JP2007075094A - 流路内ゲル作製のための構造および方法 - Google Patents

流路内ゲル作製のための構造および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007075094A
JP2007075094A JP2005303636A JP2005303636A JP2007075094A JP 2007075094 A JP2007075094 A JP 2007075094A JP 2005303636 A JP2005303636 A JP 2005303636A JP 2005303636 A JP2005303636 A JP 2005303636A JP 2007075094 A JP2007075094 A JP 2007075094A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gel
liquid
flow path
channel
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005303636A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Seki
実 関
Tetsuya Shibanuma
哲也 柴沼
Masumi Yamada
真澄 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2005303636A priority Critical patent/JP2007075094A/ja
Publication of JP2007075094A publication Critical patent/JP2007075094A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)

Abstract

【課題】定量的なゲルを単純な構成と、簡単な操作のみで作製することができ、また同時に、少数の細胞や少数の分子などを流路内に定量的に固定することができる流路内ゲル作製のための構造および方法を提供する。
【解決手段】入口・出口を少なくとも1つずつ有する流路と、前記流路の流路壁における開口部において接続される突起状分岐構造を有する構造を用いる方法であり、まず、前記流路の入口から液体を導入することによって、前記突起状分岐構造の少なくとも一部分を前記液体で満たし、次に、前記流路に残存する前記液体を取り除くことによって、前記突起状分岐構造内においてある一定の体積の液体秤取を行い、さらに、その秤取した前記液体をゲル化することによって一定量のゲルの作製を可能にする流路内ゲル作製のための構造および方法を利用する。

Description

本発明は流路内ゲル作製のための構造および方法に関する。さらに詳細には、本発明は少数の細胞または、少数の分子の定量的な固定化を行うのに好適な、流路内ゲル作製のための構造および方法に関する。
近年、単一細胞や単一分子を用いた解析に関する研究が盛んである。例えば、単一細胞を用いて化学物質などの刺激が細胞増殖に及ぼす影響を評価することで、複数の細胞からなる集団での解析に比べより正確な解析が可能となる。例えば、酵素分子の一分子ごとの活性の違いを統計的に解析することで、より詳細な分子挙動に関する知見を得る、といったことも可能となる。このような特徴から、単一細胞解析や単一分子解析は重要視されている。
そのため、少数の細胞や少数の分子を定量的に捕捉・選抜する技術の必要性が高まってきており、これまでに特許文献1のような技術が開発されている。この文献では、光ピンセットを用いることで、単一細胞を正確に捕捉・選抜する技術に関して報告されている。しかし、この方法では、単一細胞を得るのに時間がかかり、また、多数の単一細胞を補足・選抜して細胞培養の並列化を図ることが難しい、といった問題があった。
特開2002−153260
一方、マイクロチャネルに代表される微小な流路内において、ゲルを作製し固定化することは、細胞や分子の固定化や、その固定化した細胞や分子の更なる解析を行う際に有用である。流路内でゲルの作製を行った例としては非特許文献1のようなものがある。これによると、流路内で細胞懸濁液をゲル化し、ゲルで包括された細胞を培養することが可能であると報告されているが、この例では定量的なゲルの作製が不可能であり、さらに、ゲル作製において精密な液体操作が必要となる、といった問題があった。
「ラボ オン ア チップ(Lab on a Chip)」(2005)、5、p.553−559
したがって本発明では、定量的なゲルを単純な構成と、簡単な操作のみで作製することができ、また同時に、少数の細胞や少数の分子などを流路内に定量的に固定することができる流路内ゲル作製のための構造および方法を提供することを目的とする。
