以下、本発明に係る遊技機の一実施の形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。まず、図1乃至図3を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。図1はパチンコ機1の正面図であり、図2は遊技盤2の正面図であり、図3は図柄表示装置8の正面図である。
図1に示すように、パチンコ機1の正面の上半分の部分には、発射ハンドル7の操作により図示外の発射機から発射された遊技媒体としての遊技球が流下する遊技盤2が設けられている。この遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持したガラス枠13で保護されている。遊技盤2の下方部には、発射機に遊技球を供給し、かつ賞品球を受ける上皿5が設けられている。そして、上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられ、下皿6の右横には遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。さらに、ガラス枠13の右上角及び左上角にはスピーカ48がそれぞれ設けられている。
また、図2に示すように、遊技盤2の前面にはガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が設けられている。この遊技領域4の略中央には、LCDから構成された図柄表示画面28や普通図柄表示部24、各種ランプ、LEDを備えた図柄表示装置8が設けられている。この図柄表示装置8の左右上方には電飾風車9,10がそれぞれ設けられている。また、図柄表示装置8の左側方には普通図柄始動ゲート12が設けられている。また、図柄表示装置8の下側には特別図柄始動電動役物15が設けられている。そして、その特別図柄始動電動役物15の下方に、大入賞口16が設けられている。そして、特別図柄始動電動役物15の左右には普通入賞口19,20がそれぞれ設けられており、大入賞口16の左右にも普通入賞口17,18がそれぞれ設けられている。
また、図柄表示装置8の左右両肩にはワープ入口22,23がそれぞれ設けられている。さらに、図柄表示装置8の下部にはワープ出口21(図3参照)が設けられ、これらのワープ入口22,23を通過した遊技球は図柄表示装置8の内部(ワープゾーン)を通ってワープ出口21へ現出するようになっている。ワープ出口21に現出した遊技球は、ワープ出口21の直下に設けられている特別図柄始動電動役物15に向かって落下するので、特別図柄始動電動役物15に入賞しやすい。
また、図3に示すように、図柄表示装置8の上部には、7セグメントLEDから構成される普通図柄表示部24が設けられている。この普通図柄表示部24には、1桁の数字や1文字のアルファベット等の図柄を表示できるようになっている。また、図柄表示装置8の図柄表示画面28の上部には4個のLEDから成る特別図柄記憶数表示LED60が設けられている。この特別図柄記憶数表示LED60には、特別図柄始動電動役物15(図2参照)に入賞し、図柄表示画面28に大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、いわゆる特別図柄作動保留球数を4個まで、LEDの点灯で表示することができるようになっている。さらに、普通図柄表示部24の下方に設けられた4個のLEDから成る普通図柄記憶数表示LED59は、普通図柄始動ゲート12(図2参照)に入賞し、普通図柄表示部24に普通当たりの判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、いわゆる普通図柄作動保留球数を、特別図柄作動保留球数同様4個まで、LEDの点灯で表示することができる。尚、遊技盤2(図2参照)には、上記以外に、種々の電飾ランプ63(図4参照)、その他の電飾用のLED62(図4参照)、風車及び多数の障害釘等が設けられている。
そして、図2に示すように、図柄表示装置8の右下には特別図柄表示部M1,M2が横並びに配置されている。特別図柄表示部M1,M2は7セグメントLEDからそれぞれ構成されており、1桁の数字や1文字のアルファベット等の図柄を表示できるようになっている。本実施の形態では、特別図柄表示部M1,M2には2桁の図柄が表示可能であり、「A」〜「Z」までの26種類のアルファベットの組み合わせが表示されるようになっている。この特別図柄表示部M1,M2は、特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞すると、大当たりの判定が行われ、26種類の文字が順次表示され(変動表示)、所定の変動表示時間が経過すると、変動が停止して大当たり結果を示す特別図柄が停止する(確定表示)。なお、変動表示時間は一定ではなく、後述する変動パターンごとに決められている。
次に、図柄表示画面28に表示される画面について説明する。図3に示すように、図柄表示画面28には、左から、デモ図柄表示部L1,デモ図柄表示部L3,デモ図柄表示部L2の順に、3つのデモ図柄表示部が横一列に配置されている。デモ図柄表示部L1〜L3には、後述するデモ図柄が上から下方向にスクロールするように変動表示され、デモ図柄表示部L1、デモ図柄表示部L2、デモ図柄表示部L3の順に停止するようになっている。尚、このデモ図柄表示部L1〜L3の配置、停止表示させる順序、スクロールの方向などは任意に変更できる。
また、図柄表示画面28上には、デモ図柄表示部L1〜L3の背景に画像やメッセージ等も表示されるようになっている。さらに、デモ図柄表示部L1〜L3にはデモ図柄が常に表示されているわけではなく、これらの表示に代えて画像やメッセージ等を表示できるようになっている。尚、図柄表示装置8は、その裏面に図柄表示基板44(図4参照)を備えている。
そして、本実施の形態では、デモ図柄表示部L1〜L3には、数字の「0」,「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」,「9」の10種類の図柄が表示される。このデモ図柄表示部L1〜L3は、特別図柄表示部M1,M2の変動開始に同期して変動が開始され、10種類の図柄が原則としてこの順序で順次表示される。そして、所定の変動表示時間が経過して、特別図柄表示部M1,M2が停止する動作に伴い、デモ図柄表示部L1,L2,L3の順で図柄が停止し、最終的に3つのデモ図柄表示部L1〜L3の全ての変動が停止して大当たり結果を示すデモ図柄が停止する(確定表示)。
なお、「大当たり」となった場合には、所定回数、所定時間、大入賞口16が開放される「大当たり遊技状態」が生起される。本実施の形態では、大当たり遊技において大入賞口16を開放する回数が15回の大当たりと、2回の大当たりが設けられている。そして、大入賞口16は開放されると、所定数(例えば、10球)の遊技球が入球するか、又は、所定時間経過すると、閉鎖される。ここで、本実施の形態では、所定時間は15回の開放をする場合には10秒、2回の開放をする場合には0.3秒としており、2回の開放の場合には、開放した際に丁度遊技球が大入賞口16上を通過しようとしているタイミングでない限りは、遊技球は入賞できず、遊技者は遊技球を獲ることはできない。
また、本実施の形態では、大当たり判定における「大当たり」となる確率が高い状態である「高確率状態」が設けられている。そして、「大当たり」には、大当たり遊技終了後に高確率状態となる大当たりと、高確率状態とならない大当たりの2種類が設けられている。さらに、本実施の形態のパチンコ機1では、「大当たり」の他に「中当たり」という当たりが設けられている。この中当たりの判定は、大当たり判定において「はずれ」となった場合に行われ、「中当たり」となった場合には、2回、0.3秒間、大入賞口16が開放される「中当たり遊技状態」が生起される。
ここで、大入賞口の開放回数と確率状態との大当たりの種類を組み合わせて考えると、15回開放の高確率状態となる大当たり(15R確率変動当たり)、15回開放の高確率状態とならない大当たり(15R非確率変動当たり)、2回開放の高確率状態となる大当たり(2R確率変動当たり)、2回開放の高確率状態とならない大当たり(2R非確率変動当たり)の4種類が考えられるが、本実施の形態では「2R非確率変動当たり」は設定しない。「2R確率変動当たり」では、2回、0.3秒間しか大入賞口16が開放されないので、遊技球を獲得できる可能性が低い。しかし、「高確率状態」という特典がある。さらに、「中当たり」という大入賞口16への入賞もほぼ不可能であり、高確率状態へも移行しないより価値の低い当たりが存在するので、「2R確率変動当たり」に当選しても「中当たり」よりは価値が高いので遊技者の遊技意欲をそぐことがない。
つまり、遊技球が特別図柄始動電動役物15に入賞すると、「15R確率変動当たり」、「15R非確率変動当たり」、「2R確率変動当たり」、「中当たり」、「はずれ」という結果が与えられる。これらの結果は、特別図柄表示部M1,M2及びデモ図柄表示部L1〜L3に表示される。ここで、特別図柄表示部M1,M2及びデモ図柄表示部L1〜L3に表示される図柄について説明する。表1は、各当たりの判定結果と各図柄表示部に表示される図柄の対応表である。
「15R確率変動大当たり」である場合には、特別図柄表示部M1,M2には「15R確率変動当たり特別図柄」とされているアルファベットの組み合わせが表示され、デモ図柄表示部L1〜L3には、全て同じ奇数の数が表示される。つまり、「1,1,1」,「3,3,3」,「5,5,5」,「7,7,7」,「9,9,9」であり、以下、これらの図柄の組み合わせを「奇数ぞろ目」と呼ぶこととする。また、本実施の形態では、2桁のアルファベットの組み合わせのうちの130個を「15R確率変動当たり特別図柄」とする。
また、「15R非確率変動大当たり」である場合には、特別図柄表示部M1,M2には「15R非確率変動当たり特別図柄」とされているアルファベットの組み合わせが表示され、デモ図柄表示部L1〜L3には、全て同じ偶数の数が表示される。つまり、「0,0,0」,「2,2,2」,「4,4,4」,「6,6,6」,「8,8,8」であり、以下、これらの図柄の組み合わせを「偶数ぞろ目」と呼ぶこととする。また、本実施の形態では、2桁のアルファベットの組み合わせのうち、「15R確率変動当たり特別図柄」でない130個を「15R非確率変動当たり特別図柄」とする。
