JP2007024681A - 超音波流体計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 超音波流体計測装置において、一対のトランスデューサ間における超音波の伝搬時間を正確に測定する。
【解決手段】 被験流体を流通させる測定管11に設けられたケース112a内にトランスデューサ12aを収容し、このトランスデューサ12aの振動板121bが被験流体に接する面の反対側の面にヒータ121eを設けた。このヒータ121eへの供給電流が温度調整手段131mで制御され、振動板121bが所定の温度に調整されるので、温度に依存する振動板121bのばね定数を一定に保つことができ、その固有振動数の変動を抑制できる。よって、トランスデューサの受信周波数を一定に保つことができ、簡単な構成で被験流体に関する所定の演算の精度を維持することができる。また、トランスデューサの振動板121bの結露を防止し、超音波の受信障害を回避できる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、超音波流体計測装置に関し、詳細には、一対のトランスデューサから発射された超音波の受信波周波数を規定値に制御することで、被験流体に関する所定の演算の基礎となる超音波の伝搬時間を正確に測定する技術に関する。
従来、一対のトランスデューサを流れの方向にずらして配置し、上流側のトランスデューサから流れに対して順方向に超音波を発射し、これが下流側のトランスデューサで受信されるまでの第1の伝搬時間を測定するとともに、下流側のトランスデューサから流れに対して逆方向に超音波を発射し、これが上流側のトランスデューサで受信されるまでの第2の伝搬時間を測定し、これら第1及び第2の伝搬時間をもとに、被験流体の流量等を算出する超音波流体計測装置が知られている。この超音波流体計測装置では、第1及び第2の伝搬時間を測定する際に、ゼロクロス点と呼ばれる、トランスデューサの出力電圧がゼロレベルを過ぎる時点を特定し、超音波が発射された時点からこのゼロクロス点までの時間を経過時間として測定する。受信側のトランスデューサに先頭波が到達した時点からゼロクロス点までの経過時間を検知遅れ時間として設定し、この検知遅れ時間を経過時間から減算して、伝搬時間を算出する。
ここで、検知遅れ時間は、常に一定ではなく、トランスデューサの振動板の固有振動数の製造上のばらつきや、使用環境(たとえば、温度)の相違等、種々の条件により変化する。検知遅れ時間が変化したにも拘わらず、一定の検知遅れ時間を保持することは、伝搬時間の検出誤差となり、延いては被験流体の流量等が正確に算出できなくなる。
このような検知遅れ時間の変化に対応した超音波流体計測装置として、次のものが知られている。すなわち、送信側のトランスデューサから超音波を発射するとともに、この送信側のトランスデューサの出力信号(トランスデューサは、送信時であっても自身の振動により出力信号を発生する。)における、第n周期目の波のゼロクロス点を特定する。また、受信側のトランスデューサの出力信号における、対応する第n周期目の波のゼロクロス点を特定し、これらの特定された2つのゼロクロス点間の時間を、伝搬時間として測定するものである(特許文献1)。
特開平09−26341号公報(段落番号0031〜0035)
しかしながら、この公知の超音波流体計測装置には、次のような実用上の問題がある。すなわち、この装置は、送信側及び受信側のトランスデューサの各出力信号に関してゼロクロス点を特定し、これらのゼロクロス間の時間を伝搬時間として測定することで、検知遅れ時間に生じた変化を相殺するものである。このため、双方の検知遅れ時間に等しい変化が生じていることが前提となるが、実際には、両者の変化が常に等しいとは限らない。同じ超音波流体計測装置内であっても、上流側及び下流側の各トランスデューサで製造上のばらつきがあり、固有振動数が異なる場合がある。また、使用環境によっては、一方のトランスデューサにのみ特性変化が現れる場合もあるからである。後者の例として、超音波流体計測装置を蒸気配管における流量測定に採用する場合が挙げられる。この場合は、特に下流側のトランスデューサの振動板に結露が生じ易く、上流側に比べ、下流側でトランスデューサの特性変化が顕著となる傾向がある。また、経年劣化による特性変化も双方のトランスデューサで等しいとは限らず、一方のトランスデューサで劣化が急速に進行する場合もある。双方の検知遅れ時間の変化に差が生じた場合は、上記の装置ではこの変化を相殺することができず、伝搬時間及び流量等に誤差を来す。
そこで、本発明は、簡単な構成でトランスデューサの振動板の固有振動数を一定に保つことで、一対のトランスデューサ間における超音波の伝搬時間を正確に測定し、測定管内の被験流体の流量等を正確に演算することができる超音波流体計測装置を提供することを目的とする。
本発明に係る超音波流体計測装置は、被験流体を流通させる測定管と、この測定管を横断させて設定した超音波伝搬線上に設置され、流れに対して順方向に超音波を発射する第1のトランスデューサと、この超音波伝搬線上で、第1のトランスデューサよりも下流に設置され、流れに対して逆方向に超音波を発射する第2のトランスデューサと、前記第1又は第2のトランスデューサのうち、少なくとも一方の振動板を所定の温度に調整する温度調整手段と、を含んで構成される。第1及び第2のトランスデューサの振動板は、温度調整手段により所定の温度に調整されるとともに、第1及び第2のトランスデューサからそれぞれ発射された超音波を受信側のトランスデューサで受信した時点を特定し、この特定した受信時点をもとに、第1又は第2のトランスデューサが超音波を発射してから受信側のトランスデューサに伝搬するまでの時間を測定し、この測定した伝搬時間をもとに、被験流体に関する所定の演算(たとえば、流量の算出)を行うようにした。
本発明によれば、前記温度調整手段によって、第1及び第2のトランスデューサの振動板が所定の温度に調整されるので、温度に依存する振動板のばね定数を一定に保つことができる。よって、振動板の固有振動数の変動が抑制されるので、トランスデューサの受信波周波数を一定に保つことができ、検出した超音波送受信間時間から、実際に被験流体中を伝播するのに有した伝播時間を算出する際の周波数変化を補正する演算及び補正係数が不要になる。したがって、簡単な構成で被験流体に関する所定の演算の精度を維持することができ、装置の小型化とローコスト化を図ることができる。また、補正演算誤差による計測誤差も改善することができる。更に、トランスデューサの振動板を所定の温度に調整することにより、該振動板の結露を防止し、超音波の受信障害を回避できるといった副次的効果も得られる。
