JP2007073349A - Fuel cell - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、燃料電池、特に小型のパッシブ型の燃料電池に関する。 The present invention relates to a fuel cell, and more particularly to a small passive fuel cell.
近年の半導体技術の発達に伴い、OA機器、オーディオ機器などの電子機器の小型化、高性能化、ポータブル化が進み、これら携帯用電子機器に使用される電池の高エネルギ密度化の要求が強まっている。 With the recent development of semiconductor technology, electronic devices such as OA equipment and audio equipment have been reduced in size, performance, and portability, and the demand for higher energy density of batteries used in these portable electronic equipment has increased. ing.
このような状況のもと、小型の燃料電池が注目を集めている。特に、メタノールを燃料として用いた直接メタノール型燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)は、水素ガスを使用する燃料電池に比べ、水素ガスの取り扱いの困難さを回避でき、また有機燃料を改質して水素を作り出す装置等が必要なく、小型化に優れていると考えられる。 Under such circumstances, small fuel cells are attracting attention. In particular, direct methanol fuel cells (DMFC) using methanol as fuel can avoid the difficulty of handling hydrogen gas compared to fuel cells using hydrogen gas, and reform organic fuel. Therefore, it is considered that the device for producing hydrogen is not necessary and is excellent in miniaturization.
DMFCでは、燃料極においてメタノールが酸化分解され、二酸化炭素、プロトンおよび電子が生成される。一方、空気極では、空気から得られる酸素と、電解質膜を経て燃料極から供給されるプロトン、および燃料極から外部回路を通じて供給される電子によって水が生成される。また、この外部回路を通る電子によって、電力が供給されることになる。 In DMFC, methanol is oxidatively decomposed at the fuel electrode to generate carbon dioxide, protons and electrons. On the other hand, in the air electrode, water is generated by oxygen obtained from air, protons supplied from the fuel electrode through the electrolyte membrane, and electrons supplied from the fuel electrode through an external circuit. In addition, power is supplied by electrons passing through the external circuit.
DMFCにおける燃料供給の方法としては、燃料タンクに収容された液体燃料を、直接、液体燃料含浸部の主面に接触させることで、液体燃料含浸部に含浸させ、燃料極側に液体燃料を供給する技術が開示されている(例えば、特許文献1−3参照。)。
しかしながら、上記した従来の燃料電池の構成において、燃料タンクに収容された液体燃料が、直接、液体燃料含浸部の主面に接触するため、例えば、液体燃料の圧力ヘッドなどの影響を受け、過剰の液体燃料が液体燃料含浸部に移動することがあった。さらに、液体燃料含浸部への液体燃料の不均一な供給により、燃料極側に均一に液体燃料を供給することが困難となることがあった。例えば、液体燃料の残量が少なくなり、燃料タンクの下部に溜まった液体燃料と液体燃料含浸部が接触するときには、液体燃料含浸部を介して燃料極側に供給される液体燃料は、下部側が多くなり、燃料極側に均一に液体燃料を供給することが困難となることがあった。上記したように、液体燃料含浸部における燃料濃度の不均一は、燃料過多となる部分で、燃料のクロスオーバの発生を助長するなどの問題があった。 However, in the configuration of the conventional fuel cell described above, the liquid fuel accommodated in the fuel tank directly contacts the main surface of the liquid fuel impregnated portion, so that, for example, the liquid fuel is affected by the pressure head of the liquid fuel and excessively. Liquid fuel sometimes moved to the liquid fuel impregnation part. Furthermore, due to the non-uniform supply of the liquid fuel to the liquid fuel impregnation part, it may be difficult to supply the liquid fuel uniformly to the fuel electrode side. For example, when the remaining amount of liquid fuel decreases and the liquid fuel accumulated in the lower part of the fuel tank comes into contact with the liquid fuel impregnated part, the liquid fuel supplied to the fuel electrode side through the liquid fuel impregnated part In some cases, it becomes difficult to uniformly supply liquid fuel to the fuel electrode side. As described above, the non-uniformity of the fuel concentration in the liquid fuel-impregnated portion has a problem such as facilitating the occurrence of fuel crossover in the portion where the fuel is excessive.