また、「2R確率変動大当たり」である場合には、特別図柄表示部M1,M2には「2R確率変動大当たり」とされているアルファベットの組み合わせが表示され、デモ図柄表示部L1〜L3には、L1,L3,L2の順に1ずつ大きくなる値が表示される。例えば、「1,2,3」,「2,3,4」などであり、以下、このような図柄の組み合わせを「順目」と呼ぶこととする。また、本実施の形態では、2桁のアルファベットの組み合わせのうち、「15R確率変動当たり特別図柄」及び「15R非確率変動当たり特別図柄」でない130個を「2R確率変動大当たり特別図柄」とする。
また、「中当たり」である場合には、特別図柄表示部M1,M2には「中当たり」とされているアルファベットの組み合わせが表示され、デモ図柄表示部L1〜L3には、「2R確率変動当たり」と同様の順目が表示される。また、本実施の形態では、2桁のアルファベットの組み合わせのうち、「15R確率変動当たり特別図柄」、「15R非確率変動当たり特別図柄」及び「2R確率変動大当たり特別図柄」でない130個を「中当たり特別図柄」とする。
また、「はずれ」である場合には、特別図柄表示部M1,M2には「はずれ」とされているアルファベットの組み合わせが表示され、デモ図柄表示部L1〜L3には、ぞろ目でも順目でもない組み合わせが表示される。また、本実施の形態では、2桁のアルファベットの組み合わせのうち、「15R確率変動当たり特別図柄」、「15R非確率変動当たり特別図柄」、「2R確率変動大当たり特別図柄」及び「中当たり特別図柄」でない残りの146個をとする。
本発明の遊技機では「大当たり」だけでなく「中当たり」が設けられている。そして、「2R確率変動大当たり」及び「中当たり」では、大当たり遊技又は中当たり遊技においては共に大入賞口16が0.3秒間、2回開放される。また、デモ図柄表示部L1〜L3に表示される図柄は共に順目である。したがって、大入賞口16が極めて短く2回開放されたとしても、それが「2R確率変動大当たり」であるのか、「中当たり」であるのかの区別は遊技者にはつかない。つまり、大入賞口16が極めて短く2回開放されたとしても、高確率状態に移行する(所謂、突然確変)か否かは遊技者に判断できない。
次に、本実施の形態のパチンコ機1の電気的構成について、図4を参照して説明する。図4は、パチンコ機1の電気的回路構成を示すブロック図である。図4に示すように、制御部40は、主基板41、電源基板42、音基板43、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47及びサブ統合基板58から構成されている。この制御部40は、パチンコ機1(図1参照)の裏側(背面側)に設けられている。
パチンコ機1の主制御を司る主基板41には、プログラムにしたがって各種の処理を行うCPUユニット50が設けられている。このCPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、フラグやカウンタ等の演算処理中に発生するデータの値等を一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム、各種データの初期値、他の基板への指示を行うコマンド等を記憶したROM53とが設けられており、これらは一つのLSIとして一体にモールディングされている。また、CPUユニット50には割込信号発生回路57が接続され、この割込信号発生回路57は、例えば、0.002秒(以下、「2ms」と略す。)毎にCPU51に割込信号を与えるようになっている。CPU51は、この割込信号が入力される毎にROM53に記憶されている制御プログラムを実行し、この制御プログラムにしたがってパチンコ機1の制御を行う。
また、主基板41にはI/Oインタフェイス54が設けられており、サブ統合基板58、払出制御基板45、中継基板47等のサブ基板と接続している。さらに、音基板43、図柄表示基板44及び電飾基板46は、サブ統合基板58を介して主基板41に接続されている。払出制御基板45は賞品球払出装置49の制御を行い、中継基板47はスイッチやソレノイドの配線の中継を行っている。また、サブ統合基板58は音基板43、図柄表示基板44、電飾基板46の総合的な制御を行っており、音基板43はパチンコ機1の効果音の発生を制御し、図柄表示基板44は図柄表示画面28及び普通図柄表示部24に表示される図柄の制御を行い、電飾基板46はパチンコ機1の各電飾の発光態様を制御している。尚、サブ統合基板58にはCPU581、RAM582及びROM583が設けられている。そして、音基板43にはCPU43aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMが内蔵されており、図柄表示基板44にはCPU44aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMが内蔵されている。さらに、払出制御基板45にはCPU45aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMが内蔵されており、電飾基板46にはCPU46aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMが内蔵されている。また、主基板41のI/Oインタフェイス54には、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する出力ポート55が接続されている。
電飾基板46には、電飾風車9,10、4個のLEDから構成された普通図柄記憶数表示LED59、4個のLEDから構成された特別図柄記憶数表示LED60、電飾用のLED62、及び電飾ランプ63が接続されている。また、図柄表示基板44には図柄表示装置8及び普通図柄表示部24が接続され、音基板43にはスピーカ48が接続され、払出制御基板45には賞品球払出装置49が接続されている。さらに、中継基板47には、大入賞口16の開閉部材を開放・閉鎖する大入賞口開放ソレノイド70、特別図柄始動電動役物15の開閉部材を開放・閉鎖する電動役物開放ソレノイド71、特別図柄始動電動役物15に入賞した遊技球を検出する始動口スイッチ72、普通図柄始動ゲート12に入賞した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ73、大入賞口16に入賞した遊技球数を計数するためのカウントスイッチ75、普通入賞口17,18,19,20に入賞した遊技球を検出する入賞口スイッチ76が接続されている。尚、特別図柄始動電動役物15、大入賞口16、普通入賞口17,18,19,20に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が払い出される。
また、電源基板42は、主基板41、音基板43、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46及びサブ統合基板58に各々接続し、直流の安定化した電力を供給している。尚、電源基板42には交流24Vが供給されている。電源基板42には、図示外のシリコンダイオードブリッジからなる整流器、電解コンデンサからなる平滑回路、レギュレータICからなる安定化回路等が設けられており、安定化された直流の12V及び5V等を各基板へ供給できるようになっている。尚、図4では、特に図示しないが、主基板41、電源基板42、音基板43、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47及びサブ統合基板58は、すべてアースラインで接続されている。
次に、図5を参照して、ROM53の記憶エリアについて説明する。図5は、ROM53の記憶エリアを示す概念図である。図5に示すように、ROM53には、パチンコ機1のリセットが行われる際に各記憶エリアに記憶される初期値等を記憶する初期設定記憶エリア5301、CPU51がパチンコ機1を制御するための各種制御プログラムを記憶する制御プログラム記憶エリア5302、主基板41からサブ統合基板58に出力される制御コマンドのテーブルを記憶する制御コマンドテーブル記憶エリア5303、特別図柄表示部M1,M2に表示されるアルファベットの組み合わせが当たり種類及びはずれに対応して記憶されている特別図柄組み合わせ記憶エリア5304、判定の結果を報知する際の変動パターンに関する情報が記憶されているはずれ変動パターン記憶エリア5305、当たり変動パターン記憶エリア5306、突然確変変動パターン記憶エリア5307等が設けられている。さらに、ROM53には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。
次に、図6を参照して、RAM52の記憶エリアについて説明する。図6は、RAM52の記憶エリアを示す概念図である。図6に示すように、RAM52には、各種のカウンタを記憶するカウンタ記憶エリア5201、各ゲートや各入賞口に遊技球が入賞したか否かを示すフラグを記憶する入賞球フラグ記憶エリア5202、普通図柄始動ゲート12への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する普通当たり関係情報記憶エリア5203、普通図柄始作動保留球数を記憶する普通図柄作動保留球数記憶エリア5204、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する大当たり関係情報記憶エリア5205、特別図柄作動保留球数を記憶する特別図柄作動保留球数記憶エリア5206、主基板41からサブ統合基板58に出力される制御コマンドを記憶するコマンド関係記憶エリア5207、大当たり遊技状態であるか否かを示す大当たり遊技状態フラグ、特別図柄表示部M1,M2の状態を示す表示状態フラグ、高確率状態とするか否かを示す確率変動フラグ等のフラグを記憶するフラグ関係記憶エリア5208等が設けられている。尚、RAM52には、パチンコ機1の電源切断時にも記憶内容が保持されるように、バックアップ用のバッテリ(図示外)が接続されている。さらに、RAM52には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。
次に、カウンタ記憶エリア5201について説明する。カウンタ記憶エリア5201には普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、確率変動当たり判定カウンタ、ラウンド数決定カウンタ、特別図柄決定カウンタ、変動パターン決定カウンタ、特別図柄変動時間カウンタ、特別図柄停止時間カウンタ等が各々記憶されている。これらの値は、後述する普通図柄処理や特別図柄処理などにおいて、普通当たり関係情報記憶エリア5203や大当たり関係情報記憶エリア5205などに各々取り込まれて格納されたり、タイマカウンタとして使用されたりする。
