JP2007010584A - 対象における尿素の量を評価する方法及び装置、対象における尿素及び水分の量を評価する方法及び装置、プログラム、並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

対象における尿素の量を評価する方法及び装置、対象における尿素及び水分の量を評価する方法及び装置、プログラム、並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 対象における尿素及び水分の量をin vivoで評価することができる、対象における尿素及び水分の量を評価する方法を提供する。
【解決手段】 対象における尿素及び水分の量を評価する方法は、1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長及び1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射する段階(S2)、対象から反射された近赤外線のスペクトルデータを得る段階(S4)、並びに近赤外線のスペクトルデータを用いて、対象における尿素の量及び水分の量を評価する段階(S5)を含む。
【選択図】 図3

Description

本発明は、対象における尿素の量を評価する方法、対象における尿素及び水分の量を評価する方法、プログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、対象における尿素の量を評価する装置、並びに対象における尿素及び水分の量を評価する装置に関する。
近年、化粧品業界では、数多くの化粧品の中から使用者の皮膚、爪などに適する化粧品を、店頭などで即時に提供することが望まれている。
このためには、使用者の皮膚、爪などに化粧品を塗布する前に、使用者の皮膚における水分及び/又は皮脂の量、使用者の爪における水分の量などを簡便な方法で即時に且つ定量的に測定し、測定された使用者の皮膚における水分及び/又は皮脂の量、測定された使用者の爪における水分の量などに基づいて、使用者の皮膚、爪などに適切な化粧品を提供することが考えられる。
このように、使用者の皮膚、爪などに化粧品を塗布する前に、使用者の皮膚における水分及び/又は皮脂の量を簡便な方法で即時に且つ定量的に測定する方法としては、例えば、特許文献1及び非特許文献1に開示されるような、近赤外分光法を用いて、使用者の皮膚における水分及び/又は皮脂の量を測定する方法が挙げられる。
また、使用者の爪における水分の量を簡便な方法で即時に且つ定量的に測定する方法としては、例えば、特許文献2に開示されるような、近赤外分光法を用いて、使用者の爪における水分の量を測定する方法が挙げられる。
一方、使用者の皮膚、爪などに化粧品を塗布した後に、使用者の皮膚、爪などに対する化粧品の適合性を簡便な方法で即時に且つ定量的に評価し、使用者の皮膚、爪などに対する化粧品の適合性の評価に基づいて、使用者に化粧品を提供することも考えられる。この場合にも、使用者の皮膚、爪などに化粧品を塗布した後に、使用者の皮膚、爪などに対する化粧品の適合性を簡便な方法で即時に且つ定量的に評価する方法が要求される。
例えば、尿素を含む化粧品については、化粧品に含まれる尿素が、ヒトの皮膚内へ浸透し、ヒトの皮膚の肌荒れやざらつきを治療する治療効果及びヒトの皮膚の水分を保つ保湿効果を有することが知られている。より詳しくは、尿素は、尿素の濃度に依存して、皮膚に対して角層水分保持作用及びタンパク質変成作用を有する。よって、ヒトの皮膚に尿素を含む化粧品を塗布したとき、尿素を含む化粧品が塗布された皮膚に浸透した尿素の治療効果及び保湿効果を評価するための目安として、皮膚に対する尿素の浸透性を簡便な方法で即時に且つ定量的に評価することが望ましい。
ここで、尿素に関する定量的な分析方法としては、内部標準法を用いた高速液体クロマトグラフィー法(HPLC)、ケルダール窒素定量法などの、尿素の原体及び製品中の尿素をin vitroで測定する方法が挙げられる。しかしながら、これらの方法は、尿素の原体及び製品中の尿素をin vitroで測定する方法であり、これらの方法を使用して、ヒトの皮膚に浸透した尿素の量をin vivoで評価することはできない。
また、尿素に関する定性的な分析方法として、赤外吸収スペクトルを使用する方法も挙げられる。しかしながら、ヒトの皮膚には、多くの水分が含まれているため、尿素を含む化粧品が塗布されたヒトの皮膚の赤外吸収スペクトルにおいては、皮膚に含まれる水分による3200−3600cm−1付近の広い幅のピークが検出される。このため、皮膚に浸透した尿素によるピークは、皮膚に含まれる水分による3200−3600cm−1付近の広い幅のピークに覆われてしまう。その結果、赤外吸収スペクトルを用いて、ヒトの皮膚に浸透した尿素の量をin vivoで評価することはできない。
よって、ヒトの皮膚に浸透した尿素の量をin vivoで評価する方法が、望まれている。
特開2002−90298号公報 特開2003−344278号公報 技法番号2004−506411の公開技法("皮膚における水分及び皮脂の量を測定する方法及び装置、プログラム、並びにコンピュータ読み取り可能なプログラム媒体")
本発明は、対象における尿素の量をin vivoで評価することができる、対象における尿素の量を評価する方法及び対象における尿素の量を評価する装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、対象における尿素及び水分の量をin vivoで評価することができる、対象における尿素及び水分の量を評価する方法及び対象における尿素及び水分の量を評価する装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、対象における尿素の量又は尿素及び水の量をin vivoで評価することを、コンピュータに実行させることができるプログラム、並びに該プログラムが記録されているコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、対象における尿素の量を評価する方法において、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射する段階、該対象から反射された該近赤外線のスペクトルデータを得る段階、並びに該赤外線のスペクトルデータを用いて、該対象における尿素の量を評価する段階
を含むことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、対象における尿素の量をin vivoで評価することができる、対象における尿素の量を評価する方法を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の対象における尿素の量を評価する方法において、前記対象は、ヒトの踵の皮膚であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、ヒトの踵の皮膚における尿素の量をin vivoで評価することができる、対象における尿素の量を評価する方法を提供することができる。
請求項3に記載の発明は、対象における尿素及び水分の量を評価する方法において、1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長及び1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射する段階、該対象から反射された該近赤外線のスペクトルデータを得る段階、並びに該近赤外線のスペクトルデータを用いて、該対象における尿素の量及び水分の量を評価する段階を含むことを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、対象における尿素及び水分の量をin vivoで評価することができる、対象における尿素及び水分の量を評価する方法を提供することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の対象における尿素及び水分の量を評価する方法において、前記対象は、ヒトの踵の皮膚であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、ヒトの踵の皮膚における尿素及び水分の量をin vivoで評価することができる、対象における尿素及び水分の量を評価する方法を提供することができる。
