JP2007004077A - 電気泳動表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 明るく鮮やかなカラー表示が可能な電気泳動表示素子を提供する。
【解決手段】 第1電極1と第2電極2の間に泳動粒子6と分散媒7からなる液層を備えた電気泳動表示素子において、前記第1電極1を兼る金属薄膜より成る金属層101、着色用絶縁層9及び金属微粒子層8からなる着色層14を有し、前記着色層14によりカラー表示が行れる電気泳動表示素子。金属層は、第1電極と第2電極のいずれか一方からなるか、又は第1電極と第2電極とは別に設けられる。着色層の色は着色用絶縁層の厚みを変えることにより色調を調整する。金属微粒子層は、Ag、Au、Cu、Ptが好ましい。着色用絶縁層は、無機酸化物が好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カラー表示を行う電気泳動表示素子に関する。
近年、パソコンやモバイル等の情報機器の発達、ネットワーク環境の充実によって、オフィスは勿論、家庭、さらにはアウトドア環境でも情報機器の表示装置を利用することが多くなった。また、特にオフィスでは情報機器を介して入手した膨大な量の情報を、一旦紙に出力し、暫くしてから破棄するといった動作が頻繁に行われ、紙の消費量が増加の一途を辿っている。同時に、液晶・CRT等の発光ディスプレイ画面を長時間に渡り正視することを強いられるために生じるストレスが指摘されている。
現代社会において、紙の消費量増加による環境破壊を防ぎ、長時間正視してもストレスが少なく、視認性が良く、可搬性に優れた、低消費電力表示書き換え装置の普及が求められており、近年、電子ペーパー、ペーパーライクディスプレイ、といった新しい表示装置の研究開発が盛んである。最も代表的な表示方式としては、電気泳動によるモノクロの書き換えを行うもので反射光による紙のような視認性の表示が行える。例えば、特許文献1に示されるメモリ性を有する電気泳動表示素子を用いれば、低消費電力で長時間の戸外での利用が可能になる。
しかしながら、電気泳動方式では一般にカラー表示を行うために赤緑青(RGB)等のカラーフィルターを積層すると反射光の利用効率が低く、明るいカラー表示が難しいという課題がある。また、カラー泳動粒子を用いて表示する方法もあるが、一般に染料や顔料は耐光性が充分でなく、例えば戸外で長時間直射日光に晒して使用すると退色するといった場合がある。また、溶媒液を着色することで所望のカラー表示を行う方法もあるが、この場合も樹脂粒子に溶媒中の染料が染み込みコントラストが低下するといった場合がある。
情報機器からの紙による出力を低減し、反射型でストレス無く長時間見ることのできる視認性を有し、低電圧駆動による書き換えが可能で且つメモリ性を有した低消費電力を実現し、長時間アウトドアで使用しても退色しない発色の良いカラー表示技術が求められている。
特許第3421494号明細書
以上のように、電気泳動表示素子においてカラー表示を行うためには顔料や染料で着色したRGB等のカラーフィルター層を画素内に配置する方法が広く用いられている。これは、明るいカラー表示を行うためには、反射光の利用効率を著しく損なうことを避けるため、カラーフィルターを薄くするなどの調整をしなければならないという課題があった。
例えば、通常のパソコン(PC)に搭載されている液晶ディスプレイは殆どバックライトを用いた透過型であり、バックライトから発射された光がカラーフィルターを一回透過するだけで人間の目に入射される。この方式では色再現性を向上させるために、カラーフィルター中の顔料や染料の濃度を増加させる、或いは、膜厚を増加させることで生ずる光の透過率の低下を、バックライトの光強度アップで補い、カラー表示における色再現性と明るさを両立することが可能である。
