JP2007039505A - セルロースアシレートフィルム並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光により分解しやすい添加剤を含むセルロースアシレートフィルムチップを利用し、偏光板保護フィルムに利用できるセルロースアシレートフィルムを低コストで提供すること。また、該セルロースアシレートフィルムを用いた偏光板、液晶表示装置を提供すること。
【解決手段】 セルロースアシレート、および光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムチップを混合溶解して製膜したセルロースアシレートフィルムに60℃50%R.H.の雰囲気下で標準昼光色のキセノン光を放射照度150W/m2で10日間照射した前後での400nmにおける透過率の変化量が15.0%以下であり、550nmにおける透過率の変化量が3.0%以下であることを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
【選択図】 なし
【解決手段】 セルロースアシレート、および光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムチップを混合溶解して製膜したセルロースアシレートフィルムに60℃50%R.H.の雰囲気下で標準昼光色のキセノン光を放射照度150W/m2で10日間照射した前後での400nmにおける透過率の変化量が15.0%以下であり、550nmにおける透過率の変化量が3.0%以下であることを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
【選択図】 なし
Description
本発明は、薄型ディスプレイ、とりわけパソコン用モニター、テレビ等に用いる液晶表示装置、該表示装置に組み込まれる偏光板、偏光板用保護フィルム、位相差フィルムなどに使用するセルロースアシレートフィルムに関する。
近年、液晶表示装置、有機EL表示装置、PDP等の多くの種類の画像表示装置が開発されている。特に液晶表示装置はテレビ、モニターを中心に市場が拡大している。液晶表示装置は液晶セルの外側に偏光板、位相差フィルムが用いられており、偏光板の保護フィルムとしてセルローストリアセテートフィルムが用いられている。
一般に、セルロースアシレートフィルムは溶液製膜法により製膜される。即ち、セルロースアシレートを溶媒に溶解させ、可塑剤や、必要に応じて染料を加えてドープを調整し、支持体上に流延して製膜する。ドープ調製工程では、製造コストを低減するために、新しいセルロースアシレートだけでなく、製膜工程で発生した耳きり屑や、製膜品種切り替え時に発生する切り替え屑を破砕したチップを一定量加える方法が知られている。
一般に、セルロースアシレートフィルムは溶液製膜法により製膜される。即ち、セルロースアシレートを溶媒に溶解させ、可塑剤や、必要に応じて染料を加えてドープを調整し、支持体上に流延して製膜する。ドープ調製工程では、製造コストを低減するために、新しいセルロースアシレートだけでなく、製膜工程で発生した耳きり屑や、製膜品種切り替え時に発生する切り替え屑を破砕したチップを一定量加える方法が知られている。
セルロースアシレートフィルムは位相差フィルム用途でも検討されている。例えば、偏光板に用いられているセルローストリアセテートフィルムは従来レターデーションが小さいことが知られているが、様々な方法で位相差フィルムとして所望する光学性能を付与し、位相差フィルムとして用いることが検討されている。中でもセルロースアシレートフィルム中に添加剤を加える方法は、種類と添加量により広い範囲の光学性能を調整でき、従来と同じ製造装置を使用できることから特に好ましく用いられている。このようなセルロースアシレートからなる位相差フィルムについても、屑を破砕したチップを再利用することが望まれている。実際に、同一素材からなるセルロースアシレートフィルムであれば、屑を破砕したチップを再利用することが一般に行われている。
最近、液晶表示装置のモードや仕様に対応し、様々なセルロースアシレートからなる位相差フィルムが開発されている。そのため同一素材でないセルロースアシレートフィルム屑から作製したチップの再利用が望まれるようになってきている。
このような問題を解決するために、フィルム屑から添加剤を除去してセルロースアシレートだけを得る方法が考えられる(例えば特許文献1、2)。
しかしながら、上記特許文献1および2に開示されている方法では添加剤の種類によって除去が困難な場合が少なからずあった。また、製造コストが高くなるという問題があった。
さらに、位相差フィルムは偏光板と液晶セルの内側に配置されるため、外光に対する耐久性が十分ではない添加剤が用いられる場合があり、このような添加剤を用いたフィルムのチップを従来の保護フィルムに使用するセルロースアシレートと混合して用いようとすると、従来の保護フィルムとしての性能、即ち紫外領域の光の吸収性能や可視域の透過率を損なう場合がある。また、製造時には問題なくても、経時で徐々に劣化する問題があり、これらの解決が求められる。
さらに、位相差フィルムは偏光板と液晶セルの内側に配置されるため、外光に対する耐久性が十分ではない添加剤が用いられる場合があり、このような添加剤を用いたフィルムのチップを従来の保護フィルムに使用するセルロースアシレートと混合して用いようとすると、従来の保護フィルムとしての性能、即ち紫外領域の光の吸収性能や可視域の透過率を損なう場合がある。また、製造時には問題なくても、経時で徐々に劣化する問題があり、これらの解決が求められる。
本発明の課題は、光により分解しやすい添加剤を含むセルロースアシレートフィルムチップを利用し、偏光板保護フィルムに使用できるセルロースアシレートフィルムを低コストで提供することにある。また、該セルロースアシレートフィルムを用いた偏光板、液晶表示装置を提供することにある。
以下の手段により課題を達成した。
(1)セルロースアシレート、および光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムチップを混合して溶媒に溶解して得た溶液を製膜したセルロースアシレートフィルムであって、該セルロースアシレートフィルムに60℃、50%R.H.の雰囲気下でキセノン光(JIS Z8301<標準昼光キセノン光源>)を放射照度150W/m2で10日間照射した前後での400nmにおける透過率の変化量が15.0%以下であり、550nmにおける透過率の変化量が3.0%以下であることを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
(2)紫外線吸収スペクトルの吸収極大を与える波長(λmax)が250nm以上380nm以下である化合物を含有することを特徴とする上記(1)に記載のセルロースアシレートフィルム。
(3)セルロースアシレートが、アシル置換度分布の極大点を少なくとも2箇所有しており、該複数の極大点のいずれか2つのアシル置換度の差の最大値が0.15以下であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のセルロースアシレートフィルム。
(4)少なくとも一方の面にハードコート層、反射防止層、防眩層から選択される少なくとも1層を設けたことを特徴とする上記(1)〜(3)の何れかに記載のセルロースアシレートフィルム。
(1)セルロースアシレート、および光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムチップを混合して溶媒に溶解して得た溶液を製膜したセルロースアシレートフィルムであって、該セルロースアシレートフィルムに60℃、50%R.H.の雰囲気下でキセノン光(JIS Z8301<標準昼光キセノン光源>)を放射照度150W/m2で10日間照射した前後での400nmにおける透過率の変化量が15.0%以下であり、550nmにおける透過率の変化量が3.0%以下であることを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
(2)紫外線吸収スペクトルの吸収極大を与える波長(λmax)が250nm以上380nm以下である化合物を含有することを特徴とする上記(1)に記載のセルロースアシレートフィルム。
(3)セルロースアシレートが、アシル置換度分布の極大点を少なくとも2箇所有しており、該複数の極大点のいずれか2つのアシル置換度の差の最大値が0.15以下であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のセルロースアシレートフィルム。
(4)少なくとも一方の面にハードコート層、反射防止層、防眩層から選択される少なくとも1層を設けたことを特徴とする上記(1)〜(3)の何れかに記載のセルロースアシレートフィルム。
(5)偏光板の少なくとも一方の側に設けられた保護フィルムが(1)〜(4)のいずれかに記載のセルロースアシレートフィルムであることを特徴とする偏光板。
(6)上記(5)に記載の偏光板を少なくとも1枚用いたことを特徴とする液晶表示装置。
(7)光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムを液晶表示装置の視認側に用いたことを特徴とする液晶表示装置。
(8)セルロースアシレート、および光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムチップを混合して溶媒に溶解して得た溶液を製膜したセルロースアシレートフィルムを液晶表示装置の視認側に用いらたことを特徴とする上記(7)に記載の液晶表示装置。
(9)液晶セルがIPSモード、またはVAモードであることを特徴とする上記(6)〜(8)のいずれかに記載の液晶表示装置。
(6)上記(5)に記載の偏光板を少なくとも1枚用いたことを特徴とする液晶表示装置。
(7)光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムを液晶表示装置の視認側に用いたことを特徴とする液晶表示装置。
(8)セルロースアシレート、および光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムチップを混合して溶媒に溶解して得た溶液を製膜したセルロースアシレートフィルムを液晶表示装置の視認側に用いらたことを特徴とする上記(7)に記載の液晶表示装置。
(9)液晶セルがIPSモード、またはVAモードであることを特徴とする上記(6)〜(8)のいずれかに記載の液晶表示装置。
セルロースアシレートと光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムチップとの混合物から得たことを特徴とする本発明のセルロースアシレートフィルムは、紫外線領域の吸収性能に変動がなく、外光にさらされた時の可視域透過率の変化率が十分に低く、解決課題の項に記したチップ使用に伴う弊害が解消される。したがって、偏光板、保護フィルム、位相差フィルム、防眩フィルムなどの光学フィルムに安価に使用することができ、またそれらを液晶表示装置の構成要素として提供することができる。
以下に本発明の詳細を説明する。
[セルロースアシレートフィルムの構成]
(再利用するチップ)
本発明のセルロースアシレートフィルムは光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムを裁断したチップ(セルロースアシレートフィルムチップ又は単にチップとも記す)を原料の一部として利用する。光照射で分解する添加剤とは、セルロースアシレート中に該添加剤のみを加えて製膜したフィルムに、60℃、50%RHの環境下でキセノン光(JIS Z8301<標準昼光キセノン光源>)を放射照度150W/m2で10日間照射した時に、存在量の1%以上が分解する添加剤を示す。該添加剤の含有量はチップ重量に対して1質量%以上20質量%以下が好ましく、1質量%以上15質量%以下が更に好ましく、1質量%以上10質量%以下であることが最も好ましい。20質量%以上になると、位相差性能に影響を与えずに透過率の変化量を請求の範囲内に調整することが困難になる。透過率変化量を調製する紫外線吸収剤の添加量を求めるために、使用するチップ内に含まれる光照射で分解する添加剤の量は一般に知られている手法を用いて事前に調べておくことが望ましい。セルロースアシレートフィルムに含まれる光分解する化合物量を好ましい範囲にするために、チップ使用量を調整することが望ましい。チップには光照射で分解する添加物以外の添加剤が含まれていても良い。
