JP2006350257A - 走査型表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の光源により2つ以上の走査領域が走査されて1画像を認識させる走査型表示装置において、走査デバイスで発生する音を低減させる。
【解決手段】 走査型表示装置は、複数の光源103a〜103dと、該複数の光源からの光束を2次元方向に走査する走査手段102とを有する。走査手段は、1画面に対応する範囲内で第1の方向に並ぶ2つ以上の走査領域103a〜103dに対して互いに異なる光源からの光束を走査し、かつ各走査領域において、第1の方向には第1の速度で、第1の方向とは異なる第2の方向には第1の速度よりも高速の第2の速度で前記光束を走査する。走査手段の第2の方向での走査周波数は、10kHz以上である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光束を2次元方向に走査して観察者に画像を認識させる走査型表示装置に関するものである。
光源からの光ビームを観察者の眼内(網膜上)で高速に走査し、残像効果を利用して画像を認識させる網膜走査型表示装置はこれまで多く提案されている。このような網膜走査型表示装置には、特許文献1にて開示されているように、単一若しくは複数の光源からの光を1本のビームにまとめて走査するものがある。また、特許文献2にて開示されているように、複数本のビームによって複数のエリアを走査し、該エリアごとの部分画像の繋ぎ合わせによって1つの画像を認識させるものもある。
光ビームを高速に走査して高い解像度の画像を得るためには、数kHz〜数十kHzで運動する走査デバイスが必要とされる。このため、この種の走査型表示装置には、半導体プロセスにより製造されるマイクロマシンとしてのMEMS走査デバイスが用いられることが多い。
但し、走査デバイスの走査周波数が高いと、その製造が難しくなる。この点、特許文献2にて開示されているように、1画像を複数の領域に分け、複数の光源からの複数のビームのそれぞれによって個々の領域を走査する場合は、特許文献1にて開示された装置のように1本のビームで1画面全体を走査する場合に比べて、同じ時間内でビームが移動する範囲が小さくなる。これにより、要求されるビームの走査速度を遅くすることができ、高い解像度を得ながらも走査デバイスの走査周波数を下げることができる。
特開2004−138822公報(段落0052〜0057、図1等) 特表2004−527793公報(段落0040〜0048、図10〜13等)
しかしながら、このように1画面を複数領域に分けることで走査デバイスの走査周波数を下げると、走査デバイスの作動音が雑音として目立つようになる。走査デバイスの走査周波数と、発生する音の周波数とがほぼ一致するためである。
図3には、ラウドネス曲線と呼ばれる、人間の聴覚の周波数応答特性を示す。例えば、図書館程度の雑音とされる40dBの音を基準とすると、1〜6kHzという周波数は特に人間が音を感じやすい周波数であることが分かる。このため、この周辺の周波数で走査デバイスを駆動すると、走査デバイスの作動音が観察者に感知され、不快感を与えてしまう。また、ビデオカムコーダ等の電子ビューファインダとして走査型表示装置を用いた場合、この発生した雑音が録音されてしまう。
本発明は、複数の光源により2つ以上の走査領域が走査されて1画像を認識させる走査型表示装置において、走査デバイスで発生する音を低減させることを目的としている。
本発明の一側面としての走査型表示装置は、複数の光源と、該複数の光源からの光束を2次元方向に走査する走査手段とを有する。走査手段は、1画面に対応する範囲内で第1の方向に並ぶ2つ以上の走査領域に対して互いに異なる光源からの光束を走査し、かつ各走査領域において、第1の方向には第1の速度で、第1の方向とは異なる第2の方向には第1の速度よりも高速の第2の速度で前記光束を走査する。そして、走査手段の第2の方向での走査周波数が、10kHz以上であることを特徴とする。
本発明によれば、走査手段の高速側の走査によって発生する音を、観察者に聞こえにくい若しくは聞こえない周波数に設定することができる。これにより、観察者に大きな雑音が聞こえることによる不快感を与えないようにすることができる。また、本表示装置を搭載した撮影機器などにおいて、走査手段から発生した音が録音されてしまうことを防ぐことができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1である走査型表示装置の概略構成を示している。この走査型表示装置は、観察者が頭部に装着して動画や静止画を鑑賞できるヘッドマウントディスプレイとして用いられる。また、ビデオカムコーダやデジタルカメラに電子ビューファインダとして搭載されてもよい。
