JP2007018789A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチング素子の破壊を防止し、安定して動作する誘導加熱装置を提供すること。
【解決手段】スイッチング素子8の両端電圧が所定値以上の時にスイッチング素子8の両端電圧をクリップするよう内部に電流を流す電圧クリップ手段13と、電圧クリップ手段13に流れる電流検知手段15とを備え、制御手段11は、電圧クリップ時に電圧クリップ手段13に流れる電流を検知した電流検知手段15の出力する検知出力信号を入力するとスイッチング素子8の駆動を停止することとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般家庭やオフィス、レストラン、工場などで使用される誘導加熱装置に関するものである。
従来、この種の誘導加熱装置は、一般的にスイッチング素子の両端電圧を抵抗分圧によって検知し、所定値以上の時にスイッチング素子を停止する制御を行う。
以下、従来の誘導加熱装置として、一般的な例として誘導加熱調理器を挙げ、図を用いて説明する。
図6において、19は商用交流電源で、整流手段20に接続されている。整流手段20の2次側には平滑コンデンサ21が接続されている。さらに第2の共振コンデンサ22と第1のスイッチング素子23、第2のスイッチング素子24の直列接続体が平滑コンデンサ21に並列に接続されている。また平滑コンデンサ21の高圧側と、第1のスイッチング素子23及び第2のスイッチング素子24の接続点間には、加熱コイル25と第1の共振コンデンサ26がそれぞれ並列に接続されている。
第1のスイッチング素子23及び第2のスイッチング素子24には、駆動を制御する制御手段27が接続されている。
第1の抵抗28及び第2の抵抗29の直列接続体は、第2のスイッチング素子24に並列接続されている。また、第1の抵抗28及び第2の抵抗29の接続点をベース入力としたトランジスタ30が配置されており、トランジスタ30のコレクタ(高圧側)は第3の抵抗31を介して定電圧源32に接続され、トランジスタ30のエミッタ(低圧側)は第4の抵抗33を介して回路のグランド(平滑コンデンサ21の低圧側)に接続されている。
第2の抵抗29及び第4の抵抗33にはそれぞれノイズによる誤検知防止用のコンデンサ34が接続されている。
また、トランジスタ30エミッタは制御手段27へ接続されている。
以上のような構成において、動作を説明する。
使用者による操作手段(図示せず)の操作によって、制御手段27はスイッチング素子の駆動を開始する。制御手段27は、第1のスイッチング素子23及び第2のスイッチング素子24が排他的に駆動するよう、駆動信号をスイッチング素子に出力する。制御手段27は、入力電流検知手段(図示せず)信号を入力しつつ、使用者が設定した所定入力となるよう、駆動周波数一定(約23kHz)のまま徐々に第2のスイッチング素子24オン時間を長く設定する。
図7は、各部動作波形を示している。第2のスイッチング素子24のオン時間を長くすることにより、加熱コイル25に流れる電流量が増加し、蓄えられるエネルギーも増加する。第2のスイッチング素子24がオフすると、加熱コイル25に蓄えられたエネルギーが第1の共振コンデンサ26及び第2の共振コンデンサ22に移行し、加熱コイル25、第1の共振コンデンサ26、第2の共振コンデンサ22の間で共振電流が流れる。この共振電流により、加熱コイル25からは高周波磁界が発生し、加熱コイル25上方に戴置された被加熱物(図示せず)を誘導加熱する。
第2のスイッチング素子24オン時間が長いほど、加熱コイル25に蓄えられるエネルギーが大きくなり、共振電圧つまり第2のスイッチング素子24にかかる電圧も高くなる。
第1の抵抗28及び第2の抵抗29によって分圧された第2のスイッチング素子24両端電圧は、トランジスタ30ベースに入力される。トランジスタ30及び第3の抵抗31、第4の抵抗33、コンデンサ34はピークホールド回路を形成しており、第2のスイッチング素子24両端電圧の分圧を、時定数で決まる時間だけ保持しようとする。
トランジスタ30エミッタは、制御手段27に接続されている。トランジスタ30エミッタ電圧が所定値を越えた場合、第2のスイッチング素子24電圧が所定値を越えたとして制御手段27は第1のスイッチング素子23及び第2のスイッチング素子24の駆動を直ちに停止する。
前記トランジスタ30エミッタ電圧の所定値は、第2のスイッチング素子24両端電圧に換算して、通常動作時に第2のスイッチング素子24両端が達する電圧よりも高く、第2のスイッチング素子24耐圧よりも低く設定されている。そのため、第2のスイッチング素子24耐圧を越えないよう安全に制御が行われる。
しかしながら、トランジスタ30などで構成されるピークホールド回路は時定数を大きく設定されている。これは、第2のスイッチング素子24電圧が駆動周波数に同期した0Vから数100Vの大きな変動をするためである。
制御手段27が第2のスイッチング素子24電圧(トランジスタ30エミッタ電圧)を精度よく認識するためには、制御手段27が読みとっている間の電圧が安定する必要がある。
