JP2006334612A - 鋳型用骨材 - Google Patents

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【課題】 強度のばらつきが小さく、且つ高強度の鋳型を得ることができる鋳型用骨材を提供することを課題とする。
【解決手段】 丸さを表す形状係数が1.1以上1.3未満の範囲の粒状砂を全体の30重量%以上100重量%以下の割合で含有し、且つ1.0以上1.1未満の範囲の粒状砂を0重量%以上10重量%未満含有しているか、
凹凸を表す形状係数が1.1以上1.3未満の範囲の粒状砂を全体の70重量%以上100重量%以下の割合で含有し、且つ1.0以上1.1未満の範囲の粒状砂を0重量%以上10重量%未満含有しているか、
あるいは前記丸さおよび凹凸を表す形状係数で規定される両方の範囲を満たす粒状砂を含有することを特徴とする鋳型用骨材により上記課題を解決する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、鋳型用骨材に関する。更に詳しくは、本発明は、表面を樹脂で被覆した際に形成される被覆膜厚のばらつきを少なくでき且つばらつきの少ない高鋳型強度を発揮できる粒子形状の鋳型用骨材に関する。
鋳物工業において鋳型を作る方法の一つとして、例えばシェルモールド法がある。この方法は、ヘキサメチレンテトラミンを添加したノボラック樹脂のような合成樹脂を被覆してレジンコーテッドサンド(Resin Coated Sand、以下RCSと略記する)を得、得られたRCSを予熱した金型に充填し、焼成して鋳型を作る方法である。
このRCS用骨材としては、シリカ含有量が90重量%以上の高純度珪砂系骨材が一般的に使用されている。この高純度珪砂系骨材は、優れた耐熱性と高強度を有している。
また、この高純度珪砂系骨材は、樹脂の濡れ性がよいためシェルモールド法に限らず他の鋳型形成方法においても鋳型用砂として、広く使用されている。
しかしながら、この高純度珪砂系骨材で得られる鋳型は、注湯時の熱および水分の吸着により該骨材の主成分であるシリカの結晶構造が変移して膨張する。そのため、得られる鋳物の寸法精度が悪くなってしまうという問題を有している。
この問題を解決するため、本発明者らは、MgO・SiO2および2MgO・SiO2を主成分とするニッケル鉱滓からなるRCS用骨材が、注湯時の低膨張性に優れていることを見出し、更に磨鉱処理や風砕処理などの加工によって該骨材の形状を真球に近づけることで、樹脂による骨材の表面被覆の際に、樹脂の使用量を低減しても注湯時の溶湯圧に充分耐え得るだけの強度を維持し、且つ鋳込み後の鋳型の崩壊が容易なRCS用骨材の開発に成功した(例えば、特許文献1〜3)。
特許第1866091号 特許第1889938号 特許第3253579号
これまで、骨材として用いられるシリカサンド、ニッケル鉱滓を原料とした人工砂およびアルミナ系の人工砂のいずれの場合にも共通して、粒子の形状が真球に近ければ近いほど、且つ表面の凸凹が少なければ少ないほどよいと考えられ、そのような物性が要求されてきた。それ故、様々な加工技術を駆使して、真球により近づけ更に凹凸の少ない骨材が開発されている(特許文献3)。
しかしながら、粒子の形状が真球により近く、表面に凹凸がない骨材を用いた場合には、鋳型の平均強度の向上においては十分な効果を得ることができても、各鋳型の強度にばらつきが発生する傾向がある。
これは樹脂を用いて骨材の表面を被覆する際、樹脂の粘性の度合に起因して球形で凹凸がない粒子には均一な樹脂膜が形成されにくいため、粒子間の接触部毎に樹脂の膜厚が異なり、その結果粒子間の接触部の強度にばらつきが起きるためと考えられる。このような現象は、特に、速硬化性の高粘性樹脂で骨材の表面を被覆する際により顕著にみられる。