なお、上記「再利用するチップ」とは、光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムとして製造されたフィルムを裁断してチップ化して用いるという意味での「再利用」であって、使用済みフィルムを裁断したチップを必ずしも意味するものではない。
(再利用するチップ)
本発明のセルロースアシレートフィルムは光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムを裁断したチップ(セルロースアシレートフィルムチップ又は単にチップとも記す)を原料の一部として利用する。光照射で分解する添加剤とは、セルロースアシレート中に該添加剤のみを加えて製膜したフィルムに、60℃、50%RHの環境下でキセノン光(JIS Z8301<標準昼光キセノン光源>)を放射照度150W/m2で10日間照射した時に、存在量の1%以上が分解する添加剤を示す。該添加剤の含有量はチップ重量に対して1質量%以上20質量%以下が好ましく、1質量%以上15質量%以下が更に好ましく、1質量%以上10質量%以下であることが最も好ましい。20質量%以上になると、位相差性能に影響を与えずに透過率の変化量を請求の範囲内に調整することが困難になる。透過率変化量を調製する紫外線吸収剤の添加量を求めるために、使用するチップ内に含まれる光照射で分解する添加剤の量は一般に知られている手法を用いて事前に調べておくことが望ましい。セルロースアシレートフィルムに含まれる光分解する化合物量を好ましい範囲にするために、チップ使用量を調整することが望ましい。チップには光照射で分解する添加物以外の添加剤が含まれていても良い。
なお、上記「再利用するチップ」とは、光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムとして製造されたフィルムを裁断してチップ化して用いるという意味での「再利用」であって、使用済みフィルムを裁断したチップを必ずしも意味するものではない。
チップに用いるセルロースアシレートの置換基の種類は特に限定はないが、チップを添加するドープに用いるセルロースアシレートの置換基の種類と同じであることが望ましい。チップを混合して作成した本発明のセルロースアシレートフィルムはアシル置換度分布の極大点が1箇所であることが最も望ましいが、極大点が少なくとも2箇所以上あっても、極大点のアシル置換度の差が0以上0.15以下であれば用いることができる。0以上0.13以下が好ましく、0以上0.10以下であることが更に好ましい。0.15以上の場合には白濁化してしまい実害が無視できなくなる可能性がある。ここで、セルロースアシレートの置換度分布は例えば特開平9−77801号公報に記載された公知の方法で測定できる。
チップの製造方法については特に制限はなく、既知の方法で行うことができる。チップの大きさも本発明に用いるドープの調製に影響を与えない範囲であれば特に制限はない。
チップの使用量は新たに利用するセルロースアシレートに対して0.1質量%以上50質量%以下であることが望ましい。0.1質量%以上40質量%以下が更に好ましく、0.1質量%以上30質量%以下が最も好ましい。50質量%以上になると透過率の変化量を請求の範囲内に調整することが困難になる。
(紫外線吸収剤)
本発明のセルロースアシレートフィルムは所望の透過率変化量にするために紫外線吸収剤を用いることが好ましく、その中でも溶液の紫外線吸収スペクトルの吸収極大を与える波長(λmax)が250nm以上380nm以下である化合物を好ましく用いることができる。λmaxは260nm以上350nmが更に好ましく、280nm以上350nm以下が最も好ましい。λmaxが380nm以上になると、フィルムに着色が生じやすくなる。一方、λmaxが250nm以下になると紫外線吸収が不十分で、光照射により紫外線領域の透過率の低下が大きく吸光特性の変動をもたらしてしまう。
本発明に用いる紫外線吸収剤としては、アスペクト比は特に制限はないが2.0以下が特に好ましい。アスペクト比は分子主軸方向の長さ(a)と、主軸と直交する方向の長さ(b)で定義される。ここで分子主軸の長さおよび主軸と直交する方向の長さは市販の分子計算ソフト等によりエネルギー的に最も安定な分子構造を計算して求めることができる。アスペクト比が2以上になるとフィルム製膜工程において搬送のためのドローや平面性を保持するための幅方向テンションにより配向してレターデーションを発現しやすくなる。
該紫外線吸収剤の添加量は20質量%以下が望ましく、15質量%以下が更に望ましく、10%以下が最も好ましい。20質量%を超えるとレターデーション発現の影響が無視できなくなる。また、他の添加剤の量にも依存するが製膜工程での析出(ブリードアウト)も発生しやすくなる。紫外線吸収剤の量は、チップに含まれる光分解する添加剤の含有量にあわせて、本請求の透過率変化量を達成できる範囲内で、極力少ない添加量にすることが望ましい。
本発明のセルロースアシレートフィルムは所望の透過率変化量にするために紫外線吸収剤を用いることが好ましく、その中でも溶液の紫外線吸収スペクトルの吸収極大を与える波長(λmax)が250nm以上380nm以下である化合物を好ましく用いることができる。λmaxは260nm以上350nmが更に好ましく、280nm以上350nm以下が最も好ましい。λmaxが380nm以上になると、フィルムに着色が生じやすくなる。一方、λmaxが250nm以下になると紫外線吸収が不十分で、光照射により紫外線領域の透過率の低下が大きく吸光特性の変動をもたらしてしまう。
本発明に用いる紫外線吸収剤としては、アスペクト比は特に制限はないが2.0以下が特に好ましい。アスペクト比は分子主軸方向の長さ(a)と、主軸と直交する方向の長さ(b)で定義される。ここで分子主軸の長さおよび主軸と直交する方向の長さは市販の分子計算ソフト等によりエネルギー的に最も安定な分子構造を計算して求めることができる。アスペクト比が2以上になるとフィルム製膜工程において搬送のためのドローや平面性を保持するための幅方向テンションにより配向してレターデーションを発現しやすくなる。
該紫外線吸収剤の添加量は20質量%以下が望ましく、15質量%以下が更に望ましく、10%以下が最も好ましい。20質量%を超えるとレターデーション発現の影響が無視できなくなる。また、他の添加剤の量にも依存するが製膜工程での析出(ブリードアウト)も発生しやすくなる。紫外線吸収剤の量は、チップに含まれる光分解する添加剤の含有量にあわせて、本請求の透過率変化量を達成できる範囲内で、極力少ない添加量にすることが望ましい。
(光照射前後のフィルム透過率変化量)
本発明のセルロースアシレートフィルムは、60℃、50%R.H.の雰囲気下でキセノン光(JIS Z8301<標準昼光キセノン光源>)を放射照度150W/m2で10日間照射した前後での400nmにおける透過率の変化量が15.0%以下であり、550nmにおける透過率の変化量が3.0%以下であることが望ましい。ここで、透過率は25℃,60%R.H.の環境下で分光光度計(例えばU−3210、(株)日立製作所)を用いて測定することにより得られる。400nmにおける透過率の変化量は0%以上13%以下がより好ましく0%以上10%以下が更に好ましく、0%以上5%以下が最も好ましい。550nmにおける透過率の変化量は0%以上2.0%以下がより好ましく、0%以上1.0%以下が更に好ましく、0%以上0.5%以下が最も好ましい。これらの範囲であれば、液晶表示装置の視認側にフィルムを設置しても光照射により表示性能が大きく劣化することがなく実用上問題がない。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、60℃、50%R.H.の雰囲気下でキセノン光(JIS Z8301<標準昼光キセノン光源>)を放射照度150W/m2で10日間照射した前後での400nmにおける透過率の変化量が15.0%以下であり、550nmにおける透過率の変化量が3.0%以下であることが望ましい。ここで、透過率は25℃,60%R.H.の環境下で分光光度計(例えばU−3210、(株)日立製作所)を用いて測定することにより得られる。400nmにおける透過率の変化量は0%以上13%以下がより好ましく0%以上10%以下が更に好ましく、0%以上5%以下が最も好ましい。550nmにおける透過率の変化量は0%以上2.0%以下がより好ましく、0%以上1.0%以下が更に好ましく、0%以上0.5%以下が最も好ましい。これらの範囲であれば、液晶表示装置の視認側にフィルムを設置しても光照射により表示性能が大きく劣化することがなく実用上問題がない。
(セルロースアシレート)
本発明に用いられるセルロースアシレートフィルムのセルロース原料としては、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パルプ,針葉樹パルプ)などがあり、何れのセルロース原料から得られるセルロースアシレートでも使用できる。また、場合により混合して使用してもよい。これらの原料セルロースについての詳細な記載は、例えばプラスチック材料講座(17)繊維素系樹脂(丸澤、宇田著、日刊工業新聞社、1970年発行)や発明協会公開技報2001−1745(7頁〜8頁)に記載のセルロースを用いることができ、本発明のセルロースアシレートフィルムに対しては特に限定されるものではない。
セルロースアシレートはセルロースの水酸基がアシル化されたもので、その置換基はアシル基の炭素原子数が2のアセチル基から炭素原子数が22のものまでいずれも用いることができる。本発明に用いられるセルロースアシレートにおいて、セルロースの水酸基への置換度については特に限定されない。また、本発明におけるセルロースアシレートの置換度は、セルロースの水酸基に置換する酢酸および/または炭素原子数3〜22の脂肪酸の結合度を測定し、該測定値に基づく計算によって得ることができる。測定方法としては、ASTMのD−817−91に準じて実施することが出来る。セルロースの水酸基が100%置換されたときの置換度は3である。
セルロースの水酸基に置換する酢酸および/または炭素原子数3〜22の脂肪酸のうち、炭素数2〜22のアシル基としては、脂肪族基でもアリル基でもよく、特に限定されず、単一の基でも2種類以上の基の混合物でもよい。
本発明に用いられるセルロースアシレートフィルムのセルロース原料としては、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パルプ,針葉樹パルプ)などがあり、何れのセルロース原料から得られるセルロースアシレートでも使用できる。また、場合により混合して使用してもよい。これらの原料セルロースについての詳細な記載は、例えばプラスチック材料講座(17)繊維素系樹脂(丸澤、宇田著、日刊工業新聞社、1970年発行)や発明協会公開技報2001−1745(7頁〜8頁)に記載のセルロースを用いることができ、本発明のセルロースアシレートフィルムに対しては特に限定されるものではない。
セルロースアシレートはセルロースの水酸基がアシル化されたもので、その置換基はアシル基の炭素原子数が2のアセチル基から炭素原子数が22のものまでいずれも用いることができる。本発明に用いられるセルロースアシレートにおいて、セルロースの水酸基への置換度については特に限定されない。また、本発明におけるセルロースアシレートの置換度は、セルロースの水酸基に置換する酢酸および/または炭素原子数3〜22の脂肪酸の結合度を測定し、該測定値に基づく計算によって得ることができる。測定方法としては、ASTMのD−817−91に準じて実施することが出来る。セルロースの水酸基が100%置換されたときの置換度は3である。
セルロースの水酸基に置換する酢酸および/または炭素原子数3〜22の脂肪酸のうち、炭素数2〜22のアシル基としては、脂肪族基でもアリル基でもよく、特に限定されず、単一の基でも2種類以上の基の混合物でもよい。
