JP2006344055A - 画像形成システム、データ処理装置、画像形成方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】 無駄な処理負荷を低減したり、通信回線の無駄なトラフィックを低減することができる画像形成システム、データ処理装置、画像形成方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】 受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う複合機１と、複合機１へ送信するデータの作成に関する各種処理を行うコンピュータ３２とを備え、コンピュータ３２から複合機１へ識別情報を送信し、複合機１は識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成システムにおいて、コンピュータ３２は、送信した識別情報に対する複合機１の形成処理の制限情報を取得し、取得した制限情報に基づいて作成に関する各種処理の制限を行う。
【選択図】 図１

Description

本発明は、データ処理装置から画像形成装置へデータを送信してシートへの画像形成を行う画像形成システム、画像形成方法、画像形成装置へデータを送信するデータ処理装置、及び、コンピュータに画像形成装置へデータを送信させるコンピュータプログラムに関する。

従来より、コンピュータなどのデータ処理装置とプリンタ又は複合機などの画像形成装置とを接続し、データ処理装置で作成した文書データ又は画像データなどを画像形成装置に送信して、文書データ又は画像データに基づく画像をシートに形成することが広く行われている。近年では、印刷が不正に行われることを防止したり、印刷に関する消耗品の管理を行うために、ユーザ認証を行い、認証結果に応じて印刷処理を制限することも行われている（特許文献１参照）。例えばユーザ情報に対応する制限情報を予め画像形成装置に設定しておき、データ処理装置からユーザ情報を受付け、受付けたユーザ情報に対応する制限情報に基づいて、例えば印刷自体を禁止したり、カラー印刷を禁止したり、両面印刷を禁止したり、シートの種類（サイズ、紙質）を制限したりしている。
特開２００２−２５９１００号公報

これにより、カラー印刷及び両面印刷が許可されていないユーザがカラー印刷又は両面印刷を指示して印刷データを画像形成装置へ送信した場合であっても、画像処理装置は印刷を行わない。しかし、印刷を行わない場合であっても、データ処理装置から画像形成装置へ印刷データが送信されているため、通信回線に無駄な負荷がかかるという問題がある。特にカラー印刷を行おうとしている場合は、データサイズが大きく、無駄なトラフィックが生じるという問題がある。また、カラー印刷が許可されていないユーザが、カラー画像の作成を行う場合、データ処理装置に無駄な負荷がかかり、処理効率が低下するという問題がある。

本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、送信した識別情報に対する画像形成装置の形成処理の制限情報を取得し、前記画像形成装置へ送信するデータの作成に関する各種処理を前記取得した制限情報に基づいて制限することにより、データ処理装置又はコンピュータの無駄な処理負荷を低減することができる画像形成システム、データ処理装置、画像形成方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。

また、本発明は、送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を取得し、前記画像形成装置へのデータの送信に関する各種処理を前記取得した制限情報に基づいて制限することにより、通信回線の無駄なトラフィックを低減することができる画像形成システム、データ処理装置、画像形成方法及びコンピュータプログラムを提供することを他の目的とする。

また、本発明は、データ処理装置の起動後に前記制限情報を取得するように構成したことにより、起動してすぐに作成又は送信に関する各種処理の制限を行うことができる画像形成システムを提供することを他の目的とする。

また、本発明は、複数のデータ処理装置から受信したデータに画像処理を行う場合、制限の少ない方から優先的に行うように構成したことにより、使用制限の多いユーザよりも使用制限の少ないユーザの処理を優先的に行うことができる画像形成システムを提供することを他の目的とする。

また、本発明は、画像を形成するシートの種類及び／又はシートに形成する画像の色に関する制限を行うように構成したことにより、データ処理装置の無駄な処理負荷又は通信回線の無駄なトラフィックを低減することができる画像形成システムを提供することを他の目的とする。

また、本発明は、形成する画像の解像度、データサイズ、シート両面への画像形成、１シートに複数の画像を形成する集約処理、画像が形成されたシートの後処理、トナーを節約した画像形成、画像形成のテスト、又は使用可能時間の少なくとも１つに関する制限を行うように構成したことにより、通信回線の無駄なトラフィックを低減することができる画像形成システムを提供することを他の目的とする。

