JP2007052237A - 近紫外線用結像レンズ - Google Patents
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Abstract
【課題】 コンパクトでありながら画角およびバックフォーカスが十分に確保され、近紫外線領域において良好な収差性能を発揮し、かつ、容易に形成可能な近紫外線用結像レンズを提供する。
【解決手段】 本発明の近紫外線用結像レンズは、負の屈折力を有する前群FRと、正の屈折力を有する後群REとが物体側から順に配設されたものである。前群FRは2枚の負のレンズL11,L12を有する。レンズL11の面S1は非球面となっている。後群REは、アッベ数が70以上である硝材からなる正のレンズL21〜L23を有すると共に、最も像側に負のレンズL31を有する。レンズL21の面S5およびレンズL31の面S12はいずれも非球面となっている。さらに、以下の条件式(1)から(3)を全て満足するように構成されている
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の近紫外線用結像レンズは、負の屈折力を有する前群FRと、正の屈折力を有する後群REとが物体側から順に配設されたものである。前群FRは2枚の負のレンズL11,L12を有する。レンズL11の面S1は非球面となっている。後群REは、アッベ数が70以上である硝材からなる正のレンズL21〜L23を有すると共に、最も像側に負のレンズL31を有する。レンズL21の面S5およびレンズL31の面S12はいずれも非球面となっている。さらに、以下の条件式(1)から(3)を全て満足するように構成されている
【選択図】 図1
Description
本発明は、CCD(Charge Coupled Device)や撮像管等の撮像素子を用いたデジタルカメラや、銀塩フィルムなどを用いたカメラに好適な固定焦点の結像レンズに係り、特に、近紫外線領域において使用される近紫外線用結像レンズに関する。
従来より、紫外線領域に対応した光学系が様々な用途に用いられている。例えば、可視光に比べて物体表面での拡散が大きいという紫外線の特性を利用し、工業製品等の表面の傷検査が行われている。この場合、紫外線照明を物体表面に照射したのち結像レンズを介して反射光を検出することで、その物体表面の微細な傷や欠陥の有無を検査するようにしている。
このような紫外線領域で使用し得る結像レンズのレンズ材料としては、紫外線の透過率を考慮すると、事実上、蛍石(CaF2)および石英(SiO2)の2種類のみに限られてしまう。なお、ここでいう石英とは、合成石英および溶融石英を意味する。ところが、これら蛍石や石英のみをレンズ材料として用いた場合には、それら相互間の色分散の差が比較的小さいことから色収差を低減することが難しく、しかも屈折率が比較的低いことからペッツバール和が大きくなる(像面湾曲の十分な補正が困難となる)傾向にある。このため、紫外線領域で使用される結像レンズは、例えば顕微鏡用対物レンズのような画角の狭い結像レンズとして使用されることが多かった。
このような背景から、本出願人は、良好な収差性能を確保しつつ広画角化を図るようにした結像レンズを開発し、特許文献1に開示している。
特許第3397439号公報
ところが、紫外線用の結像レンズは、上記した傷検査以外にも自然観察など種々の用途での需要がある。こうした種々の用途に適用するにあたって、より長い(例えば、焦点距離程度の)バックフォーカスが要求されるようになってきている。また、蛍石などの結晶性光学材料や石英(合成石英および溶融石英)は、それ以外の光学材料に比べて一般に非常に高価である。また、蛍石については他の硝材と比べると加工性に劣るので、曲率半径の小さな面を高精度に形成したり研磨によって凹面を形成することが困難である。このため、結晶性光学材料や石英(合成石英および溶融石英)を用いることなく容易に形成可能な結像レンズが望まれている。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、コンパクトでありながら画角およびバックフォーカスが十分に確保され、近紫外線領域において良好な収差性能を発揮し、かつ、容易に形成可能な近紫外線用結像レンズを提供することにある。