図1において、101a〜101dはLED、レーザダイオード、ランプ等により構成される光源である。102は光源101a〜101dからの光束(ビーム)を2次元方向に走査する走査デバイスである。109は走査デバイス102によって走査されるビームを観察者の眼(網膜)107に拡大して導く接眼光学系である。
なお、図1では、説明を簡単にするために、光源からの拡散光束を略平行な光束であるビームにする光学系や走査されたビームを被走査面103上に結像させる光学系を省略している。このことは、以下の実施例でも同様である。
4個の光源101a〜101dは駆動回路Dに接続されており、駆動回路Dには、パーソナルコンピュータ、DVDプレーヤ、ビデオデッキ等の画像供給装置から画像信号が入力される。駆動回路Dは、入力された画像信号によって表される1つの画像(1フィールド画像)を水平方向に4つの領域に分割し、これら4つの分割領域の画像信号に応じて4個の光源101a〜101dのそれぞれを変調する。このような画像信号の入力と光源の変調制御は、以下に説明する他の実施例でも行われる。
4個の光源101a〜101dから発せられた4本のビームはそれぞれ、1画面に対応する範囲である被走査面103上にスポットを形成する。4つのスポット106(図には、1つのスポットのみ示す)は、走査デバイス102によるビームの偏向作用によって、被走査面103上に水平方向に相互に接するように並んだ4つの走査領域103a〜103dのそれぞれを2次元方向(水平方向104および垂直方向105)に走査される。被走査面103を通過した4本のビームはそれぞれ、接眼光学系109を介して眼107内の網膜上にもスポットを形成する。各ビームが2次元方向に走査されることによって網膜上の各スポットも2次元方向に移動する。
観察者は4つのスポットの残像効果によって4つの走査領域103a〜103dに対応する4つの分割画像を認識することができる。そして、これら水平方向に並んだ4つの分割画像が残像効果の存続時間内ですべて認識されることにより、該4つの分割画像が繋ぎ合わさった1つの画像を認識(観察)することができる。また、4つの走査領域103a〜103dを接眼光学系109により拡大することで、観察者107は水平方向に所定の画角(全視野角)108を持った画像を観察することができる。
ここで、走査デバイス102は、各走査領域において、ビームを、水平方向104には所定速度(第1の速度)で、垂直方向105には該所定速度よりも速い速度(第2の速度)で走査する。
本実施例では、走査デバイス102として、1つのデバイスで2次元方向走査が可能な2次元走査デバイスを用いている。具体的には、図2に示す構成を有する走査デバイスを用いている。
図2に示す走査デバイス201は、半導体プロセス技術を用いて製造されるMEMS(Micro-ElectroMechanical Systems)デバイスである。該走査デバイス201は、偏向面(反射面)を持つ微小ミラー202がトーションバー203,204で支持された構造を有する。微小ミラー202は、トーションバー203が捻れることで軸205を略中心とした共振往復運動を行う。また、トーションバー204が捻れることで軸206を略中心とした共振往復運動を行う。この両軸205,206を略中心とする往復運動によって、微小ミラー202の偏向面の法線方向が2次元的に変化する。このため、微小ミラー202に入射するビームの反射方向が変化し、これにより、ビームを2次元方向に走査することができる。
このようなMEMSデバイスを用いることで、走査デバイス102を小型化することが可能になる。
なお、上述した上記2次元MEMS走査デバイスに代えて、他の走査手段を用いてもよい。例えば、1次元走査が可能な2つの1次元MEMS走査デバイスを走査方向を異ならせるように組み合わせて用いたり、1次元走査が可能な回転多面鏡と1次元MEMS走査デバイスとを組み合わせて用いたりしてもよい。
