JP2006346290A - 放射線画像撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】断層画像または3次元画像でも画質の低下を抑えて被曝線量の低減、長撮影時間による患者の動きによる画像のボケの低減、長時間撮影による患者の負担低減が可能である。
【解決手段】照射された放射線が被写体3を透過する際のエッジ効果による位相コントラスト放射線画像を得る放射線画像検出器4を備え、放射線画像検出器4は、放射線検出素子が1次元または2次元のイメージセンサであり断層画像または3次元画像を生成する放射線画像撮影装置において、放射線画像検出器4は対向する両面に電極8,11を有し、両面の電極8,11の間に放射線を電荷に変換する放射線変換層7を有し、放射線変換層7がCdTe単結晶またはCdZnTe単結晶からなる。
【選択図】図4

Description

この発明は、放射線画像撮影装置に関するものであり、特に小焦点放射線源を用いて拡大撮影を行って位相コントラスト放射線画像を得て断層画像または3次元画像を生成する放射線画像撮影装置に関するものである。
例えばX線CT装置により、従来の単純X線写真では得られない輪切り画像(断層画像)が得られ、画像診断に画期的な展開が見られた。とくに厚い骨で囲まれた脳の輪切り画像は、交通事故などでの頭部損傷の診断技術を飛躍的に向上せしめた。
X線CT画像の画質向上については、近年においてはシンクロトロン放射光X線から単色X線を取り出し、その単色X線を用いたX線CTの研究が幾つか報告されている。ここでの基本的な重要な技術は、単色X線を用いることにより、位相コントラスト放射線画像が得られることであり、これにより鮮明なX線CT画像を得る試みがなされている(特許文献1)。
また、X線CT装置は、放射線管から放射されたX線が放射口のコリメータによって扇状のX線ビームに絞られるとともに、被検体を中心にして、放射線管とこれに対向して配置された円弧状のコリメータと検出器が回転して、被検体を透過したX線情報を検出器が捉え、その信号をコンピュータで処理して被検体の断層画像を得るものである。この検出器として、近年、半導体単結晶または多結晶を用いた放射線画像検出器が提案されている。その放射線画像検出器は、X線等の放射線が照射されることで電荷(電子‐正孔)を発生する半導体材料からなるX線変換層が用いられ、暗抵抗が高く、X線照射に対してダイナミックレンジが広く、S/Nのよい、良好な光導電特性を示すものである。例えば、Cdte単結晶やCdZnTe単結晶などが提案されている(特許文献2)。
特開2002−159486号公報 特開2002−202377号公報
ところで、照射された放射線が被写体を透過する際のエッジ効果による位相コントラスト放射線画像を得る撮影は、非常に高鮮鋭な画像を得るための撮影方法であるが、小焦点の放射線管を使用するので放射線の出力が通常のCT用の放射線管よりも弱く、現状の小焦点の放射線管を利用する限り位相コントラスト放射線画像を得る撮影では同じ照射線量で撮影するためには撮影時間が長くなる傾向にある。特に、X線CT装置などはもともと撮影時間が長く、さらなる長時間撮影は患者の動きによる画像のボケが生じやすく、長時間じっとするという点で患者負担も大きくなってしまう。
一方、小焦点の放射線管を用いて従来と同程度の撮影時間で撮影を行うと、照射線量が少なくなるため、従来の検出器を用いると撮影画像の画質が低減し、診断に支障を来す可能性が生じてしまう。また、位相コントラスト放射線画像を得る撮影は拡大撮影になるので、そもそも検出器への到達放射線量が少なくなり、高感度検出器の必要性が高いのが実情である。
この発明では、断層画像または3次元画像でも画質の低下を抑えて被曝線量の低減、長撮影時間による患者の動きによる画像のボケの低減、長時間撮影による患者の負担低減が可能な放射線画像撮影装置を提供するものである。
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、照射された放射線が被写体を透過する際のエッジ効果による位相コントラスト放射線画像を得る放射線画像検出器を備え、前記放射線画像検出器は、放射線検出素子が1次元または2次元のイメージセンサであり断層画像または3次元画像を生成する放射線画像撮影装置において、前記放射線画像検出器は対向する両面に電極を有し、前記両面の電極の間に放射線を電荷に変換する放射線変換層を有し、前記放射線変換層がCdTe単結晶またはCdZnTe単結晶からなることを特徴とする放射線画像撮影装置である。
