JP2006510589A - アシアロインターフェロンおよび肝臓癌の治療 - Google Patents
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Abstract
本発明は、アシアロインターフェロン-α、アシアロインターフェロン-α2a、アシアロインターフェロン-α2b、アシアロインターフェロン-β、アシアロインターフェロン-β1a、アシアロインターフェロン-β1bおよびアシアロインターフェロン-γを含む、肝臓癌を治療するためのアシアロインターフェロンの調製方法および使用方法を特徴とする。アシアロインターフェロン療法は、単独で、または他の抗新形成療法と組み合わせて用いることができる。
Description
発明の分野
本発明は肝臓癌の治療に関する。
本発明は肝臓癌の治療に関する。
発明の背景
一次肝臓癌は、異常な肝細胞が制御されない増殖を受ける場合に起こる。多くの他のタイプの癌とは対照的に、肝臓癌に罹り死亡する人の数は増大しつつある。肝硬変および肝炎を含む慢性肝臓病を持つ多くの患者は、肝臓癌を発生する危険性が増大している。米国においては、一次肝臓癌の発生率は1975年から1995年の間に71%に増大し、肝臓癌と診断された患者の数は毎年増え続けている。2002年には、American Cancer Societyは、一次肝臓癌および胆管癌の16,600の新しい症例が米国で診断されており、14,100の米国人が前記病気で死亡すると見積もっている。
一次肝臓癌は、異常な肝細胞が制御されない増殖を受ける場合に起こる。多くの他のタイプの癌とは対照的に、肝臓癌に罹り死亡する人の数は増大しつつある。肝硬変および肝炎を含む慢性肝臓病を持つ多くの患者は、肝臓癌を発生する危険性が増大している。米国においては、一次肝臓癌の発生率は1975年から1995年の間に71%に増大し、肝臓癌と診断された患者の数は毎年増え続けている。2002年には、American Cancer Societyは、一次肝臓癌および胆管癌の16,600の新しい症例が米国で診断されており、14,100の米国人が前記病気で死亡すると見積もっている。
子供および成人双方における一次肝臓癌の最も普通の形態は肝細胞癌腫であり、全ての肝臓癌の80〜90%を占めている。散在タイプの肝細胞癌腫、発熱タイプの肝細胞癌腫、および胆汁鬱滞肝細胞癌腫を含むいくつかの区別される臨床的タイプの肝細胞癌腫が起こる。胚芽腫は、比較的稀であって、最もしばしばは若い子供を侵すもう1つの形態の肝臓癌である。
肝臓癌のほとんどの場合における予後は貧弱である。現在の療法は、肝臓癌を治療するには制限された有効性しか提供しない。インターフェロンは毛様細胞白血病、慢性骨髄性白血病、およびメラノーマのような他のタイプの癌の治療で成功して用いられてきたが、肝臓の固体腫瘍は、恐らくは、インターフェロンの血液からの迅速なクリアランスのため、インターフェロンでの治療に対して感受性が低かった。加えて、インターフェロン治療は、しばしば、癌療法に必要な用量レベルにおいて有害な副作用および毒性を引き起こし;従って肝臓癌を予防または治療する治療剤の開発に対する要望が存在する。
発明の概要
1つの局面において、本発明は、有効量の哺乳動物アシアロインターフェロンを含有する薬学的組成物を投与することによって肝臓癌を有する患者を治療する方法を特徴とする。好ましい態様において、肝臓癌はアシアロ-糖タンパク質受容体を発現する。最も好ましい態様においては、肝臓はアシアロ-糖タンパク質受容体を過剰発現する。
1つの局面において、本発明は、有効量の哺乳動物アシアロインターフェロンを含有する薬学的組成物を投与することによって肝臓癌を有する患者を治療する方法を特徴とする。好ましい態様において、肝臓癌はアシアロ-糖タンパク質受容体を発現する。最も好ましい態様においては、肝臓はアシアロ-糖タンパク質受容体を過剰発現する。
もう1つの局面において、本発明は、(a)アシアロ-糖タンパク質受容体の発現について肝臓癌を試験し、次いで、(b)有効量の哺乳動物アシアロインターフェロンを含有する組成物を肝臓癌を有する患者に投与することによって、アシアロ-糖タンパク質受容体を発現する前記患者を治療する方法を特徴とする。1つの態様において、肝臓癌の試験は、生検によって患者から得られた組織試料で行う。もう1つの態様において、アシアロ-糖タンパク質受容体が過剰発現され、肝臓癌の試験は、非侵入性イメージング技術を用いて行われる。
前記方法のいずれかを用いる治療ができる肝臓癌は、例えば、散在タイプの肝細胞癌腫、発熱タイプの肝細胞癌腫、胆汁鬱滞肝細胞癌腫、胚芽腫、肝様腺癌および局所結節性過形成を含む。これらの方法の好ましい態様においては、アシアロインターフェロンはヒトアシアロインターフェロンである。適当なアシアロインターフェロンはアシアロインターフェロン-α、-βおよび-γを含む。
他の態様において、前記方法は、さらに、第二の抗新形成療法を含む。適当な抗新形成療法は、例えば、外科的介入(すなわち、腫瘍切除)、化学療法および放射線療法を含む。
本発明の治療方法を用いて転移性肝臓癌を治療することもできる。治療が可能な転移性肝臓癌は、例えば、転移性前立腺癌、転移性結直腸癌、転移性乳癌、転移性肺癌、転移性膵臓癌、転移性メラノーマ、ならびに転移性白血病およびリンパ腫を含む。
「インターフェロン」とは、ウイルス複製および細胞増殖を阻害し、免疫応答を変調するインターフェロンとして既知の高度に相同な種特異的タンパク質のファミリーを意味し、インターフェロン-α、‐βまたは-γ、またはその生物学的に活性な断片と実質的に同一である。インターフェロンの生物学的活性を評価するための方法は広く知られている(例えばMonkarsh et al.,:Anal.Biochem.247:434-440,1997;Grace et al.,J.Interferon Cytokine Res.21:1103-1115,2001;Bailon et al.,Bioconj.Chem.12:195-202,2001;Pepinsky et al.,J.Parmacol.Exp.Therap.297:1059-66,2001)。ヒトインターフェロンはその細胞起源および分子構造に基づいて3つのクラスに分けられる。インターフェロン-α(白血球)、インターフェロン-β(線維芽細胞)、およびインターフェロン-γ(リンパ腫)。
「インターフェロン-α」は、インターフェロン-α2成熟ポリペプチド(アクセッション番号:P01563のアミノ酸24〜188;配列番号:1)またはその生物学的に活性な断片と実質的に同一なアミノ酸配列を含むタンパク質を意味する。従って、インターフェロン-αはインターフェロン-α2前駆体ポリペプチド(アクセッション番号:P01563;配列番号:1)および成熟インターフェロン-αの生物学的活性(例えば、抗増殖活性)を保持する断片を含む。この定義には、例えば、インターフェロン-α2b(配列番号:1のR46K突然変異)およびインターフェロン-α2c(配列番号:1のR57H突然変異)を含むインターフェロン-α2の変種形態も含まれる。インターフェロン-α2bはO-結合糖タンパク質である。インターフェロン-α14cは、Asn-72においてグリコシル化されたN-結合糖タンパク質である。天然インターフェロンは、Wellferon(Glaxo-SmithKline)、Alferon(Interferon)、Sumiferon(Sumitomo)およびMultiferon(Viragen)の名称下で商業的に入手可能である。また、非グリコシル化インターフェロン-αは、例えば、名称Roferon(登録商標)-A(Roche)下の組換えインターフェロン-α2a、名称Intron(登録商標)-A(Schering Plough)下の組換えインターフェロン-α2b、および名称Berofor alpha2(Boehringer Ingelheim)下の組換えインターフェロン-α2cを含めて商業的に入手可能である。組換えコンセンサスインターフェロン-con1は名称Infergen(Amgen)下で入手可能である。もちろん、本発明の組成物および方法で用いるに先立って、いずれの非グリコシル化インターフェロンも、末端ガラクトース残基を有するオリゴ糖でグリコシル化されなければならない。
