JP2006512387A - 化合物 - Google Patents

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Abstract

式(I)のキナゾリン誘導体、それらを含む組成物、それらの製造方法、及び治療におけるそれらの使用:
【化1】
Figure 2006512387

[式中、Aは、1つの窒素原子を含み、場合によりさらに1又は2の窒素原子を含む6員のヘテロアリールである]。

Description

本発明は、ある疾患(具体的には、増殖性疾患癌など)の治療において使用するためのあるキナゾリン誘導体に関し、増殖性疾患の治療において使用するための医薬品の製造に関する。本発明は、新規なキナゾリン化合物、それらの製造方法、及び、有効成分としてそれらを含有する医薬組成物に関する。
癌(及び他の異常増殖性疾患)は、制御されていない細胞増殖により特徴付けられる。細胞増殖の正常な調節作用が失われることは、細胞周期の進行を制御する細胞経路に対する遺伝子的なダメージのために生じるようである。
真核生物においては、蛋白質リン酸化反応の秩序だったカスケードにより細胞周期が制御されていると考えられている。このカスケードにおいて重要な役割を果たしている蛋白質キナーゼのいくつかのファミリーが、現在発見されている。これらのキナーゼの多くは、正常な組織と比較して、ヒトの腫瘍においてその活性が高くなっている。これは、(例えば、遺伝子増幅の結果として)蛋白質の発現レベルが増大すること、又は、コアクチベーター或いは阻害蛋白質の発現が変化することによって起こりうる。
最初に発見され、最も広く研究されているこのような細胞周期レギュレーターは、サイクリン依存性キナーゼ類(又はCDK類)である。特定の時点で特定のCDK類が活性であることは、細胞周期の開始及び細胞周期の調節された進行の両方において必須である。例えば、CDK4蛋白質は、網膜芽腫遺伝子の産物であるpRbのリン酸化によって、細胞周期(G0-G1-Sの進行)に入ることを制御しているようである。これにより、pRbからの転写調節因子E2Fの放出が促され、次いで、それが作用して、S期に入るために必要な遺伝子の転写が増大する。CDK4の触媒活性は、パートナー蛋白質であるサイクリンDへの結合により刺激を受ける。癌と細胞周期との直接的なつながりを最初に示したものの1つは、サイクリンD1遺伝子が増幅され、サイクリンD蛋白質の量が増加する(それゆえ、CDK4活性が高まる)ことが多くのヒト腫瘍において観察されたことによる(Sherr, 1996, Science 274: 1672-1677やPines, 1995, Seminars in Cancer Biology 6: 63-72に総評されている)。他の研究によって、CDK機能の負のレギュレーターが、ヒトの腫瘍においてしばしばダウンレギュレート或いは消失して、これらのキナーゼが不適切に再び活性化されることが示された(Loda et al., 1997, Nature Medicine 3(2): 231-234;Gemma et al., 1996, International Journal of Cancer 68(5): 605-11;Elledge et al. 1996, Trends in Cell Biology 6; 388-392)。
より最近では、CDKファミリーとは構造的に異なる蛋白質キナーゼであって、細胞周期の調節に重要な役割を果たし、また腫瘍形成において重要であろう蛋白質キナーゼが見出された。このようなものとしては、新しく発見された、rosophilaオーロラ及びS.cerevisiae Ipl1蛋白質のヒトホモログが挙げられる。これらの遺伝子の3つのヒトホモログであるオーロラA、オーロラB、及びオーロラC(オーロラ2、オーロラ1、及びオーロラ3としてもそれぞれ知られている)は、細胞周期に制御されたセリン−トレオニンプロテインキナーゼをコードする(Adams et al., 2001, Trends in Cell Biology. 11(2): 49-54に要約されている)。これらは、G2と有糸***との間に、発現のピークとキナーゼ活性を示す。いくつかの観察結果により、癌におけるヒトオーロラ蛋白質の関与が示唆されている。オーロラA遺伝子は、染色体20q13に位置し、これは、胸部(***)の腫瘍及び結腸腫瘍の両方を始めとするヒトの腫瘍においてしばしば増幅される部位である。オーロラAは、この単位複製配列の主なターゲット遺伝子となりうる。というのも、初期のヒト結腸癌の50%以上において、オーロラAのDNAが増幅され、mRNAが過剰発現しているからである。これらの腫瘍において、オーロラA蛋白質の量は、隣接する正常な組織と比べて大きく増加しているようである。さらに、ヒトオーロラAを齧歯類の繊維芽細胞に導入すると形質転換され、それにより、軟寒天中で成長し、ヌードマウスにおいて腫瘍を形成する能力が得られた(Bischoff et al., 1998, EMBO Journal. 17(11): 3052-3065)。他の研究(Zhou et al., 1998, Nature Genetics. 20(2): 189-93)によって、人為的なオーロラAの過剰発現により、中心体の数が増え、異数性が増大することが示されたが、これは、癌の発達において知られていることである。さらなる研究により、正常細胞と比べて腫瘍細胞におけるオーロラBの発現の増大(Adams et al., 2001, Chromsoma. 110(2):65-74)及びオーロラ-Cの発現の増大(Kimura et al., 1999, Journal of Biological Chemistry, 274(11): 7334-40)が示された。
また、重要なことに、ヒト腫瘍細胞株をアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理し、オーロラAの発現とその機能を止めることにより、細胞周期が停止し、これらの腫瘍細胞株において抗増殖効果があることが示された(WO 97/22702及びWO 99/37788)。さらに、オーロラA及びオーロラBの小分子の阻害剤がヒト腫瘍細胞の抗増殖効果を有することが示され(Keen et al. 2001, Poster #2455, Cancer research annual meetingのAmerican Association)、siRNA処理によりオーロラBの発現のみが選択的に停止された(Ditchfield et al. 2003. Journal of Cell Biology, 161(2): 267-280)。これは、オーロラA及び/又はオーロラBの機能を阻害することが、抗増殖効果を有するであろうこと、そしてこれがヒト腫瘍や他の異常増殖性疾患の治療に有用でありうることを示唆している。さらに、これらの疾患に対する治療法としてオーロラキナーゼを阻害することは、細胞周期のシグナル伝達経路の上流(例えば、成長因子受容体チロシンキナーゼにより活性化されるもの(上皮成長因子受容体(EGFR)或いは他の受容体など))をターゲットにする上で、非常に有利である。この細胞周期は、最終的には、これらの様々なシグナル伝達イベントすべての下流にあるため、細胞周期に基づく治療法(オーロラキナーゼの阻害など)は、すべての増殖腫瘍細胞に対して有効であると予想されるのに対して、特定のシグナル伝達分子(例えば、EGFR)に対する方法はその受容体を発現する一部の腫瘍細胞においてしか有効でないと予想される。また、これらのシグナル伝達経路間には顕著な「クロストーク(cross talk)」が存在し、これは、ある部分を阻害しても他のものによって補填されてしまい得ることを意味している。
多数のキナゾリン誘導体が、種々のキナーゼの阻害に使用するために提案されている。例えば、WO 96/09294、WO 96/15118、及びWO 99/06378には、あるキナゾリン化合物を受容体チロシンキナーゼ阻害剤として使用し、これが増殖性疾患の治療に有用でありうることが記載されている。WO 00/21955には、あるキナゾリン誘導体がVEGF作用の阻害剤として記載されている。
また、キナゾリン誘導体をオーロラAキナーゼの阻害に使用することが開示されている。WO 01/21597には、少なくとも1つの窒素原子を含有する6員の芳香族環を有するキナゾリン誘導体が開示されている。しかしながら、WO 01/21597の化合物があるにも関わらず、依然としてオーロラキナーゼ阻害性を有するさらなる化合物の必要性が存在している。
出願人たる発明者は、オーロラキナーゼ(具体的には、オーロラA及び/又はオーロラBキナーゼ)の効果を阻害する新規な系統の化合物であって、疾患の治療のための医薬品を製造するために特に有用となる性質を有する化合物を見出すことに成功した。具体的には、この化合物は、癌などの増殖性疾患の治療に有用である。この化合物は、オーロラキナーゼが活性であることが知られている固体の腫瘍又は血液の腫瘍のそれぞれ(特に、疾患(結腸直腸癌、胸部(***)癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌又は膀胱癌、及び腎臓癌、或いは白血病、或いはリンパ腫など)を治療するために有用である。
本発明の1つの態様によれば、式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩が提供される:
Figure 2006512387
[式中、
Aは、1つの窒素原子を含み、場合によりさらに1又は2つの窒素原子を含む6員のヘテロアリールであり;
Xは、O、S、S(O)、S(O)2、又はNR14であり;
mは、0、1、2、3、又は4であり;
Yは、O、NR5CO、CONR5、CR6R7CONR5、及びCR6R7NR5から選択される基であり;
Zは、-NR1R2、ホスホノオキシ、C3-6シクロアルキル(ここで、C3-6シクロアルキルは、ホスホノオキシにより置換されているか、又は、ホスホノオキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されている)、及び、1つの窒素原子を含み、場合によりさらに窒素原子を含む、炭素原子を介して結合した4〜7員環(ここで、該環は、飽和、不飽和、部分的に不飽和であってよく、該環は、炭素又は窒素上で、ホスホノオキシ又は(ホスホノオキシで置換された)C1-4アルキルにより置換されており、そして、該環は、炭素又は窒素上で、1、2、又は3のハロ又はC1-4アルキル基によりさらに置換されていてもよい)から選択される基であり;
R1は、-COR8、-CONR8R9、及びC1-6アルキルから選択される基であり、ここで、C1-6アルキルは、ホスホノオキシにより置換されており、さらに、1又は2のハロ又はメトキシ基によりさらに置換されていてもよく;
R2は、水素、-COR10、-CONR10R11、及びC1-6アルキルから選択される基であり、ここで、C1-6アルキルは、未置換か、又は、1、2、又は3のハロ又はC1-4アルコキシ基、-S(O)pR11(pは0、1、又は2である)、或いはホスホノオキシにより置換されている、又はR2は、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、及びC3-6シクロアルキルC1-4アルキルから選択される基であり;
又は、R1及びR2は、それらが結合している窒素と一緒になって、さらなる窒素原子を含有してもよい4〜7員環(ここで、該環は、飽和、不飽和、部分的に不飽和であってよく、該環は、炭素又は窒素上で、ホスホノオキシ、及びホスホノオキシ又はNR8R9で置換されたC1-4アルキルから選択される基により置換されており、そして、該環は、炭素又は窒素上で、1、2、又は3のハロ又はC1-4アルキル基によりさらに置換されていてもよく)を形成し;
R3は、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキル、-OR12、-CHR12R13、-OC(O)R12、-C(O)R12、-NR12C(O)R13、-C(O)NR12R13、-NR12SO2R13、及び-NR12R13から選択される基であり;
R4は、水素、又は、C1-4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1-4アルキル、アリール、アリールC1-4アルキルから選択される基であり、ここで、これらの基は、未置換か、又は、ハロ、メチル、エチル、シクロプロピル、及びエチニルから選択される1、2、又は3の置換基により置換されている;
R5は、水素、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、及びC3-6シクロアルキルC1-4アルキルから選択される基であり;
R6及びR7は独立して、水素、ハロ、C1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、ヒドロキシ、及びC1-4アルコキシから選択され;
R8は、ホスホノオキシで置換されたC1-4アルキルであって、1又は2のハロ又はメトキシ基によりさらに置換されていてもよく;
R9は、水素及びC1-4アルキルから選択される;
R10は、水素及びC1-4アルキルから選択され、ここでC1-4アルキルは、未置換か、又は、ハロ、C1-4アルコキシ、S(O)q(qは、0、1、又は2である)、又はホスホノオキシにより置換されており;
R11、R12、R13、及びR14は独立して、水素、C1-4アルキル、ヘテロシクリルから選択される]。
本発明において、本明細書に定義する式(I)のある化合物に、1又はそれ以上の不斉炭素原子或いは不斉硫黄原子のために光学活性体又はラセミ体が存在する場合、本発明には、その定義の中に、オーロラキナーゼ阻害活性(具体的には、オーロラA及び/又はオーロラBキナーゼ阻害活性)を有するあらゆる光学活性体又はラセミ体が含まれるものと理解すべきである。光学活性体の合成は、当技術分野において周知の有機化学の標準的な方法(例えば、光学活性な出発物質からの合成、又は、ラセミ体の分割)によって行うことができる。同様に、上記の活性は、本明細書に参照する標準的な実験方法を用いて評価してもよい。

本発明において、式(I)の化合物又はその塩は互変異現象を示すこと、及び、本明細書中の構造式は可能な互変異体の1つのみを表しうることを理解すべきである。本発明は、オーロラキナーゼ阻害活性(具体的には、オーロラA及び/又はオーロラBキナーゼ阻害活性)を有するあらゆる互変異体を包含し、構造式中に用いた互変異体のいずれかのみに限定されないことを理解すべきである。
また、式(I)のある化合物及びその塩は、溶媒和していない形と同様に、溶媒和した形(例えば、水和した形)で存在し得ることを理解すべきである。本発明は、オーロラキナーゼ阻害活性(具体的には、オーロラA及び/又はオーロラBキナーゼ阻害活性)を有するあらゆる溶媒和物を包含することを理解すべきである。
本発明は、本明細書に定義するような式(I)の化合物に関するとともに、その塩にも関する。医薬組成物において使用する塩は医薬的に許容可能な塩であろうが、式(I)の化合物及びその医薬的に許容可能な塩の製造においては他の塩も有用であり得る。本発明の医薬的に許容可能な塩は、例えば、その塩を形成するのに十分な塩基性である、本明細書に定義した式(I)の化合物の酸付加塩を含んでよい。このような酸付加塩としては、フマレート(furmarate)、メタンスルホン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、クエン酸塩、及びマレイン酸塩、及びリン酸と硫酸とから形成される塩が挙げられるが、これに限定されるものではない。さらに、式(I)の化合物が十分に酸性である場合、塩は塩基性塩であり、その例としては、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム又はカリウム)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム又はマグネシウム)、又は、有機アミン塩(例えば、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、N-メチルピペリジン、N-エチルピペリジン、ジベンジルアミン、又はリジンなどのアミノ酸)が挙げられるが、これに限定されるものではない。
また、式(I)の化合物は、in vivoで加水分解されうるエステルとしても提供される。カルボキシ基又はヒドロキシ基を含有する式(I)の化合物のin vivoで加水分解可能なエステルは、例えば、ヒト又は動物の体内で開裂し、元の酸又はアルコールを生じる医薬的に許容可能なエステルである。このようなエステルは、試験動物に試験対象の化合物を(例えば、経静脈的に)投与し、次いで、試験動物の体液を検査することにより確認することができる。
カルボキシ基に対する好適な医薬的に許容可能なエステルとしては、C1-6アルコキシメチルエステル(例えば、メトキシメチル);C1-6アルカノイルオキシメチルエステル(例えば、ピバロイルオキシメチル、フタリジルのエステル);C3-8シクロアルコキシカルボニルオキシC1-6アルキルエステル(例えば、1-シクロヘキシルカルボニルオキシエチル);1,3-ジオキソレン-2-オンイルメチルエステル(例えば、5-メチル-1,3-ジオキソレン-2-オンイルメチル);及び、C1-6アルコキシカルボニルオキシエチルエステル(例えば、1-メトキシカルボニルオキシエチル)が挙げられ、本発明の化合物中のあらゆるカルボキシ基において形成されてよい。
ヒドロキシ基に対する好適な医薬的に許容可能なエステルとしては、無機エステル((ホルホルアミド環状エステルを始めとする)リン酸エステルなど)及びα-アシルオキシアルキルエーテル及び、エステルのin vivoでの加水分解によって元のヒドロキシ基(複数)が生じる関連する化合物が挙げられる。α-アシルオキシアルキルエーテルの例としては、アセトオキシメトキシ及び2,2-ジメチルプロピオニルオキシメトキシが挙げられる。ヒドロキシ基に対してin vivoで加水分解可能なエステルを形成する基としては、C1-10アルカノイル(例えば、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチル、置換ベンゾイル、及びフェニルアセチル);(アルキル炭酸エステル類を生じる)C1-10アルコキシカルボニル(例えば、エトキシカルボニル);ジ-C1-4アルキルカルバモイル及びN-(ジ-C1-4アルキルアミノエチル)-N-C1-4アルキルカルバモイル(カルバメート類を生じる);ジ-C1-4アルキルアミノアセチル及びカルボキシアセチルが挙げられる。環置換基の例としては、フェニルアセチル及びベンゾイル上でのアミノメチル、C1-4アルキルアミノメチル及びジ-(C1-4アルキル)アミノメチル、及び、環の窒素原子からメチレン連結基を介してベンゾイル環の3位又は4位に結合するモルホリノ、又はピペラジノが挙げられる。他の興味深いin vivoで加水分解可能なエステルとしては、例えば、RAC(O)OC1-6アルキル-CO-(式中、RAは、例えば、ベンジルオキシ-C1-4アルキル又はフェニルである)が挙げられる。そのようなエステルにおけるフェニル基上の好適な置換基としては、例えば、4-C1-4ピペラジノ-C1-4アルキル、ピペラジノ-C1-4アルキル、及びモルホリノ-C1-4アルキルが挙げられる。
本明細書において、「アルキル」という一般的な語には、直鎖のアルキル基及び分岐のアルキル基の両方が含まれる。しかし、「プロピル」などと個々のアルキル基に言及する場合、直鎖のものだけに特定的であって、「tert-ブチル」などと個々の分岐鎖のアルキル基に言及する場合、分岐鎖のものだけに特定的である。同様の慣行が他の一般的な用語(例えば、「アルケニル」及び「アルキニル」)にも適用される。
「シクロアルキル」とは単環式の飽和アルキル環であり、「アリール」とは単環式又は二環式の芳香族環である。
特に明記しない限り、「ヘテロアリール」とは、5〜10の環原子を含有する単環式又は二環式の芳香族環であって、1、2、3、又は4の環原子は、窒素、硫黄、又は酸素から選択され、環の窒素又は硫黄は酸化されていてもよい。
「ヘテロシクリル」は、飽和、不飽和、又は部分的に飽和の、4〜12原子を含有する単環式環又は二環式環であって、1、2、3、又は4の環原子は、窒素、硫黄、又は酸素から選択され、環は炭素又は窒素で連結されていてもよく、-CH2-基は-C(O)-に置換されていてもよく;環の窒素原子又は硫黄原子が酸化されてN-オキサイド又はS-オキサイド(s)を形成してもよく;環の-NHは、未置換であるか、又は、アセチル、ホルミル、メチル、又はメシルにより置換されており;そして、該環は、未置換か、又は、1又はそれ以上のハロにより置換されている環である。
「ホスホノオキシ」とは、1つの観点において、式-OP(O)(OH)2の基である。しかし、「ホスホノオキシ」という語は、また、この基の塩(アルカリ金属イオン(ナトリウムイオン又はカリウムイオンなど)又はアルカリ土類金属イオン(例えば、カルシウムイオン又はマグネシウムイオン)から形成されるものなど)を含む。
任意的な置換基が、「1又は2」の基又は置換基から、「1、2、又は3」の基又は置換基から、又は「1、2、3、又は4」の基又は置換基から選択される場合において、この定義には、すべての置換基が1つの特定の基から選択される場合(すなわち、すべての置換基が同じである)、又は、置換基が2又はそれ以上の特定の基から選択される場合(すなわち、置換基が同じではない)が含まれることを理解すべきである。
本発明の化合物は、コンピューターソフトウェア(ACD/Nameバージョン6.6、又は、ACD Name Batchバージョン6.0)のサポートの下、命名された。
いずれかのR基(R1〜R14)又はそのような基のあらゆる部分或いは置換基として好ましいものとして、以下が挙げられる:
C1-4アルキルとして: メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、2-メチルプロピル、及びtert-ブチル;
C1-6アルキルとして: C1-4アルキル、ペンチル、2,2-ジメチルプロピル、3-メチルブチル、及びヘキシル;
C2-4アルケニルとして: ビニル、アリル、及び1-プロペニル;
C2-6アルケニルとして: C2-4アルケニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、2-メチルブタ-2-エニル、3-メチルブタ-1-エニル、1-ペンテニル、3-ペンテニル、及び4-ヘキセニル;
C2-4アルキニルとして: エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、及び3-ブチニル;
C2-6アルキニルとして: C2-4アルキニル、2-ペンチニル、ヘキシニル、及び1-メチルペント-2-イニル;
C3-6シクロアルキルとして: シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシル;
C3-6シクロアルキルC1-4アルキルとして: シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、及びシクロヘキシルメチル;
アリールとして: フェニル及びナフチル;
アリールC1-4アルキルとして: ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、及びナフチルエチル;
ハロとして:フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨード;
C1-4アルコキシとして: メトキシ、エトキシ、プロポキシ、及びイソプロポキシ;
C1-6アルコキシとして: C1-4アルコキシ、ペンチルオキシ、1-エチルプロポキシ、及びヘキシルオキシ;
ヘテロアリールとして: ピリジル、イミダゾリル、キノリニル、シノリル(cinnolyl)、ピリミジニル、チオフェニル、ピロリル、ピラゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、及びピラジニル;好ましくは、チアゾリル、ピリジル、イミダゾリル、及びピリミジニル;より好ましくは、ピリジル及びピリミジニル;
ヘテロアリールC1-4アルキルとして: ピリジルメチル、ピリジルエチル、ピリミジニルエチル、ピリミジニルプロピル、ピリミジニルブチル、イミダゾリルプロピル、イミダゾリルブチル、キノリニルプロピル、1,3,4-トリアゾリルプロピル、及びオキサゾリルメチル;
ヘテロシクリルとして:フリル、チエニル、ピロリル、ピロリジニル、イミダゾリル、トリアゾリル、チアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ピペリジニル、N-アセチルピペリジニル、N-メチルピペリジニル、N-ホルミルピペラジニル、N-メシルピペラジニル、ホモピペラジニル、ピペラジニル、アゼチジニル(azetidinyl)、オキセタニル、モルホリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、インドリニル、ピラニル、ジヒドロ-2H-ピラニル、テトラヒドロフラニル、2,5-ジオキイジダゾリジニル(dioximidazolidinyl)、2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラニル、及び3,4-ジメチレンジオキシベンジル。
記載中の用語に対して与えられた例は限定的なものでないことに注意すべきである。
A、X、m、Y、Z、R3、及びR4の好ましい意味は、以下の通りである。これらの意味は、ここに規定する定義、特許請求の範囲、又は実施形態のいずれかにおいて適切な場合、使用しうる。
本発明の1つの態様において、Aは、ピリジル又はピリミジニルである。さらに他の態様において、Aは、式(a)、式(b)、式(c)、又は(d)の基である:
Figure 2006512387
[式中、*は式(I)の基Xが結合する点であり、**は式(I)の基Yが結合する点である]。好ましい態様において、Aは、式(b)又は式(d)の基である。
本発明の1つの態様において、Xは、NR14、O、又はSである。他の態様において、Xは、NR14である。また他の態様において、Xは、NHである。
本発明の1つの態様において、mは、0、2、3、又は4である。他の態様において、mは、2である。
本発明の1つの態様において、Yは、O、NR5CO、又はCR6R7NR5である。他の態様において、Yは、O、NHCO、又はCH2NHである。さらに他の態様において、Yは、NHCOである。
本発明の1つの態様において、Zは、-NR1R2、ホスホノオキシ、シクロプロピル(ここで、シクロプロピルは、ホスホノオキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されている)、及び炭素を介して結合されたピペリジン環又はピペラジン環(ここで、該環は、炭素又は窒素上で、ホスホノオキシ、又はホスホノオキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されている)から選択される基である。他の態様において、Zは、-NR1R2、ホスホノオキシ、2-(ホスホノオキシメチル)シクロプロピル、及び1-(2-ホスホノオキシエチル)ピペリジン-4-イルから選択される基である。他の態様において、Zは、-NR1R2である。
本発明の1つの態様において、R1はホスホノオキシにより置換されたC1-5アルキルである。他の態様において、R1は、ホスホノオキシで置換され、さらに1又は2のハロにより置換されたC1-5アルキルである。さらに他の態様において、R1は、2-ホスホノオキシエチル、2-ホスホノオキシ-1,1-ジメチルエチル、2-ホスホノオキシ-2-メチルエチル、3-ホスホノオキシ-1,1-ジメチルプロピル、3-ホスホノオキシプロピル、及び4-ホスホノオキシブチルである。また他の態様において、R1は、2-ホスホノオキシエチル、3-ホスホノオキシ-1,1-ジメチルプロピル又は4-ホスホノオキシブチルである。さらに他の態様において、R1は2-ホスホノオキシエチルである。
本発明の1つの態様において、R2は、水素、C1-6アルキル(ここで、C1-6アルキルは、未置換か、又は、1、2、又は3のハロ又はC1-4アルコキシ基により置換されている)、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、及びC3-6シクロアルキルC1-4アルキルから選択される基である。他の態様において、R2は、水素、C1-5アルキル、C2-4アルキニル、又はC3-6シクロアルキルである。他の態様において、R2は、水素、アリル、2-プロピニル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2-メチルプロピル、ブチル、2,2-ジメチルプロピル、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロブチルメチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンチルメチル、3,3,3-トリフルオロプロピル、及び2-メトキシエチルである。また他の態様において、R2は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、2-メチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、又はプロプ-2-イニルである。さらに他の態様において、R2は、水素、メチル、エチル イソプロピル、又はシクロヘキシルである。
本発明の1つの態様において、R1及びR2は、それらが結合している窒素と一緒になって、さらに窒素原子を含有していてもよい飽和5〜6員環を形成し、ここで、該環は、炭素又は窒素上で、ホスホノオキシ及び(ホスホノオキシ又は-NR8R9で置換された)C1-4アルキルから選択される基により置換されており、該環は、炭素又は窒素上で、1又は2のC1-4アルキル基によりさらに置換されていてもよい。本発明の他の態様において、R1及びR2は、それらが結合している窒素と一緒になって、ピペリジン環、ピロリジン環、又はピペラジン環を形成し、該環は、炭素又は窒素上で、ホスホノオキシ、ホスホノオキシメチル、2-ホスホノオキシエチルから選択される基により置換されており、該環は、炭素又は窒素上で、1又は2のメチルによりさらに置換されていてもよい。さらに本発明の他の態様において、R1及びR2は、それらが結合している窒素と一緒になって、4-(ホスホノオキシメチル)ピペリジニル、2-(ホスホノオキシメチル)ピペリジニル、2-(ホスホノオキシメチル)ピロリジニル、4-(2-ホスホノオキシエチル)ピペラジニル、3-(ホスホノオキシ)ピロリジニル、3-(ホスホノオキシ)ピペリジニル、4-(ホスホノオキシ)ピペリジニル、4-(2-ホスホノオキシエチル)ピペリジニル、2-(2-ホスホノオキシエチル)ピロリジニル、又は2-(2-ホスホノオキシエチル)ピペリジニルを形成する。また他の態様において、R1及びR2は、それらが結合している窒素と一緒になって、2-(ホスホノオキシメチル)ピペリジニル、4-(ホスホノオキシ)ピペリジニル、4-(2-ホスホノオキシエチル)ピペリジニル、2-(2-ホスホノオキシエチル)ピペリジニル、2-(ホスホノオキシメチル)ピロリジニル、4-(ホスホノオキシメチル)ピペリジニル、又は4-(2-ホスホノオキシエチル)ピペラジニルを形成する。
本発明の1つの態様において、R3は、C1-4アルコキシ又は水素である。他の態様において、R3はメトキシ又は水素である。他の態様において、R3はメトキシである。他の態様において、R3は水素である。
1つの態様において、R4は、未置換のフェニル又はベンジル、又は、1或いは2のフルオロ或いはクロロにより置換されているフェニル又はベンジルである。他の態様において、R4は、3-フルオロフェニル、3-クロロフェニル、3-クロロベンジル、3,5-ジフルオロフェニル、3,4-ジフルオロフェニル、2-フルオロフェニル、2,3-ジフルオロフェニル、2,4-ジフルオロフェニル、2,5-ジフルオロフェニル、3-クロロ-4-フルオロフェニル、及び3-クロロ-4-フルオロベンジルである。さらに他の態様において、R4は、3-フルオロフェニル、3-クロロフェニル、3-クロロベンジル、3,4-ジフルオロフェニル、3-クロロ-4-フルオロフェニル、及び3-クロロ-4-フルオロベンジルである。さらに他の態様において、R4は3-フルオロフェニルである。他の態様において、R4は3-クロロフェニルである。さらに他の態様において、R4は3-クロロベンジルである。また他の態様において、R4は3,4-ジフルオロフェニルである。他の態様において、R4は3-クロロ-4-フルオロフェニルである。さらに他の態様において、R4は3-クロロ-4-フルオロベンジルである。
1つの態様において、R5は、水素又はメチルである。他の態様において、R5は水素である。
本発明の1つの態様において、R6は、水素、フルオロ、クロロ、又はメチルである。他の態様において、R6は水素である。
本発明の1つの態様において、R7は、水素、フルオロ、クロロ、又はメチルである。他の態様において、R7は水素である。
1つの態様において、R8は、2-ホスホノオキシエチルである。
本発明の1つの態様において、R9は、水素、メチル、又はエチルである。
本発明の1つの態様において、R10は、水素、メチル、又はエチルである。
本発明の1つの態様において、R11は、水素、メチル、又はエチルである。
本発明の1つの態様において、R12は、水素又はメチルである。
本発明の1つの態様において、R13は、水素又はメチルである。
本発明の1つの態様において、R14は、水素又はメチルである。
好ましい化合物の集合は、式(I)
[式中、
Aは、既に定義した式(a)、(b)、(c)、又は(d)の集合であり;
Xは、NHであり;
mは、0、1、2、3、又は4であり;
Yは、O、NR5CO、又はCR6R7NR5であり;
Zは、-NR1R2、ホスホノオキシ(phoshonooxy)、シクロプロピル(ここで、シクロプロピルは、ホスホノオキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されている)、及び炭素原子を介して連結されたピペリジン環又はピペラジン環(ここで、該環は、炭素又は窒素上で、ホスホノオキシ、又はホスホノオキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されている)であり;
R1は、ホスホノオキシにより置換されたC1-5アルキルであり;
R2は、水素、C1-6アルキル(ここで、C1-6アルキルは、未置換か、又は、1、2、又は3のハロ又はC1-4アルコキシ基により置換されている)、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、及びC3-6シクロアルキルC1-4アルキルから選択される基であり;
R3は、C1-4アルコキシ又は水素であり;
R4は、未置換のフェニル又はベンジル、又は、1或いは2のフルオロ或いはクロロにより置換されているフェニル又はベンジルであり;
R5は、水素又はメチルであり;及び
R6及びR7は独立して、水素、フルオロ、クロロ、又はメチルである]
又はその医薬的に許容可能な塩である。
他の好ましい化合物の集合は、式(I)
[式中、
Aが、既に定義した式(b)又は式(d)の基であり;
Xは、NHであり;
mは、0、1、2、3、又は4であり;
Yは、O、NR5CO、又はCR6R7NR5であり;
Zは、-NR1R2、ホスホノオキシ(phoshonooxy)、シクロプロピル(ここで、シクロプロピルは、ホスホノオキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されている)、炭素原子を介して連結されたピペリジン環又はピペラジン環(ここで、該環は、炭素又は窒素上で、ホスホノオキシ、又はホスホノオキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されている)であり;
R1は、ホスホノオキシにより置換されたC1-5アルキルであり;
R2は、水素、C1-5アルキル、C2-4アルキニル、又はC3-6シクロアルキルであり;
R3は、メトキシであり;
R4は、未置換のフェニル又はベンジル、又は、1或いは2のフルオロ或いはクロロにより置換されているフェニル又はベンジルである;
R5は、水素又はメチルであり;及び
R6及びR7は独立して、水素、フルオロ、クロロ、又はメチルである]
又はその医薬的に許容可能な塩である。
他の好ましい化合物の集合は、式(I):
[式中、
Aは、既に定義した式(a)、(b)、(c)、又は(d)の集合であり;
Xは、NHであり;
mは、0、1、2、3、又は4であり;
Yは、O、NR5CO、又はCR6R7NR5であり;
Zは、-NR1R2、ホスホノオキシ(phoshonooxy)、シクロプロピル(ここで、シクロプロピルは、ホスホノオキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されている)、及びピペリジン環又はピペラジン環(ここで、該環は、ホスホノオキシ又はホスホノオキシで置換されたC1-4アルキルで置換されている)であり;