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、燃料タンクに収容されている液体燃料の圧力ヘッドなどの影響を受けずに、液体燃料含浸部に適量の液体燃料を均一に供給することができる燃料電池を提供することを目的とする。 Accordingly, the present invention has been made to solve the above-described problem, and an appropriate amount of liquid fuel is uniformly applied to the liquid fuel impregnation portion without being affected by the pressure head of the liquid fuel accommodated in the fuel tank. It aims at providing the fuel cell which can be supplied to.
上記目的を達成するために、本発明の燃料電池は、液体燃料を収容する燃料タンクと、燃料極、空気極、および前記燃料極と前記空気極とに挟持された電解質膜から構成される膜電極接合体と、所定値以上の流路抵抗を有し、前記燃料タンクから液体燃料を導出する燃料流路と、前記燃料流路から導出された液体燃料を含浸する燃料含浸部と、前記燃料含浸部から供給された液体燃料の気化成分を透過して前記燃料極側に導く気液分離膜とを具備することを特徴とする。 In order to achieve the above object, a fuel cell of the present invention comprises a fuel tank that contains liquid fuel, a fuel electrode, an air electrode, and an electrolyte membrane that is sandwiched between the fuel electrode and the air electrode. An electrode assembly, a fuel flow path having a flow path resistance greater than or equal to a predetermined value, and for deriving liquid fuel from the fuel tank; a fuel impregnation unit for impregnating the liquid fuel derived from the fuel flow path; and the fuel And a gas-liquid separation membrane that permeates the vaporized component of the liquid fuel supplied from the impregnation portion and guides it to the fuel electrode side.
この燃料電池によれば、所定値以上の流路抵抗を有する燃料流路を介して、液体燃料が燃料含浸部に含浸されるので、燃料タンクに収容されている液体燃料の圧力ヘッドなどの影響を受けずに、燃料極側に適量の液体燃料を均一に供給することができる。 According to this fuel cell, since the liquid fuel is impregnated in the fuel impregnation portion through the fuel flow path having a flow resistance of a predetermined value or more, the influence of the pressure head of the liquid fuel accommodated in the fuel tank, etc. Therefore, an appropriate amount of liquid fuel can be uniformly supplied to the fuel electrode side.
本発明の燃料電池によれば、燃料タンクに収容されている液体燃料の圧力ヘッドなどの影響を受けずに、液体燃料含浸部に適量の液体燃料を均一に供給することができる。 According to the fuel cell of the present invention, an appropriate amount of liquid fuel can be uniformly supplied to the liquid fuel impregnation portion without being affected by the pressure head of the liquid fuel accommodated in the fuel tank.