請求項5に記載の発明は、プログラムにおいて、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射するステップ、該対象から反射された該近赤外線のスペクトルデータを得るステップ、並びに該近赤外線のスペクトルデータを用いて、該対象における尿素の量を評価するステップをコンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、対象における尿素の量をin vivoで評価することを、コンピュータに実行させることができるプログラムを提供することができる。
請求項6に記載の発明は、プログラムにおいて、1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長及び1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射するステップ、該対象から反射された該近赤外線のスペクトルデータを得るステップ、並びに該近赤外線のスペクトルデータを用いて、該対象における尿素の量及び水分の量を評価するステップをコンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、対象における尿素及び水の量をin vivoで評価することを、コンピュータに実行させることができるプログラムを提供することができる。
請求項7に記載の発明は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体において、請求項5又は6に記載のプログラムが記録されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、対象における尿素の量又は尿素及び水の量をin vivoで評価することを、コンピュータに実行させることができるプログラムが記録されているコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
請求項8に記載の発明は、対象における尿素の量を評価する装置において、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射する手段、該対象から反射された該近赤外線のスペクトルデータを得る手段、並びに該近赤外線のスペクトルデータを用いて、該対象における尿素の量を評価する手段
を含むことを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、対象における尿素の量をin vivoで評価することができる、対象における尿素の量を評価する装置を提供することができる。
請求項9に記載の発明は、対象における尿素及び水分の量を評価する装置において、1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長及び1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射する手段、該対象から反射された該近赤外線のスペクトルデータを得る手段、並びに該近赤外線のスペクトルデータを用いて、該対象における尿素の量及び水分の量を評価する手段を含むことを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、対象における尿素及び水分の量をin vivoで評価することができる、対象における尿素及び水分の量を評価する装置を提供することができる。
本発明によれば、対象における尿素の量をin vivoで評価することができる、対象における尿素の量を評価する方法及び対象における尿素の量を評価する装置を提供することができる。
また、本発明によれば、対象における尿素及び水分の量をin vivoで評価することができる、対象における尿素及び水分の量を評価する方法及び対象における尿素及び水分の量を評価する装置を提供することができる。
さらに、本発明によれば、対象における尿素の量又は尿素及び水の量をin vivoで評価することを、コンピュータに実行させることができるプログラム、並びに該プログラムが記録されているコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
本発明の第一の実施形態による対象における尿素の量を評価する方法は、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射する段階、対象から反射された近赤外線のスペクトルデータを得る段階、並びに赤外線のスペクトルデータを用いて、対象における尿素の量を評価する段階を含む。
本発明の第一の実施形態による対象における尿素の量を評価する方法によれば、対象における尿素の量をin vivoで評価することができる。
本発明の第二の実施形態による対象における尿素及び水分の量を評価する方法は、1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長及び1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射する段階、対象から反射された近赤外線のスペクトルデータを得る段階、並びに近赤外線のスペクトルデータを用いて、対象における尿素の量及び水分の量を評価する段階を含む。
本発明の第二の実施形態による対象における尿素及び水分の量を評価する方法によれば、対象における尿素及び水分の量をin vivoで評価することができる。特に、対象における尿素及び水分の量の両方を一度にin vivoで評価することができる。
本発明の第三の実施形態による対象における尿素の量を評価する装置は、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射する手段、対象から反射された近赤外線のスペクトルデータを得る手段、並びに近赤外線のスペクトルデータを用いて、対象における尿素の量を評価する手段を含む。
本発明の第三の実施形態による対象における尿素の量を評価する装置によれば、対象における尿素の量をin vivoで評価することができる。
本発明の第四の実施形態による対象における尿素及び水分の量を評価する装置は、1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長及び1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射する手段、対象から反射された近赤外線のスペクトルデータを得る手段、並びに近赤外線のスペクトルデータを用いて、対象における尿素の量及び水分の量を評価する手段を含む。
本発明の第四の実施形態による対象における尿素及び水分の量を評価する装置によれば、対象における尿素及び水分の量をin vivoで評価することができる。特に、対象における尿素及び水分の量の両方を一度にin vivoで評価することができる。
本発明の第五の実施形態によるプログラムは、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射するステップ、対象から反射された近赤外線のスペクトルデータを得るステップ、並びに近赤外線のスペクトルデータを用いて、対象における尿素の量を評価するステップをコンピュータに実行させる。
