JP2007023118A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 芳香族ポリカーボネートと特定のポリエチレンテレフタレート樹脂からなる組成物において高い流動性を有しつつ、高い耐薬品性を有し、耐熱性、衝撃強度、熱安定性に優れる熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 粘度平均分子量16,000〜23,000の範囲の芳香族ポリカーボネート(A成分)10〜90重量%、およびo−クロロフェノール中25℃で測定された対数粘度値(IV値)が0.45〜0.57dl/g、より好ましくは0.47〜0.55dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂、好ましくは重合触媒がゲルマニウム系重合触媒であるポリエチレンテレフタレート樹脂(B成分)90〜10重量%からなる熱可塑性樹脂組成物にて達成される。更に、A成分とB成分との合計100重量部に対して(C成分)ゴム質重合体を1〜50重量部、(D成分)無機充填材を1〜70重量部、さらに(D成分)無機充填材を添加する場合には(E成分)折れ抑制剤を0.01〜10重量部添加した樹脂組成物も本発明の目的達成の為に有効である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特定の粘度平均分子量範囲の芳香族ポリカーボネート及び、o−クロロフェノール中25℃で測定された対数粘度値(IV値)が特定範囲にあるポリエチレンテレフタレート樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物に関する。特に、良好な流動特性を持ち、同時に耐衝撃性、耐薬品性、耐熱性、熱安定性に優れる熱可塑性樹脂組成物に関する。
芳香族ポリカーボネート樹脂と芳香族ポリエステル樹脂からなる樹脂組成物は、高水準の外観、並びに優れた機械特性、寸法安定性、および耐薬品性を有している為に各種工業分野で幅広く使用されている。
特に芳香族ポリカーボネート樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂からなる樹脂組成物(以下PC/PETアロイと称することもある)は、芳香族ポリカーボネート樹脂の持つ優れた耐衝撃性、機械特性、寸法安定性等にポリエチレンテレフタレート樹脂のもつ耐薬品性を付与した特性をもつため、特に自動車の内装および外装部品の分野やOA機器の分野などにおいて有効に利用されている。
近年、自動車分野およびOA分野では、部品の薄肉化および軽量化等が急速に進行している。例えば、自動車分野では軽量化のためフェンダー等のボディパネルに代表される大型部品を樹脂材料にする技術開発が再び活発となっている。これら薄肉化および軽量化が求められる部品において、高い流動性は必須である。更に特に高い外観を求められる材料には、塗装がなされることが一般的であり、安定した塗装外観の発現には、塗料中のシンナー等に対する高い耐薬品性が必要である。また同時に高い剛性や耐衝撃性または耐熱性などを有する樹脂材料が要求される場合が多い。
PC/PETアロイの流動性を改良する手段として、PC分子量を低く設定することがあげられる。しかしながらPC分子量の低下は、衝撃強度への影響が大きく、さらにはPC/PETアロイの有用な特性である耐薬品性も低下させ、好ましくない。
PC/PETアロイの耐薬品性を向上させる為には、ポリエチレンテレフタレート樹脂の添加量を増やすことがなされる。しかしながら結果として衝撃強度が低下し、更には耐熱性も低下させ、好ましくない。
PC/PETアロイの衝撃強度を改善する手段として、従来より衝撃改質剤を添加することがなされている。衝撃改質剤としては弾性重合体がよく用いられる。弾性重合体はそのゴム成分の量によって改質効果が異なり、ゴム成分が比較的少ないもの(ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、HIPS樹脂等)は衝撃強度と共に流動性も改良することが可能である。一方ゴム成分が比較的多いものは、少量で衝撃強度を改善可能である。これらの特徴を生かすため、単独または複数の衝撃改質剤が使われる。しかしながら、弾性重合体の配合は剛性、耐熱性などの低下を招く場合が多い。また衝撃改質剤の添加は外観低下を生ずる場合もあり、良外観の要求のある部品においては好ましくない。
また、成形品の薄肉化若しくは軽量化が進行した場合、材料の機械強度、剛性、耐熱性、寸法安定性等に対しても高いレベルの性能が要求される。かかる要求への対応としてPC/PETアロイに充填材を添加することは一般的な方法である。しかしながら充填材の添加は、しばしば外観の悪化並びに衝撃強度の低下を生じ、また軽量化の障害にもなり得る。したがって衝撃強度や剛性が良好な材料も求められる。
更に、特にOA機器分野においては、製品の安全性の観点から樹脂組成物に良好な難燃性が求められる。成形品の薄肉化はより高い難燃性を必要とする。より多くの難燃剤の添加は、衝撃強度をより低下させることが多い。したがって難燃剤を添加する場合にも衝撃強度の良好なPC/PETアロイは有効である。更にリン酸エステルなどの樹脂材料の耐熱性を低下させやすい難燃剤を使用する場合には、耐熱性の高いPC/PETアロイが有効となる。
またPC/PETアロイにはその溶融弾性効果を改善する目的で、溶融弾性効果改質剤を添加することもなされる。溶融弾性効果が改善された場合、樹脂燃焼時の縮み上がりが強くなるため、燃焼時の溶融滴下を防止する効果が付与される。更に溶融弾性効果の改善は、ブロー成形時や中空射出成形時の偏肉の抑制、並びに射出成形時のジェッティング現象の消失をもたらす。しかしながら、溶融弾性効果改質剤を添加すると衝撃強度等が低下する場合がある。かかる場合にも衝撃強度の良好なPC/PETアロイは有効である。
芳香族ポリカーボネート樹脂と、リサイクルされたポリエチレンテレフタレート樹脂からなる樹脂組成物は公知である(特許文献1参照)。しかしながらかかる工法においては未だ熱安定性については十分ではなく、また耐薬品性についてもより有効な特性を有することを教示するものではない。
また、低分子量のポリブチレンテレフタレート樹脂、高分子量のポリエステル樹脂、および特定の含リン化合物からなる樹脂組成物は公知である(特許文献2参照)。該樹脂組成物は高流動性であり、溶融粘度の上昇のない良好な樹脂組成物である旨が記載されている。更に芳香族ポリカーボネート樹脂を含んだ樹脂組成物についても開示されている。しかしながらかかる公報も特定の性質を有するポリエチレンテレフタレートが、芳香族ポリカーボネートとの組合せにおいてより有効な特性を有することを教示するものではなかった。
上述の如く、PC/PETアロイにおいては良好な流動性を保ちながら高い耐薬品性を有し、衝撃強度、耐熱性、剛性、熱安定性に優れる材料が望まれている。
特開2003−128905号公報 特開平6−279664号公報
本発明は、良好な流動性を保ちながら高い耐薬品性を有し、衝撃強度、耐熱性、剛性、熱安定性に優れる熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記従来技術の問題点に鑑み、鋭意検討した結果、特定の粘度平均分子量範囲の芳香族ポリカーボネート、及びo−クロロフェノール中25℃で測定された対数粘度値(IV値)および末端カルボキシル基量が特定範囲にあるポリエチレンテレフタレート樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物が本発明の目的達成に有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、上記目的は、粘度平均分子量16,000〜23,000の範囲の芳香族ポリカーボネート(A成分)10〜90重量%、対数粘度値(IV値)が0.45〜0.57dl/g、より好ましくは0.47〜0.55dl/gであり、末端カルボキシル基量が20〜35eq/tonであるポリエチレンテレフタレート樹脂、好ましくは重合触媒がゲルマニウム系重合触媒であるポリエチレンテレフタレート樹脂(B成分)90〜10重量%からなる熱可塑性樹脂組成物にて達成される。更に、A成分とB成分との合計100重量部に対してゴム質重合体を1〜50重量部(C成分)、無機充填材(D成分)を1〜70重量部、さらに(D成分)無機充填材を添加する場合にはA成分とB成分との合計100重量部に対して折れ抑制剤(E成分)0.01〜10重量部を添加した熱可塑性樹脂組成物も本発明の目的達成の為に有効である。なお、本発明において特に指定しない限り、対数粘度値(IV値)はo−クロロフェノール中25℃で測定された値である。
以下、これらの成分の詳細について説明する。
(A成分:芳香族ポリカーボネート)
