JP2007036410A - 人の肌を好ましく見せるための画像処理 - Google Patents

人の肌を好ましく見せるための画像処理 Download PDF

Info

Publication number
JP2007036410A
JP2007036410A JP2005213695A JP2005213695A JP2007036410A JP 2007036410 A JP2007036410 A JP 2007036410A JP 2005213695 A JP2005213695 A JP 2005213695A JP 2005213695 A JP2005213695 A JP 2005213695A JP 2007036410 A JP2007036410 A JP 2007036410A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
image data
value
image
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005213695A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukimitsu Fujimori
幸光 藤森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2005213695A priority Critical patent/JP2007036410A/ja
Publication of JP2007036410A publication Critical patent/JP2007036410A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Color, Gradation (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)

Abstract

【課題】 画像が不自然にならないようにしつつ、簡易な操作で、人の肌の色の表現を調整することができる画像処理技術を提供する。
【解決手段】 画像データの変換において、(a)画像データを準備する。そして、(b)人間の肌の色の明るさに関する一つの入力値の入力をユーザから受ける。その後、(c)入力値に応じて画像データを変換する。画像データの変換は、入力値に応じて、画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される特定色をより明るい色に変換し、入力値に応じて、画像データの表色系における最も暗い色をより明るい色に変換する処理である。
【選択図】 図6

