JP2006346325A - メダル送り装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 前記投入部(48)の下方に開閉部材(82)により開閉自在に形成された排出用開口(49)を設け、前記排出部(47)から排出される遊技メダルを検知可能な検知手段(64)を設け、前記駆動手段(55)の駆動中に前記検知手段(64)が遊技メダルを検知しない場合には、前記開閉部材(82)を開いて前記排出用開口(49)を開放し、前記移送手段(53)及び前記戻し手段(52)がメダル送り出し時の移動方向と逆方向に移動するように前記駆動手段(55)を駆動させる。
【選択図】 図11
Description
そこで、本願発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、メダル詰まりの場合に、容易かつ確実に装置内のメダルを取り出せるメダル送り装置を提供しようとするものである。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、一括投入される複数枚の遊技メダルを受け入れ可能な投入部(受入開口(48))と、遊技メダルを排出する排出部(メダル排出部(47))と、前記投入部(48)から投入された遊技メダルを積み重ねた状態で前記排出部(47)に向けて移動可能な移送手段(搬送ベルト(53))と、前記移送手段(53)の排出部(47)側上方に設けられ、移送手段(53)に積み重なっている遊技メダルを移送方向と逆方向に戻す戻し手段(逆転ローラ(52))と、前記移送手段(53)を移動させるための駆動手段(駆動モータ(55))とを少なくとも備え、遊技メダルを一枚ずつ送り出し可能に形成したメダル送り装置(40)である。
前記移送手段(53)は、例えば駆動モータ(55)により回転する一対のローラ(51)に掛け渡された平ベルトとすることができるが、遊技メダルを積載して移送可能なものであれば、ベルトに限られない。
また、前記戻し手段(52)は、移送手段(53)に載っている遊技メダルが1枚ずつ排出部(47)から排出されるのを助けるための手段であって、例えば前記移送手段(53)の上面(上側の表面)に、メダル一枚分の厚みよりも大きくメダル二枚分の厚みよりも小さい送出間隙(54)をあけて平行に設置され、下面の移動方向が移送手段(53)の上面の移動方向と逆方向となるよう回転するローラとするとができる。そして、移送手段(53)の上方にある遊技メダル、すなわち移送手段(53)の上面に乗っている遊技メダルの上に積み重なっている遊技メダルを、回転により後方にはじき飛ばすことにより、前記送出間隙(54)に遊技メダルが二枚重なったまま送り込まれるのを防止するように形成することができる。なお戻し手段(52)は、移送手段(53)に載っている遊技メダルを反排出部側に戻すことができるものであれば、上記構成に限られない。
さらに、本発明においては、前記投入部(48)の下方であって前記移送手段(53)の反移送方向側に遊技メダルを貯留可能なメダル貯め部(44)が設けてあり、このメダル貯め部(44)の下方には、下側に向かって開口する排出用開口(キャンセル開口(49))と、作動手段(ソレノイド(81))の作動により前記排出用開口(49)を開閉自在に形成された開閉部材(開閉板(82))とが設けてある。そして、前記駆動手段(55)の駆動中に一定時間前記検知手段(64)が遊技メダルを検知しない場合には、前記開閉部材(82)を開くように前記作動手段(81)を作動させて前記排出用開口(49)を開放し、前記移送手段(53)がメダル送り出し時の移動方向と逆方向に移動するように前記駆動手段(55)を駆動させることを特徴とする。
前記検知手段(64)は、遊技メダルの移動を検知可能な手段であればよく、例えば遮光センサや磁気センサなど、その態様は問わない。また検知手段(46)は、遊技メダルが移送される経路中、排出部(47)よりも下流(メダル送り出し側)に設置されていればよく、例えば、排出部(47)から排出される遊技メダルを所定の場所(例えば隣接して設置される遊技機のメダル投入口など)に誘導するための移送通路(ノズル部(60))に設けてもよい。
