JP2007029981A - 亀裂進展抑制方法及び溶接継手構造体 - Google Patents

亀裂進展抑制方法及び溶接継手構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】溶接継手構造体の溶接接合部において、亀裂の進展を抑制または阻止することができる亀裂進展抑制方法を提供すること。
【解決手段】ストリンガ13のフランジ部13aに重ね合わせたスキン11を溶接により接合してなる溶接継手構造体の亀裂進展抑制方法が、スキンとフランジ部13aとを摩擦撹拌接合により溶接して摩擦撹拌接合部14を形成する溶接接合工程と、摩擦撹拌接合部14に圧縮の残留応力を付与し、摩擦撹拌接合部14を貫通して接合部裏面側まで到達する塑性ひずみを入れる圧縮残留応力付与工程とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、たとえば航空機や高速車両の構造体等に適用される亀裂進展抑制方法及び溶接継手構造体に関する。
従来より、たとえば航空機、ロケット、高速車両、高速船等のように高速で移動する移動体においては、軽量化の観点から機体や車体等の構造体にアルミニウム合金が多く使用されている。このようなアルミニウム合金製の構造体においては、アルミニウム製構造部材を重ね合わせて接合する方法として、TIGまたはMIG等のアーク溶接が一般的に採用されている。しかし、たとえば航空機の機体等のように構造部材に薄板があると、溶接熱等により接合部近傍が軟化して強度を低下させたり、あるいは、熱ひずみが生じて組み付けを困難にするので、薄板を骨材にリベットで接合する方法が多用されている。
上述した航空機の機体は、通常スキンストリンガ構造と呼ばれるパネル構造が採用されている。このパネル構造は、ストリンガと呼ばれる骨材(補強材)を井桁状に結合してスキンと呼ばれる薄板(外板)を接合したものであり、薄板を折曲してなる骨材のフランジ部と薄板とを重ね合わせて接合される。
しかし、上述した航空機のパネル構造にリベット接合を採用すると、薄板を重ね合わせた状態の外板及びフランジ部は互いに溶接されておらず、依然として独立状態となっている。このため、リベット穴が応力集中元となり、長期間の使用によりリベット穴から疲労損傷を生じる可能性があるので、定期的に検査を行うなどメンテナンス費用が嵩むという問題が指摘されている。
このような背景から、近年においては、金属板材を摩擦により接合する摩擦撹拌接合法(Friction Stir Welding; 以下では「FSW」ともいう)と呼ばれる溶接方法が提案されている。この摩擦撹拌接合法は、高速で回転する工具を接合部に押し当てて摩擦熱により局部的に軟化させ、接合部を溶融させることなくかき混ぜて接合する技術であり、リベット接合と比較して生産速度が速く、製造コストの低減も可能とされる。
また、溶接接合部に圧縮残留応力を負荷して疲労強度や耐食性を改善するため、溶接継手の表面及び少なくとも1つの加工物の表面の少なくとも一部分に圧縮残留応力の層を選択的に発生させる技術が開示されている。この場合、たとえば摩擦撹拌溶接継手を形成する形成ステップと同時にバニシ仕上げを行うバニシ仕上げステップを含み、このバニシ仕上げステップにより圧縮残留応力の層を選択的に発生させて溶接接合部の疲労強度や耐食性を向上させている。(たとえば、特許文献1参照)
特表2005−508256号公報(図3及び図7参照)
ところで、上述したスキンストリンガ構造と呼ばれるパネル構造に摩擦撹拌接合法を採用する場合には、外板及びフランジ部の薄板を二枚重ね合わせた状態とし、上面側から工具を押し当てて接合する。このような摩擦撹拌接合法で接合した溶接接合部には、溶接時に接合部が収縮するため、引張の残留応力が存在することになる。このため、溶接接合部及びその近傍に亀裂が存在していると、引張残留応力が亀裂を広げて拡大する方向に作用するので、亀裂の進展が促進されるという問題が生じてくる。