また、第2のスイッチング素子24及び第1のスイッチング素子23のスイッチングによる電流、電圧変化からノイズが発生し、トランジスタ30エミッタ電圧を変動させる場合がある。
従って、ピークホールド回路は時定数を大きく設定する必要が生じる。一方で、異常時にはできるだけ早く第2のスイッチング素子24電圧の上昇を検知し、駆動停止する必要があるが、ピークホールド回路の時定数を大きく設定した場合には、検知が遅れてしまい、最悪の場合、第2のスイッチング素子24が耐圧オーバーで破壊することも考えられる。
このような課題を解決する技術として、例えば、誘導加熱装置に関して、スイッチング素子の両端電圧が所定値以上の時にスイッチング素子をクランプ手段によって自己クランプさせる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、従来の誘導加熱装置として、特許文献1における誘導加熱装置(誘導加熱調理器)について、図を用いて説明する。
図8において35は直流電源で、具体的には商用交流電源を整流手段を介して得ている。36は、直流電源35に直列に接続された加熱コイルで、図には特に記載していないが、コイル上に鍋などの被加熱物が戴置されている。37は加熱コイル36と並列に接続された共振コンデンサである。38はチョークコイルで加熱コイル36と直列に接続されている。39はスイッチング素子で、本従来例の場合、耐圧900VのIGBTを使用している。40は逆導通ダイオードで、スイッチング素子39と並列に接続されている。
スイッチング素子39の高周波スイッチングにより、加熱コイル36を介して被加熱物に高周波電力が供給されるので、41は高周波電力変換手段である。
42は発振回路を含む制御回路で、スイッチング素子39の制御を行う。43は自己クランプ手段で、スイッチング素子39の両端が所定値(具体的には通常動作時に発生する電圧よりも高く、スイッチング素子39の耐圧よりも低い値であり、本従来例の場合、通常動作時の電圧が400V程度で、スイッチング素子39の耐圧が900Vであるので、600Vとしている)以上となったとき、スイッチング素子39を自己クランプさせるものである。
本従来例の場合、スイッチング素子39のコレクタ側とゲートの間に耐圧600Vのツェナーダイオードと逆阻止ダイオードを直列に接続したものを挿入することにより実現している。
44はスイッチング素子39に流れる逆導通電流を検知して、その検知電流が所定値以上の時に前記制御回路42を介してスイッチング素子39の発振を停止する停止手段である。本従来例の場合、この電流検知手段として、カレントトランスを用いて逆導通電流分だけを検出する構成としている。
図9は、外来ノイズによる制御回路42の異常動作などで、電源電圧のピーク付近で誤って発振開始し、かつ無負荷であった場合などのスイッチング素子39の各部動作波形を示す。
この場合は、スイッチング素子39の両端に発生するサージ電圧が極めて大きい(クランプ手段43がない場合、耐圧を越える)値となるが、クランプ手段43によりスイッチング素子39が自己クランプし、素子破壊は起こらない。
一般にスイッチング素子39の自己クランプは、クランプ時に極めて大きい損失が発生し、素子の発熱が大であるため、連続自己クランプを行った場合、熱破壊する可能性がある。また、停止手段44だけでは、初発目のサージ電圧による破壊を免れることはできない。
特開2000−113973号公報
しかしながら、前記従来の構成は、スイッチング素子39の電圧が高いと検知された時には、スイッチング素子39をオンさせて電流を流すことにより、耐圧オーバーを防止するというものである。従って、上述のように、スイッチング素子39の自己クランプ(電圧が高いときにオンすることで自らが電圧を下げようとする動作)時には、電圧及び電流の積の分、スイッチング素子39に極めて大きな損失が発生するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、スイッチング素子の破壊を防止し、安定して動作する誘導加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱装置は、スイッチング素子の両端電圧が所定値以上の時にスイッチング素子の両端電圧をクリップするよう内部に電流を流す電圧クリップ手段と、電圧クリップ手段に流れる電流検知手段とを備え、制御手段は、電圧クリップ時に電圧クリップ手段に流れる電流を検知した電流検知手段の出力する検知出力信号を入力するとスイッチング素子の駆動を停止するものこととしたものである。
これによって、スイッチング素子の両端電圧が所定値に達するまでは動作することがないため、誤動作、誤検知の可能性が極めて少ない。また、ノイズによって誤って電圧クリップするということもないため、時定数を設定する必要もなく、高速にスイッチング素子の過電圧検知を行うことが可能である。したがって、スイッチング素子を速やかかつ確実に停止できるため、スイッチング素子の破壊を防止して安定して動作することが可能となる。
本発明の誘導加熱装置は、スイッチング素子の破壊を防止し、安定して動作する誘導加熱装置を提供することができる。