本発明の第五の実施形態によるプログラムによれば、対象における尿素の量をin vivoで評価することを、コンピュータに実行させることができる。
本発明の第六の実施形態によるプログラムは、1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長及び1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射するステップ、対象から反射された近赤外線のスペクトルデータを得るステップ、並びに近赤外線のスペクトルデータを用いて、対象における尿素の量及び水分の量を評価するステップをコンピュータに実行させる。
本発明の第六の実施形態によれば、対象における尿素及び水の量をin vivoで評価することを、コンピュータに実行させることができる。特に、対象における尿素及び水の量の両方を一度にin vivoで評価することを、コンピュータに実行させることができる。
本発明の第七の実施形態によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の第五又は第六の実施形態のプログラムが記録されている。
本発明の第七の実施形態によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、対象における尿素の量又は尿素及び水の量をin vivoで評価することを、コンピュータに実行させることができる。
ここで、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長は、尿素分子によって吸収される波長である。より詳しくは、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長は、尿素分子(NHCONH)におけるNH結合の伸縮振動とNH変角振動との結合音に対応する。
また、1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長は、水分子によって吸収される波長である。より詳しくは、1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長は、水分子(HO)におけるOH結合の伸縮振動とOH結合の変角振動の結合音に対応する。
そして、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長)を含む近赤外線の波長の範囲は、特に限定されないが、例えば、1800nm以上2050nm以下の波長の範囲であってもよい。
対象は、スペクトルデータにおける1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を備えた近赤外線の強度のデータ(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長を備えた近赤外線の強度のデータ)を得ることができれば、特に限定されない。なお、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を備えた近赤外線の強度(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長を備えた近赤外線の強度)は、尿素(及び水分)による吸収に依存して、0以上の値を有する(0の値も含み得る)。
しかしながら、対象における尿素(及び水分)の量を評価する方法において、対象は、好ましくは、ヒトの踵の皮膚である。この場合には、ヒトの踵の皮膚における尿素(及び水分)の量をin vivoで評価することができる。ヒトの踵の皮膚は、300μm〜1mm程度の厚さを備えた厚い角層を有する。ヒトの皮膚の角層においては、ヒトの皮膚の表皮などと比較して、水分の量が少ない(通常、水分の含有量は、20〜30%から70〜80%までの範囲にある)。このため、対象から反射された赤外線のスペクトルにおいて、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を備えた近赤外線の吸収ピークが、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を備えた近赤外線の吸収ピークと分離する。すなわち、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を備えた近赤外線の強度(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長を備えた近赤外線の強度の両方)が、容易に得られる。
対象における尿素は、対象の表面に存在していてもよく、対象の表面の内部に存在していてもよい。また、対象における尿素は、対象にもともと含まれていてもよく、尿素を含む材料を、対象に適用してもよい。尿素を含む材料の用途は、特に限定されず、例えば、化粧品であってもよく、医薬品であってもよい。また、尿素を含む材料の形態は、特に限定されず、例えば、水溶液などの液体であってもよく、クリームであってもよい。尿素を含む材料における尿素の含有量(%)は、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を備えた近赤外線の強度を得ることができれば、特に限定されない。
例えば、尿素を含む化粧品又は医薬品を、ヒトの踵の皮膚に塗布してもよい。尿素を含む化粧品又は医薬品を、ヒトの踵の皮膚に塗布し、ヒトの踵の皮膚へ浸透した尿素の量を評価する場合には、尿素を含む化粧品又は医薬品は、好ましくは、尿素を含むクリームである。ヒトの皮膚は、皮脂を含むため、油分を含むクリームを用いることによって、クリームに含まれる尿素を皮膚へ効率的に浸透させることができる。なお、ヒトの踵の皮膚の内部へ尿素を十分に浸透させるために、ヒトの踵の皮膚に尿素を含む化粧品又は医薬品を塗布した後、尿素を含む化粧品又は医薬品が塗布された皮膚の表面を、樹脂フィルムなどで被覆してもよい。その後、樹脂フィルムを、皮膚の表面から取り除き、必要に応じて、皮膚の表面に残留する化粧品又は医薬品を、紙などで十分にふき取る。このようにして尿素を浸透させたヒトの踵の皮膚を、対象として、皮膚の表面に浸透した尿素の量を評価する。
本発明の第一又は第二の実施形態において、対象から反射された近赤外線においては、対象に照射する近赤外線のうち、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長を備えた近赤外線)が、対象における尿素(及び水分)によって吸収される。すなわち、対象から反射された近赤外線のスペクトルデータは、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長を備えた近赤外線)の対象における尿素(及び水分)による吸収の情報を含む。そして、近赤外線の吸収の程度(吸光度)は、対象における尿素(及び水分)の量に依存する。対象から反射された近赤外線のスペクトルデータは、対象における尿素(及び水分)の量に関する情報を含む。
対象から反射された近赤外線のスペクトルデータは、近赤外線の波長に対する試料から反射された近赤外線の反射強度又は反射率であってもよい。また、対象から反射された近赤外線のスペクトルデータは、対象における尿素(及び水分)による吸収の程度を表現するために、近赤外線の波長に対する試料から反射された近赤外線の反射強度の逆数又は反射率の逆数であってもよい(近赤外線の反射強度又は反射率の逆数は、対象における尿素(及び水分)による吸収の程度に対応する)。
