JP2007067788A - 圧電デバイス - Google Patents

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卓男 桑原
Takashi Mikoshiba
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Abstract

【課題】 パッケージと蓋体とを環境汚染のおそれなく封止し、しかも周波数を精密に調整できる薄型の圧電デバイスを提供する。
【解決手段】 ベース基体としてのパッケージ40に、光による周波数調整用の金属被覆部36a,37aが表面に形成された圧電振動片32が固定されている。パッケージ40の接合面40aには、圧電振動片32を内包するように、光透過性を有するセラミックス製の蓋体48が気密に接合されている。パッケージ40と蓋体48との間には、パッケージ40と蓋体48とを接合するための封止用金属64としての金錫合金を少なくとも有する接合部50が設けられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、基体に収納された水晶などからなる圧電振動片が、蓋体により気密に封止されている圧電デバイスに関する。
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器において、圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
従来の圧電デバイスは、例えば、図6に示すように構成されている。図6に示す圧電デバイス100は、ベース基体としてのパッケージ101の凹部102内に圧電振動片103が導電接着剤104により固着されている。さらに、この圧電振動片103をパッケージ101に内包するようにパッケージ101の凹部102を透明ガラス製の蓋体105により気密に封止する。蓋体105は、パッケージ上面と320度(「摂氏」、なお以下で用いる温度表示は全て摂氏)程度の融点を持つ低融点ガラス106によって接合されている。(例えば、特許文献1参照)。
このような構成の圧電デバイス100では、蓋体105の気密封止後であっても、圧電振動片103に形成されている周波数調整用の金属被覆部としての周波数調整金属膜107に対して、外部から光の一例としてのレーザ光LBを照射し、周波数調整金属膜107の一部を蒸散させることにより、周波数調整を行うことができる。この周波数調整は、周波数調整金属膜107の一部を蒸散させることにより、圧電振動片103の振動腕の質量を小さくでき、周波数を高くするように微調整することができる。これにより、蓋体105を気密封止することによる周波数の変化にも対応した周波数調整を行うことが可能となっている。
特開2002−359535号公報
しかしながら、パッケージと蓋体との接合材料として用いられている低融点ガラスには、鉛が含有されており、鉛入りの封止材を使用することは環境汚染につながり好ましくない。
そこで、鉛を含有しない低融点ガラスを用いることになるが、そのようなものの融点は、400度以上となり、比較的高い温度となって、圧電振動片自体の特性を悪化させるおそれがある。また、比較的低い融点の鉛フリー低融点ガラスも研究されているが、高価格であり、不向きである。
また、ガラス製の蓋体は、4点曲げ強さ(試験片を一定距離に配置された2支点上に置き、支点間の中央から左右に等しい距離にある2点に分けて荷重を加えて折れたときの最大曲げ応力)などの破壊強度が弱い。このため、蓋体に落下などによる応力が加わると、蓋体の破壊を生じることがある。この蓋体の破壊を防止するために、蓋体の厚さ寸法を増すことによって蓋体の強度を向上させているが、圧電デバイス全体の厚さをも増すことになり、圧電デバイスの薄型化を阻害する一因になっている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、パッケージと蓋体とを環境汚染のおそれなく封止し、しかも周波数を精密に調整できる薄型の圧電デバイスを提供することにある。
かかる問題を解決するために、本発明の圧電デバイスは、ベース基体と、前記ベース基体に固定され、光による周波数調整用の金属被覆部が表面に形成された圧電振動片と、前記圧電振動片を内包し、前記ベース基体に気密に接合された光透過性を有するセラミックス製の蓋体と、前記ベース基体と前記蓋体との間に形成された前記ベース基体と前記蓋体とを接合するための封止用金属としての金錫合金を少なくとも含む接合部と、を有していることを特徴とする。