また、逆に、尖角形で凹凸が多い粒子の場合には、各鋳型の強度のばらつきは小さくなるが、粒子の隙間や凹凸に入り込んだ樹脂が粒子間の結着に寄与しない、すなわち鋳型強度に寄与しなくなるため鋳型の平均強度自体が低くなってしまう。
なお、上記の速硬化性の高粘性樹脂は、より速い硬化が要求される鋳型や、生産性向上を目的にする場合に用いられるが、前記の問題に対する解決法がないためにその使用が限定されている。
本発明者らは、前記の問題を克服すべく鋳型用骨材の開発を進めたところ、鋳型用骨材として用いられる粒状砂に、ある特定の形状係数を持たせることにより、鋳型強度のばらつきを少なくでき且つ高強度の鋳型を形成できることを見出し、本発明を完成した。
かくして、本発明によれば、丸さを表す形状係数が1.1以上1.3未満の範囲の粒状砂を全体の30重量%以上100重量%以下の割合で含有し、且つ1.0以上1.1未満の範囲の粒状砂を0重量%以上10重量%未満含有しているか、凹凸を表す形状係数が1.1以上1.3未満の範囲の粒状砂を全体の70重量%以上100重量%以下の割合で含有し、且つ1.0以上1.1未満の範囲の粒状砂を0重量%以上10重量%未満含有しているか、あるいは前記丸さおよび凹凸を表す形状係数で規定される両方の範囲を満たす粒状砂を含有することを特徴とする鋳型用骨材が提供される。
本発明によれば、鋳型用骨材として用いられる粒状砂に、ある特定の形状係数を持たせることにより、汎用性樹脂はもちろん、速硬化性の樹脂にも適した鋳型用骨材を提供できる。
本発明による鋳型用骨材(以下、骨材ともいう)は、丸さを表す形状係数が1.1以上1.3未満の範囲の粒状砂を全体の30重量%以上100重量%以下の割合で含有し、且つ1.0以上1.1未満の範囲の粒状砂を0重量%以上10重量%未満含有しているか、あるいは凹凸を表す形状係数が1.1以上1.3未満の範囲の粒状砂を全体の70重量%以上100重量%以下の割合で含有し、且つ1.0以上1.1未満の範囲の粒状砂を0重量%以上10重量%未満含有している。
本発明において、丸さを表す形状係数は、粒状砂の粒子を一粒毎に投影して2次元投影図により解析し、粒子の最大長(ML)を2乗したものを投影面積(A)で除した値(ML2/A)で、該最大長と同じ直径を有する真球粒子のML2/Aを除した値を意味する。
したがって、この値が1の場合が真球に相当し、この値が1より大きくなるに従って真球の度合いが低くなる。
次に、本発明において、凹凸を表す形状係数は、上記の丸さを表す形状係数と同様に、粒状砂の粒子を一粒毎に投影して2次元投影図により解析し、粒子の周の長さ(PM)を2乗したものを投影面積(A)で除した値(PM2/A)で、該周の長さと同じ周の長さを有する真球粒子のPM2/Aを除した値を意味する。
したがって、この値が1の場合が、粒子表面に凹凸の全くない真球に相当し、1より大きくなるに従って粒子表面に凹凸が多く存在することとなる。
なお、上記のいずれの形状係数の測定とも、任意に選択した各50個の粒状砂の平均値を意味する。
本発明による骨材は、少なくとも、丸さを表す形状係数の値か、または凹凸を表す形状係数の値かのどちらかが、上記範囲に入っていればよいが、両方とも上記範囲に入っていることが好ましい。
丸さを表す形状係数において、1.1以上1.3未満の粒状砂の含有率が0重量%以上30重量%未満になると尖角度の高い粒子数が多くなり、充填性が悪化して十分な鋳型強度を得ることが困難となるため好ましくない。また、1.0以上1.1未満の粒状砂の含有率が10重量%以上100重量%以下になると粒状砂間の接着面積が減少し、且つ濡れ性が悪くなるので、鋳型強度に大きなばらつきが生じやすいので好ましくない。
