JP2007032459A - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

内燃機関の点火時期制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジン始動時においてエンジンの逆回転を招くことなく点火進角によるトルク増を達成する。
【解決手段】エンジンの始動時に、各気筒がTDC(圧縮上死点)を迎えるにあたり、BTDC20°のタイミングでエンジン回転数neが400rpmを超えているとき(ステップST2)、または、BTDC10°のタイミングでエンジン回転数neが200rpmを超えているとき(ステップST3)には点火進角が可能であると判断して、そのタイミングBTDC20°またはBTDC10°で直ぐに点火を行って点火を進角する。このような点火時期制御により、始動時にエンジン回転数neが激しく変動する場合であっても、エンジンの逆回転を回避しながら、始動時のトルク増を達成することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は車両等に搭載される内燃機関の点火時期制御装置に関する。
車両等に搭載される内燃機関(以下、エンジンともいう)としては、ポート噴射エンジンと筒内直噴エンジンがある。
ポート噴射エンジンは、各気筒の吸気ポートに配置した燃料噴射弁(インジェクタ)から吸気ポートに燃料を噴射し、この噴射燃料と吸入空気とを混合して燃焼室内に導入し、その導入した混合気(燃料+空気)を点火プラグにて点火する方式のエンジンである。
筒内直噴エンジンは、各気筒に燃料噴射弁を配置し、その燃料噴射弁からガソリン等の燃料を燃焼室内に直接噴射して、吸気ポートから燃焼室内に導入される吸入空気と混合して混合気を形成し、この混合気を点火プラグにより点火する方式のエンジンである。筒内直噴エンジンは、低燃費・低排気エミッション・高出力などの点で優れていることから、需要が急増している。
ポート噴射エンジンや筒内直噴エンジンにおいては、始動時に点火時期を進角する各種の制御が行われている。例えば、点火時期をMBT(最小点火進角)よりも進角させることで、エンジン開始の暖機性を向上する方法(例えば、特許文献1参照)や、エンジン回転数が所定レベル(例えば600rpm)未満であるスタートモードにおいて、冷却水温等について所定の条件が成立したときにBTDC(圧縮上死点前)20°の点火進角を選択してエミッションを低減させる点火時期制御方法がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−240547号公報 特開平9−100769号公報
ところで、筒内直噴エンジンの低温始動において、燃料の噴射期間不足によりリーン失火を伴って始動する場合、通常、点火時期を圧縮上死点(以下、TDCともいう)またはBTDC5°に固定したハード点火を行っている。その理由を説明すると、リーン失火を伴う始動ではエンジン回転数が激しく変動しているので(図5参照)、点火時にエンジン回転数が高いときには点火進角は可能であるが、エンジン回転数が低回転数(例えば400rpm以下)である場合、進角の点火による燃焼によってピストンが押し戻されてエンジンが逆回転する可能性があり、これを回避するためにハード点火を行っている。そして、このように低温始動時にハード点火を適用した場合、始動時にトルク増を見込めるエンジン回転数の上昇(例えば400rpmを超える状態)があるのにも関わらず、点火進角によるトルク増を行えないという問題がある。
ここで、筒内直噴エンジン等の点火時期制御では、例えばBTDC90°のタイミングでエンジン回転数等の運転状況に基づいて点火時期を演算して点火(ソフト点火)を行っており、このようなソフト点火により低温始動時の点火進角を行うことが考えられるが、この場合、次のような問題が発生する。
すなわち、上記したように筒内直噴エンジンでは、低温始動において低温下でリーン失火を伴って始動する場合、エンジン回転数が激しく変動するため、BTDC90°のタイミングでエンジン回転数が400rpmを超えていても、実際の点火タイミングにおいてエンジン回転数が低下して、エンジン回転数が400rpm以下となる場合があり、このような状況のときに点火の進角を行うとエンジンの逆回転が発生するという問題がある。
以上のような問題は、筒内直噴エンジンに限られることなく、ポート噴射エンジンにおいても、低温始動時に失火等によりエンジン回転数が変動することがあるので、同様なことが言える。また、低温始動時に限られることなく、通常始動の際にも、エンジン回転数が変動することがあるので、同様な問題が発生する。