A成分である芳香族ポリカーボネートは、従来種々の成形品のために使用されている、それ自体公知のものである。すなわち、二価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させて得られるものである。反応の方法としては界面重縮合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマーの固相エステル交換法、および環状カーボネート化合物の開環重合法などを挙げることができる。
芳香族ポリカーボネートは、通常使用されるビスフェノールA型ポリカーボネート以外にも、他の二価フェノールを用いて重合された、高耐熱性または低吸水率の各種のポリカーボネート樹脂であってもよい。芳香族ポリカーボネートはいかなる製造方法によって製造されたものでもよく、界面重縮合の場合は通常一価フェノール類の末端停止剤が使用される。芳香族ポリカーボネートはまた3官能フェノール類を重合させた分岐ポリカーボネート樹脂であってもよく、更に脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸、または二価の脂肪族または脂環族アルコールを共重合させた共重合ポリカーボネートであってもよい。しかしながら、ビスフェノールAの単独重合体からなる芳香族ポリカーボネートは、耐衝撃性に優れる点で特に好ましい。本発明の芳香族ポリカーボネートの詳細については、WO03/080728号パンフレットに記載されている。
他の二価フェノールを用いて重合された、高耐熱性または低吸水率の芳香族ポリカーボネートの具体例としては、下記のものが好適に例示される。
(1)該ポリカーボネートを構成する二価フェノール成分100モル%中、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール(以下“BPM”と略称)成分が20〜80モル%(より好適には40〜75モル%、さらに好適には45〜65モル%)であり、かつ9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(以下“BCF”と略称)成分が20〜80モル%(より好適には25〜60モル%、さらに好適には35〜55モル%)である共重合ポリカーボネート。
(2)該ポリカーボネートを構成する二価フェノール成分100モル%中、ビスフェノールA成分が10〜95モル%(より好適には50〜90モル%、さらに好適には60〜85モル%)であり、かつBCF成分が5〜90モル%(より好適には10〜50モル%、さらに好適には15〜40モル%)である共重合ポリカーボネート。
(3)該ポリカーボネートを構成する二価フェノール成分100モル%中、BPM成分が20〜80モル%(より好適には40〜75モル%、さらに好適には45〜65モル%)であり、かつ1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン成分が20〜80モル%(より好適には25〜60モル%、さらに好適には35〜55モル%)である共重合ポリカーボネート。
これらの特殊なポリカーボネートは、単独で用いてもよく、2種以上を適宜混合して使用してもよい。また、これらを汎用されているビスフェノールA型のポリカーボネートと混合して使用することもできる。
これらの特殊なポリカーボネートの製法及び特性については、例えば、特開平6−172508号公報、特開平8−27370号公報、特開2001−55435号公報及び特開2002−117580号公報等に詳しく記載されている。
本発明のA成分の芳香族ポリカーボネートとしては、バージン原料だけでなく、使用済みの製品から再生された芳香族ポリカーボネート、いわゆるマテリアルリサイクルされた芳香族ポリカーボネートの使用も可能である。使用済みの製品としては防音壁、ガラス窓、透光屋根材、および自動車サンルーフなどに代表される各種グレージング材、風防や自動車ヘッドランプレンズなどの透明部材、水ボトルなどの容器、並びに光記録媒体などが好ましく挙げられる。これらは多量の添加剤や他樹脂などを含むことがなく、目的の品質が安定して得られやすい。殊に自動車ヘッドランプレンズや光記録媒体などは大量に消費され、再生物が安定して得られることから好ましい態様として挙げられる。尚、上記のバージン原料とは、その製造後に未だ市場において使用されていない原料である。
A成分の芳香族ポリカーボネートの粘度平均分子量は16,000〜23,000、好ましくは16,000〜22,000の範囲であり、より好ましくは18,000〜21,000の範囲である。かかる好適な範囲の粘度平均分子量を有する芳香族ポリカーボネートは、流動性、強度、および耐熱性のバランスに優れるようになる。
尚、かかる粘度平均分子量はA成分全体として満足すればよく、分子量の異なる2種以上の混合物によりかかる範囲を満足するものを含む。特に粘度平均分子量が50,000(より好ましくは80,000以上、更に好ましくは100,000以上)を超える芳香族ポリカーボネートの混合は、溶融時のエントロピー弾性を高くする点で有利な場合がある。例えば、ジェッティングの低減、ガスインジェクション成形、発泡成形(超臨界流体によるものを含む)、および射出プレス成形性の改良などに効果を発揮する。したがって、粘度平均分子量が50,000を超える芳香族ポリカーボネートの混合は、これらの改良が求められる場合およびこれらの成形法を適用する場合に、好適な選択の1つとなる。かかる効果は、芳香族ポリカーボネートの分子量が高いほど顕著となるが、実用上該分子量の上限は200万、好ましくは30万、より好ましくは20万である。かかる高分子量成分の混合は、その配合によってGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)などの測定法において2ピーク以上の分子量分布を観察できる量とすることが好ましい。
また本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂(A成分)において、そのフェノール性水酸基量は30eq/ton以下が好ましく、25eq/ton以下がより好ましく、20eq/ton以下がさらに好ましい。なお、かかる値は十分に末端停止剤を反応させることで実質的に0eq/tonとすることも可能である。なお、該フェノール性水酸基量は、H−NMR測定を行い、カーボネート結合を有する二価フェノールユニット、フェノール性水酸基を有する二価フェノールユニット、および末端停止剤のユニットのモル比を算出し、それに基づきポリマー重量当りのフェノール性水酸基量に換算することで求められる。
本発明でいう粘度平均分子量はまず次式にて算出される比粘度を塩化メチレン100mlに芳香族ポリカーボネート0.7gを20℃で溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求め、
比粘度(ηSP)=(t−t)/t
[tは塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
求められた比粘度を次式にて挿入して粘度平均分子量Mを求める。
ηSP/c=[η]+0.45×[η]c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−40.83
c=0.7
(B成分:ポリエチレンテレフタレート樹脂)
本発明のポリエチレンテレフタレートはテレフタル酸成分以外のジカルボン酸成分を共重合成分として含むものでもよい。尚、本発明においてB成分の構成単位に関連する“aa成分”なる表記(“aa”は化合物名を示す)の記載は、その化合物“aa”またはそのエステル形成性誘導体に由来するポリマー構成単位を示す。例えば、ジカルボン酸成分とは、ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体に由来する構成単位を示す。
かかる他のジカルボン酸成分の例として、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2,5−ジクロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、4,4−スチルベンジカルボン酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ビス安息香酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4−ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−Naスルホイソフタル酸、エチレン−ビス−p−安息香酸等に由来する構成単位があげられる。これらのジカルボン酸成分は単独でまたは2種以上混合して使用することができる。テレフタル酸成分以外のジカルボン酸成分は、ジカルボン酸成分の全量を100モル%としたとき、30モル%以下が好ましく、20モル%以下がより好ましい。