尚、普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、特別図柄決定カウンタ、変動パターン決定カウンタの値は、割込信号発生回路57(図4参照)からの割込信号に基づいて実行されるパチンコ機1の制御プログラムのメイン処理のカウンタ更新処理(図8参照)において、一定間隔の時間(例えば、割込信号発生の間隔である2ms)毎に所定量(例えば、「1」)ずつ加算される。そして、各カウンタには最小値(下限値)及び最大値(上限値)が設けられており、最小値から最大値まで範囲の数値内を循環するように構成されている。つまり、更新の結果、カウンタの値が最大値と同じ値になると、次の更新でカウンタの値は最小値を取ることとなる。また、特別図柄変動時間カウンタ及び特別図柄停止時間カウンタは、経過時間を計測するためのタイマカウンタとして使用され、カウンタ更新処理(図8参照)にて所定量(例えば、「1」)ずつ減算される。
以下、各カウンタについて詳述する。普通当たり判定カウンタの値は、普通当たりを判定するために使用される。普通当たりの判定は、普通図柄始動ゲート12への遊技球の入賞を契機に行われる。そして、普通当たりと判定されると、特別図柄始動電動役物15の開閉部材を所定時間(例えば、0.5秒)開放する。普通当たり判定カウンタの最大値は「255」、最小値は「0」である。
大当たり判定カウンタの値は、大当たり及び中当たりを判定するために使用される。大当たり判定カウンタの最大値は「314」、最小値は「0」であり、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され「315」以上となった際に「0」へ戻る。したがって、大当たり判定カウンタの値は「0」から「314」までのいずれかの値を取り、1周期は630msとなる。また、パチンコ機1の起動時に、大当たり判定カウンタには、初期値として「0」が記憶されており、更新により値が一巡して初期値「0」と同じ値となると、新たな初期値を取得し、その初期値に対して「1」ずつの加算がなされる。この新たな初期値は、CPU51が、メイン処理(図8参照)を行わない間(メイン処理が終了し、割込信号により新たなメイン処理が開始されるまでの間)に繰り返し実行されている図示外の初期値乱数処理(所定のアルゴリズムによって乱数を発生させる処理)によって生成された乱数が用いられる。例えば、初期値乱数処理により生成された乱数が「18」であった場合には、更新により「19」、「20」と加算され、「314」となったら、「0」へ戻り、「1」、「2」と加算され、「18」となったら、新たな初期値を取得する。尚、大当たり判定カウンタの最大値は、単一の設定値としてもよいし、設定1、設定2、設定3というように、異なる値を選択して設定できる設定手段を設けてもよい。
確率変動当たり判定カウンタの値は、大当たりであった場合に確率変動当たりとなるか、非確率変動当たりとなるかの判定に使用される。また、ラウンド数決定カウンタは、確率変動当たりの場合にラウンド数を2ラウンドとするか15ラウンドとするかを決定するために使用される。特別図柄決定カウンタの値は特別図柄に表示される図柄を決定するために使用され、最大値は「9489」、最小値は「0」である。
変動パターン決定カウンタの値は変動パターンを決定するために使用される。変動パターンは、大当たり判定の結果を報知する際の演出様態の種類であり、変動パターン決定カウンタの値や大当たり判定の結果により選択される。選択された変動パターンは、変動パターン指定コマンドとしてサブ統合基板58へ送信され、サブ統合基板58からさらに音基板43、図柄表示基板44及び電飾基板46へ送信される。尚、特別図柄表示部M1,M2の変動開始から全図柄停止までの時間はこの変動パターン毎に決定されており、ROM53のはずれ変動パターン記憶エリア5305,当たり変動パターン記憶エリア5306,突然確変変動パターン記憶エリア5307に記憶されている。また、本実施の形態では変動パターンは62種類設けられている。そして、この変動パターン決定カウンタの最大値は「65535」、最小値は「0」であり、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され「65535」より大きくなった際に「0」へ戻る。そして、大当たりである場合、はずれで変動短縮(特別図柄の変動時間が短縮される)を行う場合、はずれで変動短縮を行わない場合の3つの変動パターン決定テーブル(図示外)が設けられており、それぞれ「0」〜「65535」の値に対して、62種類の変動パターンのいずれかが割り振られている。
特別図柄変動時間カウンタは、特別図柄表示部M1,M2が変動を開始してから、全ての図柄が停止するまでの時間(変動時間)を計るために使用されるタイマカウンタである。初期値として変動時間が記憶され、カウンタ更新処理において1割込(2ms)毎に「1」減算されて、値が「0」となることで変動を終了させるタイミングを判断する。例えば、変動時間が10秒である場合には、初期値として「5000」を記憶する。尚、変動時間は変動パターン毎に決められている。
特別図柄停止時間カウンタは、特別図柄表示部M1,M2に図柄が停止表示される時間(停止表示時間)を計るために使用されるタイマカウンタである。初期値として停止時間が記憶され、カウンタ更新処理において1割込(2ms)毎に「1」減算されて、値が「0」となることで停止表示を終了させるタイミングを判断する。例えば、停止表示時間が5秒である場合には、初期値として「2500」を記憶する。
次に、図7を参照して、大当たり関係情報記憶エリア5205について説明する。図7は、RAM52の大当たり関係情報記憶エリア5205を示す概念図である。
次に、大当たり関係情報記憶エリア5205について説明する。図7に示すように、大当たり関係情報記憶エリア5205には、判定エリア及び第1記憶エリア〜第4記憶エリアが設けられている。この大当たり関係情報記憶エリア5205は、後述するメイン処理の特別図柄処理(図8、S14参照)において使用される。第1記憶エリア〜第4記憶エリアには、特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞し、まだ大当たりの判定結果の報知がなされていない遊技球(特別図柄作動保留球)の取得した乱数が記憶される。判定エリアには、現在行われている大当たり判定の結果報知や大当たり遊技の基になった乱数が記憶されている。
特別図柄処理において特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞が確認された場合には、第1記憶エリア〜第4記憶エリアの中で、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値(特別図柄作動保留球数)に対応する番号の記憶エリアに各値が記憶される。例えば、特別図柄作動保留球数が「3」であれば、第3記憶エリアに記憶される。そして、判定エリアに記憶されている入賞球に対する処理が終了したら、次の特別図柄作動保留球の処理が行われる。そこで、第1記憶エリアに記憶されている値が判定エリアにシフトされ、判定エリアに記憶されている値に基づいて大当たりの判定結果の報知が実行される。また、第1記憶エリアが判定エリアにシフトされたことに伴い、第2記憶エリアの値が第1記憶エリアへ、第3記憶エリアの値が第2記憶エリアへ、第4記憶エリアの値が第3記憶エリアへと順にシフトされ、第4記憶エリアの値がクリアされる。ここで、記憶エリアの数は4つである。すなわち、特別図柄始動電動役物15へ入賞した遊技球に対して、乱数を記憶して作動を保留しておくことができる数は4つである。したがって、特別図柄作動保留球数の上限は4個であり、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値も「4」より大きい値を取ることはない。
この判定エリア及び第1記憶エリア〜第4記憶エリアのそれぞれには、大当たり乱数欄確率変動乱数欄、ラウンド数乱数欄、特別図柄乱数欄、変動パターン乱数欄が設けられており、大当たり乱数、確率変動乱数、ラウンド数乱数、特別図柄乱数、変動パターン乱数の各値が記憶される。具体的には、大当たり乱数欄には大当たり判定カウンタの値が、確率変動乱数欄には確率変動判定カウンタの値が、ラウンド数乱数欄にはラウンド数カウンタの値が、特別図柄乱数欄には特別図柄決定カウンタの値が、変動パターン乱数欄には変動パターン決定カウンタの値がそれぞれ記憶される。
次に、本実施の形態のパチンコ機1の動作の詳細について、図8乃至図11に示すフローチャートを参照して説明する。図8は、メイン処理のフローチャートである。図9及び図10は、メイン処理の中で行われる特別図柄処理のフローチャートである。図11は、メイン処理の中で行われる特別電動役物処理のフローチャートである。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
パチンコ機1の制御は、ROM53の制御プログラム記憶エリア5302(図4参照)に記憶されている制御プログラムにより行われる。制御プログラムのメイン処理は、割込信号発生回路57(図4参照)が発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。割込み信号は一定の間隔(本実施の形態では2ms)毎に発生されるので、メイン処理は2ms毎に繰り返し実行されることになる。尚、パチンコ機1の電源切断時には、RAM52のチェックサムの計算や、例えばハッシュ関数を利用したパスワードの生成が行われる。そして、次回電源投入時には、同様の処理を行って計算されたRAM52のチェックサムや生成されたパスワードとの同一性チェックが行われる。前回電源終了時との同一性が認められない場合、パチンコ機1のCPU51はROM53の初期設定記憶エリア5301に記憶された値を使用して、例えば、各カウンタの値や各フラグのクリアを行うなど、パチンコ機1のリセットを行う。また、図示外のリセットボタンを押しながらパチンコ機1の電源が投入された場合にも、パチンコ機1のリセットが行われる。パチンコ機1のリセットが行われない場合には、RAM52の各記憶エリアの値の状態が前回電源切断時と同じ状態に戻される、いわゆる復帰処理が行われる。