R1及びR2は、それらが結合している窒素と一緒になって、ピペリジン環、ピロリジン環、又はピペラジン環を形成し、ここで、該環は、炭素又は窒素上で、ホスホノオキシ、ホスホノオキシメチル、及び2-ホスホノオキシエチルから選択される基により置換されており、さらに、該環は、炭素又は窒素上で、1又は2のメチルによりさらに置換されていてもよく;
R3は、C1-4アルコキシ又は水素であり;
R4は、未置換のフェニル又はベンジル、又は、1或いは2のフルオロ或いはクロロにより置換されているフェニル又はベンジルであり;
R5 は、水素又はメチルであり;及び
R6及びR7は独立して、水素、フルオロ、クロロ、又はメチルである]
又はその医薬的に許容可能な塩である。
さらに好ましい化合物の集合は、式(I):
[式中、
Aは、すでに定義した式(b)又は式(d)の基であり;
Xは、NHであり;
mは、0、1、2、3、又は4であり;
Yは、O、NR5CO、又はCR6R7NR5であり;
Zは、-NR1R2、ホスホノオキシ(phoshonooxy)、((ホスホノオキシで置換された)C1-4アルキルにより置換された)シクロプロピル、及びピペリジン環又はピペラジン環(ここで、該環は、ホスホノオキシ又は(ホスホノオキシで置換された)C1-4アルキルにより置換されている)であり;
R1及びR2は、それらが結合している窒素と一緒になって、ピペリジン環、ピロリジン環、又はピペラジン環を形成し、該環は、炭素又は窒素上で、ホスホノオキシ、ホスホノオキシメチル、2-ホスホノオキシエチルから選択される基により置換されており、さらに、該環は、炭素又は窒素上で、1又は2のメチルによりさらに置換されていてもよく;
R3は、メトキシであり;
R4は、未置換のフェニル又はベンジル、又は、1或いは2のフルオロ或いはクロロにより置換されているフェニル又はベンジルであり;
R5は、水素又はメチルであり;及び
R6及びR7は独立して、水素、フルオロ、クロロ、又はメチルである]
又はその医薬的に許容可能な塩である。
本発明の他の態様において、本発明の好ましい化合物は以下から選択されるいずれかである:
3-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルジハイドロジェンフォスフェイト;
3-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(エチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-2-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
[(2R)-1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン-2-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[エチル(3-{[4-({6-[(3-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3,4-ジフルオロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(イソプロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イルジハイドロジェンフォスフェイト;
4-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}ブチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(メチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-2-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(5-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}ペンチル)(エチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
4-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(エチル)アミノ]ブチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(メチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(イソブチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロプロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[4-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペラジン-1-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
[(2S)-1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン-2-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロブチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(プロプ-2-イン-1-イル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロヘキシル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(エチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
3-{[4-({2-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピルジハイドロジェンフォスフェイト;
1-[3-({4-[(2-{[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]メチル}ピリミジン-5-イル)アミノ]-6-メトキシキナゾリン-7-イル}オキシ)プロピル]ピペリジン-4-イルジハイドロジェンフォスフェイト;
3-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(2,2-ジメチルプロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
[2-({[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}メチル)シクロプロピル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;及び
2-[4-({[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}メチル)ピペリジン-1-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
又はその医薬的に許容可能な塩。
他の態様において、より好ましい化合物は以下から選択されるいずれかである:
3-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルジハイドロジェンフォスフェイト;
3-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(エチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[エチル(3-{[4-({6-[(3-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3,4-ジフルオロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(イソプロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(メチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(5-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}ペンチル)(エチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
4-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(エチル)アミノ]ブチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(メチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(イソブチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロプロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロブチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(プロプ-2-イン-1-イル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロヘキシル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(エチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
3-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルジハイドロジェンフォスフェイト;及び
2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(2,2-ジメチルプロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
又はその医薬的に許容可能な塩。
さらなる態様において、より好ましい化合物は以下から選択されるいずれかである:
2-[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-2-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
[(2R)-1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン-2-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イルジハイドロジェンフォスフェイト;
[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-2-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;
[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[4-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペラジン-1-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
[(2S)-1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン-2-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;及び
1-[3-({4-[(2-{[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]メチル}ピリミジン-5-イル)アミノ]-6-メトキシキナゾリン-7-イル}オキシ)プロピル]ピペリジン-4-イルジハイドロジェンフォスフェイト;
又はその医薬的に許容可能な塩。
他のより好ましい化合物は以下から選択されるいずれかである:
4-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}ブチルジハイドロジェンフォスフェイト;
3-{[4-({2-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピルジハイドロジェンフォスフェイト;
[2-({[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}メチル)シクロプロピル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;及び
2-[4-({[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}メチル)ピペリジン-1-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
又はその医薬的に許容可能な塩。
具体的に好ましい化合物は以下から選択されるいずれかである:
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(エチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(イソブチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロプロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロブチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(プロプ-2-イン-1-イル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(2,2-ジメチルプロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
又はその医薬的に許容可能な塩。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を製造するための方法であって、適当なヒドロキシ基のリン酸化反応により式(II)の化合物を式(I)の化合物に転化することを含み:
Figure 2006512387
[式中、A、X、m、Y、R3、及びR4は、式(I)に対して定義されたものであり;及び、
Z’は、-NR1’R2’、ヒドロキシ、C3-6シクロアルキル(ここで、C3-6シクロアルキルは、ヒドロキシ、又はヒドロキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されている)、及び、1つの窒素原子を含み、場合によりさらに窒素原子を含む、炭素原子を介して結合した4〜7員環(ここで、該環は、飽和、不飽和、部分的に不飽和であってよく、該環は、炭素又は窒素上で、ヒドロキシ、又はヒドロキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されており、そして、該環は、炭素又は窒素上で、1、2、又は3のハロ又はC1-4アルキル基によりさらに置換されていてもよい)から選択される基であり;
R1’は、-COR8’、-CONR8’R9、及びC1-6アルキル(ここで、C1-6アルキルは、ヒドロキシにより置換されており、1又は2のハロ又はメトキシ基によりさらに置換されていてもよい)から選択される基であり;
R2’は、水素、-COR10、-CONR10R11、及びC1-6アルキル(ここで、C1-6アルキルは、未置換であるか、又は、1、2、又は3のハロ又はC1-4アルコキシ基、-S(O)pR11(pは0、1、又は2である)或いはヒドロキシにより置換されている)から選択される基であり、又は、R2’は、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、及びC3-6シクロアルキルC1-4アルキルから選択される基であり;又は、
R1’及びR2’は、それらが結合している窒素と一緒になって、さらに窒素原子を含有してもよい4〜7員環を形成し(ここで、該環は、飽和、不飽和、部分的に不飽和であってよく、該環は、炭素又は窒素上で、ヒドロキシ及びC1-4アルキル(ここで、C1-4アルキルは、ヒドロキシ又は-NR8’R9で置換されている)から選択される基により置換されており、そして、該環は、炭素又は窒素上で、1、2、又は3のハロ又はC1-4アルキル基によりさらに置換されていてもよい);及び、
R8’は、ヒドロキシにより置換されているC1-4アルキルであり、さらに、1又は2のハロ又はメトキシ基によりさらに置換されていてもよい]
そして、次いで、必要なら:
i) 式(I)の化合物を式(I)の他の化合物に転化すること;及び/又は
ii) すべての保護基を外すこと;及び/又は
iii) その医薬的に許容可能な塩を形成させること、
を含む上記方法が提供される。
リン酸化反応は、好適には、1-Hテトラゾール(又は、好適な代替物(S-エチルテトラゾール又は塩酸ピリジニウムなど))及びジ-tert-ブチルジエチルホスホロアミダイト又はジベンジルジエチルホスホロアミダイトにより5〜35℃にて不活性雰囲気下で30分間〜4時間処理し、次いで、酸化剤(メタ-クロロ過安息香酸(mCPBA)又は30%過酸化水素水など)で-10〜25℃にて2〜18時間処理することによって達成してもよい。tert-ブチル基を脱保護してリン酸基を得ることは、最終工程としてこれらの試薬とともに必要であり、4.0 Nの塩酸の1,4-ジオキサン溶液により10〜35℃で12〜18時間処理することにより容易に行うことができる。
本発明の方法は、さらに、式(II)の化合物[式中、Z’は-NR1’R2’である]を製造する方法であって、式(III)の化合物[式中、Lは、ハロ(例えば、クロロ)などの離脱基である]:
Figure 2006512387
と、式(IV)のアミン:
Figure 2006512387
との反応を含んでなる方法を含む。
本方法における好適な反応条件は、好適な触媒(ヨウ化テトラ-n-ブチルアンモニウム又はヨウ化カリウムなど)を温度50〜100℃にて12〜72時間添加しながら、又は、添加しないで、式(III)の化合物を過剰量の式(IV)のアミンとともに不活性溶媒(ジメチルアセトアミドなど)中で加熱することを含む。
式(IV)のアミンは、当技術分野において公知であるか、又は、当技術分野において公知な方法を用いて当業者が調製し得る。
本発明の方法は、さらに、式(III)の化合物を製造する方法であって、式(V)の化合物[式中、Pは、ヒドロキシ基の好適な保護基(ベンジルなど)である]:
Figure 2006512387
の、式(VI)の化合物[式中、L’は、ハロ(例えばブロモ)などの離脱基である]:
Figure 2006512387
との反応による反応を含んでもよい。このような反応は、(上記文献に既に記載の方法から選択される方法を用いて保護基を外した後)上記文献に記載の条件範囲(式(V)の化合物を、式(VI)の化合物とともに、触媒(炭酸セシウムなど)の存在下、アセトニトリルなどの溶媒中、80〜100℃の温度にて1〜4時間加熱するなど)の下で行うことができる。
本発明の方法は、さらに、式(V)の化合物[式中、Xは、NR14、O、又はSである]を製造する方法であって、式(VII)の化合物[式中、Lは、ハロ(例えば、クロロ)などの離脱基であり、さらにPは、ヒドロキシ基の保護基(ベンジルなど)である]:
Figure 2006512387
と、式(VIII)の化合物
Figure 2006512387
との反応を含んでなる方法を含んでもよい。
このような反応は、上記文献に記載の条件範囲(式(VII)の化合物を、式(VIII)の化合物とともに、溶媒(イソプロパノール又はジメチルアセトアミドなど)中で(場合により酸触媒(塩酸など)が存在してもよい)、80〜100℃の温度にて2〜6時間加熱するなど)の下に行うことができる。又は、水素化ナトリウムなどの塩基を用い、反応を不活性溶媒(ジメチルホルムアミドなど)中、50〜80℃の温度にて2〜6時間行って、反応を達成してもよい。
本発明の方法は、さらに、式(VII)の化合物を製造する方法であって、式(IX)の化合物[式中、Pは、ヒドロキシ基の保護基(ベンジルなど)である]
Figure 2006512387
と、塩素化剤(塩化チオニル、オキシ塩化リン、又は五塩化リンなど)との反応を含んでなる方法を含んでもよい。好適な反応条件をここに示す。
式(IX)の化合物を製造する方法は、式(X)の化合物[式中、R’はそれぞれ水素又はアルキル、アリール又はベンジル基であってよく、Pは保護基である]:
Figure 2006512387
と、ホルムアルデヒド又は好適な同等物(酢酸ホルムアミジンなど)との反応を含む。反応は、好適には、バルク(neat)のホルムアルデヒド中で式(X)の化合物を加熱することによって、又は、好適な溶媒(2-メトキシエタノールなど)中で加熱することによって、高温にて(簡便には、溶媒の還流温度にて)達成される。
式(X)の化合物は、公知の化合物であるか、又は、従来の方法により当業者が調製することができる。具体的には、式(X)の化合物を、対応する式(XI)のニトロ化合物[式中、R’は、水素、又は、アルキル、アリール或いはベンジル基のそれぞれであってよい]:
Figure 2006512387
の還元により製造してもよい。好適な反応条件をここに示す。
式(XI)の化合物は、式(XII)の化合物[式中、R’は、水素又はアルキル、アリール又はベンジル基のそれぞれであってよい]:
Figure 2006512387
のニトロ化により、例えば、硝酸化剤として硝酸を用いることにより得てもよい。また、好適な反応条件をここに示す。
式(VIII)の化合物は、当技術分野において公知であるか、又は、当技術分野において公知な方法を用いて当業者が調製し得る。しかしながら、本発明の方法は、さらに、式(VIII)の化合物[式中、YはNR5CO、XはNHである]を製造する方法であって、式(XIII)の化合物
Figure 2006512387
の還元(例えば、(白金又はパラジウム触媒の存在下)水素を還元剤として用いる)を含んでなる方法を含んでもよい。また、好適な反応条件をここに示す。
本発明の方法は、さらに、式(XIII)の化合物を製造する方法であって、式(XIV)の化合物
Figure 2006512387
と、式(XV)の化合物[式中、Lは適当な離脱基(カルボキシレート、(C1-10アルキル)COO、又はハロ(クロロなど)など)である]:
Figure 2006512387
との反応を含んでいてもよい。また、好適な反応条件をここに示す。
本発明の化合物における種々の環置換基のいくつかは、標準的な芳香族置換反応によって導入してもよく、又は、上記の反応前、或いは、上記の反応直後に従来の官能基修飾法により形成させてもよく、これらは本発明の方法態様に含まれるものと認識されるだろう。このような反応及び修飾としては、例えば、芳香族置換反応による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化、及び置換基の酸化が挙げられる。これらの方法における試薬及び反応条件は化学の分野で周知である。芳香族置換反応の具体例としては、濃硝酸を用いるニトロ基の導入、例えば、ハロゲン化アシル及びルイス酸(三塩化アルミニウムなど)を用いるフリーデルクラフツ条件下でのアシル基の導入;ハロゲン化アルキル及びルイス酸(三塩化アルミニウムなど)を用いるフリーデルクラフツ条件下でのアルキル基の導入;及び、ハロゲン基の導入が挙げられる。修飾の具体例としては、ニトロ基のアミノ基への還元(例えば、ニッケル触媒による触媒的水素化、又は、塩酸の存在下で加熱しつつ鉄により処理することによるもの);アルキルチオからアルキルスルフィニル又はアルキルスルホニルへの酸化が挙げられる。
また、本明細書で示す反応のいくつかにおいて、化合物中の反応しやすい基を保護することが必要或いは望ましいことがあると認識されるだろう。保護が必要或いは望ましい場合や好適な保護方法は当業者に公知である。従来の保護基を標準的な方法に従って用いることができる(説明のため、T.W. Green著「Protective Groups in Organic Synthesis」(「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 1991)を参照されたい)。したがって、反応物質が、アミノ、カルボキシ、又はヒドロキシなどの基を含む場合、本明細書で示した反応のいくつかにおいてその基を保護することが望ましいことがある。
アミノ基又はアルキルアミノ基に対する好適な保護基は、例えば、アシル基(例えば、アセチルなどのアルカノイル基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、又はtert-ブトキシカルボニル基)、アリールメトキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル)、又はアロイル基(例えば、ベンゾイル)である。上記の保護基の脱保護条件は、保護基の選択に応じて必然的に様々である。したがって、例えば、アシル基(アルカノイルなど)又はアルコキシカルボニル基又はアロイル基は、例えば、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化リチウム又は水酸化ナトリウム)などの好適な塩基による加水分解により脱保護してもよい。他には、アシル基(tert-ブトキシカルボニル基など)は、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、又はトリフルオロ酢酸などの好適な酸で処理することにより脱保護してもよい。さらに、アリールメトキシカルボニル基(ベンジルオキシカルボニル基など)は、例えば、炭素上パラジウムなどの触媒上での水素化により、又は、ルイス酸(例えば、トリス(トリフルオロ酢酸)ホウ素)による処理により脱保護してもよい。1級アミノ基に対する好適な他の保護基は、例えば、フタロイル基であり、これは、アルキルアミン(例えば、ジメチルアミノプロピルアミン)やヒドラジンでの処理により脱保護してもよい。
ヒドロキシ基に対する好適な保護基は、例えば、アシル基(例えば、アセチルなどのアルカノイル基)、アロイル基(例えば、ベンゾイル)、又は、アリールメチル基(例えば、ベンジル)である。上記保護基の脱保護条件は、保護基の選択に応じて必然的に変化する。したがって、例えば、アシル基(アルカノイルなど)又はアロイル基は、例えば、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化リチウム又は水酸化ナトリウム)などの好適な塩基による加水分解により脱保護してもよい。他には、アリールメチル基(ベンジル基など)は、例えば、炭素上パラジウムなどの触媒上での水素化により脱保護してもよい。
カルボキシ基に対する好適な保護基は、例えば、エステル化基(例えば、メチル基又はエチル基;これらは、例えば、塩基(水酸化ナトリウムなど)による加水分解により脱保護してもよい)、又は、例えば、tert-ブチル基(これらは、例えば、酸(例えば、トリフルオロ酢酸などの有機酸)での処理により脱保護してもよい)、又は、例えば、ベンジル基(これは、例えば、炭素上パラジウムなどの触媒上での水素化により脱保護してもよい)である。
これらの保護基は、化学分野で周知の従来技術を用いて、合成の都合の良い段階において外すことができる。
本発明にさらなる態様によると、本明細書に定義する式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を、医薬的に許容可能な希釈剤又はキャリアとともに含んでなる医薬組成物が提供される。
本発明の組成物は、経口での使用に好適な形態(例えば、錠剤、トローチ剤(lozenge)、ハードカプセル又はソフトカプセル、水性懸濁液又は油性懸濁液、エマルジョン、分散性粉末又は顆粒、シロップ、又はエリキシル剤など)、局所使用にに好適な形態(例えば、クリーム、軟膏、ゲル、又は、水性又は油性の溶液又は懸濁液)、吸入(inhalation)投与に好適な形態(例えば、微粉化粉末又は液体エアロゾル)、吸引(insufflation)投与に好適な形態(例えば、微粉化粉末)、又は、非経口投与に好適な形態(例えば、静脈内投薬、皮下投薬、筋肉内投薬、又は筋肉内投薬用の滅菌の水性又は油性の溶液、又は、直腸投薬のための座薬)であってよい。
本発明の組成物は、当技術分野において周知の従来の医薬的賦形剤を用いて、従来の方法により得てもよい。したがって、経口使用を意図した組成物は、例えば、1以上の着色剤、甘味剤、着香剤、及び/又は、保存剤を含有してもよい。
錠剤製剤における好適な医薬的に許容可能な賦形剤としては、例えば、不活性希釈剤(乳糖、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、又は炭酸カルシウムなど)、造粒剤及び崩壊剤(コーンスターチ又はアルギン(algenic)酸など);結合剤(デンプンなど);滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク);保存剤(p-ヒドロキシ安息香酸エチル又はp-ヒドロキシ安息香酸プロピルなど);及び酸化防止剤(アスコルビン酸など)が挙げられる。錠剤製剤は、被覆されていなくても、被覆されてその崩壊やその後の消化管における吸収を加減したり、その安定性及び/又は外観を改善したりしてもよい。いずれの場合でも、その技術分野において周知の従来の被覆剤や方法が用いられる。
経口使用のための組成物は、ハードゼラチンカプセル(その中で、有効成分が不活性固体希釈剤(例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、又はカオリン)と混合されている)の形態、又は、ソフトゼラチンカプセル(その中で、有効成分が水又は油(ピーナッツ油、液体パラフィン、大豆油、ココナッツ油、又は、好ましくは、オリーブ油など)又は他の許容可能な媒体と混合されている)の形態であってよい。
水性懸濁液は、一般に、微粉化された形態の有効成分を、1又はそれ以上の懸濁化剤(カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガガントガム、及びアカシアガム);分散剤及び湿潤剤(レシチン、又は、アルキレンオキサイドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアレート)、又は、エチレンオキサイドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、又は、エチレンオキサイドと、脂肪酸とヘキシトールとから誘導される部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート)、又は、エチレンオキサイドと、脂肪酸と無水ヘキシトールとから誘導される部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート))とともに含有する。また、本発明の水性懸濁液は、1又はそれ以上の保存剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸エチル又はp-ヒドロキシ安息香酸プロピル)、酸化防止剤(アスコルビン酸など)、着色剤、着香剤、及び/又は、甘味料(ショ糖、サッカリン、又はアルパルテーム等)を含んでいてもよい。
油性懸濁液は、有効成分を、ベジタブル油(例えば、落花生油、オリーブ油、ごま油、又は、ココナッツオイル)中、又は、鉱物油(液体パラフィンなど)中に懸濁させることにより調製することができる。油性懸濁液は、増粘剤(thickening agent)(例えば、蜜蝋又は固形パラフィン又はセチルアルコール)を含んでいてもよい。上述したものなどの甘味料及び着香剤を加えて、口当たりのよい(palatable)経口処方物を得てもよい。これらの組成物は、酸化防止剤(アスコルビン酸など)の添加により保存することができる。
水を添加して水性懸濁液或いは水溶液を作るのに適した分散性又は凍結乾燥の粉末又は顆粒は、有効成分を、分散剤又は湿潤剤、懸濁化剤、及び1又はそれ以上の保存剤と合わせて有する。好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤は、すでに上述したものによって例示される。付加的な賦形剤(例えば、甘味剤、着香剤、及び着色剤)があってもよい。
また、本発明の医薬組成物は水中油型エマルジョンの形態でもよい。油層は、ベジタブルオイル(例えば、落花生油、オリーブ油)、又は、鉱物油(液体パラフィンなど)、又はこれらの混合物であってよい。好適な懸濁化剤は、例えば、天然に生じるガム(トラガガントガム、及びアカシアガムなど)、天然に生じるリン脂質(大豆、レシチンなど)、脂肪酸と無水へキシトールとから誘導されるエステル又は部分エステル(例えば、ソルビタンモノオレエート)、及び、前記部分エステルとエチレンオキサイドとの縮合生成物(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)であってよい。また、エマルジョンは、甘味料、着香剤、保存剤を含んでいてもよい。
シロップ及びエリキシル剤は、甘味料(グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、アルパルテーム、又は、ショ糖)と一緒に配合することができ、また、粘滑剤、保存剤、着香剤、及び/又は、着色剤を含んでよい。
また、本発明の医薬組成物は、滅菌の注入或いは注射可能(injectable)な水性或いは油性の懸濁液、溶液、エマルジョン、又は特定の系の形態であってよく、これらは、1又はそれ以上の適当な上記の分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤を用いて公知の方法により製剤してもよい。滅菌の注入可能な製剤は、また、無菌の注入可能な、有害でない非経口で許容できる希釈剤又は溶媒中の溶液又は懸濁液(例えば、ポリエチレングリコール中の溶液)であってよい。
座薬製剤は、有効成分と、好適な適当な非刺激性の賦形剤(これは、常温では固体だが、直腸の温度では液体であるため、直腸中で溶解して薬剤を放出する)とを混合して調製してもよい。好適な賦形剤としては、例えば、ココアバター及びポリエチレングリコールがある。
局所用製剤(クリーム、軟膏、ゲル、水性又は油性の溶液又は懸濁液など)は一般に、有効成分と、従来の局所的に許容可能な媒体又は希釈剤とを当技術分野において周知な従来技術を用いて製剤することにより得てもよい。
吸引(insufflation)投与用の組成物としては、平均直径が、例えば、30μm又はそれ以下、好ましくは5μm又はそれ以下、より好ましくは5μmと1μmとの間である粒子を含有する微粉化粉末の形態であって、有効成分のみを含有するか、1又はそれ以上の生理学的に許容可能なキャリア(乳糖など)で希釈されている粉末であってよい。さらに、簡便には、吸引用粉末は、公知の薬剤であるクロモグリク酸ナトリウムの吸引に使用されるようなターボ吸引(turbo-inhaler)装置とともに用いるための、例えば、1〜50mgの有効成分を含んでなるカプセル中に保持してもよい。
吸入(inhalation)投与用の組成物は、有効成分を噴霧するように設計された従来の加圧されたエアロゾルであって、微粉化された固体の又は液体の滴を含有するエアロゾルの形態であってよい。従来のエアロゾルの噴射剤(揮発性のフッ素化炭化水素又は炭化水素)を使用してもよく、簡便には、エアロゾル装置は、有効成分を定量噴霧するよう設計されていてもよい。
製剤に関するさらなる情報については、読者は、「Comprehensive Medicinal Chemistry」(Corwin Hansch;Chairman of Editorial Board, Pergamon Press 1990)の第5巻のChapter 25.2を参照されたい。
したがって、本発明のさらなる態様において、治療において使用するための式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩が提供される。さらに、医薬品としての使用のための式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩が提供される。また、1又はそれ以上のオーロラキナーゼの阻害が有効な疾患の治療において使用するための、式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩が提供される。具体的には、オーロラAキナーゼ及び/又はオーロラBキナーゼの阻害が有益でありうる場合である。好ましくは、オーロラBキナーゼの阻害が有益な場合である。また、式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩は、癌などの異常増殖性疾患(具体的には、結腸直腸癌、胸部(***)癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌又は膀胱癌、及び腎臓癌、或いは白血病、或いはリンパ腫)の治療における用途を有する。