「インターフェロン-β」は、成熟インターフェロン-βポリペプチド(アクセッション番号:P01574のアミノ酸22〜187;配列番号:2)、またはその生物学的に活性な断片と実質的に同一のアミノ酸配列を含むタンパク質を意味する。従って、インターフェロン-βは、シグナルペプチドを含有しない成熟インターフェロン-βタンパク質に加えて、シグナルペプチドを含有するインターフェロン-β前駆体ポリペプチド(アクセッション番号:P01574;配列番号:2)、およびインターフェロン-βの生物学的活性(例えば、抗増殖活性)を有するその断片を含む。インターフェロン-βは、成熟インターフェロン-βタンパク質のAsn80においてグリコシル化された糖タンパク質である。インターフェロン-βの組換え形態が開発されており、商業的に入手可能である。インターフェロン-β1aは名称Avonex(登録商標)(Biogen)およびRebif(登録商標)(Serono)下で入手可能である。インターフェロン-β1bは名称Betaseron(Berlex)下で入手可能である。
「インターフェロン-γ」は、成熟インターフェロン-γポリペプチド(アクセッション番号P01579のアミノ酸21〜166;配列番号:3)、またはその生物学的に活性な断片と実質的に同一なアミノ酸配列を含むタンパク質を意味する。従って、インターフェロン-γタンパク質は、シグナルペプチドを含有しない成熟インターフェロン-γポリペプチドに加えて、シグナルペプチドを含有するインターフェロン-γ前駆体タンパク質(アクセッション番号P01579;配列番号:3)、およびインターフェロン-γの生物学的活性(例えば、抗増殖活性)を有するその断片を含む。インターフェロン-γはAsn48においておよび、ダイマーではAsn120においてグリコシル化されている。インターフェロン-γは名称Actimmune(登録商標)(InterMune)下で商業的に入手可能である。
「アシアロインターフェロン」は、天然グリコシル化インターフェロンに存在する末端シアル基を欠くグリコシル化インターフェロンを意味する。末端シアル酸残基の除去は、下にあるガラクトース部分を露出させる。それは、アシアロ糖タンパク質受容体によって認識される末端ガラクトースである。好ましくは、アシアロインターフェロンは、天然インターフェロンに存在する炭水化物部分の少なくとも50%、70%、80%、90%または95%でさえ含有する。より好ましくは、アシアロインターフェロンは末端シアル酸残基のみを欠く。アシアロインターフェロンは、インターフェロン-α、-βまたは-γのようなグリコシル化インターフェロンから一つまたは複数のシアル酸基を除去することによって生産できる。この除去は、例えば、温和な酸加水分解、または精製されたノイロアミニダーゼとのインターフェロン-α、-βまたは-γのような天然グリコシル化インターフェロンの処理によって達成することができる。1より多くの糖鎖を含有するインターフェロンでは、選択的脱シアル化は特異的ノイロアミニダーゼ(シアリダーゼ)酵素を用いて達成することができる。この定義によって具体的に排除させるのは、典型的には、原核生物細胞によって生産されるインターフェロン、および真核生物細胞によって生産され、酵素的にまたは化学的に脱グリコシル化されるインターフェロンを含む、完全に脱グリコシル化されたインターフェロンである。もちろん、シアル酸残基を除去する目標は、オリゴ糖鎖上に少なくとも1つの末端ガラクトース残基を有するグリコシル化インターフェロンを作り出すことにあるので、末端ガラクトース残基は、例えば、脱グリコシル化インターフェロンへのオリゴ糖の共有結合を含むいずれかの他の適当な手段によって作成することができる。
「抗新形成療法」とは、新生物の増殖を部分的にまたは完全に阻害するのに用いられるいずれの医学的手法または処置も意味する。典型的には、抗新形成療法は患者からの新形成細胞のいくらかはまたは全てを除去する外科的手法(例えば、肝切除)、放射線療法および化学療法を含む。本発明によってアシアロインターフェロンと組み合わせて投与することができる特に有用なクラスの抗新形成化学療法は、例えば、アルキル化剤、抗代謝産物、ニトロソ尿素、および植物アルカロイドを含む。
「肝臓癌」とは、肝臓の組織または細胞(例えば、肝細胞)が異常な未制御増殖を受けるいずれの障害も意味する。肝臓癌は、限定されるものではないが、散在タイプの肝臓癌癌腫、発熱タイプの肝臓癌癌腫、および胆汁鬱滞肝臓癌癌腫、胚芽腫、肝様腺癌、および局所結節性過形成のような肝細胞癌腫を含む。
その肝臓癌がアシアロ糖タンパク質受容体を発現する患者はアシアロインターフェロンでの処置を受けることができる;これらの患者は当技術分野において標準的な診断方法を用いて同定することができる(例えば、Burgess et al.,Hepatology 15:702-706,1992;Hirose et al.,Biochem.and Biophys.Research Comm.287:675-681,2001;Hyodo et al.,Liver 13:80-5,1993;Trere et al.,Br.J.Cancer 81:404-8,1999)。
「アシアロ-糖タンパク質受容体発現肝臓癌」とは、検出可能なレベルのアシアロ-糖タンパク質受容体タンパク質(アクセッション番号:NP 001662またはP07307)または機能的同等タンパク質を発現する新形成細胞を含有するいずれの肝臓癌も意味する。前記新形成肝細胞は、いずれかの適当なインビボ、エキソビボまたはインビトロ技術を用いてアシアロ-糖タンパク質受容体発現につき評価することができる。例えば、生検または外科的切除の間に患者から抽出された細胞を、標準免疫組織化学、ノーザン、またはウェスタンブロッティング技術、またはELISAを用いてアシアロ-糖タンパク質受容体発現につき特徴付けすることができる。アシアロ-糖タンパク質受容体は当業者に知られている(例えば、Spiess et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.82:6465-6469,1985;Spiess et al.,J.Biol.Chem.260:1979-1982,1985;Trere et al.,Br.J.Cancer,81:404-8,1999)。
「実質的に純粋」とは、天然にそれを伴う成分から分離された核酸、ポリペプチドまたは他の分子を意味する。典型的には、ポリペプチドは、それが、天然ではそれが会合しているタンパク質および天然に生じる有機分子がなく、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%または99重量%でさえある場合に実質的に純粋である。例えば、実質的に純粋なポリペプチドは、天然源からの抽出によって、通常はそのタンパク質を発現しない細胞中での組換え核酸の発現によって、または化学的合成によって得ることができる。
「実質的に同一」とは、参照アミノ酸または核酸配列に対して少なくとも75%、好ましくは85%、より好ましくは90%、最も好ましくは95%、または99%でさえ同一性を呈するポリペプチドまたは核酸を意味する。ポリペプチドでは、比較配列の長さは、一般に、少なくとも20アミノ酸、好ましくは少なくとも30アミノ酸、より好ましくは少なくとも40アミノ酸、最も好ましくは50アミノ酸である。核酸では、比較配列の長さは、一般に、少なくとも60ヌクレオチド、好ましくは少なくとも90ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも120ヌクレオチドである。