図8に示すように、割込信号の感知によってメイン処理が開始されると、まずコマンド出力処理が行われる(S10)。このコマンド出力処理では、制御コマンドが、I/Oインタフェイス54を介してサブ統合基板58に出力される。制御コマンドとは、例えば、特別図柄作動保留球数を示す特別図柄作動保留コマンド、普通図柄作動保留球数を示す普通図柄作動保留コマンド、大当たり判定結果を報知する際に使用される変動パターン指定コマンド,特別図柄指定コマンド,全図柄停止コマンド、普通当たりの判定結果を報知する際に使用される普通図柄指定コマンド,普通図柄停止コマンド,大当たり遊技状態の際に使用される大当たり開始画面表示コマンド,大入賞口開放コマンド,大入賞口閉鎖コマンド,大当たり終了画面表示コマンド等である。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてコマンド関係記憶エリア5207に出力コマンドとして記憶された制御コマンドである。
次に、スイッチ読込処理が行われる(S11)。このスイッチ読込処理は、普通図柄始動ゲート12、特別図柄始動電動役物15、大入賞口16、普通入賞口17,18,19,20等への遊技球の入賞を検出するものである。具体的には、特別図柄始動電動役物15に設けられている始動口スイッチ72、普通図柄始動ゲート12に設けられている普通図柄作動スイッチ73、大入賞口16に設けられているカウントスイッチ75、普通入賞口17,18,19,20等の入賞口への遊技球の入賞を検出する入賞口スイッチ76が用いられる。入賞と判断された場合には、RAM52の入賞球フラグ記憶エリア5202に記憶された各スイッチに対応したフラグに「1」が記憶されてONとされる。
尚、スイッチ読込処理を行っているメイン処理はCPU51が割込信号を受信する間隔、すなわち2ms毎に実行されている。そこで、遊技球がスイッチを通過する速度と遊技球の大きさを考慮すると、1球の遊技球がスイッチを通過する間にスイッチ読込処理は複数回実施される。よって、1球の遊技球の入賞が連続した複数回のスイッチ読込処理で検出されることになる。そこで、例えばスイッチ読込処理の連続した3回の実行において「非検出」・「検出」・「検出」の状態となった場合に初めて遊技球が入賞したと判断する。尚、スイッチ読込処理の開始時には、入賞球フラグ記憶エリア5202の全てのフラグがリセットされる。
スイッチ読込処理が終了すると、次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。このカウンタ更新処理では、RAM52のカウンタ記憶エリア5201に各々記憶されている普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、特別図柄決定カウンタ、変動パターン決定カウンタの各値が上記の所定量だけ加算され、特別図柄変動時間カウンタ、特別図柄停止時間カウンタの各値が上記の所定量だけ減算される。尚、普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、特別図柄決定カウンタ、変動パターン決定カウンタの値が各カウンタの最大値を越える場合には、各カウンタの値は最小値に戻るようにプログラムされている。また、特別図柄変動時間カウンタ、特別図柄停止時間カウンタの各値が「0」となった場合には、それ以上の減算は行わないようにプログラムされている。
カウンタ更新処理が終了すると、特別電動役物処理が行われる(S13)。この特別電動役物処理では、大入賞口16を開閉する大当たり遊技状態の動作の制御が行われる。この特別電動役物処理については、図11に示すフローチャートを参照して後述する。
特別電動役物処理が終了すると、特別図柄処理(S14)が行われる。この特別図柄処理では、大当たりの判定、特別図柄表示部M1,M2に表示される図柄や変動パターンの決定、指示、図柄の変動の開始及び終了の指示等が行われる。この特別図柄処理については、図9及び図10に示すフローチャートを参照して後述する。
特別図柄処理が終了すると、次いで普通電動役物処理が行われる(S15)。この普通電動役物処理では、普通当たりとなり、その結果が普通図柄表示部24に表示された後に、遊技球が特別図柄始動電動役物15へ入賞しやすくなるように、特別図柄始動電動役物15に設けられた一対の開閉部材(いわゆるチューリップ)の開閉(普通当たり状態の動作)の制御が行われる。尚、普通当たりの判定及び普通図柄表示部24への図柄の表示は、次のS16の普通図柄処理にて行われる。
次の普通図柄処理(S16)では、普通当たり乱数の取得、普通図柄当たりの判定、普通図柄当たりの判定結果の普通図柄表示部24への報知の指示等が行われる。S11のスイッチ読込処理にて入賞球フラグ記憶エリア5202の普通図柄作動スイッチ73に対応したフラグが立てられている場合には、普通当たり判定カウンタの値が取得される。そして、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204の普通図柄作動保留球数に「1」が加算されてる。そして、普通当たり判定カウンタの値が、普通当たり関係情報記憶エリア5203の第1記憶エリア〜第4記憶エリアのうちの、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204に記憶されている値に対応する番号の記憶エリアに普通当たり乱数として記憶される。そして、第1記憶エリアの値が判定エリアにシフトされて、判定エリアに記憶されている普通当たり乱数に基づいて普通当たりの判定が行われ、判定結果が報知される。尚、第1記憶エリアの値の判定エリアへのシフトに伴い、第2記憶エリア、第3記憶エリア、第4記憶エリアの値も、それぞれ第1記憶エリア、第2記憶エリア、第3記憶エリアへシフトされる。
普通当たり乱数の値の基となる普通当たり判定カウンタの値は「0」から「255」までの値を取るので、普通当たり乱数も「0」から「255」までの値をとる。そこで、本実施の形態では、普通当たり乱数が「64」から「255」の場合は普通当たりとし、「0」から「63」の場合ははずれとする。そして、サブ統合基板58に対して、普通図柄表示部24に判定の結果報知の指示を行うために、普通図柄指定コマンド、普通図柄停止コマンド等の制御コマンドが送信される。普通当たりの場合には、普通図柄表示部24に当たり図柄として「7」が表示され、はずれの場合には、はずれ図柄として「−」が表示される。普通図柄表示部24に当たり図柄が表示された後には、前述した普通電動役物処理(S15)において特別図柄始動電動役物15の開閉部材の開閉が行われる。
普通図柄処理が終了すると、賞品球の払い出しを行う払出制御が行われ(S17)、次いでエラーチェックが行われる(S18)。パチンコ機1にエラーが発生している場合には、図柄表示装置8にエラー表示を行わせたり、LED62や電飾ランプ63を点灯・点滅させたり、スピーカ48からエラー音を発音させたりする。そこで、S10のコマンド出力処理にてサブ統合基板58へ送信するためのエラーコマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される。次いで、情報出力処理が行われる(S19)。この情報出力処理では、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の大当たり情報、始動情報、確率変動情報、変動短縮情報等の各種の情報が出力ポート55を介して出力される。情報出力処理が終わるとメイン処理は終了する。そして、割込信号発生回路57から割込信号を受信すると、また最初からメイン処理が実行される。
ここで、ある遊技球が特別図柄始動電動役物15に入賞し、大当たりと判定された場合のパチンコ機1の動作を例に挙げて、メイン処理の一連の流れを説明する。遊技者が、遊技盤2の下側に設けられた発射ハンドル7を操作して遊技球を遊技領域4に発射すると、遊技球は遊技領域4を流下する。その遊技球が特別図柄始動電動役物15に入賞すると、スイッチ読込処理において、遊技球の特別図柄始動電動役物15への入賞が検出され、入賞球フラグ記憶エリア5202の対応するフラグがONとされる(S11)。そして、特別図柄処理(S14)にて大当たり判定が行われ、特別図柄表示部M1,M2の図柄の変動が開始される。繰り返しメイン処理が実施される中で、変動している特別図柄表示部M1,M2が停止し、特別図柄が停止表示される。特別図柄の停止表示が終了すると、フラグ関係記憶エリア5208の大当たり遊技状態フラグがONとされるので(S14)、次に実施されるメイン処理の特別電動役物処理(S13)で、大入賞口16の開放が行われ、大当たり遊技状態の動作が開始される。そして、繰り返しメイン処理が実施される中で、特別電動役物処理(S13)で所定条件にしたがって大当たり遊技状態の動作が実施される。そして、大当たり遊技状態が終了する際には、大当たり遊技状態フラグに「0」が記憶され、OFFとされ、この遊技球に係る一連の動作が終了する。
次に、メイン処理の特別図柄処理(S14)の詳細について、図9及び図10に示すフローチャートを参照して説明する。前述したように、特別図柄処理では、大当たりの判定、図柄表示画面28の特別図柄表示部M1,M2に表示する特別図柄の決定、変動パターン等の決定、サブ統合基板58へのコマンド出力等が行われる。
初めに、特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。フラグ関係記憶エリア5208には表示状態フラグ、大当たり遊技状態フラグ、確率状態フラグ等が記憶されている。表示状態フラグは、特別図柄表示部M1,M2が変動している場合(変動中)には「1」、特別図柄表示部M1,M2が停止表示されている場合(停止表示中)には「2」、変動中、停止表示中のいずれでもない場合には「0」が記憶されている。また、大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技状態である場合には、「1」が記憶されてONとなっており、そうでない場合には「0」が記憶されてOFFとなっている。また、確率状態フラグは高確率状態には「1」が記憶されてONとなっており、低確率状態では「0」が記憶されてOFFとなっている。
