JP2007076652A - 易開封性を備えた再封性包装袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】包装袋を容易に開封し、かつ開封後は内容物を取り出してから再封して利用する用途において、多層フィルムを用いた方法で、安定した性能を発揮し、内容物が取り出しやすく、開封後の内容物の保護が可能でかつ加工が容易でコストがかからない包装方法を提供する。
【解決手段】フィルム構成の積層部の一部に粘着性を有し再封性を有する樹脂層を設けた多層フィルムを用いて形成した3方ないしは4方シールの包装袋において、一方のシール部に易開封のためのべろ部および開封起点となる波型形状のシール部を有し、開封時には上部が全面にわたって開口され、該シール部のヒートシール層が破断するとともにヒートシール層と粘着樹脂層の層間が剥離して、粘着樹脂層がヒートシール部分において再封止可能な状態で露出することを特徴とする再封止が可能な易開封性を備えたことを特徴とする再封性包装袋とする。
【選択図】図1
【解決手段】フィルム構成の積層部の一部に粘着性を有し再封性を有する樹脂層を設けた多層フィルムを用いて形成した3方ないしは4方シールの包装袋において、一方のシール部に易開封のためのべろ部および開封起点となる波型形状のシール部を有し、開封時には上部が全面にわたって開口され、該シール部のヒートシール層が破断するとともにヒートシール層と粘着樹脂層の層間が剥離して、粘着樹脂層がヒートシール部分において再封止可能な状態で露出することを特徴とする再封止が可能な易開封性を備えたことを特徴とする再封性包装袋とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、粘着樹脂層を有する多層性フィルムを用いた再封性包装袋に関する。
従来、包装袋を容易に開封し、かつ開封後は内容物を取り出してから再封して利用するために、脆弱な開口予定部を設け、これを覆って剥離再封可能なラベルを貼り付けた包装袋(たとえば特許文献1)や包装袋の内面に再封可能なテープ状層間剥離材料を設けて、再封密閉することのできる包装袋(たとえば特許文献2)が提案されてきた。或いは接着層を製袋時に塗布するタイプのもの(たとえば特許文献3)や製袋時のヒートシールの加熱温度上昇により粘着性を生じるコーティング剤を塗布したタイプのもの(たとえば特許文献4)が提案された。さらに新しくはそのフィルム構成の一部に粘着樹脂層を有する多層性フィルムの利用(たとえば特許文献5)も検討されてきた。
特開平8−207964号公報
特開平6−32359号公報
特許第3311652号公報
実告平4−27783号公報
特開平2004−58568号公報
しかしながら、開封位置やその開口部の大きさの制約や、再封性を有するために粘着性を付与することによる製造工程中の不安定化要因といった問題点となっていた。また、あるいは別途コーティングといった作業行程などを必要とし、コスト高といった問題点に結びついていた。
フィルム構成の一部に粘着樹脂層を設けた多層フィルムを利用した再封性包装袋では、食品用途で安定した粘着性能の粘着性樹脂の開発が当初困難であったために、開封再封では安定した性能とするため袋体とするよりも片側をトレーとする包装体が一般的に採用されてきた。
それゆえ、軽量物用の開封が容易でかつ再封が可能な簡易な包装袋において、内容物が取り出しやすく、開封後の内容物の保護が可能でかつ加工が容易でコストがかからない包装方法が求められていた。中でも、フィルム構成の一部に粘着樹脂層を設けた多層フィルムを利用して、安定した再封性能を発揮する形状及び仕様が求められていた。
そこで、上記を満たし、易開封性性能にも十分優れて、内容物を崩さずに、無理なく取り出すことが出来るために大きく開封できる形状の再封可能な包装袋を提案する。
また、さらには再封が可能な開封ベロ部分がその粘着性能により開閉ふたとなって、中身を保護できる仕様の再封可能な包装袋を提案する。
すなわち本発明は、水物、重量物以外の内容物に適して、製造工程が容易で、かつコスト面でも優れ、さらに易開封性を付与した再封性包装袋である。
本発明は前述した課題を解決するために、フィルム構成の積層部の一部に粘着性を有し再封性を有する樹脂層を設けた多層フィルムを用いて形成した3方ないしは4方シールの包装袋において、一方のシール部に易開封のためのべろ部および開封起点となる波型形状のシール部を有し、開封時には上部が全面にわたって開口され、該シール部のヒートシール層が破断するとともにヒートシール層と粘着樹脂層の層間が剥離して、粘着樹脂層がヒートシール部分において再封止可能な状態で露出することを特徴とする再封止が可能な易開封性を備えたことを特徴とする再封性包装袋とする。
また、帯状フィルムを筒状に形成し、その重合端縁を側部ないしは側部近傍に有し、重合端縁シール部に易開封のためのべろ部および開封起点となる波型形状のシール部を有し、そのフィルム構成は積層部層に粘着性を有し再封性に優れた層を有する多層フィルムを用い、形成した包装袋において、外側表面に形成した重合端縁シール部より開封再封でき、またこの重合端縁が再封したときに内部を保護するふた体を形成するように、該シール部のヒートシール層が破断するとともにヒートシール層と粘着樹脂層の層間が剥離して、粘着樹脂層がヒートシール部分において再封止可能な状態で露出することを特徴とする再封止が可能な易開封性を備えた再封性包装袋とする。
