JP2007002655A - 杭頭部の接合構造及びその施工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】杭頭部の接合構造は、杭頭部2の周囲に拡径部材3が設けられ、拡径部材3と杭頭部2との間に充填材4が充填されて一体化されている。拡径部材3は、周囲から取り囲み円筒形状の鋼管からなる外管5と、外管5の下端5aに溶接などの固着手段によって固着されて杭頭部2を挿通する孔6aを有するダイアフラム6とを構成している。外管5にはアンカー筋8が備えられている。ダイアフラム6の孔6aは、杭1の外径Dよりわずかに大きい径に形成されている。
【選択図】図1
Description
内籠方式及びひげ筋方式では、杭頭で大きな曲げモーメントが生じる場合に、アンカー筋が過密配筋となり、施工性に劣るという欠点がある。さらに、必要数のアンカー筋を配置しきれないで、杭頭固定時の杭頭応力を処理できない場合もあるという問題があった。
また、カプラー方式では、アンカー筋の現場溶接が不要であり、取り付けが容易なことから施工性および品質ともに向上するものの、カプラーが高価であるため工費が増大しやすい。また、杭頭曲げ応力が大きくなると必要数のアンカー筋を配置しきれず、杭頭固定時の杭頭応力を処理できない場合があった。
このような杭頭部の接合構造における問題を改善させる構造として、例えば特許文献2及び特許文献3に記載されているものがある。
特許文献2及び特許文献3は、杭頭部よりひと回り大きな外周の外管を杭頭部の外側に囲んだ状態で取り付け、杭頭部と外管との間にコンクリートを充填するとともに、当該コンクリートにアンカー筋の一端を埋設する二重鋼管方式の杭頭接合部である。この接合構造では、杭頭部の中心からアンカー筋までの距離を大きくすることができるため、内籠方式やひげ筋方式あるいはカプラー方式と比較すると、アンカー筋の軸力負担を軽減することができる。
また、杭頭部の接合構造を構築する施工方法では、杭頭部の周囲に外管を配置させ、その外管と杭頭部の隙間にアンカー筋を配設して、この隙間に充填材を充填していた。このように、現場における作業工数が多く、施工時間が増えるため、施工コストがかかるという問題があった。
本発明では、拡径部材を杭頭部の所定位置に配置させ、充填材によって拡径部材と杭頭部とが一体化して剛接合の接合構造を構成できる。このため、拡径部材と杭頭部との接合では、溶接などの固着手段が不要となることから、現場における施工が簡略化され、作業工数を少なくできる。したがって、施工時間を短縮できることから、工事費を低減させることができる。
第1のアンカー筋を外管に取り付けたことにより、従来の二重鋼管方式のように充填材によって第1のアンカー筋を定着させることはない。このため、第1のアンカー筋と充填材との定着長を確保する必要がないことから、外管の長さを短くできる。このため、拡径部材の建て込み作業や充填材の充填作業を簡略化でき、施工時間を短縮できるため、工事費を低減させることができる。
本発明では、外管に取り付けられている第1のアンカー筋に加えて第2のアンカー筋を設けることにより、アンカー筋が配筋される杭頭曲げ耐力が増加して、外管にかかる負荷を軽減できる効果を奏する。これにより、杭頭接合部の耐力が増大し、杭頭曲げ応力が大きい場合にも対応することができる。
本発明では、第1の突起部材が拡径部材と杭頭部との間に充填されているコンクリートに固着するため、杭頭部とコンクリートとの付着強度が増してずれ止め作用を果たし、杭頭部に作用する軸方向の引張力や曲げモーメントに抵抗することができる。
本発明では、コンクリート筒が備えた拡径部材を杭頭部の所定位置に配置させ、固結材によって拡径部材と杭頭部とが一体化して剛接合の接合構造を構成できる。このため、拡径部材と杭頭部との接合では、溶接などの固着手段が不要となると共に、杭頭部と外管との隙間へのコンクリート打設作業も不要となることから、現場における施工が簡略化され、作業工数を少なくできる。したがって、施工時間を短縮できることから、工事費を低減させることができる。