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る超音波流体計測装置(以下「計測装置」という。)1の構成を示している。本実施形態では、被験流体として、水素ガスを採用している。計測装置1を燃料電池のアノード配管に設置することで、燃料ガスとしての水素ガスの流量等を検出することができる。なお、本発明に係る計測装置1の測定対象は、アノード配管内の水素ガスに限られず、カソード配管内の空気をはじめ全ての流体組成に適用できる。
測定管11は、被験流体の流量等の計測用通路を形成しており、軸方向の各端に形成されたフランジ111a,111bを介し、隣接する配管2,2に接続されている。上流側の配管2には、方向切換弁3が介装されており、測定管11は、この方向切換弁3により配管2と、他の配管4とに選択的に接続されるように構成されている。他の配管4には、較正流体としての窒素ガスを充填したタンク5が接続されており、タンク5内の窒素ガスを測定管11に流通させることができる。配管2は、図示しない燃料電池のアノード配管に接続されており、配管2を介して水素ガスを測定管11に流通させることができる。なお、較正流体(すなわち、窒素ガス)は、後述する検知遅れ時間trの較正処理(較正時の受信波周波数frを同時に検出する。)において、計測装置1に供給される。なお、被験流体の組成(密度)変化量が少ない場合や、要求する計測精度の長期安定性が満足ゆく用途においては、製造時あるいは定期検査時にのみ較正流体を充填したタンク5を接続して較正作業を行うようにしても良い。
測定管11は、管軸Apに対し角度θを形成する軸(超音波伝搬線Atに一致する。)を中心として、管軸方向にずれた2箇所で筒状に膨出している。このように形成される一対のトランスデューサケース112a,112bに、上流側トランスデューサ(「第1のトランスデューサ」に相当する。)12aと、下流側トランスデューサ(「第2のトランスデューサ」に相当する。)12bと、が夫々収納されている。
これらのトランスデューサ12a,12bは、測定用の超音波Wtを発生させる振動板を含んで構成され、コントロールユニット13に接続されている。コントロールユニット13は、伝搬時間測定部131及び流量・濃度演算部132を含んで構成され、各トランスデューサ12a,12bに対し、超音波Wtを発射させるための駆動信号を発生させるとともに、発射された超音波Wtを受信した各トランスデューサから出力された受信信号Wr1,Wr2を入力する。各トランスデューサ12a,12bは、コントロールユニット13からの駆動信号を受け、超音波伝搬線Atに沿って超音波Wtを発射する。コントロールユニット13は、入力した受信信号Wr1,Wr2をもとに、測定管11を流れる水素ガスの流量Q及び密度(濃度を示す。)ρを算出し、出力する。出力された流量Q等は、図示省略のモニターに表示される。
ここで、計測装置1による流量Q及び密度ρの検出原理について、図2を参照して説明する。
図2は、超音波の送信波Wt及び受信波Wr1,Wr2の波形を示している。上流側トランスデューサ12aから流れに対して順方向に超音波Wtを発射した場合に下流側トランスデューサ12bで得られる受信波をWr1とし、また下流側トランスデューサ12bから流れに対して逆方向に超音波Wtを発射した場合に上流側トランスデューサ12aで得られる受信波をWr2としている。超音波Wtが発射された後、受信信号(電圧Vで示す。)が所定のレベルVthに達した後の所定の時点(ここでは、最初の立下りのゼロクロス点)を受信時点tdi(i=1,2)として特定する。つまり、受信波Wr1,Wr2にはノイズが含まれており、しかも受信側のトランスデューサに最初に到達する超音波(以下「先頭波」という。)は振幅が小さいことから、先頭波の受信時点を正確に計測するのは困難であり、振幅が一定以上となるところを受信時点として特定する。また、受信側のトランスデューサが先頭波を受信してから、受信時点tdiが特定されるまでの時間を検知遅れ時間triとし、超音波Wtが発射されてから先頭波が受信側のトランスデューサに到達するまでの時間を伝搬時間tiとする。ここで、図1に示すように、水素ガス中における音速をCg、水素ガスの流速をVgとし、また超音波Wtの伝搬距離をLmとすると、超音波Wtを順方向に発射したときと、逆方向に発射したときとで、これらの時刻tdi及び時間tri,tiの間には、下式(1)、(2)の関係が成り立つ。
td1=t1+tr1
=Lm/(Cg+Vg×cosθ)+tr1 ・・・(1)
td2=t2+tr2
=Lm/(Cg−Vg×cosθ)+tr2 ・・・(2)
流量Qを検出する場合は、(1)及び(2)式から、音速Cgを消去し、流速Vgに関する次式(3)を得る。
Vg={Lm/(2×cosθ)}×{1/(td1−tr1)−1/(td2−tr2)} ・・・(3)
(3)式により算出した流速Vgを次式(4)に代入し、流量Qを算出する。なお、測定管11の断面積をAとし、測定管11における流速分布係数をKとする。
Q=Vg×A×K ・・・(4)
他方、密度ρを検出する場合は、(1)及び(2)式から、流速Vgを消去し、音速Cgに関する次式(5)を得る。
Cg=(Lm/2)×{1/(td1−tr1)+1/(td2−tr2)} ・・・(5)
(5)式により算出した音速Cgを次式(6)に代入し、密度ρを算出する。なお、被験流体の比熱比をγとし、ガス定数をRとし、絶対温度をTとする。
ρ=γ×{R×T/(22.4×Cg2)} ・・・(6)
なお、図1に示す実施形態では、超音波伝搬線Atを直線状に設定し、一対のトランスデューサ12a,12bを、管軸Apを中心とした測定管11の対向する両側の管壁に配置している。しかしながら、本発明によれば、このような配置に限らず、超音波伝搬線Atを管壁上で屈曲させて設定することで、双方のトランスデューサを測定管11の片側のみに配置することもできる。
なお、前述の説明では、受信信号が所定のレベルVthに達した後の最初の立ち下がりのゼロクロス点を受信時点tdiとして特定したが、トランスデューサの出力が所定のレベルVthに達した時点を直接受信時点として特定してもよい。
ここで、本実施形態における超音波Wtの伝搬時間の基本的な測定原理(検知遅れ時間trの補正を含む。)について、図3,4を参照して詳細に説明する。
計測装置1では、被験流体の流速Vg及び流量Qの演算において、超音波Wtの各伝搬時間t1,t2の差分を採ることとしている(上記(3)式参照)。このため、被験流体に関する所定の演算の精度を確保するうえで伝搬時間t1,t2を正確に測定することが必要となる。空気等の音速が低い被験流体を採用する場合や、検知遅れ時間trに対し、伝搬時間tが充分に長い場合は別として、本実施形態のように、水素ガス等の音速が高いガスを被験流体として採用する場合や、超音波Wtの伝搬距離Lmが短い場合には、伝搬時間tの測定に際して検知遅れ時間trの変化の影響を無視することはできない。たとえば、トランスデューサの振動板に異物が付着して該振動板の固有振動数が変化し、検知遅れ時間trが変化したときは、この固有振動数の変化に応じて検知遅れ時間trを補正することが必要である。