たとえば、PTP包装の外袋としては、従来の箱体から、易開封性を有し、容易に再封ができ、かつ遮光性に優れ内容物を保護する包装体が求められていた。
またさらには、帯状フィルムを筒状に形成し、その重合端縁を側部ないしは側部近傍に有し、重合端縁シール部に易開封のためのべろ部および開封起点となる波型形状のシール部を有し、そのフィルム構成は積層部層に粘着性を有し再封性に優れた樹脂層を有する多層フィルムを用い、形成した包装袋において、開封時には上部が全面にわたって開口され、該シール部のヒートシール層が破断するとともにヒートシール層と粘着樹脂層の層間が剥離して、粘着樹脂層がヒートシール部分において再封止可能な状態で露出することを特徴とする再封止が可能な易開封性を備えた再封性包装袋とする。
本発明によると開封用のべろ部を引っ張ることにより、波状に形成された波形シールを起点として大きく容易に開封することができる。このとき多層フィルムの粘着樹脂層から層間で剥離し、粘着樹脂層が露出した状態で開封される。このため、内容物の一部を取り出した後、再度閉鎖することが容易である。かつ内容物を崩さずに取り出すことが出来る。開封べろ部が重ねあわせ部の上側に位置するタイプは内容物の一部を取り出した後、残った内容物を確実に保護することができる。
また内容物である食品は包装体から取り出す際、大勢の人数で食べるときや一度にたくさん食べたいときには一方向のみに開口する包装袋では不便で、袋を引き裂いて全部を開封したりしていた。この場合に残ったりすると別の容器に入れるか捨てるしかなかった。またその一方向のみに開口する包装袋ではたとえば柔らかい物を取り出すときに取り出し時に、内容物が崩れたりといったこともあった。本発明によると通常の物流時には破袋するといった事故がなく、開封作業時には縦熱融着部より、大きく容易に開封されるため身離れの悪いフィルムを使用しても、比較的容易に内容物を崩さずに取り出すことが出来る。
さらに、たとえばPTP包装の外袋として、通常よく用いられる箱体から、本発明の一実施例であるふた部を有する包装体にすれば再封性に優れ、かさばらず、さらには省コスト化につながる。
本発明によると、帯状フィルムを筒状に形成し、その重合端縁を側部ないしは側部近傍に有し、重合端縁シール部に易開封のためのべろ部および開封起点となる波型形状のシール部を有し、そのフィルム構成は積層部層に粘着性を有し再封性に優れた樹脂層を有する多層フィルムを用い、形成した包装袋において、開封時には上部が全面にわたって開口され、該シール部のヒートシール層が破断するとともにヒートシール層と粘着樹脂層の層間が剥離して、粘着樹脂層がヒートシール部分において再封止可能な状態で露出することを特徴とする再封止が可能な易開封性を備えた再封性包装袋である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例である四方シール包装袋の場合を示した斜視図である。1は包装袋、2はシール部、3はべろ部、4は波形シール部である。
本包装袋1を開封するにはべろ部3をつまんで、波型シール部4により力をそれほどかけることなく達成することが出来る。そのときシール部2は図3に断面状態を説明するように多層フィルムの粘着樹脂層の層間によって剥離する。内
図2は本発明に用いる多層フィルムの一実施例を示した断面図である。5はOPPフィルム、6は粘着樹脂層、7はPEフィルムの構成である。6の粘着樹脂層の材質としてはゴム質ブロック共重合体を始めゴム系やアクリル系、ビニル系、シリコン系(たとえば大日本インキ化学工業製)を用いることが出来る。これらの材質は再封性に対して安定した性能を発揮する。
図3は図1のシール部のAA断面を示した断面図である。5はOPPフィルム、6は粘着樹脂層、7はPEフィルム、8は再封性粘着樹脂シール層である。これは2枚の多層フィルムを面と面を合わせてヒートシールすると形成される層である。図1に示した形状の包装袋において、この再封性粘着樹脂シール層8で剥離しかつ再封される。6の粘着樹脂層の材質としてはゴム質ブロック共重合体を始めゴム系やアクリル系、ビニル系、シリコン系(たとえば大日本インキ化学工業製)を用いることが出来る。これらの材質は再封性に対して安定した性能を発揮する。
図4は本発明の実施例2であるピロー包装袋の場合を示した斜視図である。1aは包装袋、2はシール部、3はべろ部、4は波型シール部である。
本包装袋1aを開封するにはべろ部3をつまんで、波型シール部4により力をそれほどかけることなく達成することが出来る。そのときシール部2は図3に断面状態を説明するように多層フィルムの粘着樹脂層の層間によって剥離する。
