JP2007038452A - 静電アクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド及びその製造方法、デバイス並びに液滴吐出装置 - Google Patents

静電アクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド及びその製造方法、デバイス並びに液滴吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007038452A
JP2007038452A JP2005223056A JP2005223056A JP2007038452A JP 2007038452 A JP2007038452 A JP 2007038452A JP 2005223056 A JP2005223056 A JP 2005223056A JP 2005223056 A JP2005223056 A JP 2005223056A JP 2007038452 A JP2007038452 A JP 2007038452A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating film
region
electrostatic actuator
diaphragm
counter electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005223056A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Sano
朗 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2005223056A priority Critical patent/JP2007038452A/ja
Publication of JP2007038452A publication Critical patent/JP2007038452A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】 振動板の駆動形態や当接順序を制御することができ、絶縁破壊を回避しながら静電気力を向上させることのできる静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置等を提供する。
【解決手段】 静電気力によって駆動される振動板4と、該振動板4にギャップを隔てて対向する対向電極11とを備え、振動板4の対向電極11側の面には、異なる材料からなる複数の領域(第1の領域31、第2の領域32)を有し、該複数の領域が同一平面上にある絶縁膜30が形成されているものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、静電アクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド及びその製造方法、デバイス並びに液滴吐出装置に関し、特に振動板等のアクチュエータ部が駆動を開始する位置を制御することができ、絶縁破壊を回避しながら静電気力を向上させることのできる静電アクチュエータ及びその製造方法、この静電アクチュエータを適用した液滴吐出ヘッド及びその製造方法、上記の静電アクチュエータを搭載したデバイス並びに上記の液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出装置に関する。
従来の静電アクチュエータでは、平板状の振動板と個別電極(対向電極)を平行な状態に対向させて両者に電圧を印加し、静電気力によって振動板を駆動するようにしていた(例えば、特許文献1参照)。なお静電アクチュエータを適用したインクジェットヘッドでは、一般的に、振動板が駆動したときに振動板と個別電極が当接するようになっている。
また静電アクチュエータの性能を向上させるためには、振動板にかけられる静電気力の向上や、高い電圧を印加するために振動板等の表面に形成される絶縁膜の絶縁耐圧の向上が必要となる。このため従来の静電アクチュエータには、比誘電率の高い材料と一般的な材料である酸化シリコンを組み合わせるなどして絶縁膜を形成しているものがあった。
特開平11−165413号公報(図1) 特開平9−39235号公報(図1、図4、図5) 特開平10−286952号公報(図21、図23)
しかし従来の静電アクチュエータでは(例えば、特許文献1参照)、振動板がどの部分から駆動を始め、振動板と個別電極のどの部分から当接を始めるかは、製造プロセスにおける僅かな表面段差、振動板の撓み等に依存し、静電アクチュエータのチップ若しくはアクチュエータ部(ここでは、振動板と個別電極)ごとに異なり、振動板の駆動形態及び当接順序の制御ができないという問題点があった。
このため従来のインクジェットヘッドでは(例えば、特許文献2参照)、アクチュエータ部の駆動形態等を制御することを目的として、個別電極が形成されるガラス溝に段差を設けるようにしていた。また他のインクジェットヘッドでは(例えば、特許文献3参照)、振動板の厚みに段差を設けるようにしていた。しかし、個別電極が形成されるガラス溝等に段差を設ける場合には、製造工程が複雑になる等の問題点があった。
また比誘電率の高い酸化タンタルと酸化シリコン等を組み合わせて絶縁膜を形成した場合には、絶縁耐性の低い酸化タンタルと個別電極が当接すると絶縁破壊の恐れがあるため、高い電圧を印加することができないという問題点があった。このような問題点を解決するために、例えば酸化タンタルに酸化シリコンを積層して絶縁耐性を高めるという方法もあるが、絶縁耐性を確保できる程度の厚さで酸化シリコンを積層した場合には、高誘電率材料による静電気力向上の効果が薄れてしまうという問題点があった。
本発明は、振動板の駆動形態や当接順序を制御することができ、絶縁破壊を回避しながら静電気力を向上させることのできる静電アクチュエータ及びその製造方法、この静電アクチュエータを適用した液滴吐出ヘッド及びその製造方法、上記の静電アクチュエータを搭載したデバイス並びに上記の液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出装置を提供することを目的とする。
本発明に係る静電アクチュエータは、静電気力によって駆動される振動板と、該振動板にギャップを隔てて対向する対向電極とを備え、振動板の対向電極側の面には、異なる材料からなる複数の領域を有し、該複数の領域が同一平面上にある絶縁膜が形成されているものである。