また、摩擦撹拌接合方法の溶接接合部は、スキンで発生した亀裂が直接ストリンガに伝播するので、亀裂が外板に留まらず補強材側まで進展するという問題がある。なお、リベット接合の接合部では、リベットを介してスキンとストリンガとが結合されるため、スキンに発生した亀裂がストリンガまで直接伝播することはない。
このような背景から、たとえばスキンストリンガ構造等の接合部に生産性やコストの面で利点を有している摩擦撹拌接合法等の溶接による接合構造を採用した場合において、溶接接合部に存在する引張残留応力を受けて亀裂が進展するのを抑制または阻止するための技術開発が望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、溶接継手構造体の溶接接合部において、亀裂の進展を抑制または阻止することができる亀裂進展抑制方法を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る亀裂進展抑制方法は、骨材に重ね合わせた薄板を溶接により接合してなる溶接継手構造体の亀裂進展抑制方法であって、
前記薄板と前記骨材とを溶接して溶接接合部を形成する溶接接合工程と、前記溶接接合部に圧縮応力を付与し、接合部を圧縮して延ばすことで前記溶接接合部を貫通して接合部裏面側まで到達する塑性ひずみを入れる圧縮残留応力付与工程と、を備えていることを特徴とするものである。
このような亀裂進展抑制方法によれば、薄板と骨材とを溶接して溶接接合部を形成する溶接接合工程と、溶接接合部に圧縮応力を付与し、溶接接合部を貫通して接合部裏面側まで到達する塑性ひずみを入れる圧縮残留応力付与工程と、を備えているので、溶接接合工程で溶接が完了した後の溶接接合部に対し、圧縮残留応力付与工程で接合部裏面まで到達するように塑性ひずみを入れることにより、溶接接合部においては、溶接時に発生した引張の残留応力が除去されるか、あるいは、圧縮の残留応力が負荷された状態となり、亀裂の進展が抑制される。
上記の亀裂進展抑制方法において、前記圧縮の残留応力は前記溶接接合部の複数箇所に付与されることが好ましく、これにより、溶接時に発生した引張の残留応力を溶接接合部から効率よく除去し、あるいは、圧縮の残留応力を効率よく負荷することができる。
上記の亀裂進展抑制方法において、前記圧縮の残留応力は、各々異なる工程で複数箇所に付与されることが好ましく、これにより、溶接時に発生した引張の残留応力を溶接接合部から効率よく確実に除去し、あるいは、圧縮の残留応力を効率よく確実に負荷することができる。
上記の亀裂進展抑制方法において、前記溶接接合部の両側に存在する非溶接部に圧縮の残留応力を付与することが好ましく、これにより、亀裂の進展をより一層抑制することができる。
上記の亀裂進展抑制方法において、前記圧縮残留応力付与工程は、ローラまたはボールを用いたバーニシング加工であることが好ましく、これにより、局所的に作用する比較的低い荷重により、溶接接合部を貫通して接合部裏面側まで到達する深い塑性ひずみを容易かつ確実に入れることができる。
この場合のバーニシング加工は、荷重制御により押込量を制御することが好ましく、これにより、平面が出ていない溶接接合部に対する押込量を確実に制御できる。
上記の亀裂進展抑制方法において、前記溶接を摩擦撹拌接合とし、該摩擦撹拌接合と前記バーニシング加工とを同一面側から施工すれことが好ましく、これにより、摩擦撹拌接合の装置をそのまま使用して工具を交換すれば、バーニシング加工を容易に施工することができる。
この場合、前記摩擦撹拌接合及び前記バーニシング加工は、荷重制御可能な共通ベッド上で施工されることが好ましい。
本発明の溶接継手構造体は、骨材に重ね合わせた薄板を溶接により接合してなる溶接継手構造体に、請求項1から8のいずれかに記載された亀裂進展制御方法により亀裂進展抑制処理を施したことを特徴とするものである。
