JP2007047392A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トナーの帯電性に適した帯電能力を備えたキャリアとトナーとを組み合わせることで、転写不足、放電に起因する異常画像や、地汚れ、トナー飛散などの問題を防止し、安定した画像形成が可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】 帯電性が異なるブラックトナーとマゼンタトナーとについて、低帯電トナーであるブラックトナーと帯電能力が高めのキャリアとを組み合わせ、高帯電トナーであるマゼンタトナーと帯電能力が低めのキャリアとを組み合わせ、ブラックトナー、及びマゼンタトナーどちらにおいても、トナー濃度7[%]の条件下でキャリアとトナーを10分間攪拌混合したときに得られる帯電量Q600とし、同一条件下で60秒攪拌混合した時に得られる帯電量Q60としたとき、Z[%]=(Q60/Q600)×100 で計算される帯電立ち上がり比Zを90[%]以上、120[%]以下となるようにトナーとキャリアとを組み合わせる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機、プリンター、FAXなどの画像形成装置に係り、詳しくはトナーとキャリアとを撹拌混合して得られる二成分系現像剤を用い画像形成装置に関するものである。
電子写真法、静電写真法等の画像形成方法においては、潜像担持体上に形成された静電潜像を現像するための現像剤として、トナーとキャリアとを撹拌混合して得られる二成分現像剤を使用する画像形成方法がある。この方法は、キャリアを含まない一成分現像剤を使用する方法に比べてトナー帯電の安定性がよく、安定した良好な画像が得られる。
二成分現像剤の帯電量はトナーとキャリアとの帯電能力で決定される。4つの現像装置を備え、4色のフルカラートナーを用いる画像形成装置では、各トナーの母体の着色剤の違い等によりそれぞれ帯電量が異なってしまうことがある。ブラックは低抵抗のカーボンブラックをはじめとする無機着色剤からなり、カラーは高抵抗の有機着色剤からなり、着色剤によって帯電性が異なる。着色剤の違いによる帯電性の違いを調節することなく、トナー毎に帯電性が異なる状態で同じキャリアと混合して二成分現像剤とし、それぞれを同様に攪拌しても、各トナーの帯電量が異なってしまう。
帯電量が各トナーで大きく異なる場合、転写部において、転写バイアスを各トナーで大きく変える必要があり、転写不足、放電画像等の異常画像の無い条件設定にすることが非常に難しくなる。よって、トナーの帯電量はできるだけトナー毎に差が無いことが望ましい。
二成分現像剤を用いた画像形成装置では、充分に攪拌した後の帯電量(飽和値)の絶対値が非常に重要である。帯電量が高すぎると、現像部で現像能力不足の問題があり、また転写部では、転写率を良くするために転写バイアスを高めに設定する必要があり、それに伴い放電等の異常画像が発生する。一方、帯電量が低すぎると、地汚れ、トナー飛散の問題が生じる。
また、二成分現像剤を用いた画像形成装置では、攪拌時間に対する帯電量の推移も重要である。充分攪拌した後の帯電量が狙いの帯電量であったとしても、帯電量の立ち上げ性が悪い(=帯電量が飽和値に達するまでの攪拌時間が長くかかる)現像剤の場合、補給トナーの帯電量が充分に高くなる(飽和する)前に現像領域に到達してしまう。帯電量が十分に高くなる前に現像領域に到達すると帯電量が低いため、キャリアから離れやすくなり、トナー飛散、地汚れ等の問題が生じる。一方、攪拌時間に伴い、帯電量が上昇して飽和値に達した後、逆に低下するような現像剤の場合(帯電量の立ち下り)、低画像面積率の画像の連続通紙(トナーの入れ替えがあまりない)を行うと帯電量の低下が大きくなり、地汚れ、トナー飛散の問題を生じる。
これらのように、帯電量の飽和値と同様に、攪拌時間に対する帯電量の推移にも充分配慮して現像剤を決める必要がある。
従来、現像剤の帯電性が所望の状態となるように、複数の現像装置で用いるキャリアは共通のものとし、トナーの添加剤によって帯電性を調節するものがある。
しかし、現像剤の帯電性の調整をトナーの添加剤で行うことは、定着性、感光体、転写ベルトクリーニング性、感光体添加剤フィルミング等に影響を与えるため、極力添加剤処方は各色別々にしないことが望ましい。
特許文献1では、現像剤の帯電性の調節はトナーの添加剤で行うのではなく、ブラックトナーを用いる現像装置とカラートナーを用いる現像装置とで異なるキャリアを用いてトナー毎の帯電量の差を小さくするフルカラー画像形成装置が記載されている。特許文献1に記載の画像形成装置では、同じキャリアを用いるとカラートナーと比較して抵抗が低めなブラックトナーは帯電量が低めになってしまう。そこで、ブラック現像剤用キャリアの方がフルカラー現像剤用キャリアよりも、同一トナーを用いた際の帯電量の絶対値が大きくなるものを用いている。これにより、ブラックトナーとカラートナーの帯電量の差を小さくし、ブラックとカラーの転写性の差を無くそうとしている。
特開2003−202709号公報
しかしながら、特許文献1では帯電量の立ち上げ性等を考慮して各色トナーに違う帯電能力のキャリアを組み合わせているわけではなく、帯電量の絶対値を考慮してトナーとキャリアとの組み合わせを決定している。単純にブラックトナーと混合するキャリアとカラートナーと混合するキャリアとの帯電能力に差をつけるだけでは、トナーとキャリアの組み合わせで、帯電量立ち上げ不足や帯電量立下がりの問題がある組み合わせである場合の、トナー飛散、地汚れ等の問題を解決することはできない。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、トナーの帯電性に適した帯電能力を備えたキャリアとトナーとを組み合わせることで、転写不足、放電に起因する異常画像や、地汚れ、トナー飛散などの問題を防止し、安定した画像形成が可能な画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、帯電性が異なる複数のトナーを使用し、表面に静電潜像が形成される像担持体を有し、該像担持体に対向し且つ周面が周回可能に支持された現像剤担持体をそなえ、該現像剤担持体上にトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を担持し、像担持体及び現像剤担持体間に現像電界を作用させることで像担持体上の静電潜像をトナーにて可視像化する現像装置を使用する複数のトナー毎に複数有する画像形成装置において、複数の該現像装置に用いられる該二成分現像剤について、帯電性が異なるトナーで同一のキャリアを用いた時に帯電量の絶対値が低いトナーを低帯電トナー、帯電量の絶対値が高いトナーを高帯電トナーとし、同一トナーを用いた際のトナー濃度7[%]の条件下でキャリアとトナーを10分間攪拌混合したときに得られる帯電量の絶対値が異なるキャリアを2種類以上使用し、帯電量の絶対値が高いキャリアを該低帯電トナーと組み合わせ、帯電量の絶対値が低いキャリアを該高帯電トナーと組み合わせるもので、トナー濃度7[%]の条件下でキャリアとトナーを10分間攪拌混合したときに得られる帯電量をQ600とし、同一条件下で60秒攪拌混合したときに得られる帯電量をQ60としたとき、Z[%]=(Q60/Q600)×100で計算される帯電立ち上がり比Z[%]が90〜120[%]の範囲にあることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記現像装置で用いられるトナーは、体積平均粒径が3〜8[μm]で、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、上記現像装置で用いられるトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3の画像形成装置において、上記現像装置で用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3または4の画像形成装置において、上記現像装置で使用されるトナーは略球形状であり、長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定すると(但し、r1≧r2≧r3とする。)