Description

この発明は、画像処理に関するものであり、さらに詳しくは、人の肌の色を調整するための画像処理に関する。
従来より、画像データの色調がユーザの好みの色調となるように、ユーザが画像データを処理することができる技術が開発されてきた。
特開平11−33157号公報 特開2001−22946号公報
しかし、一般のユーザは高度な画像処理の知識を有しているわけではない。このため、人を色白に見せようとするなど、人の肌の色について好みの色調を実現しようとしてユーザが画像データのパラメータを操作すると、画像が不自然になってしまうことがあった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を取り扱うためのものであり、画像が不自然にならないようにしつつ、簡易な操作で人の肌の色を調整することができる画像処理技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、画像データの変換において、以下のような処理を行う。すなわち、まず、画像データを準備する。そして、人間の肌の色の明るさに関する一つの入力値の入力をユーザから受ける。その後、入力値に応じて画像データを変換する。画像データの変換は、入力値に応じて、画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される特定色をより明るい色に変換し、入力値に応じて、画像データの表色系における最も暗い色をより明るい色に変換する処理である。
このような態様とすれば、入力値が入力されることによって、人間の肌を表現する色がより明るい色に変換されると同時に、最も暗い色もより明るい色に変換される。その結果、画像が不自然にならないようにしつつ、簡易な操作で、人の肌の色の表現を調整することができる。
なお、画像データの表色系は、複数のパラメータで一つの色を表現する表色系であるときは、画像データの変換は、特定色と最も暗い色とを含む複数の色について、複数のパラメータのうちの少なくとも一つのパラメータの値を改変する変換であることが好ましい。そして、特定色の一つのパラメータの値がVmであり、最も暗い色の一つのパラメータの値がVdであり、画像データの変換が、特定色を、一つのパラメータの値がVm+ΔVmである他の色に変換し、最も暗い色を、一つのパラメータの値がVd+ΔVdである他の色に変換する処理であるとき、以下の条件を満たす変換であることが好ましい。その条件とは、ΔVmは入力値に応じて定められ、ΔVdはΔVmの関数であることである。
このような態様とすれば、人間の肌を表現する特定色と最も暗い色とのパラメータを連動させて改変することによって、特定色と最も暗い色との変換を連動させることができる。
なお、ΔVd=a×ΔVmであることが好ましく、aは、0.3〜0.5であることが好ましい。このような態様とすれば、画像が不自然にならないように特定色と最も暗い色とのパラメータを改変して、人の肌の色の表現を調整することができる。
また、表色系は、L表色系とすることができる。そのような態様において、上述の一つのパラメータは、Lとすることが好ましい。このような態様においては、各色の色目を変えることなく、各色の明るさを変更する画像変換を実行することができる。
なお、表色系は、RGB表色系とすることもできる。そのような態様においては、画像データの変換は、上記のパラメータの変換を、レッド、グリーン、およびブルーの各階調値について行う変換とすることができる。そのような態様において、画像データの各色について、レッド、グリーン、およびブルーの各階調値の改変量ΔVmの相互の比は入力値に依存せずに一定であることが好ましい。レッド、グリーン、およびブルーの各階調値の改変量ΔVmの比が、パラメータが改変される色によって異なっていると、変換後の画像が不自然なものとなる可能性がある。しかし、上記のような態様とすれば、パラメータが改変される複数の色について、相互の色目が不自然となる可能性が低い画像変換を行うことができる。
なお、レッドの改変量をΔVrm、グリーンの改変量をΔVgm、ブルーの改変量をΔVgmとしたとき、レッド、グリーン、およびブルーの各階調値の改変量ΔVmの相互の比は、RGB色空間において特定色を表す点と白色を表す点とを結ぶ直線と、ベクトル(ΔVrm,ΔVgm,ΔVbm)とが、平行となるように定められることが好ましい。このような態様とすれば、人間の肌を表現するために使用される特定色の色目が画像変換によって変化してしまう可能性を低減することができる。
また、最も暗い色の明るさの改変量は、特定色の明るさの改変量よりも小さいことが好ましい。このような態様とすれば、最も暗い色の明るさの改変量が、特定色の明るさの改変量よりも大きい態様に比べて、コントラストのはっきりした画像を生成する画像変換を行うことができる。なお、画像データの変換は、画像データの各色の明るさの大小関係を保って各色の変換を行う処理であることが好ましい。このような態様とすれば、色の明るさの逆転が起こらず自然な画像を生成することができる画像変換を行うことができる。
なお、入力値の入力を受ける際には、ユーザが入力すべき入力値に関して「美白」を示唆する表示を行うことが好ましい。また、「美白度」または「美人美白度」を示唆する表示を行うことも好ましい。そして、入力値の入力を受ける際には、ユーザが入力すべき入力値が、人間の肌の色の明るさに関する画像の変換の程度を指定する入力値である旨の表示を行うことが好ましい。このような態様とすれば、ユーザが人間の肌の色の明るさを調整する際に使い勝手のよい環境を提供できる。
また、入力値の入力を受ける際には、まず、(b1)人間の肌の色の明るさに関する画像の変換の程度を指定する第1の値の入力を促す表示と、画像のやわらかさに関する画像の変換の程度を指定する第2の値の入力を促す表示と、を表示することが好ましい。そして、(b2)入力値として、第1または第2の値の入力を受けることが好ましい。このような態様とすれば、ユーザは、人間の肌の色の明るさと、画像のやわらかさと、に関して、結果を予想しつつ入力値を入力することができる。よって、ユーザが人間の肌の色の明るさを調整する際に使い勝手のよい環境を提供できる。なお、第1の値の入力を促す表示には、「美白」または「美白度」を示唆する表示を含むことが好ましい。そして、第2の値の入力を促す表示には、「やわらかさ」を示唆する表示を含むことが好ましい。
なお、入力値の入力を受ける際には、人間の肌の色の明るさに関する処理の実行を指示するユーザによる操作が行われた場合に、所定の値を入力値とする態様としてもよい。このような態様とすれば、ユーザは簡単な操作で人間の肌の色の明るさを調整することができる。所定の操作とは、たとえば、人間の肌の色の明るさに関する処理の実行を指示する所定のボタンを押す、ユーザインターフェイス画面において、人間の肌の色の明るさに関する処理の実行を指示する所定の場所にチェックを入れる、などとすることができる。
また、入力値の入力を受ける際には、(b1)予め定められた複数の入力候補値に対応する複数の選択肢を表示し、(b2)複数の選択肢のうちの一つの選択をユーザから受けて、対応する入力候補値を入力値としてもよい。
なお、上記の処理は、以下のような装置で実行することもできる。すなわち、画像データの変換を行う画像変換装置であって、画像データを受け取る画像入力部と、人間の肌の色の明るさに関する入力値の入力をユーザから受けるユーザインターフェイス部と、入力値に応じて画像データを変換する変換処理部と、を備える装置である。変換処理部は、入力値に応じて、画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される特定色をより明るい色に変換し、入力値に応じて、画像データの表色系における最も暗い色をより明るい色に変換する。
また、画像データの変換において、以下のような処理を行ってもよい。すなわち、まず、画像データを準備する。そして、人間の肌の色の明るさに関する画像の変換の程度を指定する第1の値の入力を促す表示と、画像のやわらかさに関する画像の変換の程度を指定する第2の値の入力を促す表示と、を表示する。その後、ユーザから第1および第2の値の入力を受ける。そして、第1および第2の値に応じて画像データを変換する。画像データの変換は、第1の入力値に応じて、画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される特定色をより明るい色に変換し、第2の入力値に応じて、画像データの表色系における最も暗い色をより明るい色に変換する処理とすることができる。
このような態様とすれば、専門知識のないユーザも、画像が不自然にならないようにしつつ、容易に、人の肌の色の表現を調整することができる。
なお、上記の処理は、以下のような構成を備える画像変換装置で実行することもできる。すなわち、その構成とは、画像データを受け取る画像入力部と、人間の肌の色の明るさに関する画像の変換の程度を指定する第1の値の入力を促す表示と、画像のやわらかさに関する画像の変換の程度を指定する第2の値の入力を促す表示と、を表示し、ユーザから第1および第2の値の入力を受けるユーザインターフェイス部と、第1および第2の値に応じて画像データを変換する変換処理部と、である。変換処理部は、第1の入力値に応じて、画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される特定色をより明るい色に変換し、第2の入力値に応じて、画像データの表色系における最も暗い色をより明るい色に変換する。また、上記の構成に加えて、変換した画像データを印刷する印刷部を備える印刷装置において、上述の処理を実行することもできる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像処理方法および画像処理装置、印刷方法および印刷装置、印刷制御方法および印刷制御装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の形態で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
(1)装置構成:
(2)プリンタドライバにおける処理:
(3)画像変換:
(4)画像変換の結果の比較:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.変形例:
A.第1実施例:
(1)装置構成:
図1は、本発明の一実施形態の画像処理システム1を示す説明図である。この画像処理システム1は、パーソナルコンピュータ10と、液晶ディスプレイ20と、カラープリンタ30とを備えている。また、画像処理システム1は、パーソナルコンピュータ10に情報を入力する手段として、キーボード40と、マウス50と、スキャナ60と、を備えている。さらに、パーソナルコンピュータ10は、パーソナルコンピュータ10に情報を入力する手段としてDVDドライブ70を備えている。なお、本明細書においては、「印刷装置」とは、狭義にはプリンタ30のみをさすが、広義にはプリンタ30を含む画像処理システム1全体を表す。
パーソナルコンピュータ10は、CPU110と、RAM120と、ハードディスク130と、を備えている。パーソナルコンピュータ10では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム112が動作している。また、オペレーティングシステムには、ビデオドライバ114やプリンタドライバ116が組み込まれている。図1の右側に、CPU110がRAM120とハードディスク130を使用して実行するソフトウェアの構成を示すブロック図を示す。