投入部(48)に投入された遊技メダルは、投入部(48)の下方に位置するメダル貯め部(44)に貯留される。所定の作動開始手段(センサやスイッチ)により駆動手段(55)が駆動すると、移送手段(53)が作動し、貯留されている遊技メダルが排出部(47)に向かって移送される。排出部(47)から排出される遊技メダルは、検知手段(64)の設置部位を通過することにより検知される。このとき、メダル送り装置(40)の制御部は駆動手段(55)の駆動と検知手段(64)の検知を監視している。
駆動手段(55)の駆動と検知手段(46)の検知が正常である(駆動手段(55)が駆動し、検知手段(46)が正常に遊技メダルを検知している)場合には、開閉部材(82)は閉じている。一方、駆動手段(55)が駆動している(あるいは駆動手段(55)を駆動させるための命令信号が出力されている)にもかかわらず、一定時間、検知手段(46)が遊技メダルを検知しない場合には、例えばソレノイドなどを作動させて開閉部材(82)を開き、その後、又は同時に、移送手段(53)がメダル送り出し方向と逆方向に移動するように駆動手段(55)を駆動させる。具体的には、例えば駆動手段としての駆動モータ(55)を逆回転させることにより、移送手段としての搬送ベルト(53)を掛け渡したローラ(51)を逆回転させ、搬送ベルト(53)を逆方向に移動させる。これにより、移送手段(53)の上面に載っている遊技メダル、例えば戻し手段(52)と移送手段(53)の間に挟まっている遊技メダルは、メダル貯め部(44)方向に逆戻りし、メダル詰まりが解消される。そして逆戻りした遊技メダルは、開放されている排出用開口(49)から装置外に落下する。
本発明によれば、メダル詰まりが発生したときや異物が詰まったときには強制的に遊技メダルを排出用開口(49)からキャンセルできる。また、移送手段(53)を逆転移動させた後に自動的に駆動手段(55)の駆動が停止するように形成した場合には、メダル詰まりのときだけでなく、メダル貯め部(44)に貯まっていた遊技メダルを全て移送し終えた場合にも、移送手段(53)は逆転移動後に停止することとなる。従って、駆動手段(55)の無駄な駆動を防止するために、メダル貯め部(44)の遊技メダルの有無を検知するセンサを別途設ける必要がない。
(特徴点)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記駆動手段(55)は、駆動軸が正回転することにより前記移送手段(53)をメダル送り出し方向に移動させるとともに、駆動軸が逆回転することにより前記移送手段(53)をメダル送り出し方向と逆方向に移動させるものであり、駆動中に前記検知手段(64)が遊技メダルを検知しない場合、駆動軸を逆回転させて前記移送手段(53)をメダル送り出し時の移動方向と逆方向に移動させる前に、駆動軸を一瞬間逆回転させた後に一瞬間正回転させる交互駆動を、少なくとも一回以上繰り返すことを特徴とする。
ここで「一瞬間」とは、通常の駆動手段(55)の駆動時間よりも極めて短い時間のことであり、例えば0.5〜1秒程度とするのがよい。また、「交互駆動」は、逆転・正転を1ターンとして、少なくとも1ターン、好ましくは数ターン繰り返すのがよい。
本発明によれば、駆動手段(55)の駆動中に前記検知手段(64)が遊技メダルを検知しないことにより排出用開口(49)を開放する場合、開閉部材(82)を開く前に、移送手段(53)が小刻みに前後移動することにより、移送手段(53)の上面に積み重なっている遊技メダルの山が崩れたり、戻し手段(52)と移送手段(53)の間に挟まっている遊技メダルや異物が容易に外れたりして、より効率的に詰まりの解除を行うことができる。
(特徴点)