更に本発明のポリエチレンテレフタレートには、上記芳香族ジカルボン酸成分以外に、30モル%未満の脂肪族ジカルボン酸成分を共重合することができる。該成分の具体例として、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等に由来する構成単位があげられる。
また本発明のポリエチレンテレフタレートはエチレングリコール成分以外のジオール成分を共重合成分として含むものでもよい。他のジオール成分としては例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、トランス−または−2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジオール、p−キシレンジオール、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)などに由来する構成単位を挙げることができる。これらは単独でも、2種以上を混合して使用することができる。
更にジオール成分としてわずかにポリエチレングリコール成分を共重合したポリエチレンテレフタレートも使用できる。ポリエチレングリコール成分の分子量としては150〜6,000の範囲が好ましい。
ポリエチレングリコール成分の組成割合としては、ジオール成分100重量%中、5重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましく、2重量%以下が更に好ましい。一方下限としては、0.5重量%以上が好ましく、1重量%以上がより好ましい。
更にポリエチレンテレフタレート中には、通常重合時の副反応生成物としてジオール成分100モル%中、約0.5モル%以上のジエチレングリコール成分が含まれているが、かかるジエチレングリコール成分は6モル%以下が好ましく、5モル%以下が更に好ましい。
本発明のポリエチレンテレフタレートにおいて、テレフタル酸成分の一部をイソフタル酸成分としたポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体(以下、TA/IA共重合体と略称することがある。)におけるテレフタル酸成分とイソフタル酸成分との割合は、全ジカルボン酸成分を100モル%としたとき、テレフタル酸成分が70〜99.9モル%、好ましくは75〜99モル%、更に好ましくは80〜99モル%である。また、イソフタル酸成分は0.1〜30モル%、好ましくは1〜25モル%、更に好ましくは1〜20モル%である。
更にこのTA/IA共重合体には、テレフタル酸成分とイソフタル酸成分以外の、ナフタレンジカルボン酸等前記の芳香族ジカルボン酸成分を10モル%以下、好ましくは5モル%以下、またアジピン酸等の前記の脂肪族ジカルボン酸成分を5モル%以下、好ましくは3モル%以下共重合することが可能であるが、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分とイソフタル酸成分のみからなるものが最も好ましい。また、TA/IA共重合体におけるジオール成分としてエチレングリコール成分単独が最も好ましいが、エチレングリコール以外のジオール成分を共重合することも可能である。
本発明のポリエチレンテレフタレートにおいてエチレングリコール成分の一部をネオペンチルグリコール成分としたポリエチレン/ネオペンチルテレフタレート共重合体(以下、EG/NPG共重合体と略称することがある。)におけるエチレングリコール成分とネオペンチルグリコール成分との割合は、全ジオール成分100モル%とした時にエチレングリコール成分が90〜99モル%、好ましくは95〜99モル%、更に好ましくは97〜99モル%である。また、ネオペンチルグリコール成分は1〜10モル%、好ましくは1〜8モル%、更に好ましくは1〜5モル%である。またエチレングリコールとネオペンチルグリコール以外のジオール成分を共重合することも可能である。
このEG/NPG共重合体には、テレフタル酸成分以外のイソフタル酸やナフタレンジカルボン酸等、前記の芳香族ジカルボン酸成分を10モル%以下、好ましくは5モル%以下、またアジピン酸等の前記の脂肪族ジカルボン酸成分を5モル%以下、好ましくは3モル%以下共重合することが可能であるが、ジカルボン酸成分がテレフタル酸成分単独のものが最も好ましい。また脂肪族ジカルボン酸成分を共重合することも可能である。
本発明に使用されるポリエチレンテレフタレートの製造方法については、常法に従い、チタン、ゲルマニウム、アンチモン等を含有する重縮合触媒の存在下に、加熱しながらジカルボン酸成分を誘導する化合物と前記ジオール成分を誘導する化合物とを重合させ、副生する水または低級アルコールを系外に排出することにより行われる。重縮合触媒としてはゲルマニウム系重合触媒が好ましく、その例としては、ゲルマニウムの酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、アルコラート、フェノラート等が例示でき、更に具体的には、二酸化ゲルマニウム、水酸化ゲルマニウム、四塩化ゲルマニウム、テトラメトキシゲルマニウム等が例示される。またその他、三酸化アンチモン等の非溶性触媒が例示される。特にゲルマニウム系重合触媒を用いたポリエチレンテレフタレート樹脂により本発明の目的、特に耐薬品性、熱安定性に好適となる。
また本発明では、従来公知の重縮合の前段階であるエステル交換反応において使用される、マンガン、亜鉛、カルシウム、マグネシウム等の化合物を併せて使用でき、およびエステル交換反応終了後にリン酸または亜リン酸の化合物等により、かかる触媒を失活させて重縮合することも可能である。ポリエチレンテレフタレートの製造方法は、バッチ式、連続重合式のいずれの方法をとることも可能である。
本発明に用いられるポリエチレンテレフタレート樹脂のIV値は0.45〜0.57dl/g、さらに好ましくは0.47〜0.55dl/g、最も好ましくは0.49〜0.52dl/gである。IV値が高い場合には流動性が低下するほかに、耐薬品性の向上効果が発現しにくいといった問題がある。他方IV値が低すぎる場合には、強度低下が大きいほか、ポリエチレンテレフタレート樹脂の末端基量が多い影響により熱可塑性樹脂の熱安定性が低下する。またIV値の低いポリエチレンテレフタレート樹脂の生産は、スレットが砕けてしまう為ペレタイズが困難といった問題もある。
ポリエチレンテレフタレート樹脂のIV値は、特に指定しない限りo−クロロフェノール中25℃で測定された対数粘度値(IV値)である。即ち、ポリエチレンテレフタレート樹脂1.2gをo−クロロフェノール15cm中に加熱溶解した後、冷却して25℃で測定された溶液粘度から算出される。また重縮合反応工程後に得られたポリエチレンテレフタレート樹脂の密度は、1.35〜1.41g/cmであることが好ましく、より好ましくは1.37〜1.39g/cmである。本発明において、ポリエチレンテレフタレート樹脂の密度は、JIS K7112のD法に準拠した硝酸カルシウム溶液を用いた密度勾配管法により、23℃の温度で測定される。
本発明に用いられるポリエチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量は20〜35eq/ton、好ましくは22〜30eq/ton、より好ましくは23〜28eq/ton以下である。
本発明のより好ましいポリエチレンテレフタレート樹脂は、ジオキシエチレンテレフタレート単位の含有率が、1.0〜5.0モル%(好ましく1.0〜2.5モル%)の範囲にあることを満足する。このようにして、最終重縮合反応器から得られたポリエチレンテレフタレート樹脂は、通常、溶融押出成形法によって粒状(チップ状)に成形される。このような粒状のポリエチレンテレフタレート樹脂は、通常2〜5mm(好ましくは2.2〜4mm)の平均粒径を有することが望ましい。本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂は、このようにして液相重縮合工程を経た粒状のポリエチレンテレフタレート樹脂をそのまま利用することが好ましい。
B成分のポリエチレンテレフタレート樹脂もまたバージン原料のみならず、使用済みの製品から再生されたポリエチレンテレフタレート樹脂を利用することが可能である。殊に好適なポリエチレンテレフタレート樹脂は、大量に消費されその再生システムも確立されていることから、有効に利用することができる。その使用済みの製品としては、ペットボトルやブリスターに代表される容器、各種のフィルム、および繊維などが例示される。
(C成分:ゴム質重合体)
C成分のゴム質重合体とは、ガラス転移温度が10℃以下、好ましくは−10℃以下、より好ましくは−30℃以下であるゴム成分からなる重合体、並びに該ゴム成分からなる重合体に他のポリマー鎖が結合してなる共重合体をいう。更にそのゴム成分がゴム質重合体100重量%中少なくとも35重量%、より好ましくは45重量%含有する重合体をいう。ゴム成分の含有量の上限は実用上90重量%程度が適切である。