アプリケーションプログラム112は、マウス50やキーボード40から入力されるユーザの指示に応じて、レッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の3色の色成分からなる原画像データORGをDVDドライブ70を介してDVD71から読み込む。なお、原画像データORGは、スキャナ60を使って印刷物等から読み込んで取得することもできる。
そして、アプリケーションプログラム112は、ユーザの指示に応じて、原画像データORGに画像のレタッチなどの処理を行う。アプリケーションプログラム112は、処理を行った画像PIDを、ビデオドライバ114を介して液晶ディスプレイ20に画像を表示する。また、アプリケーションプログラム112は、ユーザからの印刷指示を受け取ると、プリンタドライバ116に印刷指示を出し、処理を行った画像を初期画像データPIDとしてプリンタドライバ116に出力する。なお、初期画像データPIDも、レッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の3色の色成分からなる画像データである。
プリンタドライバ116は、初期画像データPIDをアプリケーションプログラム112から受け取り、所定の画像処理を行った後、これをプリンタ30が処理可能な印刷画像データFNL(ここではシアン、マゼンダ、イエロー、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、ダークイエローの7色についての多値化された信号)に変換する。そして、印刷画像データFNLがプリンタ30に送られ、印刷が実行される。なお、プリンタドライバ116において、初期画像データPIDをアプリケーションプログラム112から受け取る機能部を画像入力部116aとして示す(図1参照)。また、画像処理を行う機能部を変換処理部116cとして示す。そして、画像処理後のレッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の3色の色成分からなる画像データを、プリンタ30が処理可能な7色の色成分による印刷画像データFNLに変換する処理を行う機能部を、印刷処理部116dとして示す。
(2)プリンタドライバにおける処理:
図2は、プリンタドライバ116が処理を実行しているときの、液晶ディスプレイ20上の表示を示す図である。プリンタドライバ116に初期画像データPIDが渡されると、液晶ディスプレイ20には、ユーザインターフェイス・ウィンドウ200が表示される。
ユーザインターフェイス・ウィンドウ200は、画像表示領域210と、赤目補正ボタン220と、自動美白ボタン230と、美白調整ボタン240と、カラー変更部250と、OKボタン250と、キャンセルボタン260と、アンドゥボタン270と、を備える。ユーザインターフェイス・ウィンドウ200上の各種のボタンは、マウス50によってカーソルがそのボタン上に移動されてクリックされることで、操作される。
画像表示領域210には、初期画像データPIDおよびその後の編集された画像データの画像が表示される。赤目補正ボタン220がおされると、画像中の赤目の領域、すなわち、フラッシュ光が目の血管に反射して目が赤く写っている目の中の赤い領域が、より暗い色に修正される。自動美白ボタン230が押されると、予め設定されたパラメータに従って、美白処理が実行される。美白調整ボタン240が押されると、美白調整モードに移行し、美白調整ウィンドウが表示される。美白調整モードにおいて、ユーザは自ら処理の程度を指定して美白処理を行うことができる。なお、自動美白ボタン230および美白調整ボタン240と関連する美白処理については、後述する。
カラー変更部250においては、初期画像データPIDがカラーの画像データである場合には、原則として「カラー」にチェックが入っている。初期画像データPIDが白黒の画像データである場合には、原則として「白黒」にチェックが入っている。カラー画像が編集されている状態において、「白黒」にチェックが入れられると、編集中のカラー画像は白黒画像に変換される。また、カラー画像または白黒画像が編集されている状態において、「セピア」にチェックが入れられると、編集中の画像はセピア色の濃淡で表現された画像に変換される。
上述の画像処理の各段階において、ユーザインターフェイス・ウィンドウ200の画像表示領域210には、各処理が実行された後の画像が表示される。OKボタン250が押されると、画像データは、それまでに指定された画像処理が実行された状態で、印刷される。そして、ユーザインターフェイス・ウィンドウ200は閉じる。キャンセルボタン260が押されると、印刷は中止され、ユーザインターフェイス・ウィンドウ200は閉じる。アンドゥボタン270が押されると、直前に指定された画像処理のパラメータが、その指定の前の値に戻される。そして、直前に指定されたパラメータに沿った画像処理が実行される前の画像が、画像表示領域210に表示される。
図3は、ユーザが自ら処理の程度を指定して美白処理を行う美白調整モードの手続きを示すフローチャートである。図4は、美白設定ウィンドウ300を示す図である。ユーザインターフェイス・ウィンドウ200上で美白調整ボタン240が押されると、図4の美白設定ウィンドウ300が表示され、美白調整モードが開始される(図3のステップS110)。なお、図4の美白設定ウィンドウ300は、ユーザインターフェイス・ウィンドウ200上の一部の領域に重なるようにして表示される。美白設定ウィンドウ300は、マウス50を操作して液晶ディスプレイ20上の表示位置を変えることができる。
図4に示すように、美白設定ウィンドウ300は、美白度指定部310と、やわらかさ指定部320と、OKボタン330と、キャンセルボタン340と、を備える。美白度指定部310は、人間の肌の色を明るくする画像処理の程度に関する指示をユーザがパーソナルコンピュータ10に入力するための表示である。美白度指定部310は、スケールに沿って左右に移動させることができる指針312と、直前指定値ボタン314と、「美白度」の表示316と、を備える。
「美白度」の表示316は、美白度指定部310が人間の肌の色の明るさを操作するためのインターフェイスであること示す表示である。指針312が右に操作されるほど、人の肌がより明るくなるような画像処理が指示される。指針312が左に操作されるほど、人の肌がより暗くなるような画像処理が指示される。指針312によって指示されるパラメータを、以下では「美白度」と呼ぶ。「美白度」は、たとえば、−99〜+99の値をとる。
直前指定値ボタン314は、美白設定ウィンドウ300が開く直前に指定されていた「美白度」の位置を表示する。ユーザインターフェイス・ウィンドウ200が表示されている状態で、初めて美白調整ボタン240が押され、美白設定ウィンドウ300が開かれたときには、直前指定値ボタン314は、あらかじめ定められた推奨値を表示する。
直前指定値ボタン314が押されると、「美白度」の指定値は、直前指定値ボタン314が指している値となり、指針312は、直前指定値ボタン314の位置に戻る。そして、画像表示領域210には、それまで指針312によって指定されていた美白処理が実行される前の画像が表示される。ユーザは、その状態から再度、「美白度」の検討および指定を始めることができる。
やわらかさ指定部320は、画像がやわらかく見えるような画像処理の程度に関する指示を、ユーザがパーソナルコンピュータ10に入力するための表示である。やわらかさ指定部320は、数値表示部322と、矢印ボタン324と、「やわらかさ」の表示326と、を備える。「やわらかさ」の表示326は、やわらかさ指定部320が画像のやわらかさを操作するためのインターフェイスであること示す表示である。ユーザは、矢印ボタン324を操作することで、やわらかさの指定値を増減させることができる。また、キーボード40のテンキーから直接、数値表示部322に数値を入力することもできる。やわらかさ指定部320を介して指示されるパラメータを、以下では、「やわらか度」と呼ぶ。「やわらか度」が大きいほど、画像がやわらかく見え、「やわらか度」が小さいほど、画像はくっきりと見える。「やわらか度」は、たとえば、0〜+50の値をとる。
図3のステップS110で美白設定ウィンドウ300が表示されると、ユーザは、ステップS120で、美白度指定部310を介して「美白度」を指定する。また、ユーザは、やわらかさ指定部320を介して「やわらか度」を指定することもできる。
「美白度」の指定値と「やわらか度」の指定値は連動する。すなわち、ステップS120で、美白度指定部310を介して美白度が変更されると、それに応じて、ステップS130で「やわらか度」の指定値が変更され、やわらかさ指定部320の数値表示部322に示される「やわらか度」の値も変化する。また、ステップS120で、やわらかさ指定部320を介して「やわらか度」が変更されると、それに応じて、ステップS130で「美白度」の指定値が変更され、美白度指定部310の指針312の位置も変化する。すなわち、ユーザが、美白設定ウィンドウ300において、「美白度」と「やわらか度」のいずれか一方のパラメータを指定することで(ステップS120参照)、他方のパラメータは自動的に設定される(ステップS130参照)。ただし、「やわらか度」=0のときは、「美白度」として0以下の任意の値を設定することができる。
その後、ステップS120で指定された「美白度」または「やわらか度」の指定値にしたがって、ステップS140で画像データが変換される。ステップS140における画像の変換については、後に詳しく述べる。その後、ステップS150で、ユーザインターフェイス・ウィンドウ200の画像表示領域210に変換後の画像が表示される。なお、画像表示領域210に表示される画像は、ステップS140で変換された画像データを縮小し画素数を少なくした画像とすることができる。画像表示領域210の一部が美白設定ウィンドウ300で隠れている場合は、ユーザは、マウス50でドラッグすることにより、美白設定ウィンドウ300を移動させて、画像表示領域210のうちの見たい部分を見ることができる。
ステップS160において、美白設定ウィンドウ300のキャンセルボタン340が押されると、ステップS170で、それまでにステップS110〜S150で美白設定ウィンドウ300を介して指定されていた「美白度」、「やわらか度」がクリアされる。そして、美白設定ウィンドウ300が開いた時点で指定されていた画像処理(すなわち「美白度」および「やわらか度」)が指定された状態で、美白設定ウィンドウ300が閉じ、美白調整モードが終了する。画像表示領域210には、美白設定ウィンドウ300が開く直前に指定されていた画像処理が実行された状態の画像が表示されている。ステップS160において、キャンセルボタン340が押されない場合には、処理はステップS180に進む。
