JP2007056441A - 強化繊維織物とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 複数本の強化繊維束を含む織物基材の少なくとも一方の表面に樹脂材料を固着させた後に、該織物基材を構成する複数本の強化繊維束の相対位置に変動を与えることで、2本以上の強化繊維束にまたがって固着している樹脂材料を該2本以上の強化繊維束の一部から剥がし、非繊維軸方向引張試験による引張歪みが1%に到達するまでの荷重の最大値が0.01〜0.75Nの範囲内の強化繊維織物とする。
【選択図】 図9
Description
(1)複数本の強化繊維束を含む織物基材の少なくとも一方の表面に樹脂材料が固着された強化繊維織物であって、非繊維軸方向引張試験による引張歪みが1%に到達するまでの荷重の最大値が、0.01〜0.75Nの範囲内にある強化繊維織物。
(2)非繊維軸方向引張試験による引張歪みが5%に到達するまでの荷重の最大値が、0.1〜1.0Nの範囲内にある、前記(1)に記載の強化繊維織物。
(3)樹脂材料の固着量が、1〜50g/m2である、前記(1)または(2)に記載の強化繊維織物。
(4)樹脂材料が熱可塑性樹脂を主成分とする、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の強化繊維織物。
(5)織物基材が二方向性織物である、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の強化繊維織物。
(6)強化繊維束が炭素繊維束である、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の強化繊維織物。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の強化繊維織物を少なくとも1層含んでいるプリフォーム。
(8)前記(7)に記載のプリフォームに、マトリクス樹脂が含浸している繊維強化樹脂成形品。
(9)複数本の強化繊維束を含む織物基材の少なくとも一方の表面に樹脂材料を固着させた後に、該織物基材を構成する複数本の強化繊維束の相対位置に変動を与えることで、2本以上の強化繊維束にまたがって固着している樹脂材料を該2本以上の強化繊維束の一部から剥がす強化繊維織物の製造方法。
(10)前記織物基材に5〜45°のせん断変形を与えることで、該織物基材を構成する複数本の強化繊維束の相対位置に変動を与える、前記(9)に記載の強化繊維織物の製造方法。
(11)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の強化繊維織物および強化繊維束を含む織物基材を賦形型に積層配置し、次いで該強化繊維織物および織物基材の積層体を加圧、加熱することで強化繊維織物に固着している樹脂材料を軟化して該積層体の層間を接着するプリフォームの製造方法。
(12)複数の前記(1)〜(6)のいずれかに記載の強化繊維織物を賦形型に積層配置し、次いで該強化繊維織物の積層体を加圧、加熱することで強化繊維織物に固着している樹脂材料を軟化して該積層体の層間を接着するプリフォームの製造方法。
(13)前記(11)または(12)に記載の製造方法によって製造されたプリフォームに、マトリクス樹脂を含浸させ硬化または固化させる繊維強化樹脂成形品の製造方法。
上記樹脂材料は強化繊維織物の両表面に固着されていても良い。しかしながら、強化繊維織物の層間を接着させる際、対向する強化繊維織物の少なくとも一方に樹脂材料が存在すれば層間接着効果を得られる。従って、積層順を工夫することにより、各層間で接する強化繊維織物の一方の表面に樹脂材料が固着されていれば、層間の接着による形状保持効果を十分に得ることができる。
ここで、非繊維軸方向引張試験とは、強化繊維織物の面内方向に引張荷重を加えたときに強化繊維織物の変形が最も大きくなる方向において、変位と荷重を測定するものであり、具体的には次の方法による。
この試験片に対して非繊維軸方向引張試験を行うと、強化繊維束の繊維軸方向とは異なる方向に引張荷重が加えられ、それに伴い強化繊維織物を構成する強化繊維束間の相対位置がずれて織角度が変化する。その結果、試験片としては、測定部長の距離が大きくなるように変形する(図4参照)。つまり、非繊維軸方向引張試験において織角度が変化して生じる変形は、強化繊維織物を立体形状へ追従させる場合に必要な変形と同じメカニズムによるものであり、非繊維軸方向引張試験において荷重と変形量の関係を測定することで、強化繊維織物の変形しやすさを知ることができる。例えば、一定量の変形を与えるために必要な荷重が小さい強化繊維織物は、変形性に優れており立体形状に追従しやすい強化繊維織物であると言える。
