JP2007051753A - 三方制御弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】 入力弁口と排出弁口が同時に開口している制御領域においてオイルの消費流量を抑える。
【解決手段】 排出側弁体6に、排出弁離座量Bが小さくなるに従って排出弁口17内の開口面積を小さくし、逆に排出弁離座量Bが大きくなるに従って排出弁口17内の開口面積を大きくする排出側テーパ41を設ける。ロッド軸5に、入力弁離座量Aが小さくなるに従って、入力弁口16内の開口面積を小さくし、逆に入力弁離座量Aが大きくなるに従って入力弁口16内の開口面積を大きくする入力側テーパ42を設ける。入力弁口16と排出弁口17が同時に開口している状態では、入力側テーパ42が入力弁口16の開口面積を絞るとともに、排出側テーパ41が排出弁口17の開口面積を絞るため、入力弁口16と排出弁口17が同時に開口している制御領域においてオイルの消費流量を抑えることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 排出側弁体6に、排出弁離座量Bが小さくなるに従って排出弁口17内の開口面積を小さくし、逆に排出弁離座量Bが大きくなるに従って排出弁口17内の開口面積を大きくする排出側テーパ41を設ける。ロッド軸5に、入力弁離座量Aが小さくなるに従って、入力弁口16内の開口面積を小さくし、逆に入力弁離座量Aが大きくなるに従って入力弁口16内の開口面積を大きくする入力側テーパ42を設ける。入力弁口16と排出弁口17が同時に開口している状態では、入力側テーパ42が入力弁口16の開口面積を絞るとともに、排出側テーパ41が排出弁口17の開口面積を絞るため、入力弁口16と排出弁口17が同時に開口している制御領域においてオイルの消費流量を抑えることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、入力弁口と排出弁口を同時に開口している状態で出力流体(例えば、オイル等)の調圧あるいは調量を行う三方制御弁に関する。
(従来技術)
入力弁口と排出弁口を同時に開口している状態でオイル(出力流体の一例)の調圧あるいは調量を行う三方制御弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に開示される三方制御弁は、全開時(最大出力時)、排出側弁体(例えば、可動子と一体に設けられた段差部)が排出弁シートに着座することで、出力圧を極めて高圧に制御する際におけるオイルの消費流量を減少させている(図5参照)。
また、特許文献1に開示される三方制御弁は、全閉時(最低出力時)、入力側弁体(例えば、ボール弁)が入力弁シートに着座することで、出力圧を極めて低圧に制御する際におけるオイルの消費流量を減少させている(図5参照)。
入力弁口と排出弁口を同時に開口している状態でオイル(出力流体の一例)の調圧あるいは調量を行う三方制御弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に開示される三方制御弁は、全開時(最大出力時)、排出側弁体(例えば、可動子と一体に設けられた段差部)が排出弁シートに着座することで、出力圧を極めて高圧に制御する際におけるオイルの消費流量を減少させている(図5参照)。
また、特許文献1に開示される三方制御弁は、全閉時(最低出力時)、入力側弁体(例えば、ボール弁)が入力弁シートに着座することで、出力圧を極めて低圧に制御する際におけるオイルの消費流量を減少させている(図5参照)。
(従来技術の問題点)
三方制御弁は、全開時のオイル流量(出力流量:排出弁口が閉じられて、入力ポート→入力室→入力弁口→出力室→出力ポートに至るオイル流量)を確保するために、入力弁口が開いている状態で、入力弁口の開口面積が大きく設定される。
また、三方制御弁は、全閉時のオイル流量(排出流量:入力弁口が閉じられて、出力ポート→出力室→排出弁口→排出室→排出ポートに至るオイル流量)を確保するために、排出弁口が開いている状態で、排出弁口の開口面積が大きく設定される。
三方制御弁は、全開時のオイル流量(出力流量:排出弁口が閉じられて、入力ポート→入力室→入力弁口→出力室→出力ポートに至るオイル流量)を確保するために、入力弁口が開いている状態で、入力弁口の開口面積が大きく設定される。
また、三方制御弁は、全閉時のオイル流量(排出流量:入力弁口が閉じられて、出力ポート→出力室→排出弁口→排出室→排出ポートに至るオイル流量)を確保するために、排出弁口が開いている状態で、排出弁口の開口面積が大きく設定される。
ここで、三方制御弁によって、出力の調圧あるいは調量を行う際は、開口面積の大きい入力弁口と排出弁口を同時に開口し、入力弁離座量と排出弁離座量の比率を変化させることで、出力の調圧あるいは調量を行う。このため、入力弁口と排出弁口を同時に開口する制御領域では、入力ポートから供給されたオイルが出力されずに排出ポートから排出されるオイルの消費流量が多くなってしまう(図5中、破線J範囲参照)。
特開2002−286152号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態における流体(例えば、オイル等)の消費流量を抑えることが可能な三方制御弁の提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段を採用する三方制御弁の排出側弁体には、排出弁離座量が小さくなるに従って、排出弁口内の開口面積を小さくする排出側テーパが設けられている。
このため、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、全開時に近づくほど排出弁口の開口面積が小さくなり、出力室から排出室に至る流体流量が少なくなる。この結果、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、流体の消費流量を抑えることができる。
また、請求項1の手段を採用する三方制御弁のロッド軸には、入力弁離座量が小さくなるに従って、入力弁口内の開口面積を小さくする入力側テーパが設けられている。
このため、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、全閉時に近づくほど入力弁口の開口面積が小さくなり、入力室から出力室に至る流体流量が少なくなる。この結果、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、流体の消費流量を抑えることができる。
このように、請求項1の三方制御弁は、排出側テーパおよび入力側テーパが設けられていることで、「全開時に近い側〜全閉時に近い側」の広い制御領域にわたって流体の消費流量を抑えることができる。