図3は、送信波Wt及び受信波Wrの波形を示している。また、図4は、トランスデューサ12a,12bの周波数特性を示している。ここで、トランスデューサ12a,12bは、図5に示すように、測定管11から筒状に膨出したトランスデューサケース112a内に収納されシール材121cで密封されており、超音波を送受信する振動板121bを含んで構成されている。この振動板121bの固有振動数frは、振動板121bのばね定数をkとし、その等価質量をmとすると、次式(7)により算出される。
fr=(1/2π)×√(k/m) ・・・(7)
ここで、振動板121bに異物(たとえば、燃料ガスに含まれる加湿水蒸気の結露や、埃の付着による。)が付着したときには、その異物の質量に応じた分だけ振動板121bの等価質量mが見かけ上増加するので、図4に示すように、固有振動数frがより小さな値fr’に低下する。この振動板121bの固有振動数frが変化すると、図3に示すように、受信波Wrは、その周期tpが延長し、実線で示すWrから点線で示すWr’に変化する。
図3において、特定される受信時点tdは、先頭波S1の到達時点から所定の検知遅れ時間trが経過した時点として特定されるが、この検知遅れ時間trは、受信側のトランスデューサの振動板121bの固有振動数fr又は受信波Wrの周期tpの変化に伴って変化する。振動板121bに異物が付着して固有振動数frが低下した場合における受信時点td’は、本来の受信時点tdよりも固有振動数frの変化に応じた時間(以下「誤差時間」という。)δtだけ遅れた時点として特定される。この誤差時間δtは、受信時点td’が特定されるまでに到達した波の数(以下「検知時交番数」という。)Nrに応じ、次式(8)により算出される。
δt=Nr×(1/fr’−1/fr) ・・・(8)
以上から、前回の較正後、固有振動数frの変化により実際の検知遅れ時間trが変化した場合は、受信時点td’は次式(9)の関係となる。
td’=td+δt
=(t+tr)+δt ・・・(9)
従って、振動板121bの固有振動数frの変化による測定誤差を回避するためには、伝搬時間tの測定に際し、受信波Wrからその実際の周波数(以下「受信波周波数」という。)fr’を検出して、誤差時間δtを算出するとともに、算出した誤差時間δtを検知遅れ時間trに加算する補正演算が必要になる。なお、補正係数となる検知時交番数Nrは、較正時に検知遅れ時間trとともに設定され、較正時に得られる受信波周波数をfrとして、次式(10)により算出される。
Nr=tr×fr ・・・(10)
本発明では、以上のような補正係数の記憶や、計測サンプリング毎に高速実行される補正演算や、さらにはトランスデューサの製造ばらつきを吸収するための較正作業をも省略して、簡単な構成にて補正演算と同様の効果を得ることができる。これについて、以下に説明する。
図6は、図1に示すコントロールユニット13における伝搬時間測定部131、及び流量・濃度演算部132の構成を示すブロック図である。このコントロールユニット13の構成について、図7に示すタイムチャートを参照しながら説明する。
本実施形態では、一対のトランスデューサ12a,12bから発射された超音波Wtの受信波周波数を規定値に制御する機能をもたせ、簡単な構成で被験流体に関する所定の演算の基礎となる超音波の伝搬時間を正確に測定することとしている。また、コントロールユニット13に対し、超音波Wtの発射後、所定の禁止期間tgが経過するまでの間、受信時点の特定を禁止する機能を持たせ、受信波Wrに重畳したノイズにより誤った受信時点が特定されるのを防止することとしている。また、被験流体の音速等の変化による受信時点td(又は検知時交番数Nr)のずれを補正する機能を持たせ、経過時間tdの変化に後述する「折り返し」が生じた場合に、この折り返しによる伝搬時間tの測定誤差を回避することとしている。
図6に示す方向切替スイッチ131aは、一方のトランスデューサ(例えば、上流側トランスデューサ12a)を送信用に選択するとともに、他方の下流側トランスデューサ12bを受信用に選択する。
送信駆動部131bは、送信用のトランスデューサ12aに対する駆動信号を発生させる。発生した駆動信号は、方向切替スイッチ131aを介してトランスデューサ12aに出力されて、超音波Wtが発射される。この超音波Wtの発射時刻をt0とする(図7参照)。送信駆動部131bは、駆動信号を発生させるのと同時に、禁止期間設定部131c及び経過時間測定部131fに対し、計時開始信号startを出力する。
禁止期間設定部131cは、計測開始信号startを受けると、受信検知部131dに対し、受信制御信号Sgを出力する。この受信制御信号Sgは、図7に示すように、所定の禁止期間tgに亘り受信時点の特定を禁止する信号であって、禁止期間tgはLoレベルに設定され、禁止期間tgの経過後にHiレベルに切り換えられる。この受信制御信号SgがLoレベルに設定されている間は、受信検知部131dによる受信時点の特定が禁止又は実質的に禁止され、受信制御信号SgがHiレベルに切り換えられることで、受信時点の特定が許可される。
本実施例の場合には、受信時点tdは、受信制御信号SgがHiレベルとなって受信時点の特定が許可された後における最初の立下りゼロクロス点Aとして特定される。なお、禁止期間tgは、図6に示す禁止期間記憶部131eに記憶されており、禁止期間設定部131cに読み込まれる。この禁止期間tgの例として、受信波Wrが定常化するまでの期間とすることができる。この場合は、受信波Wrの振幅が最大値に達した時点で定常化したものとする。また、禁止期間tgの他の例として、図7に示すように、受信波Wrの周期毎の振幅変動量ΔVs(=Vsn−Vsn-1)がノイズ成分Wnの振幅よりも充分に大きくなる(たとえば、2倍の大きさとなる。)までの期間を採用してもよい。さらに、他の例として、超音波Wtが発射された後、受信信号が所定のレベルVth(図2参照)に達した後の時点として設定すれば、受信時点tdiを禁止期間tgとして特定することができる(このとき、図2と図7のタイムチャートは同等のものとみなせる)。