これに対して、反射型ディスプレイでは、周囲光は一旦カラーフィルターを透過したのち反射板で反射され、再びカラーフィルターを透過して人間の目に入るような仕組みになっているため、2回のカラーフィルター通過に伴う光利用率の低下が避けられない。このため光の利用効率が低く、明るいカラー表示が困難である。この光量不足はカラーフィルターの各画素の着色顔料濃度を低下させる等の方法によって解消させることは可能であるが、カラーフィルターの色濃度の低下はカラーフィルターの色相の変化をもたらし、このためカラー表示の色再現性が低下する。
そこで、本発明は、従来の顔料や染料を用いたカラーフィルターとは全く異なる着色層を設けることにより、反射型ディスプレイで従来カラーフィルターを2回通過することで生じる外光の損失を防ぎ、明るく鮮やかなカラー表示が可能な電気泳動表示素子を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、第1電極と第2電極の間に泳動粒子と分散媒からなる液層を備えた電気泳動表示素子において、金属薄膜より成る金属層、着色用絶縁層及び金属微粒子層からなる着色層を有することを特徴とする電気泳動表示素子である。
また、本発明は、第1電極と第2電極の間に泳動粒子と分散媒からなる液層を備えた電気泳動表示素子において、前記第1電極と第2電極のいずれか一方の位置に金属薄膜より成る金属層、着色用絶縁層及び金属微粒子層からなる着色層を有し、前記着色層によりカラー表示が行れることを特徴とする電気泳動表示素子である。
前記金属層は、第1電極と第2電極のいずれか一方からなるか、又は第1電極と第2電極とは別に設けられていることが好ましい。
前記第1電極と前記第2電極間が抵抗層を介して接続され、前記抵抗層内に電位勾配を生じる手段を有することが好ましい。
前記着色層の色は、着色用絶縁層の厚みを変えることにより色調を調整することが好ましい。
前記金属微粒子層は、Ag、Au、Cu、Ptのうちの少なくとも1種類からなることが好ましい。
前記着色用絶縁層は、無機酸化物であることが好ましい。
また、本発明は、第1基板と第2基板と、これらの基板を支持する隔壁と、前記基板と隔壁によって形成される密閉空間に配置された泳動粒子と分散媒からなる液層と、第1基板上に設けられ第1電極と、前記隔壁の少なくとも一部分に設けられ第2電極を備えた電気泳動表示素子において、前記第1電極の位置に金属薄膜より成る金属層、着色用絶縁層及び金属微粒子層からなる着色層を有し、第2基板に散乱層が設けられていることを特徴とする電気泳動表示素子である。
また、本発明は、第1基板と第2基板と、これらの基板を支持する隔壁と、前記基板と隔壁によって形成される密閉空間に配置された泳動粒子と分散媒からなる液層と、第1基板上に形成された第1電極と、前記隔壁の内部や側面の少なくとも一部分を構成して形成された第2電極を備えた電気泳動表示素子において、前記第1電極の位置に金属薄膜より成る金属層、着色用絶縁層及び金属微粒子層からなる着色層を有し、かつ着色層は拡散反射をすることを特徴とする電気泳動表示素子である。
本発明は、第1電極と第2電極の間に帯電した泳動粒子と分散媒を含む液層を備えた電気泳動表示素子において、金属薄膜よりなる金属層、着色用絶縁層及び金属微粒子層の三種類の隣接する層から成る着色層を設けることにより、従来のカラーフィルターとは全く異なる方法で画素底面を着色し、反射型ディスプレイで従来カラーフィルターを2回通過することで生じる外光の損失を防ぎ、明るいカラー表示を行うことができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の電気泳動表示素子は、各画素が2枚の基板に狭持された分散層を含み、その分散層内には、無色の液体と黒色の泳動粒子が含まれている。本発明は、各画素において、金属層と、その上に形成された着色用絶縁層と、さらにその上に形成された金属微粒子層の3層からなる着色層を有することを特徴とする。
本発明における着色層について説明する。
