JP2006344851A - 避雷器 - Google Patents
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Abstract
【課題】避雷器としての所要の曲げ強度を確保しつつ、放圧性能にも優れ、かつ製造コストを低減できる避雷器を得る。
【解決手段】酸化亜鉛素子1を囲む弧状断面を有する複数の雨樋状絶縁物2を酸化亜鉛素子1の周囲に配設し酸化亜鉛素子1を囲む共通の筒状構成体TAを形成するとともに、複数の雨樋状絶縁物2を筒状構成体TAの周方向において互いに所定の間隔を保持して設け、かつ、複数の雨樋状絶縁物2の両端部を酸化亜鉛素子1の両端部に設けられた端子部6A,6Bにそれぞれ固定するようにした。
【選択図】図1
【解決手段】酸化亜鉛素子1を囲む弧状断面を有する複数の雨樋状絶縁物2を酸化亜鉛素子1の周囲に配設し酸化亜鉛素子1を囲む共通の筒状構成体TAを形成するとともに、複数の雨樋状絶縁物2を筒状構成体TAの周方向において互いに所定の間隔を保持して設け、かつ、複数の雨樋状絶縁物2の両端部を酸化亜鉛素子1の両端部に設けられた端子部6A,6Bにそれぞれ固定するようにした。
【選択図】図1
Description
この発明は、避雷器、特に、電力系統に接続された電気機器の回路に発生する開閉サージ、雷サージ等の異常電圧から保護する複数の酸化亜鉛素子を積層し、その周囲にシリコーンゴムまたはポリマー等の絶縁材料からなる絶縁部材を外被として被せた避雷器に関する。
酸化亜鉛素子の周囲にシリコーンゴムまたはポリマー等の絶縁材料からなる絶縁部材を外被として被せた避雷器の従来の構造としては大きく分けて2種類ある。酸化亜鉛素子の周囲を絶縁筒で覆ったもの(例えば、特許文献1および特許文献2参照)と酸化亜鉛素子の周囲に板状の絶縁物(例えば、FRP等)を数本配置したもの(例えば、特許文献3参照)の2種類である(以下、前者を絶縁筒方式、後者を絶縁板方式と呼ぶ)。
これらの避雷器に共通するのは、積層された酸化亜鉛素子の周囲に絶縁筒または板状絶縁物を配置し、酸化亜鉛素子の両端末に置かれた電極で絶縁筒または板状絶縁物をネジ等を用いて固定している点であるが、避雷器の放圧機構が根本的に異なる。絶縁筒方式では、絶縁筒外周部に円形、長円形、スリット形状の穴または薄肉部を設け、避雷器内部に万一短絡電流が流れた場合に発生する内部の圧力を速やかに放出させるための機能をそれらの穴部に持たせているのに対し、絶縁板方式では、絶縁板同士を間隔を空けて配置し、その間隙から内部圧力を放出させるようにしている。
これらの避雷器に共通するのは、積層された酸化亜鉛素子の周囲に絶縁筒または板状絶縁物を配置し、酸化亜鉛素子の両端末に置かれた電極で絶縁筒または板状絶縁物をネジ等を用いて固定している点であるが、避雷器の放圧機構が根本的に異なる。絶縁筒方式では、絶縁筒外周部に円形、長円形、スリット形状の穴または薄肉部を設け、避雷器内部に万一短絡電流が流れた場合に発生する内部の圧力を速やかに放出させるための機能をそれらの穴部に持たせているのに対し、絶縁板方式では、絶縁板同士を間隔を空けて配置し、その間隙から内部圧力を放出させるようにしている。
絶縁筒方式の場合、避雷器としての曲げに対する機械的強度が強く、避雷器内部圧力放出時に絶縁筒内面に加わる圧力を絶縁筒外周面に設けた穴部から放出させることにより軽減させ、爆発的な飛散を防ぎ、放圧性能に優れるが、絶縁筒に複雑な形状の加工を加えるため製造コストが高いという短所がある。特に製造コストは絶縁筒の厚みに依存するため、機械的強度あるいは放圧性能を向上させようとするあまり絶縁筒の厚みを増やし過ぎると、絶縁筒自体の製造コストが非常に高くなるという問題がある。
