JP2006519235A - ポリエチレングリコール修飾インターフェロン組成物およびその使用方法 - Google Patents
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Abstract
約30 kDの公称分子量を有する直鎖状ポリエチレングリコール(PEG)分子に結合したインターフェロンα(IFN-α)およびこれを含む組成物を提供する。本発明は、ウイルス感染症を本発明のPEG-修飾IFN-αで治療する方法をさらに提供する。
Description
発明の分野
本発明は、肝炎ウイルス感染症を治療するための抗ウイルス薬の分野にある。
本発明は、肝炎ウイルス感染症を治療するための抗ウイルス薬の分野にある。
発明の背景
C型肝炎ウイルス(HCV)感染症は、米国における最も一般的な血液媒介性の慢性感染症である。新規感染症の数は減少しているが、慢性感染症の苦難は実質的で、疾病予防センター(Centers for Disease Control)は、米国において390万人(1.8%)の感染者を推定している。慢性肝疾患は米国の成人の死亡率の第10位で、年間約25,000例の死亡すなわち全死亡例の約1%を占める。慢性肝疾患の40%はHCV-関連であり、毎年推定8,000〜10,000例の死亡を生じていることを検討は示している。HCV-関連の末期肝疾患は、成人の肝臓移植が最も頻度高く行われている適応症である。
C型肝炎ウイルス(HCV)感染症は、米国における最も一般的な血液媒介性の慢性感染症である。新規感染症の数は減少しているが、慢性感染症の苦難は実質的で、疾病予防センター(Centers for Disease Control)は、米国において390万人(1.8%)の感染者を推定している。慢性肝疾患は米国の成人の死亡率の第10位で、年間約25,000例の死亡すなわち全死亡例の約1%を占める。慢性肝疾患の40%はHCV-関連であり、毎年推定8,000〜10,000例の死亡を生じていることを検討は示している。HCV-関連の末期肝疾患は、成人の肝臓移植が最も頻度高く行われている適応症である。
インターフェロン-α(INF-α)治療は、C型肝炎ウイルス感染症の優れた治療法である。しかし、患者の約50%は、持続したウイルス学的応答を達成しない。IFN-αの血清半減期は8〜8.5時間の範囲内であるので、高い血清レベルを維持するためにIFN-αの反復投与が行われる。例えば、認められている用法用量は、24〜48週にわたるIFN-αの週3回(TIW)投与である。このような反復薬物投与に関連する薬物レベルのピークおよびトラフは治療中のインターフェロンの重症の副作用を生じると推測されている。
IFN-αの優れた抗ウイルス作用を有し、持続した十分に高い血中薬物濃度を生ずる投与頻度の少ない用法用量を可能にするが、ウイルス負荷を低下する望ましい薬物動態学的特性を有する薬剤の必要性が当技術分野において存在する。
発明の概要
平均分子量が約30 kDの直鎖状ポリエチレングリコール(PEG)分子に結合しているインターフェロンα(IFN-α)およびこれを含む組成物を提供する。本発明は、ウイルス感染症を本発明のPEG-修飾IFN-αで治療する方法をさらに提供する。
平均分子量が約30 kDの直鎖状ポリエチレングリコール(PEG)分子に結合しているインターフェロンα(IFN-α)およびこれを含む組成物を提供する。本発明は、ウイルス感染症を本発明のPEG-修飾IFN-αで治療する方法をさらに提供する。
発明の特徴
本発明は、1つのCIFNポリペプチドと1つのポリエチレングリコール(PEG)部分を含むモノペグ化コンセンサスインターフェロン(CIFN)分子であって、PEG部分は直鎖状で、分子量が約30 kDであり、安定な共有結合を介してCIFNポリペプチドのN-末端残基またはCIFNポリペプチドのリジン残基に直接または間接的に結合しているモノペグ化コンセンサスインターフェロン(CIFN)分子を特徴とする。
本発明は、1つのCIFNポリペプチドと1つのポリエチレングリコール(PEG)部分を含むモノペグ化コンセンサスインターフェロン(CIFN)分子であって、PEG部分は直鎖状で、分子量が約30 kDであり、安定な共有結合を介してCIFNポリペプチドのN-末端残基またはCIFNポリペプチドのリジン残基に直接または間接的に結合しているモノペグ化コンセンサスインターフェロン(CIFN)分子を特徴とする。
いくつかの態様において、PEG部分は、CIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはCIFNポリペプチドのリジン残基のε-アミノ基に結合している。さらに別の態様において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルと、CIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基とが縮合し、それによってPEG部分とCIFNポリペプチドの間に加水分解に対して安定な結合を形成することによって形成される。
いくつかの態様において、PEG部分はCIFNポリペプチドのN-末端残基に結合される。他の態様において、PEG部分は、CIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基に結合される。さらに別の態様において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基とのアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基とのアミド結合を含む。追加の態様において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルと、CIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基との縮合によって形成される。
いくつかの態様において、PEG部分は、CIFNポリペプチドのリジン残基に結合される。他の態様において、PEG部分は、CIFNポリペプチドのリジン残基のε-アミノ基に結合される。さらに別の態様において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドのリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドのリジン基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドのリジン残基のε-アミノ基の縮合によって形成される。
いくつかの態様において、PEG部分はCIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基に結合している。他の態様において、PEG部分は、CIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基のε-アミノ基に結合している。さらに別の態様において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基のε-アミノ基とのアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基のε-アミノ基とのアミド結合を含む。追加の態様において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成される。
いくつかの態様において、PEG部分は、CIFNポリペプチドのlys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジンに結合している。他の態様において、PEG部分は、CIFNポリペプチドのlys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165から選択されるε-アミノ基に結合している。さらに別の態様において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基とのアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基とのアミド結合を含む。追加の態様において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成される。
いくつかの態様において、PEG部分は、CIFNポリペプチドのlys50、lys71、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジンに結合している。他の態様において、PEG部分は、CIFNポリペプチドのlys50、lys71、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジンのε-アミノ基に結合している。さらに別の態様において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、よりさらに別の態様において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成される。
いくつかの態様において、PEG部分は、CIFNポリペプチドのlys121、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジンに結合している。他の態様において、PEG部分は、CIFNポリペプチドのlys121、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジンのε-アミノ基に結合している。さらに別の態様において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成される。
上記のモノペグ化CIFN分子に関連して、本発明は、CIFNポリペプチドがインターフェロンα-con1、インターフェロンα-con2およびインターフェロンα-con3から選択され、CIFNポリペプチドのアミノ酸配列が米国特許第4,695,623号に開示されているこのような分子各々の態様を考慮している。
本発明はまた、モノペグ化コンセンサスインターフェロン(CIFN)分子の集団を含む組成物であって、集団は1つ以上の分子種からなり、種は各々1つのCIFNポリペプチドと1つのPEG部分を含み、PEG部分は直鎖状で、分子量が約30 kDであり、CIFNポリペプチドのN-末端残基またはリジン残基に共有結合により直接または間接的に結合している組成物を特徴とする。さらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、集団のこのような種各々において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成される。
いくつかの態様において、集団は1つ以上の分子種からなり、分子種は各々1つのCIFNポリペプチドおよび1つのPEG部分を含み、PEG部分はCIFNポリペプチドのN-末端残基または表面に露出しているリジン残基に共有結合により直接または間接的に結合している。さらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基または表面に露出しているリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基または表面に露出しているリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、集団のこのような種各々において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基または表面に露出しているリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成される。
いくつかの態様において、集団は1つ以上の分子種からなり、分子種は各々1つのCIFNポリペプチドおよび1つのPEG部分を含み、PEG部分は直鎖状で、分子量が約30 kDであり、CIFNポリペプチドのN-末端残基またはlys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基に共有結合によって直接または間接的に結合している。さらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、集団のこのような種各々において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成される。
いくつかの態様において、集団は1つ以上の分子種からなり、分子種は各々1つのCIFNポリペプチドおよび1つのPEG部分を含み、PEG部分は直鎖状で、分子量が約30 kDであり、CIFNポリペプチドのN-末端残基またはlys50、lys71、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基に共有結合によって直接または間接的に結合している。さらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、集団のこのような種各々において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成される。
いくつかの態様において、集団は1つ以上の分子種からなり、分子種は各々1つのCIFNポリペプチドおよび1つのPEG部分を含み、PEG部分は直鎖状で、分子量が約30 kDであり、CIFNポリペプチドのN-末端残基またはlys121、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基に共有結合によって直接または間接的に結合している。さらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、集団のこのような種各々において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成される。
いくつかの態様において、集団は、PEG部分がCIFNポリペプチドのN-末端残基に結合している1つ以上のモノペグ化CIFN種からなる。他の態様において、集団のこのような種各々において、PEG部分はCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基に結合している。さらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、集団のこのような種各々において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基との縮合によって形成される。
いくつかの態様において、集団は、PEG部分がCIFNポリペプチドのリジン残基に結合している1つ以上のモノペグ化CIFN種からなる。他の態様において、集団のこのような種各々において、PEG部分はCIFNポリペプチドのリジン残基のε-アミノ基に結合している。さらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドのリジン基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドのリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、集団のこのような種各々において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドのリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成される。
いくつかの態様において、集団は、PEG部分がCIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基に結合している1つ以上のモノペグ化CIFN種からなる。さらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、集団のこのような種各々において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成される。
いくつかの態様において、集団は、PEG部分がCIFNポリペプチドのlys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基に結合している1つ以上のモノペグ化CIFN種からなる。他の態様において、集団のこのような種各々において、PEG部分はCIFNポリペプチドのlys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基のε-アミノ基に結合している。さらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドの選択されるリジン基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、集団のこのような種各々において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成される。
いくつかの態様において、集団は、PEG部分がCIFNポリペプチドのlys50、lys71、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基に結合している1つ以上のモノペグ化CIFN種からなる。他の態様において、集団のこのような種各々において、PEG部分はCIFNポリペプチドのlys50、lys71、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基のε-アミノ基に結合している。さらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドの選択されるリジン基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、集団のこのような種各々において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成される。
いくつかの態様において、集団は、PEG部分がCIFNポリペプチドのlys121、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基に結合している1つ以上のモノペグ化CIFN種からなる。他の態様において、集団のこのような種各々において、PEG部分はCIFNポリペプチドのlys121、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基のε-アミノ基に結合している。さらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分とCIFNポリペプチドの選択されるリジン基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。よりさらに別の態様において、集団のこのような種各々において、結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む。追加の態様において、集団のこのような種各々において、アミド結合は、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドの選択されるリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成される。
このような分子種各々がCIFNポリペプチドのN-末端残基またはリジン残基に結合しているPEG部分を含むモノペグ化CIFN分子からなる上記の集団の各々に関連して、本発明は、集団が、第1のCIFNポリペプチドのN-末端残基に結合しているPEG部分を含む第1のモノペグ化CIFN分子および第2のCIFNポリペプチドのリジン残基に結合しているPEG部分を含む第2のモノペグ化CIFN分子からなり、第1および第2のCIFNポリペプチドが同じまたは異なる態様を考慮する。
このような分子種各々がCIFNポリペプチドのN-末端残基またはリジン残基に結合しているPEG部分を含むモノペグ化CIFN分子からなる上記の集団の各々に関連して、本発明は、集団が、第1のCIFNポリペプチドのN-末端残基に結合しているPEG部分を含む第1のモノペグ化CIFN分子、第2のCIFNポリペプチドの第1のリジン残基に結合しているPEG部分を含む第2のモノペグ化CIFN分子および第3のCIFNポリペプチドの第2のリジン残基に結合しているPEG部分を含む第3のモノペグ化CIFN分子からなり、第1、第2および第3のCIFNポリペプチドは各々他のCIFNポリペプチドのいずれかと同じまたは異なってもよく、第2のCIFNポリペプチドの結合部位の位置が第3のCIFNポリペプチドの結合部位の位置と同じでない態様を考慮する。
このような分子種各々がCIFNポリペプチドのN-末端残基またはリジン残基に結合しているPEG部分を含むモノペグ化CIFN分子からなる上記の集団の各々に関連して、本発明は、集団が、第1のCIFNポリペプチドのN-末端残基に結合しているPEG部分を含む第1のモノペグ化CIFN分子、第2のCIFNポリペプチドの第1のリジン残基に結合しているPEG部分を含む第2のモノペグ化CIFN分子、第3のCIFNポリペプチドの第2のリジン残基に結合しているPEG部分を含む第3のモノペグ化CIFN分子および第4のCIFNポリペプチドの第3のリジン残基に結合しているPEG部分を含む第4のモノペグ化CIFN分子からなり、第1、第2、第3および第4のCIFNポリペプチドは各々他のCIFNポリペプチドのいずれかと同じまたは異なってもよく、第2、第3および第4のCIFNポリペプチドの各々の結合部位の位置が任意の他のCIFNポリペプチドの結合部位の位置と同じでない態様を考慮する。
このような分子種各々がCIFNポリペプチドのN-末端残基またはリジン残基に結合しているPEG部分を含むモノペグ化CIFN分子からなる上記の集団の各々に関連して、本発明は、集団が、第1のCIFNポリペプチドのN-末端残基に結合しているPEG部分を含む第1のモノペグ化CIFN分子、第2のCIFNポリペプチドの第1のリジン残基に結合しているPEG部分を含む第2のモノペグ化CIFN分子、第3のCIFNポリペプチドの第2のリジン残基に結合しているPEG部分を含む第3のモノペグ化CIFN分子、第4のCIFNポリペプチドの第3のリジン残基に結合しているPEG部分を含む第4のモノペグ化CIFN分子および第5のCIFNポリペプチドの第4のリジン残基に結合しているPEG部分を含む第5のモノペグ化CIFN分子からなり、第1、第2、第3、第4および第5のCIFNポリペプチドは各々他のCIFNポリペプチドのいずれかと同じまたは異なってもよく、第2、第3、第4および第5のCIFNポリペプチドの各々の結合部位の位置が任意の他のCIFNポリペプチドの結合部位の位置と同じでない態様を考慮する。