本発明に係る画像形成システムは、受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う画像形成装置と、該画像形成装置へ送信するデータの作成に関する各種処理を行うデータ処理装置とを備え、データ処理装置から画像形成装置へ識別情報を送信し、画像形成装置は識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成システムにおいて、前記データ処理装置は、送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を取得する取得手段と、該取得手段が取得した制限情報に基づいて前記作成に関する各種処理の制限を行う制限手段とを備えることを特徴とする。

本発明に係る画像形成システムは、受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う画像形成装置と、該画像形成装置へのデータの送信に関する各種処理を行うデータ処理装置とを備え、データ処理装置から画像形成装置へ識別情報を送信し、画像形成装置は識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成システムにおいて、前記データ処理装置は、送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を取得する取得手段と、該取得手段が取得した制限情報に基づいて前記送信に関する各種処理の制限を行う制限手段とを備えることを特徴とする。

本発明に係る画像形成システムは、前記取得手段は、前記データ処理装置の起動後に前記制限情報を取得するように構成してあることを特徴とする。

本発明に係る画像形成システムは、前記画像形成装置は、複数のデータ処理装置と接続されており、複数のデータ処理装置から夫々受信したデータに形成処理を行う場合、制限の少ない方から優先的に行うように構成してあることを特徴とする。

本発明に係る画像形成システムは、前記画像形成装置は、画像を形成するシートの種類、及び／又は、シートに形成する画像の色に関する制限を行うように構成してあることを特徴とする。

本発明に係る画像形成システムは、前記画像形成装置は、シートに形成する画像の解像度、データサイズ、シート両面への画像形成、１シートに複数の画像を形成する集約処理、画像が形成されたシートの後処理、トナーを節約した画像形成、画像形成のテスト、又は使用可能時間の少なくとも１つに関する制限を行うように構成してあることを特徴とする。

本発明に係るデータ処理装置は、受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う場合は受信した識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成装置への識別情報の送信及び前記画像形成装置へ送信するデータの作成に関する各種処理を行うデータ処理装置において、送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を取得する取得手段と、該取得手段が取得した制限情報に基づいて前記作成に関する各種処理の制限を行う制限手段とを備えることを特徴とする。

本発明に係るデータ処理装置は、受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う場合は受信した識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成装置への識別情報の送信及びデータの送信に関する各種処理を行うデータ処理装置において、送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を取得する取得手段と、該取得手段が取得した制限情報に基づいて前記送信に関する各種処理の制限を行う制限手段とを備えることを特徴とする。

本発明に係る画像形成方法は、受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う画像形成装置と、該画像形成装置へ送信するデータの作成に関する各種処理を行うデータ処理装置とを用い、データ処理装置から画像形成装置へ識別情報を送信し、画像形成装置は識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成方法において、送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を前記データ処理装置が取得し、取得した制限情報に基づいて前記データ処理装置が前記作成に関する各種処理の制限を行うことを特徴とする。

本発明に係る画像形成方法は、受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う画像形成装置と、該画像形成装置へのデータの送信に関する各種処理を行うデータ処理装置とを用い、データ処理装置から画像形成装置へ識別情報を送信し、画像形成装置は識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成方法において、送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を前記データ処理装置が取得し、取得した制限情報に基づいて前記データ処理装置が前記送信に関する各種処理の制限を行うことを特徴とする。

本発明に係るコンピュータプログラムは、受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う場合は受信した識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成装置への識別情報の送信及び前記画像形成装置へ送信するデータの作成に関する各種処理をコンピュータに行わせるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を取得させる手順と、コンピュータに、取得した制限情報に基づいて前記作成に関する各種処理に対する禁止設定を決定させる手順と、コンピュータに、決定した禁止設定に基づいて前記作成に関する各種処理の一部を禁止させる手順とを含むことを特徴とする。

本発明に係るコンピュータプログラムは、受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う場合は受信した識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成装置への識別情報の送信及びデータの送信に関する各種処理をコンピュータに行わせるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を取得させる手順と、コンピュータに、取得した制限情報に基づいて前記送信に関する各種処理に対する禁止設定を決定させる手順と、コンピュータに、決定した禁止設定に基づいて前記送信に関する各種処理の一部を禁止させる手順とを含むことを特徴とする。