本発明で好ましく用いられるセルロースアシレートの重合度は、粘度平均重合度で180〜700であり、セルロースアセテートにおいては、180〜550がより好ましく、180〜400が更に好ましく、180〜350が特に好ましい。重合度が高すぎるとセルロースアシレートのドープ溶液の粘度が高くなり、流延によりフィルム作製が困難になる場合がある。また、重合度が低すぎると作製したフィルムの強度が低下してしまう場合がある。粘度平均重合度は、宇田らの極限粘度法(宇田和夫、斉藤秀夫、繊維学会誌、第18巻第1号、105〜120頁、1962年)により測定できる。特開平9−95538に詳細に記載されている。
また、本発明で好ましく用いられるセルロースアシレートの分子量分布はゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって評価され、その多分散性指数Mw/Mn(Mwは質量平均分子量、Mnは数平均分子量)が小さく、分子量分布が狭いことが好ましい。具体的なMw/Mnの値としては、1.0〜5.0であることが好ましく、1.0〜4.5であることがさらに好ましく、1.0〜4.0であることが最も好ましい。
また、本発明で好ましく用いられるセルロースアシレートの分子量分布はゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって評価され、その多分散性指数Mw/Mn(Mwは質量平均分子量、Mnは数平均分子量)が小さく、分子量分布が狭いことが好ましい。具体的なMw/Mnの値としては、1.0〜5.0であることが好ましく、1.0〜4.5であることがさらに好ましく、1.0〜4.0であることが最も好ましい。
セルロースアシレート中の低分子量成分が除去されると、平均分子量(重合度)が高くなるが、粘度は通常のセルロースアシレートよりも低くなるため有用である。低分子量成分の少ないセルロースアシレートは、例えば、通常の方法で合成したセルロースアシレートから低分子成分を除去することにより得ることができる。低分子量成分の除去は、セルロースアシレートを適当な有機溶媒で洗浄することにより実施できる。なお、低分子量成分の少ないセルロースアシレートを製造する場合、酢化反応における硫酸触媒量を、セルロース100質量部に対して0.5〜25質量部に調整することが好ましい。硫酸触媒の量を前記範囲にすると、分子量部分布の点でも好ましい(分子量分布の均一な)セルロースアシレートを合成することができる。本発明に用いられるセルロースアシレートについて、その原料綿や合成方法は発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて7頁〜12頁に詳細に記載されている。本発明に用いられるセルロースアシレートは、置換基、置換度、重合度、分子量分布などが前述した範囲であれば、1層の中に単一あるいは異なる2種類以上のセルロースアシレートを混合して用いることができる。
本発明では、ソルベントキャスト法によりセルロースアシレートフィルムを製造することが好ましく、セルロースアシレートを有機溶媒に溶解した溶液(ドープ)を用いてフィルムを製造することが好ましい。セルロースアシレートを溶解する有機溶媒の主溶媒として好ましくは、炭素原子数が3〜12のエステル、ケトン、エーテル、および炭素原子数が1〜7のハロゲン化炭化水素から選ばれる溶媒が好ましい。エステル、ケトンおよび、エーテルは、環状構造を有していてもよい。エステル、ケトンおよびエーテルの官能基(すなわち、−O−、−CO−および−COO−)のいずれかを二つ以上有する化合物も、前記主溶媒として用いることができ、例えばアルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。二種類以上の官能基を有する主溶媒の場合、その炭素原子数はいずれかの官能基を有する化合物の規定範囲内であればよい。
以上本発明におけるセルロースアシレートフィルムに対しては塩素系のハロゲン化炭化水素を主溶媒としてもよいし、発明協会公開技報2001−1745(12頁〜16頁)に記載されているように、非塩素系溶媒を主溶媒としてもよく、本発明におけるセルロースアシレートフィルムに対しては特に限定されるものではない。
その他、本発明に用いられるセルロースアシレート溶液およびフィルムについての溶媒は、その溶解方法も含め以下の文献に開示されており、好ましい態様も同様である。それらは、例えば、特開2000−95876号公報、特開平12−95877号公報、特開平10−324774号公報、特開平8−152514、特開平10−330538号公報、特開平9−95538号公報、特開平9−95557号公報、特開平10−235664号公報、特開平12−63534、特開平11−21379号公報、特開平10−182853号公報、特開平10−278056号公報、特開平10−279702号公報、特開平10−323853号公報、特開平10−237186号公報、特開平11−60807号公報、特開平11−152342号公報、特開平11−292988号公報、特開平11−60752号公報、特開平11−60752号公報などに記載されている。これらの文献によると本発明におけるセルロースアシレートに好ましい溶媒だけでなく、その溶液物性や共存させる共存物質についても記載があり、本発明においても好ましい態様である。
以上本発明におけるセルロースアシレートフィルムに対しては塩素系のハロゲン化炭化水素を主溶媒としてもよいし、発明協会公開技報2001−1745(12頁〜16頁)に記載されているように、非塩素系溶媒を主溶媒としてもよく、本発明におけるセルロースアシレートフィルムに対しては特に限定されるものではない。
その他、本発明に用いられるセルロースアシレート溶液およびフィルムについての溶媒は、その溶解方法も含め以下の文献に開示されており、好ましい態様も同様である。それらは、例えば、特開2000−95876号公報、特開平12−95877号公報、特開平10−324774号公報、特開平8−152514、特開平10−330538号公報、特開平9−95538号公報、特開平9−95557号公報、特開平10−235664号公報、特開平12−63534、特開平11−21379号公報、特開平10−182853号公報、特開平10−278056号公報、特開平10−279702号公報、特開平10−323853号公報、特開平10−237186号公報、特開平11−60807号公報、特開平11−152342号公報、特開平11−292988号公報、特開平11−60752号公報、特開平11−60752号公報などに記載されている。これらの文献によると本発明におけるセルロースアシレートに好ましい溶媒だけでなく、その溶液物性や共存させる共存物質についても記載があり、本発明においても好ましい態様である。
(添加剤)
本発明におけるセルロースアシレートフィルムを作製するためのセルロースアシレート溶液には、各調製工程において用途に応じた種々の添加剤、例えば、光学的異方性を低下する化合物、光学的異方性を発現する化合物(例えば特開2000−111194号公報及びWO00/65384公報参照)、波長分散調整剤(例えばWO00/65384公報参照)、可塑剤、本請求の透過率変化量調整に用いる紫外線吸収剤以外の紫外外線吸収剤、劣化防止剤、微粒子、剥離促進剤など)を加えることができる。またその添加時期はドープ調製工程において何れでも添加してもよいが、ドープ調製工程の最後に添加剤を添加して調整する工程を加えて行ってもよい。
本発明におけるセルロースアシレートフィルムを作製するためのセルロースアシレート溶液には、各調製工程において用途に応じた種々の添加剤、例えば、光学的異方性を低下する化合物、光学的異方性を発現する化合物(例えば特開2000−111194号公報及びWO00/65384公報参照)、波長分散調整剤(例えばWO00/65384公報参照)、可塑剤、本請求の透過率変化量調整に用いる紫外線吸収剤以外の紫外外線吸収剤、劣化防止剤、微粒子、剥離促進剤など)を加えることができる。またその添加時期はドープ調製工程において何れでも添加してもよいが、ドープ調製工程の最後に添加剤を添加して調整する工程を加えて行ってもよい。
光学的異方性を低下する化合物(すなわちレターデーション低下化合物)はセルロースアシレートに相溶し、かつ化合物自身が棒状の構造や平面性の構造を持たないことが好ましい。具体的にはレターデーション低下化合物が芳香族基のような平面性の官能基を複数持っている場合、それらの官能基を同一平面ではなく、非平面に持つような構造が有利である。
レターデーション低下化合物の分子量は、150〜3000であることが好ましく、170〜2000であることが好ましく、200〜1000であることが特に好ましい。これらの分子量の範囲であれば、特定のモノマー構造であってもよいし、そのモノマーユニットが複数結合したオリゴマー構造やポリマー構造でもよい。レターデーション低下化合物は、好ましくは、25℃で液体であるか、融点が25〜250℃の固体であり、さらに好ましくは、25℃で液体であるか、融点が25〜200℃の固体である。また前記レターデーション低下化合物は、セルロースアシレートフィルムの製造の際のドープ流延、乾燥の過程で揮散しないことが好ましい。前記レターデーション低下化合物の添加量は、セルロースアシレートの0.01〜30質量%であることが好ましく、1〜25質量%であることがより好ましく、5〜20質量%であることが特に好ましい。前記レターデーション低下化合物は、単独で用いても、2種以上化合物を任意の比で混合して用いてもよい。
セルロースアシレートへの溶解性の観点から、本発明に使用するレターデーション低下剤はオクタノール−水分配係数(logP値)が0〜7である化合物が好ましい。前記logP値が7を超える化合物は、セルロースアシレートとの相溶性に乏しく、フィルムの白濁や粉吹きを生じやすい。また、前記logP値が0よりも小さな化合物は親水性が高いために、セルロースアセテートフィルムの耐水性を悪化させる場合がある。logP値としてさらに好ましい範囲は1〜6であり、特に好ましい範囲は1.5〜5である。前記オクタノール−水分配係数(logP値)の測定は、JIS日本工業規格Z7260−107(2000)に記載のフラスコ浸透法により実施することができる。
レターデーション低下化合物の分子量は、150〜3000であることが好ましく、170〜2000であることが好ましく、200〜1000であることが特に好ましい。これらの分子量の範囲であれば、特定のモノマー構造であってもよいし、そのモノマーユニットが複数結合したオリゴマー構造やポリマー構造でもよい。レターデーション低下化合物は、好ましくは、25℃で液体であるか、融点が25〜250℃の固体であり、さらに好ましくは、25℃で液体であるか、融点が25〜200℃の固体である。また前記レターデーション低下化合物は、セルロースアシレートフィルムの製造の際のドープ流延、乾燥の過程で揮散しないことが好ましい。前記レターデーション低下化合物の添加量は、セルロースアシレートの0.01〜30質量%であることが好ましく、1〜25質量%であることがより好ましく、5〜20質量%であることが特に好ましい。前記レターデーション低下化合物は、単独で用いても、2種以上化合物を任意の比で混合して用いてもよい。
セルロースアシレートへの溶解性の観点から、本発明に使用するレターデーション低下剤はオクタノール−水分配係数(logP値)が0〜7である化合物が好ましい。前記logP値が7を超える化合物は、セルロースアシレートとの相溶性に乏しく、フィルムの白濁や粉吹きを生じやすい。また、前記logP値が0よりも小さな化合物は親水性が高いために、セルロースアセテートフィルムの耐水性を悪化させる場合がある。logP値としてさらに好ましい範囲は1〜6であり、特に好ましい範囲は1.5〜5である。前記オクタノール−水分配係数(logP値)の測定は、JIS日本工業規格Z7260−107(2000)に記載のフラスコ浸透法により実施することができる。
可塑剤、本発明に係る透過率変化量調整用紫外線吸収剤以外の紫外外線吸収剤、劣化防止剤等は固体でもよく油状物でもよい。これらの詳細は、発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)の16頁〜22頁に詳細に記載されている素材が好ましく用いられる。