図6に示す受信検知部131dは、方向切替スイッチ131aにより受信用に選択されたトランスデューサ12bから受信信号Wrを入力する。この受信検知部131dは、禁止期間設定部131cから入力した受信制御信号Sgが禁止の解除を示すHiレベルに切り換えられるまで、受信信号Wrを矩形信号Sbに変換しつつ、受信時点の特定を保留する。また、受信検知部131dは、受信時点として、受信制御信号SgがHiレベルに切り換えられた後で、最初に得られた矩形信号Sb(=P6)の立ち下がり点(以下「ゼロクロス点」という。)Bを特定するとともに、この特定したゼロクロス点Bにおいて、経過時間測定部131fに対し、計時終了信号stopを出力する。
経過時間測定部131fは、計時開始信号startの入力によりタイマーを作動させるとともに、計時終了信号stopの入力によりタイマーを停止させ、この計時開始信号startの入力から計時終了信号stopの入力までの経過時間を測定し、その計時結果tdを伝搬時間算出部131hに出力する。
他方、受信波周波数検出部131gは、受信側のトランスデューサの出力波形の周波数を受信波周波数として検出する受信波周波数検出手段となるもので、経過時間測定部131fにおける経過時間tdの測定と並行して、受信検知部131dから矩形信号Sbを入力し、この入力した矩形信号Sbをもとに、受信波周波数frを検出する。すなわち、受信波周波数検出部131gは、単位時間当たりに入力した矩形信号Sbの数を計数するか、あるいは矩形信号Sbの入力周期tpを算出するとともに、その逆数を算出して、受信波周波数frを検出する。そして、受信波周波数検出部131gは、検出した受信波周波数frを、検知遅れ時間設定部131i、周期遷移補正部131j及び起動判定部131kに出力する。
このとき、前記矩形信号Sbを計数する範囲は、図7に示すように、前回の計測において算出された伝播時間tを引用して、超音波Wtが発射された時刻t0から伝播時間tが経過した時点までの期間とする。また、前記矩形信号Sbを計数する範囲は、受信波Wrの振幅がノイズ成分Wnの振幅よりも大きくなる周期数(たとえば、P2)が経過してから受信特定時点tdまでの期間を採用してもよい。また、図1に示す測定管11に対し、被験流体(水素ガス)に代えて、タンク5から音速が既知の較正流体(窒素ガス)を流通して、所定の検知遅れ時間trを予め求めておき、この検知遅れ時間trの間に受信した周波数frを受信波周波数検出部131gで検出してもよい。
このような構成により、被験流体の流量Q及び濃度ρの検出に無関係なノイズ成分Wnの周波数の検出を防ぐことができ、周波数検出誤差を最小にすることができる。
また、図6に示す伝搬時間算出部131hは、入力した経過時間tdと、検知遅れ時間trと、後述する周期遷移補正量tcとをもとに、下式(11)により伝搬時間tを算出し、この伝搬時間tを流量・濃度演算部132に出力する。
t=td−tr−tc ・・・(11)
なお、検知遅れ時間trは、後述する検知遅れ時間設定部131iで設定され、周期遷移補正量tcは、後述する周期遷移補正部131jにより設定される。この検知遅れ時間tr及び周期遷移補正量tcは、ともに伝搬時間算出部131hに読み込まれる。
検知遅れ時間設定部131iは、後述する較正処理に従い更新された検知遅れ時間trを保持する。
周期遷移補正部131jは、入力した伝搬時間td、禁止期間tg及び受信波周波数frをもとに、周期遷移補正量tcを算出する。
ここで、周期遷移補正部131jの動作について説明する。
周期遷移補正部131jは、経過時間tdの変化に折り返し(以下、単に「折り返し」という。)が生じたことで、1周期以上の誤差を含んでゼロクロス点を特定した場合に、この誤差を補償するための周期遷移補正量tcを算出する。周期遷移補正部131jは、経過時間td及び禁止期間tgをもとに、折り返しが生じたことを検出し、これを検出したときは、その方向に応じた周期遷移補正量tcを算出し、伝搬時間算出部131hに出力する。
ここで、経過時間tdの変化の折り返しについて、図7に示すタイムチャート(順方向に超音波を発射したものとする。)により説明する。
本実施例では、受信波Wrのうち、6周期目の波S6を対象とし、その減少方向のゼロクロス点Bを受信時点として特定している。まず、1回目の計測において、受信制御信号Sgがこの波S6の到達時点以前にHiレベルに切り換えられ、ゼロクロス点Bの特定が許可されている。矩形信号Sbは、波S6の到達に伴いHiレベルに遷移し、その後のゼロクロス点BでLoレベルに遷移している。このため、矩形信号Sbのうち、最初の立ち下がり点を検出することで、正しいゼロクロス点Bを特定することができる。次の計測では、被験流体の音速が高くなるか、あるいは流量Qが増大し、受信波Wrの位相が前回の計測時よりも早まっているものとする。この場合は、音速等の変化量に応じ、測定される経過時間tdは短くなるのが通常である。ところが、音速等の変化が大きく、受信制御信号SgがHiレベルに切り換えられる時点が本来のゼロクロス点Bよりも遅くなったとすると、この本来のゼロクロス点B後にゼロクロス点の特定が許可されるため次の7周期目の波S7に対応する矩形信号P7でゼロクロス点Cが特定されることとなり、測定された経過時間td’には、1周期分の誤差(=tc)が含まれることとなる。このように経過時間tdが本来の方向とは逆に変化することを、折り返しという。
周期遷移補正部131jは、経過時間td及び禁止期間tgの差tm(=td−tg)を算出する。この差tmは、受信制御信号SgがHiレベルに切り換えられてからゼロクロス点が特定されるまでの時間である。周期遷移補正部131jは、この差tmと、前回の計測時に算出した差tmn-1とを入力し、これらの差Dtm(=tm−tmn-1)を算出する。算出した差Dtmを超音波の周期tpで除算することで、差Dtmを、周期tpを基準とした差tmの変化率(「変動率」に相当する。)Xに変換する。得られた変化率Xの絶対値が所定の値よりも大きいか否かを判定し、大きいときは折り返しが生じたものと判定する。なお、所定の値は、流量Qの変化の速さと計測の実行間隔とから決定される。受信波形Wrに1周期分のズレを与える流量Qの変化が1秒をかけて行われ、計測の実行間隔が0.1秒である場合は、流量Qの変化が時間に対して直線的に変化するとすれば、差tm(すなわち、経過時間td)は、0.1(=1×0.1)の割合で変化することになり、この0.1を超える変化率Xが算出されたときは、折り返しが生じたものと判断することができる。周期遷移補正部131jは、折り返しの検出と並行して、差Dtmをその絶対値で除算し、経過時間tdの変化の方向を判定する。経過時間tdが短くなる場合は“−”を設定し、経過時間が長くなる場合は“+”を設定する。この設定した符号“−”又は“+”を商Dtm/|Dtm|に付加し、判定値を設定する。この判定値の符号は、補正の方向を示す。そして、折り返しを検出したときは、前回の計測時に算出した周期遷移数Ncn-1に、この判定値(=−1,1)を減算又は加算し、今回の周期遷移数を算出する。周期遷移補正部131jは、算出した周期遷移数及び受信波周波数fr(=fr’)をもとに、次式(12)により周期遷移補正量tcを算出する。
