JP2007032499A - 内燃機関始動回転力伝達機構 - Google Patents

内燃機関始動回転力伝達機構 Download PDF

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Abstract

【課題】 リングギヤの回転軸の倒れによる内燃機関始動回転力伝達機構における機能阻害を防止する。
【解決手段】 始動時にピニオンギヤ20からリングギヤ12へ回転力の伝達が行われる噛み合い幅領域Aggに、ワンウェイクラッチ14の構成幅領域Aowcが回転軸方向において中心位置が一致するようにして重複している。この重複によりピニオンギヤ20からリングギヤ12へ回転力の伝達が行われる時に、ワンウェイクラッチ14において生じる反力が上記回転力と共にリングギヤ12の回転軸を倒す力となるのを十分に抑制できる。このためワンウェイクラッチ14のスプラグ等に対して、係合力方向が正規位置から傾くのを抑制でき、係合不良が生じるの十分に防止できる。この他、ベアリング18内部圧痕等の損傷やオイルシール部材24,26の変形を防止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、クランク軸に対して、ピニオンギヤ、リングギヤ及びワンウェイクラッチを介して始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構に関する。
車両用などの内燃機関において、始動用モーターからの回転力をクランク軸に伝達するためのリングギヤは、通常、フライホイールの外周部に形成される。又、トルクコンバーターを備えている場合には、リングギヤは、トルクコンバーターのカバーに固定されてクランク軸回転を伝達するドライブプレートの外周部に形成される場合がある。
このような内燃機関始動回転力伝達機構において、始動用モーター側のピニオンギヤとリングギアとを常時噛み合い状態とするために、リングギヤとフライホイールとの間にワンウェイクラッチを介在させる伝達機構が知られている(例えば特許文献1参照)。このことで、始動用モーターにて一方向に回転される場合のリングギヤの回転力はワンウェイクラッチ及びフライホイールを介してクランク軸に伝達される。そして内燃機関の出力にてクランク軸が回転するとワンウェイクラッチが解放されて、クランク軸の回転力はリングギヤ側に伝達されないようになる。
尚、前記ドライブプレートを用いている場合も、ドライブプレートとリングギヤとをワンウェイクラッチを介して接続する構成が考えられ、この場合もフライホイールを用いている場合と同様に常時噛み合い状態にすることができる。
特開2000−274337号公報(第3頁、図1)
しかし特許文献1では、各構成間にて回転力を伝達する部分同士、更に回転部材を回転可能に支持する部材の位置関係が考慮されていない。例えばピニオンギヤとリングギヤとの噛み合い位置は、回転軸方向においてワンウェイクラッチに対して完全にずれている。更に上記噛み合い位置はリングギヤを自由回転可能に支持しているベアリングに対してもずれている。このようなずれは、内燃機関の始動時に始動用モーターを駆動させてクランク軸を回転させる際に、特にリングギヤの回転軸を倒す力(捩れモーメント)となって作用する。このようなリングギヤの回転軸を倒す力は、車両側からの入力によるクランク軸の逆転時においても発生する。
このリングギヤの回転軸の倒れは、ワンウェイクラッチのレース部材において正規位置からの傾きとなって現れ、ワンウェイクラッチの係合力の低下を招き、始動時の内燃機関の回転を十分に上昇できなくなるおそれがある。
又、リングギヤの回転軸の倒れは、ベアリングに偏荷重を与える原因となり、転がり部材による内部圧痕を生じさせる。このことにより回転抵抗を増加させ、内燃機関始動後においても転がり摩擦損失が大きくなり燃費の悪化につながるおそれがある。
これ以外に、リングギヤの回転軸の倒れは、内燃機関本体側のオイルシール部分の間隙に影響して、オイルシール部材が十分に追随できずに、オイル漏れを生じるおそれがある。
このようにリングギヤの回転軸の倒れは内燃機関始動回転力伝達機構において各種機能を阻害することとなる。
本発明は、リングギヤの回転軸の倒れによる内燃機関始動回転力伝達機構における機能阻害を防止することを目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複していることを特徴とする。
このようにピニオンギヤからリングギヤへ回転力の伝達が行われる噛み合い幅領域に、ワンウェイクラッチの構成幅領域が回転軸方向において重複している。この重複は上記領域同士が少なくとも一部分が重なり合う状態であり、いずれかの領域の全体が他の領域に重なり合う場合も含めた重なり合い状態を意味する。他の請求項においても同じである。
この重複により、ピニオンギヤからリングギヤへ回転力の伝達が行われる時に、ワンウェイクラッチにおいて生じる反力が上記回転力と共にリングギヤの回転軸を倒す力となるのを抑制できる。このためワンウェイクラッチを構成している部分において係合力方向が正規位置から傾くのを抑制でき、ワンウェイクラッチの係合不良が生じるの防止できる。
請求項2に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項1において、前記クランク軸側部材はフライホイールとは別体に設けられたワンウェイクラッチ用レース支持プレートであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、前記ワンウェイクラッチ用レース支持プレートと前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする。
このようにワンウェイクラッチ用レース支持プレートがフライホイールとは別体に設けられている場合は、上述のごとくのワンウェイクラッチの構成幅領域とすることができる。このことにより前述したごとくワンウェイクラッチの係合不良が生じるの防止できる。
請求項3に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項1において、前記クランク軸側部材はフライホイールであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、フライホイールに設けられた前記ワンウェイクラッチのレース部材と前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする。
ワンウェイクラッチのレース部材がフライホイールに設けられていた場合は、上述のごとくのワンウェイクラッチの構成幅領域とすることができる。このことにより前述したごとくワンウェイクラッチの係合不良が生じるの防止できる。
請求項4に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項1〜3のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置が、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域内に位置することを特徴とする。
特に上記噛み合い幅領域の中心位置がワンウェイクラッチの構成幅領域内に位置することにより、ワンウェイクラッチを構成している部分にて、係合力方向が正規位置から傾くのを一層抑制でき、係合不良をより効果的に防止できる。
請求項5に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項1〜3のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置が、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域の中心位置にほぼ一致することを特徴とする。
更に上記噛み合い幅領域の中心位置とワンウェイクラッチの構成幅領域の中心位置と、ほぼ一致(本明細書では「ほぼ一致」は完全一致も含む)させることにより、正規位置からの係合力方向の傾きによる係合不良を、十分に防止することができる。
請求項6に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域が重複していることを特徴とする。
このように噛み合い幅領域にベアリングの軸受幅領域が回転軸方向において重複している。この重複によりピニオンギヤからリングギヤへの回転力の伝達が行われる時に、この回転力に伴うベアリングへの偏荷重が抑制される。このためベアリング内部において圧痕等の損傷を防止できフリクションの上昇を防止できる。
請求項7に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項6において、前記ベアリングは自動調心転がり軸受であり、前記軸受幅領域は前記ベアリングに設けられた転がり部材の間隔であることを特徴とする。
特にベアリングが自動調心転がり軸受である場合、軸受幅領域は転がり部材の間隔として設定することにより、圧痕等の損傷防止により効果的である。
請求項8に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項7において、前記ベアリングは自動調心玉軸受であり、前記転がり部材の間隔は並列されている各ボール列中心の間隔であることを特徴とする。
特にベアリングが自動調心玉軸受である場合、転がり部材の間隔は並列に配置されている各ボール列中心の間隔として設定することにより、ボール列における偏荷重が防止され、ベアリング内部に圧痕が生じるの防止することができる。
請求項9に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項6〜8のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置が、前記ベアリングの軸受幅領域内に位置することを特徴とする。
