JP2007077934A - 液体遮断弁及び液体遮断構造 - Google Patents

液体遮断弁及び液体遮断構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 フロート室内への気体の流れによるフロートの浮きを抑制する。
【解決手段】 満タン規制バルブ10では、車両の振動や旋回等によりタンク14内の燃料16の液面が上昇され、燃料16が流入口24から連通孔44を介してフロート室42内に流入した際には、燃料16がガイド46内に流入して、フロート56が燃料16による浮力を作用されることで、フロート56が上昇されて流出口36をシールし、燃料16の流出口36からの流出が遮断される。ここで、フロート56の直下に底壁40の連通孔44が配置されていないため、底壁40下側から連通孔44を介してフロート室42内への空気の流れによるフロート56の浮きを抑制できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体を遮断する液体遮断弁及び液体遮断構造に関する。
フューエルカットオフバルブ装置としては、ケース本体の底部に形成された連通孔からケース本体内へ燃料液が流入可能にされると共に、ケース本体内にフロート弁が収納されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
このフューエルカットオフバルブ装置では、ケース本体内における燃料液面の上下動に応じたフロート弁の上下方向への遊動によって、燃料液を遮断可能にされている。
しかしながら、このフューエルカットオフバルブ装置では、ケース本体底部上の連通孔配置部分にフロート弁が配置されている。このため、特にフロート弁の比重が小さい場合には、燃料が上昇した時のフロートの応答性は良いが、ケース本体内への連通孔からの空気の流れによってフロート弁が浮いてしまう可能性がある。
特開平11−62752号公報
本発明は、上記事実を考慮し、フロートの比重を小さくしてもフロート室内への気体の流れによるフロートの浮きを抑制できる液体遮断弁及び液体遮断構造を得ることで、フロートの応答性を良くし、燃料揺動に対する動的燃料遮断性を向上させたり、フロートを扁平にして燃料遮断位置をより上方にし、タンク容積を有効に活用して燃料を貯蔵可能とすることが目的である。
請求項1に記載の液体遮断弁は、流出口が設けられたフロート室と、前記フロート室の底部に設けられ、前記フロート室の底部下側から前記フロート室内への液体の流入を可能にする連通手段と、前記フロート室底部上の前記連通手段が配置されない部位に配置され、前記フロート室内に流入された液体によって浮力を作用されて作動されることで前記フロート室内から前記流出口を介しての液体の流出が遮断されるフロートと、を備えている。
請求項2に記載の液体遮断弁は、請求項1に記載の液体遮断弁において、前記フロート室内に設けられ、前記フロートの作動方向側方への移動を規制する規制手段を備えたことを特徴としている。
請求項3に記載の液体遮断弁は、請求項2に記載の液体遮断弁において、前記規制手段は、前記フロートの周囲に設けられ、前記連通手段よりも前記フロート側に配置された周囲壁と、前記フロートと前記周囲壁との間に設けられ、下端が前記フロート室の底部から離間されたリブと、前記周囲壁に設けられると共に、前記連通手段から前記周囲壁周方向へずらされて配置され、前記周囲壁外側から前記フロート側への液体の流入を可能にする流入手段と、を有することを特徴としている。
請求項4に記載の液体遮断弁は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の液体遮断弁において、前記フロートは、液体よりも比重を小さく構成されたことを特徴としている。
請求項5に記載の液体遮断構造は、請求項4に記載の液体遮断弁と、前記液体遮断弁の液体下流側に設けられ、液体を遮断する追加液体遮断弁と、を備えている。
請求項1に記載の液体遮断弁では、フロート室の底部に設けられた連通手段がフロート室の底部下側からフロート室内への液体の流入を可能にしており、フロート室底部上に配置されたフロートがフロート室内に流入された液体によって浮力を作用されて作動されることで、フロート室内からフロート室の流出口を介しての液体の流出が遮断される。
ここで、フロートがフロート室底部上の連通手段が配置されない部位に配置されている。このため、フロート室の底部下側から連通手段を介してフロート室内への気体の流れによるフロートの浮きを抑制することができる。