請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、遊技者に貸し出す遊技メダルを払い出すためのメダル払い出し装置(貸し出しメダル払い出し装置(23))を少なくとも有するメダル貸出機に取り付けられ、前記メダル払い出し装置(23)から払い出されるメダルを、前記メダル貯め部(44)に誘導する払い出し通路(42)を有していることを特徴とする。
前記払い出し通路(42)は、メダル払い出し装置(23)のメダル排出口近傍からメダル貯め部(44)まで通ずる管状の移送路とすることができる。
(作用)
メダル貸出機(2)に紙幣を入れるなどしてメダル払い出し装置(23)を作動させると、払い出された遊技メダルは払い出し通路(42)を経て、メダル送り装置(40)内部のメダル貯め部(44)に直接移送される。従って、メダル貸出機(2)からある程度まとまった枚数払い出される遊技メダルを、手で受け止めたり容器に入れて遊技機(例えばスロットマシンの下皿)まで移動させる必要が無く、メダルに手を触れることなく遊技を開始することができる。また、入賞などにより遊技機から払い出された遊技メダルを、再度遊技機に投入する場合には、投入部(48)に一括投入すればよい。
(図面の説明)
図1乃至図11は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1は一括投入機構3の縦断面図、図2はスロットマシン1及びメダル貸出機2の外観斜視図、図3は一括投入機構3及びメダル投入口10の拡大斜視図、図4はメダル送り装置40の斜視図、図5はメダル送り装置40の縦断面斜視図、図6はメダル送り装置40の横断面斜視図、図7はノズル部60を開いた斜視図、図8は排出貯留部90の拡大断面図である。また、図9及び図10はメダル送り装置40の作動説明図、図11はメダル送り制御の流れを示すフローチャート図である。
(スロットマシン1)
スロットマシン1は、図2に示すように、筐体及び筐体の正面側に取り付けられた前扉13を有し、正面側には回転リール(図示せず)の図柄を視認可能な図柄表示窓14が形成されている。また、この図柄表示窓14の下方でありスロットマシン1の略中央部は、スタートスイッチやストップスイッチなどの操作手段が設けられる操作部16となっている。そしてこの操作部16の正面右端部には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられている。なお、特に図示しないが、メダル投入口10の下方には、遊技メダルの真贋を判断すると共に投入メダルをカウントするためのメダルセレクターが設けられている。また、スロットマシン1の下部には、払い出しメダルを貯留可能な下皿15が設けられている。
そして、メダル投入口10から遊技メダルを投入し、スタートスイッチの操作により回転リールを回転させ、ストップスイッチの操作により回転リールを停止させ、このとき、複数の回転リールに表示された図柄が所定の位置態様に停止すると入賞となり、所定枚数のメダルが払い出されるように形成されているものである。
メダル貸出機2は、スロットマシン1の側面側に隣接して設置される箱型の装置であって、金銭と引き替えに遊技メダルを貸し出すと共に、貸し出しメダル及び遊技者が投入するメダルをスロットマシン1のメダル投入口10に投入するためのものである。すなわち、メダル貸出機2は、図2に示すように、外箱20に、紙幣カウンター22及び貸し出しメダル払い出し装置23が内蔵されているとともに、正面側には一括投入機構3が取り付けられているものである。
紙幣カウンター22は、外箱20の正面下方に設けられた紙幣投入口21から投入された紙幣を読み取って、貸し出しメダル払い出し装置23に所定枚数の遊技メダルを払い出させるためのものである。なお、メダル貸出機としては、紙幣投入口21及び紙幣カウンター22の他に、硬貨投入口や硬貨カウンター、釣り銭払い出し口などを有していてもよい。また、プリペイドカード投入口とカードリーダーを有していてもよい。
一括投入機構3は、前記貸し出しメダル払い出し装置23から払い出される遊技メダル、及び遊技者が投入する遊技メダルを、スロットマシン1のメダル投入口10に一括投入するための機構である。