なお、上記した特許文献1、2に記載の技術では、エンジンの低温始動時等においてリーン失火などによりエンジン回転数が変動することについては何ら考慮されおらず、これら特許文献1、2に記載の技術を利用しても、低温始動時等においてエンジンの逆回転を回避しながらトルク増を達成することはできない。
本発明はそのような実情を考慮してなされたもので、始動時において内燃機関の逆回転を招くことなく点火進角によるトルク増を達成することができ、良好な始動性を得ることが可能な内燃機関の点火時期制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、混合気を点火プラグにより点火して燃焼させる内燃機関の点火時期を制御する点火時期制御装置であって、前記内燃機関の始動時に、各気筒の圧縮上死点前の所定のクランクアングルで機関回転数を検出し、その機関回転数が所定の判定値を超えている気筒については、前記圧縮上死点前の所定のクランクアングルで点火を実施する点火時期制御手段を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、内燃機関の始動時に、各気筒が圧縮上死点を迎えるにあたり、圧縮上死点前の所定のクランクアングルで、機関回転数が所定の判定値(具体的には、内燃機関が逆回転しない回転数)を超えているときには、点火進角が可能であると判断して、その圧縮上死点前のクランクアングルで点火を実施して点火を進角するので、始動時に機関回転数が激しく変動する場合であっても、内燃機関の逆回転を回避しながら、機関回転数の上昇を利用してトルク増を達成することができる。
本発明の具体的な構成を以下に説明する。
本発明において、圧縮上死点前の互いに異なる2つのクランクアングルで機関回転数を検出し、それら2つのクランクアングルのうち、進角側にある第1のクランクアングルで検出する機関回転数が第1の判定値を超えているときに点火を実施し、圧縮上死点側にある第2のクランクアングルで検出する機関回転数が前記第1の判定値よりも小さい第2の判定値を超えているときに点火を実施するように構成してもよい。
このように、圧縮上死点前の互いに異なる2つのクランクアングルで点火遅角の可否を判定することにより、より効果的にトルクの増加をはかることができる。
具体的には、例えば、圧縮上死点前20°のクランクアングルでの機関回転数が400rpmを超えているときには点火を実施し、圧縮上死点前10°のクランクアングルでの機関回転数が200rpmを超えているときには点火を実施することで、圧縮上死点前20°のクランクアングルで点火が実施されていない場合であっても、圧縮上死点前10°のクランクアングルで点火の進角を実施することが可能になるので、始動時の機関回転数の上昇をより効果的に利用してトルク増を行うことが可能になる。
本発明によれば、内燃機関の始動時に、各気筒の圧縮上死点前の所定のクランクアングルで機関回転数を検出し、その機関回転数が所定の判定値を超えているときには、前記圧縮上死点前の所定のクランクアングルで点火を実施するので、始動時において内燃機関の逆回転を招くことなく、点火進角によるトルク増を達成することができ、始動性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明を適用するエンジン(内燃機関)について説明する。
−エンジン−
図1は本発明を適用するエンジンの概略構成を示す図である。なお、図1にはエンジンの1気筒の構成のみを示している。
エンジン1は、6つの気筒(気筒#1〜気筒#6)を有する筒内直噴6気筒ガソリンエンジンであって、燃焼室1aを形成するピストン10及び出力軸であるクランクシャフト15を備えている。ピストン10はコネクティングロッド16を介してクランクシャフト15に連結されており、ピストン10の往復運動がコネクティングロッド16によってクランクシャフト15の回転へと変換される。
クランクシャフト15にはリングギヤ17が設けられている。リングギヤ17には、エンジン1の始動時に起動するスタータモータ7のピニオンギヤ18が噛み合わされており、スタータモータ7の起動に伴うリングギヤ17の回転によりエンジン1のクランキングが行われる。
クランクシャフト15には、外周面に複数の突起(歯)19a・・19aを有するシグナルロータ19が取り付けられている。シグナルロータ19の側方近傍にはクランクポジションセンサ35が配置されている。クランクポジションセンサ35は、例えば電磁ピックアップであって、クランクシャフト15が回転する際にシグナルロータ19の突起19aに対応するパルス状の信号(クランク角信号)を発生する。なお、この例では、クランクシャフト15が30°CA回転する毎にクランク角信号が発生する。