振動板の対向電極側の面に、異なる材料からなる複数の領域を有しこの複数の領域が同一平面上にある絶縁膜が形成されているため、例えばこれらの領域を異なる比誘電率の材料で形成することにより、振動板の駆動形態や当接順序を制御することが可能となる。また絶縁膜の一部を比誘電率の高い領域で形成することにより、振動板にかかる静電気力を増大させることが可能となる。
また本発明に係る静電アクチュエータは、上記の絶縁膜が、振動板と対向する部分に2つの領域を有し、該2つの領域のうち1つの領域の比誘電率は、他の領域の比誘電率よりも高いものである。
絶縁膜が振動板と対向する部分に2つの領域を有し、この2つの領域のうち1つの領域の比誘電率は、他の領域の比誘電率よりも高くなっているため、比誘電率の高い絶縁膜が形成された部分から振動板が駆動を開始することになり、振動板の駆動形態や当接順序を制御することができ、振動板にかかる静電気力を向上させることが可能となる。
また本発明に係る静電アクチュエータは、絶縁膜の対向電極と対向しない部分の比誘電率は、絶縁膜の対向電極と対向する部分の比誘電率以下であるものである。
振動板(絶縁膜を含む)と対向電極は一種のコンデンサーを形成しているため、絶縁膜の対向電極と対向しない部分の比誘電率を下げることによりアクチュエータ部の時定数を小さくすることができ、振動板の応答性を向上させることができる。
また本発明に係る静電アクチュエータは、少なくとも絶縁膜の一部が、振動板が駆動されたときに対向電極と当接するものである。
振動板が駆動されたときに絶縁膜の一部が対向電極と当接するため、振動板の駆動可能範囲を大きくすることができる。例えば本発明の静電アクチュエータが液滴吐出ヘッドに適用された場合には、液滴の吐出量が多くなるため特に効果が大きい。
また本発明に係る静電アクチュエータは、絶縁膜の対向電極と当接する部分に第1の領域が形成され、絶縁膜の対向電極に対向し且つ対向電極と当接しない部分に第2の領域が形成されており、該第2の領域の比誘電率が、第1の領域の比誘電率よりも高いものである。
絶縁膜の対向電極と当接する部分に比誘電率の低い第1の領域が形成され、絶縁膜の対向電極に対向し且つ対向電極と当接しない部分に比誘電率の高い第2の領域が形成されているため、例えば酸化タンタルのように比誘電率が高く絶縁耐性の低い材料で第2の領域を形成した場合でも、絶縁破壊を回避しながら静電気力を向上させることが可能となる。
また本発明に係る静電アクチュエータは、上記の複数の領域の内、少なくとも1つの領域が酸化アルミニウム、酸化ハフニウム又は酸化ジルコニウムからなるものである。
絶縁膜の複数の領域の内、少なくとも1つの領域を酸化アルミニウム、酸化ハフニウム又は酸化ジルコニウムから形成することにより、比誘電率の高い領域を容易に形成することができる。
また本発明に係る静電アクチュエータは、上記の複数の領域の内、少なくとも1つの領域が酸化シリコンからなるものである。
絶縁膜の複数の領域の内、少なくとも1つの領域を酸化シリコンから形成することにより、比誘電率が低く絶縁耐性の高い領域を容易に形成することができる。
また本発明に係る静電アクチュエータは、上記の第2の領域が酸化タンタルからなるものである。
絶縁膜の第2の領域を酸化タンタルから形成することにより、比誘電率の高い領域を容易に形成することができる。なお酸化タンタルは絶縁耐性が低いため、酸化シリコンと組み合わせて絶縁膜を形成することが望ましい。
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、上記のいずれかの静電アクチュエータが適用されているものである。
上記のいずれかの静電アクチュエータを適用することにより、振動板の駆動形態や当接順序の制御を行うことが可能となり、吐出精度の高い液滴吐出ヘッドを得ることができる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、上記のいずれかの静電アクチュエータが適用されており、液滴が吐出されるノズル穴を備え、絶縁膜が第1の領域と第2の領域を有し、該第2の領域が、絶縁膜が対向電極に対向する部分において第1の領域よりもノズル穴から離れた部分に形成され、第2の領域の比誘電率が、第1の領域の比誘電率よりも高いものである。
比誘電率の高い第2の領域が、絶縁膜が対向電極に対向する部分において第1の領域よりもノズル穴から離れた部分に形成されているため、振動板がノズル穴から離れた部分からノズル穴に近い部分へと順次駆動されて液滴の流れがスムーズとなり、液滴吐出ヘッドの吐出性能を向上させることができる。
本発明に係る静電アクチュエータの製造方法は、シリコン基板に第1の絶縁膜を形成する工程と、該第1の絶縁膜に開口部を形成する工程と、第1の絶縁膜上及び開口部に第2の絶縁膜を形成する工程と、第1の絶縁膜上に形成された第2の絶縁膜を除去する工程と、第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜が形成されたシリコン基板をエッチングして静電気力によって駆動される振動板を形成する工程とを有するものである。
第1の絶縁膜に開口部を形成した後に、第1の絶縁膜上及び開口部に第2の絶縁膜を形成し、第1の絶縁膜上に形成された第2の絶縁膜を除去することにより、同一平面上にある2つの領域からなる絶縁膜を容易に形成することができる。
また本発明に係る静電アクチュエータの製造方法は、上記の第2の絶縁膜の比誘電率が、第1の絶縁膜の比誘電率よりも高いものである。
第2の絶縁膜の比誘電率が、第1の絶縁膜の比誘電率よりも高いため、比誘電率の高い絶縁膜が形成された部分から振動板が駆動を開始することになり、振動板の駆動形態や当接順序を制御することができ、振動板にかかる静電気力を向上させることが可能となる。
本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、上記の静電アクチュエータの製造方法を適用して液滴吐出ヘッドを製造するものである。
上記の静電アクチュエータの製造方法を適用して液滴吐出ヘッドを製造することにより、振動板の駆動形態や当接順序が制御できるようになり、吐出性能の高い液滴吐出ヘッドを得ることができる。
本発明に係るデバイスは、上記のいずれかの静電アクチュエータを搭載しているものである。
上記のいずれかの静電アクチュエータを搭載することにより、振動板の駆動形態や当接順序が制御でき、駆動性能の高いデバイスを得ることができる。
本発明に係る液滴吐出装置は、上記の液滴吐出ヘッドを搭載しているものである。
上記の液滴吐出ヘッドを搭載することにより、印字性能等の高い液滴吐出装置を得ることができる。
実施形態1.