この請求項1に記載の発明では、位相コントラスト放射線画像を得て断層画像または3次元画像を生成する際に良好な画像が得られる。また、放射線画像検出器のCdTe単結晶またはCdZnTe単結晶は放射線を直接電荷に変換して画像化する方法なので鮮鋭度の低下が小さく、放射線情報を鮮明にする位相コントラスト効果を忠実に画像化し、非常に鮮明な画像を得ることができる。また、位相コントラスト撮影でグリッドを使用せず、エアギャップ法(被写体と検出器の距離を長くとる)で散乱線を除去するので、装置が煩雑、大型になり制御が難しいという問題点がなくなる。またグリッドでの直接X線(1次X線)の吸収により放射線が低減し画像のSNが低下してしまうことがなく、位相コントラスト撮影による断層画像または3次元画像でも、画質の低下を抑えて被曝線量低減、長撮影時間による患者の動きによる画像のボケの低減、長時間撮影による患者の負担低減が可能である。
請求項2に記載の発明は、前記放射線検出素子からの出力信号を読み出す読出回路がCMOSであることを特徴とする請求項1に記載の放射線画像撮影装置である。
この請求項2に記載の発明では、放射線変換層であるCdTe単結晶またはCdZnTe単結による高感度化に加え、読出回路に画素像幅が可能であるCMOSを用いることにより、さらに高感度化、画質向上が可能で、かつ撮影時間も短縮が可能である。また、読取回路の微細化が可能となり高分解能な画像を出力することが可能であり、さらに軽量でコンパクトな構成にすることが可能になる。
請求項3に記載の発明は、前記放射線を照射する放射線管の焦点径をDとし、前記放射線管から前記被写体の中心までの距離をR1とし、前記被写体の中心から前記放射線画像検出器までの距離をR2とするとき、0.25m≦R1≦1.5m、0.25m≦R2≦1.5m、10μm≦D≦300μmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射線画像撮影装置である。
この請求項3に記載の発明では、放射線管の焦点径を、放射線管から前記被写体の中心までの距離、被写体の中心から放射線画像検出器までの距離を規定することで、位相コントラスト放射線画像を得ることができ断層画像または3次元画像を生成する際に良好な画像が得られる。
以下、この発明の放射線画像撮影装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明するが、この発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
この発明の放射線画像撮影装置として位相コントラスト放射線画像が得られるX線CT装置に適用した実施の形態を詳細に説明する。
[位相コントラスト放射線画像]
まず、位相コントラストについて説明を行う。図1で模式的に示すように、放射線としてのX線は電磁波の一種であり、波の性質をもっている。以下、放射線をX線ともいい、X線が好ましい態様である。
可視光線と同様に、X線が屈折率の異なる物体である被写体3を透過すると、その界面で屈折を起こす。屈折率の異なる界面部分の放射線画像検出器4上のX線透過画像では、X線の屈折によってX線強度が低下する部分と、そしてその屈折したX線が空間を直進してきたX線と重なりあってX線強度が上昇する部分とが生ずる。すなわちここで得られる陰画画像では、屈折率の異なる界面を境にしてX線強度が低下する部分が白く抜け、X線強度が上昇する部分がより黒くなる結果、いわゆるエッジ強調画像が得られる。これは位相コントラストと呼ばれる現象である。X線の波長は非常に短く、その屈折率は小さいので、従来の一般に行われているX線画像撮影ではこの位相コントラストは見過ごされてきた。
従来のX線画像では位相コントラストによる画像(位相コントラスト放射線画像)は十分に活用されておらず、むしろX線の吸収差による吸収コントラストのみのX線画像(吸収コントラスト放射線画像)が用いられていた。
この発明においては、この位相コントラストによって鮮鋭性のよい高画質のX線CT画像を撮影するX線CT装置を提供するものである。ここで位相コントラスト放射線画像は、筑波市の高エネルギー研究所や兵庫県のSPring−8などのようなシンクロトロンX線ビームを用いる方法がよく知られている。シンクロトロンは設備が大き過ぎて一般の医療施設で広く使用するこができないことは自明である。また、特表平11−502620号公報記載の方法には、X線焦点サイズが非常に小さく、さらに点焦点とみなせるような距離だけX線源とフィルムを離して撮影することで、位相コントラスト放射線画像を撮影することが報告されている。しかし、この方法ではX線が微弱になりすぎて人体のX線像撮影は不可能である。