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、帯電性が異なる複数のトナーを使用し、表面に静電潜像が形成される像担持体を有し、該像担持体に対向し且つ周面が周回可能に支持された現像剤担持体をそなえ、該現像剤担持体上にトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を担持し、像担持体及び現像剤担持体間に現像電界を作用させることで像担持体上の静電潜像をトナーにて可視像化する現像装置を使用する複数のトナー毎に複数有する画像形成装置のトナー及びキャリアの選定方法において、複数の該現像装置に用いられる該二成分現像剤について、帯電性が異なるトナーで同一のキャリアを用いた時に帯電量の絶対値が低いトナーを低帯電トナー、帯電量の絶対値が高いトナーを高帯電トナーとし、同一トナーを用いた際のトナー濃度7[%]の条件下でキャリアとトナーを10分間攪拌混合したときに得られる帯電量の絶対値が異なるキャリアを2種類以上使用し、帯電量の絶対値が高いキャリアを該低帯電トナーと組み合わせ、帯電量の絶対値が低いキャリアを該高帯電トナーと組み合わせるもので、トナー濃度7[%]の条件下でキャリアとトナーを10分間攪拌混合したときに得られる帯電量をQ600とし、同一条件下で60秒攪拌混合した時に得られる帯電量をQ60としたとき、Z[%]=(Q60/Q600)×100で計算される帯電立ち上がり比Z[%]が90〜120[%]の範囲にあることを特徴とするものである。
上記請求項1乃至6の画像形成装置においては、帯電性が異なるトナーで同一のキャリアを用いた時に帯電量の絶対値が低いトナーを低帯電トナー、帯電量の絶対値が高いトナーを高帯電トナーとし、同一トナーを用いた際のトナー濃度7[%]の条件下でキャリアとトナーを10[分間]攪拌混合したときに得られる帯電量の絶対値が異なるキャリアで、帯電量の絶対値が高いキャリアを低帯電トナーと組み合わせ、帯電量の絶対値が低いキャリアを高帯電トナーと組み合わせることで、帯電性の異なるトナー間の帯電量の差を小さくすることができ、転写不足及び放電を防止することができる。
また、トナー濃度7[%]の条件下でキャリアとトナーを10[分間]攪拌混合したときに得られる帯電量Q600とし、同一条件下で60秒攪拌混合したときに得られる帯電量Q60としたとき、
Z[%]=(Q60/Q600)×100
で計算される帯電立ち上がり比Zが90[%]以上であるので、補給されたトナーの帯電量が充分高くなる前に現像領域に到達してしまうことを防止し、トナー飛散、地汚れの発生を防止することができる。さらに、帯電立ち上がり比Zが120[%]以下となっているので、帯電の立ち下りを防止でき、低画像面積率の画像の連続通紙を行うことでトナーの攪拌時間が長くなったとしても、帯電量の低下を防止し、トナー飛散、地汚れの発生を防止することができる。
請求項1乃至6の発明によれば、転写不足、放電に起因する異常画像や、地汚れ、トナー飛散などの問題を防止できることにより、安定した画像形成ができるという優れた効果がある。
以下、本実施形態に係るタンデム型間接転写方式のカラー複写機の全体構成及び動作について説明する。
図1は、カラー複写機の概略構成図である。図1に示すカラー複写機は、カラー複写機本体であるプリンタ本体100、プリンタ本体100を載せる給紙テーブル200、プリンタ本体100上に取り付けるスキャナ300、スキャナ300のさらに上に取り付ける原稿自動搬送装置400(ADF)を備えている。
プリンタ本体100には、中央に、無端ベルト状の転写体としての中間転写体10を設けている。この中間転写体10は、3つの支持ローラ14、15、16に掛け回され、図中時計回りに回転搬送可能となっている。3つの支持ローラのうち第2の支持ローラ15の左には、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置17が設けられている。また、第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間に張り渡した中間転写体10上には、その搬送方向に沿って、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの4つの画像形成部18が横に並べて配置されている。
これらの4つの画像形成部18により、各感光体8上に互いに異なる色のトナー画像を形成する画像形成手段としてのタンデム画像形成部20が構成されている。
タンデム画像形成部20における個々の画像形成部18は、像担持体としての感光体8のまわりに、帯電装置、現像装置、転写手段としての1次転写ローラ62、感光体クリーニング装置、除電装置などを備えている。また、タンデム画像形成部20の上には、露光装置21が設けられている。
また、中間転写体10を挟んでタンデム画像形成部20と反対の側には、転写手段としての2次転写装置22を備えている。この2次転写装置22は、2つのローラ23間に、無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写体10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写体10上の画像を転写紙に転写する。
また、2次転写位置の転写紙搬送方向下流側には、転写紙上の転写画像を定着する定着装置25が設けられている。この定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てた構成となっている。
また、2次転写装置22及び定着装置25の下側には、タンデム画像形成部20と平行に、転写紙の両面に画像を記録すべく転写紙を反転する転写紙反転装置28を備えている。
図1に示すカラー複写機を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動した後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読み取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ14、15、16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写体10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成部18で像担持体としての感光体ドラム40を回転して各感光体ドラム40上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つから転写紙を繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上の転写紙を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写体10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写体10と2次転写装置22との間に転写紙を送り込み、2次転写装置22で転写して転写紙上にカラー画像を記録する。