図1は、本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドを示した分解斜視図である。本実施形態1に係る液滴吐出ヘッドは、静電駆動方式のものであり、ノズル基板3に対して垂直方向に液滴を吐出するフェイスイジェクトタイプのものであるとする。なお吐出方式は、ノズル基板3に平行に液滴を吐出するサイドイジェクトタイプのものであってもよい。また図1では、ノズル基板3にノズル穴20が2列設けられており、吐出室5及び対向電極11も2列設けられているものを示しているが、これらは1列若しくは3列以上設けるようにしてもよい。本実施形態1では、静電アクチュエータの例として静電駆動方式の液滴吐出ヘッドを採り上げて説明する。
本実施形態1に係る液滴吐出ヘッドは、主にキャビティ基板1、電極基板2及びノズル基板3が接合されることにより構成されている。キャビティ基板1は、例えば厚さが50μmの単結晶シリコンからなり、以下に示す所定の加工が施されている。なお図1では、キャビティ基板1として(110)面方位の単結晶シリコンを使用している。キャビティ基板1には、単結晶シリコンを異方性ウェットエッチングすることにより、底壁が振動板4となっている複数の吐出室5及び各ノズル穴20から吐出する液滴を溜めておくためのリザーバ7が形成されている。
またキャビティ基板1の電極基板2側には、振動板4と対向電極11の短絡及び絶縁膜破壊を防止するための絶縁膜30が形成されている(図1において図示せず、図2参照)。本実施形態1では、絶縁膜30が例えばTEOS−CVD(Tetraethylorthosilicate Tetraethoxysilane−Chemical Vapor Deposition)によって形成され、酸化シリコンからなる第1の領域31と、CVD等から形成され酸化アルミニウムからなる第2の領域32から形成されている。また、この第1の領域31と第2の領域32は積層されておらず、同一平面上に形成されている。なおこの絶縁膜30については、後に説明する。
電極基板2は、例えば厚さが1mmのホウ珪酸ガラスからなり、キャビティ基板1の振動板4側に接合されている。この電極基板2には、キャビティ基板1の振動板4及び吐出室5の位置に合わせて、例えば深さが0.2μmの電極用凹部10がエッチングにより形成されている。この電極用凹部10の内部には対向電極11が形成されており、リード部12及び端子部13に繋がっている。なお電極用凹部10は、少なくともリード部12の部分まで形成されているものとする。対向電極11、リード部12及び端子部13は、酸化錫をドープしたITO(Indium Tin Oxide、インジウム錫酸化物)等からなり、電極用凹部10の内部に例えばスパッタにより厚さ0.1μmで形成されている。また電極基板2の対向電極11が形成されていない部分には、リザーバ7に液滴を供給するための穴部17が設けられている。
ノズル基板3は、例えば厚さ180μmのシリコン基板からなり、キャビティ基板1の電極基板2が接合された面の反対側の面に接合されている。ノズル基板3には、吐出室5と連通するノズル穴20が形成されており、キャビティ基板1の接合された面の反対側の面から液滴を吐出するようになっている。またノズル基板3のキャビティ基板1の接合された面には、吐出室5とリザーバ7を連通するためのオリフィス21が設けられている。なおオリフィス21は、キャビティ基板1に設けるようにしてもよい。
図2は、図1に示す液滴吐出ヘッドの縦断面図及び横断面図である。なお図2(a)は吐出室5の長手方向の縦断面図であり、図2(b)は図2(a)のb−b断面図(絶縁膜30の部分の横断面図)である。また図2では、図1の液滴吐出ヘッドの右半分のみを示している。本実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの絶縁膜30は、上述のように酸化シリコン(SiO2、比誘電率3.9)からなる第1の領域31と酸化アルミニウム(Al23、比誘電率7.0)からなる第2の領域32から構成されており、第1の領域31と第2の領域32は同一平面上に形成されている。なお第2の領域32は、酸化シリコンよりも比誘電率の高い酸化ハフニウム(HfO2、比誘電率30)や酸化ジルコニウム(ZrO2、比誘電率30)で形成するようにしてもよい。図2において第2の領域32は、絶縁膜30が対向電極11と対向する部分(図2(a)において、吐出室5の下の部分)において第1の領域31よりもノズル穴20から離れた部分に形成されている。また絶縁膜30の対向電極11と対向しない部分は、比誘電率の低い酸化シリコンから形成されている。なおここで対向電極11と対向しない部分とは、リード部12と対向する部分や、複数の吐出室5の間のキャビティ基板1と電極基板2が接合されている部分をいうものとする。