特に上記噛み合い幅領域の中心位置がベアリングの軸受幅領域内に位置することにより、ベアリングに対しての偏荷重をより少なくすることができる。
請求項10に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項6〜8のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置が、前記ベアリングの軸受幅領域の中心位置にほぼ一致することを特徴とする。
更に上記噛み合い幅領域の中心位置とベアリングの軸受幅領域の中心位置とをほぼ一致させることにより、ベアリングに対する偏荷重を十分に減少させることができる。
請求項11に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、該リング状シール部材のシールリップは、回転軸方向において前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域内に配置されていることを特徴とする。
このように上記噛み合い幅領域内に、リングギヤとクランク軸側部材との間に配置されているリング状シール部材のシールリップが位置されている。シールリップの位置が上記噛み合い幅領域から外れれば外れるほどリングギヤの回転軸の倒れに対するシール幅の変化が大きなものとなる。したがってリング状シール部材の一部が十分に対応できず、シールリップによるシールが不十分となるおそれがある。
しかし本発明のごとく上記噛み合い幅領域内にリング状シール部材のシールリップが位置していることにより、ピニオンギヤからの回転力伝達によりリングギヤの回転軸が倒れてきたとしてもシール幅に大きな変化が発生することがなく十分なシール性を維持することができる。
請求項12に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、該リング状シール部材のシールリップは、回転軸方向において前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域内に配置されていることを特徴とする。
このようにリングギヤとシリンダブロック側部材との間に配置されるリング状シール部材についても同じである。したがって上記噛み合い幅領域内にシールリップが位置していることによりピニオンギヤからの回転力伝達によりリングギヤの回転軸が倒れたとしてもシール幅に大きな変化が発生することがなく十分なシール性を維持することができる。
請求項13に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間、及び前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間に、それぞれリング状シール部材が配置されていると共に、各リング状シール部材のシールリップは、回転軸方向において前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域内に配置されていることを特徴とする。
更に、リングギヤとクランク軸側部材との間、及び、リングギヤとシリンダブロック側部材との間に、それぞれリング状シール部材が設けられている場合についても同様である。この場合もそれぞれのシールリップが上記噛み合い幅領域に配置されていることにより、いずれのシール位置においても、前述したごとくリングギヤの回転軸の倒れによるシール幅の変化は小さく、十分なシール性を維持することができる。
請求項14に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項11〜13のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置が、前記リング状シール部材のシールリップに位置することを特徴とする。
特に上記噛み合い幅領域の中心がシールリップに位置することによりに、リングギヤの回転軸の倒れによるシール幅の変化は特に小さくなり、シール性維持効果が特に高くなる。
請求項15に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域及び前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複していることを特徴とする。
このように上記噛み合い幅領域に対してベアリングの軸受幅領域及びワンウェイクラッチの構成幅領域が重複していることにより、前述したごとくベアリングについては偏荷重が抑制され内部圧痕等の損傷を防止できる。更に同時にワンウェイクラッチに対しては係合力方向が傾くのを抑制できワンウェイクラッチの係合不良が生じるのを防止できる。
請求項16に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項15において、前記クランク軸側部材はフライホイールとは別体に設けられたワンウェイクラッチ用レース支持プレートであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、前記ワンウェイクラッチ用レース支持プレートと前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする。
ワンウェイクラッチ用レース支持プレートがフライホイールとは別体に設けられている場合は、上述のごとくのワンウェイクラッチの構成幅領域とすることができる。このようなワンウェイクラッチの構成幅領域とベアリングの軸受幅領域とが上記噛み合い幅領域に対して重複していることにより、ワンウェイクラッチにおいては係合力方向が傾くのを抑制でき係合不良が生じるのを防止でき、同時に、ベアリングについては偏荷重が抑制されて内部圧痕等の損傷を防止できる。
請求項17に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項15において、前記クランク軸側部材はフライホイールであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、フライホイールに設けられた前記ワンウェイクラッチのレース部材と前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする。
ワンウェイクラッチのレース部材がフライホイールに設けられていた場合は、上述のごとくのワンウェイクラッチの構成幅領域とすることができる。このことにより前述したごとくワンウェイクラッチの係合不良が生じるの防止でき、同時にベアリングについては偏荷重が抑制されて内部圧痕等の損傷を防止できる。
請求項18に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項15〜17のいずれかにおいて、前記ベアリングは自動調心転がり軸受であり、前記軸受幅領域は前記ベアリングに設けられた転がり部材の間隔であることを特徴とする。
特にベアリングが自動調心転がり軸受である場合、軸受幅領域は転がり部材の間隔として設定することにより、ベアリングについては偏荷重が一層抑制されて内部圧痕等の損傷を効果的に防止できる。そして同時にワンウェイクラッチにおいては係合力方向が傾くのを抑制でき係合不良が生じるのを防止できる。
請求項19に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項15〜17のいずれかにおいて、前記ベアリングは自動調心玉軸受であり、前記転がり部材の間隔は並列されている各ボール列中心の間隔であることを特徴とする。
特にベアリングが自動調心玉軸受である場合、転がり部材の間隔は並列に配置されている各ボール列中心の間隔として設定することにより、ボール列における偏荷重が防止され、ベアリング内部に圧痕が生じるの防止することができる。そして同時にワンウェイクラッチにおいては係合力方向が傾くのを抑制でき係合不良が生じるのを防止できる。
請求項20に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項15〜19のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置が、前記ベアリングの軸受幅領域及び前記ワンウェイクラッチの構成幅領域の両方の領域内に位置することを特徴とする。
特に上記噛み合い幅領域の中心位置がベアリングの軸受幅領域及びワンウェイクラッチの構成幅領域の両方の領域内に位置することにより、ベアリングに対しての偏荷重をより少なくし、同時にワンウェイクラッチにおいては係合力方向が傾くのを抑制できる。したがってベアリング内部の圧痕及びワンウェイクラッチの係合不良を防止できる。
請求項21に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項15〜19のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置が、前記ベアリングの軸受幅領域及び前記ワンウェイクラッチの構成幅領域の両方の領域の中心位置にほぼ一致することを特徴とする。
このように上記噛み合い幅領域の中心位置が、ベアリングの軸受幅領域及びワンウェイクラッチの構成幅領域の両方の領域の中心位置にほぼ一致することにより、ベアリングに対する偏荷重及びワンウェイクラッチにおける係合力方向の傾きを十分に減少させることができる。
請求項22に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複し、かつ前記リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする。