さらに、式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩は、療法によるヒトなどの温血動物の治療方法における使用に提供される。この態様によると、1又はそれ以上のオーロラキナーゼの阻害が有益である疾患にかかっているヒトを治療する方法であって、その必要がある人に治療的に有効量の式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を投与する工程を含む方法において使用するための式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩が提供される。具体的には、オーロラAキナーゼ及び/又はオーロラBキナーゼの阻害が有益でありうると予想される場合である。好ましくは、オーロラBキナーゼの阻害が有益である。さらに、癌などの異常増殖性疾患(具体的には、特定の結腸直腸癌、胸部(***)癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌又は膀胱癌、及び腎臓癌、或いは白血病、或いはリンパ腫)を患う人の治療方法であって、その必要がある人に治療的に有効量の式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を投与する工程を含む方法において使用するための、式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩が提供される。
他の本発明の態様において、1又はそれ以上のオーロラキナーゼの阻害が有益な疾患の治療のための薬剤の製造における、式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩の使用が提供される。具体的には、オーロラAキナーゼ及び/又はオーロラBキナーゼの阻害が有益でありうると予想される場合である。好ましくは、オーロラBキナーゼの阻害が有益である場合である。本発明の他の態様においては、癌などの異常増殖性疾患(具体的には、結腸直腸癌、胸部(***)癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌又は膀胱癌、及び腎臓癌、或いは白血病、或いはリンパ腫)の治療のための薬剤の製造における式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩の使用が提供される。
上記の治療的な使用において、投与量は、使用する化合物、投与方法、所望する治療、示唆される疾患、並びに、動物及び患者の年齢及び性別に応じて変化するだろう。したがって、投薬量の程度は、薬の周知の原則に従って計算されるだろう。
式(I)の化合物を治療目的又は予防目的で使用する場合、一般に、分割して投与することが必要な場合、例えば、0.05 mg/kg 体重〜50 mg/kg 体重の範囲の日用量を受けるように投与される。一般に、非経口経路で行われる場合、低投与量が投与されるだろう。したがって、例えば、静脈内投与だと、例えば、0.05 mg/kg〜25 mg/kg 体重の範囲の投与量が一般に用いられるだろう。同様に、吸入(inhalation)投与だと、例えば、0.05 mg/kg〜25 mg/kg 体重の範囲の投与量が用いられるだろう。
本明細書に定義した治療は、単独の治療として適用してもよいし、本発明の化合物に加えて、従来の外科的治療又は放射線治療又は化学療法を含んでいてもよい。このような化学療法は、1又はそれ以上の以下のカテゴリーの抗腫瘍剤を含んでいてもよい:
(i) 内科的腫瘍学で用いられるような抗増殖剤/抗新生物剤及びその組み合わせ(アルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、及びニトロソウレア);代謝拮抗剤(例えば、抗葉酸剤(5-フルオロウラシル及びテガフルのようなフルオロピリミジン類、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシウレアなど));抗腫瘍抗生物質(例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン-C、ダクチノマイシン、及びミトラマイシンのようなアントラサイクリン);細胞***抑制剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、及びビノレルビンのようなビンカアルカロイド、並びに、タキソール及びタキソテールのようなタキソイド);及び、トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド及びテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカン、及びカンプトセシン);
(ii) 細胞成長抑止剤(抗エストロゲン剤(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、及びヨードキシフェン(iodoxyfene))、抗アンドロゲン剤(例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、及び酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニスト又はLHRHアゴニスト(例えば、ゴセレリン、リュープロレリン、及びブセレリン)、プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール(vorazole)、及びエキセスメタン)、及びフィナステロイドなどの5α-レダクターゼ阻害剤など);
(iii) 癌細胞の侵入を阻害する薬剤(例えば、マリマスタットなどのメタロプロテイナーゼ阻害剤及びウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベータ受容体機能の阻害剤);
(iv) 成長因子機能の阻害剤(例えば、このような阻害剤としては、成長因子抗体、成長因子受容体抗体(例えば、抗erbb2抗体トラツズマブ[ハーセプチン(商標)]、及び、抗erbb1抗体セツキシマブ[C225]]、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、及びセリン-トレオニンキナーゼ阻害剤(例えば、上皮細胞増殖因子ファミリーの阻害剤(例えば、EGFRファミリーのチロシンキナーゼ阻害剤(N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-6-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(ゲフィチニブ、AZD1839)、N-(3-エチニルフェニル)-6,7-bis(2-メトキシエトキシ)キナゾリン-4-アミン(エルロチニブ、OSI-774)、及び6-アクリルアミド-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(CI 1033)など)、例えば、血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤、及び、例えば、肝細胞成長因子ファミリーの阻害剤);
(v) 血管新生阻害剤(血管内皮増殖因子の活性を阻害するもの(例えば、抗血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ[アバスチン(商標)]、化合物(国際特許出願WO 97/22596、WO 97/30035、WO 97/32856、及びWO 98/13354に開示されているものなど)、及び、他のメカニズムにより働く化合物(例えば、リノミド(linomide)、インテグリンαvβ3機能の阻害剤、及びアンギオスタチン)など);
(vi) 血管損傷剤(コンブレタスタチンA4、及び、国際特許出願WO 99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434、及びWO02/08213に開示されている化合物など);
(vii) アンチセンス治療(例えば、上記のターゲットに対するアンチセンス(ISIS 2503、抗rasアンチセンスなど));
(viii) 遺伝子治療法(例えば、異常遺伝子(異常p53又は異常BRCA1或いはBRCA2など)を置換する方法、GDEPT(遺伝子に基づく酵素プロドラッグ治療)法(シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ、又はバクテリアのニトロ還元酵素を用いるものなど)、及び、化学療法又は放射線療法に対する患者の耐性を向上させる方法(多剤耐性遺伝子治療など)が挙げられる);及び
(ix) 免疫療法的方法(例えば、ex vivo及びin vivoでの患者の腫瘍細胞の免疫原性を向上させる方法(インターロイキン2、インターロイキン4、又は顆粒状マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインによるトランスフェクション)、T細胞アネルギーを低下させる方法、トランスフェクトした免疫細胞(サイトカインでトランスフェクトした樹枝状細胞など)を使用する方法、サイトカインでトランスフェクトした腫瘍細胞株を使用する方法、及び、抗イディオタイプ抗体を用いる方法など)。
さらに、本発明の化合物は、1又はそれ以上の細胞周期阻害剤と組み合わせて使用してもよい。具体的には、bub1、bubR1、又はCDKを阻害する細胞周期阻害剤である。
このような共同治療(conjoint treatment)は、治療の個々の化合物を、同時に、順次に、又は分けて投薬することにより行いうる。このような組み合わせ製品は、本明細書に記載の投薬範囲内の本発明の化合物と、その認められた範囲内の他の医薬的に活性な薬剤とを用いる。
治療薬におけるそれらの使用に加えて、式(I)の化合物とその医薬的に許容可能な塩はまた、新しい治療剤探索の一部として、実験動物(ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラット、及びマウスなど)における細胞周期活性の阻害剤としての効果を評価するためのin vitro及びin vivoの試験系の開発及び標準化の薬理学的なツールとして有用である。
上記の他の医薬組成物、プロセス、方法(method)、使用、及び医薬品製造の特徴に、本明細書に記載した本発明の化合物の他の実施形態及び好ましい実施形態もまた応用される。
本発明の化合物は、オーロラキナーゼ類(具体的には、オーロラA及び/又はオーロラB)のセリン−トレオニンキナーゼ活性を阻害し、それにより、細胞周期及び細胞増殖を阻害する。これらの性質は、例えば、以下に述べる手順を用いて評価してもよい。理論的制約に拘束されることを望むわけでないが、本明細書に記載の式(I)の化合物はプロドラッグとして作用してもよいと考えられる。以下に示す手順(c)及び(d)において、式(I)の化合物にあるホスホノオキシ基はその場(in situ)で開裂してヒドロキシ基を生じ、このような開裂はこれらのアッセイの活性にとって必要であると考えられる。
(a)In VitroでのオーロラAキナーゼ阻害試験
このアッセイにより、試験化合物がセリン-トレオニンキナーゼ活性を阻害する能力を決定する。オーロラAをコードするDNAは、全遺伝子合成又はクローニングにより得てもよい。次いで、このDNAを好適な発現系で発現させ、セリン-トレオニンキナーゼ活性を有するポリペプチドを得る。オーロラAの場合、コード配列をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によりcDNAから単離し、バキュロウイルス発現ベクターpFastBac HTc(GibcoBRL/Life technologies)のBamH1及びNot1制限酵素部位中でクローン化した。5'PCRプライマーは、制限酵素BamH1 5'の認識配列からオーロラAのコード配列までを含んでいた。これにより、6つのヒスチジンン残基、スペーサー領域、及びpFastBac HTcベクターによりコードされるrTEVプロテアーゼ開裂部位のフレーム中にオーロラA遺伝子を導入することができた。3'PCRプライマーにより、オーロラA終止コドンを、付加的なコード配列(終止コドンと制限酵素Not1の認識配列が続く)で置換した。この付加的なコード配列(5'-TAC CCA TAC GAT GTT CCA GAT TAC GCT TCT TAA-3’)は、YPYDVPDYASというポリペプチド配列をコードする。インフルエンザ凝集蛋白質由来のこの配列は、特異的なモノクローナル抗体を用いて同定することができるタグエピトープ配列としてしばしば用いられる。組み換えpFastBacベクターは、そのため、N-末端が6つのヒスチジンでタグされ、C末端がインフルエンザ凝集エピトープでタグされたオーロラA蛋白質をコードした。組み換えDNA分子の凝集方法の詳細は、標準的なテキスト(例えば、「Molecular Cloning - A Laboratory Manual」第2版(Sambrook et al. 1989、Cold Spring Harbor Laboratory press)及び「Current Protocols in Molecular Biology」(Ausubel et al. 1999, John Wiley and Sons Inc.))に見ることができる。
組み換えウイルスは、GibcoBRLの製造者プロトコルに基づいて作製することができる。簡単には、オーロラA遺伝子を有するpFastBac-1ベクターを、バキュロウイルスのゲノム(バクミドDNA)を有するE. coliのDH10Bac細胞中にその細胞の転移イベントを介して導入し、バキュロウイルスポリヘドリンプロモーターを有するゲンタマイシン耐性遺伝子とオーロラA遺伝子とを含むpFastBacベクター領域を直接バクミドDNAに転置した。ゲンタマイシン、カナマイシン、テトラサイクリン、X-galによるセレクションにより、得られた白いコロニーは、オーロラAをコードする組み換えバクミドDNAを有しているはずである。このバクミドDNAを、いくつかのBH10Bacの白いコロニーの小スケール培地から抽出し、(10%血清を含有するTC100培地(GibcoBRL)中で、CellFECTIN試薬(GibcoBRL)を用いて製造者指示書に従って培養した)Spodoptera frugiperdaのSf21細胞中に導入する。ウイルス粒子を、導入後72時間後の細胞培養培地を回収して得た。0.5 mlsの培地を用いて、1 x 107細胞/mlのSf21の懸濁培地100 mlに感染させた。細胞培養培地を感染後48時間で回収し、ウイルス力価を標準的なウイルスプラーク手順により測定した。ウイルスのストックを用いてSf9及び「High 5」細胞に感染多重度(MOI)3で感染させ、組み換えオーロラA蛋白質の発現を確認した。
オーロラAキナーゼ活性の大スケールでの発現について、Sf21昆虫細胞を、28℃にて、10%ウシ胎仔血清(Viralex)と0.2% F68 Pluronic (Sigma)を添加したTC100培地中で、Wheatonローラー装置上で3 r.p.m.にて培養した。細胞密度が1.2x106細胞ml-1に達したら、それらをプラークピュアなオーロラA組み換えウイルスに感染多重度1で感染させ、48時間後に収穫した。その後のすべての精製工程は4℃にて行った。全部で2.0 x 108の細胞が含まれる凍結した昆虫細胞のペレットを解凍し、ライシスバッファー(4℃でpH7.4の25 mM HEPES (N-[2-ヒドロキシエチル]ピペラジン-N’-[2-エタンスルホン酸])、100 mM KCl、25 mM NaF、1 mM Na3VO4、1 mM PMSF(フッ化フェニルメチルスルホニル)、2 mM 2-メルカプトエタノール、2 mM イミダゾール、1μg/ml アプロチニン、1μg/ml ペプスタチン、1μg/mlロイペプチン)を3 x 107細胞あたり1.0 ml用いて希釈した、溶解は、ダウンスホモジナイザー(dounce homogeniser)を用いて行い、溶解物を41,000gにて35分間遠心分離した。遠心分離された上澄みを、直径5 mmのクロマトグラフィーカラム(ライシスバッファー中で平衡状態にされた500μlのNi NTA(ニトリロ三酢酸)アガロース(Qiagen、製品番号30250)を含む)にポンプで送った。溶離液のUV吸収がベースラインに達したら、カラムを12 mlのライシスバッファーで洗浄し、次いで、7 mlの洗浄用バッファー(4℃でpH7.4の25 mM HEPES、100 mM KCl、20 mMイミダゾール、2 mM 2-メルカプトエタノール)で洗浄した。結合したオーロラA蛋白質をカラムから溶離用バッファー(4℃でpH7.4の25 mM HEPES、100 mM KCl、400 mMイミダゾール、2 mM 2-メルカプトエタノール)で溶出させた。UV吸収のピークに対応する溶出分画(2.5 ml)を回収した。活性を有するオーロラAキナーゼを含む溶出分画を、透析用バッファー(4℃でpH7.4の25 mM HEPES、45%(体積/体積)グリセリン、100 mM KCl、0.25%(体積/体積)Nonidet P40、1 mMジチオスレイトール)に対して完全に透析した。
それぞれ新しいバッチのオーロラA酵素を、酵素希釈液(25 mM Tris-HCl pH7.5、12.5 mM KCl、0.6 mM DTT)で希釈することにより、このアッセイにおいて滴定した。典型的なバッチでは、ストックの酵素を酵素希釈液により1対666で希釈し、20μlの希釈された酵素をそれぞれのアッセイ用ウエルに用いた。10 mMの試験化合物のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液を水で希釈し、10μlの希釈した試験化合物をアッセイ用プレートのウエルに移した。「トータル」及び「ブランク」のコントロール用のウエルには、試験化合物ではなく、2.5% DMSOを入れた。20マイクロリットルの新しく希釈した酵素を、「ブランク」のウエルから離れたすべてのウエルに加えた。20マイクロリットルの酵素希釈液を「ブランク」のウエルに加えた。次いで、0.2μCi [γ33P]ATP(Amersham Pharmacia、比活性≧2500Ci/mmol)を含有する、20マイクロリットルの反応混合物(25 mM Tris-HCl、78.4 mM KCl、2.5 mM NaF、0.6mMジチオスレイトール、6.25 mM MnCl2、6.25 mM ATP、7.5μM基質ペプチド[ビオチン-LRRWSLGLRRWSLGLRRWSLGLRRWSLG])をすべての試験用ウエルに加え、反応を開始した。このプレートを室温で60分間インキュベートした。反応を停止させるため、100μlの20%(体積/体積)オルトリン酸をすべてのウエルに加え。この基質ペプチドを、96ウエルのプレートハーベスター(TomTek)を用いて正に帯電したニトロセルロースP30フィルターマット(Whatman)上に集め、次いで、ベータプレートカウンターで33Pの取り込みを評価した。「ブランク」(酵素なし)と「トータル」(化合物なし)のコントロールの値を用いて、酵素活性を50%阻害する試験化合物の希釈範囲を決定した。
この試験において、本発明の化合物は、0.3 nM〜1000 nMの濃度において酵素活性を50%阻害した。具体的には、表2の化合物24が、0.3 nMの濃度において酵素活性を50%阻害した。
(b)In VitroでのオーロラBキナーゼ阻害試験
このアッセイでは、試験化合物がセリン-トレオニンキナーゼ活性を阻害する能力を決定する。オーロラBをコードするDNAは、全遺伝子合成又はクローニングにより得ることができる。次いで、このDNAを好適な発現系で発現させ、セリン-トレオニンキナーゼ活性を有するポリペプチドを得ることができる。オーロラBの場合、コード配列は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によりcDNAから単離し、オーロラAについて上述したのと同様の方法によりpFastBac系中へクローン化した(すなわち、6-ヒスチジンタグが付いたオーロラB蛋白質を発現させた)。
オーロラBキナーゼ活性の大スケールでの発現について、Sf21昆虫細胞を、28℃にて、10%ウシ胎仔血清(Viralex)と0.2%のF68 Pluronic (Sigma)を添加したTC100培地中、Wheatonローラー装置上で3 r.p.m.にて培養した。細胞密度が1.2x106細胞ml-1に達したら、それらをプラークピュア(plaque-pure)なオーロラB組み換えウイルスに感染多重度1で感染させ、48時間後に収穫した。その後のすべての精製工程は4℃にて行った。全部で2.0 x 108の細胞が含まれる凍結した昆虫細胞のペレットを解凍し、ライシスバッファー(4℃にてpH7.5の50 mM HEPES (N-[2-ヒドロキシエチル]ピペラジン-N’-[2-エタンスルホン酸酸])、1 mM Na3VO4、1 mM PMSF(フッ化フェニルメチルスルホニル)、1 mMジチオスレイトール、1μg/mlアプロチニン、1μg/mlペプスタチン、1μg/mlロイペプチン)を2 x 107細胞あたり1.0 ml用いて希釈した。溶解は、超音波ホモジナイザーを用いて行い、溶解物を41,000gにて35分間遠心分離した。遠心分離された上澄みを、直径5 mmのクロマトグラフィーカラムにポンプで送った。溶離液のUV吸収がベースラインに達したら、カラムを12 mlのライシスバッファーで洗浄し、次いで、7 mlの洗浄用バッファー(4℃でpH7.4の50 mM HEPES、1 mMジチオスレイトール)で洗浄した。結合したオーロラB蛋白質をカラムから溶離用バッファーのグラジエント(4℃でpH7.4の50 mM HEPES、0.6 M NaCl、1 mMジチオスレイトール、0% 溶離用バッファーから100% 溶離用バッファーまで15分間で流速0.5 ml/minにて変化させた)により溶出させた。UV吸収のピークに対応する溶出分画(1.0 ml)を回収した。溶出分画を、透析用バッファー(4℃でpH7.4の25 mM HEPES、45%グリセリン(体積/体積)、100 mM KCl、0.05%(体積/体積)IGEPAL CA630(Sigma Aldrich)、1 mMジチオスレイトール)に対して完全に透析した。透析した分画について、オーロラBキナーゼ活性を評価した。
それぞれ新しいバッチのオーロラB酵素を、酵素希釈液(25mM Tris-HCl pH7.5、12.5mM KCl、0.6mM DTT)で希釈することによって、このアッセイにおいて滴定した。典型的なバッチでは、ストックの酵素を、1対40で酵素希釈液により希釈し、20μlの希釈された酵素をそれぞれのアッセイ用ウエルに供した。試験化合物のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液(10 mM)を水で希釈し、10μlの希釈した試験化合物をアッセイ用プレートのウエルに移した。「トータル」及び「ブランク」のコントロール用ウエルには、試験化合物ではなく、2.5% DMSOが入っていた。20マイクロリットルの新しく希釈した酵素を、「ブランク」ウエルから離れたすべてのウエルに加えた。20マイクロリットルの酵素希釈液を「ブランク」ウエルに加えた。次いで、0.2μCi [γ33P]ATP(Amersham Pharmacia、比活性≧2500 Ci/mmol)を含有する、20マイクロリットルの反応混合物(25 mM Tris-HCl、78.4 mM KCl、2.5 mM NaF、0.6mMジチオスレイトール、6.25 mM MnCl2、37.5 mM ATP、25μM基質ペプチド[ビオチン-LRRWSLGLRRWSLGLRRWSLGLRRWSLG])をすべての試験用ウエルに加え、反応を開始した。このプレートを室温にて60分間インキュベートした。反応を停止させるため、100μlの20%(体積/体積)オルトリン酸をすべてのウエルに加えた。この基質ペプチドを、96ウエルのプレートハーベスター(TomTek)を用いて正に帯電したニトロセルロースP30フィルターマット(Whatman)上に集め、次いで、ベータプレートカウンターで33Pの取り込みを評価した。「ブランク」(酵素なし)と「トータル」(化合物なし)のコントロール値を用いて、酵素活性を50%阻害する試験化合物の希釈範囲を測定した。
この試験において、本発明の化合物は、0.3 nM〜1000 nMの濃度において酵素活性を50%阻害した。具体的には、表2の化合物24は、12.3 nMの濃度において酵素活性を50%阻害した。
(c)In Vitroでの細胞増殖アッセイ
このアッセイ及び他のアッセイを行って、試験化合物が哺乳類接着細胞株(例えば、ヒト腫瘍細胞株SW620(ATCC CCL-227))の成長を阻害する能力を測定することができる。このアッセイにより、チミジン類似体である5’-ブロモ-2’-デオキシ-ウリジン(BrdU)が細胞のDNAに取り込まれることを阻害する試験化合物の能力を評価する。SW620或いは他の関係する接着細胞を、典型的にはウエルあたり1x105細胞を、96ウエルの組織培養処理96ウエルプレート(Costar)において、L-15培地(GIBCO)、5%ウシ胎仔血清、1% L-グルタミン(100μl/ウエル)中に一晩付着させた。翌日、この細胞に化合物(10 mMのDMSO中のストックから(5% FCS、1% L-グルタミンが入った)L-15を用いて希釈されている)を投与した。未処理のコントロールのウエルとBrdUの取り込みを100%阻害する公知化合物が入ったウエルが、それぞれのプレートには含まれている。試験化合物の存在下/不存在下で48時間後、2時間の標識用時間においてこの細胞がBrdUを取り込む能力を、Boehringer(Roche)細胞増殖BrdU ELISAキット(カタログ番号1 647 229)を用いてメーカーの指示(manufacturers directions)に従って測定した。簡単には、15μlのBrdU標識試薬(1:100に培地中で希釈 − L-15、5% FCS、1% L-グルタミン)をそれぞれのウエルに加え、そのプレートを加湿(+5% CO2)された37oCのインキュベーターに2時間戻した。2時間後、プレートをデカンテーションし、ペーパータオル上で軽くたたいて、標識試薬を除去した。FixDenat溶液(ウエルあたり50μl)を加え、このプレートを室温にて45分間振とうしながらインキュベートした。反対にしたプレートをデカンテーションし、ペーパータオル上で軽くたたいて、FixDenat溶液をを除去した。次いで、このプレートをリン酸緩衝食塩水(PBS)で1度洗浄し、100μl/ウエルの抗BrdU-POD抗体溶液(抗体希釈用バッファーで1:100に希釈されている)を加えた。次いで、このプレートを室温にて振とうしながら90分間インキュベートした。静かにデカンテーションし、プレートをPBSで4回洗浄して、未結合の抗BrdU-POD抗体を除去し、乾燥させた(blotted dry)。TMB基質溶液を加え(100μl/ウエル)、約10分間、室温にて振とうしながら、色の変化がはっきりするまでインキュベートした。次いで、ウエルの光学的な濃度を690 nmの波長にてTitertek Multiscanプレートリーダーで測定した。処理した化合物と未処理の化合物と100%阻害するコントロールとを用いて、BrdUの取り込みを50%阻害する試験化合物の希釈範囲を決定した。本発明の化合物は、0.3 nM〜10000 nMでこの試験で活性があり、具体的には、表2の化合物24は300 nMで活性を有していた。
(d)In Vitroでの細胞周期分析アッセイ
このアッセイにより、細胞周期のある期に細胞を留める試験化合物の能力を測定する。多くの異なった哺乳類細胞株をこのアッセイに使用することができ、例えば、SW620細胞がこれに含まれる。SW620細胞を、5 ml L-15(5% FCS、1% L-グルタミン)中T25フラスコ(Costar)あたり7 x 105細胞にて撒いた。次いで、フラスコを一晩加湿された37℃のインキュベーター(5% CO2)内でインキュベートした。翌日、適当な濃度の試験化合物(DMSO中に溶解されている)を有する5μlのL-15(5% FCS、1% L-グルタミン)をこのフラスコに加えた。また、化合物が入っていないコントロール処理も含まれていた(0.5% DMSO)。次いで、この細胞を所定の時間(24時間)、化合物とともにインキュベートした。その時間の後、培地を細胞から吸引し、それらを5 mlの予め温めた(37℃)無菌PBSAで洗浄し、次いで、トリプシンで簡単にインキュベートしてフラスコから外し、5 mlの1%ウシ血清アルブミン(BSA、Sigma-Aldrich Co.)の滅菌PBSA中に再懸濁させた。次いで、このサンプルを2200 rpmで10分間遠心分離した。その上澄みを吸引して、200μlのPBS/BSA溶液が残った。ペレットを、10回ピペッティングすることによりこの200μlの溶液中に再懸濁させて、単一の細胞懸濁液を作製した。1mlの80%氷冷エタノールをゆっくりとそれぞれの細胞懸濁液に加え、そのサンプルを-20℃で、一晩或いは染色に必要な間、保存した。細胞を遠心分離によりペレット化し、エタノールを吸引除去し、ペレットを200μlのPBS(100μg/ml RNAse(Sigma Aldrich)及び10μg/mlヨウ化プロピジウム(Sigma Aldrich)を含む)中で再懸濁させた。細胞懸濁液を37℃で30分間インキュベートし、さらに200μlのPBSを加え、このサンプルを暗い中4℃にて一晩保存した。
次いで、各サンプルを21ゲージの針を用いて10回注入した。次いで、このサンプルをLPSチューブに移し、細胞あたりのDNA含量を、蛍光活性化細胞分類(FACS)によりFACScanフローサイトメーター(Becton Dickinson)を用いて分析した。典型的には、30,000イベントが、CellQuest v1.1ソフトウェア(Verity Software)によりカウントされ、記録された。個体の細胞周期の分布がModfitソフトウェア(Verity Software)により算出され、細胞の割合は、2N(G0/G1)、2N-4N(S phase)、4N(G2/M)のDNA含量だった。
本発明の化合物は、この試験において、0.3 nM〜10000 nMにて活性があった。具体的には、表2の化合物24は、1.5μMで活性があった。
ここで、本発明を以下の非限定的な実施例によって説明するが、ここでは、当業者の化学者に公知の標準的な技術や実施例に記載の技術と類似の技術を使用してもよく、他に示さない限り、適当である:
(i) 気化はロータリーエバポレーターにより真空下(in vacuo)で行い、仕上げの操作(work up procedures)は、例えば、ろ過により乾燥剤などの残留固形物を除去した後に行った;
(ii) 操作は、周囲温度(典型的には18-25℃の範囲)で、特に示されていないか、当業者が他にアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で操作しそうでない限り、空気中で行った;
(iii) カラムクロマトグラフィー(フラッシュ操作による)及び中圧液体クロマトグラフィー(MPLC)をMerck Kieselgelシリカ(Art. 9385)上で行った;
(iv) 収率は説明のためだけに示しているのであって、得ることのできる最大値では必ずしもない;
(v) 式(I)の最終生成物の構造は、一般に核磁気共鳴(一般にプロトン)(NMR)と質量分析法により確認した;プロトン核磁気共鳴のケミカルシフト値は、(特に示さない限り)以下の4つの機器の1つを用いてデルタスケール上の重水素置換されたジメチルスルホキシド(DMSO d6)(テトラメチルシランから低磁場側へのppm)である:
Varian Gemini2000スペクトロメーター:300 MHzの磁場強度で運転;
Bruker DPX300スペクトロメーター:300MHzの磁場強度で運転;
JEOL EX 400スペクトロメーター:400 MHzの磁場強度で運転;
Bruker Avance 500スペクトロメーター:500MHzの磁場強度で運転;
ピークの多重度は以下のように示す:s,シングレット;d,ダブレット;dd,ダブルダブレット;t,トリプレット;q,カルテット;qu,クインテット;m,マルチプレット;br s,ブロードシングレット;
(vi) ロボット合成を、Zymate XPロボットにより行い、Zymate Master Laboratory Stationにより溶液を添加し、Stem RS5000 Reacto-Stationにより25℃で撹拌した;
(vii) ロボット合成した反応混合物の仕上げ及び精製は以下のように行った:
エバポレーションは真空にてGenevac HT 4を用いて行った;
カラムクロマトグラフィーは、シリカ上のAnachem Sympur MPLC system(Merckシリカ(60μm、25 g)で充填した27 mm(直径)カラムを使用した)を用いて行った;
最終生成物の構造は、LCMS(Waters 2890)/ZMD micromassシステムにより以下を用いて確認した(リテンションタイム(RT)は分(min)で示す):
カラム: waters symmetry C18(3.5μm 4.6x50 mm)
溶媒A: H2O
溶媒B: CH3CN
溶媒C: メタノール+5%HCOOH
流速: 2.5 ml/min
運転時間: 5分間(0-100%のCの4.5分間のグラジエントあり)
波長: 254 nm、バンド幅10 nm
質量検出器: ZMD micromass
注入量: 0.005 ml
(viii) ロボット合成で調製しなかった化合物の分析用LCMSを、Waters Alliance HT systemにより以下を用いて行った(リテンションタイムは(RT)は分で示す):
カラム: 2.0 mm x 5 cm Phenomenex Max-RP 80A
溶媒A: 水
溶媒B: アセトニトリル
溶媒C: メタノール/1%ギ酸、又は、水/1%ギ酸
流速: 1.1 ml/min
運転時間: 5分間(0-95%のB+5%(一定)の溶媒Cでの4.5分間のグラジエントあり)
波長: 254 nm、バンド幅 10 nm
注入量: 0.005 ml
質量検出器: Micromass ZMD
(ix) 分取用(preparative)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)はそれぞれ以下により行った:
−Watersの分取用LCMS装置(リテンションタイム(RT)は分で測定した):
カラム: β-basic Hypercil(21x100 mm) 5μm
溶媒 A: 水/0.1%炭酸アンモニウム
溶媒 B: アセトニトリル
流速: 25 ml/min
運転時間: 10 分間(0-100%のBの7.5分間のグラジエントあり)
波長: 254 nm、バンド幅10 nm
注入量: 1-1.5 ml
質量検出器: Micromass ZMD
−Gilsonの分取用LCMS装置(リテンションタイム(RT)は分で測定した):
カラム: 21 mm x 15 cm Phenomenex Luna2 C18
溶媒A: 水+0.1%トリフルオロ酢酸、
溶媒B: アセトニトリル+0.1%トリフルオロ酢酸
流速: 21 ml/min
運転時間: 20分間(5-100%のBの種々の10分間のグラジエントあり)
波長: 254 nm、バンド幅10 nm
注入量: 0.1-4.0 ml
(x) 中間体は一般に完全には分析せず、純度は、薄層クロマトグラフィー(TLC)、HPLC、赤外(IR)、MS、又はNMR分析により評価した。
式(I)の化合物の具体例を、表1、表2、及び表3に示す:
Figure 2006512387
Figure 2006512387
Figure 2006512387
Figure 2006512387
Figure 2006512387
実施例1 表1の化合物1の調製
3-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルジハイドロジェンフォスフェイト
3-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブタン-1-オール(1.7 g、3.1 mmol)と乾燥1H-テトラゾール(647 mg、9.23 mmol)とを、加熱(50℃)しながら乾燥ジメチルアセトアミド(8 ml)中に窒素雰囲気で溶解した。ジ-tert-ブチル-N,N-ジエチルホスホロアミダイト(1.2 ml、4.3 mmol)をこの反応混合物に滴下し、周囲温度で20時間撹拌した。この反応混合物を、ジクロロメタン(160 ml)で希釈し、重炭酸ナトリウム水溶液(50 mlの飽和溶液)で洗浄した。水層をさらにジクロロメタン(150 ml)で抽出し、この混合した有機物を乾燥(硫酸ナトリウム)し、ろ過し、減圧で濃縮し、ジ-tert-ブチル-3-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルフォスファイトを粘性のある、黄色い油として得た。この油をテトラヒドロフラン(10 ml)に溶かし、過酸化水素(680μlの30%(重量/重量)水溶液、〜8.8 N、6.00 mmol)を0℃でゆっくりと加えた。反応を周囲温度まで10分間以上温めた。残った均一の溶液を2時間撹拌し、次いで、0°Cまで冷却し、メタ亜硫酸水素ナトリウム溶液(11.5 mlの0.53 N水溶液)を滴加した。反応を周囲温度まで15分以上温め、次いで、酢酸エチル(100 ml)で希釈した。重炭酸ナトリウム水溶液(100 mlの飽和水溶液)を加え、層を分け、水層をさらに酢酸エチル(3 x 100 ml)で抽出した。この混合した有機物を乾燥し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、減圧で濃縮して、ジ-tert-ブチル-3-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルフォスフェイトを粘性のある、黄色い油(1.97 g)として得、これを、さらに精製することなく反応の次の工程で使用した:
31P-NMR {1H}(CDCl3): -8.73 (s, 1P) :
MS (+ve ESI): 744 (M+H)+
塩化水素(4.30 ml、1,4-ジオキサンの4.0 N溶液、17.2 mmol)を粗製リン酸エステル(1.97 g)の1,4-ジオキサン(86 ml)溶液に滴下し、反応混合物から白色固体が析出した。得られた不均一の反応混合物をさらに19時間撹拌し、ジエチルエーテルを加えた(100 ml)。析出物をろ過し、ジエチルエーテル(3 x 30 ml)で洗浄し、次いで、減圧下で48時間乾燥し、表題化合物である3-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルジハイドロジェンフォスフェイト(二塩酸塩)をオフホワイトの固体として得た(1.7 g、収率91%):
1H-NMR (DMSO-d6): 11.86 (s, 1H), 9.12 (br s, 2H), 8.81 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.50 (d, 1H), 8.08 (dd, 1H), 7.54 (br s, 1H), 7.46-7.39 (m, 4H), 7.05 (d, 1H), 5.41 (s, 2H), 4.34 (t, 2H), 4.05 (s, 3H), 3.98 (dd, 2H), 3.11 (br s, 2H), 2.30 (m, 2H), 2.05 (t, 2H), 1.36 (s, 6H) :
31P-NMR {1H}(DMSO-d6): -0.05 (s, 1P) :
MS (-ve ESI): 630 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 632 (M+H)+
3-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブタン-1-オール(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 2-アミノ-4-ベンジルオキシ-5-メトキシベンズアミド(10 g、0.04 mol)(J. Med. Chem. 1977, 20, 146-149にしたがって調製する)とジオキサン(100 ml)中の金試薬(7.4 g、0.05 mol)との混合物を撹拌し、加熱して24時間還流した。酢酸ナトリウム(3.02 g、0.04 mol)と酢酸(1.65 ml、0.03 mol)を反応混合物に加え、さらに3時間加熱した。揮発分を蒸発により除去し、水を残りに加えた。固形分をろ過で回収し、水で洗浄し、乾燥した。酢酸で再結晶し、7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシキナゾリン-4(3H)-オンを白色固体として得た(8.7 g、収率84%)。
b) クロロメチルピバレート(225ml、1.56 mol)を、7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシキナゾリン-4(3H)-オン(400 g、1.42 mol)と炭酸カリウム(783 g、5.67 mol)とのジメチルアセトアミド(5500 ml)中の撹拌された混合物に滴下した。この反応物を90℃に4時間加熱した。反応を冷却し、ろ過し、無機塩を除去した。ろ液を真空で濃縮し、粗製の[7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル]メチルピバレートを得た(562 g、収率100%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 8.33 (s, 1H), 7.30-7.50 (m, 6H), 7.25 (s, 1H), 5.90 (s, 2H), 5.25 (s, 2H), 3.88 (s, 3H), 1.10 (s, 9H) :
MS (+ve ESI): 397 (M+H)+
c) 10%の炭素上パラジウム(56 g、53 mmol)を[7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル]メチル ピバレート(562 g、1.42 mmol)のジメチルアセトアミド(3500 ml)溶液に周囲温度で加え、3時間、水素雰囲気下(1 bar)で撹拌した。反応物をセライトのパッドでろ過し、溶媒を真空で蒸発させた。残った固形分を20%のメタノールのジクロロメタン溶液に溶かし、シリカゲルのパッドを通した。真空で溶媒を蒸発させ、メタノールと粉砕し、7-ヒドロキシ-6-メトキシ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル)メチル ピバレートを得た(188 g、収率43%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 8.25 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 6.97 (s, 1H), 5.85 (s, 2H), 4.04 (s, 1H), 3.87 (s, 3H), 1.10 (s, 9H) :
MS (+ve ESI): 307 (M+H)+
d) (7-ヒドロキシ-6-メトキシ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル)メチル ピバレート(100 g、0.33 mol)と3-ブロモプロパノール(49.3 g、0.35 mol)と炭酸カリウム(133 g、0.96 mol)とのジメチルホルムアミド(500 ml)中の混合物を80℃で20時間撹拌した。反応物を冷却し、真空中で1/4の体積まで濃縮した。残りを氷/水(1500 ml)に注ぎ、残った固体を吸引ろ過で回収した。エタノールで結晶化して精製し、7-(3-ヒドロキシプロポキシ)-6-メトキシ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イルメチルピバレートをベージュの固体として得た(33.8 g、収率41%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 7.95 (s, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.10 (s, 1H), 4.16 (t, 2H), 3.86 (m, 5H), 2.08 (t, 2H), 1.12 (s, 9H) :
MS (+ve ESI): 365 (M+H)+
e) 水酸化ナトリウム水溶液(100 ml、0.20 mol)を生成した7-(3-ヒドロキシプロポキシ)-6-メトキシ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イルメチルピバレート(33.8 g、93.0 mmol)のメタノール溶液(300 ml)に加え、この溶液を加熱して1時間還流した。メタノールを真空で蒸発させ、残りを塩酸水溶液で酸性にし、重炭酸ナトリウムを加え、固形分を吸引ろ過で回収した。水で洗浄し、乾燥して、7-(3-ヒドロキシプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4(3H)-オンを得た(26 g、収率95%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 7.96 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 4.14 (t, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.55 (t, 2H), 1.90 (t, 2H) :
MS (+ve ESI): 251 (M+H)+
f) 7-(3-ヒドロキシプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4(3H)-オン(25.0 g、100 mmol)をジメチルホルムアミド(1 ml)の塩化チオニル(250 ml)溶液にゆっくりと加えた。この混合物を加熱し4時間還流し、次いで、冷却して、溶媒を真空で蒸発させた。残留物をジクロロメタンに溶かし、重炭酸ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、気化させた。固形分を粉砕し、吸引ろ過で回収し、4-クロロ-7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリンを黄色固体として得た(19.5 g、収率68%):
1H-NMR (CDCl3) : 8.85 (s, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.38 (s, 1H), 4.38 (t, 2H), 4.03 (s, 3H), 3.8 (t, 2H), 2.40 (m, 2H) :
MS (+ve ESI): 287 (M+H)+
g) 4-クロロ-7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン(574 mg、2.00 mmol)と5-アミノ-2-(3-クロロベンジルオキシ)ピリジン(468 mg、2.0 mmol、WO 0121597を参照)とをジメチルアセトアミド(10 ml)中で100℃にて4時間加熱した。反応を周囲温度まで冷却し、固形分を吸引ろ過で回収し、ジエチルエーテル(25 ml)とアセトン(5 ml)で洗浄した。真空で乾燥し、N-{6-[(3-クロロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}-7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-アミンを白色固体として得た(640 mg、収率66%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 11.60 (s, 1H), 8.78 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.04 (dd, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.03 (d, 1H), 5.39 (s, 2H), 4.29 (t, 2H), 4.01 (s, 3H), 3.82 (t, 2H), 2.29 (m, 2H) :
MS (+ve ESI): 485.5 (M+H)+
h) N-{6-[(3-クロロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}-7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-アミン(1.83 g、3.77 mmol)、3-アミノ-3-メチルブタノール(1.94 g、18.9 mmol)、ヨウ化カリウム(62 mg、0.38 mmol)のジメチルアセトアミド(10 ml)溶液を90℃で16時間加熱した。この混合物を冷却し、2.0 Nのアンモニア水溶液(150 ml)に注ぎ、上清を静置し、酢酸エチル(2 x 50ml)で抽出した。不溶性のガムをジクロロメタン/メタノール混合物に溶かし、酢酸エチル分画と合わせて、真空で蒸発させた。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(ジクロロメタン:メタノール:アンモニア水溶液(100:5:0.3から100:25:2)で溶出させる)により、3-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブタン-1-オールをオフホワイトの固体として得た(1.56 g、収率75%):
1H-NMR (DMSO-d6): 9.52 (s, 1H), 8.40 (m, 2H), 8.09 (dd, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.41 (m, 3H), 7.18 (s, 1H), 6.97 (d, 1H), 5.38 (s, 2H), 4.19 (t, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.52 (t, 2H), 2.64 (t, 2H), 1.88 (t, 2H), 1.51 (t, 2H), 1.03 (s, 6H) :
MS (-ve ESI): 550.7 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 552.7 (M+H)+
実施例2 表1の化合物2の調製
3-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルジハイドロジェンフォスフェイト
ジ-tert-ブチル-N,N-ジエチルホスホロアミダイト(660 mg、2.65 mmol)を、ジメチルアセトアミド(1.7 ml)中の3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(3-ヒドロキシ-1,1-ジメチルプロピル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(742 mg、1.31 mmol)と1H-テトラゾール(273 mg、3.9 mmol)との混合物にゆっくりと加えた。この反応物を不活性雰囲気下で周囲温度にて24時間撹拌し、この間に、ジ-tert-ブチル-N,N-ジエチルホスホロアミダイト(330 mg、1.32 mmol)のさらなる部分を加えた。ジクロロメタン(34 ml)、メタノール(1.7 ml)、及び20%炭酸水素カリウム水溶液(5 ml)を加え、この反応混合物を軽く撹拌した。水層をろ過でVarian CE1020 Chem Elut Hydromatrixカートリッジにより除去した。真空で溶媒を気化して黄色い油を得、これをテトラヒドロフラン(2 ml)中に溶かし、0℃まで冷却し、30%過酸化水素水溶液(0.4 ml、3.9 mmol)で処理した。この混合物を周囲温度まで温めさせ、2時間撹拌した。この反応を0℃まで冷却し、メタ亜硫酸水素ナトリウム水溶液で反応停止させ、20%炭酸水素カリウム水溶液で処理し、10:1のジクロロメタン:メタノール(4 x 10 ml)中に抽出した。真空で溶媒を気化して黄色い油を得、これをジオキサン(40 ml)中に溶かし、4.0 Nの塩化水素のジオキサン溶液(1.96 ml、7.86 mmol)で滴下処理した。この白色スラリーを周囲温度で18時間撹拌し、同量のジクロロメタンで希釈し、この溶液をフラッシュシリカ上に吸収させた。フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール:ギ酸:水(100:20:3:3から100:40:10:10)で溶出させる)で精製し、表題化合物を浅黄色固体として得た(三塩酸塩として、380 mg、収率38%):
1H-NMR (DMSO-d6 + CD3COOD): 8.80 (s, 1H), 8.73 (d, 1H), 8.30 (m, 2H), 8.19 (dd, 1H), 8.04 (m, 1H), 7.96 (d, 1H), 7.60 (m, 1H), 7.50 (t, 1H), 7.39 (s, 1H), 4.31 (t, 2H), 4.02 (m, 5H), 3.11 (t, 2H), 2.27 (m, 2H), 2.04 (m, 2H), 1.35 (s, 6H) :
31P-NMR (DMSO-d6 + CD3COOD): 0.08 (s, 1P):
MS (+ve ESI): 645.7, 647.7 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(3-ヒドロキシ-1,1-ジメチルプロピル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 3-クロロベンゾイルクロライド(22.1 g、127 mmol)を、撹拌した2-アミノ-5-ニトロピリジン(16.0 g、115 mmol)のピリジン(240 ml)溶液に滴下し、100℃まで16時間加熱した。この溶液を真空で蒸発させ、残った固体をジクロロメタン(200 ml)中に溶かし、シリカゲル(800 g)によりジクロロメタンで溶離した。関連するフラクションを合わせ、減圧下で濃縮し、3-クロロ-N-(5-ニトロピリジン-2-イル)ベンズアミドをオフホワイトの固体として得た(31.6 g、収率99%):
1H-NMR (DMSO-d6): 11.64 (s, 1H), 9.20 (d, 1H), 8.63 (dd, 1H), 8.40 (d, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.69 (d, 1H), 7.55 (dd, 1H) :
MS (-ve ESI) 276 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 278 (M+H)+
b) 3-クロロ-N-(5-ニトロピリジン-2-イル)ベンズアミド(31.5 g、113 mmol)と10%の炭素上の白金(3.6 g)をジクロロメタン中で、水素雰囲気下(圧力1 bar)にて18時間撹拌した。この懸濁液をCelite(登録商標)でろ過し、このろ過ケーキを、酢酸エチル:エタノール(10:1、1400 ml)で洗浄し、そのろ液を減圧下で濃縮し、N-(5-アミノピリジン-2-イル)-3-クロロベンズアミドをオフホワイトの粉末状固体として得た(26.3 g、収率94%):
1H-NMR (DMSO-d6): 10.50 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.96 (d, 1H), 7.80 (d, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.61 (d, 1H), 7.52 (dd, 1H), 7.04 (dd, 1H), 5.22 (s, 2H) :
MS (-ve ESI): 246 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 248 (M+H)+
c) 4-クロロ-7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン(2.87 g、10.0 mmol)とN-(5-アミノピリジン-2-イル)-3-クロロベンズアミド(2.54 g、10.0 mmol)とを乾燥ジメチルアセトアミド(100 ml)中に窒素雰囲気下で懸濁させ、50℃に温めた。塩化水素(2.5 mlの4.0 Nの1,4-ジオキサン溶液、10 mmol)を一滴ずつ加え、反応混合物から黄色固体を析出させた。生じた不均一な反応混合物を4.5時間、80℃で撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却した。ジエチルエーテル(200 ml)を加え、固形分を吸引ろ過で回収し、3-クロロ-N-(5-{[7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)ベンズアミド 塩酸塩を浅黄色固体としてを得た(4.83 g、収率90%):
1H-NMR (DMSO-d6): 11.64 (br s, 1H), 11.04 (br s, 1H), 8.83 (s, 1H), 8.75 (d, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.25 (d, 1H), 8.18 (dd, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.97 (d, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.55 (t, 1H), 7.39 (s, 1H), 4.30 (t, 2H), 4.03 (s, 3H), 3.82 (t, 2H), 2.29 (m, 2H) :
MS (-ve ESI): 496.3 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 498.3 (M+H)+
d) 3-クロロ-N-(5-{[7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)ベンズアミド ハイドロクロライド(1.07 g、2.00 mmol)と3-アミノ-3-メチルブタノール(1.03 g、10.0 mmol)とヨウ化カリウム(32 mg、0.2 mmol)とのジメチルアセトアミド(2.5 ml)溶液を80℃に4日間加熱した。この混合物を冷却し、ジクロロメタン(25 ml)で希釈し、シリカゲル上に吸着させた。フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール:アンモニア水(100:5:0.5から100:25:2)で溶出させる)で精製し、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(3-ヒドロキシ-1,1-ジメチルプロピル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドを浅黄色固体として得た(804 mg、収率71%):
1H-NMR (DMSO-d6): 10.92 (br s, 1H), 9.68 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 8.29 (d, 1H), 8.19 (d, 1H), 8.08 (s, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.55 (dd, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 3.97 (s, 3H), 3.50 (m, 2H), 2.74 (t, 2H), 1.94 (m, 2H), 1.57 (m, 2H), 1.07 (s, 6H) :
MS (-ve ESI): 563 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 565 (M+H)+
実施例3 表1の化合物3の調製
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(エチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例2に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[エチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(244 mg、0.443 mmol)で開始し、表題化合物を浅黄色固体として得た(その三塩酸塩として、174 mg、収率53%):
1H-NMR (DMSO-d6 + CD3COOD): 8.79 (s, 1H), 8.71 (d, 1H), 8.31 (d, 1H), 8.16 (dd, 1H), 8.08 (s, 2H), 8.00 (d, 1H), 7.63 (m, 1H), 7.53 (m, 2H), 4.41 (t, 2H), 4.20 (m, 2H), 4.02 (s, 3H), 3.41 (m, 2H), 3.32 (t, 2H), 3.26 (q, 2H), 2.24 (m, 2H), 1.28 (t, 3H) :
MS (+ve ESI): 631.6, 633.6 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[エチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を、実施例2dに記載のようにして、2-(エチルアミノ)エタノール(334 mg、3.75 mmol)で開始して得た。この反応により、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[エチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドを浅黄色固体として得た(304 mg、収率74%):
1H-NMR (DMSO-d6): 9.59 (s, 1H), 8.77 (d, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.26 (dd, 1H), 8.18 (d, 1H), 8.07 (t, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.65 (m, 1H), 7.54 (t, 1H), 7.18 (s, 1H), 4.26 (t, 1H), 4.17 (t, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.42 (q, 2H), 2.58 (t, 2H), 2.50 (m, 4H), 1.98 (m, 2H), 0.95 (t, 3H) :
MS (-ve ESI): 549.6 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 551.5 (M+H)+
実施例4 表1の化合物4の調製
2-[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-2-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例2に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[2-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(286 mg、0.48 mmol)で開始し、表題化合物を浅黄色固体として得た(その三塩酸塩として、114 mg、収率31%):
1H-NMR (DMSO-d6 + CD3COOD): 8.92 (s, 1H), 8.71 (d, 1H), 8.31 (d, 1H), 8.17 (m, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.63 (m, 1H), 7.52 (m, 1H), 7.36 (s, 1H), 4.32 (t, 2H), 4.03 (s, 3H), 3.96 (m, 2H), 3.30 (m, 5H), 2.30 (m, 2H), 1.95 (m, 4H), 1.74 (m, 4H), 1.52 (m, 2H) :
MS (+ve ESI): 671.7, 673.7 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[2-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を、実施例2dに記載のように、2-(ヒドロキシエチル)ピペリジン(1.29 g、10.0 mmol)で開始して得た。反応により、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[2-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドを浅黄色固体として得た(913 mg、収率77%):
1H-NMR (DMSO-d6): 10.91 (s, 1H), 9.72 (br s, 1H), 8.81 (d, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.29 (dd, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.10 (t, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.65 (m, 1H), 7.55 (t, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 3.99 (s, 3H), 3.50 (m, 2H), 3.00 (m, 2H), 2.80 (m, 2H), 2.60 (m, 1H), 2.03 (m, 2H), 1.93 (m, 1H), 1.72 (m, 1H), 1.57 (m, 4H), 1.39 (m, 2H) :
MS (-ve ESI): 589.6 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 591.5 (M+H)+
実施例5 表1の化合物5の調製
[(2R)-1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン-2-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例2に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(78 mg、0.139 mmol)で開始し、表題化合物を浅黄色固体として得た(その三塩酸塩として、49 mg、収率47%):
1H-NMR (DMSO-d6 + CD3COOD): 8.85 (s, 1H), 8.74 (m, 1H), 8.32 (d, 1H), 8.21 (m, 2H), 8.09 (s, 2H), 7.99 (d, 1H), 7.66 (m, 1H), 7.55 (t, 1H), 7.44 (s, 1H), 4.35 (m, 2H), 4.21 (m, 1H), 4.12 (m, 1H), 4.04 (s, 3H), 3.80 (m, 1H), 3.65 (m, 1H), 3.50 (m, 1H), 3.28 (m, 2H), 2.32 (m, 2H), 2.19 (m, 1H), 1.95 (m, 3H) :
MS (+ve ESI): 643.6, 645.6 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
3-クロロ-N-(5-{[7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)ベンズアミド(100 mg、0.20 mmol)と(2R)-ピロリジン-2-イルメタノール(102 mg、1.00 mmol)とテトラ-n-ブチルアンモニウム ヨーダイド(7.5 mg、0.02 mmol)とのジメチルアセトアミド(1 ml)中の混合物を60℃で17時間加熱した。この混合物を冷却し、ジクロロメタン(10 ml)で希釈し、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(ジクロロメタン:メタノール:7.0 Nのアンモニアのメタノール溶液(9:1:0から9:1:0.8)で溶出させる)により、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドを黄色固体として得た(107 mg、収率95%):
1H-NMR (DMSO-d6): 10.96 (s, 1H), 9.76 (s, 1H), 8.82 (d, 1H), 8.48 (s, 1H), 8.30 (dd, 1H), 8.21 (d, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.55 (dd, 1H), 7.21 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.48 (m, 2H), 2.73 (m, 2H), 1.55-2.15 (m, 7H) :
MS (-ve ESI): 561.5 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 563.6 (M+H)+
実施例6 表1の化合物6の調製
2-[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例2に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(200 mg、0.34 mmol)で開始し、表題化合物を浅黄色固体として得た(その三塩酸塩として、137 mg、収率45%):
1H-NMR (DMSO-d6 + CD3COOD): 8.82 (s, 1H), 8.75 (d, 1H), 8.35 (s, 1H), 8.27 (m, 2H), 8.06 (s, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.62 (m, 1H), 7.50 (m, 1H), 7.37 (s, 1H), 4.29 (m, 2H), 4.02 (s, 3H), 3.90 (q, 2H), 3.53 (d, 2H), 3.22 (m, 3H), 2.93 (t, 2H), 2.31 (m, 2H), 1.90 (m, 2H), 1.70 (m, 1H), 1.55 (m, 3H) :
MS (+ve ESI): 671.7, 673.7 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を、実施例2dに記載のように2-(ピペリジン-4-イル)エタノール(1.73 ml、20.0 mmol)で開始して得た。この反応により、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドを黄色固体として得た(1.4 g、収率59%):
1H-NMR (DMSO-d6): 10.96 (br s, 1H), 9.61 (s, 1H), 8.79 (br s, 1H), 8.48 (s, 1H), 8.30 (m, 1H), 8.21 (d, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.64 (d, 1H), 7.58 (m, 1H), 7.21 (s, 1H), 4.30 (m, 2H), 4.19 (m, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.48 (m, 2H), 2.73 (m, 2H), 2.41 (m, 2H), 1.98-1.80 (m, 3H), 1.60 (d, 2H), 1.45 (br s, 2H), 1.05-1.20 (m, 2H):
MS (-ve ESI): 589.5 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 591.5 (M+H)+
実施例7 表1の化合物7の調製
2-[エチル(3-{[4-({6-[(3-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
ジ-tert-ブチル-N,N-ジエチルホスホロアミダイト(630 mg、2.52 mmol)を、3-フルオロ-N-{5-[(7-{3-[エチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(673 mg、1.26 mmol)と乾燥1H-テトラゾール(176 mg、2.52 mmol)とのジメチルアセトアミド(10 ml)中の混合物に加えた。反応物を不活性雰囲気下で周囲温度にて160分間撹拌した。ジクロロメタン(100 ml)と20%炭酸水素カリウム水溶液(5 ml)を加え、反応混合物を軽く撹拌した。水層をろ過でVarian CE1020 Chem Elut Hydromatrixカートリッジにより除去し、有機分を真空で蒸発させて黄色い油を得、これをテトラヒドロフラン(5 ml)中に溶かした。この溶液を-5℃まで冷却し30%過酸化水素水溶液(0.21 ml、1.89 mmol)をゆっくりと加え、反応物を0℃で1時間撹拌した。反応物をメタ亜硫酸水素ナトリウム水溶液と20%炭酸水素カリウム水溶液で洗浄し、ジクロロメタン中に抽出した。真空で溶媒を気化して黄色い油を得て、これをシリカゲル上でクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール:濃アンモニア水(200:16:1)で溶出させる)し、淡黄色油を得た。これをジオキサン(20 ml)中に溶かし、4.0 Nの塩化水素のジオキサン溶液(1.89 ml、7.56 mmol)により一滴ずつ処理した。白色スラリーを周囲温度で18時間撹拌し、メタノール(40 ml)とジクロロメタン(40 ml)で希釈し、その溶液をフラッシュシリカ上に吸着させた。フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール:ギ酸:水(100:20:3:3〜100:40:10:10)で溶出させる)で精製し、表題化合物を浅黄色固体として得た(その三塩酸塩として、324 mg、収率37%):
