JP2006333107A - バイアス回路およびそれを用いた電力増幅器、無線通信装置 - Google Patents

バイアス回路およびそれを用いた電力増幅器、無線通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 低歪で、且つ高出力が得られるバイアス回路およびそれを用いた電力増幅器、無線通信装置を提供する。
【解決手段】 第1の電圧を所定の値に分圧する分圧回路13と、分圧回路13の出力端Voutに一端が接続され、他端が接地されたコンデンサC2と、分圧回路13の出力端Voutに抵抗R2を介してベースb1が接続され、第2の電源にコレクタc1が接続された第1トランジスタQ1と、エミッタe1にコレクタc2が接続され、コレクタc2とベースb2が接続され、エミッタe2が接地された第2トランジスタQ2とを備えたバイアス回路12と、エミッタe1にコイルLを介してベースb3が接続された第3トランジスタQ3を備えた電力増幅部11と、を具備する。
等価容量Hfe1×C2により、コイルLからリークする高周波信号Plをバイパスし、負帰還抵抗R2により、大振幅動作時のHfe1の低下を押さえる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、バイアス回路およびそれを用いた電力増幅器、無線通信装置に係り、特に低歪で高出力を得るのに好適な手段を備えたバイアス回路およびそれを用いた電力増幅器、無線通信装置に関する。
従来、高周波電力増幅器に使用される電力増幅用トランジタスのベースバイアス回路として、2個直列に接続したダイオードと、エミッタフォロワトランジスタとを有する回路が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に開示されたバイアス回路は、コレクタとベースが接続されたトランジスタを2個直列接続してなり、アノードが抵抗を介して制御電源に接続され、カソードが接地されたダイオードと、アノードにベースが接続され、エミッタが抵抗を介して接地されたトランジスタとを具備し、エミッタと抵抗の接続点が高周波遮断チョークコイルを介して高周波増幅用トランジスタのベースに接続されている。
然しながら、特許文献1に開示されたバイアス回路では、高周波信号がバイアス回路側へリークし易いという問題がある。
即ち、高周波トランジスタのベースからバイアス回路側をみたインピーダンスが高周波トランジスタの入力インピーダンスに対して充分大きくない場合に、高周波信号の一部が高周波遮断チョークコイルを流れて、バイアス回路側へのリークが生じる。
その結果、エミッタフォロワトランジスタの非線形性に起因してエミッタ電位の低下が生じるため、高周波トランジスタのベース電位も低下し、高周波トランジスタの利得が低下するという問題がある。
高周波トランジスタへの入力電力が大きくなるほど、高周波トランジスタのベース電位が低下するので、高周波トランジスタの入力電力の増加に対して高周波トランジスタの出力電力が追従できなくなり、歪が発生するという問題がある。
そのため、バイアス回路と電力増幅回路とを集積化する場合に、チップサイズの制約によりインダクタンスの大きな高周波遮断チョークコイルを形成することが困難なため、低歪で、且つ高出力の電力増幅器が得られないという問題がある。
特開2002−335135号公報(4頁、図2(b)、図4)
本発明は、低歪で、且つ高出力が得られるバイアス回路およびそれを用いた電力増幅器、無線通信装置を提供する。
本発明の一態様のバイアス回路は、第1の電源に接続され、第1の電圧を所定の値に分圧する分圧回路と、前記分圧回路の出力端に一端が接続され、他端が接地されたコンデンサと、前記分圧回路の出力端に抵抗を介してベースが接続され、第2の電源にコレクタが接続された第1トランジスタと、前記第1トランジスタのエミッタにコレクタが接続され、該コレクタとベースが直接または抵抗を介して接続され、エミッタが接地された第2トランジスタと、を具備することを特徴としている。