本発明による流路内ゲル作製のための構造および方法の第1の実施態様によれば、入口・出口を少なくとも1つずつ有する流路と、前記流路の流路壁における開口部において接続される突起状分岐構造を有する構造を用い、まず、前記流路の入口から液体を導入することによって、前記突起状分岐構造の少なくとも一部分を前記液体で満たし、次に、前記流路に残存する前記液体を取り除くことによって、前記突起状分岐構造内においてある一定の体積の液体秤取を行い、さらに、その秤取した前記液体をゲル化することによって一定量のゲルの作製が可能となるため、
流路内においてゲルを定量的に作製し、液体に含まれる物質を流路内に固定化することが可能となる。
本発明による流路内ゲル作製のための構造および方法の第2の実施態様によれば、請求項1に記載の流路内ゲル作製のための構造および方法において、前記流路は流路壁に複数の開口部を有し、前記流路の流路壁における複数の開口部においてそれぞれ接続される複数の突起状分岐構造を有する構造を用い、まず、前記流路の入口から液体を導入することによって、複数の前記突起状分岐構造の少なくとも一部分を前記液体で満たし、次に、前記流路に残存する前記液体を取り除くことによって、複数の前記突起状分岐構造内においてある一定の体積の液体秤取を行い、さらに、その秤取した複数の前記液体をゲル化することによって複数の一定量のゲルの作製が可能となるため、
流路内において複数のゲルを定量的にかつ並列的に作製し、液体に含まれる物質を流路内に並列的に固定化することが可能となる。
本発明による流路内ゲル作製のための構造および方法の第3の実施態様によれば、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の流路内ゲル作製のための構造および方法において、前記液体とは懸濁液であるため、定量的な懸濁液のゲル化が可能となり、オルガネラ、生体高分子などの粒子を流路内に固定化することが可能となる。
本発明による流路内ゲル作製のための構造および方法の第4の実施態様によれば、請求項3に記載の流路内ゲル作製のための構造および方法において、懸濁液に含まれる粒子とは細胞であるため、
特に、細胞を用いた実験系の構築や、単一細胞の挙動解析が可能となる。
本発明による流路内ゲル作製のための構造および方法の第5の実施態様によれば、請求項1〜4のいずれか一項に記載の流路内ゲル作製のための構造および方法において、前記液体をゲル化した後、前記流路から流体を導入することによって、作製したゲルに含まれる物質または粒子と前記流路から導入した前記流体に含まれる物質を反応することができるため、
例えば、固定化した細胞の培養、薬剤スクリーニングなどが可能となる。
本発明による流路内ゲル作製のための構造および方法の第6の実施態様によれば、請求項1〜5のいずれか一項に記載の流路内ゲル作製のための構造および方法において、前記流路および前記突起状分岐構造とは少なくとも一部がマイクロチャネルであるため、
高密度解析、集積化および並列化、操作の自動化、ゲルの微小化、再現性の向上などが可能となる。
本発明による流路内ゲル作製のための構造および方法の第7の実施態様によれば、請求項1〜6のいずれか一項に記載の流路内ゲル作製のための構造および方法において、前記流路および前記突起状分岐構造の少なくとも一部分は空気透過性を有するシリコーンポリマーを基材として形成されたものであるため、
基材を通して空気が抜けやすくなり、ゲル作製の定量性を向上させることが可能となる。
本発明は以上に述べられた特徴を有するため、本発明のような突起状分岐構造を有する構造を用いれば一定量の体積のゲルを定量的に作製することができ、さらに、本発明のように複数の突起状分岐構造を用いれば多数の一定量の体積のゲルを非常に簡便な操作で並列的に作製することができる、という優れた効果を発揮する。
また、本発明は以上に述べられた特徴を有するため、液体中に含まれる酵素分子などの物質や、粒子懸濁液中に含まれる細胞やオルガネラなどをゲル化によって流路内に固定化することができる。さらに、固定化した酵素分子などの物質を利用して化学反応を行うこともでき、また、固定化した細胞の培養を行うことも可能になるため、反応装置や培養装置としての利用が可能になる、という優れた効果を発揮する。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による流路内ゲル作製のための構造および方法を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
図1(a)、図1(b)および図1(c)には、本発明による流路内ゲル作製のための構造および方法を実施するための基本的な原理が示されている。なお図1(a)、図1(b)および図1(c)は紙面に対して垂直方向を深さ方向とする。
断面形状が矩形である直線状流路10の流路壁12が、長方形の開口部11を有し、さらに、開口部11において接続される直方体状の形状の突起状分岐構造(構造2000)を有している。(図1(a)参照)