画像転写後の転写紙は、搬送ベルト24で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像が定着された後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。
一方、画像転写後の中間転写体10は、中間転写体クリーニング装置17で表面に残留する残留トナーが除去され、タンデム画像形成部20による再度の画像形成に備える。
図2は本実施形態に係る画像形成装置の現像装置1の概略構成図である。図2に基づき上記画像形成装置に採用される現像装置1について詳しく説明する。この現像装置1は感光体8の側方に配設され、トナー及び磁性キャリアとを含む二成分現像剤D(以下「現像剤」という。)を表面に担持する現像剤担持体としての非磁性の現像スリーブ7を備えている。この現像スリーブ7は、現像ケーシングの感光体8側に形成された開口部から一部露出するように取り付けられ、感光体8に対向して配置されており、図示しない駆動装置により、図中矢印b方向に回転する。
また、現像スリーブ7の内部には、磁界発生手段としての固定磁石群からなる図示しないマグネットローラが固定配置されている。また、現像装置1は、現像スリーブ7上に担持される現像剤の量を規制する現像剤規制部材としてのドクタブレード9を備えている。このドクタブレード9に対して、現像スリーブ7回転方向上流側には、現像剤を収容する現像剤収容部4が形成され、該現像剤収容部4の現像剤を攪拌混合する第1攪拌スクリュ5及び第2攪拌スクリュ6が設けられている。また、現像剤収容部4の上方に配置されるトナー補給口23と、現像剤収容部4へ補給されるトナー充填したトナーホッパ2と、トナー補給口63とトナーホッパ2とを接続するトナー送流装置3とが設けられている。また、トナー送流装置3とトナー補給口63との間には接続部材64が設けてある。そして、接続部材64にはキャップ65がフィルタ65を介してまたは介さず嵌合されている。
現像装置1では、第1攪拌スクリュ5及び第2攪拌スクリュ6が回転することにより、現像剤収容部4内の現像剤が攪拌され、トナーと磁性キャリアとが互いに逆極性に摩擦帯電される。この現像剤は、矢印b方向に回転駆動する現像スリーブ7の周面に供給され、供給された現像剤は現像スリーブ7の周面に担持され、現像スリーブ7の回転によって、その回転方向(矢印b方向)に搬送される。次いで、この搬送された現像剤は、ドクタブレード9によって量を規制され、規制後の現像剤が感光体8と現像スリーブ7とが対向する現像領域に運ばれる。この現像領域で現像剤中のトナーが、感光体8表面の静電潜像に静電的に移行し、その静電潜像がトナー像として可視像化される。
図2の現像装置1で感光体8上の潜像を現像する際の現像剤の帯電量はトナーとキャリアとの帯電性に依存する。プリンタ本体100のように4色のトナーを用いる場合、フルカラートナーはトナーの母体の着色剤の違い(ブラックは低抵抗のカーボンブラックをはじめとする無機着色剤、カラーは高抵抗の有機着色剤でそれぞれ異なる。)等によりそれぞれ帯電量が異なってしまうことがある。現像剤の帯電量調整をトナーの添加剤で行うことは、定着性、感光体、転写ベルトクリーニング性、感光体添加剤フィルミング等に影響を与えるため、極力添加剤処方は各色別々にしないようにしたい。しかし、帯電量が各トナーで大きく異なる場合、転写部において、転写バイアスを大きく変える必要があり、転写不足、放電画像等の異常画像の無い条件設定にすることが非常に難しくなり、極力各色狙いの帯電量で合わせたい。
また、充分に攪拌した後の帯電量(飽和値)の絶対値も非常に重要であり、高すぎると、現像部で現像能力不足の問題があり、また転写部では、転写率を良くするためには、転写バイアスを高めに設定する必要があり、それに伴い放電等の異常画像が発生する。また、帯電量が低すぎると、地汚れ、トナー飛散の問題が生じる。
さらに、現像剤を設計する場合、攪拌時間に対する帯電量の推移も重要である。充分攪拌した後の帯電量が狙いの帯電量であったとしても、帯電量の立ち上げ性が悪い現像剤の場合(=帯電量が飽和するまでの攪拌時間が長くかかる。)、補給トナーの帯電量が充分に高くなる(飽和する)前に現像領域に到達してしまい、帯電量が低いため、キャリアから離れやすくなり、トナー飛散、地汚れ等の問題が生じる。また、攪拌時間に伴い、帯電量が上昇して飽和値に達した後、逆に低下するような現像剤の場合(帯電量の立ち下り)、低画像面積率の画像の連続通紙(トナーの入れ替えがあまりない)を行うと帯電量の低下が大きくなり、地汚れ、トナー飛散の問題を生じる。
これらのように、帯電量の飽和値と同様に、攪拌時間に対する帯電量の推移にも充分配慮して設計する必要がある。
特許文献1では、フルカラー画像形成装置において、カラートナーと比較して抵抗が低めなブラックトナーは帯電量が低めになってしまうため、ブラック現像剤用キャリアの方がフルカラー現像剤用キャリアよりも、同一トナーを用いた際の帯電量の絶対値を大きくすることでブラックトナーとカラートナーの帯電量の差を小さくすることにより、ブラックとカラーの転写性の差を無くそうとしている。
しかし、帯電量の立ち上げ性等を考慮して各色トナーに違う帯電能力のキャリアを組み合わせているわけではないため、単純にブラックとカラーキャリアの帯電能力に差をつけるだけでは、トナーとキャリアの組み合わせで、帯電量立ち上げ不足等に問題がある組み合わせがあった場合には、トナー飛散、地汚れ等の問題を解決することはできない。
また、近年のさらなる高画質化の要求に伴い、トナーの小粒径化も進み、トナー飛散、地汚れ等もさらに厳しくなってきている。また、さらなる高寿命化の要求もあり、経時でのトナー飛散、地汚れ等もさらに厳しいものとなってきている。
本実施形態のプリンタ本体100では上述の問題を解決するために、二成分現像剤のキャリアを複数の現像装置1の全てで共通とせず、各現像剤が適正な帯電の立ち上がり性となるようにトナーとキャリアとの組み合わせを決定している。
本実施形態のプリンタ本体100に用いる4色のトナーのうち、ブラックトナーとマゼンタトナーとは帯電性が異なっている。同一のキャリアを用いて攪拌・帯電を行うとマゼンタトナーの方がブラックトナーよりもトナーの帯電量の絶対値が高くなっており、シアントナーはブラックトナーと同じような帯電性を有し、イエロートナーはマゼンタトナーと同じような帯電性を有している。
ここで、ブラックトナー及びシアントナーを低帯電トナーとし、マゼンタトナー及びイエロートナーを高帯電トナーとする。そして、低帯電トナーを収容する現像装置と高帯電トナーを収容する現像装置とで、同一トナーを用いた際のトナー濃度7[%]の条件下でキャリアとトナーを10分間攪拌混合したときに得られる帯電量の絶対値が異なるキャリア使用する。帯電量の絶対値が異なるキャリアとしては、帯電量の絶対値が高いキャリアを低帯電トナーと組み合わせ、帯電量の絶対値が低いキャリアを高帯電トナーと組み合わせるようにする。
また、各現像装置内の現像剤について、トナー濃度7[%]の条件下でキャリアとトナーを10分間攪拌混合したときに得られる帯電量Q600とし、同一条件下で60秒攪拌混合した時に得られる帯電量Q60としたときに、