ステップS180において、美白設定ウィンドウ300のOKボタン330が押されると、それまでにステップS110〜S150で美白設定ウィンドウ300を介して指定されていた「美白度」、「やわらか度」が保存され、その時点で指定されていた画像処理が実行された状態で、美白設定ウィンドウ300が閉じる。そして、美白調整モードが終了する。画像表示領域210には、その時点で指定されていた画像処理が実行された状態の画像が表示されている。ステップS180において、OKボタン330が押されない場合には、処理はステップS120に戻り、引き続きユーザは「美白度」および「やわらか度」を指定することができる。なお、以上のように、ユーザインターフェイス・ウィンドウ200および美白設定ウィンドウ300を表示し、マウス50、キーボード40を介したユーザからの指示の入力を受けるプリンタドライバ116の機能部を、ユーザインターフェイス部116bとして図1に示す。
(3)画像変換:
図5は、美白設定ウィンドウ300で「美白度」または「やわらか度」が指定された場合の画像変換の手続きを示すフローチャートである。ステップS141では、画像変換に使用するトーンカーブを決定する。
図6〜図8は、画像変換に使用するレッド、グリーン、ブルーの階調値のトーンカーブの例を示す図である。グラフの横軸が入力階調値であり、縦軸が出力階調値である。レッド、グリーン、ブルーの階調値Vr,Vg,Vbに添え字iをつけた符号で入力階調値を示す。そして、レッド、グリーン、ブルーの階調値Vr,Vg,Vbに添え字oをつけた符号で入力階調値を示す。
図6は、レッドの階調値の変換に使用するトーンカーブCrの例を示す図である。図中のVrmは、人間の肌を表現する際に最も使用される可能性が高いと考えられる特定色のレッドの階調値である。この階調値Vrmは、予め定められている。ΔVrmは、レッドの入力階調値Vrmの改変量である。そして、ΔVrdは、レッドの入力階調値0の改変量である。
レッドの階調値の変換に使用するトーンカーブCrは、点(0,ΔVrd)と、点(Vrm,Vrm+ΔVrm)と、(Vrmax,Vrmax)と、を通るように設定される。なお、Vrmaxは、レッドの階調値の最大値である。このトーンカーブCrは、たとえば、二次曲線とすることができる。このようなトーンカーブCrに従った画像変換によれば、レッドの入力階調値Vrmは、(Vrm+ΔVrm)に変換され、レッドの入力階調値0は、(Vrm+ΔVrd)に変換される。そして、レッドの最大の入力階調値Vrmaxは、そのまま維持される。
レッドの入力階調値Vrmの改変量ΔVrmは、美白設定ウィンドウ300の美白度指定部310で指定される「美白度」の関数である。たとえば、本実施例では、改変量ΔVrmは、「美白度」に比例する値である。その結果、改変量ΔVrmと「美白度」は、一方の値が決まれば他方の値も決まるという関係にある。
レッドの入力階調値0の改変量ΔVrdも、美白設定ウィンドウ300の美白度指定部310で指定される「美白度」の関数である。たとえば、本実施例では、改変量ΔVrdは、「美白度」が正のとき「美白度」に比例する数であり、「美白度」が0以下のとき一定値0である。特定色のレッドの改変量ΔVrmと「美白度」が比例の関係にあることから、本実施例では、レッドの入力階調値0の改変量ΔVrdは、特定色のレッドの入力階調値Vrmの改変量ΔVrmの関数でもある。すなわち、改変量ΔVrdは、改変量ΔVrmが正のとき改変量ΔVrmに比例する数であり、改変量ΔVrmが0以下のとき一定値0である。なお、たとえば、本実施例では、ΔVrm>0のとき、ΔVrd=0.5×ΔVrmである。すなわち、本実施例では、特定色のレッドの入力階調値Vrmの改変量ΔVrmが正の範囲内で大きくなるほど、レッドの入力階調値0の改変量ΔVrdも大きくなる。
レッドの入力階調値0の改変量ΔVrdは、美白設定ウィンドウ300のやわらかさ指定部320で指定される「やわらか度」の関数でもある。そして、改変量ΔVrdと「やわらか度」は、一方の値が決まれば他方の値も決まるという関係にある。たとえば、本実施例においては、改変量ΔVrdと「やわらか度」との関係は、比例の関係である。
各パラメータが以上のような関係になるため、図3のステップS120において「美白度」が指定されると、その「美白度」の指定値に応じてレッドの入力階調値Vrmの改変量ΔVrmが決まり、また、レッドの入力階調値0の改変量ΔVrdも決まる。そして、ΔVrdの値に応じて「やわらか度」が決まり、ステップS130においてやわらかさ指定部320における表示が変更される。ただし、「美白度」の指定値が負の値である場合には、ΔVrdおよび「やわらか度」は0となる。
一方、図3のステップS120において「やわらか度」が指定されると、その「やわらか度」の指定値(0〜50)に応じてレッドの入力階調値0の改変量ΔVrdが定まり、ΔVrdの値に応じて特定色のレッドの入力階調値Vrmの改変量ΔVrmがある値に定まる。そして、ΔVrmの値に応じて「美白度」が定まり、ステップS130において美白度指定部310における表示が変更される。なお、「やわらか度」が0のとき、「美白度」は−99〜0の値をとることができる。しかし、「やわらか度」が正の値から0に変更されたときには、「美白度」は強制的に0に設定される。その後、さらに「美白度」を負の値に変更した場合には、「やわらか度」は0を維持する。
図7は、グリーンの階調値の変換に使用するトーンカーブCgの例を示す図である。図中のVgmは、特定色のグリーンの階調値である。ΔVgmは、グリーンの階調値Vgmの改変量である。そして、ΔVgdは、グリーンの入力階調値0の改変量である。
図8は、ブルーの階調値の変換に使用するトーンカーブCbの例を示す図である。図中のVbmは、特定色のブルーの階調値である。ΔVbmは、ブルーの階調値Vbmの改変量である。そして、ΔVbdは、ブルーの入力階調値0の改変量である。
図7のグリーンのトーンカーブCgおよび図8のブルーのトーンカーブCbも図6のレッドのトーンカーブCrと同様に定められる。すなわち、ΔVrm、ΔVrd、ΔVgm、ΔVgd、ΔVbm、およびΔVbdは、美白設定ウィンドウ300の美白度指定部310で指定される「美白度」の指定値の関数である。また、ΔVrdはΔVrmの関数であり、ΔVgはΔVgmの関数であり、ΔVbdはΔVbmの関数である。さらに、ΔVrd、ΔVgdおよびΔVbdは、「やわらか度」の指定値の関数である。そして、ΔVrm、ΔVgmおよびΔVbmは、「やわらか度」の指定値が正であるとき、「やわらか度」の指定値の関数である。
このような態様においては、「美白度」が正の指定値をとる場合には、ΔVrm、ΔVrd、ΔVgm、ΔVgd、ΔVbm、およびΔVbdは、いずれも正の値をとる。その結果、トーン補正(階調値変換)が行われる際には、同時に、最も暗い色をより明るい色に変換し、各基本色レッド、グリーン、ブルーの階調値の範囲を明るい側に狭めるような画像処理が行われる。その結果、画像が不自然にならないようにしつつ、人間の肌の色を明るくする画像処理を行うことができる。
また、図6〜図8の各トーンカーブは各階調値の大小関係を保って階調値の変換を行う曲線である。その結果、これらのトーンカーブにしたがった画像変換においては、各色の明るさの大小関係を保って各色の変換が実行される。このため、画像変換によって画像が不自然なものになりにくい。
図9は、レッド、グリーン、グルーの各階調値を3軸としたRGB色空間における画像変換を示す図である。図の左下の点Oがレッド、グリーン、ブルーの階調値が(0,0,0)の点であり、図の右上の点Pmaxがレッド、グリーン、ブルーの階調値がそれぞれ最大値(Vrmax,Vgmax,Vbmax)となる点である。点Oが表す色は、図9のRGB色空間において最も暗い色であり、黒である。点Pmaxが表す色は、図9のRGB色空間において最も明るい色であり、白である。図中点G0は、人間の肌の色を表現する際にもっとも使用される可能性が高いと考えられる特定色を表す点である。この点の座標は、(Vrm,Vgm,Vbm)である。点G1は、図3のステップS140の画像変換の結果、点G0の色が変換される先の色を表す点である。
図9のRGB色空間における領域As0は、人間の肌の色を表現する際に使用される可能性がある複数の色で構成される空間である。なお、図9にける領域As0の表示は、参考のためのイメージを表したものである。すなわち、領域As0は、図9において球形であるかのように表されているが、このことは、人間の肌の色を表現する際に使用される可能性がある色の空間が、RGB色空間において実際に球形の空間であることを示すものではない。図9のRGB色空間における領域As1は、図3のステップS140の画像処理の結果、領域As0内の各色が変換される先の色で構成される空間である。
点G1は、画像処理の結果、点G0の色が変換される先の色を表す点であることから、点G0から点G1に向かうベクトルΔVmcは、(ΔVrm,ΔVgm,ΔVbm)で表すことができる(図9の下段参照)。このベクトルΔVmcは、「美白度」が正のとき、点G0から点Pmaxに向かう直線に平行なベクトルとなるように定められることが好ましい。すなわち、人間の肌の色を表現する際にもっとも使用される可能性が高いと考えられる特定色を表す点G0が、白色を表す点Pmaxにまっすぐ(最短で結んだ線に沿って)近づくように、ΔVrmと、ΔVgmと、ΔVbmと、の比を決定することが好ましい。このような態様とすることで、美白設定ウィンドウ300で指定される画像処理は、人間の肌の色を表現する際に最も使用される可能性が高い特定色が、色目が変わることなく白色に近づくような画像処理となる。その結果、専門知識のないユーザが「美白度」または「やわらか度」を設定しても、人間の肌の色が不自然にならない画像変換を行うことができる。
なお、「美白度」が負のときは、ベクトルΔVmcは、点G0から点O(0,0,0)に向かう直線に平行なベクトルとなるように定められることが好ましい。すなわち、人間の肌の色を表現する際にもっとも使用される可能性が高いと考えられる特定色を表す点G0が、黒色を表す点Oにまっすぐ(最短で結んだ線に沿って)近づくように、ΔVrmと、ΔVgmと、ΔVbmと、の比を決定することが好ましい。
以上で説明したようなトーンカーブを生成するプリンタドライバ116の機能部を、トーンカーブ決定部116eとして図1に示す。
以上のようにしてレッド、グリーン、ブルーのトーンカーブCr,Cg,Cbが決定されると(図5のステップS141参照)、ステップS142では、トーンカーブCr,Cg,Cbにしたがって、レッド、グリーン、ブルーの階調値が変換される。なお、トーンカーブに沿って階調値を変換するプリンタドライバ116の機能部を、階調値変換部116fとして図1に示す。
図9からわかるように、「美白度」が正の画像変換においては、「人間の肌の色を表現する際にもっとも使用される可能性が高いと考えられる特定色」(Vrm,Vgm,Vbm)、およびその近傍の「人間の肌の色を表現する際に使用される可能性がある色」の集合As0は、白色(Vrmax,Vgmax,Vbmax)に近づくように変換される(図9のAs1参照)。その結果、画像変換により、人の肌の色がより白く変換されることとなる。
また、「美白度」が正の画像変換においては、レッド、グリーン、ブルーの各階調値がとりうる値がそれぞれΔVrd,ΔVgd,ΔVbdだけ狭められる(図9参照)。このため、変換後の画像の階調値がとりうる範囲は、図9の色空間において右上方向に狭くなる。その結果、画像変換により、画像がやわらかく見えるようになる。なお、画像変換の前後の色空間域をそれぞれCS0,CS1で示す。なお、本実施例においては、ΔVrd=0.5×ΔVrm、ΔVgd=0.5×ΔVgm、ΔVbd=0.5×ΔVbmであることから、CS0において最も暗い色OからCS1において最も暗い色O'に向かうベクトルΔVdc(ΔVrd,ΔVgd,ΔVbd)の大きさは、点G0から点G1に向かうベクトルΔVmcは、(ΔVrm,ΔVgm,ΔVbm)よりも小さい。