本発明におけるセルロースアシレートフィルムには、マット剤として微粒子を加えられていることが好ましい。本発明に使用される微粒子としては、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成珪酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムおよびリン酸カルシウムを挙げることができる。微粒子はケイ素を含むものが、濁度が低くなる点で好ましく、特に二酸化珪素が好ましい。前記二酸化珪素の微粒子は、1次平均粒子径が20nm以下であり、かつ見かけ比重が70g/リットル以上であるものが好ましい。1次粒子の平均径が5nm〜16nmと小さいものがフィルムのヘイズを下げることができるためより好ましい。前記二酸化珪素の見かけ比重は90〜200g/リットル以上が更に好ましく、100〜200g/リットル以上が特に好ましい。見かけ比重は大きい程、高濃度の分散液を作ることが可能になり、ヘイズ、凝集物が良化するため好ましい。
これらの微粒子は、通常平均粒子径が0.1nm〜3.0μmの2次粒子を形成する。これらの微粒子はフィルム中で、1次粒子の凝集体として存在し、フィルム表面に0.1〜3.0μmの凹凸を形成させることができる。2次平均粒子径は0.2μm〜1.5μm以下が好ましく、0.4μm〜1.2μmがさらに好ましく、0.6μm〜1.1μmが最も好ましい。前記微粒子の1次および2次粒子径はフィルム中の粒子を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子に外接する円の直径をもって粒径とした。また、場所を変えて粒子200個を観察し、その平均値をもって平均粒子径とした。
これらの微粒子は、通常平均粒子径が0.1nm〜3.0μmの2次粒子を形成する。これらの微粒子はフィルム中で、1次粒子の凝集体として存在し、フィルム表面に0.1〜3.0μmの凹凸を形成させることができる。2次平均粒子径は0.2μm〜1.5μm以下が好ましく、0.4μm〜1.2μmがさらに好ましく、0.6μm〜1.1μmが最も好ましい。前記微粒子の1次および2次粒子径はフィルム中の粒子を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子に外接する円の直径をもって粒径とした。また、場所を変えて粒子200個を観察し、その平均値をもって平均粒子径とした。
前記二酸化珪素の微粒子は、例えば、アエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上、日本アエロジル(株)製)などの市販品を使用することができる。酸化ジルコニウムの微粒子は、例えば、アエロジルR976およびR811(以上日本アエロジル(株)製)の商品名で市販されており、使用することができる。
セルロースアシレート溶液に必要により添加される剥離促進剤は特に限定はなく、公知の界面活性剤を用いることができる。特に、リン酸系、スルホン酸系、カルボン酸系、ノニオン系、カチオン系の界面活性剤を好ましく用いることができ、カルボン酸系の界面活性剤を最も好ましく用いることができる。具体的には例えば特開昭61−243837号公報等に記載されている化合物を用いることができる。
本発明に用いるセルロースアシレートフィルムにおいては、分子量が3000以下の化合物の総量は、セルロースアシレート質量に対して5〜45質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜40質量%であり、さらに好ましくは15〜30質量%である。これらの化合物としては上述したように、レターデーション低下化合物、レターデーション発現化合物、波長分散調整剤、紫外線防止剤、可塑剤、劣化防止剤、微粒子、剥離促進剤などであり、分子量としては3000以下が好ましく、2000以下がより好ましく、1000以下がさらに好ましい。これら化合物の総量が5質量%以下であると、セルロースアシレート単体の性質が出やすくなり、例えば、温度や湿度の変化に対して光学性能や物理的強度が変動しやすくなるなどの問題がある場合がある。また、これら化合物の総量が45%以上であると、セルロースアシレートフィルム中に化合物が相溶する限界を超え、フィルム表面に析出してフィルムが白濁する(いわゆるフィルムからの泣き出し)などの問題が生じやすくなる場合がある。
[セルロースアシレートフィルムの製造工程]
(溶解工程)
本発明におけるセルロースアシレート、およびチップは、溶媒に溶解前に混合して使用する。セルロースアシレート溶液(ドープ)の調製方法は特に限定されず、室温でもよくさらには冷却溶解法あるいは高温溶解方法、さらにはこれらの組み合わせで実施される。本発明におけるセルロースアシレート溶液の調製、さらには溶解工程に伴う溶液濃縮、ろ過の各工程に関しては、発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて22頁〜25頁に詳細に記載されている製造工程が好ましく用いられる。
(溶解工程)
本発明におけるセルロースアシレート、およびチップは、溶媒に溶解前に混合して使用する。セルロースアシレート溶液(ドープ)の調製方法は特に限定されず、室温でもよくさらには冷却溶解法あるいは高温溶解方法、さらにはこれらの組み合わせで実施される。本発明におけるセルロースアシレート溶液の調製、さらには溶解工程に伴う溶液濃縮、ろ過の各工程に関しては、発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて22頁〜25頁に詳細に記載されている製造工程が好ましく用いられる。
(流延工程)
次に、本発明におけるセルロースアシレート溶液を用いたフィルムの製造方法について述べる。本発明におけるセルロースアシレートフィルムを製造する方法及び設備は、従来セルローストリアセテートフィルム製造に供する溶液流延製膜方法および溶液流延製膜装置を用いることができる。溶解機(釜)から調製されたドープ(セルロースアシレート溶液)を貯蔵釜で一旦貯蔵し、ドープに含まれている泡を脱泡して最終調製をする。ドープをドープ排出口から、例えば回転数によって高精度に定量送液できる加圧型定量ギヤポンプを通して加圧型ダイに送り、ドープを加圧型ダイの口金(スリット)からエンドレスに走行している流延部の金属支持体の上に均一に流延され、金属支持体がほぼ一周した剥離点で、生乾きのドープ膜(ウェブとも呼ぶ)を金属支持体から剥離する。
製膜の方法は特に制限はなく、一般にセルロースアシレートフィルムの製膜方法として知られているバンド流延法や冷却流延法を用いることができる。また、共流延法を用いても良い。
支持体上に流延する工程は一定のスペースで覆い、窒素雰囲気であることが好ましい。雰囲気内の温度は製膜方法によって最適な方法を選択することができる。下記式(I)で定義される剥ぎ取り時にウェブ内に含まれる残留溶剤量は流延方法によって異なり、ドープ表面温度を常温近傍にして流延する一般的な方法であれば、40%乃至80%が好ましく、45%乃至75%であることが更に好ましく、50%乃至70%であることが最も好ましい。ドープ表面温度を10℃以下にして流延する冷却流延方法では100%乃至300%であることが好ましく、130%乃至270%であることが更に好ましく、150%乃至250%であることが最も好ましい。
次に、本発明におけるセルロースアシレート溶液を用いたフィルムの製造方法について述べる。本発明におけるセルロースアシレートフィルムを製造する方法及び設備は、従来セルローストリアセテートフィルム製造に供する溶液流延製膜方法および溶液流延製膜装置を用いることができる。溶解機(釜)から調製されたドープ(セルロースアシレート溶液)を貯蔵釜で一旦貯蔵し、ドープに含まれている泡を脱泡して最終調製をする。ドープをドープ排出口から、例えば回転数によって高精度に定量送液できる加圧型定量ギヤポンプを通して加圧型ダイに送り、ドープを加圧型ダイの口金(スリット)からエンドレスに走行している流延部の金属支持体の上に均一に流延され、金属支持体がほぼ一周した剥離点で、生乾きのドープ膜(ウェブとも呼ぶ)を金属支持体から剥離する。
製膜の方法は特に制限はなく、一般にセルロースアシレートフィルムの製膜方法として知られているバンド流延法や冷却流延法を用いることができる。また、共流延法を用いても良い。
支持体上に流延する工程は一定のスペースで覆い、窒素雰囲気であることが好ましい。雰囲気内の温度は製膜方法によって最適な方法を選択することができる。下記式(I)で定義される剥ぎ取り時にウェブ内に含まれる残留溶剤量は流延方法によって異なり、ドープ表面温度を常温近傍にして流延する一般的な方法であれば、40%乃至80%が好ましく、45%乃至75%であることが更に好ましく、50%乃至70%であることが最も好ましい。ドープ表面温度を10℃以下にして流延する冷却流延方法では100%乃至300%であることが好ましく、130%乃至270%であることが更に好ましく、150%乃至250%であることが最も好ましい。
冷却流延は例えば特開昭62−115035公報に開示の方法により行うことができる。
式(I)
剥取り時の残留溶剤量(%)=(剥取り時のフィルム質量−残留溶剤量ゼロ時のフィルム質量)/(残留溶剤量ゼロ時のフィルム質量)×100
式(I)
剥取り時の残留溶剤量(%)=(剥取り時のフィルム質量−残留溶剤量ゼロ時のフィルム質量)/(残留溶剤量ゼロ時のフィルム質量)×100
(延伸、乾燥工程)
本発明では、流延工程で得られたウェブの両端を保持し、必要に応じて延伸処理を施してもよい。延伸倍率は目的とする光学性能により調整するが、延伸は1〜200%の延伸倍率で行う。好ましくは1〜100%の延伸であり、特に好ましくは1から50%で延伸を行う。
本発明では、流延工程で得られたウェブの両端を保持し、必要に応じて延伸処理を施してもよい。延伸倍率は目的とする光学性能により調整するが、延伸は1〜200%の延伸倍率で行う。好ましくは1〜100%の延伸であり、特に好ましくは1から50%で延伸を行う。
フィルムの延伸は、常温または加熱条件下で実施する。加熱温度は、フィルムのガラス転移温度以下であることが好ましい。加熱方法に特に制限はないが、所定の温度に設定した風をテンター部に導入する方法が好ましくも強いられる。また、面内の遅相軸方向のばらつきを低減させるために、風調板を設けても良いし、裏面ヒータを併用するなど、既知の方法を用いるこができる。
フィルムの延伸は、横だけの一軸延伸でもよく、縦延伸と横延伸の同時あるいは逐次2軸延伸でもよいが、厚みムラの小さい平滑な面状のフィルムを作製する観点で横延伸を用いる方法が好ましい。フィルム幅方向に延伸する方法は特に限定はなく、公知の方法で行うことができるが、フィルム両端を専用のクリップではさみ、拡縮するテンター延伸が好ましい。遅相軸方向の幅方向の均一性を高めるため、テンター内の拡縮幅は4ヵ所以上調整可能にすることが好ましい。6箇所以上調整可能にすることが更に好ましく、8箇所以上15箇所以内で調整することが最も好ましい。4箇所よりも少ないと幅方向の均一性を微調整することが困難であり、15箇所以上にすると煩雑になり製造中に調整することが困難になる。
フィルムの延伸は、横だけの一軸延伸でもよく、縦延伸と横延伸の同時あるいは逐次2軸延伸でもよいが、厚みムラの小さい平滑な面状のフィルムを作製する観点で横延伸を用いる方法が好ましい。フィルム幅方向に延伸する方法は特に限定はなく、公知の方法で行うことができるが、フィルム両端を専用のクリップではさみ、拡縮するテンター延伸が好ましい。遅相軸方向の幅方向の均一性を高めるため、テンター内の拡縮幅は4ヵ所以上調整可能にすることが好ましい。6箇所以上調整可能にすることが更に好ましく、8箇所以上15箇所以内で調整することが最も好ましい。4箇所よりも少ないと幅方向の均一性を微調整することが困難であり、15箇所以上にすると煩雑になり製造中に調整することが困難になる。
本発明のセルロースアシレートフィルムの乾燥方法は特に限定はないが、複数のロール群からなる乾燥部で機械的に搬送しながら乾燥する方法が好ましく用いられる。前述のテンターによる延伸を行う場合には、テンター工程終了後にクリップからフィルムを離脱させ、その後に複数のロール群からなる乾燥部で乾燥させることができる。