請求項1の手段を採用する三方制御弁の排出側弁体には、排出弁離座量が小さくなるに従って、排出弁口内の開口面積を小さくする排出側テーパが設けられている。
このため、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、全開時に近づくほど排出弁口の開口面積が小さくなり、出力室から排出室に至る流体流量が少なくなる。この結果、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、流体の消費流量を抑えることができる。
また、請求項1の手段を採用する三方制御弁のロッド軸には、入力弁離座量が小さくなるに従って、入力弁口内の開口面積を小さくする入力側テーパが設けられている。
このため、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、全閉時に近づくほど入力弁口の開口面積が小さくなり、入力室から出力室に至る流体流量が少なくなる。この結果、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、流体の消費流量を抑えることができる。
このように、請求項1の三方制御弁は、排出側テーパおよび入力側テーパが設けられていることで、「全開時に近い側〜全閉時に近い側」の広い制御領域にわたって流体の消費流量を抑えることができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段を採用する三方制御弁の排出側弁体には、排出弁離座量が小さくなるに従って、排出弁口内の開口面積を小さくする排出側テーパが設けられている。
このため、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、全開時に近づくほど排出弁口の開口面積が小さくなり、出力室から排出室に至る流体流量が少なくなる。この結果、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、流体の消費流量を抑えることができる。
即ち、従来の三方制御弁に比較して、流体の消費流量を抑えることができる。
請求項2の手段を採用する三方制御弁の排出側弁体には、排出弁離座量が小さくなるに従って、排出弁口内の開口面積を小さくする排出側テーパが設けられている。
このため、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、全開時に近づくほど排出弁口の開口面積が小さくなり、出力室から排出室に至る流体流量が少なくなる。この結果、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、流体の消費流量を抑えることができる。
即ち、従来の三方制御弁に比較して、流体の消費流量を抑えることができる。
[請求項3の手段]
請求項3の手段を採用する三方制御弁のロッド軸には、入力弁離座量が小さくなるに従って、入力弁口内の開口面積を小さくする入力側テーパが設けられている。
このため、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、全閉時に近づくほど入力弁口の開口面積が小さくなり、入力室から出力室に至る流体流量が少なくなる。この結果、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、流体の消費流量を抑えることができる。
即ち、従来の三方制御弁に比較して、流体の消費流量を抑えることができる。
請求項3の手段を採用する三方制御弁のロッド軸には、入力弁離座量が小さくなるに従って、入力弁口内の開口面積を小さくする入力側テーパが設けられている。
このため、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、全閉時に近づくほど入力弁口の開口面積が小さくなり、入力室から出力室に至る流体流量が少なくなる。この結果、入力弁口と排出弁口が同時に開口している状態であっても、流体の消費流量を抑えることができる。
即ち、従来の三方制御弁に比較して、流体の消費流量を抑えることができる。
[請求項4の手段]
請求項4の手段を採用する三方制御弁における入力側弁体は、入力室内の流体圧力によって入力弁口の入力弁シートに着座するボール弁である。
これによって、ボール弁を用いた三方制御弁において、流体の消費流量を抑えることができる。
請求項4の手段を採用する三方制御弁における入力側弁体は、入力室内の流体圧力によって入力弁口の入力弁シートに着座するボール弁である。
これによって、ボール弁を用いた三方制御弁において、流体の消費流量を抑えることができる。
[請求項5の手段]
請求項5の手段を採用する三方制御弁における入力側弁体は、ロッド軸と一体に設けられて、排出側弁体およびロッド軸とともに軸方向に移動するロッド一体弁である。
これによって、入力側弁体とロッド軸が1つの部品で済むため、製造コストを抑えるとともに、組み付け性を向上させることができる。
請求項5の手段を採用する三方制御弁における入力側弁体は、ロッド軸と一体に設けられて、排出側弁体およびロッド軸とともに軸方向に移動するロッド一体弁である。
これによって、入力側弁体とロッド軸が1つの部品で済むため、製造コストを抑えるとともに、組み付け性を向上させることができる。
[請求項6の手段]
請求項6の手段を採用する三方制御弁における駆動手段は、通電により発生する磁力によって、磁性部材よりなる可動子を駆動する電磁アクチュエータである。
これによって、電磁アクチュエータを用いた三方制御弁において、流体の消費流量を抑えることができる。
請求項6の手段を採用する三方制御弁における駆動手段は、通電により発生する磁力によって、磁性部材よりなる可動子を駆動する電磁アクチュエータである。
これによって、電磁アクチュエータを用いた三方制御弁において、流体の消費流量を抑えることができる。
三方制御弁は、軸方向に駆動される可動子を備えた駆動手段と、この可動子の軸方向の移動によって出力流体の調圧あるいは調量が成される流路切替部とを具備する。
この流路切替部は、(a)流体が入力される入力室、低圧側に連通する排出室、および入力室と排出室の間に配置される出力室が、可動子の軸線上に配置され、入力室と出力室を区画する入力側隔壁に形成された入力弁口と、出力室と排出室を区画する排出側隔壁に形成された排出弁口とが、可動子の軸線上に設けられたバルブハウジングと、(b)入力室内に配置され、入力弁口の入力弁シートに着座可能な入力側弁体と、(c)可動子によって駆動され、出力室内に配置されて排出弁口の排出弁シートに着座可能な排出側弁体と、(d)排出側弁体と一体に移動し、出力室側から入力弁口の内側に挿入されて入力側弁体を入力室側に変位させることが可能なロッド軸とを備え、(e)可動子の軸方向の移動位置を可変することで、入力側弁体が入力弁シートから離座する入力弁離座量と、排出側弁体が排出弁シートから離座する排出弁離座量とを可変して、出力流体の調圧あるいは調量が成される。