このように上記噛み合い幅領域に対してワンウェイクラッチの構成幅領域が重複していることにより、前述したごとくワンウェイクラッチにて係合力方向が傾くのを抑制でき係合不良が生じるのを防止できる。これと同時に上記噛み合い幅領域に、リングギヤとクランク軸側部材との間に配置されているリング状シール部材のシールリップが位置されている。このことにより、前述したごとくピニオンギヤからの回転力伝達によりリングギヤの回転軸が倒れてきたとしてもシール幅に大きな変化が発生することがなく十分なシール性を維持することができる。
請求項23に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複し、かつ前記リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする。
このようにリング状シール部材がリングギヤとシリンダブロック側部材との間に設けられたものであって良い。この場合も上記噛み合い幅領域にシールリップが位置していることにより、前述したごとくピニオンギヤからの回転力伝達によりリングギヤの回転軸が倒れてきたとしてもシール幅に大きな変化が発生することがなく十分なシール性を維持することができる。そして同時に前述したごとくワンウェイクラッチにて係合力方向が傾くのを抑制でき係合不良が生じるのを防止できる。
請求項24に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間、及び前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間に、それぞれリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複し、かつ前記各リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする。
このように前述した2つのリング状シール部材が配置されている場合に、両方のリング状シール部材のシールリップが上記噛み合い幅領域に位置していることにより、リングギヤの回転軸が倒れてきたとしても、いずれのシール位置もシール幅に大きな変化が発生することがない。したがって共に十分なシール性を維持することができる。そして同時に前述したごとくワンウェイクラッチにて係合力方向が傾くのを抑制でき係合不良が生じるのを防止できる。
請求項25に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項22〜24のいずれかにおいて、前記クランク軸側部材はフライホイールとは別体に設けられたワンウェイクラッチ用レース支持プレートであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、前記ワンウェイクラッチ用レース支持プレートと前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする。
このようにワンウェイクラッチ用レース支持プレートがフライホイールとは別体に設けられている場合は、上述のごとくのワンウェイクラッチの構成幅領域とすることができる。このように設定したワンウェイクラッチの構成幅領域が上記噛み合い幅領域に対して重複していることによりワンウェイクラッチにて係合力方向が傾くのを抑制でき係合不良が生じるのを防止できる。そして同時に、シールリップも上記噛み合い幅領域に配置されているので、十分なシール性を維持することができる。
請求項26に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項22〜24のいずれかにおいて、前記クランク軸側部材はフライホイールであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、フライホイールに設けられた前記ワンウェイクラッチのレース部材と前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする。
ワンウェイクラッチのレース部材がフライホイールに設けられていた場合は、上述のごとくのワンウェイクラッチの構成幅領域とすることができる。このことにより前述したごとくワンウェイクラッチの係合不良が生じるの防止でき、同時にリング状シール部材についても十分なシール性を維持することができる。
請求項27に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項22〜26のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置及び前記リング状シール部材のシールリップの位置が、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域内に位置することを特徴とする。
特に上記噛み合い幅領域の中心とシールリップの位置とが、ワンウェイクラッチの構成幅領域内に位置することによりに、特に、ワンウェイクラッチの係合不良の防止と、シール性維持効果とを高くできる。
請求項28に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項22〜26のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置、前記リング状シール部材のシールリップの位置、及び前記ワンウェイクラッチの構成幅領域の中心位置がほぼ一致することを特徴とする。
このように上記噛み合い幅領域の中心位置とワンウェイクラッチの構成幅領域の中心位置とがほぼ一致し、これに対してリング状シール部材のシールリップの位置も配置されていることにより、ワンウェイクラッチの係合不良の防止とシール性維持効果とを一層高くできる。
請求項29に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられ、前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域が重複し、かつ前記リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする。
このように上記噛み合い幅領域に対してベアリングの軸受幅領域が重複していることにより、前述したごとくベアリングの偏荷重が抑制され内部圧痕等の損傷を防止できる。これと同時に上記噛み合い幅領域に、リングギヤとクランク軸側部材との間に配置されているリング状シール部材のシールリップが位置していることにより、前述したごとくピニオンギヤからの回転力伝達によりリングギヤの回転軸が倒れてきたとしてもシール幅に大きな変化が発生することがない。したがって十分なシール性を維持することができる。
請求項30に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられ、前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域が重複し、かつ前記リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする。
このようにリング状シール部材はリングギヤとシリンダブロック側部材との間に配置されているものでも良く、ベアリングの偏荷重が抑制され内部圧痕等の損傷を防止できると同時に、リングギヤの回転軸が倒れてきたとしても十分なシール性を維持することができる。
請求項31に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられ、前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間、及び前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間に、それぞれリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域が重複し、かつ前記各リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする。
このようにリング状シール部材は、リングギヤとクランク軸側部材との間、及びリングギヤとシリンダブロック側部材との間にそれぞれ配置されていても良い。このことにより、ベアリングの偏荷重が抑制され内部圧痕等の損傷を防止できると同時に、リングギヤの回転軸が倒れてきたとしても両方のリング状シール部材において共に十分なシール性を維持することができる。
請求項32に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項29〜31のいずれかにおいて、前記ベアリングは自動調心転がり軸受であり、前記軸受幅領域は前記ベアリングに設けられた転がり部材の間隔であることを特徴とする。
特にベアリングが自動調心転がり軸受である場合、軸受幅領域は転がり部材の間隔として設定することにより、ベアリングについては偏荷重が一層抑制されて内部圧痕等の損傷を効果的に防止できる。そして同時に、リングギヤの回転軸が倒れてきたとしても十分なシール性を維持することができる。
請求項33に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項29〜31のいずれかにおいて、前記ベアリングは自動調心玉軸受であり、前記転がり部材の間隔は並列されている各ボール列中心の間隔であることを特徴とする。
特にベアリングが自動調心玉軸受である場合、転がり部材の間隔は並列に配置されている各ボール列中心の間隔として設定することにより、ボール列における偏荷重が防止され、ベアリング内部に圧痕が生じるの防止することができる。そして同時に、リングギヤの回転軸が倒れてきたとしても十分なシール性を維持することができる。
