JP2006346161A - 超音波診断装置 - Google Patents

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豊 清水
Kazuya Koyabu
一弥 小薮
Masaaki Shibata
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Abstract

【課題】超音波条件の設定に応じてスキャン方式を最適化する。
【解決手段】受信回路13は、超音波振動子11と同数の増幅器31および遅延回路32よりなる受信チャンネルと、各受信チャンネルを経た信号を加算する加算器33と、超音波振動子11からの出力を切り換えて受信チャンネルに入力するマルチプレクサ34とを備え、ユーザインターフェイス19を介して浅い受信フォーカスが設定されたとき、制御回路18がマルチプレクサ34を制御して受信チャンネルの数の半分以下の数の超音波振動子11からの受信信号の各々を異なる2つの受信チャンネルにそれぞれ送り、2つの異なる遅延時間の組み合わせで遅延された信号の加算信号が加算器33から生じるようにするとともに、深い受信フォーカスが設定されたときには、各超音波振動子11からの受信信号がそれぞれ一つの受信チャンネルに入力されるようマルチプレクサ34を制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は、超音波を被検体内に入射しその反射波を受信して被検体内のデータを得る超音波診断装置に関し、特に超音波振動子アレイよりなる超音波プローブを備え電子走査方式で超音波ビーム形成を制御する超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、患者である人間の身体などの被検体中に超音波を送信し、その内部で反射して戻ってくる超音波を受信し、被検体内部の音響反射係数や血流などの動きのある物体によるドプラシフトなどに関するデータを得るものである。電子走査方式の超音波診断装置では、超音波を送受する超音波プローブは、圧電素子などの超音波振動子を短冊状にして多数並べた振動子アレイからなり、このプローブの振動子アレイ部分を被検体表面に密着させて超音波の送受を行う。そして、各超音波振動子に与える超音波周波数のパルスの遅延時間を制御することにより音響媒体(被検体)中で各振動子からの超音波を合成した合成送信超音波ビームを形成する。受信についても、各振動子からの受信信号に対して制御された遅延時間を与えて加算することにより超音波ビームを合成する。
図3を参照しながら説明すると、超音波振動子11が多数並べられてアレイを構成しており、このアレイ中の超音波振動子11の各々には送信回路12と受信回路13がそれぞれ接続される。送信回路12には、超音波周波数のパルスを発生するパルス発生器21が備えられ、このパルスが遅延回路22および駆動回路23よりなる駆動チャンネルの各々に送られる。駆動チャンネルは振動子11ごとに設けられており、遅延回路22で遅延させられたパルスが駆動回路23に送られ、駆動回路23によって超音波振動子11の各々がパルス駆動される。
各駆動チャンネルの遅延回路22における遅延時間が制御されることにより、各振動子11からそれぞれ異なるタイミングで超音波がパルス状に発射させられる。発射させられたこれらの超音波は伝播媒体(被検体)中で合成されるが、各振動子11に与えるパルスが遅延させられ駆動パルスのタイミングが制御されているので、その遅延時間制御により合成超音波のフォーカスを距離方向および方位方向において定めることができる。
被検体内に入射した超音波は被検体内で反射し、各超音波振動子11に戻って来てこれに入射し、各振動子11から受信信号が生じる。この各振動子11からの受信信号は、受信回路13において、増幅器31および遅延回路32からなる受信チャンネルをそれぞれ経た後、加算器33で加算される。この受信回路13においても、遅延回路32の遅延時間は各々コントロールされており、これによって受信超音波に関して距離方向および方位方向のフォーカス制御ができる。