ここで、図2(a)を用いて本実施形態1の液滴吐出ヘッドの動作について説明する。吐出室5は、ノズル穴20から吐出するための液滴を溜めており、吐出室5の底壁である振動板4を撓ませることにより吐出室5内の圧力を高め、ノズル穴20から液滴を吐出させる。なお、振動板4を撓ませるために、対向電極11と繋がった端子部13と、キャビティ基板1に発振回路23(図2(a)において模式的に図示)を接続し、対向電極11と振動板4の間に電位差を生じさせるようにしている。このように、2つのものに電位差を生じさせて静電気力によって駆動を行う機構は、一般的に静電アクチュエータと呼ばれている。
本実施形態1では、振動板4が駆動したときに絶縁膜30が対向電極11と当接(接触)するようになっている。このとき比誘電率の高い第2の領域32が形成された部分の振動板4は、比誘電率の低い第1の領域31が形成された部分よりも強い静電気力が働くため、第2の領域32が形成された部分の振動板4が先に駆動を始め、第1の領域31が形成された部分よりも早く対向電極11に当接する。そして、順次第1の領域31が形成された部分の振動板4が駆動を始め、対向電極11に当接する。このとき、振動板4の撓みがノズル穴20から離れた位置(リザーバ7側)からノズル穴20に近い位置に順次移動するため、インク等の液滴がリザーバ7からノズル穴20へスムーズに流れる。なお、振動板4にかかる静電気力は以下の式(1)で表される。
Figure 2007038452
ここで、Fは振動板4にかかる静電気力、ε0は真空中の誘電率、Eは振動板4と対向電極11の間の電位差、gは絶縁膜30から対向電極11までの距離、hは絶縁膜30の厚さ、ε1は絶縁膜30(第1の領域31又は第2の領域32)の比誘電率、Sは振動板4の面積である。
また上述のように、絶縁膜30の対向電極11と対向しない部分は、比誘電率の低い酸化シリコンから形成されている。これは、振動板4(絶縁膜30を含む)と対向電極11が一種のコンデンサーを形成しているため、絶縁膜30の対向電極11と対向しない部分の比誘電率を下げることによりアクチュエータ部(ここでは、振動板4と対向電極11)の時定数を小さくすることができ、振動板4の応答性を向上させることができるからである。ここで時定数τは、静電容量をC、電気抵抗をRとして、τ=C×Rで表される。なお絶縁膜30の対向電極11と対向しない部分を、酸化シリコンよりも比誘電率の低い他の材料で形成するようにしてもよい。
さらに本実施形態1の液滴吐出ヘッドの振動板4は、絶縁膜30とボロン・ドープ層34とから構成されている(図2(a)参照)。このボロン・ドープ層34は、ボロンを高濃度(約5×1019atoms/cm3以上)にドープして形成されており、例えばアルカリ性水溶液で単結晶シリコンをエッチングしたときに、エッチング速度が極端に遅くなるいわゆるエッチングストップ層となっている。ボロン・ドープ層34がエッチングストップ層として機能するため、振動板4の厚み及び吐出室5の容積を高精度で形成することができる。なお振動板4と対向電極11の間のギャップは、封止材22によって封止されている。
図3及び図4は、本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示す縦断面図である。なお図3及び図4は、図1及び図2に示す液滴吐出ヘッドを製造する工程を示しており、特に図1に示す電極基板2を製造する工程を示している。また図3及び図4は、吐出室5の長手方向の縦断面(図2(a)の断面)を示している。さらに図3及び図4は、個々の液滴吐出ヘッドのチップとなる部分の周辺部を示しているものとする。以下、図3から図7を用いて本発明の静電アクチュエータの製造方法を用いた液滴吐出ヘッドの製造方法について説明する。
まず、例えばホウ珪酸系耐熱硬質ガラスからなるガラス基板2aを両面研磨して厚さを1mmにしてから(図3(a))、ガラス基板2aの片面にスパッタによって例えば厚さ0.1μmのクロム膜40を成膜する(図3(b))。次に、クロム膜40の表面に電極用凹部10を作り込むためのレジストパターニングを施し(図1参照)、硝酸第2セリウムアンモニウム水溶液と過塩素酸水溶液の混合液を用いて電極用凹部10の部分のクロム膜40を除去する(図3(c))。なお図3(c)では、電極用凹部10となる部分のクロム膜40が除去された状態を示している。
そして、クロム膜40をエッチングマスクとしてフッ化アンモニウム水溶液を用いてガラス基板2aをエッチングし、電極用凹部10を形成する(図3(d))。その後、例えば有機剥離液を用いて図3(c)の工程で形成したレジストを剥離する。それから、硝酸第2セリウムアンモニウム水溶液と過塩素酸水溶液の混合液を用いてガラス基板2aの表面に形成されたクロム膜40をすべて除去する(図3(e))。次に、ガラス基板2aの電極用凹部10が形成されている面の全体に酸化錫をドープしたITOを例えば厚さ0.1μmでスパッタし、ITO膜41を成膜する(図4(f))。