この流路切替部は、(a)流体が入力される入力室、低圧側に連通する排出室、および入力室と排出室の間に配置される出力室が、可動子の軸線上に配置され、入力室と出力室を区画する入力側隔壁に形成された入力弁口と、出力室と排出室を区画する排出側隔壁に形成された排出弁口とが、可動子の軸線上に設けられたバルブハウジングと、(b)入力室内に配置され、入力弁口の入力弁シートに着座可能な入力側弁体と、(c)可動子によって駆動され、出力室内に配置されて排出弁口の排出弁シートに着座可能な排出側弁体と、(d)排出側弁体と一体に移動し、出力室側から入力弁口の内側に挿入されて入力側弁体を入力室側に変位させることが可能なロッド軸とを備え、(e)可動子の軸方向の移動位置を可変することで、入力側弁体が入力弁シートから離座する入力弁離座量と、排出側弁体が排出弁シートから離座する排出弁離座量とを可変して、出力流体の調圧あるいは調量が成される。
そして、最良の形態1の三方制御弁は、(f)排出側弁体に、排出弁離座量が小さくなるに従って、排出弁口内の開口面積を小さくする排出側テーパが設けられるとともに、(g)ロッド軸に、入力弁離座量が小さくなるに従って、入力弁口内の開口面積を小さくする入力側テーパが設けられるものである。
また、最良の形態2の三方制御弁は、(f)排出側弁体に、排出弁離座量が小さくなるに従って、排出弁口内の開口面積を小さくする排出側テーパが設けられるものである。
さらに、最良の形態3の三方制御弁は、(g)ロッド軸に、入力弁離座量が小さくなるに従って、入力弁口内の開口面積を小さくする入力側テーパが設けられるものである。
また、最良の形態2の三方制御弁は、(f)排出側弁体に、排出弁離座量が小さくなるに従って、排出弁口内の開口面積を小さくする排出側テーパが設けられるものである。
さらに、最良の形態3の三方制御弁は、(g)ロッド軸に、入力弁離座量が小さくなるに従って、入力弁口内の開口面積を小さくする入力側テーパが設けられるものである。
本発明の三方制御弁を、油圧あるいはオイル流量の制御を行う三方制御弁に適用した実施例1を説明する。この実施例1では、先ず「三方制御弁の基本構造」を説明し、その後で「実施例1の特徴」を説明する。
〔三方制御弁の基本構造〕
三方制御弁の基本構造を図1を参照して説明する。
三方制御弁は、例えば自動車の自動変速機において油圧制御を行う油圧コントローラのケースの内部に配置されるものであり、流路切替部1と、この流路切替部1を駆動する電磁アクチュエータ2(駆動手段の一例)とを備える。
なお、この実施例1では、電磁アクチュエータ2がOFFの状態で、後述する入力ポート21と出力ポート22の連通度合が最大(入力弁離座量Aが最大)になるとともに、出力ポート22と排出ポート23の連通度合が最小(閉鎖:排出弁離座量Bが最小)になるノーマリオープン(N/O)型の三方制御弁を例示する。
三方制御弁の基本構造を図1を参照して説明する。
三方制御弁は、例えば自動車の自動変速機において油圧制御を行う油圧コントローラのケースの内部に配置されるものであり、流路切替部1と、この流路切替部1を駆動する電磁アクチュエータ2(駆動手段の一例)とを備える。
なお、この実施例1では、電磁アクチュエータ2がOFFの状態で、後述する入力ポート21と出力ポート22の連通度合が最大(入力弁離座量Aが最大)になるとともに、出力ポート22と排出ポート23の連通度合が最小(閉鎖:排出弁離座量Bが最小)になるノーマリオープン(N/O)型の三方制御弁を例示する。
(流路切替部1の説明)
流路切替部1は、バルブハウジング3、ボール弁(入力側弁体の一例)4、ロッド軸5および排出側弁体(ブリード弁体:この実施例1では後述する可動子32と一体に設けられている)6を備える。
バルブハウジング3は、ボール弁ケース7と本体バルブケース8とを結合したものであり、その内部は、図1左側より右側に向かって入力室11、出力室12、排出室13が形成されている。
入力室11は、ボール弁ケース7の内部空間によって構成されている。出力室12は、ボール弁ケース7と本体バルブケース8で囲まれた空間によって構成されている。排出室13は、本体バルブケース8と、後述するダイアフラム39とで囲まれた空間によって構成されている。
流路切替部1は、バルブハウジング3、ボール弁(入力側弁体の一例)4、ロッド軸5および排出側弁体(ブリード弁体:この実施例1では後述する可動子32と一体に設けられている)6を備える。
バルブハウジング3は、ボール弁ケース7と本体バルブケース8とを結合したものであり、その内部は、図1左側より右側に向かって入力室11、出力室12、排出室13が形成されている。
入力室11は、ボール弁ケース7の内部空間によって構成されている。出力室12は、ボール弁ケース7と本体バルブケース8で囲まれた空間によって構成されている。排出室13は、本体バルブケース8と、後述するダイアフラム39とで囲まれた空間によって構成されている。
入力室11と出力室12は、ボール弁ケース7に設けられた入力側隔壁14によって区画されるものであり、出力室12と排出室13は、本体バルブケース8に設けられた排出側隔壁15によって区画されるものである。
入力側隔壁14と排出側隔壁15は、軸方向(ロッド軸5および可動子32の移動方向)に対して垂直面を成して対向配置される。入力側隔壁14の中心部には入力室11と出力室12を連通する入力弁口16が設けられている。また、排出側隔壁15の中心部にも、出力室12と排出室13を連通する排出弁口17が設けられている。なお、入力弁口16と排出弁口17は、ともにロッド軸5および可動子32の軸線上に設けられている。
入力側隔壁14と排出側隔壁15は、軸方向(ロッド軸5および可動子32の移動方向)に対して垂直面を成して対向配置される。入力側隔壁14の中心部には入力室11と出力室12を連通する入力弁口16が設けられている。また、排出側隔壁15の中心部にも、出力室12と排出室13を連通する排出弁口17が設けられている。なお、入力弁口16と排出弁口17は、ともにロッド軸5および可動子32の軸線上に設けられている。
ボール弁ケース7と本体バルブケース8よりなるバルブハウジング3には、図示しないオイルポンプから圧送されたオイル(流体の一例)が入力される入力ポート21と、オイルを油圧作動部等に出力する出力ポート22と、オイルをオイルパン等の低圧側へ排出する排出ポート(ドレインポート)23とが設けられている。