エンジン1の燃焼室1aには点火プラグ3が各気筒#1〜#6ごとに配置されている。点火プラグ3の点火タイミングはイグナイタ4によって調整される。エンジン1には、ウォータジャケット1bを循環する冷却水の温度(冷却水温)を検出する水温センサ31が配置されている。
エンジン1の燃焼室1aには吸気通路11と排気通路12が接続されている。吸気通路11と燃焼室1aとの間に吸気バルブ13が設けられており、この吸気バルブ13を開閉駆動することにより、吸気通路11と燃焼室1aとが連通または遮断される。また、排気通路12と燃焼室1aとの間に排気バルブ14が設けられており、この排気バルブ14を開閉駆動することにより、排気通路12と燃焼室1aとが連通または遮断される。これら吸気バルブ13及び排気バルブ14の開閉駆動は、クランクシャフト15の回転が伝達される吸気カムシャフト21及び排気カムシャフト22の各回転によって行われる。
吸気カムシャフト21の近傍には、気筒判別用のカムポジションセンサ36が配置されている。カムポジションセンサ36は、例えば電磁ピックアップであって、吸気カムシャフト21に一体的に設けられたロータ外周面の1個の突起(歯)に対向するように配置されており、吸気カムシャフト21が回転する際にパルス状の信号を出力する。なお、吸気カムシャフト21は、クランクシャフト15の1/2の回転速度で回転するので、クランクシャフト15が720°回転するごとにカムポジションセンサ36が1つのパルス状の信号(気筒判別信号)を発生する。
吸気通路11の上流部分にはエンジン1の吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ5が配置されている。スロットルバルブ5はスロットルモータ6によって駆動される。スロットルバルブ5の開度はスロットルポジションセンサ34によって検出される。また、吸気通路11には、スロットルバルブ5の下流側に吸気通路11内の圧力(吸気圧)を検出するバキュームセンサ32が配置されている。エンジン1の排気通路12には三元触媒8が配置されている。
そして、エンジン1には、燃焼室1a内に燃料を直接噴射するインジェクタ(燃料噴射弁)2が各気筒#1〜#6ごとに設けられている。各気筒のインジェクタ2には高圧燃料が供給され、その各インジェクタ2から燃料を燃焼室1a内に直接噴射することにより、燃焼室1a内で空気と燃料とが混合された混合気が形成され、その混合気が点火プラグ3にて点火され燃焼室1a内で燃焼される。この混合気の燃焼室1a内での燃焼によりピストン10が往復運動してクランクシャフト15が回転する。
以上のエンジン1の運転状態は、ECU(電子制御ユニット)100によって制御される。
−ECU−
ECU100は、図2に示すように、CPU101、ROM102、RAM103、バックアップRAM104、及び、クランクカウンタ(以下、CAカウンタという)105を備えている。
ROM102は、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPU101は、ROM102に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。RAM103は、CPU101での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM104は、エンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。これらROM102、CPU101、RAM103、バックアップRAM104、及び、CAカウンタ105はバス108を介して互いに接続されるとともに、外部入力回路106及び外部出力回路107と接続されている。
外部入力回路106には、水温センサ31、バキュームセンサ32、アクセルポジションセンサ33、スロットルポジションセンサ34、クランクポジションセンサ35、カムポジションセンサ36、及び、イグニッションスイッチ37などが接続されている。外部出力回路107には、インジェクタ2、点火プラグ3のイグナイタ4、スロットルバルブ5のスロットルモータ6、及び、スタータモータ7などが接続されている。
そして、ECU100は、水温センサ31、バキュームセンサ32、アクセルポジションセンサ33、スロットルポジションセンサ34、クランクポジションセンサ35、及び、カムポジションセンサ36などの各種センサの出力に基づいて、点火プラグ3の点火時期制御制御(イグナイタ4への点火指示)を含むエンジン1の各種制御を実行する。さらに、ECU100は下記の始動時点火時期制御を実行する。