請求項34に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項29〜33のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置及び前記リング状シール部材のシールリップの位置が、前記ベアリングの軸受幅領域内に位置することを特徴とする。
特に上記噛み合い幅領域の中心位置及びシールリップの位置がベアリングの軸受幅領域内に位置することにより、ベアリングに対しての偏荷重をより少なくでき、同時にリング状シール部材のシール性の維持も一層良好となる。
請求項35に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項29〜33のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置、前記リング状シール部材のシールリップの位置、及び前記ベアリングの軸受幅領域の中心位置がほぼ一致することを特徴とする。
このように上記噛み合い幅領域の中心位置が、シールリップの位置及びベアリングの軸受幅領域の中心位置にほぼ一致することにより、ベアリングに対する偏荷重を十分に減少させることができ、同時にリング状シール部材によるシール性の維持を確実なものとできる。
請求項36に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられ、前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域及び前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複し、前記リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする。
このようにピニオンギヤからリングギヤへ回転力の伝達が行われる噛み合い幅領域に、ベアリングの軸受幅領域及びワンウェイクラッチの構成幅領域が重複し、リング状シール部材のシールリップが配置されている。このため前述したごとくワンウェイクラッチの係合不良が生じるの防止でき、ベアリング内部圧痕等の損傷を防止できる。同時にリング状シール部材についても十分なシール性を維持することができる。
請求項37に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられ、前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域及び前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複し、前記リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする。
このようにリング状シール部材がリングギヤとシリンダブロック側部材との間に設けられたものであっても良く、前述したごとくワンウェイクラッチの係合不良及びベアリング内部圧痕等の損傷を防止できると共に、同時にリング状シール部材についても十分なシール性を維持することができる。
請求項38に記載の内燃機関始動回転力伝達機構は、始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられ、前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間、及び前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間に、それぞれリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域及び前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複し、前記各リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする。
このように2つのリング状シール部材が配置されている場合についても同様であり、前述したごとくワンウェイクラッチの係合不良及びベアリング内部圧痕等の損傷を防止できると共に、同時に2つのリング状シール部材についても十分なシール性を維持することができる。
請求項39に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項36〜38のいずれかにおいて、前記ベアリングは自動調心転がり軸受であり、前記軸受幅領域は前記ベアリングに設けられた転がり部材の間隔であることを特徴とする。
特にベアリングが自動調心転がり軸受である場合、軸受幅領域は転がり部材の間隔として設定しても良い。このことによってもベアリングについては偏荷重が一層抑制されて内部圧痕等の損傷を効果的に防止できる。そして同時にワンウェイクラッチにおいては係合不良が生じるのを防止でき、リング状シール部材についても十分なシール性を維持することができる。
請求項40に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項36〜38のいずれかにおいて、前記ベアリングは自動調心玉軸受であり、前記転がり部材の間隔は並列されている各ボール列中心の間隔であることを特徴とする。
特にベアリングが自動調心玉軸受である場合、転がり部材の間隔は並列に配置されている各ボール列中心の間隔として設定しても良い。このことによってもボール列における偏荷重が防止され、ベアリング内部に圧痕が生じるの防止することができる。そして同時にワンウェイクラッチにおいては係合不良が生じるのを防止でき、リング状シール部材についても十分なシール性を維持することができる。
請求項41に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項36〜40のいずれかにおいて、前記クランク軸側部材はフライホイールとは別体に設けられたワンウェイクラッチ用レース支持プレートであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、前記ワンウェイクラッチ用レース支持プレートと前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする。
このようにワンウェイクラッチ用レース支持プレートがフライホイールとは別体に設けられている場合は、上述のごとくのワンウェイクラッチの構成幅領域とすることができる。このことによってもワンウェイクラッチにおいては係合力方向が傾くのを抑制でき係合不良が生じるのを防止できる。そして同時にベアリング内部に圧痕が生じるのを防止でき、リング状シール部材についても十分なシール性を維持することができる。
請求項42に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項36〜40のいずれかにおいて、前記クランク軸側部材はフライホイールであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、フライホイールに設けられた前記ワンウェイクラッチのレース部材と前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする。
ワンウェイクラッチのレース部材がフライホイールに設けられていた場合は、上述のごとくのワンウェイクラッチの構成幅領域とすることができる。このことによってもワンウェイクラッチにおいては係合力方向が傾くのを抑制でき係合不良が生じるのを防止できる。そして同時にベアリング内部に圧痕が生じるのを防止でき、リング状シール部材についても十分なシール性を維持することができる。
請求項43に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項36〜42のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置及び前記リング状シール部材のシールリップの位置が、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域及び前記ベアリングの軸受幅領域の両方の領域内に位置することを特徴とする。
このように、特に上記噛み合い幅領域の中心位置とシールリップの位置が、ベアリングの軸受幅領域及びワンウェイクラッチの構成幅領域の両方の領域内に位置している。このことにより、ワンウェイクラッチの係合不良、及びベアリング内部圧痕等の損傷を効果的に防止でき、同時にリング状シール部材についても十分なシール性を維持することができる。
請求項44に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項36〜42のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置、前記リング状シール部材のシールリップの位置、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域の中心位置、及び前記ベアリングの軸受幅領域の中心位置がほぼ一致することを特徴とする。
このように上記噛み合い幅領域の中心位置、シールリップの位置、ワンウェイクラッチの構成幅領域の中心位置、及びベアリングの軸受幅領域の中心位置がほぼ一致している。このことにより、ベアリングに対する偏荷重及びワンウェイクラッチにおける係合力方向の傾きを十分に減少させることができ、リング状シール部材のシール性もより確実に維持することができる。
請求項45に記載の内燃機関始動回転力伝達機構では、請求項1〜44のいずれかにおいて、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとは常時噛み合い型であることを特徴とする。
このように常時噛み合い型、すなわち内燃機関始動後もピニオンギヤとリングギヤとが噛み合った状態を維持するタイプとすることができる。