入力ポート21は、入力室11と連通するものであり、ボール弁ケース7の先端(図1左端)に開口して設けられている。出力ポート22は、出力室12と連通するものであり、本体バルブケース8の径方向に開口して設けられている。排出ポート23は、排出室13と連通するものであり、本体バルブケース8の径方向に開口して設けられている。
入力ポート21は、入力室11と連通するものであり、ボール弁ケース7の先端(図1左端)に開口して設けられている。出力ポート22は、出力室12と連通するものであり、本体バルブケース8の径方向に開口して設けられている。排出ポート23は、排出室13と連通するものであり、本体バルブケース8の径方向に開口して設けられている。
ボール弁4は、円球形状を呈した金属ボールであり、入力室11内に配置され、入力ポート21から供給される油圧によって入力弁口16の周囲の入力弁シート16aに着座する力が与えられる。このボール弁4が入力弁シート16aに着座することで、入力弁口16が閉塞されて、入力室11と出力室12の連通が遮断される。
ロッド軸5は、排出側弁体6の軸中心に形成された穴6a内に圧入等により固着された棒形状を呈する金属シャフトであり、出力室12側から入力弁口16の内側に挿入されている。
このロッド軸5は、上述したように、可動子32に結合されているため、可動子32と一体に移動するものであり、電磁アクチュエータ2の通電量が所定値(可動子移動開始の電流値)を下回って可動子32が図1左側に位置する時に、入力弁口16から入力室11内に突出するロッド軸5の突出量が最大となる。これにより、ボール弁4と入力弁シート16aの入力弁離座量A(ボール弁4の離座距離)が最大になる。また、電磁アクチュエータ2の通電量が所定値(可動子移動終了の電流値)を上回って可動子32が図1右側に位置する時に、ロッド軸5の先端が入力弁口16内に埋没する。これにより、ボール弁4が入力弁シート16aに着座して、入力弁離座量Aが最小になる。
このロッド軸5は、上述したように、可動子32に結合されているため、可動子32と一体に移動するものであり、電磁アクチュエータ2の通電量が所定値(可動子移動開始の電流値)を下回って可動子32が図1左側に位置する時に、入力弁口16から入力室11内に突出するロッド軸5の突出量が最大となる。これにより、ボール弁4と入力弁シート16aの入力弁離座量A(ボール弁4の離座距離)が最大になる。また、電磁アクチュエータ2の通電量が所定値(可動子移動終了の電流値)を上回って可動子32が図1右側に位置する時に、ロッド軸5の先端が入力弁口16内に埋没する。これにより、ボール弁4が入力弁シート16aに着座して、入力弁離座量Aが最小になる。
排出側弁体6は、排出室13内に配置され、略円柱形状を呈して可動子32と一体に設けられており、可動子32を付勢するリターンスプリング33によって、排出弁口17の周囲の排出弁シート17aに着座する力が与えられる。この排出側弁体6が排出弁シート17aに着座することで、排出弁口17が閉塞されて、出力室12と排出室13の連通が遮断される。
この排出側弁体6は、上述したように、可動子32と一体に移動するものであり、電磁アクチュエータ2の通電量が所定値(可動子移動開始の電流値)を下回って可動子32が図1左側に位置する時に、排出側弁体6が排出弁シート17aに着座して、排出側弁体6と排出弁シート17aの排出弁離座量B(離座距離)が最小になる。また、電磁アクチュエータ2の通電量が所定値(可動子移動終了の電流値)を上回って可動子32が図1右側に位置する時に、排出弁離座量Bが最大になる。
この排出側弁体6は、上述したように、可動子32と一体に移動するものであり、電磁アクチュエータ2の通電量が所定値(可動子移動開始の電流値)を下回って可動子32が図1左側に位置する時に、排出側弁体6が排出弁シート17aに着座して、排出側弁体6と排出弁シート17aの排出弁離座量B(離座距離)が最小になる。また、電磁アクチュエータ2の通電量が所定値(可動子移動終了の電流値)を上回って可動子32が図1右側に位置する時に、排出弁離座量Bが最大になる。
(電磁アクチュエータ2の説明)
電磁アクチュエータ2は、コイル31、可動子32、リターンスプリング33、ヨーク34、ステータ35、コネクタ36を備える。
コイル31は、通電されると磁力を発生して、可動子32と磁気固定子(ヨーク34とステータ35)を通る磁束ループを形成させるものであり、樹脂性のボビン31aの周囲に、絶縁被覆が施された導線(エナメル線等)を多数巻回したものである。
電磁アクチュエータ2は、コイル31、可動子32、リターンスプリング33、ヨーク34、ステータ35、コネクタ36を備える。
コイル31は、通電されると磁力を発生して、可動子32と磁気固定子(ヨーク34とステータ35)を通る磁束ループを形成させるものであり、樹脂性のボビン31aの周囲に、絶縁被覆が施された導線(エナメル線等)を多数巻回したものである。
可動子32は、略円柱形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)である。また、この可動子32は、ステータ35の内周面と直接摺動するものである。
リターンスプリング33は、可動子32を開弁方向(図1左方向)へ付勢する圧縮コイルスプリングであり、可動子32の図1右側端面と、ヨーク34の内側に固定されたバネ押え37との間で圧縮された状態で配置される。このバネ押え37の内部には、軸方向に貫通する呼吸孔37aが形成されている。なお、バネ押え37を調整ネジに設け、ねじ込み量によりリターンスプリング33のバネ荷重を調節できるように設けても良い。
ヨーク34は、略二重円筒を呈した磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)であり、開口端部に形成された爪部をカシメることで、バルブハウジング3(具体的には、本体バルブケース8)と強固に結合される。
具体的に、ヨーク34は、コイル31の外周を覆う外周ヨーク34aと、ステータ35(具体的には、後述する磁気吸引側ステータ35c)の内側に挿入される内周ヨーク34bと、コイル31の図1右側において外周ヨーク34aと内周ヨーク34bを磁気的に結合する環状ヨーク34cとを一体に設けたものである。
なお、内周ヨーク34bは、可動子32と軸方向に対向して、可動子32を磁気吸引する磁気吸引部であり、可動子32と内周ヨーク34bとの軸方向間には磁気吸引ギャップが形成される。なお、内周ヨーク34bの軸方向端には、非磁性材料(例えば、黄銅)よりなる磁気遮断プレート38が配置され、内周ヨーク34bが可動子32を磁気吸引した際に、可動子32と内周ヨーク34bが接触して磁気抵抗が喪失されるのを防ぐように設けられている。