図9に示すように、メイン処理の特別図柄処理が開始されると、特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞しているか否かが判断される(S21)。メイン処理のスイッチ読込処理(図8:S11)において、特別図柄始動電動役物15に設けられている始動口スイッチ72が遊技球の入賞を検出した場合には、入賞球フラグ記憶エリア5202の始動口スイッチ72に対応するフラグがONとなっている。そこで、S21ではこの始動口スイッチ72に対応するフラグがONであるか否かの判断が行われ、ONでない場合には(S21:NO)、特別図柄始動電動役物15に遊技球は入賞していないので、そのままS25へ進む。
始動口スイッチ72に対応するフラグがONである場合には(S21:YES)、特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞しているので、その遊技球についての乱数が取得され、大当たり関係情報記憶エリア5205に記憶される。しかし、乱数を取得して記憶することができる特別図柄作動保留球の数は4個である。そこで、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」であるか否かの判断が行われる(S22)。特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」である場合には(S22:YES)、この遊技球についての乱数は記憶できないので、そのままS25へ進む。
特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」でない場合、すなわち「0」〜「3」のいずれかである場合には(S22:NO)、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値に「1」が加算される(S23)。そして、大当たり関係情報記憶エリア5205の第1記憶エリア〜第4記憶エリアのうち、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値に対応する番号の記憶エリアに乱数が記憶される(S24)。具体的には、大当たり乱数欄には大当たり判定カウンタの値が、確率変動乱数欄には確率変動判定カウンタの値が、ラウンド数乱数欄にはラウンド数カウンタの値が、特別図柄乱数欄には特別図柄決定カウンタの値が、変動パターン乱数欄には変動パターン決定カウンタの値がそれぞれ記憶される。
次いで、大当たり遊技状態フラグにより大当たり遊技状態であるか否かの判断が行われる(S25)。大当たり遊技状態である場合には、大当たり判定や判定結果の報知は行われない。そこで、大当たり遊技状態フラグがONであり、大当たり遊技状態である場合には(S25:YES)、なにもせずにメイン処理へ戻る。
大当たり遊技状態フラグがONでない場合には(S25:NO)、大当たり遊技状態でないので、特別図柄表示部M1,M2の制御に関する処理が行われる。まず、表示状態フラグにより、特別図柄表示部M1,M2が変動中であるか否かの判断が行われる(S26)。表示状態フラグが「1」でなく、変動中でない場合には(S26:NO)、図9に示すように、表示状態フラグにより停止表示中であるか否かの判断が行われる(S27)。表示状態フラグが「2」でなく、停止表示中でない場合には(S27:NO)、大当たり判定が行われる。
そこで、図10に示すように、大当たり判定を行うべき遊技球が存在するか否かの確認が行われる(S28)。特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」以上でなければ(S28:NO)、大当たり判定を行うべき遊技球は存在しないので、そのままメイン処理へ戻る。「1」以上であれば(S28:YES)、大当たり判定を行うべき遊技球が存在するので、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」減算され(S29)、大当たり関係情報記憶エリア5205に記憶されている値がシフトされる。すなわち、第1記憶エリアに記憶されている乱数が判定エリアへシフトされ、第2記憶エリアに記憶されている乱数が第1記憶エリアへシフトされ、第3記憶エリアに記憶されている乱数が第2記憶エリアへシフトされ、第4記憶エリアに記憶されている乱数が第3記憶エリアへシフトされ、第4記憶エリアの値がクリアされる(S30)。
次いで、大当たり判定が行われ、確率変動当たりかの判定、ラウンド数の決定、中当たり判定が行われ、それぞれに対応した特別図柄の組み合わせ及び変動パターンが決定される(S31〜S44)。まず、大当たり乱数(判定エリアの大当たり乱数欄の値)が大当たり条件を満たすか否かにより、大当たりか否かの判定が行われる(S31)。大当たり条件は、大当たり乱数が「大当たり」として決められている特定の値、例えば「7」であることである。また、確率変動フラグがONであり高確率状態である場合には、大当たりとなる特定の値は「7」に限らず、複数の値、例えば、大当たり乱数が「3」,「7」,「33」,「77」,「177」とされて、大当たりとなる確率が高くなる。
大当たりであると判定された場合には(S31:YES)、確率変動当たり乱数の値が予め「確率変動当たり」として決められている特定の値であるか否かにより、確率変動当たりであるか否かの判断が行われる(S33)。確率変動当たりでない場合には(S33:NO)、15R非確率変動当たりとなるので、特別図柄組み合わせ記憶エリア5304に記憶されている「15R非確率変動当たり特別図柄」の中から特別図柄乱数に基づいて1つの特別図柄組み合わせが決定され、その特別図柄組み合わせを示すコマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S39)。そして、当たり変動パターン記憶エリア5306から変動パターン乱数の値に基づいて変動パターンが決定され、その変動パターンを示すコマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S40)。そして、S45へ進む。
また、確率変動当たりであると判定された場合には(S33:YES)、15R確率変動当たりであるか、2R確率変動当たりであるかの判定が行われる(S34)。ラウンド数乱数の値が予め「15R」として決められている特定の値であるか否かにより判断され、15Rであると判断された場合は(S34:YES)、15R確率変動当たりとなるので、特別図柄組み合わせ記憶エリア5304に記憶されている「15R確率変動当たり特別図柄」の中から特別図柄乱数に基づいて1つの特別図柄組み合わせが決定され、その特別図柄組み合わせを示すコマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S41)。そして、当たり変動パターン記憶エリア5306から変動パターン乱数の値に基づいて変動パターンが決定され、その変動パターンを示すコマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S42)。そして、S45へ進む。
また、15Rでないと判断された場合には(S34:NO)、2R確率変動当たりとなるので、特別図柄組み合わせ記憶エリア5304に記憶されている「2R確率変動当たり特別図柄」の中から特別図柄乱数に基づいて1つの特別図柄組み合わせが決定され、その特別図柄組み合わせを示すコマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S43)。そして、突然確変変動パターン記憶エリア5307から変動パターン乱数の値に基づいて変動パターンが決定され、その変動パターンを示すコマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S44)。そして、S45へ進む。
また、S31において、大当たりでないと判断された場合には(S31:NO)、中当たりであるか否かの判定が行われる(S32)。大当たり乱数が「中当たり」として決められている特定の値(大当たりとされる特定の値以外の値)である場合には「中当たり」と判定される。中当たりと判定された場合には(S32:YES)、特別図柄組み合わせ記憶エリア5304に記憶されている「中当たり特別図柄」の中から特別図柄乱数に基づいて1つの特別図柄組み合わせが決定され、その特別図柄組み合わせを示すコマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S37)。そして、突然確変変動パターン記憶エリア5307から変動パターン乱数の値に基づいて変動パターンが決定され、その変動パターンを示すコマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S38)。そして、S45へ進む。
また、大当たりでも中当たりでもない場合には(S31:NO、S32:NO)、はずれであるので、特別図柄組み合わせ記憶エリア5304に記憶されている「はずれ特別図柄」の中から特別図柄乱数に基づいて1つの特別図柄組み合わせが決定され、その特別図柄組み合わせを示すコマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S35)。そして、はずれ変動パターン記憶エリア5305から変動パターン乱数の値に基づいて変動パターンが決定され、その変動パターンを示すコマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S36)。そして、S45へ進む。
そして、S35、S37,S39、S41,S43でセットされた図柄指定コマンドは、次に実施されるメイン処理のコマンド出力処理(S10)でサブ統合基板58だけでなく、図柄表示基板44にも送信される。そして、S36、S38,S40,S42,S44でセットされた変動パターン指定コマンドが、その次に実施されるメイン処理のコマンド出力処理(S10)で送信される。これらのコマンドを受信した図柄表示基板44では特別図柄表示部M1,M2の変動を開始する。そこで、S45では、表示状態フラグに変動中であることを示す「1」がセットされる(S45)。そして、変動時間の計測を開始するために、変動パターン毎に決められている変動時間が特別図柄変動時間カウンタに記憶される(S46)。そして、メイン処理へ戻る。