本発明では、第2の突起部材を、杭1の内側に打設されるコンクリートなどに固着してずれ止め作用、すなわち杭の引き抜き力(杭の軸方向に引張力)に抵抗することができる。
本発明では、端板の内周を杭頭部の内側に突出させることができ、この突出した箇所が杭の内側に打設されるコンクリートなどに固着してずれ止め作用を果たすことができる。
本発明では、予め工場などで拡径部材を製作しておくことで、施工現場では拡径部材を杭頭部に挿通させて配置し、この拡径部材と杭頭部との隙間に充填材を充填して杭頭接合部を構築できる。このように、拡径部材は、杭頭部の所定位置に配置させるだけでよく、溶接などの固着手段が不要であることから、現場における施工が簡略化され、工事工程を短縮させるとともに、工事費を削減できる。
本発明では、予め工場などで外管、ダイアフラム、コンクリート筒を一体化させて拡径部材を製作しておき、現場において杭頭部に拡径部材を挿通させて配置し、この拡径部材と杭頭部との隙間に固結材を注入して杭頭接合部を構築できる。このように、拡径部材は、杭頭部の所定位置に配置させるだけでよく、溶接などの固着手段が不要であると共にコンクリート打設作業も省略できることから、現場における施工が簡略化され、工事工程を短縮させるとともに、工事費を削減できる。
本発明では、従来のように外管を備えた拡径部材を杭頭部に取り付ける際に、この拡径部材を下方より支えておく支持台などを設ける必要がなくなり、短時間で施工を行なうことができる。
第1のアンカー筋を外管に取り付けたことにより、従来の二重鋼管方式のように充填材によって第1のアンカー筋を定着させることはない。このため、拡径部材の建て込み作業や充填材の充填作業を簡略化でき、施工時間を短縮できるため、工事費を低減させることができる。
図1は実施の形態による杭頭部の接合構造を示す立断面図、図2は図1に示す杭頭部の接合構造のA−A線断面図、図3(a)、(b)は杭頭構造の接合工程を示す図、図4(a)〜(d)は杭頭接合の施工手順を示す図、図5(a)、(b)は杭頭部の施工方法を示す説明図、図6(a)、(b)は吊り棒材の配置状態を示す平面図である。
図1及び図2に示すように、杭頭部の接合構造は、杭頭部2の周囲に拡径部材3が設けられ、拡径部材3と杭頭部2との間に充填材4が充填されて一体化された構成とされている。
図1に示すように、拡径部材3は、周囲から取り囲み円筒形状の鋼管からなる外管5と、外管5の下端5aに固着されて杭頭部2を挿通する孔6aを有するダイアフラム6とから構成されている。
外管5は、杭1を構成する鋼管の外径Dと比較してその内径が大きい鋼管からなり、その部材長はその鋼管の外径Dの約0.25〜1.5倍程度となっている。
図1及び図2に示すように、ダイアフラム6の孔6aは、杭1の外径Dよりわずかに大きい径に形成されている。そして、ダイアフラム6の外周部6bは、外管5の下端5aに溶接などの固定手段によって固着されている。一方、その内周部をなす孔6aに、杭頭部2が非固着状態で挿通される。
また、図1に示すように、外管5と杭頭部2の間隙には、コンクリート、ソイルモルタル、モルタル等からなる充填材4が充填されている。拡径部材3と杭頭部2とは、充填材4が充填されることによって接合される。
先ず、接合施工の準備工程として、図3に示すように、予め、例えば工場等で外管5の片方の端面にダイアフラム6を溶接して拡径部材3を製作し、さらに外管5の上部外周面5bに複数のアンカー筋8を溶接等により固着して一体化しておく。
そして、図4(a)に示すように、地下に埋設されている既設の杭1の杭頭部2を図4(b)に示すように露出させるため、杭頭部2の周囲の掘削領域9を掘削する。そして、掘削領域9の底盤9aを、ダイアフラム6を所定位置に載置させ得るように形成しておく。
続いて、第2の工程では、図4(d)に示すように、拡径部材3内をよく清掃したのち、外管5と杭頭部2との間の開口部11より拡径部材3の内側に充填材4を充填する。