本発明の一態様の電力増幅器は、第1の電源に接続され、第1の電圧を所定の値に分圧する分圧回路と、前記分圧回路の出力端に一端が接続され、他端が接地されたコンデンサと、前記分圧回路の出力端に抵抗を介してベースが接続され、第2の電源にコレクタが接続された第1トランジスタと、前記第1トランジスタのエミッタにコレクタが接続され、該コレクタとベースが直接または抵抗を介して接続され、エミッタが接地された第2トランジスタと、を備えたバイアス回路と、前記第1トランジスタのエミッタにコイルを介してベースが接続され、第3の電源にコレクタが接続され、エミッタが接地された第3トランジスタを備え、高周波信号を増幅する電力増幅部と、を具備することを特徴としている。
本発明の一態様の無線通信装置は、外部から入力された入力信号に基づいて、高周波信号を変調する信号変調手段と、第1の電源に接続され、第1の電圧を所定の値に分圧する分圧回路と、前記分圧回路の出力端に一端が接続され、他端が接地されたコンデンサと、前記分圧回路の出力端に抵抗を介してベースが接続され、第2の電源にコレクタが接続された第1トランジスタと、前記第1トランジスタのエミッタにコレクタが接続され、該コレクタとベースが直接または抵抗を介して接続され、エミッタが接地された第2トランジスタとを備えたバイアス回路と、前記第1トランジスタのエミッタにコイルを介してベースが接続され、第3の電源にコレクタが接続され、エミッタが接地された第3トランジスタを備え、前記変調された高周波信号を増幅する電力増幅部と、前記増幅された信号を送信するアンテナと、を具備することを特徴としている。
本発明によれば、低歪で、且つ高出力が得られるバイアス回路およびそれを用いた電力増幅器、無線通信装置が提供できる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施例1に係るバイアス回路およびそれを用いた電力増幅器の構成を示す回路図である。
図1に示すように、本実施例の電力増幅器10は、電力増幅部11と、電力増幅部11にコイルLを介して接続され、バイアス電圧Vbiを供給するバイアス回路12とを具備している。
バイアス回路12は、第1の電源(図示せず)に抵抗R1を介して接続され、制御電圧V1を所定の値に分圧する分圧回路13と、コレクタc1が第2の電源(図示せず)に接続され、交流的にはコンデンサC1を介して接地された第1トランジスタQ1と、第1トランジスタQ1のエミッタe1にコレクタc2が接続され、コレクタc2とベースb2が接続され、エミッタe2が接地された第2トランジスタQ2とを具備している。
分圧回路13は、ベースb4とコレクタc4が、所謂ダイオード接続された第4トランジスタQ4と、ベースb5とコレクタc5が接続された第5トランジスタQ5の直列回路を有し、第4トランジスタQ4のコレクタc4が第1の電源に抵抗R1を介して接続され、第5トランジスタQ5のエミッタe5が接地されている。
更に、分圧回路13の出力端Voutには一端が接地されたコンデンサC2が接続されており、また出力端Voutは抵抗R2を介して第1トランジスタQ1のベースb1に接続されている。
ここで、この明細書における「抵抗」とは、配線による寄生抵抗ではなく、例えば、不純物拡散領域や抵抗体膜などで形成されたものを言う。
抵抗R1により、分圧回路13の第4および第5トランジスタQ4、Q5の動作電流が定められ、コンデンサC1により、第1トランジスタQ1が交流的にはコレクタ接地回路として動作する。
バイアス回路12は、第1トランジスタQ1のベース電位が第4および第5トランジスタQ4、Q5のベース・エミッタ間電圧の和の電圧(Vbe4+Vbe5)によって定まるように、第1トランジスタQ1のベース電流Ib1よりも充分大きな電流を第4および第5トランジスタQ4、Q5に流している。
従って、バイアス回路12のバイアス電圧Vbiは(Vbe4+Vbe5)−Vbe1−R2Ib1≒(Vbe4+Vbe5)−Vbe1となる。
第1乃至第5トランジスタQ1〜Q5が同じトランジスタ、例えばGaAs基板に形成されたInGaP/GaAs系HBT(Hetero junction Bipolar Transistor)の場合に、Vbi〜Vbe〜1.3Vが得られる。
電力増幅部11は、バイアス回路12の第1トランジスタQ1のエミッタe1に高周波阻止用チョークコイルLを介してベースb3が接続され、第3の電源(図示せず)にコレクタc3が接続され、エミッタe3が接地された第3トランジスタQ3を具備している。
第3トランジスタQ3のベースb3は、直流カットコンデンサC3と抵抗R3の直列回路を介して高周波信号発生部14に接続され、コレクタc3は負荷ZLに接続されている。