本発明の圧電デバイスによれば、蓋体が光透過性を有するセラミックス製であり、基体との接合には、金錫合金を用いている。この金錫合金は、溶融温度が、280度程度である。これにより、蓋体の封止時に加わる温度も280度程度となり、圧電振動片に悪影響を与えることを防止することができる。
さらに、光透過性を有するセラミックスは粒子が微細であることなどから、4点曲げ強さなどの強度が強い。つまり光透過性を有するセラミックス製の蓋体は、従来のガラス製の蓋体と比べ、強度が強く、蓋体の厚さを薄くしても所望される強度を確保することが可能となる。
また、蓋体が光透過性を有するセラミックス製であることから、蓋体による封止後に、外部から光の一例としてのレーザ光を照射することによる周波数調整を行うことができる。つまり、蓋体による封止後に外部からレーザ光を照射し、ベース基体としてのパッケージ内に固定された圧電振動片に形成されている周波数調整用の金属被覆部の一部を蒸散させることにより、質量削減方式による周波数調整を行うことができる。
これらにより、パッケージと蓋体とを環境汚染のおそれなく封止し、しかも封止による周波数の変化が生じた後での周波数調整を行うことで周波数を精密に調整できる薄型の圧電デバイスを提供することができる。
また、前記接合部は、前記ベース基体の、前記蓋体との接合箇所に形成された金を含むベース基体側金属膜と、前記蓋体の、前記ベース基体側金属膜に対応する接合箇所に形成された蓋側金属膜と、前記ベース基体側金属膜と前記蓋側金属膜との間に形成された前記金錫合金と、を含むことが望ましい。
このようにすれば、ベース基体及び蓋体のそれぞれの接合箇所に形成されている、ベース基体側金属膜と蓋側金属膜とにより、溶融した金錫合金が強固に固着し、ベース基体と蓋体とを強固に接合することが可能となる。
また、前記蓋側金属膜は、異なる金属膜を重ねて形成されていることが望ましい。
このようにすれば、蓋体との接合強度が十分な金属膜、金錫合金との接合強度の十分な金属膜、および、当該二つの金属膜の接合強度を十分に確保するための金属膜、のように、接続強度を確保するために異なる金属膜を用いることができる。
このように、接合強度が十分確保される異なる金属膜を重ねて用いることにより、ベース基体と蓋体とを強固に接合することが可能となる。
また、前記異なる金属膜のうち前記蓋体の表面に形成されている金属膜は、モリブデン(Mo)、またはタングステン(W)であることが望ましい。
このようにすれば、モリブデン(Mo)、またはタングステン(W)が、蓋体を形成する光透過性を有するセラミックスの粒界の僅かな空隙に浸入し易く、この所謂アンカー効果により蓋体とその表面に形成される金属膜との接合強度を強固にすることができる。
また、前記封止用金属が、前記蓋側金属膜の上面の接合箇所にプリコートされていることが望ましい。
このようにすれば、封止用金属が蓋体側にあらかじめプリコートされているので、封止時に、例えば、リング状の封止用金属をパッケージと蓋体との間で位置合わせするといった面倒な作業を回避できる。
また、前記封止用金属もしくは前記蓋側金属膜および前記封止用金属が、前記蓋体の前記ベース基体の接合箇所の限定された領域に設けられていることが望ましい。
このようにすれば、蓋側金属膜や封止用金属の使用を最低限の量とすることができ、接合されない金属の無用な流れ出しや、金を含む高価な材料の無駄を防止することができる。
また、前記蓋体は、0.05mm以上0.2mm以下の厚さを有していることが望ましい。
このようにすれば、落下などによる応力が加わる際に生じる蓋体の破壊を防止することが可能となり、レーザ光の透過を阻害する蓋体の乱反射をレーザ光による周波数調整可能な範囲に抑えることが可能となる。
さらに、前記ベース基体は、封止用の貫通孔を備えており、該封止用の貫通孔は充填材により孔封止されていることが望ましい。
このようにすれば、パッケージに封止用の貫通孔を備えていることから、蓋体の接合後に該貫通孔から、パッケージ内のガスを排出して、その後貫通孔を封止することができる。これにより、蓋体を接合する際に、溶融した封止用金属などから発生するガスなどを排出することができるため、このガスによる発振特性に劣化などを防止することが可能となる。