非繊維軸方向引張試験による引張歪みが1%に到達するまでの荷重の最大値が、0.01〜0.75Nの範囲内であれば、その強化繊維織物は変形初期の微小な変形域においても各々の部分が小さい変形荷重で滑らかに変形することができるため、立体形状になめらかに追従することができ、シワなどの不具合を生ずる可能性が低い。当該荷重の最大値の上限は、好ましくは0.6N、さらに好ましくは0.45Nである。一方、当該荷重の最大値の下限は、0.05が好ましく、0.1がさらに好ましい。引張歪みが1%に到達するまでに必要な荷重の最大値が、0.05〜0.6Nの範囲内の場合には変形性がさらに優れ、0.1〜0.45Nの範囲内であればきわめて優れた変形性を有し、立体形状へシワ無く変形させることがさらに容易となる。
非繊維軸方向引張試験による引張歪みが5%に到達するまでの荷重の最大値が、0.1〜1.0Nの範囲内にあれば、強化繊維織物は小さい変形荷重下での微小な変形に加え、大きな変形が必要となる場合においても強化繊維束間の相対位置が変化しやすくシワなどの不具合を生ずる可能性が低い。当該荷重の最大値の上限は、好ましくは0.85N、さらに好ましくは0.7Nである。一方、当該荷重の最大値の下限は、0.15が好ましく、0.2がさらに好ましい。引張歪みが5%に到達するまでの荷重の最大値が、0.15〜0.85Nであれば変形性はさらに優れ、0.20〜0.70Nであれば極めて優れた変形性を有し、大きな変形が必要な場合でも立体形状へシワ無く変形することがさらに容易となる。
本発明の強化繊維織物を構成する織物基材としては、複数本の強化繊維束から構成されるものを適宜選択することができる。例えば、互いに平行となるよう一方向に引き揃えられた複数本の強化繊維束と、それらに直交し径が小さい補助繊維(単糸または繊維束)が互いに交錯して織構造をなしている一方向性織物、あるいは、複数本の強化繊維束を二方向(たとえば直交する二方向)に織成してなる二方向性織物、さらには、それぞれ平行に引き揃えられた複数本の強化繊維束を互いの繊維方向が異なるよう多段に積層し、それらをステッチングなどで接合した多軸織物などを用いることができる。中でも、二方向性織物が好ましい。二方向性織物の織形態としては、平織り、綾織り、繻子織りなどが挙げられる。二方向性織物は、強化繊維束間の相対位置の変化による織物基材の変形がしやすく立体形状に変形しやすいこと、少ない枚数で力学的に擬似等方性を有する積層構成を得やすいことなどの利点があり、好ましい。
織物基材を構成する強化繊維束としては、炭素繊維束、黒鉛繊維束、ガラス繊維束、または、アラミド繊維束などを用いることができる。中でも、炭素繊維束であることが好ましい。炭素繊維束を構成する炭素繊維には、ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、ピッチ系などの種類があるが、強度、弾性率等のバランスからポリアクリロニトリル系炭素繊維が、好ましく用いられる。炭素繊維束を用いることにより、最終製品である繊維強化樹脂成形品の力学特性を高いものとすることができる。かかる観点から、本発明に用いる炭素繊維束の引張弾性率は、110〜600GPaであることが好ましく、210〜600GPaであれば更に優れた力学特性を発現することができて好ましい。ここで引張弾性率は、JIS R7601(1986)に基づいて測定される値を指し、単位はGPaである。
2つの強化繊維束にまたがって固着している樹脂材料は、通常、いずれか一方の強化繊維束に対してより強く固着している。そのために、該樹脂材料が固着している2つの強化繊維束間の相対位置が変動した場合には、樹脂材料はより強く固着している強化繊維束と共に移動し、その結果、他方の強化繊維束から引き剥がされる。
このように外力により強制的に強化繊維束間の相対位置を変動させることで、2つあるいはそれ以上の強化繊維束に固着していた樹脂材料は、一部の強化繊維束から剥がれ、より強く固着している強化繊維束のみへ固着した状態となる。
