JP2007031560A - 成形体 - Google Patents

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淳 高橋
Takeshi Yamada
毅 山田
Yasuaki Taruta
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Abstract

【課題】 寸法安定性、耐衝撃性、高屈折率、成形加工性が良好で、かつ適度な透明性を有するゴム変性スチレン系樹脂組成物を用いることにより、薄肉・高精細な光学レンズ用途に適した成形体を提供すること。
【解決手段】 スチレン系単量体単位の含有量が20〜50質量%であるスチレン−ブタジエン共重合体の存在下、スチレン系単量体をグラフト重合してなるゴム変性スチレン系樹脂であって、前記樹脂の分散相を形成するゴム状重合体粒子の80体積%以上がコア/シェル構造を有し、ゴム状重合体粒子の体積中位粒子径(dv)が0.3〜2.0μmであるゴム変性スチレン系樹脂(A)45〜100質量%と、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体を共重合してなるスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂(B)0〜55質量%を含有するゴム変性スチレン系樹脂組成物からなる成形体を構成とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特定のゴム変成スチレン系樹脂組成物からなる成形体に関する。特にプロジェクションテレビ画面の透過型スクリーンとして使用されるスクリーンレンズ等に用いられる光学レンズ成形体に関する。
透過型スクリーン等のスクリーンレンズは、プロジェクションテレビの画像を投与し、目的とする表示を実現するために広く用いられている。このスクリーンレンズは、観察者が観察する際に明るく、視野角が拡大するように、一般的にレンチキューレンズやフレネルレンズ等のレンズ成形体を組み合わせて構成されている。これらスクリーンレンズに使用される投光材料は、透明性に優れたメタクリル樹脂が広く使用されてきており、スクリーンレンズの加工方法もプレス成形、押出成形、キャスト成形や射出成形等により行われてきた。
このようなスクリーンレンズ用成形体の基材として使用されるメタクリル樹脂は、吸水率が高いためスクリーンレンズ用成形体の寸法変化が生じやすく、光学特性が損なわれたり、枠体からのスクリーンレンズの脱落が生じるという問題を有していた。また、メタクリル樹脂は耐衝撃性に劣り、スクリーンレンズの製造時、輸送時、組み立て時に、割れなどを生じて不良品となることがあった。
これらの問題を解決するために、芳香族ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、多官能性不飽和単量体混合物にスチレン−ジエン系共重合体を溶存させて重合し、フレネルレンズを得る方法が開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、近年の薄肉化・高精細化要望、さらにはコストダウン要望に対しては十分なものではなく、高屈折率、良成形加工性の樹脂が求められており、さらには安価な成形法として利用されている射出成形や押出成形で成形した光学レンズ成形体が求められている。
特開平5−341101号公報
本発明は、寸法安定性、耐衝撃性、高屈折率、成形加工性が良好で、かつ適度な透明性を有するゴム変性スチレン系樹脂組成物を用いることにより、薄肉・高精細な光学レンズ用途に適した成形体を提供するものである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のゴム変性スチレン系樹脂組成物が、寸法安定性、耐衝撃性、高屈折率、成形加工性が良好で、かつ実用的な透明性を有し、この特定のゴム変性スチレン系樹脂組成物からなる成形体が、薄肉・高精細な光学レンズ用途に適することを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、(1)スチレン系単量体単位の含有量が20〜50質量%であるスチレン−ブタジエン共重合体の存在下、スチレン系単量体をグラフト重合してなるゴム変性スチレン系樹脂であって、前記樹脂の分散相を形成するゴム状重合体粒子の80体積%以上がコア/シェル構造を有し、ゴム状重合体粒子の体積中位粒子径(dv)が0.3〜2.0μmであるゴム変性スチレン系樹脂(A)45〜100質量%と、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体を共重合してなるスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂(B)0〜55質量%を含有するゴム変性スチレン系樹脂組成物からなる成形体、(2)成形体が押出成形体又は射出成形体ある(1)記載の成形体、(3)成形体が、光学レンズ成形体である(1)又は(2)記載の成形体、(4)成形体が、スクリーンレンズである(1)〜(3)のいずれか1項記載の成形体である。