近年、ナノテクノロジーへの取り組みが盛んであるが、中でも微粒子をナノサイズにしたことによる物性の変化が注目されている。中でも、金属微粒子は通常バルク、すなわちある程度の大きさの塊である状態又はある程度の厚みを有する状態、では金属光沢を示すものであるが、ナノサイズの微粒子になると特定の波長の電磁波を吸収して着色する現象(プラズモン吸収)が良く知られている。(例えば、『超微粒子とは何か』川村清著(丸善)参照)この現象は古くからステンドグラス等の着色に用いられてきたもので、自然光の吸収と透過による濁りのないクリアな色を示すという優れた着色特性を有し、従来カラーフィルターに用いられている顔料よりもはるかに着色能が高いことが指摘されている。
また、一般に光は電子波とはカップリングしないが、誘電体表面では特別に光とカップリングする電子波のモードが生じる。これは表面プラズモンと呼ばれ、近年バイオセンサー等への応用が研究されている。例えば金属表面上には、入射光電場の10倍以上の電場強度を持つエバネッセント光が存在しており、ラマン増強などへの応用が提案されている。
本発明の電気泳動表示素子におけるカラー表示は、この金属微粒子固有のプラズモン吸収による着色現象と、例えば光を反射させる作用をする金属層、及び誘電体層上に配置することによる相互作用を用いることにより、鮮やかなカラー表示を可能にするものである。具体的には、ナノサイズの金属微粒子層と、誘電体層と、光を反射する金属薄膜と、を順次積層した積層構成を、電気泳動表示素子内に設けることにより、鮮やかなカラー表示を可能にするものである。
図面を参照して本発明の実施例について説明する。
実施例1
本発明の基本的な構成を、図1を用いて説明する。図1は本発明の電気泳動表示素子における画素の代表的な構成の断面を模式的に示すものである。2枚の基板3、4を所定間隔に保ち、隣接する画素とを隔てるため、電極2と絶縁層5を備える隔壁10が設けられている。基板3、4は、例えば透明ガラスや透明フィルムなどの光透過性材料で構成する。ここで基板3は必ずしも透明である必要はなく、フィルム基板や金属基板等で構成してもよい。
絶縁層5には、例えば、ポリイミド等の樹脂、あるいはSiO等の無機酸化物が好ましく用いられる。
分散媒7及び泳動粒子6を基板間に狭持し、電極1と電極2によって形成された電界によって画素内を移動させ、表示状態を変化させる。この図では電極1と電極2の間に電圧を印加して泳動粒子6が隔壁面に寄せられている状態を示しており、この状態で観察者は画素の底面の色を観察することができる。
ここで言う絶縁層5は、電極2に電位を与えた場合に、泳動粒子6と電極2を電気的に遮断するためのものである。
本発明は、金属薄膜より成る金属層101、着色用絶縁層9及び金属微粒子層8からなる着色層14を有することを特徴とする。本発明における着色は、金属層101を兼ねる電極1と、電極1上に積層された着色用絶縁層9と、さらにその上に積層された金属微粒子層8の、隣接する3層からなる着色層14によって発現する。ここでは、電極1は粒子を泳動させるための電極と着色のための金属層を兼ねている。ここで言う着色用絶縁層9は電磁気学的な誘電体と同義である。本発明は電気駆動素子の素子構成に関するものであるため、着色用絶縁層と呼ぶことにする。
光金属層1は、観察者側から入射する光を反射させる作用をし、その結果、着色層14に所望の着色を呈するものであれば特に限定されないが、可視域に表面プラズモンが生じることが良く知られている金属郡としては、貴金属・白金族が好ましい。例えばAg、Au、Cu、Pt等が好ましく用いられる。金属ミラーは金属薄膜からなり、連続した膜状態を得るためには50nm以上の膜厚であることが好ましい。さらにバルク金属と同等の状態を得るためには100nm以上、好ましくは100〜300nmの膜厚であることがより好ましい。
着色用絶縁層9は透明であって、上述の隣接する3層構成において所望の着色を呈するものであれば特に限定されないが、蒸着法、スパッタ法などの真空成膜法で膜厚均一性に優れた薄膜を形成することが可能であるという点から、特に無機酸化物は好ましく用いられる。例えば、SiO2 、TiO2 、Al23 、NiO、ZnO、及びその混合物が好ましい。