本発明の近紫外線用結像レンズは、負の屈折力を有すると共に少なくとも1つの非球面を有する前群と、正の屈折力を有すると共に少なくとも1つの非球面を有する後群とを物体側から順に備えるようにしたものである。前群は、負レンズを少なくとも2枚有し、後群は、アッベ数が70以上である硝材からなる正レンズを少なくとも3枚有すると共に最も像側に負レンズを有している。ここでいうアッベ数とは、d線に対する屈折率Ndから1をひいたもの(Nd−1)を、F線に対する屈折率NFとC線に対する屈折率NCとの差分(NF−NC)によって割った値(Nd−1)/(NF−NC)である。
本発明の近紫外線用結像レンズは、さらに、以下の条件式(1)から(3)を全て満足するように構成されている。但し、fFRは前群の焦点距離、fは全系の焦点距離、fREは後群の焦点距離、Bfは全系のバックフォーカスである。
−3.0<fFR/f<−1.5 ……(1)
1.7<fRE/f<2.5 ……(2)
1.1<Bf/f<1.8 ……(3)
1.7<fRE/f<2.5 ……(2)
1.1<Bf/f<1.8 ……(3)
本発明の近紫外線用結像レンズでは、負の屈折力を有する前群と正の屈折力を有する後群とを物体側から順に備えるようにしたので、比較的大きな画角が得られる。前群が少なくとも1つの非球面を有することにより歪曲収差が補正され、後群が少なくとも1つの非球面を有することにより球面収差が補正される。最も像側に配置された負レンズにより、像面湾曲が補正される。後群では、少なくとも3枚の正レンズを有するので球面収差の発生が抑制されるうえ、それら3枚の正レンズが70以上のアッベ数である硝材からなるので、分散が低減される。さらに、条件式(1)から(3)を満足するようにしたので、コンパクトな構成でありながら画角およびバックフォーカスが十分に確保される。このため、例えば350nm〜400nm程度の近紫外線領域においても良好な収差性能が発揮される。
本発明の近紫外線用結像レンズでは、前群における少なくとも1枚の負レンズが、60以上のアッベ数を示す硝材により構成されることが望ましい。また、後群における最も像側の負レンズが、38以下のアッベ数である硝材からなることが望ましい。さらに、後群における最も像側の負レンズを構成する材料が、350nmの波長の光に対して、10mmの厚みで80%以上の透過率を示すものであるとよい。
本発明の近紫外線用結像レンズによれば、負の屈折力を有すると共に少なくとも1つの非球面を有する前群と、正の屈折力を有すると共に少なくとも1つの非球面を有する後群とを物体側から順に設け、負レンズを少なくとも2枚有するように前群を構成し、アッベ数が70以上である硝材からなる正レンズを少なくとも3枚有すると共に最も像側に負レンズを有するように後群を構成し、さらに、以下の条件式(1)から(3)を全て満足するように構成したので、結晶性材料、合成石英および溶融石英の全てを除く硝材を用いた場合であっても、コンパクトな構成を維持しつつ、画角およびバックフォーカスを十分に確保し、近紫外線領域において良好な収差性能を発揮することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明における一実施の形態としての近紫外線用結像レンズ(以下、単に結像レンズという。)の第1の構成例を示している。この構成例は、後述の第1の数値実施例(図4,図7)のレンズ構成に対応している。また、図2および図3は、それぞれ本実施の形態における第2および第3の構成例を示している。これら第2および第3の構成例は、それぞれ後述の第2の数値実施例(図5,図8)および第3の数値実施例(図6,図9)のレンズ構成に対応している。図1〜図3において、符号Siは、最も物体側の構成要素の面を1番目として、像側(結像側)に向かうに従い順次増加するようにして符号を付したi番目の面を示す。符号Riは、面Siの曲率半径を示す。符号Diは、i番目の面Siとi+1番目の面Si+1との光軸Z1上の面間隔を示す。なお、各構成例共に基本的な構成は同じなので、以下では、図1に示した結像レンズの構成を基本にして説明する。
本実施の形態の結像レンズは、撮像素子を用いたデジタルカメラや、銀塩フィルムなどを用いたカメラに搭載され、例えば、傷検査等の各種の用途に使用される固定焦点レンズである。この結像レンズは、光軸Z1に沿って、負の屈折力を有する前群FRと、正の屈折力を有する後群REとを物体側から順に備えている。この結像レンズの結像面SimgにはCCD等の撮像素子(図示せず)が配置されている。