本発明においては、送信した識別情報に対する画像形成装置の形成処理の制限情報を取得し、前記画像形成装置へ送信するデータの作成に関する各種処理を前記取得した制限情報に基づいて制限するため、画像形成装置へ送信しても画像形成が行えないデータの作成に関する処理を禁止し、データ処理装置の無駄な処理負荷を低減することができる。データの作成に関する各種処理は、例えば作成する文書データ又は画像データの原稿サイズの設定受付処理、使用する色数の設定受付処理などを含む。また、作成に関する各種処理の制限は、例えば取得した制限情報に基づいて作成に関する各種処理の禁止設定を決定し、決定した禁止設定に基づいて作成に関する各種処理の一部を禁止することが可能である。

本発明においては、送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を取得し、前記画像形成装置へのデータの送信に関する各種処理を前記取得した制限情報に基づいて制限するため、画像形成装置へ送信しても画像形成が行えないデータの送信に関する処理を禁止し、通信回線の無駄なトラフィックを低減することができる。データの送信に関する各種処理は、例えば画像を形成するシートの種類（サイズ、紙質など）の設定受付処理、使用する色数（カラー、白黒など）の設定受付処理などを含む。また、送信に関する各種処理の制限は、例えば取得した制限情報に基づいて送信に関する各種処理の禁止設定を決定し、決定した禁止設定に基づいて送信に関する各種処理の一部を禁止することが可能である。

本発明においては、データ処理装置の起動後に取得手段が画像形成装置の形成処理の制限情報を取得するため、起動してすぐに前記作成に関する各種処理又は前記送信に関する各種処理の制限を行うことができる。

本発明においては、画像形成装置は、複数のデータ処理装置と接続されており、複数のデータ処理装置から受信したデータに画像処理を行う場合、制限の少ない方から優先的に行うため、使用制限の多いユーザよりも使用制限の少ないユーザの処理を優先的に行うことができる。

本発明においては、画像を形成するシートの種類、及び／又は、シートに形成する画像の色に関する制限に基づいて、前記作成又は送信に関する各種処理の制限を行うため、画像形成装置に送信しても画像形成が実行されない無駄なデータの作成又は送信を防止し、データ処理装置の無駄な処理負荷又は通信回線の無駄なトラフィックを低減することができる。ここで、シートの種類は葉書、Ａ４普通紙、Ｂ５普通紙、ＯＨＰシートなどの紙質又はサイズであり、画像の色はカラー画像、白黒画像、単色画像などである。また、この場合、前記作成又は送信に関する各種処理は、例えば画像を形成する際のシートの種類、及び／又は、シートに形成する画像の色に関する設定受付処理を含み、制限情報に基づいて一部の設定受付を禁止することが可能である。

本発明においては、シートに形成する画像の解像度、データサイズ、シート両面への画像形成、１シートに複数の画像を形成する集約処理、画像が形成されたシートの後処理、トナーを節約した画像形成、画像形成のテスト、使用可能時間の少なくとも１つに関する制限に基づいて、送信に関する各種処理の制限を行うため、画像形成装置に送信しても処理が実行されない無駄なデータの送信を防止し、通信回線の無駄なトラフィックを低減することができる。また、この場合、前記送信に関する各種処理は、例えば画像を形成する際の解像度、両面印刷、集約印刷、後処理、テスト印刷などに関する設定受付処理を含み、制限情報に基づいて一部の設定受付を禁止することが可能である。

本発明によれば、データ処理装置又はコンピュータの無駄な処理負荷を低減することができる。

本発明によれば、通信回線の無駄なトラフィックを低減することができる。

本発明によれば、起動してすぐにデータの作成に関する各種処理又は送信に関する各種処理の制限を行うことができる。

本発明によれば、使用制限の多いユーザよりも使用制限の少ないユーザの処理を優先的に行うことができる。

以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
図１は、本発明に係るデータ処理装置を含む画像形成システムの例を示すブロック図である。画像形成システムは、受信したデータに基づく画像をシートに形成する複合機１及び複合機１へデータを送信するコンピュータ（データ処理装置）３２を少なくとも備える。複合機１は、例えば社内に構築されているＬＡＮ（Local Area Network）などの内部ネットワークＮ１と接続され、内部ネットワークＮ１には、他にコンピュータ３２、サーバ３４、及び他の複合機３６が接続されている。また、内部ネットワークＮ１は、例えば社外に構築されているインターネットなどの外部ネットワークＮ２と接続されている。外部ネットワークＮ２には、コンピュータ３３及びインターネットＦＡＸ機３９などが接続されている。