なお、以上では、ユーザインターフェイス・ウィンドウ200(図2参照)において美白調整ボタン240が押された場合について説明した。これに対して、ユーザインターフェイス・ウィンドウ200において自動美白ボタン230が押された場合には、以下のような処理が行われる。すなわち、予め定められた大きさのΔVrm,ΔVgm,ΔVbm,ΔVrd,ΔVgd,ΔVbdにしたがって、トーンカーブCr,Cg,Cbが生成され、画像変換が実行されて、画像表示領域210に画像が表示される。画像変換の手順は、図5〜図9を使用して説明した手順と美白調整モードにおける手順と同じである。
(4)画像変換の結果の比較:
図10は、初期画像データPIDの例を示す図である。図11は、「やわらか度」に応じて入力階調値0の改変量ΔVrd,ΔVgd,ΔVbdのみを定め、変換カーブを直線とした場合の画像変換後の画像の例(以下「比較例1」という)を示す図である。すなわち、比較例1におけるレッドのトーンカーブCr1は、点(0,ΔVrd)と点(Vrmax,Vrmax)を通る直線である(図6参照)。比較例1におけるグリーンのトーンカーブCg1は、点(0,ΔVgd)と点(Vgmax,Vgmax)を通る直線である(図7参照)。比較例1におけるブルーのトーンカーブCb1は、点(0,ΔVbd)と点(Vbmax,Vbmax)を通る直線である(図8参照)。
図12は、「美白度」に応じて特定色の改変量ΔVrm,ΔVgm,ΔVbmのみを定め、ΔVrd,ΔVgd,ΔVbdを0とした変換カーブによる画像変換後の画像の例(以下「比較例2」という)を示す図である。比較例2におけるレッドのトーンカーブCr2は、点(0,0)と点(Vrm,Vrm+ΔVrm)と点(Vrmax,Vrmax)を通る2次曲線である(図6参照)。比較例2におけるグリーンのトーンカーブCg2は、点(0,0)と点(Vgm,Vgm+ΔVgm)と点(Vgmax,Vgmax)を通る2次曲線である(図7参照)。比較例2におけるブルーのトーンカーブCb2は、点(0,0)と点(Vbm,Vbm+ΔVbm)と点(Vbmax,Vbmax)を通る2次曲線である(図8参照)。
図13は、本実施例による画像変換後の画像の例を示す図である。図11と図10と図13との比較から分かるように、「やわらか度」のみを反映した変換カーブによる画像変換(比較例1)を行った場合には、いわゆる「浅い」画像となり、画像全体の印刷が薄くなったような印象を与える。また、図12と図10と図13との比較から分かるように、「美白度」のみを反映した変換カーブによる画像変換(比較例2)を行った場合には、首や指の陰などの比較的色が濃い陰の部分に対して、顔や手などの光の当たっている部分が不自然に白くなってしまう。これに対して、図13の本実施例による画像変換後の画像の例では、いわゆる「浅い」画像となることなく、また、肌の色の各部分のコントラストが不自然になることなく、肌の色が白く見える画像が実現されている。
B.第2実施例:
第1実施例では、図3ステップS140の画像変換は、RGBの各階調値を変換することで実行された(図6〜図9参照)。第2実施例では、RGB表色系で表された画像データPIDを、いったんL表色系で表された画像データに変換し、L表色系で表された画像データに対して画像変換を行う。その後、L表色系で表された画像データをRGB表色系で表された画像データに再度、変換する。他の点は、第1実施例と同じである。
図14は、第2実施例の画像変換の手続きを示すフローチャートである。まず、ステップS151では、RGB表色系で表された画像データPIDを、L表色系で表された画像データに変換に変換する。そして、ステップS152では、図3のステップS120およびS130で指定された「美白度」および「やわらか度」に基づいて、画像変換に使用するトーンカーブを決定する。第1実施例では、レッド、グリーン、ブルーのそれぞれのトーンカーブCr,Cg,Cbが決定された。しかし、第2実施例では、L表色系のLを変換するための一つのトーンカーブClが決定される。トーンカーブClの決定方法は、図6〜図8を参照して説明したトーンカーブCr,Cg,Cbの決定方法と略同様である。
すなわち、このトーンカーブClは、横軸を変換前の明度Lとし、縦軸を変換後の明度Lとしたとき、点(Vlmin,Vlmin+ΔVlmin)と、点(Vlm,Vlm+ΔVlm)と、(Vlmax,Vlmax)と、を通る2次曲線である。このトーンカーブは、図6〜図8のトーンカーブの添え字「r」、「g」、「b」が「l」に置き換えられている以外は、図6〜図8のトーンカーブと同じである。すなわち、Vlminは、画素の色がとりうる明度Lの最低値0である。Vlmaxは、画素の色がとりうる明度Lの最大値100である。Vlmは、人間の肌を表現する際に最も使用される可能性が高いと考えられる特定色の明度Lである。この階調値Vlmは、予め定められている。ΔVlmは、明度Vlmの改変量である。そして、ΔVlminは、明度Lの最低値Vlminの改変量である。
特定色の明度の改変量ΔVlm、および明度L=0の改変量ΔVldは、美白設定ウィンドウ300の美白度指定部310で指定される「美白度」の指定値の関数である。また、明度L=0の改変量ΔVldは、特定色の明度の改変量ΔVlmの関数である。さらに、明度L=0の改変量ΔVldは、美白設定ウィンドウ300のやわらかさ指定部320で指定される「やわらか度」の指定値の関数である。そして、ΔVlmは、特定色の明度の改変量「やわらか度」の指定値が正であるとき、「やわらか度」の指定値の関数である。
そのようにしてトーンカーブClが決定されると、ステップS153では、そのトーンカーブClにしたがって、各画素の明度Lが変換される。
図15は、第2実施例のL色空間における画像変換を示す図である。図14のステップS153の変換によって、L色空間において、人間の肌の色を表現する際にもっとも使用される可能性が高いと考えられる特定色を表す点G0lは、L軸方向に沿ってΔVlmだけ移動され、点G1lに変換される。そして、L色空間における「人間の肌の色を表現する際に使用される可能性がある色」の集合As0lは、図15に示すように、L軸方向に沿って移動され、より明るい色の集合As1lに変換される。
また、L色空間における画像データの最も暗い色(L=0)を表す点Pd0は、L軸方向に沿ってΔVldだけ移動され、点Pd1に変換される。そして、L色空間において画像データの画素の色がとりうる色の集合CS0lは、図15において上方につぶれた色空間域CS1lとなる。
このような態様とすることで、画像変換において、純粋に各画素の色の明度のみを変更することができる。すなわち、美白調整モードにおける画像変換(図3のステップS130参照)によって画像データの各画素の色目が変わってしまう可能性を低減することができる。
その後、ステップS154では、L表色系で表されている画像データを、再びRGB表色系で表された画像データに変換する。このような処理を行うことで、図3のステップS150において、RGB表色系で表された画像データを使って、容易に液晶ディスプレイ20上の画像表示領域210に表示することができる。
以上で説明した第2実施例のような態様としても、第1実施例と同様に、画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される所定の複数の色を、入力値に応じてそれぞれより明るい色に変換し、画像データで使用される表色系において最も暗い色を含まないより狭い範囲の色で画像が表されるように、画像データを変換することができる。その結果、変換後の画像が不自然にならないようにしつつ、人間の肌の色をより明るくする画像処理を行うことができる。
C.第3実施例:
第3実施例は、美白設定ウィンドウを介して行われる「美白度」および「やわらか度」の指定方法が第1実施例とは異なる。他の点は、第1実施例と同じである。
図16は、第3実施例の美白設定ウィンドウ301を示す図である。第3実施例においては、関連づけられた「美白度」と「やわらか度」の組み合わせの候補値が予め用意されている。具体的には、「美白度」と「やわらか度」の組み合わせの候補値は、パーソナルコンピュータ10のハードディスク130内に格納されており、プリンタドライバ116が実行されているときには、RAM120内に格納されている。
第3実施例においては、美白度指定部311は、数値表示部313と、ボタン317とを備えている。ボタン317が押されると、数値表示部313には、「美白度」の候補値318が表示される。ユーザは、マウス50を操作してカーソルCSで「美白度」の候補値318の中から一つの値を選択して、プリンタドライバ116に入力する。「美白度」の候補値の一つが選択されると、選択された「美白度」に関連づけられた「やわらか度」がやわらかさ指定部321に表示される。
同様に、やわらかさ指定部321も、数値表示部323と、ボタン327とを備えている。図示しないが、ボタン327が押されると、数値表示部323には、「やわらか度」の候補値が表示される。ユーザは、マウス50を操作してカーソルCSで「やわらか度」の候補値の中から一つの値を選択して、プリンタドライバ116に入力する。「やわらか度」の候補値の一つが選択されると、選択された「やわらか度」に関連づけられた「美白度」が美白度指定部311の数値表示部313に表示される。
このような態様とすれば、ユーザは、予め好ましい値に設定された「美白度」と「やわらか度」の候補値の組み合わせの中から好ましい値を選択することができる。なお、第3実施例においては、入力階調値0の改変量ΔVdと、特定色の階調値の改変量ΔVmとの比は、全候補値について一定である必要はなく、候補値ごとに様々な値をとることができる。すなわち、第3実施例においては、入力階調値0の改変量ΔVdは、特定色の階調値の改変量ΔVmの関数でなくともよい。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1:
上記実施例では、画像変換において、人間の肌を表現する際に使用される色の階調値の改変量(以下では「中間階調改変量」という)と、最も暗い色の階調値の改変量(以下では「暗階調改変量」という)とは、暗階調改変量が正の範囲において、比例定数a=0.5の比例関係にあった。しかし、中間階調改変量と、暗階調改変量とは、他の関係にあってもよい。すなわち、暗階調改変量が中間階調改変量の関数であればよい。
ただし、中間階調改変量が、より大きい値に設定された場合には、暗階調改変量も、より大きい値となるかまたは等しい値となる関係にあることが好ましい。そのような態様とすれば、人間の肌を表現する際に使用される色がより明るくなるように画像変換を行う際に、画像を表す際に使用される色の階調値の幅が明るい側のより狭い範囲となり、自然な画像を生成する画像変換を行うことができる。また、暗階調改変量は、中間階調改変量よりも小さいことが好ましい。さらに、暗階調改変量と、中間階調改変量とは、暗階調改変量が正の範囲において、比例定数a=0.3〜0.6の比例関係にあることがより好ましく、比例定数a=0.4〜0.5の比例関係にあることがさらに好ましい。
D2.変形例2:
上記第1実施例では、画像変換は、人間の肌の色を表現する際にもっとも使用される可能性が高いと考えられる色(Vrm,Vgm,Vbm)を、より白色に近い色に(より明るい色に)変換する画像変換であった。しかし、画像変換は、他の変換とすることもできる。たとえば、予め定められた色の集合であって、人間の肌の色を表現する際に使用される可能性がある複数の色で定められる色域の重心の点が表す色を、より白色に近い色に(より明るい色に)変換する画像変換とすることもできる。すなわち、特定色は、人の肌の表現に使用される色であって、あらかじめ定められた色であればよい。
また、画像変換は、人間の肌の色を表現する際に使用される所定の基準点の色についてのレッド、グリーン、ブルーの階調値の改変量が互いに等しいような変換とすることもできる。すなわち、画像変換は、画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される所定の色を、より明るい色に変換する画像変換とすることができる。
D3.変形例3:
上記実施例では、トーンカーブは2次曲線であった。しかし、トーンカーブは他の曲線であってもよく、たとえば、スプライン曲線であってもよい。ただし、トーンカーブは各階調値の大小関係を保って階調値の変換を行う単調増加の曲線であることが好ましい。そのような態様とすれば、変換された画像が不自然なものとになってしまう可能性を低減することができる。また、トーンカーブを点Pmaxを通る2次曲線またはスプライン曲線とすれば、指定値を一つ指定することで、画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される複数の色を、指定値に応じてそれぞれより明るい色に変換するような画像変換を指示することができる。
D4.変形例4:
上記実施例では、美白設定ウィンドウ300において、美白度指定部310が人間の肌の色の明るさを操作するためのインターフェイスであること示す表示は、「美白度」という表示316であった(図4参照)。しかし、中間階調改変量を表すパラメータを説明する表示は、他の表現でなされてもよい。たとえば、「白さ」、「色白度」、「美人美白度」、「明るさ」など、肌の色の明るさに関する変換の程度を表す他の表示とすることもできる。
また、上記実施例では、美白設定ウィンドウ300において、やわらかさ指定部320が画像のやわらかさを操作するためのインターフェイスであること示す表示は、「やわらかさ」という表示326であった(図4参照)。しかし、画像がやわらかく見えるような画像処理の程度を表すパラメータを説明する表示は、他の表現でなされてもよい。たとえば、「やさしさ」、「なじみ度」など、画像のやわらかさに関する変換の程度を表す他の表示とすることもできる。
D5.変形例5:
上記実施例では、中間階調改変量の設定値と、暗階調改変量の設定値とは、連動していた。しかし、これらはそれぞれ独立に決定されてもよい。そのような態様においても、美白調整モードにおいて、中間階調改変量に関連する「美白度」と、暗階調改変量に関連する「やわらか度」の二つだけを入力させるユーザインターフェイスを提供することで、ユーザに、画像が不自然にならないような画像処理の指示を促すことができる。
D6.変形例6:
第2実施例においては、明度LのトーンカーブClは、点(Vlmin,Vlmin+ΔVlmin)と、点(Vlm,Vlm+ΔVlm)と、(Vlmax,Vlmax)と、を通る曲線であった。そして、Vlminは明度Lの最低値0であり、Vlmaxは、明度Lの最大値100であった。しかし、明度LのトーンカーブClは、他の曲線とすることもできる。たとえば、Vlminは、編集対象である画像データの画素の色の明度Lの最低値とすることもできる。そして、Vlmaxは、編集対象である画像データの画素の色の明度Lの最大値とすることもできる。
D7.変形例7:
人間の肌の色を明るくする画像処理を行う場合は、プリンタ30に送られる印刷画像データFNLは、印刷媒体の外周部分に余白を設けない印刷が可能なデータであることが好ましい。すなわち、人間の肌の色を明るくする画像処理を行う場合は、自動的に、指定された印刷媒体の外周を超えて設定される画像のデータが生成されることが好ましい。印刷媒体に画像が印刷された状態で印刷媒体の外周分に白い余白が存在すると、画像を見た人は、インクがのっていない余白部分の白色と人物の肌の色とを比較する。その結果、人物の肌があまり白く見えない。これに対して余白を設けない印刷を行えば、人物の肌はより白く見える。
D8.変形例8:
上記実施例では、画像処理システム1は、パーソナルコンピュータ10を含むシステムとして実現されていた。しかし、本発明の実施態様はパーソナルコンピュータ10を含むシステムには限られず、他の態様とすることもできる。たとえば、ゲームセンターなどに設置するための専用の写真撮影および印刷装置とすることもできる。そのような態様においては、人物が撮影されその写真が印刷される可能性が極めて高いため、本実施例の画像処理が有効である。
また、画像処理システム1は、写真を記録した媒体から単独で印刷を行うことができる印刷装置として構成することもできる。一般的なユーザはスナップ写真を撮って、画像データに対して複雑な加工を行わずにそのまま印刷する場合が多い。よって、そのような態様において、人の肌がより明るく見える印刷を自動的に行うこととすれば、ユーザは、簡易な手段で好ましい写真のプリントを得ることができる。
D9.変形例9:
上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、プリンタドライバ116(図1)の機能の一部をアプリケーションソフト112やプリンタ30のCPU31およびROM32が実行するようにすることもできる。
このような機能を実現するコンピュータプログラムは、フロッピディスクやCD−ROM等の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で提供される。コンピュータは、その記録媒体からコンピュータプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送する。あるいは、通信経路を介してプログラム供給装置からコンピュータにコンピュータプログラムを供給するようにしてもよい。コンピュータプログラムの機能を実現する時には、内部記憶装置に格納されたコンピュータプログラムがコンピュータのマイクロプロセッサによって実行される。また、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをコンピュータが直接実行するようにしてもよい。
この明細書において、コンピュータとは、ハードウェア装置とオペレーションシステムとを含む概念であり、オペレーションシステムの制御の下で動作するハードウェア装置を意味している。コンピュータプログラムは、このようなコンピュータに、上述の各部の機能を実現させる。なお、上述の機能の一部は、アプリケーションプログラムでなく、オペレーションシステムによって実現されていても良い。
なお、この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
本発明の一実施形態の画像処理システム1を示す説明図。 プリンタドライバ116が処理を実行しているときの、液晶ディスプレイ20上の表示を示す図。 ユーザが自ら処理の程度を指定して美白処理を行う美白調整モードの手続きを示すフローチャート。 美白設定ウィンドウ300を示す図。 美白設定ウィンドウ300で「美白度」または「やわらか度」が指定された場合の画像変換の手続きを示すフローチャート。 レッドの階調値の変換に使用するトーンカーブCrの例を示す図。 グリーンの階調値の変換に使用するトーンカーブCgの例を示す図。 ブルーの階調値の変換に使用するトーンカーブCbの例を示す図。 レッド、グリーン、グルーの各階調値を3軸としたRGB色空間における画像変換を示す図。 初期画像データPIDの例を示す図。 「やわらか度」に応じてΔVrd,ΔVgd,ΔVbdのみを定め、変換カーブを直線とした場合の画像変換後の画像の例を示す図。 「美白度」に応じてΔVrm,ΔVgm,ΔVbmのみを定め、ΔVrd,ΔVgd,ΔVbdを0とした変換カーブによる画像変換後の画像の例を示す図。 第1実施例による画像変換後の画像の例を示す図。 第2実施例の画像変換の手続きを示すフローチャート。 第2実施例のL色空間における画像変換を示す図。 第3実施例の美白設定ウィンドウ301を示す図。
符号の説明
1...画像処理システム
10...パーソナルコンピュータ
20...液晶ディスプレイ
30...カラープリンタ
31...CPU
32...ROM
40...キーボード
50...マウス
60...スキャナ
70...DVDドライブ
71...DVD
110...CPU
112...アプリケーションプログラム
114...ビデオドライバ
116...プリンタドライバ
116a...画像入力部
116b...ユーザインターフェイス部
116c...変換処理部
116d...印刷処理部
116e...トーンカーブ決定部
116f...階調値変換部
120...RAM
130...ハードディスク
200...ユーザインターフェイス・ウィンドウ
210...画像表示領域
220...赤目補正ボタン
230...自動美白ボタン
240...美白調整ボタン
250...OKボタン
250...カラー変更部
260...キャンセルボタン
270...アンドゥボタン
300,301...美白設定ウィンドウ
310,311...美白度指定部
312...指針
313...数値表示部
314...直前指定値ボタン
316...「美白度」の表示
317...ボタン
320,321...やわらかさ指定部
322...数値表示部
323...数値表示部
324...矢印ボタン
326...「やわらかさ」の表示
327...ボタン
330...OKボタン
340...キャンセルボタン
As0,As0l...人間の肌の色を表現する際に使用される色の空間
As1...As0に相当する画像変換後の領域
CS...カーソル
CS0,CS0l...画像変換前の画像の色空間
CS1,CS1l...画像変換後の画像の色空間
Cb...実施例のブルーのトーンカーブ
Cb1...比較例1のブルーのトーンカーブ
Cb2...比較例2のブルーのトーンカーブ
Cg...実施例のグリーンのトーンカーブ
Cg1...比較例1のグリーンのトーンカーブ
Cg2...比較例2のグリーンのトーンカーブ
Cr...実施例のレッドのトーンカーブ
Cr1...比較例1のレッドのトーンカーブ
Cr2...比較例2のレッドのトーンカーブ
FNL...印刷画像データ
G0,G0l...肌の色を表現する際にもっとも使用される可能性が高い特定色を表す点
G1...点G0に相当する画像変換後の点
G1l...点G0lに相当する画像変換後の点
...明度
O...最も暗い色を表す点
ORG...原画像データ
PID...初期画像データ
Pd0...L色空間における画像データの最も暗い色を表す点
Pd1...点Pd0に相当する画像変換後の点
Pmax...RGB色空間において最も明るい色を表す点
Vlm...特定色の明度
a...比例定数
ΔVd...最も暗い色の改変量
ΔVm...特定色の改変量
ΔVmc...特定色の改変を表すベクトル
ΔVbd...ブルーの入力階調値0の改変量
ΔVbm...特定色のブルーの入力階調値Vbmの改変量
ΔVgd...グリーンの入力階調値0の改変量
ΔVgm...特定色のグリーンの入力階調値Vgmの改変量
ΔVrd...レッドの入力階調値0の改変量
ΔVrm...特定色のレッドの入力階調値Vrmの改変量