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る第1の実施の形態の燃料電池10を構成する燃料電池モジュール10aを含んだ燃料電池10の断面を模式的に示した図である。図2は、図1のA−A断面図である。
(First embodiment)
FIG. 1 is a diagram schematically showing a cross section of a
図1および図2に示すように、燃料電池10は、複数の燃料電池モジュール10aを備えて構成され、各燃料電池モジュール10aには、各燃料電池モジュール10aに対応して設けられた燃料流路22を介して、液体燃料タンク21から液体燃料Fが供給される。ここで、図2には、6個の燃料電池モジュール10aを備える燃料電池10の一例を示しているが、燃料電池モジュール10aの個数はこれに限られるものではなく、任意に設定することができる。また、各燃料電池モジュール10aは、電気的に直列に接続され、所定の出力が得られるように構成されている。
As shown in FIGS. 1 and 2, the
燃料電池モジュール10aは、アノード触媒層11およびアノードガス拡散層12からなる燃料極と、カソード触媒層13およびカソードガス拡散層14からなる空気極と、アノード触媒層11とカソード触媒層13との間に挟持されたプロトン(水素イオン)伝導性の電解質膜15とから構成される膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly )16を起電部として構成している。
The
アノード触媒層11およびカソード触媒層13に含有される触媒としては、例えば、白金族元素である、Pt、Ru、Rh、Ir、Os、Pd等の単体金属、白金族元素を含有する合金などを挙げることができる。具体的には、アノード触媒層11として、メタノールや一酸化炭素に対して強い耐性を有するPt−RuやPt−Moなど、カソード触媒層13として、白金やPt−Niなどを用いることが好ましいが、これらに限られるわけではない。また、炭素材料のような導電性担持体を使用する担持触媒、あるいは導電性担持体を使用しない無担持触媒を使用してもよい。
Examples of the catalyst contained in the
電解質膜15を構成するプロトン伝導性材料としては、例えば、スルホン酸基を有する、例えば、パーフルオロスルホン酸重合体等のフッ素系樹脂(ナフィオン(商品名、デュポン社製)、フレミオン(商品名、旭硝子社製)等)、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂、タングステン酸やリンタングステン酸などの無機物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Examples of the proton conductive material that constitutes the
アノード触媒層11に積層されたアノードガス拡散層12は、アノード触媒層11に燃料を均一に供給する役割を果たすと同時に、アノード触媒層11の集電体も兼ねている。一方、カソード触媒層13に積層されたカソードガス拡散層14は、カソード触媒層13に酸化剤を均一に供給する役割を果たすと同時に、カソード触媒層13の集電体も兼ねている。そして、アノードガス拡散層12の表面には、アノード導電層17が配設され、カソードガス拡散層14の表面には、カソード導電層18が配設されている。アノード導電層17およびカソード導電層18は、例えば、金などの導電金属材料からなるメッシュなどの多孔質層で構成される。
The anode
アノードシール材19は、矩形枠状を有し、アノード導電層17と電解質膜15との間に位置するとともに、アノード触媒層11およびアノードガス拡散層12の周囲を囲んでいる。一方、カソードシール材20は、矩形枠状を有し、カソード導電層18と電解質膜15との間に位置するとともに、カソード触媒層13およびカソードガス拡散層14の周囲を囲んでいる。アノードシール材19およびカソードシール材20は、例えば、ゴム製のOリングなどで構成され、膜電極接合体16からの燃料漏れおよび酸化剤漏れを防止している。
The
また、液体燃料Fを収容する液体燃料タンク21の開口部を覆うように仕切り板23が配設されている。この仕切り板23には、液体燃料タンク21の下部に対応する位置に燃料流路22が形成されている。また、この仕切り板23の膜電極接合体16側の面に接して燃料含浸層24が配設され、この燃料含浸層24の膜電極接合体16側には、燃料カット板25を介して気液分離膜26が配置されている。さらに、この気液分離膜26の膜電極接合体16側に、燃料電池10の外縁形に対応した形状で構成されたフレーム27を配設して気化燃料収容室28を形成し、この気化燃料収容室28の一方の開口側に、アノード導電層17が接するように、上記した膜電極接合体16が配設されている。