なお、上記傾向は速硬化性樹脂のような高粘性の被覆しにくい樹脂の場合に特に顕著にみられる。
丸さを表す形状係数の範囲は、1.1以上1.3未満の粒状砂の含有率が35重量%以上70重量%未満で、且つ1.0以上1.1未満の粒状砂の含有率が0重量%以上5重量%未満であることがより好ましい。更に、1.1以上1.3未満の範囲内に粒状砂の含有率の最大ピークが存在することが特に好ましい。
凹凸を表す形状係数において、1.1以上1.3未満の粒状砂の含有率が0重量%以上70重量%未満になると凹凸の割合が高い粒子が多くなり、その凹凸の隙間に入った樹脂は、粒子砂間の結着に寄与できず、その結果、鋳型強度が低下するため好ましくない。また、1.0以上1.1未満の粒状砂の含有率が10重量%以上100重量%以下になると粒子表面にはほとんど凹凸がないため濡れ性が悪くなり、樹脂の被膜にムラができ、その結果、鋳型強度にばらつきが発生するため好ましくない。
上記傾向も速硬化性樹脂のような高粘性の被覆しにくい樹脂の場合に特に顕著にみられる。
凹凸を表す形状係数の範囲は、1.1以上1.3未満の粒状砂の含有率が80重量%以上100重量%未満で、且つ1.0以上1.1未満の粒状砂の含有率が0重量%以上5重量%未満であることがより好ましい。更に、1.1以上1.3未満の範囲内に粒状砂の含有率の最大ピークが存在することが特に好ましい。
また本発明の骨材に適する形状に加工する手段としては、粒子の各形状係数が本発明において規定されている範囲内に収まるものであれば乾式磨鉱装置、湿式磨鉱装置、風砕処理などのいずれの方法でもよい。
本発明の骨材は、その表面が清浄であることが好ましい。本発明において、清浄とは、粒状砂の粘土分の含有値が0.1重量%以下であることを意味する。これは粘土分の含有値が0.1重量%より高いと、砂表面の樹脂の濡れ性が悪くなる場合があり、樹脂の被覆が困難になるためである。なお、上記粘土分は粒子径が20μm以下の微粉の総称であり、粘土分の含有値はJIS Z2601「鋳物砂の粘土分試験方法(サイホンによる方法)」を用いて測定する値を意味する。
本発明の骨材は、30〜1180μmの粒度分布を有していることが好ましく、53〜850μmがより好ましい。30μmより小さい場合は通気性が低下するので好ましくなく、1180μmより大きい場合は鋳物の表面が荒れるため好ましくない。好ましい粒度分布は、212〜1180μm(JIS10と14号相当)、150〜820μm(JIS20と28号相当)、106〜600μm(JIS35と48号相当)、75〜425μm(JIS65と100号相当)、53〜300μm(JIS150と200号相当)が挙げられる。これら粒度分布は、例えば鋳込まれる金属の種類、鋳物の大きさ、鋳物の肉厚等の鋳造条件に応じて適宜選択できる。一般的に、JIS35と48号相当又は65と100号相当の砂が多く用いられる。なお、鋳型用骨材の粒度分布は、JISの鋳物砂の粒度試験法(Z2601)に準じて測定した値を意味する。
本発明で使用される被覆用樹脂は、注湯時には骨材の相互結着を維持し、注湯後には容易に骨材の相互結着を崩壊させ得る樹脂であれば限定されるものではなく、鋳型の形成方法(例えば、フラン樹脂を使用した有機系の自硬化性の鋳型形成法、シェルモールド法のような熱硬化性の鋳型形成法、アミンコールドボックス法のような有機系のガス硬化性の鋳型形成法など)に対応させて通常使用される樹脂をいずれも使用できる。本発明の骨材は、シェルモールド法のRCS用骨材として使用することが好ましく、通常RCSに使用される被覆用樹脂はいずれも用いることができる。そのような樹脂の例としては、熱硬化性のフェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ系樹脂などが挙げられる。これらの樹脂の中でも、ノボラック樹脂、フェノール樹脂又はレゾール樹脂などのようなフェノール系樹脂が好ましい。
