JP2007035846A - 半導体発光素子およびそれを用いる照明装置ならびに半導体発光素子の製造方法 - Google Patents

半導体発光素子およびそれを用いる照明装置ならびに半導体発光素子の製造方法 Download PDF

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正治 安田
Nobuyuki Takakura
信之 高倉
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隆好 高野
Hideo Kawanishi
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Abstract

【課題】 基板上に、少なくともn型窒化物半導体層、発光層およびp型窒化物半導体層を積層し、上面に凹凸構造を有する半導体発光素子において、発光効率を高くする。
【解決手段】 サファイア基板2上に、バッファ層3を形成し、1000℃の成膜温度でn型窒化ガリウム化合物半導体層4、発光層5およびp型窒化ガリウム化合物半導体層6を成膜した後、温度を800℃に低下して引続き成長させることで、面方向への成長が抑えられ、p型窒化ガリウム化合物半導体層6とは結晶界面のない四角錐状の凸部7を形成することができる。したがって、その凸部7によって、発光層5で発生した光の取出し効率を向上しつつも、p型窒化ガリウム化合物半導体層6はエッチングによるダメージを受けることなく、必要最小限の厚さとして、低抵抗化を図ることができ、発光効率が高い青色または紫外の発光ダイオード1を実現することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、青色または紫外の光を発生することができる窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の素子構造に関し、詳しくはp型窒化ガリウム系化合物半導体層上に凹凸構造を形成して、発光層から発生する光を効率良く外部に取出す方法に関する。
前記窒化ガリウム系化合物半導体発光素子では、窒化ガリウム系化合物半導体層と光を取出す空気層との屈折率が大きく異なるので、発光層から発生した光がそれらの界面においてある角度以上で入射した場合には、全反射してしまい、空気層側へ取出せなくなる。このため、従来から、発光層内で発生する光の全反射を低減して発光効率が高い青色または紫外の半導体発光素子が実現するために、特許文献1や特許文献2で示されるように、光取出し面を粗面化する方法が用いられている。
特許文献1では、光取出し面となるp型またはn型窒化ガリウム系化合物半導体層上に絶縁性の光散乱層を新たに形成しており、その光散乱層はSiOをウェットエッチングして成り、表面は凹凸構造を有し、凸部は球形の粒子の一部から構成されていたり、取出し面上に島状に凸部を形成した例が記載されている。
また、特許文献2では、光取出し面となるp型窒化ガリウム系化合物半導体層上に最小寸法が発光波長λの1/4となる開口部を設けており、p型窒化ガリウム系化合物半導体層上にレジストを積層してそのレジストにパターン形成を行った後、レジストをマスクとして、開口部をイオン・ミリング法によって形成するプロセスが記載されている。
これら従来例に係る半導体発光素子は、サファイアを支持基板として、その上にバッファ層を介してSiをはじめとするn型ドーパントを含むn型窒化ガリウム系化合物半導体層がコンタクト層として積層され、さらに発光接合層(活性層)を有する発光半導体層、その上にMgなどのp型ドーパントを含むp型窒化ガリウム系化合物半導体層とコンタクト層とが順次積層された構造を有している。また、前記発光半導体層では、III族窒化物半導体から成るn型クラッド層とp型クラッド層とが下位と上位に配されており、これらの境界に発光接合部が形成されている。前記発光接合部ではホールと電子とが結合し、発光半導体層のバンドギャップエネルギによって決定された波長の光を放出する。