このような分子種各々がCIFNポリペプチドのN-末端残基またはリジン残基に結合しているPEG部分を含むモノペグ化CIFN分子からなる上記の集団の各々に関連して、本発明は、集団が、第1のCIFNポリペプチドのN-末端残基に結合しているPEG部分を含む第1のモノペグ化CIFN分子、第2のCIFNポリペプチドの第1のリジン残基に結合しているPEG部分を含む第2のモノペグ化CIFN分子、第3のCIFNポリペプチドの第2のリジン残基に結合しているPEG部分を含む第3のモノペグ化CIFN分子、第4のCIFNポリペプチドの第3のリジン残基に結合しているPEG部分を含む第4のモノペグ化CIFN分子、第5のCIFNポリペプチドの第4のリジン残基に結合しているPEG部分を含む第5のモノペグ化CIFN分子および第6のCIFNポリペプチドの第5のリジン残基に結合しているPEG部分を含む第6のモノペグ化CIFN分子からなり、第1、第2、第3、第4、第5および第6のCIFNポリペプチドは各々他のCIFNポリペプチドのいずれかと同じまたは異なってもよく、第2、第3、第4、第5および第6のCIFNポリペプチドの各々の結合部位の位置が任意の他のCIFNポリペプチドの結合部位の位置と同じでない態様を考慮する。選択的に、集団は、追加のCIFNポリペプチドのリジン残基に結合しているPEG部分を含み、第1、第2、第3、第4、第5および第6のCIFNポリペプチドのいずれかと同じまたは異なり、追加のCIFNポリペプチドの結合部位の位置が任意の他のCIFNポリペプチドの結合部位の位置と同じでない少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNを含んでもよい。
このような分子種各々が、CIFNポリペプチドのリジン残基に結合しているPEG部分を含む上記のモノペグ化CIFN分子集団の各々に関連して、本発明は、このような分子種各々が、上記のモノペグ化、N-末端誘導体化CIFN分子を含む集団に関連する態様の記載と同様の方法で、任意の他の種の結合部位と同じでない結合部位によって特徴付けられる複数のモノペグ化、リジン-誘導体化CIFN分子によって特徴付けられる態様を考慮していることが理解される。特に、複数のモノペグ化、リジン-誘導体化CIFN分子によって特徴付けられる本発明の態様は、含有されるN-末端誘導体化種を除去するように、上記のモノペグ化、N-末端誘導体化CIFN分子を含む集団に関連する態様の記載を改良することによって得ることができる。
上記のモノペグ化CIFN分子集団の各々に関連して、本発明は、インターフェロンα-con1、インターフェロンα-con2およびインターフェロンα-con3から選択されるCIFNポリペプチドを含む態様を考慮する。
本発明は、CIFNポリペプチドと直鎖状で、分子量が約30 kDであるα-メトキシ、ω-プロピオニルポリ(エチレングリコール)のスクシンイミジルエステル(mPEGspa)を反応させる方法であって、反応物は、最初、約1:1〜約1:5 CIFN:mPEGspaのモル比で存在し、反応は約7〜約9のpHにおいて実施され、次に反応のモノペグ化CIFN生成物を回収する方法によって製造される製品をさらに特徴とする。一態様において、反応物は、最初は、約1:3 CIFN:mPEGspaのモル比で存在し、反応は約pH8において実施される。本発明の生成物が、毒物学的および臨床的検討に必要とされる大規模手法によって製造される別の態様において、反応物は、最初は、1:2 CIFN:mPEGspaのモル比で存在し、反応は約8.0のpHにおいて実施される。
上記のプロダクト-バイ-プロセスに関連して、本発明は、CIFN反応物が、インターフェロンα-con1、インターフェロンα-con2およびインターフェロンα-con3から選択される態様を考慮する。
いくつかの局面において、本発明のモノペグ化CIFN分子または集団は、慢性C型肝炎を治療するために承認されている市販の製品であるペガシス(登録商標)Peg-インターフェロン-α2aより少なくとも10倍大きい抗ウイルス活性を示す。他の局面において、本発明のモノペグ化CIFN分子または集団は、インファーゲン(登録商標)アルファコン-1とほぼ同じ抗ウイルス活性を示す。
本発明は、任意のモノペグ化CIFN分子または上記のこのような分子の集団および薬学的に許容されうる担体を含む薬学的組成物をさらに特徴とする。いくつかの態様において、薬学的組成物は、患者のウイルス疾患を治療する際に治療的に有効である量の本発明のモノペグ化CIFN分子または集団を含む。他の態様において、薬学的組成物は、患者の肝炎ウイルスの疾患を治療する際に治療的に有効である量の本発明のモノペグ化CIFN分子または集団を含む。さらに別の態様において、薬学的組成物は、患者のC型肝炎ウイルス(HCV)の疾患を治療する際に治療的に有効である量の本発明のモノペグ化CIFN分子または集団を含む。
定義
本明細書において使用する「治療」、「治療すること」等は、望ましい薬理学的および/または生理学的影響を得ることをいう。影響は、疾患またはその症状を完全または部分的に予防するという点に関しては予防的であってもよく、および/または疾患および/または疾患に起因する有害作用の部分的または完全な治癒という点に関しては治療的であってもよい。本明細書において使用する「治療」は、ほ乳類、特にヒトの疾患の任意の治療を含み;(a)疾患に罹患しやすい素因があるが、その疾患に罹患していると診断されていない被験者(例えば、慢性HCV感染症との関連で生じる可能性のある肝線維症のように、原発性疾患に関連するまたは原発性疾患によって生じる可能性のある疾患を含む)において、疾患または疾患の症状を生じさせないこと;(b)疾患を阻止する、すなわち疾患の発症を停止すること;および(c)疾患を軽減する、すなわち疾患の退行を生じることを含む。
本明細書において使用する「治療」、「治療すること」等は、望ましい薬理学的および/または生理学的影響を得ることをいう。影響は、疾患またはその症状を完全または部分的に予防するという点に関しては予防的であってもよく、および/または疾患および/または疾患に起因する有害作用の部分的または完全な治癒という点に関しては治療的であってもよい。本明細書において使用する「治療」は、ほ乳類、特にヒトの疾患の任意の治療を含み;(a)疾患に罹患しやすい素因があるが、その疾患に罹患していると診断されていない被験者(例えば、慢性HCV感染症との関連で生じる可能性のある肝線維症のように、原発性疾患に関連するまたは原発性疾患によって生じる可能性のある疾患を含む)において、疾患または疾患の症状を生じさせないこと;(b)疾患を阻止する、すなわち疾患の発症を停止すること;および(c)疾患を軽減する、すなわち疾患の退行を生じることを含む。
「個人」、「宿主」、「被験者」および「患者」という用語は本明細書において同様に使用され、サルおよびヒトを含む霊長類を含むが、これらに限定されないほ乳類をいう。
本明細書において使用する「薬物動態プロファイル」という用語は、被験者にIFN-αを投与後、IFN-αの血清濃度を経時的にプロットすることによって生ずる曲線のプロファイルをいう。「曲線下面積」または「AUC」は、IFN-αの投与後の血清IFN-α濃度を経時的にプロットすることによって作製される曲線下面積を積分したものをいう。
「肝炎ウイルス感染症」という用語は、A型、B型、C型、D型またはE型肝炎ウイルスの1つ以上による感染症をいい、血液-媒介性の肝炎ウイルス感染症、特にC型肝炎ウイルス感染症は特に興味深い。
本発明をさらに記載する前に、本発明は、当然のことながら、変更があってもよいので、特定の態様に限定されるのではないことが理解されるべきである。また、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるので、本明細書において使用する用語は特定の態様を記載する目的のためだけであって、限定する意図ではないことも理解されるべきである。
値の範囲が提供されている場合には、その範囲の上限と下限の間の、内容が明らかにそうでないことを記載しない限り、下限の単位の10分の1までの介在する各値および記載されている範囲内の記載されているまたは介在する任意の他の値は本発明に含まれることが理解される。これらの小さい範囲の上限および下限は、記載されている範囲の具体的に排除されている任意の限界を条件として、独立に、小さい範囲に含まれてもよく、本発明に含まれる。記載されている範囲が両限界の一方または両方を含む場合には、含まれる限界のどちらかまたは両方を排除した範囲も本発明に含まれる。
特に規定しない限り、本明細書において使用する全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者に普通に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載するものと同様または等価な任意の方法および材料も本発明を実施または試験する際に使用することができるが、ここで好ましい方法および材料を記載する。本明細書に記載する全ての文献は、文献が関連して引用されている方法および/または材料を開示および記載するために、参照として本明細書に組み入れられている。
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用する単数形「ある1つのもの」および「その1つのもの」は、内容が明らかにそうでないことを記載しない限り、複数の言及も含むことに注目するべきである。従って、例えば、「1つの修飾IFN-αポリペプチド」の言及は複数のこのようなポリペプチドを含み、「PEG部分」の言及は1つ以上のPEG分子および当業者に既知の等価物等の言及を含む。
本明細書において考察する文献は、本発明の提出日以前の開示についてのみ提供されている。本発明は、以前の発明によってこのような文献に先行する資格がないことを認めるものとして解釈すべてきものは本明細書にはない。さらに、提供されている文献の日付は、独立に確認する必要があるかもしれない実際の発行日と異なることがある。
発明の詳細な説明
本発明は、直鎖状ポリエチレングリコール(PEG)で修飾されているIFN-αを提供する。特に、本発明は、PEGの1つの分子に結合しているIFN-αポリペプチドを提供する(すなわち、IFN-αは「モノペグ化」されている)。本発明のPEG-修飾IFN-αの薬物動態プロファイルは、PEG-修飾IFN-αが、ウイルス感染症、特に肝炎ウイルス感染症を治療するために有効であるようである。従って、本発明は、肝炎ウイルス感染症を治療する方法をさらに提供する。本発明の方法は、一般に、ウイルス性肝炎感染症に罹患しているまたはそれに罹患しやすい個人に本発明のPEG-修飾IFN-αの有効量を投与することに関係する。
本発明は、直鎖状ポリエチレングリコール(PEG)で修飾されているIFN-αを提供する。特に、本発明は、PEGの1つの分子に結合しているIFN-αポリペプチドを提供する(すなわち、IFN-αは「モノペグ化」されている)。本発明のPEG-修飾IFN-αの薬物動態プロファイルは、PEG-修飾IFN-αが、ウイルス感染症、特に肝炎ウイルス感染症を治療するために有効であるようである。従って、本発明は、肝炎ウイルス感染症を治療する方法をさらに提供する。本発明の方法は、一般に、ウイルス性肝炎感染症に罹患しているまたはそれに罹患しやすい個人に本発明のPEG-修飾IFN-αの有効量を投与することに関係する。
PEG-修飾IFN-α
本発明は、平均分子量約40 kDa未満のポリエチレングリコール(PEG)で修飾されているIFN-αを提供する。特に、本発明は、約40 kDa未満のPEGの1つの分子に結合しているIFN-αポリペプチドを提供し、約30 kDaのPEG分子は特に興味深く、IFN-αに結合している直鎖状の30kDaのPEG分子はさらに特に興味深く、CIFNは特に興味深い。
本発明は、平均分子量約40 kDa未満のポリエチレングリコール(PEG)で修飾されているIFN-αを提供する。特に、本発明は、約40 kDa未満のPEGの1つの分子に結合しているIFN-αポリペプチドを提供し、約30 kDaのPEG分子は特に興味深く、IFN-αに結合している直鎖状の30kDaのPEG分子はさらに特に興味深く、CIFNは特に興味深い。
IFN-α
本明細書において使用する「インターフェロン-α」は、ウイルス複製および細胞増殖を阻害し、免疫応答を調節する関連するポリペプチドファミリーをいう。「IFN-α」という用語は、天然型IFN-αポリペプチド;非-天然型IFN-αポリペプチドおよび親の天然型または非-天然型IFN-αの抗ウイルス活性を保持する天然型または非-天然型IFN-αのアナログを含む。
本明細書において使用する「インターフェロン-α」は、ウイルス複製および細胞増殖を阻害し、免疫応答を調節する関連するポリペプチドファミリーをいう。「IFN-α」という用語は、天然型IFN-αポリペプチド;非-天然型IFN-αポリペプチドおよび親の天然型または非-天然型IFN-αの抗ウイルス活性を保持する天然型または非-天然型IFN-αのアナログを含む。
好適なインターフェロンαには、天然型IFN-α(天然型IFN-α2a、IFN-α2bを含むが、これらに限定されない);Schering Corporation、Kenilworth、N. J.社製のインターフェロンであるイントロン(登録商標)などの組換えインターフェロンα-2b;Hoffman-La Roche、Nutley、N. J.社製のインターフェロンであるロフェロン(登録商標)などの組換えインターフェロンα-2a;Boehringer Ingelheim Pharmaceutical, Inc.、Ridgefield、Conn.社製のインターフェロンであるベロフォア(Berofor)(登録商標)などの組換えインターフェロンα-2C;Sumitomo、Japan社製スミフェロンまたはGlaxo-Wellcome Ltd.、London、英国社製のウェルフェロン(登録商標)インターフェロンα-n1(INS)などの天然インターフェロンαの精製ブレンド;Interferon Sciencesによって製造され、Purdue Frederick Co.、Norwalk、Conn.から商品名アルフェロン(Alferon)(登録商標)で購入可能な天然型インターフェロンαの混合物であるインターフェロンα-n3が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において使用する「IFN-α」という用語はコンセンサスIFN-αも含む。本明細書において使用する「コンセンサスIFN-α」という用語は、全ての天然型ヒト白血球IFN-αサブタイプ配列に共通であるアミノ酸残基を含み、全てのサブタイプに共通のアミノ酸が存在しない位置の1箇所以上に、その位置に主に存在するアミノ酸を含むが、ただし全てのサブタイプに共通のアミノ酸が存在しない任意のこのような位置では、ポリペプチドは、少なくとも1つの天然型サブタイプに存在しない任意のアミノ酸残基を排除する非-天然型ポリペプチドをいう。全ての天然型ヒト白血球IFN-αサブタイプ配列に共通のアミノ酸残基(「共通アミノ酸残基」)および共通でない残基に主に存在するアミノ酸残基(「コンセンサスアミノ酸残基」)は当技術分野において既知である。IFN-αcon1のアミノ酸配列は図1を参照されたい。従って、コンセンサスインターフェロンは、いくつかのインターフェロン-α非-対立遺伝子サブタイプをスキャンし、各位置に最も高頻度で観察されるアミノ酸を割り当てることによって開発された全合成I型インターフェロンである。
コンセンサスIFN-α(「CIFN」および「IFN-con」および「IFN-αcon」とも呼ばれる)は、米国特許第4,695,623号および同第4,897,471号に開示されているIFN-con1 (「CIFN-αcon1」、「IFN-αcon1」または「IFN-con1」または「アルファコン」と呼ばれる場合もある)、IFN-con2および IFN-con3並びにインファーゲン(登録商標)(Amgen、Thousand Oaks、Calif.)と命名されるアミノ酸を含むが、これらに限定されない。コンセンサスインターフェロンは、一般に、天然型インターフェロンαのコンセンサス配列を決定することによって規定される。PEG-修飾型CIFN、特にインファーゲン(登録商標)はいくつかの態様において特に興味深い。
IFN-αポリペプチドは任意の既知の方法によって作製することができる。IFN-conをコードするDNA配列は、上記の特許または他の標準的な方法に記載されているように合成することができる。多数の態様において、IFN-αポリペプチドは、細菌宿主、例えば、大腸菌(E.coli)または真核生物の宿主細胞(例えば、酵母;CHO細胞などのほ乳類細胞等)に形質転換または形質導入して製造されたDNA配列の発現産物である。これらの態様において、IFN-αは「組換えIFN-α」である。宿主細胞が細菌宿主細胞である場合には、IFN-αは、N-末端メチオニンを含むように修飾される。大腸菌(E.coli)において産生されるIFN-αは、一般に、当業者に既知で、一般にIFN-con1についてKleinら((1988) J. Chromatog. 454: 205-215)に記載されている手法によって精製される。
細菌によって産生されるIFN-αは、N-末端アミノ酸残基に関してアイソフォームの混合物を含む場合がある。例えば、精製IFN-conは、N-末端メチオニン状態に関してアイソフォームの混合物を含む場合がある。例えば、いくつかの態様において、IFN-conは、N-末端メチオニルIFN-conと、N-末端がブロックされていないdes-メチオニルIFN-conと、N-末端がブロックされているdes-メチオニルIFN-conの混合物を含む。限定するものではない一例として、精製IFN-con1は、メチオニルIFN-con1と、des-メチオニルIFN-con1と、N-末端がブロックされているdes-メチオニルIFN-con1の混合物を含む。Kleinら((1990) Arch. Biochemistry & Biophys. 276: 531-537)。または、IFN-conは特定の単離されたアイソフォームを含んでもよい。IFN-conのアイソフォームは、当業者に既知の等電点電気泳動法などの技法によって互いから分離される。
本明細書に記載するIFN-αは1つ以上の修飾アミノ酸残基、例えば、グリコシル化、化学的修飾等を含んでもよいことが理解されるべきである。
結合の部位
PEGは、直接(すなわち、結合基なしに)またはリンカーによって(以下に詳細に記載する)IFN-αポリペプチドのアミノ基に結合している。
PEGは、直接(すなわち、結合基なしに)またはリンカーによって(以下に詳細に記載する)IFN-αポリペプチドのアミノ基に結合している。
いくつかの態様において、PEG化IFN-αはIFN-αポリペプチドのアミノ末端(N-末端)またはその付近がPEG化されており、例えば、PEG部分はIFN-αポリペプチドのアミノ酸1〜アミノ酸4またはアミノ酸5〜約10のアミノ酸残基に結合している。
他の態様において、PEG化IFN-αは、約10〜約28のアミノ酸残基がPEG化されている。
他の態様において、PEG化IFN-αは、アミノ酸100〜114のアミノ酸残基がPEG化されている。
IFN-αがCIFNである関心対象の特定の態様において、PEG分子は、CIFNポリペプチドのNH2末端アミノ酸残基に結合している。これらの態様において、PEG部分は、平均分子量が約30 kDの直鎖状PEG部分である。
いくつかの態様において、PEG化IFN-αは、リジン残基のε-アミノ基がPEG化されたCIFNを含む。例示的なIFN-αのアミノ酸配列は、リジン残基の位置を示している図1を参照されたい。
一般にPEG部分は表面に露出しているリジン(「lys」)残基に結合している。リジンが表面に露出しているかどうかは任意の既知の方法を使用して判定することができる。一般に、親水性の分析(例えば、Kyte-DoolittleおよびHoppe-Woods分析)および/または表面-形成領域の予測(例えば、Emini表面-形成確率分析)は、当業者に既知の適当なコンピュータプログラムを使用して実施される。好適なコンピュータプログラムにはPeptideStructure等が挙げられる。または、NMR検討は、スペクトルの特定の官能基のプロトンのケミカルシフトおよび「シフト試薬」を加えることによってそれらがどのように影響されるかに関してアクセス可能な表面残基を同定することができる。他の場合では、残基の溶媒または環境に対するアクセスしにくさまたはアクセスしやすさは蛍光によって評価することができる。さらに他の場合には、アクセスしやすいリジンの表面露出は、水溶性試薬、例えば、トリニトロベンゼンスルホン酸またはTNBSに対する化学的反応性および同様の測定によって確認することができる。
いくつかの態様において、本発明は、PEG部分が、lys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基に結合しているPEG-修飾CIFNを提供する。これらの態様において、PEG部分は、平均分子量が約30 kDの直鎖状のPEG部分である。
他の態様において、本発明は、PEG部分が、lys50、lys71、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基に結合しているPEG-修飾CIFNを提供する。これらの態様において、PEG部分は、平均分子量が約30 kDの直鎖状のPEG部分である。
他の態様において、本発明は、PEG部分が、lys121、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基に結合しているPEG-修飾CIFNを提供する。これらの態様において、PEG部分は、平均分子量が約30 kDの直鎖状のPEG部分である。
IFN-α集団
本発明は、モノペグ化IFN-α分子の集団であって、上記の1種以上のモノペグ化IFN-α分子からなる集団を含む組成物をさらに提供する。上記に考察するように、本発明のPEG-修飾IFN-αは、IFN-αポリペプチド分子あたり1つのPEG分子を含む。いくつかの態様において、本発明の組成物は、各々、1つのPEG分子がポリペプチドの1つのアミノ酸残基に結合している修飾IFN-αポリペプチドの集団を含む。
本発明は、モノペグ化IFN-α分子の集団であって、上記の1種以上のモノペグ化IFN-α分子からなる集団を含む組成物をさらに提供する。上記に考察するように、本発明のPEG-修飾IFN-αは、IFN-αポリペプチド分子あたり1つのPEG分子を含む。いくつかの態様において、本発明の組成物は、各々、1つのPEG分子がポリペプチドの1つのアミノ酸残基に結合している修飾IFN-αポリペプチドの集団を含む。