本発明によれば、寸法安定性、耐衝撃性、高屈折率、成形加工性が良好で、かつ実用的な透明性を有するゴム変性スチレン系樹脂組成物を用いることにより、薄肉・高精細な光学レンズ用途に適した成形体が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明を構成するゴム変性スチレン系樹脂(A)は、スチレン−ブタジエン共重合体の存在下、スチレン系単量体をグラフト重合してなる。
スチレン系単量体は、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等を挙げることができるが、好ましくはスチレンである。これらスチレン系単量体は、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
スチレン系単量体以外の単量体、例えば(メタ)アクリル酸エステル系単量体、アクリロニトリル、無水マレイン酸、メタクリル酸等もスチレン系単量体100質量部に対し、10質量部未満であれば使用することができる。
スチレン−ブタジエン共重合体は、スチレン系単量体単位の含有量が20〜50質量%、好ましくは30〜45質量%のものを用いる。スチレン系単量体単位の含有量が20質量%未満のスチレン−ブタジエン共重合体あるいはポリブタジエンを用いると、透明性が低いものとなり、50質量%を越えるスチレン−ブタジエン共重合体を用いると、耐衝撃性が低いものとなる。
スチレン−ブタジエン共重合体の構造としては、ランダム、ブロック、テーパー等公知の構造が採用できる。また、スチレン−ブタジエン共重合体は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。さらに、本発明で使用するスチレン−ブタジエン共重合体以外のゴム状重合体、例えばポリブタジエンやスチレン系単量体単位の含有量が20質量%未満のスチレン−ブタジエン共重合体を、本発明で使用するスチレン−ブタジエン共重合体に混合して使用することもできるが、混合する場合は、混合物全体でのスチレン系単量体単位の含有量が20〜50質量%であり、好ましくは30〜45質量%である。
スチレン−ブタジエン共重合体の割合は、スチレン系単量体100質量部に対し、好ましくは3〜30質量部である。スチレン−ブタジエン共重合体が3質量部未満の場合は耐衝撃性等が低く、また30質量部を越える場合は透明性が低く、目的を達しない場合がある。
ゴム変性スチレン系樹脂(A)の重合方法は公知の方法が利用できるが、塊状重合法、溶液重合法が好ましい。
そして、公知の技術、例えば重合反応時の撹拌速度、温度などの調整、重合開始剤、連鎖移動剤の添加等により、本発明の条件を充足するゴム変性スチレン系樹脂(A)を得ることができる。重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、t−ブチルパーオキシベンゾネート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、エチル−3,3−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブチレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等が挙げられる。また、連鎖移動剤としてはt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。
ゴム変性スチレン系樹脂(A)はマトリックスであるスチレン系樹脂と分散相を形成するゴム状重合体粒子からなる。ゴム状重合体粒子中のコア/シェル構造の割合は80体積%以上であり、好ましくは85体積%以上である。コア/シェル構造が80体積%未満である場合は透明性、特に実用的な透明性である平行線透過率が劣り好ましくない。
本発明において、ゴム状重合体粒子中のコア/シェル構造ゴム状重合体粒子の含有割合はゴム変性スチレン系樹脂を四酸化オスミウムで染色し、超薄切片法により試料を形成し、電子顕微鏡で10000倍に拡大した写真を撮影し、この拡大写真中の1000個以上の分散ゴム粒子についてその形状を測定し、次式により求める。
コア/シェル構造ゴム状重合体粒子の含有割合(体積%)=ΣmiDi/ΣniDi
(式中、niは粒子径Diのゴム状重合体粒子の個数を示し、miは粒子径Diのコア/シェル構造ゴム状重合体粒子の個数を示す。)
ゴム状重合体粒子の構造は、重合時の開始剤や撹拌数、ゴム状重合体等で制御できる。
ゴム変性スチレン系樹脂(A)におけるゴム状重合体粒子の体積中位粒子径(dv)は0.3〜2.0μmであり、好ましくは0.3〜1.0μmである。体積中位粒子径(dv)が0.3μm未満であると、得られるゴム変性スチレン系樹脂組成物の耐衝撃性が著しく低下し、2.0μmを越えるようなコア/シェル構造ゴム状重合体粒子を有するゴム変性スチレン系樹脂は透明性が低いものとなる。
体積中位粒子径(dv)は、重合時の開始剤や撹拌数、ゴム状重合体等で制御できる。