まず、流路10の入口から構造2000に液体20を導入する(図1(b)参照)。ここで液体20とは、細胞、オルガネラ、生体高分子などの粒子懸濁液であってもよい。
この際、構造2000に導入される液体20は必ずしも構造2000の体積すべてを満たさなくてもよい。例えば、構造2000の内部に空気などが残っていても、構造2000に導入される液体20は構造2000の体積または形状に対応した体積であるため、定量的に液体20を秤り取ることが可能である。また、流路10および突起状分岐構造の基材としてポリジメチルシロキサン(PDMS)などの空気透過性を有するシリコーンポリマーを用いれば、空気が基材を通して逃げるため液体20が構造2000を満たしやすくなり、より定量的に液体20を秤り取ることが可能になる。
続いて、空気の圧力によって流路10内に残留する液体20を出口へ押し出してとりのぞくことにより(図1(c)参照)、構造2000内に液体が残留し、一定量の液体を秤り取ることができる。
さらに、構造2000に残留する液体10の体積が構造2000の体積と一致しなくても、定量的なゲルの作製を行うことは可能である。また、開口部11の面積を小さくすることによって、流路10に引き込まれる液体を減らし、秤取液体の体積を構造2000にほぼ等しい体積にすることができる。
最後に、流路10から液体20をゲル化させる成分を含む液体30を導入し、構造2000に残留した液体20と液体30を接触させることによって液体20をゲル化する。これにより定量的なゲルを作製することができる。
ここで、構造2000に残留した液体20の体積に対応した体積のゲルが生成するのであれば、液体20をゲル化させた前後で体積に変化があってもよい。例えば、液体20としてアルギン酸ナトリウム水溶液、液体30として塩化カルシウム水溶液を用い、アルギン酸カルシウムゲルを作製する場合などでは、脱水反応によってゲル生成が起こるため、わずかではあるが生成したゲルの体積は液体20の体積に比べ小さくなる。しかし、ゲルの体積はゲル化前の液体20の体積に対応したものであり作製されたゲルの体積がゲル化前の液体20の体積とほぼ等しくなるため、定量的にゲルを作製することは可能である。
以下、本発明の流路内ゲル作製のための構造および方法に関する実施例について記載する。
本実施例において用いたのは、シリコーンポリマーの一種であるポリジメチルシロキサン(PDMS)を基材として形成したマイクロチャネルである。ここで言うマイクロチャネルとは、幅、深さ、径、長さなどのスケールのうち少なくとも1つが0.1μm〜5000μmの範囲で形成されている流路や構造物などのことである。なお、本実施例のマイクロチャネルの基材はPDMSが基材であるが、他の基材として、PDMSとは表面特性が異なるアクリルなどのポリマーやガラスなどの無機材料を用いてもよい。
本実施例におけるマイクロチャネルは、Si基板上に流路および突起状分岐構造を含むマイクロチャネルの鋳型を作製し、その型を転写したPDMSの板(PDMSレプリカ)を作製することによって形成した。
なお、本実施例で用いるマイクロチャネルは、上層と下層の2つのPDMSレプリカを貼り合わせて形成される。しかし、2層のPDMSレプリカのうち上層のレプリカにおける下面と下層のレプリカにおける上面にそれぞれ流路構造が存在しなくても、ある流路に対して突起状分岐構造が接続されているような構造を作製できればよいため、1つのPDMSレプリカのみに流路および突起状分岐構造が存在するものと、平板上で流路構造を持たないPDMSの板を用いてマイクロチャネルを作製してもよい。
本実施例で用いたマイクロチャネルの構造は図2に示すとおりである。下層のPDMSレプリカにおける流路構造の深さは25μmである。また、流路10aの幅は200μmである。突起状分岐構造の長さLは75μm、幅Wは75μmである。同じ形状を有する突起状分岐構造が100個(構造2001〜2100)存在し、それぞれは75μmの間隔で流路10aに接続されている。上層のPDMSレプリカにおける流路構造は、深さは15μmであり、流路10bの幅は200μmである。上層と下層は貼り合わせてあるため、流路10aと流路10bは事実上、幅200μm、深さ40μmの1つの流路(流路10)である。流路10の長さは約20mmであり、マイクロチャネルへの流体の出入口として、両端に直径1mmの穴が連結されている。
長さ、幅、深さは本実施例で設定されたとおりでなくてもよい。また、突起状分岐構造の体積についても、本実施例ではおよそ140ピコリットルであるが、それ以外の体積でもよい。
流路10は直線状流路構造である必要はなく、曲線や折れ曲がりを持った流路でもよく、また、断面が円管状や三角形の流路等でもよい。
本実施例では、流路10は100個の突起状分岐構造を有しているが、必ずしも複数でなくてもよい。さらに、100個以上の突起状分岐構造を有する流路を用いて、より並列的なゲル化を行ってもよい。