ところで、たとえば下記の特許文献1などに記されているように、一つの送信超音波ビームに対して、両脇で隣接する2つの受信超音波ビームを同時形成することによって、2方向同時受信(パラレルスキャン)を行い、フレームレートを上げる技術が知られている。これは各振動子から得られる同じ受信信号を違う遅延時間の組み合わせで遅延させて加算することによって同時に2つの受信超音波ビームを形成するものである。すなわち、受信回路13のみを示す図4を参照しながら説明すると、各振動子11からの受信信号を増幅・遅延・加算する回路を2系統設け、一方の系統では振動子11の各々の受信信号を増幅器31aおよび遅延回路32aからなる各チャンネルのそれぞれに通して加算器33aに入力し、他方の系統では振動子11の各々の受信信号を増幅器31bおよび遅延回路32bからなる各チャンネルにそれぞれ通して加算器33bに入力する。このようにアレイ中の多数の振動子11からの受信信号に異なる遅延時間の組み合わせを与えた後それぞれ加算することによって、異なる方位の2つの受信超音波ビームを形成することができる。1回の受信で2方向の受信超音波ビームが得られるため、画像を再構成するのに必要な数の受信超音波ビームを得るのに半分の時間で済み、フレームレートを上げることができる。
特開平10−328185号公報
一方、超音波振動子アレイの各々の振動子からの受信信号の遅延時間は合成受信超音波ビーム中心について対称となっていることを利用し、その対称な振動子については同一遅延時間を与えればよいことから、それぞれ異なる遅延量を与える受信チャンネルを半分にする技術も知られている。たとえば受信回路13のみを示す図5のように、対称な(同一の)遅延時間を与えればよい振動子11のペアについては、その出力を結合して加算した上で一つの増幅器31と一つの遅延回路32よりなる受信チャンネルに通すようにする。こうして各ペアの加算受信信号に異なる遅延時間を与えた上で加算器33で加算する。この対称性を利用した技術によれば、図5からもわかるとおり、受信チャンネル数を半減できるため、コストの点で有利である。また、同じ受信チャンネル数でより多くの振動子からの受信信号を利用することができるようになるため、多数の振動子からの受信信号を用いてより深い位置まで受信超音波をフォーカスさせることができるようになり、深い場所まで画質の優れた画像を得ることができる。
しかしながら、これらパラレルスキャンの技術と対称性を利用した技術はそれぞれ利点があるものの、図4および図5からもわかるとおり、原理的に両立できず、それらの利点を同時に活用することはできない。
この発明の課題は、上記に鑑み、超音波条件の設定に応じてスキャン方式を最適化することができるように改善した超音波診断装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1記載の超音波診断装置においては、多数の超音波振動子が並べられた振動子アレイと、これら振動子の各々を、それぞれ遅延手段を経た超音波周波数のパルスで駆動する送信手段と、上記の振動子の各々からの受信信号を切り換える信号切換手段、該信号切換手段を経た受信信号の各々を増幅する、上記振動子と同数の増幅手段、該増幅手段を経た受信信号をそれぞれ遅延する、上記振動子と同数の遅延手段および該遅延手段を経た受信信号を加算する信号加算手段を含む受信手段と、該送信手段と受信手段のそれぞれの遅延手段を制御するとともに受信手段の信号切換手段を制御し、上記の各振動子からの受信信号をそれぞれ1系統の増幅手段および遅延手段に通すように切り換える第1の信号切換状態と半数以下の個数の振動子の各々からの受信信号をそれぞれ2系統の増幅手段および遅延手段に通すように切り換える第2の信号切換状態とを選択可能とする制御手段とが備えられることが特徴となっている。
また、請求項2記載の超音波診断装置においては、多数の超音波振動子が並べられた振動子アレイと、これら振動子の各々を、それぞれ遅延手段を経た超音波周波数のパルスで駆動する送信手段と、上記の振動子の各々からの受信信号を切り換える信号切換手段、該信号切換手段を経た受信信号の各々を増幅する、上記振動子の半数の増幅手段、該増幅手段を経た受信信号をそれぞれ遅延する、上記振動子の半数ずつの2組の遅延手段群および該2組の遅延手段群をそれぞれ経た受信信号を各組ごとに加算する2個の信号加算手段を含む受信手段と、該送信手段と受信手段のそれぞれの遅延手段を制御するとともに、受信手段の信号切換手段を制御することによって上記の振動子のうちの半数以下の振動子からの受信信号をそれぞれ1つの増幅手段に入力するように切り換える第1の信号切換状態と受信超音波の中心軸に対して対称な位置となる2つの振動子からの受信信号を結合してそれぞれ1つの増幅手段に入力するように切り換える第2の信号切換状態とを選択可能とする制御手段とが備えられることが特徴となっている。