図２は複合機１の斜視図である。複合機１は、ＣＣＤ（Charge Coupled Device）２ａと原稿センサ２ｂとを有するイメージスキャナなどの画像読み取り部２、入力キーなどの入力部４ａと液晶表示パネルなどの表示部４ｂとを有する操作部４、画像データを記憶するＤＲＡＭ（Dynamic Random Access Memory）などのメモリ６ａとシートに画像を形成する印字部（ＬＳＵ：Laser Scanning Unit）６ｂとデータの暗号化及び復号化を行う暗号／復号処理部６ｃとを有する画像形成部６、内部ネットワークＮ１との通信を行うＬＡＮインタフェイスなどの通信部１０、電話回線網Ｎ３に接続されたＦＡＸモデム１１、画像読み取り部２又は通信部１０から受付けた画像データを記憶するハードディスクドライブ（以下、ハードディスクという）１２、ハードディスク１２に対するデータの読出及び書込を制御するハードディスクコントローラ（以下、ＨＤコントローラという）１８、メモリ６ａに読み出された画像データに画像処理を行う画像処理部１３、制御プログラム及び各種設定などを記憶するフラッシュメモリなどの管理部１４、及び、制御プログラムに従って装置内の上述した各構成部を制御するＣＰＵ（Central Processing Unit）などの制御部８を備える。

複合機１の各構成部は、制御部８によって制御され、例えばタッチパネル又は入力キーなどの入力部４ａから操作指示を受付け、受付けた操作指示に応じた処理を実行したり、複合機１の動作状態に関する情報などを表示部４ｂに表示して、必要な情報を使用者に報知することが可能である。また、管理部１４には、各構成部の動作設定などに関する情報が記憶されており、制御部８は前記情報に基づいて複合機１全体の動作を制御する。本実施の形態では、複合機１は、複写機、プリンタ、ネットワークスキャナ及びファクシミリとして動作することが可能である。

操作部４で複写機能の選択を受付けるなどして、複合機１を複写機として使用する場合、制御部８の制御によって、画像読み取り部２にセットされた原稿を電子的に読み取り、読み取った画像データをメモリ６ａを介してハードディスク１２に記憶し、印字部６ｂの印字タイミングに合わせて、画像データがメモリ６ａを介してハードディスク１２から印字部６ｂへと送られ、シートに画像が形成される。ただし、ハードディスク１２に記憶される画像データは暗号／復号処理部６ｃで暗号化され、ハードディスク１２から読出した画像データ（暗号化されている）は暗号／復号処理部６ｃで復号される。

内部ネットワークＮ１に接続されたコンピュータ３２から送信された画像データを通信部１０で受信するなどして、複合機１をプリンタとして使用する場合、制御部８の制御によって、受信した画像データは、メモリ６ａを介してハードディスク１２に送られ、上述した複写機として使用する場合と同様にして印字部６ｂに送られ、シートに画像が形成される。

操作部４でデータ送信の選択を受付けるなどして、複合機１をネットワークスキャナとして使用する場合、制御部８の制御によって、画像読み取り部２にセットされた原稿を電子的に読み取り、読み取った原稿の画像データをメモリ６ａを介してハードディスク１２に記憶した後、操作部４で受付けた送信先へ通信部１０から送信する。画像データの送信先としては、内部ネットワークＮ１内のコンピュータ３２、外部ネットワークＮ２のパソコン３２、インターネットＦＡＸ機３９などを指定することが可能である。また、送信先にＦＡＸ番号を指定して、ＦＡＸモデム１１から電話回線網Ｎ３を介して外部のＦＡＸ機３８へ画像データを送信することも可能である。

本発明では、管理部１４には各ユーザに対する画像形成の制限が登録された制限設定が記憶されている。図３は制限設定の例を示す概念図である。制限設定は、ユーザを識別するユーザＩＤと、該ユーザＩＤに対応する制限情報とが登録されている。制御部８は、コンピュータ３２から受付けたデータに基づく画像をシートに形成する場合、コンピュータ３２から受付けたユーザＩＤ及び制限設定に基づいて画像形成に対する制限を行う。

制限情報としては、例えば画像を形成するシートの種類（Ａ４、Ｂ５などのサイズ、及び、普通紙、厚紙、ＯＨＰなどの紙質）、シートに形成する画像の色（カラー、白黒、単色など）、シートに形成する画像の解像度、データサイズ、シート両面への画像形成（両面印刷）、１シートに複数の画像を形成する集約印刷、画像が形成されたシートの後処理（仕分け、ステーブル、パンチなど）、トナーを節約した画像形成、画像形成のテスト、使用可能時間などのうち、禁止するものが登録されている。例えば制限情報に両面印刷が登録されているユーザＩＤに対しては、両面印刷を禁止する。