Z[%]=(Q60/Q600)×100
で計算される値を帯電立ち上がり比Z[%]とする。そして、帯電立ち上がり比Z[%]を用いて、各現像剤の立ち上がり性について検討する。
なお、本実施形態での、現像剤の状態は、トナー濃度7[%]の条件下で検討をしているが、トナー濃度7[%]とは、プリンタ本体100で用いられる現像剤の初期剤のトナー濃度であり、標準となるトナー濃度である。初期剤としての現像剤のトナー濃度を7[%]に設定しているのは以下の理由による。
まず、頻繁に用いられる画像面積率の5[%]前後の画像を長期にわたって良好に画像形成を行えるトナー濃度として7[%]が採用されている。
また、キャリアに対するトナーを増加しトナー濃度を上げていくと、キャリアの表面をトナーが覆っていきキャリアの被覆率が増加する。被覆率が増加し、100[%]をこえるとキャリアの表面全体をトナーが覆ってしまい、新たなトナーがキャリアと接触できない状態となる。キャリアと接触することができないトナーは帯電することができず、トナー飛散や地汚れの原因となる。一方、トナー濃度を下げていくと、画像面積率が高い画像形成を行う際に追従性が低くなってしまう。特にフルカラーの画像形成を行う際には画像面積率が高くなり易く、高画像面積を連続してプリントされたときに、耐え得るぐらいのトナー濃度として7[%]標準のトナー濃度となる初期剤のトナー濃度に設定している。
図3及び図4は、帯電性の異なるトナーとキャリアをそれぞれ組み合わせた時の攪拌時間に対する帯電量(以後、Q/Mとする。)のグラフである。
図3は、同一キャリアを用いた際の帯電量の絶対値が高めなトナーA(例えば、マゼンタトナー)と、同一トナーを用い、同一の条件で攪拌混合したときに得られる帯電量の絶対値が異なる複数のキャリアとの攪拌時間とQ/Mとの関係を示すグラフである。
また、図4は、図3のトナーAと比較して帯電量の絶対値が低めなトナーB(例えば、ブラックトナー)と、同一トナーを用い、同一の条件で攪拌混合したときに得られる帯電量の絶対値が異なる複数のキャリアとの攪拌時間とQ/Mとの関係を示すグラフである。
なお、図3及び図4でのCAとは、キャリアの帯電能力のことを示している。任意のトナーを標準トナーとして、キャリアとこの標準トナーとを組み合わせた場合のQ/Mの値を、CAで示している。例えば、CA:42というのは、標準トナーとそのキャリアをトナーの重量比を全体(トナー+キャリア)の7[%]に混合し、10分間攪拌した場合のQ/Mが−42[μc/g]であるということである。CAの数値が高いほど、キャリアの帯電能力も高く、Q/Mも高くなる。
図3及び4に示すように、同じCAのキャリア(図中のCA:42)を使用しても、組み合わせるトナーで帯電立ち上がり性が異なる。図3に示すように、CA:42のキャリアとトナーAとを組み合わせた場合には、帯電立ち上がり性は良好であるが、帯電立ち下りが大きく、あまり良くない。
一方、図4に示すCA:42のキャリアとトナーBとを組み合わせた場合には、帯電立ち上がり性も良く、なおかつ、立ち下がりも無く、良好なQ/Mプロフィールである。図3より、トナーAで、帯電立ち上がり性も良く、立ち下がりも少ないキャリアを選択すると、CA:34、CA:36及びCA:42のキャリアである。一方、図4より、トナーBでは、帯電立ち上がり性も良く、立ち下がりも少ないキャリアを選択すると、CA:37、CA:42及びCA:45のキャリアである。このように、トナーに応じて、CAが異なるキャリアを用いることにより、使用するトナー同士の帯電性が異なっていても、それぞれ良好なQ/Mプロフィールを得ることができる。
上述の帯電量Q60、Q600の測定方法は、以下のとおりである。
キャリア50[g]と、トナー濃度7[%]に相当するトナーを所定の時間混合(装置名:(株)伊藤製作所社製のボールミル架台S4−2型、回転数280[rpm])することにより、現像剤を作成する。
この現像剤3[g]を目開き635メッシュを用いてトナーを飛散させた後(SUS316製 東洋コーポレーション(株)製TB-200、フローガス:窒素エアー、ブロー圧力:1.5±0.1[kg/cm])、飛散した粉体の電荷量Q[μc]と質量M[g]を測定し、帯電量Q/M[-μc/g]を得ることができる。
[実験1]
図3及び図4で示したトナーとキャリアの組み合わせで現像装置内のトナー濃度を調節して画像形成を行い、各トナー濃度における低温低湿環境(10[℃]、15[%])下での地汚れΔID及び画像濃度であるID値とを測定した。
図5は、図3で示したマゼンタトナーの低温低湿環境下でのトナー濃度TCと、地汚れΔID及びトナー濃度IDとの関係を示すグラフである。
また、図6は、図4で示したブラックトナーの低温低湿環境下でのトナー濃度TCと、地汚れΔID及び画像濃度IDとの関係を示すグラフである。
なお、図5及び図6について、符号の末尾にIDが付されているものが画像濃度であるIDを示し、末尾にIDが付されていないものが地汚れΔIDを示す。
また、図7は、上述のブラックトナー及びマゼンタトナーと各キャリアとの組み合わせで、キャリアのCAの値とそのときの転写率との関係を示すグラフである。
なお、実験1の実験条件は以下のとおりである。
<機械条件>
・感光体線速 162[mm/sec]
・現像スリーブ線速 324[mm/sec]
・感光体径 30[mm]
・汲み上げ量 65[mg/cm
・スリーブ径 φ18[mm]
・主極角度 6[°]
なお、現像スリーブはV溝加工されたものである。また、現像剤量規制体は剛性かつ磁性を有する材料である。現像剤量規制体は鉄、ステンレス等の金属材料カラーなるものに限らず、フェライト、マグネタイト等の磁性粒子を配合した樹脂材料で構成することも可能である。さらに、現像剤量規制体自体を磁性材料で構成することなく、磁性材料で構成された金属板等の別部材を現像剤量規制体に直接もしくは、間接的に固定する構成とすることによっても同様な効果を得ることができる。
<トナーの条件>
・結着樹脂 :ポリエステル樹脂 100部
数平均分子量(Mn) : 3800
重量均分子量(Mw) : 20000
ガラス転移点(Tg) : 60[℃]
軟化点 : 122[℃]
・着色剤 :ブラックトナーの場合:カーボンブラック:4部
:マゼンタトナーの場合:キナクリドン系マゼンタ顔料(C.I.ピグメントレッド122):5部
・帯電制御剤:サリチル酸亜鉛 :2部
・離型剤 :カルナウバワックス :3部
融点 : 82℃
上記の材料をヘンシェルミキサーにより混合し、2本ロールを用いて120[℃]で40分溶融混練し、冷却後、ハンマーミルで粗粉砕後、エアージェット粉砕機で微粉砕し得られた微粉末を分級して重量平均粒径5[μm]のトナー母体粒子を作った。さらに、このトナー母体100部に対し、表面を疎水化処理したシリカ:1.5部、表面を疎水化処理した酸化チタン:0.75部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合することでイエロートナーを得た。
上述のΔIDの測定方法は、以下のとおりである。
作像中のプリンタを一時的に停止させ、プリンタック等の無色透明の粘着テープを現像領域通過後の感光体ドラムの非画像部に一度貼付け、剥がした粘着テープを白紙に貼り付けた物を用意する。一方、粘着テープをそのまま白紙に貼り付けたものを用意する。