高周波信号発生部14から入力信号Pinがベースb3に入力されると、入力信号Pinは第3トランジスタQ3でAB級増幅され、出力電力Poutが負荷ZLに供給される。
次に、バイアス回路12のコンデンサC2および抵抗R2の効果について詳しく説明する。
始に、バイアス回路12がコンデンサC2および抵抗R2を有しない場合の動作について説明する。
集積回路では、チップサイズの制約条件により充分大きなインダクタンスを有する高周波阻止用チョークコイルLを作ることができない場合に、高周波の入力信号Pinの一部Plが高周波阻止用チョークコイルLを流れて第2トランジスタQ2のコレクタc2に伝わる。
コレクタc2とベースb2が接続された第2トランジスタQ2はダイオードとして動作し、非線形な電流電圧特性を示すので、高周波の入力信号Pinの影響を受けて第2トランジスタQ2のコレクタ直流電位が低下する。
第2トランジスタQ2のコレクタ電位(第1トランジスタQ1のエミッタ電位)が低下すると、それに応じて第3トランジスタQ3のベース電位も低下する。
第3トランジスタQ3のベース電位の低下により、ベース電流Ib3が減少して第3トランジスタQ3の利得が低下する。
入力信号Pinが大きくなるほど、第3トランジスタQ3のベース電位の低下が大きくなり、入力信号Pinの増大に出力電力Poutが追従できなくなり、出力電力Poutに歪が発生する。
図2はコレクタc2とベースb2が接続された第2トランジスタQ2の電圧電流特性を示す図で、縦軸の電流Ixは第2トランジスタQ2のエミッタ電流Ie2を示し、横軸の電圧Vxは第2トランジスタQ2のコレクタ電位を示している。
図2に示すように、第2トランジスタQ2のコレクタc2に高周波阻止用チョークコイルLを介して高周波の入力信号Pinが漏れ込んでくると、破線cで示すエミッタ電流Ie2が交流振幅ΔIaを持ち、それに応じて破線dで示すコレクタ電位Vc2が交流振幅ΔVaを持つことになる。
第2トランジスタQ2の電圧電流特性bは非線形(近似的には指数関数)であるため、エミッタ電流振幅ΔIa、コレクタ電圧振幅ΔVaがある大きさ以上になると、第2トランジスタQ2のコレクタ直流電位はVxからVyへ変化する。
これにより、第2トランジスタQ2のコレクタ直流電位の低下が生じる。
次に、バイアス回路12がコンデンサC2のみを有し、抵抗R2を有しない場合の動作について説明する。
コンデンサC1により、第1トランジスタQ1はコレクタ接地回路として動作するので、第1トランジスタQ1のベースb1に並列接続されたコンデンサC2は、第1トランジスタQ1の交流電流利得Hfe1倍されて、等価的にHfe1×C2の容量としてエミッタe1側に現れることになる。
その結果、電力増幅部11側から見たバイアス回路12のインピーダンスZinは、第2トランジスタQ2のインピーダンス(Zq2)と等価容量Hfe1×C2のインピーダンス(1/jω(Hfe1×C2))との並列接続になる。Hfe1×C2の値をある程度大きく取れば、Zq2>>1/jω(Hfe1×C2)とすることができ、近似的にZin=1/jω(Hfe1×C2)となり、第2トランジスタQ2の電圧電流特性aは見かけ上線形で、その傾き(ω(Hfe1×C2))を充分大きくすることができる。
従って、高周波阻止チョークコイルLを通してリークしてきた高周波の入力信号Plを等価容量Hfe1×C2により接地へとバイパスし、バイアス回路12へ流入するのを阻止することが可能である。
これにより、高周波阻止チョークコイルLを通してリークしてきた高周波の入力信号Plによる第2トランジスタQ2のエミッタ電流振幅はΔIaからΔIbへと大幅に低減され、それに応じてコレクタ電圧振幅もΔVaからΔVbに低減される。
その結果、第2トランジスタQ2のコレクタ直流電位Vxは非線形な電圧電流特性の影響を受けることなく、ほぼVxに維持される。
従って、第1トランジスタQ1のエミッタ電位、即ち第3トランジスタQ3のベース電位となるバイアス電圧Vbiの変動を抑制することが可能である。
しかし、更に高周波の入力信号Pinが大きくなると、等価容量Hfe1×C2だけでは第1トランジスタQ1のエミッタe1における電圧の変動が無視できなくなり、ベース・エミッタ間電圧Vbe1の変動が大きくなるので、第1トランジスタQ1の交流電流利得Hfe1の低下が生じる。