これらの態様のいくつかにおいて、集団は、PEG分子の第1のアミノ酸残基に結合している第1のIFN-αポリペプチドとPEG分子の第2のアミノ酸残基に結合している少なくとも1つの第2のIFN-αポリペプチドの混合物を含み、第1および第2のIFN-αポリペプチドは同じまたは異なり、第1のIFN-αポリペプチドのアミノ酸配列の第1のアミノ酸残基の位置は第2のIFN-αポリペプチドの第2のアミノ酸残基の位置と同じでない。限定するものではない一例として、本発明の組成物は、直鎖状のPEG分子にアミノ末端が結合しているIFN-αポリペプチドおよびリジン残基が直鎖状PEG分子に結合しているIFN-αポリペプチドを含むPEG-修飾IFN-αポリペプチド集団を含む。
一般に、所定の修飾IFN-α種は集団においてモノペグ化IFN-αポリペプチド分子の総集団の約0.5%〜約99.5%を占め、例えば、所定の修飾IFN-α種は、集団においてモノペグ化IFN-αポリペプチド分子の総集団の約0.5%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99%または約99.5%を占める。いくつかの態様において、本発明の組成物は、集団が、同じ部位、例えば、N-末端アミノ酸がPEGに結合しているIFN-αポリペプチドを少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%または少なくとも約99%含むモノペグ化IFN-αポリペプチド集団を含む。
関心対象の特定の態様において、本発明の組成物は、分子種各々が、分子量が約30 kDの1つの直鎖状PEG部分に直接または間接的に共有結合で結合している1つのCIFNポリペプチドであり、結合がCIFNポリペプチドのリジン残基またはCIFNポリペプチドのN-末端アミノ酸残基に対する1種以上の分子からなるモノペグ化CIFN分子集団を含む。
PEGが結合しているアミノ酸残基は、多数の態様において、N-末端アミノ酸残基である。他の態様において、PEG部分は表面に露出しているリジン残基に(直接またはリンカーを介して)結合している。追加の態様において、PEG部分は、CIFNポリペプチドのlys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基に(直接またはリンカーを介して)結合している。さらに別の態様において、PEG部分は、CIFNポリペプチドのlys50、lys71、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基に(直接またはリンカーを介して)結合している。追加の態様において、PEG部分は、CIFNポリペプチドのlys121、lys134、lys135およびlys165から選択されるリジン残基に(直接またはリンカーを介して)結合している。
一例として、本発明の組成物は、第1のCIFNポリペプチドのN-末端アミノ酸残基にPEG部分が結合している第1のモノペグ化CIFNポリペプチド種と第2のCIFNポリペプチドの第1のリジン残基にPEG部分が結合している第2のモノペグ化CIFNポリペプチド種からなり、第1および第2のCIFNポリペプチドは同じまたは異なるモノペグ化CIFN分子集団を含む。本発明の組成物は、CIFNポリペプチドのリジン残基にPEG部分が結合している少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種であって、追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種各々の結合の位置は任意の他の種の結合の位置と同じでない少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種をさらに含んでもよい。この例の全ての種において、PEG部分は、平均分子量が約30 kDの直鎖状PEG部分である。
別の例として、本発明の組成物は、第1のCIFNポリペプチドのN-末端アミノ酸残基にPEG部分が結合している第1のモノペグ化CIFNポリペプチド種と第2のCIFNポリペプチドの第1の表面に露出しているリジン残基にPEG部分が結合している第2のモノペグ化CIFNポリペプチド種からなり、第1および第2のCIFNポリペプチドは同じまたは異なるモノペグ化CIFN分子集団を含む。本発明の組成物は、CIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基にPEG部分が結合している少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種であって、追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種各々の結合の位置は任意の他の種の結合の位置と同じでない少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種をさらに含んでもよい。この例の全ての種において、PEG部分は、平均分子量が約30 kDの直鎖状PEG部分である。
別の例として、本発明の組成物は、第1のCIFNポリペプチドのN-末端アミノ酸残基にPEG部分が結合している第1のモノペグ化CIFNポリペプチド種と第2のCIFNポリペプチドのlys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165の1つから選択される第1のリジン残基にPEG部分が結合している第2のモノペグ化CIFNポリペプチド種からなり、第1および第2のCIFNポリペプチドは同じまたは異なるモノペグ化CIFN分子集団を含む。本発明の組成物は、第3のCIFNポリペプチドのlys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165の1つから選択される第2のリジン残基にPEG部分が結合している第3のモノペグ化CIFNポリペプチド種であって、第3のCIFNポリペプチドは第1および第2のCIFNポリペプチドと同じまたは異なり、第2のリジン残基は、第2のCIFNポリペプチドのアミノ酸配列の第1のリジン残基の位置と同じでない第3のCIFNポリペプチドのアミノ酸配列の位置に位置する第3のモノペグ化CIFNポリペプチド種をさらに含んでもよい。本発明の組成物は、lys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165の1つにPEG部分が結合している少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチドであって、追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種各々の結合の位置は任意の他の種の結合の位置と同じでない少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種をさらに含んでもよい。この例の全ての種において、PEG部分は、平均分子量が約30 kDの直鎖状PEG部分である。
別の例として、本発明の組成物は、第1のCIFNポリペプチドのN-末端アミノ酸残基にPEG部分が結合している第1のモノペグ化CIFNポリペプチド種と第2のCIFNポリペプチドのlys50、lys71、lys134、lys135およびlys165の1つから選択される第1のリジン残基にPEG部分が結合している第2のモノペグ化CIFNポリペプチド種からなり、第1および第2のCIFNポリペプチドは同じまたは異なるモノペグ化CIFN分子集団を含む。本発明の組成物は、第3のCIFNポリペプチドのlys50、lys71、lys134、lys135およびlys165の1つから選択される第2のリジン残基にPEG部分が結合している第3のモノペグ化CIFNポリペプチド種であって、第3のCIFNポリペプチドは第1および第2のCIFNポリペプチドと同じまたは異なり、第2のリジン残基は、第2のCIFNポリペプチドのアミノ酸配列の第1のリジン残基の位置と同じでない第3のCIFNポリペプチドのアミノ酸配列の位置に位置する第3のモノペグ化CIFNポリペプチド種をさらに含んでもよい。本発明の組成物は、lys50、lys71、lys134、lys135およびlys165の1つにPEG部分が結合している少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチドであって、追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種各々の結合の位置は任意の他の種の結合の位置と同じでない少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種をさらに含んでもよい。この例の全ての種において、PEG部分は、平均分子量が約30 kDの直鎖状PEG部分である。
別の例として、本発明の組成物は、第1のCIFNポリペプチドのN-末端アミノ酸残基にPEG部分が結合している第1のモノペグ化CIFNポリペプチド種と第2のCIFNポリペプチドのlys121、lys134、lys135およびlys165の1つから選択される第1のリジン残基にPEG部分が結合している第2のモノペグ化CIFNポリペプチド種からなり、第1および第2のCIFNポリペプチドは同じまたは異なるモノペグ化CIFN分子集団を含む。本発明の組成物は、第3のCIFNポリペプチドのlys121、lys134、lys135およびlys165の1つから選択される第2のリジン残基にPEG部分が結合している第3のモノペグ化CIFNポリペプチド種であって、第3のCIFNポリペプチドは第1および第2のCIFNポリペプチドと同じまたは異なり、第2のリジン残基は、第2のCIFNポリペプチドのアミノ酸配列の第1のリジン残基の位置と同じでない第3のCIFNポリペプチドのアミノ酸配列の位置に位置する第3のモノペグ化CIFNポリペプチド種をさらに含んでもよい。本発明の組成物は、lys121、lys134、lys135およびlys165の1つにPEG部分が結合している少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチドであって、追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種各々の結合の位置は任意の他の種の結合の位置と同じでない少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種をさらに含んでもよい。この例の全ての種において、PEG部分は、平均分子量が約30 kDの直鎖状PEG部分である。
限定するものではない別の例として、本発明の組成物は、第1のCIFNポリペプチドの第1のリジン残基にPEG部分が結合している第1のモノペグ化CIFNポリペプチド種と第2のCIFNポリペプチドの第2のリジン残基にPEG部分が結合している第2のモノペグ化CIFNポリペプチド種からなり、第1および第2のCIFNポリペプチドは同じまたは異なり、第1のリジンは、第2のCIFNポリペプチドのアミノ酸配列の第2のリジン残基の位置と同じでない第1のCIFNポリペプチドのアミノ酸配列の位置に位置するモノペグ化CIFN分子集団を含む。本発明の組成物は、CIFNポリペプチドのリジン残基にPEG部分が結合している少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種であって、追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種各々の結合の位置は任意の他の種の結合の位置と同じでない少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種をさらに含んでもよい。この例の全ての種において、PEG部分は、平均分子量が約30 kDの直鎖状PEG部分である。
限定するものではない別の例として、発明の組成物は、第1のCIFNポリペプチドのlys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165から選択される第1のリジン残基にPEG部分が結合している第1のモノペグ化CIFNポリペプチド種と第2のCIFNポリペプチドのlys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165から選択される第2のリジン残基にPEG部分が結合している第2のモノペグ化CIFNポリペプチド種からなり、第1および第2のCIFNポリペプチドは同じまたは異なり、第2のリジン残基は、第1のCIFNポリペプチドの第1のリジン残基の位置と同じでない第2のCIFNポリペプチドのアミノ酸配列の位置に位置するモノペグ化CIFN分子を含む。本発明の組成物は、lys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165の1つにPEG部分が結合している少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチドであって、追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種各々の結合の位置は任意の他の種の結合の位置と同じでない少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種をさらに含んでもよい。この例の全ての種において、PEG部分は、平均分子量が約30 kDの直鎖状PEG部分である。
限定するものではない別の例として、本発明の組成物は、第1のCIFNポリペプチドのlys50、lys71、lys134、lys135およびlys165から選択される第1のリジン残基にPEG部分が結合している第1のモノペグ化CIFNポリペプチド種と第2のCIFNポリペプチドのlys50、lys71、lys134、lys135およびlys165のから選択される第2のリジン残基にPEG部分が結合している第2のモノペグ化CIFNポリペプチド種からなり、第1および第2のCIFNポリペプチドは同じまたは異なり、第2のリジン残基は、第1のCIFNポリペプチドの第1のリジン残基の位置と同じでない第2のCIFNポリペプチドのアミノ酸配列の位置に位置するモノペグ化CIFN分子集団を含む。本発明の組成物は、lys50、lys71、lys134、lys135およびlys165の1つにPEG部分が結合している少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチドであって、追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種各々の結合の位置は任意の他の種の結合の位置と同じでない少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種をさらに含んでもよい。この例の全ての種において、PEG部分は、平均分子量が約30 kDの直鎖状PEG部分である。
限定するものではない別の例として、本発明の組成物は、第1のCIFNポリペプチドのlys121、lys134、lys135およびlys165から選択される第1のリジン残基にPEG部分が結合している第1のモノペグ化CIFNポリペプチド種と第2のCIFNポリペプチドのlys121、lys134、lys135およびlys165から選択される第2のリジン残基にPEG部分が結合している第2のモノペグ化CIFNポリペプチド種からなり、第1および第2のCIFNポリペプチドは同じまたは異なり、第2のリジン残基は、第1のCIFNポリペプチドの第1のリジン残基の位置と同じでない第2のCIFNポリペプチドのアミノ酸配列の位置に位置するモノペグ化CIFN分子集団を含む。本発明の組成物は、lys121、lys134、lys135およびlys165の1つにPEG部分が結合している少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチドであって、追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種各々の結合の位置は任意の他の種の結合の位置と同じでない少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種をさらに含んでもよい。この例の全ての種において、PEG部分は、平均分子量が約30 kDの直鎖状PEG部分である。
限定するものではない別の例として、本発明の組成物は、第1のCIFNポリペプチドの表面に露出している第1のリジン残基にPEG部分が結合している第1のモノペグ化CIFNポリペプチド種と第2のCIFNポリペプチドの表面に露出している第2のリジン残基にPEG部分が結合している第2のモノペグ化CIFNポリペプチド種からなり、第1および第2のCIFNポリペプチドは同じまたは異なり、表面に露出している第1のリジン残基は、第2のCIFNポリペプチドのアミノ酸配列の表面に露出している第2のリジン残基の位置と同じでない第1のCIFNポリペプチドのアミノ酸配列の位置に位置するモノペグ化CIFN分子集団を含む。本発明の組成物は、CIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基にPEG部分が結合している少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種であって、追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種各々の結合の位置は任意の他の種の結合の位置と同じでない少なくとも1つの追加のモノペグ化CIFNポリペプチド種をさらに含んでもよい。この例の全ての種において、PEG部分は、平均分子量が約30 kDの直鎖状PEG部分である。
結合基
いくつかの態様において、PEGは結合基を介してIFN-αに結合している。結合基は任意の生体適合性結合基であり、「生体適合性」は、化合物または基が本質的に無毒性であり、被験者に大きな有害応答、例えば、傷害、疾病、疾患、望ましくない免疫応答または死を生じないで使用することができることを示す。PEGは、例えば、エーテル結合、エステル結合、チオエーテル結合またはアミド結合を介して結合基に結合されうる。好適な生体適合性結合基には、エステル基、アミド基、イミド基、カルバメート基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、炭水化物、スクシンイミド基(例えば、スクシンイミジルスクシネート(SS)、スクシンイミジルプロピオネート(SPA)、スクシンイミジルブタン酸(SBA)、スクシンイミジルカルボキシメチレート(SCM)、スクシンイミジルスクシンアミド(SSA)またはN-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)を含む)、エポキシド基、オキシカルボニルイミダゾール基(例えば、カルボニルジイミダゾール(CDI)を含む)、ニトロフェニル基(例えば、ニトロフェニルカルボネート(NPC)またはトリクロロフェニルカルボネート(TPC)を含む)、トリシレート(trysylate)基、アルデヒド基、イソシアネート基、ビニルスルホン基、チロシン基、システイン基、ヒスチジン基または一級アミンが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの態様において、PEGは結合基を介してIFN-αに結合している。結合基は任意の生体適合性結合基であり、「生体適合性」は、化合物または基が本質的に無毒性であり、被験者に大きな有害応答、例えば、傷害、疾病、疾患、望ましくない免疫応答または死を生じないで使用することができることを示す。PEGは、例えば、エーテル結合、エステル結合、チオエーテル結合またはアミド結合を介して結合基に結合されうる。好適な生体適合性結合基には、エステル基、アミド基、イミド基、カルバメート基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、炭水化物、スクシンイミド基(例えば、スクシンイミジルスクシネート(SS)、スクシンイミジルプロピオネート(SPA)、スクシンイミジルブタン酸(SBA)、スクシンイミジルカルボキシメチレート(SCM)、スクシンイミジルスクシンアミド(SSA)またはN-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)を含む)、エポキシド基、オキシカルボニルイミダゾール基(例えば、カルボニルジイミダゾール(CDI)を含む)、ニトロフェニル基(例えば、ニトロフェニルカルボネート(NPC)またはトリクロロフェニルカルボネート(TPC)を含む)、トリシレート(trysylate)基、アルデヒド基、イソシアネート基、ビニルスルホン基、チロシン基、システイン基、ヒスチジン基または一級アミンが挙げられるが、これらに限定されない。
多数の態様において、PEGは、IFN-αポリペプチドの一級アミン基と反応するモノメトキシPEG分子である。ポリペプチドをモノメトキシPEGで還元アルキル化により修飾する方法は当技術分野において既知である。例えば、Chamowら(1994) Bioconj. Chem. 5: 133-140を参照されたい。
限定するものではない一例において、PEGは、SPA結合基を介してIFN-αに結合している。PEGのSPAエステルおよびこれを製造する方法は米国特許第5,672,662号に記載されている。SPA結合は、IFN-αポリペプチドの遊離のアミン基との結合を提供する。
例えば、PEG分子は、PEG部分のプロピオニル基とIFN-αポリペプチドの表面に露出しているリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を含む結合を介して共有結合されている。このような結合は、例えば、PEGのα-メトキシ、ωプロパン酸活性化エステル(mPEGspa)の縮合によって形成されうる。
限定するものではない一例として、モノペグ化CIFNは、共有結合を介してCIFNポリペプチドに約30 kDの直鎖状のPEG部分が結合しており、共有結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合であり、表面に露出しているリジン残基はlys50、lys71、lys134、lys135およびlys165から選択され、アミド結合は、PEGのα-メトキシ、ωプロパン酸活性化エステルの縮合によって形成される。