請求項2に記載の液体遮断弁では、フロート室内に設けられた規制手段が、フロートの作動方向側方への移動を規制する。このため、フロートをフロート室底部上の連通手段が配置されない部位に確実に配置することができる。
請求項3に記載の液体遮断弁では、フロートの周囲に周囲壁が設けられると共に、周囲壁に流入手段が設けられており、流入手段が周囲壁外側からフロート側への液体の流入を可能にしている。
ここで、周囲壁が連通手段よりもフロート側に配置されている。さらに、流入手段が連通手段から周囲壁周方向へずらされて配置されている。このため、フロート室の底部下側から連通手段を介してフロート室内への気体の流れによるフロートの浮きを一層抑制することができる。
また、フロートと周囲壁との間に設けられたリブの下端がフロート室の底部から離間されている。このため、リブにより周囲壁のフロート側に液体が偏って滞留することを抑制できる。
請求項4に記載の液体遮断弁では、フロートが液体よりも比重を小さく構成されているため、フロートを液体の浮力のみによって作動させることができる。このため、フロートを作動させるための補助手段を不要にすることができる。さらにこのため、フロートの体積を小さくすることができ、フロートの上下幅を小さくすることができる。
請求項5に記載の液体遮断構造では、請求項4に記載の液体遮断弁の液体下流側に設けられた追加液体遮断弁が液体を遮断する。このため、液体を確実に遮断することができる。
図1には、本発明の液体遮断弁が適用されて構成された実施の形態に係る満タン規制バルブ10(燃料遮断弁)が側方から見た断面図にて示されており、図3には、満タン規制バルブ10の主要部が斜め上方から見た分解斜視図にて示されている。さらに、図7には、本発明の液体遮断構造が適用されて構成された実施の形態に係る車両(自動車)のタンク機構12が側方から見た概略的な断面図にて示されている。なお、図面では、上方を矢印UPで示す。
本実施の形態に係るタンク機構12は、容器状のタンク14を備えており、タンク14は車両の車室床板(図示省略)の下方近傍に配置されている。タンク14には供給管68が接続されており、タンク14内には、例えば給油ガン(図示省略)によって供給管68から液体としての燃料16(燃料液)が供給(給油)されて貯蔵されている。
本実施の形態に係る満タン規制バルブ10は、タンク14の上壁に貫通された状態で固定されており、満タン規制バルブ10はタンク14の上方及び内部に突出している。
満タン規制バルブ10は、略円管状のケース18を備えており、ケース18は、上側のケースアッパ18Aと、下側のケースロア18Bと、を有している。
ケースアッパ18Aは、略円管状にされており、ケースアッパ18Aは、タンク14の上壁に沿って水平に配置されると共に、一端部下端に略円筒状の結合部20が形成されている。結合部20の上面はケースアッパ18Aの一端部との連結部分を除き閉じられており、結合部20内はケースアッパ18A内に連通されている。結合部20の周壁はタンク14の上壁に結合されており、これにより、結合部20の周壁とタンク14の上壁との間がシールされて、結合部20内とタンク14内とが連通されている。
ケースロア18Bは略円筒状にされており、ケースロア18Bの上端が結合部20の上壁に結合(溶着)されることで、ケースロア18B内がケースアッパ18A内に連通されている。ケースロア18Bの下部は下側に向かうに従い径が小さくされており、ケースロア18Bの下端には円管状のブリーザ管22が形成されている。ブリーザ管22はケースロア18Bから下側に突出されており、ブリーザ管22の下端は流入口24にされている。ケースロア18Bの周壁には、通気手段を構成する通気穴26が貫通形成されている。
ケース18内には、略円筒状のハウジング28が設けられている。ハウジング28の下部はケースロア18B内に嵌合されており、ハウジング28とケースロア18Bとの嵌合部分の上側においてハウジング28とケースロア18Bとの間にシール部材としてのOリング30が設けられることで、ハウジング28とケースロア18Bとの間がシールされている。ハウジング28の周壁には、Oリング30よりも下側において通気手段を構成する通気孔32が貫通形成されており、通気孔32によってハウジング28内と通気穴26とがケースロア18B内を介して連通されている。
ハウジング28の上部は、上側に向かうに従い径が小さくされており、ハウジング28の上端には略円筒状の流出筒34が形成されている。流出筒34はハウジング28の上端から上側及び下側に突出されており、流出筒34の下端は流出口36にされている。