その後、ITO膜41の表面にレジストを対向電極11(リード部12及び端子部13を含む)の形状にパターニングした後、ITO膜41を硝酸と塩酸の混合液を用いてエッチングして対向電極11(リード部12及び端子部13を含む)を形成する(図4(g))。そしてガラス基板2aの対向電極11が形成されていない部分に、サンドブラスト法を用いてリザーバ7に液滴を供給するための穴部17を形成する(図4(h))。なお穴部17は、ドリル加工によって形成してもよいが、本実施形態1ではサンドブラスト法によって形成するものとする。これにより、図1に示すような電極基板2が完成する。
図5、図6及び図7は、本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示す縦断面図である。なお図5から図7は、図1及び図2に示す液滴吐出ヘッドを製造する工程を示しており、特にキャビティ基板1となるシリコン基板1aを製造する工程及びシリコン基板1aとガラス基板2aを接合してから液滴吐出ヘッドを製造する工程を示している。また図5から図7は、吐出室5の長手方向の縦断面(図2(a)の断面)を示している。さらに図5から図7は、個々の液滴吐出ヘッドのチップとなる部分の周辺部を示しているものとする。
まず、例えば面方位が(110)で酸素濃度の低いシリコン基板1aの片面を鏡面研磨して厚さが220μmのシリコン基板1aを作製し、吐出室5等が形成される面の反対面にボロン・ドープ層34を形成する(図5(a))。具体的には、シリコン基板1aをB23を主成分とする固体の拡散源に対向させて石英ボートにセットし、この石英ボートを例えば縦型炉に入れる。そして縦型炉の内部を、温度が1050℃の窒素雰囲気にして7時間保持し、シリコン基板1aにボロンを拡散させて、ボロン・ドープ層34を形成する。このとき、シリコン基板1aの投入温度を800℃とし、温度を1050℃まで上げた後に、シリコン基板1aの取出し時の温度も800℃とする。これにより、シリコン基板1aの酸素欠陥の成長速度が早い600℃から800℃の領域を素早く通過させることができ、酸素欠陥の成長を抑制することができる。
なお上記のボロン拡散の工程において、ボロン・ドープ層34の表面にSiB6膜(図示せず)が形成されるが、温度が600℃の酸素及び水蒸気雰囲気中で1時間30分程度酸化することで、フッ酸水溶液でエッチング可能なB23とSiO2に化学変化させることができる。このようにSiB6膜をB23とSiO2に化学変化させた後に、緩衝フッ酸溶液によってB23とSiO2をエッチングして除去する。
そして、例えばTEOS−CVDによって厚さ0.1μmの酸化シリコンからなる第1の絶縁膜31aをシリコン基板1aのボロン・ドープ層34側の面に形成する(図5(b))。このときの第1の絶縁膜31aの成膜条件は、例えば、温度360℃、高周波出力250W、圧力66.7Pa(0.5Torr)、TEOS流量100cm3/分(100sccm)、酸素流量1000cm3/分(1000sccm)である。なおこの第1の絶縁膜31aは、絶縁膜30の第1の領域31となるものである。それから、ボロン・ドープ層34の形成された側の面に、第2の領域32を形成するための開口部40の形状にレジストをパターニングする(図2(b)参照)。そしてシリコン基板1aをエッチングすることにより開口部40の部分の第1の絶縁膜31aを除去する(図5(c))。
その後、第1の絶縁膜31a上及び開口部40の部分に、CVD等によって酸化アルミニウムからなる第2の絶縁膜32aを厚さ0.1μmで形成する(図5(d))。この第2の絶縁膜32aは、絶縁膜30の第2の領域32となるものである。なお上述のように、第2の絶縁膜32aは、酸化シリコンよりも比誘電率の高い酸化ハフニウムや酸化ジルコニウムで形成するようにしてもよい。それから、開口部40の部分に形成された第2の絶縁膜32aの表面にレジストをパターニングした後、第2の絶縁膜32aをエッチングして第1の絶縁膜31a上に形成された第2の絶縁膜32aを除去する(図5(e))。これにより、第1の領域31と第2の領域32が同一平面上にある絶縁膜30が形成される。
次に、図5(e)に示されるシリコン基板1aと図4(h)の工程で形成された電極基板2を陽極接合により接合して接合基板を形成する(図6(f))。この陽極接合は、例えばシリコン基板1aと電極基板2を360℃に加熱した後に、シリコン基板1aと電極基板2の間に800Vの電圧を印加して行う。なお、陽極接合の際にITO等の損傷を防止するため例えば10mA以上の電流が流れないようにするのが望ましい。なおこの陽極接合の際に、電極用凹部10の部分(ギャップ)は密閉されることとなる。