前群FRは、少なくとも2枚の負レンズを有している。例えば図1では、物体側に凸面を向けた負のメニスカス形状をなすレンズL11と、両凹形状をなすレンズL12とを物体側から順に配設することにより前群FRを構成している。または、図2に示した第2の構成例のように、いずれも物体側に凸面を向けた負のメニスカス形状をなすレンズL11およびレンズL12を物体側から順に配設するようにしてもよい。あるいは、図3に示した第3の構成例のように、両凹形状をなすレンズL11と、物体側に凸面を向けた負のメニスカス形状をなすレンズL12とを物体側から順に配設した構成としてもよい。これら2枚の負のレンズL11,L12は、少なくとも一方が60以上のアッベ数νdを有する硝材によって構成されている。例えば、図1の構成例では、レンズL12のアッベ数νdが60以上(94.9)となっている(図4参照)。これに対し、図2,図3の構成例では、いずれも、レンズL11,L12の双方が60以上のアッベ数νdを有する硝材によって構成されている(図5,図6参照)。なお、アッベ数νdは、以下の式(4)によって規定されるものである。
νd=(Nd−1)/(NF−NC) ……(4)
但し、Ndはd線に対する屈折率を表し、NFはF線に対する屈折率を表し、NCはC線に対する屈折率を表す。
但し、Ndはd線に対する屈折率を表し、NFはF線に対する屈折率を表し、NCはC線に対する屈折率を表す。
後群REは、少なくとも3枚の正レンズを有すると共に、最も像側に負レンズを有している。具体的には、例えば図1の第1の実施例では、両凸形状のレンズL21〜L23と、両凹形状のレンズL31とを物体側から順に配置することにより後群REを構成している。また、図2の第2の実施例では、両凸形状のレンズL21〜L23と、像側に凹面を向けた負のメニスカス形状のレンズL31とを物体側から順に配置するようにしている。さらに、図3の第3の実施例では、像側に凸面を向けた正のメニスカス形状のレンズL21と、物体側に凸面を向けた正のメニスカス形状のレンズL22と、両凸形状のレンズL23,L24と、両凹形状のレンズL31とを物体側から順に配置するようにしている。ここで、正のレンズL21〜L24は、いずれも、式(4)によって規定されるアッベ数νdが70以上の硝材によって構成されている。一方の負のレンズL31は、式(4)によって規定されるアッベ数νdが38以下の硝材によって構成されている。このレンズL31を構成する硝材は、近紫外線領域である350nmの波長を有する光に対して、10mmの厚みで80%以上の透過率を示すものである。
本実施の形態の結像レンズにおける前群FRおよび後群REでは、それぞれ少なくとも1つの面が以下の式(5)で表される非球面形状をなしている。特に、非球面係数Aiとして奇数次の項を有効に用いた非球面形状となっていることが望ましい。図1,図2に示した実施例1,2においては、レンズL11の物体側の面S1、レンズL21の物体側の面S5およびレンズL31の像側の面S12が非球面係数Aiとして奇数次の項を有効に用いた非球面形状となっている。また、図3の実施例3では、レンズL11の物体側の面S1およびレンズL24の像側の面S12が非球面形状となっている。なお、「奇数次の項を有効に用いた」とは、奇数次の非球面係数(A3やA5など)の値として0(零)以外の数値を用いることを意味する。
Z=C・y2/{1+(1−K・C2・y2)1/2}+ΣAi・yi ……(5)
但し、Zは非球面の深さ、yは光軸からレンズ面までの距離(高さ)、Kは離心率、C(=1/R)は近軸曲率、Aiは第i次(i=3以上の整数)の非球面係数を示す。
但し、Zは非球面の深さ、yは光軸からレンズ面までの距離(高さ)、Kは離心率、C(=1/R)は近軸曲率、Aiは第i次(i=3以上の整数)の非球面係数を示す。
さらに、この結像レンズは、以下の条件式(1)から(3)を全て満足するように構成されている。但し、fFRは前群FRの焦点距離、fは全系の焦点距離、fREは後群REの焦点距離、Bfは全系のバックフォーカスである。
−3.0<fFR/f<−1.5 ……(1)
1.7<fRE/f<2.5 ……(2)
1.1<Bf/f<1.8 ……(3)
−3.0<fFR/f<−1.5 ……(1)
1.7<fRE/f<2.5 ……(2)
1.1<Bf/f<1.8 ……(3)
また、前群FRおよび後群REにおける各レンズは、結晶性材料(例えば蛍石(CaF2))、合成石英および溶融石英の全てを除く硝材によって構成されている。
次に、以上のように構成された本実施の形態の結像レンズの作用および効果を説明する。