Claims (18)

  1. 画像データの変換方法であって、
    (a)人間の肌の色の明るさに関する一つの入力値の入力をユーザから受ける工程と、
    (b)前記入力値に応じて前記画像データを変換する工程と、を含み、
    前記画像データの変換は、
    前記入力値に応じて、前記画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される特定色をより明るい色に変換し、前記入力値に応じて、前記画像データの表色系における最も暗い色をより明るい色に変換する処理である、方法。
  2. 請求項1記載の方法であって、
    前記表色系は、複数のパラメータで一つの色を表現する表色系であり、
    前記画像データの変換は、前記特定色と前記最も暗い色とを含む複数の色について、前記複数のパラメータのうちの少なくとも一つのパラメータの値を改変する変換であり、
    前記特定色の前記一つのパラメータの値がVmであり、
    前記最も暗い色の前記一つのパラメータの値がVdであり、
    前記画像データの変換は、
    前記特定色を、前記一つのパラメータの値がVm+ΔVmである他の色に変換し、
    前記最も暗い色を、前記一つのパラメータの値がVd+ΔVdである他の色に変換する処理であるとき、
    ΔVmは前記入力値に応じて定められ、
    ΔVdはΔVmの関数である、方法。
  3. 請求項2記載の方法であって、
    ΔVd=a×ΔVm
    であり、
    aは、0.3〜0.5である、方法。
  4. 請求項2記載の方法であって、
    前記表色系は、L表色系であり、
    前記一つのパラメータは、Lである、方法。
  5. 請求項2記載の方法であって、
    前記表色系は、RGB表色系であり、
    前記画像データの変換は、前記パラメータの変換を、レッド、グリーン、およびブルーの各階調値について行う変換であり、
    レッド、グリーン、およびブルーの各階調値の改変量ΔVmの相互の比は前記入力値に依存せずに一定である、方法。
  6. 請求項5記載の方法であって、
    レッドの改変量をΔVrm、グリーンの改変量をΔVgm、ブルーの改変量をΔVgmとしたとき、
    レッド、グリーン、およびブルーの各階調値の改変量ΔVmの相互の比は、RGB色空間において前記特定色を表す点と白色を表す点とを結ぶ直線と、ベクトル(ΔVrm,ΔVgm,ΔVbm)とが、平行となるように定められる方法。
  7. 請求項1記載の方法であって、
    前記画像データの変換は、前記最も暗い色の明るさの改変量は、前記特定色の明るさの改変量よりも小さい、方法。
  8. 請求項1記載の方法であって、
    前記工程(b)は、
    前記ユーザが入力すべき前記入力値に関して「美白」を示唆する表示を行う工程を含む、方法。
  9. 請求項1記載の方法であって、
    前記工程(b)は、
    (b1)人間の肌の色の明るさに関する画像の変換の程度を指定する第1の値の入力を促す表示と、画像のやわらかさに関する画像の変換の程度を指定する第2の値の入力を促す表示と、を表示する工程と、
    (b2)前記入力値として、前記第1または第2の値の入力を受ける工程と、を含む方法。
  10. 請求項1記載の方法であって、
    前記工程(b)は、
    人間の肌の色の明るさに関する処理の実行を指示する前記ユーザによる操作が行われた場合に、所定の値を前記入力値とする工程を含む、方法。
  11. 請求項1記載の方法であって、
    前記工程(b)は、
    (b1)予め定められた複数の入力候補値に対応する複数の選択肢を表示する工程と、
    (b2)前記複数の選択肢のうちの一つの選択を前記ユーザから受けて、対応する入力候補値を前記入力値とする工程と、を含む、方法。
  12. 画像データの変換方法であって、
    (a)画像データを準備する工程と、
    (b)人間の肌の色の明るさに関する画像の変換の程度を指定する第1の値の入力を促す表示と、画像のやわらかさに関する画像の変換の程度を指定する第2の値の入力を促す表示と、を表示する工程と、
    (c)ユーザから前記第1および第2の値の入力を受ける工程と、
    (d)前記第1および第2の値に応じて前記画像データを変換する工程と、を含み、
    前記画像データの変換は、
    前記第1の入力値に応じて、前記画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される特定色をより明るい色に変換し、前記第2の入力値に応じて、前記画像データの表色系における最も暗い色をより明るい色に変換する処理である、方法。
  13. 画像データの変換を行う画像変換装置であって、
    画像データを受け取る画像入力部と、
    人間の肌の色の明るさに関する一つの入力値の入力をユーザから受けるユーザインターフェイス部と、
    前記入力値に応じて前記画像データを変換する変換処理部と、を備え、
    前記変換処理部は、
    前記入力値に応じて、前記画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される特定色をより明るい色に変換し、
    前記入力値に応じて、前記画像データの表色系における最も暗い色をより明るい色に変換する、画像変換装置。
  14. 画像データの変換を行う画像変換装置であって、
    画像データを受け取る画像入力部と、
    人間の肌の色の明るさに関する画像の変換の程度を指定する第1の値の入力を促す表示と、画像のやわらかさに関する画像の変換の程度を指定する第2の値の入力を促す表示と、を表示し、ユーザから前記第1および第2の値の入力を受けるユーザインターフェイス部と、
    前記第1および第2の値に応じて前記画像データを変換する変換処理部と、を備え、
    前記変換処理部は、
    前記第1の入力値に応じて、前記画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される特定色をより明るい色に変換し、前記第2の入力値に応じて、前記画像データの表色系における最も暗い色をより明るい色に変換する、画像処理装置。
  15. コンピュータに画像データの変換を行わせるためのコンピュータプログラムであって、
    画像データを受け取る機能と、
    人間の肌の色の明るさに関する一つの入力値の入力をユーザから受ける機能と、
    前記入力値に応じて前記画像データを変換する機能と、を前記コンピュータに実現させるプログラムであり、
    前記画像データの変換は、
    前記入力値に応じて、前記画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される特定色をより明るい色に変換し、前記入力値に応じて、前記画像データの表色系における最も暗い色をより明るい色に変換する処理である、コンピュータプログラム。
  16. コンピュータに画像データの変換を行わせるためのコンピュータプログラムであって、
    画像データを受け取る機能と、
    人間の肌の色の明るさに関する画像の変換の程度を指定する第1の値の入力を促す表示と、画像のやわらかさに関する画像の変換の程度を指定する第2の値の入力を促す表示と、を表示する機能と、
    ユーザから前記第1および第2の値の入力を受ける機能と、
    前記第1および第2の値に応じて前記画像データを変換する機能と、を前記コンピュータに実現させるプログラムであり、
    前記画像データの変換は、
    前記第1の入力値に応じて、前記画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される特定色をより明るい色に変換し、前記第2の入力値に応じて、前記画像データの表色系における最も暗い色をより明るい色に変換する処理である、コンピュータプログラム。
  17. 画像データの印刷を行う印刷装置であって、
    画像データを受け取る画像入力部と、
    人間の肌の色の明るさに関する一つの入力値の入力をユーザから受けるユーザインターフェイス部と、
    前記入力値に応じて前記画像データを変換する変換処理部と、
    前記変換した画像データを印刷する印刷部と、を備え、
    前記変換処理部は、
    前記入力値に応じて、前記画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される特定色をより明るい色に変換し、
    前記入力値に応じて、前記画像データの表色系における最も暗い色をより明るい色に変換する、印刷装置。
  18. 画像データの印刷を行う印刷装置であって、
    画像データを受け取る画像入力部と、
    人間の肌の色の明るさに関する画像の変換の程度を指定する第1の値の入力を促す表示と、画像のやわらかさに関する画像の変換の程度を指定する第2の値の入力を促す表示と、を表示し、ユーザから前記第1および第2の値の入力を受けるユーザインターフェイス部と、
    前記第1および第2の値に応じて前記画像データを変換する変換処理部と、
    前記変換した画像データを印刷する印刷部と、を備え、
    前記変換処理部は、
    前記第1の入力値に応じて、前記画像データにおいて人間の肌を表現するために使用される特定色をより明るい色に変換し、前記第2の入力値に応じて、前記画像データの表色系における最も暗い色をより明るい色に変換する、印刷装置。
JP2005213695A 2005-07-25 2005-07-25 人の肌を好ましく見せるための画像処理 Pending JP2007036410A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005213695A JP2007036410A (ja) 2005-07-25 2005-07-25 人の肌を好ましく見せるための画像処理