本発明において、体積中位粒子径(dv)はゴム変性スチレン系樹脂(A)をジメチルホルムアミドに溶解させ、レーザー回折方式粒度分布測定装置(コールター社製レーザー回折方式粒子アナライザーLS−230型)により測定し、体積基準の粒径分布曲線の中位粒子径をもって体積中位粒子径(dv)とする。
スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂(B)は、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体とを共重合してなる。ここで、(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル等をあげることができるが、好ましくは、メタクリル酸メチルである。重合方法としては、従来から公知の方法が採用できるが、塊状重合法、溶液重合法が好ましい。そして、公知の技術、例えば重合反応時の温度の調整、重合開始剤、連鎖移動剤の添加等により、本発明の条件を充足するスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂(B)を得ることができる。
スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂(B)の(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位の含有量は、好ましくは0〜80質量%、更に好ましくは5〜25質量%である。含有量が80質量%以上であると、透明性、耐衝撃性が低下する。
ゴム変性スチレン系樹脂組成物はゴム変性スチレン系樹脂(A)とスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂(B)からなる。ゴム変性スチレン系樹脂(A)とスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂(B)の比率は、(A):(B)=45〜100質量%:55〜0質量%、好ましくは(A):(B)=55〜100質量%:45〜0質量%である。ゴム変性スチレン系樹脂(A)が45質量%未満の場合には耐衝撃性が低い。
ゴム変性スチレン系樹脂組成物のJIS K7210に基づき測定されたメルトマスフローレイト(MFR)は1〜15g/10分であることが好ましい。該範囲外の場合は、透明性や加工性が低下する場合がある。
ゴム変性スチレン系樹脂組成物のマトリックスの屈折率は1.585以上であることが好ましい。屈折率が低いと、薄肉・高精細な光学レンズ用途に対し制限がある。
本発明を構成するゴム変性スチレン系樹脂組成物には、目的に応じスチレン系樹脂に用いられる公知の可塑剤、滑剤、酸化防止剤、着色剤、耐侯剤、帯電防止剤、難燃剤、摺動剤、顔料等や、スクリーンレンズに用いられる公知のガラスビーズや架橋樹脂粒子を添加することができる。また、これらは、製造時いずれの工程で添加しても差し支えなく、例えばゴム変性スチレン系樹脂(A)やスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂(B)の重合時や、ゴム変性スチレン系樹脂(A)やスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂(B)の溶融混練押出時等があげられる。
光学レンズ成形体は公知の手法により得ることができるが、押出成形、射出成形が好ましい。また、形状も公知のものが採用でき、少なくとも一方の面にレンチキュラーレンズ及び/又はフレネルレンズを設けたスクリーンレンズが好適な例としてあげられる。
次に本発明を実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
参考例1 ゴム変性スチレン系樹脂((A)―1)の重合
撹拌機を付した容積約5Lの第1完全混合型反応器、撹拌機を付した容積約15Lの第2完全混合型反応器、容積約40Lの塔式プラグフロー型反応器、予熱器を付した脱揮槽を直列に接続して構成した。スチレン−ブタジエン共重合体として旭化成ケミカルズ社製アサプレン670A(スチレン系単量体単位:40質量%)15質量部を、スチレン100質量部、エチルベンゼン15質量部で構成される混合溶液に溶解し、さらに1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン0.03質量部、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを0.05質量部を混合し原料溶液とした。この原料溶液を毎時7kgで温度115℃に制御した第1完全混合型反応器に導入した。第1完全混合型反応器より反応液を連続的に抜き出し、この反応液にn−ドデシルメルカプタンを毎時3.0g加えた後、温度130℃に制御した第2完全混合型反応器に導入した。なお、第2完全混合型反応器の撹拌数は150rpmで実施した。次いで第2完全混合型反応器より反応液を連続的に抜き出し、この反応液にn−ドデシルメルカプタンを毎時4.0g加えた後、流れの方向に向かって温度130℃から150℃の勾配がつくように調整した塔式プラグフロー型反応器に導入した。この反応液を予熱器で加温しながら、温度230℃で圧力1.3kPaに制御した脱揮槽に導入し、未反応単量体等の揮発分を除去した。この樹脂液をギアポンプで抜き出し、ストランド状に押出し切断することによりペレット形状のゴム変性スチレン系樹脂を得た。