1H-NMR (DMSO-d6 + CD3COOD): 8.82 (d, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.30 (dd, 2H), 8.20 (d, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.88 (d, 1H), 7.83 (d, 1H), 7.53 (dd, 1H), 7.39 (m, 1H), 4.24 (t, 2H), 4.08 (m, 2H), 3.99 (s, 3H), 3.26 (m, 6H), 2.24 (m, 2H), 1.25 (t, 3H) :
31P-NMR (DMSO-d6 + CD3COOD): 1.68 (s, 1P) :
MS (+ve ESI): 615.5 (M+H)+
3-フルオロ-N-{5-[(7-{3-[エチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 実施例2aに記載の反応と同様の反応を、3-フルオロベンゾイルクロライド(4.95g、31.2mmol)で開始し、N-(5-ニトロピリジン-2-イル)-3-フルオロベンズアミドを淡黄色固体として得た(6.44 g、収率88%):
1H-NMR (DMSO-d6): 11.58 (br s, 1H), 9.21 (s, 1H), 8.64 (dd, 1H), 8.42 (d, 1H), 7.87 (m, 2H), 7.58 (m, 1H), 7.46 (m, 2H) :
MS (-ve ESI): 260 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 262 (M+H)+
b) 実施例2bに記載の反応と同様の反応を、N-(5-ニトロピリジン-2-イル)-3-フルオロベンズアミド(5.8g、22.2mmol)で開始し、N-(5-アミノピリジン-2-イル)-3-フルオロベンズアミドをクリーム色固体として得た(5.0 g、収率96%):
1H-NMR (DMSO-d6): 10.38 (br s, 1H), 7.79 (m, 4H), 7.55 (m, 1H), 7.38 (t, 1H), 7.01 (dd, 1H), 5.18 (br s, 2H) :
MS (-ve ESI): 230 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 232 (M+H)+
c) 実施例2cに記載の反応と同様の反応を、N-(5-アミノピリジン-2-イル)-3-フルオロベンズアミド(0.69 g、3.0 mmol)で開始し、3-フルオロ-N-(5-{[7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)ベンズアミド ハイドロクロライドを浅黄色固体として得た(1.52 g、収率98%):
1H-NMR (DMSO-d6): 11.78 (br s, 1H), 11.02 (br s, 1H), 8.84 (s, 1H), 8.76 (d, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.21 (m, 2H), 7.86 (m, 2H), 7.55 (m, 1H), 7.43 (m, 2H), 4.28 (t, 2H), 4.03 (s, 3H), 3.81 (t, 2H), 2.28 (m, 2H) :
MS (-ve ESI): 480.0 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 482.0 (M+H)+
d) 実施例2dに記載の反応と同様の反応を、3-フルオロ-N-(5-{[7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)ベンズアミド 塩酸塩(1.03 g、2.00 mmol)と2-(エチルアミノ)エタノール(0.89 g、10.0 mmol)とで開始し、3-フルオロ-N-{5-[(7-{3-[エチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}-ベンズアミドを浅黄色固体として得た(667 mg、収率62%):
1H-NMR (DMSO-d6): 9.59 (s, 1H), 8.77 (d, 1H), 8.44 (s, 1H), 8.26 (dd, 1H), 8.19 (d, 1H), 7.85 (m, 3H), 7.56 (m, 1H), 7.42 (m, 1H), 7.17 (s, 1H), 4.35 (br s, 1H), 4.18 (t, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.44 (q, 2H), 2.44 (m, 6H), 1.91 (m, 2H), 0.97 (t, 3H) :
MS (-ve ESI): 533.6 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 535.6 (M+H)+
実施例8 表1の化合物8の調製
2-[(3-{[4-({6-[(3,4-ジフルオロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(イソプロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例7に記載の反応と同様の反応を、3,4-ジフルオロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(イソプロピル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(652 mg、1.15 mmol)で開始し、表題化合物を浅黄色固体として得た(二塩酸塩、398 mg、収率45%):
1H-NMR (DMSO-d6 + CD3COOD): 8.76 (m, 2H), 8.29 (s, 1H), 8.22 (m, 2H), 8.10 (m, 1H), 7.92 (m, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.54 (dd, 1H), 7.37 (s, 1H), 4.41 (t, 2H), 4.18 (m, 2H), 4.04 (s, 3H), 3.74 (m, 1H), 3.37 (m, 2H), 3.23 (m, 2H), 2.26 (m, 2H), 1.28 (d, 6H) :
MS (+ve ESI): 647.5 (M+H)+
3,4-ジフルオロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(イソプロピル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 実施例2aに記載の反応と同様の反応を、3,4-ジフルオロベンゾイル クロライド(19.4 g、110 mmol)で開始し、N-(5-ニトロピリジン-2-イル)-3,4-ジフルオロベンズアミドを得た(24.9 g、収率89%):
1H-NMR (DMSO-d6): 11.60 (br s, 1H), 9.20 (d, 1H), 8.63 (dd, 1H), 8.38 (d, 1H), 8.11 (m, 1H), 7.92 (m, 1H), 7.59 (d, 1H) :
MS (+ve ESI): 280.3 (M+H)+
b) 実施例2bに記載の反応と同様の反応を、N-(5-ニトロピリジン-2-イル)-3,4-ジフルオロベンズアミド(24.7 g、88.4 mmol)で開始し、N-(5-アミノピリジン-2-イル)-3,4-ジフルオロベンズアミドをオフホワイトの粉末として得た(21 g、収率95%):
1H-NMR (DMSO-d6): 10.44 (br s, 1H), 8.06 (m, 1H), 7.94 (m, 1H), 7.73 (m, 1H), 7.00 (m, 1H), 5.18 (br s, 2H) :
MS (+ve ESI): 250.3 (M+H)+
c) 実施例2cに記載の反応と同様の反応を、N-(5-アミノピリジン-2-イル)-3,4-ジフルオロベンズアミド(1.24 g、5.0 mmol)で開始し、3,4-ジフルオロ-N-(5-{[7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)ベンズアミド ハイドロクロライドを浅黄色固体として得た(2.56 g、収率96%):
1H-NMR (DMSO-d6): 8.84 (s, 1H), 8.75 (d, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.20 (m, 2H), 8.10 (m, 1H), 7.93 (m, 1H), 7.59 (m, 1H), 7.41 (m, 1H), 4.28 (t, 2H), 4.03 (s, 3H), 3.81 (t, 2H), 2.27 (m, 2H):
MS (-ve ESI): 498.5 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 500.5 (M+H)+
d) 実施例2dに記載の反応と同様の反応を、3,4-ジフルオロ-N-(5-{[7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)ベンズアミド ハイドロクロライド(0.40 g、0.75 mmol)と2-(イソプロピルアミノ)エタノール(0.39 g、3.75 mmol)で開始し、3,4-ジフルオロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(イソプロピル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドを浅黄色固体として得た(193 mg、収率45%):
1H-NMR (DMSO-d6): 10.92 (s, 1H), 9.60 (s, 1H), 8.77 (d, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.26 (dd, 1H), 8.19 (d, 1H), 8.13 (m, 1H), 7.95 (m, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.57 (m, 1H), 7.17 (s, 1H), 4.21 (m, 3H), 3.96 (s, 3H), 3.36 (m, 2H), 2.88 (m, 1H), 2.56 (m, 2H), 2.45 (m, 2H), 1.85 (m, 2H), 0.91 (d, 6H) :
MS (-ve ESI): 565.4 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 567.3 (M+H)+
実施例9 表1の化合物9の調製
1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イルジハイドロジェンフォスフェイト
3-クロロ-N-[5-({7-[3-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)プロポキシ]-6-メトキシキナゾリン-4-イル}アミノ)ピリジン-2-イル]ベンズアミド(281 mg、0.50 mmol)と乾燥1H-テトラゾール(157 mg、2.30 mmol)とを乾燥ジメチルアセトアミド(10.6 ml)に溶かした。ジ-tert-ブチル-N,N-ジエチルホスホロアミダイト(210 ul、0.74 mmol)を加え、反応物を周囲温度で2時間撹拌した。さらに1H-テトラゾール(157 mg、2.3 mmol)とジ-tert-ブチル-N,N-ジエチルホスホロアミダイト(210μl、0.74 mmol)を加え、反応混合物を18時間撹拌した。反応物を-40℃まで冷却し、3-クロロペルオキシ安息香酸(366 mg、1.49 mmol)を加えた。反応物を周囲温度まで温め、濃縮し、メタ亜硫酸水素ナトリウム溶液(10 mlの0.26 M溶液)中に懸濁した。これを酢酸エチルで抽出し、有機分を重炭酸ナトリウム(飽和溶液)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。アルミナ上のフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール:飽和アンモニア(97:2:1)で溶出させる)により精製し、ジ-tert-ブチル-1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イルフォスフェイトを黄色固体として得た(210 mg、収率56%):
1H-NMR (DMSO-d6): 10.91 (s, 1H), 9.59 (s, 1H), 8.77 (d, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.26 (dd, 1H), 8.18 (d, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.54 (t, 1H), 7.18 (s, 1H), 4.17 (m, 3H), 3.96 (s, 3H), 3.36 (m, 2H), 2.62 (m, 2H), 2.44 (t, 2H), 2.21 (t, 2H), 1.87 (m, 4H), 1.63, (m, 2H), 1.39 (s, 18H)。
塩化水素(150μl、1,4-ジオキサンの4.0 N溶液、0.6 mmol)をジ-tert-ブチル-1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イルフォスフェイト(70 mg、0.1 mmol)の1,4-ジオキサン(3 ml)溶液に一滴ずつ加えた。得られた不均一な反応混合物をさらに1時間撹拌し、ジエチルエーテルを加えた(10 ml)。析出物をろ過し、ジエチルエーテル(3 x 10 ml)で洗浄し、次いで、減圧下で48時間乾燥して、表題化合物である1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イルジハイドロジェンフォスフェイト(二塩酸塩)をオフホワイトの固体として得た(34 mg、収率53%):
1H-NMR (DMSO-d6): 11.98 (s, 1H), 11.11 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.79 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.24 (s, 2H), 8.09 (s, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.68 (dd, 1H), 7.55 (t, 1H), 7.44 (s, 1H), 4.52 (m, 1H), 4.31 (t, 2H), 4.05 (s, 3H), 3.49 (m, 2H), 3.24 (m, 2H), 3.08 (m, 2H), 2.35 (m, 2H), 2.14 (m, 2H), 2.05 (t, 2H), 2.00 (m, 2H) :
MS (+ve ESI): 643.2 (M+H)+
3-クロロ-N-[5-({7-[3-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)プロポキシ]-6-メトキシキナゾリン-4-イル}アミノ)ピリジン-2-イル]ベンズアミド(出発物質として使用される)を実施例2dに記載のように、4-ヒドロキシピペリジン(1.83 g、18 mmol)で開始して得た。反応により所望の化合物をオフホワイトの固体として得た(860 mg、収率85%):
1H-NMR (DMSO-d6): 10.48 (s, 1H), 9.35 (br s, 1H), 8.80 (s, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.61 (d, 1H), 7.53 (t, 1H), 7.21 (s, 1H), 4.22 (t, 2H), 4.06 (s, 1H), 3.99 (s, 3H), 3.49 (m, 1H), 2.72 (m, 2H), 2.48 (m, 2H), 2.11 (d, 2H), 1.95 (m, 2H), 1.72 (m, 2H), 1.43 (m, 2H) :
MS (+ve ESI): 563 (M+H)+
実施例10 表1の化合物10の調製
4-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}ブチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例9に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-(5-{[7-(4-ヒドロキシブトキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)ベンズアミド(493 mg、1.0 mmol)で開始し、表題化合物を浅黄色固体として得た(250 mg、収率88%):
1H-NMR (DMSO-d6): 11.81 (s, 1H), 11.08 (s, 1H), 8.85 (s, 1H), 8.76 (d, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.23 (m, 2H), 8.09 (s, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.55 (t, 1H), 7.41 (s, 1H), 4.22 (t, 2H), 4.04 (s, 3H), 3.91 (q, 2H), 1.91 (m, 2H), 1.77 (m, 2H) :
31P-NMR (DMSO-d6): 0.00 (t, 1P):
MS (+ve ESI): 574 (M+H)+
3-クロロ-N-(5-{[7-(4-ヒドロキシブトキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 実施例2cに記載の反応と同様の反応を、7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-6-メトキシキナゾリン(615 mg、1.12 mmol、WO 9722596を参照されたい)とN-(5-アミノピリジン-2-イル)-3-クロロベンズアミド(362 mg、1.46 mmol)で開始し、N-(5-{[7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)-3-クロロベンズアミドを得た(625 mg、収率78%):
1H-NMR (DMSO-d6): 11.23 (s, 1H), 10.65 (br s, 1H), 8.82 (s, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.25 (m, 2H), 8.10 (s, 1H), 8.02 (d, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.53 (m, 4H), 7.38 (m, 3H), 5.36 (s, 2H), 4.08 (s, 3H)。
b) N-(5-{[7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)-3-クロロベンズアミド(615 mg、1.12 mmol)をトリフルオロ酢酸(6 ml)に溶かし、90℃に2時間加熱した。過剰のトリフルオロ酢酸を気化させ、水を注意深くそのスラリーに加えた。これをアンモニア溶液(10 ml)に加え、急速に撹拌した。得られた析出物を単離し、水で洗浄し、減圧で乾燥した。固形分をアセトンで粉砕し、3-クロロ-N-{5-[(7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドを得た(435 mg、収率92%):
1H-NMR (DMSO-d6): 10.90 (s, 1H), 10.32 (s, 1H), 9.53 (s, 1H), 8.77 (d, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.25 (m, 1H), 8.18 (d, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.53 (t, 1H), 7.06 (s, 1H), 3.97 (s, 3H) :
MS (+ve ESI): 422 (M+H)+
c) 3-クロロ-N-{5-[(7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(431 mg、1.01 mmol)と4-ブロモブチルオキシアセテート(294 mg、1.5 mmol)と炭酸カリウム(414 mg、3.00 mmol)とをジメチルアセトアミド(15 ml)に溶かし、周囲温度で18時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、水(10 ml)を加えた。得られた析出物をろ過で除去し、水で洗浄し、減圧で乾燥した。固形分をアセトニトリルから再結晶し、4-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}ブチルアセテートを得た(337 mg、収率63%):
1H-NMR (DMSO-d6): 8.76 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.26 (m, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.54 (t, 1H), 7.19 (s, 1H), 4.18 (t, 2H), 4.08 (t, 2H), 3.95 (s, 3H), 2.00 (s, 3H), 1.84 (m, 2H), 1.75 (m, 2H) :
MS (+ve ESI): 536 (M+H)+
d) 4-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}ブチル アセテート(100 mg、0.18 mmol)をメタノール(2.5 ml)と水(2.5 ml)に溶かした。水酸化ナトリウム(15 mg、0.36 mmol)を加え、反応物を90℃に1時間加熱した。反応物を冷却し、析出物をろ過で単離し、水で洗浄し、減圧で乾燥し、3-クロロ-N-(5-{[7-(4-ヒドロキシブトキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)ベンズアミドを得た(64 mg、収率72%):
1H-NMR (DMSO-d6): 10.91 (s, 1H), 9.59 (s, 1H), 8.77 (d, 1H), 8.47 (s, 1H), 8.26 (m, 1H), 8.19 (d, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.54 (t, 1H), 7.18 (s, 1H), 4.45 (t, 1H), 4.14 (t, 2H), 3.97 (s, 3H), 3.47 (q, 2H), 1.84 (m, 2H), 1.61 (m, 2H) :
MS (+ve ESI): 494 (M+H)+
実施例11 表1の化合物11の調製
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(メチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
ジ-tert-ブチル-N,N-ジエチルホスホロアミダイト(730μl、2.60 mmol)を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(1.00 g、1.86 mmol)と乾燥1H-テトラゾール(400 mg、5.59 mmol)とのジメチルアセトアミド(25 ml)中の混合物に加えた。反応物を不活性雰囲気下で周囲温度にて18時間撹拌し、ジクロロメタン(150 ml)と炭酸水素ナトリウム水溶液(50 ml)を加え、反応混合物軽く撹拌した。水層をジクロロメタンで抽出し、この混合した有機物を乾燥し(硫酸ナトリウム)、濃縮して黄色い油を得、これをテトラヒドロフラン(15 ml)中に溶かした。この混合物を0℃まで冷却し、30%過酸化水素水溶液(0.50 ml、3.72 mmol)をゆっくりと加え、反応物を0℃で1時間撹拌した。さらに等量の30%過酸化水素水溶液を加え、反応物を周囲温度まで温めさせた。反応物を0℃まで冷却し、メタ亜硫酸水素ナトリウム溶液(30 ml、0.52 M溶液)を加えた。この混合物を周囲温度まで温め、酢酸エチル(4 x 100 ml)で抽出した。この混合した有機物を乾燥し(亜硫酸ナトリウム)、濃縮して、未精製のリン酸エステルを黄色い油として得た:
MS (+ve ESI) : 729 (M+H)+
これをジオキサン(70 ml)中に溶かし、塩化水素のジオキサン(5 ml、20 mmol)4.0 N溶液で1滴ずつ処理した。白色スラリーを周囲温度で18時間撹拌し、ジエチルエーテル(200 ml)を加えた。析出物をろ過し、ジエチルエーテル(3 x 30 ml)で洗浄し、次いで、減圧で乾燥し、表題化合物である2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(メチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト(二塩酸塩)をオフホワイトの固体として得た(1.2 g、収率93%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 11.95 (m, 1H), 11.11 (s, 1H), 8.88 (s, 1H), 8.81 (s, 1H), 8.59 (m, 1H), 8.25 (m, 2H), 8.11 (m, 1H), 8.03 (d, 1H), 7.68 (m, 1H), 7.56 (t, 1H), 7.50 (m, 1H), 4.26 (m, 4H), 4.06 (s, 3H), 3.44 (m, 2H), 3.35 (m, 2H), 2.88 (s, 3H), 2.34 (m, 2H):
MS (+ve ESI) : 617 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を実施例2dに記載のように2-(メチルアミノ)エタノール(210 mg、2.80 mmol)で開始して得た。この反応により所望の化合物がオフホワイトの固体として得られた(51 mg、収率34%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 10.50 (s, 1H), 9.41 (s, 1H), 8.81 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.27 (dd, 1H), 8.15 (d, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.53 (t, 1H), 7.22 (s, 1H), 4.24 (t, 2H), 4.02 (s, 3H), 3.57 (t, 2H), 2.75 (t, 2H), 2.65 (t, 2H), 2.38 (s, 3H), 2.02 (m, 2H) : MS (+ve ESI) : 537 (M+H)+
実施例12 表1の化合物12の調製
[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-2-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト
ジ-tert-ブチル-N,N-ジエチルホスホロアミダイト(136μl、0.49 mmol)を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[2-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(202 mg、0.35 mmol)と乾燥1H-テトラゾール(61 mg、0.87 mmol)とのジメチルアセトアミド(0.5 ml)中の混合物に加えた。反応物を不活性雰囲気下で周囲温度にて18時間撹拌し、それぞれの試薬を同じ量添加し、さらに6時間撹拌した。ジクロロメタン(10 ml)とメタノール(0.5 ml)を加え、混合物を炭酸カリウム水溶液(20%, 10 ml)で洗浄した。有機分を乾燥し(硫酸マグネシウム)、濃縮して黄色い油を得、これをテトラヒドロフラン(2 ml)中に溶かした。混合物を0℃まで冷却し、30%過酸化水素水溶液(72μl、0.7 mmol)をゆっくりと加え、反応物を0℃で1時間撹拌した。さらに等量の30%過酸化水素水溶液を加え、反応物を周囲温度まで温めた。反応物を0℃まで冷却し、メタ亜硫酸水素ナトリウム溶液(0.5 ml、0.52 M溶液)を加えた。この混合物を周囲温度まで温め、ジクロロメタン:メタノール(10:1)で抽出した。この混合した有機物を乾燥し(硫酸マグネシウム)、濃縮して、粗製のリン酸エステルを黄色い油として得た。これをジオキサン(11 ml)中に溶かし、4.0 Nの塩化水素のジオキサン溶液(0.55 ml、2.20 mmol)で一滴ずつ処理した。白色スラリーを周囲温度で18時間撹拌し、ジエチルエーテル(200 ml)を加えた。析出物をろ過し、アセトニトリルで洗浄し、次いで、実施例2に記載の方法によって精製し、表題化合物である1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-2-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト(二塩酸塩)をオフホワイトの固体として得た(140 mg、収率64%):
1H-NMR (DMSO-d6 + CD3COOD) : 8.75 (s, 1H), 8.60 (br s, 1H), 8.22 (m, 2H), 8.06 (s, 1H), 7.98 (m, 2H), 7.61 (m, 1H), 7.50 (m, 1H), 7.42 (s, 1H), 4.29 (t, 2H), 4.11 (m, 1H), 3.99 (s, 3H), 3.85 (m, 1H), 3.23 (m, 1H), 3.09 (m, 1H), 2.52 (m, 2H), 2.25 (m, 2H), 1.73 (m, 5H), 1.50 (m, 2H) :
MS (+ve ESI) : 657 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[2-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を、実施例2dに記載のように2-(ヒドロキシメチル)ピペリジン(323 mg、2.8 mmol)で開始し得た。反応により、所望の化合物をオフホワイトの固体として得た(63 mg、収率39%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 10.50 (s, 1H), 9.37 (s, 1H), 8.82 (s, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.27 (dd, 1H), 8.16 (d, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.01 (d, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.63 (d, 1H), 7.56 (t, 1H), 7.23 (s, 1H), 4.24 (t, 2H), 4.02 (s, 3H), 3.62 (m, 1H), 3.44 (m, 1H), 2.89 (m, 2H), 2.60 (m, 1H), 2.39 (m, 1H), 2.27 (m, 1H), 1.97 (t, 2H), 1.68-1.13 (m, 6H) :
MS (+ve ESI) : 577 (M+H)+
実施例13 表1の化合物13の調製
2-[(5-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}ペンチル)(エチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例12に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-(5-{[7-({5-[エチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]ペンチル}オキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)ベンズアミド(350 mg、0.60 mmol)で開始し、表題化合物を浅黄色固体として得た(その二塩酸塩として、340 mg、収率77%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 11.88 (br s, 1H), 11.05 (br s, 1H), 8.81 (m, 2H), 8.53 (s, 1H), 8.25 (m, 2H), 8.09 (s, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.67 (m, 1H), 7.55 (t, 1H), 7.44 (s, 1H), 7.51 (m, 3H), 4.26 (m, 4H), 4.06 (s, 3H), 3.38 (m, 2H), 3.15 (m, 4H), 1.82 (m, 4H), 1.49 (m, 2H), 1.23 (m, 3H) :
MS (+ve ESI) : 659 (M+H)+
3-クロロ-N-(5-{[7-({5-[エチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]ペンチル}オキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 実施例10cに記載の反応と同様の反応を、ブロモ-5-クロロペンタン(280 mg、1.50 mmol)で開始し、3-クロロ-N-[5-({7-[(5-クロロペンチル)オキシ]-6-メトキシキナゾリン-4-イル}アミノ)ピリジン-2-イル]ベンズアミドを得た(162 mg、収率20%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 10.90 (s, 1H), 9.61 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 8.23 (m, 2H), 8.09 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.55 (t, 1H), 7.18 (s, 1H), 4.15 (t, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.67 (t, 2H), 1.84 (m, 4H), 1.57 (m, 2H)。
b) 実施例2dに記載の反応と同様の反応を、2-(エチルアミノ)エタノール(93 mg、0.95 mmol)と3-クロロ-N-[5-({7-[(5-クロロペンチル)オキシ]-6-メトキシキナゾリン-4-イル}アミノ)ピリジン-2-イル]ベンズアミド(100 mg、0.19 mmol)とで開始し、3-クロロ-N-(5-{[7-({5-[エチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]ペンチル}オキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリジン-2-イル)ベンズアミドを得た(50 mg、収率45%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 11.22 (m, 1H), 11.05 (br s, 1H), 8.82 (s, 1H), 8.70 (d, 1H), 8.27 (m, 1H), 8.14 (m, 2H), 8.09 (m, 1H), 7.98 (m, 1H), 7.66 (m, 1H), 7.54 (m, 1H), 7.40 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 3.99 (s, 3H), 3.71 (t, 2H), 3.17 (m, 6H), 1.84 (m, 2H), 1.72 (m, 2H), 1.45 (m, 2H), 1.20 (t, 3H) :