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005213695A JP2007036410A (ja) 2005-07-25 2005-07-25 人の肌を好ましく見せるための画像処理

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007036410A true JP2007036410A (ja) 2007-02-08

Family

ID=37795157

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005213695A Pending JP2007036410A (ja) 2005-07-25 2005-07-25 人の肌を好ましく見せるための画像処理

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007036410A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018512651A (ja) * 2015-03-09 2018-05-17 シャープ株式会社 画像処理装置および方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018512651A (ja) * 2015-03-09 2018-05-17 シャープ株式会社 画像処理装置および方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4341495B2 (ja) 画像に付与する色調の設定
KR100788053B1 (ko) 색 변환 방법 및 프로파일 생성 방법
JP4345757B2 (ja) 画像データの色の補正
JP4063290B2 (ja) 画像処理装置、画像処理プログラムおよび画像処理方法
US8422081B2 (en) Image forming apparatus and image forming method capable of revising gray image
WO2006025202A1 (ja) カラー画像とモノクロ画像の画像処理
US20040126009A1 (en) Image processing apparatus, image processing method, and image processing program
JP4955082B2 (ja) 画像処理装置、画像形成装置、および画像処理方法
JP2006013836A (ja) カラー画像のカラー画像データを処理する画像データ処理
JP2001245168A (ja) 色補正装置、記録媒体、記録装置および色補正方法
JP2000215306A (ja) 画像修整プログラムを記録した媒体、画像修整装置および画像修整方法
JP2011069864A (ja) 画像処理装置、画像形成装置および画像処理プログラム
JP2006262238A (ja) 画像処理方法および画像処理装置並びにプログラム
JP2007036410A (ja) 人の肌を好ましく見せるための画像処理
JP3958228B2 (ja) 階調補正曲線作成方法、階調補正曲線作成装置、および階調補正曲線作成プログラム
JP2008205574A (ja) 印刷制御装置及びプログラム
JP4539778B2 (ja) 画像データの色の補正
JP4946370B2 (ja) 画像処理装置、画像形成装置及びプログラム
JP2006121416A (ja) 画像処理方法、装置及びプログラム並びにプリンタ
JP2003234916A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、印刷装置、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した媒体
JP2004146914A (ja) インク消費量削減方法,インク消費量削減装置およびインク消費量削減プログラム
KR20100086229A (ko) 색보정 장치, 색보정 방법, 화상형성장치 및 컴퓨터 기록 매체
JP2007251473A (ja) 画像データの色の補正
JP3833170B2 (ja) グレイライン設定方法、画像処理装置及び画像処理方法
JP2005318391A (ja) 色変換定義作成方法、色変換定義作成装置、および色変換定義作成プログラム