配列同一性は、典型的には配列分析ソフトウエア(例えば、Genetics Computer Group,University of Wisconsin Biotechnology Center,1710 University Avenue,Madison,WI 53705のSequence Analysis Software Package,BLAST,BESTFIT,GAPまたはPILEUP/PRETTYBOXプログラム)を用いて測定される。そのようなソフトウエアは、種々の置換、欠失、および/または他の修飾に相同性の程度を割り当てることによって同一または同様な配列にマッチする。
「有効量」とは、インビボで新生物の増殖を阻害するのに必要な、本発明による単独または組み合わせた化合物の量を意味する。新生物(すなわち、癌)の治療的処置で本発明を実施するのに用いられる活性化合物の有効量は、投与の方法、対象の年齢、体重および一般的健康に依存して変化する。最終的には、主治医または獣医が適当な量および投与方法を決定する。肝臓癌の治療のためのアシアロインターフェロンの有効量は用量当たり0.005、0.01、0.02、0.025、0.05、0.075、0.1、0.133mgと少ないか、あるいは用量当たり0.15、0.399、0.5、0.57、0.6、0.7、0.8、1.0、1.25、1.5、2.0または2.5mgと大きい。前記用量は1日に1回、2日、3日、4日、7日、14日または21日ごとに1回投与することができる。肝臓癌を治療するのに投与されるアシアロインターフェロンの量はアシアロインターフェロン活性に基づく。それは、細胞増殖または腫瘍サイズを効果的に低下させるのに十分な量である。
「断片」とは、参照タンパク質または核酸と実質的に同一であって、参照タンパク質または核酸の生物学的活性(例えば、抗増殖活性)の少なくとも50%、75%、80%、90%または95%または99%でさえも保持するタンパク質または核酸の部分を意味する。
本発明の他の特徴および利点は詳細な説明および特許請求の範囲から明らかであると思われる。
詳細な説明
新形成肝細胞は、しばしば、アシアロ-糖タンパク質受容体および一つまたは複数のインターフェロン受容体を発現する。アシアロインターフェロン-α、-βまたは-γを用いて、ヒトインターフェロンの天然形態につき当業者によって用いられているものと同様なまたはそれ未満の用量にて肝臓癌を効果的に治療することができる。新形成肝細胞はアシアロインターフェロンに対して2つの結合部位、アシアロ-糖タンパク質受容体およびインターフェロン受容体を含む。天然インターフェロンと比較して、同等またはより低い用量のアシアロインターフェロンにて同等または優れた効果を達成することができ;従って、毒性および有害な副作用を低下させることができる。
新形成肝細胞は、しばしば、アシアロ-糖タンパク質受容体および一つまたは複数のインターフェロン受容体を発現する。アシアロインターフェロン-α、-βまたは-γを用いて、ヒトインターフェロンの天然形態につき当業者によって用いられているものと同様なまたはそれ未満の用量にて肝臓癌を効果的に治療することができる。新形成肝細胞はアシアロインターフェロンに対して2つの結合部位、アシアロ-糖タンパク質受容体およびインターフェロン受容体を含む。天然インターフェロンと比較して、同等またはより低い用量のアシアロインターフェロンにて同等または優れた効果を達成することができ;従って、毒性および有害な副作用を低下させることができる。
アシアロ-糖タンパク質受容体
アシアロ-糖タンパク質受容体は、末端シアル酸残基を欠く細胞外糖タンパク質の結合および内部化を媒介する、ほぼ例外なく肝臓癌上に高密度で存在する膜貫通タンパク質である(50,000〜50,000部位/細胞)。アシアロ-糖タンパク質受容体は低い親和性の受容体であって、リガンドに対するその親和性はリガンドに存在するガラクトースクラスターの数で変化する(Lee et al.,J.Biol.Chem.258:199-202,1983)。前記受容体は、3つのガラクトース残基のクラスターを有するリガンド、トリアンテナリに対して(KD〜10-8〜10-9)よりも2つのガラクトース残基のクラスターを有するリガンド、ビアンテナリに対してより低い親和性(KD〜10-6)を有する。
アシアロ-糖タンパク質受容体は、末端シアル酸残基を欠く細胞外糖タンパク質の結合および内部化を媒介する、ほぼ例外なく肝臓癌上に高密度で存在する膜貫通タンパク質である(50,000〜50,000部位/細胞)。アシアロ-糖タンパク質受容体は低い親和性の受容体であって、リガンドに対するその親和性はリガンドに存在するガラクトースクラスターの数で変化する(Lee et al.,J.Biol.Chem.258:199-202,1983)。前記受容体は、3つのガラクトース残基のクラスターを有するリガンド、トリアンテナリに対して(KD〜10-8〜10-9)よりも2つのガラクトース残基のクラスターを有するリガンド、ビアンテナリに対してより低い親和性(KD〜10-6)を有する。
アシアロ-糖タンパク質受容体発現は、多くの肝細胞癌腫で上昇している。Eisenbergら(J.Hepatol.,13:305-309,1991)は、健康な肝臓が細胞当たり140,000+/-65,000アシアロ-糖タンパク質結合部位を有するのに対して、線維症、肝硬変または肝癌腫を有する病気の肝臓中の細胞当たり、結合部位の数は300,000+/-125,000まで増加する(すなわち、受容体は「過剰発現される」)。Trere et al.,は、十分に分化した肝細胞癌腫(グレードIおよびII癌)の8%および貧弱に分化した肝細胞癌腫(グレードIIIおよびIV)の20%が、その原形質膜上にアシアロ-糖タンパク質受容体を発現したことを示した。癌細胞上のアシアロ-糖タンパク質受容体の存在を同定する方法は当業者に周知である(例えば、Hyodo et al.,Liver 13:80-5,1993 Trere et al.,Br.J.Cancer 81:404-8,1999)。単一フォトン照射共軸トモグラフィーによる肝臓領域アシアロ糖タンパク質受容体量の非侵入的機能マッピングの方法はShuke et al.,J.Nucl.Med.44:475-82,203によって記載されている。
インターフェロンの肝臓送達
いずれかの天然インターフェロンからシアル酸基を除去すると、末端ガラクトース残基が露出し(図1)、アシアロ-糖タンパク質受容体に対する認識部位が作られ、アシアロインターフェロンの肝細胞への選択的標的化が可能となる。アシアロ-糖タンパク質受容体結合部位の数は病気の肝臓では増加するために、これは特に有用である。シアル酸基の除去は、いくつかの重要な治療的利点をアシアロインターフェロンに付与し、これは、それらを天然インターフェロンよりも優れたものとする。まず、アシアロインターフェロンは肝臓に選択的に標的化する。第2に、アシアロインターフェロンは天然インターフェロンまたはコンジュゲーテッドインターフェロンいずれよりも小さく、従って、肝臓窓により効果的に浸透する。第3に、アシアロ-糖タンパク質受容体への結合および受容体複合体の内部化は、細胞内インターフェロン受容体プールを活性化するアシアロインターフェロンの能力を増加させるようである。最後に、アシアロ-糖タンパク質受容体へのアシアロインターフェロンの標的化は、細胞表面におけるアシアロインターフェロンの局所濃度を増加させるようであり、従って、アシアロインターフェロンがインターフェロン受容体に結合する確率を増大させる。
いずれかの天然インターフェロンからシアル酸基を除去すると、末端ガラクトース残基が露出し(図1)、アシアロ-糖タンパク質受容体に対する認識部位が作られ、アシアロインターフェロンの肝細胞への選択的標的化が可能となる。アシアロ-糖タンパク質受容体結合部位の数は病気の肝臓では増加するために、これは特に有用である。シアル酸基の除去は、いくつかの重要な治療的利点をアシアロインターフェロンに付与し、これは、それらを天然インターフェロンよりも優れたものとする。まず、アシアロインターフェロンは肝臓に選択的に標的化する。第2に、アシアロインターフェロンは天然インターフェロンまたはコンジュゲーテッドインターフェロンいずれよりも小さく、従って、肝臓窓により効果的に浸透する。第3に、アシアロ-糖タンパク質受容体への結合および受容体複合体の内部化は、細胞内インターフェロン受容体プールを活性化するアシアロインターフェロンの能力を増加させるようである。最後に、アシアロ-糖タンパク質受容体へのアシアロインターフェロンの標的化は、細胞表面におけるアシアロインターフェロンの局所濃度を増加させるようであり、従って、アシアロインターフェロンがインターフェロン受容体に結合する確率を増大させる。