限定するものではない別の例として、モノペグ化CIFNは、共有結合を介してCIFNポリペプチドに約30 kDの直鎖状のPEG部分が結合しており、共有結合は、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合であり、表面に露出しているリジン残基はlys121、lys134、lys135およびlys165から選択され、アミド結合は、PEGのα-メトキシ、ωプロパン酸活性化エステルの縮合によって形成される。
IFN-αポリペプチドにPEG分子を結合する方法は当技術分野において既知であり、任意の既知の方法を使用することができる。例えば、Parkら、Anticancer Res., 1: 373-376(1981);ZaplipskyおよびLee、ポリエチレングリコール化学:バイオテクニカルおよびバイオメディカル応用(Polyethylene Glycol Chemistry:Biotechnical and Biomedical Application)、J. M. Harris編、Plenum Press、NY、第21章(1992年)および米国特許第5,985,265号を参照されたい。
ポリエチレングリコール
ポリエチレングリコールは室温において水溶性であり、一般式R-O-(CH2-CH2O)n-R(式中、Rは水素またはアルキルもしくはアルカノール基などの保護基であり、nは1〜1000の整数である)を有する。Rが保護基である場合には、それは、一般に、炭素原子数1〜8である。
ポリエチレングリコールは室温において水溶性であり、一般式R-O-(CH2-CH2O)n-R(式中、Rは水素またはアルキルもしくはアルカノール基などの保護基であり、nは1〜1000の整数である)を有する。Rが保護基である場合には、それは、一般に、炭素原子数1〜8である。
多数の態様において、PEGは少なくとも1つのヒドロキシル基、例えば、末端ヒドロキシル基を有し、ヒドロキシル基は、アミノ基、例えば、リジン残基のε-アミノ基、ポリペプチドのN-末端の遊離アミノ基またはアスパラギン、グルタミン、アルギニンもしくはヒスチジンのアミノ基などの任意の他のアミノ基と反応性の官能基を形成するように修飾される。
他の態様において、PEGはIFN-αポリペプチドの遊離のカルボキシル基、例えば、IFN-αポリペプチドのカルボキシル末端の遊離のカルボキシル基と反応性であるように誘導体化される。IFN-αのカルボキシル-末端の遊離のカルボキシル基と反応性であるPEGの好適な誘導体には、PEG-アミンおよびPEGのヒドラジン誘導体(例えば、PEG-NH-NH2)が挙げられるが、これらに限定されない。
他の態様において、PEGは、選択的にアミノ基と反応してアミド誘導体を形成する末端チオカルボン酸基、-COSHを含む。チオ酸の反応性のために、ある種のアミノ基の他を上回る選択性が達成される。例えば、リジン残基のε-アミノ基がプロトン化され、非-求核性のままであるように、-SHは、適当なpH条件におけるN-末端アミノ基との反応において十分な離脱基能力を示す。一方、好適なpH条件下における反応は、アクセスしやすいリジン残基の一部を選択的に反応させることができる。
他の態様において、PEGは、PEG鎖の末端のN-ヒドロキシスクシンイミデートなどの反応性エステルを含む。このようなN-ヒドロキシスクシンイミデートを含有するPEG分子は、中性pH 6.5〜7.5などの特定のpH条件において選択されるアミノ基と反応する。例えば、N-末端アミノ基を中性pH条件下において選択的に修飾することができる。しかし、試薬の反応性が極度である場合には、リジンのアクセスしやすい-NH2基も反応することがある。
他の態様において、エステルが迅速に加水分解せず、中性からアルカリ性の範囲の特定のpH条件、すなわちpH 7.0〜9.0においてより選択的に反応するように、PEGは、PEG鎖の末端とエステルとの間に好適なスペーサー、例えば、プロピオニル基を有することによりPEG鎖の末端に十分に反応性のN-ヒドロキシスクシンイミジルエステルを含む。例えば、ポリペプチド鎖のあるリジンのε-アミノ基を、N-ヒドロキシスクシンイミジルプロピオネートエステル-活性化PEGで選択的に修飾することができる。使用する具体的なプロセス条件は、明確な組成と活性の生成物を産生するように選択される。
PEGは、直接IFN-αポリペプチドに結合しても、またはリンカーを介してもよい。いくつかの態様において、リンカーをIFN-αポリペプチドに付加し、リンカー-修飾IFN-αポリペプチドを形成する。このようなリンカーは、種々の官能基、例えば、リンカー-修飾IFN-αポリペプチドにPEG試薬を結合するスルフヒドリル、アミノまたはカルボキシル基などの反応性の基を提供する。
いくつかの態様において、IFN-αポリペプチドに結合しているPEGは直鎖状である。他の態様において、IFN-αポリペプチドに結合しているPEGは分岐鎖状である。米国特許第5,643,575号に記載されているものなどの分岐鎖状PEG誘導体、Shearwater Polymers, Inc.カタログ「Polyethylene Glycol Derivatives 1997-1998」に記載されているものなどの「スター(star)-PEG」およびマルチ-アームド(multi-armed)PEG。スター(star)-PEGは、例えば、米国特許第6,046,305号を含む当技術分野において記載されている。
特に興味深い態様において、IFN-αポリペプチドに結合しているPEGは直鎖状である。
本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチドは、分子量40 kDa未満のPEGの1つの分子を含む。本明細書において使用し、当技術分野において既知の「30 kDa」PEGは平均分子量30 kDaである。約2 kDa〜約30 kDaの範囲の平均分子量を有するPEGを一般に使用する。例えば、直鎖状PEG分子の分子量は、約20 kD〜約40 kD、約22 kD〜約38 kD、約24 kD〜約36 kD、約26 kD〜約34 kDまたは約28 kD〜約32 kDの範囲内である。特定の態様において、PEGは約30 kDの分子量であり、直鎖状である。
PEG分子の分子量は、好適な分子量をマーカーを用いるゲルろ過カラムクロマトグラフィーによってまたはMALDI-TOF質量分析計によって解明される。
PEG-修飾IFN-α
本発明のPEG-修飾IFN-αは、1分子の分岐鎖状の40 kDa PEGに結合しているIFN-α2aより小さい分子量を有する。1分子の分岐鎖状の40 kDa PEGに結合している例示的なIFN-α2aはペガシス(登録商標)と呼ばれる(Reddyら(2002) Adv. Drug Deliv. Rev. 54: 571-586)。本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチドの分子量は、ペガシス(登録商標)の分子量より約5 kDa〜約20 kDa、約6 kDa〜約15 kDa、約8 kDa〜約12 kDaまたは約7 kDa〜約10 kDa小さい。多数の態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチドは、ペガシス(登録商標)より約8 kDa〜約12 kDa小さい分子量を有する。
本発明のPEG-修飾IFN-αは、1分子の分岐鎖状の40 kDa PEGに結合しているIFN-α2aより小さい分子量を有する。1分子の分岐鎖状の40 kDa PEGに結合している例示的なIFN-α2aはペガシス(登録商標)と呼ばれる(Reddyら(2002) Adv. Drug Deliv. Rev. 54: 571-586)。本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチドの分子量は、ペガシス(登録商標)の分子量より約5 kDa〜約20 kDa、約6 kDa〜約15 kDa、約8 kDa〜約12 kDaまたは約7 kDa〜約10 kDa小さい。多数の態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチドは、ペガシス(登録商標)より約8 kDa〜約12 kDa小さい分子量を有する。
本発明のPEG-修飾IFN-αがペガシス(登録商標)より小さい分子量を有するかどうかは、タンパク質の分子量を測定する標準的な方法を使用して容易に判定することができる。このような方法には、高速液体クロマトグラフィー(HPLC);逆相HPLC;サイズ排除クロマトグラフィー;ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動;HPLCサイズ排除クロマトグラフィー(SEC);HPLC/SEC/レーザー光散乱およびマトリックス-支援レーザー脱離イオン化飛行時間型(Stime-of flight)質量分析計(MALDI-TOF MS)が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、本発明のPEG-修飾IFN-αがペガシス(登録商標)より分子量が小さいかどうかを判定するためには、本発明のPEG-修飾IFN-αおよびペガシス(登録商標)に同じ条件下においてサイズ排除HPLCを実施する。
本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチドは、分子量が約60 kDa未満であり、一般に約40 kDa〜約55 kDaまたは約45 kDa〜約50 kDaである。いくつかの態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチドは、分子量が約50 kDaであり、例えば、約48 kDa〜約52 kDaである。
PEG-IFN-α結合物の製造
上記に考察するように、PEG部分は直接またはリンカーを介してN-末端もしくはN-末端付近または内部(例えば、表面に露出しているリジン残基)のアミノ酸残基に結合することができる。結合は溶液または固相において実施することができる。
上記に考察するように、PEG部分は直接またはリンカーを介してN-末端もしくはN-末端付近または内部(例えば、表面に露出しているリジン残基)のアミノ酸残基に結合することができる。結合は溶液または固相において実施することができる。
PEG部分をIFN-αポリペプチドのN-末端またはN-末端付近のアミノ酸残基に結合する方法は当技術分野において既知である。例えば、米国特許第5,985,265号を参照されたい。
いくつかの態様において、N-末端が化学的に修飾されているIFN-αを選択的に得る既知の方法を使用する。例えば、特定のタンパク質の誘導体化に利用可能な異なる種類の一級アミノ基(リジン対N-末端)の異なる反応性を利用する還元アルキル化によるタンパク質修飾方法を使用することができる。適当な反応条件下において、カルボニル基を含有するポリマーによりタンパク質のN-末端の実質的に選択的な誘導体化が実施される。反応は、リジン残基のε-アミノ基とタンパク質のN-末端のα-アミノ基のpKa差を利用することを可能にするpHにおいて実施される。このような選択的な誘導体化によって、PEG部分のIFN-αへの結合が制御される:ポリマーによる結合はIFN-αのN-末端において優先的に生じ、リジン側鎖アミノ基などの他の反応性基の大部分の修飾は起きない。
望ましい場合には、ペグ化IFN-αを、イオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィーおよびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない任意の既知の方法を使用して未ペグ化IFN-αから分離する。例えば、PEG-IFN-α結合物がモノペグ化IFN-αである場合には、最初に生成物をイオン交換クロマトグラフィーによって分離してモノペグ化物質に特徴的な電荷を有する物質を得(みかけの電荷が同じ他のマルチ-ペグ化物質が存在してもよい)、次いでサイズ排除クロマトグラフィーを使用してモノペグ化物質を分離する。
いくつかの態様において、修飾IFN-αは、IFN-αポリペプチドに、α-メトキシ、ω-プロピオニルポリ(エチレングリコール)のスクシンイミジルエステル(mPEGspa)を反応させることによって製造される。一般に、反応は、約1:1〜約1:5のモル比のIFN-αおよびmPEGspaを用いて実施される。典型的には、反応は、約7〜約9のpHの溶液中で実施される。
特定の態様において、CIFNは、直鎖状で、分子量が約30 kDのmPEGspaと反応され、反応は約1:1〜約1:5のCIFN:mPEGspaモル比で実施され、反応のpHは約7〜約9である。特定の態様において、CIFN:mPEGspa比は約1:2であり、反応のpHは約8である。
いくつかの態様において、本発明は、CIFNと直鎖状で、分子量が約30 kDaのα-メトキシ、ω-プロピオニルポリ(エチレングリコール)のスクシンイミジルエステル(mPEGspa)を反応させる方法であって、反応は約1:1〜約1:5のCIFN:mPEGspaモル比で実施され、反応のpHは約7〜約9である方法によって製造される修飾CIFNを提供する。特定の態様において、本発明は、CIFNと直鎖状で、分子量が約30 kDのα-メトキシ、ω-プロピオニルポリ(エチレングリコール)のスクシンイミジルエステル(mPEGspa)を反応させる方法であって、反応は約1:3のCIFN:mPEGspaモル比で、約8のpHにおいて実施される方法によって製造される修飾CIFNを提供する。
PEG-修飾IFN-αの薬物動態プロファイル
本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチドは、少なくとも約8時間、少なくとも約10時間、少なくとも約12時間、少なくとも約15時間、少なくとも約17時間、少なくとも約20時間または少なくとも約25時間またはそれ以上の血清半減期(例えば、平均血漿滞在時間)を有する。
本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチドは、少なくとも約8時間、少なくとも約10時間、少なくとも約12時間、少なくとも約15時間、少なくとも約17時間、少なくとも約20時間または少なくとも約25時間またはそれ以上の血清半減期(例えば、平均血漿滞在時間)を有する。
PEG-修飾IFN-αの血清クリアランスは未修飾IFN-αの血清クリアランスと比較して低く、例えば、PEG-修飾IFN-αの血清クリアランスは、同じアミノ酸配列の未修飾IFN-αの血清クリアランスより少なくとも約25%、少なくとも約50%、少なくとも約75%または少なくとも約90%低い。
本発明のPEG-修飾IFN-αの曲線下面積(AUC;hr×mg/mLとして表す)を図5、6または7に示す。
多数の態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチドは、分子量40 kDaの分岐鎖状PEG分子に結合しているインターフェロン-α2aと実質的に同様の薬物動態プロファイル(例えば、AUCによって記載する)を有する。従って、例えば、本発明のPEG-修飾IFN-αの180μgの48週の期間にわたる週1回投与は、180μgのペガシス(登録商標)の48週の期間にわたる週1回投与と同じ薬物動態プロファイルを生ずる。
PEG-修飾IFN-αの抗ウイルスおよび抗-増殖性
いくつかの態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチド(またはペグ化IFN-αポリペプチドを含む本発明のIFNポリペプチド集団)は、ペガシス(登録商標)Peg-インターフェロン-α2aより少なくとも5倍大きい抗ウイルス活性を示す。いくつかの態様において、本発明のモノペグ化IFN-α分子または集団は、ペガシス(登録商標)Peg-インターフェロン-α2aより少なくとも5倍大きい、少なくとも10倍大きい、少なくとも15倍大きいまたは少なくとも20倍大きい抗ウイルス活性を示す。いくつかの態様において、本発明のモノペグ化CIFN分子または集団は、ペガシス(登録商標)Peg-インターフェロン-α2aより少なくとも5倍大きい、少なくとも10倍大きい、少なくとも15倍大きいまたは少なくとも20倍大きい抗ウイルス活性を示す。抗ウイルス活性の比較の基礎は、実施例1に記載されているMDBK/VSVアッセイを含むが、これらに限定されない任意の既知のアッセイであってもよい。
いくつかの態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチド(またはペグ化IFN-αポリペプチドを含む本発明のIFNポリペプチド集団)は、ペガシス(登録商標)Peg-インターフェロン-α2aより少なくとも5倍大きい抗ウイルス活性を示す。いくつかの態様において、本発明のモノペグ化IFN-α分子または集団は、ペガシス(登録商標)Peg-インターフェロン-α2aより少なくとも5倍大きい、少なくとも10倍大きい、少なくとも15倍大きいまたは少なくとも20倍大きい抗ウイルス活性を示す。いくつかの態様において、本発明のモノペグ化CIFN分子または集団は、ペガシス(登録商標)Peg-インターフェロン-α2aより少なくとも5倍大きい、少なくとも10倍大きい、少なくとも15倍大きいまたは少なくとも20倍大きい抗ウイルス活性を示す。抗ウイルス活性の比較の基礎は、実施例1に記載されているMDBK/VSVアッセイを含むが、これらに限定されない任意の既知のアッセイであってもよい。
いくつかの態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチド(またはペグ化IFN-αポリペプチドを含む本発明のIFNポリペプチド集団)は、親の(非-ペグ化)IFN-αポリペプチドの抗ウイルス活性の少なくとも約5%、少なくとも約7%、少なくとも約10%、少なくとも約12%、少なくとも約15%もしくは少なくとも約20%またはそれ以上を保持する。いくつかの態様において、本発明のPEG-アルファコン-1分子は、インファーゲン(登録商標)アルファコン-1の抗ウイルス活性の少なくとも約5%、少なくとも約7%、少なくとも約10%、少なくとも約12%、少なくとも約15%もしくは少なくとも約20%またはそれ以上を保持する。。抗ウイルス活性の比較の基礎は、実施例1に記載されているMDBK/VSVアッセイを含むが、これらに限定されない任意の既知のアッセイであってもよい。
いくつかの態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチド(またはペグ化IFN-αポリペプチドを含む本発明のIFNポリペプチド集団)は、ペガシス(登録商標)Peg-インターフェロン-α2aより少なくとも5倍大きい抗-増殖活性を示す。いくつかの態様において、本発明のモノペグ化IFN-α分子または集団は、ペガシス(登録商標)Peg-インターフェロン-α2aより少なくとも5倍大きい、少なくとも10倍大きい、少なくとも15倍大きいまたは少なくとも20倍大きい抗-増殖活性を示す。いくつかの態様において、本発明のモノペグ化CIFN分子または集団は、ペガシス(登録商標)Peg-インターフェロン-α2aより少なくとも5倍大きい、少なくとも10倍大きい、少なくとも15倍大きいまたは少なくとも20倍大きい抗-増殖活性を示す。抗-増殖活性の比較の基礎は、実施例1に記載されているDaudi細胞アッセイを含むが、これらに限定されない任意の既知のアッセイであってもよい。
製剤
上記の組成物は、既知の試薬および方法を使用して製剤化することができる。組成物は、薬学的に許容されうる賦形剤と共に製剤に提供される。多種多様の薬学的に許容されうる賦形剤が当技術分野において既知であり、本明細書において詳細に考察する必要はない。薬学的に許容されうる賦形剤は、例えば、A. Gennaro(2000年)「Remington: The Science and Practice of Pharmacy」、第20版、Lippincott、Williams&Wilkins;薬学的剤形および薬物送達システム(Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems)(1999年)H. C. Anselら編、第7版、Lippincott、Williams&Wilkinsおよび薬学的賦形剤ハンドブック(Handbook of Pharmaceutical Excipients)(2000年) A. H. Kibbeら編、第3版Amer. Pharmaceutical Assoc.を含む種順の文献に十分に記載されている。
上記の組成物は、既知の試薬および方法を使用して製剤化することができる。組成物は、薬学的に許容されうる賦形剤と共に製剤に提供される。多種多様の薬学的に許容されうる賦形剤が当技術分野において既知であり、本明細書において詳細に考察する必要はない。薬学的に許容されうる賦形剤は、例えば、A. Gennaro(2000年)「Remington: The Science and Practice of Pharmacy」、第20版、Lippincott、Williams&Wilkins;薬学的剤形および薬物送達システム(Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems)(1999年)H. C. Anselら編、第7版、Lippincott、Williams&Wilkinsおよび薬学的賦形剤ハンドブック(Handbook of Pharmaceutical Excipients)(2000年) A. H. Kibbeら編、第3版Amer. Pharmaceutical Assoc.を含む種順の文献に十分に記載されている。
基剤、アジュバント、担体または希釈剤などの薬学的に許容されうる賦形剤は容易に利用可能である。さらに、pH調節および緩衝剤、張度調節剤、安定剤、湿潤剤等などの薬学的に許容されうる補助物質も容易に利用可能である。
いくつかの態様において、ペグ化IFN-αは水性緩衝液中で製剤化される。好適な水性緩衝液には、5 mMから100 mMまで強度が異なる酢酸、コハク酸、クエン酸およびリン酸緩衝液が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの態様において、水性緩衝液は、等張液を提供する試薬を含む。このような試薬には、塩化ナトリウムおよび糖、例えば、マンニトール、デキストロース、スクロース等が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの態様において、水性緩衝液は、ポリソルベート20または80などの非-イオン性界面活性剤をさらに含む。選択的に、製剤は保存剤をさらに含んでもよい。好適な保存剤には、ベンジルアルコール、フェノール、クロロブタノール、塩化ベンザルコニウム等が挙げられるが、これらに限定されない。多数の場合において、製剤は2〜8℃において保存される。製剤は凍結乾燥されてもよく、この場合には、製剤は、一般に、スクロース、トレハロース、ラクトース、マルトース、マンニトール等などの抗凍結剤を含む。凍結乾燥製剤は、室温においても長期間保存することができる。