ゴム質重合体は、他のポリマー鎖が結合してなる共重合体がより好適である。ゴム成分に他のポリマー鎖がグラフト結合してなるゴム質重合体の製造においては、ゴム成分にグラフトしない重合体または共重合体が少なからず生成することは広く知られている。本発明のC成分はかかる遊離の重合体または共重合体を含有するものであってもよい。
C成分のゴム質重合体としてより具体的には、SB(スチレン−ブタジエン)共重合体、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)共重合体、MBS(メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン)共重合体、MABS(メチルメタクリレート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)共重合体、MB(メチルメタクリレート−ブタジエン)共重合体、ASA(アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム)共重合体、AES(アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン)共重合体、MA(メチルメタクリレート−アクリルゴム)共重合体、MAS(メチルメタクリレート−アクリルゴム−スチレン)共重合体、メチルメタクリレート−アクリル・ブタジエンゴム共重合体、メチルメタクリレート−アクリル・ブタジエンゴム−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−(アクリル・シリコーンIPNゴム)共重合体などを挙げることができる。これらの共重合体はいずれもゴム成分からなる重合体のコアに上記単量体からなるポリマー鎖が結合したコア−シェルタイプのグラフト共重合体であることが好ましい。その中でもSB共重合体、ABS共重合体、MBS共重合体、およびメチルメタクリレート−(アクリル・シリコーンIPNゴム)共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種のゴム質重合体が好ましい。
ゴム質重合体のゴム粒子径は重量平均粒子径において0.05〜2μmが好ましく、より好ましくは0.1〜1μm、特に好ましくは0.1〜0.5μmである。かかるゴム粒子径の分布は単一の分布であるもの及び2山以上の複数の山を有するもののいずれもが使用可能であり、更にそのモルフォロジーにおいてもゴム粒子が単一の相をなすものであっても、ゴム粒子の周りにオクルード相を含有することによりサラミ構造を有するものであってもよい。
グラフト共重合体のゴム質重合体では、そのグラフトされた成分のゴム基質に対する重量比率(グラフト率(重量%))は、10〜100%が好ましく、より好ましくは15〜70%、更に好ましくは15〜40%である。
また、本発明のゴム質重合体としては、ハードセグメントとソフトセグメントから構成される各種の熱可塑性エラストマーを挙げることができる。かかる熱可塑性エラストマーとしては、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、スチレン系エラストマー、およびオレフィン系エラストマーなどが例示される。
(D成分:無機充填材)
本発明のD成分である無機充填材は、繊維状、フレーク状、球状、中空状を自由に選択でき、樹脂組成物の強度や耐衝撃性の向上、および寸法安定性のためには繊維状、フレーク状のものが好適である。例えば、繊維状の無機充填材としては、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維、スラグ繊維、ロックウール、ゾノトライト、ワラストナイト、および各種ウイスカー類(チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、ボロンウイスカー、および塩基性硫酸マグネシウムウイスカーなど)などが例示され、フレーク状の無機充填材としては、ガラスフレーク、金属フレーク、グラファイトフレーク、スメクタイト、カオリンクレー、マイカ、およびタルクなどが例示される。尚、例えばガラスバルーンなどの中空充填材は、樹脂と溶融混練することにより破砕して板状の無機充填材と同様に剛性向上の効果が得られる場合がある。本発明のフレーク状充填材にはかかる効果を発現するものを含む。これらの無機充填材は、異種材料を表面被覆したものを含む。異種材料としては金属、合金、金属酸化物などが代表的である。金属や合金などの被覆は高い導電性を付与でき、また意匠性を向上させる場合もある。金属酸化物の被覆は光導電性などの機能が付与できる場合があり、また意匠性の向上も可能である。
本発明では、耐衝撃性、外観、寸法安定性、およびコストなどの点からマイカ、タルクおよびワラストナイトが特に好適である。
(マイカ)
マイカの平均粒径としては、レーザー回折・散乱法で測定される平均粒径(D50(粒子径分布のメジアン径))が、好ましくは1〜50μm、より好ましくは2〜20μm、更に好ましくは2〜10μmのものが使用できる。マイカの平均粒径が1μm未満では剛性に対する改良効果が十分でなく、50μmを越えても剛性の剛性の向上が十分でなく、衝撃特性等の機械的強度の低下も著しく好ましくない。マイカの厚みとしては、電子顕微鏡の観察により実測した厚みが好ましくは0.01〜1μm、より好ましくは0.03〜0.3μmのものを使用できる。アスペクト比としては好ましくは5〜200、より好ましくは10〜100のものを使用できる。マイカは天然鉱物の粉砕物であっても合成品であってもよい。また、マイカの粉砕法としては乾式粉砕法および湿式粉砕法のいずれで製造されたものであってもよい。乾式粉砕法の方が低コストで一般的であるが、一方湿式粉砕法は、マイカをより薄く細かく粉砕するのに有効である。その結果樹脂組成物の剛性向上効果はより高くなる。
(タルク)
本発明におけるタルクとは、化学組成的には含水珪酸マグネシウムであり、一般的には化学式4SiO・3MgO・2HOで表され、通常層状構造を持った鱗片状の粒子であり、また組成的にはSiOを56〜65重量%、MgOを28〜35重量%、HO約5重量%程度から構成されている。その他の少量成分としてFeが0.03〜1.2重量%、Alが0.05〜1.5重量%、CaOが0.05〜1.2重量%、KOが0.2重量%以下、NaOが0.2重量%以下などを含有している。より好適なタルクの組成としては、SiO:62〜63.5重量%、MgO:31〜32.5重量%、Fe:0.03〜0.15重量%、Al:0.05〜0.25重量%、およびCaO:0.05〜0.25重量%が好ましい。更に強熱減量が2〜5.5重量%であることが好ましい。
タルクの粒子径は、沈降法により測定される平均粒径が0.1〜50μm(より好ましくは0.1〜10μm、更に好ましくは0.2〜5μm、特に好ましくは0.2〜3.5μm)の範囲であることが好ましい。更にかさ密度を0.5(g/cm)以上としたタルクを原料として使用することが特に好適である。タルクの平均粒径は、液相沈降法の1つであるX線透過法で測定されたD50(粒子径分布のメジアン径)をいう。かかる測定を行う装置の具体例としてはマイクロメリティックス社製Sedigraph5100などを挙げることができる。
またタルクを原石から粉砕する際の製法に関しては特に制限はなく、軸流型ミル法、アニュラー型ミル法、ロールミル法、ボールミル法、ジェットミル法、および容器回転式圧縮剪断型ミル法等を利用することができる。さらに粉砕後のタルクは、各種の分級機によって分級処理され、粒子径の分布が揃ったものが好適である。分級機としては特に制限はなく、インパクタ型慣性力分級機(バリアブルインパクターなど)、コアンダ効果利用型慣性力分級機(エルボージェットなど)、遠心場分級機(多段サイクロン、ミクロプレックス、ディスパージョンセパレーター、アキュカット、ターボクラシファイア、ターボプレックス、ミクロンセパレーター、およびスーパーセパレーターなど)などを挙げることができる。
さらにタルクは、その取り扱い性等の点で凝集状態であるものが好ましく、かかる製法としては脱気圧縮による方法、集束剤を使用し圧縮する方法等がある。特に脱気圧縮による方法が簡便かつ不要の集束剤樹脂成分を本発明の樹脂組成物中に混入させない点で好ましい。
(ワラストナイト)