第1の発明は、高周波磁界によって被加熱物を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、前記インバータに内包され高周波スイッチングを行うスイッチング素子と、前記スイッチング素子の駆動を制御する制御手段と、前記スイッチング素子に接続されるとともに前記スイッチング素子の両端電圧が所定値以上の時に前記スイッチング素子の両端電圧をクリップするよう内部に電流を流す電圧クリップ手段と、前記電圧クリップ手段に流れる電流検知手段とを備え、前記制御手段は、電圧クリップ時に前記電圧クリップ手段に流れる電流を検知した前記電流検知手段の出力する検知出力信号を入力すると前記スイッチング素子の駆動を停止する誘導加熱装置とするものである。
電圧クリップ手段であれば、スイッチング素子の両端電圧が所定値に達するまでは動作することがないため、誤動作、誤検知の可能性が極めて少ない。また、ノイズによって誤って電圧クリップするということもないため、時定数を設定する必要もなく、高速にスイッチング素子の過電圧検知を行うことが可能である。したがって、過電圧時にはスイッチング素子を速やかかつ確実に停止することで、スイッチング素子の破壊を防止できる。
第2の発明は、高周波磁界によって被加熱物を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、前記インバータに内包され高周波スイッチングを行う第1のスイッチング素子群と、前記インバータ電源電圧を可変する電圧変換手段と、前記電圧変換手段に内包され高周波スイッチングを行う第2のスイッチング素子と、前記第1のスイッチング素子群及び前記第2のスイッチング素子の駆動を制御する制御手段と、前記第1のスイッチング素子群または前記第2のスイッチング素子に接続されるとともに前記第1のスイッチング素子群または前記第2のスイッチング素子の両端電圧が所定値以上の時に前記第1のスイッチング素子群または前記第2のスイッチング素子の両端電圧をクリップするよう内部に電流を流す電圧クリップ手段と、前記電圧クリップ手段に流れる電流検知手段とを備え、前記制御手段は、電圧クリップ時に前記電圧クリップ手段に流れる電流を検知した前記電流検知手段の出力する検知出力信号を入力すると前記第2のスイッチング素子の駆動停止または前記第1のスイッチング素子群及び第2のスイッチング素子の駆動停止制御を行う誘導加熱装置とするものである。
本発明によれば、装置内にインバータ以外にスイッチング素子を含む電圧変換手段が含まれていても、第1の発明による効果と同様に、誤動作、誤検知の可能性が極めて少なく、高速にスイッチング素子の過電圧検知を行うことが可能である。したがって、過電圧時にはスイッチング素子を速やかかつ確実に停止することで、スイッチング素子の破壊を防止できる。
また、本発明では過電圧検知時に特に第2のスイッチング素子を駆動停止する、または第1のスイッチング素子群及び第2のスイッチング素子を駆動停止するとしている。これは、電圧変換手段とインバータの動作が安定しているときに、インバータのみ停止すると電圧変換手段の出力であるインバータ電源電圧が大きく変動するからである。
電圧変換手段の出力は、自らの動作のみでは決定されず、インバータの出力によっても左右される。例えば、電圧変換手段の動作条件が同じであっても、インバータ出力が小さければ、電圧変換手段の出力であるインバータ電源のエネルギーが消費されず、電圧変換手段の出力電圧が上昇する。また、逆にインバータ出力が大きい場合は、インバータ電源のエネルギー消費が大きいため、電圧変換手段の出力電圧が低下する。
過電圧などの異常時に、インバータのみを停止する、つまり第1のスイッチング素子群のみを停止すると、インバータ出力が急激に低下した状態となるために、電圧変換手段出力電圧が急上昇し、電圧変換手段にとって不安定な状態となる。
本発明では、第2のスイッチング素子を停止することにより、まず電圧変換手段の出力を停止する。第1のスイッチング素子群は動作を継続するため、インバータも出力を継続してインバータ電源エネルギーを消費する。そのため、インバータ電源となる電圧変換手段出力電圧は速やかに低下し、インバータ停止による急激な電圧変換手段出力電圧上昇を抑制することができる。
もしくは、第1のスイッチング素子群と第2のスイッチング素子を停止することにより、何らかの原因で第1のスイッチング素子群の過電圧を検知した場合でもインバータ及び電圧変換手段を停止するため、インバータのみの停止による急激な電圧変換手段出力電圧上昇を抑制することができる。
第3の発明は、特に第1または第2の発明において、インバータ電源となる第1の平滑コンデンサを備え、電圧クリップ手段は、前記第1の平滑コンデンサに並列接続される構成とした誘導加熱装置とするものである。
本発明によれば、インバータ電源である第1の平滑コンデンサの過電圧を検知することにより、インバータに内包され、第1の平滑コンデンサに並列接続される第1のスイッチング素子群全体の過電圧を検知することが可能である。そのためスイッチング素子毎に電圧クリップ手段を設ける必要がなく、部品点数の削減が可能である。