ハウジング28内には、ケースミドル38が設けられている。ケースミドル38には、底部としての略円板状の底壁40が設けられており、底壁40がハウジング28の下端内に嵌合されることで、底壁40よりも上側のハウジング28内がフロート室42にされている。ケースミドル38の底壁40には、連通手段としての矩形状の連通孔44が複数貫通形成されており、複数の連通孔44は底壁40の周部に周方向へ等間隔に配置されている。
ケースミドル38には、底壁40上において、規制手段の周囲壁としての円筒状のガイド46が設けられており、ガイド46は底壁40の連通孔44よりも内側(中心側)に配置されている。ガイド46には、規制手段の流入手段としての長尺矩形状のスリット48が複数貫通形成されており、複数のスリット48は、それぞれガイド46の上下方向全体に上下方向に沿って配置されると共に、ガイド46の周方向へ等間隔に配置されている。ガイド46の内周面には、各スリット48間の中央において、規制手段のリブとしての長尺矩形板状のフィン50が形成されており、複数のフィン50は、それぞれガイド46の上端から上下方向に沿って配置されると共に、ガイド46の内周面からガイド46の中心軸側へ突出されている。フィン50の下端には切欠52が形成されており、これにより、フィン50の下端がケースミドル38の底壁40から離間されている。ガイド46には、各スリット48間の中央下端において、規制手段の流入手段としての矩形状の流通孔54が貫通形成されており、流通孔54は、ガイド46の下端縁まで配置されると共に、切欠52に連通されている。なお、ケースミドル38が樹脂によって金型成形される場合には、切欠52及び流通孔54はスライドコアにより形成することができる。
ケースミドル38では、底壁40の連通孔44がガイド46のスリット48と流通孔54との間に配置されており、連通孔44とスリット48及び流通孔54とはガイド46の周方向においてずらされて配置されている。
ケースミドル38のガイド46内には、フロート56が設けられており、フロート56は、下側の略円柱状の下フロート56Aと、上側のシール部材としての円盤状の上フロート56Bと、を有している。フロート56(下フロート56A及び上フロート56B)は、ガイド46の複数のフィン50の内側に配置されており、フロート56は複数のフィン50に案内されつつ上下方向へ移動可能にされている。
下フロート56Aは例えば発泡体で作られて(又は中空体にされて)燃料16よりも比重が小さくされると共に、上フロート56Bはゴム製にされて燃料16よりも比重が大きくされており、フロート56は全体として燃料16よりも比重が小さくされている。下フロート56Aはケースミドル38の底壁40上に載置されると共に、上フロート56Bは下フロート56A上に載置されており、下フロート56A及び上フロート56Bは水平に配置されている。下フロート56Aの上面には、中心部において略円環状の中心突起58が突出形成されると共に、周部の少なくとも3箇所において略円柱状の周突起60が突出形成されており、下フロート56Aが中心突起58及び周突起60において上フロート56Bに接触することで、下フロート56Aと上フロート56Bとの接触面積が小さくされている。上フロート56Bには、開口としての円柱状の***62が中心軸に沿って貫通形成されており、***62は、下フロート56Aの中心突起58内側に配置されて、下フロート56Aによってシールされている。
なお、満タン規制バルブ10を組み付ける際には、フロート56をケースミドル38のガイド46内に収容して下フロート56A上に上フロート56Bを載置した状態にし、ケースミドル38の底壁40をハウジング28に嵌合させてハウジング28内にケースミドル38を収容する。さらに、ハウジング28をケースロア18BにOリング30を介在させた状態で嵌合し、ケースロア18Bをケースアッパ18Aの結合部20に結合する。
ケースアッパ18Aの他端には、弾性円管状の通気管64が接続されており、通気管64は、キャニスタ66を介して外気(車外)に連通されている。
通気管64には、満タン規制バルブ10とキャニスタ66との間において、追加液体遮断弁としてのロールオーババルブ70(燃料遮断弁)が介在されている。