そして、2つの粘着テープを貼付けた白紙上の粘着テープをそれぞれ照度計(X−Rite社製)で画像濃度を測定し、IDを求める。そして、一度、感光体ドラムに貼り付けた粘着テープのIDの値から、どこにも貼り付けることなく、白紙に貼り付けた粘着テープのIDの値を引いた値をドラム上地汚れΔIDとする。
このドラム上地汚れΔIDが、0.01未満であれば、転写後の記録紙の地汚れが人間の目で見る上では気にならないぐらいの許容範囲となる。
また、画像濃度を示すIDは、ベタ画像を照度計(X−Rite社製)で画像濃度を測定し、IDを求めたものである。
図5及び図6より、用いるキャリアのCAの値が高いほど、地汚れの余裕度が高くなることが分かる。しかし、キャリアのCAの値が高いほど、トナー濃度が低い状態でのIDの値が低くなり、さらに図7に示すように、キャリアのCAの値が高いほど、転写率が低くなることが分かる。CAの値を上げすぎるとQ/Mの絶対値が上がってしまい、転写率が低下し、転写率が低下すると放電跡のような画像ムラにもなってしまうため、CAもある程度までしか上げることができない。
実験1の結果を表1及び表2に示す。
表1はブラックトナーを用いた場合の実験1の結果であり、表2はマゼンタトナーを用いた場合の実験1の結果である。
Figure 2007047392
Figure 2007047392
表1及び表2において、「ドラム上地汚れΔIDが0.01となるTC[%]」は、図5及び図6における地汚れΔIDが0.01となる時の、ブラックトナーまたはマゼンタトナーと各キャリアとを混合した現像剤のトナー濃度TCの値である。そして、この値の目標値は、プリンタ本体100でのトナー濃度の過剰な上昇を抑えるためのリミッタが働くトナー濃度の状態でも、地汚れが許容範囲となるように設定している。プリンタ本体100でリミッタが働くトナー濃度12[%]の状態以上にトナー濃度が上昇すると、トナーの帯電量が確保できず、トナー飛散や地汚れが発生しやすい状態となる。
表1より、ブラックトナーの場合は、ドラム上地汚れΔIDが0.01となるTC[%]が目標値である12[%]以上となるのは、CAの値が37以上のキャリアであることが分かる。
一方、表2より、マゼンタトナーの場合は、ドラム上地汚れΔIDが0.01となるTC[%]が目標値である12[%]以上となるのは、CAの値が33以上のキャリアであることが分かる。
これらのキャリアを用いることで帯電量の立ち上がり性が確保されるので、補給されたトナーの帯電量が充分高くなる前に現像領域に到達してしまうことを防止し、トナー飛散、地汚れの発生を防止することができる。
表1及び表2において、「ID=1.4になるTC[%]」は、図5及び図6におけるIDが1.4となる時の、ブラックトナーまたはマゼンタトナーと各キャリアとを混合した現像剤のトナー濃度TCの値である。そして、この値の目標値を9[%]としたことは、以下の理由による。
頻繁に使用される画像面積率5[%]の画像を平常状態でプリントする場合、標準のトナー濃度でその値は7[%]前後となる。そして、低温低湿環境で画像形成を行うと、この値から1〜2[%]ほどトナー濃度が上昇し、9[%]前後のトナー濃度となる。この低温低湿環境でトナー濃度が9[%]の状態で、ID=1.4を得ることができないと、低温低湿環境で低画像面積の画像を連続通紙し、リミッタが働く12[%]までトナー濃度が上昇する状態となっても、IDの値が出なくなることが本発明者らの研究によって分かっている。よって、ID=1.4となるときのトナー濃度は9[%]以下となる必要がある。
表1より、ブラックトナーの場合は、ID=1.4になるTC[%]が目標値である9[%]以下となるのは、CAの値が45以上のキャリアであることが分かる。
一方、表2より、マゼンタトナーの場合は、ID=1.4になるTC[%]が目標値である9[%]以下となるのは、CAの値が42以上のキャリアであることが分かる。
これらのキャリアを用いることで、トナーが過剰に帯電することを防止し、画像濃度であるID値を維持することができる。また、表1、表2より転写率も90[%]以上を確保することができるので、安定した画像を提供することができる。
表1よりブラックトナーの場合、画像形成に適したキャリアはCAの値が37以上、45以下であり、そのときの立ち上がり比Zの値は、92[%]〜120[%]である。
また、表2よりマゼンタトナーの場合、画像形成に適したキャリアはCAの値が34以上、42以下であり、そのときの立ち上がり比Zの値は、90[%]〜122[%]である。
以上より、立ち上がり比Zの値を90[%]以上、120[%]以下として、各トナーに適したキャリアを選択することで、地汚れ、トナー飛散も無く、安定した画像を提供することができる。
なお、実験1などの本発明者らが行った実験を行った結果、地汚れ、トナー飛散に対しては、帯電立ち上がり性が最も重要なことが分かっており、Q60(トナーとキャリアをTC=7[%]で混合して、60[sec]攪拌した時のQ/M)とQ600(トナーとキャリアをTC=7[%]で混合して、600[sec]攪拌した時のQ/M)の比率であるZ[%]=(Q60/Q600)×100の値がZ=90〜120[%]であることが最も重要であり、各トナーに対するキャリアCAを決定する場合には、Zの値を最優先しなければならない。
次に、プリンタ本体100に好適に使用されるトナーについて説明する。
600dpi以上の微少ドットを再現するために、トナーの体積平均粒径は3〜8[μm]が好ましい。体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。(Dv/Dn)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
また、トナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。図8は形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図であり、図9は、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球トナーり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
プリンタ本体100に好適に用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
まず、トナーの材料のポリエステルについて説明する。
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。
2価アルコール(DIO)としては、下記のものが挙げられる。
・アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど)
・アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど)
・脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)
・上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物
・上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。
2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280[℃]に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。
ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性トナーになりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40[wt%]、好ましくは1〜30[wt%]、さらに好ましくは2〜20[wt%]である。0.5[wt%]未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40[wt%]を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)カラー得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり、1/2未満であったりしては、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10[%]未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280[℃]に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140[℃]にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140[℃]にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5[%]未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65[℃]、好ましくは45〜60[℃]である。45[℃]未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65[℃]を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
次にトナーの材料の着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、以下のもの及びこれらの混合物が使用できる。
カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン。
着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15[重量%]、好ましくは3〜10[重量%]である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
トナーの材料の荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
トナーの材料の離型剤としては、融点が50〜120[℃]の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
なお、荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2[μm]であることが好ましく、特に5×10−3〜0.5[μm]であることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500[m/g]であることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5[wt%]であることが好ましく、特に0.01〜2.0[wt%]であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2[μm]以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーカラー流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5[wt%]の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100[℃]未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点カラー好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組み合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
(2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90[%]の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1[μm]、及び3[μm]、ポリスチレン微粒子0.5[μm]及び2[μm]、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1[μm]、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20[μm]にするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000[rpm]、好ましくは5000〜20000[rpm]である。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150[℃](加圧下)、好ましくは40〜98[℃]である。
(3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150[℃]、好ましくは40〜98[℃]である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
(4)反応終了後、乳化分散体(反応物)カラー有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子カラーリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
(5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状カラーラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものカラー梅干形状の間で制御することができる。
プリンタ本体100で用いるトナーの形状は略球形状であり、以下の形状規定によって表すことができる。
図10は、プリンタ本体100で用いるトナーの形状を模式的に示す図である。図10おいて、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本実施形態のトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)(図10(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図9(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。
長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状カラー離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
[実験2]
次に、実験2として、実施例と比較例とを比較して本発明の効果を具体的に説明する。ただし本発明はこれらの実施例に限定されるものではないことはもちろんである。