このような常時噛み合い状態では、始動時にピニオンギヤがリングギヤのギヤ部分に噛み合い動作する必要がない。したがって、このような噛み合い動作時に、摩擦を原因とした回転軸を倒す方向の力をリングギヤに与えない。このことから、ベアリングに対する偏荷重及びワンウェイクラッチにおける係合力方向の傾きを更に効果的に抑制することができ、リング状シール部材のシール性も一層確実に維持することができる。
[実施の形態1]
図1は車両用内燃機関の内燃機関始動回転力伝達機構を示し、変速機側へ出力する内燃機関のリア側周辺の断面図を示している。
オイルパン2の後端上方にはラダービーム4にて回転可能にシリンダブロック側に支持されたクランク軸6の後端が配置されている。このクランク軸6の後端には、フライホイール8、アウターレース支持プレート10(ワンウェイクラッチ用レース支持プレートに相当)及びリングギヤ12が取り付けられている。
図1で下半分を示しているフライホイール8は、中心部が円形に開口した略円板形状であり、アウターレース支持プレート10と接触している側とは反対側には、変速機との間で回転力を伝達するためのクラッチ機構の一部として、リング状にクラッチディスク8aが取り付けられている。尚、クラッチ機構はフライホイール8とは別体に形成されていても良い。
図1で下半分を示しているアウターレース支持プレート10は、中心部が開口した円形の平板状に形成されて、前記フライホイール8と共に、中心開口周辺部分にてクランク軸6の後端面6aにボルト締結にて固定されている。このことによりアウターレース支持プレート10は、フライホイール8と共にクランク軸6と連動して回転するように構成されている。
図1で下半分を示しているリングギヤ12は、中心部が大きく開口し、径方向にて屈曲部(円筒状段差部12b及び曲げ部12e)を設けた円板であり、中心開口部にフランジ状にワンウェイクラッチ14のインナーレース16を備え、外周部にリング状にギヤ部12aを備えている。このリングギヤ12は、インナーレース16の部分で、ワンウェイクラッチ14とは反対側、すなわち中心側に、ベアリング18(ここでは自動調心転がり軸受であり、この内でも自動調心玉軸受が用いられている)を介してクランク軸6の外周に取り付けられている。このためワンウェイクラッチ14が解放状態にある時には、リングギヤ12はクランク軸6の回転とは独立し、自由回転可能である。
尚、ベアリング18はクランク軸6の外周に対して圧入にて取り付けられている。そしてワンウェイクラッチ14のインナーレース16は、ベアリング18のアウターレース19に嵌合され、回転軸方向の移動は2つのスラスト軸受部19a,19bにより阻止されている。一方のスラスト軸受部19aはベアリング18のアウターレース19に一体に形成されているが、他方のスラスト軸受部19bはワンウェイクラッチ14のインナーレース16が嵌合された後に取り付けられるスナップリングである。また、スラスト軸受部19a,19bの両方をスナップリングで構成しても良い。
リングギヤ12のギヤ部12aは、始動用モーターのピニオンギヤ20に常時噛み合わされておりピニオンギヤ20を介して始動用モーターから回転力を受けることによりリングギヤ12が回転する。尚、リングギヤ12には、円筒状段差部12bとギヤ部12aとの間の領域に、中心軸C周りに、孔部13が複数形成されている。このことによりリングギヤ12の軽量化と、リングギヤ12をクランク軸6の後端面6aに配置した後の内部のオイルシール状態等の確認が可能となっている。
アウターレース支持プレート10の外周部分には、リングギヤ12の中心開口部に取り付けられたインナーレース16に対向して、アウターレース22が取り付けられている。このことにより、リングギヤ12とアウターレース支持プレート10との間にはワンウェイクラッチ14が構成されている。したがってインナーレース16は、内周面16a側にベアリング18が配置されていると共に、この内周面16aとは反対側の外周面16b側にワンウェイクラッチ14が構成されていることになる。したがってワンウェイクラッチ14は、回転軸方向においては、インナーレース16に取り付けられているリングギヤ基部12gと、アウターレース22を取り付けているアウターレース支持プレート10とによりカバーされた状態で構成されている。
このように構成されたワンウェイクラッチ14は、リングギヤ12側からアウターレース支持プレート10へ、始動用モーターのトルクを伝達する一方向での回転の場合には、アウターレース支持プレート10とリングギヤ12とを係合状態とする。このことにより始動用モーターはクランク軸6を回転させることができる。
内燃機関が運転を開始することで内燃機関出力によってクランク軸6に連動するアウターレース支持プレート10の回転が、始動用モーターによるリングギヤ12の回転よりも速くなると、リングギヤ12側の回転はアウターレース支持プレート10に対して相対的に逆方向の回転となる。このため、ワンウェイクラッチ14は解放状態となり、ピニオンギヤ20とリングギヤ12とが常時噛み合い状態でも、内燃機関始動後における始動用モーターの停止は可能となり、始動用モーターの過回転を防止することができる。
この内燃機関では、ベアリング18とワンウェイクラッチ14との潤滑のために、シリンダブロックあるいはクランク軸6内の油路を介してエンジンオイルが供給されている。しかしワンウェイクラッチ14を間にしてアウターレース支持プレート10とリングギヤ12とが配置されているので、この間のオイル漏れを阻止する必要がある。このためにリング状の第1オイルシール部材24(リング状シール部材に相当)が、ワンウェイクラッチ14のアウターレース22と、リングギヤ12の円筒状段差部12bとの間に配置されている。この第1オイルシール部材24は、円筒状段差部12bの内周面12cに嵌合することでリングギヤ12側に固定されている。このことで第1オイルシール部材24の内周側に形成されているシールリップ24aは、アウターレース22の外周面に摺動可能に接触し、オイルシールを実行している。
円筒状段差部12bを挟んで第1オイルシール部材24とは反対側(外側)では、第1オイルシール部材24よりも大径の第2オイルシール部材26(リング状シール部材に相当)が配置されている。この第2オイルシール部材26は、クランク軸6より下方側では主にオイルパン2(シリンダブロック側部材に相当)の後端2aの内周面2bに、クランク軸6より上方側では主にシリンダブロック(シリンダブロック側部材に相当)の後端の内周面に嵌合することで、図示する位置に固定されている。このことで第2オイルシール部材26の内周側に形成されているシールリップ26aは、円筒状段差部12bの外周面12dに摺動可能に接触し、オイルシールを実行している。
上述した内燃機関始動回転力伝達機構において、回転軸方向(中心軸C方向)において、ピニオンギヤ20とリングギヤ12との噛み合い幅領域Aggと、ワンウェイクラッチ14、ベアリング18及び2つのオイルシール部材24,26との配置関係は次のごとくである。
ここでワンウェイクラッチ14を回転軸方向において前方側で覆っているリングギヤ基部12gの外面位置OWCfと、後方側で覆っているアウターレース支持プレート10の外面位置OWCbとの間の領域をワンウェイクラッチ14の構成幅領域Aowcとする。この構成幅領域Aowcはアウターレース支持プレート10とリングギヤ12との間の最大幅領域に相当する。このワンウェイクラッチ14の構成幅領域Aowcに、上記噛み合い幅領域Aggは、回転軸方向において重複している。ここで重複とは2つの領域の少なくとも一部が重なっている状態である。図1においては上記噛み合い幅領域Aggの全領域が、ワンウェイクラッチ14の構成幅領域Aowcに重なった状態での重複となっている。
更に、図1の重複状態では、特に上記噛み合い幅領域Aggの中心位置GGmが上記構成幅領域Aowc内に位置する。しかも上記噛み合い幅領域Aggの中心位置GGmは上記構成幅領域Aowcの中心位置にほぼ一致(ここでは完全一致)している。
ここでベアリング18を構成している各ボール列18a,18bの中心間領域である軸受幅領域Abrは、上記噛み合い幅領域Aggに重複している。図1では軸受幅領域Abrの全領域が上記噛み合い幅領域Aggに重なった状態での重複となっている。更に上記噛み合い幅領域Aggの中心位置GGmは上記軸受幅領域Abr内に配置されている。
2つのオイルシール部材24,26のシールリップ24a,26aは、上記噛み合い幅領域Agg内に配置されている。この内、第1オイルシール部材24のシールリップ24aは、上記噛み合い幅領域Aggの中心位置GGmにある。更に第1オイルシール部材24のシールリップ24aは、上記軸受幅領域Abr内にも配置された状態である。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).始動時にピニオンギヤ20からリングギヤ12へ回転力の伝達が行われる噛み合い幅領域Aggに、ワンウェイクラッチ14の外殻を形成する構成幅領域Aowcが回転軸方向において、中心位置が一致するようにして重複している。この重複によりピニオンギヤ20からリングギヤ12へ回転力の伝達が行われる時に、ワンウェイクラッチ14において生じる反力が上記回転力と共にリングギヤ12の回転軸を倒す力となるのを十分に抑制できる。このためワンウェイクラッチ14を構成している部分、特に内部のスプラグなどに対して、係合力方向が正規位置から傾くのを抑制でき、係合不良が生じるの十分に防止できる。
(ロ).更に噛み合い幅領域Aggにはベアリング18の軸受幅領域Abrも重複している。特に噛み合い幅領域Aggの中心位置GGmが軸受幅領域Abr内にある。この重複によりピニオンギヤ20からリングギヤ12への回転力の伝達が行われる時に、この回転力に伴うベアリング18への偏荷重が抑制される。特に、ベアリング18は自動調心玉軸受であり、転がり部材としての各ボール列18a,18bの中心の間隔として軸受幅領域Abrが設定されているので、ボール列18a,18bへの偏荷重が十分に小さくされる。このためベアリング18内部において圧痕等の損傷を防止でき、フリクションの上昇を防止できる。