また、MEMS走査デバイスの走査周波数は、該走査デバイスから発生する作動音の周波数にほぼ一致する。このため、特に、水平方向よりも高速で走査が行われる高速走査方向である垂直方向の走査周波数を、人間の耳に聞こえにくい周波数もしくは可聴域外の周波数に設定することで、走査デバイスから発生する音が雑音として感知されることを防ぐことができる。
人間の聴覚の周波数応答特性を示したのが、図3に示すラウドネス曲線である。このラウドネス曲線から分かるように、例えば、図書館程度の雑音とされる40dBの音では、1kHz〜6kHzの周波数に対して人間の聴覚は最も感度が高い。逆に言えば、この範囲の周波数で走査デバイスが動作した場合、この範囲の基本周波数を持つ作動音が発生し、雑音として聞こえてしまう。
この音を聞こえにくくするためには、人間の聴覚の感度を考えると、走査デバイスの走査周波数は、10kHz以上、できれば15kHz以上とすることが望ましい。
このためには、高速走査方向での走査周波数は、以下の条件式(1)を満たす必要がある。高速走査方向での走査周波数をFreqとし、その導出方法を図4を用いて説明する。図4は、被走査面406上での1つの走査領域405を示している。該走査領域405では、垂直方向401にて高速走査が行われ、水平方向402にて低速走査が行われる。403は被走査面406上でのスポットを、404は該スポット403の移動軌跡を示す。
ここで、低速走査方向(水平方向)の画面全体での画像解像度をResとすると、1つの走査領域の画像解像度Rxは、
Rx=Res/Z
となる。Zは低速走査方向に並んだ走査領域の数である。この解像度Rxを完全に表示する(認識させる)には、少なくとも同数の走査線が必要となる。このとき、高速走査方向では、往復走査、すなわち1走査周期の往路と復路の両方でビーム走査を行うため、1フレームの画像に対するビーム走査を行う間に、Rx/2回の高速走査が行われることが必要となる。1フレームの走査時間Tは、低速走査方向での走査周波数FRと定数α(これについては後述する)を用いて、
T=1/(α×FR)
で表される。
このため、高速走査方向での走査周波数Freqは、
Freq=Rx/2×1/T
=α×FR×10−3×{Res/(2×Z)} (kHz)
となる。これが、10kHzを超えればよいので、
10≦(α×Res×FR)×10−3/(2×Z) …(1)
が導かれる。このため、この式(1)を満足することで、高速走査に起因する雑音の発生を抑制することができる。条件式(1)の下限を満たさない場合は、高速走査に起因する音の周波数が人間に聞え易い周波数となるため、雑音を小さくすることができない。また、高速走査の周波数を上げすぎると、走査デバイスの製作が困難となるため、
Freq=(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)≦200
とすることが望ましい。
ここで、αは低速走査方向での走査デバイス102の1走査周期(往復駆動の一端から他端を経て再度該一端に戻るまでの駆動時間を1走査周期とする)において実際にビームを走査する時間、すなわち実光束走査時間に関する定数である。例えば、低速走査方向において微小ミラーが図5に示す鋸波形を描くように往復駆動され、往路における太線で示した期間501でビームを走査し、復路である帰線期間502の間はビームを走査しないとする場合には、α=1/kとなる。また、微小ミラーが正弦波形(図6)や三角波形(図7)を描くように往復駆動され、往路と復路のうち太線で示した期間601でビーム走査を行う場合には、α=2/kとなる。
なお、図5、図6および図7において、横軸は時間を、縦軸は微小ミラーの偏向角度(往復駆動の一端を0、他端を1とする)を示している。また、細線で示した期間502,602は、微小ミラーは駆動されているが、光源は発光しておらず、ビーム走査は行われない期間を示す。
kは、低速走査方向での1走査周期の間に実際にビームを走査している時間の割合を示し、時間利用効率とも称される。図5に示す鋸波形駆動の場合、1周期をB、1周期のうち実際にビームを走査している時間をAとすると、k=A/Bである。
kがとり得る値の範囲は、
0.5≦k≦1
である。これにより、αの値の範囲は、低速走査方向の駆動波形に応じて、
鋸波形駆動の場合…1≦α≦2
三角波形,正弦波形駆動の場合…2≦α≦4
となる。
α(又はk)が上記範囲の下限を下回ると、光源が発光している時間が短くなるため、観察画像が暗くなり、実用が困難になる。