実施例、比較例で使用したフルカラープリンターの機械固定条件は以下のようになっている。
<機械条件>
・感光体線速 162[mm/sec]
・現像スリーブ線速 324[mm/sec]
・感光体径 30[mm]
・汲み上げ量 65[mg/cm
・スリーブ径 φ18[mm]
・主極角度 6[°]
なお、現像スリーブはV溝加工されたものである。また、現像剤量規制体は剛性かつ磁性を有する材料である。現像剤量規制体は鉄、ステンレス等の金属材料カラーなるものに限らず、フェライト、マグネタイト等の磁性粒子を配合した樹脂材料で構成することも可能である。さらに、現像剤量規制体自体を磁性材料で構成することなく、磁性材料で構成された金属板等の別部材を現像剤量規制体に直接もしくは、間接的に固定する構成とすることによっても同様な効果を得ることができる。
<実施例、比較例に使用したトナーの条件>
・結着樹脂 :ポリエステル樹脂 100部
数平均分子量(Mn) : 3800
重量均分子量(Mw) : 20000
ガラス転移点(Tg) : 60[℃]
軟化点 : 122[℃]
・着色剤 :アゾ系イエロー顔料(C.I.P.Y.180) 5部
・帯電制御剤:サリチル酸亜鉛 :2部
・離型剤 :カルナウバワックス :3部
融点 : 82℃
上記の材料をヘンシェルミキサーにより混合し、2本ロールを用いて120[℃]で40分溶融混練し、冷却後、ハンマーミルで粗粉砕後、エアージェット粉砕機で微粉砕し得られた微粉末を分級して重量平均粒径5[μm]のトナー母体粒子を作った。さらに、このトナー母体100部に対し、表面を疎水化処理したシリカ:1.5部、表面を疎水化処理した酸化チタン:0.75部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合することでイエロートナーを得た。
ブラック、シアン、マゼンタトナーも着色剤をそれぞれ、以下のようなものを使用し、上記のイエロートナーと同様に製造した。
ブラック:カーボンブラック:4部
シアン:鋼フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3):3.0部
マゼンタ:キナクリドン系マゼンタ顔料(C.I.ピグメントレッド122):5部
<キャリア1の製造方法>
・アクリル樹脂溶液(固形分50[重量%]) 39.7部
・グアナミン溶液(固形分70[重量%]) 12.4部
・酸性触媒(固形分40[重量%]) 0.22部
・シリコーン樹脂溶液 185.8部
[固形分20[重量%](SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・アミノシラン 30.0部
[固形分100[重量%](SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・導電性粒子 66.2部
・トルエン
上記の材料をホモミキサーで10分間分散し、アクリル樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として平均粒径;35[μm]焼成フェライト粉を用い、上記被覆膜形成溶液を芯材表面に膜厚0.15[μm]になるように、スピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度40[℃]で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて150[℃]で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63[μm]の篩を用いて解砕し、粒子含有率:50[重量%]、D/h:2.3、体積固有抵抗:12.5Log(Ω・cm)、磁化:68[Am/kg]の[キャリア1]を得た。CAは42[μC/g]である。
<キャリア2の製造方法>
・アクリル樹脂溶液(固形分50[重量%]) 39.7部
・グアナミン溶液(固形分70[重量%]) 12.4部
・酸性触媒(固形分40[重量%]) 0.22部
・シリコーン樹脂溶液 185.8部
[固形分20[重量%](SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・アミノシラン 14.0部
[固形分100[重量%](SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・導電性粒子 66.2部
・トルエン
上記の材料をホモミキサーで10分間分散し、アクリル樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として平均粒径;35[μm]焼成フェライト粉を用い、上記被覆膜形成溶液を芯材表面に膜厚0.15[μm]になるように、スピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度40[℃]で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて150[℃]で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63[μm]の篩を用いて解砕し、粒子含有率:50[重量%]、D/h:2.3、体積固有抵抗:12.5Log(Ω・cm)、磁化:68[Am/kg]の[キャリア2]を得た。CAは36[μc/g]である。
上記のように得られたトナーとキャリアを表3のように組み合わせて、上記の機械において、温度10[℃]、湿度15[%]の環境のもと、10000枚のランニングを行い、10000枚通紙後の地汚れ、トナー飛散、画像濃度の評価を行った。
Figure 2007047392
実験2の結果を表4に示す。表中の、○は良い、△は悪い、×は非常に悪いという評価を示す。
Figure 2007047392
表4より、実施例の色毎にキャリア種類を変えることで、地汚れ、トナー飛散、画像濃度に対して、Bk、Y、C、Mの全色問題ないことが分かる。一方、比較例1及び比較例2のように、それぞれ、キャリア1、キャリア2で全色組み合わせた場合、地汚れ、トナー飛散、画像濃度の何れかの問題が発生していることが分かる。よって、プリンタ本体100のように、色毎(トナー種毎)に組み合わせるキャリアを選択することで、安定した画像形成装置を提供できることが分かる。
以上、本実施形態によれば、帯電性が異なるブラックトナーとマゼンタトナーとについて、低帯電トナーであるブラックトナーと帯電能力が高めのキャリアとを組み合わせ、高帯電トナーであるマゼンタトナーと帯電能力が低めのキャリアとを組み合わせることで、帯電性の異なるトナー間の帯電量の差を小さくすることができ、転写不足及び放電を防止することができる。さらに、ブラックトナー、及びマゼンタトナーどちらにおいても、トナー濃度7[%]の条件下でキャリアとトナーを10分間攪拌混合したときに得られる帯電量Q600とし、同一条件下で60秒攪拌混合した時に得られる帯電量Q60としたとき、
Z[%]=(Q60/Q600)×100
で計算される帯電立ち上がり比Zが90[%]以上であるので、補給されたトナーの帯電量が充分高くなる前に現像領域に到達してしまうことを防止し、トナー飛散、地汚れの発生を防止することができる。さらに、帯電立ち上がり比Zが120[%]以下となっているので、帯電の立下りを防止でき、低画像面積率の画像の連続通紙を行うことでトナーの攪拌時間が長くなったとしても、帯電量の低下を防止し、トナー飛散、地汚れの発生を防止することができる。これにより、異なる帯電能力のトナーに対して、現像剤の帯電量調整をトナーの添加剤で行わず、キャリアで行うことにより、他の現像ユニットへの影響を与えず、帯電量調整をすることができ、帯電量の立ち上がり性等も考慮して帯電能力の異なる各色トナーに組み合わせるキャリアの帯電能力をそれぞれ選択することにより、地汚れ、トナー飛散、転写部での放電画像等の異常画像も無い、安定した画像を長期にわたり提供できる。