具体的に、ヨーク34は、コイル31の外周を覆う外周ヨーク34aと、ステータ35(具体的には、後述する磁気吸引側ステータ35c)の内側に挿入される内周ヨーク34bと、コイル31の図1右側において外周ヨーク34aと内周ヨーク34bを磁気的に結合する環状ヨーク34cとを一体に設けたものである。
なお、内周ヨーク34bは、可動子32と軸方向に対向して、可動子32を磁気吸引する磁気吸引部であり、可動子32と内周ヨーク34bとの軸方向間には磁気吸引ギャップが形成される。なお、内周ヨーク34bの軸方向端には、非磁性材料(例えば、黄銅)よりなる磁気遮断プレート38が配置され、内周ヨーク34bが可動子32を磁気吸引した際に、可動子32と内周ヨーク34bが接触して磁気抵抗が喪失されるのを防ぐように設けられている。
ステータ35は、略円筒形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)であり、フランジ部35a、摺動ステータ35bおよび磁気吸引側ステータ35cから構成される。
フランジ部35aは、バルブハウジング3(具体的には、本体バルブケース8)と、ヨーク34(具体的には、外周ヨーク34a)との間に挟まれるリング円盤形状を呈する。摺動ステータ35bは、可動子32の周囲を覆って可動子32を軸方向に摺動自在に支持するとともに、可動子32と径方向の磁気の受け渡しを行うものである。磁気吸引側ステータ35cは、内周ヨーク34bの周囲を覆って内周ヨーク34bと磁気の受け渡しを行うものである。
フランジ部35a、摺動ステータ35bおよび磁気吸引側ステータ35cは、一体に設けられたものであり、摺動ステータ35bと磁気吸引側ステータ35cは、磁気遮断溝(磁気抵抗が大きくなる部分)35dによって磁気的に遮断されている。
フランジ部35aは、バルブハウジング3(具体的には、本体バルブケース8)と、ヨーク34(具体的には、外周ヨーク34a)との間に挟まれるリング円盤形状を呈する。摺動ステータ35bは、可動子32の周囲を覆って可動子32を軸方向に摺動自在に支持するとともに、可動子32と径方向の磁気の受け渡しを行うものである。磁気吸引側ステータ35cは、内周ヨーク34bの周囲を覆って内周ヨーク34bと磁気の受け渡しを行うものである。
フランジ部35a、摺動ステータ35bおよび磁気吸引側ステータ35cは、一体に設けられたものであり、摺動ステータ35bと磁気吸引側ステータ35cは、磁気遮断溝(磁気抵抗が大きくなる部分)35dによって磁気的に遮断されている。
流路切替部1と電磁アクチュエータ2の連結部分には、バルブハウジング3内(具体的には本体バルブケース8内)と、電磁アクチュエータ2内(具体的にはステータ35内)を区画するダイアフラム39が配置されている。ダイアフラム39は、略リング形状を呈するゴム製であり、外周部が本体バルブケース8とステータ35の間に挟み付けられ、排出室13のオイルが外周側に漏れるのを防ぐとともに、中心部が排出側弁体6の外周に形成された溝6bに嵌め合わされて、排出室13のオイルが電磁アクチュエータ2内に浸入するのを防ぐものである。
なお、ダイアフラム39の排出室13側に配置された略リング形状のプレート40は、排出室13の内圧が直接的にダイアフラム39に加わるのを防ぎ、排出室13内のオイルを排出ポート23へ導く防圧遮蔽板であり、本体バルブケース8内に固定されている。
なお、ダイアフラム39の排出室13側に配置された略リング形状のプレート40は、排出室13の内圧が直接的にダイアフラム39に加わるのを防ぎ、排出室13内のオイルを排出ポート23へ導く防圧遮蔽板であり、本体バルブケース8内に固定されている。
コネクタ36は、三方制御弁を制御する電子制御装置(図示しない)と接続線を介して電気的な接続を行う接続手段であり、その内部にはコイル31の両端にそれぞれ接続される端子36aが配置されている。
なお、電子制御装置は、デューティ比制御によって電磁アクチュエータ2のコイル31へ供給する通電量(電流値)を制御するものであり、コイル31への通電量を制御することによって、リターンスプリング33のバネ荷重に抗して可動子32の軸方向の位置をリニアに変位させることで入力弁離座量Aと排出弁離座量Bの比率を変化させて、出力ポート22に発生する油圧あるいはオイル流量をコントロールするものである。
なお、電子制御装置は、デューティ比制御によって電磁アクチュエータ2のコイル31へ供給する通電量(電流値)を制御するものであり、コイル31への通電量を制御することによって、リターンスプリング33のバネ荷重に抗して可動子32の軸方向の位置をリニアに変位させることで入力弁離座量Aと排出弁離座量Bの比率を変化させて、出力ポート22に発生する油圧あるいはオイル流量をコントロールするものである。
(実施例1の背景)
三方制御弁は、全開時(図1参照:最大出力時)、排出側弁体6が排出弁シート17aに着座することで、出力圧を極めて高圧に制御する際におけるオイルの消費流量を減少させている。また、三方制御弁は、全閉時(図2参照:最低出力時)、ボール弁4が入力弁シート16aに着座することで、出力圧を極めて低圧に制御する際におけるオイルの消費流量を減少させている。
三方制御弁は、全開時(図1参照:最大出力時)、排出側弁体6が排出弁シート17aに着座することで、出力圧を極めて高圧に制御する際におけるオイルの消費流量を減少させている。また、三方制御弁は、全閉時(図2参照:最低出力時)、ボール弁4が入力弁シート16aに着座することで、出力圧を極めて低圧に制御する際におけるオイルの消費流量を減少させている。
一方、三方制御弁は、全開時のオイル流量(出力流量:排出弁口17が閉じられて、入力ポート21→入力室11→入力弁口16→出力室12→出力ポート22に至るオイル流量)を確保するために、入力弁口16が大きく設定されている。また、三方制御弁は、全閉時のオイル流量(排出流量:入力弁口16が閉じられて、出力ポート22→出力室12→排出弁口17→排出室13→排出ポート23に至るオイル流量)を確保するために、排出弁口17も大きく設定されている。
ここで、三方制御弁がオイルの調圧あるいは調量を行う際(図3参照)は、入力弁口16と排出弁口17が同時に開口し、入力弁離座量Aと排出弁離座量Bの比率を変化させて、出力ポート22に発生する油圧あるいはオイル流量をコントロールする。このように、入力弁口16と排出弁口17が同時に開口する状態では、入力ポート21から供給されたオイルが出力ポート22から出力されずに排出ポート23から排出されるオイルの消費流量が多くなってしまう。