更に、必要に応じて硬化剤を使用してもよい。硬化剤の種類は、使用する樹脂種に応じて適宜選択できる。
また、本発明に用いられる樹脂のゲル化時間としては、200秒(150℃)以下が好ましい。
更に、本発明の骨材は、速硬化性の被覆用樹脂にも好適に使用できる。速硬化性樹脂としては、0秒(150℃)以上で、且つ50秒(150℃)未満のゲル化時間を有する樹脂が挙げられる。具体的には、ハイオルソノボラックや自己硬化性レゾールなどのフェノール系樹脂が挙げられる。
本発明の骨材は、特に限定されるものではなく、例えば天然珪砂、人工珪砂、MgO・SiO2および2MgO・SiO2の鉱物組成からなる(且つ非晶質である)ニッケル鉱滓を用いた低膨張人工砂などが挙げられる。これら砂を混合してもよい。
上記砂の内、注湯時の結晶構造の変移による膨張が少なく鋳物の寸法精度に影響を及ぼしにくい、熱膨張率が低いニッケル鉱滓を用いた低膨張人工砂を使用することがより好ましい。
本発明の骨材には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、他の形状係数を備えた砂を含ませてもよい。更に、必要に応じて骨材の表面を所定のpHにするために酸又はアルカリで処理してもよい。
本発明の骨材を使用して得られる鋳物を構成する金属としては、特に限定されず、アルミニウム、銅、鉄(鋳鉄品、普通鋳鋼品、高Mn鋼品等)、ステンレス等が挙げられる。
本発明の骨材の製造方法は、上記特定の範囲の形状係数を備えている限り、特に限定されない。また、天然の砂でも上記特定の範囲の形状係数を備えていれば、摩鉱のような後処理をしなくてもよい。しかしながら、そのような形状係数を備える天然の砂は、入手が困難であるので、通常原料砂を摩鉱処理して、本発明の鋳型用骨材を得ることが好ましい。原料砂は、既に鋳型の形成に使用された砂(再生砂又は再生前砂)であってもよい。
磨鉱処理には、公知の乾式法、湿式法による処理が挙げられる。
乾式法には、原料砂を高速気流により装置内で上昇させ、衝突板に衝突させることによって、砂粒相互の衝突と摩擦により磨鉱処理するサンドリクレマ−などのニューマッチスクラバー装置、高速回転するロータ上に原料砂を投入し、その遠心力で生ずる投射砂と落下する投入砂との間で起こる衝突と摩擦によって磨鉱処理する高速回転するスクラバー装置、砂粒同士の摩擦を利用して磨鉱処理するアジテーターミルなどの高速攪拌機などを用いた方法が挙げられる。
一方、湿式法には、羽を回転させたトラフ内の砂粒相互の摩擦によって磨鉱処理するトラフ式などの磨鉱機による方法が挙げられる。
乾式法と湿式法は、単独でもよいが、組み合わせて行うことが好ましい。
以下、本発明の詳細を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。
製造例1
MgO・SiO2および2MgO・SiO2(重量比 約1:2)の鉱物組成のニッケル鉱滓((株)日向製錬所製)を原料とし、ロータリーリクレーマー(日本鋳造社製)にて、乾式粗磨鉱処理(供給量:5t/hr)を5回繰り返し、次いでハイブリッドサンドマスター(日本鋳造社製)にて、更に15分間の乾式磨鉱処理に1回付して粒形の微調整を施した。この処理物を更にアトリッションマシーン(山川産業社製)にて10分間の湿式磨鉱処理に1回付して表面清浄を施して鋳型用骨材を得た。
製造例2
乾式粗磨鉱処理を10回繰り返した以外は、製造例1と全く同様にして鋳型用骨材を得た。