このような溶接継手構造体によれば、請求項1から8のいずれかに記載された亀裂進展制御方法により亀裂進展抑制処理が施されているので、溶接接合工程で溶接が完了した後の溶接接合部に対し、圧縮残留応力付与工程で接合部裏面まで到達する塑性ひずみが入る。このため、溶接接合部においては、溶接時に発生した引張の残留応力が除去されるか、あるいは、圧縮の残留応力が負荷された状態となるため、亀裂の進展を抑制することができる。
上述した本発明によれば、溶接接合工程で溶接が完了した後の溶接接合部に対し、圧縮残留応力付与工程で接合部裏面まで到達するように入れられた塑性ひずみにより、溶接接合部においては、溶接時に発生した引張の残留応力が除去されるか、あるいは、圧縮の残留応力が負荷された状態になるので、溶接継手構造体における亀裂の進展を抑制して耐久性や信頼性を向上させることができる。従って、溶接接合部における亀裂の進展を定期的に検査する間隔を延長することができるため、信頼性を損なうことなくメンテナンス費用を低減することが可能になる。
特に、本発明を航空機の機体等に採用されるスキンストリンガ構造の接合部に適用すれば、生産性やコストの面で利点を有している摩擦撹拌接合法の溶接による接合構造を採用し、亀裂の進展を抑制または阻止して亀裂進展の検査間隔を延長することができる。
すなわち、本発明によれば、溶接継手構造体の溶接接合部において、亀裂の進展を抑制または阻止することが可能な亀裂進展抑制方法を提供するとともに、溶接構造部における亀裂の進展が抑制または阻止された溶接継手構造体を提供することができるという顕著な効果が得られる。
以下、本発明に係る亀裂進展抑制方法及び溶接継手構造体の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図3は、本発明の亀裂進展抑制方法を適用する溶接継手構造体の一例として、航空機の胴体等に採用されているスキンストリンガ構造体10を示している。このスキンストリンガ構造体10は、アルミニウム合金よりなる薄板のスキン(外板)11を、同じくアルミニウム合金製の骨材を井桁状に組んだストリンガ構造体に、摩擦撹拌接合法(以下、「FSW」と呼ぶ)等の溶接により接合したパネル構造体である。図示の例では、機体周方向(横手方向)の骨材であるフレーム12と、機体長手方向(機体軸方向)の骨材であるストリンガ13とを井桁状に組むことで、スキン11を接合するためのストリンガ構造体が形成されている。なお、上述したフレーム12及びストリンガ13は、いずれもアルミニウム合金の板材を折曲成形した部材である。
ここで、スキンストリンガ構造体10の接合部をFSWにより接合し、この接合で摩擦撹拌接合部(以下、「FSW接合部」と呼ぶ)14に発生した引張の残留応力を除去する亀裂進展抑制方法を図1に基づいて説明する。
図1は、骨材に重ね合わせた薄板を溶接により接合してなる溶接継手構造体の亀裂進展抑制方法を示す図で、(a)はFSWにより2枚の薄板を接合する溶接接合工程、(b)はFSWにより形成されたFSW接合部14に塑性ひずみを入れる圧縮残留応力付与工程を示している。
図1(a)の溶接接合工程は、薄板のスキン11と、薄板のストリンガ13を折曲したフランジ部13aとを重ね合わせ、摩擦撹拌接合用工具(以下、「FSW工具」と呼ぶ)20により接合するものである。FSW工具20は、円柱状の回転子21と、回転子21の回転軸上先端(下端)に突設されたプローブ22とを具備して構成され、図示しない駆動装置により高速で回転する。なお、プローブ22は、円柱状、または少なくとも先端を円錐状や半球状とされる。
プローブ22の軸方向長さは、FSW工具20が接する部材(たとえばストリンガ13のフランジ部13a)の肉厚よりも長く、重ね合わせた2枚の部材(フランジ部13a及びスキン11)を合計した厚さよりも短くなるように設定されている。