第4の発明は、特に第2の発明において、商用電源を整流する整流手段と、前記整流手段によって整流された前記商用電源電圧を平滑する第2の平滑コンデンサを備え、電圧クリップ手段は、前記第1の平滑コンデンサ及び前記第2の平滑コンデンサ間に接続される構成とした誘導加熱装置とするものである。
例えば使用者による被加熱物の移動などで急激な負荷変動が生じた場合、同時にインバータ出力が急激に低下する場合がある。前述のように、インバータ電源である第1の平滑コンデンサ電圧は、電圧変換手段の出力とインバータ出力のバランスによって決定される。インバータ出力が急激に低下した場合、商用電源電圧に関わらず、第1の平滑コンデンサ電圧が急上昇する。
本発明によれば、商用電源を整流した整流手段出力を平滑する第2の平滑コンデンサ電圧はほぼ一定もしくは周期的な変動をするため、基準電圧として利用する。第1の平滑コンデンサと第2の平滑コンデンサ間に電圧クリップ手段を挿入し、第1の平滑コンデンサと第2の平滑コンデンサ間の電圧が所定値以上になるのを検知することで、間接的に第1の平滑コンデンサの過電圧、すなわちスイッチング素子の過電圧を検知することができる。
また、一般に電圧クリップ手段の電圧クリップ開始電圧が高ければ高いほど、部品コストが高くなったり、部品点数が多くなる課題が生じる。本発明では、第2の平滑コンデンサ電圧分だけオフセットがかかるため、電圧クリップ手段の電圧クリップ開始電圧を低く設定し、低コスト化、部品点数削減が可能である。
第5の発明は、特に第1または第2の発明において、電流制限手段を備え、前記電流制限手段は電圧クリップ手段に直列接続される構成とした誘導加熱装置とするものである。
電圧クリップ手段がスイッチング素子の両端電圧をクリップすべく内部に電流を流した時、電圧クリップ手段にかかる電圧と流れる電流の積で決まる損失が瞬間的に発生する。瞬時に発生する損失が大きい場合、電圧クリップ手段の対損失仕様を大きく設定する必要が生じ、形状が大きくなったり、コストがかかるといった課題が生じる。
本発明では、電圧クリップ手段に直列に電流制限手段が挿入されるため、電圧クリップ手段に流れる電流が制限され、電圧クリップ時の電圧クリップ手段で発生する瞬間的な損失も抑制することが可能である。つまり、形状を小さくしたり、コストを抑制することができる。
第6の発明は、特に第1または第2の発明において、ダイオードを備え、前記ダイオードは電圧クリップ時に流れる電流とは逆方向に流れる電流を制限するよう電圧クリップ手段に直列接続される構成とした誘導加熱装置とするものである。
インバータは共振現象を利用した動作を行う。したがって、例えば第1の平滑コンデンサには、インバータへ電力を供給する方向に電流が流れたり、逆に電流が流入したりする。電圧クリップ手段は一般に、電圧クリップ時には所定の電圧になるまで電流を流さないが、逆方向には電流を流しやすい特性を持つ。そのため、インバータの中の一部品として、電圧クリップ手段内部を逆方向に電流が流れる場合がある。
電圧変換手段についても、電圧変換方式などにもよるが、電圧クリップ手段内部を逆方向に電流が流れる場合がある。
このような電流によって、電圧クリップ手段の損失が増加したり、電流検知手段の誤検知を招くといった課題がある。
しかしながら本発明では、電圧クリップ時に流れる電流とは逆方向に流れる電流を制限するよう、電圧クリップ手段にダイオードが接続されているため、前述の課題が生じず、安定して過電圧検知を行うことが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱装置を示すものであり、特に誘導加熱調理器の概略回路図である。
以下、図1に基づいて、本実施の形態の誘導加熱調理器の概略構成を説明する。
図1において、商用交流電源1からの交流電圧を整流するダイオードブリッジからなる整流手段2の出力側には、第2の平滑コンデンサ3が接続されている。
チョークコイル4と第2のスイッチング素子5は、第2のスイッチング素子5の高電位端子(IGBTの場合はコレクタ、MOSFETの場合はドレイン)を接続点として直列接続されており、さらにその直列接続体は、第2の平滑コンデンサ3に並列接続されている。
またダイオード6は、カソードを第1の平滑コンデンサ7の高電位側に、アノードを第2のスイッチング素子5の高電位端子に接続されている。
第1の平滑コンデンサ7の低電位側は整流手段2出力低電位側に接続されている。
第1のスイッチング素子群8は、2個のスイッチング素子の直列接続体で構成されており、第1の平滑コンデンサ7に並列接続されている。ここで、第1のスイッチング素子群8の高電位側スイッチング素子を第1−Aのスイッチング素子8a、低電位側スイッチング素子を第1−Bのスイッチング素子8bとする。
本実施の形態では、第1のスイッチング素子群8及び第2のスイッチング素子5は、耐圧1000VのIGBTによって構成されている。
第1−Aのスイッチング素子8aと第1−Bのスイッチング素子8bの接続点には、素線を束ねた撚り線を平板上に巻き回されて構成され、高周波磁界によって被加熱物(図示せず)を加熱する加熱コイル9が接続されている。