請求項1記載の超音波診断装置において、受信手段には、振動子の各々からの受信信号を切り換える信号切換手段、該信号切換手段を経た受信信号の各々を増幅する、振動子と同数の増幅手段、該増幅手段を経た受信信号をそれぞれ遅延する、振動子と同数の遅延手段および該遅延手段を経た受信信号を加算する信号加算手段が含まれている。信号切換手段は制御手段によって制御されており、第1の信号切換状態と第2の信号切換状態とが選択可能となっている。
第1の信号切換状態では、各振動子からの受信信号がそれぞれ1系統の増幅手段および遅延手段に通されるように切り換えられている。この場合、振動子と、増幅手段および遅延手段の系統とが1対1に対応しており、通常のスキャン方式となっている。他方、第2の信号切換状態では、半数以下の個数の振動子の各々からの受信信号がそれぞれ2系統の増幅手段および遅延手段に通されるように切り換えられている。これにより2組の遅延手段群を経た受信信号が得られ、これら各組の遅延手段群を経た受信信号を各組ごとにそれぞれ加算した合成信号を得ることによって、その各組の遅延手段群における遅延時間を制御することで、2つの方位の受信超音波ビームを形成することができ、いわゆるパラレルスキャンが可能となるので、フレームレートを上げることができる。
したがって、たとえば、ユーザインターフェイスを介してフォーカスを深い位置に設定する場合などには、制御手段が信号切換手段を第1の信号切換状態として通常どおりのスキャン方式により、すべての超音波振動子からの受信信号を用いて深い位置まで効果的にフォーカスさせることができる。また、ユーザインターフェイスを介して浅い位置にフォーカスを設定する場合には、通常、超音波の送信・受信とも使用する超音波振動子の数は少ないものとなる。そこで、このように超音波振動子数が少なく、総素子数の半分以下の数の振動子を受信に用いる場合には、その使用する各振動子からの受信信号をそれぞれ2系統の増幅手段および遅延手段に通すように、信号切換手段を切り換えることによって、パラレルスキャンを行い、超音波画像のフレームレートを上げることができる。さらには、送信マルチフォーカスにより1枚の超音波画像を撮像する場合などでは、浅い送信フォーカス領域が上記のパラレルスキャン可能な条件を満たしている場合に総数の半数以下の振動子からの受信信号を用いパラレルスキャンを行ってその領域においてフレームレートを向上させ、他方深い送信フォーカス領域ではすべての超音波振動子からの受信信号を用いることで、深い位置までフォーカスさせることができる。このように、1枚の超音波画像撮像についても適用可能である。
請求項2記載の超音波診断装置では、受信手段には、振動子の各々からの受信信号を切り換える信号切換手段、該信号切換手段を経た受信信号の各々を増幅する、上記振動子の半数の増幅手段、該増幅手段を経た受信信号をそれぞれ遅延する、上記振動子の半数ずつの2組の遅延手段群および該2組の遅延手段群をそれぞれ経た受信信号を各組ごとに加算する2個の信号加算手段が含まれている。このように増幅手段は振動子の半数でよいため、製造コストを削減することができる。上記の信号切換手段は制御手段によって制御されており、第1の信号切換状態と第2の信号切換状態とが選択可能となっている。
第1の信号切換状態では、全振動子のうちの半数以下の振動子からの受信信号がそれぞれ1つの増幅手段に入力されるように切り換えられており、この場合、この増幅手段の出力は、2組の遅延手段群に入力される。そこで、これら2組の遅延手段群の両方の組の各遅延手段の遅延時間を制御するとともにそれら両方の組の遅延手段群をそれぞれ経た受信信号を加算する2個の信号加算手段の両方の出力を用いることとすれば、2つの方位の受信超音波ビームを形成することができ、いわゆるパラレルスキャンが可能となるので、フレームレートを上げることができる。
これに対して、第2の信号切換状態では、受信超音波の中心軸に対して対称な位置となる2つの振動子からの受信信号が結合されてそれぞれ1つの増幅手段に入力されるように切り換えられる。この場合増幅手段の出力は2組の遅延手段群に入力されるが、その一方の組の各遅延手段の遅延時間を制御するとともにその組の遅延手段群を経た受信信号を加算する信号加算手段の出力のみを用いることによって、遅延時間の対称性を利用した受信超音波ビーム形成ができることとなって、多数の超音波振動子からの受信信号を用いて、深い位置まで受信超音波のフォーカスを効かすことができる。