具体的には、一括投入機構3は、図1及び図3に示すように、大きく分けて、メダル貸出機2の外箱20の正面に取り付けられた本体カバー30と、本体カバー30の内部に設けられたメダル送り装置40と、本体カバー30の正面側に取り付けられたノズル部60とから構成されている。
本体カバー30は、図2、図3に示すように、メダル貸出機2の外箱20の正面略中央部から手前側(スロットマシン1を正面から見た場合の手前側。以下同じ)に突出する箱形部材であり、上方に開口する一括投入開口31が形成され、図1に示すように、内部にはメダル送り装置40が内蔵されている。
また、一括投入開口31の手前側には、図1及び図3に示すように、上面に平坦部を有するカウンター状の張り出し部32が形成されている。張り出し部32は、一括投入開口31の手前側及び側方に向かって張り出し、平面からみると略U字型に形成されおり、ここには、搬送装置50を作動及び作動停止させるためのタッチセンサが敷設されている。そして、張り出し部32に手を触れることにより、搬送装置50の駆動モータ55が駆動し、張り出し部32に触れている手を離すことにより、搬送装置50の駆動モータ55が駆動を停止するようになっている。なお、搬送装置50を作動させる手段としては、タッチセンサに限られず、ボタン式のスイッチやその他の操作手段を設けてもよい。また、駆動モータ55の駆動を開始させるためのスイッチと、駆動を停止させるためのスイッチを別々に設けてもよいものである。
(メダル送り装置40)
メダル送り装置40は、前記本体カバー30に内蔵されたメダルを送り出すための装置であり、図1に示すように、前記本体カバー30の内側に設けられる箱状の本体ブロック41の内部に搬送装置50を設け、搬送装置50の奥側下方に排出装置80を設けた構成となっている。
本体ブロック41は、図1及び図4に示すように、長さ方向略中央部に、上方に開口する受入開口48を有し、受入開口48の奥側には、上方に開口し内部において前記受入開口48と連通する払い出し通路42が設けられている。また、本体ブロック41の前方下部には、搬送装置50が内蔵されており、本体ブロック41の正面側は、搬送装置50により送り出されたメダルをノズル部60に一枚ずつ排出するためのメダル排出部47となっている。そして、図5に示すように、前記払い出し通路42を形成する内壁の底部には、排出装置80が設けられている。
具体的には、移動調整弁43は、図5に示すように、両端部から横方向に突出するピン46を有する支持部43Bに、方形状の回動板43Aを取り付けた構成となっている。そして、本体ブロック41の両側面に形成された長孔411に前記ピン46を係合させることにより、ピン46を中心に前後方向に回動可能に取り付けられると共に、上下方向に移動可能に形成されているものである。また、前記ピン46の下方には、横方向に突出する突起431が形成されている。一方、本体ブロック41の内面には、移動調整弁43が垂下した状態で前記突起431のメダル戻り部45側に当接するストッパー412が突設されている。これにより、移動調整弁43は、垂下状態からメダル貯め部44側へは回動できるが、垂下状態からメダル戻り部45側への回動を阻止されるようになっている。
搬送装置50は、本体ブロック41の前方下部に内蔵されており、メダル溜め部44に投入又は払い出された遊技メダルを、水平状態(遊技メダルの表裏面が上下となる状態)で一枚ずつ、ノズル部60へと送り出すためのものである。具体的には、搬送装置50は、図1及び図6に示すように、一対のローラ51(51A,51B)と、ローラ51A,51Bに掛け渡された搬送ベルト53と、搬送ベルト53の手前側上方に送出間隙54をあけて設置された逆転ローラ52と、ローラ51,52を回転させるための駆動モータ55と、駆動モータ55のモータ軸の回転をローラ51,52に伝達するための伝達手段56を有している。