参考例2 ゴム変性スチレン系樹脂((A)―2)の重合
第2完全混合型反応器の撹拌数を220rpmとした以外は参考例1と同様に行った。
参考例3 ゴム変性スチレン系樹脂((A)―3)の重合
スチレン−ブタジエン共重合体として旭化成ケミカルズ社製アサプレン670A(スチレン系単量体単位:40質量%)10.5質量部、および旭化成ケミカルズ社製タフデン2000A(スチレン系単量体単位:25質量%)4.5質量部を用いた以外は参考例2と同様に行った。
参考例4 ゴム変性スチレン系樹脂((A)―4)の重合
スチレン−ブタジエン共重合体として旭化成ケミカルズ社製タフデン2000A(スチレン含量が25質量%)15質量部を用い、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン0.06質量部、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを0.10質量部とし、第2完全混合型反応器の撹拌数を220rpmとした以外は実施例1と同様に行った。
参考例5 ゴム変性スチレン系樹脂((A)―5)の重合
第2完全混合型反応器の撹拌数を120rpmとした以外は参考例1と同様に行った。
参考例6 ゴム変性スチレン系樹脂((A)―6)の重合
第2完全混合型反応器の撹拌数を20rpmとした以外は参考例1と同様に行った。
参考例7 ゴム変性スチレン系樹脂((A)―7)の重合
内容積50Lの完全混合タイプの撹拌機付きオートクレーブ中に、スチレン30kg、スチレン−ブタジエン共重合体として旭化成社製アサプレン670A(スチレン系単量体単位含有量:40質量%)4.5kgを溶解し、原料液とした。この原料液にt−ドデシルメルカプタン48gを加え、窒素置換後密閉して157rpmで撹拌しながら115℃で6時間、塊状重合し、予備重合液を得た。次いで、内容積100Lの撹拌機付きオートクレーブに純水40kg、第三リン酸カルシウム140g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2gを加えて撹拌し、前記の予備重合液35kg及びアゾビスイソブチロニトリル61g、エチル−3,3−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブチレート5gを加えて、窒素置換後密閉して温度80℃で5時間、132℃で4時間重合し、重合を完結させた。得られたビーズを洗浄、脱水、乾燥した後、単軸押出機を用いて230℃にて押出を行いペレット形状のゴム変性スチレン系樹脂((A)―7)を得た。
参考例8 ゴム変性スチレン系樹脂((A)―8)の重合
スチレン−ブタジエン共重合体の代わりに旭化成ケミカルズ社製ジエン35A(スチレン含量が0質量%)15質量部を用い、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン0.06質量部、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを0.10質量部、第2完全混合型反応器の撹拌数を350rpmとした以外は参考例1と同様に行った。
参考例9 ゴム変性スチレン系樹脂((A)―9)の重合
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン0.03質量部、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを0.05質量部とし、撹拌数を250rpmとした以外は参考例4と同様に行った。
参考例10 ゴム変性スチレン系樹脂((A)―10)の重合
スチレン−ブタジエン共重合体として旭化成ケミカルズ社製アサプレン670A(スチレン系単量体単位:40質量%)9.4質量部、さらにポリブタジエンとして旭化成ケミカルズ社製ジエン35A(スチレン系単量体単位:0質量%)5.6質量部を用いた以外は参考例6と同様に行った。
参考例11 ゴム変性スチレン系樹脂((A)―11)の重合
第2完全混合型反応器の撹拌数を350rpmとした以外は参考例1と同様に行った。
参考例12 スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂((B)―1)の重合
容積約20Lの完全混合型攪拌槽である第一反応器と容積約40Lの攪拌機付塔式プラグフロー型反応器である第二反応器を直列に接続し、さらに予熱器を付した脱揮槽を2基直列に接続して構成した。スチレン83質量%、メタクリル酸メチル(以下MMA)17質量%で構成する単量体溶液100質量部に対し、エチルベンゼン15質量部、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート0.01質量部、n−ドデシルメルカプタン(以下n−DDM)0.1質量部、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート0.03質量部を混合し原料溶液とした。この原料溶液を毎時6.0kgで127℃に制御した第1反応器に供給した。1反応器第2完全混合型反応器より反応液を連続的に抜き出し、127℃から155℃の勾配がつくように調整した第二反応器に導入した。次に予熱器で160℃に加温した後67kPaに減圧した第一脱揮槽に導入し、さらに予熱器で230℃に加温した後1.3kPaに減圧した第二脱揮槽に導入し単量体を除去した。これをストランド状に押出し切断することによりペレット形状のスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂を得た。