着色用絶縁層9の膜厚(図中9t)は色味に非常に影響するため、熱などによって膜厚の変化が生じないものが好ましい。着色用絶縁層9の厚さ9tは所望の色によって異なるが、10〜300nmの膜厚が望ましい。さらに、鮮明な着色状態を得るためには30nm〜200nm程度の膜厚が好ましい。このようにnmオーダーの膜厚制御が容易な成膜方法としては、スパッタ法、抵抗加熱蒸着法、CVD法等の真空装置を用いた成膜方法が挙げられるが、後述するような膜厚の制御が可能な方法であれば、特に限定されない。
着色用絶縁層9上に形成する金属微粒子層8は、特に微粒子化することで可視域での着色が容易な金属を用いることが好ましい。Au、Ag、Cu等の貴金属、Pt等の白金族は特に好ましく用いられる。また、金属微粒子層8は、膜全体が微粒子状に存在しやすい1nm〜20nm程度の膜厚が好ましい。さらに、1nm〜10nm程度の膜厚が均一な小粒径の金属微粒子層が形成されやすく好ましく選択することができる。金属微粒子層8を構成する金属微粒子の粒子径は、平均粒子径0.1〜300nm、好ましくは1〜100nmの範囲が望ましい。
この金属微粒子層8を形成する方法としては、上述の着色用絶縁層の成膜方法と同様に、スパッタ法、抵抗加熱蒸着法、CVD法等の真空装置を用いた成膜方法が挙げられるが、後述するような膜厚の制御が可能な方法であれば、特に限定されない。
所望の色は、着色用絶縁層9の膜厚9tを変えることによって、次の様に可変させることができる。
例えば、ガラス基板上に、金属層としてAgをスパッタ法で150nm程度積層し、その上に着色用絶縁層としてSiO2 をスパッタ法で170nm程度積層し、さらにその上に抵抗加熱蒸着法で5nm程度の平均粒子径のAgの微粒子膜を形成すると青色を呈する。
他の例として、ガラス基板に、金属層として同様にAgをスパッタ法で150nm程度積層し、その上に絶縁層としてSiO2 をスパッタ法で200nm程度積層し、さらにその上にAgを同様にして抵抗加熱蒸着法で5nm程度の平均粒子径のAgの微粒子膜を形成すると緑色を呈する。
さらに他の例として、ガラス基板に、金属層として同様にAgをスパッタ法で150nm程度積層し、その上に絶縁層としてSiO2 をスパッタ法で250nm程度積層し、さらにその上に抵抗加熱蒸着法で5nm程度の平均粒子径のAgの微粒子膜を形成すると赤色を呈する。
このとき、金属層の金属材料、金属微粒子層の金属材料、及び金属微粒子層の厚みを変化させて色を可変することも可能である。電気泳動表示素子に多数配置された画素毎に異なる色を配置したい場合には、金属層及び金属微粒子層の工程は共通に行い、メタルマスクを用いるなどして着色用絶縁層の厚みを画素毎に変化させて表示素子を作成する方法は、工程が簡素であり好ましい。また、メタルマスクを用いる方法以外にも、例えばRGB三色を表示素子内に複数配置する場合には、3回のフォトリソ工程と上述の着色用絶縁層成膜工程を繰り返すことにより作製することが可能である。
従って、適宜表面に絶絶縁層や下地層(不図示)を設けた基板1の上に、電極1と兼用する、例えば光を反射させる作用をする金属層を設け、その上に所望の着色に対応した厚み9tの着色用絶縁層9を積層し、さらに金属微粒子層8を積層して画素底面を着色させることができる。
隔壁10は、一般に使用されているレジスト材料、或いは熱可塑性材料、紫外線硬化材料などで形成することができる。この隔壁の厚さは5μm〜30μm程度である。この隔壁の表面に電極2が形成されており、Al、Ti等の金属膜、或いはITO等で構成する。
両基板3、4、及び隔壁10との間に形成される密封空間には、分散媒7に分散された泳動粒子6が封入されている。分散媒としては、水、メタノール、エタノール、アセトン、ヘキサン、トルエン、長鎖アルキル基を有するベンゼン類等の芳香族炭化水素またはその他の種々の油類等の単独又はこれらの混合物に界面活性剤等を配合した溶液組成物を用いることができる。