前記ローラ51と逆転ローラ52は、伝達手段56により同時に回転するようになっている。伝達手段56は、図6に示すように、駆動モータ55の駆動軸、ローラ51A、逆転ローラ52にそれぞれ設けられたギヤと、これらの各ギヤを連結するベルトであって、逆転ローラ52はローラ41と同方向に回転するので、搬送ベルト53の上面の進行方向と、逆転ローラ52の下側面の移動方向とが逆になる。また、ローラ51と逆転ローラ52の直径の違いにより、逆転ローラ52の線速(ローラ表面の移動速度)の方が、ローラ51の線速よりも早くなるように形成されている。
なお、本実施の形態における逆転ローラ52には、図6に示すように、断面略台形の撹拌溝58が軸方向に沿って形成されている。撹拌溝58は、溝の端部で遊技メダルを引っ掛けるようにして、搬送ベルト53の上方に積み重なった遊技メダルを効果的に後方に蹴り上げる役割を果たすものである。
搬送ベルト53の前方側は、ノズル部60のメダル受け口67と近接しており、ベルト上面に乗っている遊技メダルは、前記送出間隙54を潜ってメダル排出部47からノズル部60へと運ばれる。
ノズル部60は、前記搬送装置50から送り出された遊技メダルをスロットマシン1のメダル投入口10に移送するためのものである。そして、ノズル部60は、図1及び図7に示すように、本体カバー30の正面側下部に取り付けられる取り付け部62と、取り付け部62の下端部に設けられた自己復帰ヒンジ63を介して、取り付け部62に前後方向に回動自在に取り付けられた蓋部61とから成り、蓋部61が取り付け部62を正面側から覆った状態、すなわち蓋部61が閉じた状態で、蓋部61と取り付け部62の間には、遊技メダル一枚分の厚さよりやや大きい厚みを有し、遊技メダルの直径よりもやや大きい幅を有するメダル移送路65が形成されるようになっている。
また、前記自己復帰ヒンジ63は、蓋部61を取り付け部62側に回動する方向に付勢するバネを備え、常態においては蓋部61を閉じるようになっている。そして、バネの付勢力に逆らって蓋部61を取り付け部62と反対方向すなわち手前側に回動させることにより、蓋部61が開く。これは、メダル移送路65の内部で遊技メダルが詰まった場合などに、遊技者が店員を呼ぶことなく自ら詰まりを解消させることができるようにするためである。蓋部61を開いて詰まった遊技メダルを取りだした後は、自己復帰ヒンジ63により蓋部61は自動的に回動して閉じた状態に戻る。
そしてノズル部60は、図3に示すように、メダル排出口66がスロットマシン1のメダル投入口10の側方移送通路12の端部と一直線上に配置されるよう設置される。この場合、メダル排出口66と側方移送通路12の端部とは必ずしも当接、合致する必要はなく、メダル排出口66から排出されたメダルが側方移送通路12に移動可能な間隙や高さの誤差があっても構わない。
さらに、取り付け部62の正面側及び蓋部61の裏面側には、蓋部61を閉じたときに相対向するよう、メダル検知センサ64が設けられている。メダル検知センサ64は、蓋部61に設けられた受光部64Aと、取り付け部62に設けられた発光部64Bとから成り、発光部64Bの発光が遮られることにより遊技メダルの通過を検知するものである。そして、メダル送り装置40が遊技メダルを送り出している間は、このメダル検知センサ64が遊技メダルを検出している。
一方、メダル検知センサ64が遊技メダルを一定時間以上検出しない場合には、投入された遊技メダルをすべて送り終えたか、あるいは搬送装置50の内部などでメダル貸出機2メダル詰まりが発生しているかにより、メダル送り装置40が遊技メダルを送り出していない場合、又は蓋部61が開いており発光部64Bの光線が受光部64Aに届かない場合の、いずれかの場合が想定される。そこで、本実施の形態においては、タッチセンサがONである(すなわち搬送装置50の駆動モータ55に駆動命令信号が出力されている)にもかかわらず、メダル検知センサ64が遊技メダルを一定時間以上検出しない場合には、駆動モータ55を逆転駆動させるとともに、排出装置80の開閉板82を開いて遊技メダルを装置外に排出するように形成されているが、これらの制御の詳細は後述する。