図1および図2は、本発明の圧電デバイスの一実施形態を示しており、図1は、その蓋体を除いた状態の概略平面図、図2は、図1のA−A線概略断面図である。これらの図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示している。
圧電デバイス30は、ベース基体としてのパッケージ40内に圧電振動片32を内包するように、蓋体48を接合部50を介して気密に封止した構造である。具体的には、圧電デバイス30のパッケージ40は、圧電振動片を気密に収容するもので、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の基板を積層した後、焼結して形成されている。パッケージ40は、第1の基板41およびこの第1の基板41の上に積層された第2の基板42と、第2の基板42の上にさらに積層された第3の基板47とを有している。
パッケージ40の第1の基板41は、パッケージ底面を構成するもので、その上に積層される第2の基板42の端部、例えば、図1および図2における左端付近には、幅方向の各端部に電極部33a,33bが形成されている。この電極部33a,33b上に導電性接着剤34a,34bを介して圧電振動片32の基部の引出し電極の箇所がマウントされ、接合されている。なお、電極部33a,33bは図示しない導電スルーホールなどを利用して、パッケージ40の図示しない外部電極である実装端子と接続されている。
図2において、第2の基板42の圧電振動片32の先端部の下方は、凹状に材料が除かれることで、凹部42aが形成されており、外部からの振動により、圧電振動片32の先端が上下方向に振れても、その先端部がパッケージ40の内側底部に衝突して、破損することを防止している。
第1の基板41と第2の基板42は、これらのほぼ中央付近に貫通孔43が形成されている。この実施形態では、貫通孔は第1の基板41に形成された第1の孔44と、第2の基板42に形成され第1の孔44よりも小径の第2の孔45とを有しており、第1の孔44と第2の孔45とは連通されている。そして、貫通孔43は図示するような段付き孔とされて、段部に導電パターン(金属被覆部)(図示せず)が形成されており、金属充填材46を充填することにより孔封止されている。
圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。この圧電振動片32は、図1に示すように、パッケージ40側と固定される基部35と、この基部35を基端として、図において右に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕36,37を備える、所謂音叉型振動片である。圧電振動片は、これに限らず、水晶ウエハを矩形にカットしたATカット振動片などでもよい。
圧電振動片32の基部35には引出し電極が形成されて、パッケージ40側の電極部33a,33bと電気的に接続され、各振動腕36,37には、好ましくは、腕の伸びる方向に沿った長溝を表裏に同じ形態で形成して、駆動用の電極である励振電極を形成し、上記引出し電極と接続することができる。
さらに、圧電振動片32の各振動腕36,37の例えば先端付近には、周波数調整用の金属被覆部36a,37aが形成されている。この周波数調整用の金属被覆部36a,37aは、圧電振動片32に形成する駆動用電極である励振電極(図示せず)と同じ金属で、同時の工程にて形成することができる。あるいは、周波数調整用の金属被覆部36a,37aは、圧電振動片32の励振電極の一部を利用してもよい。
蓋体48は、光透過性を有するセラミックス(以下、「透光性セラミックス」という。)製である。透光性セラミックスは、例えば、1〜2μm程度の粒径の酸化アルミニウム質の粉体を焼結し、表面が表面粗さ(Ra)0.003μm〜0.008μm程度に仕上げられている。蓋体48は、例えば、この透光性セラミックスの板状の材料から切り出して使用することができる。
蓋体48には、その接合面に接合部50を構成する蓋側金属膜と、金錫合金でなる封止用金属を設けている。蓋側金属膜および封止用金属は、図1に示すパッケージ40の上端である接合面40aに対応する領域に形成される。この蓋側金属膜および封止用金属を含む接合部50については、後段落で詳細に説明する。