製造例1および2で得られた骨材の粒度分布、粒度指数、粘土分および化学成分を、市販のNEサンド(山川産業社製)およびサンパール(山川産業社製)のそれら値と合わせて、表1および2に示す。
Figure 2006334612
上記の表中、trは痕跡量を、Panは281メッシュ未満の砂を意味する。
上記の粒度分布測定はJIS Z 2601に準じて行い、粒度指数(粒度の「粗い」/「細かい」を表す指数)はアメリカの規格であるAFS(American Foundry Society)粒度指数(参考文献:Foundry Sand Handbook, 第6版 p.36 (1952))を用いて算出した。また前記粘土分はJIS Z 2601に準じて測定した。
Figure 2006334612
上記の化学成分の測定は、蛍光X線分析装置(sys3270:リガク社製)を用い、解析方法としてはファンダメンタル・パラメーター法を用いた。
製造例1および2で得られた鋳型用骨材と、NEサンドおよびサンパールとを供試砂として用い、これらの砂の丸さを表す形状係数を画像処理解析装置ルーゼックスAP(セイシン企業社製)により測定した結果を図1に示す。
次に、図1の結果を基に、丸さを表す形状計数が、1.0以上1.1未満、1.1以上1.3未満、1.3以上の区分に含まれる分布割合に算出し直した結果を表3に示す。
Figure 2006334612
図1および表3から、製造例1および2の骨材は、丸さを表す形状係数が1.1以上1.3未満の範囲の粒状砂を全体の30重量%以上100重量%以下の割合で含有し、且つ1.0以上1.1未満の範囲の粒状砂を0重量%以上10重量%未満含有していることがわかる。
次に、上記と同じ供試砂について、凹凸を表す形状係数(PM2/A)を画像処理解析装置ルーゼックスAP(セイシン企業社製)により測定した結果を比較して以下の表3に示す。
次に、製造例1および2で得られた鋳型用骨材と、NEサンドおよびサンパールとを供試砂として用い、これらの砂の凹凸を表す形状係数を画像処理解析装置ルーゼックスAP(セイシン企業社製)により測定した結果を図2に示す。
次に、図2の結果を基に、凹凸を表す形状計数が、1.0以上1.1未満、1.1以上1.3未満、1.3以上の区分に含まれる分布割合に算出し直した結果を表4に示す。
Figure 2006334612
図2および表4から、製造例1および2の骨材は、凹凸を表す形状係数が1.1以上1.3未満の範囲の粒状砂を全体の70重量%以上100重量%以下の割合で含有し、且つ1.0以上1.1未満の範囲の粒状砂を0重量%以上10重量%未満含有していることがわかる。
実施例1
製造例1および2で得られた本発明による鋳型用骨材、ならびに比較のためにNEサンドおよびサンパールを供試砂として用いてシェルモールド法により鋳型を造型し、その抗折力について測定した。その際に、樹脂として速硬化性フェノール樹脂を用いた。
シェルモールド法による鋳型の造型に用いた原料とその割合、鋳型の造型方法および造型した鋳型の抗折力測定方法を以下に示す。
(1)鋳型の造型に用いた原料(シェルモールド法)
骨材(供試砂):各5kg/バッチ
フェノール樹脂(SPTFH-W(旭有機材工業社製):ゲル化時間30〜40秒/150℃):2.0重量%/骨材
ヘキサメチレンテトラミン:15.0重量%/樹脂
水:1.5重量%/骨材
ステアリン酸カルシウム:0.06重量%/骨材
(2)シェルモールド法による鋳型の造型方法