その結果、樹脂材料が表面に固着した強化繊維織物であっても樹脂材料に変形を拘束する作用がないために、非繊維軸方向引張試験による引張歪みが1%に到達するまでの荷重の最大値が0.01〜0.75Nの範囲内というような性質を有するものとなり、樹脂材料が固着されていない織物基材と同等の優れた変形性を発現することができる。
なお、強化繊維織物全体としては、部分的に複数本の強化繊維束にまたがって固着している樹脂材料が強化繊維束から剥がれずにそのまま残っていてもよい。
また、織物基材を構成する複数本の強化繊維束間の相対位置に変動を与えることで強化繊維束から樹脂材料の固着を剥がすためには、樹脂材料は実質的に固形状態となっている必要がある。すなわち、樹脂材料を熱融着により固着させた場合には十分に冷却した後に、溶液として吹き付けた場合には十分に乾燥させてから、強化繊維束の相対位置を変動させる。こうすることで、効率的に固着している樹脂材料を剥がすことができる。
巻出し機構は、樹脂材料が固着した織物基材のロールを設置する軸と、ロールから引出される織物基材に対して適宜張力を付与する機構からなる。張力を付与する機構は、搬送される織物基材に対して張力を付与することができればいかなる機構を用いることもできるが、例えばロールが設置される軸にパウダーブレーキなどのトルクを付与する装置を接続して張力を付与する機構、搬送される織物基材を、回転を制御した一対のロールでニップすることで張力を付与する機構、あるいは、回転を制御したロールと織物基材の摩擦力により張力を付与する機構などを用いることができる。
積層体を加圧する方法としては、たとえば、所望する繊維強化樹脂成形品の形とほぼ同一形状に賦形できる一対の賦形型(すなわち、マトリクス樹脂を注入、硬化させる成形型とほぼ同一の型形状を有する型)を用い、一方の賦形型に積層体を積層配置した後に他方の賦形型を閉じて締付けることで積層体を加圧しながら賦形型に沿った形状に変形させる方法を例示できる(図11参照)。また、成形型とほぼ同一の型形状を有する片面の賦形型を用い、積層体をその賦形型の上に積層配置した後、その上から積層体をシートで覆い、シートと賦形型とで囲まれた空間の内部を真空にしたり、チャンバーボックス内に加圧した気体を導入することで、シートを介して積層体を加圧し、賦形型に押付けて賦形型に沿った形状に変形させる方法などを例示できる(図12参照)。なお、これらの方法に限定はされない。また、上記一対の賦形型は、それを構成する一方の賦形型が複数個に分割されているようなものでもよい。
マトリクス樹脂としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。中でもエポキシ樹脂は、取り扱い性、機械的特性に優れることから、特に好ましく用いることができる。
二方向性織物基材の一方の表面に、ポリビニルフォルマール樹脂を主成分とする粒子状の樹脂材料を、エンボスロールとドクターブレードを用いて、単位面積あたりの質量が5g/m2となるように計量しながら落下させ、均一に分散させた。続いて、織物基材の表面温度が185℃になるようにセットした遠赤外線ヒータの下を0.3m/分で通過させることで樹脂材料を織物基材上に固着させ、樹脂材料が表面に固着した強化繊維織物をロールに巻き取った。
その後、治具を介して試験片をその長軸方向に引っ張る非繊維軸方向引張試験を行い、試験片の引張歪み(引張試験装置の変位に対応)が5%(引張試験装置変位7.5mm)に到達するまで継続して荷重を測定し、試験片の歪みと荷重との関係を得た。なお、測定値にはバラツキが存在すると考えられるため、試験片は3枚準備し、各試験片について歪みが1%(引張試験装置変位1.5mm)、および5%(引張試験装置変位7.5mm)に到達するまでの最大荷重を読み取り、試験片3枚の平均を各引張歪みにおける荷重の最大値とした。
実施例1と同じ強化繊維織物を、同じ積層構成で積層した(サイズ:500mm×400mm、積層枚数4枚)。
織物基材の表面に固着する樹脂材料の量を、10g/m2とした以外は、実施例1と同様に樹脂粒子を固着させた強化繊維織物を作製し、実施例1と同様の変形履歴を与えた。得られた強化繊維織物の表面を観察したところ、樹脂材料は、織物基材の表面に点在して固着していた。また、せん断変形を与えたことによる樹脂材料の織物基材からの脱落は見られなかった。