対象における尿素の量(及び水分)の量を評価する段階においては、得られた近赤外線のスペクトルデータを用いる。ここで、得られた近赤外線のスペクトルデータは、必要に応じて、処理される。例えば、近赤外線のスペクトルデータとして、近赤外線の波長λに対する試料から反射された近赤外線の反射率R(λ)を得たとすると、近赤外線の波長λに対する試料から反射された近赤外線の反射率R(λ)の逆数の対数log(1/R(λ))を算出してもよい。なお、近赤外線の反射率の逆数の対数は、Kubelka−Munkの理論より、近赤外線の吸収特性に関係する量であることが知られている。さらに、近赤外線の波長λに対する近赤外線の反射率の逆数の対数log(1/R(λ))のスペクトルに関して、ベースラインのオフセット及び傾きをゼロに補正するために、近赤外線の反射率の逆数の対数log(1/R(λ))の近赤外線の波長λの二回微分dlog(1/R(λ))/dλを算出してもよい。あるいは、近赤外線の波長λに対する近赤外線の反射率の逆数の対数log(1/R(λ))のスペクトルに関して、ベースラインのオフセット及び傾きをゼロに補正するために、公知のMSC(Multiplicative Scatter Correction、多重散乱補正)を用いてもよい。なお、得られる近赤外線のスペクトルデータ(近赤外線の反射率の逆数の対数)と、波長による二次微分及び/又はMSCの処理を適用した近赤外線のスペクトルデータとの間には、強い相関があることが知られており、得られる近赤外線のスペクトルデータ(近赤外線の反射率の逆数の対数)に代えて、波長による二次微分及び/又はMSCの処理を適用した近赤外線のスペクトルデータを使用することができる。
このようにして得られる近赤外線のスペクトルデータ又は処理された近赤外線のスペクトルデータにおいて、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長を備えた近赤外線)に対応する値(スペクトルにおける対応するピークの高さ、面積など)は、対象における尿素(及び水分)による吸収の程度、すなわち、対象における尿素(及び水分)の量に依存する。よって、得られた近赤外線のスペクトルデータ又は処理された近赤外線のスペクトルデータから、対象における尿素(及び水分)の量の相対値を得ることができる。そして、得られた対象における尿素(及び水分)の量の相対値を用いて、対象における尿素(及び水分)の量を評価することができる。
加えて、得られる近赤外線のスペクトルデータ又は処理された近赤外線のスペクトルデータにおける1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長の偏移は、対象における水分の自由度に依存する。具体的には、対象において、高い自由度を有する遊離の水分子が、多い場合には、遊離の水分子の振動は、抑制されないため、水分子の振動数が、全体として大きくなる。よって、1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長は、短くなる。一方、対象において、低い自由度を有する束縛された水分子が、多い場合には、束縛された水分子の振動は、抑制されるため、水分子の振動数が、全体として小さくなる。よって、1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長は、長くなる。従って、得られる近赤外線のスペクトルデータ又は処理された近赤外線のスペクトルデータにおける1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長の偏移を算出することで、対象における水分の自由度を評価することができる。
対象における尿素(及び水分)の量についての評価は、対象における尿素(及び水分)の量の測定(相対値の算出)、対象における尿素の量及び水分の量の比較及び相関関係、尿素(及び水分)の量に関する対象の診断を含む。対象における尿素(及び水分)の量についての単数回の評価を行ってもよく、対象における尿素(及び水分)の量についての複数回の評価を、時間経過と共に行ってもよい。後者の場合には、対象における尿素(及び水分)の量についての時間変化を評価することができる。例えば、ヒトの踵の皮膚に浸透した尿素及びヒトの踵の皮膚に保持された水分の量の相対値を得ることができ、ヒトの踵の皮膚に浸透した尿素及びヒトの踵の皮膚に保持された水分の量の時間変化(相関関係)を評価することができる。また、ヒトの踵の皮膚における尿素の浸透及び水分の保持の程度を診断することもできる。さらに、得られる対象における尿素(及び水分)の量についての評価結果を、尿素を含む化粧品又は医薬品を開発することに、並びに、ヒトの踵の皮膚に対する尿素を含む化粧品又は医薬品の効果をin vivoで確認することに、利用することができる。
加えて、対象における水分の自由度についての単数回の評価を行ってもよく、対象における水分の自由度についての複数回の評価を、時間経過と共に行ってもよい。後者の場合には、対象における水分の自由度についての時間変化を評価することができる。例えば、ヒトの踵の皮膚に浸透した尿素及びヒトの踵の皮膚に保持された水分の量の時間変化に加えて、ヒトの踵の皮膚に保持された水分の自由度の時間変化を評価することができる。
なお、対象における尿素(及び水分)の量を評価する装置において、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長)を含む近赤外線を対象に照射する手段は、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長)を含む近赤外線を対象に照射することができれば、特に限定されない。1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長)を含む近赤外線を対象に照射する手段は、例えば、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長)を含む近赤外線を放出する光源、並びに、光源から放出される近赤外線を導くと共に対象に向かって照射することが可能な光ファイバーなどの部材を有する。なお、光源は、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長の両方を含む近赤外線を放出する近赤外線源であってもよい。また、光源は、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を放出する近赤外線源、及び、1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を放出する近赤外線源であってもよい。
例えば、ヒトの踵の皮膚における尿素(及び水分)の量を評価するためには、ヒトの踵の皮膚における角層の厚さ(30μm)の深さまで1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長)を含む近赤外線を放出する光源及び光源から放出される近赤外線を照射することができる光ファイバーを用いてもよい。
また、対象から反射された近赤外線のスペクトルデータを得る手段は、対象から反射された近赤外線のスペクトルデータを得ることができれば、特に限定されない。対象から反射された近赤外線のスペクトルデータを得る手段は、例えば、受光された近赤外線を分光する分光器、対象から反射された近赤外線の少なくとも一部を受光すると共に対象から反射された近赤外線の少なくとも一部を分光器に導くことが可能な光ファイバーなどの部材、並びに、分光された近赤外線の波長及び分光された近赤外線の強度を取得することができる手段を有する。ここで、受光された近赤外線を分光する分光器は、回折格子、干渉フィルター、AOTF(音響光学分散分光)、及びフーリエ変換分光法のような分光手段などのような、受光された近赤外線を分光する手段を含む。
さらに、近赤外線のスペクトルデータを用いて、対象における尿素の量及び水分の量を評価する手段は、近赤外線のスペクトルデータを用いて、対象における尿素の量及び水分の量を評価することができれば、特に限定されない。近赤外線のスペクトルデータを用いて、対象における尿素の量及び水分の量を評価する手段は、例えば、近赤外線のスペクトルデータを用いて、対象における尿素の量及び水分の量を評価することができるコンピュータであってもよい。