シリコン基板1aと電極基板2を陽極接合した後に、例えば研削加工によってシリコン基板1aを厚さが60μmになるまで薄板化する。そして、例えば32重量%の水酸化カリウム水溶液を用いてシリコン基板1aを10μmエッチングし、研削加工の際に発生した加工変質層を除去する(図6(g))。これにより、シリコン基板1aの厚さは50μmとなる。なお図6(g)のシリコン基板1aの薄板化の工程は、すべてエッチングによって行うようにしてもよい。
それから、シリコン基板1aの表面全体に例えばTEOS−CVDによって厚さ1.5μmの酸化シリコン膜51を形成する(図6(h))。このTEOS−CVDによる酸化シリコン膜51の成膜条件は、例えば、温度360℃、高周波出力700W、圧力33.3Pa(0.25Torr)、TEOS流量100cm3/分(100sccm)、酸素流量1000cm3/分(1000sccm)である。この酸化シリコン膜51は、後の水酸化カリウム水溶液によるエッチングの際のエッチングマスクとなる。
そしてこの酸化シリコン膜51に、吐出室5となる凹部5a、リザーバ7となる凹部7a及び電極取出し部を形成するためのレジストをシリコン基板1aにパターニングし、例えば緩衝フッ酸溶液によって吐出室5となる凹部5aの部分、リザーバ7となる凹部7aの部分及び電極取出し部の部分の酸化シリコン膜51をエッチング除去する。なおここで電極取出し部とは、端子部13が露出している部分をいうものとする(図2(a)参照)。その後、シリコン基板1aを35重量%の水酸化カリウム水溶液で、吐出室5となる凹部5aの部分及び電極取出し部を形成する部分の厚さが10μmになるまでエッチングして薄板化する。なおこのときリザーバ7となる凹部7aの部分は、酸化シリコン膜51をハーフエッチングすることによりエッチングを遅らせている。さらに、シリコン基板1aを3重量%の水酸化カリウム水溶液でエッチングを行い、吐出室5となる凹部5aとなる部分及び電極取出し部を形成する部分において、ボロン・ドープ層34によるエッチングストップが十分効くまでエッチングを続ける(図6(i))。
ここでエッチングストップとは、エッチングされるシリコン基板1aの表面から気泡が発生しなくなった状態をいうものとし、実際には気泡が発生しなくなるまでエッチングを行う。これにより吐出室5となる凹部5a、リザーバ7となる凹部7a及び電極取出し部の部分が形成されることとなる。上記のように、2種類の濃度の異なる水酸化カリウム水溶液を使用してエッチングを行うことにより、吐出室5の底壁である振動板4の面荒れを0.05μm以下に抑えることができ、液滴吐出ヘッドの吐出性能を安定化することができる。なおここでは、振動板4の厚さを0.8μmとしている。
それから、フッ酸水溶液を用いてシリコン基板1aに形成されている酸化シリコン膜51をすべて除去する。その後、RIE(Reactive Ion Etching)によってシリコン基板1aの電極取出し部の部分を除去する(図6(j))。このRIEはドライエッチングの一種であり、例えば出力200W、圧力40Pa(0.3Torr)、CF4流量30cm3/分(30sccm)の条件で、シリコンマスクを用いて30分行う。この際、ギャップの内部が大気解放される。
そして、エポキシ系樹脂等の封止材22を電極取出し部の端部に沿って流し込み、振動板4と対向電極11の間のギャップ(電極用凹部10の部分)を封止する(図7(k))。これによって振動板4と対向電極11の間のギャップは、再び密封されることとなる。それから、シリコン基板1aにエポキシ系接着剤等を用いてノズル基板3を接着する(図7(l))。最後に、ダイシング(切断)を行って個々のチップに分割することにより複数の液滴吐出ヘッドが完成する(図7(m))。
本実施形態1では、振動板4の対向電極11側の面に、比誘電率の異なる複数の領域を有しこの複数の領域が同一平面上にある絶縁膜30を形成するため、振動板4の駆動形態や当接順序を制御することが可能となり、振動板4にかかる静電気力を増大させることができる。また比誘電率の高い第2の領域32が、絶縁膜30が対向電極11に対向する部分において第1の領域31よりもノズル穴20から離れた部分に形成されているため、振動板4がノズル穴20から離れた部分からノズル穴20に近い部分へと順次駆動されて液滴の流れがスムーズとなり、液滴吐出ヘッドの吐出性能を向上させることができる。さらに絶縁膜30の対向電極11と対向しない部分を比誘電率の低い材料で形成することによりアクチュエータ部の時定数を小さくすることができ、振動板4の応答性を向上させることができる。
実施形態2.