(ハ).2つのオイルシール部材24,26のシールリップ24a,26aは、それぞれ噛み合い幅領域Agg内にある。もし、シールリップ24a,26aの位置が噛み合い幅領域Aggから外れたとすると、外れれば外れるほどリングギヤ12の回転軸の倒れに対するシール幅の変化が大きなものとなる。ここでシール幅は、第1オイルシール部材24についてはアウターレース22と円筒状段差部12bとの間隙であり、第2オイルシール部材26については円筒状段差部12bと、シリンダブロック及びオイルパン2の後端2aとの間隙である。
本実施の形態では、回転軸方向において噛み合い幅領域Agg内にオイルシール部材24,26のシールリップ24a,26aが位置している。このことにより、もしピニオンギヤ20からの回転力伝達によりリングギヤ12の回転軸が倒れてきたとしても、シール幅に大きな変化が発生することがなく十分にシール状態を維持することができる。
第2オイルシール部材26は始動時のみにシールリップ26aが円筒状段差部12bに対して摺動することによりオイルシールを実行しているが、始動後にピニオンギヤ20の回転が停止すれば、シールリップ26aと円筒状段差部12bとの間の摺動はなくなる。一方、第1オイルシール部材24のシールリップ24aについては始動時はアウターレース22に対して摺動しないが、始動後にクランク軸6が回転している限り摺動することになる。
したがって特に第1オイルシール部材24によるシール性は重要であることから、本実施の形態では第1オイルシール部材24のシールリップ24aについては優先的に噛み合い幅領域Aggの中心位置GGmに一致させている。このことにより、シール幅の変動を特に小さくして、第1オイルシール部材24の変形を生じさせないようにしている。こうして十分なシール性を維持させることができる。
(ニ).本実施の形態の内燃機関始動回転力伝達機構は、内燃機関始動後もピニオンギヤ20とリングギヤ12とが噛み合った状態を維持するタイプである常時噛み合い型である。すなわち始動時にピニオンギヤ20が回転軸方向に移動しないので、リングギヤ12のギヤ部12aに摩擦を原因とする回転軸を倒す方向の力を与えることが無い。このことからベアリング18に対する偏荷重及びワンウェイクラッチ14における係合力方向の傾きを、更に効果的に抑制することができ、オイルシール部材24,26のシール性も一層確実に維持することができる。
(ホ).リングギヤ12は、ベアリング18のアウターレース19上に嵌合され、2つのスラスト軸受部19a,19bにてスラスト受けがなされている。これらスラスト軸受部19a,19bは両方ともベアリング18のアウターレース19に設けられている。このため、スラスト軸受部19a,19b間の寸法ばらつき要因が減少し、リングギヤ12の回転軸方向でのがたつき量を低減できる。
したがってリングギヤ12の円筒状段差部12bに嵌合されている第1オイルシール部材24は、回転軸方向での動きが防止されて、シールリップ24aがアウターレース22に対して回転軸方向にぶれないので更に高いシール性を維持できる。
更に、第2オイルシール部材26についてもシールリップ26aが接触しているリングギヤ12の円筒状段差部12bが回転軸方向にぶれないので更に高いシール性を維持できる。
又、スラスト軸受部19a,19bはリングギヤ12と共に回転、あるいは停止する部材であるので、内燃機関運転時にリングギヤ12に対して摺動状態とならず、内燃機関のフリクション増大を防止できる。
[実施の形態2]
本実施の形態は図2に示すごとくであり、図1のアウターレース支持プレート10が存在せず、ワンウェイクラッチ44用のアウターレース38b(レース部材に相当)はフライホイール38の一面からリング状に突出して形成されている。他の構成については前記実施の形態1と同じであり、同一符号にて示している。
図2の構成においては、上述した内燃機関始動回転力伝達機構において、アウターレース支持プレート10が存在しないため、ワンウェイクラッチ44用のアウターレース38bの基部が前記実施の形態1の外面位置OWCbに対応している。このことにより回転軸方向(中心軸C方向)において、ピニオンギヤ20とリングギヤ12との噛み合い幅領域Aggと、ワンウェイクラッチ44、ベアリング18及びオイルシール部材24,26との関係は前記実施の形態1と同じ位置関係に配置されている。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).このようにフライホイール38をクランク軸側部材としてワンウェイクラッチ44を構成した場合においても、前記実施の形態1と同じ効果を生じる。
[実施の形態3]
本実施の形態は図3に示すごとくであり、前記実施の形態1と異なるのは、噛み合い幅領域Aggの中心位置GGmとベアリング78の軸受幅領域Abrの中心位置が一致している点である。他の構成については前記実施の形態1と同じであり、同一符号にて示している。
以上説明した本実施の形態3によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の効果に対して、更にベアリング78に対する偏荷重を十分に減少させることができる。このことによりベアリング78内部において圧痕等の損傷防止がより確実にでき、フリクションの上昇を更に効果的に防止できる。
[その他の実施の形態]
(a).前記実施の形態3においては、アウターレース支持プレートが存在したが、前記実施の形態2のごとくアウターレース支持プレートを設けずに、フライホイールをクランク軸側部材としてワンウェイクラッチ用のアウターレースをフライホイールから突出させる構成でも良い。
又、フライホイールの代わりに、トルクコンバータのごとくドライブプレートを採用している場合には、ドライブプレートをクランク軸側部材としてワンウェイクラッチ用のアウターレースを突出させて形成しても良い。この場合には、ワンウェイクラッチの構成幅領域は、前記実施の形態2と同じくドライブプレートに設けられたアウターレースとリングギヤとの間の最大幅領域である。このような構成においても、前記実施の形態2の効果を生じる。
(b).前記実施の形態1〜3では噛み合い幅領域Aggの中心位置GGmに、ワンウェイクラッチの構成幅領域Aowcの中心位置が配置されていた。この構成の代わりに、噛み合い幅領域Aggの中心位置GGmが、ワンウェイクラッチの構成幅領域Aowc内に位置する構成でも良い。あるいは噛み合い幅領域Aggの一部がワンウェイクラッチの構成幅領域Aowcに重複している構成でも良い。
このことによってもワンウェイクラッチのスプラグ等に正規位置から傾いた方向に係合力が作用するのを抑制できる。このことにより係合不良が生じるの防止できる。
又、噛み合い幅領域Aggとワンウェイクラッチの構成幅領域Aowcとの関係は、独立して、ワンウェイクラッチの係合不良抑制効果を発揮できる。すなわち、噛み合い幅領域Aggと他の構成(ここでは各オイルシール部材のシールリップ位置やベアリングの軸受幅領域Abr)との関係が前記実施の形態1〜3にて述べたごとくの関係でなくても上記効果を発揮できる。
(c).前記実施の形態1〜3では噛み合い幅領域Aggの中心位置GGmに、第1オイルシール部材のシールリップが配置されていた。この中心位置GGmの代わりに噛み合い幅領域Agg内のいずれかに第1オイルシール部材のシールリップが配置される構成でも良い。
このことによってもピニオンギヤからの回転力伝達によりリングギヤの回転軸が倒れてきたとしても、シール幅に大きな変化が発生することがなくシール状態を維持することができる。
前記実施の形態1〜3では第2オイルシール部材のシールリップについては、噛み合い幅領域Agg内であるが中心位置GGmではない。この状態でもリングギヤの回転軸が倒れてきたとしても、シール幅に大きな変化が発生することがなく十分にシール状態を維持することができるが、中心位置GGmに配置することにより、第2オイルシール部材のシール性維持効果を更に高めることができる。
又、噛み合い幅領域Aggと各オイルシール部材のシールリップとの関係は、噛み合い幅領域Aggと他の構成(ここではワンウェイクラッチの構成幅領域Aowcやベアリングの軸受幅領域Abr)との関係が前記実施の形態1〜3にて述べたごとくの関係でなくても、独立して、シール性維持効果を発揮できる。
(d).前記実施の形態1〜3では噛み合い幅領域Aggの中心位置GGmが、ベアリングの軸受幅領域Abr内となるように、あるいはベアリングの軸受幅領域Abrの中心位置と一致するように配置されていた。これ以外に、中心位置GGmとは関係なく、噛み合い幅領域Aggとベアリングの軸受幅領域Abrとが重複するように配置しても良い。
このことによっても、始動時においてベアリングへの偏荷重が抑制される。このためベアリング内部において圧痕等の損傷を防止できフリクションの上昇を防止できる。
又、噛み合い幅領域Aggとベアリングの軸受幅領域Abrとの関係は、独立して、ベアリング偏荷重抑制効果を発揮できる。すなわち、噛み合い幅領域Aggと他の構成(ここではワンウェイクラッチの構成幅領域Aowcや各オイルシール部材のシールリップ位置)との関係が前記実施の形態1〜3にて述べたごとくの関係でなくても、上記効果を発揮できる。
実施の形態1の内燃機関始動回転力伝達機構の縦断面図。 実施の形態2の内燃機関始動回転力伝達機構の縦断面図。 実施の形態3の内燃機関始動回転力伝達機構の縦断面図。
符号の説明