tc=Nc×tp’=Nc/fr’ ・・・(12)
ここでも受信周波数が変数として存在するが、本発明ではtp’あるいはfr’を定数化することができる。
また、温度調整部131mは、トランスデューサ12a,12bの振動板121bを所定の温度に調整する温度調整手段となるもので、トランスデューサ12a(12b)の振動板に貼付した発熱体に電力を供給し、この供給電流により振動板を所定の温度に調整するようになっている。その実施例を図5及び図8を参照して説明する。図5において、トランスデューサ12aの振動板121bが測定管11内の被験流体と接する面の反対側の面には、電気音響変換素子(圧電素子)121dの振動を妨げないように、同心円状の板状ヒータ121eが接着されている。
この板状ヒータ121eに供給されるヒータ電流Ihと、その発熱温度Tdとの関係を図8のIh−Td線図を参照して説明する。図8に示すグラフの横軸は、被験流体の温度Tgであり、Tlは被験流体の取り得る最低温度(0℃)を示し、Thは被験流体の取り得る最大温度で、かつ振動板121bの調整温度Tsを示す。これにより、温度調整部131mからのヒータ電流Ihは、最低温度Tlの時に最大電流Isを必要とする。また、被験流体の温度と振動板121bの調整温度Tsが一致するThでは、加温が不要なのでヒータ電流Ihは0となる。つまり、被験流体の温度と調整温度Tsとの差分に応じたヒータ電流Ihを板状ヒータ121eに供給することで、トランスデューサ12a(12b)の振動板121bを一定温度に保つことができる。
このような構成により、振動板121bの固有振動数を一定に保つことができるので、音響−電気変換された受信信号Wr1,Wr2は一定周波数となる。トランスデューサの受信周波数が一定(たとえば、40kHz)に保たれると、検出した超音波送受信間時間から、実際に被験流体中を伝播するのに有した伝播時間tを算出する際の周波数変化の補正演算および補正係数が不要になる。したがって、精度を落とすことなく装置の簡素化を図ることができ、ローコストと小型化が可能になる。また、補正演算誤差に因る計測誤差も改善する。
また、トランスデューサの振動板121bの固有振動数は、被験流体の最大温度Thにおいて所定の受信波周波数となるように設定されている。
このような構成により、被験流体の温度変化に係わらず、振動板121bを一定温度に加温すれば良く、簡素化と計測精度維持が図れる。また、振動板121bの温度が常に被験流体温度より高くなることから、被験流体に接する側の表面の結露が防止でき、音波受信障害を回避できるといった副次効果も得る。
また、本実施形態によれば、トランスデューサ12a(12b)を格納するトランスデューサケース112a全体を外部から加温する方式に対して、加温のための電力を節約できると共に、加温面積がトランスデューサ12a(12b)の振動板121bのみと小さいことから、被験流体が熱せられて本来の流体温度が変化して生じる計測誤差を実用上無視することができる。
また、温度調整部131mは、受信波周波数検出部131gで検出した受信波周波数が所定の周波数となるように、振動板121bの温度を調整するように構成されている。
このような構成により、振動板121bの温度を検出する手段を設けることなく、振動板121bを所定の温度に保つことができる。よって、簡単な構成で振動板121bの固有振動数が変動しなくなるので、トランスデューサ12a(12b)の受信周波数を一定に保つことができる。
なお、電流制御の方法としては、図示省略の温度センサによりトランスデューサの温度Tdを検出してフィードバック制御する方法が一般的であるが、ここでは受信周波数frと設定したい周波数fsとの差分εtがゼロとなるように、ヒータ電流Ihを制御する方法が良い結果を生む。この温度調整部131mの制御ブロックを図9に示す。
また、温度調整部131mの他の実施例としては、図5に示す振動板121bを加熱するヒータとして、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータを用いた構成がある。PTCヒータとは、正の抵抗温度係数の自己温度制御特性を有するヒータであって、チタン酸バリウム等を主成分とする。このPTCヒータは、図5に示す板状ヒータ121eと同様に、トランスデューサ12a(12b)の振動板121bに接着する。このPTCヒータは、特定の温度以上となると、その抵抗値Rhが急増する特性を有するものである。よって、図8のTd−Rh線図に示すように、抵抗値Rhが急増する臨界温度が、振動板121bの設定温度Tsに合致する材質を主成分として選択することで、自己温度調整される。素子毎に調整温度のばらつきがあるので、事前の較正を必要とするが、それを補って余りあるほどの低コスト化が図れる。
このような構成により、温度検出手段を設けることなく、振動板121bを所定の温度に保つことができる。
また、温度調整部131mの更に他の実施例を図10に示す。この例による温度調整部131mは、トランスデューサ12a’(12b’)の振動板121bが測定管11内の被験流体と接する面の反対側の面の近傍に、コイル121hを設けたものである。このコイル121hは、電磁誘導発生手段となるもので、温度調整部131mからの供給電流により電磁誘導を発生して振動板121bを加熱するようになっている。このコイル121hは、トランスデューサの振動板121bと適切な空隙を有してトランスデューサのボディー121aに固定されている。コイル121hに交流電流を流すと、矢印Hに示す経路に磁束が通り、振動板121bには円周方向に誘導電流(渦電流)Ieが流れる。この誘導電流と、振動板121bの持つ電気抵抗によりジュール熱が生じて、振動板121bが発熱する。また、温度制御方法としては、図9の制御ブロックに示すように、受信周波数frと、設定したい周波数fsとの差分εtがゼロとなるように、フィードバック制御を用いて、コイル通電電流を調整することで実現することができる。
このような構成により、振動板121bの温度調整を非接触で行うことにより、振動板121bの振幅特性や、過渡応答特性に影響を及ぼさないようにすることができる。したがって、トランスデューサ12a,12bの音響設計の自由度を広げることができる。また、ヒータの接着不良や剥がれ等を考慮する必要もない。