次に、上記構成を有する一括投入機構3における遊技メダルの移送過程を、図9及び図10に基づき説明する。
まず、一括投入開口31から遊技メダルを投入すると、図9(A)に示すように、遊技メダルは搬送ベルト53の後方部上面と開閉板82の上面に積み重なるように落下し、メダル貯め部44に貯留される。また、メダル貸出機2に紙幣を投入した場合には、貸し出しメダル払い出し装置23から遊技メダルが払い出され、払い出し通路42を通ってメダル貯め部44に貯留される。次に、一括投入機構3の張り出し部32を手で触れると、タッチセンサが反応して、搬送装置50が作動を開始する。すなわち、駆動モータ55が駆動して、搬送ベルト53が前方に回転開始する。
搬送ベルト53により前方に移送された遊技メダルのうち、搬送ベルト53の上面に乗っている遊技メダルは、図9(B)に示すように、搬送ベルト53と逆転ローラ52の下面との間の送出間隙54をすり抜けて、一枚ずつ、メダル排出部47へと移送される。一方、搬送ベルト53の上方に重なっている遊技メダルは、逆転ローラ52と接触することにより、逆転ローラ52に設けられた撹拌溝58に引っかかり、上方後部のメダル戻り部45に蹴り戻される。逆転ローラ52は、ローラ51よりも高速回転しているので、効率よくメダルを蹴り出すことができる。
搬送装置50から送り出された遊技メダルは、メダル排出部47から排出され、ノズル部60の湾曲部62Aに誘導されつつメダル受け口67に入り、メダル移送路65を通ってメダル排出口66から排出される。メダル排出口66はスロットマシン1のメダル投入口10の側方移送通路12と位置あわせされているので、遊技メダルは側方移送通路12を通って、上部投入開口11に投入される。
続いて、上記構成を有するメダル貸出機2の、メダル送り装置40の作動制御の概略について図11のフローに基づき説明する。本実施の形態においては、メダル詰まりが発生したと想定される場合、すなわちタッチセンサがONであるにもかかわらず、メダル検知センサ64が遊技メダルを一定時間以上検出しない場合には、駆動モータ55が逆転・正転を1ターンとして所定回数(具体的にはN回)繰り返した後に逆転駆動して、キャンセル開口49を開くように形成されている。
ここで、メダル送り装置40の作動制御は、特に図示しないメダル送り制御装置が、メダルセンサ64の検知信号及び駆動モータ55のモータ駆動信号に基づいて、搬送装置50及び排出装置80の作動を制御することにより行う。メダル送り制御装置は、メダル送り装置40の内部又はメダル貸出機2の内部に設けられた制御基板であって、一括投入機構3の張り出し部32のタッチセンサ及びメダルセンサ64からの信号を受信して、搬送装置50の駆動モータ55及び排出装置80のソレノイド81を作動可能に形成されているものである。
なお、図中「N」は、予め設定された「1」以上の自然数である。「X」「Y」「Z」はそれぞれ予め設定された少数を含む正数である。そして、「X」及び「Y」の値よりも、「Z」の値が大きく設定されている。このうち、「X」「Y」については、それぞれが異なる数値であってもよいし、同一の数値であってもよい。
ステップ101において、駆動モータ55を正回転させる。すなわち、駆動モータ55の駆動軸を、搬送ベルト53の上面がメダル移送方向に移動する方向(図1における黒矢印の方向)に移動するよう、回転させる。そして、次のステップ102に進む。
ステップ102において、タッチセンサがOFFになったかどうかを判断する。タッチセンサがOFFになった場合には、ステップ105に進む。
前記ステップ102において、タッチセンサがOFFになっていない場合には、次のステップ103に進む。
ステップ103において、メダル検知センサ64がONになっているかどうか、つまりメダル検知センサ64が遊技メダルを検知しているかどうかを判断する。メダル検知センサ64がONの場合には、ステップ101に戻る。すなわち、タッチセンサがONであり(遊技者が張り出し部32に接触したままであり)メダル検知センサ64が遊技メダルを正常に検知している場合には、駆動モータ55が正回転を継続し、搬送ベルト53を移動させ続ける。一方、メダル検知センサ64が遊技メダルを検知していない場合には、ステップ104に進む。