一方、絶縁板方式の場合、製造コストが安い反面、曲げに対する機械的な強度は絶縁筒方式に比べると劣るという短所がある。このため、避雷器の内部圧力が上昇した場合に絶縁板に無理な力が負荷されると、最悪絶縁板が折れたり、絶縁板を固定しているネジと共に絶縁板が吹き飛んだりする可能性がある。これを防止するために絶縁板の厚みを増やすと、結果的に絶縁板の製造コストが上がり、絶縁板を採用する場合の最大のメリットである製造コストの安さが引き出せなくなる。
このように、絶縁筒方式にせよ、絶縁板方式にせよ、機械的強度と製造コストの面で互いにどちらか一方のメリットを有しているが、機械的強度を向上させ、かつ製造コストも安くという条件を同時に満足させることは困難であった。
一方、絶縁板方式の場合、製造コストが安い反面、曲げに対する機械的な強度は絶縁筒方式に比べると劣るという短所がある。このため、避雷器の内部圧力が上昇した場合に絶縁板に無理な力が負荷されると、最悪絶縁板が折れたり、絶縁板を固定しているネジと共に絶縁板が吹き飛んだりする可能性がある。これを防止するために絶縁板の厚みを増やすと、結果的に絶縁板の製造コストが上がり、絶縁板を採用する場合の最大のメリットである製造コストの安さが引き出せなくなる。
このように、絶縁筒方式にせよ、絶縁板方式にせよ、機械的強度と製造コストの面で互いにどちらか一方のメリットを有しているが、機械的強度を向上させ、かつ製造コストも安くという条件を同時に満足させることは困難であった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、避雷器としての所要の曲げ強度を確保しつつ、放圧性能にも優れ、かつ製造コストを低減できる避雷器を得ようとするものである。
この発明に係る避雷器では、非線形素子を囲む弧状断面を有する複数の絶縁部材を前記非線形素子の周囲に配設し前記非線形素子を囲んで設けられる共通の筒状構成体を形成するとともに、前記複数の絶縁部材を前記筒状構成体の周方向において互いに所定の間隔を保持して設け、かつ、前記複数の絶縁部材の両端部を前記非線形素子の両端部に設けられた端子部にそれぞれ固定するようにしたものである。
この発明によれば、避雷器としての所要の曲げ強度を確保しつつ、放圧性能にも優れ、かつ製造コストを低減できる避雷器を得ることができる。
実施の形態1.
この発明による実施の形態1を図1から図6までについて説明する。図1は実施の形態1における避雷器の全体構成を示す縦断面図である。図2は実施の形態1における構成を示す絶縁筒の一部を切り出して作った雨樋状絶縁物の模式図である。図3は実施の形態1に示した雨樋状絶縁物を酸化亜鉛素子の周囲に配置したときの横断面図を示したものである。図4は実施の形態1における構成を示す断面図で、雨樋状絶縁物を電極部で固定する手段を表した横断面図である。図5は実施の形態1における雨樋状絶縁物間の間隙から圧力の上昇したガスが放出される様子を模式的に表した横断面図である。図6は実施の形態1における雨樋状絶縁物の間隔を雨樋状絶縁物の本数に依らず一定とすることを説明した横断面図である。
この発明による実施の形態1を図1から図6までについて説明する。図1は実施の形態1における避雷器の全体構成を示す縦断面図である。図2は実施の形態1における構成を示す絶縁筒の一部を切り出して作った雨樋状絶縁物の模式図である。図3は実施の形態1に示した雨樋状絶縁物を酸化亜鉛素子の周囲に配置したときの横断面図を示したものである。図4は実施の形態1における構成を示す断面図で、雨樋状絶縁物を電極部で固定する手段を表した横断面図である。図5は実施の形態1における雨樋状絶縁物間の間隙から圧力の上昇したガスが放出される様子を模式的に表した横断面図である。図6は実施の形態1における雨樋状絶縁物の間隔を雨樋状絶縁物の本数に依らず一定とすることを説明した横断面図である。