X線位相コントラスト放射線画像を得るには、原理的に図2に示すように、被写体3から放射線画像検出器4までの距離R2は一定の距離を離さなければならない。また、X線CTに用いる放射線管1は、一定のX線強度を得るために、放射線管の焦点径は微小焦点ではなく、50μm以上の値を取らざるを得ない。ここで、焦点径とは、放射線管からX線が放射される窓口の大きさで、一般に正方形をしており、その一辺の長さを言う。このような場合、この焦点径による幾何学的不鋭であるボケが生ずることとなる。ボケの大きさBは、B=a×(R2/R1)で現わせる。シンクロトロンから得られる放射光X線は平行線に近いため、すなわち焦点が無限遠である(R1→∞)と等価であって、ボケの大きさBは0となり、このようなボケの問題はない。また、マイクロフォーカスX線源を用いるときはa→0であり、自動的にB→0であって、この場合もボケによる影響を考慮する必要はない。
ここでX線CTの撮影では、図3に示すように、被験者(被写体3)を中心に放射線管1と放射線画像検出器4が配置され、そして放射線管1と放射線画像検出器4が同期して被験者(被写体3)の回りを回転して画像が撮影される。効果的に位相コントラスト放射線画像を得るには、放射線管の焦点径及び回転半径長が一定領域でなければならない。
X線CTは上述のように放射線管1と放射線画像検出器4とが同時に被験者(被写体3)の回りを回転する。この場合、回転半径はおのずから制限される。すなわち、被験者(被写体3)にぶつからない最も小さい半径は0.5m程度である。逆に回転半径が大きくなるとX線CT装置自体が大きくなり、最も大きい半径は2m程度である。
なお、ここで言う放射線管の焦点径はJISZ4702に定められるようにピンホールカメラあるいはテストチャートを用いて測定することができる。この実施の形態例では、放射線管からコーンビームX線を照射し、これを平面状の放射線画像検出器で検出することで、撮影時間が短く、かつ、位相コントラストによって高画質のX線CT画像が得られるようになる。
また、位相コントラスト放射線画像を得るには、放射線を照射する放射線管の焦点径をDとし、放射線管から前記被写体の中心までの距離をR1とし、被写体の中心から放射線画像検出器までの距離をR2とするとき、0.25m≦R1≦1.5m、0.25m≦R2≦1.5m、10μm≦D≦300μmであることが好ましく、位相コントラスト放射線画像を得て断層画像または3次元画像を生成する際に良好な画像が得られる。
さらに、0.5m≦R1≦1mが好ましい。R1は長い方が位相コントラスト効果が大きくて、画像が鮮明になる(上記のシンクロトロンのような焦点径の幾何学的不鋭が小さくなる)。一方、R1が長すぎなると装置が大きくなり使い勝手が悪くなる。また、0.5m≦R2≦1mが好ましい。X線の屈折は被写***置で生じて放射線画像検出器に向けて徐々に大きくなるので、R2が長い方が位相コントラスト効果を大きくでき、画像が鮮明になる。一方、R2が長すぎると装置が大きくなり使い勝手が悪くなり、また焦点径Dによる幾何学的不鋭が大きくなり画像がぼけてしまう。また、50μm≦D≦200μm、さらに70μm≦D≦120μmであることが好ましい。焦点径Dが大きい方がX線出力が大きくなるが(単位時間の照射X線量が多くなるが)、大きすぎると幾何学的不鋭による画像がぼけてしまう。一方焦点径Dが小さい方が幾何学的不鋭が小さく画像が鮮明になるが、小さすぎるとX線出力が小さく実用的なX線撮影ができなくなる。それぞれの0.5m≦R1≦1m、0.5m≦R2≦1m、50μm≦D≦200μm、さらに70μm≦D≦120μmは、装置や撮影に応じて任意に選択して設定することができる。
[放射線画像検出器]
(放射線検出素子)
放射線画像検出器4は、放射線検出素子が1次元または2次元のイメージセンサであり、この実施の形態を、図4に示す。図4は直接変換型X線イメージセンサの原理図である。イメージセンサの基本構成は、X線を電荷に変換する放射線変換層7、放射線変換層7からの電気信号を電荷として蓄積する蓄積容量(コンデンサ)12、および蓄積容量12の電荷蓄積・電圧の出力信号を読み出す読出回路13、放射線変換層7にバイアス電圧Vを印加するためのバイアス電極8とピクセル電極11からなる。バイアス電極8が正電位、ピクセル電極11が負電位となるようにバイアス電圧Vが印加される。なお、印加する電位の正負は、放射線変換層7の材料によって変わる。