ワラストナイトの平均繊維径は0.1〜10μmが好ましく、0.1〜5μmがより好ましく、0.1〜3μmが更に好ましい。またそのアスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)は3以上が好ましい。アスペクト比の上限としては30以下が挙げられる。ここで平均繊維径は電子顕微鏡で強化フィラーを観察し、個々の繊維径を求め、その測定値から数平均繊維径を算出する。電子顕微鏡を使用するのは、対象とするレベルの大きさを正確に測定することが光学顕微鏡では困難なためである。電子顕微鏡の観察で得られる画像から繊維径を測定する対象のフィラーをランダムに抽出し、各フィラーの中央部に近いところで繊維径を測定する。得られた測定値より数平均繊維径を算出する。観察の倍率は約1000倍とし、測定本数は500本以上(600本以下が作業上好適である)で行う。一方平均繊維長の測定は、フィラーを光学顕微鏡で観察し、個々の長さを求め、その測定値から数平均繊維長を算出する。光学顕微鏡の観察は、フィラー同士があまり重なり合わないように分散されたサンプルを準備することから始まる。観察は対物レンズ20倍の条件で行い、その観察像を画素数が約25万であるCCDカメラに画像データとして取り込む。得られた画像データから、画像解析装置を使用して画像データの2点間の最大距離を求めるプログラムを使用して、繊維長を算出する。かかる条件の下では1画素当りの大きさが1.25μmの長さに相当し、測定本数は500本以上(600本以下が作業上好適である)で行う。
本発明のワラストナイトは、その元来有する白色度を十分に樹脂組成物に反映させるため、原料鉱石中に混入する鉄分並びに原料鉱石を粉砕する際に機器の摩耗により混入する鉄分を磁選機によって極力取り除くことが好ましい。かかる磁選機処理によりワラストナイト中の鉄の含有量はFeに換算して、0.5重量%以下であることが好ましい。またワラストナイトは天然鉱物の粉砕物であっても合成品であってもよい。
上記無機充填材は、シランカップリング剤(アルキルアルコキシシランやポリオルガノハイドロジェンシロキサンなどを含む)、高級脂肪酸エステル、酸化合物(例えば、亜リン酸、リン酸、カルボン酸、およびカルボン酸無水物など)並びにワックスなどの各種表面処理剤で表面処理されていてもよい。さらに各種樹脂、高級脂肪酸エステル、およびワックスなどの集束剤で造粒し顆粒状とされていてもよい。
(E成分:折れ抑制剤)
本発明の熱可塑性樹脂材料は、上記無機充填材(D成分)の折れや割れを抑制するため、更には樹脂材料の熱安定性をより向上させるため、折れ抑制剤を含むことができる。かかる折れ抑制剤には、(i)珪酸塩鉱物との間に反応性を有する官能基を含む滑剤、および(ii)珪酸塩鉱物に予め表面被覆された滑剤が含まれる。好適な折れ抑制剤は、酸性基含有滑剤、もしくは炭素数60以下のアルキル基を有するアルキルアルコキシシランまたはアルキルハイドロジェンシランである。
酸性基含有滑剤として、カルボキシル基類含有滑剤1g当り、カルボキシル基類を好ましくは0.05〜10meq/g、より好ましくは0.1〜6meq/g、さらに好ましくは0.5〜4meq/gの濃度で含有するカルボキシル基類含有オレフィン系ワックスが好適である。更にオレフィン系ワックスの分子量は、1,000〜10,000が好ましい。更にかかる濃度および分子量の条件を満足するα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合体が好適である。かかる共重合体は、常法に従いラジカル触媒の存在下に、溶融重合あるいはバルク重合法で製造することができる。ここでα−オレフィンとしてはその炭素数が平均値として10〜60のものを好ましく挙げることができる。α−オレフィンとしてより好ましくはその炭素数が平均値として16〜60、さらに好ましくは25〜55のものを挙げることができる。
(各成分の割合)
本発明における各成分の割合について記載する。(A成分)芳香族ポリカーボネートと(B成分)ポリエチレンテレフタレート樹脂との割合は、両者の合計100重量%中A成分/B成分が10〜90重量%/90〜10重量%、好ましくは50〜90重量%/50〜10重量%、更に好ましくは60〜85重量%/40〜15重量%である。芳香族ポリカーボネート樹脂の添加量が少ない場合には、衝撃強度、耐熱性が不十分になりやすく、添加量が多い場合には耐薬品性が発現しにくくなる。
(C成分)ゴム質重合体の添加量は(A成分)芳香族ポリカーボネートと(B成分)ポリエチレンテレフタレート樹脂との合計100重量部に対して1〜50重量部であり、好ましくは1〜10重量部、更に好ましくは2〜7重量部である。添加量が少ない場合には衝撃強度の発現が不十分になりやすく、多すぎる場合には耐熱性、又は剛性が低下する。
(D成分)無機充填材の添加量は(A成分)芳香族ポリカーボネートと(B成分)ポリエチレンテレフタレート樹脂との合計100重量部に対して1〜70重量部であり、好ましくは5〜40重量部、更に好ましくは7〜30重量部である。添加量が多すぎる場合には衝撃強度が低下し、さらには成形品外観が低下する。添加量が少ない場合には添加の主たる目的である剛性の改良効果が発現されない。
(E成分)折れ抑制剤の添加量は(A成分)芳香族ポリカーボネートと(B成分)ポリエチレンテレフタレート樹脂との合計100重量部に対して0.01〜10重量部であり、好ましくは0.1〜5重量部、更に好ましくは0.3〜3重量部である。(E成分)折れ抑制剤の最適添加量は、(D成分)無機充填材の添加量により変化し、好適には(D成分)無機充填材の添加量10重量部あたり0.05〜5重量部、更に好適には0.1〜3重量部、更に好ましくは0.1〜1重量部である。
(その他の成分)
更に本発明の熱可塑性樹脂組成物には、上記特性を満足する範囲で、更に、B成分以外の芳香族ポリエステル、難燃剤、難燃助剤(例えば、アンチモン酸ナトリウム、および三酸化アンチモン等)、チャー形成化合物(例えば、ノボラック型フェノール樹脂、ピッチ類とホルムアルデヒドとの縮合物など)、核剤(例えば、ステアリン酸ナトリウム、およびエチレン−アクリル酸ナトリウム等)、滴下防止剤(フィプリル形成能を有するフッ素化ポリオレフィン等)、熱安定剤、酸化防止剤(例えば、ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤、およびイオウ系酸化防止剤等)、紫外線吸収剤、光安定剤、離型剤、帯電防止剤、発泡剤、流動改質剤、抗菌剤、光触媒系防汚剤(微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛など)、滑剤、着色剤、蛍光増白剤、蓄光顔料、蛍光染料、赤外線吸収剤、フォトクロミック剤などを配合することができる。
(i)B成分以外の芳香族ポリエステル
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、ポリエチレンテレフタレート以外の芳香族ポリエステルも添加することができる。例としてはポリプロピレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリヘキシレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)、ポリブチレンナフタレート樹脂(PBN)、ポリエチレン−1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシレート樹脂などの他、ポリエチレンイソフタレート/テレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート樹脂などの共重合ポリエステルが挙げられる。これらの芳香族ポリエステルの添加量としてはB成分のポリエチレンテレフタレート樹脂100重量部に対して1〜100重量部であり、好ましくは10〜90重量部、より好ましくは30〜60重量部である。
(ii)熱安定剤
熱可塑性樹脂組成物には各種の熱安定剤が配合されることが好ましい。かかる熱安定剤としてリン系安定剤が好適である。リン系安定剤としては、亜リン酸、リン酸、亜ホスホン酸、ホスホン酸およびこれらのエステル、並びに第3級ホスフィンなどが例示される。かかるリン系安定剤は、1種のみならず2種以上を混合して用いることができる。
具体的にはホスファイト化合物としては、例えば、トリデシルホスファイトの如きトリアルキルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイトの如きジアルキルモノアリールホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイトの如きモノアルキルジアリールホスファイト、トリフェニルホスファイトおよびトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトの如きトリアリールホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、およびビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどのペンタエリスリトールホスファイト、並びに2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイトおよび2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトなどの環状ホスファイトが例示される。