細胞表面インターフェロン受容体結合
アシアロ-糖タンパク質受容体への結合を通じて、肝細胞表面でのアシアロインターフェロンの局所濃度を増加させると、肝臓滞留時間、およびアシアロインターフェロン-α、‐βまたは-γがインターフェロン受容体α/βまたはインターフェロンγ受容体と相互作用する確率を増加させる。例えば、高親和性インターフェロン-α/β受容体(KD〜10-12〜10-31)は、低密度で肝細胞に存在する(100〜5,000部位/細胞)。アシアロ-糖タンパク質受容体はインターフェロン受容体よりもアシアロインターフェロンに対してより低い親和性を有するので、アシアロインターフェロンは豊富なアシアロ-糖タンパク質受容体からより豊富でないインターフェロン受容体に効果的に移る。リガンドに対するアシアロ-糖タンパク質受容体の親和性は、そのリガンドに存在するガラクトースクラスターの数で変化する(Lee et al.,J.Biol.Chem.258:199-202,1983)。
アシアロ-糖タンパク質受容体への結合を通じて、肝細胞表面でのアシアロインターフェロンの局所濃度を増加させると、肝臓滞留時間、およびアシアロインターフェロン-α、‐βまたは-γがインターフェロン受容体α/βまたはインターフェロンγ受容体と相互作用する確率を増加させる。例えば、高親和性インターフェロン-α/β受容体(KD〜10-12〜10-31)は、低密度で肝細胞に存在する(100〜5,000部位/細胞)。アシアロ-糖タンパク質受容体はインターフェロン受容体よりもアシアロインターフェロンに対してより低い親和性を有するので、アシアロインターフェロンは豊富なアシアロ-糖タンパク質受容体からより豊富でないインターフェロン受容体に効果的に移る。リガンドに対するアシアロ-糖タンパク質受容体の親和性は、そのリガンドに存在するガラクトースクラスターの数で変化する(Lee et al.,J.Biol.Chem.258:199-202,1983)。
アシアロ-糖タンパク質受容体は、トリアンテナリリガンドに対する(KD〜10-8〜10-9)よりもビアンテナリリガンドに対してより低い親和性(KD〜10-6)を有する。例えば、インターフェロン-βの炭水化物鎖の伸びた立体配座(Karpusas et al.,Proc.Natl.Acad.Sci 94:11813-11818,1997)は、アシアロ-糖タンパク質受容体およびインターフェロン-α/β受容体双方との同時相互作用を可能とするようである。従って、豊富なアシアロ-糖タンパク質受容体はアシアロインターフェロン-βを細胞表面に濃縮することができ、そこで、それはより豊富でないインターフェロン-α/β受容体と同時に相互作用するようである。
細胞内インターフェロン受容体結合
細胞内インターフェロン受容体へのインターフェロン-α、-βまたは-γの結合は、インターフェロンシグナリングをトリガーするようである。リポソームに一体化させたインターフェロン-αは、遊離インターフェロン-αよりも有意に大きな活性を生じさせることができ、これは、インターフェロンが細胞表面に到達して活性を発揮する必要がないという仮説を支持する。さらに、アシアロ-糖タンパク質受容体へのリガンド結合は受容体-リガンド複合体の内部化をトリガーし、アシアロインターフェロンに細胞内インターフェロン受容体への接近を提供する。
細胞内インターフェロン受容体へのインターフェロン-α、-βまたは-γの結合は、インターフェロンシグナリングをトリガーするようである。リポソームに一体化させたインターフェロン-αは、遊離インターフェロン-αよりも有意に大きな活性を生じさせることができ、これは、インターフェロンが細胞表面に到達して活性を発揮する必要がないという仮説を支持する。さらに、アシアロ-糖タンパク質受容体へのリガンド結合は受容体-リガンド複合体の内部化をトリガーし、アシアロインターフェロンに細胞内インターフェロン受容体への接近を提供する。
インターフェロンの生産
一般に、インターフェロン-α(図2A)、-β(図3A)または-γ(図4A)のような本発明のポリペプチドは、適当な宿主細胞、例えば、真核生物細胞の、図2Bに示す核酸をコードするインターフェロン-α、図3Bに示す核酸をコードするインターフェロン-β、図4Bに示す核酸をコードするインターフェロン-γ、または適当な発現伝達体中のその断片のようなポリペプチドをコードする核酸分子の全てまたは部分での形質転換によって生産することができる。
一般に、インターフェロン-α(図2A)、-β(図3A)または-γ(図4A)のような本発明のポリペプチドは、適当な宿主細胞、例えば、真核生物細胞の、図2Bに示す核酸をコードするインターフェロン-α、図3Bに示す核酸をコードするインターフェロン-β、図4Bに示す核酸をコードするインターフェロン-γ、または適当な発現伝達体中のその断片のようなポリペプチドをコードする核酸分子の全てまたは部分での形質転換によって生産することができる。
分子生物学の分野の当業者であれば、広く種々の発現系のいずれを用いて組換えタンパク質を提供することもできるのも理解するであろう。インターフェロンペプチド遺伝子配列がプラスミドまたは他のベクターに導入され、次いで、これを用いて生きた細胞を形質転換する真核生物インターフェロンペプチド発現系を作り出すことができる。インターフェロンぺプチドcDNAが、発現プラスミドに正しい向きで挿入された全オープンリーディングフレームを含む構築体が、タンパク質発現で用いることができる。真核生物発現系は、インターフェロンペプチドが、同定および/または精製を容易とするタグ分子に共有結合したインターフェロンペプチド融合タンパク質の発現および回収を可能とする。酵素または化学的切断部位を、タグが精製に続いて除去することができるように、インターフェロンペプチドおよびタグ分子の間に作成することができる。
典型的には発現ベクターは、プラスミド担持細胞における挿入されたインターフェロンペプチド核酸に対応する多量のmRNAの合成を指令するプロモーターを含む。それは、宿主生物内でその自律複製を可能とする複製起点配列、ベクター含有細胞が毒性アシアロインターフェロンの存在下で選択されるのを可能とする遺伝的特性をコードする配列、および合成されたmRNAが翻訳される効率を増加させる配列を含むこともできる。適当な長期ベクターは、例えば、ウイルスの調節エレメント(例えば、エプスタインバーウイルスのゲノムからのOriP配列)を用いることによって、自由に複製する存在として維持することができる。ベクターをゲノムDNAに組み込んだ細胞系を生産することもでき、このようにして、遺伝子産物は連続ベースで生産される。
用いる正確な宿主細胞は本発明によって臨界的ではない。本発明のポリペプチドはいずれの真核生物宿主(例えば、サッカロマイセス・セレヴィシエ、Sf21細胞のような昆虫細胞、またはNIH 3T3、HeLa、COS細胞、または線維芽細胞のような哺乳動物細胞)でも生産することができる。そのような細胞は広い範囲の源(例えば、the American Type Culture Collection,Rockland,MD;例えば、Ausubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,Wiley Interscience,New York,2001も参照)から入手可能である。形質転換またはトランスフェクションの方法および発現伝達体の選択は、選択された宿主系に依存するであろう。形質転換およびトランスフェクション方法は、例えば、Ausubelら(前記)に記載されており;発現伝達体は、例えば、Cloning Vectors:A Laboratory Manual (P.H.Pouwels et al.,1985,Supp.1987)に提供されているものから選択することができる。