加熱コイル9のもう一端と第1の平滑コンデンサ7低電位側間には、共振コンデンサ10が接続されている。
第1のスイッチング素子群8及び第2のスイッチング素子5の駆動端子に接続された制御手段11は、制御手段11に接続された操作手段12の操作内容、入力電流検知手段(図示せず)による検知結果などに基づき、第1のスイッチング素子群8、第2のスイッチング素子5の駆動を制御する。
電圧クリップ手段13は、複数のパワーツェナーダイオードの直列接続体で構成されている。本実施の形態では、ツェナー電圧300Vのパワーツェナーダイオードを3個直列接続している。
また、電圧クリップ手段13には、直列に抵抗14及びフォトカプラ15入力側(内蔵ダイオード16側)が接続されている。ここで抵抗14は、電圧クリップ手段13に流れる電流を制限する電流制限手段の役割をなしており、フォトカプラ15入力側の内蔵ダイオード16は、電圧クリップ時に流れる電流とは逆方向に流れる電流を制限する役割をなしている。
また、フォトカプラ15の出力側は、制御手段11に接続されている。
フォトカプラ15は、電圧クリップ時に流れる電流が内蔵ダイオード16を流れることによって制御手段11へ信号出力することから、電流検知手段の役割をなしている。
電圧クリップ手段13、抵抗14及びフォトカプラ15の直列接続体は、第1の平滑コンデンサ7に並列に接続されている。
以上のような構成において、第1のスイッチング素子群8、加熱コイル9、共振コンデンサ10は、インバータ17を構成しており、内包される第1のスイッチング素子群8の高周波スイッチングによって加熱コイル9に高周波電流を供給する。
ここで第1の平滑コンデンサ7は、インバータ17電源として作用する。
またチョークコイル4、第2のスイッチング素子5、ダイオード6は、昇圧回路、すなわち電圧変換手段18を構成しており、内包される第2のスイッチング素子5の高周波スイッチングによってインバータ17電源となる第1の平滑コンデンサ7電圧を可変する。
以上のように構成された誘導加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
まず、商用交流電源1が投入され、使用者が操作手段12により被加熱物の加熱開始操作を行うと、操作手段12から制御手段11に対して加熱開始信号が出力される。
操作手段12からの加熱開始信号を入力した制御手段11は、第1のスイッチング素子群8を動作させるべく、商用交流電源1の1/2周期を1制御単位時間として駆動信号を出力する。その際、第1−Aのスイッチング素子8aオン時間を最大に、第1−Bのスイッチング素子8bオン時間を最小になるよう、かつそれぞれが排他的にオンするよう制御を行う。
制御手段11は、一定駆動周波数(周期)のまま(本実施の形態では具体的に23kHz)、第1−Aのスイッチング素子8aと第1−Bのスイッチング素子8bの排他的駆動を継続しながら、徐々に第1−Bのスイッチング素子8bオン時間を延ばしていく。
制御手段11は、第1−Bのスイッチング素子8bのオン時間が駆動周期の1/2に達すると、第2のスイッチング素子5の駆動を開始し、第2のスイッチング素子5オン時間を徐々に延ばしていく。
図2は、本実施の形態の誘導加熱調理器の各部動作波形を示している。
図2において、(a)、(b)はそれぞれ第1−Bのスイッチング素子8bの電圧Vce及び電流Ic、(c)、(d)はそれぞれ第1−Aのスイッチング素子8aの電圧Vce及び電流Ic、(e)は加熱コイル9電流IL、(f)、(g)はそれぞれ第2のスイッチング素子5の電圧Vce及び電流Ic、(h)はダイオード6電流を示している。
インバータ17に内包される第1のスイッチング素子群8の高周波スイッチングにより、第1−Aのスイッチング素子8a−加熱コイル9−共振コンデンサ10−第1の平滑コンデンサ7の経路、または第1−Bのスイッチング素子8b−加熱コイル9−共振コンデンサ10の経路を通って高周波電流が流れる。すなわち、インバータ17によって加熱コイル9に高周波電流が供給される。
高周波電流が供給された加熱コイル9からは、高周波磁界が発生し、被加熱物内部には誘導電流である渦電流が流れ、ジュール熱による被加熱物の誘導加熱が行われる。
第2のスイッチング素子5がオンすることにより、チョークコイル4に電流が流れ、エネルギーが蓄積される。所定時間後に第2のスイッチング素子5がオフすると、チョークコイル4は電流を流し続けようとし、そのエネルギーをダイオード6を介して第1の平滑コンデンサ7へ供給する。
すなわち、電圧変換手段18に内包される第2のスイッチング素子5の高周波スイッチングにより、インバータ17電源となる第1の平滑コンデンサ7電圧が可変制御される。
制御手段11は、第1のスイッチング素子群8の導通比を変更することで、加熱コイル9及び共振コンデンサ10の共振の制御を行い、インバータ17出力制御を行う。
また、第2のスイッチング素子5のオン時間を変更し、インバータ17電源電圧を可変とすることによってもインバータ17出力制御を行う。