特開平10−163525号公報 特開2000−91639号公報
前記特許文献1の従来技術では、光取出し面上に新たに光散乱層を設けているので、散乱層内での光吸収が発生したり、光取出し面と光散乱層との密着性が悪いときには、界面で前述のような全反射が生じ、光取出し効率の向上が充分でないという問題がある。
一方、特許文献2では、光取出し面となるp型窒化ガリウム系化合物半導体層上に直接開口部を設けているので、光散乱効果を発揮する深さ(0.1μm以上)を有する開口部を形成しようとすれば、p型窒化ガリウム系化合物半導体層を厚くする必要がある。しかしながら、p型窒化ガリウム系化合物半導体層は、一般的に、10Ω/cm程度の抵抗値を持っており、n型窒化ガリウム系化合物半導体層と比べて、高抵抗である。そのため、あまりp型窒化ガリウム系化合物半導体層を厚くすると、素子の動作電圧が高くなり、発光効率の低下を招くなどの問題がある。
本発明の目的は、凹凸構造による光取出し効率の向上を一層進めることができる半導体発光素子およびそれを用いる照明装置ならびに半導体発光素子の製造方法を提供することである。
本発明の半導体発光素子は、基板上に、少なくともn型窒化物半導体層、発光層およびp型窒化物半導体層を積層して成り、前記p型窒化物半導体層上に凹凸構造を有する半導体発光素子において、前記凹凸構造を、前記p型窒化物半導体層から、該p型窒化物半導体層の生成温度よりも低温で成長させた四角錐状の凸部から成ることを特徴とする。
上記の構成によれば、p型窒化物半導体層を所望とする厚さに形成した後、温度を低下させて引続き結晶成長を行わせると、該結晶は通常の成長のような面方向に拡がった成長をせず、p型窒化物半導体層上を分散して四角錐状に成長してゆく。
したがって、p型窒化物半導体層上に、該p型窒化物半導体層とは結晶界面のない四角錐状の凸部を形成することができ、その凸部によって、発光層で発生した光の取出し効率を向上しつつも、p型窒化物半導体層はエッチングによるダメージを受けることなく、必要最小限の厚さとして、低抵抗化を図ることができる。また、エッチングによる凹凸に比べて、p型窒化物半導体層にオーミックコンタクトする電極を形成する場合には、その接触面積を大きくすることができ、接触抵抗を低下することができる。これらによって、発光効率が高い青色または紫外の半導体発光素子を実現することができる。
また、本発明の半導体発光素子は、前記p型窒化物半導体層の組成を、p型ドーパントを含むAlx1Iny1Ga1−x1−y1N(0<x1≦1、0≦y1≦1)とすると、前記凸部の組成は、p型ドーパントを含むAlx2Iny2Ga1−x2−y2N(0<x2≦1、0≦y2≦1)から成り、x1<x2であることを特徴とする。
上記の構成によれば、p型窒化物半導体層におけるAlの組成比率x1よりも凸部におけるAlの組成比率x2が大きくなると、凸部の基端で屈折率が増加して、それだけ臨界角が拡がり、前記光取出し効率を一層向上することができる。また、p型窒化物半導体層と凸部との間に界面が生じても、凸部の屈折率はp型窒化物半導体層より大きく、凸部へ入る光が多くなるように作用するので、光取出し効率が小さくなることはない。
さらにまた、本発明の半導体発光素子は、前記凸部におけるAlの組成比率x2が、先端側になるにつれて大きくなることを特徴とする。
上記の構成によれば、Alの組成比率が大きくなると、屈折率が増加して、それだけ臨界角が拡がり、前記光取出し効率を一層向上することができる。
また、本発明の照明装置は、前記の半導体発光素子を用いることを特徴とする。
上記の構成によれば、半導体発光素子に凹凸を形成することによる光取出し効率の向上を一層進めることができる照明装置を実現することができる。
さらにまた、本発明の半導体発光素子の製造方法は、基板上に、少なくともn型窒化物半導体層、発光層およびp型窒化物半導体層を積層して成り、前記p型窒化物半導体層上に凹凸構造を有する半導体発光素子の製造方法において、前記p型窒化物半導体層を予め定める規定の膜厚に成長させた後に、温度を低下して成長を続けさせ、四角錐状の凸部を形成することを特徴とする。