図3は、第1トランジスタQ1の等価回路を示す図である。
図3に示すように、第1トランジスタQ1のHfe1はコレクタ電流Icをベース電流Ibで割った値である。また、ベース電流Ibは等価容量Ciを流れる電流I1と等価抵抗Riを流れる電流I2の和であり、コレクタ電流Icは等価抵抗Riを流れる電流I2の直流電流増幅率β倍である。
ここで、等価容量Ciが大きくなると、ベース電流Ibも大きくなるが、コレクタ電流Icは変わらないのでHfeが低下することになる。
等価容量Ciはベース・エミッタ間電圧Vbeの関数であり、ベース・エミッタ間電圧Vbeが大きくなると、等価容量Ciも大きくなる。
従って、大信号動作時には、第1トランジスタQ1のHfe1が低下し、等価容量Hfe1×C2による高周波信号Plのバイパス効果が充分働かなくなる。
そのため、大信号動作時には、高周波増幅用の第3トランジスタQ3は入力電力Pinの増大に追従した出力電力Poutを出力できなくなり、歪が発生する。
次に、バイアス回路12がコンデンサC2と抵抗R2の両方を有する場合の動作について説明する。
抵抗R2により、第1トランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧Vbe1の変動を抑えるように負帰還作用が生じる。
即ち、第1トランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧Vbe1が大きくなろうとすると、第1トランジスタQ1のベース電流Ib1が増加するので、抵抗R2による電圧降下が増加し、ベース・エミッタ間電圧Vbe1を小さくする方向に作用する。
その結果、大信号動作時においても、第1トランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧Vbe1の増加が抑制されるので、第1トランジスタQ1のHfeの低下も抑制されることになる。
従って、大振幅の高周波入力信号Pinが第3トランジスタQ3に入力された場合でも、第3トランジスタQ3の出力電力Poutの歪の発生を抑え、且つ高出力を得ることが可能である。
図4乃至図7は、シミュレーションによる電力増幅器10の出力特性を、コンデンサC2および抵抗R2を有しない従来の電力増幅器と比較して示す図で、図4は第1トランジスタQ1のエミッタe1における直流電位と出力電力Poutとの関係を示す図、図5は第1トランジスタQ1のエミッタe1における高周波信号Plの振幅と出力電力Poutとの関係を示す図である。
更に、図6は電力増幅器10の利得と出力電力Poutとの関係を示す図、図7は出力電力Poutの位相特性を示す図である。
各図において、実線aが本実施例による場合、破線bが従来例による場合である。
図4に示すように、高周波の入力信号Pinを増加させると出力電力Poutも増加していくが、高周波阻止コイルLを通過する高周波信号Plも増加するので、第1トランジスタQ1のエミッタの直流電位は徐々に低下していく。
しかし、本実施例の実線aは出力電力Poutが15dBmWを超えるあたりから抵抗R2の負帰還作用により、従来例の破線bに比べてエミッタe1の直流電位の低下が低く抑えられている。
図5に示すように、第1トランジスタQ1のエミッタe1における高周波信号Plの振幅は第1トランジスタQ1のエミッタe1の直流電位と逆の関係にあるので、図4と同様に本実施例の実線aは出力電力Poutが15dBmWを超えるあたりから、従来例の破線bに比べて高周波信号Plの振幅が低く抑えられている。
更に、図6に示すように、出力電力Poutの増加につれて利得(出力電力Pout/入力電力Pin)は徐々に増加していき、利得のピークを示す。
しかし、本実施例の実線aは利得のピークを与える出力電力Paが、従来例の破線bの利得のピークを与える出力電力Pbより大きく、本実施例の出力電力Poutは歪が低く抑えられていることを示している。
図7に示すように、出力電力Poutの増加につれて入力電力Pinと出力電力Poutに徐々に電圧位相遅れ生じていく。
しかし、本実施例の実線aは従来例の破線bに比べて極小値を示す変曲点を持つこともなく、位相特性においては従来と同等の特性を示している。
これにより、増幅器10はコンデンサC1および抵抗R2により、歪が少なく、且つ高い出力を得ることが可能である。