この結像レンズでは、負の屈折力を有する前群FRと正の屈折力を有する後群REとを物体側から順に備えるようにしたので、比較的大きな画角が得られる。前群FRが少なくとも1つの非球面を有することにより歪曲収差が補正される。後群REに少なくとも1つの非球面が存在することで、比較的少ないレンズ枚数であっても球面収差が補正され、高い透過率が維持される。また、最も像側に配置された負のレンズL31により、像面湾曲が補正される。後群REでは、正のレンズL21〜L23(またはL21〜L24)の存在により球面収差の発生が抑制されるうえ、これら正のレンズL21〜L23(またはL21〜L24)が70以上のアッベ数νdである硝材からなるので、分散が低減される。分散の低減により、比較的少ないレンズ枚数により色収差が補正可能となり、透過率の低下が抑制される。
前群FRにおけるレンズL11,L12のうちの少なくとも一方が60以上のアッベ数νdを示す硝材によって構成されており、最も像側のレンズL31が、38以下のアッベ数νdを示す硝材によって構成されているので、倍率色収差および軸上色収差がバランス良く補正される。
さらに、条件式(1)から(3)を満足するようにしたので、コンパクトな構成でありながら画角およびバックフォーカスが十分に確保される。このため、例えば320nm〜400nm程度の近紫外線領域においても良好な収差性能が発揮される。以下、上記した条件式(1)〜(3)の意義について説明する。
条件式(1)は、全系の屈折力(1/f)に対する前群FRの屈折力(1/fFR)の大きさを表す量(fFR/f)の適正な範囲を表す式である。前群FRの屈折力配分を適正化することにより、諸収差の補正と、十分なバックフォーカスの確保とをバランス良く実施することができる。ここで、条件式(1)の下限を下回って前群FRの負の屈折力が小さくなりすぎると、画角およびバックフォーカスが十分に得られなくなる。一方、条件式(1)の上限を超えて前群FRの負の屈折力が強くなりすぎると、歪曲収差を行う非球面に多大な負担が生じてコマ収差が発生するうえ、色収差が不十分となる。
条件式(2)は、全系の屈折力(1/f)に対する後群REの屈折力(1/fRE)の大きさを表す量(fRE/f)の適正な範囲を表す式である。後群REの屈折力配分を適正化することにより、諸収差の補正と、十分なバックフォーカスの確保とをバランス良く実施することができる。ここで、条件式(2)の下限を下回って後群REの正の屈折力が強くなりすぎると、バックフォーカスが不足し、像面湾曲を十分に補正しきれなくなる。一方、条件式(2)の上限を超えて後群REの正の屈折力が弱まってしまうと、前群FRにおいて生じた球面収差を十分に補正できなくなってしまう。また、全長が長くなってしまい、コンパクト化が困難となる。
また、条件式(3)によって、全系の焦点距離fに対する全系のバックフォーカスBfの大きさが規定される。ここで、下限を下回ると、後群REと結像面Simgとの距離が短くなりすぎてしまい、フィルタやマウントなどの光学部材の配置が困難となる。一方、上限を超えると後群REのパワーが不足することとなり、像面湾曲、歪曲収差および倍率色収差をバランス良く補正することが困難となってしまう。また、全長が長くなってしまい、コンパクト化が困難となる。
このように、本実施の形態に係る結像レンズによれば、前群FRおよび後群REを上記のように構成し、さらに上記各条件式(1)〜(3)を満足することにより、結晶性材料、合成石英および溶融石英の全てを除く硝材を用いた場合であっても、比較的少ないレンズ枚数からなるコンパクトな構成を維持しつつ、十分なバックフォーカスおよび広画角を確保することができるうえ、近紫外線領域においても極めて良好な収差性能を得ることができる。
次に、本実施の形態に係る結像レンズの具体的な数値実施例について説明する。以下では、第1〜第3の数値実施例(実施例1〜3)をまとめて説明する。
図1〜図3に示した結像レンズの構成にそれぞれ対応する具体的な基本的なレンズデータを図4〜図6に示す。さらに、図7〜図9には、それぞれ図1〜図3に示した結像レンズの構成にそれぞれ対応する非球面形状に関するデータを示す。
図4〜図6におけるSi(面番号)の欄には、各実施例の結像レンズについて、図1〜図3にそれぞれ示した符号Siに対応させて、最も物体側の構成要素の面を1番目として、平行平面板GCを含めて像側に向かうに従い順次増加するi番目(i=1〜12または1〜14)の面の番号を示す。Ri(曲率半径)の欄には、図1〜図3で示した符号Riに対応させて、物体側からi番目の面Siの曲率半径の値を示す。曲率半径Riの値が∞の部分は、平面であることを示す。同様に、Di(面間隔)の欄には、図1〜図3に示した符号Diに対応させて、物体側からi番目の面Siとi+1番目の面Si+1との光軸上の間隔を示す。ここで、曲率半径Riおよび面間隔Diの単位はミリメートル(mm)である。さらに、Ndj(屈折率)およびνdj(アッベ数)の欄には、物体側からj番目(j=1〜6または1〜7)のレンズ要素の波長360nmの光線に対する屈折率およびアッベ数の値を示す。さらに、硝種の欄には、各レンズを構成する硝材名を示す。