ここで、蓋体48としての透光性セラミックスの厚さについて、図4を用いて説明する。図4は、透光性セラミックスの厚さと、光透過率、及び強度との相関を示すグラフである。
透光性セラミックスの光透過性は、パッケージ40に蓋体48を接合後において、圧電振動片32に設けた周波数調整用の金属被覆部36a,37aに外部からレーザ光を透過させて周波数調整を行うために用いられる。図4に示すように、透光性セラミックスを光としてのレーザ光が透過する透過率は、透光性セラミックスの厚さが薄くなるほど大きくなる。これは、透光性セラミックスによるレーザ光の屈折、乱反射などの発生が厚さが薄いほど起こり難いためである。従って、レーザ光は、透光性セラミックスの厚さが薄くなるほど透過し易くなる。
一般的に周波数調整に用いられる出力(20〜30mW程度)のレーザ光により、周波数調整用の金属被覆部36a,37aを問題なく蒸散させるための透過率は、経験上50%以上が必要とされている。この透過率45%以上が確保できる透光性セラミックスの厚さは、図4に示す透過率使用可能領域内であり、具体的には0.2mm以下であれば良いことがわかる。
反面、透光性セラミックスは、厚さが薄くなるにつれて強度が低下する。この強度が規定値になると、落下等の衝撃、或いは曲げ応力により蓋体48が割れるなどの破壊を生じることがある。透光性セラミックスの強度は、一例として図5に示すような測定方法による(試験片を一定距離に配置された2支点上に置き、支点間の中央から左右に等しい距離にある2点に分けて荷重を加えて折れたときの最大曲げ応力)4点曲げ強さで表される。透光性セラミックスの強度は、570メガパスカル(MPa)以上であることが望ましいとされており、強度使用可能領域としての透光性セラミックスの厚さは、図4に示すように0.05mm以上であることがわかる。
これらにより、使用可能な透光性セラミックスの厚さは、前述の透過率使用可能領域と強度使用可能領域とが重なる領域である図4に示す実用使用可能領域に対応した0.07mm以上0.15mm以下の範囲にあることが望ましい。
なお、蓋体48の光透過性は、パッケージ40に蓋体48を接合した後の圧電振動片32に設けた周波数調整用の金属被覆部36a,37aに対応する領域に有していればよい。従って、蓋側金属膜および封止用金属は、周波数調整用の金属被覆部36a,37aに対応する領域以外の領域であれば、パッケージ40の上端である接合面40aに対応する領域を越える領域まで形成されていてもよい。
次に、この蓋側金属膜と封止用金属を含む接合部50について図3に沿って説明する。図3は、パッケージ40と蓋体48の接合箇所を拡大して示す部分断面図である。尚、図示の金属各層は理解の便宜のため実際よりも厚く示している。
図3において、接合部50は、ベース基体側金属膜54、封止用金属64、および蓋側金属膜65により構成されている。パッケージ40の上端である接合面40aには、ベース基体側金属膜54が形成されている。このベース基体側金属膜54は、例えば、セラミックスに対する下地であるタングステン(W)層51の上に、ニッケル(Ni)層52を被覆し、その上に金(Au)層53を被覆したものである。
これに対して、蓋体48の一面である接合面48aには、蓋側金属膜65が形成されている。蓋側金属膜65は、例えば、光透過性セラミックス表面にタングステン(W)層61を形成し、好ましくは、その表面にニッケル(Ni)層62を形成し、さらにその表面に金(Au)層63を形成したものである。ニッケル層62は、タングステン層61から金層63へ、タングステンが拡散することを阻止するために設けられる。
タングステン(W)層61は、例えば、光透過性セラミックス表面に塗布されたペースト状の材料を1000度程度の高温で焼成することによって形成することができる。また、ニッケル(Ni)層62、および金(Au)層63は、例えば、各層毎に電解メッキ処理を行うことによって形成できる。さらに、好ましくは、蓋側金属膜65の表面側には、封止用金属64がプリコートされている。
封止用金属64は、金錫合金(AuSn)で形成されている。封止用金属64を構成する金錫合金は、予め用意された合金の板を、接合面40aに対応する形状に打ち抜いて、これを加熱溶融して接合することができる。あるいは、蓋側金属膜65の表面側に、金と錫とを蒸着またはスパッタリングにより順次層形成し、加熱溶融して合金としてもよい。