次に、本実施例の電力増幅器10を用いた無線通信装置について説明する。本実施例は、外部からの入力信号、例えば音声/画像信号を所定の圧縮方式で圧縮してエンコードした信号の送信、あるいは受信された信号をデコードして元の音声/画像信号の再生をおこなう無線通信装置の場合である。
図8に示すように、本実施例の無線通信装置30は、電波信号を送信または受信するアンテナ31と、アンテナ31が電波信号を送信するかまたは受信するかを選択する切り替え器32と、外部から入力された入力信号を処理した電波信号をアンテナ31に出力する信号送信手段33と、アンテナ31が受信した電波信号を処理して外部に出力する信号受信手段34とを具備している。
信号送信手段33は、外部から入力された信号を処理する入力信号処理回路35と、入力信号処理回路35の出力信号により第1発振回路36の出力信号を変調する変調回路37と、変調回路37の出力信号を増幅してアンテナ31へ出力する電力増幅部11とバイアス回路12を有する電力増幅器10とを具備している。
信号受信手段34は、アンテナ31が受信した電波信号を増幅するローノイズアンプ39と、ローノイズアンプ39の出力と第2発振回路40の出力信号を混合して電波信号を復調するミキサー41と、復調された信号を処理して外部に出力する出力信号処理回路42とを具備している。
これにより、無線通信装置30において、低歪で、且つ高出力な無線通信を行なうことが可能である。
以上説明したように、本実施例では、等価容量Hfe1×C2により、高周波阻止用コイルLからリークする高周波信号Plをバイパスし、抵抗R2の負帰還作用により、高出力時の第1トランジスタQ1のHfe1の低下を抑制することができる。
その結果、高出力時の等価コンデンサHfe1×C2の容量低下によるバイアス電圧Vbiの変動を抑制することができる。従って、低歪で、且つ高出力な出力電力Poutが得られる。
また、高周波阻止用コイルLが小さくても良いため、チップサイズを大きくすることなくバイアス回路および電力増幅回路を集積化することができるので、小型の電力増幅器および無線通信装置が得られる。
例えば、高周波の入力信号Pinの周波数が1.95GHz、第1トランジスタQ1のHfe1が2のとき、コンデンサC2を1.5pF、抵抗R2を50Ω程度とすることにより、高周波阻止用チョークコイルLは1nH程度で本実施例の充分な効果を得ることができる。
ここでは、無線通信装置30が信号送信手段33と信号受信手段34とを有する場合について説明したが、信号送信手段33だけを有していても構わない。
図9は本発明の実施例2に係るバイアス回路を用いた電力増幅器の構成を示す回路図である。
本実施例において、上記実施例1と同一の構成部分には同一符号を付してその部分の説明は省略し、異なる部分について説明する。
本実施例が実施例1と異なる点は、分圧回路を互いに帰還接続されたトランジスタの直列回路としたことにある。
即ち、図9に示すように、電力増幅器50のバイアス回路52では、分圧回路53が第6および第7トランジスタQ6、Q7を有し、第6トランジスタQ6のエミッタe6が第7トランジスタQ7のベースb7に、第7トランジスタQ7のコレクタc7が第6トランジスタQ6のベースb6に帰還接続されている。
更に、コレクタc6が第2の電源に接続され、エミッタe6が抵抗R4を介して接地されている。
また、第7トランジスタQ7のコレクタc7が抵抗R1を介して第1の電源に接続され、エミッタe7が接地されている。
バイアス回路52は、回路の立ち上がり時において、制御電圧V1が第6トランジスタQ6のベースb6に印加されると第6トランジスタQ6がONになり、抵抗R4にエミッタ電流が流れて、抵抗R4に降下電圧が発生する。
抵抗R4の降下電圧が第7トランジスタQ7のベースb7に印加されると第7トランジスタQ7がONになり、抵抗R1にコレクタ電流が流れ、抵抗R1に降下電圧が発生する。
抵抗R1の降下電圧により第6トランジスタQ6のベースb6の電位が低下し、抵抗R4の降下電圧も低下するので、第6および第7トランジスタQ6、Q7を流れる電流がバランスして、出力端Voutには第6および第7トランジスタQ6、Q7のベース・エミッタ間電圧の和の電圧(Vbe6+Vbe7)が得られる。
