媒体において、
    前記第1の磁性層と前記第1の磁性層の上部に形成される磁性との層の間にRu中間層を有することを特徴とする磁気記録媒体。
  5. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記TiとCuを含有する非晶質合金層に含まれるCuの濃度は25at.%以上であることを特徴とする磁気記録媒体。
  6. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記基板は表面にテクスチャ加工による溝が概ね基板円周方向に形成されており、前記磁性膜の残留磁束密度Brと膜厚tの積Brtについて、円周方向に測定したBrtθと半径方向に測定したBrtrの比Brtθ/Brtr(BrOR)が1.2以上であることを特徴とする磁気記録媒体。
  7. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    線源にCuKα1線を用いたX線回折装置を用い、X線の入射方向を媒体円周方向と平行になるようにして測定した媒体円周方向の前記磁性膜(11.0)面のロッキングカーブから求めた半値幅Δθ50が6°以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  8. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記基板は表面にテクスチャ加工による溝が概ね基板円周方向に形成されており、前記磁性膜の残留磁束密度Brと膜厚tの積Brtについて、円周方向に測定したBrtθと半径方向に測定したBrtrの比Brtθ/Brtr(BrOR)が1.2以上であり、
    線源にCuKα1線を用いたX線回折装置を用い、X線の入射方向を媒体円周方向と平行になるようにして測定した媒体円周方向の前記磁性膜(11.0)面のロッキングカーブから求めた半値幅Δθ50が6°以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  9. 基板上に下地膜と磁性膜が順次形成された磁気記録媒体において、
    前記下地膜は少なくとも3層の下地層を有し、
    前記下地層のうち前記基板に接して形成される層は非晶質Ti-Cu合金層、もしくは非晶質Ti-Cu-Al合金層であり、
    前記下地層のうち前記磁性膜に接して形成される層は体心立方構造のCr基合金層であり、
    前記磁性膜は六方稠密構造のCo基合金であることを特徴とする磁気記録媒体。
  10. 請求項9に記載の磁気記録媒体において、
    前記下地膜は第1の下地層と第2の下地層と第3の下地層を有し、
    前記第1の下地層は非晶質Ti-Cu合金層、もしくは非晶質Ti-Cu-Al合金層であり、
    前記第2の下地層は非晶質W-Co合金層であり、
    前記第3の下地層は体心立方構造のCr-Ti-B合金層であることを特徴とする磁気記録媒体。
  11. 請求項9に記載の磁気記録媒体において、
    前記下地膜は第1の下地層と第2の下地層と第3の下地層を有し、
    前記第1の下地層は非晶質Ti-Cu合金層、もしくは非晶質Ti-Cu-Al合金層であり、
    前記第2の下地層は非晶質W-Co合金層であり、
    前記第3の下地層は体心立方構造のCr-Ti-B合金層であり、
    前記磁性膜は少なくとも2層の磁性層を有し、
    前記磁性層のうち前記下地膜に接して形成される第1の磁性層はCo-Cr合金層、もしくはCo-Cr-Pt合金層、もしくはCo-Cr-B合金層であり、
    前記磁性層のうち前記第1の磁性層の上部に形成される磁性層はCrとPtとBを含有するCo基合金層であることを特徴とする磁気記録媒体。
  12. 請求項11に記載の磁気記録媒体において、
    前記第1の磁性層と前記第1の磁性層の上部に形成される磁性層との間にRu中間層を有することを特徴とする磁気記録媒体。
  13. 請求項9に記載の磁気記録媒体において、
    前記非晶質Ti-Cu合金層、もしくは前記非晶質Ti-Cu-Al合金層に含まれるCuの濃度は25at.%以上であることを特徴とする磁気記録媒体。
  14. 請求項9に記載の磁気記録媒体において、
    前記基板は表面にテクスチャ加工による溝が概ね基板円周方向に形成されており、前記磁性膜の残留磁束密度Brと膜厚tの積Brtについて、円周方向に測定したBrtθと半径方向に測定したBrtrの比Brtθ/Brtr(BrOR)が1.2以上であることを特徴とする磁気記録媒体。
  15. 請求項9に記載の磁気記録媒体において、
    線源にCuKα1線を用いたX線回折装置を用い、X線の入射方向を媒体円周方向と平行になるようにして測定した媒体円周方向の前記磁性膜(11.0)面のロッキングカーブから求めた半値幅Δθ50が6°以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  16. 請求項9に記載の磁気記録媒体において、
    前記基板は表面にテクスチャ加工による溝が概ね基板円周方向に形成されており、前記磁性膜の残留磁束密度Brと膜厚tの積Brtについて、円周方向に測定したBrtθと半径方向に測定したBrtrの比Brtθ/Brtr(BrOR)が1.2以上であり、
    線源にCuKα1線を用いたX線回折装置を用い、X線の入射方向を媒体円周方向と平行になるようにして測定した媒体円周方向の前記磁性膜(11.0)面のロッキングカーブから求めた半値幅Δθ50が6°以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  17. 基板上に下地膜と磁性膜が順次形成された磁気記録媒体において、
    前記下地膜は少なくとも3層の下地層を有し、
    前記下地層のうち基板に接して形成される層はTiとCuを含有する非晶質合金層であり、
    前記下地層のうち前記磁性膜に接して形成される層は体心立方構造のCr基合金層であり、
    前記磁性膜は少なくとも3層の磁性層を有し、
    前記磁性層のうち前記下地膜に接して形成される第1の磁性層はCo-Cr合金層、もしくはCo-Cr-Pt合金層、もしくはCo-Cr-B合金層であり、
    前記磁性層のうち前記第1の磁性層の上部に形成される磁性層はCrとPtとBを含有するCo基合金層であり、
    前記CrとPtとBを含有するCo基合金層は上層側に向かうほどCr濃度が低くなりB濃度が高くなることを特徴とする磁気記録媒体。
  18. 請求項17に記載の磁気記録媒体において、
    前記第1の磁性層と前記上部の磁性層の間にRu中間層を有することを特徴とする磁気記録媒体。
  19. 請求項17に記載の磁気記録媒体において、
    前記基板は表面にテクスチャ加工による溝が概ね基板円周方向に形成されており、前記磁性膜の残留磁束密度Brと膜厚tの積Brtについて、円周方向に測定したBrtθと半径方向に測定したBrtrの比Brtθ/Brtr(BrOR)が1.2以上であることを特徴とする磁気記録媒体。
  20. 請求項17に記載の磁気記録媒体において、
    線源にCuKα1線を用いたX線回折装置を用い、X線の入射方向を媒体円周方向と平行になるようにして測定した媒体円周方向の前記磁性膜(11.0)面のロッキングカーブから求めた半値幅Δθ50が6°以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  21. 請求項17に記載の磁気記録媒体において、
    前記基板は表面にテクスチャ加工による溝が概ね基板円周方向に形成されており、前記磁性膜の残留磁束密度Brと膜厚tの積Brtについて、円周方向に測定したBrtθと半径方向に測定したBrtrの比Brtθ/Brtr(BrOR)が1.2以上であり、
    線源にCuKα1線を用いたX線回折装置を用い、X線の入射方向を媒体円周方向と平行になるようにして測定した媒体円周方向の前記磁性膜(11.0)面のロッキングカーブから求めた半値幅Δθ50が6°以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
JP2005266426A 2005-09-14 2005-09-14 磁気記録媒体 Pending JP2007080380A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005266426A JP2007080380A (ja) 2005-09-14 2005-09-14 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005266426A JP2007080380A (ja) 2005-09-14 2005-09-14 磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007080380A true JP2007080380A (ja) 2007-03-29