2…オイルパン、2a…後端、2b…内周面、4…ラダービーム、6…クランク軸、6a…後端面、8…フライホイール、8a…クラッチディスク、10…アウターレース支持プレート、12…リングギヤ、12a…ギヤ部、12b…円筒状段差部、12c…内周面、12d…外周面、12e…曲げ部、12g…リングギヤ基部、13…孔部、14…ワンウェイクラッチ、16…インナーレース、16a…内周面、16b…外周面、18…ベアリング、18a,18b…ボール列、19…ベアリングのアウターレース、19a,19b…スラスト軸受部、20…ピニオンギヤ、22…アウターレース、24…第1オイルシール部材、24a…シールリップ、26…第2オイルシール部材、26a…シールリップ、38…フライホイール、38b…アウターレース、44…ワンウェイクラッチ、78…ベアリング、C…中心軸(回転軸)、Abr…軸受幅領域、Agg…噛み合い幅領域、GGm…中心位置、Aowc…構成幅領域、OWCb…外面位置、OWCf…外面位置。

Claims (45)

  1. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複していることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  2. 請求項1において、前記クランク軸側部材はフライホイールとは別体に設けられたワンウェイクラッチ用レース支持プレートであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、前記ワンウェイクラッチ用レース支持プレートと前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  3. 請求項1において、前記クランク軸側部材はフライホイールであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、フライホイールに設けられた前記ワンウェイクラッチのレース部材と前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置が、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域内に位置することを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  5. 請求項1〜3のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置が、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域の中心位置にほぼ一致することを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  6. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域が重複していることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  7. 請求項6において、前記ベアリングは自動調心転がり軸受であり、前記軸受幅領域は前記ベアリングに設けられた転がり部材の間隔であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  8. 請求項7において、前記ベアリングは自動調心玉軸受であり、前記転がり部材の間隔は並列されている各ボール列中心の間隔であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  9. 請求項6〜8のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置が、前記ベアリングの軸受幅領域内に位置することを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  10. 請求項6〜8のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置が、前記ベアリングの軸受幅領域の中心位置にほぼ一致することを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  11. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、該リング状シール部材のシールリップは、回転軸方向において前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域内に配置されていることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  12. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、該リング状シール部材のシールリップは、回転軸方向において前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域内に配置されていることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  13. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間、及び前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間に、それぞれリング状シール部材が配置されていると共に、各リング状シール部材のシールリップは、回転軸方向において前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域内に配置されていることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  14. 請求項11〜13のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置が、前記リング状シール部材のシールリップに位置することを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  15. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域及び前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複していることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  16. 請求項15において、前記クランク軸側部材はフライホイールとは別体に設けられたワンウェイクラッチ用レース支持プレートであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、前記ワンウェイクラッチ用レース支持プレートと前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  17. 請求項15において、前記クランク軸側部材はフライホイールであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、フライホイールに設けられた前記ワンウェイクラッチのレース部材と前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  18. 請求項15〜17のいずれかにおいて、前記ベアリングは自動調心転がり軸受であり、前記軸受幅領域は前記ベアリングに設けられた転がり部材の間隔であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  19. 請求項15〜17のいずれかにおいて、前記ベアリングは自動調心玉軸受であり、前記転がり部材の間隔は並列されている各ボール列中心の間隔であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  20. 請求項15〜19のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置が、前記ベアリングの軸受幅領域及び前記ワンウェイクラッチの構成幅領域の両方の領域内に位置することを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  21. 請求項15〜19のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置が、前記ベアリングの軸受幅領域及び前記ワンウェイクラッチの構成幅領域の両方の領域の中心位置にほぼ一致することを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  22. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複し、かつ前記リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  23. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複し、かつ前記リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  24. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間、及び前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間に、それぞれリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複し、かつ前記各リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  25. 