また、流路10における突起状分岐構造のうち、少なくとも1つは、図2のように流路10の側面だけではなく、例えば、流路の底面や上面などに存在してもよい。これによって1つの流路へより多くの突起状分岐構造を接続することができ、高密度な固定化が可能になる。また、複数の流路が1つずつ存在する出入口を共有していてもよく、これによって、より多数のゲルの作製が可能となる。
なお、少なくとも突起状分岐構造は図2のような四角形型(直方体型)ではなく、例えば、図3に示すような三角形型(三角柱型)や半円型(半円柱型)のような形状でもよく、例えば、ゲルの定量性を向上させる場合や、任意の形のゲルを作製する場合に任意に選択することができる。
実際の操作としては、モデルとして酵母細胞の固定化を行った。まず、流路10の入口から、空気の圧力を用いて酵母細胞を含む1wt%アルギン酸ナトリウム水溶液を導入し、構造2001〜2100を懸濁液で満たした。
なお、固定化を行う物質としては、酵母細胞に限らず、目的に応じて他の細胞やオルガネラ、生体高分子などを用いることができる。また、アルギン酸カルシウムゲルに限らず、ゲル化を行うことのできる物質を含む溶液を懸濁液として用いることができる。
また、液体を導入する方法としては、本実施例のような空気の圧力を利用した方法以外にも、毛細管引力を利用して懸濁液を導入する方法などを用いることができる。
また、液体または懸濁液の導入の際、突起状分岐構造はその体積すべてが液体で満たされる必要はない。例えば、一部分に気体が残っていても、定量的に懸濁液のゲル化が可能であればよい。
次に、流路10内の酵母懸濁液を取り除くため、入口から流路10に空気を導入した。この操作によって、流路10から懸濁液が取り除かれ、構造2001〜2100に酵母細胞を含むアルギン酸ナトリウム水溶液が残留した。したがって、懸濁液を突起状分岐構造内において一定量の体積で秤取することができた。
なお、流路10から懸濁液を取り除く際に、入口から空気を導入して懸濁液を取り除く方法を用い、さらに前記のように懸濁液を導入する際にも空気の圧力を用いれば、導入および液体を取り除く操作を簡便に行うことが可能であるが、他の方法を用いてもよく、例えば、出口から液体を吸引して流路10から液体を取り除くといった方法でもよい。
また、突起状分岐構造に残留する懸濁液が、微小液体の秤取などにおいて、確率的に粒子を含まないことがあってもかまわない。つまり、構造2001〜2100のうち、少なくとも1つが、粒子を1つも含んでいない液体であっても、構造2001〜2100のそれぞれの粒子数を統計的に推測することが可能であればよい。なお、導入する懸濁液の細胞濃度などの条件を適切に設定することで、構造2001〜2100のうち少なくとも1つに単一細胞を残留させ固定化することが可能となり、それによって、単一細胞の挙動の解析などを行うことが可能となる。なお、単一細胞に限らず単一分子でも同様なことが可能である。
さらに、突起状分岐構造に残留する懸濁液または液体の体積は、必ずしも突起状分岐構造の体積と一致しなくても、定量的なゲルの作製を行うことは可能である。
なお、100個の突起状分岐構造の体積をすべて同じ体積ではなく、さまざまな体積のものにすることによって、さまざまな体積のゲルの作製を並列的に行うことが可能となる。
次に、構造2001〜2100に残留した液体をゲル化するため、5wt%塩化カルシウム水溶液を入口から導入し、マイクロチャネル内で構造2001〜2100に秤取した1wt%アルギン酸ナトリウムを含む懸濁液と接触させ、アルギン酸カルシウムゲルとしてマイクロチャネル内への細胞の固定化を行った。
この際、突起状分岐構造中に秤取された懸濁液の全体をゲル化させなくても、塩化カルシウムと接触した部分のみをゲル化すれば、懸濁液または液体に含まれる物質を突起状分岐構造内に定量的に固定化することが可能である。
なお、固定化に用いるゲルおよびゲル化方法については、液体として例えば、アガロース水溶液などの液体を用い、ゲル化しない程度の温度を保ちながら、突起状分岐構造に導入し、流路10からその液体を取り除き、残留した液体の温度を下げることによりゲル化を行う方法でもよいし、また、液体として特定の波長の光を照射するとゲル化が起こるような液体を用い、前述のようにその液体を構造2001〜2100に残留させた後、特定の波長の光を照射してゲル化させる方法などでもよく、これらによって、さまざまなゲルの定量的な作製が可能となる。
最後に、固定化した細胞を増殖させるため、水1Lあたりグルコース40g、ポリペプトン10g、酵母エキス5g、リン酸二水素カリウム5g、硫酸マグネシウム七水和物2gを含む培養液を、入口から流量10μL/minで導入した。
本実施例では、細胞として酵母細胞を用いたが、他の細胞を用いてもよい。その際、当然であるが、培養液も本実施例とは異なる成分のものを用いてかまわない。さらに、酵母の培養液として上記と異なる成分の培養液を用いてもよい。