複合機１は、ハードディスク１２を備えているため、複数データの印刷処理を受付けた場合は、処理すべきデータをハードディスク１２に一旦記憶しておき、順番に処理していく。その際、制御部８は、各データの画像形成に対する制限を行うが、制限の少ないデータから優先的に画像形成を行う。これにより、制限の多いユーザよりも制限の少ないユーザのデータから優先的に処理される。

図４はコンピュータの構成例を示すブロック図である。コンピュータ３２は、ＣＰＵ４０と、ＲＡＭ（Random Access Memory）４２と、ハードディスク４４と、内部ネットワークＮ１との通信制御を行う通信部４６と、フレキシブルディスクドライブ又はＣＤ−ＲＯＭ（Compact Disk-Read Only Memory）ドライブ等の外部記憶部４８とを備える。また、コンピュータ３２は、キーボード又はマウス等の入力部５０と、ＣＲＴ（Cathode Ray Tube）ディスプレイ又は液晶ディスプレイなどの表示部５２とを備える。

ＣＰＵ４０は、上述した各部４２〜５２の制御を行う。また、ＣＰＵ４０は、入力部５０又は通信部４６から受付けたプログラム又はデータ、あるいはハードディスク４４又は外部記憶部４８から読み出したプログラム又はデータ等をＲＡＭ４２に記憶し、ＲＡＭ４２に記憶したプログラムの実行又はデータの演算等の各種処理を行い、各種処理結果又は各種処理に用いる一時的なデータをＲＡＭ４２に記憶する。ＲＡＭ４２に記憶した演算結果等のデータは、ＣＰＵ４０により、ハードディスク４４に記憶されたり、表示部５２又は通信部４６から出力される。

ハードディスク４４には、文書データ又は画像データなどの複合機１へ送信して印刷（シートへの画像形成）を行うデータが記憶されている。一般的なコンピュータと同様に、アプリケーションプログラムをＣＰＵ４０に実行させることにより、ユーザは、コンピュータ３２を操作して、文書作成を行ったり、画像編集を行ったり、文書データ又は画像データの印刷を行うことが可能である。また、ＣＰＵ４０の制御によって、起動時にユーザＩＤの入力を入力部５０で受付け、受付けたユーザＩＤを通信部４６から複合機１へ送信することも可能である。

ＣＰＵ４０は、通信部４６を制御して、送信したユーザＩＤ（識別情報）に対する複合機（画像形成装置）１の形成処理の制限情報を、例えば起動後に取得する手段として動作する。制限情報は、複合機１の管理部１４に記憶されている制限設定のうち、コンピュータ３２から送信されたユーザＩＤに対応する部分である。ＣＰＵ４０は、取得した制限情報に基づいて、複合機１へ送信するデータの作成に関する各種処理又は複合機１へのデータの送信に関する各種処理を制限する手段として動作する。例えば、ＣＰＵ４０は、取得した制限情報に基づいて、作成に関する各種処理又は送信に関する各種処理に対する禁止設定を決定し、決定した禁止設定に基づいて作成に関する各種処理又は送信に関する各種処理の一部を禁止する。

ＣＤ−ＲＯＭ等の記録媒体５８に記録されたコンピュータプログラムを外部記憶部４８で読み出してハードディスク４４又はＲＡＭ４２に記憶してＣＰＵ４０に実行させることにより、コンピュータ３２を上述した各部又は各手段として動作させることが可能である。また、ＬＡＮなどに接続された通信部４６で他の装置からコンピュータプログラムを受付けてハードディスク４４又はＲＡＭ４２に記憶することも可能である。なお、本発明に係るコンピュータプログラムは、プリンタドライバに含まれていてもよいし、文書作成／編集又は画像編集などのアプリケーションソフトに含まれていてもよい。