A
仕切り板23に形成された燃料流路22は、液体燃料タンク21から燃料含浸層24に液体燃料Fを導くための流路である。この燃料流路22は、縦長に形成された液体燃料タンク21内に収容された液体燃料Fを最大限利用可能とするために、液体燃料タンク21の内底面21aの延長線上または延長線よりも下方に、燃料流路22の下端面22aが位置するように構成されることが好ましい。また、図2に示すように、燃料流路22は、各燃料電池モジュール10aに対応して設けられ、各燃料流路22を介して、液体燃料タンク21から各燃料電池モジュール10aに液体燃料Fが供給される構成となっている。この燃料流路22における流路方向に対して垂直な断面形状は、特に限定されるものではないが、流路バランスおよび加工上の容易性などの理由から、矩形や円形などが望ましい。また、1つの燃料流路22を複数の開口で形成してもよい。
The
また、燃料流路22は、液体燃料タンク21に満杯に液体燃料Fが収容されたときに、そのヘッド圧力で、燃料流路22を介して液体燃料タンク21から燃料含浸層24に液体燃料Fが移動しないように、そのヘッド圧力以上の流路抵抗を有するように構成されている。
In addition, when the liquid fuel F is fully contained in the
また、仕切り板23は、耐溶剤性、耐酸性を有する材料で形成され、具体的には、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニルサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などで形成される。また、仕切り板23は、耐溶剤性、耐酸性を有する、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)などで形成される不透過膜で構成されてもよい。
The
燃料含浸層24は、毛細管力により、燃料流路22を介して液体燃料タンク21から液体燃料Fを移動させる構成を有し、また、その移動した液体燃料Fを含浸する。燃料含浸層24は、粒子、フィラー、不織布および繊維などからなる発泡体、多孔体あるいは繊維状多孔体などで構成される。この多孔質体の気孔率は、30〜90%程度が好ましい。この範囲の気孔率が好ましいのは、気孔率が30%より小さい場合には、閉鎖した孔が増加するため毛管力が低下するためであり、気孔率が90%より大きい場合には、強度が低下すると共に製造が困難になるからである。
The
燃料カット板25は、液体燃料Fが気液分離膜26と接触するのを防止するもので、例えば、燃料電池10の動作停止時などに、燃料含浸層24と気液分離膜26との間に設置され、燃料電池10の動作時には、取り除かれ、液体燃料Fが気液分離膜26と接触するように構成される。この燃料カット板25は、耐溶剤性、耐酸性を有する材料で形成され、具体的には、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニルサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などで形成される。
The fuel cut
気液分離膜26は、液体燃料Fの気化成分と、液体燃料Fとを分離し、さらに液体燃料Fを気化させるもので、燃料に対して不活性で、溶解しない材料で形成される。気液分離膜26を形成する材料として、具体的には、シリコーン、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの材料が挙げられる。
The gas-
気化燃料収容室28は、フレーム27、気液分離膜26およびアノード導電層17によって囲まれた空間であり、気液分離膜26を透過してきた液体燃料Fの気化成分を一次的に収容し、さらに気化成分における燃料の濃度分布を均一にする空間として機能する。また、フレーム27は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)のような熱可塑性ポリエステル樹脂などの電気絶縁材料で構成され、その少なくとも一部に排気孔29が形成されている。この排気孔29により、アノード触媒層11において発生した生成ガスにより、気化燃料収容室28内の圧力が上昇するのを抑制することができる。なお、気化燃料収容室28は、排気孔29を介して常に外部と連通した状態になっていなくてもよく、例えば、気化燃料収容室28内が所定の圧力になったときに、気化燃料収容室28を排気孔29を介して外部と連通させ、気化燃料収容室28内のガスを放出する構成としてもよい。
The vaporized
なお、気液分離膜26や気化燃料収容室28を通過した液体燃料Fの気化成分は、その後、分流され、各燃料電池モジュール10aに供給される。
The vaporized component of the liquid fuel F that has passed through the gas-