なお、本実施例は細胞の固定と培養を行った例であるが、細胞の代わりに酵素や金属粒子の触媒などを流路内に固定化し、入口から基質や反応物などを流すことによって化学反応を行うことも可能である。
さらに、流路の出入口は、流路1つに対してそれぞれ複数存在してもよい。例えば、図4に示すように入口が2つ、出口が5つ存在する構造を用いて、各々の突起状分岐構造内に細胞の固定化を行った後に、入口40aから培養液を導入し、入口40bからは入口40aとは異なる成分の培養液を導入することによって、それぞれの入口から導入された培養液が合流する場所において、成分の濃度勾配を形成し、それぞれの流路の突起状分岐構造に濃度条件の異なる液体を導入することができる。これを利用すれば、2種類の液体の混合比が細胞の増殖へおよぼす影響についての評価を並列的に行うといったことも可能となる。
また、図5に示すように、1つのマイクロデバイスに、流路構造が複数存在してもよい。このような構造を用いることで、それぞれの流路の突起状分岐構造に細胞を固定化し、それぞれの入口から異なる液体を導入し、多条件での培養を並列的に行うことも可能である。
本発明による流路内ゲル作製のための構造および方法の原理図を示し、図1(a)(b)(c)は最も簡単な原理図である。 本発明による流路内ゲル作製のための構造および方法の実施形態を備えたマイクロデバイスを示した図である。(b)は(a)における突起状分岐構造の拡大図である。 本発明による流路内ゲル作製のための構造および方法における、突起状分岐構造の例を示した図である。 本発明による流路内ゲル作製のための構造および方法の実施形態を備えたマイクロデバイスを示した図である。 本発明による流路内ゲル作製のための構造および方法の実施形態を備えたマイクロデバイスを示した図である。
符号の説明
10 流路
10a 流路
10b 流路
11 開口部
12 流路壁
20 液体
21 液体
30 基板
31 基板
40a 流路入口
40b 流路入口
50 マイクロデバイス
51 マイクロデバイス
52 マイクロデバイス
2000 突起状分岐構造
2001〜2100 突起状分岐構造

Claims (7)

  1. 入口・出口を少なくとも1つずつ有する流路と、前記流路の流路壁における開口部において接続される突起状分岐構造
    を有する構造を用い、
    まず、前記流路の入口から液体を導入することによって、前記突起状分岐構造の少なくとも一部分を前記液体で満たし、次に、前記流路に残存する前記液体を取り除くことによって、前記突起状分岐構造内においてある一定の体積の液体秤取を行い、さらに、その秤取した前記液体をゲル化することによって
    一定量のゲルの作製を可能にする
    流路内ゲル作製のための構造および方法。
  2. 請求項1に記載の流路内ゲル作製のための構造および方法において、
    前記流路は流路壁に複数の開口部を有し、
    前記流路の流路壁における複数の開口部においてそれぞれ接続される複数の突起状分岐構造
    を有する構造を用い、
    まず、前記流路の入口から液体を導入することによって、複数の前記突起状分岐構造の少なくとも一部分を前記液体で満たし、次に、前記流路に残存する前記液体を取り除くことによって、複数の前記突起状分岐構造内においてある一定の体積の液体秤取を行い、さらに、その秤取した複数の前記液体をゲル化することによって
    複数の一定量のゲルの作製を可能にする
    流路内ゲル作製のための構造および方法。
  3. 請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の流路内ゲル作製のための構造および方法において、
    前記液体とは懸濁液である
    流路内ゲル作製のための構造および方法。
  4. 請求項3に記載の流路内ゲル作製のための構造および方法において、
    懸濁液に含まれる粒子とは細胞である
    流路内ゲル作製のための構造および方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の流路内ゲル作製のための構造および方法において、
    前記液体をゲル化した後、前記流路から流体を導入することによって、作製したゲルに含まれる物質または粒子と前記流路から導入した前記流体に含まれる物質を反応することのできる
    流路内ゲル作製のための構造および方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の流路内ゲル作製のための構造および方法において、
    前記流路および前記突起状分岐構造とは少なくとも一部がマイクロチャネルである
    流路内ゲル作製のための構造および方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の流路内ゲル作製のための構造および方法において、
    前記流路および前記突起状分岐構造とは少なくとも一部分が空気透過性を有するシリコーンポリマーを基材として形成されたものである