骨材を150℃に加熱した後、フェノール樹脂を添加して混練し、105℃になったとき、ヘキサメチレンテトラミン(硬化剤)を添加し、更に冷風を吹き込みながら混練した。その後、流動性を高めるためステアリン酸カルシウムを添加してRCSを得た。このRCSを用いて抗折力測定用の鋳型(横10mm×縦10mm×長さ60mmの角柱)を形成した。また、成形時の気温は20℃で、湿度は60%であった。
(3)抗折力測定
得られた鋳型に対してそれぞれの鋳型の抗折力測定を、JACT(日本鋳造技術協会)試験法SM-1に準じて3点曲げ強さ試験により実施した(測定数n=30)。その結果(頻度分布)を以下の図3および表5に示す。表5中の数値の単位はkgf/cm2である。
Figure 2006334612
図3および表5から、本発明による製造例1および2の鋳型用骨材は、いずれも従来の低膨張人工砂であるNEサンドと比べて強度のばらつきにおいては、たいした差は示さなかったが、鋳型強度の平均値においては、NEサンドの強度に対して1.5倍という優れた強度を示した。
また、球状低膨張人工砂であり真球に近い形状のサンパールと比較すると、鋳型強度の平均値はほぼ同一の値を示していたが、サンパールに比べ明らかにばらつきが少なかった。
以上の結果から、本発明による鋳型用骨材は、速硬化性樹脂を用いた場合でも、その強度において大きなばらつきがなく、且つ高強度の鋳型を得ることができる鋳型用骨材であることが判明した。
実施例2
実施例1で用いた速硬化性フェノール樹脂を通常の汎用性フェノール樹脂(SP615U (旭有機材工業社製):ゲル化時間65〜80秒/150℃)に変更したこと以外は、実施例1とまったく同様にして。以下の組成物を用いて鋳型を造形し、その抗折力について測定した。結果を図4および表6に示す。
Figure 2006334612
図4および表6から、本発明による製造例1および2の鋳型用骨材は、いずれも従来の低膨張人工砂であるNEサンドと比べて強度のばらつきにおいては、たいした差は示さなかったが、鋳型強度の平均値においては、NEサンドの強度に対して1.8倍という優れた強度を示した。
また、球状低膨張人工砂であり真球に近い形状のサンパールと比較すると、鋳型強度の平均値はほぼ同一の値を示していたが、サンパールに比べばらつきが少なかった。
以上の結果から、本発明による鋳型用骨材は、速硬化性でない樹脂を用いた場合でも、その強度において大きなばらつきがなく、且つ高強度の鋳型を得ることができる鋳型用骨材であることが判明した。
実施例1および2に使用した骨材の丸さを表す形状係数を示すグラフである。 実施例1および2に使用した骨材の凹凸を表す形状係数を示すグラフである。 実施例1で得られた鋳型の抗折力の頻度を示すグラフである。 実施例2で得られた鋳型の抗折力の頻度を示すグラフである。

Claims (3)

  1. 丸さを表す形状係数が1.1以上1.3未満の範囲の粒状砂を全体の30重量%以上100重量%以下の割合で含有し、且つ1.0以上1.1未満の範囲の粒状砂を0重量%以上10重量%未満含有しているか、
    凹凸を表す形状係数が1.1以上1.3未満の範囲の粒状砂を全体の70重量%以上100重量%以下の割合で含有し、且つ1.0以上1.1未満の範囲の粒状砂を0重量%以上10重量%未満含有しているか、
    あるいは前記丸さおよび凹凸を表す形状係数で規定される両方の範囲を満たす粒状砂を含有することを特徴とする鋳型用骨材。
  2. 鋳型用骨材が、50秒(150℃)未満のゲル化時間を有する速硬化性樹脂でその表面を被覆するための骨材である請求項1に記載の鋳型用骨材。
  3. 請求項1に記載の鋳型用骨材が、50秒(150℃)未満のゲル化時間を有する速硬化性樹脂で被覆されていることを特徴とする樹脂被覆鋳型用骨材。
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