これにより、例えば、第1の電源の制御電圧V1が増加して第6トランジスタQ6のベース・エミッタ間電圧Vbe6が大きくなろうとすると、第6トランジスタQ6のエミッタ電流が増加して抵抗R4による降下電圧が増加する。
次に、第7トランジスタQ7のコレクタ電流が増加して抵抗R1による降下電圧が増加するので、第6トランジスタQ6のベース・エミッタ間電圧Vbe6を小さくする方向に作用する。
即ち、抵抗R4により、第6トランジスタQ6のベース・エミッタ間電圧Vbe6の変動を抑えるように負帰還作用が生じるので、第1の電源の制御電圧V1の変動に対して、バイアス電圧Vbiを安定化させることが可能である。
以上説明したように、本実施例では、分圧回路が互いに帰還接続されたトランジスタの直列回路を有するので、抵抗R4の負帰還作用により、第1の電源の制御電圧V1が変動しても、安定なバイアス電圧Vbiが得られる利点がある。
図10は本発明の実施例3に係るバイアス回路を用いた電力増幅器の構成を示す回路図である。
本実施例において、上記実施例1と同一の構成部分には同一符号を付してその部分の説明は省略し、異なる部分について説明する。
本実施例が実施例1と異なる点は、第2トランジスタQ2のベースb2とコレクタc2を、抵抗を介して接続したことにある。
即ち、図10に示すように、電力増幅器60のバイアス回路62では、第2トランジスタQ2のベースb2とコレクタc2が抵抗R5を介して接続されている。
ベースb2とコレクタc2を、抵抗R5を介して接続したことにより、第2トランジスタQ2の等価回路は抵抗とダイオードの直列回路と見なせる。
その結果、ダイオードに加えて抵抗R5の寄与分だけ第2トランジスタQ2の負荷インピーダンスが高くなるため、同じバイアス電圧Vbiを得るのに第2トランジスタQ2に流す電流は少なくて済み、第2トランジスタQ2の消費電流を削減することが可能である。
以上説明したように、本実施例では、第2トランジスタQ2のベースb2とコレクタc2を、抵抗R5を介して接続したので、同じバイアス電圧Vbiを得るのに第2トランジスタQ2の消費電流を削減できる利点がある。
図11は本発明の実施例4に係るバイアス回路を用いた電力増幅器の構成を示す回路図である。
本実施例において、上記実施例1と同一の構成部分には同一符号を付してその部分の説明は省略し、異なる部分について説明する。
本実施例が実施例1と異なる点は、分圧回路を互いに帰還接続されたトランジスタの直列回路とし、第2トランジスタQ2のベースb2とコレクタc2を、抵抗を介して接続したことにある。
即ち、図11に示すように、電力増幅器70のバイアス回路72では、分圧回路53と、ベースb2とコレクタc2が抵抗R5を介して接続された第2トランジスタQ2を備えている。
分圧回路53により、第1の電源の制御電圧V1が変動しても、バイアス電圧Vbiを安定化させ、且つ同じバイアス電圧Vbiを得るのに第2トランジスタQ2の消費電流を削減することが可能である。
以上説明したように、本実施例では、第1の電源の制御電圧Vconの変動に対して安定したバイアス電圧Vbiを供給し、且つ同じバイアス電圧Vbiを得るのに第2トランジスタQ2の消費電流が削減できる利点がある。
上述した実施例においては、電力増幅部11がトランジスタQ3による1段増幅回路の場合について説明したが、バイアス回路12を複数用いた多段増幅回路であっても構わない。
また、トランジスタQ1〜Q7がGaAs基板に形成されたInGaP/GaAs系HBTの場合について説明したが、Si基板に形成されたSiGe/Si系HBTや、Siバイポーラトランジスタであっても構わない。
バイアス電圧としては、SiGe/Si系HBTで0.7V程度、Siバイポーラトランジスタで0.6V程度が得られる。
更に、第1トランジスタQ1については、バイポーラトランジスタに限定されるものではなく、電界効果トランジスタであっても本発明の効果を得ることが可能である。