水平方向に低速走査が行われ、垂直方向に高速走査が行われる本実施例において、水平方向の全画素数Resを800画素、水平方向の走査領域数Zを4、走査デバイス102を低速走査方向にて三角波形駆動するものとし、さらに低速走査方向での走査周波数FRを60Hz、低速走査方向の定数αを2.5(=2/k:時間利用率k=0.8)とすると、高速走査方向(垂直方向)の走査周波数Freqは、
Freq=(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)
=2.5×800×60×10−3/(2×4)
=15 (kHz)
となり、10kHz以上(かつ15kHz以上)となる。
これにより、走査デバイス102の高速走査によって発生する音を、人間に聞こえにくい周波数とすることができる。
また、走査デバイス102の低速走査方向での走査周波数は以下の基準より求めることができる。低速走査方向の走査周波数を60Hzとし、低速走査方向における全視野角を24度に設定した場合において、走査デバイス102の微小ミラーが低速走査方向にて図7で示す三角波形を描くように往復駆動され、かつ観察者の眼球が動かないとする。この場合、図8に示す眼球内の網膜804上におけるスポット801の低速走査方向802での移動角速度は、360度/secになる。また、図8において、803は眼の瞳、805は高速走査方向を示す。
一方、前述した参考文献1に示されるように、人間の眼球は、サッケード(saccade)状態において、300〜600°/secで運動し、同角速度で視野も変化する。そして、図9(a)に示すように、網膜上のスポット902の移動角速度が、上記のようなサッケードによる視野変化の角速度より遅いと、スポット902が網膜上で相対的に停止して見えたり、逆方向に移動するように見えたりしてしまう。ここで、図9(a)の上図は、ある時点で、被走査面上でのスポット901に対応するスポット902が網膜上の点903に形成されている状態を示す。また、図9(a)の下図は、上図の状態から、被走査面上でのスポット904の移動方向と同じ方向に眼球が回転したときの網膜上でのスポット905の位置を示している。
この場合、観察者において連続的な残像効果が得られず、観察者が認識する画像には、図9(b)で示すような欠け(画像欠け)906が生じてしまう。すなわち、各走査領域907の一部908には画像が形成されているように認識されるが、欠け906の部分の画像は認識されないという現象が生ずる。
このような画像欠けを防ぐためには、網膜上のスポットの移動角速度が、眼球運動の角速度を上回ればよい。そこで、Zを低速走査方向に並んだ走査領域の数、Fovを低速走査方向の全画角(全視野角)、FRを低速走査方向での走査周波数とするとき、網膜上におけるスポットの移動角速度Vtは、
Vt=Fov/Z×(α×FR) …(2)
で表される。この速度が、常にサッケードによる視野の移動角速度(ω=300〜600°/sec)を越えればよい。ここではサッケードによる視野の最大の移動角速度600°/secを用いて、
(α×Fov×FR)/Z≧600(=ω)
すなわち、
FR≧(600×Z)/(α×Fov) …(3)
という関係を導くことができる。
上述したように、Z=4、Fov=24、三角波形駆動でα=2.5の場合、
FR≧(600×4)/(2.5×24)=40(Hz)
となる。つまり、低速走査方向での走査周波数(水平方向の走査周波数)が40Hz以上であれば、画像欠けを防止できる。したがって、高速走査方向の走査周波数Freqの導出に用いた低速走査方向での走査周波数FR=60Hzを用いることにより、画像欠けを防ぐことができる。
なお、本実施例では、(3)式でのωの値を600°/secに設定した場合を説明したが、300〜600°/secのいずれの値を用いてもよい。例えば、400°/secや500°/sec、あるいは550°/secを用いてもよい。
また、本実施例では、光源数および走査領域数をともに4つとした場合について説明したが、本発明は、この数に限られるものでなく、2つ以上の任意の数を選択することができる。また、本実施例では、光源数と走査領域数とが一致している場合について説明したが、本発明はこれに限られない。つまり、光源数と走査領域数とが一致しなくてもよい。例えば、赤、緑、青の3色の光源からの光束を1つのビームにまとめ、該ビームを複数用意して複数の走査領域を走査するようにしてもよい。
また、本実施例では、4つの走査領域が隙間なく接するように並んだ場合について説明したが、これらの走査領域の一部同士が重なるように走査領域を設定してもよい。