ここで、一定時間が経過したかどうかは、特に図示しないがメダル送り制御装置に設けられた計時手段が、前記ステップ103において最初にメダル検知センサ64が遊技メダルを検知していないと判断したときから時計測を開始するように形成し、そのタイムアップ信号を受信したかどうかにより判断することができる。また、一定時間は、遊技メダルがメダル貯め部44からメダル検知センサ64に移送されるのに必要十分な時間であればよい。そして、一定時間が経過していない場合には、ステップ101に戻る。一方、一定時間が経過した場合には、次のステップ110に進む。
ステップ111において、駆動モータ55をY秒間(例えば0.5秒間)、正転駆動させる。そして、次のステップ112に進む。
ステップ112において、「N=N−1」とする。すなわち、制御装置において、メモリに記憶されているN値から「1」をデクリメントして記憶する。そして次のステップ113に進む。
ステップ113において、N=0かどうかを判断する。N=0でない場合には、ステップ110に戻る。すなわち、予め定められたターン数「N」に達するまで、駆動モータ55の逆転・正転の交互回転が行われ、それにより搬送ベルト53は、メダル移送方向(メダル排出部47方向)と逆方向に僅かに移動したあと再びメダル移送方向に僅かに移動する作動をN回繰り返すこととなる。そして、N=0となった場合には、次のステップ114に進む。
ステップ115において、駆動モータ55をZ秒間(例えば3秒間)、逆転駆動させる。これにより、搬送ベルト53の上面にある遊技メダルや異物は、搬送ベルト53のメダル貯め部44側の端部から下方に落下し、キャンセル開口49を通って排出貯留部90の排出収納部93に収納される。なおこのとき、スライド蓋92を開いていれば、遊技メダル等は一括投入機構3の外部に排出される(図10参照)。そして、次のステップ116に進む。
ステップ117において、ソレノイド81を閉塞作動させる。これにより、可動軸83が下方に移動し、開閉板82が回動してキャンセル開口49が閉塞される。そしてメダル送り装置40の作動制御を終了する。
ところで、投入された遊技メダルを全て移送し終える前に搬送装置50の作動を停止させた場合(タッチセンサから手を離した場合)には、搬送ベルト53の上面やメダル貯め部44に遊技メダルが残留したままとなる。この場合、遊技を終了するなどにより、残留している遊技メダルをスロットマシン1に投入したくない場合には、所定のリセットスイッチを操作する。すると、図10に示すように、排出装置80のソレノイド81が作動して開閉板82を開くとともに、搬送装置50の駆動モータ55が逆転駆動する。これにより、搬送ベルト53の上面にある遊技メダルは後方に移動し、開閉板82が開くことにより、メダル貯め部44の底部に開口するキャンセル開口49から下方に落下する。メダル貯め部44に貯留されていた遊技メダルも、同様にキャンセル開口49から落下する。
本実施の形態によれば、メダル貸出機2から貸し出される遊技メダルをスロットマシン1に手に持って移動させなくても、あるいはスロットマシン1から入賞により払い出されたメダルを、一枚ずつ手でメダル投入口10に投入させなくても、一括投入機構3によりメダル投入口10に投入することができ、遊技を効率的に行うことができる。また、一括投入機構3には、上下動可能な移動調整弁43が設けてあるので、メダル送り装置40内部でのメダル詰まりを起こしにくく、メダル送り装置40から排出するときにメダル詰まりを起こした場合でも、ノズル部60を開くことにより容易に詰まりを解消できる。そして、排出装置80と排出貯留部90を設けてあるので、メダル送り装置40内の残留メダルや異物なども容易に取り出すことができる。さらに、搬送装置の逆転ローラ52には撹拌溝58が形成されていると共に、搬送ベルト52の前方には拡開部410が設けられているので、搬送装置50内部に滞留している遊技メダルを効率よく送り出すことができ、メダル詰まりを防止することができる。