本発明の実施例1に係るバイアス回路を用いた電力増幅器の構成を示す回路図。 本発明の実施例1に係る第2トランジスタの電圧電流特性を模式的に示す図。 本発明の実施例1に係る第1トランジスタの等価回路を示す回路図。 本発明の実施例1に係る第1トランジスタのエミッタ直流電位との出力電力との関係を示す図。 本発明の実施例1に係る第1トランジスタのエミッタにおける高周波信号の振幅と出力電力との関係を示す図。 本発明の実施例1に係る電力増幅器の利得と出力電力との関係を示す図。 本発明の実施例1に係る電力増幅器の出力電力の位相特性を示す図。 本発明の実施例1に係る電力増幅器を用いた無線通信装置の構成を示すブロック図。 本発明の実施例2に係るバイアス回路を用いた電力増幅器の構成を示す回路図。 本発明の実施例3に係るバイアス回路を用いた電力増幅器の構成を示す回路図。 本発明の実施例4に係るバイアス回路を用いた電力増幅器の構成を示す回路図。
符号の説明
10、50、60、70 電力増幅器
11 電力増幅部
12、52、62、72 バイアス回路
13、53 分圧回路
14 高周波信号発生部
30 無線通信装置
31 アンテナ
32 切り替え器
33 信号送信手段
34 信号受信手段
35 入力信号処理手段
36 第1発振回路
37 変調回路
39 ローノイズアンプ
40 第2発信回路
41 ミキサー
42 出力信号処理回路
Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7 トランジスタ
C1、C2、C3 コンデンサ
R1、R2、R3、R4、R5 抵抗
L コイル

Claims (5)

  1. 第1の電源に接続され、第1の電圧を所定の値に分圧する分圧回路と、
    前記分圧回路の出力端に一端が接続され、他端が接地されたコンデンサと、
    前記分圧回路の出力端に抵抗を介してベースが接続され、第2の電源にコレクタが接続された第1トランジスタと、
    前記第1トランジスタのエミッタにコレクタが接続され、該コレクタとベースが直接または抵抗を介して接続され、エミッタが接地された第2トランジスタと、
    を具備することを特徴とするバイアス回路。
  2. 第1の電源に接続され、第1の電圧を所定の値に分圧する分圧回路と、
    前記分圧回路の出力端に一端が接続され、他端が接地されたコンデンサと、
    前記分圧回路の出力端に抵抗を介してベースが接続され、第2の電源にコレクタが接続された第1トランジスタと、
    前記第1トランジスタのエミッタにコレクタが接続され、該コレクタとベースが直接または抵抗を介して接続され、エミッタが接地された第2トランジスタと、
    を備えたバイアス回路と、
    前記第1トランジスタのエミッタにコイルを介してベースが接続され、第3の電源にコレクタが接続され、エミッタが接地された第3トランジスタを備え、高周波信号を増幅する電力増幅部と、
    を具備することを特徴とする電力増幅器。
  3. 前記分圧回路がコレクタとベースがそれぞれ接続された第4および第5トランジスタの直列回路で、前記第4トランジスタのコレクタが前記第1電源に接続され、前記第5トランジスタのエミッタが接地されていることを特徴とする請求項2に記載の電力増幅器。
  4. 前記分圧回路が第6および第7トランジスタを有し、前記第6トランジスタにおいては、コレクタが前記第2の電源に接続され、ベースが前記第7トランジスタのコレクタに接続され、エミッタが抵抗を介して接地され、
    前記第7トランジスタにおいては、コレクタが前記第1の電源に接続され、ベースが前記第6トランジスのエミッタに接続され、エミッタが接地されていることを特徴とする請求項2に記載の電力増幅器。
  5. 外部から入力された入力信号に基づいて、高周波信号を変調する信号変調手段と、
    第1の電源に接続され、第1の電圧を所定の値に分圧する分圧回路と、前記分圧回路の出力端に一端が接続され、他端が接地されたコンデンサと、前記分圧回路の出力端に抵抗を介してベースが接続され、第2の電源にコレクタが接続された第1トランジスタと、前記第1トランジスタのエミッタにコレクタが接続され、該コレクタとベースが直接または抵抗を介して接続され、エミッタが接地された第2トランジスタとを備えたバイアス回路と、
    前記第1トランジスタのエミッタにコイルを介してベースが接続され、第3の電源にコレクタが接続され、エミッタが接地された第3トランジスタを備え、前記変調された高周波信号を増幅する電力増幅部と、
    前記増幅された信号を送信するアンテナと、
    を具備することを特徴とする無線通信装置。
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