そして、次に実施されるメイン処理での特別図柄処理では、遊技球は入賞していないので(S21:NO)、そのままS25へ進む。そして、大当たり遊技状態でもない(S25:NO)。しかし、表示状態フラグに「1」が記憶されており、特別図柄表示部M1,M2が変動中であるので(S26:YES)、変動時間が経過したか否かの判断が行われる(S50)。この判断は、特別図柄変動時間カウンタの値により行われる。特別図柄変動時間カウンタの値が「0」でなく、変動時間がまだ経過していない場合には(S50:NO)、特別図柄表示部M1,M2の変動が継続される。そこで、特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
そして、メイン処理が繰り返し行われ、特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となり特別図柄表示部M1,M2の変動時間が経過したら(S21:NO,S25:NO,S26:YES,S50:YES)、コマンド関係記憶エリア5207に全図柄停止コマンドが記憶される(S51)。そして、所定の停止表示時間(例えば、3秒)が特別図柄停止時間カウンタに記憶され(S52)、表示状態フラグに特別図柄表示部M1,M2が停止表示中であることを示す「2」が記憶される(S53)。そして特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
次に実施されるメイン処理での特別図柄処理では、停止表示中であるので(S21:NO,S25:NO,S26:NO,S27:YES)、停止表示時間が経過したか否かの判断が行われる(S54)。この判断は、特別図柄停止時間カウンタの値により行われる。特別図柄停止時間カウンタの値が「0」でなく、停止表示時間はまだ経過していない場合には(S54:NO)、特別図柄表示部M1,M2には引き続き図柄が停止表示される。そこで、特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
そして、メイン処理が繰り返し行われ、特別図柄停止時間カウンタの値が「0」となり特別図柄表示部M1,M2の停止表示時間が経過したら(S21:NO,S25:NO,S26:NO,S27:YES,S54:YES)、表示状態フラグに特別図柄表示部M1,M2が停止表示中でも変動中でもないことを示す「0」が記憶される(S55)。そして、大当たり判定の結果が「大当たり」である場合には(S56:YES)、大当たり遊技状態フラグがONとされ(S57)、次のメイン処理から大当たり遊技が開始されるように制御される。そして、確率変動フラグがOFFとされ(S58)、大当たり遊技画面開始コマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶され(S59)、メイン処理へ戻る。また、大当たりでない場合には(S56:NO)、そのまま特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
以上説明したように、遊技球が特別図柄始動電動役物15へ入賞すると(S21:YES)、各種乱数が取得され(S24)、大当たり判定が行われて(S31〜S34)、変動パターンや特別図柄表示部M1,M2に表示される図柄が決定されて、サブ統合基板58へ変動を開始させるための制御コマンドが記憶される(S35〜S44)。そして、繰り返しメイン処理が実行される中で、特別図柄処理も繰り返し実施され、変動時間が経過すると(S21:NO,S25:NO,S26:YES,S50:YES)、変動を停止させるための制御コマンドが記憶されて(S51)、停止表示が行われる。さらに特別図柄処理が繰り返し実施され、停止表示時間が経過すると(S21:NO,S25:NO,S26:NO,S27:YES,S54:YES)、大当たり判定結果の報知を終了し、大当たりであった場合には、大当たり遊技状態へ移行するために大当たり遊技状態フラグがONとされる(S55)。そして、メイン処理へ戻る。
次に、メイン処理の特別電動役物処理(S13)の詳細について、図11に示すフローチャートを参照して説明する。特別電動役物処理では、大入賞口16の開閉等の大当たり遊技状態の動作の制御が行われる。大当たり遊技状態では、大入賞口16が開放され、所定時間が経過するか、又は、所定数(例えば、10球)の遊技球の入賞が検知されると閉鎖される。そして、大入賞口16の閉鎖後、所定回数の開放が実施されるまでは再度開放が行われる。尚、本実施の形態では、15R確率変動当たり及び15R非確率変動当たりでは、所定時間は30秒であり、所定回数は15回となっており、2R確率変動当たり及び中当たりでは、所定時間は0.3秒、所定回数は2回となっている。
初めに、特別電動役物処理で使用されるフラグやカウンタについて説明する。ここでは、大当たり遊技状態フラグ,開放フラグ,開放回数カウンタ,開放時間カウンタ,閉鎖時間カウンタ等が用いられる。大当たり遊技状態フラグは特別図柄処理と同様である。開放フラグは、大入賞口16が開放中であるか否かを示すフラグであり、開放中には「1」が記憶されてONとなっており、閉鎖中には「0」が記憶されてOFFとなっている。開放回数カウンタは、1回の大当たり遊技状態中に大入賞口16を開放した回数をカウントするためのカウンタである。開放時間カウンタは、大入賞口16を開放している時間を計るためのカウンタである。閉鎖時間カウンタは、大入賞口16を閉鎖している時間を計るためのカウンタである。尚、開放フラグの初期値は「0」、開放回数カウンタ、開放時間カウンタ及び閉鎖時間カウンタの値は「0」である。
図11に示すように、特別電動役物処理が開始されると、まず、大当たり遊技状態フラグにより、大当たり遊技状態であるか否かの判断が行われる(S101)。大当たり遊技状態フラグがOFFであり、大当たり遊技状態でない場合には(S101:NO)、大当たり遊技についての処理をする必要はないので、なにもせずに処理を終了して、メイン処理へ戻る。
大当たり遊技状態となって最初に実行される特別電動役物処理では、開放フラグの値は「0」、開放回数カウンタ、開放時間カウンタ及び閉鎖時間カウンタの値は「0」、大当たり遊技状態フラグがONであるので、大当たり遊技状態であると判断され(S101:YES)、開放中でなく(S102:NO)、閉鎖時間は経過しており(S112:YES)、規定回数の開放は終了いないので(S114:NO)、大入賞口開放処理が行われる(S115)。具体的には、サブ統合基板58へ大入賞口16の開放を示す大入賞口開放コマンド及び大当たり遊技状態の開始を示す大当たり開始コマンドがコマンド関係記憶エリア5207へ記憶される。また、開放回数カウンタに「1」が記憶され、開放フラグがONとされ、開放時間カウンタに大入賞口16の所定の開放時間が記憶され、入賞球カウンタに「0」が記憶される。そして、メイン処理へ戻る。尚、15R確率変動当たり及び15R非確率変動当たりでは、開放時間カウンタには30秒を示す「15000」が記憶され、2R確率変動当たり及び中当たりでは0.3秒を示す「150」が記憶される。
次のメイン処理で実施される特別電動役物処理では、大当たり遊技状態フラグ及び開放フラグはONとされているので(S101:YES,S102:YES)、開放時間が経過したか否かの判断が行われる(S107)。大入賞口16は前回の電動役物処理で開放されたばかりであり、開放時間カウンタは「0」となっておらず、開放時間は経過していないと判断される(S107:NO)。そして、大入賞口16に遊技球が入賞したか否かの判断が行われる(S108)。大入賞口16に設けられているカウントスイッチ75が遊技球の入賞を検出した場合には、入賞球フラグ記憶エリア5202のカウントスイッチ75に対応するフラグがONとなっている。そこで、カウントスイッチ75に対応するフラグがONとなっている場合には(S108:YES)、入賞球カウンタに「1」を足して、大入賞口入賞球数加算処理が行われる(S109)。カウントスイッチ75に対応するフラグがONとなっていない場合には(S108:NO)、加算処理は行われない。そして、入賞球カウンタの値により規定数の遊技球が大入賞口16へ入賞したか否かが確認される(S110)。大入賞口16は前回の電動役物処理で開放されたばかりであり、入賞球カウンタの値が所定数(例えば10球)以上でないので(S110:NO)、そのままメイン処理へ戻る。
そして、メイン処理が繰り返し実施され、開放時間が経過するか(S101:YES,S102:YES,S107:YES)、規定数の遊技球が入賞したら(S101:YES,S102:YES,S107:NO,S110:YES)、大入賞口16を閉鎖するので大入賞口閉鎖処理が行われる(S111)。ここで、開放フラグは「0」が記憶されてOFFとさ、開放回数カウンタに「1」が加算される。そして、特別電動役物処理を終了して、メイン処理へ戻る。
そして、次のメイン処理の特別電動役物処理が行われたら、大当たり遊技状態中であり(S101:YES)、大入賞口16は開放中でないので(S102:NO)、閉鎖時間が経過したか否かの判断が行われる(S112)。閉鎖時間がまだ経過していなければ(S112:NO)、そのまま特別電動役物処理を終了して、メイン処理へ戻る。
そして、メイン処理が繰り返し実施され、閉鎖時間が経過したら(S101:YES、S102:NO、S112:YES)、規定回数の開放が終了しているか否かの判断が行われる(S114)。ここで「規定回数」とは、本実施の形態では、15R確率変動当たり及び15R非確率変動当たりでは15回、2R確率変動当たり及び中当たりでは2回である。1回の開放が終了しただけなので、規定回数の開放は終了しておらず(S114:NO)、大入賞口開放処理が行われる(S115)。そして、特別電動役物処理を終了して、メイン処理へ戻る。
そして、メイン処理が繰り返し実施されて規定回数の開放が終了したら(S101:YES,S102:NO,S112:YES,S114:YES)、大当たり遊技状態は終了するので、大当たり遊技状態フラグがOFFとされる(S116)。そして、本大当たり遊技を実施させた大当たりが確率変動当たりであったか否かの判断が行われる(S117)。確率変動当たりであった場合には(S117:YES)、確率変動フラグがONとされ(S118)、特別電動役物処理終了処理が行われる(S120)。具体的には、開放回数カウンタに「0」が記憶され、大当たり終了画面表示コマンドがコマンド関係記憶エリア5207へ記憶される。また、確率変動当たりでなかった場合には(S117:NO)、確率変動フラグがOFFとされ(S119)、特別電動役物処理終了処理が行われる(S120)。このようにして、大当たり遊技が実施される。