次に、図6に示す起動判定部131kについて説明する。起動判定部131kは、受信波周波数検出部131gで検出した受信波周波数frが所定の周波数範囲にある場合に、流量・濃度演算部132に所定の演算を開始させる起動信号Suを出力する起動信号出力手段となるものである。温度低下によりトランスデューサ12aの振動板121bの表面が結氷した場合は、振動板121bのばね定数kが大きくなるので、受信波周波数frが高くなる(上記(7)式参照)。一方、振動板121bの表面に液滴が付着した場合は、振動板121bの等価質量mが増加するので、受信波周波数frが低くなる(上記(7)式参照)。そして、振動板121bの表面が、適度な乾燥状態から湿潤状態の場合には、正規の受信波周波数を検出することができる。よって、振動板121bの表面状態と受信周波数frとの関係を予め求めておくことで、計測誤差を悪化させる原因となる振動板121bの結氷や、液滴付着状態を判定できる。たとえば、振動板121bの表面が結氷した状態の受信波周波数を最小許容受信周波数flとし、表面に液滴が付着した状態の受信波周波数を最大許容受信周波数fhとする。そして、図11の表に示すように、受信波周波数frが最大許容周波数fhの値以上となったとき、あるいは、最小許容周波数flの値以下となったときは、起動信号Suの出力をOFFにする(たとえば、出力電圧を0Vとする)。一方、受信波周波数frの値が最小許容周波数flより大きく、かつ最大許容周波数fhより小さい範囲内にあるときには、起動信号Suの出力をONにする(たとえば、出力電圧を5Vとする)。
このように判定された起動信号Suは、図6に示す流量・濃度演算部132の計測出力の更新を禁止又は許可するために使われる。
これは振動板121bへの異物の付着や経年劣化等により、トランスデューサ12a,12bが正常な機能が得られなくなった場合や、被験流体に含まれる水蒸気が凍結した場合、または測定管11内の圧力上昇や、配管周囲温度の低下により振動板121bに著しい結露あるいは液滴が付着したために、受信信号Wrの信頼性が低下して正常な検出動作が保証できないことを判別するものである。
このような構成により、飛沫水や凝縮水がトランスデューサの振動板121bに付着した際、または脱離した際に、周波数急変による一時的な計測誤差が出力される。よって、その利用先の例えば流量制御の場合、計測誤差による誤った制御がなされることを防止できる。
そして、流量・濃度演算部132が起動信号Suを入力したときには、伝播時間算出部131hから入力した伝搬時間tをもとに、上記(3)〜(6)式により水素ガスの流量Q及び密度ρを算出する。このように判定された起動信号Suを用いて、被験流体の流量Qや濃度ρの計測を開始することで、誤った出力を防止することができる。
次に、図6に示す解凍検出部131oについて説明する。解凍検出部131oは、トランスデューサ12a,12bの結氷が解凍している否かを検出する解凍検出手段となるもので、解凍状態で解凍信号Stを出力するようになっている。振動板121bが結氷した場合は、温度低下によるばね定数kの増加が支配的となるため、図11の表に示すように、受信波周波数frのみから結氷状態を判断することができる。したがって、例えば0℃のときの周波数を最大許容受信周波数fhに設定して、これを受信周波数frと比較することにより、振動板121bが解凍しているか否かを判断する。受信波周波数frが最大許容受信周波数fhの値以上のときは、解凍信号Stの出力をOFFにする。一方、受信波周波数frが最大許容受信周波数fhの値より小さいときは、解凍信号Stの出力をONにする。そして、この判定結果を用いて、被験流体の流量Qおよび濃度ρの計測を開始することで、誤った出力を防止することができる。
ここで、上記のように、トランスデューサ12aの振動板121bが結氷した場合は、受信周波数frは高くなる。一方、振動板121bの周りが乾燥した場合も、振動板の等価質量mのみとなることから、やはり受信周波数frは高くなる。つまり、受信周波数frだけでは結氷と乾燥の判別がつき難い場合がある。図8のグラフを参照して説明したように、低温時ではヒータ電流Ihが高くなる一方、温度上昇するとヒータ電流Ihは低くなる。よって、振動板121bの表面状態と、ヒータ電流Ihとの関係を予め求めておくことで、計測誤差を悪化させる原因となる振動板121bが結氷しているか否かを判定できる。たとえば、振動板121bの表面が結氷した状態のヒータ電流Ihを閾値電流Ithとする。そして、図12の表に示すように、受信波周波数frが所定の周波数fthより大きい場合において、ヒータ電流Ihが閾値電流Ithより大きいときは結氷状態と判定し、逆に閾値電流Ithより小さいときには乾燥状態と判定する。
次に、図6に示す乾燥検出部131nについて説明する。乾燥検出部131nは、トランスデューサ12a,12bが乾燥しているか否かを検出する乾燥検出手段であって、乾燥状態で乾燥信号Sdを出力するようになっている。図12に示すように、振動板121bが乾燥している場合は、ヒータ電流Ihが閾値電流Ithより低く、かつ、受信波周波数frが所定の周波数fthより高い。一方、振動板121bが湿潤している場合は、受信波周波数frが所定の周波数fthより低い。よって、振動板121bの表面状態と、周波数との関係を予め求めておくことで、計測誤差を悪化させる被験流体の湿潤状態を判定できる。この乾燥検出部131nによる乾燥検出は、図12の表に示すように、受信波周波数frと、ヒータの温度情報と組み合わせることから正しく判定することができる。なお、温度情報としては温度調整部131mから出力したヒータ電流Ihから得られる。
次に、本発明を燃料電池に適用した例について、図13を参照して説明する。本発明に係る計測装置1を燃料電池システムに装着することで、燃料電池の運転制御に利用することができる。コントロールユニット13から出力した起動信号Suや解凍信号Stを、発電制御装置7の低温起動判定へ入力することにより、トランスデューサを装着した配管内部の解凍状態を判断して燃料電池の適切な起動開始時期を知ることができる。たとえば、低温起動時は、振動板121bの結氷の解凍を検出した場合に、燃料電池(スタック)6内の液体も解凍したと判断して発電制御装置7により発電を開始する。逆に、振動板121bに液滴が付着した状態にある場合は、燃料電池6内も大量の液滴により燃料供給が局部的に閉塞していると推定することができる。この場合は、一時的に水供給制御バルブ10を閉めて加湿量を低下させると共に、燃料供給量を上げて燃料電池6内の液滴を排出させて閉塞部を解消する等の運転制御が可能である。また、起動信号SuがOFFの時には、警報又は警告灯等を作動させ、操作者に異常の認識を促すことにも利用できる。また、コントロールユニット13から出力した乾燥信号Sdを加湿器9の水供給バルブ10へフィードバックすることで、燃料電池へ供給される燃料ガスを適切に湿潤させることが可能になる。これにより燃料電池の性能劣化を抑制しつつ効率良く発電することができる。