図8は、本発明の実施形態2に係る液滴吐出ヘッドの縦断面図及び横断面図である。また図9は、図8(a)のc−c断面を示した図である。なお図8(a)は吐出室5の長手方向の縦断面図であり、図8(b)は図8(a)のb−b断面図(絶縁膜30の部分の横断面図)である。また図8(b)及び図9は、1つのアクチュエータ部(振動板4及び対向電極11)に相当する部分のみを示している。さらに図9は、本実施形態2に係る静電アクチュエータが駆動しているときのc−c断面を示しているものとする。本実施形態2に係る静電アクチュエータは、絶縁膜30の構造を除いて実施形態1に係る静電アクチュエータと同様であり、同じ構成要素については同じ符号を付して説明を省略する。本実施形態2では実施形態1と同様に、静電アクチュエータの例として静電駆動方式の液滴吐出ヘッドを採り上げて説明する。
本実施形態2に係る液滴吐出ヘッドの絶縁膜30は、酸化シリコン(SiO2、比誘電率3.9)からなる第1の領域31と、酸化タンタル(Ta25、比誘電率25)からなる第2の領域32から形成されており、第1の領域31と第2の領域32は同一平面上に形成されている。なお酸化タンタルは、比誘電率は高いが絶縁耐性が低い(5MV/cm)材料である。また本実施形態2に係る液滴吐出ヘッドは、実施形態1に係る液滴吐出ヘッドと同様に、振動板4が駆動されたときに絶縁膜30が対向電極11に当接するようになっている(図9参照)。そして図8(b)及び図9に示すように、絶縁膜30の対向電極11と当接する部分には第1の領域31が形成され、絶縁膜30の対向電極11に対向し且つ対向電極11と当接しない部分には第2の領域32が形成されている。なおここで対向電極11と対向する部分とは、図8(a)及び図9における吐出室5の下の部分をいうものとする。また実施形態1に係る液滴吐出ヘッドと同様に、絶縁膜30の対向電極11と対向しない部分は、比誘電率の低い第1の領域31(酸化シリコン)となっている。なおここで対向電極11と対向しない部分とは、リード部12と対向する部分や、複数の吐出室5の間のキャビティ基板1と電極基板2が接合されている部分をいうものとする(図1参照)。
本実施形態2では、絶縁膜30の対向電極11と当接する部分に比誘電率の低い第1の領域31が形成され、絶縁膜30の対向電極11に対向し且つ対向電極11と当接しない部分に比誘電率の高い第2の領域32が形成されているため、酸化タンタルのように比誘電率が高く絶縁耐性の低い材料で第2の領域32を形成した場合でも、絶縁破壊を回避しながら静電気力を向上させることが可能となる。なお図8(b)において、第2の領域32がロの字状に形成されているが、例えば第2の領域32をノズル穴20側の端部及びリザーバ7側の端部のみに形成するようにしてもよい。また本実施形態2に係る液滴吐出ヘッドは、実施形態1の図5(c)の工程でレジストのパターニング形状を変更することにより製造することができる。
実施形態3.
図10は、本発明の実施形態3に係る液滴吐出装置の例を示した図である。図10に示される液滴吐出装置100は、一般的なインクジェットプリンタであり、実施形態1又は実施形態2に示される液滴吐出ヘッドを備えている。実施形態1又は実施形態2に示される液滴吐出ヘッドは、吐出精度の高い液滴吐出ヘッドであるため、本実施形態3に係る液滴吐出装置100は、印字性能等の高いものである。なお図10に示すような液滴吐出装置100は、周知の製造方法を用いて製造することができる。
本発明の実施形態1及び実施形態2に示される液滴吐出ヘッドは、図10に示すようなインクジェットプリンタの他に、有機EL表示装置の製造や、液晶表示装置のカラーフィルタの製造、DNAデバイスの製造等にも使用することができる。また本発明の実施形態1及び実施形態2に係る静電アクチュエータは、液滴吐出ヘッドだけでなく、マイクロポンプ、静電容量型圧力センサ、光MEMSデバイスなどの他のデバイスにも適用することができる。このようなデバイスについては、例えば特開2004−245753号公報等を参照されたい。
なお本発明に係る静電アクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド及びその製造方法、デバイス並びに液滴吐出装置は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想の範囲内において変更することができる。例えば絶縁膜30は、第1の領域31及び第2の領域32の2つ領域だけでなく、3つ以上の異なる材料からなる領域で形成してもよい。
本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドを示した分解斜視図。 図1に示す液滴吐出ヘッドの縦断面図及び横断面図。 本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示す縦断面図。 図3の製造工程の続きの工程を示す縦断面図。 本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示す縦断面図。 図5の製造工程の続きの工程を示す縦断面図。 図6の製造工程の続きの工程を示す縦断面図。 本発明の実施形態2に係る液滴吐出ヘッドの縦断面図及び横断面図。 図8(a)のc−c断面を示した図。 本発明の実施形態3に係る液滴吐出装置の例を示した図。
符号の説明
1 キャビティ基板、2 電極基板、3 ノズル基板、4 振動板、5 吐出室、7 リザーバ、10 電極用凹部、11 対向電極、12 リード部、13 端子部、17 穴部、20 ノズル穴、21 オリフィス、22 封止材、23 発振回路、30 絶縁膜、31 第1の領域、32 第2の領域、34 ボロン・ドープ層、100 液滴吐出装置。

Claims (15)

  1. 静電気力によって駆動される振動板と、該振動板にギャップを隔てて対向する対向電極とを備え、
    前記振動板の対向電極側の面には、異なる材料からなる複数の領域を有し、該複数の領域が同一平面上にある絶縁膜が形成されていることを特徴とする静電アクチュエータ。
  2. 前記絶縁膜は、前記振動板と対向する部分に2つの領域を有し、該2つの領域のうち1つの領域の比誘電率は、他の領域の比誘電率よりも高いことを特徴とする請求項1記載の静電アクチュエータ。
  3. 前記絶縁膜の前記対向電極と対向しない部分の比誘電率は、前記絶縁膜の前記対向電極と対向する部分の比誘電率以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の静電アクチュエータ。
  4. 少なくとも前記絶縁膜の一部は、前記振動板が駆動されたときに前記対向電極と当接することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電アクチュエータ。
  5. 前記絶縁膜の前記対向電極と当接する部分に第1の領域が形成され、前記絶縁膜の前記対向電極に対向し且つ前記対向電極と当接しない部分に第2の領域が形成されており、該第2の領域の比誘電率は、前記第1の領域の比誘電率よりも高いことを特徴とする請求項4記載の静電アクチュエータ。
  6. 前記複数の領域の内、少なくとも1つの領域が酸化アルミニウム、酸化ハフニウム又は酸化ジルコニウムからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の静電アクチュエータ。
  7. 前記複数の領域の内、少なくとも1つの領域が酸化シリコンからなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の静電アクチュエータ。
  8. 前記第2の領域が酸化タンタルからなることを特徴とする請求項5記載の静電アクチュエータ。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の静電アクチュエータが適用されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  10. 請求項1〜4のいずれかに記載の静電アクチュエータが適用されており、液滴が吐出されるノズル穴を備え、前記絶縁膜は第1の領域と第2の領域を有し、該第2の領域は、前記絶縁膜が前記対向電極に対向する部分において前記第1の領域よりも前記ノズル穴から離れた部分に形成され、前記第2の領域の比誘電率は、前記第1の領域の比誘電率よりも高いことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  11. シリコン基板に第1の絶縁膜を形成する工程と、
    該第1の絶縁膜に開口部を形成する工程と、
    前記第1の絶縁膜上及び前記開口部に第2の絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1の絶縁膜上に形成された前記第2の絶縁膜を除去する工程と、
    前記第1の絶縁膜及び前記第2の絶縁膜が形成されたシリコン基板をエッチングして静電気力によって駆動される振動板を形成する工程と
    を有することを特徴とする静電アクチュエータの製造方法。
  12. 前記第2の絶縁膜の比誘電率は、前記第1の絶縁膜の比誘電率よりも高いことを特徴とする請求項11記載の静電アクチュエータの製造方法。