次に、サブ統合基板58のCPU581で実施されるサブ統合基板処理について図12を参照して説明する。サブ統合基板処理では、主基板41から送られる制御コマンドを受けて、種々のコマンドを付加して音基板43、図柄表示基板44、電飾基板46に詳細な指示を与える。ここでは、大当たり判定の結果報知に関するデモ図柄表示部L1〜L3の制御を中心に説明する。図12は、サブ統合基板58のCPU581で行われるサブ統合基板処理のフローチャートである。
サブ統合基板58のROM583には、パチンコ機1のリセットが行われる際に各記憶エリアに記憶される初期値を記憶する初期設定記憶エリア、CPU581がパチンコ機1の制御を補助するための各種制御プログラムを記憶する制御プログラム記憶エリア、サブ統合基板58から音基板43、図柄表示基板44、電飾基板46に出力される制御コマンドのテーブルを記憶する制御コマンドテーブル記憶エリア、変動パターンに関する情報が記憶されている変動パターン記憶エリア、変動パターンに基づいてさらに細かい演出(表示させるキャラクターの種類や動き等)を示す演出パターンが記憶されている演出パターン記憶エリア等が設けられている。
また、RAM582には、サブ統合基板処理の中で使用される各種カウンタを記憶するカウンタ記憶エリア、サブ統合基板処理の中で使用される各種フラグを記憶するフラグ記憶エリア、大当たり判定の結果報知を行うために主基板から受け取った制御コマンド等を記憶しておくコマンド記憶エリア等が設けられている。なお、カウンタ記憶エリアには、デモ図柄表示部L1〜L3に表示するデモ図柄を決定するためのカウンタである第1デモ図柄決定カウンタ、第2デモ図柄決定カウンタ、第3デモ図柄決定カウンタが記憶されている。
第1デモ図柄決定カウンタはデモ図柄表示部L1に表示されるデモ図柄を決定するために使用され、初期値「0」で2msごとに「1」ずつ加算され、「9」以上の値となると「0」へ戻り、「0」〜「9」までの値を取る。第2デモ図柄決定カウンタはデモ図柄表示部L2に表示されるデモ図柄を決定するために使用され、初期値「0」で20msごとに「1」ずつ加算され、「9」以上の値となると「0」へ戻り、「0」〜「9」までの値を取る。第3デモ図柄決定カウンタはデモ図柄表示部L3に表示されるデモ図柄を決定するために使用され、初期値「0」で200msごとに「1」ずつ加算され、「9」以上の値となると「0」へ戻り、「0」〜「9」までの値を取る。
次に、図12に示すサブ統合基板処理について説明する。サブ統合基板処理は、サブ統合基板58に電源が投入されて、RAM582やROM583の動作確認や各種フラグやカウンタ等の初期値設定等の初期処理が終了した後に実行される。まず、主基板41から変動パターン指定コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S201)。
変動パターン指定コマンドを受信した場合には(S201:YES)、指定された変動パターンに従い、大当たり判定の結果を報知する。そこで、当該変動パターンで指定されている特別図柄変動時間やリーチ動作を行うか否か等の演出条件に加えて、特定のキャラクターを図柄表示画面28に表示させるか、キャラクターにどのような動きをさせるか等の付加演出条件(演出パターン)を決定し、変動パターンコマンドに付加する後続コマンドとして、演出パターンに対応したコマンドが作成される(S220)。具体的には、変動パターンごとに選択可能な演出パターンが予め決められており、その中から演出パターンが選択され、その演出パターンに対応したコマンドが後続コマンドとされる。そして、変動パターンコマンドが音基板43、図柄表示基板44、電飾基板46に送信され(S221)、後続コマンドが音基板43、図柄表示基板44、電飾基板46へ送信される(S222)。そして、S201へ戻る。
変動パターン指定コマンドを受信していない場合には(S201:NO)、はずれ特別図柄指定コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S202)。このはずれ特別図柄指定コマンドは、大当たり判定の結果が「はずれ」であり、中当たり判定においても「はずれ」であった場合に変動パターン指定コマンドの次に主基板41から送信されてくる。はずれ特別図柄指定コマンドを受信したら(S202:YES)、デモ図柄表示部L1〜L3に表示されるデモ図柄が決定され、それらの図柄を示すコマンドが図柄表示基板44へ送信される(S211)。そして、S201へ戻る。
このデモ図柄表示部L1〜L3に表示されるデモ図柄は、第1デモ図柄決定カウンタ、第2デモ図柄決定カウンタ、第3デモ図柄決定カウンタの値が読み出されて決定される。ここで、デモ図柄表示部L1〜L3の値が順目又はぞろ目になってしまった場合には、第3デモ図柄決定カウンタに「1」を加算した値(「10」以上ならば「0」)がデモ図柄表示部L3に表示される値とされる。また、S201で受信した変動パターンがリーチ動作を行う変動パターンであった場合には、デモ図柄表示部L2に表示するデモ図柄も第1デモ図柄決定カウンタの値により決定し、デモ図柄表示部L1とL2とに同じ図柄が表示されるようにする。
また、はずれ特別図柄指定コマンドを受信していない場合には(S202:NO)、15R非確率変動特別図柄指定コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S203)。この15R非確率変動特別図柄指定コマンドは、大当たり判定の結果が「15R非確率変動大当たり」であった場合に、変動パターン指定コマンドの次に主基板41から送信されてくる。15R非確率変動特別図柄指定コマンドを受信したら(S203:YES)、偶数のぞろ目となるようにデモ図柄表示部L1〜L3に表示される図柄が決定され、それらの図柄を示すコマンドが図柄表示基板44へ送信される(S212)。そして、S201へ戻る。このデモ図柄表示部L1〜L3に表示されるデモ図柄は、第1デモ図柄決定カウンタの値が読み出されて決定される。ここで、第1デモ図柄決定カウンタの値が奇数であった場合には第1デモ図柄決定カウンタに「1」を加算した値(「10」となれば「0」)がデモ図柄表示部L1〜L3に表示される値とされる。
また、15R非確率変動特別図柄指定コマンドを受信していない場合には(S203:NO)、15R確率変動特別図柄指定コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S204)。この15R確率変動特別図柄指定コマンドは、大当たり判定の結果が「15R確率変動大当たり」であった場合に、変動パターン指定コマンドの次に主基板41から送信されてくる。15R確率変動特別図柄指定コマンドを受信したら(S204:YES)、奇数のぞろ目となるようにデモ図柄表示部L1〜L3に表示される図柄が決定され、それらの図柄を示すコマンドが図柄表示基板44へ送信される(S213)。そして、S201へ戻る。このデモ図柄表示部L1〜L3に表示されるデモ図柄は、第1デモ図柄決定カウンタの値が読み出されて決定される。ここで、第1デモ図柄決定カウンタの値が偶数であった場合には第1デモ図柄決定カウンタに「1」を加算した値がデモ図柄表示部L1〜L3に表示される値とされる。
また、15R確率変動特別図柄指定コマンドを受信していない場合には(S205:NO)、中当たり特別図柄指定コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S205)。この中当たり特別図柄指定コマンドは、大当たり判定の結果が「はずれ」であり、中当たり判定では「当たり」となった場合に、変動パターン指定コマンドの次に主基板41から送信されてくる。中当たり特別図柄指定コマンドを受信したら(S205:YES)、順目となるようにデモ図柄表示部L1〜L3に表示される図柄が決定され、それらの図柄を示すコマンドが図柄表示基板44へ送信される(S214)。そして、S201へ戻る。このデモ図柄表示部L1〜L3に表示されるデモ図柄は、第1デモ図柄決定カウンタの値が読み出されて決定される。そして、デモ図柄表示部L1には第1デモ図柄決定カウンタの値のデモ図柄、デモ図柄表示部L3には第1デモ図柄決定カウンタに「1」を加算した値のデモ図柄、デモ図柄表示部L2には第1デモ図柄決定カウンタに「2」を加算した値のデモ図柄とされる。ここで、第1デモ図柄決定カウンタの値が「8」又は「9」であった場合にはデモ図柄表示部L1,L3,L2は「1,2,3」とされる。
また、中当たり特別図柄指定コマンドを受信していない場合には(S205:NO)、2R確率変動特別図柄指定コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S206)。この2R確率変動特別図柄指定コマンドは、大当たり判定の結果が「2R確率変動大当たり」であった場合に、変動パターン指定コマンドの次に主基板41から送信されてくる。 2R確率変動特別図柄指定コマンドを受信したら(S206:YES)、中当たりの場合と同様に、順目となるようにデモ図柄表示部L1〜L3に表示される図柄が決定され、それらの図柄を示すコマンドが図柄表示基板44へ送信される(S214)。そして、S201へ戻る。
また、2R確率変動特別図柄指定コマンドを受信していない場合には(S206:NO)、全図柄停止コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S207)。この全図柄停止コマンドは、特別図柄表示部M1,M2を停止させる際に主基板41から送信されてくる。そこで、全図柄停止コマンドを受信したら(S207:YES)、そのコマンドがさらに音基板43、図柄表示基板44、電飾基板46へ送信される(S215)。そして、S201へ戻る。
また、全図柄停止コマンドを受信していない場合には(S207:NO)、大当たり遊技開始画面コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S208)。この大当たり遊技開始画面コマンドは、大入賞口16を開放させる大当たり遊技が開始される際に主基板41から送信されてくる。そこで、大当たり遊技開始画面コマンドを受信したら(S208:YES)、大当たり遊技画面の選択処理が行われる(S216)。