この発明による実施の形態1における避雷器の全体構成を示す図1において、負性非直線抵抗素子としての酸化亜鉛素子1からなる非線形素子は、シリコンゴムまたはポリマー等のモールド材などで構成された耐候性容器WSに収納された形でシリコンゴムまたはポリマー等のモールド材などで被覆(ただし化学的に結合)されている。酸化亜鉛素子1と耐候性容器WSを構成するシリコンゴムまたはポリマー等のモールド材との間には筒状構成体TAを構成する複数の雨樋状絶縁物2が配設されている。
雨樋状絶縁物2の両端部は、それぞれ酸化亜鉛素子1の両端部に設けられた端子部6A,6Bにネジ3で固着される。
雨樋状絶縁物2の両端部は、それぞれ酸化亜鉛素子1の両端部に設けられた端子部6A,6Bにネジ3で固着される。
この発明による実施の形態1における雨樋状絶縁物2からなる絶縁物形状を示す図2において、この雨樋状絶縁物2からなる絶縁物はもともとは2点鎖線による仮想線で示す絶縁筒TSとして製作されたものであり、軸方向に均等分割し、すなわち幅を揃え分割して雨樋状絶縁物2とする。
図3(a)(b)(c)に示すように、分割数は2〜4本とし、使用する酸化亜鉛素子1の直径に応じて使い分ける。例えば、直径の小さな素子を使用する場合は分割数を少なくしたものを、直径の大きな素子を使用する場合は分割数を多くしたものを使用する。
雨樋状絶縁物2の外周部には両方の端部に近いところの2箇所に穴部4が設けられている。この穴部4は雨樋状絶縁物2を固定するために使用される。すなわち、雨樋状絶縁物2を酸化亜鉛素子1の周囲に配置し、酸化亜鉛素子1の両端末に配置した電極部6A,6Bでネジ3を用いて雨樋状絶縁物2を固定する。その様子を図4に示す。
図3(a)(b)(c)に示すように、分割数は2〜4本とし、使用する酸化亜鉛素子1の直径に応じて使い分ける。例えば、直径の小さな素子を使用する場合は分割数を少なくしたものを、直径の大きな素子を使用する場合は分割数を多くしたものを使用する。
雨樋状絶縁物2の外周部には両方の端部に近いところの2箇所に穴部4が設けられている。この穴部4は雨樋状絶縁物2を固定するために使用される。すなわち、雨樋状絶縁物2を酸化亜鉛素子1の周囲に配置し、酸化亜鉛素子1の両端末に配置した電極部6A,6Bでネジ3を用いて雨樋状絶縁物2を固定する。その様子を図4に示す。
雨樋状絶縁物2は酸化亜鉛素子1の周囲に配置される。図5に示す通り、避雷器内部に万一短絡電流が流れた場合に発生する内部の圧力をその空間から速やかに放出させ、酸化亜鉛素子1を含む避雷器内部要素が外部に飛び出したり、爆発的な飛散を起さないようにしている。
図5(a)は雨樋状絶縁物2が4本の場合の内部圧力の放出方向BDを示すものであり、図5(b)は雨樋状絶縁物2が3本の場合を、図5(c)は雨樋状絶縁物2が2本の場合を示すものである。
なお、内部圧力上昇時には雨樋状絶縁物2を外部に押し出そうとする力が加わり、ネジ3に過大な負荷が加わるため、雨樋状絶縁物2の固定を確実にする必要がある。そこで、雨樋状絶縁物2の内径は酸化亜鉛素子1の外径に合わせるようにし、密着度を高める。
図5(a)は雨樋状絶縁物2が4本の場合の内部圧力の放出方向BDを示すものであり、図5(b)は雨樋状絶縁物2が3本の場合を、図5(c)は雨樋状絶縁物2が2本の場合を示すものである。
なお、内部圧力上昇時には雨樋状絶縁物2を外部に押し出そうとする力が加わり、ネジ3に過大な負荷が加わるため、雨樋状絶縁物2の固定を確実にする必要がある。そこで、雨樋状絶縁物2の内径は酸化亜鉛素子1の外径に合わせるようにし、密着度を高める。