乾燥温度は100℃以上150℃以下が望ましく、100℃以上140℃以下であることが好ましく、110℃以上140℃以下であることが最も好ましい。100℃より低いと乾燥が進みにくくなり、充分に溶媒を乾燥させたフィルムが得られにくくなる。一方150℃以上の場合にはフィルムのガラス転移温度を超える場合が多く、フィルムが長さ方向に延伸され不必要な位相差が発生する可能性がある。ここで乾燥温度は乾燥中のフィルムに熱電対などのセンサーを取り付けて測定したときの温度であるが、加熱した風を導入して乾燥させる方法を用いる場合には給気口の温度および排気口の温度によって管理を行う。一般に給気温度は膜面温度より高く、排気温度は膜面温度と同等もしくはやや低い温度であるため、上記の膜面温度を満足させる温度範囲内で管理する。輻射熱を利用して加熱する方法を用いる場合には膜面に近いところに固定式のセンサーを用いて測定するのがよい。
乾燥温度は100℃以上150℃以下が望ましく、100℃以上140℃以下であることが好ましく、110℃以上140℃以下であることが最も好ましい。100℃より低いと乾燥が進みにくくなり、充分に溶媒を乾燥させたフィルムが得られにくくなる。一方150℃以上の場合にはフィルムのガラス転移温度を超える場合が多く、フィルムが長さ方向に延伸され不必要な位相差が発生する可能性がある。ここで乾燥温度は乾燥中のフィルムに熱電対などのセンサーを取り付けて測定したときの温度であるが、加熱した風を導入して乾燥させる方法を用いる場合には給気口の温度および排気口の温度によって管理を行う。一般に給気温度は膜面温度より高く、排気温度は膜面温度と同等もしくはやや低い温度であるため、上記の膜面温度を満足させる温度範囲内で管理する。輻射熱を利用して加熱する方法を用いる場合には膜面に近いところに固定式のセンサーを用いて測定するのがよい。
乾燥後のフィルムは巻き取り機でロール状に所定の長さに巻き取る。巻き取りの直前に蒸気によるカール改善部等を設けても良い。
本発明におけるセルロースアシレートフィルムの主な用途である、電子ディスプレイ用の光学部材である機能性保護膜やに用いる溶液流延製膜方法においては、溶液流延製膜装置の他に、下引層、帯電防止層、ハレーション防止層、保護層等のフィルムへの表面加工のために、塗布装置が付加されることが多い。これらについては、発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて25頁〜30頁に詳細に記載されており、本発明に適宜好ましく用いることができる。
本発明におけるセルロースアシレートフィルムの主な用途である、電子ディスプレイ用の光学部材である機能性保護膜やに用いる溶液流延製膜方法においては、溶液流延製膜装置の他に、下引層、帯電防止層、ハレーション防止層、保護層等のフィルムへの表面加工のために、塗布装置が付加されることが多い。これらについては、発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて25頁〜30頁に詳細に記載されており、本発明に適宜好ましく用いることができる。
上述のようにして作製したセルロースアシレートフィルムの厚さは10〜120μmが好ましく、20〜100μmがより好ましく、30〜90μmがさらに好ましい。またフィルムの残留溶剤量は3%以下が望ましく、2%以下が更に好ましく、1%以下であることが最も好ましい。
(セルロースアシレートフィルムの表面処理)
セルロースアシレートフィルムは、場合により表面処理を施し、セルロースアシレートフィルムと各機能層(例えば、下塗層およびバック層)との接着性を向上させることができる。表面処理としては、例えばグロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、酸またはアルカリ処理を用いることができる。ここでいう「グロー放電処理」とは、プラズマ励起性気体存在下でフィルム表面にプラズマ処理を施す処理である。
グロー放電処理は、10−3〜20Torr(0.13〜2700Pa)の低圧ガス下でおこる低温プラズマ処理を含む。また、大気圧下でのプラズマ処理も好ましいグロー放電処理の例である。プラズマ励起性気体とは前記のような条件においてプラズマ励起される気体をいい、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン、窒素、二酸化炭素、テトラフルオロメタンの様なフロン類およびそれらの混合物などが挙げられる。これらについては、発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて30頁〜32頁に詳細に記載されており、本発明に好ましく用いることができる。
本発明においてセルロースアシレートフィルムを偏光板の透明保護フィルムとして用いる際の表面処理の有効な手段の1つとしてアルカリ鹸化処理が上げられる。この場合、アルカリ鹸化処理後のフィルム表面の接触角が55°以下であることが好ましい。より好ましくは50°以下であり、45°以下であることがさらに好ましい。接触角の評価法はアルカリ鹸化処理後のフィルム表面に直径3mmの水滴を落とし、フィルム表面と水滴のなす角を求める通常の手法であり、親疎水性の評価として用いることができる。
セルロースアシレートフィルムは、場合により表面処理を施し、セルロースアシレートフィルムと各機能層(例えば、下塗層およびバック層)との接着性を向上させることができる。表面処理としては、例えばグロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、酸またはアルカリ処理を用いることができる。ここでいう「グロー放電処理」とは、プラズマ励起性気体存在下でフィルム表面にプラズマ処理を施す処理である。
グロー放電処理は、10−3〜20Torr(0.13〜2700Pa)の低圧ガス下でおこる低温プラズマ処理を含む。また、大気圧下でのプラズマ処理も好ましいグロー放電処理の例である。プラズマ励起性気体とは前記のような条件においてプラズマ励起される気体をいい、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン、窒素、二酸化炭素、テトラフルオロメタンの様なフロン類およびそれらの混合物などが挙げられる。これらについては、発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて30頁〜32頁に詳細に記載されており、本発明に好ましく用いることができる。
本発明においてセルロースアシレートフィルムを偏光板の透明保護フィルムとして用いる際の表面処理の有効な手段の1つとしてアルカリ鹸化処理が上げられる。この場合、アルカリ鹸化処理後のフィルム表面の接触角が55°以下であることが好ましい。より好ましくは50°以下であり、45°以下であることがさらに好ましい。接触角の評価法はアルカリ鹸化処理後のフィルム表面に直径3mmの水滴を落とし、フィルム表面と水滴のなす角を求める通常の手法であり、親疎水性の評価として用いることができる。
(ハードコート層、反射防止層、防眩層)
本発明のセルロースアシレートフィルムは請求の範囲に記載した透過率変化量を達成するために、セルロースアシレートフィルムの少なくとも一方にハードコート層、反射防止層、防眩層の少なくとも1層を設けることが好ましい。これらの層は必要とする表示品位、表面特性に応じて適宜選択することができる。
本発明のセルロースアシレートフィルムは請求の範囲に記載した透過率変化量を達成するために、セルロースアシレートフィルムの少なくとも一方にハードコート層、反射防止層、防眩層の少なくとも1層を設けることが好ましい。これらの層は必要とする表示品位、表面特性に応じて適宜選択することができる。
ハードコート層は、光または熱、あるいは両者の硬化性化合物の架橋反応または重合反応により形成されることが好ましい。硬化性官能基としては、光重合性官能基が好ましく、また加水分解性官能基含有の有機金属化合物は有機アルコキシシリル化合物が好ましい。ハードコート層の具体的な構成組成物としては、例えば、特開2002−144913号公報、同2000−9908号公報、WO0/46617号公報等に記載のものが挙げられる。
本発明に用いるハードコート層には紫外線吸収剤を含有していることが望ましい。紫外線吸収スペクトルの最大吸収波長(λmax)は特に制限はないが、250nm乃至400nmの範囲にあることが好ましく、300nm乃至400nmであることが最も好ましい。含有量に特に制限はなく、光架橋反応に影響を与えない範囲内で任意に加えることができる。
ハードコート層は、平均粒径0.2〜10μmの粒子を含有させて防眩機能(アンチグレア機能)を付与した防眩層を兼ねることもできる。
ハードコート層の膜厚は用途により適切に設計することができる。ハードコート層の膜厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜7μmである。
本発明に用いるハードコート層には紫外線吸収剤を含有していることが望ましい。紫外線吸収スペクトルの最大吸収波長(λmax)は特に制限はないが、250nm乃至400nmの範囲にあることが好ましく、300nm乃至400nmであることが最も好ましい。含有量に特に制限はなく、光架橋反応に影響を与えない範囲内で任意に加えることができる。
ハードコート層は、平均粒径0.2〜10μmの粒子を含有させて防眩機能(アンチグレア機能)を付与した防眩層を兼ねることもできる。
ハードコート層の膜厚は用途により適切に設計することができる。ハードコート層の膜厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜7μmである。
本発明に用いる反射防止層、防眩層には前述した紫外線吸収剤を含有していることが望ましい。その含有量は、紫外線吸収スペクトルの最大吸収波長(λmax)、含有量に特に制限はなく、防眩層の形成、固定化に影響を与えない範囲内で任意に加えることができる。反射防止層、防眩層の構成は特に制限はなく、屈折率の異なる層を2〜3層積層して形成したもの、フィルムの表面に二酸化ケイ素(シリカ)等のフィラーを含む樹脂を塗工して形成したもの、透光性樹脂とは屈折率が所定の範囲で異なる透光性粒子を含んだ透光性樹脂溶液を塗工して形成したもの、透光性樹脂中に透光性樹脂とは屈折率が所定の範囲で異なる粒子とマット粒子の各透光性粒子を含むように構成するもの等、公知の構成の防眩層を設けることができる。
(偏光板)
本発明のセルロースアシレートフィルムは偏光板保護フィルムとして好ましく用いられる。本発明において、偏光板の種類は本発明の内容を満足する範囲であれば特に制限はないが、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、二色性を有するヨウ素または二色性染料で染色し、延伸して配向させた後に架橋、乾燥させた偏光子と、保護膜と貼り合わせて製造される吸収型偏光板が好ましく用いることができる。偏光子は光透過率や偏光度に優れるものが好ましい。光透過率は30%以上50%以下が好ましく、35%以上50%以下が更に好ましく、40%以上45%であることが最も好ましい。偏光度は90%以上であることが好ましく、95%以上であることが更に好ましく、99%以上であることが最も好ましい。30%以下の透過率、もしくは90%以下の偏光度の場合には画像表示装置の輝度やコントラストが低く、表示品位が低下する。偏光子の厚さは1〜50μmが好ましく、10〜40μmが更に好ましく、15〜35μmであることが最も好ましい。
本発明において偏光子と保護膜との接着処理は、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤、あるいは、ホウ酸やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミン、シュウ酸などビニルアルコール系ポリマー用水溶性架橋剤から少なくとも構成される接着剤などを介して行うことができる。特に、ポリビニルアルコール系フィルムとの接着性が最も良好である点で、ビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤を用いることが好ましい。かかる接着層は、水溶液の塗布乾燥層などとして形成しうるが、その水溶液の調製に際しては必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配合することができる。