請求項22〜24のいずれかにおいて、前記クランク軸側部材はフライホイールとは別体に設けられたワンウェイクラッチ用レース支持プレートであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、前記ワンウェイクラッチ用レース支持プレートと前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  26. 請求項22〜24のいずれかにおいて、前記クランク軸側部材はフライホイールであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、フライホイールに設けられた前記ワンウェイクラッチのレース部材と前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  27. 請求項22〜26のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置及び前記リング状シール部材のシールリップの位置が、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域内に位置することを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  28. 請求項22〜26のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置、前記リング状シール部材のシールリップの位置、及び前記ワンウェイクラッチの構成幅領域の中心位置がほぼ一致することを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  29. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられ、前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域が重複し、かつ前記リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  30. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられ、前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域が重複し、かつ前記リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  31. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられ、前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間、及び前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間に、それぞれリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域が重複し、かつ前記各リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  32. 請求項29〜31のいずれかにおいて、前記ベアリングは自動調心転がり軸受であり、前記軸受幅領域は前記ベアリングに設けられた転がり部材の間隔であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  33. 請求項29〜31のいずれかにおいて、前記ベアリングは自動調心玉軸受であり、前記転がり部材の間隔は並列されている各ボール列中心の間隔であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  34. 請求項29〜33のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置及び前記リング状シール部材のシールリップの位置が、前記ベアリングの軸受幅領域内に位置することを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  35. 請求項29〜33のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置、前記リング状シール部材のシールリップの位置、及び前記ベアリングの軸受幅領域の中心位置がほぼ一致することを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  36. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられ、前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域及び前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複し、前記リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  37. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられ、前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間にリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域及び前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複し、前記リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  38. 始動用モーターにより回転されるピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせることによりリングギヤに回転力を伝達すると共に、リングギヤとクランク軸側部材との間にワンウェイクラッチを設けることにより、リングギヤからクランク軸への始動用モーターによる1方向の回転力を伝達し、逆方向の回転力は伝達を阻止する内燃機関始動回転力伝達機構であって、
    前記リングギヤはベアリングによりクランク軸側に自由回転状態で取り付けられ、前記リングギヤと前記クランク軸側部材との間、及び前記リングギヤとシリンダブロック側部材との間に、それぞれリング状シール部材が配置されていると共に、回転軸方向における、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域に対して、前記ベアリングの軸受幅領域及び前記ワンウェイクラッチの構成幅領域が重複し、前記各リング状シール部材のシールリップが配置されていることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  39. 請求項36〜38のいずれかにおいて、前記ベアリングは自動調心転がり軸受であり、前記軸受幅領域は前記ベアリングに設けられた転がり部材の間隔であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  40. 請求項36〜38のいずれかにおいて、前記ベアリングは自動調心玉軸受であり、前記転がり部材の間隔は並列されている各ボール列中心の間隔であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  41. 請求項36〜40のいずれかにおいて、前記クランク軸側部材はフライホイールとは別体に設けられたワンウェイクラッチ用レース支持プレートであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、前記ワンウェイクラッチ用レース支持プレートと前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  42. 請求項36〜40のいずれかにおいて、前記クランク軸側部材はフライホイールであり、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域は、フライホイールに設けられた前記ワンウェイクラッチのレース部材と前記リングギヤとの間の最大幅領域であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  43. 請求項36〜42のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置及び前記リング状シール部材のシールリップの位置が、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域及び前記ベアリングの軸受幅領域の両方の領域内に位置することを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  44. 請求項36〜42のいずれかにおいて、回転軸方向での前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの噛み合い幅領域の中心位置、前記リング状シール部材のシールリップの位置、前記ワンウェイクラッチの構成幅領域の中心位置、及び前記ベアリングの軸受幅領域の中心位置がほぼ一致することを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
  45. 請求項1〜44のいずれかにおいて、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとは常時噛み合い型であることを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
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