また、雨樋状絶縁物2の間隔は任意でよいが、雨樋状絶縁物2の本数を変えることにより期待される放圧機能が異なることのないように、図6に示す通り、雨樋状絶縁物2の間隔Lは使用する雨樋状絶縁物2の本数に依らず一定とする。放圧試験の結果から間隔Lは10mm〜20mm程度とするのが良いことが確認されている。雨樋状絶縁物2の本数を増やした場合には所要の間隔Lが確保できなくなることから、雨樋状絶縁物2の幅を短縮する。
この発明による実施の形態1では、絶縁筒TSから切り出して雨樋状絶縁物2を作り出していることから加工に要するコストは高くなるが、雨樋状絶縁物2の配置に間隔を設け、雨樋状絶縁物2に圧力の上昇したガスを放出させる弱点部を設けなくても良いことから、絶縁筒TSそのものへの加工費がなくなり、相対的に製造コストの低減が可能となる。また、絶縁板と異なり、酸化亜鉛素子1の径に沿って内面が滑らかになっているため、酸化亜鉛素子1との密着性が高まり、酸化亜鉛素1子の両端末にある電極部6A,6Bとの固定も容易で、結果的に絶縁板と比較して曲げに対する機械的強度が高くなる。
この発明による実施の形態1によれば、酸化亜鉛素子1からなる非線形素子を囲む弧状断面を有する雨樋状絶縁物2からなる複数の絶縁部材を前記酸化亜鉛素子1からなる非線形素子の周囲に配設し前記酸化亜鉛素子1からなる非線形素子を囲んで設けられる共通の筒状構成体TAを形成するとともに、前記雨樋状絶縁物2からなる複数の絶縁部材を前記筒状構成体TAの周方向において互いに所定の間隔を保持して設け、かつ、前記雨樋状絶縁物2からなる複数の絶縁部材の両端部を前記酸化亜鉛素子1からなる非線形素子の両端部に設けられた端子部6A,6Bにそれぞれネジ3による固着により固定するようにしたので、避雷器としての所要の曲げ強度を確保しつつ、放圧性能にも優れ、かつ製造コストを低減できる避雷器を得ることができる。
実施の形態2.
この発明による実施の形態2を図7について説明する。図7は実施の形態2における絶縁筒の一部を切り出して作った雨樋状絶縁物の構成を示す模式図である。
この実施の形態2において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1における構成と同一の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
この発明による実施の形態2を図7について説明する。図7は実施の形態2における絶縁筒の一部を切り出して作った雨樋状絶縁物の構成を示す模式図である。
この実施の形態2において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1における構成と同一の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
この発明による実施の形態2における雨樋状絶縁物の構成を示す図7は、図2に示す実施の形態1の発展形の構成を示すものである。実施の形態1の構造に加えて、圧力の上昇した内部ガスをよりスムーズかつ速やかに放出させるために、雨樋状絶縁物2に雨樋状絶縁物2の固定用穴部4とは別に圧力放出用穴部5A,5Bを設けたものである。圧力放出用穴部5A,5Bの加工を容易にし製造コストを低減させるため、圧力放出用穴部5の形状は円形とし、この圧力放出用穴部5A,5Bを絶縁筒TSの中心軸線と平行する軸線AL上に設けられた雨樋状絶縁物2の固定用穴部4と同一軸線上に設ける。
この発明による実施の形態2によれば、実施の形態1における構成において、前記雨樋状絶縁物2からなる複数の絶縁部材の両端部に固定用穴部4を設けるとともに、前記固定用穴部4と同一軸線AL上に圧力放出用穴部5A,5Bを設けたので、避雷器としての所要の曲げ強度を確保しつつ、優れた放圧性能を確保でき、かつ、製造コストを低減できる避雷器を得ることができる。
実施の形態3.