本発明の方法において、作用剤は、望ましい治療効果を生じることができる任意の便利な手段を使用して宿主に投与することができる。従って、薬剤は、治療的投与のための種々の製剤に組み入れられてもよい。さらに特に、本発明の薬剤は、適当な薬学的に許容されうる担体または希釈剤と組み合わせることによって薬学的組成物に製剤化することができ、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、軟膏、溶液、坐剤、注射剤、吸入剤およびエアゾールなどの固体、半-固体、液体または気体の形態の製剤に製剤化することができる。
従って、薬剤の投与は、経口、口腔内、直腸、非経口、腹腔内、皮内、経皮、くも膜下腔内(intracheal)等を含む種々の方法で実施することができる。
薬学的剤形において、薬剤は薬学的に許容されうる塩の形態で投与されても、または単独もしくは他の薬学的に活性な化合物と適当な関連状態でおよび組み合わせて使用してもよい。以下の方法および賦形剤は例示的にすぎず、限定するものではない。
経口製剤については、薬剤は、単独または錠剤、粉末、顆粒またはカプセルを製造するための適当な添加剤、例えば、ラクトース、マンニトール、トウモロコシデンプンまたはジャガイモデンプンなどの従来の添加剤;結晶セルロース、セルロース誘導体、アカシア、トウモロコシデンプンまたはゼラチンなどの結合剤;トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプンまたはカルボキシメチルセルロースナトリウムなどの崩壊剤;タルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤および望ましい場合には、緩衝剤、湿潤剤、保存剤および矯味矯臭剤と組み合わせて使用することができる。
薬剤は、植物オイルまたは他の同様のオイル、合成脂肪酸グリセリド、高級脂肪酸またはプロピレングリコールのエステルなどの水性または非水性溶媒に、望ましい場合には、溶解剤、等張剤、懸濁化剤、乳化剤、安定剤および保存剤などの従来の添加剤と共にそれらを溶解、懸濁または乳化することによって注射用製剤に製剤化することができる。
さらに、薬剤は、乳化基剤または水溶性基剤などの種々の基剤と混合することによって坐剤に製造することができる。本発明の化合物は、坐剤により直腸投与することができる。坐剤は、体温で溶けるが、室温において固化しているカカオ脂、カーボワックスおよびポリエチレングリコールなどの基剤を含んでもよい。
各投与単位、例えば、ティースプーン、テーブルスプーン、錠剤または坐剤が1種以上の阻害剤を含有する所定の量の組成物を含有するシロップ、エリキシルおよび坐剤などの経口または直腸投与のための単位剤形を提供することができる。同様に、注射または静脈内投与のための単位剤形は、滅菌水、通常の生理食塩液または別の薬学的に許容されうる担体の溶液として組成物中に阻害剤を含んでもよい。
本明細書において使用する「単位剤形」という用語は、ヒトおよび動物被験体のための単位投与として好適な物理的に別個の単位であって、各単位は、薬学的に許容されうる希釈剤、担体または基剤と関連して、望ましい影響を生じるのに十分な量が算出されている所定の量の本発明の化合物を含有する単位をいう。本発明の新規単位剤形の仕様は、使用する特定の化合物および達成される影響並びに宿主において各化合物に関連する薬物動力学に依存する。
本発明のPEG-修飾IFN-αの有効投与量は、投与あたり約50μg〜約300μgまたは約90〜約180μgの範囲である。本発明のPEG-修飾IFN-αの有効投与量は、投与あたり0.5μg/kg体重〜3.5μg/kg体重の範囲である。
肝炎ウイルス感染症を治療する方法
本発明は、肝炎ウイルス感染症を治療する方法を提供する。本発明の方法は、一般に、個人に本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチドの有効量を投与することに関係する。
本発明は、肝炎ウイルス感染症を治療する方法を提供する。本発明の方法は、一般に、個人に本発明のPEG-修飾IFN-αポリペプチドの有効量を投与することに関係する。
いくつかの態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αの「有効量」は、投与療法の開始から約12時間〜約48時間、約48時間〜約3日、約3日〜約7日、約7日〜約2週、約2週〜約4週または約4週〜約8週、約8週〜約12週、約12週〜約16週、約16週〜約24週または約24週〜約48週の期間以内に個人の血清のウイルス価の1.5-log、2-log、2.5-log、3-log、3.5-log、4-log、4.5-logまたは5-logの低下を生ずるのに有効である量である。
慢性C型肝炎患者は、一般に、循環液中のウイルスが105〜107ゲノムコピー/mlのレベルである。本発明のPEG-修飾IFN-αの有効な量は、HCV価を血清1ミリリッターあたり約5×104〜約105、約104〜約5×104、または約5×103〜104ゲノムコピーに低下するのに有効な量である。
いくつかの態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αの有効な量は、投与療法の開始から約12時間〜約48時間または約16時間〜約24時間の期間以内にHCV価を血清1ミリリッターあたり約5×104〜約105、約104〜約5×104、または約5×103〜104ゲノムコピーに低下するのに有効な量である。
いくつかの態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αの有効な量は、ウイルス価を検出不可能なレベル、例えば、約1000〜約5000、約500〜約1000または約100〜約500ゲノムコピー/血清1 mLに低下するのに有効な量である。いくつかの態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αの有効な量は、ウイルス負荷を100ゲノムコピー/血清1mL未満に低下するのに有効な量である。
いくつかの態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αの有効な量は、持続的なウイルス応答を達成する、例えば、検出可能なHCV RNA(例えば、血清1 mLあたり約500未満、約400未満、約200未満または約100未満のゲノムコピー)が、治療中止後少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも約5ヶ月またはさらに好ましくは少なくとも6ヶ月の期間の間患者の血清中に見られない有効な量である。
本発明のPEG-修飾IFN-αは、血清中でPEG-修飾IFN-αの血清濃度を提供する。本発明のPEG-修飾IFN-αの血清濃度は、約24時間〜約48時間、約2日〜約4日、約4日〜約7日、約1週〜約2週、約2週〜約4週、約4週〜約6週、約6週〜約8週、約8週〜約12週、約12週〜約16週、約16週〜約24週または約24週〜約48週の期間の間維持される。
いくつかの態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αは、患者に耐容されうる最大レベルまたは最大レベル付近のPEG-修飾IFN-αの血清濃度を提供する。達成される血清濃度は、約10〜約1000、約10〜約500、約20〜約250、約30〜約100または約50〜約75国際単位(IU)/mlの範囲内である。血清濃度は、約24時間〜約48時間、約2日〜約4日、約4日〜約7日、約1週〜約2週、約2週〜約4週、約4週〜約6週、約6週〜約8週、約8週〜約12週、約12週〜約16週、約16週〜約24週または約24週〜約48週の期間の間維持される。
いくつかの態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αは、最大耐量(MTD)の約65%〜約70%、約70%〜約75%、約75%〜約80%、約80%〜約85%、約85%〜約90%、約90%〜約95%または約95%〜約100%である本発明のPEG-修飾IFN-αの血清濃度を達成し、維持するのに有効な量が投与される。従って、投与療法の開始から約6時間〜約12時間、約12時間〜約24時間または約24時間〜約48時間の期間内において、最大耐量(MTD)の約65%〜約70%、約70%〜約75%、約75%〜約80%、約80%〜約85%、約85%〜約90%、約90%〜約95%または約95%〜約100%である本発明のPEG-修飾IFN-αの血清濃度を達成する。達成された血清濃度は、約7日〜約2週、約2週〜約4週、約4週〜約6週、約6週〜約8週、約8週〜約12週、約12週〜約16週、約16週〜約24週または約24週〜約48週の期間の間維持される。
PEG-修飾IFN-αの投与量は、約50μg〜約300μg、例えば、約50μg〜約70μg、約70μg〜約90μg、約90μg〜約100μg、約100μg〜約120μg、約120μg〜約150μg、約150μg〜約170μg、約170μg〜約200μg、約200μg〜約230μg、約230μg〜約270μgまたは約270μg〜約300μgの範囲内である。
投与されるPEG-修飾IFN-αの量は、上記のようにマイクログラムで表される。または、用量は活性のUnitまたは国際単位(IU)としても表される。UnitまたはIUは、適当な細胞系統(例えば、ヒト肺癌細胞系統、A549;HEP2/C等)の感染後、好適なウイルス(例えば、心内膜心筋炎ウイルス(EMC)、水疱性口内炎ウイルス、セムリキ森林熱ウイルス)の細胞変性作用をインターフェロンが阻害する能力としてインビトロにおいて測定される。抗ウイルス活性は、WHOによって供給されるヒトインターフェロンαなどの基準の標準に対して測定される。このような方法は、以下を含む数多くの参照文献に詳細に記載されている:Familletti, P. C.、Rubinstein, SおよびPestka, S. (1981)「A convenient and rapid cytopathic effect assay for interferon」、Methods in Enzymol、78巻(S. Peska編)、Academic Press、New Yorkページ387〜394。
いくつかの態様において、本発明は、肝炎ウイルス感染症を治療する方法であって、ウイルス負荷を低下するのに有効な量の本発明のPEG-修飾IFN-αを投与することに関係する方法を提供する。
本発明のPEG-修飾IFN-αは、約24時間〜約48時間、約2日〜約4日、約4日〜約7日、約1週〜約2週、約2週〜約4週、約4週〜約6週、約6週〜約8週、約8週〜約12週、約12週〜約16週、約16週〜約24週または約24週〜約48週の期間の間、毎日、週2回、週1回、2週に1回または週3回投与される。
特定の態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αは、約2週〜約4週、約4週〜約6週、約6週〜約8週、約8週〜約12週、約12週〜約16週、約16週〜約24週または約24週〜約48週の期間の間、週1回投与される。
いくつかの態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αは、約2週〜約4週、約4週〜約6週、約6週〜約8週、約8週〜約12週、約12週〜約16週、約16週〜約24週または約24週〜約48週の期間の間、1週あたり約45μg〜約270μgまたは約180μgまたは約120μgの用量が皮下投与される。毎週投与は、1回大量注射またはポンプ-制御式持続注入システムによって送達することができる。
いくつかの態様において、本発明のPEG-修飾IFN-αは併用療法で投与され、例えば、別の抗ウイルス剤または他の治療剤を:(1)実質的に同時に、別個の製剤で;(2)実質的に同時に、同じ製剤で;または(3)別個の製剤で、別の時間に投与する。併用療法は以下に詳細に考察されている。
併用療法
いくつかの態様において、本発明は、本発明の組成物と、IFN-γおよび/またはリバビリンなどの追加の治療剤の組成物を投与する段階を含む併用療法を提供する。
いくつかの態様において、本発明は、本発明の組成物と、IFN-γおよび/またはリバビリンなどの追加の治療剤の組成物を投与する段階を含む併用療法を提供する。
いくつかの態様において、追加の治療剤は、PEG-修飾IFN-αによる全治療経過中および一致する治療期間の開始時と終了時に投与される。他の態様において、追加の治療剤は、PEG-修飾IFN-αの治療期間と重複している治療期間に投与され、例えば、追加の治療剤による治療はPEG-修飾IFN-α治療が開始する前に開始し、PEG-修飾IFN-α治療が終了する前に終了する;追加の治療剤による治療はPEG-修飾IFN-α治療が開始した後に開始し、IFN-α治療が終了した後に終了する;追加の治療剤による治療はPEG-修飾IFN-α治療が開始した後に開始し、PEG-修飾IFN-α治療が終了する前に終了する;または追加の治療剤による治療はPEG-修飾IFN-α治療が開始する前に開始し、PEG-修飾IFN-α治療が終了した後に終了する。
さらに他の態様において、追加の治療剤は、PEG-修飾IFN-α治療が開始する前に投与され、PEG-修飾IFN-α治療が開始されたら終了し、例えば、追加の治療剤は「初回抗原刺激」投与療法に使用される。
リバビリンおよび他の抗ウイルス剤
ICN Pharmaceuticals, Inc.、Costa Mesa、Calif.社製のリバビリン、1-β-D-リボフラノシル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドはMerck Index、化合物番号8199、第11版に記載されている。その製造および製剤は米国特許第4,211,771号に記載されている。本発明は、リバビリンの誘導体の用途も考慮している(例えば、米国特許第6,277,830号を参照されたい)。リバビリンは、1日あたり約400、約800または約1200 mgの用量が経口投与される。
ICN Pharmaceuticals, Inc.、Costa Mesa、Calif.社製のリバビリン、1-β-D-リボフラノシル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドはMerck Index、化合物番号8199、第11版に記載されている。その製造および製剤は米国特許第4,211,771号に記載されている。本発明は、リバビリンの誘導体の用途も考慮している(例えば、米国特許第6,277,830号を参照されたい)。リバビリンは、1日あたり約400、約800または約1200 mgの用量が経口投与される。
他の抗ウイルス剤は本発明の治療法において送達することができる。例えば、イノシンモノホスフェートデヒドロゲンナーゼ(IMPDH)を阻害する化合物は、直接的な抗ウイルス活性を発揮する可能性を有しており、このような化合物は、本明細書に記載するIFN-α組成物と併用して投与することができる。C型肝炎NS3プロテアーゼの効果的な阻害剤である薬物は、本明細書に記載するIFN-α組成物と併用して投与することができる。C型肝炎NS3プロテアーゼ阻害剤はウイルスの複製を阻害する。HCV NS3ヘリカーゼの阻害剤などの他の薬剤も併用治療の興味深い薬物であり、本明細書に記載する併用治療への用途が考慮される。ヘプタザイム(Heptazyme)(商標) などのリボザイムおよびHCVタンパク質配列に相補的であり、ウイルスのコアタンパク質の発現を阻害するホスホロチオエートオリゴヌクレオチドも本明細書に記載する併用治療において使用するのに好適である。また、エナンチオマーを含むリバビリンの好適なアナログおよびザダキシン(Zadaxin)(登録商標)などの免疫増強剤も本明細書に記載する併用治療に使用するのに好適である。
治療の有効性の判定
本発明の方法は肝炎ウイルス感染症、特にHCV感染症を治療する際に有効であるかどうかは、ウイルス負荷を測定することによってまたは肝線維症を含むが、これらに限定されないHCV感染症に関連するパラメーターを測定することによって判定することができる。
本発明の方法は肝炎ウイルス感染症、特にHCV感染症を治療する際に有効であるかどうかは、ウイルス負荷を測定することによってまたは肝線維症を含むが、これらに限定されないHCV感染症に関連するパラメーターを測定することによって判定することができる。
ウイルス負荷は、血清中のウイルス価またはレベルを測定することによって測定することができる。これらの方法には、定量的ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および分岐DNA(bDNA)試験が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、HCV RNAのウイルス負荷(ウイルス価)を測定する定量アッセイが開発されている。定量的逆転写PCR(RT-PCR)(Amplicor HCV Monitor(商標)、Roche Molecular Systems、New Jersey)および分岐DNA(デオキシリボ核酸)シグナル増幅アッセイ(Quantiplex(商標)HCV RNA Assay(bDNA)、Chiron Corp.、Emeryville、California)を含む、多数のこのようなアッセイが市販品を利用可能である。例えば、Gretchら(1995) Ann. Intern. Med. 123:321-329を参照されたい。
上記のように、本発明の方法が肝炎ウイルス感染症、例えば、HCV感染症を治療する際に有効であるかどうかは、肝線維症などの肝炎ウイルス感染症に関連するパラメーターを測定することによって判定することができる。肝線維症の減少は、肝生検試料を分析することによって判定される。肝生検の分析は、2つの主要な要素:重症度および進行中の疾患の活動の測定値としての「グレード」によって評価される壊死炎症並びに長期疾患の進行を反映する「ステージ」によって評価される線維症の病変および実質または血管の再構築の評価を含む。例えば、Brunt(2000) Hepatol. 31: 241-246およびMETAVIR(1994) Hepatology 20: 15-20を参照されたい。肝生検の分析に基づいて、スコアが割り付けられる。線維症の程度および重症度の定量的な評価を提供する数多くの標準的な判定システムが存在する。これらには、METAVIR、Knodell、Scheuer、LudwigおよびIshak判定システムが挙げられる。
肝線維症の血清マーカーも、本発明の治療方法の有効性の指標として測定することができる。肝線維症の血清マーカーには、ヒアルロン酸塩、N-末端プロコラーゲンIIIペプチド、IV型コラーゲンの7Sドメイン、C-末端プロコラーゲンIペプチドおよびラミニンが挙げられるが、これらに限定されない。肝線維症の追加の生化学的マーカーには、α-2-マクログロブリン、ヘパトグロビン、γグロブリン、アポリポタンパク質Aおよびγグルタミルトランスペプチダーゼが挙げられる。
限定するものではない一例として、血清アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)レベルを、標準的なアッセイを使用して測定する。一般に、血清1ミリリッターあたり約45国際単位未満のALTレベルは正常と考えられる。いくつかの態様において、IFN-αの有効な量は、ALTレベルを約45 IU/血清1 ml未満に低下するのに有効な量である。
治療に好適な被験者
肝炎ウイルス(例えば、HAV、HBV、HCV、デルタ等)、特にHCVに感染していると臨床的に診断されている個人は、本発明の方法による治療に好適である。HCVに感染している個人は、血液中にHCV RNAを有するおよび/または血清中に抗-HCV抗体を有すると同定される。このような個人には、未治療の個人(例えば、以前にHCVの治療を受けた経験がない個人、特に以前にIFN-αに基づいた治療またはリバビリンに基づいた治療を受けた経験のない個人)および以前のHCV治療が失敗した個人(「治療失敗」患者)が含まれる。治療失敗患者には、不-応答患者(例えば、以前のHCV治療、特に単一の形態のIFN-αを使用した以前のIFN-α単独療法によってHCV価が有意にまたは十分に低下しなかった個人)および再燃患者(例えば、以前にHCVの治療(特に、単一の形態のIFN-αを使用した以前のIFN-α単独療法)を受け、HCV価が有意に低下し、その後増加した個人)が含まれる。
肝炎ウイルス(例えば、HAV、HBV、HCV、デルタ等)、特にHCVに感染していると臨床的に診断されている個人は、本発明の方法による治療に好適である。HCVに感染している個人は、血液中にHCV RNAを有するおよび/または血清中に抗-HCV抗体を有すると同定される。このような個人には、未治療の個人(例えば、以前にHCVの治療を受けた経験がない個人、特に以前にIFN-αに基づいた治療またはリバビリンに基づいた治療を受けた経験のない個人)および以前のHCV治療が失敗した個人(「治療失敗」患者)が含まれる。治療失敗患者には、不-応答患者(例えば、以前のHCV治療、特に単一の形態のIFN-αを使用した以前のIFN-α単独療法によってHCV価が有意にまたは十分に低下しなかった個人)および再燃患者(例えば、以前にHCVの治療(特に、単一の形態のIFN-αを使用した以前のIFN-α単独療法)を受け、HCV価が有意に低下し、その後増加した個人)が含まれる。
関心対象の特定の態様において、個人は、血清1ミリリッターあたり少なくとも約105、少なくとも約5×105または少なくとも約106のゲノムコピーのHCV価を有する。患者は、任意のHCV遺伝子型(1aおよび1bを含む遺伝子型1、2、3、4、6、7、8、9等並びにサブタイプ(例えば、2a、2b、3a等))、特にHCV遺伝子型1並びに特定のHCVサブタイプおよび疑似種などの治療が困難な遺伝子型が感染していてもよい。
慢性HCV感染症により重症線維症もしくは早期線維症(代償性(non-decompensated)、チャイルド-ピュークラスA以下)またはさらに進行性の肝硬変(非代償性、チャイルド-ピュークラスBまたはC)を示し、IFN-αに基づいた療法による以前の抗ウイルス治療にもかかわらずウイルス血症であるまたはIFN-αに基づいた療法に耐用できないまたはこのような療法の禁忌症のあるHCV-陽性個人も興味深い。関心対象の特定の態様において、METAVIR判定システムによりステージ3または4の肝線維症のHCV-陽性個人は本発明の方法による治療に好適である。他の態様において、本発明の方法による治療に好適な個人は、肝臓移植を待っている個人を含むかなり進行した肝硬変患者を含む、臨床発現を有する非代償性肝硬変患者である。さらに他の態様において、本発明の方法による治療に好適な個人は、早期線維症患者を含む軽度の線維症患者(METAVIR、LudwigおよびScheuer判定システムでステージ1および2;またはIshak判定システムでステージ1、2または3)を含む。