そして、拡径部材3の上部に、鉄筋を配設してコンクリートを打設して基礎7を構築して、杭頭部2の接合構造が設けられる。なお、拡径部材3内に充填材4を充填する手順は、基礎7の構築と同時に行ってもよい。
また、実施の形態による杭頭部の接合構造及びその施工方法では、図1に示すように、アンカー筋8を外管5に取り付けたことにより、従来の二重鋼管方式のように充填材4によってアンカー筋8を定着させることはない。本実施の形態では、上述したようにダイアフラム6があることで外管5のオーバーラップ長Lを杭径Dの0.25〜1.5倍程度にでき、従来工法の半分以下の長さにすることができる。
このように、外管5の長さを短くできることにより、拡径部材3の建て込み作業や充填材4の充填作業を簡略化できる。さらに、拡径部材3を杭頭部2に建て込む際に掘削する深さと掘削領域9を縮小できる。したがって、施工時間を短縮でき、工事費を低減させることができる。
図5(a)及び図6(a)に示すように、拡径部材3において水平ダイアフラム6及び外管5が一体に組み付けられた状態で、二本の吊り棒材31、32を外管5の上端部5cに平面視十字状に交差させて配置させ、各吊り棒材31、32と外管5とを溶接などによって固定させる。そして、吊り棒材31、32の一部をワイヤー33等によって係止させて図示しないクレーンなどの揚重機械を使用して吊り上げ、杭頭部2の所定位置に被せるように挿通させて取り付ける(図5(b)参照)。これにより、従来のように外管5を備えた拡径部材3を杭頭部2に取り付ける際に、この拡径部材3を下方より支えておく支持台などを設ける必要がなくなり、短時間で施工を行なうことができる。
なお、吊り棒材31、32の配置は、図6(a)のように交差させた配置であることに限定されることはなく、このほかに図6(b)のように二本の吊り棒材31、32を平面視略並行となるように配置させてもよい。要は、吊り棒材31、32と外管5とが固着され、落下しないように吊り上げることができればよいのである。
図7は本実施の形態による第1の変形例を示す杭頭部の斜視図、図8は本実施の形態による第2の変形例を示す杭頭部の斜視図である。
第1及び第2の変形例は、外管5に接合したアンカー筋8(図1参照)に加え、第2のアンカー筋12、13(図7、図8(a)参照)を、杭頭部2に設けた接合構造である。また、図8(b)に示す第2の変形例は、杭頭部2の充填コンクリートの中に芯鉄筋として第2のアンカー筋14を設けた接合構造である。
第1の変形例は、外周が鋼管で被覆された杭1に適用される。図7に示すように、第2のアンカー筋12は、杭頭部2の外周2bに溶接などの固着手段によって接合されている。なお、第2のアンカー筋12の固定位置は、杭頭部2の内周側であってもよい。
第2の変形例は、コンクリート製のPC杭やPHC杭などの杭1に適用される。図8(a)に示すように、第2のアンカー筋13は、第1の変形例の第2のアンカー筋12に代えて、杭1の上端にある鋼板にパイルスタッドなどを溶接して構成したものである。また、鋼板が設けられていない場合は、鋼板を取り付けてその上にパイルスタッドなどを溶接すればよい。
上述した第1及び第2の変形例では、実施の形態のアンカー筋8に加えて第2のアンカー筋12、13、又は14を設けることにより、実施の形態で得られた効果に加えて、アンカー筋が増加するため、外管5にかかる負荷を軽減できる効果を奏する。これにより、杭頭接合部の耐力が増大し、杭頭曲げ応力が大きい場合にも対応することが可能となる。
図9は、本実施の形態による第3の変形例を示す拡径部材の斜視図である。
図9に示すように、第3の変形例による拡径部材15は、杭頭部2を周囲から取り囲む外管5と、外管5の下端に固着され杭頭部2を挿通する孔6aを有するダイアフラム6と、ダイアフラム6上における外管5の内周部に一体化され、ダイアフラム6の孔6aを延長するように貫通孔16aを有するコンクリート筒16とから構成されている。アンカー筋8は、実施の形態と同様で外管5の上部外周面5bに備えられている。そして、杭頭部の接合構造は、拡径部材15のコンクリート筒16と杭頭部2との隙間に例えばモルタルなどの固結材17が注入されて一体化された構成となっている。