ピクセル電極11、放射線変換層7、バイアス電極8が積層され、この一次元または二次元に配列されたアレイのピクセル電極11側のほぼ全面を覆うように、蓄積容量12および読出回路13が積層されている。X線の中で、人体等の被検体で吸収されず透過したX線が放射線変換層7に入射する。直接変換方式では、放射線変換層7内に入射したX線量に応じた電荷(正孔−電子対)が励起される。
放射線変換層7には全面に形成されたバイアス電極8とセルごとに形成されたピクセル電極11とによりバイアス電圧Vが印加される。発生したキャリヤは、放射線変換層7に印加されているバイアスの極性に従い電子はバイアス電極8へ、正孔はピクセル電極11に移動し、電荷としてアレイ内の蓄積容量(Cs)12に蓄積される。放射線画像検出器4の電極は、信号取り出し側の電極、すなわちピクセル電極11は画素ごとに分離し、反対側(通常X線の入射する方向)の電極、すなわちバイアス電極8は共通電極(一枚の電極)であることが好ましい。
この発明では、放射線変換層7がCdTe単結晶またはCdZnTe単結晶からなり、この構造を、以下に説明する。図5に示すように、放射線検出素子は、放射線変換層7がCdTe或いはCdZnTe半導体基板で構成され、この2つの面に複数のバイアス電極8、ピクセル電極11が形成されている。電極の形成されている部分以外の部分はアルミニウム、窒素、酸素からなる絶縁体皮膜14で覆われており、半導体基板の表面が直接出ていない。
絶縁体皮膜14は、図6に示すように、ピクセル電極11の上に重なっていて、バンプ材料が接触する部分だけ、穴が開けてある構造ならさらに好ましい。バンプ材料がピクセル電極11と絶縁体皮膜14の間から半導体基板の表面にしみ込むのを防ぐことができる。逆に、図7に示すように、ピクセル電極11はその中心で半導体基板の表面と接触しており、周辺部が絶縁体皮膜14の上に重なっているのも好ましい。ピクセル電極11の形状は、円状、長方形、正方形、角が丸くなった長方形などがあり、このような場合、ピクセル電極11は、図8に示すように、行・列に並んでいるのが普通である。
以下に、CdTe放射線検出素子の製造過程の一例を説明する。
図9に示すように、まず、CdTe基板の裏面にバイアス電極8としてInを真空蒸着で形成した(図9(a))。次に、反対側の表面に、フォトレジスト20を塗布し(図9(b))、ピクセル電極パターンが描かれているフォトマスクを通して、フォトレジストを露光し、さらに現像して、フォトレジストのピクセル電極形成部に開口部20aを開けた(図9(c))。これを塩化白金酸水溶液に入れて、無電解メッキ法で白金電極21を形成したあと、さらに蒸着装置で金薄膜22を蒸着した(図9(d))。そのあと、アセトン溶液で洗浄することによって、フォトレジストを洗浄し、CdTe基板の表面にピクセル電極11を形成した(図9(e))。
次にこれを、誘導結合高周波プラズマ支援マグネトロンスパッタ装置で、非晶質酸化窒化アルミニウム薄膜からなる絶縁体皮膜14を形成した(図9(f))。ターゲットにはアルミニウムを用い、酸素10%混合窒素ガスを反応ガスとしてスパッタ装置に導入した。プラズマ発生のためにアルゴンも導入した。成膜圧力は0.1Paであった。100nmの膜厚に成膜後、これを取り出した。この上にフォトレジスト20を再び塗布し(図9(g))、電極開口部パターンのついたマスクで露光後現像して、フォトレジストに電極開口部20bの穴を開けた(図9(h))。さらに、水酸化ナトリウム水溶液で、非晶質酸化窒化アルミニウム薄膜をエッチングして、電極上部の一部を露出させた(図9(i))。その後、フォトレジストをアセトンで溶解洗浄して、放射線検出素子とした(図9(j))。
これを、蓄積容量12および読出回路13を構成する読み出し集積回路とフリップチップボンディングし、放射線画像検出器4を構成した。放射線画像検出器4とX線源の間に物体を置き、X線を照射して画像をコンピュータに写したところ、欠陥の無い良好な画像が得られた。
図10および図11は放射線画像検出器4を構成する単位画像検出器31を示す側面図および正面図である。単位画像検出器31は、放射線検出素子32がピクセル単位で読出回路13に対しフリップチップボンド方式により接続されている。なお、この半導体放射線検出素子32と読出回路13とは図示のように互いに接合されて、例えば縦が115mm、横が45mmの四角形の単位画像検出器31とされる。読出回路13は信号引き出しパッド36を一辺側に有し、放射線検出素子32に対してその信号引き出しパッド36部分がはみ出すように、フリップチップボンド法により直接接合されている。なお、1次元検出器として用いる場合には、単位画像検出器の大きさは25mm×10mm程度の大きさでよい。