また、泳動粒子6は、分散媒中で電位差による電気泳動により移動する性質を有する有機あるいは無機の粒子である。この電気泳動粒子としては、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック等の黒色顔料、二酸化チタン、三酸化アンチモン等の白色顔料、アゾ系顔料、その他着色顔料等の1種又は2種以上を用いることができる。
さらに、これらの顔料には、必要に応じ、電解質、界面活性剤、樹脂、ゴム、油等の粒子からなる荷電制御材、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤、潤滑剤、安定化剤等を添加することができる。さらに、この実施例1では、第1電極1と第2電極2との間には、不図示の駆動電圧を発生する駆動電圧発生装置が接続されている。
上述のようにして、電極兼金属層1、着色用絶縁層9、金属微粒子層8、電極2と絶縁層5を備える隔壁10を作製したのち、泳動粒子6と分散媒7からなる溶液組成物を画素内に注入したのち、基板4を上面に配置し封止する。
溶液組成物を注入する方法としては、基板上に溶液組成物を滴下するだけでも良いが、画素毎の粒子数を増やし、画素毎の粒子数を揃えるためには、溶液組成物を滴下する際に、泳動粒子が電極1に引き寄せられるような電界を印加する等の処理を同時に行うことが効果的である。
次に、泳動粒子及び分散媒を均一に画素内に注入したのち、基板4を載せ気泡が入らないように封止する。このとき基板4は例えばPETフィルムやPESフィルム等の柔軟性のあるものが好ましく用いられる。封止する際には基板の端部より若干圧力を掛けて余分な分散媒を表示素子外に追い出すなどの方法で行うと良い。また、溶液組成物の注入は溶液の滴下及び塗布でも行えるが、さらにインクジェット法を用いて画素毎に行うことも好ましく行うことができる。
かかるようにして泳動粒子と分散媒を画素内に封入した後、表示素子周辺部を封止し、内容物の流出を防ぐ処理を行う。封止の方法は特に限定されないが、例えば、基板4の内側(画素内部側)と隔壁の上部を光硬化性樹脂で被覆しておき、溶液封入後に光照射によって各画素毎に密閉封入する方法等を好ましく行うことができる。
上述のようにして作製した電気泳動表示素子は、電極1及び電極2間に電圧を印加することで粒子を移動させ、泳動粒子で画素底面を被覆しさせると黒色表示、あるいは泳動粒子を隔壁に移動させるとカラー表示、さらにその中間的な階調表示、の動作を行うことができる。
実施例2
次に、本発明の別の基本的な構成を、図2を用いて説明する。図2は本発明の別の電気泳動表示素子における代表的な構成の断面を模式的に示したものである。
実施例1は、基本的な構成ではあるが、実用的には、上述の隣接する3層からなる着色層をさらに別の絶縁層5で覆い保護することが好ましい。また、この保護のための絶縁層5は、隣接する3層からなる着色層を形成したのち、図1の絶縁層5と同一の材料で一括して形成することが容易である。これにより、表示動作を繰り返すことによる、金属微粒子層8の劣化、泳動粒子の劣化、等を防ぐことができる。
実施例3
次に、本発明の別の構成を、図3を用いて説明する。図3は本発明の別の電気泳動表示素子における代表的な構成の断面を模式的に示したものである。図3の基板4上にさらに前方散乱層11を設ける。これにより、視差が無く鮮やかな表示が比較的簡単な構成で実現することが可能である。また、前方散乱層11は封止後の表示素子の上面に貼り付けるなどの方法で行える。
実施例4
次に、本発明の別の構成を、図4を用いて説明する。図4は本発明の別の電気泳動表示素子における代表的な構成の断面を模式的に示したものである。図4の基板3上に、着色層として必要な金属層兼電極1を形成する。その上に着色用絶縁層9を形成し、さらに金属微粒子層8を形成する。その後、前述の実施例2と同様に絶縁層5で画素内を被覆してある。