上記の構成によれば、p型窒化物半導体層を所望とする厚さに形成した後、温度を低下させて引続き結晶成長を行わせると、該結晶は通常の成長のような面方向に拡がった成長をせず、p型窒化物半導体層上を分散して四角錐状に成長してゆく。
したがって、p型窒化物半導体層上に、該p型窒化物半導体層とは結晶界面のない四角錐状の凸部を形成することができ、その凸部によって、発光層で発生した光の取出し効率を向上しつつも、p型窒化物半導体層はエッチングによるダメージを受けることなく、必要最小限の厚さとして、低抵抗化を図ることができる。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法は、前記凸部を、700〜900℃で成長させることを特徴とする。
上記の構成によれば、650℃程度では前記四角錐状の凸部は形成されず、窒化物半導体層の通常の成膜温度である1000℃以上であれば面方向にも成長して前記凸部は形成されず、したがって前記の温度範囲で凸部を形成することができる。
さらにまた、本発明の半導体発光素子の製造方法は、前記n型窒化物半導体層、発光層およびp型窒化物半導体層の成長に、少なくとも水素ガス、アンモニア、トリメチルアルミニウム、トリメチルガリウムを用い、前記凸部の成長には、前記アンモニアに対するトリメチルガリウムの流量を増加させることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記凸部が成長し易くなる。
本発明の半導体発光素子およびその製造方法は、以上のように、基板上に、少なくともn型窒化物半導体層、発光層およびp型窒化物半導体層を積層して成り、前記p型窒化物半導体層上に凹凸構造を有する半導体発光素子において、p型窒化物半導体層を所望とする厚さに形成した後、温度を低下させて引続き結晶成長を行わせると、該結晶は通常の成長のような面方向に拡がった成長をせず、p型窒化物半導体層上を分散して四角錐状に成長してゆくので、これを利用して前記凹凸構造を実現する。
それゆえ、p型窒化物半導体層上に、該p型窒化物半導体層とは結晶界面のない四角錐状の凸部を形成することができ、その凸部によって、発光層で発生した光の取出し効率を向上しつつも、p型窒化物半導体層はエッチングによるダメージを受けることなく、必要最小限の厚さとして、低抵抗化を図ることができる。また、エッチングによる凹凸に比べて、p型窒化物半導体層にオーミックコンタクトする電極を形成する場合には、その接触面積を大きくすることができ、接触抵抗を低下することができる。これらによって、発光効率が高い青色または紫外の半導体発光素子を実現することができる。
また、本発明の照明装置は、以上のように、前記の半導体発光素子を用いる。
それゆえ、半導体発光素子に凹凸を形成することによる光取出し効率の向上を一層進めることができる照明装置を実現することができる。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の一形態に係る窒化ガリウム系化合物半導体発光素子である発光ダイオード1の断面図である。この発光ダイオード1では、サファイア基板2上に、AlNとGaNとのペア層が積層されたバッファ層3、n型窒化ガリウム化合物半導体層4、発光層5およびp型窒化ガリウム化合物半導体層6が順に積層される。注目すべきは、本実施の形態では、前記p型窒化ガリウム化合物半導体層6に続けて、該p型窒化ガリウム化合物半導体層6上に分散して、凸部7が結晶成長されていることである。その凸部7を含むp型窒化ガリウム化合物半導体層6上には、導電膜8が積層され、さらにその導電膜8上にメタル層が積層されてp型電極9となる。一方、この発光ダイオード1の一部分、たとえば矩形の隅角部の1箇所は、エッチングによって前記n型窒化ガリウム化合物半導体層4まで彫り込まれ、その上にn型電極10が形成される。