天然のグリコシル化インターフェロンはそれを天然で生産するヒト細胞からまたは組換えインターフェロン遺伝子を発現するように作成されたトランスジェニック真核生物細胞から単離することができる。インターフェロンの天然または組換え生産の方法は、一般に、米国特許第4,758,510号、第4,124,702号、第5,827,694号、第4,680,261号、第5,795,779号、第5,376,567号および第4,130,641号に記載されている。
一旦適当な発現ベクターが構築されれば、限定されるべきではないが、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE-デキストラントランスフェクション、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、プロトプラスト融合またはリポソーム媒介トランスフェクションのような形質転換技術によって適当な宿主細胞に導入される。
一旦本発明の組換えポリペプチドが発現されれば、例えば、アフィニティークロマトグラフィーを用いてそれを単離する。1つの例において、本発明のポリペプチドに対して生起された抗体(例えば、本明細書中で記載されたように生産された)をカラムに付着させ、それを用いて組換えポリペプチドを単離することができる。アフィニティークロマトグラフィーに先立ってのポリペプチド担持細胞の溶解および分別は、標準的な方法によって行うことができる(例えば、Ausubel et al.,前記)。組換えタンパク質は、例えば、高速液体クロマトグラフィーまたは他のクロマトグラフィーを含むいずれかの適当な技術によって精製することができる(例えば、Fisher,Laboratory Techniques In Biochemistry And Molecular Biology,eds.,Work and Burdon,Elsevier,1980参照)。
本発明のポリペプチド、特に短いペプチド断片は、化学合成によって(例えば、Solid Phase Peptide Synthesis,第2版,1984 The Pierce Chemical Co.,Rockford,ILに記載された方法によって)生産することもできる。
ポリペプチド発現および精製のこれらの一般的技術を用いて、(前記した)有用なペプチド断片またはアナログを生産し、単離することもできる。または、単離され精製されたヒトインターフェロンは商業的に入手可能である(例えば、Sigma Chemical Co.,カタログ番号I 2396、I 2271、I 1640およびI 6507として)。
アシアロインターフェロン調製
異なる割合のバイアンテナリー複合体を有するインターフェロンを作り出すための種々の方法が知られている。線維芽細胞によって生産されるインターフェロンは、例えば、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞によって生産されたインターフェロンよりも高い割合のバイアンテナリー複合体を有する。具体的には、ヒト線維芽細胞で生産されたヒトアシアロインターフェロン-βは約82%のバイアンテナリーガラクトース末端オリゴ糖および約18%のトリアンテナリーガラクトース末端オリゴ糖を含む。
異なる割合のバイアンテナリー複合体を有するインターフェロンを作り出すための種々の方法が知られている。線維芽細胞によって生産されるインターフェロンは、例えば、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞によって生産されたインターフェロンよりも高い割合のバイアンテナリー複合体を有する。具体的には、ヒト線維芽細胞で生産されたヒトアシアロインターフェロン-βは約82%のバイアンテナリーガラクトース末端オリゴ糖および約18%のトリアンテナリーガラクトース末端オリゴ糖を含む。
アシアロインターフェロンは、真核生物細胞における生産によってグリコシル化されたインターフェロンから末端シアル残基を除去することによって生産することができる。例えば、米国特許4,184,917号および本明細書で引用された文献、およびKasama et al.,J.Interfer.Cyto.Res.15:407-415,1995参照)。末端シアル残基は、例えば、温和な酸加水分解、またはDrzenieck et al.,Microbiol.Immunol.59:35,1972に記載された単離され精製された細菌またはウイルスノイラミニダーゼとの天然グリコシル化インターフェロンの処理によって除去することができる。ノイラミニダーゼはSigma Chemical Co.(St.Louis,Mo.)から容易に入手できる(カタログ番号N3642、N5146、N7771、N5271、N6514、N7885、N2876、N2904、N3001、N5631、N2133、N6021、N5254、およびN4883)。アシアロインターフェロンを生産する他の方法は、一般に、(参照として本明細書に組み入れられる)米国特許第6,296,844号に記載されている。
例えばヒトアシアロインターフェロン-βを生産するには、ビーズ化アガロース(約0.22ユニット)に付着した20mgの不溶性ノイラミニダーゼをミクロ遠心管中の1ml蒸留水に懸濁し、軽く水和させることができる。アガロースを遠心によってペレット化し、154mM NaClおよび9mM塩化カルシウムを含有する1mlの酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)で3回洗浄し、ゲル(約72μl)を150μlの酢酸ナトリウム緩衝液に再懸濁させることができる。例えば、グリコシル化ヒトインターフェロン-β(3×106IU/バイアル、約0.15mg)を150μlの酢酸ナトリウム緩衝液に懸濁させることができる。次いで、前記ゲルおよびインターフェロン-βを混合し、回転プラットフォーム上で37℃にて3時間インキュベートすることができ、0.2μmフィルターを通す遠心濾過によって混合物をノイラミニダーゼから分離することができる。アシアロインターフェロンは-80℃にて長期間貯蔵することができる。
アシアロインターフェロンを調製するさらなる例示的方法は、1mlの5mMギ酸(Ph3.5)中のArthrobacter ureafaciens由来のノイラミニダーゼの1ユニットで天然ヒトインターフェロン-βを37℃で3時間消化することを含む。加水分解に続き、脱シアル化インターフェロン-βは、0.1%トリフルオロ酢酸中のアセトニトリルの直線グラジエントでC18逆相カラム(例えば、Zorbax(登録商標)PR-10)にて単離することができる。アシアロインターフェロンを生産する他の方法は、一般に、米国特許第6,296,844号(参照として本明細書に組み入れられる)に記載されている。
薬学的組成物の処方
アシアロインターフェロンの投与は、他の成分と組み合わせて、標的領域に到達するに対して抗新形成となるアシアロインターフェロンの濃度がもたらされるいずれの適当な手段によってもよい。化合物はいずれかのいずれかの適当な担体物質にいずれかの適当な量で含有させることができ、一般に、組成物の合計重量の1〜95重量%の量で存在させる。組成物は、非経口(例えば、皮下、静脈内、筋肉内または腹腔内)投与経路に適した投与形態で提供することができる。薬学的組成物は慣用的な薬学的プラクティスに従って処方することができる(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(第20版)、ed.A.R.Gennaro,Lippincott Williams and Wilkins,2000 and Encyclopedia of Pharmaceutical Technology,ed.J.Swarbrick and J.C.Boylan,1988-1999,Marcel Dekker,New York参照)。