そして、この単位画像検出器31の二つが、信号引き出しパッド36側とは反対側の辺で相互に隙間なく衝き合わせられるとともに、衝き合わされた二つの単位画像検出器31を一組として、これらの複数組を、信号引き出しパッド36が設けられていない側面に順次衝き合わせて、図12および図13に示すように四角形の基板37上に並設することで、放射線画像検出器が構成されている。
図12および図13は、縦2枚、横5枚の計10枚の単位画像検出器31を並べて基板37上にワイヤボンディング接続し、有効視野が230mm×225mmの放射線画像検出器4とした場合を示す。そして、各単位画像検出器31からの信号は基板37を経由して外部の画像構成部および画像表示部へ順次供給される。なお、単位画像検出器31の衝き合わせ数や、複数の単位画像検出器31からなる放射線画像検出器4の組付け数を増減することで、任意の大きさの放射線画像検出器4を構成できる。
放射線画像検出器4は、エリアセンサでもラインセンサでもよい。エリアセンサの方が同時間内に画像情報を多くとれ、このとれる情報量が同じならば短時間(照射線量小)に撮影を行うことができる。一方、ラインセンサは装置をコンパクトにでき、しかも1次元方向に長い検出器を作製可能なので、全体の撮像面積を大きくとることが可能である。
放射線画像検出器4の画素サイズは、50μm以上200μm以下、さらに80μm以上160μm以下が好ましく、画素サイズが小さくなるとフィルファクターが小さくなり画像のSNが悪くなる。一方、画素サイズが大きすぎると情報量が少なくかつなめらかさにかける画像になるので診断画像としての支障をきたす。放射線画像検出器4の大きさ、すなわち撮像サイズは、10×10cm以上が好ましく、20cm×20cm以上が望ましい。ある程度の大きさがないと、診断に支障をきたす。現在の利用から45cm×45cm程度でよく、30cm×30cm程度あれば診断には十分である。
(読出回路)
次に、読み出し集積回路の好適な実施形態について詳細に説明する。図14は読み出し集積回路の読出回路13をCMOSで構成した構成図である。読出回路13は、CMOS130がマトリックス状に形成された電極110(n1列のCMOS130で構成されるCMOSアレイ131がn2行配列されている。)及び各CMOSアレイ131に対応するA/D変換器121がn2行配列された信号処理部120を備えている。
前記電極110は、前記放射線検出素子32の各素子の各画素と1対1にボンディング接続され、各画素の信号として読み取られる。
各A/D変換器121は、増幅部13及びA/D変換部14により構成されており、CMOS130の出力を増幅させた上12〜16ビット(4096〜65536階調)のデジタルデータに変換し、読み出された電荷情報はディジタル画像信号に変換されて順次出力される。
この発明では、出力信号を読み出す読出回路13がCMOS(complementary metal-oxide semiconductor:相補型金属酸化膜半導体)であることが好ましく、このCMOSにより画素増幅が可能であり(E.Oba,K.Mabuchi, Y.Iida. N.Nakamura,and H.Mimura:A 1/4 Inch 330 K Square Pixel Progressive Scan CMOS Active Pixel Image Sensor, ISSCC Dig. of Tech. Papers, pp. 180-181 (1997) J.E.D Fuwitz, P.B.Denyer, D.J. Baxter and G. Townsend :An 800k-Pixel Color CMOS For Consumer Still Camera, SPIE Vol.3019,pp. 115-124(1997)参照)、それによりさらに高感度化、画質向上が可能であり、かつ撮影時間の短縮が可能である。また、放射線画像検出器4のCdTe単結晶またはCdZnTe単結晶に加え、CMOSの増幅で、さらなる高感度検出器が得られる。また、読取回路の微細化が可能となり高分解能な画像を出力することが可能で、さらに軽量でコンパクトな構成にすることが可能になる。
[撮影装置の形態]
この放射線画像撮影装置は、CT専用装置でもよく、またCアームによる撮影装置でもよい。図15はCアームによる撮影装置の構成例を示す図である。