また、上記のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記のプログラムが記録されていれば、特に制限されない。上記のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えば、コンピュータがプログラムを読み取ることができる、磁気ディスクのような磁気記録媒体及び光ディスクのような光記録媒体であってもよい。
図1は、本発明による対象における尿素(及び水分)の量を評価する装置の例を説明する図である。
図1に例示される本発明による対象における尿素(及び水分)の量を評価する装置は、光源10、ファイバー先端部20、投光用光ファイバー30、受光用光ファイバー40、分光検出ユニット50、及びマイクロコンピュータ60を含む。投光用光ファイバー30は、光源10と接続されており、受光用光ファイバー40は、分光検出ユニット50と接続されている。分光検出ユニット50は、さらにマイクロコンピュータ60に接続されている。なお、投光用光ファイバー30及び受光用光ファイバー40は、それぞれ、光源10及び分光検出ユニット50と反対側で、ファイバー先端部20を貫通している。
光源10は、1950nm以上2000nm以下の範囲の波長及び1850nm以上1950nm未満の範囲の波長を含む近赤外線を放射することができる近赤外線源であり、好ましくは、1850nmから2050nmまでの連続な範囲の波長を含む近赤外線を放射する単一の光源である。具体的には、光源10として、連続な波長を含む近赤外線を放射するタングステンハロゲンランプ又はタングステンランプのようなランプを使用することができる。
光源10から放射された近赤外線は、投光用ファイバー30を通じて、ファイバー先端部20から、尿素を含む化粧品を塗布することによって尿素が適用された被験者の踵の皮膚100へ照射される。被験者の皮膚100に照射された近赤外線は、ファイバー先端部20に向かって拡散反射される。この被験者の踵の皮膚100で拡散反射された近赤外線の一部は、受光用ファイバー40に入射される。図1においては、ファイバー先端部20と被験者の踵の皮膚100とは、互いに離れているが、本発明による装置を使用するとき、ファイバー先端部20を、実際には、被験者の踵の皮膚100に接触させることもできる。
図2は、ファイバー先端部における投光用ファイバー及び受光用ファイバーの配置の例を説明する図である。図2に例示されるように、被験者の踵の皮膚100側におけるファイバー先端部20の面において、1本の受光用光ファイバー40の端面45の周囲には、8本に分かれた投光用光ファイバー30の端面35が四方に均等に配置されている。投光用光ファイバーの端面35を受光用光ファイバー40の端面45の四方に均等に配置することによって、光源10からの近赤外線を被験者の踵の皮膚100へ均一に照射することができる。なお、投光用光ファイバー30の端面35の直径及び受光用光ファイバーの端面45の直径は、例えば、300μmである。また、投光用光ファイバー30の長さは、例えば、1.2mである。そして、このような装置を用いることによって、被験者の踵の皮膚100における尿素及び水分の量を測定することができる。
再度図1に例示されるように、被験者の踵の皮膚100の表面で拡散反射された近赤外線の一部は、受光用光ファイバー30を通じて分光検出ユニット50に送られる。受光用光ファイバー30を通じて入射する近赤外線は、分光検出ユニット50の内部に設けられた分光器によって、分光され、同様に分光検出ユニット50の内部に設けられた近赤外線の検出器によって、分光された近赤外線の強度が検出される。分光検出ユニット50は、1800nmから2050nmまでの範囲の波長を含む近赤外線を分光し検出することができる。分光検出ユニット50内で使用される分光器には、例えば、回折格子を使用することができる。また、分光検出ユニット50内で使用される検出器には、常温のInGaAsを有するフォトダイオード等を用いた検出器を使用することができる。
次に、分光検出ユニット50によって検出された近赤外線の拡散反射スペクトル(波長及び強度の測定値)は、検出器において拡散反射スペクトルの強度に応じた電気信号に変換され、その電気信号は増幅処理をされて、近赤外線の拡散反射スペクトルデータとして、マイクロコンピュータ60に出力される。マイクロコンピュータ60においては、得られた近赤外線の拡散反射スペクトルデータを用いて、被験者の踵の皮膚100における尿素及び水分の量の相対値を算出する。このように、被験者の踵の皮膚100における尿素及び水分の量を評価することができる。
図3は、本発明による対象における尿素(及び水分)の量を評価する方法の例を説明するフローチャートである。
図3に例示される本発明による対象における尿素(及び水分)の量を評価する方法は、対象に尿素を適用するステップ(S1)、所定の波長範囲の近赤外線を対象へ照射するステップ(S2)、対象から反射された近赤外線を受光するステップ(S3)、受光した近赤外線を分光して近赤外線スペクトルを得るステップ(S4)、得られたスペクトルのデータから対象における尿素(及び水分)の量を算出するステップ(S5)、得られた対象における尿素(及び水分)の量を出力するステップ(S6)を含む。以下では、対象が、ヒトの踵の皮膚であるとする。
まず、対象に尿素を適用するステップ(S1)においては、尿素を含む化粧品又は医薬品を、対象としてのヒトの踵の皮膚に塗布する。化粧品又は医薬品に含まれる尿素が、ヒトの踵の皮膚に十分に浸透するように、プラスチックフィルムで、尿素を含む化粧品又は医薬品が塗布された踵の皮膚を被覆してもよい。この場合には、所定の時間の経過後に、プラスチックフィルムを、踵の皮膚から除去し、踵の皮膚の表面に残留する化粧品又は医薬品を、紙で十分にふき取る。
次に、所定の波長範囲の近赤外線を対象へ照射するステップ(S2)においては、上記のように図1及び図2に例示されるような本発明による対象における尿素(及び水分)の量を評価する装置を用いて、1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長)を含む近赤外線を、化粧品又は医薬品から尿素を浸透させた踵の皮膚へ照射する。例えば、光源10から放出される1800nmから2050nmまでの範囲の波長を含む近赤外線を、投光用光ファイバー30を介して、ファイバー先端部20の投光用光ファイバーの端面35から、踵の皮膚100へ照射する。
次に、対象から反射された近赤外線を受光するステップ(S3)においては、踵の皮膚から拡散反射された1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長)を含む近赤外線を受光する。例えば、踵の皮膚100から拡散反射された1800nmから2050nmまでの範囲の波長を含む近赤外線を、ファイバー先端部20における受光用光ファイバーの端面45で受光する。受光用光ファイバーの端面45において受光された近赤外線は、受光用光ファイバー40を介して、分光検出ユニット50へ導かれる。
次に、受光した近赤外線を分光して近赤外線スペクトルを得るステップ(S4)においては、受光した近赤外線を、分光検出ユニット50に含まれる回折格子などの分光器で分光し、分光した近赤外線の強度を、分光検出ユニット50に含まれる検出器で検出する。そして、分光器によって分光された近赤外線の波長及び検出器で検出された近赤外線の強度の値は、踵の皮膚から拡散反射された近赤外線の拡散反射スペクトルデータを構成する。これらの近赤外線の拡散反射スペクトルデータを構成する近赤外線の波長及び強度のデータを、電気信号として、マイクロコンピュータ60へ送信する。