ここで、液体燃料タンク21に貯留される液体燃料Fは、濃度が50モル%を超えるメタノール水溶液、または純メタノールである。また、純メタノールの純度は、95重量%以上100重量%以下にすることが好ましい。また、上記した液体燃料Fの気化成分とは、液体燃料Fとして液体のメタノールを使用した場合には、気化したメタノールを意味し、液体燃料Fとしてメタノール水溶液を使用した場合には、メタノールの気化成分と水の気化成分からなる混合気を意味する。なお、液体燃料Fは、縦長に形成された液体燃料タンク21の、例えば、上部に設けられた燃料供給孔(図示しない)から注入される。なお、燃料供給孔の設置位置は、特に限定されるものではなく、液体燃料タンク21の上部以外に設けられてもよい。
Here, the liquid fuel F stored in the
一方、空気極側のカソード導電層18上には、保湿層30が積層されている。また、保湿層30上には、酸化剤である空気を取り入れるための空気導入口31が複数個形成された表面層32が積層されている。
On the other hand, a
保湿層30は、カソード触媒層13において生成した水の一部を含浸して、水の蒸散を抑制する役割をなすとともに、カソードガス拡散層14に酸化剤を均一に導入することにより、カソード触媒層13への酸化剤の均一拡散を促す補助拡散層としての機能も有している。この保湿層30は、例えば、ポリエチレン多孔質膜などの材料で構成される。
The
表面層32は、膜電極接合体16を含む積層体を加圧して、その密着性を高める役割も果たしているため、例えば、SUS304のような金属から形成される。
The
ここで、浸透圧現象によるカソード触媒層13側からアノード触媒層11側への水の移動は、保湿層30上に設置された表面層32の空気導入口31の個数やサイズを変えて、開口面積などを調整することで制御することができる。なお、保湿層30は、設置されることが好ましいが、保湿層30を用いずに燃料電池モジュール10aを構成してもよい。
Here, the movement of water from the
次に、上記した燃料電池10における作用について説明する。ここでは、燃料カット板25は、取り外された状態とする。
Next, the operation of the
液体燃料タンク21内の液体燃料F(例えば、メタノール水溶液)は、燃料含浸層24の毛細管力により、燃料流路22を介して液体燃料タンク21から移動し、燃料含浸層24に含浸される。なお、この際、液体燃料タンク21から移動する液体燃料Fは、燃料含浸層24の毛細管力により移動されるので、その移動量が過剰となることなく、適量の液体燃料Fが徐々に移動する。
The liquid fuel F (for example, aqueous methanol solution) in the
燃料含浸層24に含浸された液体燃料Fのうち、気化したメタノールと水蒸気の混合気は、気液分離膜26を透過し、気化燃料収容室28に一旦収容され、濃度分布が均一にされる。気化燃料収容室28に一旦収容された混合気は、分流され、各燃料電池モジュール10aのアノード導電層17を通過し、さらにアノードガス拡散層12で拡散され、アノード触媒層11に供給される。アノード触媒層11に供給された混合気は、次の式(1)に示すメタノールの内部改質反応を生じる。
CH3OH+H2O → CO2+6H++6e− …式(1)
Among the liquid fuel F impregnated in the fuel impregnated
CH 3 OH + H 2 O → CO 2 + 6H + + 6e − Formula (1)
なお、液体燃料Fとして、純メタノールを使用した場合には、液体燃料タンク21からの水蒸気の供給がないため、カソード触媒層13で生成した水や電解質膜15中の水などがメタノールと上記した式(1)の内部改質反応を生じるか、または上記した式(1)の内部改質反応によらず、水を必要としない他の反応機構により内部改質反応を生じる。
In addition, when pure methanol is used as the liquid fuel F, since water vapor is not supplied from the
内部改質反応で生成されたプロトン(H+)は、電解質膜15を伝導し、カソード触媒層13に到達する。一方、表面層32の空気導入口31から取り入れられた空気は、保湿層30を通過し、各燃料電池モジュール10aのカソード導電層18、カソードガス拡散層14を拡散して、カソード触媒層13に供給される。カソード触媒層13に供給された空気は、次の式(2)に示す反応を生じる。この反応によって、水が生成され、発電反応が生じる。
(3/2)O2+6H++6e− → 3H2O …式(2)
