JP2007015150A - テーキン打刻装置 - Google Patents

Abstract

【課題】刻印ポンチを直線移動させる専用のアクチュエータを不要とし、設備の簡素化及び投資低減を可能にしたテーキン打刻装置を提供する。
【解決手段】ヘッド２に固定された刻印ポンチ３と、刻印ポンチ３の両側に同軸線で ヘッドに固定されたガイドロッド４と、刻印ポンチ３とガイドロッド４を貫通する刻印ポンチのガイド部材６と、ヘッド２とガイド部材６との間に介装されガイド部材６をガイドロッドの先端のストッパ５に当接するよう押圧付勢するスプリング７と、刻印ポンチ３と対応するダイ８とからなり、ガイド部材６をワークの位置決めクランプ装置のアームに固定し、ダイ８をワークの位置決めクランプ装置のワーク支持部材に支持させ、ヘッド２とダイ８をスポット溶接ガンの電極チップで挟みスポット溶接ガンの加圧力でワークの位置決めクランプ装置に支持されているワークに刻印するようにした。
【選択図】 図１

Description

本発明は、自動車の車台番号、原動機型式、部品等の識別・製造ロット番号等を被打刻物に刻印するテーキン打刻装置に関するものである。

打刻によって自動車の車台番号、原動機型式、部品等の識別・製造ロット番号等が被打刻物に刻印され、表示され。特に車台番号については、打刻文字の様式等が各国法規・国際機関などで規定されており、自動車の登録、輸出入時の検査、更に盗難車両の特定などに利用される極めて重要なものである。従って自動車製造会社はそれぞれ打刻された刻印の品質に厳しい運用基準を設けている。なお自動車の車台番号、原動機型式、識別又は製造ロット番号を表示する刻印、そのための刻印ポンチ等を従来からテーキンと呼んでいる。

従来のテーキン打刻装置には、刻印ポンチと、該刻印ポンチを支持する打刻手段と、サーボモータを有しかつ該サーボモータの回転運動により前記打刻手段を直線移動させる駆動手段と、該サーボモータを制御するサーボモータ制御装置とを含み、前記サーボモータ制御装置は、前記サーボモータを所定の速さで等速回転させる指令電流値を制御し、前記刻印ポンチに反力が作用することにより生ずる該指令電流値の増大時を前記刻印ポンチが被打刻物の表面に接触した接触時として検出し、該接触時から前記サーボモータを更に所定の回転角度まで回転させて前記刻印ポンチを該増大時の位置から所定の距離だけ直線移動させるようにしたものが提供されている。

しかしながら、上記構造のテーキン打刻装置では、サーボモータを刻印ポンチを直線移動させるアクチュエータとしているため高価であり重量も重い。これをワークに振り込んで位置決めするシリンダも大きくなってしまうという問題を有している。
特開２００２−１６０４３７公報

本発明は、このような点に鑑みて、刻印ポンチを直線移動させる専用のアクチュエータを不要とし、設備の簡素化及び投資低減を可能にしたテーキン打刻装置を提供することを目的とする。

本発明は、この目的を達成するために、請求項１に記載の通り、ヘッドに鉛直軸線方向に固定された刻印ポンチと、この刻印ポンチの両側で刻印ポンチと平行な軸線方向で前記 ヘッドに固定されたガイドロッドと、前記刻印ポンチとガイドロッドを貫通する刻印ポンチのガイド部材と、前記ヘッドとガイド部材との間に介装され前記ガイド部材をガイドロッドの先端のストッパに当接するよう押圧付勢するスプリングと、前記刻印ポンチと対応するダイとからなり、前記ガイド部材をワーク組み付け治具のクランプアームに固定し、前記ダイを前記ワーク組み付け治具のワーク支持部材に支持させ、前記ヘッドとダイをスポット溶接ガンの電極チップで挟みスポット溶接ガンの加圧力でワーク組み付け治具に支持されているワークに刻印するようにしたことを特徴とするものである。

また、請求項２に記載の通り、請求項１に記載のテーキン打刻装置において、ヘッドの上面とダイの下面にスポット溶接ガンの電極チップが当接するテーパ溝を設けたものである。

本発明によれば、テーキン打刻装置をワーク組み付け治具を利用して装備し、前記ワーク組み付け治具上のワークをスポット溶接するスポット溶接ガンを利用して打刻するため、刻印ポンチを直線移動させる専用のアクチュエータを不要とし、設備の簡素化及び投資低減が図れる効果を有している。