MS (-ve ESI) : 577 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 579 (M+H)+
実施例14 表1の化合物14の調製
4-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(エチル)アミノ]ブチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例12に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[エチル(4-ヒドロキシブチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(1.02 g、1.76 mmol)で開始し、表題化合物を浅黄色固体として得た(その二塩酸塩として、600 mg、収率47%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 11.90 (br s, 1H), 11.61 (br s, 1H), 8.81 (m, 2H), 8.55 (s, 1H), 8.25 (m, 2H), 8.09 (s, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.67 (m, 1H), 7.55 (t, 1H), 7.44 (s, 1H), 4.30 (m, 2H), 4.03 (s, 3H), 3.19 (m, 6H), 2.88 (m, 2H), 2.30 (m, 2H), 1.78 (m, 2H), 1.66 (m, 2H), 1.25 (m, 3H) :
MS (+ve ESI) : 659 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[エチル(4-ヒドロキシブチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を、実施例2dに記載のように4-(エチルアミノ)ブタノール(226 ml、1.93 mmol)で開始して得た。反応により、所望の化合物をジトリフルオロ酢酸塩として得た(113 mg、収率51%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 11.04 (s, 1H), 10.99 (br s, 1H), 8.81 (s, 1H), 8.70 (m, 1H), 8.28 (m, 1H), 8.16 (m, 1H), 8.08 (m, 2H), 7.98 (m, 1H), 7.67 (m, 1H), 7.55 (t, 1H), 7.38 (s, 1H), 4.30 (t, 2H), 3.99 (s, 3H), 3.42 (t, 2H), 3.20 (m, 6H), 2.22 (m, 2H), 1.70 (m, 2H), 1.48 (m, 2H), 1.22 (t, 3H) :
MS (-ve ESI) : 577 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 579 (M+H)+
実施例15 表1の化合物15の調製
2-[(3-{[4-({6-[(3-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(メチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例7に記載の反応と同様の反応を、3-フルオロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(1.10 g、2.11 mmol)で開始し、表題化合物を浅黄色固体として得た(ギ酸塩として、180 mg、収率13%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 12.15 (br s, 1H), 10.99 (br s, 1H), 8.81 (m, 2H), 8.64 (s, 1H), 8.25 (m, 1H), 7.88 (m, 2H), 7.51 (m, 3H), 4.26 (m, 4H), 4.06 (s, 3H), 3.43 (m, 2H), 3.34 (m, 2H), 2.86 (s, 3H), 2.34 (m, 2H) :
MS (+ve ESI) : 601 (M+H)+
3-フルオロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 実施例7dに記載の反応と同様の反応を、2-(メチルアミノ)エタノール(780μl、9.67 mmol)で開始し、3-フルオロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドを得た(1.2 g、収率72%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 10.85 (m, 1H), 9.61 (s, 1H), 8.78 (m, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.28 (m, 1H), 8.19 (m, 1H), 7.87 (m, 3H), 7.55 (m, 1H), 7.43 (m, 1H), 7.18 (s, 1H), 4.43 (m, 1H), 4.16 (t, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.44 (m, 2H), 2.50 (m, 2H), 2.41 (t, 2H), 2.20 (s, 3H), 1.89 (m, 2H) :
MS (-ve ESI) : 519 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 521 (M+H)+
実施例16 表1の化合物16の調製
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(イソブチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例12に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(イソブチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(60 mg、0.10 mmol)で開始し、ジ-tert-ブチル 2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(イソブチル)アミノ]エチルフォスフェイトを始めに得た(34 mg、収率42%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 10.92 (s, 1H), 9.60 (s, 1H), 8.80 (d, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.25 (dd, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.05-8.02 (m, 1H), 8.0 (d, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.65-7.60 (m, 1H), 7.55-7.50 (m, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 4.0 (s, 3H), 3.85-3.80 (m, 2H), 2.65-2.60 (m, 4H), 2.20 (d, 2H), 1.95-1.80 (m, 2H), 1.40 (s, 18H), 0.85-0.80 (m, 7H) :
MS (-ve ESI) : 769 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 771 (M+H)+
ジ-tert-ブチル-2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(イソブチル)アミノ]エチルフォスフェイトを、(実施例12に記載の方法により)塩酸で脱保護し、表題化合物を浅黄色固体として得た(その二塩酸塩として、30 mg、収率93%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 12.00 (s, 1H), 11.00 (s, 1H), 8.90 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.30-8.40 (m, 2H), 8.10 (s, 1H), 8.01 (d, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.47 (m, 1H), 7.40 (s, 1H), 4.30-4.40 (m, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.50-3.60 (m, 2H), 3.30-3.40 (m, 2H), 3.10 (d, 2H), 2.30-2.40 (m, 2H), 2.10-2.20 (m, 1H), 1.10 (s, 3H), 1.00 (s, 3H) :
MS (-ve ESI) : 657 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 659 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(イソブチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 冷却(-60 ℃)したエチレンオキサイド(5.28 g、120 mmol)のメタノール(14 ml)溶液を、イソブチルアミン(30.7 g、420 mmol)のメタノール(100 ml)溶液に-65℃でアルゴン下にてゆっくりと加えた。この混合物を周囲温度まで14時間温め、真空で濃縮し、残った油を蒸留で精製し(b.p. 130℃/0.5 mmHg)、2-(イソブチルアミノ)エタノールを得た(11 g、収率78%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 4.40 (m, 1H), 3.42 (m, 2H), 2.50 (m, 2H), 2.30 (d, 2H), 1.63 (m, 1H), 0.85 (d, 6H)。
b) 実施例2dに記載の反応と同様の反応を、2-(イソブチルアミノ)エタノール(263 mg、2.25 mmol)で開始し、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(イソブチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドを得た(80 mg、収率18%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 10.91 (s, 1H), 9.60 (s, 1H), 8.80 (d, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.25 (dd, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.04 (m, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.62 (m, 1H), 7.53 (m, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.25 (br s, 1H), 4.20 (t, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.40 (t, 2H), 2.60 (t, 2H), 2.20 (d, 2H), 1.80-1.95 (m, 2H), 1.60-1.70 (m, 1H), 0.80 (s, 3H), 0.78 (s, 3H) :
MS (-ve ESI) : 577, 579 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 579, 581 (M+H)+
実施例17 表1の化合物17の調製
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロプロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例12に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[シクロプロピル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(130 mg、0.23 mmol)で開始し、ジ-tert-ブチル 2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロプロピル)アミノ]エチルフォスフェイトを始めに得た(170 mg:収量):
1H-NMR (DMSO-d6) : 11.00 (s, 1H), 10.60 (s, 1H), 8.80 (d, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.25 (dd, 1H), 8.10 (d, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.62 (m, 1H), 7.50-7.60 (m, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.88 (m, 2H), 2.83 (m, 4H), 1.90-2.00 (m, 2H), 1.82 (m, 1H), 1.40 (s, 18H), 0.42 (m, 2H), 0.27 (m, 2H) :
MS (-ve ESI) : 753 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 755 (M+H)+
ジ-tert-ブチル 2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロプロピル)アミノ]エチルフォスフェイトを、(実施例12に記載の方法により)塩酸で脱保護し、表題化合物を浅黄色固体として得た(その二塩酸塩として、30 mg、収率93%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 12.00 (s, 1H), 11.20 (s, 1H), 9.00 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.40-8.50 (m, 2H), 8.20 (s, 1H), 8.0 (d, 1H), 7.68 (m, 1H), 7.50-7.60 (m, 1H), 7.45 (s, 1H), 4.40-4.50 (m, 4H), 4.20 (s, 3H), 3.60-3.70 (m, 2H), 3.40-3.50 (m, 2H), 3.00-3.10 (m, 1H), 2.50-2.60 (m, 2H), 1.30-1.40 (m, 2H), 1.00-1.10 (m, 2H) :
MS (+ve ESI) : 643, 645 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[シクロプロピル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) トリエチルアミン(15.6 g、154 mmol)とシクロプロピルアミン(4.85 ml、70 mmol)のジエチルエーテル(50 ml)溶液を、撹拌したエチルオキサリル(ethyloxalyl)クロライド(8.59 ml、77 mmol)のジエチルエーテル(75 ml)溶液に0℃にて滴下した。反応物を周囲温度まで1時間以上温め、ろ過し、次いで、真空で濃縮し、エチル(シクロプロピルアミノ)(オキソ)アセテートを茶色の油として得、これをさらに精製することなく使用した(12.5 g:収量):
1H-NMR (DMSO-d6) : 8.85 (s, 1H), 4.20 (q, 2H), 2.70-2.80 (m, 1H), 1.25 (t, 3H), 0.60-0.70 (m, 2H), 0.56 (m, 2H) :
MS (+ve ESI) : 158 (M+H)+
b) クロロメチルシラン(68 ml、539 mmol)を、撹拌した水素化ホウ素リチウムのテトラヒドロフラン(135 ml、2.0 N溶液、270 mmol)溶液に周囲温度で加えた。反応物を0℃まで冷却し、エチル(シクロプロピルアミノ)(オキソ)アセテート(12.5 g、前の実験による、推定70 mmol)のテトラヒドロフラン(100 ml)溶液を5 分間以上加え、反応物を周囲温度まで2時間温めた。メタノール(10 ml)を加え、反応物を一晩静置し、揮発分を真空で除去した。残留分を1.0 Nの水酸化ナトリウム水溶液で撹拌し、ジクロロメタン(3 x 25 ml)で抽出した。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(5-20%メタノールのジクロロメタン溶液で溶出させる)による精製により、2-(シクロプロピルアミノ)エタノールを無色の油として得た(1.45 g、収率20%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 3.25 (t, 2H), 2.45 (t, 2H), 1.85-2.00 (m, 1H), 0.15-0.55 (m, 2H), 0.02 (m, 2H) :
MS (+ve ESI) : 102 (M+H)+
c) 実施例2dに記載の反応と同様の反応を、2-(シクロプロピルアミノ)エタノール(783 mg、1.47 mmol)で開始し、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[シクロプロピル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドを得た(80 mg、収率18%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 9.40 (br s, 1H), 8.50 (d, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.00 (dd, 1H), 7.95 (d, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.40 (dd, 1H), 7.25 (m, 1H), 6.90 (s, 1H), 4.00 (t, 1H), 3.90 (t, 2H), 3.70 (s, 3H), 3.22 (m, 2H), 2.50 (t, 2H), 2.40 (t, 2H), 1.65-1.80 (m, 2H), 1.50-1.60 (m, 2H), 0.10-0.20 (m, 2H), 0.02 (m, 2H) :
MS (-ve ESI) : 561, 563 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 563, 565 (M+H)+
実施例18 表1の化合物18の調製
[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例12に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(1.02 g、1.77 mmol)で開始し、ジ-tert-ブチル[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イル]メチルフォスフェイトを浅黄色固体として始めに得た(881 mg、収率64%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 11.0 (br s, 1H), 9.60 (s, 1H), 8.85 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.30 (dd, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.05 (d, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.62 (m, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.70 (t, 2H), 2.90-3.00 (m, 2H), 2.40-2.50 (m, 2H), 1.90-2.10 (m, 4H), 1.60-1.70 (m, 3H), 1.40 (s, 18H), 1.32 (m, 2H) :
MS (+ve ESI) : 767, 769 (M+H)+
ジ-tert-ブチル [1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イル]メチルフォスフェイト(771 mg、1.00 mmol)を(実施例12に記載の方法により)塩酸で脱保護し、表題化合物を浅黄色固体として得た(その二塩酸塩として、705 mg、収率96%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 12.00 (s, 1H), 11.10 (s, 1H), 10.50 (s, 1H), 8.90 (s, 1H), 8.85 (s, 1H), 8.70 (s, 1H), 8.30-8.40 (m, 2H), 8.15 (s, 1H), 8.05 (d, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.57 (m, 1H), 7.50 (s, 1H), 4.30-4.40 (m, 2H), 4.15 (s, 3H), 3.70 (t, 2H), 3.62 (m, 2H), 3.30-3.40 (m, 2H), 2.90-3.10 (m, 2H), 2.42 (m, 2H), 1.90-2.00 (m, 3H), 1.60-1.80 (m, 2H) :
MS (-ve ESI) : 655 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 657 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 実施例2dに記載の反応と同様の反応を、4-ピペリジンメタノール(647 mg、5.63 mmol)で開始し、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドを得た(1.02 g、収率94%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 10.91 (br s, 1H), 9.65 (s, 1H), 8.80 (d, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.30 (dd, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.05 (s, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.50-7.60 (m, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.20-4.40 (m, 1H), 4.20 (t, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.20-3.40 (m, 6H), 2.00-2.20 (m, 2H), 1.65-1.80 (m, 2H), 1.20-1.60 (m, 3H) :
MS (+ve ESI) : 577, 579 (M+H)+
実施例19 表1の化合物19の調製
2-[4-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペラジン-1-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例12に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(842 mg、1.42 mmol)で開始し、ジ-tert-ブチル 2-[4-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペラジン-1-イル]エチルフォスフェイトを浅黄色固体として始めに得た(609 mg、収率55%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 10.80 (s, 1H), 9.70 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.40 (dd, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.50-7.60 (m, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.90-4.00 (m, 2H), 2.60-2.70 (m, 2H), 2.30-2.50 (m, 10H), 2.00-2.10 (m, 2H), 1.40 (s, 18H) :
MS (-ve ESI) : 782 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 784 (M+H)+
ジ-tert-ブチル 2-[4-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペラジン-1-イル]エチルフォスフェイト(609 mg、0.78 mmol)を(実施例12に記載の方法により)塩酸で脱保護し、表題化合物を浅黄色固体として得た(その二塩酸塩として、587 mg、収率96%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 12.00 (s, 1H), 11.20 (s, 1H), 8.90 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.30-8.40 (m, 2H), 8.20 (s, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.50-7.60 (m, 1H), 7.40 (s, 1H), 4.20-4.30 (m, 2H), 4.10 (s, 3H), 3.50-3.90 (m, 6H), 3.30-3.40 (m, 2H), 3.23 (m, 2H), 3.10-3.20 (m, 2H), 2.30-2.40 (m, 2H) :
MS (-ve ESI) : 670 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 672 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 実施例2dに記載の反応と同様の反応を、4-ヒドロキシエチルピペラジン(585 mg、4.50 mmol)で開始し、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドを得た(842 mg、収率94%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 10.90 (s, 1H), 9.60 (s, 1H), 8.80 (d, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.25 (dd, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.04 (m, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.50-7.60 (m, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.50-3.60 (m, 2H), 3.20 (s, 1H), 2.60-3.00 (m, 10H), 1.90-2.10 (m, 2H) :
MS (+ve ESI) : 590, 592 (M+H)+
実施例20 表1の化合物20の調製
[(2S)-1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン-2-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例12に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(670 mg、1.19 mmol)で開始し、ジ-tert-ブチル-[(2S)-1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン-2-イル]メチルフォスフェイトを浅黄色固体として始めに得た(512 mg、収率57%):
1H-NMR (DMSO d6): 10.90 (s, 1H), 9.60 (s, 1H), 8.79 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.25 (d, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.09 (s, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.46 (t, 1H), 7.19 (s, 1H), 4.21 (m, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.79 (m, 1H), 3.58 (m, 1H), 3.09 (m, 1H), 2.95 (m, 1H), 2.69 (m, 1H), 2.22 (m, 1H), 1.95 (m, 2H), 1.87 (m, 1H), 1.71 (m, 2H), 1.61 (m, 1H), 1.38 (s, 9H) :
MS (+ve ESI) : 755 (M+H)+
ジ-tert-ブチル [(2S)-1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン-2-イル]メチルフォスフェイト(512 mg、0.68 mmol)を(実施例12に記載の方法により)塩酸で脱保護し、表題化合物を浅黄色固体として得た(その二塩酸塩として、393 mg、収率90%):
1H-NMR (DMSO d6): 11.95 (s, 1H), 11.07 (s, 1H), 8.85 (s, 1H), 8.79 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.24 (m, 2H), 8.09 (s, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.55 (t, 1H), 7.47 (s, 1H), 4.31 (m, 2H), 4.23 (m, 2H), 4.03 (s, 3H), 3.79 (m, 1H), 3.69 (m, 1H), 3.59 (m, 1H), 3.30 (m, 1H), 3.20 (m, 1H), 2.35 (m, 2H), 2.19 (m, 1H), 2.05 (m, 1H), 1.95 (m, 1H), 1.81 (m, 1H) :
MS (+ve ESI) : 643 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 実施例2dに記載の反応と同様の反応を、L-プロリノール(606 mg、6.00 mmol)で開始し、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドをオフホワイトの固体として得た(694 mg、収率62%):
1H-NMR (DMSO d6): 10.10 (br s, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.24 (d, 1H), 8.18 (d, 1H), 8.08 (s, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.55 (t, 1H), 7.18 (s, 1H), 4.27 (m, 1H), 4.18 (t, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.38 (dd, 1H), 3.18 (m, 1H), 3.07 (m, 1H), 2.95 (m, 1H), 2.41 (m, 2H), 2.13 (dd, 1H), 1.93 (m, 2H), 1.79 (m, 1H), 1.62 (m, 2H), 1.51 (m, 1H) :
MS (+ve ESI) : 563 (M+H)+
実施例21 表1の化合物21の調製
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロブチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例12に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[シクロブチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(545 mg、0.95 mmol)で開始し、ジ-tert-ブチル-2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロブチル)アミノ]エチルフォスフェイトを黄色固体として始めに得た(210 mg、収率29%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 11.00 (s, 1H), 9.70 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.40 (d, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.05 (d, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.50-7.60 (m, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.80-3.90 (m, 2H), 2.60-2.70 (m, 4H), 1.90-2.00 (m, 4H), 1.70-1.80 (m, 2H), 1.50-1.60 (m, 2H), 1.40 (s, 18H) :
MS (-ve ESI) : 767, 769 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 769, 771 (M+H)+
ジ-tert-ブチル-2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロブチル)アミノ]エチルフォスフェイト(609 mg、0.78 mmol)を(実施例12に記載の方法により)塩酸で脱保護し、表題化合物を浅黄色固体として得た(その二塩酸塩として、180 mg、収率90%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 12.00 (s, 1H), 11.20 (s, 1H), 8.90 (s, 1H), 8.85 (s, 1H), 8.70 (s, 1H), 8.30-8.40 (m, 2H), 8.25 (s, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.70 (m, 1H), 7.55-7.65 (m, 1H), 7.50 (s, 1H), 4.38 (m, 2H), 4.30 (m, 2H), 4.10 (s, 3H), 3.90-4.00 (m, 1H), 3.30-3.40 (m, 2H), 3.23 (m, 2H), 2.40-2.50 (m,2H), 2.20-2.35 (m, 4H), 1.80-1.95 (m, 2H) :
MS (-ve ESI) : 655 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 657 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[シクロブチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 実施例17aに記載の反応と同様の反応を、シクロブチルアミン(3.50 g、49.3 mmol)で開始し、エチル(シクロブチルアミノ)(オキソ)アセテートを得た(見かけの収量:8.43 g):