さらに、実施例1〜3の結像レンズにおける全系の焦点距離f、バックフォーカスBf、前群の焦点距離fFRおよび後群の焦点距離fREの各々の値(いずれも単位はミリメートル[mm])を、図10にまとめて示す。
さらに、実施例1〜3の結像レンズにおける各条件式(1)〜(3)に対応する数値を図11にまとめて示す。図11に示したデータから明らかなように、実施例1〜3の結像レンズは、いずれも条件式(1)〜(3)を全て満足している。
図12(A)〜(D)には、実施例1の結像レンズにおける球面収差、非点収差、ディストーション(歪曲収差)および倍率色収差を示す。球面収差を示す図12(A)においては、340nm,360nm,380nmの波長の各光線についての値を示す。非点収差を示す図12(B)においては、実線がサジタル方向の収差を示し、破線がタンジェンシャル(メリジオナル)方向の収差を示す。また、FNO.はFナンバーを示し、ωは半画角を示す。同様に、実施例2についての諸収差を図13(A)〜(D)に示すと共に、実施例3についての諸収差を図14(A)〜(D)に示す。
さらに、図15〜図17には、実施例1〜3の各結像レンズにおける分光透過率を示す。図15〜図17では、横軸が波長(nm)を示し、縦軸が透過率(%)を示す。
以上、各数値データおよび各収差図から明らかなように、各実施例において、38°を超える画角と、全系の焦点距離fを超える十分な長さのバックフォーカスBfとを確保しつつ、極めて良好な収差性能を得ることができた。さらに、図15〜図17の特性図から明らかなように、350nm〜700nmの波長域において80%を超える透過率を確保することができた。
以上、いくつかの実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔および屈折率の値は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得るものである。また、各レンズの硝種についても上記各実施例に示したものに限定されず、他の硝材を用いることも可能である。
FR…前群、RE…後群、Si…物体側から第i番目のレンズ面、Ri…物体側から第i番目のレンズ面の曲率半径、Di…物体側から第i番目と第(i+1)番目のレンズ面との面間隔、Simg…結像面(撮像面)、Z1…光軸。
Claims (5)
- 負の屈折力を有すると共に少なくとも1つの非球面を有する前群と、正の屈折力を有すると共に少なくとも1つの非球面を有する後群とを物体側から順に備え、
前記前群は、負レンズを少なくとも2枚有し、
前記後群は、アッベ数が70以上である硝材からなる正レンズを少なくとも3枚有すると共に、最も像側に負レンズを有し、
さらに、以下の条件式(1)から(3)を全て満足するように構成されている
ことを特徴とする近紫外線用結像レンズ。
−3.0<fFR/f<−1.5 ……(1)
1.7<fRE/f<2.5 ……(2)
1.1<Bf/f<1.8 ……(3)
但し、
fFR:前群の焦点距離
f:全系の焦点距離
fRE:後群の焦点距離
Bf:全系のバックフォーカス - 前記前群における少なくとも1枚の負レンズは、アッベ数が60以上である硝材からなる
ことを特徴とする請求項1に記載の近紫外線用結像レンズ。 - 前記後群における最も像側の負レンズは、アッベ数が38以下である硝材からなる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の近紫外線用結像レンズ。 - 前記後群における最も像側の負レンズを構成する材料は、波長が350nmである光に対して、10mmの厚みで80%以上の透過率を示す
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の近紫外線用結像レンズ。 - 前記前群および後群における全てのレンズは、結晶性光学材料、合成石英および溶融石英の全てを除く硝材によって構成されている
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の近紫外線用結像レンズ。
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