したがって、たとえば、ユーザインターフェイスを介してフォーカスを深い位置に設定する場合などには、制御手段が信号切換手段を第2の信号切換状態とし、対称性を利用した遅延時間制御を行うことによって、すべての超音波振動子からの受信信号を用いて深い位置まで効果的にフォーカスさせることができる。また、ユーザインターフェイスを介して浅い位置にフォーカスを設定する場合には、通常、超音波の送信・受信とも使用する超音波振動子の数は少ないものとなる。そこで、このように超音波振動子数が少なく、総素子数の半分以下の数の振動子を受信に用いる場合には、制御手段が信号切換手段を第1の信号切換状態として、その使用する各振動子からの受信信号をそれぞれ1つの増幅手段に入力する。この場合、振動子数は半数以下となっているため、その振動子と増幅手段とは1対1に接続されるが、増幅手段と遅延手段は1対2に接続される。これら両方の組の遅延手段群をそれぞれ経た受信信号の2つの加算信号を両方用いていわゆるパラレルスキャンを行い、超音波画像のフレームレートを上げることができる。さらには、送信マルチフォーカスにより1枚の超音波画像を撮像する場合などでは、浅い送信フォーカス領域が上記のパラレルスキャン可能な条件を満たしている場合に総数の半数以下の振動子からの受信信号を用いパラレルスキャンを行ってその領域においてフレームレートを向上させ、他方深い送信フォーカス領域では対称性を利用した受信超音波合成を行うことで深い位置までフォーカスを向上させることができるというように、1枚の超音波画像撮像についても適用可能である。
つぎに、この発明を実施した超音波診断装置について図面を参照して説明する。
この発明の第1の実施例にかかる超音波診断装置は、図1に示すように、超音波振動子11が多数並べられてアレイを構成しており、この振動子アレイが超音波プローブに収められる。このアレイ中の超音波振動子11の各々には送信回路12と受信回路13がそれぞれ接続される。送信回路12には、超音波周波数のパルスを発生するパルス発生器21が備えられ、このパルスが遅延回路22および駆動回路23よりなる駆動チャンネルの各々に送られる。駆動チャンネルは振動子11ごとに設けられており、遅延回路22で遅延させられたパルスが駆動回路23に送られ、駆動回路23によって超音波振動子11の各々がパルス駆動される。
受信回路13は、マルチプレクサ(信号切換器)34と、増幅器31および遅延回路32からなる多数の受信チャンネルと、加算器33を含む。振動子11から出力される受信信号はマルチプレクサ34で切り換えられた後、増幅器31および遅延回路32からなる多数の受信チャンネルの各々を経て加算器33で加算されることになる。ここで、増幅器31および遅延回路32からなる受信チャンネルの数は、超音波振動子11の数と同数となっている。
加算後の信号は、信号処理回路14に送られて、ゲイン調整処理、直交検波処理、フィルタ処理、Log圧縮処理、ダイナミックレンジ調整処理、エンハンス処理などを受け、その後画像処理回路15へと送られ、たとえば患者身体の特定断面での断層画像であるBモード画像などが形成され、さらに表示回路16を経て画像モニタ装置17に送られ、Bモード画像などが画像モニタ装置17の表示画面に表示されることになる。
制御回路18にはキーボードなどの入力装置を含むユーザインターフェイス19が接続されており、超音波スキャン条件等が入力できるようになっている。制御回路18はその入力された条件に応じて送信回路12および受信回路13の遅延回路22、32の各遅延時間を制御し、さらにマルチプレクサ34を制御して受信信号の切換を行う。また、これらとともに、信号処理回路14、画像処理回路15、表示回路16などを制御する。入力される条件は、超音波周波数、焦点距離、視野深度などである。焦点距離と視野深度は、被検体内での関心領域の位置・大きさなどに応じて定める。超音波周波数は、所望の方位・距離分解能に応じ、高い分解能を得ようとするなら高い周波数を、それほどの分解能が必要ないならば低い周波数を、それぞれ選ぶというようにして設定する。
焦点距離を浅く(短く)設定した場合、通常、F値を一定に保つため、超音波開口長を短くする。つまり、使用する超音波振動子11の数が少なくなるよう制御回路18が制御する。焦点距離を浅くせず、通常の範囲とする場合には、超音波振動子11の全数が用いられるよう制御回路18の制御が行われる。この通常の焦点距離のとき、マルチプレクサ34は、超音波振動子11と、増幅器31および遅延回路32よりなる受信チャンネルとが1対1に接続されるよう制御される。したがって、この場合、遅延回路32の各々の遅延時間制御によって通常の電子スキャンがなされることになる。