さらに、メダル貯め部44に投入又は払い出された遊技メダルを全て移送し終えた場合でも、逆転・正転の交互作動の後、駆動モータ55が停止することとなる。従って、遊技者は、メダル送り装置40の内部が見えなくても、タッチセンサを触れ続けていて自動的に搬送装置50が作動停止することにより、全ての遊技メダルをスロットマシン1に移送し終えたのを確認することができる。
10 メダル投入口 11 上部投入開口
12 側方移送通路 13 前扉
14 図柄表示窓 15 下皿
16 操作部
2 メダル貸出機
20 外箱 21 紙幣投入口
22 紙幣カウンター 23 貸し出しメダル払い出し装置
3 一括投入機構
30 本体カバー 31 一括投入開口
32 張り出し部
40 メダル送り装置 41 本体ブロック
42 払い出し通路 43 移動調整弁
43A 回動板 43B 支持部
44 メダル貯め部 45 メダル戻り部
46 ピン 47 メダル排出部(排出部)
48 受入開口(投入部) 49 キャンセル開口
50 搬送装置 51 ローラ
52 逆転ローラ(戻し手段) 53 搬送ベルト(移送手段)
54 送出間隙 55 駆動モータ
56 伝達手段 57 メダル挟み防止片
58 撹拌溝 59 押さえ溝
60 ノズル部 61 蓋部
62 取り付け部 63 自己復帰ヒンジ
64 メダル検知センサ 65 メダル移送路
66 メダル排出口 67 メダル受け口
62A 湾曲部
80 排出機構 81 ソレノイド(作動手段)
82 開閉板 83 可動軸
84 固定軸
90 排出貯留部 91 ケース
92 スライド蓋 93 排出収納部
94 自己復帰機構
100 仕切棒
410 拡開部 411 長孔
412 ストッパー 431 突起
Claims (3)
- 一括投入される複数枚の遊技メダルを受け入れ可能な投入部と、遊技メダルを排出する排出部と、前記投入部から投入された遊技メダルを積み重ねた状態で前記排出部に向けて移動可能な移送手段と、前記移送手段の排出部側上方に設けられ、移送手段に積み重なっている遊技メダルを移送方向と逆方向に戻す戻し手段と、前記移送手段を移動させるための駆動手段とを少なくとも備え、遊技メダルを一枚ずつ送り出し可能に形成したメダル送り装置において、
前記投入部の下方であって前記移送手段の反移送方向側に遊技メダルを貯留可能なメダル貯め部を設け、このメダル貯め部の下方には、下側に向かって開口する排出用開口と、作動手段の作動により前記排出用開口を開閉自在に形成された開閉部材とを設け、
前記排出部から排出される遊技メダルを検知可能な検知手段を設け、
前記駆動手段の駆動中に一定時間前記検知手段が遊技メダルを検知しない場合には、前記開閉部材を開くように前記作動手段を作動させて前記排出用開口を開放し、前記移送手段がメダル送り出し時の移動方向と逆方向に移動するように前記駆動手段を駆動させることを特徴とするメダル送り装置。 - 前記駆動手段は、駆動軸が正回転することにより前記移送手段をメダル送り出し方向に移動させるとともに、駆動軸が逆回転することにより前記移送手段をメダル送り出し方向と逆方向に移動させるように形成されており、
駆動手段の駆動中に前記検知手段が遊技メダルを検知しない場合、駆動軸を逆回転させて前記移送手段をメダル送り出し時の移動方向と逆方向に移動させる前に、駆動軸を一瞬間逆回転させた後に一瞬間正回転させる交互駆動を、少なくとも一回以上繰り返すことを特徴とする請求項1記載のメダル送り装置。 - 遊技者に貸し出す遊技メダルを払い出すためのメダル払い出し装置を少なくとも有するメダル貸出機に取り付けられ、前記メダル払い出し装置から払い出されるメダルを、前記メダル貯め部に誘導する払い出し通路を有していることを特徴とする請求項1又は2記載のメダル送り装置。
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