    流路内ゲル作製のための構造および方法。
JP2005303636A 2005-09-15 2005-09-15 流路内ゲル作製のための構造および方法 Pending JP2007075094A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005303636A JP2007075094A (ja) 2005-09-15 2005-09-15 流路内ゲル作製のための構造および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005303636A JP2007075094A (ja) 2005-09-15 2005-09-15 流路内ゲル作製のための構造および方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007075094A true JP2007075094A (ja) 2007-03-29

Family

ID=37936016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005303636A Pending JP2007075094A (ja) 2005-09-15 2005-09-15 流路内ゲル作製のための構造および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007075094A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009024595A3 (en) * 2007-08-22 2010-08-05 Probiogen Ag Culture system and method for immunogenicity and immunofunction testing in vitro
JP2012095603A (ja) * 2010-11-02 2012-05-24 Univ Of Fukui 遺伝子発現状態追跡装置
JP2014217378A (ja) * 2013-05-01 2014-11-20 エフ.ホフマン−ラ ロシュアーゲーF.Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft 生物学的単位のサブグループの選択的解放
JP2017537772A (ja) * 2014-10-17 2017-12-21 エコール ポリテクニック サンプルを含むマイクロ液滴を取り扱うための方法
JP2021004900A (ja) * 2020-10-12 2021-01-14 エコール ポリテクニック サンプルを含むマイクロ液滴を取り扱うための方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009024595A3 (en) * 2007-08-22 2010-08-05 Probiogen Ag Culture system and method for immunogenicity and immunofunction testing in vitro
CN101918532A (zh) * 2007-08-22 2010-12-15 普罗柏欧贞股份公司 用于体外测试免疫原性和免疫功能的培养***和方法
US8911995B2 (en) 2007-08-22 2014-12-16 Probiogen Ag Culture system and method for immunogenicity and immunofunction testing in vitro
JP2012095603A (ja) * 2010-11-02 2012-05-24 Univ Of Fukui 遺伝子発現状態追跡装置
JP2014217378A (ja) * 2013-05-01 2014-11-20 エフ.ホフマン−ラ ロシュアーゲーF.Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft 生物学的単位のサブグループの選択的解放
JP2017537772A (ja) * 2014-10-17 2017-12-21 エコール ポリテクニック サンプルを含むマイクロ液滴を取り扱うための方法
US10710077B2 (en) 2014-10-17 2020-07-14 Ecole Polytechnique Method for handling microdrops which include samples
JP2021004900A (ja) * 2020-10-12 2021-01-14 エコール ポリテクニック サンプルを含むマイクロ液滴を取り扱うための方法