1H-NMR (CDCl3) : 7.10 (s, 1H), 4.30-4.40 (m, 2H), 3.10-3.20 (m, 1H), 2.40-2.50 (m, 2H), 1.90-2.00 (m, 2H), 1.70-1.80 (m, 2H), 1.30-1.40 (m, 3H) :
MS (+ve ESI) : 172 (M+H)+
b) エチル(シクロブチルアミノ)(オキソ)アセテート(8.43 g、49.3 mmol)のテトラヒドロフラン(100 ml)溶液を、水素化アルミニウムリチウムのテトラヒドロフラン(100 ml、1.0 N溶液、100 mmol)溶液に周囲温度で滴下した。反応物を加熱して10時間環流し、冷却し、テトラヒドロフラン(200 ml)で希釈し、水と1.0 Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して反応を停止した。反応物をろ過し、そのろ液を真空で蒸発させ、2-(シクロブチルアミノ)エタノールを無色の油として得た(5.50 g、収率97%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 3.70-3.80 (m, 1H), 3.50-3.60 (m, 2H), 3.20-3.30 (m, 1H), 2.60-2.70 (m, 2H), 2.30-2.40 (m, 2H), 1.60-1.70 (m, 4H)。
c) 実施例2dに記載の反応と同様の反応を、2-(シクロブチルアミノ)エタノール(518 mg、4.50 mmol)で開始し、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[シクロブチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドを得た(558 mg、収率65%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 11.00 (s, 1H), 9.70 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.30 (dd, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.40-7.50 (m, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.40 (br s, 1H), 4.20 (t, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.30-3.40 (m, 2H), 3.10-3.20 (m, 1H), 2.60-2.70 (m, 2H), 1.90-2.10 (m, 4H), 1.70-1.80 (m, 2H), 1.40-1.50 (m, 2H) :
MS (-ve ESI) : 575 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 577 (M+H)+
実施例22 表1の化合物22の調製
2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(プロプ-2-イン-1-イル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例12に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(プロプ-2-イン-1-イル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(795 mg、1.42 mmol)で開始し、ジ-tert-ブチル-2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(プロプ-2-イン-1-イル)アミノ]エチルフォスフェイトを黄色のガムとして始めに得た(452 mg、収率42%):
1H-NMR (DMSO d6) : 10.92 (s, 1H), 9.61 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.47 (s, 1H), 8.28 (d, 1H), 8.21 (d, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.01 (d, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.68 (d, 1H), 7.58 (t, 1H), 7.19 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 3.99 (s, 3H), 3.92 (dd, 2H), 3.48 (s, 2H), 3.12 (s, 1H), 2.75 (m, 2H), 2.69 (m, 2H), 1.95 (m, 2H), 1.39 (s, 18H) :
MS (+ve ESI) : 753 (M+H)+
ジ-tert-ブチル 2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(プロプ-2-イン-1-イル)アミノ]エチルフォスフェイト(445 mg、0.59 mmol)を(実施例12に記載の方法により)塩酸で脱保護し、表題化合物を浅黄色固体として得た(その二塩酸塩として、403 mg、収率95%):
1H-NMR (DMSO d6) : 12.07 (s, 1H), 11.10 (s, 1H), 8.88 (s, 1H), 8.81 (s, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.28 (s, 2H), 8.10 (s, 1H), 8.02 (d, 1H), 7.68 (d, 1H), 7.57 (t, 1H), 7.49 (s, 1H), 4.30 (m, 6H), 4.08 (s, 3H), 3.89 (s, 1H), 3.50 (m, 2H), 3.42 (m, 2H), 2.35 (m, 2H) :
MS (+ve ESI) : 641 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(プロプ-2-イン-1-イル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 実施例17aに記載の反応と同様の反応を、プロパギルアミン(2.75 g、50 mmol)で開始し、エチルオキソ(プロプ-2-イン-1-イルアミノ)アセテートを得た(見かけ収量:7.75 g):
1H-NMR (CDCl3): 7.37 (br s, 1H), 4.35 (dd, 2H), 4.15 (m, 2H), 2.31 (m, 1H), 1.39 (t, 3H) :
MS (+ve ESI) : 156 (M+H)+
b) 実施例21bに記載の反応と同様の反応を、エチルオキソ(プロプ-2-イン-1-イルアミノ)アセテート(7.75 g、50 mmol)で開始し、2-(プロプ-2-イン-1-イルアミノ)エタノールを浅茶色の油として得た(3.79 g、収率77%):
1H-NMR (CDCl3): 3.68 (m, 2H), 3.45 (s, 2H), 2.87 (m, 2H), 2.25 (s, 1H)。
c) 実施例2dに記載の反応と同様の反応を、2-(プロプ-2-イン-1-イルアミノ)エタノール(540 mg、5.45 mmol)で開始し、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(プロプ-2-イン-1-イル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリジン-2-イル}ベンズアミドをオフホワイトの固体として得た(945 mg、収率85%):
1H-NMR (DMSO d6) : 10.30 (br s, 1H), 8.79 (s, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.27 (d, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.00 (d,1H), 7.83 (s, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.53 (t, 1H), 7.18 (s, 1H), 4.40 (br s, 1H), 4.19 (m, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.48 (m, 2H), 3.43 (s, 2H), 3.06 (s, 1H), 2.65 (m, 2H), 2.52 (m, 2H), 1.92 (m, 2H) :
MS (+ve ESI) : 561 (M+H)+
実施例23 表2の化合物23の調製
2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロヘキシル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
乾燥1H-テトラゾール(113 mg、1.62 mmol)とジ-tert-ブチルジエチルホスホロアミダイト(201 mg、0.81 mmol)とを、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[シクロヘキシル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}-4-フルオロベンズアミド(126 mg、0.57 mmol)のジメチルホルムアミド(2 ml)溶液に加えた。反応物を不活性雰囲気下で周囲温度にて20時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(50 ml)で希釈し、3倍の炭酸水素ナトリウムで洗浄した。有機分を硫酸マグネシウムで乾燥し、油になるまで濃縮した。この油をテトラヒドロフラン(3 ml)に溶かし、0℃まで冷却した。過酸化水素(69μl、30%(重量/体積)水溶液)を加え、反応物を48時間、周囲温度で撹拌し、この間に、さらなる量の過酸化水素(35μl)を加えた。反応をメタ亜硫酸水素ナトリウム水溶液で反応停止させ、ジクロロメタン中に抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。アルミナ上のフラッシュクロマトグラフィーによる精製(0-2%のメタノールのジクロロメタン溶液で溶出させる)により、ジエチルエーテルで粉砕して、黄色固体を得た。この黄色固体(56 mg)を1,4 ジオキサン(2 ml)に溶かし、塩化水素(0.10 ml、4.0 Nの1,4-ジオキサン溶液、0.41 mmol)を溶液に滴下した。この反応混合物を20時間周囲温度にて撹拌した。反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、固形分を吸引ろ過で回収し、ジエチルエーテルで洗浄して、表題化合物を得た(固体の二塩酸塩として、49 mg、収率11%):
1H-NMR (DMSO-d6): 12.10 (s, 1H), 9.20 (s, 2H), 8.85 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.20 (dd, 1H), 7.95-8.05 (m, 1H), 7.50-7.60 (m, 2H), 4.40 (t, 2H) , 4.20-4.30 (m, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.20-3.45 (m, 4H), 2.20-2.40 (m, 2H), 2.00-2.10 (m, 2H), 1.75-1.90 (m, 2H), 1.55-1.65 (m, 1H), 1.25-1.50 (m, 4H), 1.10-1.20 (m, 1H) :
31P-NMR {1H} (DMSO-d6): 0.55 (s, 1P) :
MS (+ve ESI): 704.5/706.5 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[シクロヘキシル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}-4-フルオロベンズアミド(出発物質として使用した)を以下のように得た:
a) 3-クロロ-4-フルオロベンゾイルクロライド(1.52 g、7.88 mmol)を、撹拌した2-アミノ-5-ニトロピリミジン(1.00 g、7.14 mmol)の無水ピリジン(20 ml)溶液に周囲温度で加え、反応物を加熱して7時間環流した。反応物を周囲温度まで冷却し、水(200 ml)に注ぎ、18時間放置した。水層をジクロロメタン(3 x 75 ml)で抽出し、吸収された有機抽出物をブライン(2 x 100 ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)した。真空で溶媒を気化して、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによる精製(ジクロロメタン:メタノール(99:1そして98:2)で溶出させる)により、3-クロロ-4-フルオロ-N-(5-ニトロピリミジン-2-イル)ベンズアミドを茶色のガムとして得た(1.71 g、収率81%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 11.86 (br s, 1H), 9.44 (s, 2H), 8.20 (m, 1H), 7.98 (m, 1H), 7.58 (t, 1H) :
MS (-ve ESI) : 295 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 297 (M+H)+
b) 10%の炭素上白金(149 mg)を、撹拌した3-クロロ-4-フルオロ-N-(5-ニトロピリミジン-2-イル)ベンズアミド(743 mg、2.51 mmol)のエタノール(50 ml)懸濁液に周囲温度で加え、反応物を18時間、水素雰囲気下で撹拌した。反応物をセライトのパッドでろ過し、真空で蒸発させ、固体を得、これを酢酸エチル:エタノール(4:1)中に溶かし、ろ過(0.45μM PTFEフィルター)した。溶媒を気化させ、N-(5-アミノピリミジン-2-イル)-3-クロロ-4-フルオロベンズアミドを茶色固体として得た(5.77 g、収率99%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 10.64 (br s, 1H), 8.15 (m, 1H), 8.07 (s, 2H), 7.94 (m, 1H), 7.54 (t, 1H), 5.41 (s, 2H) :
MS (-ve ESI) : 265 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 267 (M+H)+
c) 塩化水素 (3.0 ml、4.0 Nのジオキサン溶液、12.0 mmol)を、撹拌した7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-6-メトキシキナゾリン(3.40 g、11.25 mmol)とN-(5-アミノピリミジン2-イル)-3-クロロ-4-フルオロベンズアミド(3.00 g、11.25 mmol)とのジメチルアセトアミド(50 ml)溶液に加え、反応物を50℃にて3.5時間加熱した。反応物を周囲温度まで冷却させ、析出した固体を吸引ろ過により回収した。この固体をジエチルエーテルで洗浄し、真空で乾燥し、N-(5-{[7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリミジン-2-イル)-3-クロロ-4-フルオロベンズアミドをクリーム色固体として得た(5.33 g、収率79%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 11.80 (br s, 1H), 11.27 (br s, 1H), 9.11 (s, 2H), 8.85 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.10 (m, 1H), 8.00 (m, 1H), 7.37-7.60 (m, 7H), 5.34 (s, 2H), 4.03 (s, 3H) :
MS (-ve ESI) : 529 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 531 (M+H)+
d) N-(5-{[7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリミジン-2-イル)-3-クロロ-4-フルオロベンズアミド(5.33 g、8.83 mmol)をトリフルオロ酢酸(50 ml)加え、反応物を加熱し2時間環流した。反応物を周囲温度まで冷却し、揮発分を真空で蒸発させ、残った茶色の油をジクロロメタン(2 x 50 ml)と共沸させた。ジエチルエーテル(50 ml)を添加し、析出物を生じさせ、これを吸引ろ過により回収し、真空で乾燥し、3-クロロ-4-フルオロ-N-{5-[(7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミドをオフホワイトの固体として得た(トリフルオロ酢酸塩、4.73 g、収率97%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 11.27 (br s, 1H), 9.03 (s, 2H), 8.81 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.00 (m, 2H), 7.57 (t, 1H), 7.21 (s, 1H), 4.00 (s, 3H) :
MS (-ve ESI) : 439 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 441 (M+H)+
e) 3-クロロ-4-フルオロ-N-{5-[(7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミド(750 mg、1.35 mmol)と1,3-ジブロモプロパン(327 mg、1.62 mmol)と炭酸カリウム(411 mg、2.98 mmol)のジメチルアセトアミド(3 ml)中の混合物を周囲温度で20時間撹拌し、N-シクロヘキシル(エタノール)アミン(965 mg、6.75 mmol)をその溶液に加えた。この反応混合物を周囲温度で48時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(ジクロロメタン:メタノール:飽和アンモニア(93:5:2から78:20:2)で溶出させる)により、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[シクロヘキシル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}-4-フルオロベンズアミドを黄色固体として得た(126 mg、収率15%):
1H-NMR (DMSO-d6): 11.10 (s, 1H), 9.80 (s, 1H), 9.15 (s, 2H), 8.45 (s, 1H), 8.20 (d, 2H), 7.95-8.05 (m, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.50-7.60 (m, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.25 (t, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.30-3.50 (m, 4H), 2.50-2.80 (m, 4H), 1.80-2.00 (m, 2H), 1.50-1.75 (m, 4H), 1.10-1.30 (m, 5H) :
MS (-ve ESI): 622 (M-H)-,
MS (+ve ESI): 624 (M+H)+
実施例24 表2の化合物24の調製
2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(エチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
乾燥1H-テトラゾール(1.34 g、19.21 mmol)とジ-tert-ブチルジエチルホスホロアミダイト(2.95 g、11.85 mmol)を3アリコートで3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[エチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}-4-フルオロベンズアミド(1.5 g、2.63 mmol)のジメチルアセトアミド(60 ml)溶液に加えた。反応物を不活性雰囲気下で周囲温度にて72時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(200 ml)で希釈し、3倍量の炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機分を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して油状にした。この油をテトラヒドロフラン(25 ml)に溶かし、0℃に冷却した。過酸化水素(599μl、30%(重量/容積)水溶液)を加え、反応物を20時間、周囲温度で撹拌し、その間に、さらに等量の過酸化水素(300μl)を加えた。反応物を0℃でメタ亜硫酸水素ナトリウム水溶液で反応停止し、酢酸エチル、ジクロロメタン、メタノール中に抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。アルミナ上のフラッシュクロマトグラフィーによる精製(0-5%メタノールのジクロロメタン溶液で溶出させる)により、黄色の泡を得た。この黄色い泡(859 mg)に溶かし、1,4 ジオキサン(50 ml)と塩化水素(1.7 ml、4.0 Nの1,4-ジオキサン溶液、6.78 mmol)をこの溶液に滴下した。反応混合物を20時間、周囲温度で撹拌した。反応混合物をジエチルエーテル(300 ml)で希釈し、固体を吸引ろ過により回収し、ジエチルエーテルで洗浄して、表題化合物を得た(固体の二塩酸塩として、799 mg、収率42%):
1H-NMR (DMSO-d6): 12.30 (s, 1H), 11.20 (s, 1H), 9.20 (s, 2H), 8.90 (s, 1H), 8.20 (dd, 1H), 7.95-8.05 (m, 1H), 7.50-7.60 (m, 1H), 7.40 (s, 1H), 4.20-4.40 (t, 4H), 4.00 (s, 3H), 3.50-3.60 (m, 2H), 3.20-3.20 (m, 4H), 2.20-2.40 (m, 2H), 1.30 (t, 3H) :
31P-NMR {1H} (DMSO-d6): -0.23 (s, 1P) :
MS (+ve ESI): 650, 652 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[エチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}-4-フルオロベンズアミド(出発物質として使用した)を以下のように得た:
3-クロロ-4-フルオロ-N-{5-[(7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミド(8 g、14.4 mmol)と1-ブロモ-3-クロロプロパン(2.49 g、15.9 mmol)と炭酸セシウム(9.38 g、28.8 mmol)とのジメチルホルムアミド(80 ml)中での混合物を周囲温度で20時間撹拌し、N-エチル(エタノール)アミン(6.4 g、72 mmol)をこの溶液に加えた。反応混合物を70℃で48時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(メタノールの、2%の濃アンモニアを含むジクロロメタン溶液(1-20%)で溶出させる)により、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[エチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}-4-フルオロベンズアミドを黄色固体として得た(2.5 g、収率30%):
1H-NMR (DMSO-d6): 11.10 (s, 1H), 9.75 (s, 1H), 9.15 (s, 2H), 8.45 (s, 1H), 8.20 (dd, 1H), 7.95-8.05 (m, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.50-7.60 (m, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.25 (br s, 1H), 4.20 (t, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.40-3.50 (m, 2H), 2.50-2.65 (m, 6H), 1.80-2.00 (m, 2H), 0.95 (t, 3H) :
MS (+ve ESI): 570, 572 (M+H)+,
MS (-ve ESI): 568, 570 (M-H)-
実施例25 表2の化合物25の調製
3-{[4-({2-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例9に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-(5-{[7-(3-ヒドロキシプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリミジン-2-イル)ベンズアミド(100 mg、0.21 mmol)で開始し、表題化合物を浅黄色固体として得た(66 mg、収率56%):
1H-NMR (DMSO-d6): 12.10 (s, 1H), 11.26 (s, 1H), 9.13 (s, 2H), 8.89 (s, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.92 (d, 1H), 7.68 (m, 1H), 7.54 (t, 1H), 7.41 (s, 1H), 4.28 (t, 2H), 4.03 (s, 3H), 4.02 (q, 2H), 2.15 (m, 2H):
MS (+ve ESI): 561 (M+H)+
3-クロロ-N-(5-{[7-(3-ヒドロキシプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリミジン-2-イル)ベンズアミド(出発物質として使用される)を実施例23eに記載の反応と類似の反応により、3-ブロモプロパノール(154 mg、1.10 mmol)と3-クロロ -N-{5-[(7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミド(520 mg、1 mmol、WO 01/21597を参照)で開始(但し、アミンは添加しない)して得た。反応によって、表題化合物をオフホワイトの固体として得た(151 mg、収率31%):
1H-NMR (DMSO-d6): 11.11 (s, 1H), 9.72 (s, 1H), 9.11 (s, 2H), 8.47 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.93 (d, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.53 (t, 1H), 7.21 (s, 1H), 4.56 (t, 1H), 4.20 (t, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.58 (q, 2H), 1.94 (m, 2H) :
MS (+ve ESI): 481 (M+H)+
実施例26 表2の化合物26の調製
1-[3-({4-[(2-{[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]メチル}ピリミジン-5-イル)アミノ]-6-メトキシキナゾリン-7-イル}オキシ)プロピル]ピペリジン-4-イルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例9に記載の反応と同様の反応を、1-[3-({4-[(2-{[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]メチル}ピリミジン-5-イル)アミノ]-6-メトキシキナゾリン-7-イル}オキシ)プロピル]ピペリジン-4-オール(500 mg、0.88 mmol)で開始し、表題化合物を得た(121 mg、収率21%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 12.20 (s, 1H), 10.69 (s, 1H), 9.27 (s, 2H), 9.00 (s, 1H), 8.63 (s, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.11 (dd, 1H), 6.80 (dd, 1H), 6.65 (m, 1H), 5.22 (br s, 5H), 4.51 (s, 1H), 4.33 (t, 2H), 4.07 (s, 3H), 3.58-3.39 (m, 2H), 3.30-3.09 (m, 4H), 2.35 (m, 2H), 2.17 (m, 2H), 2.00 (m, 2H) :
31P-NMR {1H} (DMSO-d6): -1.0 (s, 1P) :
MS (-ve ESI) : 646/648 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 648/650 (M+H)+
1-[3-({4-[(2-{[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]メチル}ピリミジン-5-イル)アミノ]-6-メトキシキナゾリン-7-イル}オキシ)プロピル]ピペリジン-4-オール(出発物質として使用した)を以下のように得た:
a) 水素化ナトリウム(1.20 g、31.65 mmol)を周囲温度で2-(ジエトキシメチル)ピリミジン-5-アミン(1.87 g、9.49 mmol、WO 01/21597を参照)のテトラヒドロフラン(60 ml)溶液に加えた。反応混合物を10分間撹拌し4-クロロ-6-メトキシ-7-(3-クロロプロポキシ)キナゾリン(4.00 g、13.93 mmol)を加えた。反応混合物を加熱して3時間環流し、周囲温度まで冷却し、酢酸エチル(80 ml)で希釈した。得られた析出物をセライトでろ過により除去し、ろ液を茶色の粉末になるまで濃縮した。これをジクロロメタン:メタノール(9:1)に溶かし、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製した。ジクロロメタン:メタノール(9:1)で溶出し、7-(3-クロロプロポキシ)-N-[2-(ジエトキシメチル)ピリミジン-5-イル]-6-メトキシキナゾリン-4-アミンをオレンジの粉末として得(5.47 g、収率88%、純度74%)、これを次の反応の粗原料とした。
MS (+ve ESI) : 448 (M+H)+
b) 7-(3-クロロプロポキシ)-N-[2-(ジエトキシメチル)ピリミジン-5-イル]-6-メトキシキナゾリン-4-アミン(4.62 g、10.3 mmol)を、ジクロロメタン:トリフルオロ酢酸:水(6:1:1, 200 ml)の混合物に溶かし、周囲温度で7時間撹拌した。ジクロロメタンを除去し、残りをジエチルエーテル(500 ml)中に懸濁し、ろ過し、真空オーブンで24時間乾燥して、5-{[7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリミジン-2-カルボアルデヒドをトリフルオロ酢酸塩として得(4.64 g、収率92%)、これを次の反応の粗原料とした。
c) シアノ水素化ホウ素ナトリウム(386 mg、6.15 mmol)と酢酸(586μl、10.3 mmol)を、5-{[7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-イル]アミノ}ピリミジン-2-カルボアルデヒド(2.50 g、5.12 mmol)と4-フルオロ-3-クロロアニリン(3.73 g、25.6 mmol)とのメタノール(25 ml)溶液に窒素下で加えた。反応物を周囲温度で2時間撹拌し、ジエチルエーテル(180 ml)で希釈し、残った固体をろ過により回収した。この固体をジエチルエーテルで洗浄し、真空オーブンで乾燥し、N-(2-{[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]メチル}ピリミジン-5-イル)-7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-アミンを黄色粉末として得た(1.81 g、収率70%)。この生成物を次の反応に直接使用した。
d) 実施例2dに記載の反応と同様の反応を、4-ヒドロキシピペリジン(1.00 g、9.95 mmol)とN-(2-{[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]メチル}ピリミジン-5-イル)-7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-アミン(1.0 g、2.0 mmol)とで開始した。フラッシュクロマトグラフィーにより精製(ジクロロメタン:メタノール(9:1)からジクロロメタン:メタノール:アンモニア(9:1:0.6)に極性を強めて溶出させた)し、1-[3-({4-[(2-{[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]メチル}ピリミジン-5-イル)アミノ]-6-メトキシキナゾリン-7-イル}オキシ)プロピル]ピペリジン-4-オールを浅黄色固体として得た(700 mg、収率62%):
1H-NMR (DMSO-d6) : 9.73 (s, 1H), 9.20 (s, 2H), 8.50 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.10 (dd, 1H), 6.78 (dd, 1H), 6.64 (m, 1H), 6.48 (dd, 1H), 4.50 (d, 1H), 4.44 (d, 2H), 4.18 (t, 2H), 3.97 (s, 3H), 3.44 (m, 1H), 2.73 (m, 2H), 2.42 (m, 2H), 2.05-1.91 (m, 4H), 1.71 (m, 2H), 1.41 (m, 2H) :
19F-NMR (DMSO-d6) : -134.4 (m) :
MS (-ve ESI) : 566, 568 (M-H)-,
MS (+ve ESI) : 568, 570 (M+H)+
実施例27 表2の化合物27の調製
3-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例9に記載の反応と同様の反応を、3-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブタン-1-オール(1.14 g、2.00 mmol)で開始し、表題化合物を浅黄色固体として得た(149 mg、収率17%):
1H-NMR (DMSO-d6): 9.73 (s, 1H), 8.98 (s, 2H), 8.43 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.74 (m, 1H), 7.53 (m, 1H), 7.46 (t, 1H), 7.25 (s, 1H), 5.41 (s, 2H), 4.24 (t, 2H), 3.99 (s, 3H), 3.92 (m, 2H), 3.0 (t, 2H), 2.21 (m, 2H), 1.85 (t, 2H), 1.31 (s, 6H) :
MS (+ve ESI): 651 (M+H)+
3-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブタン-1-オール(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 2-[(3-クロロ-4-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-5-アミン(2.54 g、10.0 mmol、WO 01/21597を参照)と4-クロロ-6-メトキシ-7-(3-クロロキシプロポキシ)キナゾリン(2.87 g、10 mmol)をジメチルアセトアミド(60 ml)に溶かし、40℃に温めた。塩化水素(4 N、1,4 ジオキサン溶液、2.5 ml、10 mmol)をゆっくりと加え、反応物を70℃で30 分間加熱した。反応物を冷却し、エーテルで希釈し、得られた析出物をろ過で回収し、ジエチルエーテルで洗浄した。固体をアセトニトリルで粉砕し、N-{2-[(3-クロロ-4-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-5-イル}-7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-アミン(二塩酸塩)をオフホワイトの固体として得た(4.88 g、収率90%):