ストリンガー13のフランジ部13aとスキン11との接合は、最初にフランジ部13aを上にして両薄板部材を重ね合わせた状態とし、回転子21及びプローブ22を高速で時計廻り方向(矢印Z方向)に回転させながら、回転子21及びプローブ22を所定の力Yにて上方から押し当てる。この結果、フランジ部13a及びスキン11は摩擦熱により溶融し、プローブ22が両部材内に挿入される。この挿入は、回転子21のショルダー23がフランジ部13aに当接するまで行われる。
このとき、回転子21が高速で回転しているため、フランジ部13aとプローブ22及びショルダー23との摺動により摩擦熱が発生する。このため、FSW工具20が接触する近傍のフランジ部13a及びスキン11には、部材が軟化するとともに撹拌及び塑性流動を生じて、空洞のないFSW接合部14が形成される。この結果、フランジ部13aとスキン11とが接合され、この状態のままFSW工具20を長手方向(矢印X方向)へ移動させると、両部材は線状のFSW接合部14により一体に接合される。
図1(b)の圧縮残留応力付与工程は、上述した溶接接合工程の後に行われる工程である。この残留圧縮付与工程では、溶接接合部であるFSW接合部14に圧縮の残留応力を付与し、接合部を接合線方向に延ばすことにより、FSW接合部14を貫通して接合部裏面まで到達する塑性ひずみが入れられる。
具体的に説明すると、FSW接合部14に対し圧縮応力を施すため、バーニシング工具30を用いてバーニシング加工を行うものである。バーニシング工具30は、たとえば図2(a)に示すように、ホルダ31が回動自在に支持する剛球32を備えた構成とされ、図示しない荷重発生源が動作することにより、FSW接合部14の上面から下向きに剛球32が荷重Fで押圧する。また、このバーニング工具30は、荷重Fを付与しながら長手方向(矢印X方向)へ移動可能とされる。従って、矢印Y方向の押圧と、矢印X方向の移動は上述したFSW工具と同様であるから、荷重発生源や移動機構など基本の装置構成を共用し、工具を交換して使用できるようにすればよい。
また、図1(b)に示すバーニシング加工は、FSW接合部14の幅方向(矢印Xと直行する周方向)に所望の間隔を設けた異なる2箇所に施工されている。すなわち、押圧を受けて表面の凹凸がなくなったバーニシング加工部が、FSW接合部14の上面に2本の直線状となって形成されている。
このようなバーニシング加工は、FSW接合部14の複数箇所に圧縮の残留応力を付与するように施工することが好ましい。また、複数箇所のバーニシング加工は、各々異なる工程で時間差を設けて実施することが好ましい。
さて、図4(a)は、FSW接合部14に1本のバーニシング加工を施す1パスの場合を示し、図4(b)は、FSW接合部14の異なる位置に2本のバーニシング加工を施す2パスの場合を示している。
図5は、上述した図4の1パス及び2パスの場合について、それぞれ剛球32の押込み量(すなわち押込み荷重)を変化させることにより、FSW接合部14における残留応力がどのように変動するかを実験した結果を示している。なお、図5において、実線が1パスを示し、破線が2パスを示している。
図5の実験結果を見ると、1パスより2パスの方が引張の残留応力除去効果が大きくなり、しかも、差込み量が大きいほど引張の残留応力除去効果が大きいことが分かる。
また、図6に示す板厚方向距離と塑性ひずみ量との関係を見ても、押込み量を大きくした場合(図示のグラフでは押込み量0.2mm)の方が、塑性ひずみ量が板厚方向の広範囲にわたって大きくなることがわかる。すなわち、荷重Fを大きくして押込み量を増すことにより、板厚方向の深い位置まで大きな塑性ひずみが生じて引張の残留応力を除去し、圧縮残留応力を付与できることが分かる。