Protons (H + ) generated by the internal reforming reaction are conducted through the
(3/2) O 2 + 6H + + 6e − → 3H 2 O Formula (2)
この反応によって、各燃料電池モジュール10aのカソード触媒層13中に生成した水は、カソードガス拡散層14を拡散して保湿層30に到達し、一部の水は、保湿層30上に設けられた表面層32の空気導入口31から蒸散されるが、残りの水は表面層32によって蒸散が阻害される。特に、式(2)の反応が進行すると、表面層32によって蒸散が阻害される水量が増し、カソード触媒層13中の水分貯蔵量が増加する。この場合には、式(2)の反応の進行に伴って、カソード触媒層13の水分貯蔵量が、アノード触媒層11の水分貯蔵量よりも多い状態となる。その結果、浸透圧現象によって、カソード触媒層13に生成した水が、電解質膜15を通過してアノード触媒層11に移動する反応が促進される。そのため、アノード触媒層11への水分の供給を液体燃料タンク21から気化した水蒸気のみに頼る場合に比べて、水分の供給が促され、前述した式(1)におけるメタノールの内部改質反応を促進させることができる。これによって、出力密度を高くすることができるとともに、その高い出力密度を長期間に亘り維持することが可能となる。
By this reaction, water generated in the
また、液体燃料Fとして、メタノールの濃度が50モル%を超えるメタノール水溶液、または純メタノールを使用する場合でも、カソード触媒層13からアノード触媒層11に移動してきた水を内部改質反応に使用することができるので、アノード触媒層11への水の供給を安定して行うことが可能となる。これによって、メタノールの内部改質反応の反応抵抗をさらに低下することができ、長期出力特性と負荷電流特性をより向上させることができる。さらに、液体燃料タンク21の小型化を図ることも可能である。
Further, even when a methanol aqueous solution having a methanol concentration exceeding 50 mol% or pure methanol is used as the liquid fuel F, the water that has moved from the
上記したように、第1の実施の形態の燃料電池10によれば、液体燃料タンク21に満杯に液体燃料Fが収容されたときに、そのヘッド圧力以上の流路抵抗を有する燃料流路22を、液体燃料タンク21と燃料含浸層24との間に設け、燃料含浸層24の毛細管力により燃料流路22を介して液体燃料Fを移動することで、液体燃料タンク21の液体燃料Fの残量の影響を受けずに、燃料含浸層24側へ徐々に所定量の液体燃料Fを移動することができる。
As described above, according to the
また、燃料流路22を各燃料電池モジュール10aに対応して設けることで、各燃料流路22を介して、液体燃料タンク21から各燃料電池モジュール10aに均一に液体燃料Fを供給することができる。
Further, by providing the
また、液体燃料タンク21の液体燃料Fの残量の影響を受けずに、燃料含浸層24に液体燃料Fを含浸させることができるので、過剰の燃料が燃料含浸層24に供給されることがなく、燃料過多によって生じる燃料のクロスオーバを防止することができる。さらに、所定の必要量の液体燃料Fが、液体燃料タンク21内の液体燃料Fの残量の影響を受けずに、燃料含浸層24に含浸されるので、液体燃料Fの残量を液体燃料タンク21内の残量から正確に把握することができる。
Further, since the
なお、上記した第1の実施の形態では、液体燃料Fに、メタノール水溶液、または純メタノールを使用した燃料電池について説明したが、本発明は、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ジメチルエーテルなど、または、これらの水溶液を用いた液体燃料直接供給型の燃料電池にも応用することができる。 In the first embodiment described above, a fuel cell using an aqueous methanol solution or pure methanol as the liquid fuel F has been described. However, the present invention includes, for example, ethyl alcohol, isopropyl alcohol, butanol, dimethyl ether, etc. Alternatively, it can be applied to a liquid fuel direct supply type fuel cell using these aqueous solutions.