図５はコンピュータ３２による複合機１へのデータの送信に関する各種処理の制限処理の例を示すフローチャートである。ＣＰＵ４０は、例えばＯＳの起動後に通信部４６を制御して、予めインストールされているプリンタドライバに基づいて複合機１と通信を行い、複合機１から制限情報を取得する（Ｓ１０）。例えば、ＣＰＵ４０の制御により、通信部４６から複合機１へ制限情報の要求及びユーザＩＤを送信する。通信部１０で制限情報の要求及びユーザＩＤを受信した複合機１の制御部８は、管理部１４に記憶されている制限設定のうち、前記受信したユーザＩＤに対応する制限情報を通信部１０からコンピュータ３２へ送信する。

制限情報を通信部４６で受信した（制限情報を取得した）コンピュータ３２のＣＰＵ４０は、制限情報に基づいて禁止設定を決定（Ｓ１２）し、ハードディスク４４に記憶する。例えば、プリンタドライバの各種設定のうち、制限情報で制限（禁止）されている処理に対応する設定を禁止設定に登録する。以後、ＣＰＵ４０は、複合機１へデータを送信して印刷を行う場合、決定した禁止設定に基づく禁止処理を行う（Ｓ１４）。例えば、プリンタドライバの各種設定のうち、禁止設定に登録されている設定を選択不可又は実行不可にする。

図６〜図１１は、印刷に関する各種設定画面の例を示す図である。図６は、基本設定画面の例を示す図であり、原稿サイズ（７０ａ）、印刷方向（７０ｂ）、印刷部数（７０ｃ）、給紙トレイ（７０ｄ）、及び用紙種類（７０ｅ）の設定欄が設けられている。例えば原稿サイズ（７０ａ）の設定については、通常はＢ５、Ａ４、Ｂ４、Ａ３の何れかを選択できる場合であっても、現在の使用者のユーザＩＤに対してＢ４及びＡ３の使用が禁止（制限）されている場合は、禁止設定に基づくＣＰＵ４０の制御によってＢ４及びＡ３は選択不可にされる。また、例えば用紙種類（７０ｅ）の設定については、通常は普通紙、厚紙、ＯＨＰシートの何れかを選択できる場合であっても、現在の使用者のユーザＩＤに対して厚紙の使用が禁止されている場合は、禁止設定に基づくＣＰＵ４０の制御によって厚紙は選択不可にされる。

図７は、詳細設定画面の例を示す図であり、カラー／白黒（７２ａ）、時間制限（７２ｃ、７２ｄ）の設定欄、及び、テスト印刷（７２ｂ）の実行ボタンが設けられている。例えばカラー／白黒（７２ａ）の設定については、通常はカラー、白黒、モノクロの何れかを選択できる場合であっても、現在の使用者のユーザＩＤに対してカラー印刷が禁止されている場合は、禁止設定に基づくＣＰＵ４０の制御によってカラーは選択不可にされる。また、例えば時間制限（７２ｃ、７２ｄ）の設定については、現在の使用者のユーザＩＤに対して使用可能時間が制限されている場合は、禁止設定に基づくＣＰＵ４０の制御によって時間制限の解除及び変更は不可にされる。同様に、例えばテスト印刷（７２ｂ）の実行については、現在の使用者のユーザＩＤに対してテスト印刷が禁止されている場合は、禁止設定に基づくＣＰＵ４０の制御によってテスト印刷は実行不可にされる。

図８は、画質設定画面の例を示す図であり、印刷品質（７４ａ）、解像度（７４ｂ）、データサイズ（７４ｃ）の設定欄が設けられている。例えば印刷品質（７４ａ）の設定については、通常は普通、高画質、トナー節約の何れかを選択できる場合であっても、現在の使用者のユーザＩＤに対して普通、高画質の使用が禁止されている場合は、禁止設定に基づくＣＰＵ４０の制御によって普通、高画質は選択不可（トナー節約のみ選択可）にされる。また、例えば解像度（７４ｂ）又はデータサイズ（７４ｃ）の設定については、通常は変更可能であっても、現在の使用者のユーザＩＤに対して変更が禁止されている場合は、禁止設定に基づくＣＰＵ４０の制御によって変更不可にされる。または、現在の使用者のユーザＩＤに対して変更範囲が制限されている場合は、禁止設定に基づくＣＰＵ４０の制御によって変更範囲が制限される。

図９は、両面印刷の設定画面の例を示す図であり、両面印刷（７６ａ、７６ｂ、７６ｃ）の設定欄が設けられている。例えば両面印刷（７６ａ）の設定については、通常は選択可能であっても、現在の使用者のユーザＩＤに対して両面印刷が禁止されている場合は、禁止設定に基づくＣＰＵ４０の制御によって両面印刷（７６ａ、７６ｂ、７６ｃ）は選択不可にされる。