次に、得られたスペクトルのデータから対象における尿素(及び水分)の量を算出するステップ(S5)においては、マイクロコンピュータ60において、踵の皮膚から拡散反射された近赤外線の拡散反射スペクトルデータに、次のような処理を施す。踵の皮膚から拡散反射された近赤外線の拡散反射スペクトルデータにおける近赤外線の強度の分布を規格化することによって、近赤外線の波長λに対する近赤外線の反射率R(λ)を算出する。次に、近赤外線の吸収をピークとして且つ対数で表現するために、近赤外線の波長λに対する近赤外線の反射率の逆数の対数log(1/R(λ))を算出する。さらに、近赤外線の波長λに対する近赤外線の反射率の逆数の対数log(1/R(λ))におけるベースラインのオフセット及び傾きをゼロに補正するために、近赤外線の反射率の逆数の対数log(1/R(λ))を近赤外線の波長λで二回微分する。これにより、近赤外線の散乱特性に関する対象の違いによる差などを軽減することができる。このようにして、近赤外線の波長λに対する近赤外線の反射率の逆数の対数の二回微分dlog(1/R(λ))/dλを得る。ここで、1950nm以上2000nm以下の範囲における波長(及び1850nm以上1950nm未満の範囲における波長)における上記の二回微分微分の値は、踵の皮膚に浸透した尿素の量の相対値(及び踵の皮膚に保持された水分の量の相対値)に対応する。
最後に、得られた対象における尿素(及び水分)の量を出力するステップ(S6)において、得られた踵の皮膚に浸透した尿素の量の相対値(及び踵の皮膚に保持された水分の量の相対値)を、マイクロコンピュータ60のモニターなどの出力装置に出力する。このようにして、得られた踵の皮膚に浸透した尿素の量の相対値(及び踵の皮膚に保持された水分の量の相対値)から、ヒトの踵の皮膚における尿素(及び水分)の量を評価することができる。
また、受光した近赤外線を分光して近赤外線スペクトルを得るステップ(S4)において得ることができる近赤外線の拡散反射スペクトルデータにおいて、1850nm以上1950nm未満の範囲における水分による吸収の波長の偏移から、ヒトの踵の皮膚に保持された水分子の自由度を評価することもできる。
図4は、本発明によるプログラムの例を説明するフローチャートである。図4に例示する本発明によるプログラムは、上述したステップS2〜S6と同様である、近赤外線を対象へ照射させるステップ(T1)、対象から反射された近赤外線を受光させるステップ(T2)、受光した近赤外線を分光して近赤外線スペクトル(波長に対する反射率R(λ))を取得させるステップ(T3)、波長に対する反射率R(λ)からdlog(1/R(λ))/dλを算出するステップ(T4)、dlog(1/R(λ))/dλから尿素(及び水分)の量の相対値を算出するステップ(T5)、得られた対象における尿素(及び水分)の量の相対値を出力するステップ(T6)をコンピュータに実行させる。なお、近赤外線の拡散反射スペクトルデータにおける、1850nm以上1950nm未満の範囲における水分による吸収の波長の偏移を出力するステップを、コンピュータに実行させてもよい。
また、図4に例示されるような本発明によるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される。再度、図1に例示するように、図4に例示されるような本発明によるプログラムは、例えば、記録媒体70に記録される。記録媒体70は、例えば、磁気ディスクのような磁気記録媒体又は光ディスクのような光記録媒体である。
次に、本発明の実施例を図面と共に説明する。
本実施例では、図1及び図2に例示した対象における尿素及び水分の量を評価する装置及び図4に例示したプログラムを用いて、図3に例示した対象における尿素及び水分の量を評価する方法に従って、ヒトの踵の皮膚に尿素を含む化粧品を塗布した後、ヒトの踵の皮膚に浸透した尿素の量の時間変化、ヒトの踵の皮膚に保持された水分の量の時間変化、ヒトの踵の皮膚に保持された水分子の自由度の時間変化を評価した。また、対照群として、ヒトの踵の皮膚に尿素を含む化粧品を塗布することなく、ヒトの踵の皮膚における尿素の量の時間変化、ヒトの踵の皮膚における水分の量の時間変化、ヒトの踵の皮膚における水分子の自由度の時間変化を評価した。
本実施例において使用した対象における尿素及び水分の量を評価する装置は、図1及び図2に例示したような対象における尿素及び水分の量を評価する装置である。図1及び図2に例示した投光用光ファイバー及び受光用光ファイバーが接続された光源として、1250nmから2250nmまでの範囲の波長を含む近赤外線を放射することができるSpectron Tech Co.Ltd.(韓国)製のFiber Probe(拡散反射型プローブ)を使用した。また、図1に例示した分光検出ユニットとして、日本分光製のFT−NIR分光計VIR−9500を使用した。この装置は、1250nmから2250nmまでの波長範囲及び約1nmの波長間隔(分解能)で、近赤外線のスペクトルを得ることができる。さらに、図1に例示したマイクロコンピュータとしては、市販のパソコンを使用した。図1及び図2に示すように、投光用光ファイバー及び受光用光ファイバーが接続された光源としてのSpectron Tech Co.Ltd.(韓国)製のFiber Probeを、分光検出ユニットとしての日本分光製のFT−NIR分光計VIR−9500に接続し、分光検出ユニットとしての日本分光製のFT−NIR分光計VIR−9500を、マイクロコンピュータとしての市販のパソコンに接続した。
対象としては、20代から50代の5人の男女における足の踵の皮膚である。5人の足における一方の踵の皮膚(30mm×30mmの領域)に、それぞれ、0.5gの尿素入りクリーム「フェルゼア(登録商標)HA20クリーム」(株式会社 資生堂製)を塗布した。上記尿素入りクリームを踵の皮膚へ塗布した後、上記尿素入りクリームが塗布された踵の皮膚の領域を、透明プラスチックフィルムで被覆した。また同時に、対象群として、5人の足における他方の踵の皮膚を、透明プラスチックフィルムで被覆した。上記尿素入りクリームが塗布された踵の皮膚の領域を、透明プラスチックフィルムで被覆してから2時間後に、両足の踵を被覆した透明プラスチックフィルムを除去し、上記尿素入りクリームが塗布された踵の皮膚の表面領域に残留する尿素入りクリームを、十分に(尿素入りクリームの存在を目視で確認することができない程度まで)ふき取った。その後、両足の踵の皮膚における尿素の量の時間変化、踵の皮膚における水分の量の時間変化、踵の皮膚における水分子の自由度の時間変化を測定した。それぞれの測定を、尿素入りクリームをふき取った後、1、2、4、24時間で行った。なお、上記尿素入りクリームを踵の皮膚へ塗布する前に、予め両足の踵の皮膚における尿素の量、両足の踵の皮膚における水分の量、両足の踵の皮膚における水分子の自由度を測定しておいた。
ここで、図3に示すように、両足の踵の皮膚に1250nmから2250nmまでの範囲の波長を含む近赤外線を照射し、両足の踵の皮膚から拡散反射された近赤外線の一部を受光し、受光した近赤外線を分光すると共に分光した光の波長及び強度を検出した。検出した近赤外線の波長及び強度のデータから、検出された近赤外線の波長λ及び反射率R(λ)のデータを算出した。そして、近赤外線の波長λ及び反射率R(λ)のデータから、近赤外線の波長λ及び反射率の逆数の対数log(1/R(λ))の関係(本実施例においては、近赤外線のスペクトルと呼ぶことにする)を得た。