図4に示す如く、ロールオーババルブ70は、略円筒状のケース72を備えており、ケース72の下端は通気管64の満タン規制バルブ10側部分に接続されると共に、ケース72の上端は通気管64のキャニスタ66側部分に接続されている。ケース72の上端には円筒状の連通筒74が形成されており、連通筒74は、ケース72の上端から下側へ突出されると共に、下端が連通口76にされている。ケース72の下側には、下壁78が設けられており、下壁78はケース72の下面を閉塞しない状態にされている。
ケース72内には、略円柱状のフロート80が設けられており、フロート80は燃料16よりも比重が大きくされている。ケース72下側の下壁78とフロート80との間には、付勢手段としての圧縮コイルスプリング82が架け渡されており、圧縮コイルスプリング82によってフロート80に上側への付勢力が付与されている。圧縮コイルスプリング82の付勢力はフロート80の自重よりも小さくされており、これにより、フロート80は下壁78上に載置されている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のタンク機構12では、通常時に、満タン規制バルブ10において、フロート56(下フロート56A及び上フロート56B)がケースミドル38の底壁40上に載置されることで、フロート56がハウジング28の流出口36をシール(閉塞)していない。さらに、ロールオーババルブ70において、フロート80がケース72下側の下壁78上に載置されることで、フロート80がケース72の連通口76をシール(閉塞)していない。
タンク14内に給油ガンによって供給管68から燃料16が供給されて、燃料16の液面が満タン規制バルブ10におけるケースロア18Bの流入口24に到達した際(図1に示す如くタンク14内に燃料16が満タンの状態まで供給された際)には、タンク14内の空気(気体)が逃げ場を失い、ケース72内へ燃料16が流入してフロート80が連通口76を閉じタンク14内圧を上昇させるため、給油ガンによる燃料16供給の自動停止(オートストップ)が促される。
さらに、この際には、タンク14内の燃料ベーパ(燃料蒸気)を含む空気が、満タン規制バルブ10におけるケースロア18Bの通気穴26、ケースロア18B内、ハウジング28の通気孔32、ハウジング28内及びケースアッパ18A内、更には、通気管64内、ロールオーババルブ70内及びキャニスタ66内を介して、外気に連通されている。このため、温度変化等によりタンク14の内圧が変化した際には、タンク14内の燃料ベーパを含む空気がキャニスタ66によって燃料ベーパを除去されつつ外気側へ排出できると共に、外気をタンク14内へ導入でき、タンク14の変形を防止できて、タンク14を保護することができる。
図2に示す如く、車両の振動や旋回等によりタンク14内の燃料16が揺動されて燃料16の液面が上昇され、満タン規制バルブ10において、ケースロア18Bの流入口24からケースミドル38の連通孔44を介してフロート室42内に流入した燃料16が、ケースロア18Bの流出口36からケースアッパ18A側へ流出しようとした際には、燃料16がケースミドル38のガイド46内にスリット48及び流通孔54を介して流入して、フロート56が燃料16による浮力を作用されることで、フロート56の自重が当該浮力と釣り合って、フロート56が上昇(作動)される。このため、フロート56がケースロア18Bの流出口36をシールして、燃料16の流出口36からケースアッパ18A側への流出が遮断される。
また、タンク14内の燃料16の揺動が治まり燃料16の液面が下降した際には、フロート56が、燃料16による浮力を作用されなくなって、下降することで、フロート56がケースミドル38の底壁40上に載置される。
ここで、満タン規制バルブ10では、フロート56の直下にケースミドル38底壁40の連通孔44が配置されていない。このため、ケースミドル38の底壁40下側から連通孔44を介してフロート室42内への空気の流れ(タンク14の内圧上昇による空気の流れ)によるフロート56の浮きを抑制することができる。
さらに、ケースミドル38のガイド46内周面に形成された複数のフィン50が、フロート56の径方向(作動方向側方)への移動を規制する。このため、フロート56を直下に連通孔44が配置されない位置に確実に配置することができる。
しかも、ケースミドル38のガイド46が連通孔44よりもフロート56側に配置されている。さらに、ガイド46のスリット48及び流通孔54が連通孔44からガイド46の周方向へずらされて配置されている。このため、ケースミドル38の底壁40下側から連通孔44を介してフロート室42内への空気の流れによるフロート56の浮きを一層抑制することができる。