アシアロインターフェロンの投与は、他の成分と組み合わせて、標的領域に到達するに対して抗新形成となるアシアロインターフェロンの濃度がもたらされるいずれの適当な手段によってもよい。化合物はいずれかのいずれかの適当な担体物質にいずれかの適当な量で含有させることができ、一般に、組成物の合計重量の1〜95重量%の量で存在させる。組成物は、非経口(例えば、皮下、静脈内、筋肉内または腹腔内)投与経路に適した投与形態で提供することができる。薬学的組成物は慣用的な薬学的プラクティスに従って処方することができる(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(第20版)、ed.A.R.Gennaro,Lippincott Williams and Wilkins,2000 and Encyclopedia of Pharmaceutical Technology,ed.J.Swarbrick and J.C.Boylan,1988-1999,Marcel Dekker,New York参照)。
本発明による薬学的組成物は、投与に際して実質的に直ちに、あるいは投与後にいずれかの所定の時刻または時間に活性化合物を放出するように処方することができる。後者のタイプの組成物は、一般に、徐放性処方として知られており、これは(i)長期間にわたって体内のアシアロインターフェロンの実質的に一定な濃度を作り出す処方;(ii)長期間にわたって体内のアシアロインターフェロンの実質的に一定な濃度を、所定のラグ時間後に作り出す処方;(iii)活性なアシアロインターフェロン物質の血漿レベルの変動を伴う望ましくない副作用を同時に最小化して、体内の比較的一定な有効アシアロインターフェロンレベルを維持することによって所定の時間にわたってアシアロインターフェロンの作用を維持する処方(鋸歯動的パターン);(iv)例えば、病気の組織または器官に隣接した、またはその中の徐放性組成物の空間的設置によって、アシアロインターフェロンの作用を局所化する処方;(v)例えば、1週間または2週間ごとに1回、用量が投与されるように、便宜な投与を可能とする処方;および(vi)アシアロインターフェロンを特定の標的細胞型に送達するために担体または化学誘導体を用いることによって、アシアロインターフェロン作用を標的化する処方を含む。徐放性処方の形態でのアシアロインターフェロン化合物の投与は、胃腸管中で狭い吸収ウインドーまたは非常に短い生物学的半減期を有するアシアロインターフェロンで特に好ましい。これらの場合、徐放性処方は、血漿レベルを治療レベルに保持するのに1日の間に頻繁な投与が必要なことを軽減する。
多数の戦略のうちいずれかを追求して、放出の速度が問題の化合物の代謝速度よりも大きい徐放性を得ることができる。1つの例において、徐放性は、例えば、種々のタイプの徐放性組成物およびコーティングを含む、種々の処方パラメーターおよび成分の適当な選択によって得られる。従って、アシアロインターフェロンは、適当な賦形剤で、投与に際して、アシアロインターフェロンを制御して放出する薬学的組成物に処方される。その例は単一または複数ユニットの錠剤またはカプセル組成物、油溶液、懸濁液、エマルジョン、マイクロカプセル、マイクロスフェア、分子複合体、ナノ粒子、パッチおよびリポソームを含む。
非経口組成物
薬学的組成物は、投与形態、処方にて、あるいは慣用的な非毒性薬学的に許容される担体およびアジュバントを含有する適当な送達デバイスまたはインプラントを介して、注射、注入または移植(皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内など)によって非経口投与することができる。そのような組成物の処方および調製は、薬学的処方の分野の当業者に周知である。処方はRemington:The Science and Practice of Pharmacy、前記に見出すことができる。
薬学的組成物は、投与形態、処方にて、あるいは慣用的な非毒性薬学的に許容される担体およびアジュバントを含有する適当な送達デバイスまたはインプラントを介して、注射、注入または移植(皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内など)によって非経口投与することができる。そのような組成物の処方および調製は、薬学的処方の分野の当業者に周知である。処方はRemington:The Science and Practice of Pharmacy、前記に見出すことができる。
非経口使用の組成物は、単位投与形態にて(例えば、単一用量アンプルにて)、あるいはいくつかの用量を含み、適当な保存剤を添加することができるバイアルにて(後記参照)提供することができる。組成物は溶液、懸濁液、エマルジョン、注入デバイス、または移植用の送達デバイスの形態とすることができるか、あるいは使用前に水またはもう1つの適当な伝達体で復元される乾燥粉末として呈することができる。活性なアシアロインターフェロンとは別に、組成物は適当な非経口的に許容される担体および/または賦形剤を含むことができる。活性アシアロインターフェロンは、制御された放出のため、マイクロスフェア、マイクロカプセル、ナノ粒子、リポソーム等に取り込むことができる。さらに、組成物は懸濁化剤、可溶化剤、安定化剤、pH-調整剤、張性調整剤および/または分散剤を含むことができる。
前記したように、本発明による薬学的組成物は、滅菌注射に適した形態とすることができる。そのような組成物を調製するには、適当な活性アシアロインターフェロンを非経口的に許容される液体伝達体に溶解または懸濁させる。使用できる許容される伝達体および溶媒の中には、水、適量の塩酸、水酸化ナトリウムまたは適当な緩衝液の添加によって適当なpHに調整された水、1,3-ブタンジオール、リンゲル液、ならびに等張塩化ナトリウム溶液およびデキストロース溶液がある。また、水性処方は一つまたは複数の保存剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、エチルまたはn-プロピル)を含有することもできる。化合物の1つが水にわずかに溶けるか、ほとんど溶けないに過ぎない場合には、溶解増強剤または可溶化剤を添加することができるか、あるいは溶媒は10〜60%w/wのプロピレングリコールなどを含むことができる。
徐放性非経口組成物
徐放性非経口組成物は水性懸濁液、マイクロスフェア、マイクロカプセル、磁性マイクロスフェア、油溶液、油懸濁液またはエマルジョンの形態とすることができる。または、活性アシアロインターフェロンを生体適合性担体、リポソーム、ナノ粒子、インプラント、または注入デバイスに取り込むことができる。
徐放性非経口組成物は水性懸濁液、マイクロスフェア、マイクロカプセル、磁性マイクロスフェア、油溶液、油懸濁液またはエマルジョンの形態とすることができる。または、活性アシアロインターフェロンを生体適合性担体、リポソーム、ナノ粒子、インプラント、または注入デバイスに取り込むことができる。
マイクロスフェアおよび/またはマイクロカプセルの調製で用いられる物質は、例えば、ポリガラクチン、ポリ-(イソブチルシアノアクリレート)、ポリ(2-ヒドロキシエチル-L-グルタミン)およびポリ(乳酸)のような生分解性/生腐食性ポリマーである。徐放性非経口処方を処方する場合に用いることができる生体適合性担体は炭水化物(例えば、デキストラン)、タンパク質(例えば、アルブミン)、リポタンパク質または抗体である。インプラントで用いられる物質は非生分解性(例えば、ポリジメチルシロキサン)または生分解性(例えば、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)またはポリ(オルトエステル)またはその組合わせ)であり得る。
経口使用のための固体投与形態