この発光ダイオード1では、サファイア基板2を支持基板として用いているが、基板はサファイアに限定されず、基板側から光取出しを行う場合には、該基板は発光波長に対して透光性を持つものであればよいことは言うまでもない。またその場合、導電膜8およびp型電極9は光を反射する材料となるけれども、基板がSiであったり、前記サファイア基板2側からYAGレーザを照射することによって該サファイア基板2を除去し、前記バッファ層3上に導電膜を形成してn型電極とする場合には、導電膜8およびp型電極9は光を透過する材料として、p型電極9側から光を取出すようにしてもよい。
前記バッファ層3は、たとえばAlNとGaNとから成るペア層が1nmの厚みで積層されて成り、前記n型窒化ガリウム化合物半導体層4は、たとえばAl0.3Ga0.7N層が2.2μmの厚みで積層されて成り、前記発光層5は、たとえばAl0.2Ga0.8N層が3nmの厚みで積層されて成り、前記p型窒化ガリウム化合物半導体層6は、たとえばp型の電気伝導を示すドーパントMgを含むAl0.3Ga0.7N層が0.1μmの厚みで積層されて成る。一方、前記凸部7は、たとえばp型ドーパントを含むAl0.5Ga0.5Nが0.03μmの厚みで積層されて成る。
前記各層4,5,6および凸部7において、AlGa1−xN(0<x1≦1)の成分xおよびその厚さは、上記の値に限らず、所望とする電気的特性を得ることができる範囲で、適宜変化されてもよい。本発明の半導体発光素子では、前記n型窒化ガリウム化合物半導体層4、発光層5、p型窒化ガリウム化合物半導体層6および凸部7の組成は、AlInGa1−x−yN(0<x≦1、0≦y≦1)で表すことができ、上記の例はy=0である。
以下に、上述のように構成される発光ダイオード1の結晶成長方法を説明する。成長に用いるガスは、キャリアガスとして、水素ガス(H)、窒素ガス(N)、成長に係わるガスとして、アンモニア(NH)、トリメチルガリウム(Ga(CH、以下TMGと略す)、トリメチルアルミニウム(Al(CH、以下TMAと略す)、シラン(SiH)、シクロペンタジエニルマグネシウム(Mg(C)である。
先ず、サファイア基板2を有機および酸溶液にて洗浄を行う。そして、Hを2(L/分)流しながら温度を1100℃に上昇させ、サファイア基板2を気相エッチングする。次に、800℃まで温度を低下させて、Hを20(L/分)およびNHを10(L/分)流しながら、1.8×10−5(モル/分)のTMAと1.1×10−5(モル/分)のTMGとを交互に供給して、合計で前記1nmの厚みとしたAlNとGaNとから成るペア層が積層されたバッファ層3をサファイア基板2上に結晶成長させる。
こうして基板処理が終わると半導体層の作成に移り、温度を1000℃に上げて、Hを20(L/分)およびNHを10(L/分)流しながら、1.8×10−5(モル/分)のTMAと1.1×10−5(モル/分)のTMGとを交互に供給して、さらにシランを導入して、前記2.2μmの厚みとし、n型ドーパントとしてSiを含むAl0.3Ga0.7N層を、前記n型窒化ガリウム化合物半導体層4としてバッファ層3上に結晶成長させる。
引続き、温度を1000℃に保ち、Hを20(L/分)およびNHを10(L/分)流しながら、1.8×10−5(モル/分)のTMAと1.1×10−5(モル/分)のTMGとを交互に供給して、さらにシランを導入して、前記3nmの厚みとしたAl0.2Ga0.8N層を、前記発光層5としてn型窒化ガリウム化合物半導体層4上に結晶成長させる。
さらに、温度を1000℃に保ち、Hを(20L/分)およびNHを10(L/分)流しながら、1.8×10−5(モル/分)のTMAと1.1×10−5(モル/分)のTMGとを交互に供給して、さらにシクロペンタジエニルマグネシウムを導入して、前記0.1μmの厚みとしたp型Al0.3Ga0.7N層を、前記p型窒化ガリウム化合物半導体層6として発光層5上に結晶成長させる。