この金属層兼電極1は、凹凸13上に形成されている。凹凸13としては、例えば感光性樹脂を塗布した後、露光及びウエット現像を行うことで形成することができる。また、下地基板のガラスに微細な凹凸を用いる方法でも良い。このような構成にすることで、着色層を構成する金属層は、電気泳動させるための電極1を兼ねるとともに光を拡散させる機能を持たせることができる。凹凸の傾斜角の分布を制御し、視野角を拡大させるとともに外光を効率よく反射させることができるので、より明るい良好な表示を実現することが可能である。
凹凸13は、特に限定されないが、凹凸の高さは例えば0.5μm〜3μm程度の範囲で作成するとよい。また、凹凸の周期は1μm〜10μm程度の範囲で作成するとよい。例えば、凹凸は1μm程度の高さで、周期2.5μm程度のものが好ましく用いられる。実際には泳動粒子6の移動に支障が無いように選択する。この凹凸の形状はマイクロメートル単位であるのに対し、着色用絶縁層9は300nmを越えない程度の膜厚なのでカラー表示は同様に行うことが可能である。
実施例5
次に、本発明の別の構成を、図5を用いて説明する。図5は本発明の電気泳動表示素子における代表的な構成の断面を模式的に示したものである。図5の基板3上には実施例2と同様の着色に要する積層構造が形成されている。
実施例1〜実施例4では、金属層が電極を兼ねていたが、本実施例では金属層101は、電極1とは別途形成する構成を示す。金属層101上には前述の実施例と同様に、着色用絶縁層9及び金属微粒子層8を形成し、その上に絶縁層5が形成されている。さらにその上に電極1が形成されており、この電極1と電極2を接続して、抵抗層12が形成されている。これにより、駆動電圧を印加した際に抵抗層内に電位勾配が生じ、抵抗分圧により抵抗層の電位が電極2に近いほど小さくなり、画素内の電界不均一が解消され、安定した中間調表示を得ることが可能である。そのため、電極1は図に示したように画素中央部分に形成するのが好ましい。
抵抗層12には、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、導電性微粒子や導先生フィラーを分散させた高分子材料等が好ましく用いられる。
また、抵抗層12の電位勾配効果は、泳動液の帯電状態、抵抗層の最表面の物理状態及び化学状態、抵抗層そのものの三次元的形状、さらに本表示素子の使用用途(表示画像の書き換え速度等)に依存するため、抵抗層12自身の好ましい比抵抗値はこれに限定されるものではないが、104Ω・cm〜1014Ω・cmの範囲で好ましく用いられる。更に、106Ω・cm〜1011Ω・cmの範囲でより好ましく用いられる。
実施例6
次に、本発明の別の構成を、図6を用いて説明する。図6は本発明の電気泳動表示素子における代表的な別の構成の断面を模式的に示したものである。図中、金属層101上に着色用絶縁層9及び金属微粒子層8を図のように積層し所望の着色を与えるとともに、金属層101が実施例4と同様に拡散反射板を兼ねるものである。一方、画素底面及び画素壁面は実施例5と同様の抵抗層であり、画素内の粒子6の駆動は、電極1と電極2によって行う。
これにより、上述した様に、金属微粒子を用いた明るい着色と、拡散反射による明るさのアップと、駆動時に発生する残留DCの軽減を行い、より鮮明なカラー表示書き換えを行うことができる。
実施例7
次に、本発明の別の構成を、図7を用いて説明する。図7は本発明の電気泳動表示素子における代表的な別の構成の断面を模式的に示したものである。実施例4と同様に基板上に形成した凹凸13の上に、金属層101、着色用絶縁層9及び金属微粒子層8を図のように隣接して積層し所望の色を与えるとともに、金属層101が実施例4と同様に拡散反射板を兼ねる。一方、画素底面及び画素壁面は、実施例5と同様の抵抗層であり、画素内の粒子6の駆動は、電極1と電極2によって行う。このとき、電極1と金属層101コンタクトホールを介して接続されている。
これにより、上述した様に、金属微粒子を用いた明るい着色と、拡散反射による明るさのアップと、駆動時に発生する残留DCの軽減を同時に行い、より鮮明なカラー表示書き換えを行うことができる。同時に、電極1への給電は金属層101を介して、不図示の素子裏面配線から容易に行うことができる。