前述したように、本実施の形態の遊技機では、大当たりの種類により15回の開放の大当たり遊技(15R大当たり遊技)と2回の開放の大当たり遊技(2R大当たり遊技)と2回の開放の中当たり遊技が設けられている。2R大当たり遊技と中当たり遊技とは、大入賞口16を0.3秒間、2回開放する同じ遊技が行われる。そこで、S216では、受信した特別図柄指定コマンドの種類により15R大当たり遊技であるか否かの判断が行われ、15R非確率変動特別図柄指定コマンド又は15R確率変動特別図柄指定コマンドであれば、15R大当たり遊技を行うためのコマンドが音基板43、図柄表示基板44、電飾基板46へ送信される(S217)。この15R大当たり遊技では、大入賞口16の開放により遊技球が入賞可能となり、遊技球を多数獲得可能であることをアピールする派手な演出が特別図柄表示装置8や種々の電飾ランプ63、その他の電飾用のLED62にて行われ、スピーカ48から効果音や音楽が流れる。
また、2R確率変動特別図柄指定コマンド又は中当たり特別図柄指定コマンドであれば、2回の開放が行われる間に「チャンス!」と特別図柄表示画面28に表示するためのコマンドが図柄表示基板44へ送信される(S217)。本実施の形態では、2R大当たり遊技は、約1秒(0.3秒の開放が2回)の短い遊技であり、大当たり遊技中であることの派手なアピールは行わず、特別図柄表示画面28に「チャンス!」という文字を表示するのみとする。
また、大当たり遊技開始画面コマンドを受信していない場合には(S208:NO)、大当たり遊技終了画面コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S209)。大当たり遊技終了画面コマンドを受信した場合には(S209)、大当たり遊技中であることの報知又は「チャンス!」表示を終了させるためのコマンドが音基板43、図柄表示基板44、電飾基板46に送信される(S218)
また、大当たり遊技終了画面コマンドを受信していない場合には(S209:NO)、その他の処理が行われ(S219)、S201へ戻る。このその他の処理では、大入賞口16の開放や閉鎖のタイミング等を指示するコマンドの受信やその他の音基板43、図柄表示基板44、電飾基板46への指示コマンドの送信などの処理が行われる。
これらの処理を繰り返すことにより、サブ統合基板58では主基板41から送られた制御コマンドを処理して、音基板43、図柄表示基板44、電飾基板46への指示が行われる。
尚、上記実施の形態の始動口スイッチ72が「遊技球検出手段」に該当し、特別図柄表示部M1,M2が「特別図柄表示手段」に該当し、特別図柄表示装置8、LED62、電飾ランプ63、スピーカ48が「演出部材」に該当し、デモ図柄表示部L1〜L3が「デモ図柄表示手段」に該当する。また、主基板41のROM53のはずれ変動パターン記憶エリア5305、当たり変動パターン記憶エリア5306、突然確変変動パターン記憶エリア5307が「変動パターン記憶手段」に該当し、サブ統合基板58のROM583のでも演出パターン記憶エリアが「演出パターン記憶手段」に該当する。
また、図9に示す特別図柄処理のS24の処理を行うCPU51が「乱数取得手段」に相当し、図10に示す特別図柄処理のS31の処理を行うCPU51が「大当たり判定手段」に相当し、S32の処理を行うCPU51が「中当たり判定手段」に相当し、S33の処理を行うCPU51が「確率変動大当たり決定手段」に相当する。そして、図10に示す特別図柄処理のS56,S57、図11に示す特別電動役物処理の処理を行うCPU51が「大当たり遊技制御手段」及び「中当たり遊技制御手段」に相当し、図11に示す特別電動役物処理S114の処理を行うCPU51が「遊技制御手段」に相当する。そして、図10に示す特別図柄処理のS118,S120の処理を行うCPU51が「確率変更制御手段」に相当し、S35,S37,S39,S41,S43の処理を行うCPU51が「特別図柄決定手段」に相当し、S36,S38,S40,S42,S44の処理を行うCPU51が「変動パターン選択手段」に相当する。
そして、図9及び図10に示す特別図柄処理のS35〜S44、S51の処理を行うCPU51が「特別図柄表示制御手段」に相当し、図12に示すサブ統合基板処理のS220〜S222の処理を行うCPU581が「演出手段」に相当し、図12に示すサブ統合基板処理のS220の処理を行うCPU581が「演出パターン選択手段」に相当し、S211,S212,S213,S214の処理を行うCPU581が「デモ図柄選択手段」に相当し、S211,S212,S213,S214,S215の処理を行うCPU581が「デモ図柄表示制御手段」に相当する。
尚、本発明は、以上詳述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。本発明の遊技機はパチンコ機に限らず、パチコン機、パチスロ機等、遊技媒体を使用する各種の遊技機であってもよいことは言うまでもない。
上記実施の形態では、2R確率変動大当たり及び中当たりの際にデモ図柄表示部L1〜L3に順目を表示したが、デモ図柄表示部L1〜L3に表示される図柄の組み合わせはこれに限らない。また、「デモ図柄表示手段」は3つの図柄の組み合わせでなくてもよく、数字でなくイラスト等のキャラクター、アルファベット、記号などであってもよい。
また、上記実施の形態では、中当たり遊技及び中当たりと同じ遊技を行う突然確変の大当たり(2R確率変動大当たり)の遊技において、0.3秒間大入賞口16を2回開放したが、開放時間や開放回数はこれに限らず、これ以上であっても以下であってもよく、望ましくは、遊技球が連続して発射される場合の遊技球の発射の時間間隔よりも短い時間であればよい。発射時間間隔よりも短ければ、遊技球が大入賞口16に入賞する可能性が極めて低くなり、遊技球が大入賞口16に入賞して賞品球が払い出されることがないため、多数の賞品球が払い出されることにより遊技者に大当たり遊技が行われたことを察知されることがなくなる。
しかしながら、大入賞口16の開放時間が短くても遊技球が大入賞口16へ入賞することがある。例えば、遊技球が発射されてから大入賞口16まで流下するまでの時間(到達時間)がほぼ均一であれば、大入賞口16が開放されたタイミングにちょうど遊技球が大入賞口16に到達している場合にのみ、その1球が入賞することとなる。また、大入賞口16が開放されたタイミングにちょうど大入賞口16に到達した遊技球の到達時間よりも、その遊技球の次に発射された遊技球の到達時間が短い場合には、発射時間間隔よりも短い時間に大入賞口16へ2球の遊技球が到達する場合もある。このような場合には、2球の遊技球が入賞することとなる。同様の理由で3球の遊技球が大入賞口16へ到達するような場合も考えられる。しかしながら、大入賞口16が開放されたタイミングにちょうど遊技球が大入賞口16へ到達すること自体が稀なことである。また、大入賞口16の開放タイミングに集中して遊技球が到達したとしても、数個の遊技球しか入賞することはできず、多数の遊技球が入賞することはないので、多数の遊技球が払い出されることはない。したがって、遊技者に遊技球が多数払い出されることにより、大当たり遊技が行われたことを察知されることはない。
また、開放回数を固定とせず、抽選により複数の回数から選択させるようにしてもよい。その場合には、突然確変の大当たり遊技で選択される回数と、中当たり遊技で選択される回数とで同じ回数を含んでいるようにすればよい。例えば、突然確変の大当たりでは、2,3,4,5回のうちから選択し、中当たりでは1,2,3,4回のうちから選択する。また、この場合に、各回数の選択に偏りを持たせるようにして、大入賞口16の開放回数により、突然確変の大当たりであることの期待度が分かるようにしてもよい。例えば、前述の例の場合に、突然確変の大当たりでは2回を選択する確率を40%、3回を選択する確率を40%、4回を選択する確率を10%、5回を選択する確率を10%とし、中当たりでは1回を選択する確率を20%、2回を選択する確率を20%、3回を選択する確率を20%、4回を選択する確率を40%とすると、大入賞口16が2,3,5回開いた場合には高確率状態になる期待度が高く、1,4回開いた場合には高確率状態になる期待度が低くなる。
また、上記実施の形態では、突然確変の大当たりと中当たりとで同じ突然確変変動パターン記憶エリア5307から変動パターンを選択したが、必ずしも同じグループの変動パターンから選択しなくてもよく、同じ変動パターンを含んでいる別々のグループから選択してもよい。つまり、突然確変の大当たり用変動パターン記憶エリアと中当たり用変動パターン記憶エリアを設け、同じ変動パターンを含むようにする。例えば、前者に含まれる変動パターンの番号が1〜20であるとすると、後者に含まれる変動パターンの番号を3〜22とする。このように重なる番号が存在するだけでもよいし、後者の変動パターンの番号が3〜10とするように、一方が他方に含まれていてもよい。
また、上記実施の形態では、変動パターンに対応したグループから演出パターンを選択している。よって、中当たりと同じ遊技を行う大当たり及び中当たりにおいても、選択される演出パターンは同じ集合の中から選択されている。しかし、演出パターンは変動パターンごとに決められていなくても、当たりの種類により決められていてもよい。
また、上記実施の形態では、確率変動大当たりの一部の当たりと中当たりとで同じ回数大入賞口16を開放する遊技を行っているが、中当たりと同じ遊技を行う当たりは確率変動大当たりに限らない。特別図柄表示部M1,M2の変動時間を短縮させる大当たりの一部であってもよいし、普通図柄表示部24の変動時間を短縮させる大当たりの一部であってもよいし、普通当たりの当選確率を変更させる大当たりの一部であってもよいし、普通当たりによる特別図柄始動電動役物15に設けられた一対の開閉部材の開放の時間を長くする大当たりの一部であってもよいし、単なる大当たりの一部であってもよい。
また、上記実施の形態では、2R確率変動大当たりとなった際に高確率状態へ移行したことの報知を行っていないが、報知を行ってもよい。そして、報知のタイミングは大当たり遊技が終了して高確率状態へ移行された際であってもよいし、次の大当たり判定の結果の報知を開始する際であってもよいし、どのようなタイミングであってもよい。また、報知をするか否かの抽選を行い、抽選に当選した場合のみ報知を行うようにしてもよい。また、報知を行うタイミングを抽選してもよい。そして、報知の方法は「高確率!」という文字を特別図柄表示画面28に表示するような直接的なものであっても、特定のランプを点灯/点滅させたり、特定のキャラクターを特別図柄表示画面28に表示させたり、特定の音楽を流したり、発射ハンドル7を振動させたりするなど間接的に行うものであってもよい。