ある態様において、HCV患者を治療する際に使用する薬物療法の具体的な治療法は、初期ウイルス負荷、患者のHCV感染症の遺伝子型、患者の抗ウイルス治療歴、肝臓の履歴および/または患者の肝線維症のステージなどの、患者が示すある疾患パラメーターにより選択される。一態様において、本発明は、(1)3または4のKnodellスコアによって測定される進行性または重症ステージの肝線維症を有する患者を同定する段階と、次いで(2)約24週〜約60週または約30週〜約1年または約36週〜約50週または約40週〜約48週または少なくとも約24週または少なくとも約30週または少なくとも約36週または少なくとも約40週または少なくとも約48週または少なくとも約60週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)3または4のKnodellスコアによって測定される進行性または重症ステージの肝線維症を有する患者を同定する段階と、次いで(2)約40週〜約50週または約48週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV遺伝子型1感染症および患者の血清1mlあたり2百万を超えるウイルスゲノムコピーの初期ウイルス負荷を有する患者を同定する段階と、次いで(2) 約24週〜約60週または約30週〜約1年または約36週〜約50週または約40週〜約48週または少なくとも約24週または少なくとも約30週または少なくとも約36週または少なくとも約40週または少なくとも約48週または少なくとも約60週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV遺伝子型1感染症および患者の血清1mlあたり2百万を超えるウイルスゲノムコピーの初期ウイルス負荷を有する患者を同定する段階と、次いで(2)約40週〜約50週または少なくとも約48週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV遺伝子型1感染症および患者の血清1mlあたり2百万を超えるウイルスゲノムコピーの初期ウイルス負荷および0、1または2のKnodellスコアによって測定される肝線維症が認められないまたは早期ステージの肝線維症を有する患者を同定する段階と、次いで(2)約24週〜約60週または約30週〜約1年または約36週〜約50週または約40週〜約48週または少なくとも約24週または少なくとも約30週または少なくとも約36週または少なくとも約40週または少なくとも約48週または少なくとも約60週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV遺伝子型1感染症および患者の血清1mlあたり2百万を超えるウイルスゲノムコピーの初期ウイルス負荷および0、1または2のKnodellスコアによって測定される肝線維症が認められないまたは早期ステージの肝線維症を有する患者を同定する段階と、次いで(2)約40週〜約50週または少なくとも約48週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV遺伝子型1感染症および患者の血清1mlあたり2百万以下のウイルスゲノムコピーの初期ウイルス負荷を有する患者を同定する段階と、次いで(2)約20週〜約50週または約24週〜約48週または約30週〜約40週または最高約20週または最高約24週または最高約30週または最高約36週または最高約48週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV遺伝子型1感染症および患者の血清1mlあたり2百万以下のウイルスゲノムコピーの初期ウイルス負荷を有する患者を同定する段階と、次いで(2)約20週〜約24週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV遺伝子型1感染症および患者の血清1mlあたり2百万以下のウイルスゲノムコピーの初期ウイルス負荷を有する患者を同定する段階と、次いで(2)約24週〜約48週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV遺伝子型2または3感染症を有する患者を同定する段階と、次いで(2)約24週〜約60週または約30週〜約1年または約36週〜約50週または約40週〜約48週または少なくとも約24週または少なくとも約30週または少なくとも約36週または少なくとも約40週または少なくとも約48週または少なくとも約60週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV遺伝子型2または3感染症を有する患者を同定する段階と、次いで(2) 約20週〜約50週または約24週〜約48週または約30週〜約40週または最高約20週または最高約24週または最高約30週または最高約36週または最高約48週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV遺伝子型2または3感染症を有する患者を同定する段階と、次いで(2) 約20週〜約24週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV遺伝子型2または3感染症を有する患者を同定する段階と、次いで(2) 少なくとも約24週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV遺伝子型4感染症を有する患者を同定する段階と、次いで(2)約24週〜約60週または約30週〜約1年または約36週〜約50週または約40週〜約48週または少なくとも約24週または少なくとも約30週または少なくとも約36週または少なくとも約40週または少なくとも約48週または少なくとも約60週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV遺伝子型5、6、7、8および9のいずれかによって特徴づけられるHCV感染症を有する患者を同定する段階と、次いで(2) 約20週〜約50週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV遺伝子型5、6、7、8および9のいずれかによって特徴づけられるHCV感染症を有する患者を同定する段階と、次いで(2) 少なくとも約24週〜最高約48週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)遺伝子型1のHCV感染症を有する抗ウイルス治療による未治療の患者を同定する段階と、次いで(2) 約24週〜約48週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)遺伝子型1のHCV感染症を有する抗ウイルス治療による未治療の患者を同定する段階と、次いで(2) 約48週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)遺伝子型1のHCV感染症および2百万を超えるHCV RNAゲノム/血清1mlの初期ウイルス負荷を有する抗ウイルス治療による未治療の患者を同定する段階と、次いで(2) 約48週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)遺伝子型1のHCV感染症および2百万以下のHCV RNAゲノム/血清1mlの初期ウイルス負荷を有する抗ウイルス治療による未治療の患者を同定する段階と、次いで(2) 約24週〜約48週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)遺伝子型2または3のHCV感染症を有する抗ウイルス治療による未治療の患者を同定する段階と、次いで(2) 約12週〜約24週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)遺伝子型4のHCV感染症を有する抗ウイルス治療による未治療の患者を同定する段階と、次いで(2) 約48週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV感染症を有し、抗ウイルス治療に失敗した患者および早期治療経過の患者を同定する段階と、次いで(2) 約24週〜約60週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV感染症を有し、IFN-α療法に失敗した患者および早期治療経過の患者を同定する段階と、次いで(2) 約24週〜約60週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV感染症を有し、IFN-α2aまたは2b療法に失敗した患者および早期治療経過の患者を同定する段階と、次いで(2) 約24週〜約60週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV感染症を有し、ペガシス(登録商標)ペグインターフェロンα-2aまたはPEG-イントロン(登録商標)ペグインターフェロンα2b療法に失敗した患者および早期治療経過の患者を同定する段階と、次いで(2) 約24週〜約60週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV感染症を有し、コンセンサスインターフェロン療法に失敗した患者および早期治療経過の患者を同定する段階と、次いで(2) 約24週〜約60週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)遺伝子型2または3のHCV感染症を有し、IFN-α療法の早期治療経過に応答した後再燃した患者を同定する段階と、次いで(2) 約24週〜約48週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)遺伝子型1または4のHCV感染症を有し、IFN-α療法の早期治療経過に応答した後再燃した患者を同定する段階と、次いで(2) 約48週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、(1)HCV感染症を有し、IFN-α療法の早期治療経過に応答しなかった患者を同定する段階と、次いで(2) 約48週〜約60週の期間の間本発明のPEG-修飾IFN-αの治療的に有効な量を患者に投与する段階とを含むHCV感染症を治療する方法を提供する。
上記の疾患のパラメーターおよび/または患者の他の特徴に合わせた方法の各々に関連して、本発明は、PEG-修飾IFN-α療法の望ましい治療経過期間中に治療的に有効な量のリバビリンを患者に同時投与することも考慮している。一態様において、本発明の方法は、1日あたり約800〜約1200 mgのリバビリンを患者に経口投与により同時投与する段階を含み、1日量は、選択的に、PEG-修飾IFN-α療法の望ましい治療経過のために1日あたり2回の投与に分割する。別の態様において、本発明の方法は、PEG-修飾IFN-α療法の望ましい治療経過の期間中に(a)患者が体重75 kg未満である場合には1日あたり1000 mgのリバビリンまたは(b)患者が体重75 kg以上である場合には1日あたり1200 mgのリバビリンを経口投与により患者に同時投与する段階を含み、1日量は選択的に1日あたり2回の投与に分割する。
キット
本発明のPEG-修飾IFN-αの、例えば、経口投与または注射用投与の単位用量のキットを提供する。このようなキットでは、単位用量を含有する容器以外に、肝炎を治療する際の薬物の使用および付随する利点を記載する情報提供のための添付文書が存在する。
本発明のPEG-修飾IFN-αの、例えば、経口投与または注射用投与の単位用量のキットを提供する。このようなキットでは、単位用量を含有する容器以外に、肝炎を治療する際の薬物の使用および付随する利点を記載する情報提供のための添付文書が存在する。
いくつかの態様において、本発明のキットは、本発明のPEG-修飾IFN-αの単位用量および薬学的に許容されうる賦形剤を含む溶液を含む容器と、1週間に1回単位用量を投与するための取り扱い説明書を含む。取扱説明書は、容器に貼り付けたラベルに印刷されていても、または容器に添付の添付文書であってもよい。
実施例
以下の実施例は、本発明を製造し、使用する方法の完全な開示および説明を当業者に提供するために記載されており、本発明者らが本発明と考える範囲を限定する意図のものではく、以下の実験が実施される全てまたは唯一の実験であることを示す意図のものではない。使用する数字(例えば、量、温度等)に関して正確さを確実にする努力を払ったが、若干の実験誤差および偏差を斟酌するべきである。特に示さない限り、部は重量部であり、分子量は重量平均分子量であり、温度はセ氏度であり、圧力は大気圧または大気圧付近である。
以下の実施例は、本発明を製造し、使用する方法の完全な開示および説明を当業者に提供するために記載されており、本発明者らが本発明と考える範囲を限定する意図のものではく、以下の実験が実施される全てまたは唯一の実験であることを示す意図のものではない。使用する数字(例えば、量、温度等)に関して正確さを確実にする努力を払ったが、若干の実験誤差および偏差を斟酌するべきである。特に示さない限り、部は重量部であり、分子量は重量平均分子量であり、温度はセ氏度であり、圧力は大気圧または大気圧付近である。
実施例1:PEG-修飾CIFNの製造および薬理学的特徴
概要
100 mM塩化ナトリウムを含有する20 mMリン酸ナトリウム緩衝液に加えたCIFN(タンパク質の約1/3をN-ブロック変種として有する、3 mg/ml)を、直鎖状の30 kDa MPEGのスクシンイミドプロピオニル誘導体(mSPA 30K PEG)の2倍過剰モルで20℃において1時間処理した。粗混合物は、SECで分析したとき、モノペグ化生成物は混合物の〜52%を占めることを示した。主要な分画を陽イオン交換カラムで精製して、純度〜97%以上のモノペグ化CIFNを提供した。この物質(30 K MPEG-モノペグ化CIFN)は親CIFNの抗ウイルス活性のかなりの量を保持していた。
概要
100 mM塩化ナトリウムを含有する20 mMリン酸ナトリウム緩衝液に加えたCIFN(タンパク質の約1/3をN-ブロック変種として有する、3 mg/ml)を、直鎖状の30 kDa MPEGのスクシンイミドプロピオニル誘導体(mSPA 30K PEG)の2倍過剰モルで20℃において1時間処理した。粗混合物は、SECで分析したとき、モノペグ化生成物は混合物の〜52%を占めることを示した。主要な分画を陽イオン交換カラムで精製して、純度〜97%以上のモノペグ化CIFNを提供した。この物質(30 K MPEG-モノペグ化CIFN)は親CIFNの抗ウイルス活性のかなりの量を保持していた。
30 kD(直鎖状)メトキシポリエチレングリコールアルデヒドを12 kD(直鎖状)メトキシポリエチレングリコールアルデヒドと交換したことを除いて、米国特許第5,985,265号の実施例3に記載されている方法により、CIFNを30 kD(直鎖状)メトキシポリエチレングリコールアルデヒドでN-末端を修飾して、N-末端モノペグ化CIFN(30 K MPEG-α-アミノ-モノペグ化CIFN)を製造した。この物質(30 K MPEG-α-アミノ-モノペグ化CIFN)は親CIFNの抗ウイルス活性のかなりの量を保持していた。以下に記載するアシル化反応と異なり、N-末端誘導体化は、pH 4.0においてアルキル化を実施するために、8倍の過剰モルのメトキシPEG-プロピオンアルデヒドおよび還元剤としての水素化ホウ素ナトリウムを必要とする。
IFN受容体を豊富に発現するDaudi細胞を使用するインビトロにおける抗増殖活性モデルにおいて試験したとき、30 K MPEG-モノペグ化CIFNおよび30 K MPEG-α-アミノ-モノペグ化CIFNは、親分子(CIFN)の活性の実質的な保持を示し、Peg-インターフェロンα-2a(ペガシス(登録商標))より20〜30倍高い活性を示した。ラットにおけるインビボにおける薬物動態的挙動について30 K MPEG-モノペグ化CIFNおよび30 K MPEG-α-アミノ-モノペグ化CIFN化合物を試験した。両方のモノペグ化CIFN化合物は、予期しなかったことに、ペグ化インターフェロンα-2a(ペガシス(登録商標))と同様の循環プロファイルを示した。
材料と方法
CIFNおよびPEG
CIFNはAmgenが製造および精製し、最終生成物を0.2 mg/ml濃度の品質証明書付きの薬物物質として受け取った。スクシンイミドプロピオニルメトキシPEG(直鎖状30 kD)は、Shearwater Corporation、Huntsville、ALから研究用またはGMP物質として入手した。
CIFNおよびPEG
CIFNはAmgenが製造および精製し、最終生成物を0.2 mg/ml濃度の品質証明書付きの薬物物質として受け取った。スクシンイミドプロピオニルメトキシPEG(直鎖状30 kD)は、Shearwater Corporation、Huntsville、ALから研究用またはGMP物質として入手した。
ペグ化CIFNの小規模製造に使用する典型的なプロトコールを以下に提供する:
0.2 mg/ml濃度のバルクタンパク質(〜750 mg)に、0.038cm2の膜面積を使用する限外ろ過を実施した。次いで、100 mM塩化ナトリウムを含有し、pH 8.00に調節した25 mMリン酸ナトリウム緩衝液中でダイアフィルトレーションした。濃縮した物質をタンパク質濃度3 mg/mlに調節した。次いで、CIFN溶液を2倍の過剰モルのmSPA 30K PEG試薬と2 mM HCl中で混合し、21℃において1時間インキュベーションした。試薬の量に対して3倍の過剰モルのグリシンを添加して反応を停止した。次いで、反応混合物を50 mM酢酸ナトリウム、pH 4.5で10倍に希釈し、2.0 mg総タンパク質/樹脂1 mlの量をFractogelカラムにロードした。最初に、平衡緩衝液(50 mM酢酸ナトリウム、pH 4.5)でカラムを洗浄し、その後100 mM NaClを含有する50 mM酢酸緩衝液および250 mM NaClを含有する50 mM酢酸緩衝液で洗浄した。次いで、モノペグ化生成物に限外ろ過/ダイアフィルトレーション(UF/DF)を実施し、製剤化緩衝液(formulation buffer)(100 mM NaClを含有する25 mMリン酸ナトリウム、pH 7.0)で平衡にし、フィル-フィニッシュ(fill-finish)活性のための望ましい量に濃度を調節した。
PEG-修飾IFN-αの製造
種々のPEG-修飾CIFN製剤を製造した。30 kDa PEGでモノペグ化したこれらのCIFN製剤は、IM-002などの製品コードによってまたは場合によっては追加のプレフィックス、例えば、IM-396-002で以下に言及する。
種々のPEG-修飾CIFN製剤を製造した。30 kDa PEGでモノペグ化したこれらのCIFN製剤は、IM-002などの製品コードによってまたは場合によっては追加のプレフィックス、例えば、IM-396-002で以下に言及する。
製剤1(IM-002):3.02mg/mlの濃度の精製コンセンサスα-インターフェロン[溶液A(100 mM NaClを含有するpH 7.0の25 mMリン酸ナトリウム緩衝液)に加えたタンパク質を、最終pH 6.5を提供するように十分量の100 mMリン酸ナトリウム緩衝液で希釈することによって調製]を5:1のモル比のSPA-直鎖状30 kD mPEGで、pH 6.5、周囲温度において5.5時間処理した。モノペグ化生成物の混合物は、SECクロマトグラフィーでアッセイしたとき、粗混合物の47.0%を占めた。この実験は生理的条件に近い状況で実施した。反応条件および早期のベンチスケール物質の試料の生成物の抗ウイルス活性を表1および2に要約する。早期の小規模性生物で得られる予備的な抗増殖活性を表3に要約する。
製剤2(IM-003):2.73 mg/mlの濃度のCIFN[溶液A(100 mM NaClを含有するpH 7.0の25 mMリン酸ナトリウム緩衝液)に加えたタンパク質を、pH 7.4を提供するように、十分量の50 mMリン酸ナトリウム二塩基溶液で希釈して調製]を、1:3のモル比でpeg試薬と共に周囲温度において3.5時間撹拌し、次いで2〜8℃において〜15時間撹拌した。生成物の分析は、モノペグ化生成物は〜46%を占め(表1)、抗ウイルス活性の保持は14.5%である(表2)ことを示した。この反応は生理条件において実施し、生成物は親のIFN活性のかなりの量を保持している。製剤2は、CIFN分子の抗増殖活性の60%を保持していた。
製剤3(IM-004):100 mM 塩化ナトリウムを含有するpH 7.0の25 mMリン酸ナトリウム緩衝液において3.0 mg/mlの濃度のCIFNを、5倍の過剰モルのPEG試薬で周囲温度において1.8時間処理した。生理的pHで実施したこの反応は、粗混合物において47.1%の収率を占めるモノペグ化化合物の混合物を提供し(表1)、この物質の抗ウイルス活性(表2)および抗増殖活性(表3)は、この化合物も上記の考察する他の化合物に匹敵することを示している。
製剤4(IM-005):2.57 mg/mlの濃度のCIFN[100 mM NaClを含有するpH 7.0の25 mMリン酸ナトリウム緩衝液に加えたタンパク質を、pH 8.0を提供するように、十分量の15 mM水酸化ナトリウムで希釈して調製]を、3倍の過剰モルのPEG試薬で、pH 8.0±0.2、2〜8℃において約15時間処理した。生成物の混合物の分析は、モノペグ化化合物の収率は47.0%を占め、生成物は親分子の抗ウイルス活性のかなりの量(CIFNの13.8%、表2を参照されたい)および抗増殖活性のかなりの量(早期実験におけるCIFN活性の150%、表3を参照されたい)を保持することを示した。この生成物の反応条件の最適化は、同じ物質は、試薬に対するタンパク質のモル比1:2を使用し、20度(「℃」)において1時間結合を実施することによって得ることができることを示した。生成物の収率のわずかな増加(47から52%)が見られた。
製剤5(IM-006;IM-396-006とも呼ばれる):2.55 mg/mlの濃度のCIFN[100 mM塩化ナトリウムを含有するpH 7.0の25 mMリン酸ナトリウム緩衝液に加えたタンパク質を、pH 9.4を提供するために十分量の20 mM水酸化ナトリウム溶液で希釈することによって調製]を、3倍の過剰モルのPEG試薬で、pH 9.4において、2〜8℃において3時間処理した。モノペグ化生成物の収率は47.2%であり(表1)、抗ウイルス活性(表2)および抗増殖活性(表3)の保持は上記の実施例と同様である。