先ず、例えば工場などで外管5、ダイアフラム6、コンクリート筒16を一体化させて拡径部材15を製作しておく。そして、第1の工程で、ダイアフラム6の孔6a及びコンクリート筒16の貫通孔16aに杭頭部2を挿通させるようにして拡径部材15を配置させる。次いで、第2の工程で拡径部材15のコンクリート筒16と杭頭部2との隙間に固結材17を注入して一体化させる。なお、アンカー筋8は、第2の工程の前迄に外管5に取り付けておけばよい。例えば、予め工場などで拡径部材3を製作する際にアンカー筋8を取り付け固定しておくか、又は拡径部材15を現場に配置した後にアンカー筋8を固定するか、いずれであってもよい。
実施の形態における充填材4(図1参照)の充填作業に対して、第3の変形では、固結材17の注入量が少ないことから注入作業の時間を短縮することができ、施工性を向上させることができる。つまり、この第3の変形例は、杭頭部2と拡径部材3のダイアフラム6とを現場で溶接する必要がないので、予め拡径部材15の中にコンクリート筒16を形成しておき、現場での作業を少量の固結材17の注入作業だけにして、現場作業性を一段と工場させたものである。
図10に示すように、第4の変形例では、杭頭部2の外周上部2cに、その周方向に連続或いは部分的に突起部材20(第1の突起部材)を設けたものである。この突起部材20は、予め平鋼や鉄筋などの鋼材を例えば溶接などの固着手段により固着させたり、或いは鋼材を使用せずに溶接ビードを形成させたりすることで杭頭部2の外周上部2cより外側に突出させて設けられている。これにより、突起部材20は、拡径部材3と杭頭部2との間に充填されているコンクリートなどの充填材4に固着するため、杭頭部2と充填材4との付着強度が増してずれ止め作用を果たし、杭頭部2に作用する軸方向の引張力や曲げモーメントに抵抗することができる。
図11に示すように、第5の変形例では、SC杭などの杭1の杭頭上端部2dに例えば平面視略ドーナツ形状をなす端板21(第1の突起部材)が設けられ、その内周の突出部21aが杭頭部2の内側に突出されている。杭1に作用する軸力は、端板21から直接杭体に伝達する。そして、端板21の突出部21aは、杭1の内側に打設されるコンクリートCに固着してずれ止め作用、すなわち杭1の引き抜き力(杭1の軸方向に引張力)に抵抗させる作用を果たすことができる。なお、大きな引き抜き力に対応させる場合には、図11のように必要に応じて杭1内に第2のアンカー筋18を配するようにすればよい。
図12に示すように、第6の変形例では、杭頭部2の内周上部2eに第4の変形例と同様に鋼材或いは溶接ビードなどから形成される突起部材22(第1の突起部材)が、杭1の上下方向に二箇所に設けられている。これにより、基礎7に作用する軸力を杭1に伝達させることができると共に、第5の変形例と同様に引き抜き力に抵抗させる効果を奏する。なお、第5の変形例と同様に引張力が杭1に作用する場合は、必要に応じて杭1内に第2のアンカー筋18を配すようにする。
例えば、本実施の形態では、予め例えば工場などでアンカー筋8を拡径部材3に取り付けておく構成としているが、必ずしもこれに限定されることはなく、現場における作業性を考慮して変更することができる。例えばアンカー筋8を取り付けていない拡径部材3を杭頭部2に建て込んだ後に、溶接などの固着手段によりアンカー筋8を杭頭部2に配設してもよい。また、アンカー筋8は外管5の外面に取り付けたが、アンカー筋8が錆びないように内面に取り付けてもよい。
また、本実施の形態では杭頭部2の所定位置に拡径部材3を取り付ける際の位置決めを掘削領域9の底盤9a上に載置させる方法としているが、この位置決め方法に限定されることはない。例えば、杭頭部2の周部の所定位置にリング状の平板を予め溶接しておき、その平板上に拡径部材3を載置させるような位置決め方法であってもかまわない。
さらに、本実施の形態では外管5の形状を円筒としているが、これに代えて例えば断面形状で四角形や八角形などの多角形状で、柱状型あるいは角錐台型をなす外管5であってもよい。