また、ガイド46のスリット48がガイド46の上下方向全体に配置されると共に、ガイド46の流通孔54がガイド46の下端縁まで配置されている。このため、タンク14内の燃料16の液面が上昇された際には、燃料16がスリット48及び流通孔54を介してガイド46内に素早く流入することができ、燃料16の液面の上昇によってフロート56を素早く上昇させることができる。しかもこのため、タンク14内の燃料16の液面が下降した際には、燃料16がガイド46内から素早く流出することができて、フロート56が速やかに下降することができる。
さらに、ガイド46の内周面に、複数のフィン50が形成されている。このため、タンク14内の燃料16の液面が上昇された際には、複数のフィン50によってガイド46内に燃料16を良好に溜めることができ、燃料16の液面の上昇によってフロート56を良好に上昇させることができる。
また、ガイド46のフィン50の下方に切欠52が形成されてフィン50の下端がケースミドル38の底壁40から離間されている。さらに、切欠52は流通孔54に連通されている。このため、特にフロート56が傾いて配置される場合でも、タンク14内の燃料16の液面が下降した際には、フィン50によりガイド46内に燃料16が偏って滞留することを抑制でき、燃料16がガイド46内から素早く流出することができて、フロート56が速やかに下降することができる。
さらに、ガイド46の内周面に複数のフィン50が形成されているため、フロート56のガイド46との接触面積を小さくでき、フロート56の上昇時及び下降時の抵抗を少なくすることができる。
また、フロート56が燃料16よりも比重を小さく構成されているため、フロート56を燃料16の浮力のみによって上昇させることができる。
このため、フロート56を上昇させるための補助手段(例えば付勢手段)を不要にすることができると共に、フロート56が偏平にされた場合でも、タンク14内の燃料16の液面が傾斜された際に補助手段によってフロート56の上昇又は下降が阻害されることを抑制することができる。
しかもこのため、フロート56の体積を小さくすることができ、フロート56の上下幅を小さくする(フロート56を偏平化する)ことで、タンク14の満タン時における燃料16の液面(ケースロア18Bの流入口24の位置)を高くすることができ、タンク14の容積を有効に活用してタンク14内に貯蔵できる燃料16を多くすることができる。
さらに、上フロート56Bに***62が貫通形成されている。このため、タンク14内の燃料16の液面が下降した際に、タンク14内に対して通気管64側に負圧が生じた場合でも、フロート56がケースロア18Bの流出口36に付着する(貼り付く)ことを抑制できる。これは、下フロート56Aに上側へ作用する力が、***62に作用する上側への圧力に***62の断面積を乗じた大きさの力であり、この力よりも下フロート56Aの自重が大きければ下フロート56Aは下降(落下)でき、下フロート56Aが下降すれば上フロート56Bも上面に作用する圧力と下面に作用する圧力との圧力差が***62によって緩和されて下降できるためである。
また、図5に示す如く、車両が反転した際には、満タン規制バルブ10において、上フロート56Bは下降(沈下)されるものの、下フロート56Aが燃料16の浮力により上昇されることで、上フロート56Bの***62によってケースロア18Bの流出口36をシールできない。この際には、ロールオーババルブ70において、フロート80が自重及び圧縮コイルスプリング82の付勢力によって下降(作動)されることで、フロート80がケース72の連通口76をシールして、燃料16の連通口76からキャニスタ66側への流出が遮断される。
また、図6に示す如く、車両が横転した際には、満タン規制バルブ10において、フロート56が横方向へ移動(作動)されずに、ケースロア18Bの流出口36をシールできない場合がある。この場合には、ロールオーババルブ70において、フロート80が圧縮コイルスプリング82の付勢力によって横方向へ移動(作動)されることで、フロート80がケース72の連通口76をシールして、燃料16の連通口76からキャニスタ66側への流出が遮断される。
以上により、車両が反転及び横転した際でも、燃料16のキャニスタ66への流出を確実に遮断することができる。