図7は、バーニシング加工を行う位置及びパス数を変化させ、繰り返し荷重のサイクル数と亀裂長さとの関係に関する試験の説明図である。なお、図7の試験1〜4では、いずれもスキン11とストリンガ13とを重ね合わせ、ストリンガ13の上面からFSWを行って接合するとともに、初期亀裂15がスキン11側に形成されている。
図7(a)に示す試験1では、FSW接合部14の中央部付近に比較的弱い荷重Fwで1パスのバーニシング加工を行った試験体が使用される。
図7(b)に示す試験2では、FSW接合部14の両端部付近に比較的強い荷重Fsで2パスのバーニシング加工を行った試験体が使用される。
図7(c)に示す試験3では、FSW接合部14の両端部付近に比較的強い荷重Fwで2パスのバーニシング加工を行い、さらに、FSW接合部14の近傍となる両側の非溶接部に荷重fでバーニシング加工を行った試験体が使用される。
図7(d)に示す試験4では、FSW接合部14に対するバーニシング加工は行わず、FSW接合部14の近傍となる両側の非溶接部にのみ荷重fでバーニシング加工を行った試験体が使用される。
図8には、FSWによる接合のみの試験体及び上述した試験1〜4の試験体について、各試験体毎の試験結果と、アルミニウム合金板材(2024−T3アルミ/t=4mm)の解析値とが示されている。この図では、横軸が繰り返し荷重のサイクル数、縦軸が亀裂長さであり、亀裂長さが略鉛直方向へ急増した時点で試験体が破損したことを意味している。なお、初期亀裂15がスキン11側に形成されているので、細線で示すストリンガ13側の亀裂進展は、太線で示すスキン11側の亀裂がストリンガ13側に進展した後となる。
この試験結果を見ると、約17万回程度のサイクル数で破損する実線表示のFSWのみの場合(以下、「比較基準」と呼ぶ)と比較して、点線表示とした試験1及び一点鎖線表示とした試験4の試験体は寿命が短くなっている。
このうち、サイクル数が15万回程度で破損する試験1は、圧縮残留応力が深く進展していないためと推測され、比較基準との比較においても寿命低下は比較的小さい。このため、バーニシング加工の加重を増すことで圧縮残留応力の付与がスキン11側まで深く進展し、比較基準よりも寿命が延びるものと期待される。換言すれば、中途半端なバーニシング加工は、かえって寿命を低下させることとなる。
一方、試験4の場合は、FSW接合部14へのバーニシング加工がなく、FSW接合部14近傍の非溶接部のみが圧縮されている。このため、FSW接合部14においては、残留する引張応力が非溶接部を圧縮した影響により増大してしまい、比較基準よりも寿命が低下したものと推測される。
続いて、破線表示とした試験2の結果を見ると、比較基準より約2万回程度寿命が延びている。これは、FSW接合部14に対する比較的強い荷重のバーニシング加工が、引張の残留応力を除去して圧縮の残留応力を付与するので、亀裂の進展阻止に有効であることを実証している。
また、二点鎖線表示とした試験3の結果を見ると、寿命が比較基準の2倍以上に延びている。これは、FSW接合部14に対する比較的強い荷重Fsのバーニシング加工と、FSW接合部14の近傍となる非溶接部に対する圧縮との相互作用により、FSW接合部14の引張残留応力が除去され、かつ、圧縮の残留応力が適切に付与されているためと推測される。特に試験3の場合では、解析値ではあるが、接合しない板材よりも優れた特性を示すことがわかる。
また、図8に示す矢印はスキン側に入れた亀裂が、ストリンガ側に貫通した時期を示している。亀裂が貫通すると急速に亀裂が進展する傾向がある。比較基準であるFSWのみの場合には、ストリンガ側に亀裂が貫通した時点(約14万回)でのスキン側の亀裂サイズは7mmであるのに対して、試験2の例では亀裂が貫通した時点(約17万回)でのスキン側の亀裂長さは、18mmである。また、試験3の例では亀裂が貫通した時点(約33万回)でのスキン側の亀裂長さも、18mmである。亀裂のサイズが大きいほど検査で亀裂が発見しやすいことから、試験2,3の場合には、急速な亀裂の進展になる前に検査により亀裂が発見しやすくなり、亀裂の進展が急速になり破壊する前に検査により破壊の兆候を発見し、補修を行うことで、破壊を防止することが可能になる。