本発明のセルロースアシレートフィルムは偏光板保護フィルムとして好ましく用いられる。本発明において、偏光板の種類は本発明の内容を満足する範囲であれば特に制限はないが、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、二色性を有するヨウ素または二色性染料で染色し、延伸して配向させた後に架橋、乾燥させた偏光子と、保護膜と貼り合わせて製造される吸収型偏光板が好ましく用いることができる。偏光子は光透過率や偏光度に優れるものが好ましい。光透過率は30%以上50%以下が好ましく、35%以上50%以下が更に好ましく、40%以上45%であることが最も好ましい。偏光度は90%以上であることが好ましく、95%以上であることが更に好ましく、99%以上であることが最も好ましい。30%以下の透過率、もしくは90%以下の偏光度の場合には画像表示装置の輝度やコントラストが低く、表示品位が低下する。偏光子の厚さは1〜50μmが好ましく、10〜40μmが更に好ましく、15〜35μmであることが最も好ましい。
本発明において偏光子と保護膜との接着処理は、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤、あるいは、ホウ酸やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミン、シュウ酸などビニルアルコール系ポリマー用水溶性架橋剤から少なくとも構成される接着剤などを介して行うことができる。特に、ポリビニルアルコール系フィルムとの接着性が最も良好である点で、ビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤を用いることが好ましい。かかる接着層は、水溶液の塗布乾燥層などとして形成しうるが、その水溶液の調製に際しては必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配合することができる。
一般に、光分解する素材を含有するフィルムは日光等により経時で着色する問題が発生するため、液晶パネルに用いる偏光板の視認側の保護フィルムには用いることは困難であるが、本発明のセルロースアシレートフィルムは視認側であっても液晶セル側であっても問題なく用いることができる。
偏光板の液晶セル側には光学補償フィルムを必要に応じて用いてもよい。光学補償フィルムは、一般に液晶表示装置の斜め方向の視野角を補償する光学材料のことを指し、位相差板、光学補償シートなどと同義である。光学補償フィルムは、偏光板の保護膜そのものに光学性能を持たせた一体型、例えばトリアセチルセルロースアシレートフイルムに光学補償性能を持たせて偏光子の保護膜としたものでも良いし、例えばトリアセチルセルロースフィルムにディスコティック液晶を塗布して、その後偏光板と一体化する型でも良い。また、偏光板に粘着剤を介して接着してもよいし、複数枚の光学補償フィルムを用いて貼りあわせても良い。貼りあわせる光学補償フィルムとしては主にポリマーフィルムが好ましく用いられる。例えば面方向に二軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムや、面方向に一軸に延伸され厚さ方向にも延伸された厚さ方向の屈折率を制御した傾斜配向ポリマーフィルムのような2方向延伸フィルムなどが用いられる。さらには傾斜配向フィルムも用いられる。例えばポリマーフィルムに熱収縮性フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフイルムを延伸処理又は/及び収縮処理したものや液晶ポリマーを斜め配向させたものなどがあげられる。
(液晶表示装置)
本発明に用いる液晶表示装置について詳細を以下に述べる。
本発明に用いる液晶表示装置について詳細を以下に述べる。
液晶表示装置は、様々な表示モードの液晶セルを用いて達成することができる。代表的な表示モードとして、IPS(In−Plane Switching)、VA(Vertically Aligned)、TN(Twisted Nematic)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、AFLC(Anti−ferroelectric Liquid Crystal)、およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示モードが提案されている。また、上記表示モードを配向分割した表示モードも提案されている。本発明のセルロースアシレートフィルムは特に大型テレビ用途として用いられているIPS、VA、OCBモードに対して有効に用いることができる。
IPSモードは、液晶分子を基板に対して常に水平面内で回転させるモードで、電界無印加時には電極の長手方向に対して若干の角度を持つように配向されている。電界を印加すると電界方向に液晶分子は向きを変える。液晶セルを挟持する偏光板を所定角度に配置することで光透過率を変えることが可能となる。液晶分子としては、誘電率異方性Δεが正のネマチック液晶を用いる。液晶層の厚み(ギャップ)は、2.8μm超4.5μm未満とする。これは、レターデーションΔn・dが0.25μm超0.32μm未満の時、可視光の範囲内で波長依存性が殆どない透過率特性が得られる。偏光板の組み合わせにより、液晶分子がラビング方向から電界方向に45°回転したとき最大透過率を得ることができる。液晶分子は、ネマチック液晶であれば、特に限定したものではない。誘電率異方性Δεは、その値が大きい方が、駆動電圧が低減でき、屈折率異方性Δnは小さい方が液晶層の厚み(ギャップ)を厚くでき、液晶の封入時間が短縮され、且つギャップばらつきを少なくすることができる。
VAモードは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に垂直に配向している。VAモードの液晶セルには、(1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特開平2−176625号公報記載)に加えて、(2)視野角拡大のため、VAモードをマルチドメイン化した(MVAモードの)液晶セル(SID97、Digest of tech. Papers(予稿集)28(1997)845頁に記載)、(3)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59頁(1998)記載)および(4)SURVAIVALモードの液晶セル(LCDインターナショナル98で発表)が含まれる。
OCBモードは、棒状液晶性分子を液晶セルの上部と下部とで実質的に逆の方向に(対称的に)配向させるベンド配向モードの液晶セルを用いた液晶表示装置である。OCBモードの液晶セルは、米国特許第4583825号、同5410422号の各明細書に開示されている。棒状液晶分子が液晶セルの上部と下部とで対称的に配向しているため、ベンド配向モードの液晶セルは、自己光学補償機能を有する。そのため、この液晶モードは、OCB(Optically Compensatory Bend)液晶モードとも呼ばれる。ベンド配向モードの液晶表示装置は、応答速度が速いとの利点がある。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されるものではない。
[実施例1]
(1−1)回収チップの作成
アセチル置換度2.96のセルロースアシレート100質量部、化学式(I)で示される化合物12質量部及び化学式(II)で示される化合物(λmax=326nm)1.2質量部を用いて製造したセルロースアシレートフィルムの製膜過程で発生した屑を回収し、数mm〜3cm程度のチップ状に裁断してチップ(回収チップと呼ぶ)を作成した。
別にセルロースアシレート100質量部および化学式(I)に記載の化合物12質量部を用いたセルロースアシレートフィルムを作製し、60℃の環境下で市販キセノン光(JIS Z8301<標準昼光キセノン光源>)を放射照度150W/m2で10日間照射し、照射前後の化学式(I)の存在量を高速液体クロマトグラフィーにより求めて、光分解率を算出した結果16%であった。
化学式(I)
(1−1)回収チップの作成
アセチル置換度2.96のセルロースアシレート100質量部、化学式(I)で示される化合物12質量部及び化学式(II)で示される化合物(λmax=326nm)1.2質量部を用いて製造したセルロースアシレートフィルムの製膜過程で発生した屑を回収し、数mm〜3cm程度のチップ状に裁断してチップ(回収チップと呼ぶ)を作成した。
別にセルロースアシレート100質量部および化学式(I)に記載の化合物12質量部を用いたセルロースアシレートフィルムを作製し、60℃の環境下で市販キセノン光(JIS Z8301<標準昼光キセノン光源>)を放射照度150W/m2で10日間照射し、照射前後の化学式(I)の存在量を高速液体クロマトグラフィーにより求めて、光分解率を算出した結果16%であった。
化学式(I)
化学式(II)
(1−2)セルロースアシレートフィルム1の作成
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を分散又は溶解し、セルロースアシレート溶液Aを調製した。
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を分散又は溶解し、セルロースアシレート溶液Aを調製した。
平均粒径16nmのシリカ粒子(AELOSIL R972、日本アエロジル(株)製)20質量部と、メタノール80質量部とを30分間よく攪拌混合してシリカ粒子分散液とした。この分散液を下記の組成物とともに分散機に投入し、さらに30分以上攪拌して各成分を分散又は溶解し、マット材溶液Aを作成した。
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を分散又は溶解し、添加剤溶液Aを調整した。
化学式(III)
化学式(IV)
前記、セルロースアシレート溶液Aを94.6質量部、マット材溶液Aを1.3質量部、添加剤溶液Aを2.4質量部をそれぞれろ過後に混合し、流延部、テンター部、乾燥部から構成されるバンド流延機を用いて流延した。バンド上で流延したフィルムを約55%の残留溶剤量を含んだ状態で剥離した後、テンターで両端を保持しながら95℃で乾燥させた。さらに残留溶剤量が約20%のところでテンターから離脱させ、クリップ跡のある両端を切り落とした後、複数のロールからなる乾燥部で100〜130℃の温度範囲で乾燥させて巻き取った。このようにして得たセルロースアシレートフィルム1の膜厚は80μmであった。
(1−3)キセノン照射試験
得られたセルロースアシレートフィルム1から2cm×7cm程度の大きさのサンプルを切り出し、分光光度計(島津製作所製)にて400nmおよび550nmの透過率を求めた。次に、スーパーキセノンウェザーメーターSX-75(スガ試験機(株)製)にて、150W/m2、60℃50%RH条件にてキセノン光を10日間照射した。所定時間の経過後、フィルムを恒温槽から取り出し、25℃60%RHに2時間調湿した後に、再び400nmおよび550nmの透過率を測定し、透過率の変化量を求めた。結果を表1に示す。
得られたセルロースアシレートフィルム1から2cm×7cm程度の大きさのサンプルを切り出し、分光光度計(島津製作所製)にて400nmおよび550nmの透過率を求めた。次に、スーパーキセノンウェザーメーターSX-75(スガ試験機(株)製)にて、150W/m2、60℃50%RH条件にてキセノン光を10日間照射した。所定時間の経過後、フィルムを恒温槽から取り出し、25℃60%RHに2時間調湿した後に、再び400nmおよび550nmの透過率を測定し、透過率の変化量を求めた。結果を表1に示す。
[実施例2]
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Bを調製した。
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Bを調製した。