本発明の電気泳動表示素子は、金属薄膜よりなる金属層及び着色用絶縁層及び金属微粒子層が隣接する層から成る着色層を設けることにより、画素底面を着色しカラー表示を行うことができるので、光損失の少ない鮮やかなカラー表示を行うことが可能である。
本発明の実施例1に係る電気泳動表示素子の1画素の断面模式図である。 本発明の実施例2に係る電気泳動表示素子の1画素の断面模式図である。 本発明の実施例3に係る電気泳動表示素子の1画素の断面模式図である。 本発明の実施例4に係る電気泳動表示素子の1画素の断面模式図である。 本発明の実施例5に係る電気泳動表示素子の1画素の断面模式図である。 本発明の実施例6に係る電気泳動表示素子の1画素の断面模式図である。 本発明の実施例7に係る電気泳動表示素子の1画素の断面模式図である。
符号の説明
1 電極
2 電極
3 基板
4 基板
5 絶縁層
6 泳動粒子
7 分散媒
8 金属微粒子層
9 着色用絶縁層
10 隔壁
11 前方散乱層
12 抵抗層
13 凹凸
14 着色層
15 観察者
101 金属層

Claims (9)

  1. 第1電極と第2電極の間に泳動粒子と分散媒からなる液層を備えた電気泳動表示素子において、金属薄膜より成る金属層、着色用絶縁層及び金属微粒子層からなる着色層を有することを特徴とする電気泳動表示素子。
  2. 第1電極と第2電極の間に泳動粒子と分散媒からなる液層を備えた電気泳動表示素子において、前記第1電極と第2電極のいずれか一方の位置に金属薄膜より成る金属層、着色用絶縁層及び金属微粒子層からなる着色層を有し、前記着色層によりカラー表示が行れることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示素子。
  3. 前記金属層は、第1電極と第2電極のいずれか一方からなるか、又は第1電極と第2電極とは別に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気泳動表示素子。
  4. 前記第1電極と前記第2電極間が抵抗層を介して接続され、前記抵抗層内に電位勾配を生じる手段を有する請求項1乃至3のいずれかの項に記載の電気泳動表示素子。
  5. 前記着色層の色は、着色用絶縁層の厚みを変えることにより色調を調整することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の電気泳動表示素子。
  6. 前記金属微粒子層は、Ag、Au、Cu、Ptのうちの少なくとも1種類からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかの項に記載の電気泳動表示素子。
  7. 前記着色用絶縁層は、無機酸化物であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項に記載の電気泳動表示素子。
  8. 第1基板と第2基板と、これらの基板を支持する隔壁と、前記基板と隔壁によって形成される密閉空間に配置された泳動粒子と分散媒からなる液層と、第1基板上に設けられ第1電極と、前記隔壁の少なくとも一部分に設けられ第2電極を備えた電気泳動表示素子において、前記第1電極の位置に金属薄膜より成る金属層、着色用絶縁層及び金属微粒子層からなる着色層を有し、第2基板に散乱層が設けられていることを特徴とする電気泳動表示素子。
  9. 第1基板と第2基板と、これらの基板を支持する隔壁と、前記基板と隔壁によって形成される密閉空間に配置された泳動粒子と分散媒からなる液層と、第1基板上に形成された第1電極と、前記隔壁の内部や側面の少なくとも一部分を構成して形成された第2電極を備えた電気泳動表示素子において、前記第1電極の位置に金属薄膜より成る金属層、着色用絶縁層及び金属微粒子層からなる着色層を有し、かつ着色層は拡散反射をすることを特徴とする電気泳動表示素子。
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