参考例13 スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂((B)―2)の重合
単量体溶液をスチレン70質量%、メタクリル酸メチル(以下MMA)30質量%で構成した以外は参考例12と同様に行った。。
参考例14 スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂((B)―3)の重合
単量体溶液をスチレン60質量%、メタクリル酸メチル(以下MMA)40質量%で構成した以外は参考例12と同様に行った。
実施例1〜7、比較例1〜4
上記の方法で得られた(A)−1〜(A)−11の物性評価結果を表1及び表2に示した。
実施例8〜11、比較例5
ゴム変性スチレン系樹脂(A)とスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂(B)を40mm単軸押出機を用い温度230℃でストランド状に押出し、ペレタイザーにて切断することによりペレット形状のゴム変性共重合樹脂組成物を得た。物性評価結果を表3に示した。
Figure 2007031560
Figure 2007031560
Figure 2007031560
尚、評価は下記の方法によった。
(1)寸法安定性
Tダイ形式のシート押出機を用いて、シリンダー温度230℃で厚さ2mmのシートを得た。このシートより18cm×18cmの試験片を切り出し、試験片より大きめの鋼板に挟んで、90℃にて5時間加熱した後、24時間放冷した。試験片を取り出し、30cm×23cmの容器に平置きした後、試験片の片面のみが水に浸るように、容器に純水を注いだ。室温にて24時間放置した後、試験片の4隅の反り上がり量(mm)を測定し、これらの平均値を反り量とした。反り量が0.4mm以下を合格とした。
(2)透明性
射出成形機(東芝機械社製IS−50EPN)を用いて、シリンダー温度200℃で厚さ1mm、2mm、3mmの3段プレートを成形した。この3段プレートの2mm部を用い、ASTM D1003に準拠し、ヘーズメーター(日本電色工業社製NDH−1001DP型)を用いてへーズ、さらに実用的な透明性として平行線透過率を測定した(単位:%)。ヘーズが30%以下、平行線透過率が60%以上を合格とした。
(3)耐衝撃性
JIS K7111に基づき、ノッチタイプAを有するタイプ1試験片を用い、打撃方向はエッジワイズを採用してシャルピー衝撃強さを測定した(単位:kJ/m)。
尚、測定機は東洋精機製作所社製デジタル衝撃試験機を使用した。シャルピー衝撃強さが4kJ/m以上を合格とした。
(4)メルトマスフローレイト(MFR)は、JIS K7210に基づき、温度200℃、荷重49Nで樹脂ペレットを用いて測定した(単位:g/10分)。なお、測定機は東洋精機製作所社製メルトインデックサ(F−F01)を使用した。
(5)マトリックスの屈折率
試料3.5gをトルエン350mlに温度25℃で24時間かけて溶解させた後、容量500mlの遠心管に移し、温度10℃以下、14000rpmの条件で40分間遠心分離した。沈殿物を分離後、上澄み液をロータリーエバポレーターで濃縮し、温度70℃の真空乾燥器で24時間乾燥させた。乾燥物をプレス成し、ATAGO精密アッベ屈折計 III型(アタゴ社製)で測定した。

Claims (4)

  1. スチレン系単量体単位の含有量が20〜50質量%であるスチレン−ブタジエン共重合体の存在下、スチレン系単量体をグラフト重合してなるゴム変性スチレン系樹脂であって、前記樹脂の分散相を形成するゴム状重合体粒子の80体積%以上がコア/シェル構造を有し、ゴム状重合体粒子の体積中位粒子径(dv)が0.3〜2.0μmであるゴム変性スチレン系樹脂(A)45〜100質量%と、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体を共重合してなるスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂(B)0〜55質量%を含有するゴム変性スチレン系樹脂組成物からなる成形体。
  2. 成形体が押出成形体又は射出成形体ある請求項1記載の成形体。
  3. 成形体が、光学レンズ成形体である請求項1又は2記載の成形体。
  4. 成形体が、スクリーンレンズである請求項1〜3のいずれか1項記載の成形体。
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