セルロースアシレート溶液Bを94.6質量部、実施例1で作成したマット材溶液Aを1.3質量部、添加剤溶液Aを4.1質量部、それぞれろ過後に混合し、流延部、テンター部、乾燥部から構成されるバンド流延機を用いて流延した。 バンド上で流延したフィルムを約55%の残留溶剤量を含んだ状態で剥離した後、テンターで両端を保持しながら95℃で乾燥させた。さらに残留溶剤量が約20%のところでテンターから離脱させ、クリップ跡のある両端を切り落とした後、複数のロールからなる乾燥部で100〜130℃の温度範囲で乾燥させて巻き取った。このようにして得たセルロースアシレートフィルム2の膜厚は80μmであった。
得られたセルロースアシレートフィルム2について、実施例1と同様にキセノン照射試験を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Cを調製した。
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Cを調製した。
セルロースアシレート溶液Cを94.6質量部、実施例1で作成したマット材溶液Aを1.3質量部、添加剤溶液Aを4.1質量部、それぞれろ過後に混合し、流延部、テンター部、乾燥部から構成されるバンド流延機を用いて流延した。 バンド上で流延したフィルムを約55%の残留溶剤量を含んだ状態で剥離した後、テンターで両端を保持しながら95℃で乾燥させた。さらに残留溶剤量が約20%のところでテンターから離脱させ、クリップ跡のある両端を切り落とした後、複数のロールからなる乾燥部で100〜130℃の温度範囲で乾燥させて巻き取った。このようにして得たセルロースアシレートフィルム3の膜厚は80μmであった。
得られたセルロースアシレートフィルム3について、実施例1と同様にキセノン照射試験を行った。結果を表1に示す。
[実施例4]
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Dを調製した。
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Dを調製した。
セルロースアシレート溶液Dを94.6質量部、実施例1で作成したマット材溶液Aを1.3質量部、添加剤溶液Aを4.1質量部、それぞれろ過後に混合し、流延部、テンター部、乾燥部から構成されるバンド流延機を用いて流延した。 バンド上で流延したフィルムを約55%の残留溶剤量を含んだ状態で剥離した後、テンターで両端を保持しながら95℃で乾燥させた。さらに残留溶剤量が約20%のところでテンターから離脱させ、クリップ跡のある両端を切り落とした後、複数のロールからなる乾燥部で100〜130℃の温度範囲で乾燥させて巻き取った。このようにして得たセルロースアシレートフィルム4の膜厚は80μmであった。
得られたセルロースアシレートフィルム4について、実施例1と同様にキセノン照射試験を行った。結果を表1に示す。
[実施例5]
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Eを調製した。
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Eを調製した。
セルロースアシレート溶液Eを94.6質量部、実施例1で作成したマット材溶液Aを1.3質量部、添加剤溶液Aを4.1質量部、それぞれろ過後に混合し、流延部、テンター部、乾燥部から構成されるバンド流延機を用いて流延した。バンド上で流延したフィルムを約55%の残留溶剤量を含んだ状態で剥離した後、テンターで両端を保持しながら95℃で乾燥させた。さらに残留溶剤量が約20%のところでテンターから離脱させ、クリップ跡のある両端を切り落とした後、複数のロールからなる乾燥部で100〜130℃の温度範囲で乾燥させて巻き取った。このようにして得たセルロースアシレートフィルム5の膜厚は80μmであった。
得られたセルロースアシレートフィルム5について、実施例1と同様にキセノン照射試験を行った。結果を表1に示す。
[実施例6]
デソライトKZ−7869(紫外線硬化性ハードコート組成物、72質量%、JSR(株)製)250gおよび下記の化合物3gを62gのメチルエチルケトンと88gのシクロヘキサノンの混合溶媒に溶解し、ハードコート層塗布液を調製した。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.53であった。
化合物(V)
デソライトKZ−7869(紫外線硬化性ハードコート組成物、72質量%、JSR(株)製)250gおよび下記の化合物3gを62gのメチルエチルケトンと88gのシクロヘキサノンの混合溶媒に溶解し、ハードコート層塗布液を調製した。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.53であった。
化合物(V)
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)91g、デソライトKZ−7115、KZ−7161(ZrO2微粒子分散液、JSR(株)製)199gを52gのメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=54/46質量%の混合溶媒に溶解した。得られた溶液に光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)10gを加えた。この溶液を塗布し、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.61であった。さらにこの溶液に平均粒径2.0μmの架橋ポリスチレン粒子(SX−200H、綜研化学(株)製)20gを80gのメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=54/46質量%の混合溶媒に高速ディスパにて5000rpmで1時間攪拌分散して得た分散液29gを添加し、攪拌した後、孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層の塗布液を調製した。
セルロースアシレートフィルム2の片面に、前記のハードコート層塗布液を、バーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥の後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、放射照度400mW/cm2、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ4μmのハードコート層を形成した。その上に、前記防眩層塗布液を、バーコーターを用いて塗布し、窒素パージによって0.01%以下の酸素濃度雰囲気下において、120℃で乾燥の後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、放射照度400mW/cm2、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ1.4μmの防眩性ハードコート層を形成した。このようにしてセルロースアシレートフィルム6を作成した。
得られたセルロースアシレートフィルム6について、実施例1と同様にキセノン照射試験を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Fを調製した。
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Fを調製した。
セルロースアシレート溶液Fを94.6質量部、実施例1で作成したマット材溶液Aを1.3質量部、添加剤溶液Aを4.1質量部、それぞれろ過後に混合し、流延部、テンター部、乾燥部から構成されるバンド流延機を用いて実施例1と同様にして流延した。このようにして得たセルロースアシレートフィルム7の膜厚は80μmであった。
得られたセルロースアシレートフィルム7について、実施例1と同様にキセノン照射試験を行った。結果を表91に示す。
[実施例7]
(偏光板の作成)
実施例1で作成したセルロースアシレートフィルム1を1.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に、55℃で2分間浸漬した。室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.05mol/Lの硫酸を用いて中和した。再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。このようにしてフィルムの両表面をケン化処理した。
(偏光板の作成)
実施例1で作成したセルロースアシレートフィルム1を1.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に、55℃で2分間浸漬した。室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.05mol/Lの硫酸を用いて中和した。再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。このようにしてフィルムの両表面をケン化処理した。
次に厚さ80μmのロール状ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で連続して5倍に延伸し、乾燥して偏光子を得た。ポリビニルアルコール(クラレ製PVA−117H)3%水溶液を接着剤として、けん化処理したセルロースアシレートフィルム1を2枚用い、偏光子と貼り合わせて偏光板1を作成した。
同様にしてセルロースアシレートフィルム2〜5を用いた偏光板2〜5を作成した。
同様にしてセルロースアシレートフィルム2〜5を用いた偏光板2〜5を作成した。
[実施例8]
セルロースアシレートフィルム6および市販のセルローストリアセテートフィルム(富士写真フイルム(株)製TD80U)を実施例7と同様にしてけん化処理した。次に厚さ80μmのロール状ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で連続して5倍に延伸し、乾燥して偏光子を得た。偏光子の片側にセルロースアシレートフィルム6の防眩層とは反対側が偏光子と隣り合うように配置し、偏光子の他方に市販のセルローストリアセテートフィルムを配置して、ポリビニルアルコール(クラレ製PVA−117H)3%水溶液を接着剤として貼りあわせ、偏光板6を作成した。
セルロースアシレートフィルム6および市販のセルローストリアセテートフィルム(富士写真フイルム(株)製TD80U)を実施例7と同様にしてけん化処理した。次に厚さ80μmのロール状ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で連続して5倍に延伸し、乾燥して偏光子を得た。偏光子の片側にセルロースアシレートフィルム6の防眩層とは反対側が偏光子と隣り合うように配置し、偏光子の他方に市販のセルローストリアセテートフィルムを配置して、ポリビニルアルコール(クラレ製PVA−117H)3%水溶液を接着剤として貼りあわせ、偏光板6を作成した。
[比較例2]
セルロースアシレートフィルム7を用いた以外は実施例7と同様にして偏光板7を作製した。
セルロースアシレートフィルム7を用いた以外は実施例7と同様にして偏光板7を作製した。
[実施例9]
(IPS型液晶表示装置の作成)
IPS型液晶セルを使用した市販の液晶表示装置(HITACHI(株)製L5000、32インチサイズ)に設けられている偏光板、位相差板を剥がし、液晶セルを取り出した。液晶セルの表側(視認側)に偏光板1およびアートンフィルム(JSR社製)を一軸延伸した光学補償フィルム(面内レターデーション270nm、NZファクター0.5)をアクリル系の粘着材を用いて貼りあわせた。次に、液晶セルの裏側に同様の粘着材を用いて偏光板1を貼合した。このようにして作成した液晶パネルを元通りに組み立て直して液晶表示装置を作成した。
作成した液晶表示装置について、スーパーキセノンウェザーメーターSX-75(スガ試験機(株)製)にて、放射照度150W/m2、60℃で50%RHの条件にて前記の標準昼光キセノン光を10日間照射した。処理後に色み変化はほとんど認められず、処理前と同様の画像が再現されていた。