本発明の実施例2では、水平画角Fov=24度、水平解像度Res=800画素で、走査領域が水平方向にZ=12個並んでいる場合について説明する。走査型表示装置の構成は、実施例1(図1)と同様とし、共通する構成要素には実施例1と同じ符号を用いる。
本実施例において、低速走査方向は水平方向である。該低速走査方向において、走査デバイス102の駆動方式は正弦波形駆動とし、定数αは2.5(時間利用率k=0.8)、周波数FRは120Hzとする。
この場合、高速走査方向(垂直方向)での走査周波数Freqは、
Freq=(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=10 (kHz)
となり、(1)式を満たす。すなわち、走査デバイス102の高速走査による発生音は、人間には聞こえにくい周波数となる。さらに聞こえにくい高い周波数とするには、低速走査方向(水平方向)の走査周波数をより高い周波数、例えば180Hzに設定するとよい。180Hzとした場合、
Freq=(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=15 (kHz)
となり、高速走査に必要な周波数が15kHzとより高い周波数となる。したがって、10kHzの場合よりもさらに人間に聞こえにくい音となる。
このとき、画像欠けを生じさせないための低速走査方向(水平方向)での走査周波数FRの下限は、(3)式より、
FR≧(600×12)/(2/0.8×24)=120 (Hz)
である。したがって、120Hz,180Hzのいずれを低速走査方向の走査周波数として選択しても、画像欠けは生じない。
本発明の実施例3では、実施例1と同様に水平方向を低速走査方向とし、低速走査方向での画素数が2160画素である高解像度の走査型表示装置について説明する。この場合、人間の眼の最小分解能がおよそ1分であることから、水平画角が36度のとき、人間の眼の最小分解能と1画素の大きさが一致する。そこで、本実施例では、水平画角(低速走査方向での全視野角)を36度に設定する。走査型表示装置の構成は、実施例1(図1)と同様とし、共通する構成要素には実施例1と同じ符号を用いる。
低速走査方向に走査領域がZ=3個並び、低速走査方向での走査デバイス102の駆動方式が鋸波形駆動で、走査周波数FRが60Hzであり、定数αが1.25(=1/k:時間利用率k=0.8)とすると、低速走査方向での解像度Res=2160画素であるので、高速走査方向(垂直方向)での走査周波数Freqは、
Freq=(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=27 (kHz)
となり、(1)式を満たす。このため、走査デバイス102の高速走査方向(垂直方向)での駆動により発生する音を、人間に感知しにくくすることができる。
以上より、本実施例では、低速走査方向の走査周波数を60Hz、高速走査方向の走査周波数を27kHzに設定する。
本発明の実施例4では、実施例1と同様に水平方向を低速走査方向とし、水平画角(低速走査方向での全視野角)が80度である広画角の走査型表示装置について説明する。走査型表示装置の構成は、実施例1(図1)と同様とし、共通する構成要素には実施例1と同じ符号を用いる。
本実施例においては、走査デバイス102の低速走査方向での駆動方式を三角波形駆動とし、その走査周波数FRを40Hzとし、定数αを2.5(時間利用率k=0.8)とする。水平画素数Resを3840画素、走査領域の数Zを10とすると、高速走査方向(垂直方向)での走査周波数Freqは、
Freq=(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=19.2 (kHz)
であり、(1)式を満たす。このため、走査デバイス102の高速走査により発生する音の周波数は、人間には聞こえにくい周波数となる。
またこのとき、低速走査方向(水平方向)での走査周波数の下限は、(3)式より、
FR≧(600×10)/(2.5×80)=30 (Hz)
となる。このため、低速走査方向の走査周波数FRが40Hzであれば、画像欠けが生じない。なお、30Hzという周波数の場合は、人間の眼に画像が明滅しているように見える、所謂フリッカーが発生しやすい。したがって、低速走査方向の走査周波数は40Hz以上を選ぶことが望ましい。