本実施形態は、以上のように構成されており、その製造の工程を簡単に説明すると、先ず、前工程として、パッケージ40と蓋体48を別々に形成する。パッケージ40は、貫通孔43を塞がない状態で、圧電振動片32の接合工程を行う。すなわち、パッケージ40の内面に露出した電極部33a,33b上に導電性接着剤34a,34bを塗布し、その上に圧電振動片32をマウントして、乾燥・硬化させることにより、圧電振動片32をパッケージ40内に固定する。
次いで、例えば、真空チャンバー内にパッケージ40を入れて、封止工程を実行する。
この場合、パッケージ40に図3で説明したベース基体側金属膜54が形成されており、蓋体48には、蓋側金属膜65が形成され、さらに、封止用金属64がプリコートされているので、パッケージ40上に蓋体48を載せて、所定の加熱を行うだけで、蓋体48をパッケージ40に対して接合封止することができる。
この場合、封止用金属64は、金錫合金であるから、圧電振動片32に悪影響を与える程高い温度でない280度程度で溶融させて封止することができる。また、封止用金属64(金錫合金)は、280度程度で溶融するため、圧電デバイス30を使用する機器などの基板に、圧電デバイス30を実装する際のリフロー工程の加熱(250度程度)で溶融し流れ出すことはない。この加熱時には、圧電振動片32を接合した導電性接着剤やパッケージ40内部の水分などがガスとして生成されるが、その生成ガスは貫通孔43から外部に放出される(脱ガス)。その後、貫通孔43の内側段部に例えば球形のAuGe合金を配置し、レーザ光などにより溶融させて、充填金属(金属充填材)46とし、貫通孔43を孔封止することができる。
最後に、図2に示すように、外部から光の一例としてのレーザ光LBを照射すると、透光性セラミックス製の蓋体48を透過してレーザ光LBは圧電振動片32の周波数調整用の金属被覆部36a,37aに当たりその一部を蒸散させることで、質量削減方式による周波数調整がされる。
以上により、圧電デバイス30が完成する。
このように、本実施形態にあっては、蓋体48が透光性セラミックス製であるため、レーザ光LBが透過する。従って、蓋体48による封止後に、外部からレーザ光LBを照射してパッケージ40内の圧電振動片32の周波数調整用の金属被覆部36a,37aを蒸散させることにより、質量削減方式による周波数調整をすることができる。
また、透光性セラミックスは、粒子が微細であることなどにより、室温での4点曲げ強さが600MPaと従来のホウ珪酸ガラスの100MPaと比べ6倍も強い。このため、蓋体48を、従来のガラス製の蓋体より厚さを薄くしても(実用使用可能領域の範囲内において)所望される強度を確保することが可能となる。これにより、薄型の圧電デバイス30を提供することが可能となる。
さらに、透光性セラミックス製の蓋体48の接合には、金錫合金である封止用金属64を用いているので、圧電デバイス30の実装時のリフロー時の熱にも耐え、しかも、蓋体48の封止時に圧電振動片32に悪影響を与えることも同時に防止される。
さらに、パッケージ40に封止用の貫通孔43を備えていることから、蓋体48の封止時に該貫通孔43から、パッケージ40内のガスを排出して、その後孔封止することができる。このため、圧電振動片32にガス成分が付着してCI値が上昇することがない。
かくして、パッケージ40と蓋体48とを環境汚染のおそれなく封止し、しかも周波数を精密に調整できて、薄型の圧電デバイス30を提供することができる。
なお、蓋側金属膜65を構成する金属層のうちのタングステン(W)層61に変えて、モリブデン(Mo)を用いたモリブデン(Mo)層としてもよい。
また、封止用金属64は、パッケージ40側のベース基体側金属膜54の表面にプリコートしてもよい。さらに、封止用金属64は、図3の接合面40aに対応した領域にだけ、蓋体48側もしくはパッケージ40側に形成することができる。これにより、封止時に封止用金属64としての金錫合金が不要に流れ出して、高価な材料の無駄を生じることが防止できる。
本発明は上述の実施形態に限定されない。実施形態の各構成はこれらを適宜省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
また、この発明は、パッケージに被われるようにして、内部に圧電振動片を収容するものであれば、圧電振動子、圧電発振器等の名称にかかわらず、全ての圧電デバイスに適用することができる。