この強化繊維織物を、実施例1と同様の方法で積層し、その積層体を実施例1と同じ賦形型を用い同じ方法で変形させた。結果、積層体は、賦形型の形状に沿った形に変形されその形状が固定されていた。また形状が付与された積層体の表面にはシワが生じていなかった。積層体の層間は剥がれることがなく、立体的に変形された形状も安定しており、端部をつかんで持ち上げても変形することはなかった。すなわち、この方法で得られたプリフォームは、表面にシワが生じておらず賦形型通りの形状が発現し、さらに、その形状から変形しないことに優れており、繊維強化樹脂成形品用プリフォームとして非常に好ましいものであった。
二方向性織物基材に、東レ株式会社製BT70−20(織組織:平織り,織物目付け:213g/m2,縦糸織密度:3.27本/25mm,横糸織密度:3.27本/25mm)を用いた以外は、実施例1と同様に強化繊維織物を作製した。なお、この二方向性織物基材に用いられていた強化繊維束は、東レ株式会社製炭素繊維T700S−12K(フィラメント数:12,000本、引張弾性率:230GPa,引張強度:4.9GPa,繊度:800tex,破断伸度:2.1%)であった。
この強化繊維織物に実施例1と同様の非繊維軸方向引張試験を行った。結果、引張歪みが1%に到達するまでに付与された荷重の最大値(3枚の平均値)は0.17N、引張歪みが5%に到達するまでに付与された荷重の最大値(3枚の平均値)は0.4Nであった。
強化繊維織物を積層しその積層体を変形させるにあたって次のようにした以外は実施例1と同様の方法でプリフォームを形成した。
織物基材の表面に固着する樹脂材料の量を、3g/m2とした以外は、実施例1と同様に樹脂粒子を固着させた強化繊維織物を作製し、実施例1と同様の変形履歴を与えた。得られた強化繊維織物の表面を観察したところ、樹脂材料は、織物基材の表面に点在して固着していた。また、せん断変形を与えたことによる樹脂材料の織物基材からの脱落は見られなかった。
この強化繊維織物を、実施例1と同様の方法で積層し、その積層体を実施例1と同じ賦形型を用い同じ方法で変形させた。結果、積層体は、賦形型の形状に沿った形に変形されその形状が固定されていた。また形状が付与された積層体の表面にはシワが生じていなかった。積層体の層間は剥がれることがなく、立体的に変形された形状も安定しており、端部をつかんで持ち上げても変形することはなかった。すなわち、この方法で得られたプリフォームは、表面にシワが生じておらず賦形型通りの形状が発現し、さらに、その形状から変形しないことに優れており、繊維強化樹脂成形品用プリフォームとして非常に好ましいものであった。
面内方向へのせん断変形を与えなかった以外は、実施例1と同様にして、強化繊維織物(樹脂材料固着量:5g/m2)を作製した。
この強化繊維織物に実施例1と同様の非繊維軸方向引張試験を行った。結果、引張歪みが1%に到達するまでに付与された荷重の最大値(3枚の平均値)は1.5N、引張歪みが5%に到達するまでに付与された荷重の最大値(3枚の平均値)は2.2Nであった。
この強化繊維織物を、実施例1と同様の方法で積層し、その積層体を実施例1と同じ賦形型を用い同じ方法で変形させた。結果、変形した積層体の表面には、強化繊維織物の織目の乱れが多く見られ、特に3次元的な変形が大きくなる部分において多数のシワが生じており、賦形型通りの形状に変形していなかった。一方、積層体の層間は剥がれることがなく、端部をつかんで持ち上げても変形することはなかった。すなわち、この方法で得られたプリフォームは、形状が変形しないことには優れているが、表面にシワが多数生じており、賦形型に沿った形状を発現していないことから、繊維強化樹脂成形品用プリフォームとして使用に耐えるものではなかった。
比較例1と同様の強化繊維織物(樹脂材料固着量:5g/m2)を、同じ積層構成で積層した。
面内方向へのせん断変形を与えていない以外は、実施例3と同様にして、強化繊維織物(樹脂材料固着量:10g/m2)を作製した。
面内方向へのせん断変形を与えていない以外は、実施例4と同様にして、強化繊維織物(樹脂材料固着量:5g/m2)を作製した。
実施例1と同じ二方向性織物基材に対して、樹脂材料を固着させず、また面内方向へのせん断変形も与えないまま、実施例1と同様の方法で非繊維軸方向引張試験を行った。結果、引張歪みが1%に到達するまでに付与された荷重の最大値(3枚の平均値)は0.22N、引張歪みが5%に到達するまでに付与された荷重の最大値(3枚の平均値)は0.45Nであった。