製剤6(IM-007):2.57 mg/mlのCIFN[100 mM塩化ナトリウムを含有するpH 7.0の25 mMリン酸ナトリウム緩衝液に加えたタンパク質を、pH 8.8を提供するために十分量の20 mM水酸化ナトリウム溶液で希釈することによって調製]を、3倍の過剰モルのPEG試薬で、pH 8.8において、2〜8℃において6時間処理した。この生成物で得られた結果は表1、2および3に示す。
上記に引用した全ての例において、PEG試薬は速やかにタンパク質溶液に添加し、混合速度はプラットフォームRoto MIxで60〜70 rpmに維持した。
PEG-アルファコン1のスケール-アップ製造
毒性および臨床検討のための供給を必要とするその後の研究において(約1グラムのインターフェロン薬物を用いて開始する)、PEG-アルファコン1薬物物質は、上記において使用した条件をわずかに改良して製造した。従って、CIFNは、反応緩衝液(25 mM リン酸ナトリウム、100 mM NaCl、pH 8.0)中で〜3 mg/mLタンパク質濃度に以前の限外ろ過/ダイアフィルトレーション段階によって濃縮した。結合反応は、pH 8.0においてタンパク質に対するPEG試薬のモル比2:1および周囲温度における1時間のインキュベーションを使用した。反応は過剰量のグリシンを添加して停止し、次に陽イオン交換クロマトグラフィー、陰イオン交換を使用して精製し、フィル-フィニッシュ(fill-finish)の前に製剤化した。モノペグ化生成物(位置異性体の混合物)は、これらの段階により純度>90%で得られた。異なるロットの生成物の純度は93〜97%の範囲であった。
毒性および臨床検討のための供給を必要とするその後の研究において(約1グラムのインターフェロン薬物を用いて開始する)、PEG-アルファコン1薬物物質は、上記において使用した条件をわずかに改良して製造した。従って、CIFNは、反応緩衝液(25 mM リン酸ナトリウム、100 mM NaCl、pH 8.0)中で〜3 mg/mLタンパク質濃度に以前の限外ろ過/ダイアフィルトレーション段階によって濃縮した。結合反応は、pH 8.0においてタンパク質に対するPEG試薬のモル比2:1および周囲温度における1時間のインキュベーションを使用した。反応は過剰量のグリシンを添加して停止し、次に陽イオン交換クロマトグラフィー、陰イオン交換を使用して精製し、フィル-フィニッシュ(fill-finish)の前に製剤化した。モノペグ化生成物(位置異性体の混合物)は、これらの段階により純度>90%で得られた。異なるロットの生成物の純度は93〜97%の範囲であった。
イオン交換クロマトグラフィー
反応生成物の分離は、pH 4.5の酢酸緩衝液で事前に平衡させておいたFractogelカラムに混合物をロードすることによって実施した。生成物は、塩濃度が異なる緩衝液で洗浄することによって分離した。モノペグ化異性体は分画として単離し、100 mM塩化ナトリウムを含有するpH 7.0の25 mMリン酸ナトリウム緩衝液を使用して限外ろ過/ダイアフィルトレーションを実施した。最終的な緩衝液交換および希釈は、製剤化緩衝液(formulation buffer)で事前に平衡させておいたQ Sepharoseカラムの陰イオン交換によって実施した。
反応生成物の分離は、pH 4.5の酢酸緩衝液で事前に平衡させておいたFractogelカラムに混合物をロードすることによって実施した。生成物は、塩濃度が異なる緩衝液で洗浄することによって分離した。モノペグ化異性体は分画として単離し、100 mM塩化ナトリウムを含有するpH 7.0の25 mMリン酸ナトリウム緩衝液を使用して限外ろ過/ダイアフィルトレーションを実施した。最終的な緩衝液交換および希釈は、製剤化緩衝液(formulation buffer)で事前に平衡させておいたQ Sepharoseカラムの陰イオン交換によって実施した。
モノペグ化生成物の混合物は、ドデシル硫酸ナトリウム-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)、逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)およびサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)の組み合わせによって分析した。
SDS-PAGE
4〜12%のBis-Tris NuPaGEアクリルアミドゲルを使用して電気泳動を実施した。ウシ血清アルブミンを標準および分子量マーカーとして使用した。バンドは、コロイドブルー染色方法によって可視化した。タンパク質は還元してから、ゲルにロードした。CIFN標準と比較して、生成物は高分子量バンドとして移動し、ペグ化を示している。
4〜12%のBis-Tris NuPaGEアクリルアミドゲルを使用して電気泳動を実施した。ウシ血清アルブミンを標準および分子量マーカーとして使用した。バンドは、コロイドブルー染色方法によって可視化した。タンパク質は還元してから、ゲルにロードした。CIFN標準と比較して、生成物は高分子量バンドとして移動し、ペグ化を示している。
RP-HPLC
Phenomenex Synergi 4μ MAX-RPカラムを分析に使用した。生成物は、TFA-アセトニトリルの種々の組み合わせを用いて溶出した。個々のピークは、214 nmにおけるDAD1紫外(uv)吸収および280 nmのDAD2波長をモニターすることによって可視化した。主要なピークはモノペグ化生成物に相当し、生成物を特徴とづける基準ピークとして使用した。この方法を使用して、上記の製剤1〜6を特徴付けた。最適なペグ化生成物がさらに別のスケール-アップ製造のために同定されたら、HPLC分析方法を改良した。試験物質をZorbax 300 SB-C3カラム(4.6×150 mm、Agilent Technologies、Palo Alto、CA)に注入した。2種の溶媒(A:0.1% TFA水溶液;B:0.1% TFAの80%アセトニトリル溶液)を移動相として使用した。2種の移動相を含む濃度勾配を使用して、26分かけて生成物を溶出した。1.0 mL/minの流速を使用し、試料は214 nmにおけるuv吸光度によって検出した。PEG-アルファコン1は、保持時間11.2分の主要ピークとして溶出した(図4を参照されたい)。
Phenomenex Synergi 4μ MAX-RPカラムを分析に使用した。生成物は、TFA-アセトニトリルの種々の組み合わせを用いて溶出した。個々のピークは、214 nmにおけるDAD1紫外(uv)吸収および280 nmのDAD2波長をモニターすることによって可視化した。主要なピークはモノペグ化生成物に相当し、生成物を特徴とづける基準ピークとして使用した。この方法を使用して、上記の製剤1〜6を特徴付けた。最適なペグ化生成物がさらに別のスケール-アップ製造のために同定されたら、HPLC分析方法を改良した。試験物質をZorbax 300 SB-C3カラム(4.6×150 mm、Agilent Technologies、Palo Alto、CA)に注入した。2種の溶媒(A:0.1% TFA水溶液;B:0.1% TFAの80%アセトニトリル溶液)を移動相として使用した。2種の移動相を含む濃度勾配を使用して、26分かけて生成物を溶出した。1.0 mL/minの流速を使用し、試料は214 nmにおけるuv吸光度によって検出した。PEG-アルファコン1は、保持時間11.2分の主要ピークとして溶出した(図4を参照されたい)。
SEC-HPLC
ペグ化インターフェロンのアイデンティティー、純度および強度分析は、サイズ排除HPLC方法を使用して実施した。Shodex KW-803およびShodex KW-804カラムを、製剤1〜6の早期特徴付けにタンデムで使用した。カラムは、1 ml/分の流速でpH 7.25の5 mMリン酸ナトリウム緩衝液で操作した。ピークは214 nmのuv吸光度によってモニターした。分子量および流体力学的半径に基づいて判断して、モノペグ化生成物に対応する単一ピークとして溶出した異性体混合物のピーク同定を行った。PEG-アルファコン1のスケール-アップ製造では、この方法を改良した。生成物の製剤化緩衝液(formulation buffer)溶液を、HP Model 1100 HPLCシステムに取り付けたSuperose 12HR 10/30カラムに注入した。流速は0.5 mL/minに調節し、生成物は214 nmおよび280 nmのuv吸光度によって検出した。ペグ化CIFNは、このような条件下において19.5分に溶出した(図2)。
ペグ化インターフェロンのアイデンティティー、純度および強度分析は、サイズ排除HPLC方法を使用して実施した。Shodex KW-803およびShodex KW-804カラムを、製剤1〜6の早期特徴付けにタンデムで使用した。カラムは、1 ml/分の流速でpH 7.25の5 mMリン酸ナトリウム緩衝液で操作した。ピークは214 nmのuv吸光度によってモニターした。分子量および流体力学的半径に基づいて判断して、モノペグ化生成物に対応する単一ピークとして溶出した異性体混合物のピーク同定を行った。PEG-アルファコン1のスケール-アップ製造では、この方法を改良した。生成物の製剤化緩衝液(formulation buffer)溶液を、HP Model 1100 HPLCシステムに取り付けたSuperose 12HR 10/30カラムに注入した。流速は0.5 mL/minに調節し、生成物は214 nmおよび280 nmのuv吸光度によって検出した。ペグ化CIFNは、このような条件下において19.5分に溶出した(図2)。
ペグ化生成物の分子量は、マトリックス-支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計(MALDI TOF MS)によってさらに分析した。
生成物の生物学的な特徴は、ラットにおける抗ウイルスアッセイ、抗増殖活性のアッセイおよび薬物動態によって評価した。
30 K MPEG-α-アミノ-モノペグ化CIFN
30 kDの直鎖状PEG試薬(反応性アルデヒド)を実施例3に明記されている12 kDの直鎖状のPEG試薬と交換したことを除いて、本質的に米国特許第5,985,265号の実施例3に記載されているように、CIFNを30 kD直鎖状モノメトキシポリエチレングリコールアルデヒドで還元的にアルキル化した。30 K MPEG-α-アミノ-モノペグ化CIFNを回収し、米国特許第5,985,265号の実施例3に記載されているようにアルキル化反応混合物から精製した。この製剤(IM-001)は以下においてN-末端PEG-CIFNと呼ぶ。
30 kDの直鎖状PEG試薬(反応性アルデヒド)を実施例3に明記されている12 kDの直鎖状のPEG試薬と交換したことを除いて、本質的に米国特許第5,985,265号の実施例3に記載されているように、CIFNを30 kD直鎖状モノメトキシポリエチレングリコールアルデヒドで還元的にアルキル化した。30 K MPEG-α-アミノ-モノペグ化CIFNを回収し、米国特許第5,985,265号の実施例3に記載されているようにアルキル化反応混合物から精製した。この製剤(IM-001)は以下においてN-末端PEG-CIFNと呼ぶ。
抗ウイルスアッセイ
Madin-Darbyウシ腎臓(MDBK)細胞に、水疱性口内炎ウイルス(VSV)を感染させ、CIFNまたはPeg-アルファコンまたはN-末端PEG-CIFNで治療した。活性はウイルス複製の阻害に基づいており、個々のタンパク質のモル濃度について正規化している。阻害率は以下の式によって算出した:阻害率=(Test-VC)/(CC-VC)(式中、Testは試験物品の存在下で染色が観察される細胞を示し、VCはウイルスが存在するが試験物品が存在しない場合に染色する細胞を示し、CCはウイルスの非存在下において染色する細胞を示す。MDBK細胞系統を使用して抗ウイルス活性を試験する場合には、PEG-アルファコンおよびN-末端PEG-CIFNはVSVウイルスに対して用量依存的に抗ウイルス活性を示した。同様の抗ウイルス活性は、心内膜心筋炎(EMC)ウイルスを感染させたヒト肺癌(A549)細胞でも測定された。
Madin-Darbyウシ腎臓(MDBK)細胞に、水疱性口内炎ウイルス(VSV)を感染させ、CIFNまたはPeg-アルファコンまたはN-末端PEG-CIFNで治療した。活性はウイルス複製の阻害に基づいており、個々のタンパク質のモル濃度について正規化している。阻害率は以下の式によって算出した:阻害率=(Test-VC)/(CC-VC)(式中、Testは試験物品の存在下で染色が観察される細胞を示し、VCはウイルスが存在するが試験物品が存在しない場合に染色する細胞を示し、CCはウイルスの非存在下において染色する細胞を示す。MDBK細胞系統を使用して抗ウイルス活性を試験する場合には、PEG-アルファコンおよびN-末端PEG-CIFNはVSVウイルスに対して用量依存的に抗ウイルス活性を示した。同様の抗ウイルス活性は、心内膜心筋炎(EMC)ウイルスを感染させたヒト肺癌(A549)細胞でも測定された。
抗増殖アッセイ
ヒトバーキットリンパ腫またはDaudi細胞を所定の濃度のCIFNまたはPEG-アルファコンまたはN-末端PEG-CIFNで3日間治療し、トリチウム化したチミジンの取り込みによって細胞増殖を測定した。阻害率は以下の式によって算出した:
ヒトバーキットリンパ腫またはDaudi細胞を所定の濃度のCIFNまたはPEG-アルファコンまたはN-末端PEG-CIFNで3日間治療し、トリチウム化したチミジンの取り込みによって細胞増殖を測定した。阻害率は以下の式によって算出した:
阻害率=[1-(試験 cpm/総cpm)]×100(式中、試験カウント毎分(cpm)は示した濃度の試験化合物について測定された値を示し、総cpmは、試験化合物の非存在下において細胞増殖について測定された値を示す)。Daudi細胞系統を使用して抗増殖活性を試験する場合には、PEG-アルファコンおよびN-末端PEG-CIFNは用量-依存的な抗増殖活性を示し、結果はまた、モノペグ化異性体混合物による親CIFN活性のかなりの量の保持も示した。
ラット薬物動態
ペグ化CIFN生成物のインビボにおけるクリアランスを3匹の雄Sprague-Dawleyラットにおいて検討した。ペグ化インターフェロンは、皮下経路(50〜250μg/kg)によってラットに投与した。1週間にわたって血清濃度をモニターした。薬物動態分析を使用して、Cmax、AUCおよび***1/2を求めた。全てのモノペグ化CIFN混合物で半減期の有意な延長が観察された。結果として、PEG-アルファコンおよびN-末端PEG-CIFNは、血漿暴露(plasma exposure)の有意な増加を証明している。同様の検討をカニクイザルにおいて実施し、PEG-アルファコンおよびN-末端PEG-CIFNの皮下注射後のPKパラメーターおよび2'-5'オリゴアデニレートシンテターゼ(OAS)レベルを10日間にわたってモニターした。OASは、αインターフェロンの効力の代理マーカーである。
ペグ化CIFN生成物のインビボにおけるクリアランスを3匹の雄Sprague-Dawleyラットにおいて検討した。ペグ化インターフェロンは、皮下経路(50〜250μg/kg)によってラットに投与した。1週間にわたって血清濃度をモニターした。薬物動態分析を使用して、Cmax、AUCおよび***1/2を求めた。全てのモノペグ化CIFN混合物で半減期の有意な延長が観察された。結果として、PEG-アルファコンおよびN-末端PEG-CIFNは、血漿暴露(plasma exposure)の有意な増加を証明している。同様の検討をカニクイザルにおいて実施し、PEG-アルファコンおよびN-末端PEG-CIFNの皮下注射後のPKパラメーターおよび2'-5'オリゴアデニレートシンテターゼ(OAS)レベルを10日間にわたってモニターした。OASは、αインターフェロンの効力の代理マーカーである。
250mM NaClを含有する50 mM酢酸ナトリウム緩衝液、pH 4.5による溶出により、PEG-アルファコンモノペグ化生成物を純度97%以上で混合物として得た。純度はSEC-HPLCおよびSDS-PAGEゲル電気泳動によって確認した。得られたデータを図2および図3に示す。逆相HPLC分析(図4)は、精製生成物は、保持時間12分で単一の主要ピークとして出現することを示した。MALDI-TOF質量分析計を使用してペグ化CIFNの平均分子量を測定した。観察された質量52260は、CIFNの1分子に結合している公称30 kd PEGの1単位に一致する(ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定したとき平均MWは32700 Da)。
MDBK/VSVシステムを使用する細胞変性作用阻害アッセイにおいて、ペグ化CIFN生成物(製剤番号IM-002、IM-003、IM-004、IM-005、IM-006およびIM-007のいずれか)およびN-末端PEG-CIFN生成物(製剤番号IM-001)は、親分子(CIFN)の抗ウイルス活性の約10%を示した。当然のことながら、誘導体IM-005をさらなる開発のための第1候補として選択し、PEG-アルファコンと命名した。測定された抗ウイルス活性は、使用した実際の細胞系統および感染ウイルスの組み合わせに依存した。A549/EMCウイルスシステムを使用する細胞変性作用阻害アッセイにおいて、PEG-アルファコン生成物およびN-末端PEG-CIFN生成物は、CIFN抗ウイルス活性の10%未満の保持を示した。
ロフェロン(登録商標)は、MDBK/VSVシステムにおいて測定したとき、インファーゲン(登録商標)アルファコン-1より5〜10倍低い抗ウイルス活性を示す[Ozes ONら J Interferon Res 12: 55-59(1992)]。上記の表2のデータから外挿すると、MDBK/VSVシステムで測定するとき、(インファーゲン(登録商標)またはインターフェロンアルファコン-1の抗ウイルス活性の0.3%と比較すると)ペガシス(登録商標)Peg-インターフェロン-α2aはロフェロン(登録商標)インターフェロン-α2aの抗ウイルス活性の約1.5〜3.0%を保持することが明白である。従って、ペグ化コンセンサスインターフェロン分子の親インターフェロン分子(インファーゲン(登録商標)アルファコン-1)の抗ウイルス活性の保持率は、ペガシス(登録商標)Peg-インターフェロン-α2aの親インターフェロン分子(ロフェロン(登録商標)インターフェロン-α2a)の抗ウイルス活性の保持率より約10倍大きい。異なる感染ウイルスを使用したいくつかの細胞系統において、PEG-アルファコン(ペグ化CIFNまたはインファーゲン)およびPEG-イントロンまたはペガシス(以下の表4および5を参照されたい)などの他の市販の製品の基準の標準を用いても同様の比較を実施した。得られる結果は、ペグ化CIFN製品について上記に提供した早期抗ウイルスデータを裏付けている。これらのCPEアッセイシステムに基づいて考慮すると、PEG-アルファコンは、ペガシスと比較してすぐれた抗ウイルス効力およびPEG-イントロンの効力に匹敵する効力を有すると思われる。従って、慢性C型肝炎の治療に使用するのに十分な抗ウイルス活性を有することが期待される。
インターフェロンの生物活性の別の指標である抗増殖活性はペグ化によってあまり影響されない。PEG-アルファコン製品は、親分子(CIFN)の抗増殖活性の約40〜150%を示した。N-末端PEG-CIFN製品は、親分子(CIFN)の抗増殖活性の約45%を示した。にもかかわらず、ペグ化コンセンサスインターフェロン分子は、Daudi細胞に基づいた抗増殖アッセイにおいてペガシス(登録商標)PEG-インターフェロン-α2aによって示されるものより約5〜15倍高い抗増殖活性を示した。
薬物動態
本発明の一部として合成された種々のアナログの比較をラットPKモデルにおいて評価し、循環時間が有意に長いことを証明した(図5)。図5において、IM-001はN-末端PEG-CIFNを示し、IM-003、IM-005およびIM-006は、それぞれ、ペグ化CIFN製剤2、4および5を示す。IM-006(またはIM-396-006)と命名されるこれらのアナログの1つの血清濃度-時間プロファイルの半対数プロットを図6に示す。ペグ化コンセンサスインターフェロン分子の薬物動態プロファイルは、ペグ化インターフェロンα-2a(ペガシス(登録商標))に非常に類似した特徴を示した。従って、Cmaxは24時間後に到達し、Cmaxは633 ng/mLであった。***半減期は約27時間であったが、CIFNのクリアランスは、t1/2値約6時間で生じることが示された。全てのペグ化CIFN分子、すなわちN-末端修飾(IM-001)または内部リジン誘導体化アナログ(IM-003、IM-005およびIM-006)は非常に類似した薬物動態(PK)プロファイルを示したことに注目することは興味深い。カニクイザルにおいて実施した同様に検討は、ペグ化CIFN分子(IM-005)は最高1週間血中に持続し(図7)、検討した全ての経過時点における血清は2'-5'OAS活性を誘発したことを示した。薬物動力学マーカーは、少なくとも5日間血中において上昇していることが見られた。Peg-アルファコン1の終末***半減期はカニクイザルにおいて約30時間であると計算された。従って、直鎖状30 kd PEG試薬から製造されるペグ化CIFNは、予期しなかったことに、インビボにおいて週1回投与の望ましいPK特徴を生じた。
本発明の一部として合成された種々のアナログの比較をラットPKモデルにおいて評価し、循環時間が有意に長いことを証明した(図5)。図5において、IM-001はN-末端PEG-CIFNを示し、IM-003、IM-005およびIM-006は、それぞれ、ペグ化CIFN製剤2、4および5を示す。IM-006(またはIM-396-006)と命名されるこれらのアナログの1つの血清濃度-時間プロファイルの半対数プロットを図6に示す。ペグ化コンセンサスインターフェロン分子の薬物動態プロファイルは、ペグ化インターフェロンα-2a(ペガシス(登録商標))に非常に類似した特徴を示した。従って、Cmaxは24時間後に到達し、Cmaxは633 ng/mLであった。***半減期は約27時間であったが、CIFNのクリアランスは、t1/2値約6時間で生じることが示された。全てのペグ化CIFN分子、すなわちN-末端修飾(IM-001)または内部リジン誘導体化アナログ(IM-003、IM-005およびIM-006)は非常に類似した薬物動態(PK)プロファイルを示したことに注目することは興味深い。カニクイザルにおいて実施した同様に検討は、ペグ化CIFN分子(IM-005)は最高1週間血中に持続し(図7)、検討した全ての経過時点における血清は2'-5'OAS活性を誘発したことを示した。薬物動力学マーカーは、少なくとも5日間血中において上昇していることが見られた。Peg-アルファコン1の終末***半減期はカニクイザルにおいて約30時間であると計算された。従って、直鎖状30 kd PEG試薬から製造されるペグ化CIFNは、予期しなかったことに、インビボにおいて週1回投与の望ましいPK特徴を生じた。