(第2の実施の形態)
図3は、本発明に係る第2の実施の形態の燃料電池40を構成する燃料電池モジュール40aを含んだ燃料電池40の断面を模式的に示した図である。また、図4は、図3の燃料電池40の配置方向を変えたときの燃料電池40の断面を模式的に示した図である。なお、第1の実施の形態の燃料電池10の構成と同一部分には同一の符号を付して、重複する説明を簡略または省略する。
(Second Embodiment)
FIG. 3 is a diagram schematically showing a cross section of the
図3に示すように、燃料電池40は、第1の実施の形態における燃料電池10の液体燃料タンク21内に、燃料流路22を介して一端が燃料含浸部に接触し、他端が燃料流路22に対向する液体燃料タンク21の内壁に接触する第2の燃料含浸層41を設置した構成を有している。
As shown in FIG. 3, the
第2の燃料含浸層41は、燃料含浸層24と同様に、毛細管力により液体燃料Fを移動させる構成を有し、粒子、フィラー、不織布および繊維などがらなる発泡体、多孔体あるいは繊維状多孔体などで構成される。この多孔質体の気孔率は、30〜90%程度が好ましい。この範囲の気孔率が好ましいのは、気孔率が30%より小さい場合には、閉鎖した孔が増加するため毛管力が低下するためであり、気孔率が90%より大きい場合には、強度が低下すると共に製造が困難になるからである。
Similar to the
この第2の実施の形態の燃料電池40によれば、第2の燃料含浸層41が、燃料流路22を介して一端が燃料含浸部に接触し、他端が燃料流路22に対向する液体燃料タンク21の内壁に接触するように設けられているので、例えば、図4に示すように、液体燃料タンク21の長手方向が下側になるように配置された場合でも、第2の燃料含浸層41の毛細管力によって、燃料含浸層24側に液体燃料Fを移動することができる。
According to the
(実施例)
次に、液体燃料タンク21に満杯に液体燃料Fが収容されたときでも、燃料流路22を設けることで、燃料含浸層24の毛細管力により徐々に液体燃料Fを燃料含浸層24に移動することが可能であることを説明する。
(Example)
Next, even when the liquid fuel F is fully stored in the
ここでは、液体燃料タンク21に満杯に液体燃料Fが収容されたときに、そのヘッド圧力以上の流路抵抗を有する燃料流路22を設けた仕様に対応する解析モデル100と、液体燃料タンク21に満杯に液体燃料Fが収容されたときに、そのヘッド圧力よりも小さな流路抵抗を有しする燃料流路201を設けた仕様に対応する解析モデル200について、液体燃料タンク21から燃料含浸層24に液体燃料Fが含浸される様子をシミュレーションした。なお、解析モデル100は、本発明の燃料電池に対応する構成を有するものであり、一方、解析モデル200は、本発明の燃料電池の構成を有しない比較例である。
Here, when the liquid fuel F is fully contained in the
図5は、燃料流路22を設けた仕様における解析モデル100の斜視図、図6は、燃料流路201を設けた仕様における解析モデル200の斜視図である。
FIG. 5 is a perspective view of the
図5に示すように、解析モデル100では、幅(L1)が55mm、厚さ(t1)が2mmの仕切り板23の下部に、所定の間隔で高さ(h1)が0.5mm、幅(L2)が1mmの燃料流路22が6箇所に形成されている。また、液体燃料タンク21、燃料含浸層24の厚さは、双方とも2mmとした。
As shown in FIG. 5, in the
また、図6に示すように、解析モデル200では、幅(L3)が55mm、厚さ(t2)が2mmの仕切り板23の下部に、仕切り板23の幅方向に亘って高さ(h2)が0.5mmのスリット状の燃料流路201が形成されている。また、液体燃料タンク21、燃料含浸層24の厚さは、双方とも2mmとした。
As shown in FIG. 6, in the
上記した各解析モデル100、200における液体燃料タンク21には、初期状態で液体燃料Fは満杯に満たされているものとし、シミュレーション開始後に液体燃料タンク21から燃料含浸層24に液体燃料Fが含浸されるものとして、シミュレーションを行った。なお、液体燃料Fには、純メタノールを用いる場合を想定した。
The
図7は、シミュレーション開始から0.2秒後の解析モデル200における液体燃料Fの移動の状態を示す。また、図8は、シミュレーション開始から0.2秒後の解析モデル100における液体燃料Fの移動の状態を示す。なお、図中に示した数値は、燃料の濃度を1としたときの各領域における燃料濃度比である。例えば、燃料濃度比が0の領域は、燃料が存在しない領域であることを意味する。