制御手段11は、一連の動作中に共振コンデンサ10の電圧検知手段(図示せず)の検知出力と、入力電流検知手段(図示せず)の検知出力から、被加熱物材質、形状を推定する。例えば被加熱物が加熱に不適切な小径鍋、鍋なし、ナイフなどの小物と推定された場合、第1のスイッチング素子群8の駆動を停止する。
また第1の平滑コンデンサ7の電圧検知手段(図示せず)及び共振コンデンサ10の電圧検知手段(図示せず)の検知出力が所定値を越えるような場合、制御手段11はインバータ17及び電圧変換手段18の出力を一定もしくは低下する制御を行う。
図3は、商用交流電源1電圧が低下した後、定格に復帰した際の、本実施の形態の誘導加熱調理器の各部動作波形を示している。
図3において、(a)は第2の平滑コンデンサ3電圧を示しており、(b)〜(h)は(a)における点線部の期間における各部波形を示している。(b)は第1の平滑コンデンサ7電圧、(c)は電圧クリップ手段13電流、(d)はフォトカプラ15出力電圧、(e)、(f)はそれぞれ第2のスイッチング素子5電流Ic及び駆動端子電圧、(g)、(h)はそれぞれ第1−Aのスイッチング素子8a電圧Vce及び駆動端子電圧を示している。
制御手段11は、商用交流電源1の1/2周期を1制御単位時間としており、その期間中には異常時を除いて第1のスイッチング素子群8及び第2のスイッチング素子5の駆動条件を変更しない。
例えば何らかの電源異常により商用交流電源1電圧が低下した場合、電圧変換手段18出力電圧低下、インバータ17出力低下となるため、制御手段11は設定出力が得られるよう、第2のスイッチング素子5オン時間を長く設定する。
商用交流電源1電圧が、商用交流電源1周期に対して十分早く、急激に復帰した場合、制御手段11の制御が間に合わないため、長く設定された第2のスイッチング素子5オン時間に相当する電圧変換手段18出力電圧となる。つまり、商用交流電源1電圧の急激な復帰に伴い、電圧変換手段18出力電圧も急激に上昇することになる。
そのため、第2のスイッチング素子5オン時間によっては、電圧変換手段18出力電圧が第1のスイッチング素子群8及び第2のスイッチング素子5の耐圧1000Vを越える可能性が生じる。
本実施の形態では、第1の平滑コンデンサ7に並列に、電圧クリップ手段13、抵抗14及びフォトカプラ15が接続されている。商用交流電源1の電圧変化によって、第1の平滑コンデンサ7電圧が急激に上昇し、電圧クリップ手段13であるパワーツェナーダイオードのツェナー電圧900V(ツェナー電圧300Vのものが3個直列)を越えると、電圧クリップ手段13は電圧を一定にすべく内部に電流を流す。
電圧クリップ手段13に流れる電流がフォトカプラ15の内蔵ダイオー16に流れると、フォトカプラ15から信号が出力される。フォトカプラ15からの信号を入力した制御手段11は、制御単位時間のタイミング如何に関わらず、即時に第2のスイッチング素子5の駆動を停止し、約100μs後に第1のスイッチング素子群8の駆動を停止する。
つまり、所定値である900Vを越えた場合、電圧クリップ手段13及びフォトカプラ15によって、第1のスイッチング素子群8及び第2のスイッチング素子5を停止することが可能となり、速やかかつ確実にスイッチング素子の過電圧破壊を防止できる。
電圧クリップ手段13であるパワーツェナーダイオードは、自らのツェナー電圧に達するまでは動作しないため、誤動作、誤検知の可能性が極めて少ない。また、ノイズによって誤って電圧クリップするということもないため、時定数を設定する必要もなく、高速にスイッチング素子の過電圧検知を行うことが可能である。
また、電圧クリップ手段13が電圧をクリップすべく内部に電流を流した時、電圧クリップ手段13にかかる電圧と流れる電流の積で決まる損失が瞬間的に発生する。瞬時に発生する損失が大きい場合、電圧クリップ手段13の対損失仕様を大きく設定する必要が生じる。しかしながら、電圧クリップ手段13に直列に電流制限手段である抵抗14が挿入されるため、電圧クリップ手段13に流れる電流が制限され、電圧クリップ時の電圧クリップ手段13で発生する瞬間的な損失も抑制できる。
また、抵抗14による電流制限作用により、一般にフォトカプラ15の内蔵ダイオード16の許容順電流は小さいにも関わらず、問題なくフォトカプラ15を使用することが可能である。
さらに、自らの電流制限作用により、過電圧時の抵抗14での損失も非常に小さくできる。
インバータ17は共振現象を利用した動作を行っているため、例えば第1の平滑コンデンサ7には、インバータ17へ電力を供給する方向に電流が流れたり、逆に電流が流入したりする。電圧クリップ手段13であるツェナーダイオードは一般に、電圧クリップ時には所定の電圧になるまで電流を流さないが、逆方向には電流を流しやすい特性を持つ。そのため、対策が施されていなければ、インバータ17の中の一部品として、電圧クリップ手段13内部を逆方向に電流が流れてしまう。
本発明では、電圧クリップ手段13に直列にフォトカプラ15の内蔵ダイオード16を接続しているため、電圧クリップ時に流れる電流とは逆方向に流れる電流を制限されており、安定して過電圧検知を行うことが可能である。