ここで、オイル流量をコントロールする三方制御弁において、入力ポート21を通過するオイル流量(三方制御弁を通過する全オイル流量)を図4に示し、排出ポート23から排出されるオイルの消費流量を図5に示す。なお、図4、図5において、従来の三方制御弁におけるオイルの流量特性を破線Jで示す。
ここで、オイル流量をコントロールする三方制御弁において、入力ポート21を通過するオイル流量(三方制御弁を通過する全オイル流量)を図4に示し、排出ポート23から排出されるオイルの消費流量を図5に示す。なお、図4、図5において、従来の三方制御弁におけるオイルの流量特性を破線Jで示す。
〔実施例1の特徴〕
三方制御弁は、入力弁口16と排出弁口17が同時に開口して出力を任意に制御している時のオイルの消費流量を抑えるために、次の2つの技術的手段を採用している。
(第1の技術)
排出側弁体6には、排出弁離座量Bが小さくなるに従って排出弁口17内の開口面積を小さくし、逆に排出弁離座量Bが大きくなるに従って排出弁口17内の開口面積を大きくする排出側テーパ41が設けられている。
この排出側テーパ41は、図6に示すように、排出弁シート17aの当接面の内側に設けられた円錐部であり、排出側弁体6と一体に設けられている。この排出側テーパ41は、図2に示すように、全閉時(排出側弁体6は全開時)に排出弁口17から抜け出るものであり、この全閉時の位置から排出側弁体6が図2左側に移動するに従って、排出側テーパ41が排出弁口17内に侵入するラップ量が増大するものである。
なお、この実施例1では、排出側テーパ41を円錐形状に設ける例を示すが、排出特性に応じて排出側テーパ41を曲面(内周方向に凹む曲面テーパ、あるいは外周方向に膨出する曲面テーパ)に設けても良い。
三方制御弁は、入力弁口16と排出弁口17が同時に開口して出力を任意に制御している時のオイルの消費流量を抑えるために、次の2つの技術的手段を採用している。
(第1の技術)
排出側弁体6には、排出弁離座量Bが小さくなるに従って排出弁口17内の開口面積を小さくし、逆に排出弁離座量Bが大きくなるに従って排出弁口17内の開口面積を大きくする排出側テーパ41が設けられている。
この排出側テーパ41は、図6に示すように、排出弁シート17aの当接面の内側に設けられた円錐部であり、排出側弁体6と一体に設けられている。この排出側テーパ41は、図2に示すように、全閉時(排出側弁体6は全開時)に排出弁口17から抜け出るものであり、この全閉時の位置から排出側弁体6が図2左側に移動するに従って、排出側テーパ41が排出弁口17内に侵入するラップ量が増大するものである。
なお、この実施例1では、排出側テーパ41を円錐形状に設ける例を示すが、排出特性に応じて排出側テーパ41を曲面(内周方向に凹む曲面テーパ、あるいは外周方向に膨出する曲面テーパ)に設けても良い。
このように、排出側弁体6に排出側テーパ41を設けることにより、入力弁口16と排出弁口17が同時に開口している状態であっても、全開時(図1参照)に近づくほど排出弁口17の開口面積が小さくなり、出力室12から排出室13に至るオイル流量が少なくなる。この結果、図5の破線αに示すように、入力弁口16と排出弁口17が同時に開口している状態であっても、オイルの消費流量を抑えることができる。
また、排出側弁体6に設けた排出側テーパ41は、全閉時(図2参照)あるいは全閉時に近い時に、排出弁口17の開口面積を大きくするため、排出流量(出力ポート22→出力室12→排出弁口17→排出室13→排出ポート23に至るオイル流量)を充分に確保することができる。
また、排出側弁体6に設けた排出側テーパ41は、全閉時(図2参照)あるいは全閉時に近い時に、排出弁口17の開口面積を大きくするため、排出流量(出力ポート22→出力室12→排出弁口17→排出室13→排出ポート23に至るオイル流量)を充分に確保することができる。
(第2の技術)
ロッド軸5には、入力弁離座量Aが小さくなるに従って、入力弁口16内の開口面積を小さくし、逆に入力弁離座量Aが大きくなるに従って入力弁口16内の開口面積を大きくする入力側テーパ42が設けられている。
この入力側テーパ42は、図7に示すように、ロッド軸5において入力弁口16の内側を移動する部分に設けられた円錐部であり、ボール弁4を押圧する部分が太く、ボール弁4から離れるに従って細くなる形状に設けられている。この入力側テーパ42は、図1に示すように、全開時に入力弁口16から入力室11側へ抜け出るものであり、この全開時の位置からロッド軸5が図1右側に移動するに従って、入力側テーパ42が入力弁口16内に侵入するラップ量が増大するものである。
なお、この実施例1では、入力側テーパ42を円錐形状に設ける例を示すが、排出側テーパ41と同様、入力特性に応じて入力側テーパ42を曲面(内周方向に凹む曲面テーパ、あるいは外周方向に膨出する曲面テーパ)に設けても良い。
ロッド軸5には、入力弁離座量Aが小さくなるに従って、入力弁口16内の開口面積を小さくし、逆に入力弁離座量Aが大きくなるに従って入力弁口16内の開口面積を大きくする入力側テーパ42が設けられている。
この入力側テーパ42は、図7に示すように、ロッド軸5において入力弁口16の内側を移動する部分に設けられた円錐部であり、ボール弁4を押圧する部分が太く、ボール弁4から離れるに従って細くなる形状に設けられている。この入力側テーパ42は、図1に示すように、全開時に入力弁口16から入力室11側へ抜け出るものであり、この全開時の位置からロッド軸5が図1右側に移動するに従って、入力側テーパ42が入力弁口16内に侵入するラップ量が増大するものである。
なお、この実施例1では、入力側テーパ42を円錐形状に設ける例を示すが、排出側テーパ41と同様、入力特性に応じて入力側テーパ42を曲面(内周方向に凹む曲面テーパ、あるいは外周方向に膨出する曲面テーパ)に設けても良い。
このように、ロッド軸5に入力側テーパ42を設けることにより、入力弁口16と排出弁口17が同時に開口している状態であっても、全閉時(図2参照)に近づくほど入力弁口16の開口面積が小さくなり、入力室11から出力室12に供給されるオイル流量が少なくなる。この結果、図5の破線βに示すように、入力弁口16と排出弁口17が同時に開口している状態であっても、オイルの消費流量を抑えることができる。
また、ロッド軸5に設けた入力側テーパ42は、全開時(図1参照)あるいは全開時に近い時に、入力弁口16の開口面積を大きくするため、出力流量(入力ポート21→入力室11→入力弁口16→出力室12→出力ポート22に至るオイル流量)を充分に確保することができる。
また、ロッド軸5に設けた入力側テーパ42は、全開時(図1参照)あるいは全開時に近い時に、入力弁口16の開口面積を大きくするため、出力流量(入力ポート21→入力室11→入力弁口16→出力室12→出力ポート22に至るオイル流量)を充分に確保することができる。