インターフェロンの経口使用のための処方は、非毒性の薬学的に許容される賦形剤と混合した有効成分を含有する錠剤を含む。そのような処方は当業者に知られている(例えば、参照として本明細書に組み入れられる第5,824,300号、第5,817,307号、第5,830,456号、第5,846,526号、第5,882,640号、第5,910,304号、第6,036,949号、第6,036,949号、第6,372,218号)。賦形剤は、例えば、不活性な希釈剤または充填剤(例えば、スクロース、ソルビトース、糖、マンニトール、マイクロクリスタリンセルロース、ジャガイモ澱粉を含む澱粉、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、またはリン酸ナトリウム);造粒および崩壊剤(例えば、マイクロクリスタリンセルロースを含むセルロース誘導体、ジャガイモ澱粉を含む澱粉、クロスカルメロースナトリウム、アルギン酸塩、またはアルギン酸);結合剤(例えば、スクロース、グルコース、ソルビトール、アカシア、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、澱粉、α化澱粉、マイクロクリスタリンセルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、またはポリエチレングリコール);および滑沢剤、グライダント、および抗接着剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、シリカス、水添植物油、またはタルク)とすることができる。他の薬学的に許容される賦形剤は着色剤、フレーバー剤、可塑剤、保湿剤、緩衝化剤などであり得る。
インターフェロンの経口使用のための処方は、非毒性の薬学的に許容される賦形剤と混合した有効成分を含有する錠剤を含む。そのような処方は当業者に知られている(例えば、参照として本明細書に組み入れられる第5,824,300号、第5,817,307号、第5,830,456号、第5,846,526号、第5,882,640号、第5,910,304号、第6,036,949号、第6,036,949号、第6,372,218号)。賦形剤は、例えば、不活性な希釈剤または充填剤(例えば、スクロース、ソルビトース、糖、マンニトール、マイクロクリスタリンセルロース、ジャガイモ澱粉を含む澱粉、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、またはリン酸ナトリウム);造粒および崩壊剤(例えば、マイクロクリスタリンセルロースを含むセルロース誘導体、ジャガイモ澱粉を含む澱粉、クロスカルメロースナトリウム、アルギン酸塩、またはアルギン酸);結合剤(例えば、スクロース、グルコース、ソルビトール、アカシア、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、澱粉、α化澱粉、マイクロクリスタリンセルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、またはポリエチレングリコール);および滑沢剤、グライダント、および抗接着剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、シリカス、水添植物油、またはタルク)とすることができる。他の薬学的に許容される賦形剤は着色剤、フレーバー剤、可塑剤、保湿剤、緩衝化剤などであり得る。
錠剤はコーティングしなくてもよく、あるいは、胃腸管での崩壊および吸収を遅らせてもよく、それにより、長時間にわたって保持された作用を提供するために、既知の技術によってコーティングすることができる。コーティングは所定のパターンにて(例えば、徐放性処方を達成するために、活性アシアロインターフェロン物質を放出するように適合させることができるか、あるいは胃を通過した後まで活性アシアロインターフェロン物質を放出しないように適合させることができる(腸溶コーティング)。コーティングは糖コーティング、フィルムコーティング(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリレートコポリマー、ポリエチレングリコールおよび/またはポリビニルピロリドンに基づく)、または腸溶コーティング(例えば、メタクリル酸コポリマー、酢酸フタル酸セルロール、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、シェラック/またはエチルセルロースに基づく)であり得る。さらに、例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルのような時間遅延物質を使用することができる。
固体錠剤組成物は、望まない化学的変化(例えば、活性アシアロインターフェロン物質の放出に先立つ化学的分解)から組成物を保護するように適合したコーティングを含むことができる。コーティングは、Encyclopedia of Pharmaceutical Technology、前記に記載されたのと同様に固体投与形態に適用することができる。
2つのアシアロインターフェロンを錠剤中で一緒に混合することができ、あるいは分配することができる。1つの例において、第2のアシアロインターフェロンの物質的な部分が第1の1のアシアロインターフェロンの放出に先立って放出されるように、第1のアシアロインターフェロンを錠剤の内部に含ませ、第2のアシアロインターフェロンを外側に含ませる。
また、経口使用の処方は、咀嚼錠、または有効成分を不活性固体希釈剤(例えば、ジャガイモ澱粉、ラクトース、マイクロクリスタリンセルロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリン)と混合するハードゼラチンカプセル、または有効成分を水または油媒体、例えば、落花生油、流動パラフィンまたはオリーブ油と混合するソフトゼラチンカプセルとして呈することもできる。粉末および顆粒は、例えば、ミキサー、流動床装置またはスプレー乾燥器具を用い、慣用的方法にて錠剤およびカプセルにつき前記した成分を用いて調製することができる。
徐放性経口投与形態
経口使用の徐放性組成物は、例えば、活性なアシアロインターフェロン物質の溶解および/または拡散を制御することによって、活性なアシアロインターフェロンを放出するように構築することができる。
経口使用の徐放性組成物は、例えば、活性なアシアロインターフェロン物質の溶解および/または拡散を制御することによって、活性なアシアロインターフェロンを放出するように構築することができる。
溶解または拡散徐放性は、化合物の錠剤、カプセル、ペレットまたは顆粒処方の適当なコーティングによってまたは化合物を適当なマトリックスに取り込むことによって達成することができる。徐放性コーティングは前記したコーティング物質および/または、例えば、シェラック、ミツロウ、グリコワックス、カストールワックス、カルナウバワックス、ステアリルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、エチルセルロース、アクリル樹脂、dl-ポリ乳酸、酢酸酪酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリメタクリレート、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2-ヒドロキシ、メタクリレートヒドロゲル、1,3ブチレングリコール、エチレングリコールメタクリレート、および/またはポリエチレングリコールの一つまたは複数を含むことができる。徐放性マトリックス処方においては、マトリックス物質は、例えば、水和メチルセルロース、カウナウバワックスおよびステアリルアルコール、カルボポル934、シリコーン、トリステアリン酸グリセリル、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンおよび/またはハロゲン化フルオロカーボンを含むこともできる。