本発明の圧電デバイスの実施形態を示す蓋体を除いた概略平面図。 図1のA−A概略断面図。 図1の圧電デバイスの蓋体とパッケージとの接合部分の拡大断面図。 透光性セラミックスの厚さと、光透過率、及び強度との相関を示すグラフ。 透光性セラミックスの強度の測定方法を示す概略正断面図。 従来の圧電デバイスの一例を示す概略断面図。
符号の説明
30…圧電デバイス、32…圧電振動片、33a,33b…電極部、34a,34b…導電性接着剤、35…基部、36,37…振動腕、36a,37a…金属被覆部、40…ベース基体としてのパッケージ、40a…接合面、41…第1の基板、42…第2の基板、42a…凹部、43…貫通孔、44…第1の孔、45…第2の孔、46…金属充填材、47…第3の基板、48…蓋体、48a…接合面、50…接合部、51…タングステン(W)層、52…ニッケル(Ni)層、53…金(Au)層、54…ベース基体側金属膜、61…タングステン(W)層、62…ニッケル(Ni)層、63…金(Au)層、64…封止用金属、65…蓋側金属膜。

Claims (8)

  1. ベース基体と、
    前記ベース基体に固定され、光による周波数調整用の金属被覆部が表面に形成された圧電振動片と、
    前記圧電振動片を内包し、前記ベース基体に気密に接合された光透過性を有するセラミックス製の蓋体と、
    前記ベース基体と前記蓋体との間に形成された前記ベース基体と前記蓋体とを接合するための封止用金属としての金錫合金を少なくとも含む接合部と、を有していることを特徴とする圧電デバイス。
  2. 請求項1に記載の圧電デバイスにおいて、
    前記接合部は、
    前記ベース基体の、前記蓋体との接合箇所に形成された金を含むベース基体側金属膜と、
    前記蓋体の、前記ベース基体側金属膜に対応する接合箇所に形成された蓋側金属膜と、
    前記ベース基体側金属膜と前記蓋側金属膜との間に形成された前記金錫合金と、を含むことを特徴とする圧電デバイス。
  3. 請求項1または請求項2に記載の圧電デバイスにおいて、
    前記蓋側金属膜は、異なる金属膜を重ねて形成されていることを特徴とする圧電デバイス。
  4. 請求項2または請求項3に記載の圧電デバイスにおいて、
    前記異なる金属膜のうち前記蓋体の表面に形成されている金属膜は、モリブデン(Mo)、またはタングステン(W)であることを特徴とする圧電デバイス。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の圧電デバイスにおいて、
    前記封止用金属が、前記蓋側金属膜の上面の接合箇所にプリコートされていることを特徴とする圧電デバイス。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の圧電デバイスにおいて、
    前記封止用金属もしくは前記蓋側金属膜および前記封止用金属が、前記蓋体の前記ベース基体の接合箇所の限定された領域に設けられていることを特徴とする圧電デバイス。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の圧電デバイスにおいて、
    前記蓋体は、0.05mm以上0.2mm以下の厚さを有していることを特徴とする圧電デバイス。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の圧電デバイスにおいて、
    さらに、前記ベース基体は、封止用の貫通孔を備えており、該封止用の貫通孔は充填材により孔封止されていることを特徴とする圧電デバイス。
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JP2008294783A (ja) * 2007-05-25 2008-12-04 Epson Toyocom Corp 圧電振動子及びその製造方法
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KR101046390B1 (ko) * 2009-06-29 2011-07-05 주식회사 하이닉스반도체 반도체 패키지 및 이의 제조 방법

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