(実施例1の効果)
実施例1の三方制御弁は、上述した第1の技術と、第2の技術とを採用しているため、次の3つの特徴的な効果を奏する。
(1)入力弁口16と排出弁口17が同時に開口している状態であっても、全開時に近い側では、入力弁口16の開口面積が大きく確保されて、出力流量を充分に確保することができる。また、全開時に近づくにつれて、排出側テーパ41が排出弁口17の開口面積を絞るため、オイルの消費流量を抑えることができる。
実施例1の三方制御弁は、上述した第1の技術と、第2の技術とを採用しているため、次の3つの特徴的な効果を奏する。
(1)入力弁口16と排出弁口17が同時に開口している状態であっても、全開時に近い側では、入力弁口16の開口面積が大きく確保されて、出力流量を充分に確保することができる。また、全開時に近づくにつれて、排出側テーパ41が排出弁口17の開口面積を絞るため、オイルの消費流量を抑えることができる。
(2)入力弁口16と排出弁口17が同時に開口している状態であっても、全閉時に近い側では、排出弁口17の開口面積が大きく確保されて、排出流量を充分に確保することができる。また、全閉時に近づくにつれて、入力側テーパ42が入力弁口16の開口面積を絞るため、オイルの消費流量を抑えることができる。
(3)入力弁口16と排出弁口17が同時に開口している状態で、且つ中間開度では、入力側テーパ42が入力弁口16の開口面積を絞るとともに、排出側テーパ41が排出弁口17の開口面積を絞るため、入力側テーパ42と排出側テーパ41の両方の絞り効果により、中間開度におけるオイルの消費流量がより効率的に抑えられる。
このように、実施例1の三方制御弁は、入力弁口16と排出弁口17が同時に開口している状態であっても、図4、図5の実線Hに示すように、「全開時に近い側〜全閉時に近い側」の全範囲に亘ってオイルの消費流量を抑えることができる。
実施例2の三方制御弁を、図8を参照して説明する。なお、実施例1と同一符号は、同一機能物を示すものである。
上記の実施例1では、入力側弁体の一例として、ボール弁4を用いた例を示した。
これに対し、この実施例2は、入力側弁体の一例として、ロッド軸5と一体に設けられて、排出側弁体6およびロッド軸5とともに軸方向に移動するロッド一体弁43を用いるものである。
上記の実施例1では、入力側弁体の一例として、ボール弁4を用いた例を示した。
これに対し、この実施例2は、入力側弁体の一例として、ロッド軸5と一体に設けられて、排出側弁体6およびロッド軸5とともに軸方向に移動するロッド一体弁43を用いるものである。
ロッド一体弁43は、全閉時に入力弁シート16aに着座して、入力弁口16を閉塞可能なものであれば良く、図8には入力弁シート16aに対する着座面がフラット(平面)な例を示すが、円錐形状であったり、球状などの曲面形状であっても良い。また、入力側弁体としてロッド一体弁43を採用する場合、入力側テーパ42のテーパ面と、入力弁シート16aに着座する着座面とを、円錐面等で連続させても良い。
この実施例2に示すように、ロッド軸5とロッド一体弁43が一体であるため、入力側弁体とロッド軸5が1つの部品で済む。このため、三方制御弁の製造コストを抑えるとともに、組み付け性を向上させることができる。
この実施例2に示すように、ロッド軸5とロッド一体弁43が一体であるため、入力側弁体とロッド軸5が1つの部品で済む。このため、三方制御弁の製造コストを抑えるとともに、組み付け性を向上させることができる。
〔変形例〕
上記の実施例では、三方制御弁に、第1の技術と、第2の技術の両方を用いる例を示したが、三方制御弁に第1の技術だけを用いても良いし、三方制御弁に第2の技術だけを用いても良い。このように、第1の技術あるいは第2の技術の一方だけを用いても、オイルの消費流量を従来に比較して少なくすることができる。
上記の実施例では、ノーマリオープン(N/O)タイプの三方制御弁に本発明を適用する例を示したが、電磁アクチュエータ2がOFFの状態で、入力ポート21と出力ポート22の連通度合が最小(閉鎖)になるとともに、出力ポート22と排出ポート23の連通度合が最大になるノーマリクローズ(N/C)タイプの三方制御弁に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、三方制御弁に、第1の技術と、第2の技術の両方を用いる例を示したが、三方制御弁に第1の技術だけを用いても良いし、三方制御弁に第2の技術だけを用いても良い。このように、第1の技術あるいは第2の技術の一方だけを用いても、オイルの消費流量を従来に比較して少なくすることができる。
上記の実施例では、ノーマリオープン(N/O)タイプの三方制御弁に本発明を適用する例を示したが、電磁アクチュエータ2がOFFの状態で、入力ポート21と出力ポート22の連通度合が最小(閉鎖)になるとともに、出力ポート22と排出ポート23の連通度合が最大になるノーマリクローズ(N/C)タイプの三方制御弁に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、2つの部材(ボール弁ケース7と本体バルブケース8)を結合してバルブハウジング3を構成する例を示したが、1つの部材(例えば、スプール弁のスリーブ)によってバルブハウジング3を構成しても良い。
自動変速機の油圧制御装置に用いられる三方制御弁に本発明を適用する例を示したが、自動変速機以外において油圧やオイル流量を制御する三方制御弁に本発明を適用しても良い。
自動変速機の油圧制御装置に用いられる三方制御弁に本発明を適用する例を示したが、自動変速機以外において油圧やオイル流量を制御する三方制御弁に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、流体の一例として、オイルの油圧あるいはオイル流量を調整する三方制御弁に本発明を適用する例を示したが、オイルとは異なる液体や気体の調圧や調量を行う三方制御弁に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、駆動手段の一例として電磁アクチュエータ2を例に示したが、ピエゾスタックを用いたピエゾアクチュエータ、電動モータによる直線駆動、油圧、負圧等の流体アクチュエータなど、他の駆動手段を用いても良い。
上記の実施例では、駆動手段の一例として電磁アクチュエータ2を例に示したが、ピエゾスタックを用いたピエゾアクチュエータ、電動モータによる直線駆動、油圧、負圧等の流体アクチュエータなど、他の駆動手段を用いても良い。
1 流路切替部
2 電磁アクチュエータ(駆動手段)
3 バルブハウジング
4 ボール弁(入力側弁体)
5 ロッド軸
6 排出側弁体