JP7135049B2 (ja) 2020-10-12 2022-09-12 エコール ポリテクニック サンプルを含むマイクロ液滴を取り扱うための方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ding et al. Recent advances in droplet microfluidics
Shang et al. Emerging droplet microfluidics
Sun et al. Recent advances in microfluidics for drug screening
Zhong et al. Advances of microfluidics in biomedical engineering
JP5283924B2 (ja) 核酸増幅用デバイス
Hung et al. A novel high aspect ratio microfluidic design to provide a stable and uniform microenvironment for cell growth in a high throughput mammalian cell culture array
Toh et al. Engineering microfluidic concentration gradient generators for biological applications
Anderson et al. A 3D printed fluidic device that enables integrated features
Tran et al. From tubes to drops: droplet-based microfluidics for ultrahigh-throughput biology
Shim et al. Simultaneous determination of gene expression and enzymatic activity in individual bacterial cells in microdroplet compartments
Yang et al. Engineered tools to study intercellular communication
Najah et al. Teaching single-cell digital analysis using droplet-based microfluidics
Selimovic et al. Generating nonlinear concentration gradients in microfluidic devices for cell studies
Fiddes et al. Hydrogel discs for digital microfluidics
US20120135446A1 (en) Microfluidic Device and Related Methods
JP2016165306A (ja) SlipChip装置および方法
Li et al. Injection molded microfluidics for establishing high-density single cell arrays in an open hydrogel format
US9409173B2 (en) Method and device for generating a tunable array of fluid gradients
Kang et al. Capillarity guided patterning of microliquids
JP2007075094A (ja) 流路内ゲル作製のための構造および方法
Destgeer et al. Engineering design of concentric amphiphilic microparticles for spontaneous formation of picoliter to nanoliter droplet volumes
Dang et al. Microfluidic actuation via 3D-printed molds toward multiplex biosensing of cell apoptosis
Azuaje-Hualde et al. Microtechnologies for cell microenvironment control and monitoring
Zhou et al. Constructing silk fibroin-based three-dimensional microfluidic devices via a tape mask-assisted multiple-step etching technique
Ota et al. Generation of femtoliter reactor arrays within a microfluidic channel for biochemical analysis