放射線画像撮影装置は、検出器上下動駆動部301、検出器前後左右動駆動部302、放射線画像検出器4、Cアーム前後動上下動駆動部311、Cアーム回転駆動部339、アーム315、Cアームスライド回転駆動部316、本体317、X線絞り部324、Cアーム325、放射線管1などを有している。
検出器上下動駆動部301は、検出器前後左右動駆動部302、検出器306全体を上下動させる。検出器上下動駆動部301に伸縮可能な機構を設けた複数の太さの異なる筒を使用することで、放射線画像検出器4をコンパクトに上下動させることができる。
検出器前後左右動駆動部302により、放射線画像検出器4が保持され、放射線画像検出器4をX線束の中心と直交する面内において自由に移動させることが可能である。Cアーム325の両端には、検出器上下動機構301と放射線管1が固定されている。Cアーム325のスライド回転により、回転中心を関心診断領域に一致させたまま、X線の照射角度を自由に調節できる。このCアームによる撮影装置は、断層撮影のほかに単純X線撮影も可能であるので好ましく、CT装置と一般X線撮影装置間を移動して撮影する必要がなくなる。
(3次元画の生成)
前記実施の形態は、X線CTの撮影により断層画像を生成する放射線画像撮影装置について説明したが、以下3次元画像を生成する放射線画像撮影装置について説明する。X線CTの撮影では、放射線管1と放射線画像検出器4は、被写体の周りを1回転(360度)するCT方式としても良いし、360度以下の回転でトモシンセシスとして画像を再構成しても良い。情報量としてはCT方式が多く、診断上有用と考えられるが、装置をコンパクトにすることと撮影時間を短くできることではトモシンセシス方式が便利である。
このトモシンセシス方式を適用したトモシンセシス・システムを図16に示す。図16は、被検体202の3次元画像を形成するために使用されるトモシンセシス・システム201の正面像を模式的に表している。図17はこのシステム201の側面像を、また、図18はシステム201の上面像を表している。
システム201はX線源211を含んでいる。X線源211はハウジング内部に配置した放射線管を備えることが好ましい。図16に示すX線源211は1つの面内の円弧状経路に沿って回転することができる。X線源211が回転軸212の周りで円弧状経路204に沿って回転するのに加えて、X線源211は、半径方向205に移動すること、及び方向206で回転面から出るように移動することもできる。回転軸212は放射線検出器4の上側で様々な高さとすることができるが、放射線検出器4の表面の高さに近いことが好ましい。このX線源は、セクタ内の複数の位置から(すなわち、セクタ内の経路に沿った全部ではないが幾つかの位置から)X線ビーム203を被検体202に照射する。
放射線画像検出器4は被検体202を透過したX線203を検出するようにX線源211を基準として位置決めしている。システム201はさらに、セクタ内のX線源211のスキャンから放射線画像検出器4によって検出したX線203に基づいて撮像対象の画像を作成する。
[画像の出力形態]
得られた画像はCRTや液晶画像表示装置上に表示される。さらに、銀塩フィルムや昇華型やインクジェットプリンターなどでハードコピー画像として描かれて、それをシヤウカステン上で観察される。この画像はモノクロ画像表示でも疑似カラーを用いたカラー画像でも差し支えない。
また、得られた画像信号は一時的もしくは永久保存を目的として画像保存することができる。このとき、光磁気ディスクやDVDなどを用いることができる。また回線を用いて画像信号を離れた場所に送信して、その場所で画像表示されて画像診断が行われることは好ましい態様である。
なお、この発明は位相コントラストを用いて鮮鋭な画像を得ることができるため、脳内の細かい血管を撮影対象にする場合にも適している。この場合、造影剤が従来よりも少なくて済むため、断層撮影の際の被写体への安全性が高まるといった副次的な効果も得られる。
また、この発明の装置から得られた画像データから、断層画像、3次元画像、透過画像を再生成することができる。再生成した画像は、モニター、プリンターに出力することができるが、3次元表示や多数の画像を効率よく切り替えられる点などから、モニターで出力することが好ましい。さらに、静止画像でも利用できる。