  13. 請求項11又は12記載の静電アクチュエータの製造方法を適用して液滴吐出ヘッドを製造することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  14. 請求項1〜8のいずれかに記載の静電アクチュエータを搭載していることを特徴とするデバイス。
  15. 請求項9又は10記載の液滴吐出ヘッドを搭載していることを特徴とする液滴吐出装置。
JP2005223056A 2005-08-01 2005-08-01 静電アクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド及びその製造方法、デバイス並びに液滴吐出装置 Withdrawn JP2007038452A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005223056A JP2007038452A (ja) 2005-08-01 2005-08-01 静電アクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド及びその製造方法、デバイス並びに液滴吐出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005223056A JP2007038452A (ja) 2005-08-01 2005-08-01 静電アクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド及びその製造方法、デバイス並びに液滴吐出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007038452A true JP2007038452A (ja) 2007-02-15

Family

ID=37796880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005223056A Withdrawn JP2007038452A (ja) 2005-08-01 2005-08-01 静電アクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド及びその製造方法、デバイス並びに液滴吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007038452A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009092633A (ja) * 2007-10-12 2009-04-30 Denso Corp インピーダンスセンサ
JP2009154421A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Seiko Epson Corp 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置、静電アクチュエータの製造方法及び液滴吐出ヘッドの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009092633A (ja) * 2007-10-12 2009-04-30 Denso Corp インピーダンスセンサ
JP2009154421A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Seiko Epson Corp 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置、静電アクチュエータの製造方法及び液滴吐出ヘッドの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4259509B2 (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置及び静電デバイス並びにそれらの製造方法
US7581824B2 (en) Electrostatic actuator, droplet discharge head and method for manufacturing the droplet discharge head, droplet discharge apparatus, and device
JP2008018706A (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びそれらの製造方法並びに液滴吐出装置
JP4379421B2 (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置及び静電駆動デバイスの製造方法
JP2007038452A (ja) 静電アクチュエータ及びその製造方法、液滴吐出ヘッド及びその製造方法、デバイス並びに液滴吐出装置
JP2007245686A (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びそれらの製造方法
JP2006263933A (ja) 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置
JP2008125327A (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びそれらの製造方法並びに液滴吐出装置
JP2007143342A (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置並びにそれらの製造方法
JP2008279707A (ja) ノズル基板、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置の製造方法
JP2009119699A (ja) マスク基板及びその製造方法並びに液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置の製造方法
JP2010143055A (ja) ノズル基板、液滴吐出ヘッド、及びノズル基板の製造方法
JP2007182009A (ja) ノズル基板、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置の製造方法
JP2007069478A (ja) 液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出装置の製造方法
JP2005053066A (ja) ノズルプレートの製造方法、インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP4306364B2 (ja) 液滴吐出ヘッドの製造方法、液滴吐出ヘッド並びにその吐出ヘッドを備えたプリンタ
JP2007290272A (ja) 液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置、液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出装置の製造方法
JP5338115B2 (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びそれらの製造方法並びに液滴吐出装置
JP2010179470A (ja) 静電アクチュエーター、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置並びに静電アクチュエーターの駆動方法
JP2009248467A (ja) 静電アクチュエータの製造方法、液滴吐出ヘッドの製造方法
JP2007190730A (ja) マスク基板及びその製造方法並びに液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置の製造方法
JP2010179514A (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びそれらの製造方法並びに液滴吐出装置
JP2009023157A (ja) 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置並びにそれらの製造方法
JP2008265019A (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置
JP2008110559A (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びそれらの製造方法並びに液滴吐出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20080111

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20090727

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761