ここで、ECU100は、図4に示すように、クランクポジションセンサ35からクランク角信号が入力される毎(つまりクランクシャフト15が30°CA回転する毎)にCAカウンタ105を1つだけインクリメントし、カムポジションセンサ36からの気筒判別信号の入力があったときにCAカウンタ105を「0」にリセットする。また、ECU100は、10°CAのクランク角割込みに計算を実行する。
−始動時点火時期制御−
ECU100が実行する始動時点火時期制御について説明する。
まず、筒内直噴エンジンの始動時に発生する問題について説明する。
筒内直噴エンジンでは、上述したように低温始動の際に燃料噴射期間の不足によりリーン失火を伴って始動する場合が多い。具体的には、例えば、図5に示すように、初爆後、エンジン回転数neが急激に上昇すると、その上昇過程(Aの区間)においてクランク角加速度が大きくなる。これにより、燃料噴射期間が短くなってAの区間で燃料噴射していた気筒は着火せずに失火してしまう。このように筒内直噴エンジンの低温始動の際には、[エンジン回転数neの上昇]→[リーン失火によるエンジン回転数neの低下]を繰り返してエンジンが始動する。
そして、以上のようなリーン失火を伴う始動において、トルク増を目的として点火の進角を行うと、エンジン回転数neが低いときに点火進角が行われる場合ができてしまい、その進角の点火による燃焼によってピストンが押し戻されて、エンジンが逆回転する可能性がある。そこで、この実施形態では、低温始動時等においてエンジン1の逆回転を回避しながら、トルク増を達成できるように始動時の点火時期を制御する。
その具体的な始動時点火時期制御の一例を図3のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ステップST1において、エンジン1が始動時であるか否か(つまりエンジン1のクランキングが行われているか否か)を判定し、エンジン始動時であるときはステップST2に進む。ステップST1の判定結果が否定判定であるときには、このルーチンを終了する。
ステップST2では、クランクポジションセンサ35及びカムポジションセンサ36の出力に基づいて各気筒#1〜#6のうちのTDCに近づく気筒を判別し、その判別した気筒について、図4に示すように、BTDC20°の割込みタイミングでエンジン回転数neをクランクポジションセンサ35の出力から読み込み(機関回転数の検出)、この割込みタイミングでのエンジン回転数neが400rpmを超えているか否かを判定する(図5参照)。その判定結果が肯定判定である場合つまりエンジン回転数neが[ne>400rpm]であるときには、点火の進角が可能である(つまり点火進角を行ってもエンジン1が逆回転することがない)と判断し、BTDC20°の割込みタイミングで点火指示を出して直ぐに点火を実施する(ステップST7)。
一方、ステップST2の判定結果が否定判定であるときにはステップST3に進む。ステップST3では、図4に示すように、BTDC20°を通過した気筒について、BTDC10°の割込みタイミングでエンジン回転数neをクランクポジションセンサ35の出力から読み込み(機関回転数の検出)、このBTDC10°の割込みタイミングでのエンジン回転数neが200rpmを超えており(図5参照)、かつ、現時点で気筒が未点火であるか否かを判定する。その判定結果が肯定判定である場合、つまり、エンジン回転数neが[ne>200rpm]であり、かつ[未点火]であるときには、点火の進角が可能である(つまり点火進角を行ってもエンジン1が逆回転することがない)と判断し、BTDC10°の割込みタイミングで点火指示を出して直ぐに点火を実施する(ステップST7)。
一方、ステップST3の判定結果が否定判定である場合、点火進角が不可能であると判断してステップST4に進み、気筒が未点火であるか否かを判定し、未点火である場合、ステップST5において、通常点火(例えばBTDC0°またはBTDC5°のハード点火)で点火を実施する。
以後、エンジン回転数neが上昇してエンジン1が自立運転が可能な状態(例えばエンジン回転数neが600rpm以上になる状態)になった時点(ステップST6の判定結果が否定判定である場合)、このルーチンを終了する。
以上の低温始動時の点火時期制御によれば、エンジン1の低温始動時等において、各気筒#1〜#6がTDCを迎えるにあたり、BTDC20°のタイミングでエンジン回転数neが400rpmを超えているとき、または、BTDC10°のタイミングでエンジン回転数neが200rpmを超えているときには点火進角が可能であると判断して、その各タイミングBTDC20°またはBTDC10°で直ぐに点火を実施して点火を進角するので、エンジン1の逆回転を回避しながら、エンジン回転数neの上昇を利用してトルク増を得ることができる。これによって、エンジン回転数neに応じた各気筒毎のトルク発生に最適な状態でエンジン1を始動することが可能になる。