このように、この発明では、位相コントラスト放射線画像を得て断層画像または3次元画像を生成する際に良好な画像が得られる。また、放射線画像検出器4のCdTe単結晶またはCdZnTe単結晶は放射線を直接電荷に変換して画像化する方法なので鮮鋭度の低下が小さく、放射線情報を鮮明にする位相コントラスト効果を忠実に画像化し、非常に鮮明な画像を得ることができる。また、位相コントラスト撮影でグリッドを使用せず、エアギャップ法(被写体と検出器の距離を長くとる)で散乱線を除去するので、装置が煩雑、大型になり制御が難しいという問題点がなくなる。またグリッドでの直接X線(1次X線)の吸収により放射線が低減し画像のSNが低下してしまうことがなく、位相コントラスト撮影による断層画像または3次元画像でも、画質の低下を抑えて被曝線量低減、長撮影時間による患者の動きによる画像のボケの低減、長時間撮影による患者の負担低減が可能である。
この発明は、特に小焦点放射線源を用いて拡大撮影を行って位相コントラスト放射線画像を得て断層画像または3次元画像を生成する放射線画像撮影装置に適用でき、断層画像または3次元画像でも画質の低下を抑えて被曝線量の低減、長撮影時間による患者の動きによる画像のボケの低減、長時間撮影による患者の負担低減が可能である。
位相コントラストX線CT装置の構成を示す構成図である。 位相コントラスト放射線画像撮影装置の原理説明のための説明図である。 位相コントラスト放射線画像撮影装置の原理説明のための説明図である。 直接変換型X線イメージセンサーの原理構成図である。 実施の一形態に係る半導体放射線検出素子の全体斜視図である。 電極の上に絶縁体皮膜が重なった状態を示す要部断面図である。 電極の周辺部が絶縁体皮膜の上に重なっている状態を示す要部断面図である。 ピクセル電極の配列例を示す平面図である。 X線画像装置用CdTe放射線検出素子の製造過程を示す図である。 実施の一形態による放射線画像検出装置の単位画像検出器を示す側面図である。 図10に示す単位画像検出器の正面図である。 放射線画像検出器を示す正面図である。 図12に示す放射線画像検出器の側面図である。 読出回路の回路図である。 移動型X線画像撮影装置の側面図である。 実施形態に従ったシステムの正面像の模式図である。 システムの側面像の模式図である。 システムの上面像の模式図である。
符号の説明
3 被写体
4 放射線画像検出器
7 放射線変換層
8 バイアス電極
11 ピクセル電極

Claims (3)

  1. 照射された放射線が被写体を透過する際のエッジ効果による位相コントラスト放射線画像を得る放射線画像検出器を備え、
    前記放射線画像検出器は、放射線検出素子が1次元または2次元のイメージセンサであり断層画像または3次元画像を生成する放射線画像撮影装置において、
    前記放射線画像検出器は対向する両面に電極を有し、
    前記両面の電極の間に放射線を電荷に変換する放射線変換層を有し、
    前記放射線変換層がCdTe単結晶またはCdZnTe単結晶からなることを特徴とする放射線画像撮影装置。
  2. 前記放射線検出素子からの出力信号を読み出す読出回路がCMOSであることを特徴とする請求項1に記載の放射線画像撮影装置。
  3. 前記放射線を照射する放射線管の焦点径をDとし、
    前記放射線管から前記被写体の中心までの距離をR1とし、
    前記被写体の中心から前記放射線画像検出器までの距離をR2とするとき、
    0.25m≦R1≦1.5m、0.25m≦R2≦1.5m、10μm≦D≦300μmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射線画像撮影装置。



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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008156223A1 (ja) * 2007-06-21 2008-12-24 Tokyo University Of Science Educational Foundation Administrative Organization トモシンセシス画像取得方法及びトモシンセシス装置
JP2013513414A (ja) * 2009-12-10 2013-04-22 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 移動可能x線検出器要素を有する位相コントラスト画像化装置及び方法
US8487266B2 (en) 2010-01-14 2013-07-16 Canon Kabushiki Kaisha X-ray detector and method for manufacturing the same
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