図１０は、集約印刷の設定画面の例を示す図であり、集約印刷（７８ａ、７８ｂ）の設定欄が設けられている。例えば集約印刷（７８ａ）の設定については、通常は選択可能であっても、現在の使用者のユーザＩＤに対して集約印刷が禁止されている場合は、禁止設定に基づくＣＰＵ４０の制御によって集約印刷（７８ａ、７８ｂ）は選択不可にされる。

図１１は、後処理設定画面の例を示す図であり、仕分け（８０ａ、８０ｂ）、ステープル（８０ｃ）、パンチ（８０ｄ、８０ｅ）の設定欄が設けられている。例えば仕分け（８０ａ）の設定については、通常は選択可能であっても、現在の使用者のユーザＩＤに対して仕分けが禁止されている場合は、禁止設定に基づくＣＰＵ４０の制御によって仕分けは選択不可にされる。ステープル（８０ｃ）又はパンチ（８０ｄ）の設定も同様に、現在の使用者のユーザＩＤに対して禁止されている場合は、禁止設定に基づくＣＰＵ４０の制御によって選択不可にされる。

複合機１へ送信するデータをコンピュータ３２で作成する場合においても、上述した複合機１へデータを送信する場合と同様にして、処理を制限することが可能である。例えば文書作成用アプリケーションをＣＰＵ４０が実行している状態で原稿設定を行う場合、図６に示した原稿サイズ（７０ａ）及び原稿方向（７０ｂ）、図７に示したカラー／白黒（７２ａ）などの設定画面が表示されるが、例えば現在の使用者のユーザＩＤに対してＢ４及びＡ３の使用が禁止されている場合は、禁止設定に基づくＣＰＵ４０の制御によってＢ４及びＡ３は選択不可にされたり、例えば現在の使用者のユーザＩＤに対してカラー印刷が禁止されている場合は、禁止設定に基づくＣＰＵ４０の制御によってカラーは選択不可にされる。

以上説明したように、複合機１から取得した制限情報に基づいて、設定受付処理の一部を禁止（制限）することにより、コンピュータ３２から複合機１へ送信したデータが制限によって印刷できないことを防止できる。そのため、印刷できないデータの送信による通信回線の無駄なトラフィックを防止したり、印刷できないデータを作成してコンピュータ３２に無駄な負荷をかけることを防止できる。

ここで、コンピュータ３２に、複合機１のプリンタドライバに加えて、他の複合機３６のプリンタドライバがインストールされている場合、ＣＰＵ４０は、両方の複合機１，３６から夫々制限情報を取得し、夫々の複合機１，３６に対する禁止設定を決定する。コンピュータ３２の使用者は、例えば各複合機の図６〜１１に示した設定画面を確認し、使用する複合機（プリンタ）を選択することが可能である。例えばカラー印刷を行いたい場合は、カラー印刷を選択可能な複合機を選択することが可能である。

本発明に係るデータ処理装置を含む画像形成システムの例を示すブロック図である。 複合機の斜視図である。 制限設定の例を示す概念図である。 コンピュータの構成例を示すブロック図である。 コンピュータによる複合機へのデータの送信に関する各種処理の制限処理の例を示すフローチャートである。 印刷に関する各種設定画面の例を示す図である。 印刷に関する各種設定画面の例を示す図である。 印刷に関する各種設定画面の例を示す図である。 印刷に関する各種設定画面の例を示す図である。 印刷に関する各種設定画面の例を示す図である。 印刷に関する各種設定画面の例を示す図である。

符号の説明

１、３６ 複合機
２ 画像読み取り部
４ 操作部
６ 画像形成部
８ 制御部
１０、４６ 通信部
１１ ＦＡＸモデム
１２、４４ ハードディスク
１３ 画像処理部
１４ 管理部
３２ コンピュータ
３４ サーバ
４２ ＲＡＭ
４８ 外部記憶部
５０ 入力部
５２ 表示部
Ｎ１ 内部ネットワーク
Ｎ２ 外部ネットワーク
Ｎ３ 電話回線網

Claims (12)