注目すべきは、本実施の形態では、温度を800℃に低下させて引続き結晶成長を行い、Hを(20L/分)およびNHを10(L/分)流しながら、1.8×10−5(モル/分)のTMAと1.8×10−5(モル/分)のTMGとを交互に供給して、さらにシクロペンタジエニルマグネシウムを導入して、前記0.03μmの厚みとしたp型Al0.6Ga0.4Nを、前記凸部7としてp型窒化ガリウム化合物半導体層6上に結晶成長させる。前記凸部7の成長にあたって、650℃程度では前記四角錐状の凸部7は形成されず、窒化物半導体層の通常の成膜温度である1000℃以上であれば面方向にも成長して前記凸部7は形成されず、したがって700〜900℃、特に上記800℃で成長させることが好ましい。この後、前記導電膜8およびp型電極9ならびにn型電極10が形成される。
このようにp型窒化ガリウム化合物半導体層6を所望とする厚さに形成した後、温度を低下させて引続き結晶成長を行わせると、該結晶は通常の成長のような面方向に拡がった成長をせず、p型窒化ガリウム化合物半導体層6上を分散して四角錐状に成長してゆくので、それを利用して、凸部7を得ることができる。そして、p型窒化ガリウム化合物半導体層6とは結晶界面のない四角錐状の前記凸部7を、光取出しの凹凸として使用することで、発光層5で発生した光の取出し効率を向上しつつも、p型窒化ガリウム化合物半導体層6は特許文献2のようなエッチングによるダメージを受けることなく、必要最小限の厚さ(たとえば前記0.1μm程度)として、低抵抗化を図ることができる。また、エッチングによる凹凸に比べて、p型窒化ガリウム化合物半導体層6にオーミックコンタクトする導電膜8の接触面積を大きくすることができ、接触抵抗を低下することができる。これらによって、発光効率が高い青色または紫外の発光ダイオードを実現することができる。
また、p型窒化ガリウム化合物半導体層6の組成をAlx1Iny1Ga1−x1−y1N(0<x1≦1、0≦y1≦1)とし、凸部7の組成をAlx2Iny2Ga1−x2−y2N(0<x2≦1、0≦y2≦1)とするとき、y1=y2=0であるが、x1=0.3,x2=0.6で、x1<x2であるので、凸部7の基端で屈折率が増加して、それだけ臨界角が拡がり、前記光取出し効率を一層向上することができる。ここで、p型窒化ガリウム化合物半導体層6と凸部7との間に界面が生じても、凸部7の屈折率はp型窒化ガリウム化合物半導体層6より大きく、凸部7へ入る光が多くなるように作用するので、光取出し効率が小さくなることはない。
さらにまた、前記n型窒化ガリウム化合物半導体層4、発光層5およびp型窒化ガリウム化合物半導体層6の成長に、H、N、NH、TMG、TMA他を用い、前記凸部7の成長には、前記NHに対するTMGの流量を増加させることで、前記凸部7を成長し易くすることができる。
[実施の形態2]
図2は、本発明の実施の他の形態に係る窒化ガリウム系化合物半導体発光素子である発光ダイオード11の断面図である。この発光ダイオード11は上述の発光ダイオード1に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、本実施の形態では、凸部17は2層になっており、下層17aに比べて、上層17bは、Alの組成比率x2が大きくなっていることである。具体的には、下層17aはp型の電気伝導を示すドーパントMgを含む0.02μmの厚みとしたp型Al0.5Ga0.5Nから成り、上層17bは同様にp型の電気伝導を示すドーパントMgを含む0.02μmの厚みとしたp型Al0.7Ga0.3N層から成る。
以下に、その結晶成長方法を説明する。成長に用いるガスは、前述の発光ダイオード1と同一であり、またp型窒化ガリウム化合物半導体層6までの成長工程は同一であるので、その説明を省略する。1000℃の温度で、Hを(20L/分)およびNHを10(L/分)流しながら、1.8×10−5(モル/分)のTMAと1.1×10−5(モル/分)のTMGとを交互に供給して、さらにシクロペンタジエニルマグネシウムを導入して、前記0.1μmの厚みとしたp型Al0.3Ga0.7N層を、前記p型窒化ガリウム化合物半導体層6として発光層5上に結晶成長させた後、温度を前記800℃に低下させて引続き結晶成長を行い、Hを(20L/分)およびNHを10(L/分)流しながら、1.7×10−5(モル/分)のTMAと1.9×10−5(モル/分)のTMGとを交互に供給して、さらにシクロペンタジエニルマグネシウムを導入して、前記0.02μmの厚みとしたp型Al0.5Ga0.5Nを、前記下層17aとしてp型窒化ガリウム化合物半導体層6上に結晶成長させる。