同様にして、偏光板1の代わりに同じく実施例7で作成した偏光板2〜4を用いて再構成液晶表示装置を作製し、上記した試験を行ったところ、光照射処理の前後では同様に色味の変化が認められず、光照射前と同じ画像が再現された。また偏光板1の代わりに偏光板5を用いて再構成液晶表示装置を作製し、同様の試験を行ったところ、光照射処理の前後で若干の色味の変化が見られたが、実用上許容範囲内であった。
(IPS型液晶表示装置の作成)
IPS型液晶セルを使用した市販の液晶表示装置(HITACHI(株)製L5000、32インチサイズ)に設けられている偏光板、位相差板を剥がし、液晶セルを取り出した。液晶セルの表側(視認側)に偏光板1およびアートンフィルム(JSR社製)を一軸延伸した光学補償フィルム(面内レターデーション270nm、NZファクター0.5)をアクリル系の粘着材を用いて貼りあわせた。次に、液晶セルの裏側に同様の粘着材を用いて偏光板1を貼合した。このようにして作成した液晶パネルを元通りに組み立て直して液晶表示装置を作成した。
作成した液晶表示装置について、スーパーキセノンウェザーメーターSX-75(スガ試験機(株)製)にて、放射照度150W/m2、60℃で50%RHの条件にて前記の標準昼光キセノン光を10日間照射した。処理後に色み変化はほとんど認められず、処理前と同様の画像が再現されていた。
同様にして、偏光板1の代わりに同じく実施例7で作成した偏光板2〜4を用いて再構成液晶表示装置を作製し、上記した試験を行ったところ、光照射処理の前後では同様に色味の変化が認められず、光照射前と同じ画像が再現された。また偏光板1の代わりに偏光板5を用いて再構成液晶表示装置を作製し、同様の試験を行ったところ、光照射処理の前後で若干の色味の変化が見られたが、実用上許容範囲内であった。
[比較例3]
偏光板1の代わりに偏光板7を用いて実施例9と同様にして再構成液晶表示装置を作製し、実施例9と同様の試験を行ったところ、光照射処理の前後で色味の変化が認められ、液晶表示装置の表示性能の劣化が見られた。
偏光板1の代わりに偏光板7を用いて実施例9と同様にして再構成液晶表示装置を作製し、実施例9と同様の試験を行ったところ、光照射処理の前後で色味の変化が認められ、液晶表示装置の表示性能の劣化が見られた。
[実施例10]
(VA用位相差フィルム付偏光板の作成)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
(VA用位相差フィルム付偏光板の作成)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
────────────────────────────────────
セルロースアセテート溶液組成
────────────────────────────────────
酢化度60.9%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 318質量部
メタノール(第2溶媒) 47質量部
────────────────────────────────────
別のミキシングタンクに、下記のレターデーション上昇剤16質量部、メチレンクロライド80質量部およびメタノール20質量部を投入し、加熱しながら攪拌して、レターデーション上昇剤溶液を調製した。
セルロースアセテート溶液474質量部にレターデーション上昇剤溶液25質量部を混合し、充分に攪拌してドープを調製した。レターデーション上昇剤の添加量は、セルロースアセテート100質量部に対して、3.5質量部であった。
セルロースアセテート溶液組成
────────────────────────────────────
酢化度60.9%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 318質量部
メタノール(第2溶媒) 47質量部
────────────────────────────────────
別のミキシングタンクに、下記のレターデーション上昇剤16質量部、メチレンクロライド80質量部およびメタノール20質量部を投入し、加熱しながら攪拌して、レターデーション上昇剤溶液を調製した。
セルロースアセテート溶液474質量部にレターデーション上昇剤溶液25質量部を混合し、充分に攪拌してドープを調製した。レターデーション上昇剤の添加量は、セルロースアセテート100質量部に対して、3.5質量部であった。
化学式(IV)
得られたドープを、バンド流延機を用いて流延した。残留溶剤量が15質量%のフイルムを、130℃の条件で、テンターを用いて25%の延伸倍率で横延伸して、位相差フィルム(厚さ:80μm)を製造した。
作製した位相差フィルムについて、自動複屈折率計、KOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて、波長550nmにおける面内レターデーション値および厚み方向のレターデーション値を測定、算出したところ、面内レターデーションは40nm、厚み方向のレターデーション値は130nmであった。
作製した位相差フィルムについて、自動複屈折率計、KOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて、波長550nmにおける面内レターデーション値および厚み方向のレターデーション値を測定、算出したところ、面内レターデーションは40nm、厚み方向のレターデーション値は130nmであった。
セルロースアシレートフィルム6および作成した位相差フィルムを実施例7と同様にしてけん化処理した。次に厚さ80μmのロール状ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で連続して5倍に延伸し、乾燥して偏光子を得た。偏光子の片側にセルロースアシレートフィルム6の防眩層とは反対側が偏光子と隣り合うように配置し、偏光子の他方に位相差フィルムを配置して、ポリビニルアルコール(クラレ製PVA−117H)3%水溶液を接着剤として貼りあわせ、偏光板6Aを作成した。この時、位相差フィルムの遅相軸は偏光板の吸収軸と直交になるように配置した。
セルロースアシレートフィルム2および作成した位相差フィルムを実施例7と同様にしてけん化処理した。次に厚さ80μmのロール状ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で連続して5倍に延伸し、乾燥して偏光子を得た。偏光子の片側にセルロースアシレートフィルム2を配置し、偏光子の他方の面に位相差フィルムを配置しポリビニルアルコール(クラレ製PVA−117H)3%水溶液を接着剤として貼りあわせ、偏光板2Aを作成した。この時、位相差フィルムの遅相軸は偏光板の吸収軸と直交になるように配置した。
(VA型液晶表示装置の作成)
垂直配向型液晶セルを使用した市販の液晶表示装置(富士通(株)製VL−1530S)に用いられている一対の偏光板および光学補償フィルムを剥がし、液晶セルのみを取り出した。液晶セルの視認側に、防眩層が外側になるように偏光板6Aを貼合した。液晶セルの他方の側に、偏光板の吸収軸が他方の偏光板と直交するように位相差フィルム側をセル側にして偏光板2Aを貼合した。このようにして作成した液晶パネルを元通りに組み立て直して液晶表示装置を作成した。
作成した液晶表示装置について、スーパーキセノンウェザーメーターSX-75(スガ試験機(株)製)にて、放射照度150W/m2、60℃で50%RH条件にて前記標準昼光キセノン光を10日間照射した。処理後に色味変化はほとんど認められず、処理前と同様の画像が再現されていた。
垂直配向型液晶セルを使用した市販の液晶表示装置(富士通(株)製VL−1530S)に用いられている一対の偏光板および光学補償フィルムを剥がし、液晶セルのみを取り出した。液晶セルの視認側に、防眩層が外側になるように偏光板6Aを貼合した。液晶セルの他方の側に、偏光板の吸収軸が他方の偏光板と直交するように位相差フィルム側をセル側にして偏光板2Aを貼合した。このようにして作成した液晶パネルを元通りに組み立て直して液晶表示装置を作成した。
作成した液晶表示装置について、スーパーキセノンウェザーメーターSX-75(スガ試験機(株)製)にて、放射照度150W/m2、60℃で50%RH条件にて前記標準昼光キセノン光を10日間照射した。処理後に色味変化はほとんど認められず、処理前と同様の画像が再現されていた。
Claims (9)
- セルロースアシレート、および光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムチップを混合して溶媒に溶解して得た溶液を製膜したセルロースアシレートフィルムであって、該セルロースアシレートフィルムに60℃、50%R.H.の雰囲気下でキセノン光(JIS Z8301<標準昼光キセノン光源>)を放射照度150W/m2で10日間照射した前後での400nmにおける透過率の変化量が15.0%以下であり、550nmにおける透過率の変化量が3.0%以下であることを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
- 紫外線吸収スペクトルの吸収極大を与える波長(λmax)が250nm以上380nm以下である化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載のセルロースアシレートフィルム。
- セルロースアシレートが、アシル置換度分布の極大点を少なくとも2箇所有しており、該複数の極大点のいずれか2つのアシル置換度の差の最大値が0.15以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のセルロースアシレートフィルム。
- 少なくとも一方の面にハードコート層、反射防止層、防眩層から選択される少なくとも1層を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のセルロースアシレートフィルム。
- 偏光板の少なくとも一方の側に設けられた保護フィルムが請求項1〜4のいずれかに記載のセルロースアシレートフィルムであることを特徴とする偏光板。
- 請求項5に記載の偏光板を少なくとも1枚用いたことを特徴とする液晶表示装置。
- 光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムを液晶表示装置の視認側に用いたことを特徴とする液晶表示装置。
- セルロースアシレート、および光照射により分解する添加剤を含有するセルロースアシレートフィルムチップを混合して溶媒に溶解して得た溶液を製膜したセルロースアシレートフィルムを液晶表示装置の視認側に用いたことを特徴とする請求項7に記載の液晶表示装置。
- 液晶セルがIPSモード、またはVAモードであることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の液晶表示装置。
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JP2005223128A JP2007039505A (ja) | 2005-08-01 | 2005-08-01 | セルロースアシレートフィルム並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置 |
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---|---|---|---|---|
JP2009053583A (ja) * | 2007-08-29 | 2009-03-12 | Konica Minolta Opto Inc | 異方性散乱素子、偏光板および液晶表示装置 |
JP2017128630A (ja) * | 2016-01-18 | 2017-07-27 | 旭化成株式会社 | セルロース製剤 |
-
2005
- 2005-08-01 JP JP2005223128A patent/JP2007039505A/ja active Pending
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