図5は、本発明の実施例において得られた近赤外線のスペクトルの時間変化を示す図であり、(a)は、尿素入りクリームを塗布した踵の皮膚に関する近赤外線のスペクトルの時間変化を示す図であり、(b)は、尿素入りクリームを塗布しなかった踵の皮膚に関する近赤外線のスペクトルの時間変化を示す図である。図5(a)及び(b)において、横軸は、近赤外線の波長(nm)(1250nm〜2250nm)であり、縦軸は、log(1/反射率R)(任意単位)である。図5(a)及び(b)においては、5人のうち一人の踵の皮膚についての尿素入りクリームを塗布する前及び塗布した後1、2、及び24時間後の測定結果である。図5(b)に示すように、尿素入りクリームを塗布しなかった踵の皮膚に関する近赤外線のスペクトルは、他方の踵に尿素入りクリームを塗布する前後において、ほとんど変化しなかった。これに対して、図5(a)に示すように、尿素入りクリームを塗布した踵の皮膚に関する近赤外線のスペクトルは、尿素入りクリームを踵に塗布する前における近赤外線のスペクトルを基準にすると、尿素入りクリームを踵に塗布した後、1時間後にlog(1/R)の値が大きくなり、4時間にはlog(1/R)の値が、小さくなると共に尿素入りクリームを踵に塗布する前における近赤外線のスペクトルに近づくことが確認された。
次に、近赤外線の波長λ及び反射率の逆数の対数log(1/R(λ))から、近赤外線の波長λに対する反射率の逆数の対数の二回微分dlog(1/R(λ))/dλを算出し、近赤外線の波長λ及び反射率の逆数の対数の二回微分dlog(1/R(λ))/dλに関係(本実施例においては、近赤外線の二回微分スペクトルと呼ぶことにする)を得た。
図6は、本発明の実施例において得られた近赤外線の二次微分スペクトルの時間変化を示す図であり、(a)は、尿素入りクリームを塗布した踵の皮膚に関する近赤外線の二次微分スペクトルの時間変化を示す図であり、(b)は、尿素入りクリームを塗布しなかった踵の皮膚に関する近赤外線の二次微分スペクトルの時間変化を示す図である。図6(a)及び(b)において、横軸は、近赤外線の波長λ(nm)(1850nm〜2050nm)であり、縦軸は、dlog(1/反射率R)/dλ(任意単位)である。図6(a)及び(b)においては、5人のうち一人の踵の皮膚についての尿素入りクリームを塗布する前及び塗布した後1、2、及び24時間後の測定結果である。図6(b)に示すように、尿素入りクリームを塗布しなかった踵の皮膚に関する近赤外線の二次微分スペクトルは、他方の踵に尿素入りクリームを塗布する前後において、ほとんど変化しなかった。これに対して、図6(a)に示すように、尿素入りクリームを塗布した踵の皮膚に関する近赤外線の二次微分スペクトルは、尿素入りクリームを踵に塗布する前における近赤外線の二次微分スペクトルを基準にすると、尿素入りクリームを踵に塗布した後1時間では、1850nm以上1950nm未満の範囲におけるdlog(1/R))/dλの値及び1950nm以上2000nm以下の範囲におけるdlog(1/R))/dλの値が、負であると共に絶対値が大きくなった。ここで、dlog(1/R))/dλの値が、負であると共に絶対値が大きくなることは、λに対するlog(1/R)の関数が、上に凸であり、その凸部が、鋭くなくことに対応する。そして、log(1/R)が、近赤外線の吸収に対応しているので、dlog(1/R))/dλの値が、負であると共に絶対値が大きくなることは、1850nm以上1950nm未満の範囲における吸収及び1950nm以上2000nm以下の範囲における吸収が増加することを意味する。このことはまた、尿素入りクリームを踵に塗布した後1時間では、踵の皮膚に尿素が浸透したこと及び踵の皮膚への尿素の浸透によって踵の皮膚に水分が保持されたことを意味する。尿素入りクリームを踵に塗布した後4時間では、1850nm以上1950nm未満の範囲におけるdlog(1/R))/dλの値は、尿素入りクリームを踵に塗布する前における近赤外線の二次微分スペクトルに近づいたが、1950nm以上2000nm以下の範囲におけるdlog(1/R))/dλの値は、尿素入りクリームを踵に塗布した後1時間における近赤外線の二次微分スペクトルと同様であった。このことは、尿素入りクリームを踵に塗布した後4時間では、踵の皮膚に浸透した尿素は、踵の皮膚に保持されているが、踵の皮膚に保持された水分は、減少することを意味する。さらに、尿素入りクリームを踵に塗布した後24時間における近赤外線の二次微分スペクトルは、尿素入りクリームを踵に塗布する前における近赤外線の近赤外線の二次微分スペクトルに近づいた。さらに、尿素入りクリームを踵に塗布した後1時間では、1850nm以上1950nm未満の範囲におけるdlog(1/R))/dλの極小値に対応する波長が、尿素入りクリームを踵に塗する前及び尿素入りクリームを踵に塗布した後2時間以降と比較して、より短い波長へ偏移した。これは、尿素入りクリームを踵に塗する前と比較して、尿素入りクリームを踵に塗布した後1時間には、皮膚における遊離の水分子の割合が増加し、尿素入りクリームを踵に塗布した後2時間以降、皮膚に存在していた遊離の水分子の割合が、減少して、尿素入りクリームを踵に塗する前における遊離の水分子の割合に近づくことを意味する。
図6(a)に示すように、踵の皮膚に尿素入りクリームを塗布する前後における1950nm以上2000nm以下の範囲におけるdlog(1/R))/dλの値及び1850nm以上1950nm未満の範囲におけるdlog(1/R))/dλの値の変化を測定することによって、踵の皮膚に浸透した尿素の量及び皮膚に浸透した尿素によって保持された水分の量を評価することができることが確認された。また、踵の皮膚に尿素入りクリームを塗布した後に、1950nm以上2000nm以下の範囲におけるdlog(1/R))/dλの値及び1850nm以上1950nm未満の範囲におけるdlog(1/R))/dλの値の時間変化を測定することによって、踵の皮膚における尿素及び水分の量の時間変化を評価することができることが確認された。さらに、1850nm以上1950nm未満の範囲におけるdlog(1/R))/dλの極小値に対応する波長の偏移を測定することによって、踵の皮膚における水分子の自由度を評価することができることが確認された。
図7は、本発明の実施例において得られた踵の皮膚における尿素量の時間変化を示す図である。図7において、横軸は、尿素入りクリームを塗布した後の時間(時間)であり(尿素入りクリームを塗布する前を含む)、縦軸は、1950nm以上2000nm以下の範囲におけるdlog(1/R))/dλの極小値の5人にわたる平均である。また、実線は、尿素入りクリームを塗布した踵の皮膚に関するdlog(1/R))/dλの極小値であり、点線は、尿素入りクリームを塗布しなかった踵の皮膚に関するdlog(1/R))/dλの極小値である。尿素入りクリームを塗布する前と比較して、尿素入りクリームを塗布した後1時間では、1950nm以上2000nm以下の範囲におけるdlog(1/R))/dλの極小値が、負であると共にその絶対値が大きくなった。すなわち、尿素入りクリームを塗布した後1時間では、踵の皮膚における尿素による吸収が増加し、尿素が踵の皮膚に浸透したことを示す。また、尿素入りクリームを塗布した後2時間におけるdlog(1/R))/dλの極小値は、尿素入りクリームを塗布した後1時間におけるdlog(1/R))/dλの極小値と同様であり、尿素入りクリームを塗布した後4時間にはdlog(1/R))/dλの極小値が減少した。これは、尿素入りクリームを塗布した後1時間から2時間では、踵の皮膚に浸透した尿素が保持されており、尿素入りクリームを塗布した後4時間には、踵の皮膚に浸透した尿素が減少したことを示す。