図9は、図7と同様に、バーニシング加工を行う位置及びパス数を変化させ、繰り返し荷重のサイクル数と亀裂長さとの関係に関する試験の説明図である。なお、図9の試験5〜7では、いずれもスキン11とストリンガ13とを重ね合わせ、ストリンガ13の上面からFSWを行って接合するまでは上述した試験1〜4と同様であるが、初期亀裂15をストリンガ13側に形成した点が異なっている。
図9(a)に示す試験5では、FSW接合部14の両端部付近に比較的強い荷重Fsで2パスのバーニシング加工を行った試験体が使用される。
図9(b)に示す試験6では、FSW接合部14の両端部付近に比較的強い荷重Fwで2パスのバーニシング加工を行い、さらに、FSW接合部14の近傍となる両側の非溶接部に荷重fでバーニシング加工を行った試験体が使用される。
図9(c)に示す試験7では、FSW接合部14に対するバーニシング加工は行わず、FSW接合部14の近傍となる両側の非溶接部にのみ荷重fでバーニシング加工を行った試験体が使用される。
図10は、FSWによる接合のみの試験体及び上述した試験5〜7の試験体について、各試験体毎の試験結果を示している。この図では、横軸が繰り返し荷重のサイクル数、縦軸が亀裂長さであり、亀裂長さが略鉛直方向へ急増した時点で試験体が破損したことを意味している。なお、初期亀裂15がストリンガ13側のFSW接合部14に形成されているので、太線で示すスキン11側の亀裂進展は、細線で示すストリンガ13(FSW接合部14)側の亀裂がスキン11側に進展した後となる。
この試験結果を見ると、約10万回程度のサイクル数で破損する実線表示のFSWのみの場合(以下、「比較基準」と呼ぶ)と比較して、一点鎖線表示とした試験7の試験体は略同様の結果となっている。これは、FSW接合部14へのバーニシング加工がなく、FSW接合部14近傍の非溶接部のみが圧縮されているため、初期亀裂15が形成されたFSW接合部14においては、残留する引張応力が非溶接部を圧縮した影響により増大し、比較基準よりも若干寿命が低下したものと推測される。
一方、破線表示とした試験5の場合は、FSW接合部14へ2パスのバーニシング加工を施したことにより、比較基準の約3倍となる30万回程度まで寿命が延びている。これは、FSW接合部14に対する比較的強い荷重のバーニシング加工が、引張の残留応力を除去して圧縮の残留応力を付与するので、亀裂の進展阻止に極めて有効であることを実証している。
また、二点鎖線表示とした試験6の結果を見ると、比較基準の4倍近い39万回程度まで寿命が延びている。これは、FSW接合部14に対する比較的強い荷重Fsのバーニシング加工と、FSW接合部14の近傍となる非溶接部に対する圧縮との相互作用により、FSW接合部14の引張残留応力が除去され、かつ、圧縮の残留応力が適切に付与されているためと推測される。
このように、2枚の薄板であるスキン11及びストリンガ13(フランジ部13a)を重ね合わせてFSWにより接合したFSW接合部14は、たとえばバーニシング工具30等によりバーニシング加工を施す残留圧縮応力付与工程を実施することにより、圧縮の残留応力が付与され、FSW接合部14を貫通して接合部裏面まで到達する塑性ひずみが入ったスキンストリンガ構造体10となる。このため、FSW接合時に発生し亀裂の進展を促進する引張の残留応力が除去されるか、あるいは、亀裂の進展を抑制する圧縮残留応力が負荷された状態となるので、亀裂の進展が抑制または阻止されて破損に至るまでの寿命が延びる亀裂進展阻止方法となる。