本発明では、フォトカプラ15を電圧クリップ時の電流検知手段兼逆方向電流制限手段として使用しているが、これに限るものではない。
例えば、電流検知手段として抵抗を設け、抵抗電圧の変化によって電流検知を行ってもよいし、さらに抵抗電圧の変化によってトランジスタをオン/オフさせることによって検知信号を出力させてもよい。また、電流制限手段として別途ダイオードを直列接続させてもよい。コスト、形状を鑑み、適当な構成を採用すればよい。
また、本発明では過電圧検知時に、特に第2のスイッチング素子5を先に駆動停止している。これは第1のスイッチング素子群8を先に停止した場合、インバータ17出力が急激に低下することになり、インバータ17電源である第1の平滑コンデンサ7の電圧の上昇を促進させる恐れがあるからである。
そのため、第2のスイッチング素子5を停止して電圧変換手段18の出力を低下させた後、第1のスイッチング素子群8を停止させることによって、より安定した過電圧保護動作を行うことが可能である。
なお本発明では、第2のスイッチング素子5を停止させた後、第1のスイッチング素子群8を停止させるとしたが、これに限るものではない。
例えば、第2のスイッチング素子5と同時に第1のスイッチング素子群8を停止させた場合、本実施の形態と比較して安定度は低下するが、過電圧保護動作は可能である。
また、第2のスイッチング素子5を停止させれば、電圧変換手段18の出力電圧は低下するため、第1のスイッチング素子群8の駆動を継続させてもよい。電圧変換手段18出力電圧が所定値以下となった時点、もしくは所定時間経過後に、第2のスイッチング素子5の駆動を再開することによって、より速やかに所定のインバータ17出力が得られる状態に戻すことが可能である。
また、本発明では、電圧クリップ手段13、抵抗14及びフォトカプラ15の直列接続体を、第1の平滑コンデンサ7に接続する構成とした。
これは、第2のスイッチング素子5電圧ピークが(ダイオード6を介するが)第1の平滑コンデンサ7電圧と略同電位となっていること、第1−Aのスイッチング素子8a及び第1−Bのスイッチング素子8bが排他的に駆動されており、それぞれの電圧ピークは第1の平滑コンデンサ7電圧と同電位となっていることから、第1の平滑コンデンサ7電圧によって、内包されるスイッチング素子全体の過電圧を検知でき、部品点数を削減できるからである。
なお、この構成に限るものではなく、例えば、第1−Aのスイッチング素子8aのみ、第1−Bのスイッチング素子8bのみ、第2のスイッチング素子5のみ、もしくはそれらの組み合わせであっても同様の効果が得られる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2における誘導加熱装置を示すものであり、特に誘導加熱調理器の概略回路図である。
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同構成となるため、構成が異なる部分について説明する。
図4において、電圧クリップ手段13、抵抗14及びフォトカプラ15の直列接続体は、一方を第1の平滑コンデンサ7高電位側、もう一方を第2の平滑コンデンサ3に接続されている。
本実施の形態において、電圧クリップ手段13は、ツェナー電圧310Vのパワーツェナーダイオード2個の直列接続体によって構成されている。
図5は、本実施の形態の誘導加熱調理器の各部動作波形を示している。
図5において、(a)は第2の平滑コンデンサ3電圧、(b)は第1の平滑コンデンサ7電圧、(c)は第1の平滑コンデンサ7と第2の平滑コンデンサ3の電位差(≒電圧クリップ手段13電圧)を示している。
第2の平滑コンデンサ3電圧は、商用交流電源1周期に同期して変動を繰り返す。商用交流電源1電圧はほぼ一定であり、第2の平滑コンデンサ3電圧もほぼ一定の変化を繰り返す。
第1の平滑コンデンサ7電圧も、第2のスイッチング素子5駆動条件にもよるが、商用交流電源1及び第2の平滑コンデンサ3電圧に同期して変動を繰り返す。
スイッチング素子電圧がピークとなるのは、第1の平滑コンデンサ7及び第2の平滑コンデンサ3電圧がピークとなるタイミングと合致している。
本実施の形態では、スイッチング素子電圧が過電圧と判断するしきい値を900Vとする。商用交流電源1電源が低下した後、急激に元の状態に復帰し、第1の平滑コンデンサ7及び第2の平滑コンデンサ3電圧がピークとなるタイミングで第1の平滑コンデンサ7電圧が過電圧しきい値900Vに到達したとき、第1の平滑コンデンサ7−第2の平滑コンデンサ3電圧差は、900V−所定値(商用交流電源1電圧ピーク200V×√2=283V)となる。
したがって、電圧クリップ手段13は、第1の平滑コンデンサ7電圧−第2の平滑コンデンサ3電圧が900V−283V=617Vとなったときに、電圧クリップすればよいため、本実施の形態ではツェナー電圧310Vのパワーツェナーダイオード2個を直列にしている。
つまり、商用交流電源1を整流した整流手段2出力を平滑する第2の平滑コンデンサ3電圧はほぼ一定もしくは周期的な変動をするため、基準電圧として利用することで、第1の平滑コンデンサ7と第2の平滑コンデンサ3間に電圧クリップ手段13を挿入し、第1の平滑コンデンサ7と第2の平滑コンデンサ3間の電圧が所定値以上になるのを検知し、間接的に第1の平滑コンデンサ7の過電圧、すなわちスイッチング素子の過電圧を検知することができる。