二方向性織物基材の表面に固着する樹脂材料の量を60g/m2とした以外は、実施例1と同様に樹脂粒子を固着させた強化繊維織物を作製し、実施例1と同様の変形履歴を与えた。得られた強化繊維織物の表面を観察したところ、隣接する点状の樹脂材料同士が結合しているものが多くみられ、織物基材の表面は広く樹脂材料に覆われていた。また、せん断変形を与えたことによる樹脂材料の織物基材からの脱落は見られなかった。
12 織物基材の3つの強化繊維束にまたがって固着している樹脂材料
13 織物基材の1つの強化繊維束のみに固着した樹脂材料
14 織物基材を構成する強化繊維束(縦糸)
15 織物基材を構成する強化繊維束(横糸)
31 織物基材の試験片
41 試験片取付け部
42 織物基材の試験片
51 織物基材の表面に固着した樹脂材料
81 一部の強化繊維束のみに固着している樹脂材料
111 賦形型(下型)
112 賦形型(上型)
113 積層体
121 賦形型
122 積層体
123 シート
124 シール材
125 チャンバーボックス
126 真空ポンプ
127 加圧装置
131 賦形型(下型)
132 賦形型(上型)
133 積層体
134 部分型
135 加熱手段
141 賦形型(下型)
142 賦形型(上型)
143 積層体
144 突出可能な可動部分
145 加熱手段
151 賦形型
152 積層体
153 シート
154 シール材
155 部分型
156 ヒータ
157 真空ポンプ
158 加圧装置
159 チャンバーボックス
161 端部把持揺動機構
162 織物基材の巻出し機構
163 織物基材の巻取り機構
164 織物基材
171 ニップ揺動機構
181 揺動ロール
182 搬送ロール
θ せん断変形角度
Claims (13)
- 複数本の強化繊維束を含む織物基材の少なくとも一方の表面に樹脂材料が固着された強化繊維織物であって、非繊維軸方向引張試験による引張歪みが1%に到達するまでの荷重の最大値が、0.01〜0.75Nの範囲内にある強化繊維織物。
- 非繊維軸方向引張試験による引張歪みが5%に到達するまでの荷重の最大値が、0.1〜1.0Nの範囲内にある、請求項1に記載の強化繊維織物。
- 樹脂材料の固着量が、1〜50g/m2である、請求項1または2に記載の強化繊維織物。
- 樹脂材料が熱可塑性樹脂を主成分とする、請求項1〜3のいずれかに記載の強化繊維織物。
- 織物基材が二方向性織物である、請求項1〜4のいずれかに記載の強化繊維織物。
- 強化繊維束が炭素繊維束である、請求項1〜5のいずれかに記載の強化繊維織物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の強化繊維織物を少なくとも1層含んでいるプリフォーム。
- 請求項7に記載のプリフォームに、マトリクス樹脂が含浸している繊維強化樹脂成形品。
- 複数本の強化繊維束を含む織物基材の少なくとも一方の表面に樹脂材料を固着させた後に、該織物基材を構成する複数本の強化繊維束の相対位置に変動を与えることで、2本以上の強化繊維束にまたがって固着している樹脂材料を該2本以上の強化繊維束の一部から剥がす強化繊維織物の製造方法。
- 前記織物基材に5〜45°のせん断変形を与えることで、該織物基材を構成する複数本の強化繊維束の相対位置に変動を与える、請求項9に記載の強化繊維織物の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の強化繊維織物および強化繊維束を含む織物基材を賦形型に積層配置し、次いで該強化繊維織物および織物基材の積層体を加圧、加熱することで強化繊維織物に固着している樹脂材料を軟化して該積層体の層間を接着するプリフォームの製造方法。
- 複数の請求項1〜6のいずれかに記載の強化繊維織物を賦形型に積層配置し、次いで該強化繊維織物の積層体を加圧、加熱することで強化繊維織物に固着している樹脂材料を軟化して該積層体の層間を接着するプリフォームの製造方法。
- 請求項11または12のいずれかに記載の製造方法によって製造されたプリフォームに、マトリクス樹脂を含浸させ硬化または固化させる繊維強化樹脂成形品の製造方法。
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