ホスフェート化合物としては、トリブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、およびジイソプロピルホスフェートなどが例示され、好ましくはトリフェニルホスフェート、トリメチルホスフェートである。
ホスホナイト化合物としては、テトラキス(ジ−tert−ブチルフェニル)−ビフェニレンジホスホナイト、およびビス(ジ−tert−ブチルフェニル)−フェニル−フェニルホスホナイトが好ましく例示され、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−ビフェニレンジホスホナイト、およびビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−フェニル−フェニルホスホナイトがより好ましい。かかるホスホナイト化合物は上記アルキル基が2以上置換したアリール基を有するホスファイト化合物との併用可能であり好ましい。
ホスホネイト化合物としては、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、およびベンゼンホスホン酸ジプロピル等が挙げられる。第3級ホスフィンとしては、例えばトリフェニルホスフィンが例示される。
かかるリン系安定剤の配合量は、本発明の熱可塑性樹脂組成物100重量%中0.0001〜1重量%が好ましく、0.0005〜0.5重量%がより好ましく、0.002〜0.3重量%がさらに好ましい。
(iii)酸化防止剤
熱可塑性樹脂組成物に酸化防止剤が配合されてもよい。該酸化防止剤は、熱可塑性樹脂組成物の成形加工時の熱安定性、および耐熱老化性を向上させることができる。かかる酸化防止剤は好適にはヒンダードフェノール系安定剤である。該ヒンダードフェノール系安定剤としては、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−tert−ブチル−6−(3’−tert−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−N−ビス−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、3,9−ビス{2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1,−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、N,N’−ヘキサメチレンビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、およびテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどが例示される。これらはいずれも入手容易である。中でもオクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが好ましく利用される。上記ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。これら酸化防止剤の配合量は、熱可塑性樹脂組成物100重量%中0.0001〜0.05重量%が好ましい。
(iv)紫外線吸収剤
紫外線吸収剤としては、紫外線吸収剤として公知のベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ヒドロキシフェニルトリアジン系化合物、環状イミノエステル系化合物、およびシアノアクリレート系化合物などが例示される。より具体的には、例えば2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−tert−ブチルフェノール、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]フェノール、2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、および1,3−ビス[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス[[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル]プロパンなどが例示される。さらにビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート等に代表されるヒンダードアミン系の光安定剤も使用することが可能である。かかる紫外線吸収剤、光安定剤の配合量は、熱可塑性樹脂組成物100重量%中0.01〜1重量%が好ましい。
(v)離型剤
離型剤としては、オレフィン系ワックス、シリコーンオイル、フッ素オイル、オルガノポリシロキサン、一価または多価アルコールと高級脂肪酸とのエステル、パラフィンワックス、および蜜蝋などが例示される。中でも一価または多価アルコールと高級脂肪酸とのエステルが好適である。高級脂肪酸は、好ましくは炭素数16以上(より好ましくは炭素数16〜32、更に好ましくは炭素数26〜32)の脂肪酸を60重量%以上含有する。かかる高級脂肪酸として、モンタン酸を主成分とする高級脂肪酸が好ましく例示される。かかる高級脂肪酸は通常モンタンロウを酸化することにより製造される。一方、一価アルコールとしては、例えばドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノール、エイコサノール、テトラコサノール、セリルアルコール、およびトリアコンタノールなどが例示される。
多価アルコールとしては、例えばグリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン(例えばデカグリセリンなど)、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ジエチレングリコール、およびプロピレングリコールなどが挙げられる。一価または多価アルコールと高級脂肪酸とのエステルにおけるアルコール成分は、より好ましくは多価アルコールである。更にこれらの中でもグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、およびトリメチロールプロパンが好ましく、特にグリセリンが好ましい。
かかる離型剤の配合量は、熱可塑性樹脂組成物100重量%中0.001〜2重量%が好ましく、より好ましくは0.005〜1重量%、更に好ましくは0.01〜1重量%、特に好ましくは0.01〜0.5重量%である。
(vi)帯電防止剤
帯電防止剤としては、例えばポリエーテルエステルアミド、グリセリンモノステアレート、ナフタリンスルホン酸ホルムアルデヒド高縮合物アルカリ(土類)金属塩、ドデシルベンゼンスルホン酸アルカリ(土類)金属塩、ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ホスホニウム塩、無水マレイン酸モノグリセライド、および無水マレイン酸ジグリセライド等が挙げられる。かかる帯電防止剤の配合量は、熱可塑性樹脂組成物100重量%中0.01〜10重量%が好ましい。
(vii)流動改質剤
流動改質成分としては例えば、可塑剤(例えばリン酸エステル、リン酸エステルオリゴマー、ホスファゼンオリゴマー、脂肪酸エステル、脂肪族ポリエステル、および脂肪族ポリカーボネート等に代表される)、高剛性かつ高流動性の他の熱可塑性樹脂や熱可塑性樹脂オリゴマー(例えば、スチレン、アクリロニトリル、およびポリメチルメタクリレートから選択された少なくとも1種の成分を重合してなる重量平均分子量が40,000未満の重合体、高剛性ポリカーボネートのオリゴマーなどに代表される)、液晶ポリマー(例えば液晶ポリエステルなどに代表される)、剛直型分子(例えばポリp−フェニレン化合物などに代表される)、並びに滑剤(例えば鉱物油、合成油、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、ポリオルガノシロキサン、オレフィン系ワックス、ポリアルキレングリコール、およびフッ素オイルなどに代表される)などが例示される。
かかる流動改質剤は、熱可塑性樹脂組成物100重量%中、0.1〜10重量%、好ましくは1〜8重量%の範囲である配合することができる。
(viii)難燃剤