この発明による実施の形態3を図8について説明する。図8は実施の形態3における絶縁筒の一部を切り出して作った雨樋状絶縁物の構成を示す模式図である。
この実施の形態3において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態2における構成と同一の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
この発明による実施の形態3を図8について説明する。図8は実施の形態3における絶縁筒の一部を切り出して作った雨樋状絶縁物の構成を示す模式図である。
この実施の形態3において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態2における構成と同一の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
この発明による実施の形態3における雨樋状絶縁物の構成を示す図8は、図7に示す実施の形態2の変形例を示すものである。
絶縁筒TSからの切り出し本数が少なく、結果的に雨樋状絶縁物2の本数が少ない場合、雨樋状絶縁物2の幅が大きくなるため(雨樋状絶縁物2の間の隙間を一定にするため幅が大きくなる)、雨樋状絶縁物2の固定を強化する必要が生じる可能性がある。そこで、そのような場合には雨樋状絶縁物2の固定用穴部を複数個設ける。図8は例えばその穴を上下3箇所設けて固定用穴部4A,4B,4Cとした例である。固定用穴部4A,4B,4Cの中心は加工の簡便性を考慮し、筒状体TS周方向の同一直線上に等間隔に配置する。なお、この実施の形態の場合には、圧力放出用の穴部5A,5Bを3つある雨樋状絶縁物2の固定用穴部4A,4B,4Cの中央付近に設け、圧力放出用穴部5A,5Bを絶縁筒TSの中心軸線と平行する軸線AL上に設けられた固定用穴部4Bと同一軸線上に設けている。
絶縁筒TSからの切り出し本数が少なく、結果的に雨樋状絶縁物2の本数が少ない場合、雨樋状絶縁物2の幅が大きくなるため(雨樋状絶縁物2の間の隙間を一定にするため幅が大きくなる)、雨樋状絶縁物2の固定を強化する必要が生じる可能性がある。そこで、そのような場合には雨樋状絶縁物2の固定用穴部を複数個設ける。図8は例えばその穴を上下3箇所設けて固定用穴部4A,4B,4Cとした例である。固定用穴部4A,4B,4Cの中心は加工の簡便性を考慮し、筒状体TS周方向の同一直線上に等間隔に配置する。なお、この実施の形態の場合には、圧力放出用の穴部5A,5Bを3つある雨樋状絶縁物2の固定用穴部4A,4B,4Cの中央付近に設け、圧力放出用穴部5A,5Bを絶縁筒TSの中心軸線と平行する軸線AL上に設けられた固定用穴部4Bと同一軸線上に設けている。
この発明による実施の形態3によれば、実施の形態2における構成において、前記雨樋状絶縁物2からなる複数の絶縁部材の両端部に複数の固定用穴部4A,4B,4Cを設けるとともに、前記固定用穴4A,4B,4Cの内の固定用穴4Bと同一軸線AL上に圧力放出用穴部5A,5Bを設けたので、固定部を補強することにより避雷器としての所要の曲げ強度を確実に保持しつつ、放圧性能にも優れ、かつ製造コストを低減できる避雷器を得ることができる。
実施の形態4.