また、重量平均粒径が3.0[μm]以上8.0[μm]以下、重量平均粒径Dvと個数平均粒径Dnとの比(Dv/Dn)が1.0以上1.40以下であるトナーを用いている。このように小粒径且つ粒度分布がシャープなトナーを使用することで、先鋭性、高精細性に優れた画像を得ることが可能となる。また、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌汚れの少ない高品位な画像を得ることができる。さらに、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
また、トナーとして、形状係数SF−1が100以上180以下、かつ、形状係数SF−2が100以上180以下であるものを用いた。実験によれば、形状係数SF−1が180以下で、形状係数SF−2が180以下であれば、ともに100に近づくほど転写効率が高くなることが判った。
また、トナーを少なくとも窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を水系溶媒中で架橋および、または伸長反応させて製造している。これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。
また、 長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる
本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 同画像形成装置の現像装置の概略構成図。 マゼンタトナーについてのキャリアとの攪拌時間と帯電量との関係を示すグラフ。 ブラックトナーについてのキャリアとの攪拌時間と帯電量との関係を示すグラフ。 マゼンタトナーの低温低湿環境下でのトナー濃度TCと、地汚れΔID及びトナー濃度IDとの関係を示すグラフ。 ブラックトナーの低温低湿環境下でのトナー濃度TCと、地汚れΔID及び画像濃度IDとの関係を示すグラフ。 キャリアのCAの値とそのときの転写率との関係を示すグラフ。 形状係数SF−1を説明するためのトナーの形状の模式図。 形状係数SF−2を説明するためのトナーの形状の模式図。 トナーの形状を模式的に示す図。
符号の説明
1 現像装置
2 トナーホッパ
3 トナー送流装置
4 現像剤収容部
5 第1攪拌スクリュ
6 第2攪拌スクリュ
7 現像スリーブ
8 感光体
9 ドクタブレード
10 中間転写体
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成部
20 タンデム画像形成部
22 2次転写装置
25 定着装置
100 プリンタ本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置

Claims (6)

  1. 帯電性が異なる複数のトナーを使用し、
    表面に静電潜像が形成される像担持体を有し、
    該像担持体に対向し且つ周面が周回可能に支持された現像剤担持体をそなえ、該現像剤担持体上にトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を担持し、像担持体及び現像剤担持体間に現像電界を作用させることで像担持体上の静電潜像をトナーにて可視像化する現像装置を使用する複数のトナー毎に複数有する画像形成装置において、
    複数の該現像装置に用いられる該二成分現像剤について、
    帯電性が異なるトナーで同一のキャリアを用いた時に帯電量の絶対値が低いトナーを低帯電トナー、帯電量の絶対値が高いトナーを高帯電トナーとし、
    同一トナーを用いた際のトナー濃度7[%]の条件下でキャリアとトナーを10分間攪拌混合したときに得られる帯電量の絶対値が異なるキャリアを2種類以上使用し、帯電量の絶対値が高いキャリアを該低帯電トナーと組み合わせ、帯電量の絶対値が低いキャリアを該高帯電トナーと組み合わせるもので、
    トナー濃度7[%]の条件下でキャリアとトナーを10分間攪拌混合したときに得られる帯電量をQ600とし、同一条件下で60秒攪拌混合したときに得られる帯電量をQ60としたとき、
    Z[%]=(Q60/Q600)×100
    で計算される帯電立ち上がり比Z[%]が90〜120[%]の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記現像装置で用いられるトナーは、体積平均粒径が3〜8[μm]で、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2の画像形成装置において、
    上記現像装置で用いられるトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1、2または3の画像形成装置において、
    上記現像装置で用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1、2、3または4の画像形成装置において、
    上記現像装置で使用されるトナーは略球形状であり、長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定すると(但し、r1≧r2≧r3とする。)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  6. 帯電性が異なる複数のトナーを使用し、
    表面に静電潜像が形成される像担持体を有し、
    該像担持体に対向し且つ周面が周回可能に支持された現像剤担持体をそなえ、該現像剤担持体上にトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を担持し、像担持体及び現像剤担持体間に現像電界を作用させることで像担持体上の静電潜像をトナーにて可視像化する現像装置を使用する複数のトナー毎に複数有する画像形成装置のトナー及びキャリアの選定方法において、
    複数の該現像装置に用いられる該二成分現像剤について、
    帯電性が異なるトナーで同一のキャリアを用いた時に帯電量の絶対値が低いトナーを低帯電トナー、帯電量の絶対値が高いトナーを高帯電トナーとし、
    同一トナーを用いた際のトナー濃度7[%]の条件下でキャリアとトナーを10分間攪拌混合したときに得られる帯電量の絶対値が異なるキャリアを2種類以上使用し、帯電量の絶対値が高いキャリアを該低帯電トナーと組み合わせ、帯電量の絶対値が低いキャリアを該高帯電トナーと組み合わせるもので、
    トナー濃度7[%]の条件下でキャリアとトナーを10分間攪拌混合したときに得られる帯電量をQ600とし、同一条件下で60秒攪拌混合した時に得られる帯電量をQ60としたとき、
    Z[%]=(Q60/Q600)×100
    で計算される帯電立ち上がり比Z[%]が90〜120[%]の範囲にあることを特徴とするトナー及びキャリアの選定方法。
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