本発明の実施例5では、垂直方向に、水平方向よりも低速での走査が行われる場合について説明する。走査型表示装置の構成は、実施例1(図1)と同様とし、共通する構成要素には実施例1と同じ符号を用いる。
本実施例では、水平画角を80度に設定し、画面のアスペクト比を16:9とする。垂直方向である低速走査方向に複数の走査領域が並び、低速走査方向での走査デバイス102の駆動方式は三角波形駆動とし、定数αを2.5(時間利用率k=0.8)とする。
水平画素数を3840画素とすると、垂直画素数Resおよび垂直画角FRはそれぞれ、2160画素、45度となる。低速走査方向(垂直方向)の走査領域数Zを5、走査周波数FRを45Hzとすると、高速走査方向(水平方向)での走査周波数Freqは、
Freq=(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=24.3 (kHz)
であり、(1)式を満たす。したがって、走査デバイス102の高速走査方向(水平方向)での動作による音は、人間には聞こえにくくなる。
またこのとき、低速走査方向(垂直方向)の走査周波数の下限は、(3)式より
FR≧(600×5)/(2.5×45)=26.7 (Hz)
となる。このため、低速走査方向の走査領域数FRが45Hzであれば、画像欠けは生じない。
図10には、本発明の実施例6である走査型表示装置の概略構成を示している。本実施例では、実施例1〜5のように1次元的に(低速走査方向にのみ)走査領域を並べたものとは異なり、走査領域を2次元的に、すなわち水平方向と垂直方向の両方にタイル状に並べた場合について説明する。
図10において、1001a〜1001lはLED、レーザダイオード、ランプ等により構成される12個の光源である。102は光源1001a〜1001lからの光束(ビーム)を2次元方向に走査する走査デバイスであり、実施例1と同様に、2次元MEMS走査デバイスが用いられている。
なお、図10では、実施例1にて説明したように、光源からの拡散光束を略平行な光束であるビームにする光学系および走査されたビームを被走査面1002上に結像させる光学系を省略するとともに、観察者の眼107に被走査面1002を拡大して観察させるための接眼光学系も省略している。
光源1001a〜光源1001lからの複数のビームはそれぞれ、走査デバイス102により走査領域1002a〜1002lで走査される。本実施例では、垂直方向に、水平方向よりも低速で走査が行われる。
本実施例において、水平画角Fovを120度、アスペクト比を16:9、垂直方向である低速走査方向での走査デバイス102の駆動方式は鋸波形駆動で、定数αは1.25(時間利用率k=0.8)とする。また、走査領域の数は、水平方向に3つ、垂直方向に4つの計12個とする。すなわち、低速走査方向での走査領域数Zは4である。また、低速走査方向(垂直方向)での走査周波数FRを60Hzとする。水平画素数を6400画素とすると、垂直画素数Resおよび垂直画角FRはそれぞれ、6400/16×9=3600画素、67.5度となる。
したがって、高速走査方向(水平方向)での走査周波数Freqは、
Freq=(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=33.8 (kHz)
であり、(1)式を満たす。すなわち、走査デバイス102の高速走査による音は、人間には聞こえにくい周波数となる。
またこのとき、低速走査方向(垂直方向)での走査周波数の下限は、(3)式より、
FR≧(600×4)/(1.25×67.5)=28.4 (Hz)
である。このため、低速走査方向(垂直方向)の走査周波数FRが60Hzであれば、画像欠けは生じない。
上記各実施例に対応する走査型表示装置のパラメータ一覧を、図11にまとめて示す。
図11には、実施例1〜6にて説明した走査型表示装置を用いたヘッドマウントディスプレイを示している。ヘッドマウントディスプレイ1は、観察者の頭部Hに眼鏡のように装着されて使用される。観察者の眼Eの前には、走査型表示装置4が内蔵されたディスプレイ本体部が配置される。図示しないが、走査型表示装置4は、観察者の両眼に対して1セットずつ配置される。
該ヘッドマウントディスプレイ1には、図1にも示した駆動回路Dが搭載されており、該駆動回路Dには、画像供給装置(図1参照)が接続される。
画像供給装置から入力された画像信号に応じて走査型表示装置4から射出されるビームが観察者の眼E内の網膜上を走査することで、観察者は画像を観察することができる。