この発明による実施の形態4を図9について説明する。図9は実施の形態4における絶縁筒の一部を切り出して作った雨樋状絶縁物の構成を示す模式図である。
この実施の形態4において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態3における構成と同一の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
この発明による実施の形態4を図9について説明する。図9は実施の形態4における絶縁筒の一部を切り出して作った雨樋状絶縁物の構成を示す模式図である。
この実施の形態4において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態3における構成と同一の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
この発明による実施の形態4における雨樋状絶縁物の構成を示す図9は、図8に示す実施の形態3の変形例を示すものである。
この実施の形態4では、図8に示す実施の形態3における圧力放出用穴部5A,5Bの形状を、円形から、図9に圧力放出用穴部15として示すように長円形(楕円形)に変更したものである。
実施の形態1から実施の形態3までに述べた構造を、積層された酸化亜鉛素子1の周囲をシリコーンゴムまたはポリマー等で被せた避雷器のうち、低い系統電圧に使用されるものに適用する場合には放圧機能強化用穴部5でも良いが、高い系統電圧に使用される避雷器に適用する場合、一般に低い系統電圧に比べ短絡電流が大きくなり、発生する内部圧力が増加するため、圧力放出をスムーズかつ速やかにする必要があり、放出面積を増やすことが望まれる。そのため、円形から長円形にすることで放出面積を増やし、放圧機能を向上させた。
この実施の形態4では、図8に示す実施の形態3における圧力放出用穴部5A,5Bの形状を、円形から、図9に圧力放出用穴部15として示すように長円形(楕円形)に変更したものである。
実施の形態1から実施の形態3までに述べた構造を、積層された酸化亜鉛素子1の周囲をシリコーンゴムまたはポリマー等で被せた避雷器のうち、低い系統電圧に使用されるものに適用する場合には放圧機能強化用穴部5でも良いが、高い系統電圧に使用される避雷器に適用する場合、一般に低い系統電圧に比べ短絡電流が大きくなり、発生する内部圧力が増加するため、圧力放出をスムーズかつ速やかにする必要があり、放出面積を増やすことが望まれる。そのため、円形から長円形にすることで放出面積を増やし、放圧機能を向上させた。
この発明による実施の形態4によれば、実施の形態2または実施の形態3における構成において、前記圧力放出用穴部を図9に示す圧力放出用穴部15のように長円形(楕円形)にしたので、避雷器としての所要の曲げ強度を確保しつつ、放圧性能をより確実に向上でき、かつ、製造コストを低減できる避雷器を得ることができる。
この発明による実施の形態では、次の(1)項から(4)項までに記載した構成が提案されている。
(1)絶縁筒TSを軸方向に複数本切り出して雨樋状絶縁物2を作り、各々の雨樋状絶縁物2について、積層された酸化亜鉛素子1の両端末に置かれた電極部6A,6Bでネジ3を用いて固定できるように端部に近い箇所に穴部4をあけ、所要の放圧性能を確保するため、適当な間隔をあけて雨樋状絶縁物2を配置したことを特徴とする避雷器。
(2)圧力放出機能を向上させるため、雨樋状絶縁物固定用穴部4とは別に、固定用穴部4と同一軸上に圧力放出用穴部5を設けたことを特徴とする避雷器。
(3)雨樋状絶縁物2の固定のため複数の穴を設け、かつ雨樋状絶縁物固定用穴部4とは別に、固定用穴4と同一軸上に圧力放出用穴部5を設けたことを特徴とする避雷器。
(4)放圧機能を大幅に向上させるため、内部上昇圧力を放出させる穴部5を円形ではなく、長円形(楕円形)にしたことを特徴とする避雷器。
(1)絶縁筒TSを軸方向に複数本切り出して雨樋状絶縁物2を作り、各々の雨樋状絶縁物2について、積層された酸化亜鉛素子1の両端末に置かれた電極部6A,6Bでネジ3を用いて固定できるように端部に近い箇所に穴部4をあけ、所要の放圧性能を確保するため、適当な間隔をあけて雨樋状絶縁物2を配置したことを特徴とする避雷器。
(2)圧力放出機能を向上させるため、雨樋状絶縁物固定用穴部4とは別に、固定用穴部4と同一軸上に圧力放出用穴部5を設けたことを特徴とする避雷器。