1H-NMR (DMSO-d6): 8.96 (s, 2H), 8.82 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.70 (m, 1H), 7.51 (m, 1H), 7.43 (m, 1H), 7.38 (s, 1H), 5.41 (s, 2H), 4.30 (t, 2H), 4.02 (s, 3H), 3.82 (t, 2H), 2.28 (t, 2H) :
MS (+ve ESI): 504 (M+H)+
b) 実施例2dに記載の反応と同様の反応を、N-{2-[(3-クロロ-4-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-5-イル}-7-(3-クロロプロポキシ)-6-メトキシキナゾリン-4-アミン(2.7 g、5.00 mmol)と3-アミノ-3-メチルブタノール(2.57 g、25.0 mmol)で開始した。この反応により3-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブタン-1-オールを無色の固体として得た(2.22 g、収率78%):
1H-NMR (DMSO-d6): 9.65 (s, 1H), 8.97 (s, 2H), 8.47 (s, 2H), 7.79 (s, 1H), 7.72 (m, 1H), 7.51 (m, 1H), 7.45 (t, 1H), 7.21 (s, 1H), 5.41 (s, 2H), 4.21 (t, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.82 (t, 2H), 2.69 (t, 2H), 1.90 (t, 2H), 1.53 (t, 2H), 1.04 (s, 6H) :
MS (+ve ESI): 571 (M+H)+
実施例28 表2の化合物28の調製
2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(2,2-ジメチルプロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例12に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)(2,2-ジメチルプロピル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミド(600 mg、1.01 mmol)で開始し、ジ-tert-ブチル 2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(2,2-ジメチルプロピル)アミノ]エチルフォスフェイトを浅黄色固体として始めに得た(610 mg、収率77%):
1H-NMR (DMSO d6): 11.09 (s, 1H), 9.74 (s, 1H), 9.12 (s, 2H), 8.50 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.95 (d, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.69 (d, 1H), 7.57 (t, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.88 (dd, 2H), 2.70 (m, 4H), 2.27 (s, 2H), 1.93 (m, 2H), 1.38 (s, 18H), 0.84 (s, 9H) :
MS (+ve ESI): 786 (M+H)+
ジ-tert-ブチル 2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)( 2,2-ジメチルプロピル)アミノ]エチルフォスフェイト(600 mg、0.76 mmol)を(実施例12に記載の方法により)塩酸で脱保護し、表題化合物を浅黄色固体として得た(三塩酸塩として、収量:600 mg):
1H-NMR (DMSO d6): 12.30 (s, 1H), 11.27 (s, 1H), 9.18 (s, 2H), 8.90 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.95 (d, 1H), 7.71 (d, 1H), 7.58 (t, 1H), 7.52 (s, 1H), 4.35 (m, 4H), 4.05 (s, 3H), 3.51 (m, 2H), 3.40 (m, 2H), 3.19 (s, 2H), 2.50 (m, 2H), 1.13 (s, 9H) :
MS (+ve ESI): 674 (M+H)+
3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)( 2,2-ジメチルプロピル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 実施例2dに記載の反応と同様の反応を、2-[(2,2-ジメチルプロピル)アミノ]エタノール(1.10 mg、12.0 mmol)で開始し、3-クロロ-N-{5-[(7-{3-[(2-ヒドロキシエチル)( 2,2-ジメチルプロピル)アミノ]プロポキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミドをオフホワイトの固体として得た(663 mg、収率28%):
1H-NMR (DMSO d6): 11.10 (br s, 1H), 9.75 (br s, 1H), 9.12 (s, 2H), 8.50 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.93 (d, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.68 (d, 1H), 7.56 (t, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.29 (t, 1H), 4.19 (t, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.46 (m, 2H), 2.68 (t, 2H), 2.50 (t, 2H), 2.20 (s, 2H), 1.92 (m, 2H), 0.82 (s, 9H) :
MS (+ve ESI): 594 (M+H)+
実施例29 表3の化合物29の調製
[2-({[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}メチル)シクロプロピル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト
実施例9に記載の反応と同様の反応を、3-クロロ-4-フルオロ-N-{5-[(7-{[2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミド(234 mg、0.44 mmol)で開始し、表題化合物を薄オレンジ色の固体として得た(49 mg、収率58%):
1H-NMR (DMSO-d6): 11.30 (s, 1H), 9.15 (s, 2H), 8.75 (s, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.05 (m, 2H), 7.70 (t, 1H), 7.25 (s, 1H), 4.20 (m, 1H), 4.10-4.00 (m, 4H), 3.90 (m, 2H), 1.40-1.00 (m, 2H), 0.70 (m 2H) :
MS (+ve ESI): 605 (M+H)+
3-クロロ-4-フルオロ-N-{5-[(7-{[2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 3-クロロ-4-フルオロ-N-{5-[(7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミド(3.50 g、6.31 mmol)とエチル 2-(ブロモメチル)シクロプロピルカルボキシレート(1.55 g、7.49 mmol、WO 92/04339を参照)と炭酸カリウム(4.12 g、33.55 mmol)とをジメチルアセトアミド中で混合して、60℃に18時間に加熱した。反応混合物を水(400 ml)に注ぎ、得られた析出物をろ過し、乾燥し、ジエチルエーテルで洗浄して、エチル 2-({[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}メチル)シクロプロピルカルボキシレートをベージュの固体として得た(2.75 g、収率77%):
MS (+ve ESI): 565 (M+H)+
b) 水素化アルミニウムリチウム(5.5 ml、1M溶液、テトラヒドロフラン中)のテトラヒドロフラン(60 ml)溶液を0℃まで冷却し、エチル 2-({[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}メチル)シクロプロピルカルボキシレート(1.56 g、2.75 mmol)のテトラヒドロフラン(20 ml)溶液をゆっくりと加えた。この溶液を0℃で3時間撹拌し、さらに同じ量の水素化アルミニウムリチウム(3 x 2.75 ml)を0℃で18時間後、28時間後、36時間後に加えた(各々の添加の間は周囲温度まで温めた)。反応混合物を0℃まで冷却し、塩酸(15 ml、1 N水溶液)をゆっくりと加えた。水(200 ml)を加え、反応物を酢酸エチル(3 x 200 ml)で抽出した。有機分を合わせて、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮(<20℃)して、黄色固体を得た。ジエチルエーテルで粉砕し、3-クロロ-4-フルオロ-N-{5-[(7-{[2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミドを黄色固体として得た(726 mg、収率50%):
1H-NMR (DMSO-d6): 9.80 (s, 1H), 9.20 (s, 2H), 8.50 (s, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.05 (m, 2H), 7.81 (s, 1H), 7.65 (t, 1H), 7.25 (s, 1H), 4.50 (t, 1H), 4.20-3.80 (m, 2H), 3.40-3.20 (m, 2H), 1.40-1.00 (m, 2H), 0.61 (m 2H) :
MS (+ve ESI): 525 (M+H)+
実施例30 表3の化合物30の調製
2-[4-({[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}メチル)ピペリジン-1-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト
3-クロロ-4-フルオロ-N-{5-[(7-{[1-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-4-イル]メトキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミド(79 mg、0.13 mmol)のジメチルホルムアミド(2 ml)溶液を、1-H テトラゾール(41 mg、0.58 mmol)とジベンジルジエチルホスホロアミダイト(60μl、0.20 mmol)と反応させ、周囲温度で18時間撹拌した。さらなる量のジベンジルジエチルホスホロアミダイト(100μl)を2時間後と5時間後に加えた。反応混合物を-50℃まで冷却し、3-クロロペルオキシ安息香酸(81 mg、0.46 mmol)を加え、反応混合物0℃まで温めた。さらなる量の3-クロロペルオキシ安息香酸(60 mg)-50℃で加え、溶液を4時間撹拌し、次いで、0℃に冷却した。メタ亜硫酸水素ナトリウム溶液(0.53 N 水溶液)を加え、反応物を周囲温度まで15 分間温め、次いで、ジクロロメタンで抽出した。この混合した有機物を乾燥(硫酸マグネシウム)し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗製のリン酸エステルを粘性のある黄色い油として得た。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによる精製(ジクロロメタン:メタノール:7.0 Nのアンモニアのメタノール溶液(9:1:0から9:1:0.8)で溶出させる)により、ジベンジル-2-[4-({[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6 メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}メチル)ピペリジン-1-イル]エチルフォスフェイトを黄色い油として得た(41 mg、収率46%):
MS (+ve ESI) : 842 (M+H)+
ジベンジル-2-[4-({[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}メチル)ピペリジン-1-イル]エチルフォスフェイト(41 mg、0.048 mmol)をジクロロメタンに溶かし、-78℃冷却した。ブロモトリメチルシラン(70μl、0.05 mmol)を加え、その溶液を周囲温度まで温め、1時間撹拌した。メタノール(3 ml)を加え、反応物を濃縮し、メタノール中に再び溶解させ、蒸発乾固させた。残留物をジエチルエーテルで粉砕し、窒素下でろ過し、表題化合物を黄色の臭化水素酸塩として得た(41 mg、収率98%):
1H-NMR (DMSO-d6): 9.20 (s, 2H), 8.80 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.20 (m, 1H), 8.05 (m, 1H), 7.51 (t, 1H), 7.41 (s, 1H), 4.30 (m, 2H), 4.20 (m, 2H), 4.05 (s, 3H), 3.60 (m, 2H), 3.41 (t, 2H), 3.20 (t, 2H), 2.35 (m, 1H), 2.25 (m, 2H), 1.90-1.70 (m, 2H) :
MS (-ve ESI): 660 (M-H)-
3-クロロ-4-フルオロ-N-{5-[(7-{[1-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-4-イル]メトキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミド(出発物質として使用される)を以下のように得た:
a) 3-クロロ-4-フルオロ-N-{5-[(7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミド(3.85 g、6.94 mmol)とtert-ブチル-4-({[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(3.16 g、8.55 mmol、特許WO 02/00649を参照)と炭酸カリウム(4.2 g、30.4 mmol)をジメチルアセトアミド(50 ml)に溶かし、60℃で18時間撹拌した。反応混合物を冷却し、水(100 ml)に注ぎ、得られた析出物を単離した。これをジクロロメタン:トリフルオロ酢酸混合物(2:1、30 ml)に溶かし、周囲温度で5時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、トルエンを加え、再び濃縮した。生じた固体をエーテルで粉砕し、ろ過し、乾燥して、3-クロロ-4-フルオロ-N-(5-{[6-メトキシ-7-(ピペリジン-4-イルメトキシ)キナゾリン-4-イル]アミノ}ピリミジン-2-イル)ベンズアミド ジトリフルオロアセテートをベージュの固体としてを得た(4.6 g、収率86%):
MS (+ve ESI): 538 (M+H)+
b) 3-クロロ-4-フルオロ-N-(5-{[6-メトキシ-7-(ピペリジン-4-イルメトキシ)キナゾリン-4-イル]アミノ}ピリミジン-2-イル)ベンズアミド ジトリフルオロアセテート(4.6 g、6.0 mmol)とトリエチルアミン(5 ml、26.6 mmol)と2-ブロモエタノール(2.20 ml、31.0 mmol)とをジメチルホルムアミド(100 ml)に溶かし、60℃に18時間加熱した。この反応混合物を冷却し濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによる精製(ジクロロメタン:メタノール(4:1)からジクロロメタン:メタノール:アンモニア(4:1:0.1)へ極性を強めて溶出させる)により、3-クロロ-4-フルオロ-N-{5-[(7-{[1-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-4-イル]メトキシ}-6-メトキシキナゾリン-4-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}ベンズアミドをベージュの固体として得た(1.7 g、収率48%):
1H-NMR (DMSO-d6): 9.80 (s, 1H), 9.15 (s, 2H), 8.80 (s, 1H), 8.20 (m, 1H), 8.00 (m, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.60 (t, 1H), 4.20 (s, 1H), 4.05 (m, 5H), 3.65 (m, 2H), 3.15 (m, 2H), 2.40 (m, 2H), 2.25-2.00 (m, 2H), 1.90-1.70 (m, 3H), 1.55 (m, 2H) :
MS (-ve ESI): 580 (M-H)-

Claims (18)

  1. 式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩:
    Figure 2006512387
    [式中、
    Aは、1つの窒素原子を含み、場合によりさらに1又は2つの窒素原子を含む6員のヘテロアリールであり;
    Xは、O、S、S(O)、S(O)2、又はNR14であり;
    mは、0、1、2、3、又は4であり;
    Yは、O、NR5CO、CONR5、CR6R7CONR5、及びCR6R7NR5から選択される基であり;
    Zは、-NR1R2、ホスホノオキシ、C3-6シクロアルキル(ここで、C3-6シクロアルキルは、ホスホノオキシにより置換されているか、又は、ホスホノオキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されている)、及び、1つの窒素原子を含み、場合によりさらに窒素原子を含む、炭素原子を介して結合した4〜7員環(ここで、該環は、飽和、不飽和、部分的に不飽和であってよく、該環は、炭素又は窒素上で、ホスホノオキシ又は(ホスホノオキシで置換された)C1-4アルキルにより置換されており、そして、該環は、炭素又は窒素上で、1、2、又は3のハロ又はC1-4アルキル基によりさらに置換されていてもよい)から選択される基であり;
    R1は、-COR8、-CONR8R9、及びC1-6アルキルから選択される基であり、ここで、C1-6アルキルは、ホスホノオキシにより置換されており、さらに、1又は2のハロ又はメトキシ基によりさらに置換されていてもよく;
    R2は、水素、-COR10、-CONR10R11、及びC1-6アルキルから選択される基であり(ここで、C1-6アルキルは、未置換か、又は、1、2、又は3のハロ又はC1-4アルコキシ基、-S(O)pR11(pは0、1、又は2である)、或いはホスホノオキシにより置換されている)、又は、R2は、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、及びC3-6シクロアルキルC1-4アルキルから選択される基であり;
    又は、R1及びR2は、それらが結合している窒素と一緒になって、さらなる窒素原子を含有してもよい4〜7員環を形成し、ここで、該環は、飽和、不飽和、部分的に不飽和であってよく、該環は、炭素又は窒素上で、ホスホノオキシ、及びホスホノオキシ又はNR8R9で置換されたC1-4アルキルから選択される基により置換されており、そして、該環は、炭素又は窒素上で、1、2、又は3のハロ又はC1-4アルキル基によりさらに置換されていてもよく;
    R3は、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキル、-OR12、-CHR12R13、-OC(O)R12、-C(O)R12、-NR12C(O)R13、-C(O)NR12R13、-NR12SO2R13、及び-NR12R13から選択される基であり;
    R4は、水素、又は、C1-4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1-4アルキル、アリール、及びアリールC1-4アルキルから選択される基であり、ここで、これらの基は、未置換か、又は、ハロ、メチル、エチル、シクロプロピル、及びエチニルから選択される1、2、又は3の置換基により置換されており;
    R5は、水素、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、及びC3-6シクロアルキルC1-4アルキルから選択される基であり;
    R6及びR7は独立して、水素、ハロ、C1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、ヒドロキシ、及びC1-4アルコキシから選択され;
    R8は、ホスホノオキシで置換されたC1-4アルキルであって、1又は2のハロ又はメトキシ基によりさらに置換されていてもよく;
    R9は、水素及びC1-4アルキルから選択され;
    R10は、水素及びC1-4アルキルから選択され、ここでC1-4アルキルは、未置換か、又は、ハロ、C1-4アルコキシ、S(O)q(qは、0、1、又は2である)、又はホスホノオキシにより置換されており;
    R11、R12、R13、及びR14は独立して、水素、C1-4アルキル、ヘテロシクリルから選択される]。
  2. Aが、式(a)、式(b)、式(c)、又は式(d)の基である、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩:
    Figure 2006512387
    [式中、*は式(I)の基Xが結合する点であり、**は式(I)の基Yが結合する点である]。
  3. Aが、請求項2に記載の式(b)又は式(d)の基である、請求項2に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
  4. XがNHである、請求項1、2、又は3のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
  5. Zが、-NR1R2、ホスホノオキシ、シクロプロピル(ここで、シクロプロピルは、ホスホノオキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されている)、及び炭素を介して結合されたピペリジン環又はピペラジン環(ここで、該環は、炭素又は窒素上で、ホスホノオキシ、又はホスホノオキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されている)から選択される基である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
  6. R1が、ホスホノオキシにより置換されたC1-5アルキルであり、
    R2が、水素、C1-5アルキル、C2-4アルキニル、又はC3-6シクロアルキルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
  7. R1及びR2が、それらが結合している窒素と一緒になって、ピペリジン環、ピロリジン環、又はピペラジン環を形成し、該環は、炭素又は窒素上で、ホスホノオキシ、ホスホノオキシメチル、2-ホスホノオキシエチルから選択される基により置換されており、該環は、炭素又は窒素上で、1又は2のメチルによりさらに置換されていてもよい、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  8. R3がメトキシ又は水素である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
  9. R4が、未置換のフェニル又はベンジル、又は、1或いは2のフルオロ或いはクロロにより置換されているフェニル又はベンジルである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
  10. 以下から選択される化合物又はその医薬的に許容可能な塩:
    3-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    3-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[(3-{[4-({6-[(3 クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(エチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-2-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    [(2R)-1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン-2-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[エチル(3-{[4-({6-[(3-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[(3-{[4-({6-[(3,4-ジフルオロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(イソプロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    (3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イルジハイドロジェンフォスフェイト;
    4-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}ブチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(メチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    [1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-2-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[(5-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}ペンチル)(エチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    4-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(エチル)アミノ]ブチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[(3-{[4-({6-[(3-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(メチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(イソブチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロプロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    [1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペリジン-4-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[4-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピペラジン-1-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    [(2S)-1-(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン-2-イル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロブチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[(3-{[4-({6-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリジン-3-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(プロプ-2-イン-1-イル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(シクロヘキシル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(エチル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    3-{[4-({2-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピルジハイドロジェンフォスフェイト;
    1-[3-({4-[(2-{[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]メチル}ピリミジン-5-イル)アミノ]-6-メトキシキナゾリン-7-イル}オキシ)プロピル]ピペリジン-4-イルジハイドロジェンフォスフェイト;
    3-[(3-{[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)アミノ]-3-メチルブチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    2-[(3-{[4-({2-[(3-クロロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}プロピル)(2,2-ジメチルプロピル)アミノ]エチルジハイドロジェンフォスフェイト;
    [2-({[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}メチル)シクロプロピル]メチルジハイドロジェンフォスフェイト;及び
    2-[4-({[4-({2-[(3-クロロ-4-フルオロベンゾイル)アミノ]ピリミジン-5-イル}アミノ)-6-メトキシキナゾリン-7-イル]オキシ}メチル)ピペリジン-1-イル]エチルジハイドロジェンフォスフェイト。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物を、医薬的に許容可能な希釈剤又はキャリアとともに含んでなる医薬組成物又はその医薬的に許容可能な塩。
  12. 治療における請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  13. 1又はそれ以上のオーロラキナーゼの阻害が有益である疾患を治療するための薬剤の製造における、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  14. オーロラキナーゼが、オーロラAキナーゼ又はオーロラBキナーゼである、請求項13に記載の使用。
  15. 癌などの異常増殖性疾患(具体的には、結腸直腸癌、胸部(***)癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌又は膀胱癌、及び腎臓癌、或いは白血病、或いはリンパ腫)を治療するための薬剤の製造における、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩の使用。
  16. 1又はそれ以上のオーロラキナーゼの阻害が有益である疾患を患うヒトを治療する方法であって、その治療の必要がある人に治療的に有効量の請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を投与する工程を含んでなる、上記方法。
  17. 結腸直腸癌、胸部(***)癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌又は膀胱癌、及び腎臓癌、或いは白血病、或いはリンパ腫を患うヒトを治療するための方法であって、その治療の必要がある人に治療的に有効量の請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を投与する工程を含んでなる、上記方法。
  18. 請求項1に記載の式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩の製造方法であって、
    適当なヒドロキシ基のリン酸化反応により式(II)の化合物を式(I)の化合物に転化することを含み:
    Figure 2006512387
    [式中、
    A、X、m、Y、R3、及びR4は、式(I)に対して定義されたものであり;及び
    Z’は、-NR1’R2’、ヒドロキシ、C3-6シクロアルキル(ここで、C3-6シクロアルキルは、ヒドロキシ、又はヒドロキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されている)、及び、1つの窒素原子を含み、場合によりさらに窒素原子を含む、炭素原子を介して結合した4〜7員環(ここで、該環は、飽和、不飽和、部分的に不飽和であってよく、該環は、炭素又は窒素上で、ヒドロキシ、又はヒドロキシで置換されたC1-4アルキルにより置換されており、そして、該環は、炭素又は窒素上で、1、2、又は3のハロ又はC1-4アルキル基によりさらに置換されていてもよい)から選択される基であり;
    R1’は、-COR8’、-CONR8’R9、及びC1-6アルキル(ここで、C1-6アルキルは、ヒドロキシにより置換されており、1又は2のハロ又はメトキシ基によりさらに置換されていてもよい)から選択される基であり;
    R2’は、水素、-COR10、-CONR10R11、及びC1-6アルキル(ここで、C1-6アルキルは、未置換であるか、又は、1、2、又は3のハロ又はC1-4アルコキシ基、-S(O)pR11(pは0、1、又は2である)或いはヒドロキシにより置換されている)から選択される基であり、又は、R2’は、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、及びC3-6シクロアルキルC1-4アルキルから選択される基であり;又は
    R1’及びR2’は、それらが結合している窒素と一緒になって、さらに窒素原子を含有してもよい4〜7員環を形成し(ここで、該環は、飽和、不飽和、部分的に不飽和であってよく、該環は、炭素又は窒素上で、ヒドロキシ及びC1-4アルキル(ここで、C1-4アルキルは、ヒドロキシ又は-NR8’R9で置換されている)から選択される基により置換されており、そして、該環は、炭素又は窒素上で、1、2、又は3のハロ又はC1-4アルキル基によりさらに置換されていてもよい);及び
    R8’は、ヒドロキシにより置換されているC1-4アルキルであり、さらに、1又は2のハロ又はメトキシ基によりさらに置換されていてもよい]
    そして、その後、必要な場合
    i) 式(I)の化合物を式(I)の他の化合物に転化すること;及び/又は
    ii) すべての保護基を外すこと;及び/又は
    iii) その医薬的に許容可能な塩を形成させること、
    を含む上記方法。
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