図5は図4のシール部のBB断面を示した断面図である。5はOPPフィルム、6は粘着樹脂層、7はPEフィルム、8aは再封性粘着樹脂シール層である。これは多層フィルムをヒートシールすると形成される層である。図4に示した形状の包装袋において、この再封性粘着樹脂シール層8aで剥離しかつ再封される。6の粘着樹脂層の材質としてはゴム質ブロック共重合体を始めゴム系やアクリル系、ビニル系、シリコン系(たとえば大日本インキ化学工業製)を用いることが出来る。これらの材質は再封性に対して安定した性能を発揮する。
図6は本発明の実施例3であるピロー包装袋の変形タイプを示した斜視図である。1bは包装袋、2はシール部、3はべろ部、4は波型シール部、9はふた部である。
本包装袋1bを開封するにはべろ部3をつまんで、波型シール部4により力をそれほどかけることなく達成することが出来る。そのときシール部2は図7に断面状態を説明するように多層フィルムの粘着樹脂層の層間によって剥離する。また、本実施例ではふた部が開閉自在となり、内容物を保護することが出来る。
図7は図6のシール部のCC断面を示した断面図である。5はOPPフィルム、6は粘着樹脂層、7はPEフィルム、8aは再封性粘着樹脂シール層である。これは多層フィルムをヒートシールすると形成される層である。図4に示した形状の包装袋において、この再封性粘着樹脂シール層8aで剥離しかつ再封される。6の粘着樹脂層の材質としてはゴム質ブロック共重合体を始めゴム系やアクリル系、ビニル系、シリコン系(たとえば大日本インキ化学工業製)を用いることが出来る。これらの材質は再封性に対して安定した性能を発揮する。
本発明は内容物の一部を取り出して使用し、残りを保存したいときに利用でき、開封が容易で、大きく開口部を開けて取り出しやすくしたり、ふた部を形成することにより異物混入を嫌う用途にも安心して使用することが出来る。
1 包装袋
1a 包装袋
1b 包装袋
2 シール部
3 べろ部
4 波形シール部
5 OPPフィルム
6 粘着樹脂層
7 PEフィルム
8 再封性粘着樹脂シール層
8a 再封性粘着樹脂シール層
9 ふた部
1a 包装袋
1b 包装袋
2 シール部
3 べろ部
4 波形シール部
5 OPPフィルム
6 粘着樹脂層
7 PEフィルム
8 再封性粘着樹脂シール層
8a 再封性粘着樹脂シール層
9 ふた部
Claims (3)
- 三方シールないしは四方シール包装袋において、一方のシール部に易開封のためのべろ部および開封起点となる波型形状のシール部を有し、かつそのフィルム構成には積層部層に粘着性を有し再封性に優れた樹脂層を有する多層フィルムを用い、形成した包装袋において、その開封時には開封シール部より全面にわたって開口され、該シール部のヒートシール層が破断するとともにヒートシール層と粘着樹脂層の層間が剥離して、粘着樹脂層がヒートシール部分において再封止可能な状態で露出することを特徴とする再封止が可能な易開封性を備えた再封性包装袋
- 帯状フィルムを筒状に形成し、その重合端縁を側部ないしは側部近傍に有し、重合端縁シール部に易開封のためのべろ部および開封起点となる波型形状のシール部を有し、かつそのフィルム構成は積層部層に粘着性を有し再封性に優れた樹脂層を有する多層フィルムを用い、形成した包装袋において、開封時には上部が全面にわたって開口され、該シール部のヒートシール層が破断するとともにヒートシール層と粘着樹脂層の層間が剥離して、粘着樹脂層がヒートシール部分において再封止可能な状態で露出することを特徴とする再封止が可能な易開封性を備えた再封性包装袋
- 帯状フィルムを筒状に形成し、その重合端縁を側部ないしは側部近傍に有し、重合端縁シール部に易開封のためのべろ部および開封起点となる波型形状のシール部を有し、かつそのフィルム構成は積層部層に粘着性を有し再封性に優れた樹脂層を有する多層フィルムを用い、形成した包装袋において、外側表面に形成した重合端縁シール部より開封再封でき、またこの重合端縁が再封したときに内部を保護するふた体を形成するように、該シール部のヒートシール層が破断するとともにヒートシール層と粘着樹脂層の層間が剥離して、粘着樹脂層がヒートシール部分において再封止可能な状態で露出することを特徴とする再封止が可能な易開封性を備えた再封性包装袋
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JP2005263291A JP2007076652A (ja) | 2005-09-12 | 2005-09-12 | 易開封性を備えた再封性包装袋 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021116067A (ja) * | 2020-01-22 | 2021-08-10 | 久光製薬株式会社 | 包装用袋 |
-
2005
- 2005-09-12 JP JP2005263291A patent/JP2007076652A/ja active Pending
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JP7500203B2 (ja) | 2020-01-22 | 2024-06-17 | 久光製薬株式会社 | 包装用袋 |
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