次に、コントロールユニット13の動作について、図14に示すフローチャートにより説明する。
計測装置1の電源が投入されると、このルーチンが開始され、初期設定が行われる。このルーチンは、所定の時間毎に実行される。
S101では、振動板を所定温度まで加温する。
S102では、超音波の伝搬方向を切り替える。
S103では、送信用のトランスデューサから超音波を発射するとともに、経過時間tdの計時を開始する。
S104では、禁止期間tgが経過し、受信制御信号SgがHiレベルに切り換えられて、受信時点の特定が許可されたか否かを判定する。許可されないうちは、この判定を繰り返し、許可されたときは、S105へ進む。
S105では、受信時点の特定が許可された後の最初の立下りゼロクロス点Bを受信時点として特定するとともに、このゼロクロス点Bの時刻をもとに、経過時間tdをとして測定する。
S106では、較正時であるか、計測時であるかを判定する。本実施形態では、較正及び計測の切換えをスイッチにより手動で行うこととしており、スイッチの出力信号を検出して、この判定を行うようにしている。較正時には、測定管11にタンク5から窒素ガス(音速が既知である。)を充填し、計測時には、測定管11に水素ガスを流通させる。
S107では、較正時に得られる矩形信号Sb(図7)をもとに、受信波Wrの周期tpを検出して、基準となる受信波周波数frを検出する。これは振動板の固有振動数のばらつきやS101の加温誤差をキャンセルするために実施される。(ここで測定された受信周波数が、以降、そのトランスデューサを用いて伝播時間を算出する際のNrやtcの算出に使用される。)
S108では、窒素ガスの音速に応じた較正用伝搬時間を(1)式により算出する。なお、較正流体の流量Vgは、配管4に簡易なセンサを設置し、このセンサにより検出することができる。また、較正流体として、窒素ガスや水素ガス等の単一組成のガスを採用する場合は、音速Cgは、比熱比をγとし、ガス定数をRとし、温度をTとし、モル質量をMとして、次式(13)により算出することができる。
Cg=√(γ×R×T/M) ・・・(13)
S109では、経過時間tdから較正用伝搬時間を減算して、検知遅れ時間trを算出する。較正では、超音波を複数回発射し、発射毎に測定した経過時間を平均して得たものを経過時間tdとするとよい。算出した検知遅れ時間trは、検知遅れ時間設定部131iに記憶する。較正を終えると、スイッチが切り換わり、測定管11に水素ガスが流通する。
S106でスイッチを計測に切換えると、S110に進む。S110では、計測時に得られる矩形信号Sb’(図7)をもとに、受信波Wrの周期tp’を検出して、受信波周波数frを検出する。
S111では、検出した受信波周波数frをもとに、振動板への異物の付着等、トランスデューサ12a,12bに異常が発生しているか否かを判定し、異常が発生しているときは、S117へ進む。これによって異常時に計測演算および出力が禁止される。
S117では受信周波数frをもとに被験流体の状態を判定して対応した信号を出力する。
S118では、目標の設定周波数との差分をキャンセルする方向に温度調整手段または後述する送信周波数可変手段を調整する。
一方、S111で異常発生なしと判定したときは、S112に進む。S112では、受信周波数が所定の周波数にあること検知して計測値の有効性を示す起動信号を出力する。
S113では、経過時間td及び禁止期間tgをもとに、折り返しに対する補正の要否を判定し、必要であるときは、受信波周波数frをもとに、(12)式により周期遷移補正量tcを算出する。
S114では、経過時間tdから検知遅れ時間tr及び周期遷移補正量tcを減算して、伝搬時間tを算出する。
S115では、算出した伝搬時間tをもとに、上記(3)〜(6)式により水素ガスの流量Q及び密度ρを算出する。
本実施形態に関し、コントロールユニット13のうち、受信検知部131dが受信時点特定手段を、経過時間測定部131f、伝搬時間算出部131h及び検知遅れ時間設定部131iが伝搬時間測定手段を、流量・濃度演算部132が演算手段を、禁止期間設定部131cが受信時点特定禁止手段を構成する。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図15は、本実施形態に係る計測装置1のコントロールユニット13の他の構成を示している。本実施形態では、トランスデューサ12a,12bから発射される超音波の送信周波数を可変制御可能とされた送信周波数可変部131pを更に備えて構成されたものである。この送信周波数可変部131pは、受信波周波数検出部131gで検出した受信波周波数frが所定の周波数となるように、トランスデューサ12a,12bの送信周波数を制御するもので、受信波周波数frと設定周波数(目標値)fsとの差分をキャンセルするように送信周波数を調整するようになっている。この送信周波数可変部131pも、前述のフィードバック制御による振動板の温度調整と同様の構成で、簡単に実現できる。
図16は、送信周波数可変部131pのブロック図を示す。ここで、受信波周波数frを入力し、この受信波周波数frと設定周波数fsとの差分εfがキャンセルされる方向に出力ftが調整される。制御応答性は帰還関数Hに微分、積分要素を入れることで調整できる。
そして、図15における送信駆動部131bは、外部入力(ft)により駆動周波数を可変する機能を備えている。その他の構成と作用は、図6に示す実施形態のものと同様である。
図15に示す実施形態においては、送信周波数可変部131pと、受信周波数検出部131gと、温度調整部131mとを備え、前記温度調整部131mによりトランスデューサ12a,12bの振動板を所定の温度に調整し、被験流体を伝播して受信された信号の周波数を前記受信周波数検出部131gで検出し、この受信周波数frと、所定の指示周波数fsとの周波数の差分εfがゼロとなるように、前記送信周波数可変部131pで送信周波数を調整するようにした。
このような構成により、温度調整部131mだけでは取り切れない周波数誤差や変動を、更に精密に取り除くことが可能となる。つまり、被験流体の温度や湿潤状態の急変が生じた場合には、温度調整部131mによる温度調整だけでは部材の熱容量の関係で応答遅れが比較的大きいが、このような動的な変化に対してもタイムリーに応答することができる。よって、被験流体の温度が急激に変化して振動板の温度調整部131mの応答速度が一時的に間に合わないときでも、受信周波数frと所定の指示周波数fsとの差分εfをゼロにすることで、温度調整部131mでは取り切れない周波数誤差や変動を、更に精密に取り除くことが可能となる。