11 入力室
12 出力室
13 排出室
14 入力側隔壁
15 排出側隔壁
16 入力弁口
16a 入力弁シート
17 排出弁口
17a 排出弁シート
32 可動子
41 排出側テーパ
42 入力側テーパ
43 ロッド一体弁(入力側弁体)
A 入力弁離座量
B 排出弁離座量
2 電磁アクチュエータ(駆動手段)
3 バルブハウジング
4 ボール弁(入力側弁体)
5 ロッド軸
6 排出側弁体
11 入力室
12 出力室
13 排出室
14 入力側隔壁
15 排出側隔壁
16 入力弁口
16a 入力弁シート
17 排出弁口
17a 排出弁シート
32 可動子
41 排出側テーパ
42 入力側テーパ
43 ロッド一体弁(入力側弁体)
A 入力弁離座量
B 排出弁離座量
Claims (6)
- 軸方向に駆動される可動子を備えた駆動手段と、この可動子の軸方向の移動によって出力流体の調圧あるいは調量が成される流路切替部とを具備する三方制御弁において、
前記流路切替部は、
(a)流体が入力される入力室、低圧側に連通する排出室、および前記入力室と前記排出室の間に配置される出力室が、前記可動子の軸線上に配置され、
前記入力室と前記出力室を区画する入力側隔壁に形成された入力弁口と、前記出力室と前記排出室を区画する排出側隔壁に形成された排出弁口とが、前記可動子の軸線上に設けられたバルブハウジングと、
(b)前記入力室内に配置され、前記入力弁口の入力弁シートに着座可能な入力側弁体と、
(c)前記可動子によって駆動され、前記出力室内に配置されて、前記排出弁口の排出弁シートに着座可能な排出側弁体と、
(d)この排出側弁体と一体に移動し、前記出力室側から前記入力弁口の内側に挿入されて前記入力側弁体を前記入力室側に変位させることが可能なロッド軸とを備え、
(e)前記可動子の軸方向の移動位置を可変することで、前記入力側弁体が前記入力弁シートから離座する入力弁離座量と、前記排出側弁体が前記排出弁シートから離座する排出弁離座量とを可変して、出力流体の調圧あるいは調量が成されるものであり、
(f)前記排出側弁体には、前記排出弁離座量が小さくなるに従って、前記排出弁口内の開口面積を小さくする排出側テーパが設けられ、
(g)前記ロッド軸には、前記入力弁離座量が小さくなるに従って、前記入力弁口内の開口面積を小さくする入力側テーパが設けられていることを特徴とする三方制御弁。 - 軸方向に駆動される可動子を備えた駆動手段と、この可動子の軸方向の移動によって出力流体の調圧あるいは調量が成される流路切替部とを具備する三方制御弁において、
前記流路切替部は、
(a)流体が入力される入力室、低圧側に連通する排出室、および前記入力室と前記排出室の間に配置される出力室が、前記可動子の軸線上に配置され、
前記入力室と前記出力室を区画する入力側隔壁に形成された入力弁口と、前記出力室と前記排出室を区画する排出側隔壁に形成された排出弁口とが、前記可動子の軸線上に設けられたバルブハウジングと、
(b)前記入力室内に配置され、前記入力弁口の入力弁シートに着座可能な入力側弁体と、
(c)前記可動子によって駆動され、前記出力室内に配置されて、前記排出弁口の排出弁シートに着座可能な排出側弁体と、
(d)この排出側弁体と一体に移動し、前記出力室側から前記入力弁口の内側に挿入されて前記入力側弁体を前記入力室側に変位させることが可能なロッド軸とを備え、
(e)前記可動子の軸方向の移動位置を可変することで、前記入力側弁体が前記入力弁シートから離座する入力弁離座量と、前記排出側弁体が前記排出弁シートから離座する排出弁離座量とを可変して、出力流体の調圧あるいは調量が成されるものであり、
(f)前記排出側弁体には、前記排出弁離座量が小さくなるに従って、前記排出弁口内の開口面積を小さくする排出側テーパが設けられていることを特徴とする三方制御弁。 - 軸方向に駆動される可動子を備えた駆動手段と、この可動子の軸方向の移動によって出力流体の調圧あるいは調量が成される流路切替部とを具備する三方制御弁において、
前記流路切替部は、
(a)流体が入力される入力室、低圧側に連通する排出室、および前記入力室と前記排出室の間に配置される出力室が、前記可動子の軸線上に配置され、
前記入力室と前記出力室を区画する入力側隔壁に形成された入力弁口と、前記出力室と前記排出室を区画する排出側隔壁に形成された排出弁口とが、前記可動子の軸線上に設けられたバルブハウジングと、
(b)前記入力室内に配置され、前記入力弁口の入力弁シートに着座可能な入力側弁体と、
(c)前記可動子によって駆動され、前記出力室内に配置されて、前記排出弁口の排出弁シートに着座可能な排出側弁体と、
(d)この排出側弁体と一体に移動し、前記出力室側から前記入力弁口の内側に挿入されて前記入力側弁体を前記入力室側に変位させることが可能なロッド軸とを備え、
(e)前記可動子の軸方向の移動位置を可変することで、前記入力側弁体が前記入力弁シートから離座する入力弁離座量と、前記排出側弁体が前記排出弁シートから離座する排出弁離座量とを可変して、出力流体の調圧あるいは調量が成されるものであり、
(g)前記ロッド軸には、前記入力弁離座量が小さくなるに従って、前記入力弁口内の開口面積を小さくする入力側テーパが設けられていることを特徴とする三方制御弁。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の三方制御弁において、
前記入力側弁体は、前記入力室内の流体圧力によって前記入力弁口の入力弁シートに着座するボール弁であることを特徴とする三方制御弁。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の三方制御弁において、
前記入力側弁体は、前記ロッド軸と一体に設けられて、前記排出側弁体および前記ロッド軸とともに軸方向に移動するロッド一体弁であることを特徴とする三方制御弁。 - 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の三方制御弁において、
前記駆動手段は、通電により発生する磁力によって、磁性部材よりなる前記可動子を駆動する電磁アクチュエータであることを特徴とする三方制御弁。
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Cited By (2)
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2005
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Cited By (2)
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