特許請求する組合せの化合物の一つまたは複数を含有する徐放性組成物は、浮遊錠剤カプセル(すなわち、経口投与に際して、胃内容物の頂部に長時間浮かぶ錠剤またはカプセル)の形態とすることもできる。化合物の浮遊錠剤処方は、アシアロインターフェロンと賦形剤および20〜75%w/wのヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースのようなヒドロコロイドとの混合物を顆粒化することによって調製することができる。次いで、得られた顆粒を圧縮して錠剤とすることができる。胃液との接触に際し前記錠剤はその表面の周りに実質的に水非浸透性ゲルバリアーを形成する。このゲルバリアーは、1未満の密度を維持するのに働き、それにより錠剤を胃液に浮かんだままとする。
組合せ療法
アシアロインターフェロンはいずれかの他の標準癌療法と組み合わせて投与することができ;そのような方法は当業者に知られており(例えばWadler et al.,Cancer Res.50:3473-86,1990)、限定されるものではないが、化学療法、放射性療法、および癌の治療で用いられるいずれかの他の治療方法を含む。
アシアロインターフェロンはいずれかの他の標準癌療法と組み合わせて投与することができ;そのような方法は当業者に知られており(例えばWadler et al.,Cancer Res.50:3473-86,1990)、限定されるものではないが、化学療法、放射性療法、および癌の治療で用いられるいずれかの他の治療方法を含む。
実施例1
ヒトアシアロインターフェロン-βを生産するために、ビーズ化アガロース(約0.22ユニット)に付着された20mgの不溶性ノイラミニダーゼを、ミクロ遠心管中の1ml蒸留水に懸濁させ、軽く水和させる。アガロースを遠心によってペレット化し、154mM NaClおよび9mM塩化カルシウムを含有する1mlの酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)で3回洗浄する。ゲル(約72μl)を150μlの酢酸ナトリウム緩衝液に再懸濁させる。グリコシル化ヒトインターフェロン-β(3×106IU/バイアル;約0.15mg)を150μlの酢酸ナトリウム緩衝液に懸濁させる。次いで、ゲルおよびインターフェロン-βを混合し、回転するプラットフォーム上で37℃にて3時間インキュベートする。0.2μmフィルターを通す遠心濾過によって、混合物をノイラミニダーゼから分離する。アシアロインターフェロンは-80℃にて長時間貯蔵することができる。
ヒトアシアロインターフェロン-βを生産するために、ビーズ化アガロース(約0.22ユニット)に付着された20mgの不溶性ノイラミニダーゼを、ミクロ遠心管中の1ml蒸留水に懸濁させ、軽く水和させる。アガロースを遠心によってペレット化し、154mM NaClおよび9mM塩化カルシウムを含有する1mlの酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)で3回洗浄する。ゲル(約72μl)を150μlの酢酸ナトリウム緩衝液に再懸濁させる。グリコシル化ヒトインターフェロン-β(3×106IU/バイアル;約0.15mg)を150μlの酢酸ナトリウム緩衝液に懸濁させる。次いで、ゲルおよびインターフェロン-βを混合し、回転するプラットフォーム上で37℃にて3時間インキュベートする。0.2μmフィルターを通す遠心濾過によって、混合物をノイラミニダーゼから分離する。アシアロインターフェロンは-80℃にて長時間貯蔵することができる。
前記した方法は、インターフェロン-αおよびインターフェロン-γのアシアロ形態を調製するのに用いることもできる。また、アシアロ糖タンパク質を調製するための他の方法、例えば、酸加水分解も広く知られている(例えば、Duk et al.,Glycoconj J.9:148-53,1992)。
他の態様
本明細書中で引用した全ての刊行物および特許出願は、あたかも各個々の刊行物または特許出願が参照として具体的かつ個々に一体化させることを示すように参照として組み入れられる。前記発明は理解の明瞭性を目的として例示および例によって幾分詳細に記載したが、ある種の変形および修飾は添付の特許請求の範囲または精神の範囲から逸脱することなく成すことができるのは本発明の開示に鑑みて当業者には容易に明らかである。
本明細書中で引用した全ての刊行物および特許出願は、あたかも各個々の刊行物または特許出願が参照として具体的かつ個々に一体化させることを示すように参照として組み入れられる。前記発明は理解の明瞭性を目的として例示および例によって幾分詳細に記載したが、ある種の変形および修飾は添付の特許請求の範囲または精神の範囲から逸脱することなく成すことができるのは本発明の開示に鑑みて当業者には容易に明らかである。
Claims (23)
- 有効量の哺乳動物アシアロインターフェロンを含む薬学的組成物を肝臓癌を有する患者に投与することを含む、該患者を治療する方法。
- 肝臓癌がアシアロ-糖タンパク質受容体を発現する、請求項1記載の方法。
- 肝臓癌がアシアロ-糖タンパク質受容体を過剰発現する、請求項1または2記載の方法。
- 肝臓癌が散在タイプの肝細胞癌腫、発熱タイプの肝細胞癌腫、胆汁鬱滞肝細胞癌腫、胚芽腫、肝様腺癌および局所結節性過形成からなる群より選択される、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
- アシアロインターフェロンがヒトアシアロインターフェロンである、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
- ヒトアシアロインターフェロンがアシアロインターフェロン-αである、請求項5記載の方法。
- ヒトアシアロインターフェロンがアシアロインターフェロン-βまたはアシアロインターフェロン-γである、請求項5記載の方法。
- 有効量が0.05〜1.5mg/週である、請求項1〜7のいずれか一項記載の方法。
- 第二の抗新形成療法をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。
- 第二の抗新形成療法が化学療法または放射線療法である、請求項9記載の方法。
- (a)アシアロ-糖タンパク質受容体の発現について肝臓癌を試験する段階;および
(b)該試験段階(a)が、該肝臓癌がアシアロ-糖タンパク質受容体を発現していることを示すならば、有効量の哺乳動物アシアロインターフェロンを含む組成物を肝臓癌を有する患者に投与する段階
を含む、該患者を治療する方法。 - 段階(a)における試験が肝生検を行うことを含む、請求項11記載の方法。
- 肝臓癌がアシアロ-糖タンパク質受容体を過剰発現する、請求項11または12記載の方法。
- 段階(a)における試験が患者の肝臓を非侵入的イメージングすることを含む、請求項11〜13のいずれか一項記載の方法。
- 肝臓癌が散在タイプの肝細胞癌腫、発熱タイプの肝細胞癌腫、胆汁鬱滞肝細胞癌腫、胚芽腫、肝様腺癌および局所結節性過形成からなる群より選択される、請求項11〜14のいずれか記載の方法。
- アシアロインターフェロンがヒトアシアロインターフェロンである、請求項11〜15のいずれか一項記載の方法。
- ヒトアシアロインターフェロンがアシアロインターフェロン-αである、請求項16記載の方法。
- ヒト-アシアロインターフェロンがアシアロインターフェロン-βまたはアシアロインターフェロン-γである、請求項16記載の方法。
- 有効量が0.05〜1.5mg/週である、請求項11〜18のいずれか一項記載の方法。
- 第二の抗新形成療法をさらに含む、請求項11〜19のいずれか一項記載の方法。
- 有効量の哺乳動物アシアロインターフェロンを含む薬学的組成物を患者に投与することを含む、肝臓の転移性癌を治療する方法。
- 転移性癌が転移前立腺癌、転移結直腸癌、転移性乳癌、転移性肺癌、転移性膵臓癌、転移性メラノーマ、転移性白血病、および転移性リンパ腫からなる群より選択される、請求項21記載の方法。
- ヒトアシアロインターフェロンがアシアロインターフェロン-α、アシアロインターフェロン-βまたはアシアロインターフェロン-γである、請求項21または22記載の方法。
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