以下本発明を実施するための最良の形態について図面に基づいて説明する。図１において、１は本発明のテーキン打刻装置を示す。このテーキン打刻装置１は、ヘッド２に鉛直軸線方向に固定された刻印ポンチ３と、この刻印ポンチ３の両側で刻印ポンチ３と平行な軸線方向で前記 ヘッド２に固定されたガイドロッド４と、前記刻印ポンチ３とガイドロッド４を貫通する刻印ポンチ３のガイド部材６と、前記ガイドロッド４に挿通し前記ヘッド２とガイド部材６との間に介装され前記ガイド部材６をガイドロッド４の先端のストッパ５に当接するよう押圧付勢するスプリング７と、前記刻印ポンチ３と対応するダイ８とから構成されている。

また、ヘッド２の上面にスポット溶接ガンの電極チップ当接するテーパ溝９とダイ８の下面にスポット溶接ガンの電極チップが当接するテーパ溝１０が設けられている。

上記のテーキン打刻装置１は、図３及び図４で示すように、例えば、自動車のフードの組み付けラインに設置されているワーク組み付け治具１３を利用して、そのクランプアーム１４にガイド部材６を固定し、ヘッド２、刻印ポンチ３及びガイドロッド４と前記ガイド部材６とが相対移動可能に装備され、ダイ８はワーク組み付け治具１３のワーク支持部材１６に支持させる。

図３で示すように、テーキン打刻装置１が装備されているクワーク組み付け治具１３のクランプアーム１４が上方に旋回位置している状態でワークＷ（例えば自動車のフード）をワーク組み付け治具１３にセットし作業者が自動起動をかけることで、図４で示すように、クランプアーム１４が定寸ストッパ１５で規制されるまで回動してワークＷをクランプし、テーキン打刻装置１もワークＷの方向に振り込まれる。

このような状態でスポット溶接ガン１７を備えたロボットによりワークＷをスポット溶接する作業工程で図５で示すように、スポット溶接ガン１７の可動電極チップ１１をヘッド２上面に当接し、スポット溶接ガン１７の固定電極チップ１２をダイ８の下面に当接して可動電極チップ１１の加圧により刻印ポンチ３でワークＷに打刻する。

この時のスポット溶接ガン１７は通電を停止した状態であり、可動電極チップ１１のがヘッド２を加圧することにより、刻印ポンチ３はクランプアーム１４に固定のガイド部材６と相対移動しスプリング７を圧縮してダイ８上のワークＷに打刻する。

ワークＷに対する打刻深さは、スポット溶接ガン１７のガン加圧力を上げることで深くなり、ガン加圧力を下げることで浅くなる。このスポット溶接ガン１７の加圧力を数回変えてトライし、適正な打刻深さのガン加圧力に設定する。

尚、ヘッド２の上面に可動電極チップ１１が当接するテーパ溝９とダイ８の下面にス固定電極チップ１２が当接するテーパ溝１０を設けることにより、電極チップの合いが悪くなってもテーパ溝９、１０は倣いとなり、スポット溶接ガン１７の加圧力を確実に刻印ポンチ３に伝達することができる。

本発明によるテーキン打刻装置の正面図 テーキン打刻装置の打刻状態の正面図 テーキン打刻装置をワーク組み付け治具に装備した状態を示す側面図 テーキン打刻装置をワークに振り込んだ状態の側面図 スポット溶接ガンによる打刻状態のの側面図

符号の説明

１ テーキン打刻装置
２ ヘッド
３ 刻印ポンチ
４ ガイドロッド
５ ストッパ
６ ガイド部材
７ スプリング
８ ダイ
９ テーパ溝
１０ テーパ溝
１１ 可動電極チップ
１２ 固定電極チップ
１３ ワーク組み付け治具
１４ クランプアーム
１５ 定寸ストッパ
１６ ワーク支持部材
１７ スポット溶接ガン

Claims (2)

1. ヘッドに鉛直軸線方向に固定された刻印ポンチと、この刻印ポンチの両側で刻印ポンチと平行な軸線方向で前記 ヘッドに固定されたガイドロッドと、前記刻印ポンチとガイドロッドを貫通する刻印ポンチのガイド部材と、前記ヘッドとガイド部材との間に介装され前記ガイド部材をガイドロッドの先端のストッパに当接するよう押圧付勢するスプリングと、前記刻印ポンチと対応するダイとからなり、前記ガイド部材をワーク組み付け治具のクランプアームに固定し、前記ダイを前記ワーク組み付け治具のワーク支持部材に支持させ、前記ヘッドとダイをスポット溶接ガンの電極チップで挟みスポット溶接ガンの加圧力でワーク組み付け治具に支持されているワークに刻印するようにしたことを特徴とするでテーキン打刻装置。
2. ヘッドの上面とダイの下面にスポット溶接ガンの電極チップが当接するテーパ溝を設けた請求項１に記載のテーキン打刻装置。

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