さらに、点火進角が可能であるか否かを判定する判定値(回転数)を、BTDC20°では400rpmとし、BTDC10°では200rpmとして、進角の度合に応じて異なる判定値を設定しているので、始動時のエンジン回転数neの上昇をより効果的に利用することができる。すなわち、BTDC20°のクランクアングルでエンジン回転数neが400rpm以下で点火が実施されていない場合であっても、BTDC10°のクランクアングルでエンジン回転数neが200rpmを超えているときには点火進角を行うことができるので、始動時のエンジン回転数neの上昇をより効果的に利用してトルク増を行うことが可能になる。
−その他の実施形態−
以上の例では、BTDC20°の割込みタイミングで点火進角が可能であるか否かの判定値を400rpmとし、BTDC10°の割込みタイミングで点火進角が可能であるか否かの判定値を200rpmとしているが、その各判定値は、各割込みタイミングでの点火の進角によりエンジン1が逆回転しない回転数であれば、特に限定されず、本発明を適用するエンジンの特性に合わせて適宜に選定すればよい。
以上の例では、BTDC20°とBTDC10°の2つの割込みタイミングで、点火の進角が可能であるか否かを判断しているが、本発明はこれに限られることなく、例えば、BTDC10°とBTDC15°、BTDC20°、BTDC25°など、任意の複数の割込みタイミングで点火進角の可否を判断するようにしてもよい。また、圧縮上死点前の1つのクランクアングル(例えばBTDC20°)で点火進角の可否を判定するようにしてもよい。
以上の例では、筒内直噴6気筒ガソリンエンジンに本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、例えば筒内直噴4気筒ガソリンエンジンなど、他の任意の気筒数の筒内直噴ガソリンエンジンにも適用可能である。また、筒内直噴エンジンに限られることなく、ポート噴射多気筒ガソリンエンジンにも本発明は適用可能である。
本発明を適用するエンジンの一例を示す概略構成図である。 ECU等の制御系の構成を示すブロック図である。 ECUが実行する始動時点火時期制御の処理内容の一例を示すフローチャートである。 図3の始動時点火時期制御においてTDC前のクランク角割込みのタイミング示す図である。 エンジン始動時のエンジン回転数とクランク角加速度の挙動を示すグラフである。
符号の説明
1 エンジン
1a 燃焼室
15 クランクシャフト
17 リングギヤ
18 ピニオンギヤ
19 シグナルロータ
2 インジェクタ(燃料噴射弁)
3 点火プラグ
4 イグナイタ
7 スタータモータ
31 水温センサ
35 クランクポジションセンサ
37 イグニッションスイッチ
100 ECU

Claims (3)

  1. 混合気を点火プラグにより点火して燃焼させる内燃機関の点火時期を制御する点火時期制御装置であって、
    前記内燃機関の始動時に、各気筒の圧縮上死点前の所定のクランクアングルで機関回転数を検出し、その機関回転数が所定の判定値を超えている気筒については、前記圧縮上死点前の所定のクランクアングルで点火を実施する点火時期制御手段を備えていることを特徴とする内燃機関の点火時期制御装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の点火時期制御装置において、
    前記判定値は、前記圧縮上死点前の所定のクランクアングルでに点火を実施しても、内燃機関が逆回転しない機関回転数であることを特徴とする内燃機関の点火時期制御装置。
  3. 請求項1または2記載の内燃機関の点火時期制御装置において、
    前記点火時期制御手段は、圧縮上死点前の互いに異なる2つのクランクアングルで機関回転数を検出し、それら2つのクランクアングルのうち、進角側にある第1のクランクアングルで検出する機関回転数が第1の判定値を超えているときに点火を実施し、圧縮上死点側にある第2のクランクアングルで検出する機関回転数が、前記第1の判定値よりも小さい第2の判定値を超えているときに点火を実施することを特徴とする内燃機関の点火時期制御装置。
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CN115059550A (zh) * 2022-05-31 2022-09-16 江门市大长江集团有限公司 发动机起动方法、控制设备、装置以及车辆

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