難燃剤としては、赤リンまたは赤リン表面を公知の熱硬化樹脂および/または無機材料を用いてマイクロカプセル化されている安定化赤リンに代表される赤リン系難燃剤;テトラブロムビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールAのオリゴマー、ブロム化ビスフェノール系エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系フェノキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系ポリカーボネート、ブロム化ポリスチレン、ブロム化架橋ポリスチレン、ブロム化ポリフェニレンエーテル、ポリジブロムフェニレンエーテル、デカブロモジフェニルオキサイドビスフェノール縮合物および含ハロゲンリン酸エステルに代表されるハロゲン系難燃剤;モノホスフェート化合物としてトリフェニルホスフェート、縮合リン酸エステルとしてレゾルシノールビス(ジキシレニルホスフェート)およびビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、その他ペンタエリスリトールジフェニルジホスフェートなどに代表される有機リン酸エステル系難燃剤;ポリリン酸アンモニウム塩、リン酸アルミニウム、リン酸ジルコニウムなどの無機系リン酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無機金属化合物の水和物、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化アンチモンなどに代表される無機系難燃剤;パーフルオロブタンスルホン酸カリウム、パーフルオロブタンスルホン酸カルシウム、パーフルオロブタンスルホン酸セシウム、ジフェニルスルホン−3−スルホン酸カリウム、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸カリウムに代表される有機アルカリ(土類)金属塩系難燃剤;アリール基およびアルコキシ基を含有する(ポリ)オルガノシロキサン化合物、アリール基およびSi−H基を含有する(ポリ)オルガノシロキサン化合物や(ポリ)オルガノシロキサンとポリカーボネート樹脂の共重合体に代表されるシリコーン系難燃剤;フェノキシホスファゼンオリゴマーや環状フェノキシホスファゼンオリゴマーに代表されるホスファゼン系難燃剤などを挙げることができる。
かかる難燃剤は、熱可塑性材料100重量%中、0.1〜50重量%、好ましくは0.1〜20重量%の範囲である配合することができる。
(ix)滴下防止剤
本発明の滴下防止剤は燃焼時の溶融滴下を防止し難燃性を更に向上させる。滴下防止剤としては含フッ素滴下防止剤がより好適である。
滴下防止剤として好適な含フッ素滴下防止剤としては、フィブリル形成能を有する含フッ素ポリマーを挙げることができ、かかるポリマーとしてはポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン系共重合体(例えば、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、など)、米国特許第4379910号公報に示されるような部分フッ素化ポリマー、フッ素化ジフェノールから製造されるポリカーボネート樹脂などを挙げることかできる。中でも好ましくはポリテトラフルオロエチレン(以下PTFEと称することがある)である。
フィブリル形成能を有するPTFEの分子量は極めて高い分子量を有し、せん断力などの外的作用によりPTFE同士を結合して繊維状になる傾向を示すものである。その数平均分子量は、150万〜数千万の範囲である。かかる下限はより好ましくは300万である。かかる数平均分子量は、特開平6−145520号公報に開示されているとおり、380℃でのポリテトラフルオロエチレンの溶融粘度に基づき算出される。即ち、フィブリル化PTFEは、かかる公報に記載された方法で測定される380℃における溶融粘度が10〜1013poiseの範囲であり、好ましくは10〜1012poiseの範囲である。かかるPTFEは、固体形状の他、水性分散液形態のものも使用可能である。またかかるフィブリル形成能を有するPTFEは樹脂中での分散性を向上させ、更に良好な難燃性および機械的特性を得るために他の樹脂との混合形態のPTFE混合物を使用することも可能である。
かかるフィブリル形成能を有するPTFEの市販品としては例えば三井・デュポンフロロケミカル(株)のテフロン(登録商標)6J、ダイキン化学工業(株)のポリフロンMPA FA500、F−201Lなどを挙げることができる。PTFEの水性分散液の市販品としては、旭アイシーアイフロロポリマーズ(株)製のフルオンAD−1、AD−936、ダイキン工業(株)製のフルオンD−1、D−2、三井・デュポンフロロケミカル(株)製のテフロン(登録商標)30Jなどを代表として挙げることができる。
混合形態のPTFEとしては、(1)PTFEの水性分散液と有機重合体の水性分散液または溶液とを混合し共沈殿を行い共凝集混合物を得る方法(特開昭60−258263号公報、特開昭63−154744号公報などに記載された方法)、(2)PTFEの水性分散液と乾燥した有機重合体粒子とを混合する方法(特開平4−272957号公報に記載された方法)、(3)PTFEの水性分散液と有機重合体粒子溶液を均一に混合し、かかる混合物からそれぞれの媒体を同時に除去する方法(特開平06−220210号公報、特開平08−188653号公報などに記載された方法)、(4)PTFEの水性分散液中で有機重合体を形成する単量体を重合する方法(特開平9−95583号公報に記載された方法)、および(5)PTFEの水性分散液と有機重合体分散液を均一に混合後、更に該混合分散液中でビニル系単量体を重合し、その後混合物を得る方法(特開平11−29679号などに記載された方法)により得られたものが使用できる。これらの混合形態のPTFEの市販品としては、三菱レイヨン(株)の「メタブレン A3800」(商品名)、およびGEスペシャリティーケミカルズ社製 「BLENDEX B449」(商品名)などを挙げることができる。
混合形態におけるPTFEの割合としては、PTFE混合物100重量%中、PTFEが1〜60重量%が好ましく、より好ましくは5〜55重量%である。PTFEの割合がかかる範囲にある場合は、PTFEの良好な分散性を達成することができる。
かかる滴下防止剤は、熱可塑性樹脂組成物100重量%中、0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜3重量%の範囲である配合することができる。
(熱可塑性材料の製造)
本発明の熱可塑性樹脂組成物の調製には任意の方法が採用される。例えばA成分、B成分および他の成分を予備混合し、その後溶融混練し、ペレット化する方法を挙げることができる。予備混合の手段としては、ナウターミキサー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー、メカノケミカル装置、押出混合機などを挙げることができる。予備混合においては必要に応じて押出造粒器やブリケッティングマシーンなどにより造粒を行うこともできる。予備混合後、ベント式二軸押出機に代表される溶融混練機で溶融混練、およびペレタイザー等の機器によりペレット化する。溶融混練機としては他にバンバリーミキサー、混練ロール、恒熱撹拌容器などを挙げることができるが、ベント式二軸押出機が好ましい。
他に、各成分を予備混合することなく、それぞれ独立に二軸押出機に代表される溶融混練機に供給する方法も取ることができる。また一部の成分を予備混合した後、残りの成分と独立に溶融混練機に供給する方法が挙げられる。特に無機充填材が配合される場合には、無機充填材は押出機途中の供給口から溶融樹脂中にサイドフィーダーの如き供給装置を用いて供給されることが好ましい。予備混合の手段や造粒に関しては、前記と同様である。なお、配合する成分に液状のものがある場合には、溶融混練機への供給にいわゆる液注装置、または液添装置を使用することができる。
さらに溶融混練前にA成分、およびB成分に含まれる水分が少ないことが好ましい。したがって各種熱風乾燥、電磁波乾燥、真空乾燥などの方法により、A成分またはB成分のいずれかまたは両者を乾燥した後に溶融混練することがより好ましい。溶融混練中のベント吸引度は、1〜60kPa、好ましくは2〜30kPaの範囲が好ましい。
上記の如く押出された樹脂は、直接切断してペレット化するか、またはストランドを形成した後かかるストランドをペレタイザーで切断してペレット化される。ペレット化に際して外部の埃などの影響を低減する必要がある場合には、押出機周囲の雰囲気を清浄化することが好ましい。更にかかるペレットの製造においては、光学ディスク用ポリカーボネート樹脂において既に提案されている様々な方法を用いて、ペレットの形状分布の狭小化、ミスカット物の低減、運送または輸送時に発生する微小粉の低減、並びにストランドやペレット内部に発生する気泡(真空気泡)の低減を適宜行うことができる。これらの処方により成形のハイサイクル化、およびシルバーの如き不良発生割合の低減を行うことができる。またペレットの形状は、円柱、角柱、および球状など一般的な形状を取り得るが、より好適には円柱である。かかる円柱の直径は好ましくは1〜5mm、より好ましくは1.5〜4mm、さらに好ましくは2〜3.3mmである。一方、円柱の長さは好ましくは1〜30mm、より好ましくは2〜5mm、さらに好ましくは2.5〜3.5mmである。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は良好な流動性を有しつつも、衝撃強度、耐薬品性、耐熱性、剛性、熱安定性、成形品外観に優れており、その奏する産業上の効果は極めて大である。