このような亀裂進展阻止方法においては、バーニシング加工等による圧縮残留応力の付与をFSW接合部14の複数箇所に施すことにより、引張の残留応力除去及び圧縮の残留応力付与が効率よくなされるので、1箇所に付与する場合より亀裂の進展抑制効果が向上して寿命を延ばすことができる。この場合、複数箇所同時にバーニシング加工を行ってもよいが、効率よく確実に圧縮残留応力を付与するためには、時間的にずれのある異なる工程でバーニシング加工を行うことが好ましい。
すなわち、たとえば図1(b)に示す例においては、FSW接合部14の幅方向(矢印X方向と直行する周方向)に所望の間隔を設け、2本の直線状となるようにバーニシング加工が施工されている。また、このような複数箇所のバーニシング加工は、図1(b)に示す例において、二つのバーニシング工具30を用意し、矢印X方向の移動に時間差を設けてある。
また、上述した試験結果からも明らかなように、FSW接合部14の両側に存在する非溶接部に対し、特にFSW接合部14に比較的近い位置にバーニシング加工等により圧縮の残留応力を付与することにより、亀裂進展阻止の効果が大幅に向上して寿命を飛躍的に延ばすことができる。
また、バーニシング加工により圧縮残留応力を付与する場合、荷重制御によりバーニシング工具30の押込量を制御する。この結果、通常平面とはならないFSW接合部14に対し、押込量を確実に制御して所望の圧縮残留応力が発生する塑性ひずみを接合部裏面側まで確実に入れることができる。この場合、FSW接合とバーニシング加工を同じ面から施工するようにすれば、いずれの工程も工具の荷重制御が必要になることから、同一の装置により、特に荷重制御が可能な共通ベッド上で施工するようにすれば、スキンストリンガ構造体10を移動させることなくFSW工具20とバーニシング工具30とを交換して施工できるようになり、移動等の作業時間短縮や装置の一体化等によるコストの低減に有効である。
ところで、上述した実施形態では、バーニシング加工をFSW接合部14の上面(フランジ部13a)側から実施していたが、FSW接合部14の裏面(スキン11)側から実施してもよい。
また、バーニシング加工を行うバーニシング工具30については、上述した剛球32を備えた構成に限定されることはなく、たとえば図2(b)に示す変形例のように、支持部材33に回動自在に支持されたローラ34を備えたバーニシング工具30Aを採用することも可能である。
上記の説明では、薄板(スキン11)と骨材(ストリンガ13)とがFSWにより接合されるものとしたが、たとえばTIG溶接やMIG溶接等の溶接により接合された溶接接合部(FSW接合部14に相当する部分)に対してバーニシング加工等の圧縮残留応力付与工程を実施し、この溶接接合部を貫通して接合部裏面側まで到達するように塑性ひずみを入れてもよく、このような亀裂進展抑制方法及び溶接継手構造体としてもFSWによる接合と同様に亀裂の進展を抑制することができる。
上述しように、本発明の亀裂進展抑制方法によれば、スキンストリンガ構造体10のような溶接継手構造体における亀裂の進展を抑制し、さらに亀裂の発見しやすさを向上させることも可能であるため、耐久性や信頼性を向上させることができるので、FSW接合部14等の溶接接合部における亀裂の進展を定期的に検査する間隔を延長することができるようになって、信頼性を損なうことなくメンテナンス費用を低減できる。特に、航空機の機体等に採用されるスキンストリンガ構造10のFSW接合部14に適用すれば、生産性やコストの面で利点を有している摩擦撹拌接合法(FSW)の溶接による接合構造を採用し、亀裂の進展を抑制または阻止して亀裂進展の検査間隔を延長することができる。