また、ロールオーババルブ70は、車両の非常時(反転時及び横転時)に燃料16のキャニスタ66への流出を遮断するものであり、車両の通常時には、満タン規制バルブ10から通気管64への燃料16の流出はないため、通気管64内での燃料16溜まりは考慮する必要がない。このため、ロールオーババルブ70を満タン規制バルブ10よりも高い位置に配置する必要はなく、ロールオーババルブ70は満タン規制バルブ10とキャニスタ66との間の通気管64の何れの位置にも配置することができる。したがって、ロールオーババルブ70をタンク14の上側に配置するためにタンク14の上壁の高さを下げる必要がなく、これにより、ケースロア18Bの流入口24の位置(タンク14の満タン時における燃料16の液面)の高さを下げる必要がなくなって、タンク14内への燃料16の貯留量が減少することを防止することができる。
なお、本実施の形態では、満タン規制バルブ10において、ガイド46に流通孔54を形成した構成としたが、ガイド46に流通孔54を形成しない構成としてもよい。
(本発明の原理)
図8(A)には、従来技術のバネを用いたロールオーババルブ70におけるフロート80が連通口76に付着した際の概略構造が側方から見た断面図にて示されており、図8(B)には、ロールオーババルブ70におけるフロート80が上昇して連通口76をシールした際の概略構造が側方から見た断面図にて示されている。さらに、図9には、本案のバネを使用せず密度の小さいフロートを用いた満タン規制バルブ10におけるフロート56が上昇して流出口36をシールした際の概略構造が側方から見た断面図にて示されている。
ロールオーババルブ70において、仮に車両の通常時にケース72内に燃料16が流入するとする。この際、タンク14内に対してキャニスタ66側に負圧が生じてフロート80がケース72の連通口76に付着する付着力をW1とし、フロート80の自重をW2とし、圧縮コイルスプリングの付勢力をW3とすると、ケース72内の燃料16の液面が下降した際にフロート80が下降する(連通口76に付着しない)ためには、
W1≦W2−W3 ・・・式(1)
である必要がある。
ケース72内の燃料16の液面が上昇した際にフロート80が上昇するためにはフロート80に作用する浮力をW4とすると、浮力とみかけ重さがつり合った時であるから、
W4=W2−W3 ・・・式(2)
である。
このため、式(1)は、
W1≦W2−(W2−W4)=W4 ・・・式(3)
となる。
フロート80に作用する浮力W4については、フロート80の全体積の2/3程度が燃料16に液没する時にフロート80が上昇するように設定すると、フロート80の燃料16に対する応答性能(上昇性能)をバラツキ少なく安定して得られることが実験的に判明している。
このため、燃料16の密度をρ1(約0.75g/cm3)、フロート80の密度をρ2(約1.0g/cm3)とすると、フロート80に作用する浮力W4は、フロート80の燃料16への液没体積(フロート80の体積の2/3)と燃料16の密度とを乗じたものであるため、
W4=(2/3)×(W2/ρ2)×ρ1=0.5×W2 ・・・式(4)
となる。
これにより、式(3)は、
W1≦0.5×W2 ・・・式(5)
となり、タンクシステムとして要求される貼付力が与えられるとW2はその2倍以上の重さが必要であることを示している。
一方、満タン規制バルブ10において、タンク14内に対してキャニスタ66側に負圧が生じてフロート56(仮に下フロート56Aと上フロート56Bとが一体にされたものとする)がハウジング28の流出口36に付着する付着力をW5とし、フロート56の自重をW6とすると、ケース18内の燃料16の液面が下降した際にフロート56が下降する(流出口36に付着しない)ためには、
W5≦W6 ・・・式(6)
である必要があり、こちらは貼付力が与えられるとW6は同等以上の重さがあれば良いことを示している。
W1=W5として同じ貼付力の要求値で式(5)と式(6)とを比較すると、
W6≧0.5×W2 ・・・式(7)
例えば、貼付力の要求値が10gの時、W2は20g以上、W6は10g以上となって、
すなわち、フロート80の密度ρ2を1.0g/cm3として、フロート56の比重が0.5以上であれば(かつフロート56を燃料16に対し浮かせるため燃料16の比重である0.75以下であれば)、上述の如くフロート56の体積を小さくすることができる。
また、上述の如く、フロート56を偏平化しても、フロート56にはフロート56を上昇させるための補助手段(例えば付勢手段)が設けられていないため、タンク14内の燃料16の液面が傾斜された際に補助手段によってフロート56の上昇又は下降が阻害されることを抑制することができる。これにより、フロート56を偏平化する(フロート56の上下幅を小さくする)ことができ、タンク14の満タン時における燃料16の液面を高くすることができる。