図12には、実施例1〜6にて説明した走査型表示装置を用いたビデオカムコーダを示している。ビデオカムコーダ10は、撮影レンズ12と、該撮影レンズ12により形成された被写体像を光電変換するCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子13を備えている。また、録画の際に音声を記録するためのマイクロフォン15も備えている。
さらに、ビデオカムコーダ10には、撮像素子13を用いて得られた画像を観察者が観察するための電子ビューファインダとして走査型表示装置14が備えられている。
撮像素子13を用いて得られた画像信号に応じて走査型表示装置14から射出されるビームが観察者の眼E内の網膜上を走査することで、観察者(撮影者)は被写体を観察したり、撮影画像を確認したりすることができる。
本発明の実施例1である走査型表示装置の構成を示す概略図。 2次元走査デバイスの一例を示す概略図。 ラウドネス曲線を示す図。 実施例1における高速走査方向での往復走査の説明図。 実施例1における低速走査方向での走査デバイスの駆動波形を示す図。 実施例1における低速走査方向での走査デバイスの駆動波形の他の例を示す図。 実施例1における低速走査方向での走査デバイスの駆動波形の他の例を示す図。 網膜上における走査スポットの移動を表す図。 眼球運動に起因する画像欠けの発生原因および画像欠け現象を説明する図。 本発明の実施例6である走査型表示装置の構成を示す概略図。 実施例1〜7の走査型表示装置のパラメータを示す表図。 実施例の走査型表示装置を用いたヘッドマウントディスプレイを示す図。 実施例の走査型表示装置を電子ビューファインダとして用いたビデオカムコーダを示す図。
符号の説明
101a〜101d,1001a〜1001l 光源
102,201 走査デバイス
103a〜103d,1002a〜1002l 走査領域
103,1002 被走査面
104,402,802,1004 低速走査方向
105,401,805,1005 高速走査方向
106,403,801 スポット
107 観察者の眼(網膜)
108 低速走査方向の全画角
109 接眼光学系
202 微小ミラー
203,204 トーションバー

Claims (6)

  1. 複数の光源と、
    該複数の光源からの光束を2次元方向に走査する走査手段とを有し、
    前記走査手段は、1画面に対応する範囲内で第1の方向に並ぶ2つ以上の走査領域に対して互いに異なる光源からの光束を走査し、かつ前記各走査領域において、前記第1の方向には第1の速度で、前記第1の方向とは異なる第2の方向には前記第1の速度よりも高速の第2の速度で前記光束を走査し、
    前記走査手段の前記第2の方向での走査周波数が、10kHz以上であることを特徴とする走査型表示装置。
  2. 前記走査手段の前記第2の方向での走査周波数が、15kHz以上であることを特徴とする請求項1に記載の走査型表示装置。
  3. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の走査型表示装置。
    10≦(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)
    但し、Resは前記第1の方向での画像の解像度、FRは前記第1の方向での走査周波数(Hz)、Zは前記第1の方向に並んだ走査領域の数、αは前記第1の方向での1走査周期における実光束走査時間に関する定数である。
  4. 該走査型表示装置は、前記光束を観察者の眼に対して走査することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の走査型表示装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の走査型表示装置を有し、
    撮影画像を前記走査型表示装置により表示することを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1から4のいずれか1つに記載の走査型表示装置と、
    該走査型表示装置に画像信号を供給する画像供給装置とを有することを特徴とする画像表示システム。
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