また、上述した亀裂進展抑制方法により亀裂進展処理を施したスキンストリンガ構造体10等の溶接継手構造体は、亀裂の進展が抑制されてメンテナンス費用を低減できる信頼性の高い構造体となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係る亀裂進展抑制方法の一実施形態を示す図で、(a)は溶接接合工程を示す斜視図、(b)は圧縮残留応力付与工程を示す斜視図である。 図1(a)で使用するバーニシング工具の一例を示す図で、(a)は剛球を使用した構成例、(b)はローラを使用した変形例である。 本発明に係る溶接継手構造体の一例として、スキンストリンガ構造体を示す斜視図である。 図4(a)は、摩擦撹拌接合部に1本のバーニシング加工を施す1パスの場合を示し、図4(b)は、摩擦撹拌接合部の異なる位置に2本のバーニシング加工を施す2パスの場合を示している。 図4の1パス及び2パスの場合について、それぞれ剛球の押込み量を変化させて摩擦撹拌接合部における残留応力の変動を実験した結果を示すグラフである。 板厚方向距離と塑性ひずみ量との関係を示すグラフである。 バーニシング加工を行う位置及びパス数を変化させ、繰り返し荷重のサイクル数と亀裂長さとの関係に関する試験の説明図であり、(a)は試験1、(b)は試験2、(c)は試験3及び(d)は試験4の状況が示されている。 摩擦撹拌接合のみの試験体及び試験1〜4の試験体について、各試験体毎の試験結果を示すグラフである。 バーニシング加工を行う位置及びパス数を変化させ、繰り返し荷重のサイクル数と亀裂長さとの関係に関する試験の説明図であり、(a)は試験5、(b)は試験6及び(c)は試験7の状況が示されている。 摩擦撹拌接合のみの試験体及び試験5〜7の試験体について、各試験体毎の試験結果を示すグラフである。
符号の説明
10 スキンストリンガ構造体(溶接継手構造体)
11 スキン(外板)
12 フレーム
13 ストリンガ
13a フランジ部
14 摩擦撹拌接合部(FSW接合部)
20 摩擦撹拌接合用工具(FSW工具)
30 バーニシング工具

Claims (9)

  1. 骨材に重ね合わせた薄板を溶接により接合してなる溶接継手構造体の亀裂進展抑制方法であって、
    前記薄板と前記骨材とを溶接して溶接接合部を形成する溶接接合工程と、
    前記溶接接合部に圧縮応力を付与し、前記溶接接合部を貫通して接合部裏面側まで到達する塑性ひずみを入れる圧縮残留応力付与工程と、を備えていることを特徴とする亀裂進展抑制方法。
  2. 前記圧縮の残留応力が前記溶接接合部の複数箇所に付与されることを特徴とする請求項1に記載の亀裂進展抑制方法。
  3. 前記圧縮の残留応力が、各々異なる工程で複数箇所に付与されることを特徴とする請求項2に記載の亀裂進展抑制方法。
  4. 前記溶接接合部の両側に存在する非溶接部に圧縮の残留応力を付与することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の亀裂進展抑制方法。
  5. 前記圧縮残留応力付与工程は、ローラまたはボールを用いたバーニシング加工であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の亀裂進展抑制方法。
  6. 前記バーニシング加工は、荷重制御により押込量を制御することを特徴とする請求項5に記載の亀裂進展抑制方法。
  7. 前記溶接を摩擦撹拌接合とし、該摩擦撹拌接合と前記バーニシング加工とが同一面側から施工されることを特徴とする請求項5または6に記載の亀裂進展制御方法。
  8. 前記摩擦撹拌接合及び前記バーニシング加工が、荷重制御可能な共通ベッド上で施工されることを特徴とする請求項7に記載の亀裂進展抑制方法。
  9. 骨材に重ね合わせた薄板を溶接により接合してなる溶接継手構造体に、請求項1から8のいずれかに記載された亀裂進展制御方法により亀裂進展抑制処理を施したことを特徴とする溶接継手構造体。
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