1. 受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う画像形成装置と、該画像形成装置へ送信するデータの作成に関する各種処理を行うデータ処理装置とを備え、データ処理装置から画像形成装置へ識別情報を送信し、画像形成装置は識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成システムにおいて、
   前記データ処理装置は、
   送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を取得する取得手段と、
   該取得手段が取得した制限情報に基づいて前記作成に関する各種処理の制限を行う制限手段と
   を備えることを特徴とする画像形成システム。
2. 受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う画像形成装置と、該画像形成装置へのデータの送信に関する各種処理を行うデータ処理装置とを備え、データ処理装置から画像形成装置へ識別情報を送信し、画像形成装置は識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成システムにおいて、
   前記データ処理装置は、
   送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を取得する取得手段と、
   該取得手段が取得した制限情報に基づいて前記送信に関する各種処理の制限を行う制限手段と
   を備えることを特徴とする画像形成システム。
3. 前記取得手段は、前記データ処理装置の起動後に前記制限情報を取得するように構成してあることを特徴とする請求項１又は２記載の画像形成システム。
4. 前記画像形成装置は、
   複数のデータ処理装置と接続されており、
   複数のデータ処理装置から夫々受信したデータに形成処理を行う場合、制限の少ない方から優先的に行うように構成してあることを特徴とする請求項１乃至３の何れかひとつに記載の画像形成システム。
5. 前記画像形成装置は、画像を形成するシートの種類、及び／又は、シートに形成する画像の色に関する制限を行うように構成してあることを特徴とする請求項１乃至４の何れかひとつに記載の画像形成システム。
6. 前記画像形成装置は、シートに形成する画像の解像度、データサイズ、シート両面への画像形成、１シートに複数の画像を形成する集約処理、画像が形成されたシートの後処理、トナーを節約した画像形成、画像形成のテスト、又は使用可能時間の少なくとも１つに関する制限を行うように構成してあることを特徴とする請求項２乃至４の何れかひとつに記載の画像形成システム。
7. 受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う場合は受信した識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成装置への識別情報の送信及び前記画像形成装置へ送信するデータの作成に関する各種処理を行うデータ処理装置において、
   送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を取得する取得手段と、
   該取得手段が取得した制限情報に基づいて前記作成に関する各種処理の制限を行う制限手段と
   を備えることを特徴とするデータ処理装置。
8. 受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う場合は受信した識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成装置への識別情報の送信及びデータの送信に関する各種処理を行うデータ処理装置において、
   送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を取得する取得手段と、
   該取得手段が取得した制限情報に基づいて前記送信に関する各種処理の制限を行う制限手段と
   を備えることを特徴とするデータ処理装置。
9. 受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う画像形成装置と、該画像形成装置へ送信するデータの作成に関する各種処理を行うデータ処理装置とを用い、データ処理装置から画像形成装置へ識別情報を送信し、画像形成装置は識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成方法において、
   送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を前記データ処理装置が取得し、
   取得した制限情報に基づいて前記データ処理装置が前記作成に関する各種処理の制限を行うことを特徴とする画像形成方法。
10. 受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う画像形成装置と、該画像形成装置へのデータの送信に関する各種処理を行うデータ処理装置とを用い、データ処理装置から画像形成装置へ識別情報を送信し、画像形成装置は識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成方法において、
    送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を前記データ処理装置が取得し、
    取得した制限情報に基づいて前記データ処理装置が前記送信に関する各種処理の制限を行うことを特徴とする画像形成方法。
11. 受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う場合は受信した識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成装置への識別情報の送信及び前記画像形成装置へ送信するデータの作成に関する各種処理をコンピュータに行わせるコンピュータプログラムにおいて、
    コンピュータに、送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を取得させる手順と、
    コンピュータに、取得した制限情報に基づいて前記作成に関する各種処理に対する禁止設定を決定させる手順と、
    コンピュータに、決定した禁止設定に基づいて前記作成に関する各種処理の一部を禁止させる手順と
    を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
12. 受信したデータに基づく画像のシートへの形成処理を行う場合は受信した識別情報に基づいて形成処理の制限を行う画像形成装置への識別情報の送信及びデータの送信に関する各種処理をコンピュータに行わせるコンピュータプログラムにおいて、
    コンピュータに、送信した識別情報に対する前記画像形成装置の形成処理の制限情報を取得させる手順と、
    コンピュータに、取得した制限情報に基づいて前記送信に関する各種処理に対する禁止設定を決定させる手順と、
    コンピュータに、決定した禁止設定に基づいて前記送信に関する各種処理の一部を禁止させる手順と
    を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。

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