また、振動板の加温可能範囲を超えたより広い受信周波数変化があったときも同様に、受信周波数frと所定の指示周波数fsとの差分εfをゼロにすることができる。これにより、変化速度または変化量の大きい被験流体条件でも周波数変化の補正演算および補正係数を不要とし、補正演算誤差に因る計測誤差を改善する。
さらに、送信周波数可変部131pにより送信周波数の調整が連続的(アナログ的)に行われる構成のため、トランスデューサの固有振動数にばらつきがあっても較正の必要がないという効果が得られる。
本発明の一実施形態に係る計測装置の構成図 計測装置の作動原理を示すタイムチャート 伝搬時間の測定原理を示すタイムチャート 固有振動数の違いによるトランスデューサの周波数特性の変化を示すグラフ 本発明の温度調整手段の一実施形態を示す断面図 本発明の一実施形態に係るコントロールユニットの構成を示すブロック図 計測装置の動作を示すタイムチャート 温度調整手段の調整作動を示すグラフ 本発明の温度制御手段の制御ブロック図 本発明の温度調整手段の他の実施形態を示す断面図 被験流体の状態判定条件を示す表 被験流体の他の状態判定条件を示す表 本発明を燃料電池に適用した例を示す構成図 計測ルーチンのフローチャート 本発明の他の実施形態に係るコントロールユニットの構成 本発明の送信周波数可変手段の制御ブロック図
符号の説明
1…超音波流体計測装置,2…配管,3…方向切換弁,4…配管,5…タンク,6…燃料電池,7…発電制御装置(パワーコントローラ),8…駆動負荷(モータ),9…加湿器,10…制御バルブ,11…測定管,12a,12b…超音波トランスデューサ,121a…超音波トランスデューサボディー,121b…振動板(ダイヤフラム),121c…シール材,121f、121g、121i…電線,121e…ヒータ,121h…コイル,13…コントロールユニット,131…伝搬時間測定部,131g…受信周波数検出部,131m…温度調整部,131k…起動判定部,131n…乾燥検出部,131o…解凍検出部,131p…送信周波数調整部,132…流量・濃度演算部

Claims (12)

  1. 被験流体を流通させる測定管と、
    この測定管を横断させて設定した超音波伝搬線上に設置され、流れに対して順方向に超音波を発射する第1のトランスデューサと、
    この超音波伝搬線上で、第1のトランスデューサよりも下流に設置され、流れに対して逆方向に超音波を発射する第2のトランスデューサと、
    前記第1又は第2のトランスデューサのうち、少なくとも一方の振動板を所定の温度に調整する温度調整手段と、
    前記第1及び第2のトランスデューサからそれぞれ発射された超音波を受信側のトランスデューサで受信して所定の検知遅れ時間が経過した時点を受信時点として特定する受信時点特定手段と、
    この特定された受信時点をもとに、前記第1及び第2のトランスデューサが超音波を発射してから前記受信側のトランスデューサに伝搬するまでの伝搬時間を測定する伝搬時間測定手段と、
    この測定された伝搬時間をもとに、前記測定管内の被験流体に関する所定の演算を行う演算手段と、
    を含んで構成されることを特徴とする超音波流体計測装置。
  2. 前記受信側のトランスデューサの出力波形の周波数を受信波周波数として検出する受信波周波数検出手段を備えて構成され、
    前記温度調整手段は、前記受信波周波数検出手段で検出した受信波周波数が所定の周波数となるように前記振動板の温度を調整することを特徴とする請求項1に記載の超音波流体計測装置。
  3. 前記第1及び第2のトランスデューサから発射される超音波の送信周波数を可変制御可能とされた送信周波数可変手段を備えて構成され、
    前記送信周波数可変手段は、前記受信波周波数検出手段で検出した受信波周波数が所定の周波数となるように前記第1又は第2のトランスデューサの送信周波数を制御することを特徴とする請求項2に記載の超音波流体計測装置。
  4. 前記測定管に音速が既知の較正流体を流通して前記検知遅れ時間を予め求めておき、
    前記受信波周波数検出手段は、前記検知遅れ時間の間に受信した周波数を検出することを特徴とする請求項2又は3に記載の超音波流体計測装置。
  5. 前記第1又は第2のトランスデューサの振動板が前記被験流体に接する面の反対側の面にヒータを設け、
    前記温度調整手段は、前記ヒータの発熱を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の超音波流体計測装置。
  6. 前記ヒータは、自己温度制御特性を有するPTCヒータであることを特徴とする請求項5に記載の超音波流体計測装置。
  7. 前記第1又は第2のトランスデューサの振動板が前記被験流体に接する面の反対側の面の近傍に電磁誘導発生手段を設け、
    前記温度調整手段は、前記電磁誘導発生手段による誘導加熱を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の超音波流体計測装置。
  8. 前記演算手段は、前記受信波周波数検出手段で検出した受信波周波数と所定の周波数との比較結果に基づいて、前記被験流体に関する所定の演算を禁止することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の超音波流体計測装置。
  9. 前記受信波周波数検出手段で検出した受信波周波数が所定の周波数範囲にある場合に、前記演算手段に所定の演算を開始させる起動信号を出力する起動信号出力手段を備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の超音波流体計測装置。
  10. 前記温度調整手段の調整量をもとに、前記第1又は第2のトランスデューサの振動板の結氷が解凍したことを示す解凍信号を出力する解凍検出手段を備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の超音波流体計測装置。
  11. 前記受信波周波数検出手段で検出した受信波周波数をもとに、前記被験流体が乾燥状態であることを示す乾燥信号を出力する乾燥検出手段を備えたことを特徴とする請求項2〜10のいずれか一つに記載の超音波流体計測装置。
  12. 前記第1又は第2のトランスデューサの振動板の固有振動数は、前記被験流体の取り得る最大温度において所定の受信波周波数となるように設定したことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の超音波流体計測装置。
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