上記のとおり、焦点深さによっては、超音波振動子11は、その総数の半分以下の個数しか使用しないことがあり、受信チャンネルの半数は使用されない状態となる。そこで、このように使用する振動子11の数が受信チャンネルの数の半分となったとき、制御回路18はこのことに対応して、使用する振動子11の各々の出力信号がそれぞれ2つの受信チャンネルに送られるようマルチプレクサ34を切り換え制御するとともに、遅延時間の組み合わせごとに加算出力が得られるよう加算器33を制御して図4のような2つの信号受信系が形成されるようにする。つまり、この場合、加算器33は、2組の遅延回路群をそれぞれ経た受信信号を、各々加算してそれぞれの加算出力を得る2つの加算器として動作する。これにより、一方側の遅延時間の組み合わせを経て加算された加算出力と、他方側の遅延時間の組み合わせを経て加算された加算出力とを得ることができるようになって、制御回路18によりそれらの遅延時間群を適切に定めることにより、いわゆる2方向同時受信(パラレルスキャン)を行うことができる。
さらには、使用する超音波振動子11の個数が総数の1/4以下となる場合には、使用する振動子11の各々の出力信号がそれぞれ4つの受信チャンネルに送られるようマルチプレクサ34による信号切換がなされ、かつ加算器33において4組の遅延回路群の各々を経た受信信号の、各群ごとの加算出力が得られるようにし、これによって4方向同時受信ができるようにするなど、2以上の多数方向での同時受信も可能である。
図2はこの発明の第2の実施例にかかる超音波診断装置を示すブロック図である。ここでは、受信回路13は、マルチプレクサ(信号切換器)34と、超音波振動子11の半数の増幅器31からなる増幅器群と、同じく半数の遅延回路32aからなる第1組の遅延回路群と、第1の加算器33aとを備えるとともに、増幅器31からの出力がそれぞれ入力される、同じく半数の遅延回路32bからなる第2組の遅延回路群と、第2の加算器33bとを備える。その他、送信回路12、信号処理回路14、画像処理回路15、表示回路16、画像モニタ装置17、制御回路18、ユーザインターフェイス19などの構成は図1と同様である。
この図2の構成において、半数以下の振動子11からの受信信号しか用いない場合には、それら半数以下の振動子11からの受信信号がそれぞれ1個の増幅器31に入力されるよう、制御回路18によってマルチプレクサ34が切り換えられている(第1の信号切換状態)。各増幅器31の出力信号は、遅延回路32aからなる第1組の遅延回路群と、遅延回路32bからなる第2組の遅延回路群に送られ、これら第1組、第2組の遅延回路群をそれぞれ経た受信信号が、それらの組ごとに加算器33a、33bの各々で加算されて、各組ごとの加算出力が得られる。
この場合、第1、第2組の遅延回路群に属する遅延回路32a、32bの両方について遅延時間制御が行われ、異なる遅延時間の組み合わせによって遅延された受信信号の合成出力が得られるので、いわゆるパラレルスキャンが行われることになる。
また、全数の半数より多い数の振動子11の出力を用いる場合に、それら振動子11の2つずつの出力を結合してそれぞれ1個の増幅器31に送るように、制御回路18の制御により、マルチプレクサ34における信号切換がなされる(第2の信号切換状態)ようにもできる。
そこで、ユーザインターフェイス19を介してフォーカスを浅い位置に設定すると、マルチプレクサ34は第1の信号切換状態となり、パラレルスキャンが行われて、フレームレートが向上する。
また、反対に焦点距離を深く(長く)設定した場合は、マルチプレクサ34は第2の信号切換状態となって、受信合成超音波ビームの中心軸に対称な場所に位置する超音波振動子11のペアについてそれらの出力信号が加算され、それぞれ1つの増幅器31に入力される。この場合、各増幅器31の出力は、遅延回路32aからなる第1組の遅延回路群と、遅延回路32bからなる第2組の遅延回路群に送られ、これら第1組、第2組の遅延回路群をそれぞれ経た受信信号が、それらの組ごとに加算器33a、33bの各々で加算されて、各組ごとの加算出力が得られるが、その一方の組の(たとえば遅延回路32aが属する)遅延回路群の遅延時間のみを制御するとともに、その組の遅延回路郡を経た受信信号を加算する加算器(たとえば加算器33a)の出力のみを用いて信号処理回路14に送る。これにより対称性を利用した遅延時間制御によって深い部分までフォーカスできるため、増幅器31の数を超音波振動子11の総数の半分にまで減らすことができ、製造コストを削減できる。