Family

ID=37940525

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005266426A Pending JP2007080380A (ja) 2005-09-14 2005-09-14 磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007080380A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011096307A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Wd Media Singapore Pte Ltd 垂直磁気記録媒体の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011096307A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Wd Media Singapore Pte Ltd 垂直磁気記録媒体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8414966B2 (en) Magnetic recording medium and manufacturing method of the same
KR100796334B1 (ko) 자기 기록 매체
US8431257B2 (en) Perpendicular magnetic recording medium
US20050202286A1 (en) Inter layers for perpendicular recording media
JP2002190108A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
CN108573715B (zh) 辅助磁记录介质和磁存储装置
JP2005276364A (ja) 磁気記録媒体及びその製造法、並びにそれを用いた磁気記録再生装置
JP2007004907A (ja) 磁気記録媒体
US9013832B2 (en) Perpendicular magnetic recording medium and magnetic storage apparatus
US20120141836A1 (en) Granular perpendicular media interlayer for a storage device
JP2006079718A (ja) 垂直磁気記録媒体
JP2005190512A (ja) 磁気記録媒体
US20100079911A1 (en) Magnetic recording medium, process for producing same, and magnetic recording reproducing apparatus using the magnetic recording medium
JP4951075B2 (ja) 磁気記録媒体及びその製造法、並びにそれを用いた磁気記録再生装置
US8071228B2 (en) Perpendicular magnetic recording medium
JP2006179133A (ja) 磁気記録媒体及びそれを用いた磁気記憶装置
JP2004110941A (ja) 磁気記録媒体および磁気記憶装置
JP4123806B2 (ja) 磁気記録媒体、その製造方法および磁気記録装置
US20060228588A1 (en) Magnetic recording medium
JP2004355716A (ja) 磁気記録媒体
JP2007080380A (ja) 磁気記録媒体
JP2006085751A (ja) 磁気記録媒体および磁気記憶装置
JP2005174531A (ja) 粒状垂直記録用途の非反応処理のための磁性体
JP3962415B2 (ja) 磁気記録媒体および磁気記録再生装置
JP2001243618A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法、スパッタリングターゲット、および磁気記録再生装置