図8は、本発明の実施例において得られた踵の皮膚における水分量の時間変化を示す図である。図8において、横軸は、尿素入りクリームを塗布した後の時間(時間)であり(尿素入りクリームを塗布する前を含む)、縦軸は、1850nm以上1950nm未満の範囲におけるdlog(1/R))/dλの極小値の5人にわたる平均である。また、実線は、尿素入りクリームを塗布した踵の皮膚に関するdlog(1/R))/dλの極小値であり、点線は、尿素入りクリームを塗布しなかった踵の皮膚に関するdlog(1/R))/dλの極小値である。尿素入りクリームを塗布する前と比較して、尿素入りクリームを塗布した後1時間及び2時間後では、1850nm以上1950nm未満の範囲におけるdlog(1/R))/dλの極小値が、負であると共にその絶対値が大きくなった。すなわち、尿素入りクリームを塗布した後1時間では、踵の皮膚における水分による吸収が増加し、尿素の塗布によって踵の皮膚に水分が保持されたことを示す。また、尿素入りクリームを塗布した後4時間にはdlog(1/R))/dλの極小値が減少した。これは、尿素入りクリームを塗布した後1時間から2時間では、踵の皮膚に浸透した尿素によって、踵の皮膚に水分か保持され、尿素入りクリームを塗布した後4時間には、踵の皮膚に保持された水分が減少したことを示す。
図9は、本発明の実施例において得られた踵の皮膚における水分の自由度の時間変化を説明する図である。図8において、横軸は、尿素入りクリームを塗布した後の時間(時間)であり(尿素入りクリームを塗布する前を含む)、縦軸は、1850nm以上1950nm未満の範囲におけるdlog(1/R))/dλの極小値に対応する波長の5人にわたる平均(nm)である。また、実線は、尿素入りクリームを塗布した踵の皮膚に関するdlog(1/R))/dλの極小値に対応する波長であり、点線は、尿素入りクリームを塗布しなかった踵の皮膚に関するdlog(1/R))/dλの極小値に対応する波長である。尿素入りクリームを塗布する前と比較して、尿素入りクリームを塗布した後1時間から4時間では、dlog(1/R))/dλの極小値に対応する波長が、よい短い波長へ偏移した。一方、尿素入りクリームを塗布した後24時間では、dlog(1/R))/dλの極小値に対応する波長が、尿素入りクリームを塗布する前におけるdlog(1/R))/dλの極小値に対応する波長へ近づいた。これは、踵の皮膚に浸透した尿素によって、踵の皮膚における遊離の水分子の割合が増加すること、及び、その後、踵の皮膚における遊離の水分子の割合が減少して、尿素入りクリームを塗布する前における遊離の水分子の割合に近づくことを示す。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を具体的に説明してきたが、本発明は、これらの実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、これら本発明の実施の形態及び実施例を、本発明の主旨及び範囲を逸脱することなく、変更又は変形することができる。
本発明による対象における尿素(及び水分)の量を評価する装置の例を説明する図である。 ファイバー先端部における投光用ファイバー及び受光用ファイバーの配置に例を説明する図である。 本発明による対象における尿素(及び水分)の量を評価する方法の例を説明するフローチャートである。 本発明によるプログラムの例を説明するフローチャートである。 本発明の実施例において得られた近赤外線のスペクトルの時間変化を示す図であり、尿素入りクリームを塗布した踵の皮膚に関する近赤外線のスペクトルの時間変化を示す図である。 本発明の実施例において得られた近赤外線のスペクトルの時間変化を示す図であり、尿素入りクリームを塗布しなかった踵の皮膚に関する近赤外線のスペクトルの時間変化を示す図である。 本発明の実施例において得られた近赤外線の二次微分スペクトルの時間変化を示す図であり、尿素入りクリームを塗布した踵の皮膚に関する近赤外線の二次微分スペクトルの時間変化を示す図である。 本発明の実施例において得られた近赤外線の二次微分スペクトルの時間変化を示す図であり、尿素入りクリームを塗布しなかった踵の皮膚に関する近赤外線の二次微分スペクトルの時間変化を示す図である。 本発明の実施例において得られた踵の皮膚における尿素量の時間変化を示す図である。 本発明の実施例において得られた踵の皮膚における水分量の時間変化を示す図である。 本発明の実施例において得られた踵の皮膚における水分の自由度の時間変化を説明する図である。
符号の説明
10 光源
20 ファイバー先端部
30 投光用光ファイバー
35 投光用光ファイバーの端面
40 受光用光ファイバー
45 受光用光ファイバーの端面
50 分光検出ユニット
60 マイクロコンピュータ
70 記録媒体
100 踵の皮膚

Claims (9)

  1. 1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射する段階、
    該対象から反射された該近赤外線のスペクトルデータを得る段階、並びに
    該赤外線のスペクトルデータを用いて、該対象における尿素の量を評価する段階
    を含むことを特徴とする、対象における尿素の量を評価する方法。
  2. 前記対象は、ヒトの踵の皮膚であることを特徴とする請求項1に記載の対象における尿素の量を評価する方法。
  3. 1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長及び1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射する段階、
    該対象から反射された該近赤外線のスペクトルデータを得る段階、並びに
    該近赤外線のスペクトルデータを用いて、該対象における尿素の量及び水分の量を評価する段階
    を含むことを特徴とする、対象における尿素及び水分の量を評価する方法。
  4. 前記対象は、ヒトの踵の皮膚であることを特徴とする請求項3に記載の対象における尿素及び水分の量を評価する方法。
  5. 1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射するステップ、
    該対象から反射された該近赤外線のスペクトルデータを得るステップ、並びに
    該近赤外線のスペクトルデータを用いて、該対象における尿素の量を評価するステップ
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  6. 1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長及び1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射するステップ、
    該対象から反射された該近赤外線のスペクトルデータを得るステップ、並びに
    該近赤外線のスペクトルデータを用いて、該対象における尿素の量及び水分の量を評価するステップ
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  7. 請求項5又は6に記載のプログラムが記録されていることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. 1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射する手段、
    該対象から反射された該近赤外線のスペクトルデータを得る手段、並びに
    該近赤外線のスペクトルデータを用いて、該対象における尿素の量を評価する手段
    を含むことを特徴とする、対象における尿素の量を評価する装置。
  9. 1850nm以上1950nm未満の範囲における少なくとも一つの波長及び1950nm以上2000nm以下の範囲における少なくとも一つの波長を含む近赤外線を対象に照射する手段、
    該対象から反射された該近赤外線のスペクトルデータを得る手段、並びに
    該近赤外線のスペクトルデータを用いて、該対象における尿素の量及び水分の量を評価する手段
    を含むことを特徴とする、対象における尿素及び水分の量を評価する装置。
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