また、外管5、ダイアフラム6は、鋼材以外に炭素繊維、炭素繊維補強プラスチックなど引張りに強い材料を用いてもよい。
2 杭頭部
3、15 拡径部材
4 充填材
5 外管
6 ダイアフラム
6a 孔
7 基礎
8 アンカー筋
9 掘削領域
12、13、14、18 第2のアンカー筋
16 コンクリート筒
17 固結材
20、22 突起部材(第1の突起部材)
21 端板(第2の突起部材)
31、32 吊り棒材
D 外径
L オーバーラップ長
Claims (9)
- 杭を構造物の基礎に接合するための杭頭部の接合構造であって、
前記杭頭部を周囲から取り囲む外管と、該外管の下端に固着されて前記杭頭部を挿通する孔を有するダイアフラムとから構成される拡径部材と、
前記外管に備えられる第1のアンカー筋と、
を備え、
前記拡径部材の外管と前記杭頭部との間に充填材が充填されていることを特徴とする杭頭部の接合構造。 - 前記杭頭部の上部に第2のアンカー筋が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の杭頭部の接合構造。
- 前記杭頭部の外周より突出してなる第1の突起部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の杭頭部の接合構造。
- 杭を構造物の基礎に接合するための杭頭部の接合構造であって、
前記杭頭部を周囲から取り囲む外管と、該外管の下端に固着されて前記杭頭部を挿通する孔を有するダイアフラムと、該ダイアフラム上における外管の内周部に一体化されて前記ダイアフラムの孔を延長するように貫通孔を有するコンクリート筒とから構成される拡径部材と、
前記外管に備えられる第1のアンカー筋と、
を備え、
前記拡径部材の前記コンクリート筒と前記杭頭部との隙間に固結材が注入されていることを特徴とする杭頭部の接合構造。 - 前記杭頭部の内周より突出してなる第2の突起部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の杭頭部の接合構造。
- 前記第2の突起部材は前記杭頭部の上端部に固着してなる端板であり、該端板の内周側を前記杭頭部の内周より突出させていることを特徴とする請求項5に記載の杭頭部の接合構造。
- 杭頭部を周囲から取り囲む外管と、該外管の下端に固着されて前記杭頭部を挿通する孔を有するダイアフラムとから構成される拡径部材と、前記外管に備えられる第1のアンカー筋とを備え、杭を構造物の基礎に接合する杭頭部の施工方法であって、
前記杭頭部の周囲に、前記ダイアフラムの孔に前記杭頭部を挿通させるようにして前記拡径部材を配置する第1の工程と、
前記拡径部材の外管と前記杭頭部との隙間に充填材を充填して一体化させる第2の工程と、
を有し、
第2の工程の前迄に、前記アンカー筋を前記外管に取り付けるようにしたことを特徴とする杭頭部の施工方法。 - 杭頭部を周囲から取り囲む外管と、該外管の下端に固着されて前記杭頭部を挿通する孔を有するダイアフラムと、該ダイアフラム上における外管の内周部に一体化されて前記ダイアフラムの孔を延長するように貫通孔を有するコンクリート筒とから構成される拡径部材と、前記外管に備えられる第1のアンカー筋とを備え、杭を構造物の基礎に接合する杭頭部の施工方法であって、
前記ダイアフラムの孔及び前記コンクリート筒の貫通孔に前記杭頭部を挿通させるようにして前記拡径部材を配置する第1の工程と、
前記拡径部材の前記コンクリート筒と前記杭頭部との隙間に固結材を注入して一体化させる第2の工程と、
を有し、
第2の工程の前迄に、前記アンカー筋を前記外管に取り付けるようにしたことを特徴とする杭頭部の施工方法。 - 前記拡径部材を前記杭頭部に挿通させて配置する前に、前記外管の上端部に吊り棒材を略水平方向に固定し、前記吊り棒材を吊り上げて前記拡径部材を前記杭頭部に挿通させて取り付けるようにしたことを特徴とする請求項7又は8に記載の杭頭部の施工方法。
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