これら第1、第2の実施例において、ユーザが送信マルチフォーカスを設定した場合、送信合成超音波は広いフォーカス領域を有することになる。そこで、この場合、図1と図2の制御回路18が、浅いフォーカス領域と深いフォーカス領域とに対して異なるスキャン方式となるように制御することができる。浅い送信フォーカス領域が上記のパラレルスキャン可能な条件を満たしていることを制御回路18が判断したとき、図1の構成ではマルチプレクサ34が第2の信号切換状態とされ、図2の構成ではマルチプレクサ34が第1の信号切換状態とされることによってそれぞれパラレルスキャンを行う。他方、深い送信フォーカス領域では、図1の構成ではマルチプレクサ34は第1の信号切換状態とされて通常の電子スキャンが行われ、図2の構成ではマルチプレクサ34は第2の信号切換状態とされて対称性を利用した遅延時間制御が行われて、図1、図2の構成とも、多数の超音波振動子11を用いて受信できるので、深い位置までフォーカスを向上させることができる。
なお、上記の説明はこの発明の一実施例に関するものであって、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、具体的な構成などは種々に変更できることはいうまでもない。
この発明にかかる超音波診断装置によれば、超音波条件の設定に応じてスキャン方式を最適化することができ、フォーカス深度に応じてパラレルスキャンによってフレームレートを向上させたり、少ない数の増幅手段でコスト削減を図りながらも深い位置までフォーカスを向上させることができる。
この発明の第1の実施例にかかる超音波診断装置のブロック図。 この発明の第2の実施例にかかる超音波診断装置のブロック図。 従来例のブロック図。 パラレルスキャンを行う受信回路のブロック図。 対称性を利用した受信超音波ビーム合成を行う受信回路のブロック図。
符号の説明
11…………超音波振動子
12…………送信回路
13…………受信回路
14…………信号処理回路
15…………画像処理回路
16…………表示回路
17…………画像モニター装置
18…………制御回路
19…………ユーザインターフェイス
21…………パルス発生器
22、32、32a、32b……遅延回路
23…………パルス駆動回路
31…………増幅器
33、33a、33b……加算器
34…………マルチプレクサ

Claims (2)

  1. 多数の超音波振動子が並べられた振動子アレイと、これら振動子の各々を、それぞれ遅延手段を経た超音波周波数のパルスで駆動する送信手段と、上記の振動子の各々からの受信信号を切り換える信号切換手段、該信号切換手段を経た受信信号の各々を増幅する、上記振動子と同数の増幅手段、該増幅手段を経た受信信号をそれぞれ遅延する、上記振動子と同数の遅延手段および該遅延手段を経た受信信号を加算する信号加算手段を含む受信手段と、該送信手段と受信手段のそれぞれの遅延手段を制御するとともに受信手段の信号切換手段を制御し、上記の各振動子からの受信信号をそれぞれ1系統の増幅手段および遅延手段に通すように切り換える第1の信号切換状態と半数以下の個数の振動子の各々からの受信信号をそれぞれ2系統の増幅手段および遅延手段に通すように切り換える第2の信号切換状態とを選択可能とする制御手段とを備えることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 多数の超音波振動子が並べられた振動子アレイと、これら振動子の各々を、それぞれ遅延手段を経た超音波周波数のパルスで駆動する送信手段と、上記の振動子の各々からの受信信号を切り換える信号切換手段、該信号切換手段を経た受信信号の各々を増幅する、上記振動子の半数の増幅手段、該増幅手段を経た受信信号をそれぞれ遅延する、上記振動子の半数ずつの2組の遅延手段群および該2組の遅延手段群をそれぞれ経た受信信号を各組ごとに加算する2個の信号加算手段を含む受信手段と、該送信手段と受信手段のそれぞれの遅延手段を制御するとともに、受信手段の信号切換手段を制御することによって上記の振動子のうちの半数以下の振動子からの受信信号をそれぞれ1つの増幅手段に入力するように切り換える第1の信号切換状態と受信超音波の中心軸に対して対称な位置となる2つの振動子からの受信信号を結合してそれぞれ1つの増幅手段に入力するように切り換える第2の信号切換状態とを選択可能とする制御手段とを備えることを特徴とする超音波診断装置。
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