実施例2:PEG-修飾CIFNおよび他のPEG化α-インターフェロンの抗ウイルス活性
抗ウイルス活性についてヒトの他の細胞において本発明のペグ化CIFNを十分に特徴づけるためおよび他の類似の製品を比較するために、VSVおよびEMCVなどの同じ感染ウイルスを使用してA549、HeLaおよびME180細胞においてこのような分子をスクリーニングする実験を実施した。
抗ウイルス活性についてヒトの他の細胞において本発明のペグ化CIFNを十分に特徴づけるためおよび他の類似の製品を比較するために、VSVおよびEMCVなどの同じ感染ウイルスを使用してA549、HeLaおよびME180細胞においてこのような分子をスクリーニングする実験を実施した。
材料と方法
10%熱-不活性化血清(必要に応じてウシまたは胎児)(Hyclone Laboratories, Inc.、Logan、UT)、L-グルタミン(2 mM)、ストレプトマイシン(100μg/ml)およびぺニシリン(100 u/ml)を添加したDMEMまたはRPMI-1640培地においてHeLaまたはME180細胞を増殖させた。細胞は5%CO2加湿インキュベーターにおいて37℃において増殖させた。HeLaまたはME 180細胞(96-ウェルマイクロタイタープレートのウェルあたり2×104細胞)は、ウイルスを添加する24時間前にIFNで処理した。MOI 0.1の水疱性口内炎ウイルス(VSV)または心内膜心筋炎ウイルス(EMCV)を添加し、プレートをさらに48時間インキュベーションした。この時点において、細胞単層を0.5%クリスタルバイオレットの20%(vol/vol)メタノール溶液で染色した。細胞変性作用(CPE)阻害アッセイは全てデュープリケートで実施した。1単位のIFNは、細胞変性作用を50%阻害するIFNの量と規定した。全てのIFNの活性を、NIH標準ヒトIFN-α(Namalwa/Sendai)(Ga23-901-532)に対して測定した。
10%熱-不活性化血清(必要に応じてウシまたは胎児)(Hyclone Laboratories, Inc.、Logan、UT)、L-グルタミン(2 mM)、ストレプトマイシン(100μg/ml)およびぺニシリン(100 u/ml)を添加したDMEMまたはRPMI-1640培地においてHeLaまたはME180細胞を増殖させた。細胞は5%CO2加湿インキュベーターにおいて37℃において増殖させた。HeLaまたはME 180細胞(96-ウェルマイクロタイタープレートのウェルあたり2×104細胞)は、ウイルスを添加する24時間前にIFNで処理した。MOI 0.1の水疱性口内炎ウイルス(VSV)または心内膜心筋炎ウイルス(EMCV)を添加し、プレートをさらに48時間インキュベーションした。この時点において、細胞単層を0.5%クリスタルバイオレットの20%(vol/vol)メタノール溶液で染色した。細胞変性作用(CPE)阻害アッセイは全てデュープリケートで実施した。1単位のIFNは、細胞変性作用を50%阻害するIFNの量と規定した。全てのIFNの活性を、NIH標準ヒトIFN-α(Namalwa/Sendai)(Ga23-901-532)に対して測定した。
文献に記載されている標準的なプロトコールによりA549/EMCV CPEアッセイを実施した。
結果
最初のスクリーニングにおいて、細胞変性作用(CPE)阻害アッセイにおいてVSVを用いた異なる細胞系統において、CIFNまたはインファーゲンをPEG-アルファコン1(PEG-CIFNまたはペグ化インファーゲンとしても既知)と比較した。この検討で得られた結果を表4に示す。試験インターフェロンの活性をNIH標準、GA23-902-530と比較することによって比活性を算出した。
最初のスクリーニングにおいて、細胞変性作用(CPE)阻害アッセイにおいてVSVを用いた異なる細胞系統において、CIFNまたはインファーゲンをPEG-アルファコン1(PEG-CIFNまたはペグ化インファーゲンとしても既知)と比較した。この検討で得られた結果を表4に示す。試験インターフェロンの活性をNIH標準、GA23-902-530と比較することによって比活性を算出した。
細胞系統ME180およびHeLaの比活性の比較は、インファーゲンまたはインターフェロンアルファコン-1は、表4の全ての結果について有意に高い抗ウイルス活性(P<0.001)を有することを示した。一方、インターフェロンアルファコン-1およびPEG-アルファコン-1の比活性は、A549細胞を使用すると全く同様であった。
本発明の製品の抗ウイルス活性を、異なる細胞系統において親分子および他の市販の製品と比較した。このような検討の実験データを、一元Anova統計分析プログラムを使用して分析した。図8〜10に示す結果のグラフ表示はデータの統計学的有意さを示している。EMCウイルスを使用するA549、HeLaおよびME 180細胞におけるこの比較検討で得られた比活性データを表5に要約する。
PEG-アルファコン1は親のインファーゲン分子の抗ウイルス活性の有意な量を保持することはこの実施例に提供する全てのデータから明らかである。相互比較(head-to-head comparison)では、PEG-アルファコン1はPEG-イントロンに匹敵するレベルの活性を保持し、ペガシスより有意に高いレベルの活性を保持することが明らかである。しかし、薬物動態学的特性に関しては(図5)、PEG-アルファコン1は、PEG-イントロンと比較してはるかに良好であり、薬物の終末***半減期はペガシスに匹敵する。従って、PEG-アルファコンは、抗ウイルス活性と薬物動態学的特性の組み合わせに基づいて、インビボにおける優れた活性を有することが期待される。
上記のA549、HeLaおよびMe 180細胞システムにおいてインファーゲン(登録商標)(インターフェロンアルファコン-1、PEG-アルファコン-1、ペガシス(登録商標)peg-インターフェロン-α2a)およびPEG-イントロン(登録商標)(peg-インターフェロン-α2b)について得られた抗ウイルス活性アッセイデータ(表4および5、上記)は、MDBK細胞システム(上記の表2)においていくつかのペグ化CIFN分子、インファーゲン(登録商標) (インターフェロンアルファコン-1)およびペガシス(登録商標)peg-インターフェロン-α2aについて得られた抗ウイルス活性アッセイデータに一致している。両セットのデータは、PEG-アルファコン-1(および他のペグ化CIFN分子)は、ペガシス(登録商標)peg-インターフェロン-α2aより少なくとも10倍大きい抗ウイルス活性を示すことを示している。また、本明細書に提供するデータおよびインファーゲン対ロフェロンの5〜10倍大きい活性を繰り返し示している文献に報告されているデータに基づいて考慮すると、同じアッセイシステムにおいて、PEG-アルファコン-1は親のインターフェロン分子(CIFN)の抗ウイルス活性の約10%を保持するが、ペガシス(登録商標)peg-インターフェロン-α2aは親のインターフェロン分子の活性(すなわち、ロフェロン(登録商標)インターフェロン-α2aの活性)の約1.0%を保持することを表2のMDBKアッセイデータ並びに表4および5のA549およびME 180データは示している。従って、PEG-アルファコン-1の親のインターフェロン分子の抗ウイルス活性(すなわち、インファーゲン(登録商標)アルファコン-1の抗ウイルス活性)の保持の割合は、ペガシス(登録商標)peg-インターフェロン-α2aの親のインターフェロン分子の抗ウイルス活性(すなわち、ロフェロン(登録商標)インターフェロン-α2aの抗ウイルス活性)の保持の割合より約10倍大きい。
実施例3:PEG-アルファコンの薬物動態学的および薬物動力学的分析
以下は、PEG-アルファコンの単回投与検討の結果を使用する薬物動態学的および薬物動力学的データ分析の結果の概要である。個々のおよび平均PKプロファイルを検討し、血清2'5'-オリゴアデニレートシンテターゼ(OAS)活性の平均PDプロファイルを検討した。さらに、PKプロファイルを使用して、血清薬物プロファイルをシミュレートし、10日間隔で投与する多数回PEG-アルファコン投与を予測した。
以下は、PEG-アルファコンの単回投与検討の結果を使用する薬物動態学的および薬物動力学的データ分析の結果の概要である。個々のおよび平均PKプロファイルを検討し、血清2'5'-オリゴアデニレートシンテターゼ(OAS)活性の平均PDプロファイルを検討した。さらに、PKプロファイルを使用して、血清薬物プロファイルをシミュレートし、10日間隔で投与する多数回PEG-アルファコン投与を予測した。
薬物動態学的データは、PEG-アルファコンの単回投与、範囲設定臨床検討から取った。6人の健康な男女ボランティアのグループに、用量増大デザインで15〜210μgの範囲の用量のPEG-アルファコンの単回皮下注射を行った。60μgおよびそれ以上を投与したボランティアの試料をこの分析のために選択した。最終の治療グループは、増大段階において最大耐用量と同定されている210μgを投与された。投与の5分前に採取した試料のベースライン血清PEG-アルファコン値は2例(被験者531および532、120μg投与グループ)において測定可能であった。これら2例については、ベースライン補正した値を得るためにベースライン値をその後の試料から引き、ベースライン補正を行ったデータと行わないデータを示す。
個々のデータに、非コンパートメントおよびコンパートメント薬物動態学的分析を実施した。平均データは、市販のKinetica(商標)ソフトウェアの助けで3段階:非コンパートメント薬物動態学的分析、コンパートメント薬物動態学的分析およびコンパートメント薬物動態学的/薬物動力学的分析で分析した。
血清薬物濃度の非コンパートメント薬物動態学的分析の結果を表6に要約する。ピーク濃度は、sc投与後36〜72時間以内に到達され、60μgの投与後の平均665 pg/mLから210μg投与後の約3600 pg/mLまで用量と共に増加した。平均プロファイルを図11に示す。表6は、個々のプロファイルから算出した平均PKパラメーターおよび平均血清プロファイルから算出したPKパラメーターを示す。一般に、方法間には妥当な一致が見られたが、各グループ内の被験者間には、性別、体格指数(BMI;kg/m2)または大腿対腹部注射部位変数では容易に説明されないかなりの変動が見られた。一例として、被験者424は、90μgの投与後に定量化可能な値を1つ示し、他の試料はアッセイ検出未満であったが、被験者425の試料は、同じ投与の後にPEG-アルファコンでは全て6000 pg/mLを上回っていた。
表6は、非コンパートメント方法を使用して算出した各用量グループの平均薬物動態学的パラメーターを、各用量グループの平均血清濃度のコンパートメント分析を使用して算出した対応するパラメーターと比較している。被験者318、423、425、529および747の非コンパートメント方法を用いてパラメーターを算出するにはデータが不十分であった。両方の方法により、一般にAUCパラメーター(経時的な総薬物接触を反映する)の値に一致する算出パラメーターが得られ、***半減期(t1/2)は各方法で同様の値を示した。ピーク血清濃度は、個々の最大濃度の平均と比較して、平均データではわずかに低い傾向があった。グループ内にかなりの変動ああり、%CVは全てのパラメーターにおいて約30〜70%の範囲であった。
各用量グループの平均血清プロファイルを、市販のソフトウェアを使用して、1-コンパートメント人体モデルに適合させた。個々の血清プロファイルも1-コンパートメント人体モデルに適合させた。36の個々のデータセット薬物プロファイルの6つにおいて、1-コンパートメント人体モデルの算出を可能にするのにデータが不十分であった(被験者315、318、321、425、529、747)。
用量補正したCmaxおよびAUCは、動態の直線性に従う薬物について一定であることが期待される。表7に示すように、両方の用量-補正パラメーターにはかなりの変動があった。用量間には一定の傾向がなく、グループ内の変動が、用量の比例的な増加の変動を説明することを示唆している。
(表7)個々の平均および非コンパートメント方法を使用して求めた値の平均プロファイル(平均)から算出した用量補正したCmaxおよびAUCパラメーター
*被験者531および32のベースライン補正した値を使用して算出
*被験者531および32のベースライン補正した値を使用して算出
用量補正したAUC0-lastおよびCmax値を体格指数(BMI)に対してプロットして、皮下注射からの薬物の吸収に対する体重の影響の可能性を検討した。図12Aおよび12Bに示す結果は、BMIの変化に伴う薬物の吸収に一定の傾向がないことを示している。
1-コンパートメントモデルによる平均血清濃度データの適合により、平均プロファイルについて図13に示すように、60〜210の範囲の単回皮下投与の妥当な曲線が得られた。
シミュレーションは、多数回投与療法後のモデル血清薬物プロファイルに適合させた曲線から算出した薬物動態学的パラメーターを使用した。図14Aは、各用量グループから算出した平均パラメーターを使用して、10日ごとに投与した60μgの投与療法で期待される血清プロファイルをシミュレートしている。ベースライン補正した値を被験者531および532に使用して、全てのシミュレーションのために120μg用量グループの平均パラメーターを算出した。一般に、各シミュレーション間には良好な一致が見られる。定常状態は最初の投与間隔において到達し、トラフレベルは、アッセイの定量限界である300 pg/mL未満に低下する。60μgの用量グループの平均データに基づいたシミュレーションは、150μgの用量のPEG-アルファコンを投与した被験者のデータの平均データから算出したシミュレーションのピーク濃度の約50%であるピーク濃度を示した。シミュレーションプロファイルに治療グループ(用量)に関連する明らかな変化はないので、差は治療グループ間の変動に起因する。追加のシミュレーションを、10日ごとおよび7日ごとに投与した100、150および200μgについて図14B〜Gに示す。プロファイルは、用量増加に伴って予測される変化パターンを示す。投与間隔を7日に短縮したことによる影響はほとんどない。
平均血清OAS応答プロファイルを図15に示し、PD応答はベースラインからの変化の割合%として示す。標準偏差は多数の例において平均値に匹敵し、各治療グループ内のかなりの変動を反映している。
図16は、PK-PDモデルの結果を示す。算出されたEC50値は、最大効果の50%を生じる薬物濃度を反映しており、用量間で大きく変動した。同様に、算出されたEmax値は、表8に示すように、用量に伴って大きく違った。
本発明は具体的な態様を参照して記載されているが、本発明の真の精神および範囲から逸脱しないで種々の変更を加えることができ、等価物と置換することができることが当業者によって理解されるべきである。また、特定の状況、物質、物質の組成物、方法、方法の段階を本発明の目的、精神および範囲に適合させるために多数の改良を加えることができる。このような改良は全て添付の特許請求の範囲内であることが意図されている。
Claims (30)
1つのCIFNポリペプチドと1つのポリエチレングリコール(PEG)部分を含むモノペグ化コンセンサスインターフェロン(CIFN)分子であって、PEG部分は直鎖状で、分子量が約30 kDであり、かつ共有結合を介してCIFNポリペプチドのリジン残基に直接または間接的に結合している、モノペグ化コンセンサスインターフェロン(CIFN)分子。
PEG部分が、CIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基に結合している、請求項1記載のモノペグ化CIFN分子。
リジン残基が、CIFNポリペプチドのlys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165からなる群から選択される、請求項1記載のモノペグ化CIFN分子。
リジン残基が、CIFNポリペプチドのlys31である、請求項3記載のモノペグ化CIFN分子。
リジン残基が、CIFNポリペプチドのlys50である、請求項3記載のモノペグ化CIFN分子。
リジン残基が、CIFNポリペプチドのlys71である、請求項3記載のモノペグ化CIFN分子。
リジン残基が、CIFNポリペプチドのlys84である、請求項3記載のモノペグ化CIFN分子。
リジン残基が、CIFNポリペプチドのlys121である、請求項3記載のモノペグ化CIFN分子。
リジン残基が、CIFNポリペプチドのlys122である、請求項3記載のモノペグ化CIFN分子。
リジン残基が、CIFNポリペプチドのlys134である、請求項3記載のモノペグ化CIFN分子。
リジン残基が、CIFNポリペプチドのlys135である、請求項3記載のモノペグ化CIFN分子。
リジン残基が、CIFNポリペプチドのlys165である、請求項3記載のモノペグ化CIFN分子。
共有結合が、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドのリジン残基のε-アミノ基とのアミド結合を含む、請求項1〜12のいずれか一項記載のモノペグ化CIFN分子。
共有結合が、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルと、CIFNポリペプチドのリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成されるアミド結合を含む、請求項1〜13のいずれか一項記載のモノペグ化CIFN分子。
モノペグ化コンセンサスインターフェロン(CIFN)分子の集団を含む組成物であって、集団は2つ以上の分子種からなり、このような種の各々は1つのCIFNポリペプチドと1つのPEG部分を含み、PEG部分は直鎖状で、分子量が約30 kDであり、かつCIFNポリペプチドのリジン残基またはCIFNポリペプチドのN-末端残基に共有結合により直接または間接的に結合しているが、ただし、少なくとも第1のこのような種において、PEG部分はCIFNポリペプチドのリジン残基と共有結合しており、第2のこのような種において、PEG部分はCIFNポリペプチドのN-末端残基と共有結合している、組成物。
第1のこのような種において、PEG部分がCIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基と共有結合している、請求項15記載の組成物。
集団が、PEG部分がCIFNポリペプチドのリジン残基に共有結合している2つ以上のモノペグ化CIFN種を含むが、ただし、任意のこのような種の結合部位の位置が、任意の他のこのような種の結合部位の位置と同じでない、請求項15記載の組成物。
リジン残基が、CIFNポリペプチドのlys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165からなる群から選択される、請求項15記載の組成物。
任意のこのような種の結合部位のリジン残基が、CIFNポリペプチドのlys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165からなる群から選択される、請求項17記載の組成物。
任意のこのような種の結合部位のリジン残基が、CIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基である、請求項17記載の組成物。
第1のこのような種の共有結合が、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドのリジン残基のε-アミノ基とのアミド結合を含み、第2のこのような種の共有結合が、PEG部分のプロピオニル基とCIFNポリペプチドのN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基とのアミド結合を含む、請求項15〜20のいずれか一項記載の組成物。
第1のこのような種の共有結合が、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドのリジン残基のε-アミノ基との縮合によって形成されるアミド結合を含み、第2のこのような種の共有結合が、PEG部分のα-メトキシ、ω-プロパン酸活性化エステルとCIFNポリペプチドのN-末端残基のα-アミノ基との縮合によって形成されるアミド結合を含む、請求項15〜20のいずれか一項記載の組成物。
モノペグ化コンセンサスインターフェロン(CIFN)分子の集団を含む組成物であって、集団は2つ以上の分子種からなり、このような種の各々は1つのCIFNポリペプチドと1つのPEG部分を含み、PEG部分は直鎖状で、分子量が約30 kDであり、かつCIFNポリペプチドのリジン残基に共有結合により直接または間接的に結合しているが、ただし、任意のこのような種の結合部位の位置は、任意の他のこのような種の結合部位の位置と同じでない、組成物。
任意のこのような種の結合部位のリジン残基が、CIFNポリペプチドのlys31、lys50、lys71、lys84、lys121、lys122、lys134、lys135およびlys165からなる群から選択される、請求項23記載の組成物。
任意のこのような種の結合部位のリジン残基が、CIFNポリペプチドの表面に露出しているリジン残基である、請求項23記載の組成物。
CIFNポリペプチドがインターフェロンα-con1である、請求項15〜25のいずれか一項記載の組成物。
CIFNポリペプチドがインターフェロンα-con1である、請求項1〜14のいずれか一項記載のモノペグ化CIFN分子。
(a)コンセンサスインターフェロン(CIFN)と、直鎖状で、分子量が約30 kDのα-メトキシ、ω-プロピオニルポリ(エチレングリコール)のスクシンイミジルエステル(mPEGspa)とを、約1:1〜約1:5のCIFN:mPEGspaモル比で、pH約7〜約9において反応させる段階と;
(b)段階(a)の反応のモノペグ化生成物を回収する段階
の方法によって製造される生成物。
(b)段階(a)の反応のモノペグ化生成物を回収する段階
の方法によって製造される生成物。
段階(a)において、CIFN:mPEGspa比が約1:3であり、pHが約8である、請求項28記載の生成物。
段階(a)において、CIFN:mPEGspa比が約1:2であり、pHが約8.0である、請求項28記載の生成物。
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