そのまま温度を800℃に保ち、同様にHを(20L/分)およびNHを10(L/分)流しながら、1.9×10−5(モル/分)のTMAと1.5×10−5(モル/分)のTMGとを交互に供給して、さらにシクロペンタジエニルマグネシウムを導入して、前記0.02μmの厚みとしたp型Al0.7Ga0.3Nを、前記上層17bとして下層17a上に結晶成長させる。この後、前記導電膜8およびp型電極9ならびにn型電極10が形成される点も同様である。
このように凸部17におけるAlの組成比率x2を先端側で大きくすることで、屈折率が増加して、それだけ臨界角が拡がり、層内での光吸収が抑えられるので、前記光取出し効率を一層向上することができる。なお、上述のガスの流量の変化を連続で行い、凸部17の基端側から先端側へ連続して屈折率が増加するようにしてもよい。
上述のように構成される発光ダイオード1,11を照明装置に用いることで、同じ光束(輝度、照度)を得るにも、小型で低消費電力な照明装置を実現することができる。
本発明の実施の一形態に係る窒化ガリウム系化合物半導体発光素子である発光ダイオードの断面図である。 本発明の実施の他の形態に係る窒化ガリウム系化合物半導体発光素子である発光ダイオードの断面図である。
符号の説明
1,11 発光ダイオード
2 サファイア基板
3 バッファ層
4 n型窒化ガリウム化合物半導体層
5 発光層
6 p型窒化ガリウム化合物半導体層
7,17 凸部
8 導電膜
9 p型電極
10 n型電極
17a 下層
17b 上層

Claims (7)

  1. 基板上に、少なくともn型窒化物半導体層、発光層およびp型窒化物半導体層を積層して成り、前記p型窒化物半導体層上に凹凸構造を有する半導体発光素子において、
    前記凹凸構造を、前記p型窒化物半導体層から、該p型窒化物半導体層の生成温度よりも低温で成長させた四角錐状の凸部から成ることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記p型窒化物半導体層の組成を、p型ドーパントを含むAlx1Iny1Ga1−x1−y1N(0<x1≦1、0≦y1≦1)とすると、前記凸部の組成は、p型ドーパントを含むAlx2Iny2Ga1−x2−y2N(0<x2≦1、0≦y2≦1)から成り、x1<x2であることを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 前記凸部におけるAlの組成比率x2が、先端側になるにつれて大きくなることを特徴とする請求項2記載の半導体発光素子。
  4. 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体発光素子を用いることを特徴とする照明装置。
  5. 基板上に、少なくともn型窒化物半導体層、発光層およびp型窒化物半導体層を積層して成り、前記p型窒化物半導体層上に凹凸構造を有する半導体発光素子の製造方法において、
    前記p型窒化物半導体層を予め定める規定の膜厚に成長させた後に、温度を低下して成長を続けさせ、四角錐状の凸部を形成することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  6. 前記凸部を、700〜900℃で成長させることを特徴とする請求項5記載の半導体発光素子の製造方法。
  7. 前記n型窒化物半導体層、発光層およびp型窒化物半導体層の成長に、少なくとも水素ガス、アンモニア、トリメチルアルミニウム、トリメチルガリウムを用い、
    前記凸部の成長には、前記アンモニアに対するトリメチルガリウムの流量を増加させることを特徴とする請求項5または6記載の半導体発光素子の製造方法。
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