また、一般にパワーツェナーダイオードのツェナー電圧が高ければ高いほど、部品コストが高くなる。本実施の形態では、第2の平滑コンデンサ3電圧分だけオフセットがかかるため、パワーツェナーダイオードの1個当たりのツェナー電圧はほぼそのままで、部品点数を削減することにより、低コスト化が可能となっている。
なおパワーツェナーダイオードの1個当たりのツェナー電圧を低く設定し、部品点数をそのまま(3個)にすることも可能である。電圧クリップ手段13としてのトータルコスト、基板の占有面積などを鑑みて、適当な構成にすればよい。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱装置は、スイッチング素子の破壊を防止し、安定して動作する誘導加熱装置を提供することができるので、誘導加熱調理器としてはもちろんのこと、アルミニウムや銅などの高電気伝導率かつ低透磁率材料を加熱する誘導加熱式湯沸かし器、誘導加熱式アイロン、またはその他の誘導加熱式加熱装置にも適用できる。
本発明の実施の形態1における誘導加熱装置(誘導加熱調理器)の概略回路図 本発明の実施の形態1における誘導加熱装置(誘導加熱調理器)の各部動作波形を示す図 本発明の実施の形態1における誘導加熱装置(誘導加熱調理器)の商用交流電源1電圧変動時の各部動作波形を示す図 本発明の実施の形態2における誘導加熱装置(誘導加熱調理器)の概略回路図 本発明の実施の形態2における誘導加熱装置(誘導加熱調理器)の各部動作波形を示す図 従来の誘導加熱装置(誘導加熱調理器)の概略回路図 従来の誘導加熱装置(誘導加熱調理器の)各部動作波形を示す図 特許文献1における誘導加熱装置(誘導加熱調理器)の概略回路図 特許文献1における誘導加熱装置(誘導加熱調理器)の異常時の各部動作波形を示す図
符号の説明
8 第1のスイッチング素子群
9 加熱コイル
11 制御手段
13 電圧クリップ手段
15 電流検知手段(フォトカプラ)
17 インバータ

Claims (6)

  1. 高周波磁界によって被加熱物を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、前記インバータに内包され高周波スイッチングを行うスイッチング素子と、前記スイッチング素子の駆動を制御する制御手段と、前記スイッチング素子に接続されるとともに前記スイッチング素子の両端電圧が所定値以上の時に前記スイッチング素子の両端電圧をクリップするよう内部に電流を流す電圧クリップ手段と、前記電圧クリップ手段に流れる電流検知手段とを備え、前記制御手段は、電圧クリップ時に前記電圧クリップ手段に流れる電流を検知した前記電流検知手段の出力する検知出力信号を入力すると前記スイッチング素子の駆動を停止する誘導加熱装置。
  2. 高周波磁界によって被加熱物を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、前記インバータに内包され高周波スイッチングを行う第1のスイッチング素子群と、前記インバータ電源電圧を可変する電圧変換手段と、前記電圧変換手段に内包され高周波スイッチングを行う第2のスイッチング素子と、前記第1のスイッチング素子群及び前記第2のスイッチング素子の駆動を制御する制御手段と、前記第1のスイッチング素子群または前記第2のスイッチング素子に接続されるとともに前記第1のスイッチング素子群または前記第2のスイッチング素子の両端電圧が所定値以上の時に前記第1のスイッチング素子群または前記第2のスイッチング素子の両端電圧をクリップするよう内部に電流を流す電圧クリップ手段と、前記電圧クリップ手段に流れる電流検知手段とを備え、前記制御手段は、電圧クリップ時に前記電圧クリップ手段に流れる電流を検知した前記電流検知手段の出力する検知出力信号を入力すると前記第2のスイッチング素子の駆動停止または前記第1のスイッチング素子群及び第2のスイッチング素子の駆動停止制御を行う誘導加熱装置。
  3. インバータ電源となる第1の平滑コンデンサを備え、電圧クリップ手段は、前記第1の平滑コンデンサに並列接続される構成とした請求項1または2に記載の誘導加熱装置。
  4. 商用電源を整流する整流手段と、前記整流手段によって整流された前記商用電源電圧を平滑する第2の平滑コンデンサを備え、電圧クリップ手段は、前記第1の平滑コンデンサ及び前記第2の平滑コンデンサ間に接続される構成とした請求項2に記載の誘導加熱装置。
  5. 電流制限手段を備え、前記電流制限手段は電圧クリップ手段に直列接続される構成とした請求項1または2に記載の誘導加熱装置。
  6. ダイオードを備え、前記ダイオードは電圧クリップ時に流れる電流とは逆方向に流れる電流を制限するよう電圧クリップ手段に直列接続される構成とした請求項1または2に記載の誘導加熱装置。
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