なお、仮にフロート80を偏平化すると、フロート80が上昇する時のフロート80の燃料16への液没量をフロート80の全体積の2/3未満に設定しても、フロート80の燃料16に対する応答性能をバラツキなく安定して得られる可能性がある。このため、式(4)がW4<0.5×W2であってもよくなり、式(5)更には式(7)の右辺の「0.5」が0.5未満であってもよくなる。これにより、フロート56を偏平化すると、フロート56の比重が0.5以上でなくてもよくなる。
本発明の実施の形態に係る満タン規制バルブを示す側方から見た断面図である。 本発明の実施の形態に係る満タン規制バルブにおける燃料液面上昇時を示す側方から見た断面図である。 本発明の実施の形態に係る満タン規制バルブの主要部を示す斜め上方から見た分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る満タン規制バルブ及びロールオーババルブを示す側方から見た断面図である。 本発明の実施の形態に係る満タン規制バルブ及びロールオーババルブにおける車両反転時を示す側方から見た断面図である。 本発明の実施の形態に係る満タン規制バルブ及びロールオーババルブにおける車両横転時を示す側方から見た断面図である。 本発明の実施の形態に係るタンク機構を示す側方から見た概略的な断面図である。 (A)は、本発明の実施の形態に係るロールオーババルブにおけるフロートが連通口に付着した際の概略構造を示す側方から見た断面図であり、(B)は、本発明の実施の形態に係るロールオーババルブにおけるフロートが上昇して連通口をシールした際の概略構造が側方から見た断面図にて示されている。 本発明の実施の形態に係る満タン規制バルブにおけるフロートが上昇して流出口をシールした際の概略構造が側方から見た断面図にて示されている。
符号の説明
10 満タン規制バルブ(液体遮断弁)
12 タンク機構(液体遮断構造)
16 燃料(液体)
36 流出口
40 底壁(底部)
42 フロート室
44 連通孔(連通手段)
46 ガイド(規制手段、周囲壁)
48 スリット(規制手段、流入手段)
50 フィン(規制手段、リブ)
54 流通孔(規制手段、流入手段)
56 フロート
70 ロールオーババルブ(追加液体遮断弁)

Claims (5)

  1. 流出口が設けられたフロート室と、
    前記フロート室の底部に設けられ、前記フロート室の底部下側から前記フロート室内への液体の流入を可能にする連通手段と、
    前記フロート室底部上の前記連通手段が配置されない部位に配置され、前記フロート室内に流入された液体によって浮力を作用されて作動されることで前記フロート室内から前記流出口を介しての液体の流出が遮断されるフロートと、
    を備えた液体遮断弁。
  2. 前記フロート室内に設けられ、前記フロートの作動方向側方への移動を規制する規制手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の液体遮断弁。
  3. 前記規制手段は、
    前記フロートの周囲に設けられ、前記連通手段よりも前記フロート側に配置された周囲壁と、
    前記フロートと前記周囲壁との間に設けられ、下端が前記フロート室の底部から離間されたリブと、
    前記周囲壁に設けられると共に、前記連通手段から前記周囲壁周方向へずらされて配置され、前記周囲壁外側から前記フロート側への液体の流入を可能にする流入手段と、
    を有することを特徴とする請求項2記載の液体遮断弁。
  4. 前記フロートは、液体よりも比重を小さく構成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の液体遮断弁。
  5. 請求項4に記載の液体遮断弁と、
    前記液体遮断弁の液体下流側に設けられ、液体を遮断する追加液体遮断弁と、
    を備えた液体遮断構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101865487B (zh) * 2009-04-16 2013-04-03 田钟荣 无疏水阀不等压蒸汽供热***
KR101774986B1 (ko) * 2015-09-23 2017-09-05 김성주 유체 역류 방지 장치
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