FIG. 7 shows the state of movement of the liquid fuel F in the
図7および図8に示すように、燃料流路22を設けた仕様である解析モデル100における液体燃料タンク21から燃料含浸層24への燃料の移動は、シミュレーション開始後においても急には進行せず、徐々に移動されることがわかった。また、この移動は、燃料含浸層24における毛細管力に移動していると考えられる。
As shown in FIGS. 7 and 8, the movement of fuel from the
一方、燃料流路201を設けた仕様である解析モデル200における液体燃料タンク21から燃料含浸層24への燃料の移動は、シミュレーション開始とほぼ同時に、急速に進行することがわかった。
On the other hand, it was found that the movement of the fuel from the
また、シミュレーション開始から所定時間経過し、発電中での燃料含浸層24における燃料濃度分布は、解析モデル100および解析モデル200双方ともに、全体に亘ってほぼ均一であった。また、発電中における燃料含浸層24への燃料の供給量も、解析モデル100および解析モデル200において、燃料含浸層24においてはほぼ同じであった。
In addition, the fuel concentration distribution in the fuel impregnated
以上の結果から、液体燃料タンク21に満杯に液体燃料Fが収容されたときに、そのヘッド圧力以上の流路抵抗を有する燃料流路22を設けることで、液体燃料タンク21から燃料含浸層24への液体燃料Fの移動は、燃料含浸層24の毛細管力によって徐々に進行するため、燃料含浸層24側への急速で過剰な液体燃料Fの移動を抑制できることがわかった。そのため、この構成を有する燃料流路22を設けることは、燃料過多によって生じる燃料のクロスオーバを防止するために有効であることがわかった。
From the above results, when the liquid fuel F is fully stored in the
10…燃料電池、10a…燃料電池モジュール、11…アノード触媒層、12…アノードガス拡散層、13…カソード触媒層、14…カソードガス拡散層、15…電解質膜、16…膜電極接合体、17…アノード導電層、18…カソード導電層、19…アノードシール材、20…カソードシール材、21…液体燃料タンク、21a…内底面、22…燃料流路、22a…下端面、23…仕切り板、24…燃料含浸層、25…燃料カット板、26…気液分離膜、27…フレーム、28…気化燃料収容室、29…排気孔、30…保湿層、31…空気導入口、32…表面層、F…液体燃料。
DESCRIPTION OF
Claims (7)
燃料極、空気極、および前記燃料極と前記空気極とに挟持された電解質膜から構成される膜電極接合体と、
所定値以上の流路抵抗を有し、前記燃料タンクから液体燃料を導出する燃料流路と、
前記燃料流路から導出された液体燃料を含浸する燃料含浸部と、
前記燃料含浸部から供給された液体燃料の気化成分を透過して前記燃料極側に導く気液分離膜と
を具備することを特徴とする燃料電池。 A fuel tank containing liquid fuel;
A membrane electrode assembly composed of a fuel electrode, an air electrode, and an electrolyte membrane sandwiched between the fuel electrode and the air electrode;
A fuel flow path having a flow path resistance greater than or equal to a predetermined value, and leading out liquid fuel from the fuel tank;
A fuel impregnation part for impregnating liquid fuel derived from the fuel flow path;
A fuel cell comprising: a gas-liquid separation membrane that permeates a vaporized component of the liquid fuel supplied from the fuel impregnation unit and guides the vaporized component to the fuel electrode side.
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