本発明者が現在最良と考える本発明の形態は、前記の各要件の好ましい範囲を集約したものとなるが、例えば、その代表例を下記の実施例中に記載する。もちろん本発明はこれらの形態に限定されるものではない。
(I)熱可塑性材料の原料
(A成分)
PC1:粘度平均分子量19,700の直鎖状芳香族ポリカーボネート樹脂パウダー(帝人化成(株)製パンライトL−1225WX(商品名))
PC2:粘度平均分子量16,000の直鎖状芳香族ポリカーボネート樹脂パウダー(帝人化成(株)製パンライトCM−1000(商品名))
PC3:粘度平均分子量20,900の直鎖状芳香族ポリカーボネート樹脂パウダー(帝人化成(株)製パンライトL−1225WS(商品名))
PC4:粘度平均分子量19,700の直鎖状芳香族ポリカーボネート樹脂ペレット(帝人化成(株)製パンライトL−1225L(商品名))
(B成分)
PET1:ゲルマニウム化合物の重合触媒を用いて重合されたIV値0.51、末端カルボキシル基量が26.3eq/tonのポリエチレンテレフタレート樹脂(帝人化成(株)製、TR−MB(商品名))
(B成分以外)
PET2:ゲルマニウム化合物の重合触媒を用いて重合されたIV値0.70、末端カルボキシル基量が22.0eq/tonのポリエチレンテレフタレート樹脂(帝人化成(株)製、TR−4550(商品名))
PET3:ゲルマニウム化合物の重合触媒を用いて重合されたIV値0.83、末端カルボキシル基量が18.0eq/tonのポリエチレンテレフタレート樹脂(帝人化成(株)製、TR−8580(商品名))
(C成分)
IM1:ブタジエン・メタクリル酸アルキル・スチレン共重合体(ロームアンドハース社製、BTA712(商品名))
IM2:ブタジエン・アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル共重合体(ロームアンドハース社製、パラロイドEXL2602(商品名))
(D成分)
WSN1:ワラストナイト(NYCO社製、NYGLOS4(商品名))
WSN2:ワラストナイト(川鉄工業社製、PH-330(商品名))
(E成分)
WAX:1−アルケン・無水マレイン酸共重合体(三菱化学(株)製ダイヤカルナ30M(商品名))
(その他)
PBT1:IV値0.87のポリブチレンテレフタレート(ポリプラスチックス(株)製、ジュラネックス500FP(商品名))
ST:リン系安定剤(旭電化工業(株)製、アデカスタブPEP−8(商品名))
UV:紫外線吸収剤(シプロ化成(株)製、シーソーブ701(商品名))
CB:カーボンブラックマスター(越谷化成工業社製、ロイヤルブラック904S(商品名))
COL:上記PC1に二酸化チタン(タイオキサイドジャパン(株)製、RTC30)25重量%およびカーボンブラック(三菱化学(株)製#970)0.5重量%を加え合計100重量%とし、スーパーミキサーでドライブレンドして均一に分散させたもの
(熱可塑性樹脂組成物の製造)
表1に記載の組成物を押出機により製造した。押出機は東芝機械(株)製TEM−48SS(L/D=50、バレル数13)であった。A成分でパウダーのものはパドルドライヤーを使用し、またペレットのものはホッパードライヤーを使用しあらかじめ120℃にて4時間以上乾燥しメインフィーダーより投入した。B成分はあらかじめホッパードライヤーで120℃にて4時間以上乾燥しメインフィーダーより投入した。D成分及びWAXはあらかじめ混合し、B成分とは別の計量機を使用してサイドフィーダーより投入した。それ以外の成分については、事前にヘンシェルミキサーにてプリブレンドしメインフィーダーから投入した。なお10バレル目にはベントを設定し、6kPa以下の真空度にて吸引を実施した。その他の押出条件は、シリンダー設定温度:260℃、ダイ設定温度:270℃、吐出率:200kg/時、およびスクリュー回転数:250rpmであった。
(試験片の作成方法)
製造した熱可塑性樹脂のペレットを120℃にて4時間熱風乾燥機により乾燥させ、型締め力1470kNの成形機(FANUC社製:T−150D)にてシリンダー温度270℃、金型温度70℃にて成形を実施した。試験片形状はそれぞれの規格に準拠した試験片を使用した。
(熱可塑性樹脂組成物の特性評価)
(i)MVR(単位:cm/10分):上記で製造した樹脂ペレットを用いて、ISO1133規格に準拠した280℃、2.16kg荷重におけるメルトボリュームレート(MVR値)を測定した。測定に際して熱可塑性材料は予め120℃で4時間熱風乾燥機により乾燥した。測定には(株)東洋精機製メルトインデクサー2Aを用いた。
(ii)荷重たわみ温度(単位:℃):上記の方法で、試験片を作成しASTM D−648に準拠し0.45MPa荷重において荷重たわみ温度を測定した。
(iii)曲げ弾性率(単位:MPa):上記の方法で、試験片を作成しASTM D−790に準拠し曲げ弾性率を測定した。
(iv)衝撃強度(単位:J/m):上記の方法で、試験片を作成しASTM D−256に準拠し23℃のアイゾット衝撃値(ノッチ付)を測定した。
(v)耐薬品性:上記の方法で、ASTM D−638に準拠し引張り試験片を作成した。試験片を3点曲げ治具にて歪み0.5%をかけ、23℃においてガソリン(エッソ製、レギュラーガソリン)に10分間浸漬させた。各10本試験を実施し、クラック等の発生のなかった本数を記載した。
(vi)熱安定性:シリンダー温度を280℃にする以外は上記の方法で、角板(150×150×3mmt)を連続で20ショット成形した後、成形サイクルを意図的に停止させ10分間滞留を実施した。滞留後1ショット〜3ショットまでの成形品外観を確認し下記の評価を実施した。
◎ 成形品表面にシルバー等の発生は確認されない。
○ 1ショット目にはシルバーが確認されるが、2及び3ショット目にはシルバー等の発生は確認されない。
Figure 2007023118
上記のように、本発明の特定の芳香族ポリカーボネートと特定のポリエチレンテレフタレート樹脂からなる組成物は高い流動性を有しつつ、高い耐薬品性を有し、耐熱性、衝撃強度、熱安定性に優れる。更に外観などにおいても良好な特性を有する。衝撃強度、剛性、耐熱性に優れるため、自動車分野、OA機器分野、電子・電気機器分野、建材分野、農業資材分野、漁業資材分野など幅広い産業分野に有効に活用されるものであり、その奏する産業上の効果は格別なものである。

Claims (8)

  1. 粘度平均分子量16,000〜23,000の範囲の芳香族ポリカーボネート(A成分)10〜90重量%、および対数粘度値(IV値)が0.45〜0.57dl/gであり、末端カルボキシル基量が20〜35eq/tonであるポリエチレンテレフタレート樹脂(B成分)90〜10重量%からなる熱可塑性樹脂組成物。
  2. B成分の対数粘度値(IV値)が0.47〜0.55dl/gである請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. A成分とB成分との合計100重量部に対し、ゴム質重合体(C成分)を1〜50重量部含む請求項1または2記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. A成分とB成分との合計100重量部に対し、無機充填材(D成分)を1〜70重量部含む請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. A成分とB成分との合計100重量部に対し、折れ抑制剤(E成分)を0.01〜10重量部含む請求項4記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. C成分がSB(スチレン−ブタジエン)共重合体、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)共重合体、MBS(メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン)共重合体、およびメチルメタクリレート−(アクリル・シリコーンIPNゴム)共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種のゴム質重合体である請求項3〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. D成分がマイカ、タルク、及びワラストナイトからなる群より選ばれる少なくとも1種の無機充填材である請求項4〜6のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. (B成分)のポリエチレンテレフタレート樹脂の重合触媒がゲルマニウム系重合触媒である請求項1〜請求項7記載の熱可塑性樹脂組成物。
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