(3)雨樋状絶縁物2の固定のため複数の穴を設け、かつ雨樋状絶縁物固定用穴部4とは別に、固定用穴4と同一軸上に圧力放出用穴部5を設けたことを特徴とする避雷器。
(4)放圧機能を大幅に向上させるため、内部上昇圧力を放出させる穴部5を円形ではなく、長円形(楕円形)にしたことを特徴とする避雷器。
この発明による実施の形態では、絶縁筒TSを軸方向に複数本(使用する酸化亜鉛素子1の直径に依り2〜4本程度)切り出し、雨樋状絶縁物2を作る。積層された酸化亜鉛素子1の両端末に置かれた電極部6A,6Bで固定できるように、この雨樋状絶縁物2の端部に近い箇所に固定用穴部4をあける。切り出して得られた複数の雨樋状絶縁物2間には適当な間隔を設け、その空間から避雷器内部に万一短絡電流が流れた場合に発生する内部の圧力を速やかに放出させる。なお、雨樋状絶縁物2の固定を確実にするために、雨樋状絶縁物2の内径は酸化亜鉛素子1の外径に合わせ、密着度を高める。所要の放圧性能を確保するため、雨樋状絶縁物1間の間隔Lは雨樋状絶縁物1の本数に依らず一定とする。このため、雨樋状絶縁物1の本数を増やす場合は、雨樋状絶縁物1の幅を縮小することで調整する。
上記とは別の手段として、放圧機能を向上させるため、雨樋状絶縁物2の固定用穴部4とは別に雨樋状絶縁物2の沿面に圧力放出用穴部5A,5Bを設ける。この圧力放出用穴部5は雨樋状絶縁物2の固定用穴部5の傍に、かつ固定用穴部4と同一軸上にあける。なお、雨樋状絶縁物2の本数が少ない場合、雨樋状絶縁物2の幅が大きくなるため、固定を強化させる必要が生じる可能性がある。そこで、雨樋状絶縁物2の固定用穴部を固定用穴部4A,4B,4Cのように複数個設ける。
その他の手段として、上記を組み合わせることもある。すなわち、雨樋状絶縁物2の本数が少ない場合に、雨樋状絶縁物2の固定のため複数の固定用穴部4A,4B,4Cを設け、かつ雨樋状絶縁物2の沿面に圧力放出用穴部5A,5Bを設け放圧機能を向上させる例、放圧機能を大幅に向上させる効果を狙い、内部圧力を放出させる圧力放出用穴部5A,5Bを円形ではなく、図9に示す圧力放出用穴部15のように長円形(楕円形)にする例、等である。
上記とは別の手段として、放圧機能を向上させるため、雨樋状絶縁物2の固定用穴部4とは別に雨樋状絶縁物2の沿面に圧力放出用穴部5A,5Bを設ける。この圧力放出用穴部5は雨樋状絶縁物2の固定用穴部5の傍に、かつ固定用穴部4と同一軸上にあける。なお、雨樋状絶縁物2の本数が少ない場合、雨樋状絶縁物2の幅が大きくなるため、固定を強化させる必要が生じる可能性がある。そこで、雨樋状絶縁物2の固定用穴部を固定用穴部4A,4B,4Cのように複数個設ける。
その他の手段として、上記を組み合わせることもある。すなわち、雨樋状絶縁物2の本数が少ない場合に、雨樋状絶縁物2の固定のため複数の固定用穴部4A,4B,4Cを設け、かつ雨樋状絶縁物2の沿面に圧力放出用穴部5A,5Bを設け放圧機能を向上させる例、放圧機能を大幅に向上させる効果を狙い、内部圧力を放出させる圧力放出用穴部5A,5Bを円形ではなく、図9に示す圧力放出用穴部15のように長円形(楕円形)にする例、等である。
1 酸化亜鉛素子、2 雨樋状絶縁物、3 ネジ、4,4A,4B,4C 固定用穴部、5A,5B 圧力放出用穴部、6A,6B 電極、15 圧力放出用穴部。
Claims (4)
- 非線形素子を囲む弧状断面を有する複数の絶縁部材を前記非線形素子の周囲に配設し前記非線形素子を囲んで設けられる共通の筒状構成体を形成するとともに、前記複数の絶縁部材を前記筒状構成体の周方向において互いに所定の間隔を保持して設け、かつ、前記複数の絶縁部材の両端部を前記非線形素子の両端部に設けられた端子部にそれぞれ固定するようにしたことを特徴とする避雷器。
- 前記複数の絶縁部材の両端部に固定用穴部を設けるとともに、前記固定用穴部と同一軸線上に圧力放出用穴部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の避雷器。
- 前記複数の絶縁部材の両端部に複数の固定用穴部を設けるとともに、前記固定用穴部と同一軸線上に圧力放出用穴部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の避雷器。
- 前記圧力放出用穴部を長円形にしたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の避雷器。
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